JP2007190530A - 脱気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 処理槽の高さとランニングコストとを抑制しつつ、処理液の脱気度合を高めることのできる脱気装置を実現する。
【解決手段】 処理槽2内へ被処理液を噴出するノズル3と前記処理槽2内の真空吸引手段4とを備えた脱気装置1において、前記処理槽2の軸方向の中央部に前記ノズル3を噴出方向が上向きになるように配設する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、被処理液中の溶存気体を低減する脱気装置に関し、とくに真空式脱気装置の脱気能力の向上に関する。
被処理液中の溶存気体,たとえば溶存酸素を低減させる脱気装置は、給水,洗浄,あるいは食品加工などの用途に広く利用されている。給水用途における例を挙げると、蒸気ボイラや排ガスボイラなどの熱機器は、給水中の溶存酸素によって伝熱管で腐食を生じ、短期間で破損に至る場合がある。また、ビルやマンションなどの建造物は、給水中の溶存酸素によって給水配管で腐食を生じ、赤水が発生する場合がある。このため、前記熱機器や前記建造物では、給水系統に前記脱気装置を設置し、給水中の溶存酸素を低減することが行われている。
前記脱気装置としては、一般に、膜式脱気装置および真空式脱気装置が知られている。前記膜式脱気装置は、気体は透過するが液体は透過しない特性を有する中空糸状の高分子膜の多数本を束ねてハウジング内に収容し、これらの各高分子膜の両端部を樹脂剤で封止した構造の脱気モジュールを使用する。そして、前記各高分子膜の一側へ被処理液を供給し、前記各高分子膜の他側を減圧することにより、被処理液に含まれる溶存気体を低減させる構成の装置である。
一方、前記真空式脱気装置は、たとえば特許文献1に開示されているように、まず被処理液を処理槽の上部に設けられたノズルへ供給し、被処理液を前記処理槽内の上部から下部へ向かって噴出する。そして、前記処理槽内を真空吸引することにより、被処理液に含まれる溶存気体を低減させたのち、処理液を前記処理槽内から取り出す構成の装置である。
ここにおいて、前記膜式脱気装置は、前記高分子膜の熱劣化や閉塞の問題から、被処理液が高温,あるいは懸濁物質を多く含む場合には使用することができない。一方、前記真空式脱気装置は、耐熱性材料の使用や被処理液の簡単な濾過によって、熱劣化や閉塞の問題を容易に回避することができることから、被処理液が高温,あるいは懸濁物質を多く含む場合でも使用することができる。このため、前記真空式脱気装置は、前記膜式脱気装置に比べて取扱い可能な被処理液の性状が幅広いというメリットを有している。
具体例を挙げると、前記蒸気ボイラの給水系統においては、補給水と燃料の節約を目的として、蒸気の凝縮水を復水として給水タンクへ回収し、補給水と復水とが混合された給水を前記蒸気ボイラへ供給する場合がある。復水は、通常、高温,かつ蒸気配管や復水配管などからの溶出物を含むため、補給水と復水とが混合された給水の脱酸素処理には、前記真空式脱気装置が好適に使用されている。
特開平8−108005号公報
ところで、前記真空式脱気装置を使用して、前記伝熱管や前記給水配管を効果的に防食するためには、通常、処理液の脱気度合を高め、溶存酸素濃度を1mg/リットル以下まで低減することが望まれる。処理液の脱気度合を高めるためには、一般に、前記処理槽を高くし、前記ノズルから噴出された液滴が処理液として貯留されるまでの落下時間,すなわ
ち脱気時間を長くする手段がある。しかしながら、この手段では、前記脱気装置が大型化し、製造コストの増加を招くとともに、設置スペースの確保が困難になると云う問題があった。
一方、前記処理槽を高くすることなく、処理液の脱気度合を高めるには、処理液を前記処理槽から取り出したのち、この処理液をポンプで前記ノズルの上流側へ還流させ、連続的に循環運転を行うことによって脱気時間を長くする手段がある。しかしながら、この手段では、処理液の使用量と関係なく、前記ポンプを駆動しておく必要があるために、消費電力,すなわちランニングコストの増加を招くと云う問題があった。
この発明は、前記の事情に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、処理槽の高さとランニングコストとを抑制しつつ、処理液の脱気度合を高めることのできる脱気装置を実現することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、処理槽内へ被処理液を噴出するノズルと前記処理槽内の真空吸引手段とを備えた脱気装置であって、前記処理槽の軸方向の中央部に前記ノズルを噴出方向が上向きになるように配設したことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、前記ノズルへ供給された被処理液は、前記処理槽の軸方向の中央部から天板方向へ上向きに噴出される。前記処理槽内は、前記真空吸引手段によって減圧状態に維持されており、前記ノズルからの被処理液は、液滴として前記処理槽内を上昇しながら脱気される。つぎに、この液滴は、前記処理槽の側壁または天板に衝突すると、落下液となる。落下液となった被処理液は、後続の噴出液と衝突することにより、前記処理槽の側壁方向へ押し出される。押し出された被処理液は、流下液として前記処理槽の側壁に沿って下降しながらさらに脱気される。そして、この流下液は、前記処理槽の底部に順次貯留される。貯留された被処理液は、液面付近に存在しているときにさらに脱気され、最終的に処理液として確保される。
さらに、請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記処理槽の上部に噴出液と落下液とを衝突させ、被処理液の落下を遅延させる脱気促進部を設けたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、前記ノズルへ供給された被処理液は、前記処理槽の軸方向の中央部から天板方向へ上向きに噴出される。前記処理槽内は、前記真空吸引手段によって減圧状態に維持されており、前記ノズルからの被処理液は、液滴として前記処理槽内を上昇しながら脱気される。つぎに、この液滴は、前記処理槽の側壁に衝突すると、前記処理槽の中央部へ向かう落下液となる。落下液となった被処理液は、後続の噴出液と衝突することにより、前記処理槽の上部に押し上げられ、前記脱気促進部に所定量が保有されながらさらに脱気される。つぎに、前記脱気促進部での落下液の保有量が所定量を超え、噴出液で押し上げることができなくなった落下液の一部は、前記脱気促進部の下部から押し出される。押し出された被処理液は、流下液として前記処理槽の側壁に沿って下降しながらさらに脱気される。そして、この流下液は、前記処理槽の底部に順次貯留される。貯留された被処理液は、液面付近に存在しているときにさらに脱気され、最終的に処理液として確保される。
この発明によれば、処理槽の高さとランニングコストとを抑制しつつ、処理液の脱気度合を高めることのできる脱気装置を実現することができる。この結果、とくに溶存酸素濃
度が1mg/リットル以下まで低減された処理液を低コストで得ることができるとともに、伝熱管や給水配管などの防食を確実に行うことができる。
(第一実施形態)
以下、この発明の第一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、第一実施形態に係る脱気装置の概略構成図を示している。第一実施形態に係る脱気装置は、たとえば蒸気ボイラや排ガスボイラ等の熱機器,あるいはビルやマンション等の建造物などの給水系統に設置され、伝熱管や給水配管の防食を目的として給水中の溶存酸素を低減する場合に適用される。図1において、脱気装置1は、処理槽2と、ノズル3と、真空吸引手段4とを主に備えている。
前記処理槽2は、垂直に立設された筒状の胴部5を有しており、上端開口部を天板6で封鎖するとともに、下端開口部を底板7で封鎖することにより、一体化された密閉容器を構成している。ここにおいて、前記処理槽2は、耐圧性,耐熱性および耐食性を確保する観点から、通常、ステンレス鋼(たとえば、SUS304など)を使用して形成されている。
前記天板6には、排気口8が設けられており、この排気口8には、前記真空吸引手段4が接続されている。具体的には、前記天板6には、前記処理槽2内の気体を系外へ排出する排気経路9が接続されており、この排気経路9には、前記処理槽2側から順に第一逆止弁10,真空センサ11および真空ポンプ12が設けられている。前記真空センサ11からの検出信号は、制御部(図示省略)へ入力されるようになっており、また前記真空ポンプ12は、前記制御部からの指令信号により作動するように構成されている。
一方、前記底板7には、供給口13と取出口14とがそれぞれ設けられている。前記供給口13は、前記底板7の中央部,すなわち前記底板7のほぼ中心部に設けられており、この供給口13には、被処理液の供給経路15が接続されている。この供給経路15には、上流側から順にストレーナ16,供給ポンプ17および開閉弁18が設けられている。前記取出口14には、処理液の取出経路19が接続されており、この取出経路19には、上流側から順に第二逆止弁20および取出ポンプ21が設けられている。そして、前記供給ポンプ17,前記開閉弁18および前記取出ポンプ21は、前記制御部からの指令信号により作動するように構成されている。
さて、前記処理槽2内において、前記供給口13には、上方へと延びる供給管22の一端側が液密に接続されており、この供給管22の他端側には、前記ノズル3が接続されている。すなわち、前記ノズル3は、前記処理槽2の軸方向の中央部に噴出方向が上向きになるように配設されており、前記供給経路15および前記供給管22を介して供給された被処理液が前記天板6へ向かって噴出されるように構成されている。ここにおいて、前記ノズル3は、種々のスプレーノズルを利用することができるが、とくに被処理液を所定角度(たとえば、30〜120°)のフルコーン形で噴出できるものが好ましく用いられる。
前記処理槽2内において、前記ノズル3の噴出口よりも上方の空間は、被処理液の脱気部23に設定されている。この脱気部23の高さは、前記ノズル3から被処理液が所定角度で噴出されたとき、噴出コーン裾部の液滴が前記胴部5の側壁まで到達可能な高さが確保されている。一方、前記ノズル3の噴出口よりも下方の空間は、処理液の貯留部24に設定されている。ここで、前記胴部5の側方には、処理液の液位を検出する液位検出筒25が併設されており、この液位検出筒25の上部が前記脱気部23と連通されているとともに、前記液位検出筒25の下部が前記貯留部24と連通されている。前記液位検出筒25には、処理液の上限液位を検出する第一電極棒26と、処理液の下限液位を検出する第二電極棒27とが設けられており、それぞれの検出信号が前記制御部へ入力されるように構成されている。
以下、第一実施形態に係る前記脱気装置1の作用について説明する。まず、前記貯留部24の処理液が取り出され、前記液位検出筒25内の液位が前記第二電極棒27の位置未満になると、前記制御部(図示省略)は、前記開閉弁18を開状態にするとともに、前記真空ポンプ12および前記供給ポンプ17を作動させ、脱気運転を開始する。
前記脱気運転において、被処理液は、前記ストレーナ16で懸濁物質が濾過されたのち、前記供給ポンプ17で加圧されながら、前記供給経路15および前記供給管22を介して前記ノズル3へ供給される。前記ノズル3へ供給された被処理液は、前記処理槽2の軸方向の中央部から前記天板6へ向かって上向きに噴出される。前記処理槽2内は、前記真空センサ11の検出値に基づいて、前記真空ポンプ12を制御することによって、所定真空度の減圧状態に維持されており、前記ノズル3からの被処理液は、液滴として前記脱気部23を上昇しながら、領域Aの部分で脱気される(第一脱気反応)。
つぎに、被処理液の液滴は、前記胴部5の側壁または前記天板6に衝突すると、落下液となる。落下液となった被処理液は、後続の噴出液と衝突することにより、前記処理槽2の側壁方向へ押し出される。押し出された被処理液は、流下液として前記胴部5の側壁に沿って下降しながら、領域Bの部分でさらに脱気される(第二脱気反応)。
前記胴部5の側壁に沿って下降した流下液は、前記処理槽2の底部に順次貯留される。貯留された被処理液は、前記貯留部24において、液面付近に存在しているときに、領域Cの部分でさらに脱気され、最終的に処理液として確保される(第三脱気反応)。
このように、被処理液の噴出方向を上向きとした場合の脱気反応は、液滴状態(前記第一脱気反応),流下状態(前記第二脱気反応)および貯留状態(前記第三脱気反応)の複合で進行する。一方、従来のように、被処理液の噴出方向を下向きとした場合の脱気反応は、噴出された液滴が処理槽の下部にそのまま到達するので、液滴状態および貯留状態でのみ進行する。したがって、前記脱気装置1では、前記処理槽2を必要以上に高くし,あるいは処理液の再循環を行わなくても、脱気時間を十分に確保することができ、とくに溶存酸素濃度が1mg/リットル以下まで低減された処理液を容易に得ることが可能になる。
そして、前記貯留部24に処理液が蓄積され、前記液位検出筒25内の液位が前記第一電極棒26の位置まで到達すると、前記制御部は、前記開閉弁18を閉状態にするとともに、前記真空ポンプ12および前記供給ポンプ17を停止させ、前記脱気運転を終了する。前記処理槽2内からの処理液の取り出しは、前記取出ポンプ21を作動させることにより随時行われ、前記液位検出筒25内の液位が再び前記第二電極棒27の位置未満になると、前記制御部は、前記脱気運転を再開する。
(第二実施形態)
つぎに、この発明の第二実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図2は、第二実施例に係る脱酸素装置の概略構成図を示している。図2において、前記第一実施形態と同一の符号は、同一の部材を示しており、その詳細な説明は省略する。
第二実施形態において、脱気装置28は、前記処理槽2の上部に噴出液と落下液とを衝突させ、被処理液の落下を遅延させる脱気促進部29が設けられている。具体的には、前記第一実施形態に対して前記胴部5の高さを300〜800mm程度増加させることによって、噴出コーン裾部の液滴が前記天板6に直接衝突しないようにし、前記脱気部23の上
部に前記脱気促進部29を形成させている。
以下、第二実施形態に係る前記脱気装置28の作用について説明する。まず、前記貯留部24の処理液が取り出され、前記液位検出筒25内の液位が前記第二電極棒27の位置未満になると、前記制御部(図示省略)は、前記開閉弁18を開状態にするとともに、前記真空ポンプ12および前記供給ポンプ17を作動させ、脱気運転を開始する。
前記脱気運転において、被処理液は、前記ストレーナ16で懸濁物質が濾過されたのち、前記供給ポンプ17で加圧されながら、前記供給経路15および前記供給管22を介して前記ノズル3へ供給される。前記ノズル3へ供給された被処理液は、前記処理槽2の軸方向の中央部から前記天板6へ向かって上向きに噴出される。前記処理槽2内は、前記真空センサ11の検出値に基づいて、前記真空ポンプ12を制御することによって、所定真空度の減圧状態に維持されており、前記ノズル3からの被処理液は、液滴として前記脱気部23上昇しながら、領域Dの部分で脱気される(第一脱気反応)。
つぎに、被処理液の液滴は、前記胴部5の側壁に衝突すると、図2に矢印で示すように、前記処理槽2の中央部へ向かう落下液となる。落下液となった被処理液は、後続の噴出液と衝突することにより、前記処理槽2の上部に押し上げられ、前記脱気促進部29に所定量が保有されながら、領域Eの部分でさらに脱気される(第二脱気反応)。
前記脱気促進部29での落下液の保有量が所定量を超え、噴出液で押し上げることができなくなった落下液の一部は、前記脱気促進部29の下部から押し出される。押し出された被処理液は、流下液として前記胴部5の側壁に沿って下降しながら、領域Fの部分でさらに脱気される(第三脱気反応)。
前記胴部5の側壁に沿って下降した流下液は、前記処理槽2の底部に順次貯留される。貯留された被処理液は、前記貯留部24において、液面付近に存在しているときに、領域Gの部分でさらに脱気され、最終的に処理液として確保される(第四脱気反応)。
このように、前記処理槽2の上部に前記脱気促進部29を設けた場合の脱気反応は、液滴状態(前記第一脱気反応),保有状態(前記第二脱気反応),流下状態(前記第三脱気反応)および貯留状態(前記第四脱気反応)の複合で進行し、前記第一実施形態に対して処理液の脱気度合をより高めることができる。一方、従来のように、被処理液の噴出方向を下向きとした場合の脱気反応は、噴出された液滴が処理槽の下部にそのまま到達するので、液滴状態および貯留状態でのみ進行する。したがって、前記脱気装置28では、前記処理槽2を必要以上に高くし,あるいは処理液の再循環を行わなくても、脱気時間を十分に確保することができ、とくに溶存酸素濃度が1mg/リットル以下まで低減された処理液を容易に得ることが可能になる。
そして、前記貯留部24に処理液が蓄積され、前記液位検出筒25内の液位が前記第一電極棒26の位置まで到達すると、前記制御部は、前記開閉弁18を閉状態にするとともに、前記真空ポンプ12および前記供給ポンプ17を停止させ、前記脱気運転を終了する。前記処理槽2内からの処理液の取り出しは、前記取出ポンプ21を作動させることにより随時行われ、前記液位検出筒25内の液位が再び前記第二電極棒27の位置未満になると、前記制御部は、前記脱気運転を再開する。
(他の実施形態)
前記第一実施形態および前記第二実施形態において、被処理液の液温が低いために溶存酸素を多く含み(たとえば、10℃以下)、脱気度合をより高める必要がある場合には、処理液の上限液位が前記ノズル3の噴出口よりも50〜100mm程度上方に位置するよう
に構成することもできる。このように構成すると、前記ノズル3の噴出口が処理液中に没しているときに、噴出される被処理液に随伴させて処理液の一部を前記脱気部23へ再度送り込み、処理液の脱気度合を向上させることができる。
以上、説明したように、前記各実施形態によれば、処理槽の高さとランニングコストとを抑制しつつ、処理液の脱気度合を高めることのできる脱気装置を実現することができる。この結果、とくに溶存酸素濃度が1mg/リットル以下まで低減された処理液を低コストで得ることができるとともに、伝熱管や給水配管などの防食を確実に行うことができる。
(比較例)
円筒形処理槽(内径:450mm,内部高さ:2050mm)の天板に市販のスプレーノズル(株式会社ニイクラ製,EX4300型)が設けられ、噴出方向が下向きに設定された脱気装置を使用し、水温25℃,溶存酸素濃度8.1mg/リットルの工業用水を被処理液として脱気試験を行った。ここにおいて、比較例における脱気装置は、従来の形態に相当するものであり、前記スプレーノズルの噴出口から処理液の液面までの高さを1000mm,処理液の貯留部の高さを1000mm,前記スプレーノズルからの被処理液の噴出量を16.7リットル/分,前記処理槽内の到達真空度を4.2kPaに設定した。また、処理液は、前記処理槽内から16.7リットル/分の流量で取り出し、液位が一定になるように維持した。この試験の結果、溶存酸素濃度が0.6mg/リットルの処理液が得られた。
(実施例1)
円筒形処理槽(内径:450mm,内部高さ:1480mm)の軸方向の中央部に市販のスプレーノズル(株式会社ニイクラ製,EX4300型)が設けられ、噴出方向が上向きに設定された脱気装置を使用し、水温25℃,溶存酸素濃度8.1mg/リットルの工業用水を被処理液として脱気試験を行った。ここにおいて、実施例1における脱気装置は、前記第一実施形態に相当するものであり、前記スプレーノズルの噴出口から天板までの高さを430mm,処理液の貯留部の高さを1000mm,前記スプレーノズルからの被処理液の噴出量を16.7リットル/分,前記処理槽内の到達真空度を4.2kPaに設定した。また、処理液は、前記処理槽内から16.7リットル/分の流量で取り出し、液位が前記スプレーノズルの噴出口から50mm下方の位置で一定になるように維持した。この試験の結果、溶存酸素濃度が0.5mg/リットルの処理液が得られた。
(実施例2)
円筒形処理槽(内径:450mm,内部高さ:2050mm)の軸方向の中央部に市販のスプレーノズル(株式会社ニイクラ製,EX4300型)が設けられ、噴出方向が上向きに設定された脱気装置を使用し、水温25℃,溶存酸素濃度8.1mg/リットルの工業用水を被処理液として脱気試験を行った。ここにおいて、実施例2における脱気装置は、前記第二実施形態に相当するものであり、前記スプレーノズルの噴出口から天板までの高さを1000mm,処理液の貯留部の高さを1000mm,前記スプレーノズルからの被処理液の噴出量を16.7リットル/分,前記処理槽内の到達真空度を4.2kPaに設定した。また、処理液は、前記処理槽内から16.7リットル/分の流量で取り出し、液位が前記スプレーノズルの噴出口から50mm下方の位置で一定になるように維持した。この試験の結果、溶存酸素濃度が0.3mg/リットルの処理液が得られた。
(評価)
実施例1は、前記処理槽の内部高さが比較例の72%に抑制されているが、処理液の溶存酸素濃度が比較例よりも低減されており、脱気性能が向上していることが分かる。また、実施例2は、前記処理槽の内部高さが比較例と同じに設定されているが、処理液の溶存酸素濃度が比較例よりも大幅に低減されており、脱気性能が優れていることが分かる。
この発明の第一実施形態に係る脱気装置の概略構成図。 この発明の第二実施形態に係る脱気装置の概略構成図。
符号の説明
1 脱気装置
2 処理槽
3 ノズル
4 真空吸引手段
28 脱気装置
29 脱気促進部

Claims (2)

  1. 処理槽内へ被処理液を噴出するノズルと前記処理槽内の真空吸引手段とを備えた脱気装置であって、
    前記処理槽の軸方向の中央部に前記ノズルを噴出方向が上向きになるように配設したことを特徴とする脱気装置。
  2. 前記処理槽の上部に噴出液と落下液とを衝突させ、被処理液の落下を遅延させる脱気促進部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱気装置。
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