JP6103434B2 - 耕耘爪 - Google Patents

耕耘爪 Download PDF

Info

Publication number
JP6103434B2
JP6103434B2 JP2013078238A JP2013078238A JP6103434B2 JP 6103434 B2 JP6103434 B2 JP 6103434B2 JP 2013078238 A JP2013078238 A JP 2013078238A JP 2013078238 A JP2013078238 A JP 2013078238A JP 6103434 B2 JP6103434 B2 JP 6103434B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
horizontal
edge
tip
bending
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013078238A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013230143A (ja
Inventor
松本 俊吾
俊吾 松本
泰幸 山崎
泰幸 山崎
哲朗 吉良川
哲朗 吉良川
照明 土居
照明 土居
豊章 三宮
豊章 三宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Co Ltd filed Critical Taiyo Co Ltd
Priority to JP2013078238A priority Critical patent/JP6103434B2/ja
Publication of JP2013230143A publication Critical patent/JP2013230143A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6103434B2 publication Critical patent/JP6103434B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Soil Working Implements (AREA)

Description

本発明は、土壌を耕起する耕耘爪に関するものである。
従来の耕耘爪の形状として、図2に示すような平面視及び側面視形状(ただし、回転爪軸の軸線方向を法線とする面を側面とする。)のものがあった。当該耕耘爪は、縦刃部20と横刃部30とからなり、縦刃部20が長く、直平部が大部分を構成し、短い横刃部30を一側方に第1湾曲曲率半径r1にて湾曲させてなるものである。更に、横刃部湾曲開始部Fと直交する横刃先端部湾曲開始部Gから上方の横刃部30を横刃部湾曲方向であって、基準面からの折曲線Kに対して直交するように湾曲させる横刃先端部31を有するものである(特許文献1参照)。また、横刃部30における一部の断面に前記横刃先端部31を有するものも公知である(特許文献2参照)。
実用新案公報昭32−316号 特許第2548535号
しかしながら、上記耕耘爪においては、縦刃部20が長い為、横刃部30の湾曲や折曲線Kと直交するように湾曲させる第2湾曲曲率半径r2を大きくする或いは、全湾曲高さH1を高くすることに限界があった。そして、側方への湾曲が急激に形成されているため、土壌への打込み時に、湾曲部付近へ急激な応力集中が作用し、大きな負荷変動を伴う上、耕起、放てき性が悪いものであった。また、横刃部30から横刃先端部31にかけての湾曲部分が早期に摩耗するものであり、横刃部30から横刃先端部31にかけての部分に藁が引っかかりやすく、巻付きの原因となりすきこみ性に問題があった。
そこで、本発明はこのような問題点を解決するものであって、土壌への打込み時に湾曲部に作用する応力集中及びそれによる負荷変動を抑え、耕耘振動や消費馬力を低減するとともに、いかなる土性においても優れた耕耘性能を発揮する耕耘爪を提供することを課題とする。
前記問題点を解決するために、本発明の請求項1に記載の耕耘爪は、回転爪軸(S)に装着される取付け基部(1)と、取付け基部(1)から鉛直下方に連なって伸びる横刃部湾曲開始部(F)までの平面板からなる縦刃部(2)と、縦刃部(2)から横刃部湾曲開始部(F)を境として連なって伸びる湾曲板からなる横刃部(3)とが、一体的に構成されてなる耕耘爪において、回転爪軸(S)の回転軸線(S0)を法線とする面を側面としたとき、当該側面視における取付け基部(1)の取付け中心を通る鉛直線分から横刃部湾曲開始部(F)の刃縁までの湾曲開始水平距離(L)が、取付け基部(1)の取付け中心から耕耘爪の最下縁までの鉛直距離である全縦長さ(C)の略同等長さとされ、当該側面視における取付け基部(1)の取付け中心を通る鉛直線分と直交し、刃縁の最下縁を通る線と横刃部湾曲開始部(F)とのなす折曲角度(α)を略90度とし、平面視にて取付け基部の面を基準として一方向に湾曲する湾曲板の第1湾曲曲率半径(r1)が、前記湾曲開始水平距離(L)の半分以上の長さとされ、平面視にて取付け基部の面を基準として一方向に湾曲する基準面からの全湾曲高さ(H1)が、前記第1湾曲曲率半径(r1)と略同等長さとされ、横刃部湾曲開始部(F)と略90度で交会し、且つ横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)上又は横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)より上方に設けられる横刃先端部湾曲開始部(G)より上方の横刃部(3)が上記横刃部湾曲方向であって平面視にて横刃部中心線と直交する平面方向に第2湾曲曲率半径(r2)にて湾曲した横刃先端部(31)を形成し、横刃部刃縁は縦刃部(2)から横刃部(3)の横方向先端に亘って設けられ、横刃部刃縁の先端に横方向先端位置(Q)が設けられ、横刃先端部湾曲開始部(G)は、横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)上又は横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)より上方であって、横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)から刃幅(D)を有した横刃部刃幅の横方向先端位置(Q’)近傍までの間に設けられ、刃縁の最下縁から横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)までの鉛直距離を耕耘逃げ長さ(A)とし、最下縁から横刃先端部湾曲開始部(G)までの鉛直距離を刃縁切削距離(M)としたとき、耕耘逃げ長さ(A)と刃縁切削距離(M)の比率が1対1.2〜1.4であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項に記載の耕耘爪は、請求項1に記載の耕耘爪において、取付け基部(1)の両側面のうち、一側面方向に湾曲した湾曲板の湾曲方向と反対側の側面を基準面とし、第2湾曲曲率半径(r2)にて湾曲される先端部(31)における頂部までの湾曲高さを先端部湾曲高さ(H3)としたとき、先端部湾曲高さ(H3)と耕耘逃げ長さ(A)と第2湾曲曲率半径(r2)の比率が1対2〜5対4〜14とするものである。
また、本発明の請求項に記載の耕耘爪は、請求項1又は請求項2に記載の耕耘爪において、全湾曲高さ(H1)と第1湾曲曲率半径(r1)を略65mmとするものである。
また、本発明の請求項に記載の耕耘爪は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の耕耘爪において、縦刃部刃縁の横方向開始部である刃縁始端(O)から横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)までの側面視刃縁形状において、回転爪軸(S)の回転軸線(S0)からの刃縁距離(R)が、横刃部(3)の刃縁の中途位置において最大刃縁距離(Rm)となるように連続的に変化するものである。
また、本発明の請求項5に記載の耕耘爪は、回転爪軸(S)に装着される取付け基部(1)と、取付け基部(1)から鉛直下方に連なって伸びる横刃部湾曲開始部(F)までの平面板からなる縦刃部(2)と、縦刃部(2)から横刃部湾曲開始部(F)を境として連なって伸びる湾曲板からなる横刃部(3)とが、一体的に構成されてなる耕耘爪において、回転爪軸(S)の回転軸線(S0)を法線とする面を側面としたとき、当該側面視における取付け基部(1)の取付け中心を通る鉛直線分から横刃部湾曲開始部(F)の刃縁までの湾曲開始水平距離(L)が、取付け基部(1)の取付け中心から耕耘爪の最下縁までの鉛直距離である全縦長さ(C)の略同等長さとされ、当該側面視における取付け基部(1)の取付け中心を通る鉛直線分と直交し、刃縁の最下縁を通る線と横刃部湾曲開始部(F)とのなす折曲角度(α)を略90度とし、平面視にて取付け基部の面を基準として一方向に湾曲する湾曲板の第1湾曲曲率半径(r1)が、前記湾曲開始水平距離(L)の半分以上の長さとされ、平面視にて取付け基部の面を基準として一方向に湾曲する基準面からの全湾曲高さ(H1)が、前記第1湾曲曲率半径(r1)と略同等長さとされ、横刃部湾曲開始部(F)と略90度で交会し、且つ横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)上又は横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)より上方に設けられる横刃先端部湾曲開始部(G)より上方の横刃部(3)が上記横刃部湾曲方向であって平面視にて横刃部中心線と直交する平面方向に第2湾曲曲率半径(r2)にて湾曲した横刃先端部(31)を形成し、取付け基部(1)の両側面のうち、一側面方向に湾曲した湾曲板の湾曲方向と反対側の側面を基準面とし、第2湾曲曲率半径(r2)にて湾曲される先端部(31)における頂部までの湾曲高さを先端部湾曲高さ(H3)とし、刃縁の最下縁から横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)までの鉛直距離を耕耘逃げ長さ(A)としたとき、先端部湾曲高さ(H3)と耕耘逃げ長さ(A)と第2湾曲曲率半径(r2)の比率が1対2〜5対4〜14であることを特徴とするものである。
本発明の耕耘爪では、土壌への打込み時に湾曲部に作用する応力集中及びそれによる負荷変動を抑え、耕耘振動や消費馬力を少なくすることができる。また、いかなる土性においても耕起、放てき性が良いものとし、使用によっても横刃先端部が摩耗しにくく、更に、藁などの巻付きが先端付近で起こりにくく、すきこみ性に優れた耕耘爪となる。
本発明の実施例における耕耘爪の(a)側面図、(b)一部省略平面図、(c)X矢視図である。 本発明の従来例における耕耘爪の(a)側面図、(b)一部省略平面図、(c)X矢視図である。
以下、本発明の実施の形態における耕耘爪を図面に基づいて説明する。当該耕耘爪において、回転爪軸Sの回転軌道と正対する面、すなわち回転爪軸Sの回転軸線を法線とする面を側面とする。当該側面において、縦刃部が鉛直下向きに伸びるものとしたとき、横刃部3が縦刃部2から横方向へ伸びる伸び方向と正対する面を正面方向とする。尚、正面方向から観察した正面視(図示せず)にて右方向に湾曲している。また、図1(a)に示すように、側面図視にて、向かって手前方向に湾曲してなる。
本発明に係る耕耘爪は、図1に示すように、回転爪軸Sに装着される取付け基部1と、取付け基部1から鉛直下方に連なって伸びる縦刃部2と、縦刃部2から横刃部湾曲開始部Fを境として連なって伸びる横刃部3とが一体的に構成される。取付け基部1及び縦刃部2は平面板からなり、横刃部3は湾曲板からなる。
取付け基部1は、取付け中心にて回転爪軸Sに取付けることで装着される。取付け中心には、回転爪軸Sに取付ける為の取付け孔1hが側面視幅方向中央に設けられる。すなわち、取付け孔1hの側面視形状中心が取付け中心である。取付け孔1hはひとつ又は複数設けてもよいものである。複数の取付け孔1hの場合は、取付け中心は側面視にて向かって最下の取付け孔1hの中心、或いは縦方向中央の取付け孔1hの中心をいうものとすることができる。
また、取付け基部1の両側面のうち湾曲方向と反対側の側面を基準面とする(図1(b)参照)。同図に示すように、当該基準面は、横刃部3が第1湾曲曲率半径r1により湾曲された全湾曲高さH1についての基準となる。
縦刃部2は、取付け基部1から鉛直下方に連なって主として縦方向へ伸びる横刃部湾曲開始部Fまでの領域をいう。縦刃部2は、取付け基部1から横刃部湾曲開始部Fに至るまで順次厚さが薄くなる平面板からなる。当該平面板は、下方側縁及び下縁に連なる刃を有する。縦刃部2の側面視形状は、縦刃部刃縁の横方向開始部である刃縁始端Oから横方向(図1(a)における向かって左方向)へ曲がりながら、主として縦方向へ伸びる。そして、縦刃部2の側面視刃縁形状は刃縁始端Oから側面視斜方向へ滑らかに曲がってなる。
横刃部3は、横刃部湾曲開始部Fから先端までの全領域をいい、基準面に対して一側方へ連続的に湾曲した湾曲板からなる。当該湾曲板は、側面視においてもまた、先端に向かって上方に曲がる湾曲した形状である。すなわち、横刃部湾曲開始部Fを境として縦刃部2と連なり、側面視にて主として横方向へ伸びると共に上方へ曲がり、さらに平面視にて湾曲する。
また、図1に示すように、横刃先端部湾曲開始部Gから上方の横刃部3を横刃部湾曲方向であって、基準面からの折曲線Kに対して直交する方向に第2湾曲曲率半径r2により湾曲させてなる。より詳細には、平面視にて横刃部3における厚みの中心を通る線を横刃部中心線としたとき、横刃部3を横刃部湾曲方向であって平面視にて横刃部中心線と直交する平面方向に徐々に捻曲させてなる。当該湾曲された横刃部は、横刃先端部31とされる。
横刃先端部湾曲開始部Gは、横刃部湾曲開始部Fと略90度で交会し、且つ後述する横刃部刃縁の横方向先端位置Qより上方に設けられる。横刃先端部湾曲開始部Gは、横刃部刃縁の横方向先端位置Q上に設けることもできる。また、横刃先端部湾曲開始部Gは、可能な範囲において横刃部刃縁の横方向先端位置Qに近接させることが横刃先端部31の領域を多く確保できるので望ましい。
更に望ましくは、横刃先端部湾曲開始部Gは、横刃部刃縁の横方向先端位置Qから刃幅Dを有した横刃部刃幅の横方向先端位置Q’より上方に設けられる。また、横刃先端部湾曲開始部Gは、横刃部刃幅の横方向先端位置Q’上に設けることもできるし、可能な範囲において横刃部刃幅の横方向先端位置Q’に近接させることが望ましいのは同様である。最下縁から横刃先端部湾曲開始部Gまでの距離は、刃縁切削距離Mとされる。
(湾曲開始水平距離Lと第1湾曲曲率半径r1の関係)
回転爪軸Sの回転軸線を法線とする面を側面としたとき、第1湾曲曲率半径r1は、当該側面視における取付け基部1の取付け孔1hの取付け中心を通る鉛直線分から湾曲開始部Fの刃縁までの湾曲開始水平距離Lの略半分となる。具体的には、横刃部の側方への第1湾曲曲率半径r1との比r1/Lが、0.5以上、好ましくは0.5から0.6とされる。
(側面視全体形状と耕耘逃げ長さの比率)
本耕耘爪の側面視全体形状は、図1(a)に示すように、最下縁から横刃部刃縁の横方向先端位置Qまでの鉛直距離を耕耘逃げ長さAとし、取付け孔1hの取付け中心を通る鉛直線分から横刃部刃縁の横方向先端位置Qまでの水平距離を全横長さBとし、取付け孔1hの取付け中心から耕耘爪の最下縁までの鉛直距離を全縦長さCとしたとき、耕耘逃げ長さAと全横長さBと全縦長さCと湾曲開始水平距離Lの比率が1対3.5〜4.5対2〜3対2〜3とされる。
更に、耕耘逃げ長さAと全横長さBと全縦長さCと湾曲開始水平距離Lの比率は、1対3.5〜4.3対2.2〜2.8対2.1〜2.6であることが好ましい。
すなわち、湾曲開始水平距離Lは、全縦長さCと略同等か或いは全縦長さCより僅かに小さくなる。更に、耕耘逃げ長さAと全縦長さCの比率は、1対2.2〜2.6であることが好ましい。これにより、縦刃部2から順次土壌に打ち込まれた後、横刃部3が打ち込まれるまでに刃縁切削距離Mを適正に確保することができる。結果として、横刃先端部31による土の圧縮を極力抑え、土壌の流れを適正に保つことで横刃部3と横刃先端部31の面摩耗により、偏摩耗が解消されて、適正な面摩耗状態となり、耐摩性が向上し、本来の耕耘性能を維持した状態で摩耗(特に、横刃部3の側面視における形状変化)が進行することになる。更に、縦刃部2の長さを適度な状態に維持するので、縦刃部2が土壌に打ち込まれた後、横刃部3が打ち込まれるまでの刃縁切削距離Mを確保しつつ土壌に打ち込み時の接触抵抗をも最小限に抑え、耕耘振動を少なくすることができ、耕起、放てき性が良好となる。
(側面視刃縁形状)
縦刃部刃縁の横方向開始部である刃縁始端Oから横刃部刃縁の横方向先端位置Qまでに亘る側面視刃縁形状は、連続的に曲率変化させた、全体として非円弧の曲線からなる。尚、当該曲線は、全体として非円弧であれば複数の円弧曲線が連なってなるものでもよい。
回転爪軸Sの回転軸線S0から任意の刃縁下端までの距離を刃縁距離Rとおいたとき、当該刃縁距離Rは、刃縁下端の側面視横方向位置に応じて連続的に変化してなる。更に、側面視横方向に伸びてなる横刃部3の刃縁において、その横方向の中途位置において最大刃縁距離Rmとなる。この最大刃縁距離Rmとなる横刃部3の刃縁位置を、最大刃縁位置Pとする。
具体的には、図1に示すように、回転軸線S0から最大刃縁位置Pまでの最大刃縁距離Rmと、回転軸線S0から横刃部刃縁の横方向先端位置Qまでの先端刃縁距離Reとの差を回転半径入込み長さNとしたとき(すなわち、(最大刃縁距離Rm)−(先端刃縁距離Re)=(回転半径入込み長さN)としたとき)、回転半径入込み長さNの、回転爪軸Sの回転半径Rに対する比N/Rが0.005以上である。
刃部の鉛直縦方向長さは、縦刃部における刃の開始位置から、爪の最下部までの長さを刃縦長さEとしたときの関係が略E/C=0.6以下、好ましくは0.53以下とされる。
本耕耘爪においては、図1(c)に示すように、湾曲方向の一側面のみに刃を形成した片刃爪であるが、この他、両側面から刃を形成した両刃爪、湾曲方向と反対方向の一側面のみに刃を形成した片刃爪としてもよい。
(湾曲)
横刃部3は、ひとつ又は複数の互いに異なる湾曲半径が組み合わされて一方向へ湾曲される。すなわち、取付け基部(基端)側の湾曲率と横刃部先端(爪先端)側の湾曲率とが異なる大きさで隣接して滑らかに形成される。また、横刃先端部31においても同様である。
また、図1に示すように、回転爪軸Sの回転半径Rが最大値Rmとなる横刃部3の刃縁位置(最大刃縁位置P)における基準面からの湾曲高さH2が、横刃部刃縁の横方向先端位置Qにおける全湾曲高さH1の半分以上に及ぶものである。すなわち、H2≧H1/2が成り立つ。
また、全湾曲高さH1と第1湾曲曲率半径r1との比との比率は、略1対1とされる。更に、横刃先端部湾曲開始部Gから第2湾曲曲率半径r2をもって湾曲された横刃先端部31において、横刃部3における湾曲方向と対向する側面を基準とした先端部31における頂部までの高さを先端部湾曲高さH3としたとき、先端部湾曲高さH3と耕耘逃げ長さAと第2湾曲曲率半径r2との比率は、1対2〜5対4〜14とされる。耕耘振動や消費馬力を少なくする為に1対3.1〜4.5対6.9〜13.6とすることが望ましい。
更に、当該側面視における取付け基部1の取付け中心を通る鉛直線分と直交し、刃縁の最下縁を通る線と前記湾曲開始部Fとのなす折曲角度αを略90度とする。
そして、図1において、全湾曲高さH1の中間位置であって、耕耘爪の厚さの中間位置である中点Jを通り、湾曲開始部Fと平行な線を平行線Iとする。当該平行線Iと刃縁との交点を刃縁交点Tとし、刃縁交点Tと回転軸線S0とを結ぶ線Uと平行線Iとのなす角度を仰角βとしたとき、仰角βは折曲角度αの略半分とされる。具体的には、β/αが、0.5から0.53(0.5+6%)であり、0.5に近似するものとされる。
このようにして、横刃部3及び横刃先端部31を構成することにより、負荷変動を抑え、耕耘振動や消費馬力を少なくすると同時に放てき性が良いものとなり、すきこみ性に優れた耕耘爪となる。また、使用によっても横刃先端部31が摩耗しにくく、藁などの巻付きが起こりにくいものとなる。
Figure 0006103434
ここで、本実施例における耕耘爪の反転性についての試験を行ったので、以下に示す。反転性の評価は、反転率に基づいて行う。反転率は、(稲株数−稲株露出数)/稲株数×100で表される。埴壌土にて試験を行った結果を表2に、埴土にて試験を行った結果を表3に示す。
Figure 0006103434
Figure 0006103434
表2及び表3に示すように、各実施例において、従来品の反転率を大きく上回り、高い反転率を示している。実施例1においては、耕耘逃げ長さAを45mmとし、第2湾曲曲率半径r2を80mmとした為、刃縁の切削位置が浅い状態で切削土が横刃先端部31に差し掛かり、振動、消費馬力が大きくなった。一方、実施例2及び実施例3では、耕耘逃げ長さAと第2湾曲曲率半径r2を実施例1より大きくしたので、耕耘性能を維持しつつ振動、消費馬力を低減することができた。これは、耕耘逃げ長さAと第2湾曲曲率半径r2のみならず、折曲角度α、仰角β等との相関関係によるものである。
また、上記実施例1から実施例3の性能を維持しつつ、表4に示す各実施例の形状とすることもできる。
Figure 0006103434
以上、説明した本発明に係る耕耘爪によれば、従来の耕耘爪と比較して、振動、消費馬力を低減するとともに、反転性を向上させることができる。また、使用によっても横刃先端部31が摩耗しにくく、藁などの巻付きが先端付近で起こりにくく、すきこみ性に優れた耕耘爪とすることができる。更に、全湾曲高さH1を高くすることで、取り付ける耕耘爪の本数を従来より少なくすることができる。これにより、爪軸の慣性重量を低減できるので、消費馬力の低減にも繋がる。
当該発明は、上述の実施形態の構成に限定されるものではなく、形状、寸法、材質等を適宜変更して実施することが可能である。また、一部構成を省略することができるし、一部抽出した構成とすることができるのは勿論である。
1 取付け基部
2 縦刃部
3 横刃部
31 横刃先端部
A 耕耘逃げ長さ
B 全横長さ
C 全縦長さ
D 刃幅
E 刃縦長さ
F 横刃湾曲開始部
G 横刃先端部湾曲開始部
H1 全湾曲高さ
H3 先端部湾曲高さ
K 折曲線
L 湾曲開始水平距離
M 刃縁切削距離
N 回転半径入込み長さ
O 刃縁始端
P 最大刃縁位置
Q 横刃部刃縁の横方向先端位置
R 刃縁距離
Rm 最大刃縁距離
r1 第1湾曲曲率半径
r2 第2湾曲曲率半径
S 回転爪軸
SO 回転軸線

Claims (5)

  1. 回転爪軸(S)に装着される取付け基部(1)と、
    取付け基部(1)から鉛直下方に連なって伸びる横刃部湾曲開始部(F)までの平面板からなる縦刃部(2)と、
    縦刃部(2)から横刃部湾曲開始部(F)を境として連なって伸びる湾曲板からなる横刃部(3)とが、一体的に構成されてなる耕耘爪において、
    回転爪軸(S)の回転軸線(S0)を法線とする面を側面としたとき、
    当該側面視における取付け基部(1)の取付け中心を通る鉛直線分から横刃部湾曲開始部(F)の刃縁までの湾曲開始水平距離(L)が、取付け基部(1)の取付け中心から耕耘爪の最下縁までの鉛直距離である全縦長さ(C)の略同等長さとされ、
    当該側面視における取付け基部(1)の取付け中心を通る鉛直線分と直交し、刃縁の最下縁を通る線と横刃部湾曲開始部(F)とのなす折曲角度(α)を略90度とし、
    平面視にて取付け基部の面を基準として一方向に湾曲する湾曲板の第1湾曲曲率半径(r1)が、前記湾曲開始水平距離(L)の半分以上の長さとされ、
    平面視にて取付け基部の面を基準として一方向に湾曲する基準面からの全湾曲高さ(H1)が、前記第1湾曲曲率半径(r1)と略同等長さとされ、
    横刃部湾曲開始部(F)と略90度で交会し、且つ横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)上又は横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)より上方に設けられる横刃先端部湾曲開始部(G)より上方の横刃部(3)が上記横刃部湾曲方向であって平面視にて横刃部中心線と直交する平面方向に第2湾曲曲率半径(r2)にて湾曲した横刃先端部(31)を形成し
    横刃部刃縁は縦刃部(2)から横刃部(3)の横方向先端に亘って設けられ、横刃部刃縁の先端に横方向先端位置(Q)が設けられ、
    横刃先端部湾曲開始部(G)は、横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)上又は横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)より上方であって、横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)から刃幅(D)を有した横刃部刃幅の横方向先端位置(Q’)近傍までの間に設けられ、
    刃縁の最下縁から横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)までの鉛直距離を耕耘逃げ長さ(A)とし、最下縁から横刃先端部湾曲開始部(G)までの鉛直距離を刃縁切削距離(M)としたとき、耕耘逃げ長さ(A)と刃縁切削距離(M)の比率が1対1.2〜1.4であることを特徴とする耕耘爪。
  2. 取付け基部(1)の両側面のうち、一側面方向に湾曲した湾曲板の湾曲方向と反対側の側面を基準面とし、
    第2湾曲曲率半径(r2)にて湾曲される先端部(31)における頂部までの湾曲高さを先端部湾曲高さ(H3)としたとき
    先端部湾曲高さ(H3)と耕耘逃げ長さ(A)と第2湾曲曲率半径(r2)の比率が1対2〜5対4〜14である請求項1に記載の耕耘爪。
  3. 全湾曲高さ(H1)と第1湾曲曲率半径(r1)を略65mmとする請求項1又は請求項に記載の耕耘爪。
  4. 縦刃部刃縁の横方向開始部である刃縁始端(O)から横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)までの側面視刃縁形状において、
    回転爪軸(S)の回転軸線(S0)からの刃縁距離(R)が、横刃部(3)の刃縁の中途位置において最大刃縁距離(Rm)となるように連続的に変化する請求項1から請求項のいずれか1項に記載の耕耘爪。
  5. 回転爪軸(S)に装着される取付け基部(1)と、
    取付け基部(1)から鉛直下方に連なって伸びる横刃部湾曲開始部(F)までの平面板からなる縦刃部(2)と、
    縦刃部(2)から横刃部湾曲開始部(F)を境として連なって伸びる湾曲板からなる横刃部(3)とが、一体的に構成されてなる耕耘爪において、
    回転爪軸(S)の回転軸線(S0)を法線とする面を側面としたとき、
    当該側面視における取付け基部(1)の取付け中心を通る鉛直線分から横刃部湾曲開始部(F)の刃縁までの湾曲開始水平距離(L)が、取付け基部(1)の取付け中心から耕耘爪の最下縁までの鉛直距離である全縦長さ(C)の略同等長さとされ、
    当該側面視における取付け基部(1)の取付け中心を通る鉛直線分と直交し、刃縁の最下縁を通る線と横刃部湾曲開始部(F)とのなす折曲角度(α)を略90度とし、
    平面視にて取付け基部の面を基準として一方向に湾曲する湾曲板の第1湾曲曲率半径(r1)が、前記湾曲開始水平距離(L)の半分以上の長さとされ、
    平面視にて取付け基部の面を基準として一方向に湾曲する基準面からの全湾曲高さ(H1)が、前記第1湾曲曲率半径(r1)と略同等長さとされ、
    横刃部湾曲開始部(F)と略90度で交会し、且つ横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)上又は横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)より上方に設けられる横刃先端部湾曲開始部(G)より上方の横刃部(3)が上記横刃部湾曲方向であって平面視にて横刃部中心線と直交する平面方向に第2湾曲曲率半径(r2)にて湾曲した横刃先端部(31)を形成し、
    取付け基部(1)の両側面のうち、一側面方向に湾曲した湾曲板の湾曲方向と反対側の側面を基準面とし、
    第2湾曲曲率半径(r2)にて湾曲される先端部(31)における頂部までの湾曲高さを先端部湾曲高さ(H3)とし、
    刃縁の最下縁から横刃部刃縁の横方向先端位置(Q)までの鉛直距離を耕耘逃げ長さ(A)としたとき、
    先端部湾曲高さ(H3)と耕耘逃げ長さ(A)と第2湾曲曲率半径(r2)の比率が1対2〜5対4〜14であることを特徴とする耕耘爪。
JP2013078238A 2012-04-04 2013-04-04 耕耘爪 Active JP6103434B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013078238A JP6103434B2 (ja) 2012-04-04 2013-04-04 耕耘爪

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012085125 2012-04-04
JP2012085125 2012-04-04
JP2013078238A JP6103434B2 (ja) 2012-04-04 2013-04-04 耕耘爪

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013230143A JP2013230143A (ja) 2013-11-14
JP6103434B2 true JP6103434B2 (ja) 2017-03-29

Family

ID=49677231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013078238A Active JP6103434B2 (ja) 2012-04-04 2013-04-04 耕耘爪

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6103434B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6727750B2 (ja) * 2014-12-16 2020-07-22 小橋工業株式会社 耕耘爪、及び作業機
JP6516627B2 (ja) * 2015-08-22 2019-05-22 株式会社ササキコーポレーション 耕耘爪
JP6576771B2 (ja) * 2015-09-29 2019-09-18 株式会社 太陽 耕耘爪
JP6908913B2 (ja) * 2017-02-14 2021-07-28 株式会社ササキコーポレーション 耕耘爪
JP6882765B2 (ja) * 2017-03-23 2021-06-02 株式会社ササキコーポレーション 耕耘爪
JP2018186709A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 株式会社 太陽 耕耘爪
JP6999191B2 (ja) * 2020-07-01 2022-01-18 小橋工業株式会社 作業爪及び作業機

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56111701U (ja) * 1980-01-29 1981-08-28
JPS56158003A (en) * 1980-04-14 1981-12-05 Kobashi Kogyo Kk Tilling tine
JPH0649123Y2 (ja) * 1988-10-07 1994-12-14 太陽鍛工株式会社 耕耘爪
JP4423639B2 (ja) * 2004-10-15 2010-03-03 株式会社 太陽 耕耘爪
JP4801459B2 (ja) * 2006-02-09 2011-10-26 小橋工業株式会社 耕耘爪
JP5713573B2 (ja) * 2010-03-04 2015-05-07 小橋工業株式会社 耕耘爪
JP5646244B2 (ja) * 2010-07-30 2014-12-24 小橋工業株式会社 畦塗り機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013230143A (ja) 2013-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6103434B2 (ja) 耕耘爪
JP5033390B2 (ja) 耕耘爪
JP4423639B2 (ja) 耕耘爪
DK2908627T3 (en) STEERING LEFT FOR FISH BLINK AND FEEDING
JP5633830B2 (ja) 耕耘爪
JP5552713B2 (ja) 耕耘爪
JP5943261B2 (ja) 耕耘爪
JP5713573B2 (ja) 耕耘爪
JP5833216B2 (ja) 耕耘爪
JP6576771B2 (ja) 耕耘爪
JP6293070B2 (ja) 耕耘爪
KR102415173B1 (ko) 의료용 나이프
JP2013212117A (ja) 耕耘爪
JP6495646B2 (ja) 耕耘爪
JP5804466B1 (ja) 耕耘爪
JP5765888B2 (ja) 耕耘爪
JP2018186709A (ja) 耕耘爪
JP7029746B2 (ja) 耕耘爪
TW202112223A (zh) 刀片及包括該刀片之割草機
JP3132231U (ja) 接地安定盤付き刈込鋏
JP3227013U (ja) 釣り針
RU2737113C1 (ru) Лопата на опорах
KR200397774Y1 (ko) 개량 삽
JP2001120114A (ja) ルアー
US8438691B1 (en) Grill cleaning assembly

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6103434

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250