JPH0649123Y2 - 耕耘爪 - Google Patents

耕耘爪

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JPH0649123Y2
JPH0649123Y2 JP1988131025U JP13102588U JPH0649123Y2 JP H0649123 Y2 JPH0649123 Y2 JP H0649123Y2 JP 1988131025 U JP1988131025 U JP 1988131025U JP 13102588 U JP13102588 U JP 13102588U JP H0649123 Y2 JPH0649123 Y2 JP H0649123Y2
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JP
Japan
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soil
blade body
blade
tip
curved
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JP1988131025U
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潤一郎 久松
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太陽鍛工株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) この考案は、ロータリー耕耘装置の耕耘軸に装着される
耕耘爪に関する。
(従来の技術) 従来の耕耘爪としては、例えば第7図、第8図に示すよ
うなナタ爪19がある。このナタ爪19の耕耘作用は、次の
ようである。すなわち、機体の走行と共に、ナタ爪19の
任意の点の運動はトロコイド曲線となっており、この運
動の下に、まず刃体の直平部で土壌を機体の進行方向に
沿った線で切り、次いで刃体先端の曲部の作用で土壌を
上部から順に裂断するようにして耕起する。
しかしながら、このように、刃体の直平部先端に曲部が
形成される形状では、爪19の回転により刃体先端の曲部
が土壌に急激に作用することとなり、大きな負荷変動を
伴なって振動の原因となっていた。また、曲部が急激に
作用して大きな負荷変動を伴なうから、曲部の大きさ
(長さ、幅)はそれ程大きくすることができず、土壌の
耕起、放てき性等に限界があった。さらに、曲部が急激
に作用して土壌から受ける抵抗が大きくなり、爪が早期
に摩耗してしまう問題がある。加えて、刃体直平部の先
端に曲部が急に形成されているため、藁が引掛り易く、
巻き付きの原因となって、すき込み性に問題があった。
しかも耕起土壌は急激な曲り部で押し付けられることに
よって固められ通気性等が低下する恐れもある。
一方、このようなナタ爪に対し、実公昭50-10322号公報
記載の耕耘爪がある。この耕耘爪は刃体の先端に近ずく
にしたがって大きく曲がり、さらに先端において土を飛
散させるようにねじりを大きくしたものである。しか
し、このような耕耘爪では、爪が土壌に打込まれる際、
爪の先端部側が局部的に土壌を叩き、その反力により耕
耘負荷が先端部側に集中し、耕耘ショックが大きくな
る。このため、機体振動が大きく、早期に摩耗する問題
がある。また大きなねじりのため藁の巻き付きも多く、
すき込み性に問題がある。さらに、局部的に土壌が叩か
られることにより、上記同様に土壌の通気性等が損なわ
れる恐れがある。
(考案が解決しようとする問題点) このように、従来の例えばナタ爪は機体振動が大きくな
り、土壌耕起、放てき性、耐摩耗性等に限界があり、さ
らに藁の巻付が多く、耕起土壌の通気性も低下する恐れ
があった。また、実公昭50-10322号公報記載の耕耘爪で
も機体振動が大きくなり、藁の巻付きが多く、土壌の通
気性等が低下する問題がある。
そこでこの考案は、反転性、放てき性、砕土性、耐摩耗
性に優れ、藁の巻付き、機体振動を抑制し、土壌の通気
性等を損なわない耕耘爪の提供を目的とする。
[考案の構成] (問題点を解決するための手段) 上記問題を解決するためにこの考案は、展開状態の立面
視において、ほぼ中央に取付孔を有し適宜の幅と長さと
を有して垂下する矩形状の基部と、この基部の下部から
横方向に連続的に曲がり刃縁と背縁との間の幅が漸次広
くなるように所定距離離れた位置の幅広の先端まで接続
した上方に凹んだ部分円環状の刃体部とからなる耕耘爪
であって、前記基部及び刃体部の肉厚を基部側から先端
側へ漸次薄く形成し、前記矩形状の基部の長さ方向を見
る方向とする平面視において、前記刃体部の展開状態で
直線状に現われた部分が前記基部と連続的に曲がる部分
に相当する位置から徐々に湾曲し、先端に近づくに従い
大きな曲率の円弧状になるように湾曲していることを特
徴とするものである。
(作用)刃体部は土壌に対する打込みで土壌を切り、基
部付近から先端に亙り徐々に湾曲のみした刃体部で土壌
を直ちに案内する。この土壌の案内は刃体部が土壌に打
込まれた当初から徐々に行なわれるから、極めて円滑で
ある。しかも、刃体部の肉厚を基部側から先端側へ漸次
薄く形成し刃体部全体の形状が極めて滑らかとなり、刃
体部基部側から先端側への土壌の案内が極めて円滑であ
る。打込みに際しては、刃体部先端で土壌を叩くような
ことがほとんどない。刃体部先端側へ案内された土壌は
幅広の先端により十分に耕起、反転、放てきされる。
(実施例) 以下、この考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。
第1図、第2図において、1は耕耘爪を示すもので、該
耕耘爪1は、刃体部3と基部5とからなり、前記基部5
に設けられた取付孔11により、図示していない適宜な取
付機構を介して耕耘軸(図示省略)に取付けられるよう
になっている。
前記耕耘爪1は、耕耘軸に取付けた場合における耕耘軸
の軸線方向よりみたものが第2図(立面図)の実線にて
示されている。第2図において、鎖線は展開したときの
形状を示す。又、耕耘爪1を基部5を長さ方向にみて表
わすと、第1図の実線にて示されているものとなる。こ
の第1図においても鎖線は湾曲形成前の展開したときの
ものを示す。これらの図において、基部5は、ほぼ中央
に取付孔11を有し、適宜の幅と長さを有して垂下する矩
形状を呈しており、湾曲していないので、第2図にその
まま表わされる。
刃体部3は、鎖線の展開したものでは(湾曲形成した実
線のものでも同様の図であるが)基部5の下部から横方
向に連続的にほぼ一定の曲率で曲がり刃縁13と背縁15と
の間の幅が漸次先端程広くなるように、ある距離離れた
位置の幅広の先端(横刃部17)まで接続されており、こ
れにより、第2図で上方が凹んだ形状の部分的な円環状
を呈する形状に形成されている。
耕耘爪1の基部5を刃体部3の肉厚は、第1図に示すよ
うに、基部側から先端側へ向って漸次薄くなるように形
成されている。
更に、耕耘軸に耕耘爪1を取付けた場合における耕耘爪
の基部5を長さ方向にみる平面図の第1図において、刃
体部3は、展開したものは鎖線のように直線で表わされ
ているが、これを本実施例では基部5と連続的に曲がる
部分(第2図のX)に相当する直線上の位置X′から徐
々に湾曲せしめ、先端に近づくに従い曲率の円弧状にな
るように湾曲形成しめるものである。この場合、幅広の
刃体部3は第1図に示すように線状を保持したままで湾
曲形成せしめるものである。
つぎに、この耕耘爪1の耕耘軸への取付け方法を説明す
ると、土壌を跳上げようとする方向に、刃体部3の曲げ
られた先端が向くように耕耘軸に取付ける。一般に、複
数本の耕耘爪1,1,・・・を耕耘軸に取付けるが、取付け
る方向、取付ける本数等を適宜に調節することによっ
て、適当な方向に適当量の土壌を移動せしめることが可
能である。
また、前記耕耘爪1は、通常鋼体で形成されており、鋼
体の厚みを適宜に選定することによって適度な弾性を有
するようにすることができ、刃体部3の湾曲形状と鋼体
の弾性との組合せによる相乗効果として、土壌の跳上げ
高さを増大させることができる。
上記のように構成した耕耘爪1をロータリー耕耘装置の
耕耘軸に装着して耕耘作業を行うと、刃体部3は、刃縁
13によって土壌を切削しながら基部付近から先端に亙り
大きな曲率で徐々に湾曲した刃体部3で土壌を直ちに案
内する。この土壌の案内は刃体部3が土壌に打込まれた
当初から大きな曲率で徐々に行なわれるから、極めて円
滑である。しかも、刃体部3の肉厚を基部側から先端側
へ漸次薄く形成されているため、刃体部3全体の形状が
極めて滑らかとなり、刃体部3の基部側から先端側への
土壌の案内が極めて円滑である。従って、切削された土
壌は刃体部3全体の湾曲作用で十分な量が案内され、反
転されると共に刃体部3の幅広な先端側で十分に放てき
され、反転性、放てき性に優れている。また土壌の放て
き性が良いと、放てきされた土壌がロータリーカバー等
に衝突して砕土され、下層部の土壌は大きく、上層部の
土壌が小さいという理想的な土壌構成が得られ、砕土性
に優れている。
また、上記刃体部3の全体的な湾曲のみによる土壌の案
内で、刃体部3に対する土壌の抵抗が急に大きくなった
りするようなことがなく、極めて滑らかであり、刃体部
3の局部的な摩耗がなく、全体が僅かずつ摩耗されるよ
うになり、耐摩耗性に優れたものとなる。
刃体部3先端で土壌を叩くようなことがほとんどなく、
刃体部3の全体的な湾曲による土壌の案内と相俟って、
刃体部3に対する土壌の抵抗が急に大きくなるようなこ
とがないため、負荷変動が小さく機体振動を抑制できる
と共に、土壌も刃体部3から圧迫されにくく、耕起土壌
の通気性等が損なわれない。
刃体部3の形状が全体的に滑らかで、流れるような形状
をしているため、藁の引掛かりりがなく巻付きが抑制さ
れ、すき込み性に優れる。
刃体部の全体的な湾曲で反転性、放てき性を向上させる
ため、爪の高さはそれ程高くならず、ロータリーに全数
装置することも可能である。
第3図、第4図はこの考案の参考例を示すもので、本考
案と近い作用効果を奏するので、ここに説明し、本考案
理解の一助とする。1は耕耘爪を示し、該耕耘爪1は、
刃体部3と基部5とからなり、前記基部5に設けられた
取付孔11により、図示していない適宜な取付機構を介し
て耕耘軸(図示省略)に取付けられるようになってい
る。
前記耕耘爪1は、耕耘軸と取付けた場合における耕耘軸
の軸線方向よりみて(第4図)、基部5から刃体部3の
先端に向かってほぼ一定の曲率で湾曲成形され、かつ、
先端に向うに従って刃体部3の刃縁13と背縁15との間の
幅が徐々に広がり、刃体部3先端を幅広に形成し、先端
において横刃部17が形成されている。さらに、耕耘爪1
は、耕耘軸に取付けた場合における耕耘軸に対する垂直
面(耕耘軸の軸線に直行する平面)に対して、刃体部3
を基部5付近から先端に近づくに従い大きな曲率で徐々
に側方に向かって湾曲し(第3図)、先端刃体部3に前
記湾曲方向へ徐々に捻曲させた捻曲面7を設けている。
(第6図参照)。刃体部3の先端側における刃縁13の曲
率は背縁15の曲率よりも大きく形成され、刃体部3の刃
縁13側又は背縁15側から見た投影厚みH1、H2が基部側
(H1)と先端側(H2)とで近似している。
前記耕耘爪1の刃部9は、第5図に示すように一側面を
傾斜面に形成した片刃状に構成されている。しかしなが
ら、両側面を傾斜面に形成した両刃状に構成してもよ
い。
つぎに、この耕耘爪1の耕耘軸への取付け方法を説明す
ると、土壌を跳上げようとする方向に、刃体部3の曲げ
られた先端が向くように耕耘軸に取付ける。一般に、複
数本の耕耘爪1,1,・・・を耕耘軸に取付けるが、取付け
る方向、取付ける本数等を適宜に調節することによっ
て、適当な方向に適当量の土壌を移動せしめることが可
能である。
また、前記耕耘爪1は、通常鋼体で形成されており、鋼
体の厚みを適宜に選定することによって適度な弾性を有
するようにすることができ、刃体部3の湾曲形状と鋼体
の弾性との組合せによる相乗効果として、土壌の跳上げ
高さを増大させることができる。
上記のように構成した耕耘爪1をロータリー耕耘装置の
耕耘軸に装着して耕耘作業を行うと、刃体部3は、刃縁
13によって土壌を切削しながら基部付近から先端に亙り
大きな曲率で徐々に湾曲した刃体部3で土壌を直ちに案
内する。この土壌の案内は刃体部3が土壌に打込まれた
当初から大きな曲率で徐々に行なわれるから、極めて円
滑である。しかも、刃体部3の肉厚を基部側から先端側
へ漸次薄く形成されることと相俟って刃体部3の刃縁側
又は背縁側から見た投影厚みH1,H2が基部側(H1)と先
端側(H2)とで近似しているため、刃体部3全体の形状
が極めて滑らかとなり、刃体部3の基部側から先端側へ
の土壌の案内が極めて円滑である。従って、切削された
土壌は刃体部3全体の湾曲作用で十分な量が案内され、
反転されると共に刃体部3の幅広な先端側で十分に放て
きされ、反転性、放てき性に優れている。また土壌の放
てき性が良いと、放てきされた土壌がロータリーカバー
等に衝突して砕土され、下層部の土壌は大きく、上層部
の土壌が小さいという理想的な土壌構成が得られ、砕土
性に優れている。
土壌への打込みに際しては、刃体部3の先端側における
刃縁13の曲率が背縁15の曲率よりも大きく形成されてい
るため、耕耘爪の回転に沿うような形状となり、しかも
刃体部3の刃縁13側又は背縁15側から見た投影厚みH1
H2が基部側(H1)と先端側(H2)とで近似し、先端側の
肉厚そのものも基部側より薄くなっているため刃体部3
先端で土壌を叩くようなことがほとんどない。従って、
上記刃体部3の全体的な湾曲による土壌の案内も相俟っ
て、刃体部3に対する土壌の抵抗が急に大きくなったり
するようなことがなく、極めて滑らかであり、刃体部3
の局部的な摩耗がなく、全体が僅かずつ摩耗されるよう
になり、耐摩耗性に優れたものとなる。
刃体部3先端で土壌を叩くようなことがほとんどなく、
刃体部3の全体的な湾曲による土壌の案内と相俟って、
刃体部3に対する土壌の抵抗が急に大きくなるようなこ
とがないため、負荷変動が小さく、機体振動を抑制でき
ると共に、土壌も刃体部3から圧迫されにくく、耕起土
壌の通気性等が損なわれない。
刃体部3の形状が全体的に滑らかで、流れるような形状
をしているため、藁の引掛かりりがなく巻付きが抑制さ
れ、すき込み性に優れる。
刃体部の全体的な湾曲で反転性、放てき性を向上させる
ため、爪の高さはそれ程高くならず、ロータリーに全数
装置することも可能である。
次に本出願人はこの参考例に係る耕耘爪につき反転性、
耐久性、振動特性について試験を行ったので、その結果
を示す。
(a)反転性 耕うん時における爪の反転性能評価の方法としては、専
門的に使われている「稲株露出算定法」と、一般的に使
われている「目視判定法」がある。今回は前者を用いて
評価を行った。稲株露出算定法につき簡単に以下説明す
る。
[稲株露出算定法] この測定は関東、東山農試や山形農研などで長年使われ
ている「反転すき込み特性」を評価する方法で、各農機
メーカにおいて採用されている方法である。この評価方
法の場合は、反転性の代用特性として反転率をとり、完
全天地返し時の反転率を100%として反転率を次のよう
に定義している。
E;反転率(%) A;耕うん前の稲株数 B;耕うん後露出稲株数 以下反転性能試験を圃場で行った結果を記述する。
試験は2回行ない、それぞれ条件は以下のとおりであ
る。
試験条件1 天 候:晴天 場 所:愛媛県大州市 土壌条件:稲刈跡水田 土 質:粘土(砂含有なし) 土壌硬度:20kg/cm2 含水率 :29% 本 機:25ps ロータリ:サイドドライブ (耕巾1,450mm) 耕 深:7cmと12cm 試験条件2 天 候:くもり 場 所:南国市岡豊中島 土壌条件:稲刈跡(水田乾) 土 質:砂土土壌 土壌硬度:30〜40kg/cm2 含水率 :20% 本 機:25ps ロータリ:サイドドライブ (耕巾1,350mm) 耕 深:12cm 試験条件1に対する結果が第9図、同2に対する結果が
第10図である。それぞれ、この参考例の耕耘爪による結
果Oが現行爪、例えばナタ爪の結果Pを上回り、高い反
転率を示している。
(b)耐久性 爪の耐久性は石礫、岩石による折損のない限り、耐摩耗
性によって決まる。従来はこの折損をおそれて、爪の耐
摩性を若干犠牲にして、爪の硬度を下げる等の処置がと
られてきた。しかし耐摩耗性の乏しいことは、爪の交換
の手間を増すことになるので、やむを得ず重金属の一種
である超硬合金を溶着したりして、「超硬爪」として市
販されてきた。
そこでこの参考例の耕耘爪は、耕うん作業時の爪の基本
問題である耕うん抵抗を減じ、爪の摩耗を減少させる爪
の形状究明にとり組んだ結果、以下の成績を得るに至っ
た。
試験条件はいかのとおりである。
試験条件 場 所:高知県香美郡香我美町 土壌条件:畑地(さつまいも耕作跡) 土 質:植土土壌 土壌硬度:40〜50kg/cm2 本 機:22ps ロータリ:サイドドライブ (耕巾1,300mm) 耕 深:12〜15cm 作業速度:本機1.84km/H ロータリ軸:240r.p.m 耕うん面積:6ha 試験結果は第11図、第12図に示す。同図中線分Oが参考
例の耕耘爪に係る結果であり、超硬爪の結果Pや、ナタ
爪等の現行爪の結果Q,Rに対し、摩耗量が少なく、残存
幅は大きかった。
(c)振動特性 試験にあたっては、現行爪との比較を容易にするために
小型トラクター(15ps)を用い、堅い圃場を選んだ。
圧電形広帯域振動計のセンサーを、チエンケースの反対
側にあるロータリサイド支持板の上部に固着した。この
場所が最も振動を検出(上下、左右)するのに適してい
るためである。検出された振動は、カセットレコーダー
に記録しておき、後日スペクトル分析器及び高速度レベ
ルコーダーにより解析した。
試験条件は以下のとおりである。
試験条件 天 候:晴天 場 所:高知県春野町 土壌条件:稲刈跡水田 土 質:粘土(砂含有なし) 土壌硬度:40〜50kg/cm2 本 機:15ps ロータリ:サイドドライブ (耕巾120cm) 耕 深:12cm 測定器 :振動計(圧電形広帯域振動計) 記録計 カセットレコーダー データ処理機:スペクトル分析器 高速度レベルレコーダー 測定箇所:ロータリーサイドカバー (チェンケースの反対側) 結果は以下のとおりである。
これをグラフにするとと13図、第14図のようになる。第
13図は上下方向の振動、第14図は左右方向の振動を示
す。同図中、領域0が参考例の耕耘爪・同Pがナタ爪等
の現行爪の結果であり、第13図の上下振動の結果では明
らかに参考例の耕耘爪の方が振動が少ない。左右振動
は、第14図のように、参考例の耕耘爪が低速回転の領域
でやや大きいが、この領域は一般農作業では使用されな
い範囲である。
次に、耕耘前の土壌の状態によって、例えば、すでに畦
盛形成してあれば、畦崩し作業を行うことができ、ま
た、畦盛前の状態であれば、土壌を移動させることによ
って畦盛形成や培土作業を行うことができる。
また、耕耘爪1の刃部9を、一側面を傾斜面に形成し、
本参考爪は、従来の両側面を傾斜面に形成したものに比
較して角が少なく刃部9の摩耗量が減少され、耐摩性を
向上することができる。また土をすくう面、湾曲内側は
全平面となり、土の跳上げ量が増加する。
[考案の効果] 以上より明らかなように考案の構成によれば、刃体部
は、刃縁によって土壌を切削しながら、基部付近から先
端に亙り徐々に湾曲した刃体部で土壌を直ちに案内す
る。この土壌の案内は刃体部が土壌に打込まれた当初か
ら徐々に行なわれるから、極めて円滑である。しかも、
刃体部の肉厚を基部側から先端側へ漸次薄く形成し刃体
部全体の形状が極めて滑らかとなり、刃体部基部側から
先端側への土壌の案内が極めて円滑である。従って、切
削された土壌は刃体部全体の湾曲作用で十分な量が案内
され、反転されると共に刃体部の幅広な先端側で十分に
放てきされ、反転性、放てき性に優れている。また土壌
の放てき性が良いと、放てきされた土壌ロータリーカバ
ー等に衝突して砕土され易く、下層部の土壌は大きく、
上層部の土壌が小さいという理想的な土壌構成が得ら
れ、砕土性に優れている。
土壌への打込みに際しては、湾曲のみの形状と先端側の
肉厚そのものが基部側より薄くなっているため刃体部先
端で土壌を叩くようなことがない。従って、上記刃体部
の湾曲のみによる土壌の案内も相俟って、刃体部に対す
る土壌の抵抗が急に大きくなったりするようなことがな
く、極めて滑らかであり、刃体部の局部的な摩耗がな
く、全体が僅かずつ摩耗されるようになり、耐磨耗性に
優れたものとなる。
刃体部先端で土壌を叩くようなことがほとんどなく、刃
体部の湾曲のみによる土壌の案内と相俟って、刃体部に
対する土壌の抵抗が急に大きくなったとするようなこと
がないため、負荷変動が小さく、機体振動を抑制できる
と共に、土壌も刃体部から圧迫されにくく、耕起土壌の
通気性が損なわれない。
刃体部の形状が全体的に滑らかで、流れるような形状を
しているため、藁の引掛かりがなく巻付きが抑制され、
すき込み性が良い。
刃体部の全体的な湾曲で反転性、放てき性を向上させる
ため、爪の高さはそれ程高くならず、ロータリーに全数
装置することも可能である。
【図面の簡単な説明】 図面は、この考案の一実施例を示すものであって、第1
図、第2図はこの考案に係る耕耘爪の平面図および立面
図、第3図、第4図は参考例の平面図、立面図、第5図
は第4図におけるV−V線の断面図、第6図は第4図に
おけるVI−VI線の断面図、第7図、第8図は従来のナタ
爪の平面図および立面図、第9〜第14図は試験結果を示
すグラフである。 (図面の主要な部分を表わす符号の説明) 1……耕耘爪、3……刃体部 5……基部、9……刃部 13……刃縁、15……背縁

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】展開状態の立面視において、ほぼ中央に取
    付孔を有し適宜の幅と長さとを有して垂下する矩形状の
    基部と、この基部の下部から横方向に連続的に曲がり刃
    縁と背縁との間の幅が漸次広くなるように所定距離離れ
    た位置の幅広の先端まで接続した上方に凹んだ部分円環
    状の刃体部とからなる耕耘爪であって、前記基部及び刃
    体部の肉厚を基部側から先端部へ漸次薄く形成し、前記
    矩形状の基部の長さ方向を見る方向とする平面視におい
    て、前記刃体部の展開状態で直線状に現われた部分が前
    記基部と連続的に曲がる部分に相当する位置から徐々に
    湾曲し、先端に近づくに従い大きな曲率の円弧状になる
    ように湾曲していることを特徴とする耕耘爪。
JP1988131025U 1988-10-07 1988-10-07 耕耘爪 Expired - Lifetime JPH0649123Y2 (ja)

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JPS5377804U (ja) * 1976-11-29 1978-06-28
JPS5629902A (en) * 1979-08-17 1981-03-25 Miyoshi Sasaoka Tillage blade

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JPH0283701U (ja) 1990-06-28

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