JP6102395B2 - データ伝送システム - Google Patents

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Description

本発明は、送信局から宛先局へデータを伝送するデータ伝送システムに関する。
従来、この種のデータ伝送システムでは、送信局が予め特定された複数の宛先局にデータを伝送する場合、送信局がブロードキャスト式にデータを無線送信し、各宛先局が、送信局からデータを受信すると、その受信した旨を示すACK情報を送信局に返信し、送信局が、ACK情報の返信がない宛先局に対してデータを再送する構成が知られている。
また、このような構成において、送信局が、ACK情報の返信がない宛先局が多い場合、これらの各宛先局に対してポイントツーポイント式にデータを再送すると、再送時間が増大することにより、通信帯域が浪費されてしまう。このような非効率性を是正するために、送信局が、ある閾値以上の数の宛先局からACK情報の返信がない場合には、ブロードキャスト式にデータを再送する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−187030号公報
しかし、従来のデータ伝送システムの構成を、送信局から宛先局へ、更新性を有するデータ値を含む更新データを伝送するシステムに適用しようとすると、宛先局が、更新データを送信する毎に、ACK情報の返信がない宛先局が1つでも存在すると判断すれば、その更新データが必ず再送されることになる。
このため、送信局が、データ値が前回値から更新された今回値を含む更新データを送信する前に、例えばデータ値が前回値や前々回値といった古い更新データを再送することにより、データ値が今回値である新しい更新データを送信するタイミングが遅れてしまったり、新しい更新データの送信機会が失われてしまったりする懸念がある。
また、従来のデータ伝送システムでは、送信局が、ACK情報の返信がない宛先局の数に応じて、データの再送方法を、例えばポイントツーポイント式からブロードキャスト式に変更するものの、データが再送されること自体には変わりないため、通信帯域の逼迫する状況においてはあまり効果が望めない懸念がある。
本発明は、上記懸念に鑑みてなされたものであり、通信帯域の逼迫する状況をより緩和するとともに、更新データをより効率的に伝送することが可能なデータ伝送システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明は、更新性を有するデータ値を含む更新データをブロードキャスト式に無線送信する送信局と、この送信局により予め特定された1ないし複数の宛先局とを備えるデータ伝送システムである。なお、各宛先局は、送信局から更新データを受信すると、その受信した旨を示すACK情報をブロードキャスト式に無線送信し、送信局は、このACK情報の受信有無に基づいて、各宛先局における更新データの受信有無を監視する。
ここで、本発明では、データ値の更新順に連続する所定数の更新データからなるグループを更新データグループ、データ値が前回値から更新された今回値を含む更新データを今回更新データとし、送信局が、今回更新データを最後尾に含む更新データグループのうち、いずれかの更新データを少なくとも一つ、所定の閾値数以上の宛先局が受信している場合、今回更新データの無線送信を禁止または延期するように構成した。
このような構成では、例えば、データ値がデータA、データB、データC、データDの順に更新され、更新データグループを構成する更新データの数が3である場合に、送信局が、データCを含む更新データCを送信する際に、データBを含む更新データBおよびデータAを含む更新データAに対するいずれかのACK情報を、少なくとも一つ宛先局のほぼ全てが受信していれば、更新データCの送信が停止(禁止または延期)される。
そして、例えば、更新データCの送信が禁止された場合には、送信局が、データDを含む更新データDを送信する際に、更新データBに対するACK情報を、ほぼ全ての宛先局から受信していれば、更新データDの送信が停止(禁止または延期)され、更新データBに対するACK情報の返信がない宛先局がいくつか存在していれば、更新データBがブロードキャスト式に再送される。
つまり、本発明では、更新データが更新性を有するデータ値を含むデータである点に鑑み、例えば更新順に連続する3つのうちいずれかの更新データA,B,Cが、少なくとも一つほぼ全ての宛先局に届いていればよく、続いて3つのうちいずれかの更新データB,C,Dが、少なくとも一つほぼ全ての宛先局に届いていればよいといった具合に送信制御するように構成した。これにより、多くの宛先局に対して、データ値の更新順に連続する所定数(例えば3つ)の更新データのうち、少なくとも一つの更新データの受信を担保することにより、更新データの送信回数や再送回数を減らすことを可能とした。
したがって、本発明によれば、更新データの送信回数や再送回数を減らすことで、通信帯域の逼迫する状況をより緩和することができ、多くの宛先局に対して、データ値の更新順に連続する所定数の更新データのうち、少なくとも一つの更新データの受信を担保する送信制御を行うことで、更新データをより効率的に伝送することができる。
また、本発明では、送信局が、今回更新データを最後尾に含む更新データグループのうち、いずれかの更新データを少なくとも一つ、宛先局の全てが受信している場合、今回更新データの無線送信を禁止または延期するように構成してもよい。この場合、全ての宛先局に対して、データ値の更新順に連続する所定数の更新データのうち、少なくとも一つの更新データの受信を担保することができる。
なお、本発明は、宛先局として受信した更新データを、送信局として転送する中継局を備えてもよい。
このような構成では、例えば、更新データを最初に送信する送信局を送信元局とすると、宛先局が、送信元局から送信された更新データを受信できなかった場合であっても、中継局から転送された更新データを受信できる場合があるため、宛先局における更新データの受信機会を増やすことができる。
また、このような場合に、例えば、宛先局が、中継局から転送された更新データを受信すると、その受信した旨を示すACK情報をブロードキャスト式に無線送信するため、このACK情報を送信元局が受信できる場合があるので、送信元局におけるACK情報の受信機会を増やすことができる。
したがって、この構成によれば、中継局を備えることで、送信元局からより遠くの宛先局(送信元局により予め特定されていない宛先局)に更新データを伝送することもでき、宛先局における更新データの受信機会と、送信元局におけるACK情報の受信機会とを増やすことで、更新データをより効率的に伝送することができる。
なお、この構成の場合、送信元局における更新データの送信回数や再送回数を減らすことができるものの、中継局が送信元局と全く同じ条件で更新データを転送すると、システム全体で見た場合、更新データの転送回数や再転送回数が増える分、通信帯域の逼迫する状況を緩和する方向に働きにくくなる。
このため、本発明において、中継局では、更新データグループを構成する更新データの数を示すグループ構成数が、送信元局でのグループ構成数よりも大きく設定されていることが望ましい。
つまり、中継局では、例えば更新順に連続する4つのうちいずれかの更新データA,B,C,Dが、少なくとも一つ全ての宛先局に届いていればよく、続いて4つのうちいずれかの更新データB,C,D,Eが、少なくとも一つ全ての宛先局に届いていればよいといった具合に転送制御する。これにより、宛先局に対して、送信元局でのグループ構成数(例えば3つ)よりも大きい所定数(例えば4つ)の更新データのうち、少なくとも一つの更新データの受信を担保することで、更新データの転送回数や再転送回数を好適に減らすことができる。
よって、中継局における更新データの転送回数や再転送回数を減らすことで、通信帯域の逼迫する状況を緩和する方向に働かせることができる。
また、本発明では、同様の考え方により、送信元局から受信した更新データを転送する中継局を1番目の中継局、N番目(Nは自然数)の中継局から受信した更新データを転送する中継局をN+1番目の中継局とし、N+1番目の中継局では、グループ構成数を、N番目の中継局でのグループ構成数よりも大きく設定してもよい。
この場合、複数の中継局を備えることで、送信元局から更により遠くの宛先局(送信元局により予め特定されていない宛先局)に更新データを伝送することもでき、且つ、ホップ数(Nに相当する)の多い中継局における更新データの転送回数や再転送回数をより減らすことで、通信帯域の逼迫する状況を緩和する方向に働かせることができる。
また、本発明では、同様の考え方により、更新データに送信元局である移動体の現在位置を示す位置情報が含まれている場合、中継局は、位置情報に基づく移動体との距離が大きいほど、グループ構成数を大きく設定してもよい。
この場合、送信元局(移動体)からの距離が大きい中継局における更新データの転送回数や再転送回数をより減らすことで、通信帯域の逼迫を緩和する方向に働かせることができ、且つ、送信元局(移動体)からの距離が小さい宛先局における更新データの受信機会を増やすことができる。
なお、本発明では、送信局が、更新データの重要度が高いほど、グループ構成数を小さく設定することにより、更新データの重要度に応じて、宛先局における更新データの受信機会をより増やすことができる。
また、本発明では、更新データに送信局である移動体の現在位置を示す位置情報が含まれている場合、各送信局は、他の送信局から受信した更新データ(位置情報)に基づいて、自局から所定範囲内に位置する他の送信局を宛先局として特定してもよい。
この場合、他の送信局(移動体)から受信した更新データを利用して、例えば自局(移動体)からの距離が小さい宛先局(移動体)を好適に特定することができる。
データ伝送システムの全体構成を例示する概略図である。 データ伝送システムの動作例を示す第1の説明図である。 データ伝送システムの動作例を示す第2の説明図である。 移動局の構成を例示するブロック図である。 (a)は、送信管理テーブルの構成を例示するマトリックス図であり、(b)は、送信判定条件の構成を例示するマトリックス図である。 移動局が行う受信プロセス処理の内容を例示するフローチャートである。 移動局が行う送信プロセス処理の内容を例示するフローチャートである。
以下に、本発明のデータ伝送システムが適用された実施形態としての車車間通信システムを図面と共に説明する。
<全体構成>
図1に示すように、本実施形態の車車間通信システム100は、複数の移動局1〜8によって構成される。
各移動局1〜8は、互いに異なる車両にそれぞれ搭載された車載装置であり、自装置(自局)が搭載された自車両の現在位置を示す位置情報を含む更新データを、ブロードキャスト式に無線送信することにより、他装置(他局)から受信した更新データに基づき、他車両の現在位置を検出し、例えば車載ディスプレイに他車両の現在位置を表示する等、各種の車両制御を行うものである。
なお、更新データは、位置情報等のようにリアルタイム性が重視され、新しいデータ値であるほど価値の高い情報(つまり、更新性を有するデータ値)を含むデータであり、データ値として、位置情報の他に、例えば自車両の速度(車速)や移動方向等が含まれ得る。この場合、各移動局1〜8は、他局から受信した更新データに基づき、他車両の現在位置、車速、および移動方向を検出することにより、例えば自車両との衝突可能性を判定し、必要に応じて他車両との衝突を回避するために、自車両の運転者に警報したり、自車両の制動制御を行ったりすることもできる。
また、車車間通信システム100では、自局が更新データ等をブロードキャスト式に無線送信した場合に、他局にその更新データ等を受信させることができる範囲、すなわち自局のブロードキャスト範囲が、各移動局1〜8の仕様上予め定められている。なお、本実施形態では、各移動局1〜8のブロードキャスト範囲は全て等しいものとする。
図1では、移動局1のブロードキャスト範囲に、移動局2〜5が位置し、移動局5のブロードキャスト範囲に、移動局1,4,6〜8が位置する状況を示している。また、移動局2,3,6〜8のうち、移動局4が、移動局1のブロードキャスト範囲と、移動局5のブロードキャスト範囲との両方に位置する状況を示している。
ここで、各移動局1〜8は、他局から更新データを受信すると、その更新データを自局のブロードキャスト範囲に位置する他局に転送可能になっている。また、各移動局1〜8は、他局から受信した更新データに含まれている位置情報に基づいて、自局のブロードキャスト範囲に位置する他局を特定可能に構成されている。
つまり、各移動局1〜8は、更新データをブロードキャスト式に無線送信する送信局でもあり、他局から更新データを受信する受信局(送信局により予め特定された宛先局)でもあり、宛先局として受信した更新データを、送信局として他局に転送する中継局でもあるといえる。
以下では、図1に示すように、移動局1が、自車両の現在位置を示す位置情報を含む更新データを送信する送信元局であり、移動局2〜5が、移動局1から更新データを受信する受信局(移動局1により予め特定された宛先局)であり、移動局5が、移動局1が送信した更新データを転送する1番目の中継局であり、移動局4,6〜8が、移動局5により予め特定された宛先局であり、移動局7が、移動局5が転送した更新データをさらに転送する2番目の中継局である場合を前提として説明する。
このような前提では、図2に示すように、移動局1(送信元局)が、自車両の現在位置を示す位置情報の更新順に、位置情報が前回値から今回値に更新された更新データ(以下「今回更新データ」ともいう)である、更新データ(A)、更新データ(B)、更新データ(C)、更新データ(D)に関する送信制御を行う。
そして、移動局1(送信元局)が、更新データ(A)を、移動局2〜5(移動局1により予め特定された宛先局)に対して、ブロードキャスト式に無線送信し、移動局2〜5のうち、この更新データ(A)を受信した移動局3〜5が、その受信したことを示すACK情報(A1)を、ブロードキャスト式に無線送信し、この更新データ(A)を受信できなかった移動局2が、ACK情報(A1)を返信しない。
続いて、移動局1(送信元局)が、更新データ(B)を、移動局2〜5(移動局1により予め特定された宛先局)に対して、ブロードキャスト式に無線送信し、移動局2〜5のうち、この更新データ(B)を受信した移動局2,3,5が、その受信したことを示すACK情報(B1)を、ブロードキャスト式に無線送信し、この更新データ(B)を受信できなかった移動局4が、ACK情報(A1)を返信しない。
つまり、移動局2〜5のうち、移動局2は、更新データ(B)だけを受信でき、移動局4は、更新データ(A)だけを受信でき、移動局3,4は、更新データ(A)および(B)の両方を受信できている。
この場合、移動局1(送信元局)が行う更新データ(C)に関する送信制御では、いずれかの更新データ(A)および(B)を少なくとも一つ移動局2〜5の全てが受信できた状態であるため、更新データ(C)の送信を停止(禁止または延期)する。
言い換えると、移動局1(送信元局)が更新データ(C)を送信する前に、移動局2〜5が、既に、更新データ(A)、(B)および(C)のうち、少なくとも一つの更新データを受信できた状態にあるため、更新データ(C)の送信を停止(禁止または延期)する。
このように、移動局1(送信元局)が行う更新データ(C)に関する送信制御では、データ値(位置情報)の更新順に連続する所定数(本実施形態の送信制御では3つ)の更新データからなるグループを更新データグループとし、今回更新データである更新データ(C)を最後尾に含む更新データグループ(つまり、更新データ(A)、(B)および(C))のうち、いずれかの更新データを少なくとも一つ移動局2〜5の全てが既に受信しているので、今回更新データである更新データ(C)の送信を停止(禁止または延期)する。
次に、移動局1(送信元局)が行う更新データ(D)に関する送信制御では、移動局4が更新データ(B)を受信できていないため、更新データ(D)を、ブロードキャスト式に無線送信する。
言い換えると、移動局1(送信元局)が更新データ(D)を送信する前に、移動局4が、更新データ(B)、(C)および(D)のうち、いずれの更新データも受信できていない状態にあるため、更新データ(D)を、ブロードキャスト式に無線送信する。
このように、移動局1(送信元局)が行う更新データ(D)に関する送信制御では、今回更新データである更新データ(D)を最後尾に含む更新データグループ(つまり、更新データ(B)、(C)および(D))のうち、いずれの更新データも受信していない移動局4が存在するので、今回更新データである更新データ(D)を、ブロードキャスト式に無線送信する。
このような構成では、例えば、移動局4は、更新データ(C)を最後尾に含む更新データグループのうち、更新データ(A)を受信でき、更新データ(D)を最後尾に含む更新データグループのうち、更新データ(D)を受信することができる。つまり、移動局1(送信元局)が、更新データ(C)を送信しなくても、移動局4は、更新データ(C)を最後尾に含む更新データグループと、更新データ(D)を最後尾に含む更新データグループとについて、それぞれ少なくとも一つの更新データを受信することができることになる。
このような送信制御によれば、更新データの送信回数や再送回数を減らすことが可能となるため、通信帯域の逼迫する状況をより緩和することができ、移動局1(送信元局)が、移動局2〜5(移動局1により予め特定された宛先局)に対して、更新データグループのうち、少なくとも一つの更新データの受信を担保する送信制御を行うことで、更新データをより効率的に伝送することができる。
なお、「更新データ(C)の送信を禁止する」とは、更新データ(C)を破棄して、次の送信周期に達したときには、位置情報の更新順が更新データ(C)の次である更新データ(D)の送信制御を行うことを意味し、「更新データ(C)の送信を延期する」とは、更新データ(C)の送信優先度を下げ、例えば周囲の通信チャンネルが混雑していないときの任意のタイミングで更新データ(C)を送信することを意味する。ちなみに、本実施形態では、更新データ(C)の送信を延期すると、更新データ(C)が自車両の現在位置等をリアルタイムに表さなくなるため、どのタイミングで送信すべきデータであったかを示すタイミング情報を付加して、更新データ(C)を送信することにより、例えば、更新データ(C)を受信した宛先局が、送信元局の過去の位置を知得することが可能となる。
また、移動局1(送信元局)が行う更新データ(D)に関する送信制御では、更新データ(D)を送信した後に、更新データ(D)を最後尾に含む更新データグループのうち、いずれの更新データ(B),(C),(D)も受信していない移動局が、移動局2〜5(移動局1により予め特定された宛先局)のなかに存在している場合には、更新データ(D)をブロードキャスト式に再送することにしている。しかし、これに限定されるものではなく、いずれの更新データ(B),(C),(D)も受信していない移動局に対して、更新データ(D)をポイントツーポイントで再送してもよい。
次に、移動局1(送信元局)が送信した更新データ(A)を転送する移動局5(1番目の中継局)が、図3に示すように、この更新データ(A)を、移動局4,6〜8(移動局5により予め特定された宛先局)に対して、ブロードキャスト式に無線送信する。なお、移動局1は、移動局5(1番目の中継局)のブロードキャスト範囲に位置するが、更新データ(A)の送信元局であるため、更新データ(A)の宛先局から除外される。ちなみに
、移動局5(1番目の中継局)は、更新データ(A)に含まれている送信元情報によって、送信元局である移動局1を特定することができる。
そして、移動局5(1番目の中継局)が転送した更新データ(A)を受信した移動局7,8が、その受信したことを示すACK情報(A2)を、ブロードキャスト式に無線送信し、この更新データ(A)を受信できなかった移動局6が、ACK情報(A1)を返信しない。なお、移動局4が、移動局1(送信元局)が送信した更新データ(A)に対するACK情報(A1)を、ブロードキャスト式に無線送信し、移動局5(1番目の中継局)が、移動局4のブロードキャスト範囲に位置するため、このACK情報(A1)を受信することができる。このため、移動局4は、移動局5(1番目の中継局)が転送した更新データ(A)に対するACK情報(A2)を送信しなくてよい。ちなみに、宛先局からブロードキャスト式に無線送信されたACK情報(A1)に含まれている送信元情報によって、ACK情報(A1)を返信済みの移動局4を特定することができる。
続いて、移動局5(1番目の中継局)が、移動局1(送信元局)が送信した更新データ(B)を、移動局4,6〜8に対して、ブロードキャスト式に無線送信し、この更新データ(B)を受信した移動局6,8が、その受信したことを示すACK情報(B2)を、ブロードキャスト式に無線送信し、この更新データ(B)を受信できなかった移動局7が、ACK情報(B2)を返信しない。なお、移動局4は、移動局1(送信元局)が送信した更新データ(B)に対するACK情報(B1)を、ブロードキャスト式に無線送信している。
つまり、移動局4,6〜8のうち、移動局6は、更新データ(B)だけを受信でき、移動局7は、更新データ(A)だけを受信でき、移動局4,8は、更新データ(A)および(B)の両方を受信できている。
この場合、移動局5(1番目の中継局)が行う更新データ(C)および(D)に関する転送制御では、いずれかの更新データ(A)および(B)を少なくとも一つ移動局4,6〜8の全てが受信できた状態であるため、更新データ(C)および(D)の送信を停止(禁止または延期)する。
言い換えると、移動局5(1番目の中継局)が更新データ(C)および(D)を送信する前に、移動局4,6〜8が、既に、更新データ(A)、(B)、(C)および(D)のうち、少なくとも一つの更新データを受信できた状態にあるため、更新データ(C)および(D)の送信を停止(禁止または延期)する。
このように、移動局5(1番目の中継局)が行う更新データ(C)および(D)に関する転送制御では、データ値(位置情報)の更新順に連続する所定数(本実施形態の転送制御では4つ)の更新データからなるグループを更新データグループとし、例えば、今回更新データである更新データ(D)を最後尾に含む更新データグループ(つまり、更新データ(A)、(B)、(C)および(D))のうち、いずれかの更新データを少なくとも一つ移動局4,6〜8の全てが既に受信している場合、今回更新データである更新データ(C)の送信を停止(禁止または延期)する。
次に、移動局5(1番目の中継局)が行う更新データ(E)に関する転送制御では、移動局7が更新データ(B)を受信できていないため、更新データ(E)を、ブロードキャスト式に無線送信する。
言い換えると、移動局5(1番目の中継局)が更新データ(E)を転送する前に、移動局7が、更新データ(B)、(C)、(D)および(E)のうち、いずれの更新データも
受信できていない状態にあるため、更新データ(D)を、ブロードキャスト式に無線送信する。
このように、移動局5(1番目の中継局)が行う更新データ(E)に関する転送制御では、今回更新データである更新データ(E)を最後尾に含む更新データグループ(つまり、更新データ(B)、(C)、(D)および(E))のうち、いずれの更新データも受信していない移動局7が存在するため、今回更新データである更新データ(E)を、ブロードキャスト式に無線送信する。
このような構成では、例えば、移動局7は、更新データ(D)を最後尾に含む更新データグループのうち、更新データ(A)を受信でき、更新データ(E)を最後尾に含む更新データグループのうち、更新データ(E)を受信することができる。つまり、移動局5(1番目の中継局)が、更新データ(C)および(D)を送信しなくても、移動局7は、更新データ(D)を最後尾に含む更新データグループと、更新データ(E)を最後尾に含む更新データグループとについて、それぞれ少なくとも一つの更新データを受信することができることになる。
このような転送制御によれば、移動局4,6〜8に対して、移動局1(送信元局)でのグループ構成数(3つ)よりも大きい所定数(4つ)の更新データのうち、少なくとも一つの更新データの受信を担保することで、更新データの転送回数や再転送回数を好適に減らすことができる。よって、移動局5(1番目の中継局)における更新データの転送回数や再転送回数を減らすことで、通信帯域の逼迫する状況を緩和する方向に働かせることができる。なお、グループ構成数とは、今回更新データを最後尾に含む更新データグループを構成する更新データの数をいう。
また、移動局5(1番目の中継局)が転送した更新データをさらに転送する移動局7(2番目の中継局)では、移動局5(1番目の中継局)でのグループ構成数(4つ)よりも大きい所定数(例えば5つ)の更新データのうち、少なくとも一つの更新データの受信を担保することで、更新データの転送回数や再転送回数を好適に減らすようにされている。
このように、車車間通信システム100では、N番目(Nは自然数)の中継局から受信した更新データを転送する中継局をN+1番目の中継局とし、N+1番目の中継局では、グループ構成数が、N番目の中継局でのグループ構成数よりも大きく設定されている。
このため、送信元局から更により遠くの宛先局(送信元局により予め特定されていない宛先局)に更新データを伝送することもでき、且つ、ホップ数(Nに相当する)の多い中継局における更新データの転送回数や再転送回数をより減らすことで、通信帯域の逼迫する状況を緩和する方向に働かせることができる。
また、車車間通信システム100によれば、例えば、移動局4が、移動局1(送信元局)から送信された更新データを受信できなかった場合であっても、移動局5(1番目の中継局)から転送された更新データを受信できる場合があるため、移動局4における更新データの受信機会を増やすことができる。
また、このような場合に、例えば、移動局4が、移動局5(1番目の中継局)から転送された更新データを受信すると、その受信した旨を示すACK情報をブロードキャスト式に無線送信するため、このACK情報を移動局1(送信元局)が受信できるので、移動局1(送信元局)におけるACK情報の受信機会を増やすこともできる。
よって、車車間通信システム100では、移動局5(1番目の中継局)や移動局7(2
番目の中継局)が転送制御を行うことで、移動局1(送信元局)からより遠くの宛先局(送信元局により予め特定されていない宛先局)に更新データを伝送することができ、且つ、宛先局における更新データの受信機会と、移動局1(送信元局)におけるACK情報の受信機会とを増やすことで、更新データをより効率的に伝送することができる。
以上説明した送信制御および転送制御では、今回更新データを最後尾に含む更新データグループのうち、いずれかの更新データを少なくとも一つ宛先局の全てが既に受信している場合に、今回更新データの送信を停止する例を説明したが、これに限るものではなく、後述するように、いずれかの更新データを少なくとも一つ、所定の閾値数以上の宛先局が既に受信している場合に、今回更新データの送信を停止してもよい。
このような構成によれば、更新データの送信回数や再送回数をより減らすことが可能となるため、通信帯域の逼迫する状況をより緩和することができる。
<移動局の構成>
次に、各移動局1〜8の構成について説明する。なお、各移動局1〜8は、いずれも同じ構成であるため、各移動局1〜8を移動局10と総称し、移動局10の構成について説明する。
図4に示すように、移動局10は、センサ部11と、制御部12と、無線部13と、クロック部14と、記憶部15とを備えて構成される。
センサ部11は、自車両の現在位置や速度等を検出する各種センサからの信号を入力するものである。例えば、センサ部11は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波を、GPSアンテナを介して受信し、自車両の位置等を検出するGPSセンサと、車両に加えられる回転運動の角速度に応じた検出信号を出力するジャイロセンサと、車速を表す検出信号を入力する車速センサとに接続され、位置情報を生成する際には、これらセンサの各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに補完しながら使用するように構成されている。
無線部13は、受信アンテナを介して使用周波数帯域の無線信号を受信すると、その無線信号を復調することにより、他局から送信された更新データやACK情報を、制御部12に供給するとともに、制御部12にて生成された更新データやACK情報を符合化(変調)し、使用周波数帯域にアップコンバートした無線信号を、送信アンテナを介して送信するものである。また、無線部13は、受信アンテナを介して入力した信号レベルに基づいて、使用周波数帯域(通信チャンネル)が空いているか否か、混雑しているか否かを判定するキャリアセンスを行うように構成されている。
クロック部14は、制御部12にて生成された更新データの送信周期を計時したり、無線部13を介して更新データをブロードキャスト式に無線送信した後に、各宛先局からその更新データに対するACK情報を受信するまでの待機時間を計時したり、無線部13を介して他局の更新データを受信した後に、その更新データを転送するまでの転送周期を計時したりするために用いられる1ないし複数のタイマである。
記憶部15には、制御部12が各種処理を実行するためのプログラムや、自局のブロードキャスト範囲に位置する他局(宛先局)の情報(以下「宛先局情報21」という)と、各宛先局に対して送信した更新データの履歴を示す情報(以下「送信履歴情報22」という)と、各宛先局に対して転送した更新データの履歴を示す情報(以下「転送履歴情報23」という)と、各宛先局から受信したACK情報の履歴を示す情報(以下「ACK履歴情報24」という)と、更新データの送信制御および転送制御に関する送信判定条件25とが記憶されている。このうち、宛先局情報21、送信履歴情報22、およびACK履歴情報24は、送信管理テーブル26として記憶部15に記憶される。
図5(a)に示すように、送信管理テーブル26では、例えば宛先局情報21が示す移動局2〜5毎に、位置情報が書き込まれ、この各移動局2〜5に対して、送信履歴情報22が更新データ(A)〜(D)…毎に書き込まれ、ACK履歴情報24がACK情報(A)〜(D)…毎に書き込まれるようになっている。なお、送信履歴情報22は、各移動局2〜5に対して、更新データ(A)〜(D)…毎に送信したか否かを示すフラグ(以下「送信フラグ」という)によって表され、ACK履歴情報24は、更新データ(A)〜(D)…に対するACK情報(A)〜(D)…を受信したか否かを示すフラグ(以下「ACKフラグ」という)によって表される。
ちなみに、図示を省略するが、宛先局情報21、転送履歴情報23、およびACK履歴情報24は、転送管理テーブルとして記憶部15に記憶されており、この転送管理テーブルでは、送信管理テーブル26の送信履歴情報22を転送履歴情報23に置き換えたものとほぼ同様であり、更新データの送信元である送信元局および中継局毎にこの転送履歴情報23が記憶されるようになっている点以外は送信管理テーブル26と同じ構成である。
図5(b)に示すように、送信判定条件25では、送信元局として行う送信制御およびN番目(Nは自然数)の中継局として行う転送制御といった項目毎に、グループ構成数、閾値数、ACK待機時間、およびウインドウ長が書き込まれるようになっている。
なお、グループ構成数は、前述した通り、今回更新データを最後尾に含む更新データグループを構成する更新データの数であり、例えば、送信制御に関する数が3、1番目の中継局として行う転送制御に関する数が4、2番目の中継局として行う転送制御に関する数が5というように、送信制御に関する数が最も小さく、ホップ数(Nに相当)が大きいほど数が大きく設定される。このように、送信制御によって送信する更新データは重要度が最も高いため、グループ構成数を小さく設定することにより、宛先局に対して、より多くの更新データの受信を担保させ、転送制御によって送信する更新データは重要度が比較的低いため、グループ構成数を大きく設定することにより、宛先局に対して担保させる更新データの受信数が少なく済むようにしている。
また、閾値数は、宛先局情報21が示す宛先局の数に応じて設定される数であり、この数以上の宛先局が、今回更新データを含む更新データグループのうちいずれかの更新データを少なくとも一つ受信しているか否かを判定するために使用される。例えば、送信制御に関する数が4、1番目の中継局として行う転送制御に関する数が3、2番目の中継局として行う転送制御に関する数が2というように、送信制御に関する数が最も大きく、ホップ数(Nに相当)が大きいほど数が小さく設定される。このように、送信制御によって送信する更新データは重要度が最も高いため、閾値数を大きく設定することにより、より多くの宛先局に更新データの受信を担保させ、転送制御によって送信する更新データは重要度が比較的低いため、閾値数を小さく設定することにより、更新データの受信を担保させる宛先局の数が少なく済むようにしている。
また、ACK待機時間は、1つの更新データについて、その更新データに対するACK情報が受信されるまで待機する目安の時間であり、その更新データの送信周期(ひいては、更新データの重要度)に応じて設定される。よって、送信制御に関する送信周期が最も短く、ホップ数(Nに相当)が大きいほど送信周期が長く設定されるため、ACK待機時間では、送信制御に関する時間が最も短く、ホップ数(Nに相当)が大きいほど時間が長く設定されることになる。
ウインドウ長は、更新データグループを構成する今回更新データを除く全ての更新データについて、これら全てのACK情報が受信されるまで待機する時間であり、ACK待機
時間と、グループ構成数とに基づいて設定される。よって、送信制御に関するウインドウ長が最も短く、ホップ数(Nに相当)が大きいほどウインドウ長が長く設定されることになる。
<制御部の構成>
制御部12は、例えばCPUを有する1ないし複数のマイクロコンピュータを中心に構成され、これらマイクロコンピュータが記憶部15に記憶されているプログラムに基づいて行う処理として、次のように機能的に分けられる。
即ち、制御部12は、主にクロック部14を制御する処理を行うタイマプロセス部20と、更新データやACK情報といった送信データを生成する生成プロセス部30と、他局から送信された更新データやACK情報を受信する受信プロセス部40と、生成プロセス部30によって生成された送信データに関する送信制御および転送制御を行う送信プロセス部50とによって構成される。
タイマプロセス部20は、クロック部14を起動して、自車両の現在位置を示す位置情報等を含む更新データを送信するために予め設定された送信周期を計時したり、受信プロセス部40によって、他局が送信した更新データを受信すると、クロック部14を起動して、その更新データを転送するために予め設定された転送周期を計時したり、送信プロセス部50によって、更新データが送信されると、クロック部14を起動して、前述のウインドウ長を計時したりする。そして、送信周期や転送周期に達すると、その旨を生成プロセス部30に通知し、ウインドウ長に達すると、その旨を送信プロセス部50に通知するように構成されている。
生成プロセス部30は、自車両の現在位置を示す位置情報や送信元情報を含む更新データを定期的に生成するとともに、受信プロセス部40によって、他局が送信した更新データを受信すると、その転送用の更新データや、その更新データを受信した旨を示すACK情報(送信元情報を含む)を生成する。そして、ACK情報を生成すると、送信プロセス部50に供給するとともに、タイマプロセス部20からの通知に従って、生成した更新データを送信プロセス部50に供給するように構成されている。
<受信プロセス処理>
次に、制御部12が受信プロセス部40として行う処理(受信プロセス処理)を、図6のフローチャートに沿って説明する。
本処理が開始されると、受信プロセス部40(制御部12)が、S110では、無線部13を介して他局の更新データを受信したか否かを判断し、他局の更新データを受信した場合には、S120に移行し、他局の更新データを受信していない場合には、S150に移行する。
S120では、S110で受信した他局の更新データを生成プロセス部40に供給し、S130に移行する。なお、この更新データを受け取った生成プロセス部40は、その更新データに対するACK情報(送信元情報を含む)や、転送用の更新データを生成し、生成した情報やデータを送信プロセス部50に供給することになる。
S130では、S110で受信した他局の更新データから、他局の位置情報および送信元情報を抽出し、記憶部15に記憶されている送信管理テーブル26(または転送管理テーブル)における宛先局情報21を更新する。なお、ここでは、送信管理テーブル26(または転送管理テーブル)は、自局のブロードキャスト範囲に位置する移動局に関する宛先局情報21だけが残されるように更新される。
続くS140では、S130で更新された送信管理テーブル26に基づき、宛先局情報21における位置情報から、自局のブロードキャスト範囲に位置する移動局との距離を算出し、この距離(複数の移動局が存在する場合にはその平均値もしくは最小値)が大きいほど、グループ構成数およびウインドウ長が大きくなるように送信判定条件25を設定(更新)し、S150に移行する。
S150では、無線部13を介してACK情報を受信したか否かを判断し、ACK情報を受信した場合には、S160に移行し、他局の更新データを受信していない場合には、S110に戻る。
S160では、S150で受信したACK情報から送信元情報を抽出し、記憶部15に記憶されている送信管理テーブル26(または転送管理テーブル)におけるACK履歴情報24を更新する。なお、送信管理テーブル26(または転送管理テーブル)では、抽出した送信元情報が示す移動局からACK情報が返信されたことを示すACKフラグが設定されることになる。そして、送信管理テーブル26(または転送管理テーブル)におけるACK履歴情報24を更新すると、S110に戻る。
<送信プロセス処理>
次に、制御部12が送信プロセス部50として行う処理(送信プロセス処理)を、図7のフローチャートに沿って説明する。
本処理が開始されると、送信プロセス部50(制御部12)が、S210では、生成プロセス部30からACK情報を受け取ったか否かを判断し、ACK情報を受け取った場合には、S220に移行し、ACK情報を受け取らなかった場合には、S230に移行する。
S220では、S210で受け取ったACK情報を、無線部13を介して、ブロードキャスト式に無線送信する。なお、このACK情報には、自局を特定するための送信元情報が含まれている。そして、ACK情報を送信すると、S230に移行する。
S230では、生成プロセス部30から更新データ(つまり、今回更新データ)を受け取ったか否かを判断し、今回更新データを受け取った場合には、S240に移行し、今回更新データを受け取らなかった場合には、S210に戻る。
S240では、記憶部15に記憶されている送信判定条件25から、今回更新データの種別(自局の更新データか他局の更新データか)によって、該当する項目(送信制御または転送制御)に関するグループ構成数および閾値数を抽出する。
そして、S250では、S240における送信判定条件25が示すウインドウ長(該当する項目(送信制御または転送制御)に関するウインドウ長)に達したことを示す通知を、タイマプロセス部20から受け取ると、記憶部15に記憶されている送信管理テーブル26(または転送管理テーブル)のACK履歴情報24に基づいて、今回更新データに関する送信制御(または転送制御)を開始する。
続くS260では、送信制御(または転送制御)において、S240で抽出したグループ構成数および閾値数に基づき、今回更新データを最後尾に含む更新データグループのうち、いずれかの更新データを少なくとも一つ、閾値数以上の宛先局が既に受信しているか否か(ACK判定条件を満たすか否か)を判断する。なお、ACK判定処理では、前述のように、閾値数以上ではなく、全ての宛先局が受信しているか否かを判断してもよい。そ
して、ACK判定条件を満たすと判断した場合には、S270に移行し、ACK判定条件を満たさないと判断した場合には、S280に移行する。
S270では、S230で受け取った今回更新データについて、データを破棄するか、あるいはデータの送信を延期して、S210に戻る。なお、データの送信を延期する場合には、無線部13が行うキャリアセンスの判定結果に基づいて、少なくとも通信チャンネルが混雑していないタイミングで今回更新データを、ブロードキャスト式に無線送信する。
一方、S280では、S230で受け取った今回更新データを、ブロードキャスト式に無線送信する。そして、続くS290では、この今回更新データについて、記憶部15に記憶されている送信管理テーブル26(または転送管理テーブル)の送信履歴情報22を更新して、S210に戻る。なお、送信管理テーブル26(または転送管理テーブル)では、送信元情報が示す移動局に今回更新データが送信されたことを示す送信フラグが設定されることになる。
以上、説明したように、送信プロセス処理では、ACK判定条件を満たす場合に、今回更新データの送信を停止するため、更新データの送信回数(および転送回数)や再送回数を減らすことが可能となり、通信帯域の逼迫する状況をより緩和することができる。
また、多くの(または全ての)宛先局に対して、位置情報の更新順に連続する所定数の更新データのうち、少なくとも一つの更新データの受信を担保することで、更新データを効率的に伝送することができる。
さらに、受信プロセス処理では、位置情報に基づく移動局との距離が大きいほど、グループ構成数を大きく設定するため、送信元局からの距離が大きい中継局における更新データの送信回数(および転送回数)や再送回数をより減らすことが可能となり、通信帯域の逼迫を緩和する方向に働かせつつ、逆に、送信元局からの距離が小さい宛先局における更新データの受信機会を増やすことができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態の受信プロセス処理では、位置情報に基づく移動局との距離が大きいほど、グループ構成数およびウインドウ長を大きく設定しているが、これに限定されるものではない。例えば、位置情報に基づく移動局との距離が大きいほど、送信判定条件25における閾値数を小さく設定してもよい。
また、上記実施形態では、本発明を車車間通信システム100に提供した例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、移動局が固定局(移動しない宛先局)に対して更新データを送信するシステムや、固定局が移動局に対して更新データを送信するシステム、固定局が固定局に対して更新データを送信するシステム等、各種のデータ伝送システムに適用することができる。また、更新データは、位置情報を含むデータに限らず、各種の更新性を有するデータ値を含むデータが用いられる。
1〜7,10…移動局、11…センサ部、12…制御部、13…無線部、14…クロック部、15…記憶部、20…タイマプロセス部、21…宛先局情報、22…送信履歴情報
、23…転送履歴情報、24…履歴情報、25…送信判定条件、26…送信管理テーブル、30…生成プロセス部、40…受信プロセス部、50…送信プロセス部、100…車車間通信システム。

Claims (10)

  1. 更新性を有するデータ値を含む更新データをブロードキャスト式に無線送信する送信局(1,5)と、
    前記送信局により予め特定された宛先局であって、前記送信局から前記更新データを受信すると、その受信した旨を示すACK情報をブロードキャスト式に無線送信する1ないし複数の宛先局(2〜5,4,6〜8)と、
    を備え、前記送信局が、前記ACK情報の受信有無に基づいて、前記宛先局の各々における更新データの受信有無を監視するデータ伝送システムであって、
    前記データ値の更新順に連続する所定数の更新データからなるグループを更新データグループ、前記データ値が前回値から更新された今回値を含む更新データを今回更新データとし、
    前記送信局は、前記今回更新データを最後尾に含む前記更新データグループのうち、前記今回更新データ以前のいずれかの前記更新データを少なくとも一つ、所定の閾値数以上の前記宛先局が既に受信している場合、前記今回更新データの無線送信を禁止または延期することを特徴とするデータ伝送システム。
  2. 前記送信局は、前記今回更新データを最後尾に含む前記更新データグループのうち、前記今回更新データ以前のいずれかの前記更新データを少なくとも一つ、前記宛先局の全てが既に受信している場合、前記今回更新データの無線送信を禁止または延期することを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送システム。
  3. 前記送信局は、前記今回更新データの無線送信後、前記今回更新データを最後尾に含む前記更新データグループのうち、いずれかの前記更新データを少なくとも一つ、所定の閾値数以上の前記宛先局が既に受信している場合、前記今回更新データの再送を禁止または延期することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデータ伝送システム。
  4. 前記送信局は、前記今回更新データの無線送信後、前記今回更新データを最後尾に含む前記更新データグループのうち、いずれかの前記更新データを少なくとも一つ、前記宛先局の全てが既に受信している場合、前記今回更新データの再送を禁止または延期することを特徴とする請求項3に記載のデータ伝送システム。
  5. 前記宛先局として受信した更新データを、前記送信局として転送する中継局(5)を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。
  6. 前記更新データを最初に送信する前記送信局を送信元局(1)とし、
    前記中継局では、前記更新データグループを構成する前記更新データの数を示すグループ構成数が、前記送信元局での前記グループ構成数よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項に記載のデータ伝送システム。
  7. 前記送信元局から受信した前記更新データを転送する前記中継局を1番目の中継局(5)、N番目の中継局から受信した前記更新データを転送する前記中継局をN+1番目の中継局(7)とし、
    前記N+1番目の中継局では、前記グループ構成数が、前記N番目の中継局での前記グループ構成数よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項に記載のデータ伝送システム。
  8. 前記更新データには、前記送信元局である移動体の現在位置を示す位置情報が含まれており、
    前記中継局は、前記位置情報に基づく前記移動体との距離が大きいほど、前記グループ構成数を大きく設定することを特徴とする請求項または請求項に記載のデータ伝送システム。
  9. 前記送信局は、前記更新データの重要度が高いほど、前記更新データグループを構成する前記更新データの数を示すグループ構成数を小さく設定することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。
  10. 前記更新データには、前記送信局である移動体の現在位置を示す位置情報が含まれており、
    記送信局の各々は、他の前記送信局から受信した前記更新データに基づいて、自局から所定範囲内に位置する前記他の送信局を前記宛先局として特定することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のデータ伝送システム。
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