JP5353858B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一定周期毎に繰り返される定期送信期間内にデータを無線送信する無線通信システムで使用される無線通信装置に関する。
従来、複数の通信装置が同一の通信チャンネルを利用して相互に無線通信を行う場合には、各通信装置が、送信要求の発生時に、キャリアセンスによって通信チャンネルの空き状態を検出するアクセス制御を行い、このアクセス制御によって通信チャンネルの空き状態を検出するとデータ送信を開始するというCSMA方式の無線通信が知られている。
また、こうしたCSMA方式の無線通信では、複数の通信装置がランダムにデータ送信を行う。このため、例えば、自動車の安全運転支援システムでの無線通信に適用すると、重要性の高い情報を路上機から車載機へ送信しようとしても、路上機が通信チャンネルで送信権を取得するのに時間がかかり、重要情報を周囲の車両に送信できないことがある。
そこで、路上機が、一定周期毎に繰り返される定期送信期間内に送信データを無線送信する際に、定期送信期間を示す定期送信期間情報を、この送信データに付加して送信し、車載機が、送信データに付加された定期送信期間情報を受信すると、定期送信期間情報により示される定期送信期間に基づいて送信禁止期間を設定し、車載機側で、送信禁止期間内におけるデータ送信を禁止するという方法が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
これにより、路上機から車載機へデータ送信する機会を定期的に確保することができるとともに、路上機から無線送信されたデータと車載機から無線送信されたデータとの衝突の発生を抑制することができる。
J. Kosai, S. Kato, T. Saito, K. Matsugatani, H. Nanba, "Prioritized CSMA Protocol for Roadside-to-Vehicle and Vehicle-to-Vehicle Communication Systems," SAE World Congress 2009, 2009-01-0165, 2009
しかし、路上機からの送信電波が届く範囲外に位置する車載機(以下、隠れ車載機という)は、路上機から送信される定期送信期間情報を受信することができない。このため、この隠れ車載機は、定期送信期間内にデータを無線送信してしまうことがある。これにより、路上機からの送信電波が届く範囲内に位置する車載機において、路上機からの送信データと、隠れ車載機からの送信データとの衝突が発生しやすくなるという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、一定周期毎に繰り返される定期送信期間内にデータを無線送信する無線通信システムにおいて、データ受信性能を向上させる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の無線通信装置は、一定周期毎に繰り返される予め設定された定期送信期間内に、予め設定された通信チャンネルを利用してデータを無線送信する第1通信装置と、通信チャンネルを利用してデータを無線受信するとともに、データ送信が必要になったときに通信チャンネルが空いているか否かを判定して、通信チャンネルが空いている場合にデータを無線送信する第2通信装置との2種類の通信装置が混在した無線通信システムにおいて、第1通信装置または第2通信装置として使用される無線通信装置である。
また、第1通信装置は、定期送信期間を示すデータである定期送信期間情報を無線送信するように構成され、第2通信装置は、第1通信装置から定期送信期間情報を受信すると、定期送信期間情報により示される定期送信期間に基づいて送信禁止期間を設定し、送信禁止期間内におけるデータ送信を禁止するように構成される。
つまり、この無線通信システムでは、第1通信装置から定期送信期間情報を受信した第2通信装置は、第1通信装置が定期送信期間内にデータを無線送信しているときにデータ送信を行わない。
一方、第1通信装置から定期送信期間情報を受信していない第2通信装置は、第1通信装置が定期送信期間内にデータを無線送信しているときに、データ送信を行ってしまうため、第1通信装置から無線送信されたデータと第2通信装置から無線送信されたデータとの衝突が発生するおそれがある。このため、本発明の無線通信装置では、無線送信手段が、定期送信期間に関連した情報と定期送信期間情報とのみからなる情報である定期送信期間専用情報を無線送信する。
すなわち、定期送信期間専用情報は、定期送信期間に関連した情報と定期送信期間情報とのみから構成されているため、定期送信期間情報に関連しない送信データを定期送信期間情報に付加した情報(以下、データ付加定期送信期間情報という)と比べて、データ長が短い。つまり、定期送信期間内において、データ付加定期送信期間情報を送信している時間よりも、定期送信期間専用情報を送信している時間のほうが短くなる。
したがって、定期送信期間内において、第2通信装置から無線送信されたデータと第1通信装置から無線送信された定期送信期間専用情報とが衝突する頻度は、第2通信装置から無線送信されたデータと第1通信装置から無線送信されたデータ付加定期送信期間情報とが衝突する頻度よりも少なくなる。
このため、請求項1に記載の無線通信装置によれば、定期送信期間を示す情報を第2通信装置が受信する性能を向上させることができる。
さらに、無線送信手段は、定期送信期間専用情報だけではなく、定期送信期間専用情報を含んでも含まなくてもよい送信データである通常送信データを無線送信可能に構成され、無線送信制御手段は、通常送信データより定期送信期間専用情報の方が遠方に届くように無線送信手段を制御する。
これにより、定期送信期間を示す情報を受信することができる範囲を、上記通常送信データが届く範囲外に拡大することができ、通常送信データが届く範囲外に位置する第2通信装置が定期送信期間内にデータ送信を行う頻度を低減することができる。
このため、通常送信データが届く範囲内に位置する第2通信装置では、定期送信期間内において、通常送信データまたは定期送信期間専用情報と、通常送信データが届く範囲外からの送信データとの衝突が発生しにくくなり、データ受信性能を向上させることができる。
また、請求項1では、無線送信制御手段が、予め設定された遠方送信条件が成立した場合にのみ動作するように構成される
このように構成された無線通信装置によれば、定期送信期間専用情報を通常送信データより遠方に送信する必要がない状況(例えば、上記データ受信性能が低下しないと想定される状況)においても定期送信期間専用情報を遠方に送信してしまうという無駄な状況の発生を、遠方送信条件を適切に設定することにより抑制することができる。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、請求項2に記載のように、遠方送信条件は、当該無線通信装置の周辺において通信チャンネルを利用した無線通信の通信量が、予め設定された第1判定値以上であることとしてもよい。これにより、当該無線通信装置の周辺において通信チャンネルを利用した無線通信の通信量が少なく送信データの衝突が発生しにくい状況において、無駄に定期送信期間専用情報を遠方に送信してしまうという状況の発生を抑制することができる。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、請求項3に記載のように、遠方送信条件は、第1通信装置から第2通信装置へ無線送信したデータを第2通信装置側で受信できなかった割合を示すロス率が、予め設定された第2判定値以上であることとしてもよい。これにより、上記ロス率が小さく送信データの衝突が発生しにくい状況において、無駄に定期送信期間専用情報を遠方に送信してしまうという状況の発生を抑制することができる。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、当該無線通信装置が第1通信装置である場合には、請求項4に記載のように、遠方送信条件は、現在時刻が、当該無線通信装置の周辺において通信チャンネルを利用した無線通信の通信量が多い時間帯として予め設定された所定時間帯内であることとしてもよい。これにより、当該無線通信装置の周辺において通信チャンネルを利用した無線通信の通信量が少なく送信データの衝突が発生しにくい時間帯において、無駄に定期送信期間専用情報を遠方に送信してしまうという状況の発生を抑制することができる。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、第2通信装置が、この第2通信装置が受信した定期送信期間専用情報に、この第2通信装置を識別するための装置識別情報を付加して無線送信するように構成され、当該無線通信装置が、第1通信装置である場合には、請求項5に記載のように、遠方送信条件は、当該無線通信装置が受信したデータに含まれている装置識別情報が、当該無線通信装置がこれまでにデータを受信した第2通信装置を示すものではなく、且つ、この受信データに、当該無線通信装置が送信する定期送信期間情報と同一のものが含まれていないこととしてもよい。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、第2通信装置が、この第2通信装置が受信した定期送信期間専用情報に、この第2通信装置を識別するための装置識別情報を付加して無線送信するように構成され、当該無線通信装置が、第2通信装置である場合には、請求項6に記載のように、遠方送信条件は、当該無線通信装置が受信したデータに含まれている装置識別情報が、当該無線通信装置がこれまでにデータを受信した第2通信装置を示すものではなく、且つ、この受信データに、送信禁止期間の設定のために現在用いている定期送信期間情報と同一のものが含まれていないこととしてもよい。
すなわち、請求項5,6に記載の当該無線通信装置は、当該無線通信装置からの上記通常送信データが届く範囲内に新たな第2通信装置が進入したときに、この新たな第2通信装置が当該無線通信装置からの定期送信期間情報を取得していない場合には、この新たな第2通信装置よりも遠方に位置する別の第2通信装置も、当該無線通信装置からの定期送信期間情報を取得していないと判断する。そして当該無線通信装置は、別の第2通信装置が定期送信期間情報を取得できるように、通常送信データより遠方に届くように定期送信期間専用情報を無線送信する。これにより、上記別の第2通信装置が定期送信期間情報を取得すると、当該無線通信装置の定期送信期間内にデータを無線送信することがなくなるため、上記別の第2通信装置から無線送信されたデータと当該無線通信装置から無線送信されたデータとが衝突することがなくなり、当該無線通信装置からの上記通常送信データが届く範囲内に位置する第2通信装置のデータ受信性能を向上させることができる。
さらに、上記遠方送信条件が成立した場合にのみ、通常送信データより遠方に届くように定期送信期間専用情報を無線送信するため、当該無線通信装置からの定期送信期間情報を取得していない上記新たな第2通信装置が存在していない状況において、無駄に定期送信期間専用情報を遠方に送信してしまうという状況の発生を抑制することができる。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、請求項7に記載のように、遠方送信条件は、当該無線通信装置の無線通信に影響を及ぼすノイズのレベルが予め設定された第3判定値以上であることとしてもよい。これにより、当該無線通信装置が無線送信した定期送信期間専用情報を、上記通常送信データが届く範囲内の第2通信装置がノイズの影響により受信することができなくなるという状況の発生を抑制することができる。なぜならば、定期送信期間専用情報が上記通常送信データが届く範囲外に届くということは、上記通常送信データが届く範囲内において定期送信期間専用情報を受信しやすくなるということだからである。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、請求項8に記載のように、遠方送信条件は、通常送信データが、当該無線通信装置からの通常送信データが届く範囲内の第2通信装置にとって重要度が高いものとして予め設定された内容を含むこととしてもよい。これにより、請求項8に記載の遠方送信条件が成立した場合には、通常送信データが届く範囲外に位置する第2通信装置が定期送信期間内にデータ送信を行う頻度を低減することができるため、通常送信データが届く範囲内に位置する第2通信装置では、定期送信期間内において、上記重要度が高い内容を含む通常送信データと、通常送信データが届く範囲外からの送信データとの衝突が発生しにくくなり、上記重要度が高い内容を含むデータの受信性能を向上させることができる。
なお、上記の「重要度が高いものとして予め設定された内容」としては、例えば、当該無線通信装置の周辺において、緊急車両が走行していること、事故が発生していること、渋滞が発生していること、視界不良が発生していること、交通弱者が存在すること等が挙げられる。
また、例えば南北に伸びる道路(以下、南北道路という)と東西に伸びる道路(以下、東西道路という)とが交差する交差点に設置された信号機の表示状況(赤、黄、矢印)を示す信号機情報や、交通弱者が上記交差点の横断歩道を横断していることを示す交通弱者横断情報は、上記2本の道路の一方では重要度が高いのに対して他方は重要度が低い。例えば、南北道路を走行する車両に対応する信号機が赤を表示している場合には、東西道路を走行する車両に対応する信号機は青を表示するからである。また、南北道路に設けられた横断歩道を交通弱者が横断している場合には、南北道路を走行中の車両の運転者に注意を喚起する必要性が高いのに対し、東西道路を走行中の車両の運転者に注意を喚起する必要性は低いからである。
したがって、上記の「重要度が高いものとして予め設定された内容」として、当該無線通信装置が上記信号機情報と上記交通弱者横断情報を送信する場合には、その内容に応じて、注意を喚起する必要がある道路に沿うようにアンテナの指向性を切り替えて、通常送信データより遠方に届くように定期送信期間専用情報を無線送信するようにしてもよい。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、請求項9に記載のように、無線送信制御手段は、当該無線通信装置の周辺において通信チャンネルを利用した無線通信の通信量に応じて、通信量が多くなるほど、段階的に送信電力を大きく、又は段階的に変調レートを小さくすることにより、通常送信データより定期送信期間専用情報の方が遠方に届くようにしてもよい。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、請求項10に記載のように、無線送信制御手段は、第1通信装置から第2通信装置へ無線送信したデータを第2通信装置側で受信できなかった割合を示すロス率に応じて、ロス率が大きくなるほど、段階的に送信電力を大きく、又は段階的に変調レートを小さくすることにより、通常送信データより定期送信期間専用情報の方が遠方に届くようにしてもよい。
また、請求項1に記載の無線通信装置において、請求項11に記載のように、無線送信制御手段は、当該無線通信装置の無線通信に影響を及ぼすノイズのレベルに応じて、ノイズのレベルが高くなるほど、段階的に送信電力を大きく、又は段階的に変調レートを小さくすることにより、通常送信データより定期送信期間専用情報の方が遠方に届くようにしてもよい。
このように構成された請求項9,10,11に記載の無線通信装置によれば、それぞれ上記通信量、ロス率、及びノイズレベルに応じて、定期送信期間専用情報が最適な範囲に届くように調整することができる。
また、請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の無線通信装置において、請求項12に記載のように、無線送信手段が、定期送信期間内における定期送信期間専用情報の送信タイミングをランダムにして、定期送信期間専用情報を送信するようにしてもよい。
このように構成された無線通信装置によれば、当該無線通信装置からの定期送信期間専用情報が届く範囲外に位置する第2通信装置が定期送信期間と同じ周期で定期的にデータを無線送信する場合に、一旦、この第2通信装置からの送信データと、当該無線通信装置からの定期送信期間専用情報とが衝突したとしても、次の定期送信期間では、定期送信期間専用情報の送信タイミングが変化し、両データの衝突を回避できる可能性が高くなる。したがって、当該無線通信装置からの定期送信期間専用情報が届く範囲内に位置する第2通信装置が定期送信期間を示す情報を受信する性能をさらに向上させることができる。
無線通信システムの構成及び動作の概要を示す説明図である。 通信装置2の構成を示すブロック図である。 ガードタイムGを示す説明図である。 通信装置2を定期送信用として使用する際に動作する機能ブロックを示す説明図である。 通信装置2Aのデータ送信部12と変調処理部14の構成を示すブロック図である。 データ送信部12が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 変調処理部14が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 通信装置2をランダム送信用として使用する際に動作する機能ブロックを示す説明図である。 第2実施形態の通信装置2を定期送信用として使用する際に動作する機能ブロックを示す説明図である。 遠方送信要求部100が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の変調処理部14が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 道路に沿ってアンテナの指向性を切り替える方法を説明する図である。
(第1実施形態)
以下に本発明の第1実施形態を図面とともに説明する。
図1は、無線通信システムの構成及び動作の概要を示す説明図である。
本実施形態の無線通信システムは、図1(a)に示すように、路上機として自動車の走行路付近に分散して設置される複数の通信装置2Aと、自動車に搭載され、路上機や他の車両との間で無線通信を行う通信装置2B,2C,2D,…とから構成されている。
通信装置2Aは、交通情報等の各種情報を周囲の自動車に定期的に送信する定期送信機能を有し、通信装置2B,2C,2D,…は、自動車に搭載された制御装置からの送信要求を受けて、自車両の状態等を路上機や他の車両に送信するランダム送信機能を有する。
そして、これら各通信装置2A,2B,2C,2D,…間の通信には、全て共通の通信チャンネルが使用され、通信装置2B,2C,2D,…がランダム送信する際には、CSMA方式のアクセス制御によって通信チャンネルが空いているか否かを判断し、通信チャンネルが空いているときにデータ送信を開始する。
また通信装置2Aは、定期送信を行うが、この定期送信の周期は、予め決められており、通信装置2Aには、定期送信一周期内のどの期間を定期送信に利用するかが割り当てられている。
そして通信装置2Aは、その割り当てられた定期送信期間を、定期送信によって他の通信装置2B,2C,2D,…に通知し、他の通信装置2B,2C,2D,…は、その通知された定期送信期間中は、ランダム送信を禁止する。
つまり本実施形態では、定期送信機能を有する通信装置2Aが、図1(b)に示すように、定期送信期間の開始タイミングと定期送信期間の長さ(期間長)を表す定期送信期間情報に、通信装置2Aの識別情報である装置IDと後述の転送回数と、送信時刻を付加した定期送信期間専用情報を単独で、周囲に定期送信する。なお、定期送信期間専用情報から送信時刻を除外した情報、すなわち、定期送信期間情報に装置IDと転送回数とを付加した情報を定期送信情報という。
そして、ランダム送信機能を有する他の通信装置2B,2C,2D,…は、通信装置2Aが送信した定期送信期間専用情報を受けると、その定期送信期間専用情報に基づき、図1(c)に示すように、通信装置2Aの定期送信期間内にランダム送信を開始してしまうことのないよう自らのランダム送信禁止期間を設定し、そのランダム送信禁止期間以外の期間(ランダム送信期間)内に、ランダム送信を行う。
また図1(a)に示すように、通信装置2B,2Cが、通信装置2Aからの送信電波が届くエリア(図に斜線で示す領域)内に位置し、通信装置2Dがそのエリア外に位置する場合、通信装置2Dには通信装置2Aから送信された定期送信期間専用情報が届かず、通信装置2Dが通信装置2Aの定期送信期間内にランダム送信を開始し、通信装置2B,2C側では、通信装置2A,2Dからの送信電波が同時に届き、それぞれの送信データを受信できなくなることが考えられる。
そこで本実施形態では、通信装置2B,2C,2D,…が定期送信期間専用情報を受信したときには、その定期送信期間専用情報を再送信することにより、通信装置2Aから離れた他の通信装置に定期送信期間専用情報を通知するようにされている。
そして、各通信装置2B,2C,2D,…が他の通信装置に定期送信期間専用情報を再送信する際には、定期送信期間専用情報の中の転送回数を更新(+1)することで、定期送信期間専用情報を受信した通信装置側で、その定期送信期間専用情報が、通信装置2Aが最初に送信してから何度目の転送で届いたのかを識別できるようにされている。
また通信装置2B,2C,2D,…側で、定期送信期間専用情報に基づきランダム送信禁止期間を設定するには、通信装置2A側で認識されている定期送信の周期と、通信装置2B,2C,2D,…側で認識されている定期送信の周期とを一致させる必要がある。
そこで本実施形態では、通信装置2Aが定期送信期間専用情報を送信するときや、通信装置2B,2C,2D,…が定期送信期間専用情報を転送するときには、その送信時刻を自らの時計から読み出して定期送信期間専用情報の中の送信時刻を書き換える。そして、定期送信期間専用情報を受信した通信装置2B,2C,2D,…側では、定期送信期間専用情報の中の送信時刻と、自らの時計から読み出した受信時刻とを比較することで、時計の時刻を、定期送信期間専用情報を送信してきた通信装置2A,2B,2C,…側の時刻と同期させる。
つまり、例えば、図1(a)において、通信装置2Aから送信された定期送信期間専用情報は通信装置2B,2Cに届き、通信装置2B,2Cは、その定期送信期間専用情報を通信装置2Dに転送することになるが、通信装置2B,2C,2Dが定期送信期間専用情報を受信した際に、自らの時計の時刻を、定期送信期間専用情報を送信してきた通信装置2A,2B,2Cの時計と同期させることで、定期送信期間専用情報を受信した各通信装置2B,2C,2D,…の時計が、全て、通信装置2Aの時計と同一時刻となるように時刻同期させるのである。
この結果、各通信装置2A,2B,2C,2D,…は、自らの時計を用いて、定期送信の一周期を同タイミングで検知できるようになる。
(通信装置の構成)
図2は、上述した本実施形態の無線通信システムを構築するのに用いられる通信装置2の構成を示すブロック図である。
通信装置2は、定期送信機能とランダム送信機能との両方の機能を有し、路上機としての通信装置2Aにも、車載機としての通信装置2B,2C,2D,…にも使用できるものである。
通信装置2は、図2に示すように、外部の制御装置から入力される送信データにヘッダ等の付加情報を付加して出力するデータ送信部12と、データ送信部12から出力された送信データを所定の通信チャンネルでの送信信号(高周波信号)に変換して送信アンテナ90(図2では図示せず。図5を参照)に出力する変調処理部14と、受信アンテナ(図示せず)にて受信された受信信号を取り込み、他の通信装置からの送信データを復元する復調処理部16と、復調処理部16にて復元された受信データからヘッダ等の付加情報を抽出し、受信データが当該通信装置2に向けて送信されたものであれば受信データを外部の制御装置に出力するデータ受信部18とを備える。
また通信装置2は、通信装置2が定期送信を行う際に設定される定期送信情報、若しくは、通信装置2がランダム送信を行う際に他の通信装置から取得した定期送信情報を記憶するための定期送信期間テーブル(具体的にはメモリ)20、当該通信装置2が定期送信を行う際に実際にデータ送信を行う定期送信期間を、定期送信期間テーブル20内の定期送信情報(通信装置自身の定期送信期間情報)に基づき決定し、データ送信部12に出力する定期送信期間決定部30と、当該通信装置2がランダム送信を行う際にランダム送信を禁止する期間(ランダム送信禁止期間)を、定期送信期間テーブル20内の定期送信情報(他の通信装置から取得した定期送信期間情報)に基づき決定し、データ送信部12に出力するランダム送信禁止期間決定部40とが設けられている。
なお、図3に示すように、定期送信期間とランダム送信期間との間には、ガードタイムGが設けられている。すなわち、ランダム送信禁止期間の終了後は、ガードタイムGが経過してから定期送信期間に入り、定期送信期間の終了後は、ガードタイムGが経過してからランダム送信禁止期間が終了して、ランダム送信を許可するようにされている。
そしてデータ送信部12は、定期送信期間決定部30から定期送信期間情報が入力されると、その情報に対応した定期送信期間だけ、送信データの定期送信が可能となり、ランダム送信禁止期間決定部40からランダム送信禁止期間情報が入力されると、その情報に対応したランダム送信禁止期間だけ、送信データのランダム送信を禁止する。
また通信装置2は、内部クロックをカウントすることにより時刻を計時する時計4を備える。そしてデータ送信部12は、この時計4による計時時刻に基づき、定期送信の周期、及び、その周期内の定期送信期間あるいはランダム送信禁止期間を検知し、定期送信あるいはランダム送信を制御する。
また時計4にはタイマリセット部6が接続されている。このタイマリセット部6は、時計4による計時時刻(詳しくはカウント値)が、定期送信一周期分のカウント値の所定の整数値倍になった時点で、時計4をリセットして、そのカウント値を初期化する。
なお、このタイマリセット部6は、基準となる絶対時刻を表す外部信号を入力できるようにされており、タイマリセット部6は、外部信号が入力されているときには、この外部信号から得られる基準時刻で時計4をリセットすることにより、同じ外部信号が入力される他の通信装置との間で、時計4を時刻同期させる。
(ソフトウェア処理により実現される機能ブロック)
次に、通信装置2には、データ受信部18にて受信された定期送信期間専用情報の定期送信情報を取り込み、定期送信期間テーブル20内の定期送信情報を更新する定期送信期間更新部50と、データ受信部18が受信した定期送信期間専用情報の送信時刻やその受信データの受信時刻を取り込み、時刻差(受信時刻−送信時刻)を算出する時刻差分計算部52と、時刻差分計算部52で算出された時刻差と、時計4の他の通信装置との同期精度を表す同期精度情報とに基づき、時刻差が同期精度に対応した許容範囲内にあるか否かを判定して、許容範囲内になければ、時計4に時刻補正情報を出力することで、時刻を補正させる時刻補正判断部54が設けられている。
この定期送信期間更新部50、時刻差分計算部52、および時刻補正判断部54は、マイクロコンピュータによるソフトウェア処理により実現される機能ブロックであり、定期送信期間更新部50は、マイクロコンピュータのソフトウェア処理によって、通信装置2Aによる定期送信期間専用情報の送信処理や、通信装置2B,2C,2D,…による定期送信期間専用情報の再送信処理も実現する。
なお、図2において、定期送信期間更新部50、時刻差分計算部52および時刻補正判断部54以外の機能ブロック、つまり、時計4、タイマリセット部6、データ送信部12、変調処理部14、復調処理部16、定期送信期間テーブル20、定期送信期間決定部30、およびランダム送信禁止期間決定部40は、全てデジタル回路からなるハードウェア構成にて実現される。
図4は、本実施形態の通信装置2において、通信装置2が定期送信を行う路上機として使用される場合に動作する、定期送信用の機能ブロックを示す図である。また図5は、通信装置2Aのデータ送信部12と変調処理部14の構成を示すブロック図である。
通信装置2が、定期送信を行う通信装置2Aとして使用されるときには、図4に示すように、時計4、タイマリセット部6、データ送信部12、変調処理部14、定期送信期間テーブル20、定期送信期間決定部30、および定期送信期間更新部50が動作し、データ送信部12からの送信データの出力期間が、定期送信期間決定部30にて決定される定期送信期間に制限される。
また、この場合に、定期送信期間テーブル20には、通信装置2自身が定期送信を行う際の定期送信期間を表す定期送信情報が記憶されており、定期送信期間更新部50は、マイクロコンピュータによるソフトウェア処理によって、定期送信期間テーブル20からこの定期送信情報を読み込み、データ送信部12に出力することで、定期送信期間専用情報を定期送信させる。なお、データ送信部12は、定期送信期間専用情報を送信する際、その送信時刻を時計4から読み出し、定期送信情報に送信時刻を付加する。
また、通信装置2Aのデータ送信部12は、図5に示すように、定期送信期間専用情報を生成する定期送信期間専用情報生成部70と、入力した送信データ(以下、通常送信データという)と定期送信期間専用情報を格納するデータ格納部72と、データ格納部72に格納されたデータの送信順を決定する送信順決定部74と、データ格納部72に格納されたデータ(通常送信データと定期送信期間専用情報)を、送信順決定部74で決定された送信順で変調処理部14へ送出するデータ送出部76と、データ送出部76から送出されたデータが定期送信期間専用情報である場合に定期送信期間専用情報送信要求を変調処理部14へ送出する送信情報判別部78とを備える。
これらのうち定期送信期間専用情報生成部70は、定期送信期間更新部50から定期送信情報を入力するとともに、時計4から時刻情報を入力する。そして定期送信期間専用情報生成部70は、入力した時刻情報を送信時刻として、入力した定期送信情報に付加することにより、定期送信期間専用情報を生成し、この定期送信期間専用情報をデータ格納部72へ出力する。
また送信順決定部74は、データ格納部72に格納されたデータ(通常送信データと定期送信期間専用情報)の中で、定期送信期間内における定期送信期間専用情報の送信順をランダムに決定する。
また送信情報判別部78は、データ送出部76から送出されるデータが通常送信データであるか、または定期送信期間専用情報であるかを判別し、定期送信期間専用情報である場合に、定期送信期間専用情報送信要求を変調処理部14へ送出する。
図6は、データ送信部12が実行する処理(データ送信部実行処理)の手順を示すフローチャートである。
データ送信部12は、図6に示すように、まずS10にて、データ格納部72にデータ(通常送信データまたは定期送信期間専用情報)が格納されているか否かを判断する。ここで、データ格納部72にデータが格納されていない場合には(S10:NO)、S10の処理を繰り返す。一方、データ格納部72にデータが格納されている場合には(S10:YES)、S20にて、データ送出部76から送出されるデータが定期送信期間専用情報であるか否かを判断する。ここで、データ送出部76から送出されるデータが定期送信期間専用情報でない、すなわち、通常送信データである場合には(S20:NO)、S40に移行する。一方、データ送出部76から送出されるデータが定期送信期間専用情報である場合には(S20:YES)、S30にて、定期送信期間専用情報を送信する旨を通知するための定期送信期間専用情報送信要求を変調処理部14へ送出して、S40に移行する。
そしてS40に移行すると、S20において定期送信期間専用情報であるか否かの判断を行ったデータを変調処理部14へ送出して、S10に移行し、上述の処理を繰り返す。
また、通信装置2Aの変調処理部14は、図5に示すように、データ送信部12から入力した通常送信データと定期送信期間専用情報を変調する変調部81と、変調部で変調した信号を周波数変換する周波数変換部82と、周波数変換部82で周波数変換した信号を増幅する増幅部83と、送信情報判別部78から送出された定期送信期間専用情報送信要求に基づいて、変調部81と増幅部83と送信アンテナ90を制御する送信制御部84とを備える。
なおアンテナ90は、無指向性アンテナ91と指向性アンテナ92とから構成される。
送信制御部84は、定期送信期間専用情報送信要求に基づいて変調レートを決定し変調レート情報を変調部81に通知する変調レート制御部85と、定期送信期間専用情報送信要求に基づいて送信電力を決定し送信電力情報を増幅部83に通知する送信電力制御部86と、定期送信期間専用情報送信要求に基づいて送信アンテナを決定し送信アンテナ情報を送信アンテナ90に通知するアンテナ制御部87とを備える。
図7は、変調処理部14が実行する処理(変調処理部実行処理)の手順を示すフローチャートである。
変調処理部14は、図7に示すように、まずS110にて、データ送信部12から送出されたデータが変調処理部14に入力したか否かを判断する。ここで、データが変調処理部14に入力していない場合には(S110:NO)、S110の処理を繰り返す。一方、データが変調処理部14に入力した場合には(S110:YES)、S120にて、定期送信期間専用情報送信要求が送信制御部84に入力したか否かを判断する。ここで、定期送信期間専用情報送信要求が入力していない場合には(S120:NO)、S130にて、通常送信データと定期送信期間専用情報のうちで通常送信データを無線送信するために予め設定された変調レート(以下、通常変調レートという)を示す変調レート情報(例えば、16QAM変調方式で変調することを示す情報)を変調部81に通知する。これにより、変調部81は、変調部81に入力したデータを、通常変調レートで変調する。
さらにS140にて、通常送信データと定期送信期間専用情報のうちで通常送信データを無線送信するために予め設定された送信電力(以下、通常送信電力という)を示す送信電力情報を増幅部83に通知する。これにより、増幅部83は、増幅部83に入力したデータの送信電力が、上記通常送信電力となるように増幅する。
またS150にて、無指向性アンテナを示す送信アンテナ情報を送信アンテナ90に通知して、S190に移行する。これにより、送信アンテナ90は、送信アンテナ90に入力したデータを、無指向性アンテナ91により無線送信する。
一方、S120にて、定期送信期間専用情報送信要求が入力した場合には(S120:YES)、S160にて、通常送信データと定期送信期間専用情報のうちで定期送信期間専用情報を無線送信するために予め設定された変調レート(以下、定期送信専用変調レートという)を示す変調レート情報(例えば、BPSK変調方式で変調することを示す情報)を変調部81に通知する。これにより、変調部81は、変調部81に入力したデータを、定期送信専用変調レートで変調する。なお、定期送信専用変調レートは通常変調レートより小さくなるように設定されている。
さらにS170にて、通常送信データと定期送信期間専用情報のうちで定期送信期間専用情報を無線送信するために予め設定された送信電力(以下、定期送信専用送信電力という)を示す送信電力情報を増幅部83に通知する。これにより、増幅部83は、増幅部83に入力したデータの送信電力が、上記定期送信専用送信電力となるように増幅する。なお、定期送信専用送信電力は通常送信電力より大きくなるように設定されている。
またS180にて、指向性アンテナを示す送信アンテナ情報を送信アンテナ90に通知して、S190に移行する。これにより、送信アンテナ90は、送信アンテナ90に入力したデータを、指向性アンテナ92により無線送信する。
そしてS190に移行すると、S130〜S180の処理で設定された変調レート、送信電力、及び送信アンテナでデータを無線送信して、S110に移行し、上述の処理を繰り返す。
次に、通信装置2が、ランダム送信を行う通信装置2B,2C,2D,…として使用されるときには、図8に示すように、定期送信期間決定部30を除く全機能ブロックが動作し、ランダム送信禁止期間決定部40にて決定されるランダム送信禁止期間の間、データ送信部12からの送信データの出力が禁止される。
そして、この場合に、定期送信期間更新部50は、マイクロコンピュータによるソフトウェア処理によって、データ受信部18にて受信された定期送信期間専用情報の定期送信情報を取り込み、定期送信期間テーブル20内の定期送信情報を更新するとともに、その更新後の定期送信情報をデータ送信部12に出力することで、定期送信期間専用情報を他の通信装置に転送させる。
また、時刻差分計算部52及び時刻補正判断部54は、マイクロコンピュータによるソフトウェア処理によって、データ受信部18が受信した定期送信期間専用情報の送信時刻と受信時刻との時刻差に基づき、時計4の時刻を補正する。
このように構成された無線通信システムは、一定周期毎に繰り返される予め設定された定期送信期間内に、予め設定された通信チャンネルを利用してデータを無線送信する通信装置2Aと、通信チャンネルを利用してデータを無線受信するとともに、データ送信が必要になったときに通信チャンネルが空いているか否かを判定して、通信チャンネルが空いている場合にデータを無線送信する通信装置2B,2C,2D,…との2種類の通信装置が混在したものである。
また通信装置2Aは、定期送信期間を示すデータである定期送信期間情報を無線送信するように構成され、通信装置2B,2C,2D,…は、通信装置2Aから定期送信期間情報を受信すると、定期送信期間情報により示される定期送信期間に基づいてランダム送信禁止期間を設定し、ランダム送信禁止期間内におけるデータ送信を禁止するように構成される。
つまり、この無線通信システムでは、通信装置2Aから定期送信期間情報を受信した通信装置2B,2C,2D,…は、通信装置2Aが定期送信期間内にデータを無線送信しているときにデータ送信を行わない。
一方、通信装置2Aから定期送信期間情報を受信していない通信装置2B,2C,2D,…は、通信装置2Aが定期送信期間内にデータを無線送信しているときに、データ送信を行ってしまうため、通信装置2Aから無線送信されたデータと通信装置2B,2C,2D,…から無線送信されたデータとの衝突が発生するおそれがある。このため、通信装置2Aでは、データ送信部12が、定期送信期間に関連した情報(すなわち、装置ID、転送回数、および送信時刻)と定期送信期間情報とのみからなる情報である定期送信期間専用情報を無線送信する。
すなわち、定期送信期間専用情報は、定期送信期間に関連した情報と定期送信期間情報とのみから構成されているため、定期送信期間情報に関連しない送信データ(例えば交通情報)を定期送信期間情報に付加した情報(以下、データ付加定期送信期間情報という)と比べて、データ長が短い。つまり、定期送信期間内において、データ付加定期送信期間情報を送信している時間よりも、定期送信期間専用情報を送信している時間のほうが短くなる。
したがって、定期送信期間内において、通信装置2B,2C,2D,…から無線送信されたデータと通信装置2Aから無線送信された定期送信期間専用情報とが衝突する頻度は、通信装置2B,2C,2D,…から無線送信されたデータと第1通信装置から無線送信されたデータ付加定期送信期間情報とが衝突する頻度よりも少なくなる。
このため、通信装置2Aによれば、定期送信期間を示す情報を通信装置2B,2C,2D,…が受信する性能を向上させることができる。
さらに、通信装置2Aは、定期送信期間専用情報だけではなく、上記通常送信データを無線送信可能に構成され、送信制御部84により、通常送信データより定期送信期間専用情報の方が遠方に届くように、変調処理部14及び送信アンテナ90を制御する。具体的には、通常送信データはエリアAR1(図1(a)を参照)内に、定期送信期間専用情報は、エリアAR1より広いエリアAR2(図1(a)を参照)内に届くように無線送信される。
これにより、定期送信期間を示す情報を受信することができる範囲を、上記通常送信データが届く範囲外に拡大することができ、通常送信データが届く範囲外に位置する通信装置(通信装置2C)が定期送信期間内にデータ送信を行う頻度を低減することができる。
このため、通常送信データが届く範囲内に位置する通信装置(通信装置2B)では、定期送信期間内において、通常送信データまたは定期送信期間専用情報と、通常送信データが届く範囲外からの送信データとの衝突が発生しにくくなり、データ受信性能を向上させることができる。
また、通信装置2Aの送信制御部84は、定期送信期間専用情報を送信する場合には、通常送信データを送信する場合よりも、送信電力を大きくするとともに変調レートを小さくし、通常送信データより定期送信期間専用情報の方が遠方に届くようにするようにする。これにより、定期送信期間専用情報を送信する場合と通常送信データを送信する場合とで送信電力と変調レートを切り替えるという簡便な方法でデータ受信性能を向上させることができる。
また、通信装置2Aの送信制御部84は、通常送信データを送信する場合には無指向性アンテナ91を介して無線送信させ、定期送信期間専用情報を送信する場合には指向性アンテナ92を介して無線送信させ、特定の方向について、通常送信データより定期送信期間専用情報の方が遠方に届くようにするようにする。これにより、定期送信期間専用情報を送信する場合と通常送信データを送信する場合とでアンテナを指向性または無指向性に切り替えるという簡便な方法でデータ受信性能を向上させることができる。
また、通信装置2Aのデータ送信部12は、定期送信期間専用情報の送信順をランダムに決定する。
これにより、通信装置2Aからの定期送信期間専用情報が届く範囲外に位置する通信装置(通信装置2D)が定期送信期間と同じ周期で定期的にデータを無線送信する場合に、一旦、この通信装置(通信装置2D)からの送信データと、通信装置2Aからの定期送信期間専用情報とが衝突したとしても、次の定期送信期間では、定期送信期間専用情報の送信タイミングが変化し、両データの衝突を回避できる可能性が高くなる。したがって、通信装置2Aからの定期送信期間専用情報が届く範囲内に位置する通信装置(通信装置(2B,2C)が定期送信期間を示す情報を受信する性能をさらに向上させることができる。
以上説明した実施形態において、通信装置2Aは本発明における無線通信装置および第1通信装置、通信装置2B,2C,2D,…は本発明における第2通信装置、変調処理部14及び送信アンテナ90は本発明における無線送信手段、送信制御部84は本発明における無線送信制御手段、ランダム送信禁止期間は本発明における送信禁止期間である。
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第2実施形態の無線通信システムは、通信装置2Aの構成が変更された点以外は第1実施形態と同じである。
図9は、第2実施形態の通信装置2において、通信装置2が定期送信を行う路上機として使用される場合に動作する、定期送信用の機能ブロックを示す図である。
通信装置2Aは、図9に示すように、時計4、タイマリセット部6、データ送信部12、変調処理部14、復調処理部16、データ受信部18、定期送信期間テーブル20、定期送信期間決定部30、および定期送信期間更新部50が動作するとともに、予め設定された遠方送信要求条件が成立するとその旨を示す遠方送信要求を変調処理部14へ送出する遠方送信要求部100を備える。なお、上記の「遠方送信」とは、S160〜S190の処理により、定期送信期間専用情報を、通常送信データよりも遠くに送信することをいう。
この遠方送信要求部100は、受信アンテナ(図示せず)にて受信された受信信号を取り込み、上記遠方送信要求条件が成立したか否かを判断する。
図10は、遠方送信要求部100が実行する処理(遠方送信要求実行処理)の手順を示すフローチャートである。
遠方送信要求部100は、図10に示すように、まずS310にて、受信アンテナにて受信された受信信号を入力して車車間通信の通信量を算出する。なお、通信量は、受信信号のパケット数に基づいて算出してもよいし、受信信号の電力値に基づいて算出してもよい。
そしてS320にて、S310で算出された車車間通信の通信量が、予め設定された遠方送信要求判定値以上であるか否かを判断する。なお、このS320における判定条件が、上記の遠方送信要求条件に相当する。
ここで、車車間通信の通信量が遠方送信要求判定値未満である場合には(S320:NO)、S310に移行し、上述の処理を繰り返す。一方、車車間通信の通信量が遠方送信要求判定値以上である場合には(S320:YES)、S330にて、遠方送信要求を変調処理部14へ送出して、S310に移行し、上述の処理を繰り返す。
図11は、第2実施形態の変調処理部14が実行する処理(変調処理部実行処理)の手順を示すフローチャートである。
第2実施形態の変調処理部14は、図11に示すように、S115の処理が追加された点以外は第1実施形態と同じである。
すなわち、第2実施形態の変調処理部14は、S110にて、データが変調処理部14に入力した場合には(S110:YES)、S115にて、遠方送信要求が変調処理部14に入力したか否かを判断する。
ここで、遠方送信要求が入力していない場合には(S115:NO)、S110に移行し、上述の処理を繰り返す。一方、遠方送信要求が入力した場合には(S115:YES)、S120に移行する。
このように構成された無線通信システムでは、上記遠方送信要求条件が成立した場合にのみ、送信制御部84により、通常送信データより定期送信期間専用情報の方が遠方に届くように、変調処理部14及び送信アンテナ90を制御する。これにより、定期送信期間専用情報を通常送信データより遠方に送信する必要がない状況(例えば、データ受信性能が低下しないと想定される状況)においても定期送信期間専用情報を遠方に送信してしまうという無駄な状況の発生を、遠方送信要求条件を適切に設定することにより抑制することができる。
また、車車間通信の通信量が予め設定された遠方送信要求判定値以上であることを上記遠方送信要求条件としているため、通信装置2Aの周辺において通信チャンネルを利用した無線通信の通信量が少なく送信データの衝突が発生しにくい状況において、無駄に定期送信期間専用情報を遠方に送信してしまうという状況の発生を抑制することができる。
以上説明した実施形態において、遠方送信要求条件は本発明における遠方送信条件、遠方送信要求判定値は本発明における第1判定値である。
(その他の実施形態)
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
例えば上記第1実施形態では、通信装置2Aが、定期送信期間専用情報を、通常送信データよりも遠方に無線送信するものを示した。しかし、通信装置2B,2C,2D,…が定期送信期間専用情報を無線送信する場合において、通信装置2B,2C,2D,…が、定期送信期間専用情報を、通常送信データよりも遠方に無線送信するようにしてもよい。具体的には、通信装置2B,2C,2D,…において、送信情報判別部78、送信制御部84、及び送信アンテナ90(無指向性アンテナ91と指向性アンテナ92)を備えるようにしてもよい。
また上記第2実施形態では、車車間通信の通信量が遠方送信要求判定値以上である場合に、変調レートを定期送信専用変調レートに設定し、送信電力を定期送信専用送信電力に設定するものを示した。しかし、車車間通信の通信量の増加に応じて、段階的に定期送信専用変調レートを小さくしたり、定期送信専用送信電力を大きくしたりするようにしてもよい。これにより、車車間通信の通信量に応じて、定期送信期間専用情報が最適な範囲に届くように調整することができる。
また上記実施形態では、定期送信期間専用情報を送信する場合には、通常送信データを送信する場合よりも、変調レートを小さくするものを示したが、変調レートを大きくして送信するようにしてもよい。これにより、定期送信期間専用情報を送信するための占有時間を短くすることができ、定期送信期間内において、通信装置2B,2C,2D,…から無線送信されたデータと通信装置2Aから無線送信された定期送信期間専用情報とが衝突する頻度を少なくすることができる。
また上記実施形態では、無指向性アンテナ91と指向性アンテナ92とから構成されるアンテナ90により、無線送信に用いるアンテナを無指向性または指向性の何れかに切り替えるものを示したが、無指向性および指向性の何れかに切り替えることができるアンテナであれば、これに限定されるものではない。例えば、1つのアンテナで無指向性および指向性の何れかに切り替えることができるものであってもよい。
また上記第2実施形態では、S320の処理における遠方送信要求条件が、車車間通信の通信量が遠方送信要求判定値以上であるものを示したが、遠方送信要求条件は、これに限定されるものではない。
例えば、通信装置2Aから通信装置2B,2C,2D,…への送信データのロス率が所定判定値以上であることを遠方送信要求条件としてもよい。なお、この所定判定値は本発明における第2判定値である。
また、送信データのロス率を算出するために、通信装置2Aと通信装置2B,2C,2D,…を、例えば、以下のように構成するとよい。
まず、通信装置2Aは、送信データを送信する毎にインクリメントする送信順特定カウンタを備える。そして、通信装置2Aは、送信データを送信する毎に、この送信順特定カウンタの値(以下、送信順特定カウンタ値という)を送信データに付加する。したがって、通信装置2B,2C,2D,…側では、通信装置2Aからの送信データに付加された送信順特定カウンタ値を参照することにより、通信装置2Aからの送信データを受信することができたか否かを判断することができ、送信データのロス率を算出することができる。
例えば、通信装置2Bが通信装置2Aから受信した複数の送信データに付加された送信順特定カウンタ値がそれぞれ「10」,「11」,「12」,「15」,「17」である場合には、通信装置2Bは、送信順特定カウンタ値が「13」,「14」,「16」の送信データを受信できなかったと判断することができる。そして、通信装置2Bは、送信データに付加された送信順特定カウンタ値に基づいて、一定周期毎に繰り返される所定のロス率算出期間内における、通信装置2Aから送信された送信データの数と、通信装置2Aから受信できなかった送信データの数とを計数する。これにより、通信装置2Bは、定期的に送信データのロス率を算出することができる。その後、通信装置2Bは、算出したロス率を通信装置2Aへ送信する。これにより、通信装置2Aは、送信データのロス率を定期的に取得することができる。
さらに、ロス率の増加に応じて、段階的に定期送信専用変調レートを小さくしたり、定期送信専用送信電力を大きくしたりするようにしてもよい。これにより、ロス率に応じて、定期送信期間専用情報が最適な範囲に届くように調整することができる。
また、車車間通信の通信量が多い地点に当該通信装置2Aが設置されていることを遠方送信要求条件としてもよいし、車車間通信の通信量が多い時間帯であることを遠方送信要求条件としてもよい。これにより、当該通信装置2Aの周辺において車車間通信の通信量が少なく送信データの衝突が発生しにくい時間帯において、無駄に定期送信期間専用情報を遠方に送信してしまうという状況の発生を抑制することができる。なお、上記の「車車間通信の通信量が多い時間帯」は本発明における所定時間帯である。
次に、通信装置2Aを路上機とし、通信装置2B,2C,2D,…を車載機として、車載機は、路上機から受信した定期送信期間専用情報を再送信するように構成されている(第1実施形態を参照)。このため、路上機は、路上機自身が送信した定期送信期間専用情報を車載機を介して受信することができる。
そこで、新たな車載機、すなわち、路上機からの通常送信データが届くエリアAR1(図1(a)を参照)外から当該エリアAR1内に移動した直後の車載機から路上機がデータを受信した場合において、このデータの中に、路上機自身が送信した定期送信期間専用情報が含まれていないことを遠方送信要求条件としてもよい。そして、この遠方送信要求条件の成立により、定期送信期間専用情報の遠方送信が開始されると、路上機自身が送信した定期送信期間専用情報を路上機が上記新たな車載機から受信した時点で、定期送信期間専用情報の遠方送信が終了する。
なお、車載機は、自身の識別情報を送信データに付加してランダム送信を行っている。このため、路上機は、受信した送信データに付加されている識別情報(以下、装置識別情報という)を確認することにより、新たな車載機であるか否かを判断することができる。
そして、上記新たな車載機から受信したデータの中に、路上機自身が送信した定期送信期間専用情報が含まれていないということは、この新たな車載機付近に位置し且つこの新たな車載機よりも路上機から遠くに位置している車載機も、路上機自身が送信した定期送信期間専用情報を受信していない車載機、すなわち、隠れ車載機である可能性が高い。
しかし、この隠れ車載機が上記新たな車載機の周辺に存在している可能性が高い場合(すなわち、遠方送信要求条件が成立した場合)には、通常送信データより遠方に届くように定期送信期間専用情報を無線送信する。これにより、上記隠れ車載機が定期送信期間情報を取得すると、路上機の定期送信期間内にデータを無線送信することがなくなるため、上記隠れ車載機から無線送信されたデータと路上機から無線送信されたデータとが衝突することがなくなり、路上機からの通常送信データが届く範囲内に位置する通信装置のデータ受信性能を向上させることができる。
また、遠方送信要求条件の成立時に定期送信期間専用情報の遠方送信を実行するように車載機が構成されている場合において、以下の条件を遠方送信要求条件とするようにしてもよい。
すなわち、この車載機(以下、第1車載機という)からの送信データが届くエリア外から当該エリア内に移動した直後の他の車載機(以下、第2車載機という)からデータを受信したときに、このデータの中に、第1車載機がランダム送信禁止期間の設定のために現在用いている定期送信期間情報と同一の定期送信期間情報が含まれていない場合に、第1車載機が、定期送信期間専用情報の遠方送信を実行する。そして、遠方送信要求条件の成立により、定期送信期間専用情報の遠方送信が開始されると、第1車載機自身が送信した定期送信期間専用情報を第1車載機が上記第2車載機から受信した時点で、定期送信期間専用情報の遠方送信が終了する。
なお、車載機は、自身の識別情報を送信データに付加してランダム送信を行っている。このため、第1車載機は、受信した送信データに付加されている識別情報(装置識別情報)を確認することにより、新たな車載機であるか否かを判断することができる。
そして、上記新たな車載機から受信したデータの中に、第1車載機がランダム送信禁止期間の設定のために現在用いている定期送信期間情報と同一の定期送信期間専用情報が含まれていないということは、この新たな車載機付近に位置し且つこの新たな車載機よりも第1車載機から遠くに位置している車載機も、第1車載機が用いている定期送信期間専用情報を受信していない車載機、すなわち、隠れ車載機である可能性が高い。
しかし、この隠れ車載機が上記新たな車載機の周辺に存在している可能性が高い場合(すなわち、遠方送信要求条件が成立した場合)には、第1車載機は、通常送信データより遠方に届くように定期送信期間専用情報を無線送信する。これにより、上記隠れ車載機が定期送信期間情報を取得すると、定期送信期間内にデータを無線送信することがなくなるため、上記隠れ車載機から無線送信されたデータと定期送信期間内に無線送信されたデータとが衝突することがなくなり、通信装置2B,2C,2D,…のデータ受信性能を向上させることができる。
また、通信装置2Aの通信に影響を及ぼすノイズのレベルを、通信装置2Aの受信アンテナにて受信された受信信号に基づいて測定し、このノイズレベルが所定判定値以上であることを遠方送信要求条件としてもよい。これにより、通信装置2Aが無線送信した定期送信期間専用情報を、上記通常送信データが届く範囲内の通信装置(通信装置2B)がノイズの影響により受信することができなくなるという状況の発生を抑制することができる。なぜならば、定期送信期間専用情報が上記通常送信データが届く範囲外に届くということは、上記通常送信データが届く範囲内において定期送信期間専用情報を受信しやすくなるということだからである。なお、上記の所定判定値は本発明における第3判定値である。
さらに、ノイズレベルの増加に応じて、段階的に定期送信専用変調レートを小さくしたり、定期送信専用送信電力を大きくしたりするようにしてもよい。これにより、ノイズレベルに応じて、定期送信期間専用情報が最適な範囲に届くように調整することができる。
また、「通信装置2Aの周辺を緊急車両が走行している」、「通信装置2Aの周辺で事故が発生している」、「通信装置2Aの周辺で渋滞が発生している」、及び「通信装置2Aの周辺が視界不良である」などの非常状態を通信装置2Aが検知していることを遠方送信要求条件としてもよい。なお、例えば、天候が雨、雪、霧である場合、または夜間である場合に、上記の視界不良であると判断するようするとよい。これにより、通常送信データが届く範囲外に位置する通信装置(通信装置C)が定期送信期間内にデータ送信を行う頻度を低減することができるため、通常送信データが届く範囲内に位置する通信装置(通信装置B)では、定期送信期間内において、上記重要度が高い内容を含む通常送信データと、通常送信データが届く範囲外からの送信データとの衝突が発生しにくくなり、上記非常状態を示す情報を含むデータの受信性能を向上させることができる。
また、「通信装置2Aの周辺に歩行者などの交通弱者が存在していることを通信装置2Aが検知している」ことを遠方送信要求条件としてもよい。
なお、「通信装置2Aの周辺を緊急車両が走行している」、「通信装置2Aの周辺で事故が発生している」、「通信装置2Aの周辺で渋滞が発生している」、「通信装置2Aの周辺が視界不良である」、及び「通信装置2Aの周辺に歩行者などの交通弱者が存在していることを通信装置2Aが検知している」は本発明における「重要度が高いものとして予め設定された内容」である。
また、図12に示すように、例えば南北に伸びる道路W1(以下、南北道路W1という)と東西に伸びる道路W2(以下、東西道路W2という)とが交差する交差点CRに設置された信号機の表示状況(赤、黄、矢印)を示す信号機情報や、交通弱者が交差点CRの横断歩道を横断していることを示す交通弱者横断情報は、上記2本の道路W1,R2の一方では重要度が高いのに対して他方は重要度が低い。例えば、南北道路W1を走行する車両に対応する信号機が赤を表示している場合には、東西道路W2を走行する車両に対応する信号機は青を表示するからである。また、南北道路W1に設けられた横断歩道を交通弱者が横断している場合には、南北道路W1を走行中の車両の運転者に注意を喚起する必要性が高いのに対し、東西道路W2を走行中の車両の運転者に注意を喚起する必要性は低いからである。
したがって、通信装置2Aが上記信号機情報と上記交通弱者横断情報を送信する場合には、その内容に応じて、注意を喚起する必要がある道路に沿うようにアンテナの指向性を切り替えて(図12を参照)、通常送信データより遠方に届くように定期送信期間専用情報を無線送信するようにしてもよい。
2(2A,2B,2C,2D,…)…通信装置、4…時計、6…タイマリセット部、12…データ送信部、14…変調処理部、16…復調処理部、18…データ受信部、20…定期送信期間テーブル、30…定期送信期間決定部、40…ランダム送信禁止期間決定部、50…定期送信期間更新部、52…時刻差分計算部、54…時刻補正判断部、70…定期送信期間専用情報生成部、72…データ格納部、74…送信順決定部、76…データ送出部、78…送信情報判別部、81…変調部、82…周波数変換部、83…増幅部、84…送信制御部、85…変調レート制御部、86…送信電力制御部、87…アンテナ制御部、90…送信アンテナ、91…無指向性アンテナ、92…指向性アンテナ、100…遠方送信要求部

Claims (12)

  1. 一定周期毎に繰り返される予め設定された定期送信期間内に、予め設定された通信チャンネルを利用してデータを無線送信する第1通信装置と、
    前記通信チャンネルを利用してデータを無線受信するとともに、データ送信が必要になったときに前記通信チャンネルが空いているか否かを判定して、前記通信チャンネルが空いている場合にデータを無線送信する第2通信装置と
    の2種類の通信装置が混在し、
    前記第1通信装置は、前記定期送信期間を示すデータである定期送信期間情報を無線送信するように構成され、
    前記第2通信装置は、前記第1通信装置から前記定期送信期間情報を受信すると、前記定期送信期間情報により示される前記定期送信期間に基づいて送信禁止期間を設定し、前記送信禁止期間内におけるデータ送信を禁止するように構成された
    無線通信システムにおいて、前記第1通信装置または前記第2通信装置として使用される無線通信装置であって、
    前記定期送信期間に関連した情報と前記定期送信期間情報とのみからなる情報である定期送信期間専用情報と、前記定期送信期間専用情報を含んでも含まなくてもよい送信データである通常送信データとを無線送信可能に構成された無線送信手段と、
    前記通常送信データより前記定期送信期間専用情報の方が遠方に届くように前記無線送信手段を制御する無線送信制御手段とを備え、
    前記無線送信制御手段は、
    予め設定された遠方送信条件が成立した場合にのみ動作するように構成される
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記遠方送信条件は、
    当該無線通信装置の周辺において前記通信チャンネルを利用した無線通信の通信量が、予め設定された第1判定値以上であることである
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記遠方送信条件は、
    前記第1通信装置から前記第2通信装置へ無線送信したデータを前記第2通信装置側で受信できなかった割合を示すロス率が、予め設定された第2判定値以上であることである
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 当該無線通信装置は、前記第1通信装置であり、
    前記遠方送信条件は、
    現在時刻が、当該無線通信装置の周辺において前記通信チャンネルを利用した無線通信の通信量が多い時間帯として予め設定された所定時間帯内であることである
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記第2通信装置は、該第2通信装置が受信した前記定期送信期間専用情報に、該第2通信装置を識別するための装置識別情報を付加して無線送信するように構成され、
    当該無線通信装置は、前記第1通信装置であり、
    前記遠方送信条件は、
    当該無線通信装置が受信したデータに含まれている前記装置識別情報が、当該無線通信装置がこれまでにデータを受信した前記第2通信装置を示すものではなく、且つ、この受信データに、当該無線通信装置が送信する前記定期送信期間情報と同一のものが含まれていないことである
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 前記第2通信装置は、該第2通信装置が受信した前記定期送信期間専用情報に、該第2通信装置を識別するための装置識別情報を付加して無線送信するように構成され、
    当該無線通信装置は、前記第2通信装置であり、
    前記遠方送信条件は、
    当該無線通信装置が受信したデータに含まれている前記装置識別情報が、当該無線通信装置がこれまでにデータを受信した前記第2通信装置を示すものではなく、且つ、この受信データに、前記送信禁止期間の設定のために現在用いている前記定期送信期間情報と同一のものが含まれていないことである
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  7. 前記遠方送信条件は、
    当該無線通信装置の無線通信に影響を及ぼすノイズのレベルが予め設定された第3判定値以上であることである
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  8. 前記遠方送信条件は、
    上記通常送信データが、当該無線通信装置からの上記通常送信データが届く範囲内の前記第2通信装置にとって重要度が高いものとして予め設定された内容を含むことである
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  9. 前記無線送信制御手段は、
    当該無線通信装置の周辺において前記通信チャンネルを利用した無線通信の通信量に応じて、前記通信量が多くなるほど、段階的に送信電力を大きく、又は段階的に変調レートを小さくすることにより、前記通常送信データより前記定期送信期間専用情報の方が遠方に届くようにする
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  10. 前記無線送信制御手段は、
    前記第1通信装置から前記第2通信装置へ無線送信したデータを前記第2通信装置側で受信できなかった割合を示すロス率に応じて、前記ロス率が大きくなるほど、段階的に送信電力を大きく、又は段階的に変調レートを小さくすることにより、前記通常送信データより前記定期送信期間専用情報の方が遠方に届くようにする
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  11. 前記無線送信制御手段は、
    当該無線通信装置の無線通信に影響を及ぼすノイズのレベルに応じて、前記ノイズのレベルが高くなるほど、段階的に送信電力を大きく、又は段階的に変調レートを小さくすることにより、前記通常送信データより前記定期送信期間専用情報の方が遠方に届くようにする
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  12. 前記無線送信手段は、
    前記定期送信期間内における前記定期送信期間専用情報の送信タイミングをランダムにして、前記定期送信期間専用情報を送信する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の無線通信装置。
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