JP6102371B2 - ゴム組成物および空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム組成物および空気入りタイヤに関する。
近年、車両走行時の燃費性能を向上するため、タイヤの転がり抵抗を低減することが求められている。そのため、タイヤのトレッド部を構成するジエン系ゴムに、シリカを配合してヒステリシスロス(特に高温時のtanδ)を小さくすることにより低発熱性にし、タイヤの転がり抵抗を低減する方法が知られている。
例えば、特許文献1の請求項1には、ジエン系ゴムとシリカとを含有するタイヤトレッド用ゴム組成物が開示されている。特許文献1には、請求項1の構成をとることでタイヤの転がり抵抗を低くすることができる旨が記載されている。
一方、タイヤ用などのゴム組成物には、貯蔵段階や加硫工程前段階の加工性に優れることが求められる。
特開2011−241362号公報
このようななか、本発明者らが特許文献1をもとに、ジエン系ゴムおよびシリカを含有するゴム組成物について検討したところ、確かにタイヤにしたときの転がり抵抗は低いが、加工性については昨今求められているレベルを満たしていないことが明らかとなった。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、タイヤにしたときに低転がり抵抗性に優れ、かつ、加工性に優れるゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定のヨウ素価を有するナタネ油を配合することで、タイヤにしたときに低転がり抵抗性に優れ、かつ、加工性に優れるゴム組成物が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) ジエン系ゴム(A)と、シリカ(B)と、ヨウ素価が80〜100であるナタネ油(C)とを含有し、
上記シリカ(B)の含有量が、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して5〜200質量部であり、
上記ナタネ油(C)の含有量が、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜20質量部である、ゴム組成物。
(2) 上記ナタネ油(C)が、水添したナタネ油である、上記(1)に記載のゴム組成物。
(3) 上記(1)または(2)に記載のゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
以下に示すように、本発明によれば、タイヤにしたときに低転がり抵抗性に優れ、かつ、加工性に優れるゴム組成物を提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図である。
以下に、本発明のゴム組成物、および本発明のゴム組成物を用いた空気入りタイヤについて説明する。
〔ゴム組成物〕
本発明のゴム組成物(以下、単に本発明の組成物ともいう)は、ジエン系ゴム(A)と、シリカ(B)と、ヨウ素価が80〜100であるナタネ油(C)とを含有し、上記シリカ(B)の含有量が、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して5〜200質量部であり、上記ナタネ油(C)の含有量が、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜20質量部である。
本発明の組成物は上述のとおり特定のヨウ素価を有するナタネ油を含有するため、タイヤにしたときに低転がり抵抗性に優れ、かつ、加工性に優れるものと考えられる。
このことは、後述する比較例が示すようにナタネ油を配合しない場合(比較例1)には加工性が不十分となることやナタネ油を配合してもナタネ油のヨウ素価が特定の範囲にない場合(比較例4、5)には加工性および/または低転がり抵抗性が不十分となることからも推測される。
以下に、ジエン系ゴム(A)、シリカ(B)およびナタネ油(C)ならびに所望により含有してもよい他の成分について詳述する。
<ジエン系ゴム(A)>
本発明の組成物に用いられるジエン系ゴム(A)は特に限定されず、その具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。上記ジエン系ゴム(A)は、1種のジエン系ゴムを単独で用いても、2種以上のジエン系ゴムを併用してもよい。
上記ジエン系ゴム(A)としては、得られるタイヤの剛性が優れ、グリップ性能に優れる理由から、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴムを用いることが好ましく、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体とともにブタジエンゴム(BR)を併用することがより好ましい。
また、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴムとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴムなどが挙げられる。なかでも、得られるタイヤの剛性が優れ、グリップ性能に優れる理由から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)であることが好ましい。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の芳香族ビニル含有量(例えば、スチレン含有量)は、シリカとの反応性を有する理由から、20〜45質量%であることが好ましく、23〜42質量%であることがより好ましい。
また、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の共役ジエン中のビニル結合量は、シリカとの反応性を有する理由から、10〜50%であることが好ましく、25〜48%であることがより好ましい。ここで、ビニル結合量とは、共役ジエンの結合様式であるシス−1,4−結合、トランス−1,4−結合および1,2−ビニル結合のうち、1,2−ビニル結合の割合をいう。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体は、その製造方法について特に限定されず、従来公知の方法で製造することができる。
また、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を製造する際に使用される単量体としての、芳香族ビニル、共役ジエンは特に限定されない。
ここで、上記共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられる。
一方、上記芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、tert−ブトキシスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン、(4−ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を用いる場合の含有量は、得られるタイヤの剛性が優れ、グリップ性能に優れる理由から、上記ジエン系ゴム(A)の50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることがさらに好ましい。
また、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体とともに上記ブタジエンゴム(BR)を併用する場合、上記ブタジエンゴム(BR)の含有量は、得られるタイヤのウェット性能および耐摩耗性の観点から、上記ジエン系ゴム(A)の50質量%未満であることが好ましく、45質量%未満であることがより好ましく、40質量%未満であることがさらに好ましい。
上記ジエン系ゴム(A)の重量平均分子量は、得られるタイヤの靭性と本発明の組成物の取り扱いの観点から、100,000〜1,500,000であることが好ましく、600,000〜1,300,000であることがより好ましい。ジエン系ゴム(A)の重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
<シリカ(B)>
本発明の組成物に用いられるシリカ(B)は特に制限されず、タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意のシリカを用いることができる。
上記シリカ(B)としては、例えば、湿式シリカ、乾式シリカ、ヒュームドシリカ、珪藻土などが挙げられる。上記シリカ(B)は、1種のシリカを単独で用いても、2種以上のシリカを併用してもよい。
本発明において、上記シリカ(B)は、ゴムの補強性の観点から、湿式シリカであることが好ましい。
上記シリカ(B)は、得られるタイヤのウェット性能および耐摩耗性の観点から、窒素吸着比表面積(N2SA)が100〜300m2/gであることが好ましく、140〜200m2/gであることがより好ましい。
ここで、N2SAは、シリカがゴム分子との吸着に利用できる表面積の代用特性であり、シリカ表面への窒素吸着量をJIS K6217−2:2001「第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法」にしたがって測定した値である。
本発明の組成物において、上記シリカ(B)の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、5〜200質量部であり、得られるタイヤのウェット性能および耐摩耗性の観点から20〜140質量部であることが好ましく、35〜130質量部であることがより好ましい。
<ナタネ油(C)>
本発明の組成物に用いられるナタネ油(C)は、ヨウ素価が80〜100であるナタネ油であれば特に制限されない。
ここでヨウ素価とは、JIS K0070:1992に準拠して測定したものであり、具体的には、試料100gにハロゲンを反応させたとき、結合するハロゲンの量をヨウ素のg数に換算した値である。
上記ナタネ油(C)のヨウ素価は、油の融点および油の耐酸化性能を両立させる理由から、85〜95であることが好ましい。
上記ナタネ油(C)は、油の融点および耐酸化性能を両立させる理由から、水添(水素添加)したナタネ油であることが好ましい。
上記ナタネ油(C)は、使用する温度領域(例えば、室温〜200℃)において液体であることが好ましい。
上記ナタネ油(C)の重量平均分子量は、油の融点及び可塑作用に優れる理由から、300〜1000であることが好ましく、500〜800であることがより好ましい。ナタネ油(C)の重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定したものである。
本発明の組成物において、上記ナタネ油(C)の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、1〜20質量部であり、加工性がより優れる理由から、2〜20質量部であることが好ましく、10〜20質量部であることがより好ましく、12〜20質量部であることがさらに好ましい。
ナタネ油(C)の含有量がジエン系ゴム(A)100質量部に対して1質量部未満であると加工性が不十分となる。また、ナタネ油(C)の含有量がジエン系ゴム(A)100質量部に対して20質量部を超えると低転がり抵抗性が不十分となる。
<任意成分>
本発明の組成物には、必要に応じて、その効果や目的を損なわない範囲でさらに添加剤を含有することができる。
上記添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、上記シリカ(B)以外の充填剤(例えば、カーボンブラック)、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、加工助剤、アロマオイル、液状ポリマー、テルペン系樹脂、熱硬化性樹脂、加硫剤、加硫促進剤などのゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤が挙げられる。
本発明の組成物は、上記シリカ(B)の分散性が向上する理由から、シランカップリング剤を含有することが好ましい。
(シランカップリング剤)
上記シランカップリング剤としては、具体的には、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、トリメトキシシリルプロピル−メルカプトベンゾチアゾールテトラスルフィド、トリエトキシシリルプロピル−メタクリレート−モノスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記シランカップリング剤の好適な態様としては、例えば、ポリエーテル鎖を有するメルカプト系シランカップリング剤、および/または、ポリシロキサン構造(−Si−O−)を有するメルカプト系シランカップリング剤などが挙げられる。
ここで、ポリエーテル鎖とは、エーテル結合を2以上有する側鎖であり、その具体例としては、例えば、構造単位−Ra−O−Rb−を合計して2個以上有する側鎖が挙げられる。ここで、上記構造単位中、RaおよびRbは、それぞれ独立して、直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、直鎖状もしくは分岐状のアルケニレン基、直鎖状もしくは分岐状のアルキニレン基、または、置換もしくは無置換のアリーレン基を表す。なかでも、直鎖状のアルキレン基であることが好ましい。
上記ポリエーテル鎖を有するメルカプト系シランカップリング剤の好適な態様としては、例えば、下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
上記式(2)中、R21は、炭素数1〜8のアルコキシ基を表し、なかでも、炭素数1〜3のアルコキシ基が好ましい。炭素数1〜3のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。なお、lが2である場合の複数あるR21はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記式(2)中、R22は、炭素数4〜30の直鎖状のポリエーテル基を表す。ポリエーテル基とは、エーテル結合を2以上有する基であり、その具体例としては、例えば、構造単位−Ra−O−Rb−を合計して2個以上有する基が挙げられる。RaおよびRbの定義および好適な態様は、上述したRaおよびRbと同じである。なお、mが2である場合の複数あるR22はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
炭素数4〜30の直鎖状のポリエーテル基の好適な態様としては、下記式(5)で表される基が挙げられる。
上記式(5)中、R51は、直鎖状のアルキル基、直鎖状のアルケニル基、または、直鎖状のアルキニル基を表し、なかでも直鎖状のアルキル基が好ましい。上記直鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数8〜15の直鎖状のアルキル基がより好ましい。炭素数8〜15の直鎖状のアルキル基の具体例としては、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基などが挙げられ、なかでもトリデシル基が好ましい。
上記式(5)中、R52は、直鎖状のアルキレン基、直鎖状のアルケニレン基、または、直鎖状のアルキニレン基を表し、なかでも直鎖状のアルキレン基が好ましい。上記直鎖状のアルキレン基としては、炭素数1〜2の直鎖状のアルキレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
上記式(5)中、pは、1〜10の整数を表し、3〜7であることが好ましい。
上記式(5)中、*は、結合位置を示す。
上記式(2)中、R23は、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を表す。
上記式(2)中、R24は炭素数1〜30のアルキレン基を表し、なかでも炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基がより好ましい。炭素数1〜5のアルキレン基の具体例としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基などが挙げられる。
上記式(2)中、lは1〜2の整数を表し、1であることが好ましい。上記式(2)中、mは1〜2の整数を表し、2であることが好ましい。nは0〜1の整数を表し、0であることが好ましい。l、mおよびnはl+m+n=3の関係式を満たす。
一方、上記ポリシロキサン構造を有するメルカプト系シランカップリング剤の好適な態様としては、例えば、下記式(3)で表される繰り返し単位および下記式(4)で表される繰り返し単位を有する共重合物が挙げられる。
上記式(3)および(4)中、R31およびR41は、それぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキレン基を表し、その具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などが挙げられる。なかでも、プロピレン基が好ましい。複数あるR31およびR41はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記式(3)および(4)中、R32およびR42は、それぞれ独立に、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜30のアルキレン基、直鎖状もしくは分岐状の炭素数2〜30のアルケニレン基、または、直鎖状もしくは分岐状の炭素数2〜30のアルキニレン基を表し、なかでも、炭素数3〜20のものが好ましい。R32が末端である場合、R32は、水素原子、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜30のアルキル基、直鎖状もしくは分岐状の炭素数2〜30のアルケニル基、または、直鎖状もしくは分岐状の炭素数2〜30のアルキニル基を表し、なかでも、炭素数3〜20のものが好ましい。R42が末端である場合、R42の定義、具体例および好適な態様は、上記R32と同じである。複数あるR32およびR42はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記式(3)および(4)中、R33およびR43は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜30のアルキル基、直鎖状もしくは分岐状の炭素数2〜30のアルケニル基、直鎖状もしくは分岐状の炭素数2〜30のアルキニル基、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜30のアルキル基であって末端に水酸基もしくはカルボキシル基を有するもの、または、直鎖状もしくは分岐状の炭素数2〜30のアルケニル基であって末端に水酸基もしくはカルボキシル基を有するものを表す。R43は、末端に水酸基を有する基であることが好ましい。R32およびR33は、R32とR33とで環を形成していてもよい。R42およびR43は、R42とR43とで環を形成していてもよい。複数あるR33およびR43はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
34は、炭素数1〜13のアルキル基を表し、なかでも、炭素数3〜10のアルキル基が好ましい。炭素数3〜10のアルキル基の具体例としては、たとえばヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などが挙げられる。複数あるR34はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
本発明の組成物において、上記シランカップリング剤の含有量は、上記シリカ(B)の分散性がより向上する理由から、上記シリカ(B)の含有量に対して0.5〜20質量%であることが好ましく、1〜18質量%であることがより好ましく、2〜15質量%であることがさらに好ましい。
<ゴム組成物の製造方法>
本発明の組成物の製造方法は特に限定されず、その具体例としては、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなど)を用いて、混練する方法などが挙げられる。
また、本発明の組成物は、従来公知の加硫または架橋条件で加硫または架橋することができる。
〔空気入りタイヤ〕
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明の組成物をタイヤ(好ましくはタイヤトレッド)に使用した空気入りタイヤである。
図1に、本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図を示すが、本発明の空気入りタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、符号1はビード部を表し、符号2はサイドウォール部を表し、符号3はタイヤトレッド部を表す。
また、左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
また、タイヤトレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。
また、ビード部1においては、リムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
本発明の空気入りタイヤは、従来公知の方法に従って製造することができる。また、タイヤに充填する気体としては、通常のあるいは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜3、比較例1〜5>
下記第1表に示す成分を、下記第1表に示す割合(質量部)で配合した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて5分間混合し、150±5℃に達したときに放出し、室温まで冷却してマスターバッチを得た。さらに、上記バンバリーミキサーを用いて、得られたマスターバッチに硫黄および加硫促進剤を混合し、ゴム組成物を得た。
第1表中、SBRの量について、上段の値はSBR(油展品)の量(単位:質量部)であり、下段の値は、SBRに含まれるSBRの正味の量(単位:質量部)である。
<ムーニー粘度>
調製したゴム組成物(未加硫)について、JIS K6300−1:2001に準じて、L形ロータを使用し、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、試験温度100℃の条件で、ムーニー粘度を測定した。
結果を第1表に示す。結果は比較例1の値を100とする指数で表した。指数が小さいほど粘度が低く、加工性に優れる。
<tanδ(60℃)>
調製したゴム組成物(未加硫)を金型(15cm×15cm×0.2cm)中で、160℃で20分間プレス加硫して加硫ゴムシートを作製した。
作製した加硫ゴムシートについて、JIS K6394:2007に準じて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、伸張変形歪率10%±2%、振動数20Hz、温度60℃の条件で、tanδ(60℃)を測定した。
結果を第1表に示す。結果は比較例1のtanδ(60℃)を100とする指数で表した。指数が小さいほどtanδ(60℃)が小さく、タイヤにしたときに低転がり抵抗性に優れる。
上記第1表に示されている各成分の詳細は以下のとおりである。
・ジエン系ゴムA1(SBR):E581(油展品(SBR100質量部に対して油展オイル37.5質量部を含む。SBR中のSBRの正味は72.7質量%)、スチレン含有量:40質量%、ビニル結合量:44%、重量平均分子量:1,260,000、旭化成社製)
・ジエン系ゴムA2(BR):Nipol BR1200(日本ゼオン社製)
・シリカB1:Zeosil 1165GR(N2SA:165m2/g、ローディア社製)
・カーボンブラック:ショウブラックN339(N2SA:90m2/g、キャボットジャパン社製)
・シランカップリング剤:VP Si69(エボニックデグッサ社製)(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種(正同化学工業社製)
・ステアリン酸:ステアリン酸YR(NOFコーポレーション社製)
・老化防止剤:Santoflex6PPD(Solutia Europe社製)
・アロマオイル:エキストラクト4号S(昭和シェル石油社製)
・ナタネ油C1:水添ナタネ油(水添品、ヨウ素価:88)
・ナタネ油X1:ナタネ油(非水添品、ヨウ素価:115)
・ナタネ油X2:ナタネ油(水添品、ヨウ素価:76)
・硫黄:油処理イオウ(軽井沢精錬所社製)
・加硫促進剤1:ノクセラーCZ−G(大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤2:Perkacit DPG(Flexsys社製)
ヨウ素価が特定の範囲(80〜100)であるナタネ油(C)を含有する本願実施例はいずれも優れた低転がり抵抗性および加工性を示した。なかでも、ナタネ油(C)の含有量がジエン系ゴム(A)100質量部に対して2〜20質量部である実施例1および2はより優れた加工性を示した。そのなかでも、ナタネ油(C)の含有量がジエン系ゴム(A)100質量部に対して12〜20質量部である実施例1はさらに優れた加工性を示した。
一方、ナタネ油を含有しない比較例1は加工性が不十分であった。また、ナタネ油を含有するが、ナタネ油のヨウ素が特定の範囲(80〜100)でない比較例4および5は加工性および/または低転がり抵抗性が不十分であった。また、ヨウ素価が特定の範囲(80〜100)であるナタネ油(C)を含有するが、ナタネ油(C)の含有量がジエン系ゴム(A)100質量部に対して1質量部未満である比較例2は加工性が不十分であった。また、ヨウ素価が特定の範囲(80〜100)であるナタネ油(C)を含有するが、ナタネ油(C)の含有量がジエン系ゴム(A)100質量部に対して20質量部を超える比較例3は低転がり抵抗性が不十分であった。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (3)

  1. ジエン系ゴム(A)と、シリカ(B)と、ヨウ素価が8595であるナタネ油(C)とを含有し、
    前記シリカ(B)の含有量が、前記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して5〜200質量部であり、
    前記ナタネ油(C)の含有量が、前記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して12〜20質量部である、ゴム組成物。
  2. 前記ナタネ油(C)が、水添したナタネ油である、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 請求項1または2に記載のゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
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