以下に、本実施形態に係る遊技機の構成および動作について説明する。
[遊技機の概観]
まず、図1〜図9を用いて、遊技機の概観について説明する。図1は、本実施形態に係る遊技機における外観を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る遊技機の分解斜視図である。図3は、本実施形態に係るシャッタ装置および液晶表示装置の外観を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係るシャッタ装置および液晶表示装置置の断面図である。図5は、シャッタのみが上昇した状態のシャッタ装置および液晶表示装置置の外観を示す斜視図である。図6は、シャッタおよび導光板が上昇した状態のシャッタ装置および液晶表示装置の外観を示す斜視図である。図7は、本実施形態に係る遊技機における遊技盤の正面図である。図8は、本実施形態に係る遊技機の遊技盤の裏面側におけるスイッチ類の配置を示す概略図である。図9は、本実施形態に係る遊技機におけるLEDユニットの正面図である。
図1および図2に示すように、遊技機1001は、ガラスドア1010、皿ユニット1011、発射装置1012、液晶表示装置1013、シャッタ装置1130および遊技盤1014が、ベースドア1015に支持された構造を有している。ベースドア1015は、裏面側に排出ユニット1016および基板ユニット1017を支持しており、本体1018の開口1181に嵌め込まれている。
ガラスドア1010は、ベースドア1015に対して開閉自在に軸着されている。このガラスドア1010は、中央に形成された開口1101を有しており、その開口1101には透過性を有する保護ガラス1019が配設されている。この保護ガラス1019は、ガラスドア1010が閉鎖された状態で遊技盤1014の前面に対面するように配設されている。ガラスドア1010には、上部にスピーカ1021が配設され、左右にランプ1022が配置されている。スピーカ1021は、例えば音声での告知や演出、エラー報知を行うためのものである。ランプ1022は、演出や告知など各種の報知を行うものである。
皿ユニット1011は、遊技球を貯留するためのものであり、ガラスドア1010の下部においてベースドア1015に配設されている。この皿ユニット1011は、上皿1111の下方に下皿1112を一体化したユニットとして構成されている。
上皿1111は、後述する遊技領域1140に発射させる遊技球を貯留するためのものである。上皿1111には、払出口1113、操作ボタン1020が設けられている。この払出口1113は、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うためのものであり、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出される。操作ボタン1020は、所謂「CHANCEボタン」あるいは「プッシュボタン」等と呼ばれるものであり、例えば上述する液晶表示装置1013において表示されるCHANCE演出(いわゆるカットイン演出や可動体の可動の有無等)を行うか否かを選択するために、あるいは大当りの期待度を報知する演出(例えば会話演出の会話内容や文字色)において期待度を報知させるときに遊技者によって操作されるものである。
下皿1112には、払出口1114が設けられている。この払出口1114は、払出口1113と同様に、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行い、所定の払出条件が成立した場合に遊技球が排出するものである。
発射装置1012は、後述する遊技領域1140に、上皿1111に貯留された遊技球を発射するためのものである。この発射装置1012は、パネル体1121の表面側に発射ハンドル1122を設けたものであり、ベースドア1015の右下部に配設されている。
パネル体1121は、皿ユニット1011および発射装置1012をベースドア1015に配設するとき、皿ユニット1011の右下部と一体化されるものである。このパネル体1121の裏側には、遊技球を発射するための駆動装置(図示略)が設けられている。駆動装置としては、例えば発射ソレノイドが使用される。
液晶表示装置1013は、第1始動口1034および第2始動口1035への遊技球の入賞に基づく大当り抽選の結果の他、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄(装飾図柄)、通常状態での演出画像、大当り中の演出画像、デモ演出、および保留球数を表示するものである。液晶表示装置1013は遊技盤1014の後方でありベースドア1015の前方に設置される。また、液晶表示装置1013は、遊技盤1014の略中央付近に位置するように配設されている。シャッタ装置1130は液晶表示装置1013の前面側に設置され、遊技盤1014よりは後方に位置している。
なお、演出手段としては、液晶表示装置1013に代えて、または液晶表示装置1013に加えて、例えばプラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRTディスプレイ、ランプ、スピーカあるいは可動役物を単独または組み合わせて使用してもよい。
図3および図4に示すように、シャッタ装置1130は、液晶表示装置1013の表示領域1103の前面側に設置された導光板1131および導光板1131の前面側に設置されたシャッタ1132を備えている。導光板1131およびシャッタ1132はそれぞれ、遊技盤1014に沿って上下に移動可能である。具体的には、シャッタ装置1130は、導光板1131を上下動させるための導光板駆動用モータ1133と、シャッタ1132を上下動させるためのシャッタ駆動用モータ1134とを有している。さらに、図示はしていないが、導光板駆動用モータ1133およびシャッタ駆動用モータ1134の動力を導光板1131およびシャッタ1132に伝えるための歯車等も有している。遊技盤1014において、略中央付近において表示領域1103に対応する位置に孔が形成されており、遊技者が表示領域1103を視認できるようになっている。なお、遊技盤1014は例えばベニヤ板等の不透光性材料により構成されている。そのため、遊技者は、遊技盤1014に形成された孔以外からは、導光板1131、シャッタ1132および表示領域1103を視認できない。また、この孔の部分に、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの透光性を有する樹脂等から構成された平板を設置することとしてもよい。
また、透光性を有さない遊技盤1014にこのような孔が形成されるのではなく、透光性を有する材料により遊技盤1014が構成されることとし、遊技盤1014の略中央付近において表示領域1103に対応する位置以外に不透光性のシートを貼り付けることとしてもよい。なお、透光性を有する材料は、上述したように例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの樹脂等とすればよい。これにより、遊技者は、不透光性のシートが貼り付けられていない箇所から導光板1131、シャッタ1132および表示領域1103を視認することができる。
導光板1131が下方に位置する場合は、液晶表示装置1013の表示領域1103が導光板1131により覆われている。導光板1131についての詳細は後述するが、導光板1131は透光性を有している。そのため、表示領域1103が導光板1131により覆われていても、遊技者は導光板1131を介して表示領域1103を視認できる。導光板1131が上方に位置する場合は、表示領域1103が導光板1131により覆われることはない。また、シャッタ1132が下方に位置する場合は、表示領域1103がシャッタ1132により覆われていて、遊技者は表示領域1103を視認できない。シャッタ1132が上方に位置する場合は、表示領域1103がシャッタ1132により覆われることはない。
図6に示すように、導光板1131およびシャッタ1132がともに上方に位置する場合は、表示領域1103が導光板1131およびシャッタ1132のいずれにも覆われることがなく外部に露呈し、遊技者が表示領域1103を視認できる。なお、導光板1131およびシャッタ1132はいずれも上方に位置する場合は、これらは遊技盤1014の後方に位置することになる。そのため、遊技盤1014に遮られて、遊技者はこれらを視認できない。
導光板1131およびシャッタ1132は、互いに連動して移動するのではなく、それぞれ独立して移動する。つまり、導光板1131が上方に位置している場合に、シャッタ1132は上方および下方のいずれにも位置することができる。また、シャッタ1132が上方に位置している場合に、導光板1131は上方および下方のいずれにも位置することができる。例えば、導光板1131が下方に位置し、シャッタ1132が上方に位置する状態を図5に示している。なお、図5に示した状態では、遊技者は導光板1131を介して、表示領域1103を視認できる。なお、導光板1131およびシャッタ1132は、互いに連動して移動することとしてもよい。
ここで、導光板1131について説明する。導光板1131は略矩形平板状であって、光透過性が高く導光性の優れた材料により構成される。導光板1131は、例えばアクリル系樹脂材等から構成されればよい。導光板1131の表面には、光透過性を有するインクでキャラクタ等の図柄が描かれている。この図柄は、例えば、自然光では透明に近く見えるインクを用いてインクジェット印刷されることにより、導光板1131に描かれる。導光板1131の上部には導光板用LED1135が設置され、その発光動作が制御されている。導光板用LED1135が発光することにより導光板1131を透過した光が導光板1131の前面側から外部に出射される。このように、導光板用LED1135から出射された光が導光板1131から外部に出射されることにより、導光板1131に描かれている図柄が外部から視認可能となる。なお、導光板用LED1135から出射された光以外の光が照射されても、導光板1131に描かれた図柄は外部から視認可能とはならない。導光板用LED1135が発光しない場合は導光板1131から光が出射されることがないため、導光板1131には自然光または他のランプの発光による光しか照射されず、描かれた図柄は外部からは視認しにくい状態である。このように、導光板用LED1135が発光することにより、導光板1131に描かれた図柄を遊技者は視認できるようになり、導光板用LED1135の発光が停止されることにより、導光板1131に描かれた図柄を遊技者は視認しにくくなる。なお、導光板用LED1135が複数設置されることとしてもよい。また、導光板用LED1135がフルカラーLEDであってもよい。
シャッタ1132は略矩形平板状であり、光を遮断するものであり、光を透過しない不透過性の材料により構成される。シャッタ1132は、例えば、樹脂および金属等により構成されていればよい。シャッタ1132は光を透過しないことから、シャッタ1132が下方に位置し、液晶表示装置1013の表示領域1103を覆っている場合は、遊技者は表示領域1103を視認することができない。
遊技盤1014は、保護ガラス1019の後方に位置するように、ベースドア1015の前方に配設されている。この遊技盤1014は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1140を有している。この遊技領域1140は、外レール1031に囲まれ、複数の遊技釘が打ち込まれたものである。
特に図7に示すように、遊技盤1014には、ガイドレール1031、1032、ステージ1033、第1始動口1034、第2始動口1035、通過ゲート1036、第1および第2保留表示部1037、1038、大入賞口1039、開閉扉1040、および一般入賞口1041、1042、1043、1044、およびLEDユニット1005が設けられている。
ガイドレール1031、1032は、外レール1031および内レール1032を備えている。外レール1031は、遊技領域1140を区画(画定)するために遊技領域1140を囲むように配置されている。内レール1032は、外レール1031とともに遊技球を遊技盤1014の上部に案内するためのものであり、遊技盤1014の左側において外レール1031の内側に配設されている。
ステージ1033は、遊技領域1140における遊技球の流下領域を振り分けるものであり、遊技盤1014の上部に設けられている。発射装置1012によって発射された遊技球は、遊技盤1014に打ち込まれた遊技釘(図示せず)、ステージ1033などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤1014を流下する。この過程において、第1始動口1034、第2始動口1035、通過ゲート1036、大入賞口1039、あるいは一般入賞口1041〜1044に、遊技球が入賞し、入賞しなかった遊技球はアウト口1045から排出される。遊技球は、発射ハンドル1122の回動角度が小さい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が小さいために主としてステージ1033の左側を流下する一方で、発射ハンドル1122の回転角度が大きい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が大きいために主としてステージ1033の右側を流下する。一般に、ステージ1033の左側に遊技球を流下させる打ち方は左打ち、ステージ1033の右側に遊技球を流下させる打ち方は右打ちと呼ばれている。
第1始動口1034および第2始動口1035は、遊技球の入賞(通過)を条件に大当り抽選の契機を与えるとともに、大当り抽選の結果を第1および第2特別図柄表示部1052、1053や液晶表示装置1013において表示させる契機を与えるものである。
第1始動口1034は、遊技盤1014の中央やや下方位置に設けられている。第1始動口1034の後方には、第1始動口スイッチ1340が配置されている。第1始動口スイッチ1340によって遊技球が検出された場合、遊技機の内部(図2の基板ユニット1017)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。
第2始動口1035は、第1始動口1034の直下に設けられており、その後方に第2始動口スイッチ1350が配置されている。第2始動口スイッチ1350によって遊技球が検出された場合、遊技機1001の内部(図11の基板ユニット1017)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。この第2始動口1035は、普通電動役物としての羽根部材1046によって入賞困難性が決定される。
羽根部材1046は、左右方向に回動するものであり、第2始動口1035への遊技球の入賞を可能とする開放状態と、第2始動口1035への遊技球の入賞を不可能または困難とする閉鎖状態と、を選択可能とするものである。羽根部材1046は、後述する普通図柄表示部1050において所定の図柄で停止表示(点灯・消灯の組み合わせ)されたときに、所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口1035に遊技球が入りやすくなる。
例えば、普通図柄ゲームにおいて、低確率状態(通常状態)における当り確率は、例えば1/256であり、これに当選した場合に、羽根部材1046が0.3秒間、1回開放する。高確率状態(時短状態)における当り確率は、例えば255/256であり、これに当選した場合に、羽根部材1046が1.3秒間、3回開放する。また、普通図柄ゲームの1回の当り遊技に対する第2始動口1035への最大入賞カウント数は8カウントである。
なお、普通電動役物は、羽根部材1046を左右に回動させるものに限らず、例えば、舌状部材が遊技盤1014の前後に移動するもの、あるいは遊技盤1014の前後に回動して第2始動口1035を開閉する開閉扉であってもよい。
通過ゲート1036は、第2始動口1035を開放するための普通図柄抽選を行う契機を与えるものであり、遊技盤1014の左側および右側の中央位置に設けられている。この普通図柄抽選の結果は、後述する普通図柄表示部1050において表示される。後述の普通図柄表示部1050において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1103に表示されるようにしてもよい。
遊技機1001では、大当り遊技終了後に、通常状態、あるいは大当り確率が通常状態よりも高くなる確率変動状態に移行する。確率変動状態では、普通図柄抽選の当選確率が高確率状態となるため、普通電動役物としての羽根部材1046のサポートによって第2始動口1035への入賞が容易となる。この状態は、「電サポ」と呼ばれる状態であり、特別図柄ゲームの保留球が貯まりやすくなるとともに、第2始動口1035への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。「電サポ」状態は、次に大当りに当選するまで継続するため、遊技者は短時間で、しかも遊技球の減少が抑制された状態で大当りに当選することが可能となる。
一方、大当り遊技終了後に大当り確率が通常状態とされる場合にも、「電サポ」状態に移行する。この場合の「電サポ」状態は、所定回数分(例えば100回分)の大当り抽選の結果を、特別図柄表示部1052、1053において表示するまで継続する。このような有限回数の「電サポ」状態は、「時短状態」と呼ばれている。
第1および第2保留表示部1037、1038は、後述する第1または第2特別図柄表示部1052、1053が変動表示しているときに、第1または第2始動口スイッチ1340、1350によって遊技球が検出された場合、第1または第2特別図柄表示部1052、1053において変動表示中の第1または第2特別図柄が停止表示されるまで、第1または第2始動口1034、1035への遊技球の入球に基づく第1または第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。変動表示していた第1または第2特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた第1または第2特別図柄の変動表示が開始される。ここで、第1および第2特別図柄の変動表示の優先順位は、本実施形態では、第2特別図柄のほうが第1特別図柄よりも高い。なお、第1および第2始動口1034、1035への入賞順にしたがって、対応する第1および第2特別図柄を順次変動表示させるようにしてもよい。
ここで、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されている。本実施形態においては、第1始動口1034および第2始動口1035への入球による第1および第2特別図柄の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。したがって、第1および第2特別図柄の双方、すなわち第1始動口1034および第2始動口1035への入賞保留数は、合計で最大8個となる。第1特別図柄に対する第1特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が、メインRAM1062(図10参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、メインRAM1062(図10参照)の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。
なお、第1および第2保留表示部1037、1038に代えて、あるいは第1および第2保留表示部1037、1038に加えて、液晶表示装置1013において、第1始動口1034への入賞の保留、および第2始動口1035への入賞の保留を表示するようにしてもよい。
大入賞口1039は、遊技者に有利な遊技状態である特別遊技状態(大当り遊技状態または小当り遊技状態)のときに開放される部分であり、第1始動口1034の直下に設けられている。この大入賞口1039には、カウントスイッチ1390(図8参照)が設けられている。このカウントスイッチ1390は、大入賞口1039への遊技球の入賞数をカウントするためのものであり、遊技球の入賞が確認されると、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。
開閉扉1040は、大入賞口1039を開放状態あるいは閉鎖状態に制御するものであり、大入賞口1039を覆うように配置されている。すなわち、開閉扉1040は、大入賞口1039に遊技球の入賞が可能な開放状態、および、遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態、に変化するように駆動される。開閉扉1040による大入賞口1039の開閉駆動は、後述する第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行された場合に行われる。
ここで、大当り遊技状態には、通常状態よりも遊技球を獲得できる状態(出玉あり大当り遊技状態)と、実質的に遊技球を獲得できない状態(出玉なし大当り遊技状態)とが含まれる。本実施形態では、出玉なし大当り遊技状態の終了後は、大当り当選確率が通常状態よりも高い確率変動状態に移行する。このような出玉なし大当り遊技状態の終了後に確率変動遊技状態に移行させる大当り遊技状態を、突然確率変動という。この突然確率変動は、「突然確変」あるいは「突確」とも呼ばれる。
また、小当り遊技状態は、開閉扉1040は開放するものの、開閉扉1040の開閉速度が速く、実質的に遊技球を獲得できない状態である。小当りにおける開閉扉1040の開閉動作は、上述の出玉なし大当り遊技状態における開閉扉1040の開閉動作と同一または類似することとしてもよい。これにより、遊技者は、開閉扉1040の開閉動作を確認しただけでは、どちらの当りが成立したか区別することは困難である。
開閉扉1040による大入賞口1039の開放状態は、カウントスイッチ1390(図16参照)によるカウント値(遊技球の通過数)が所定個数(例えば7個)となるか、あるいは開放時間が所定時間(例えば約25秒または0.1秒)を経過するまで維持される。一方、遊技球の通過数が所定数となった場合、または開閉扉1040の開放時間が所定時間となった場合には、開閉扉1040は大入賞口1039を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、大入賞口1039の開放状態と閉鎖状態が繰り返される。本実施形態での大当り遊技状態は、大入賞口1039の開放状態が15回または2回に設定されている。大当り遊技状態において、大入賞口1039が開放状態とされている遊技状態は「ラウンドゲーム」といい、大入賞口1039が開放状態から閉鎖状態にされてから次に大入賞口1039が開放状態とされるまでの大入賞口1039の閉鎖状態を「ラウンド間ゲーム」あるいは「インターバル」という。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド(1R)、2回目を第2ラウンド(2R)と呼称する場合がある。本実施形態では、大当り遊技状態での大入賞口1039の開放回数は15回または2回であるが、開放回数が15回の大当りを「15R大当り」、開放回数が2回の大当りを「2R大当り」と呼ぶこともできる。
「15R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口1039の最大開放時間が比較的長い時間、例えば約25秒に設定されている。そのため、「15R大当り」となった場合には、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。
一方、「2R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口1039の開放時間を15R大当りよりも短い時間、例えば0.1秒程度に設定され、実質的に遊技球の獲得が困難とされている。すなわち、「2R大当り」は、「15R大当り」に比べて、大入賞口1039の最大合計開放時間が短く設定されている。この場合、開閉扉1040による大入賞口1039の開閉制御を小当り状態と同一または類似とし、遊技者に「2R大当り」と「小当り」の区別が困難となるようにしてもよい。
また、「2R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口1039の開放時間を「15R大当り」と同程度の時間に設定し、大入賞口1039の開放状態での遊技球の入賞を容易として一定数の遊技球を獲得可能なように構成してもよい。また、「2R大当り」として、一定数の遊技球が獲得できる「第1の2R大当り」と遊技球を実質的に獲得できない「第2の2R大当り」とを併用してもよい。
なお、大入賞口1039の開放回数は15R大当り(第1の15R大当り)と同じであるが、大入賞口1039の開放時間が短く実質的に遊技球を獲得できない15R大当り(第2の15R大当り)を設け、第2の15R大当りにおける大入賞口1039の開放制御と同一または類似する小当りを設けて、第2の15R大当りおよび小当りの何れかが成立したかが大入賞口1039の開放態様からでは、判別困難または判別不可能としてもよい。また、第2の15R大当り後は、第2の15R大当り前の遊技状態に関わらず、確変状態に移行してもよいし、通常状態に移行してもよい。
一般入賞口1041〜1044は、遊技球の入賞を条件に規定個数の遊技球を払い出させる役物である。これらの一般入賞口1041〜1044は、装飾部材を配置することにより遊技盤1014の左下部および右下部にそれぞれ2個ずつ形成されている。一般入賞口1041〜1044に遊技球が入賞したときには、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。
また、図8に示すように、上述した第1始動口1034、第2始動口1035、大入賞口1039、一般入賞口1041〜1044の後方には、それぞれ、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440が配設され、通過ゲート1036の内部には通過ゲートスイッチ1360が配設され、それぞれの入球または通過が検知される。また、開閉扉1040および羽根部材1046の後方には、それぞれ、大入賞口ソレノイド1400および普通電動役物ソレノイド1460が配設され、それぞれの可動部材の駆動が行われる。
図9に示すように、LEDユニット1005は、普通図柄表示部1050、普通図柄用保留表示部1051、第1特別図柄表示部1052、第2特別図柄表示部1053、第1特別図柄用保留表示部1054、および第2特別図柄用保留表示部1055を有している。
普通図柄表示部1050は、普通電動役物(羽根部材1046(図7および図8参照))を駆動して第2始動口1035を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものであり、2つのLEDランプ1501、1502を含んでいる。LEDランプ1501、1502は、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって普通図柄として変動表示された後、停止表示される。羽根部材1046(図7および図8参照)は、普通図柄表示部50におけるLEDランプ1501、1502の点灯・消灯の組み合わせが所定の態様となったときに、羽根部材1046(図7および図8参照)を所定のパターンで開閉駆動して、第2始動口1035の入球困難性の選択を行う。
普通図柄用保留表示部1051は、2つのLEDランプ1511、1512の点灯、消灯または点滅によって保留されている普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示するものである。LEDランプ1511、1512による保留表示は、例えば保留数が「1」の場合にはLEDランプ1511が点灯し、LEDランプ1512が消灯する。保留数が「2」の場合にはLEDランプ1511およびLEDランプ1512ともに点灯し、保留数が「3」の場合にはLEDランプ1511が点滅し、LEDランプ1512が点灯し、保留数が「4」の場合にはLEDランプ1511およびLEDランプ1512ともに点滅する。
第1および第2特別図柄表示部1052、1053は、「特別図柄ゲーム」に対する大当り抽選の結果を示すものであり、それぞれ8個のLEDランプ1520、1530を含んでいる。第1特別図柄表示部1052は、第1始動口1034への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第1始動口1034への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第2特別図柄表示部1053は、第2始動口1035への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第2始動口1035への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第1および第2特別図柄表示部1052、1053の変動表示は、各LEDランプ1520、1530が個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。大当り抽選の結果は、第1および第2特別図柄表示部1052、1053の8つのLEDランプ1520、1530の点灯・消灯によって形成される表示パターン(特別図柄)によって表示される。例えば、第1および第2特別図柄表示部1052、1053のそれぞれを構成する8つのLEDランプ1520、1530のいずれか一方においてすべてが点灯した場合に「15R確変大当り」、8つのLEDランプ1520、1530のいずれか一方において上部3つが点灯し、残りのランプが消灯した場合に「15R通常大当り」、8つのLEDランプ1520、1530のいずれか一方において下部3つが点灯し、残りのランプが消灯した場合に「突然確変大当り」、8つのLEDランプ1520、1530のいずれか一方において中部2つが点灯し、残りのランプが消灯した場合に「小当り」、8つのLEDランプ1520、1530のいずれか一方において最上部1つが点灯し、残りのランプが消灯した場合に「ハズレ」の表示パターンとすることができる。第1および第2特別図柄表示部1052、1053は、大当り抽選結果を表示するものであるため、遊技者は8つのLEDランプ1520、1530の表示パターンによって突然確変(例えば下部3つのランプが点灯)と小当り(中部2つのランプが点灯)とを判別することができる。なお、8つのLEDランプ1520、1530の点灯・消灯の組み合わせと、それに対応する大当り抽選の結果は、これらの例には限定されず、種々に変更可能である。
また、ラウンドランプを設け、15R大当りが発生した場合には15R用のラウンドランプが点灯し、2R大当りが発生した場合には2R用のラウンドランプが点灯することとし、どのラウンドの大当りが発生したかわかるようにしてもよい。
大当り抽選に当選した場合には、特別図柄が特定の停止表示態様に停止表示された後、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行させられる。この当り遊技状態となった場合には、上述のように開閉扉1040(図7および図8参照)が駆動制御され、大入賞口1039(図7および図8参照)が開放状態とされて遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、大当り当選しなかった場合(小当りを除く)には、特別図柄として、ハズレ図柄が停止表示されて遊技状態が維持される。また、小当りに当選した場合には、小当りに対応する表示パターンに特別図柄が停止表示され、所定のパターンで開閉扉1040が駆動される。
液晶表示装置1013の表示領域1103では、第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053で表示される特別図柄の変動表示中においては、特定の場合を除いて、液晶表示装置1013の表示領域1103において、数字からなる識別図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「9」のような数字が3列変動表示される。一方、第1特別図柄表示部1052(図9参照)および第2特別図柄表示部1053(図9参照)において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置1013の表示領域1103でも装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様の場合には、当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1103において表示される。具体的には、第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な大当りに対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置1013の表示領域1103において表示される演出用の識別図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄がすべて揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1103において表示される。なお、出球を得ることが困難な当り(小当り)の場合は、当りであることを遊技者に把握させる演出画像を、液晶表示装置1013の表示領域1103において表示しなくてもよい。
液晶表示装置1013の表示領域1103における演出画像の表示に合わせて、シャッタ装置1130を駆動させることにより、より複雑で興趣の高い演出を行うことができる。例えば、シャッタ1132を下降させることにより、遊技者が表示領域1103を視認できなくすることができる。また、シャッタ1132を上昇させて、かつ、導光板1131は下降させておくことで、遊技者は導光板1131を通して、表示領域1103を視認することとなる。この際に、導光板用LED1135の発光が停止されている場合は、遊技者は導光板1131に描かれた図柄は視認できず、表示領域1103に表示された画像について視認可能である。また、導光板用LED1135が発光されている場合は、遊技者は、表示領域1103に表示された画像と重なった状態で導光板1131に描かれた図柄を視認可能である。ここで、表示領域1103の表示を停止すれば、遊技者は導光板1131の図柄のみを視認できる。このように、シャッタ1132および導光板1131それぞれの動作や、導光板用LED1135の発光タイミングおよび液晶表示装置1013による画像表示を制御することにより、さまざまな演出が可能である。例えば、シャッタ1132を下降させる際に合わせて導光板1131も下降させるか、あるいは、シャッタ1132を下降させた状態で導光板1131を下降させて、その後導光板1131は下降させたままで、シャッタ1132を上昇させてもよい。それにより、シャッタ1132が下降する前には、表示領域1103を覆っていなかった導光板1131の図柄の表示を行うことができ、意外性の高い演出を行うことができる。
このように、シャッタ1132および導光板1131それぞれの動作と、導光板用LED1135の発光タイミングと、を調整することにより、より複雑な演出を行うことができる。これにより、遊技者は演出を楽しむことができ、飽きずに遊技を継続することとなる。また、視覚効果の高い演出を行うことができるので、遊技者の興趣を高めることができる。
第1特別図柄用保留表示部1054のLEDランプ1541、1542および第2特別図柄用保留表示部1055のLEDランプ1551、1552は、点灯、消灯または点滅によって保留されている特別図柄の変動表示の実行可能回数(保留個数)を表示するものである。第1特別図柄用保留表示部1054および第2特別図柄用保留表示部1055の表示態様は、それぞれ第1および第2保留表示1037、1038の表示に対応しており、第1特別図柄用保留表示部1054におけるLEDランプ1541、1542および第2特別図柄用保留表示部1055におけるLEDランプ1551、1552での保留個数の表示態様は、普通図柄用保留表示部1051におけるLEDランプ1511、1512による保留個数の表示態様と同一である。
[遊技機の電気的構成]
遊技機の電気的構成について図を用いて説明する。
図10は、本実施形態に係る遊技機における制御回路を示すブロック図である。図10に示すように、遊技機1001は、遊技の制御を行う主制御回路1006と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路1007と、を備えている。
主制御回路1006は、メインCPU1060、メインROM1061(読み出し専用メモリ)、メインRAM1062(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路1063、I/Oポート1064、コマンド出カポート1065、およびバックアップコンデンサ1066を備えているとともに、各種の装置や各種のスイッチと接続されている。
メインCPU1060は、メインROM1061およびメインRAM1062と接続されており、メインROM1061に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM1061は、メインCPU1060により遊技機1001の動作を制御するためのプログラム、例えば、図11〜図18に示す処理をメインCPU1060に実行させるためのプログラムの他、各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM1062は、メインCPU1060の一時記憶領域として、種々のフラグおよび変数の値を記憶する機能を有する。メインCPU1060の一時記憶領域としては、メインRAM1062に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路1063は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU1060に接続されている。
I/Oポート1064は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU1060に送信し、メインCPU1060からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出カポート1065は、メインCPU1060からのコマンドを副制御回路1007に送信するものである。
バックアップコンデンサ1066は、電断時において、例えば、メインRAM1062に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM1062に記憶されている各種データを保持することに用いられる。
主制御回路1006に接続される各種の装置としては、LEDユニット1005の他、ソレノイド1400、1460、外部端子板1080が含まれる。
図9に示すように、LEDユニット1005は、上述のように普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示部1050、普通図柄用保留表示部1051、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053、第1特別図柄用保留表示部1054、第2特別図柄用保留表示部1055を含んでいる。
ソレノイド1040、1460には、開閉扉1040を駆動させて大入賞口1039を開放状態または閉鎖状態とする大入賞口ソレノイド1400、および普通電動役物としての羽根部材1046を開閉とする電動役物ソレノイド1460が含まれる。
外部端子板1080は、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置、あるいはホール全体の遊技機1001を管理するホールコンピュータ等の外部機器1090にデータ送信するためのものである。
主制御回路1006に接続される各種のスイッチとしては、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350、通過ゲートスイッチ1360、カウントスイッチ1390、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440、およびバックアップクリアスイッチ1081が含まれる。第1始動口スイッチ1340および第2始動口スイッチ1350は、第1および第2始動口1034、1035を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。通過ゲートスイッチ1360は、通過ゲート1036を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。カウントスイッチ1390は、大入賞口1039の所定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440は、一般入賞口1041、1042、1043、1044を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。バッククリアスイッチ1081は、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするものである。
主制御回路1006にはさらに、払出・発射制御回路1082が接続されている。払出・発射制御回路1082は、払出装置1083および発射装置1012を制御するものであり、払出装置1083、発射装置1012およびカードユニット1084が接続されている。カードユニット1084は、遊技者の操作によって、カードユニット1084に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル1085との間で送受信可能である。払出・発射制御回路1082は、主制御回路1006から供給される賞球制御コマンド、カードユニット1084から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置1083に対して所定の信号を送信することにより、払出装置1083に遊技球を払い出させる。払出・発射制御回路1082はさらに、発射装置1012の発射ハンドル1122が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
副制御回路1007は、コマンド出力ポート1065およびコマンド入力ポート1070を介して主制御回路1006に接続されており、主制御回路1006からコマンドが供給されるように構成されている。この副制御回路1007は、主制御回路1006から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU1071、プログラムROM1072、ワークRAM1073、表示制御回路1074、音声制御回路1075、ランプ制御回路1076およびシャッタ制御回路1077を備えている。
サブCPU1071は、プログラムROM1072に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU1071は、主制御回路1006から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路1007の制御を行う。
プログラムROM1072には、サブCPU1071により遊技機1001の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。プログラムや各種のテーブルは、プログラムROM1072に代えて、あるいはプログラムROM1072に加えて、コンピュータにおいて読み取り可能な他の記憶媒体に記録されたものを使用することができる。この場合の記憶媒体としては、例えばハードディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジを使用することができる。また、上述のプログラムやテーブルは、電源投入後に遊技機1001の外部のサーバからダウンロードし、ワークRAM1073に記録するようにしてもよい。
ワークRAM1073は、サブCPU1071の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶するものである。サブCPU1071の一時記憶領域としては、ワークRAM1073に代えて、あるいはワークRAM1073に加えて、他の読み書き可能な記憶媒体を使用することができる。
表示制御回路1074はサブCPU1071から供給されるデータに応じて、液晶表示装置1013における表示制御を行うためのものであり、画像データプロセッサ(VDP)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等から構成されている。表示制御回路1074は、サブCPU1071から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置1013に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データが含まれる。
表示制御回路1074はさらに、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置1013に供給する。液晶表示装置1013では、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音声制御回路1075は、スピーカ1021から発生させる音声に関する制御を行うためのものであり、例えば音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。音源ICは、スピーカ1021から発生させる音声の制御を行うものである。音源ICは、サブCPU1071から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択することができる。音源ICはさらに、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給することもできる。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ1021から音声を発生させる。
ランプ制御回路1076は、装飾ランプ等を含むランプ1022の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。
シャッタ制御回路1077は、シャッタ装置1130の導光板1131およびシャッタ1132の動作の制御と、導光板用LED1135の発光タイミングとの制御を行うためのものである。シャッタ制御回路1077は、導光板駆動用モータ1133およびシャッタ駆動用モータ1134に駆動信号を供給するためのドライブ回路および導光板用LED1135に発光制御信号を供給するためのドライブ回路を有している。さらに、シャッタ制御回路1077は、導光板1131およびシャッタ1132それぞれの開閉動作パターンを記憶した開閉データROMおよびこの開閉動作パターンに対応した導光板用LED1135の発光タイミングを記憶した発光データROM等を有している。
副制御回路1007はさらに、操作ボタン1020の操作に応じて所定の信号を出力する操作ボタンスイッチ1201に接続されている。副制御回路1007は、操作ボタンスイッチ1201から出力される信号に基づいて、例えば表示制御回路1074、音声制御回路1075、およびランプ制御回路1076を制御してチャンス演出を行う。
本実施形態では、図10に示すように、主制御回路1006から副制御回路1007に信号を供給できるが、副制御回路1007から主制御回路1006に対して信号を供給できないように構成されている。しかし、副制御回路1007から主制御回路1006に対して信号を送信できるような構成としてもよい。
[遊技機の特別図柄決定テーブル]
図11は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄決定テーブルを示す図である。特別図柄決定テーブルに関するデータは、第1特別図柄および第2特別図柄の別を問わず共通化されたテーブルとして、メインROM1061に記憶されている。
特別図柄ゲームにおいて、低確率状態(通常状態)における大当り確率は、第1始動口1034および第2始動口1035のいずれの始動入賞の場合であっても共通に1/150、高確率状態(確変状態)における大当り確率は、第1始動口1034および第2始動口1035のいずれの入賞の場合であっても共通に1/15である。すなわち、0〜149の150個の乱数値のうち、低確率状態(通常状態)では1個(乱数値5)が大当りとされ、高確率状態(確変状態)では10個(乱数値5〜14)が大当りとされる。小当り確率は、第1始動口1034および第2始動口1035のいずれの始動入賞の場合であっても共通に1/150(乱数値100が当り)である。特別図柄ゲームにおいて大当りまたは小当りに当選した場合、主制御回路1006において大当り図柄決定用乱数値の抽選が0〜3の数値範囲で行われる。
図11に示すように、第1始動口1034への入賞(第1特別図柄)および第2始動口1035への入賞(第2特別図柄)のいずれの場合でも、大当り図柄決定用乱数値が「0」の場合が15R通常大当り、「1」の場合が15R確変大当り、「2」および「3」の場合が2R確変大当り(突然確変)とされており、低確率状態(通常状態)および高確率状態の別を問わず、確変当選確率は75%である。第1始動口1034への入賞(第1特別図柄)および第2始動口1035への入賞(第2特別図柄)のいずれの大当りでも、15R確変大当りおよび2R確変大当り(突然確変)の場合には、次回大当りまで時短に突入または継続する。一方、15R通常大当りの場合には時短が100回である。すなわち、第1始動口1034の入賞および第2始動口1035への入賞での大当りの振り分けでは、15R通常大当り(時短100回)が25%、15R確変大当り(次回大当りまで時短)が25%、突然確変(次回大当りまで時短)が50%となっている。
図11に示すように、第1始動口1034への入賞(第1特別図柄)および第2始動口1035への入賞(第2特別図柄)のいずれの場合でも、低確率状態(通常状態)および高確率状態の別を問わず、0〜149の150個の乱数値のうち1個(乱数値100)が小当りとされている。したがって、小当り確率は1/150である。特別図柄ゲームにおいて小当りに当選した場合には、大当り時と同様に大当り図柄決定用乱数値が0〜3の数値範囲で抽選される。ただし、小当りの場合には、大当り図柄決定用乱数値の値に関係なく、小当り終了後には小当り当選前の遊技状態に戻る。すなわち、小当り当選前が通常状態であれば、小当り終了後に通常状態に戻って大当り抽選が行われ、小当り当選前が高確率状態であれば、小当り終了後に高確率に戻って大当り抽選が行われる。また、小当り当選前が非時短状態で無ければ小当り終了後に非時短状態に戻り、小当り当選前が時短状態で有れば小当り終了後に時短状態に戻る。
大当り図柄決定用乱数値は、所定の大当り図柄および図柄指定コマンドに対応付けられている。
大当り図柄または小当り図柄は、その数値が当りの種類に対応しており、変動パターンを決定する際(図12参照)に参照されるものである。大当り図柄において、15R通常大当りは「0」、15R確変大当りは「1」、2R確変大当り(突然確変)は「2」に対応しており、小当り図柄において、小当りは「3」に対応している。また、これら0〜3のそれぞれに、第1および第2特別図柄表示部1052、1053のそれぞれを構成する8つのLEDランプ1520、1530の点灯パターンが対応している。例えば「1」が決定された場合は、第1および第2特別図柄表示部1052、1053のそれぞれを構成する8つのLEDランプ1520、1530のいずれか一方においてすべてが点灯する。また、例えば「0」が決定された場合は、8つのLEDランプ1520、1530のいずれか一方において上部3つが点灯し、残りのランプが消灯する。また、例えば「2」が決定された場合は、8つのLEDランプ1520、1530のいずれか一方において下部3つが点灯し、残りのランプが消灯する。また、例えば「3」が決定された場合は、8つのLEDランプ1520、1530のいずれか一方において中部2つが点灯し、残りのランプが消灯する。
図柄指定コマンドは、そのコマンドが当りの種類に対応している。図柄指定コマンドは、15R通常大当りでは「z0」、15R確変大当りでは「z1」、2R確変大当り(突然確変)では「z2」、小当りでは「z3」とされる。なお、ハズレの場合には図柄指定コマンドは一律に「z4」とされる。
[遊技機の変動パターンテーブル]
図12は、本実施形態に係る遊技機の変動パターンテーブルを示す図である。変動パターンテーブルは、変動パターンを決定するためのテーブルである。変動パターンテーブルは、第1特別図柄および第2特別図柄の別、あるいは通常遊技状態および確変状態の別を問わず共通化されたテーブルとして、メインROM1061に記憶されている。
変動パターンテーブルでは、大当り図柄または小当り図柄と演出条件選択用乱数値とに基づいて変動パターンを決定することができる。なお、大当り図柄および小当り図柄は、先に説明した通り図11に示す特別図柄決定テーブルにおいて当りの種類に応じて決定され、演出条件用乱数値は、主制御回路1006における抽選によって、0〜9の数値範囲から決定される。変動パターンが決定された場合、変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドが決定される。この変動パターン指定コマンドは、主制御回路1006から副制御回路1007に送信され、この変動パターン指定コマンドを受信した副制御回路1007のワークRAM1073(図10参照)に記憶されており、演出データを決定する際に利用される。
図12に示すように、大当り図柄が「0」である15R確変大当りおよび大当り図柄が「1」である15R通常大当りの場合、演出条件選択用乱数値が0〜4のときに変動時間が5sの変動パターン(1)および変動パターン指定コマンド「h0」が決定される。そして、演出条件選択用乱数値が5〜9のときに変動時間が10sの変動パターン(2)および変動パターン指定コマンド「h1」が決定される。
また、大当り図柄が「2」である2R確変大当り(突然確変)の場合には、変動時間が5sの変動パターン(3)および変動パターン指定コマンド「h2」が決定される。
また、小当り図柄が「3」である小当りの場合は、演出条件選択用乱数値に関係なく、変動時間が5sである変動パターン(4)および変動パターン指定コマンド「h3」が決定される。
また、ハズレの場合には、演出条件選択用乱数値が0〜4のときに変動時間が5sの変動パターン(5)および変動パターン指定コマンド「h4」が決定される。そして、演出条件選択用乱数値が5〜9のときに変動時間が10sの変動パターン(6)および変動パターン指定コマンド「h5」が決定される。
なお、プログラムROM1072には、変動パターン指定コマンドおよび演出決定用乱数値に基づいて演出内容を決定するための演出決定テーブル(図示せず)が記憶されている。この演出決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドと演出決定用乱数値とに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う演出を実行するための演出データを決定することができる。
演出データとしては、大当り演出、突然確変演出、小当り演出、およびハズレ演出に対応する演出データを含んでいる。大当り演出は、例えば液晶表示装置1013において表示される数字などの装飾図柄がすべて同じ図柄で揃う演出である。この場合、例えば装飾図柄が数字で1〜9の数字であるときには、揃った数字が奇数のときに15R確変大当り、偶数のときに15R通常大当りとなる。突然確変大当り演出および小当り演出は共通化されている。突然確変大当り演出および小当り演出は、表示領域1103において、例えば左右の装飾図柄が同一であるリーチ状態において中図柄に「当」の文字が表示(例えば「7当7」)される演出である。ハズレ演出は、装飾図柄が揃わない演出(突然確変大当り演出および小当り演出を除く)である。
上述したように、決定された演出データに応じて液晶表示装置1013が演出画像を表示するが、このような画像による演出に加えて、シャッタ装置1130を駆動させる演出を行えばよい。画像による演出に加えてシャッタ装置1130による演出を行うことにより、より複雑で視覚効果の高い演出を行うことができる。例えば、液晶表示装置1013に演出画像を表示している際に、シャッタ1132および導光板1131が下降してきて表示領域1103を覆い、遊技者が表示領域1103を視認できないようにした後、導光板1131は下降した状態のままでシャッタ1132のみが上昇する。これにより、シャッタ1132が上昇したことで表示領域1103が露呈されると遊技者は思っていたところ、表示領域1103ではなく導光板1131が露呈されることになる。そのため、意外性があり、演出効果が高い。また、シャッタ1132および導光板1131が下降した後に、導光板1131は下降した状態のままでシャッタ1132のみが上昇する際に、導光板用LED1135の発光を停止しておいてもよい。この場合は、導光板1131が透明であることから遊技者は導光板1131の存在に気付かず、導光板1131を通して表示領域1103の表示を楽しむこととなる。この状態で、導光板用LED1135を発光させれば、導光板に描かれた図柄が急に表示されることとなり、意外性のあふれる演出を遊技者に提供することができる。
また、シャッタ1132が上昇した際に導光板1131が表示領域1103を覆っている場合と、覆っていない場合とを選択的に切り換えてもよい。それにより遊技者は、シャッタ1132が上昇するまで、導光板1131が下降しているのか否かがわからず、演出効果が高まる。また、シャッタ1132が上昇した際に導光板1131が表示領域1103を覆っている場合と、覆っていない場合とを遊技状態に応じて切り換えることとしてもよい。また、導光板1131が下降しているか否かにより、遊技者に遊技状態を報知することとしてもよい。さらに、シャッタ1132が下降することなく、導光板1131のみが単独で下降してくることとしてもよい。
また、導光板1131が下降している状態、すなわち導光板1131が表示領域1103の前面に配置されて表示領域1103を覆っている状態で、導光板用LED1135を発光させる場合と、発光させない場合とを選択的に切り換えることとすればよい。導光板用LED1135を発光させた場合は導光板1131に形成された図柄が遊技者から視認できるようになる。また、導光板用LED1135を発光させない場合は、液晶表示装置1013に表示されている画像が導光板1131を透過し、遊技者はこの画像を視認できる。
このように、導光板用LED1135の発光のタイミングを制御することにより、視覚的効果の高い演出を行うことができ、興趣を向上させる。また、発光させる場合と発光させない場合とを遊技状態に応じて切り換えることとしてもよい。また、発光させる場合と発光させない場合とを切り換えることにより、遊技者に遊技状態を報知することとしてもよい。
[遊技機のメイン処理]
主制御回路1006(メインCPU1060)によって行われるメイン処理について図13を参照して説明する。図13は、本実施形態に係る遊技機の主制御回路によって行われるメイン処理のフローチャートである。
図13に示すように、メインCPU1060は、まず初期化処理を行う(S2001)。この処理において、メインCPU1060は、バックアップ復帰処理、初期化設定処理等を行う。
初期化処理の後、メインCPU1060は、乱数値更新処理を行う(S2002)。この処理において、メインCPU1060は、初期値乱数値カウンタ、演出条件選択用乱数値カウンタ等の更新を行う。
乱数値更新処理の後、メインCPU1060は、タイマ更新処理を行う(S2003)。この処理において、メインCPU1060は、メインCPU1060とサブCPU1071との同期をとるためのタイマ、大入賞口1039の開放時間タイマ等、各種タイマの更新を行う。
タイマ更新処理の後、メインCPU1060は、特別図柄に対する制御を行う(S2004)。この処理において、メインCPU1060は、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350からの検知信号に応じて、大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインROM1061に記憶される当り判定テーブルを参照し、特別図柄抽選(大当りまたは小当り)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM1062に記憶する処理を行う。
特別図柄制御処理の後、メインCPU1060は、普通図柄に対する制御を行う(S2005)。この処理において、メインCPU1060は、通過ゲートスイッチ1360からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM1061に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM1062に記憶する処理を行う。
なお、普通図柄抽選に当選した場合は、普通電動役物(羽根部材1046(図7および図8参照))が開放状態となって、第2始動口1035に遊技球が入球しやすくなる。
普通図柄制御処理の後、メインCPU1060は、図柄表示装置制御処理を行う(S2006)。この処理において、メインCPU1060は、ステップS2004、ステップS2005でメインRAM1062に記憶された特別図柄制御処理の結果および普通図柄制御処理の結果に応じて、第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053、および普通図柄表示部1050を駆動するための制御信号をメインRAM1062に記憶する処理を行う。メインCPU1060は、制御信号を第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053に制御信号を送信する。第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053は、受信した制御信号に基づき特別図柄を変動表示および停止表示する。普通図柄表示部1050は受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示および停止表示する。
図柄表示装置制御処理の後、メインCPU1060は、遊技情報出力処理を行う(S2007)。この処理において、メインCPU1060は、外部機器1090(例えばホールコンピュータや呼出装置)へ遊技情報を出力する。
遊技情報出力処理の後、メインCPU1060は、ポート出力処理を行う(S2008)。この処理において、メインCPU1060は、大入賞口1039(開閉扉1040)や第2始動口1035(羽根部材1046)を駆動制御するための信号を出力する。
ポート出力処理の後、メインCPU1060は、コマンド出力処理を行う(S2009)。この処理において、メインCPU1060は、副制御回路1007(サブCPU1071)に対して各種コマンドを送信する。
コマンド出力処理の後、メインCPU1060は、払出処理を行う(S2010)。この処理において、メインCPU1060は、大入賞口1039、第1始動口1034、第2始動口1035、一般入賞口1041〜1044に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路1082に送信する。この処理が終了した場合には、メインCPU1060は、ステップS2002に処理を移し、ステップS2002〜ステップS2010の処理を繰り返す。
[遊技機のシステムタイマ割込処理]
主制御回路1006(メインCPU1060)は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。メインCPU1060によって行われるシステムタイマ割込処理について図14を参照して説明する。図14は、本実施形態に係る遊技機のシステムタイマ割込処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、レジスタ退避処理を行う(S2011)。この処理において、メインCPU1060は、レジスタに記憶されている実行中のプログラムを退避させる。
レジスタ退避処理の後、メインCPU1060は、乱数値更新処理を行う(S2012)。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値カウンタ、大当り図柄決定用乱数値カウンタ等の更新を行う。
乱数値更新処理の後、メインCPU1060は、スイッチ入力処理を行う(S2013)。この処理において、メインCPU1060は、第1および第2始動口スイッチ1340、1350、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440等への信号の入力の有無を判定する。
スイッチ入力処理の後、メインCPU1060は、レジスタ復帰処理を行う(S2014)。この処理において、メインCPU1060は、退避させたプログラムをレジスタに復帰させる。この処理が終了した場合、本ルーチンを終了する。
[遊技機の特別図柄制御処理]
図13のステップS2004において実行されるサブルーチン(特別図柄制御処理)について図15を用いて説明する。図15は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄処理のフローチャートである。図15において、ステップS2022からステップS2029の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する特別図柄制御状態フラグを示し、メインRAM1062における特別図柄制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている特別図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。また、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この特別図柄制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS2022からステップS2029における処理のいずれかを実行可能にするものである。それに加えて、メインCPU1060は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期で図14に示すシステムタイマ割込処理も実行する。
特別図柄制御処理においては、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する(S2021)。この処理が終了した場合には、ステップS2022からステップS2029に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄記憶チェック処理を実行する(S2022)。この処理の詳細については後述する。
特別図柄記憶チェック処理の後、メインCPU1060は、特別図柄変動時間管理処理を実行する(S2023)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、先の特別図柄変動において、所定の変動時間が経過した場合(特別図柄変動が変動停止した場合)に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS2024の処理を実行するように設定する。
特別図柄変動時間管理処理の後、メインCPU1060は、特別図柄表示時間管理処理を実行する(S2024)。メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、当り(大当りまたは小当り)か否かを判定する。メインCPU1060は、当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値(03H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS2025の処理を実行するように設定する。一方、メインCPU1060は、当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。すなわち、当りではない場合にはメインCPU1060は、ステップS2029の処理を実行するように設定する。
特別図柄表示時間管理処理の後、メインCPU1060は、当り開始インターバル管理処理を実行する(S2025)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが当り開始インターバル管理を示す値(03H)であり、その当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM1061から読み出された大入賞口1039を開放させるためのデータをメインRAM1062に記憶する。メインCPU1060はメインRAM1062に記憶された大入賞口1039を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口1039を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド1400に供給する。このように、メインCPU1060などは、大入賞口1039の開閉制御を行う。つまり、所定の有利な遊技状態(大入賞口1039の開放状態と閉鎖状態が繰り返される遊技状態)が提供されるラウンドゲームを、15回または2回繰り返し行う大当り遊技、または大入賞口1039を2回開放させる小当り遊技が実行されることになる。
さらに、メインCPU1060は、大入賞口開放中を示す値(04H)を特別図柄制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS2027の処理を実行するように設定する。
当り開始インターバル管理処理の後、メインCPU1060は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する(S2026)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU1060は、大入賞口開放中を示す値(04H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。メインCPU1060は、開放上限時間(例えば約25秒または0.1秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS2027の処理を実行するように設定する。
大入賞口再開放前待ち時間管理処理の後、メインCPU1060は、大入賞口開放中処理を実行する(S2027)。メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば“7”)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU1060は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口1039を閉鎖させるために、メインRAM1062に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU1060は、最終ラウンドであると判定した場合に、当り終了インターバルを示す値(06H)を特別図柄制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。
大入賞口開放中処理の後、メインCPU1060は、当り終了インターバル処理を実行する(S2028)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが当り終了インターバルを示す値(06H)であり、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS2029の処理を実行するように設定する。
当り終了インターバル処理の後、メインCPU1060は、特別図柄ゲーム終了処理を実行する(S2029)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS2022の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
前述したように、特別図柄制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU1060は、遊技状態が、大当りまたは小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“07H”と順にセットすることにより、図21に示すステップS2022、ステップS2023、ステップS2024、ステップS2029の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU1060は、遊技状態が大当りまたは小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が大当りまたは小当りであるときには、特別図柄制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“03H”と順にセットすることにより、図15に示すステップS2022、ステップS2023、ステップS2024、ステップS2025の処理を所定のタイミングで実行し、大当りまたは小当り遊技状態への制御を実行することになる。さらには、メインCPU1060は、大当りまたは小当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04H”、“05H”と順にセットすることにより、図15に示すステップS2027、ステップS2026の処理を所定のタイミングで実行し、大当りまたは小当り遊技を実行することとなる。なお、大当りまたは小当り遊技の終了条件が成立した場合には、“04H”、“06H”、“07H”と順にセットすることにより、図15に示すステップS2026、ステップS2028からステップS2029の処理を所定のタイミングで実行し、大当りまたは小当り遊技を終了することになる。
[遊技機の特別図柄記憶チェック処理]
図15のステップS2022において実行されるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について図を用いて説明する。図16は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄記憶チェック処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う(S2031)。メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS2032に処理を移す。一方、メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2032において、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)または第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合には、ステップS2033に処理を移す。一方、メインCPU1060は、始動記憶があると判定した場合には、第1および第2特別図柄の少なくともいずれかに対応する始動記憶が存在するため、ステップS2034に処理を移す。
ステップS2033において、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに特別図柄ゲームの始動記憶(大当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域または第2特別図柄始動記憶領域)の個数が「0」である状態が所定時間(例えば、25秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU1060は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドデータをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071にデモ表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路1007において、デモ表示が液晶表示装置1013おいて実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2034において、第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」である、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS2036に処理を移す。第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」でない、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合には、ステップS2035に処理を移す。
ステップS2035において、メインCPU1060は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM1062の所定領域にセットする処理を実行する。ここで、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されている判定された場合、少なくとも第2特別図柄に対応する始動記憶が存在するが、S2032では始動記憶の確認しか行われていないために、第1特別図柄に対応する始動記憶については存在する場合と存在しない場合がある。すなわち、第1特別図柄に対応する始動記憶と第2特別図柄に対応する始動記憶とが共に存在することがあるが、S2035は第2特別図柄に対応する始動記憶の処理を優先して行う(第2始動口1035への入賞(電サポ入賞)による大当りの抽選を優先して行う)ことを意味している。この処理が終了した場合には、ステップS2036に処理を移す。
ステップS2036において、メインCPU1060は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM1062の所定領域にセットする処理を実行する。すなわち、始動記憶が存在し、かつ第2特別図柄に対応する始動記憶が存在しないために、メインCPU1060は第1特別図柄に対応する始動記憶のみが存在すると判断できる。そのため、メインCPU1060は、第1特別図柄の変動であることを示す変動状態番号(01H)をメインRAM1062の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2037に処理を移す。
ステップS2037において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS2038に処理を移す。
ステップS2038において、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合には、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合には、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS2039に処理を移す。
ステップS2039において、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の当り判定テーブルから1つの当り判定テーブルを選択する。すなわち、高確率フラグが所定の値である場合には、大当り判定値の数が多い高確率用の当り判定テーブルが参照され、高確率フラグが所定の値でない場合には、大当り判定値が少ない通常用の当り判定テーブルが参照される。このように、遊技状態フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が高確率状態(確率変動状態)である場合には、大当り遊技状態に移行する確率は、通常時よりも向上することとなる。
そして、メインCPU1060は、始動入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の大当り判定用乱数値と、選択された当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合には、すなわち通常状態では大当り判定用乱数値が「5」であれば大当りと判定し、高確状態では大当り判定用乱数値が「5〜14」であれば大当りと判定する。つまり、メインCPU1060は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS2040に処理を移す。
ステップS2040において、小当り判定処理を実行する。この小当り判定処理は、ステップS2039における大当り判定処理において、大当り判定ではなかった場合に実行される。この処理において、メインCPU1060は、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の大当り判定用乱数値と、予め設定されている小当りの判定値が一致しているか否かを判定し、大当り判定用乱数値と小当り判定値が一致している場合には、小当りであると判定する。一致していない場合にはハズレであると判定する。
特別図柄始動記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数値と照合する当り判定テーブルは、第1特別図柄および第2特別図柄に共通するテーブルである。本実施形態では、このように1種類のテーブルのみを記憶していることとしたが、始動領域毎に異なるテーブルを記憶していてもよいし、さらに、通常用と高確率用(確率変動状態用)とで異なるテーブルを記憶していてもよい。
本実施形態では、通常遊技の第1始動口1034への入賞による小当り確率は、第2始動口1035への入賞による小当り確率と同じに設定されているが、第1始動口1034への入賞と第2始動口1035への入賞とで、小当り確率が異なったものに設定してもよい。
このように、ステップS2039およびS2040の処理によって、特別図柄ゲームの結果として大当り、小当り、ハズレのいずれかが決定される。この処理が終了した場合には、ステップS2041に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄決定処理を実行する(S2041)。この処理において、メインCPU1060は、当り判定の結果が大当りの場合には、大当り図柄を決定し、当り判定の結果が小当りの場合には、小当り図柄を決定し、大当りでも小当りでもない場合、すなわちハズレの場合には、ハズレ図柄を決定する処理を行う。なお、メインCPU1060は、特別図柄決定テーブルを用いて、大当り判定処理または小当り判定処理における判定結果と、大当り図柄決定用乱数値とに基づいて、特別図柄を決定している。この処理が終了した場合には、ステップS2042に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する(S2042)。この処理において、メインCPU1060は、ステップS2041の処理において決定された特別図柄と、ステップS2039の処理において決定された当り判定の結果に基づいて、特別図柄変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブル(図12参照)を選択する。そして、メインCPU1060は、演出条件選択用乱数値カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン決定テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM1062の所定領域に記憶する。メインCPU1060は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053における特別図柄の変動表示態様を決定する。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053に供給される。これによって、第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に特図変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路1007のサブCPU1071は、受信した特図変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS2043に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄変動時間設定処理を行う(S2043)。この処理において、メインCPU1060は、決定した特別図柄変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS2044に処理を移す。
そして、メインCPU1060は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する(S2044)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技機のスイッチ入力処理]
図14のステップS2013において実行されるサブルーチン(スイッチ入力処理)について図を用いて説明する。図17は、本実施形態に係る遊技機に係るスイッチ入力処理のフローチャートである。
まず、賞球関連スイッチチェック処理が行われる(S2051)。この処理において、メインCPU1060は、カウントスイッチ1390、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440、第1始動口スイッチ1340および第2始動口スイッチ1350の入力があったか否かを判定する。言い換えればこれらのスイッチが、遊技球を検知したか否かを判定する。そして、メインCPU1060は、カウントスイッチ1390の入力があったと判定した場合には大入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。また、メインCPU1060は、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440の入力があったと判定した揚合には一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。また、メインCPU1060は、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350の入力があったと判定した場合には始動口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。
次に、特別図柄関連スイッチチェック処理が行われる(S2052)。特別図柄関連スイッチチェック処理については後述する。
次に、普通図柄関連スイッチチェック処理が行われる(S2053)。この処理において、メインCPU1060は、通過ゲートスイッチ1360の入力があったか否か、つまり遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、保留個数が上限(例えば4個)であるか否かを判定し、上限であると判定した場合には本サブルーチンを終了する。上限であると判定しなかった場合には、普通図柄ゲームの当り判定用乱数値カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、さらに、当り図柄決定用乱数値カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインRAM1062の普通図柄記憶領域に格納する処理を行う。
次に、異常関連スイッチチェック処理が行われる(S2054)。この処理において、メインCPU1060は、異常関連スイッチに異常があったか否か、例えばガラスドア1010の開閉スイッチが開放してガラスドア1010が開放されていることが検知されたか否かを判定する。異常が検知された場合には異常を報知するための処理を行い、異常が検知されない場合にはそのままとする。異常関連スイッチチェック処理が終了した場合には、本サブルーチンにおける処理を終了する。
[遊技機の特別図柄関連スイッチチェック処理]
図17に示すステップS2052の特別図柄関連スイッチチェック処理について、図を用いて説明する。図18は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄関連スイッチチェック処理のフローチャートである。
ステップS2061において、第1始動口1034への始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第1始動口スイッチ1340の入力があった否かを判定する。第1始動口スイッチ1340の入力があったと判定した場合には、ステップS2062に処理を移し、第1始動口スイッチ1340の入力があったと判定しない場合には、ステップS2067に処理を移す。
ステップS2062において、第1特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第1特別図柄の始動記憶、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、保留個数が4以上でないと判定した場合には、ステップS2063に処理を移す。
ステップS2063において、第1特別図柄の始動記憶に1加算する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている第1特別図柄の保留個数の値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS2064に処理を移す。
ステップS2064において、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値の抽出(特別図柄抽選)を行い、さらに、大当り図柄決定用乱数値カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数値カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM1062の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値に基づく判定結果が特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS2065に処理を移す。メインCPU1060は、遊技球が始動領域を通過したことを条件に、通常遊技状態よりも遊技者が多量の遊技球を獲得可能な15R大当り遊技状態、15R大当り遊技状態に比較して少量の遊技球を獲得可能な2R大当り遊技状態、実質的に遊技球を獲得できない小当り遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う。メインCPU1060は当り抽選手段の一例である。
ステップS2065において、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062の所定領域に第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS2066に処理を移す。
ステップS2066において、メインCPU1060は、始動口入賞コマンドをメインRAM1062の所定領域にセットする。始動口入賞コマンドは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に供給されることにより、副制御回路1007が、始動口に入賞があったことや当り抽選結果の当否を認識する。始動口入賞コマンドのデータには、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、いわゆる「先読演出」が可能となる。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
ステップS2067において、第2始動口1035への始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第2始動口スイッチ1350の入力があった否かを判定する。第2始動口スイッチ1350の入力があったと判定した場合には、ステップS2068に処理を移し、第2始動口スイッチ1350の入力があったと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2068において、第2特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第2特別図柄の始動記憶、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合には本サブルーチンを終了し、保留個数が4以上でないと判定した場合にはステップS2069に処理を移す。
ステップS2069において、第2特別図柄の始動記憶に1加算する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている第2特別図柄の保留個数の値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS2070に処理を移す。
ステップS2070において、各種乱数値の取得処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値の抽出(いわゆる、特別図柄抽選)を行い、さらに、大当り図柄決定用乱数値カウンタから大当り図柄決定用乱数値とを抽出し、演出条件判定用乱数値カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM1062の第2特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種乱数値は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS2071に処理を移す。メインCPU1060は、遊技球が始動領域を通過したことを条件に、通常遊技状態よりも遊技者が多量の遊技球を獲得可能な15R大当り遊技状態、15R大当り遊技状態に比較して少量の遊技球を獲得可能な2R大当り遊技状態、実質的に遊技球を獲得できない小当り遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う。メインCPU1060は当り抽選手段の一例である。
ステップS2071において、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062の所定領域に第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS2072に処理を移す。
なお、第1特別図柄変動状態データおよび第2特別図柄変動状態データは、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)および第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に記憶された始動記憶において、変動表示させる順番を決定するためのデータである。
ステップS2072において、メインCPU1060は、始動口入賞コマンドをメインRAM1062の所定領域にセットする。始動口入賞コマンドは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に供給されることにより、副制御回路1007が、始動口に入賞があったことや当り抽選結果の当否を認識するようになる。始動口入賞コマンドのデータには、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、いわゆる「先読演出」が可能となる。この処理が終了した場合は、本サブルーチンを終了する。
なお、本実施形態において、主制御回路1006のメインRAM1062にセットされた各種コマンドは、図13のステップS2009において副制御回路1007に供給されているが、主制御回路1006の各処理において副制御回路1007に供給されてもよい。
[遊技機のサブ制御メイン処理]
図を用いて、サブ制御メイン処理を説明する。図19は、本実施形態に係る遊技機の副制御回路によって行われるメイン処理のフローチャートである。
副制御回路1007(サブCPU1071)は、主制御回路1006からの各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。本実施形態に係る副制御回路1007の制御処理を以下に説明する。
まず、電源投入に応じて初期化処理が行われる(S2081)。この処理により、サブCPU1071は初期化設定される。
次に、乱数値更新処理が行われる(S2082)。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073に記憶される乱数値(演出決定用乱数値、大当り演出決定用乱数値、および停止図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。
次に、コマンド解析処理が行われる(S2083)。この処理において、サブCPU1071は、主制御回路1006から受信し、ワークRAM1073の受信バッファに格納されたコマンドを解析する処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS2084に処理を移す。
次に、表示制御処理が行われる(S2084)。この処理において、サブCPU1071は、液晶表示装置1013において表示を行うためのデータを表示制御回路1074に送信する。表示制御回路1074において、VDP(図示せず)は、サブCPU1071からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置1013の表示領域1103上に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS2085に処理を移す。
次に、音・ランプ等制御処理が行われる(S2085)。この処理において、サブCPU1071は、スピーカ1021から発生させる音の制御を行う音声制御処理、各種のランプ1022等の発光制御を行うランプ制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS2086に処理を移す。
次に、シャッタ装置制御処理が行われる(S2086)。この処理において、サブCPU1071は、シャッタ制御回路1077を介してシャッタ装置1130の動作を制御する。具体的には、シャッタ制御回路1077が導光板1131およびシャッタ1132の動作の制御処理と、導光板用LED1135の発光制御処理とを行う。この処理が終了した場合には、再度、乱数値更新処理(ステップS2082)に処理を移し、ステップS2082〜ステップS2086を繰り返す。
[遊技機のコマンド受信割込処理]
図19に示すサブメイン処理を実行している状態であっても、コマンド受信割込処理を実行する場合がある。図20を用いて、コマンド受信割込処理について以下に説明する。図20は、本実施形態に係る遊技機のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
まず、レジスタを退避させる処理が行われる(S2091)。この処理において、サブCPU1071は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。
次に、受信コマンドをバッファに格納する処理が行われる(S2092)。
次に、レジスタを復帰させる処理が行われる(S2093)。この処理において、サブCPU1071は、ステップS1610で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技機のタイマ割込処理]
図19に示すサブメイン処理を実行している状態であっても、サブメイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。図21を用いて、タイマ割込処理について以下に説明する。図21は、本実施形態に係る遊技機に係るタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、レジスタを退避させる処理が行われる(S2101)。この処理において、サブCPU1071は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。
次に、タイマ更新処理が行われる(S2102)。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073に記憶されるタイマを更新する処理を行う。具体的には、装飾図柄の変動に伴う演出等のタイマを更新する処理を行う。
次に、操作ボタン入力検出処理が行われる(S2103)。この処理において、サブCPU1071は、操作ボタン1020の操作による操作ボタンスイッチ1201の入力の有無を検出する処理を行う。なお、この操作ボタン入力検出処理をタイマ割込処理において実行しているが、他の割り込みでもよい。
次に、レジスタを復帰させる処理が行われる(S2104)。この処理において、サブCPU1071は、ステップS2101で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技機のコマンド解析処理]
図19のステップS2083において実行されるサブルーチン(コマンド解析処理)について図を用いて説明する。図22は、本実施形態に係る遊技機のコマンド解析処理のフローチャートである。
ステップS2111において、コマンドを受信したか否かを判定する処理が行われる。この処理において、サブCPU1071は、受信コマンドありと判定した場合には、ステップS2112に処理を移し、サブCPU1071が受信コマンドありと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2112において、受信したコマンドデータの読み出し処理が行われる。この処理において、サブCPU1071は、受信バッファに格納されているコマンドを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS2113に処理を移す。
ステップS2113において、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであると判定した場合には、ステップS2114に処理を移し、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであると判定しない場合には、ステップS2115に処理を移す。
ステップS2114において、サブCPU1071は、演出パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU1071は、副制御回路1007のプログラムROM1072に記憶された演出決定テーブルに従って、予め定められた複数の演出パターンの中から、変動パターン指定コマンドおよび演出決定用乱数値に基づいて演出パターン(演出データ)の決定を行う。演出決定用乱数値は、副制御回路1007において0〜9の乱数値から決定される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2115において、受信コマンドが図柄指定コマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが図柄指定コマンドであると判定した場合には、ステップS2116に処理を移し、受信コマンドが図柄指定コマンドであると判定しない場合には、ステップS2117に処理を移す。
ステップS2116において、サブCPU1071は、図柄指定コマンドに基づいて停止図柄を決定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2117において、サブCPU1071は、受信したその他のコマンドに対応した処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技機のシャッタ装置による演出]
遊技機1001におけるシャッタ装置1130の演出について説明する。図23は、本実施形態に係るシャッタ装置の演出について説明するための図であり、図23(a)は液晶表示装置を示す図であり、図23(b)はシャッタが下降している状態を示す図であり、図23(c)はシャッタが上昇している状態を示す図であり、図23(d)はシャッタが上昇し、導光板が露呈している状態を示す図である。図23(a)〜図23(d)のそれぞれにおいて、左側の図はシャッタ装置および液晶表示装置を正面から見た概略図であり、右側の図はシャッタ装置および液晶表示装置を側面から見た概略図である。
図23(a)に示すように、遊技者から見て液晶表示装置1013が露呈している状態において、液晶表示装置1013により演出画像を表示することで、遊技者は画像による演出を楽しむことができる。図23(b)に示すように、所定のタイミングにおいて、シャッタ1132が下降し始める。シャッタ1132は不透過性の材料から構成されているので、表示領域1103においてシャッタ1132で覆われた部分は遊技者からは視認できなくなる。したがって、表示領域1103におけるシャッタ1132で覆われた部分については、画像を表示しないこととしてもよい。また、シャッタ1132と同時に導光板1131も下降し始める。なお、導光板1131はシャッタ1132の下降に合わせて下降していくので、導光板1131はシャッタ1132に覆われていて、遊技者からは視認できない。
シャッタ1132が下降し、表示領域1103が覆われた後、所定のタイミングで、シャッタ1132が上昇し始める。この際、導光板1131は動作せず、シャッタ1132のみ上昇することとすればよい。それにより、図23(c)に示すように、導光板1131が下方から徐々に露呈していく。図示していない導光板1131の導光板用LED1135が発光することで導光板1131に形成された図柄が遊技者から視認できる。そして、図23(d)に示すように、シャッタ1132が完全に上昇して、導光板1131がすべて露呈する。なお、導光板1131が下方から徐々に露呈していく際には、導光板用LED1135の発光を停止しておき、シャッタ1132が完全に上昇して導光板1131がすべて露呈してから導光板用LED1135を発光させて、導光板1131に形成された図柄が遊技者から視認できるようにしてもよい。
また、シャッタ1132が上昇し、導光板1131が露呈した状態において、導光板用LED1135を発光させないようにしてもよい。それにより、導光板1131に形成された図柄は遊技者から視認できない。例えば、遊技状態に応じて導光板用LED1135の発光を制御することで、この図柄が遊技者から視認できるまたは視認できないようにしてもよい。それにより、遊技者は、シャッタ1132の上昇後に導光板1131の図柄が視認できるか否かを確認することにより、簡単に遊技状態を把握できる。なお、図示していないが、液晶表示装置1013が画像を表示していれば、遊技者は、導光板1131を透過した表示領域1103に表示された画像を視認できる。なお、この場合は、導光板1131に描かれた図柄と表示領域1103に表示された画像とが重なって表示されることになる。例えば、導光板1131に描かれた図柄と表示領域1103に表示された画像とが重なって表示されるようにし、導光板1131にはキャラクタ等の輪郭を描いておき、この輪郭に合わせて液晶表示装置1013が表示領域1103にそのキャラクタの色を表示してもよい。つまり、導光板1131に描かれた輪郭に表示領域1103に表示された画像が重なることにより、そのキャラクタが完成することになる。このように、導光板1131と液晶表示装置1013とが一体となった演出を行うことができる。
シャッタ装置1130がこのように動作することにより、遊技者は、シャッタ1132が下降する前にはなかった導光板1131を、シャッタ1132が上昇することで視認できることとなる。そのため、遊技者にとっては意外であり、高い演出効果をもたらすことになる。さらに、例えば、下降している導光板1131を上昇させる際に、シャッタ1132が上昇している場合にはシャッタ1132を下降させ、シャッタ1132が下降した状態で導光板1131を上昇させるかまたはシャッタ1132とともに導光板1131を上昇させることとしてもよい。これにより、遊技者は、導光板1131が移動している状態を見ることができないため、導光板1131がどこから現れるのか認識できず、導光板1131の動きに興味を持ったまま遊技を継続することになり、遊技に飽きることがない。なお、導光板1131の出現位置がわかるように、シャッタ1132の動きに関係なく、導光板1131を単独で上昇および下降させることにしてもよい。また、導光板1131の出現位置がわからないような演出を行っておき、所定の条件を満たした場合には導光板1131の出現位置がわかるような演出に切り換えることとしてもよい。
また、発光していた導光板用LED1135の発光を停止することにより、導光板1131に描かれた図柄は視認できなくなる。そのため、液晶表示装置1013で表示している画像を、導光板1131を透過して遊技者が視認できることとなる。このように、導光板用LED1135の発光の制御および液晶表示装置1013の表示を制御することにより、液晶表示装置1013の表示および導光板1131の図柄のいずれかを選択的に視認可能とすることができる。液晶表示装置1013の方が導光板1131よりも後ろにあり、遊技者から距離が離れていることや、表示の形態が異なることから、遊技者から見て、液晶表示装置1013の表示と導光板1131の表示とは異なる見え方をする。そのため、これらを重ねて表示したり、いずれかを選択的に表示することにより、視覚効果の高い演出を行うことができる。
ここで、上述の本実施形態に係る遊技機1001における演出の例について、以下に示す。例えば、大当り抽選の結果大当り当選した場合には、下降していたシャッタ1132が上昇し、予め下降していた導光板1131の導光板用LED1135を発光させて、導光板1131に描かれた図柄を視認可能とさせればよい。一方、大当り抽選の結果、大当り当選しなかった場合には、下降していたシャッタ1132が上昇し、予め下降していた導光板1131が露呈されるが、導光板用LED1135を発光させないこととすればよい。大当り当選しなかった場合のこれ以外の演出として、下降していたシャッタ1132が上昇する際に同時に導光板1131を上昇させるか、シャッタ1132の上昇前に導光板1131を上昇させておくことにより、シャッタ1132が上昇しても導光板1131の図柄が視認できないようにしておいてもよい。
また、他の演出の例として、例えば、大当り遊技中に、確変大当りが確定したことを示す演出である確変昇格演出や大入賞口1039の開放回数が増加したことを示す演出であるラウンド昇格演出として、大当り遊技中に下降していたシャッタ1132が上昇し、予め下降していた導光板1131の導光板用LED1135を発光させて、導光板1131に描かれた図柄を視認可能とさせてもよい。一方、大当り遊技中に確変昇格またはラウンド昇格が確定していない場合は、下降していたシャッタ1132が上昇し、予め下降していた導光板1131が露呈されるが、導光板用LED1135を発光させないこととすればよい。また、確変昇格またはラウンド昇格が確定していない場合におけるこれ以外の演出として、下降していたシャッタ1132が上昇する際に同時に導光板1131を上昇させるか、シャッタ1132の上昇前に導光板1131を上昇させておくことにより、シャッタ1132が上昇しても図柄が視認できないようにしておいてもよい。ここで、確変昇格演出とは、確変遊技状態に移行するか否かを報知していない状態での大当り遊技中において、大当り遊技の終了後に確変遊技状態へと移行する旨を示す演出である。また、ラウンド昇格演出とは、大当り遊技中において、予め決定された上限ラウンド数よりも少ない上限ラウンド数の大当り遊技が実行されているように見せた後、実際の上限ラウンド数に対応する大当り遊技を実行する旨を示すことで、あたかも大当り遊技中の実行ラウンド数が増えた(ラウンド数が昇格した)かのように遊技者に見せる演出である。
また、他の演出の例として、大当りに当選したか否かを示すための液晶表示装置1013における識別図柄の停止表示がなされる前の変動表示の際に行われる演出の例を示す。例えば、大当り抽選の結果大当り当選した場合には、シャッタ1132が上昇している状態で、導光板用LED1135を発光させて図柄が視認可能となっている導光板1131を下降させる。その後、シャッタ1132が一旦下降した際に導光板用LED1135の発光を停止させて図柄を視認不可能とし、その後にシャッタ1132が上昇する。シャッタ1132が上昇した際には、導光板1131の図柄は視認できない状態であるが、所定時間の経過後に導光板用LED1135を発光させて、導光板1131に描かれた図柄を視認可能とさせることとすればよい。その後、液晶表示装置1013に変動表示されていた識別図柄は、大当りに当選したことを示す図柄の配置で停止表示する。一方、大当り抽選の結果、大当り当選しなかった場合には、上記所定期間が経過しても導光板用LED1135を発光させず、導光板1131に描かれた図柄を視認できないこととすればよい。その後、液晶表示装置1013に変動表示されていた識別図柄は、大当りに当選しなかったことを示す図柄の配置で停止表示する。
また、他の演出の例として、例えば、大当り遊技中に、確変大当りが確定したことを示す演出である確変昇格演出や大入賞口1039の開放回数が増加したことを示す演出であるラウンド昇格演出として、大当り遊技中にシャッタ1132が上昇している状態で、導光板用LED1135を発光させて図柄が視認可能となっている導光板1131を下降させる。その後、シャッタ1132が一旦下降した後に上昇する。このとき、導光板用LED1135の発光を停止して導光板1131の図柄を視認できなくしておき、所定時間の経過後に導光板用LED1135を発光させて、導光板1131に描かれた図柄を視認可能とさせることとすればよい。一方、大当り遊技中に確変昇格またはラウンド昇格が確定していない場合は、上記所定期間が経過しても導光板用LED1135を発光させず、導光板1131に描かれた図柄を視認できないこととすればよい。
以上の説明では、導光板1131が1つであるシャッタ装置1130の具体例について説明したが、導光板の数は1つに限られるわけではなく、シャッタ装置1130が複数の導光板を備えることとしてもよい。導光板を複数にすることにより、さらに異なった演出を行うことができる。
例えば、シャッタ装置1130は、前後に並んだ2つの導光板を有する構成としてもよい。この構成について、図を用いて説明する。図24は、2つの導光板を有するシャッタ装置および液晶表示装置の断面図である。図25は、2つの導光板について説明するための図であり、図25(a)は一方の導光板の正面図であり、図25(b)は他方の導光板の正面図である。図26は、図25の導光板による表示について説明するための図である。なお、図26の左側の図はシャッタ装置および液晶表示装置を正面から見た概略図であり、右側の図はシャッタ装置および液晶表示装置を側面から見た概略図である。
図24に示すように、シャッタ装置1130は、前後に並んで設置された導光板1131a、1131bの2枚の導光板を有することとする。具体的には、導光板1131aが前で、導光板1131bが後に配置される。つまり、導光板1131bに比べて、導光板1131aの方が遊技者に近い側に位置している。これら導光板1131a、1131bそれぞれの上昇および下降は、図示していない導光板駆動用モータ1133が制御されることで行われる。
また、これら導光板1131a、1131bの上部には、それぞれ導光板用LED1135a、1135bが設置され、演出内容に応じてこれらの発光が制御されている。導光板用LED1135aが発光することにより導光板1131aを透過した光が導光板1131aの前面側から外部に出射される。これにより、導光板1131aに描かれている図柄が外部から視認可能となる。しかし、導光板用LED1135aが発光しない場合は導光板1131aに描かれている図柄は外部から視認できない。同様に、導光板用LED1135bが発光することにより、導光板1131bに描かれている図柄が外部から視認可能となる。導光板用LED1135bが発光しない場合は導光板1131bに描かれている図柄は外部から視認できない。
図25(a)に示すように、導光板1131aの主面の左側にはキャラクタの図柄が描かれており、図25(b)に示すように、導光板1131bの主面の右側には別のキャラクタの図柄が描かれている。導光板1131a、1131bそれぞれの上昇・下降の制御および発光の制御がなされることにより、導光板が1つである場合に比べてより多様な演出が可能である。例えば、導光板1131a、1131bのいずれもが下降している状態である場合に、導光板用LED1135aを発光させ、導光板用LED1135bを発光させることにより、図26に示すように、導光板1131aに描かれたキャラクタ図柄および導光板1131bに描かれたキャラクタの図柄が表示される。
導光板用LED1135aが発光することにより、導光板1131a左側に描かれたキャラクタの図柄が遊技者から視認可能となる。また、導光板用LED1135bが発光することにより、導光板1131bの右側に描かれたキャラクタの図柄が視認可能となる。ここで、導光板1131bは導光板1131aにより覆われているが、導光板1131aの右側には何も描かれていないため、導光板1131bの右側に描かれたキャラクタの図柄は導光板1131aを透過して、遊技者から視認可能となる。なお、導光板1131bの左側には何も描かれていないため、導光板1131aの左側に描かれたキャラクタの図柄の視認性に影響を与えることはない。
これにより、図26に示すように2つのキャラクタが並んで表示される。ただし、液晶表示装置1013による表示が行われていれば、表示領域1103に表示された画像がこれら導光板1131a、1131bを透過して、遊技者から視認可能である。つまり、導光板1131a、1131bの図柄と表示領域1103に表示された画像とが重なった状態で表示される。なお、この状態で、導光板用LED1135aまたは導光板用LED1135bの発光を停止することにより、左側のキャラクタのみあるいは右側のキャラクタのみが表示されることとなる。また、導光板1131aを下降させ導光板1131bを上昇させた状態で導光板用LED1135aを発光させたり、導光板1131bを下降させ導光板1131aを上昇させた状態で導光板用LED1135bを発光させることにより、左側のキャラクタのみあるいは右側のキャラクタのみを表示させることとしてもよい。このような演出以外にも、発光の制御、導光板1131a、1131bの上昇・下降の動作の制御およびシャッタ1132の上昇・下降の動作の制御を行うことにより、より多様な演出を行うことができる。また、導光板1131a、1131bにおいて、キャラクタが描かれていない箇所に、他のキャラクタ等を描いてもよい。また、例えばキャラクタが描かれていない箇所に、セリフのような文字や背景を描くようにしてもよい。それにより、演出効果が向上する。なお、導光板1131a、1131bの右側と左側とで異なる図柄を描く場合には、例えば、2つの導光板用LED1135aを設けることとし、それぞれ導光板1131aの右半分および左半分を別々に発光させることができることとしてもよい。また、導光板用LED1135bも導光板用LED1135aと同様に2つとし、それぞれ導光板1131bの右半分および左半分を別々に発光させることができることとしてもよい。これにより、1つの導光板1131aまたは導光板1131bにおいて、右側に描かれた図柄および左側に描かれた図柄を別々に表示することが可能となる。そのため、より複雑な演出が可能となる。また、導光板1131a、1131bに設けられた導光板用LED1135a、1135bは、それぞれ3つ以上としてもよい。
例えば、大当り遊技状態のラウンド毎にシャッタ1132が下降してすぐに上昇することを繰り返し、シャッタ1132が上昇した際には、導光板1131aおよび導光板1131bのどちらかまたは両方が下降している状態とし、遊技者が視認できるキャラクタを変更することとしてもよい。このように、ラウンド毎に表示されるキャラクタが異なるといった演出がなされることから、遊技者は大当り遊技状態において遊技が単調となることがない。また、導光板1131a、1131bの上昇・下降が制御されるだけでなく、導光板用LED1135a、1135bの発光についても制御されることとすることにより、キャラクタの表示が切り換わったり、液晶表示装置1013の表示と導光板1131a、1131bの表示とが切り換わることから、視覚効果が高い演出を行うことができる。
また、導光板1131a、1131bの図柄を異なるものとしてもよい。例えば、図27に示すように、シャッタ装置1130は導光板1131a、1131bとは異なる図柄が描かれた2つの導光板1131c、1131dを備えることとしてもよい。一方の導光板1131cにはキャラクタの頭部が描かれており、他方の導光板1131dにはそのキャラクタの胴体が描かれていることとする。
図27は、2つの導光板について説明するための図であり、図27(a)は一方の導光板の正面図であり、図27(b)は他方の導光板の正面図である。図28は、図27の導光板による表示について説明するための図である。なお、図28の左側の図はシャッタ装置および液晶表示装置を正面から見た概略図であり、右側の図はシャッタ装置および液晶表示装置を側面から見た概略図である。
これら導光板1131c、1131dは前後に並んで設置されている。具体的には、導光板1131cが前で、導光板1131dが後に配置される。これら導光板1131c、1131dのそれぞれの上昇および下降は、図示していない導光板駆動用モータ1133が制御されることで行われる。また、これら導光板1131c、1131dの上部には、図示していないがそれぞれ導光板用LEDが設置され、演出内容に応じてこれらの発光が制御されている。
これら導光板1131c、1131dのいずれにおいても描かれた図柄を表示させた状態で、上下の配置が適当な位置となった場合には、図28に示すように完成したキャラクタが表示される。導光板1131c、1131dの位置関係によっては、頭部と胴体が離れていたり、頭部だけが表示される等、正しい状態でキャラクタが表示されない。
例えば、遊技者にとって有利な状態である場合(例えば、確変遊技状態である場合)には、シャッタ1132が上昇した際に、導光板1131c、1131dの上下の配置が適当な位置となりキャラクタを表示していることとし、遊技者にとって有利な状態でない場合(例えば、非確変遊技状態である場合)には、シャッタ1132が上昇した際に、キャラクタの頭部のみが表示されることとすればよい。このように、遊技の状態に応じた演出を行うことができることから、遊技者は演出との一体感が高まり、興趣が向上するという効果を奏する。また、キャラクタが平面上に表示されずに段差のある面上に表示されることとなり、平面状に表示される場合とはやや趣の異なる表示となり、遊技者は演出を楽しむことができる。
また、上述の変形例として、表示するキャラクタをシャッタ、導光板、液晶表示装置のそれぞれに分割して表示してもよい。図29は、シャッタ、導光板、液晶表示装置の表示について説明するための図であり、図29(a)はシャッタの正面図であり、図29(b)は一方の導光板の正面図であり、図29(c)は他方の導光板の正面図であり、図29(d)は液晶表示装置の正面図である。図30は、図29のシャッタ、導光板、液晶表示装置による表示について説明するための図である。なお、図30の左側の図はシャッタ装置および液晶表示装置を正面から見た概略図であり、右側の図はシャッタ装置および液晶表示装置を側面から見た概略図である。
図29に示すように、シャッタ1132aにはキャラクタの頭部の一部が描かれており、一方の導光板1131eにはキャラクタの頭部の残りの一部が描かれており、他方の導光板1131fにはそのキャラクタの胴体が描かれており、液晶表示装置1013の表示領域1103にはキャラクタの足が表示されている。これらシャッタ1132a、導光板1131e、1131fの上昇および下降がそれぞれ制御されている。また、これら導光板1131e、1131fの上部には、図示していないがそれぞれ導光板用LEDが設置され、演出内容に応じてこれらの発光が制御されている。
導光板1131e、1131fのいずれにおいても描かれた図柄を表示させた状態で、シャッタ1132a、導光板1131e、導光板1131fおよび表示領域1103の上下の配置が適当な位置となった場合には、図30に示すように完成したキャラクタが表示される。シャッタ1132a、導光板1131e、導光板1131fおよび表示領域1103の位置関係によっては、正しい状態でキャラクタが表示されない。なお、シャッタ1132a、導光板1131e、導光板1131fおよび表示領域1103の上下の配置が、図30に示すような配置になったとしても、導光板1131e、1131fの導光板用LEDを発光させない場合や、表示領域1103にキャラクタの足を表示しない場合等は、正しい状態でキャラクタが表示されない。
上記実施形態では、導光板は1つまたは2つの場合について説明したが、導光板の数はこれ以上の数であってもよい。導光板の数が多いほど、より複雑な演出が可能となる。また、上記実施形態では、導光板が前後に並ぶように配置されていたが、このような配置に限定されるわけではなく、例えば導光板が左右に並ぶように配置されていてもよい。以下に、導光板が左右および前後に並ぶように配置されている実施形態について説明する。
図31は、導光板が左右および前後に並んだ構成におけるシャッタ、導光板、液晶表示装置の配置について説明するための図である。図32は、図31で示した構成における導光板の表示について説明するための図であり、図32(a)〜(d)はそれぞれ導光板による表示の各態様を示す図である。図31に示すように、導光板1131g、導光板1131h、導光板1131i、導光板1131jは、左右および前後に並んで配置される構成とである。また、シャッタ1132b、1132cは左右に並んで配置される構成である。
より詳しくは、シャッタ1132bおよびシャッタ1132cは左右に並んで配置され、シャッタ1132bおよびシャッタ1132cはいずれも上下に移動可能であり、これらは互いに同一平面に沿って移動可能である。これら2つのシャッタ1132bおよびシャッタ1132cが下降した場合に、これらにより表示領域1103が覆われる。2つのシャッタ1132bおよびシャッタ1132cのうち、いずれか一方のみが下降し、他方が上昇していれば、表示領域1103は半分が覆われ、半分が露呈することになる。なお、図31では、シャッタ1132bおよびシャッタ1132cを上下に移動させるための駆動手段については図示を省略している。
シャッタ1132bおよびシャッタ1132cの後ろ側すなわち液晶表示装置1013側に、導光板1131gおよび導光板1131hが左右に並んで配置されている。また、導光板1131gおよび導光板1131hの後ろ側に、導光板1131iおよび導光板1131jが左右に並んで配置され、これらの後ろ側に液晶表示装置1013が配置されている。
導光板1131gおよび導光板1131hと、導光板1131iおよび導光板1131jとは、それぞれ上下に移動可能である。また、導光板1131gおよび導光板1131hは互いに同一平面に沿って移動可能であり、導光板1131iおよび導光板1131jは互いに同一平面に沿って移動可能である。なお、図31では、導光板1131g〜1131jを上下に移動させるための駆動手段については図示を省略している。また、導光板1131g〜1131jのそれぞれには、図示していない導光板用LEDが設置され、これらが発光することによりg〜1131jに描かれた図柄が遊技者から視認可能となる。
導光板1131gおよび導光板1131hは下降した状態で表示領域1103を覆っている。これらのうち、いずれか一方のみが下降し、他方が上昇していれば、表示領域1103は半分が覆われ、半分が露呈することになる。また、導光板1131iおよび導光板1131jは下降した状態で表示領域1103を覆っている。これらのうち、いずれか一方のみが下降し、他方が上昇していれば、表示領域1103は半分が覆われ、半分が露呈することになる。
ここで、導光板1131gにはキャラクタが描かれていて、導光板1131iにはこのキャラクタとは別のキャラクタが描かれている。また、導光板1131gの右側に配置された導光板1131hには「チャンス」の文字が描かれていて、導光板1131iの右側に配置された導光板1131jには「大当り」の文字が描かれている。シャッタ1132b、1132cを上昇させた状態で、導光板1131gおよび導光板1131hを下降させてこれらに対応する導光板用LEDを発光させることにより、図32(a)に示すような表示がなされる。また、シャッタ1132b、1132cおよび導光板1131g、1131hを上昇させた状態で、導光板1131iおよび導光板1131jを下降させてこれらに対応する導光板用LEDを発光させることにより、図32(b)に示すような表示がなされる。
また、シャッタ1132b、1132cおよび導光板1131hを上昇させた状態で、導光板1131gおよび導光板1131jを下降させてこれらに対応する導光板用LEDを発光させることにより、図32(c)に示すような表示がなされる。また、シャッタ1132b、1132cおよび導光板1131gを上昇させた状態で、導光板1131iおよび導光板1131hを下降させてこれらに対応する導光板用LEDを発光させることにより、図32(d)に示すような表示がなされる。
図32に示したように、導光板1131g〜1131jにより、多様な演出表示を行うことができる。これらの演出用の表示は遊技機1001の遊技状態に応じて適宜変更することとすればよい。遊技者は遊技状態に合った演出を楽しむことができ、飽きずに遊技を継続する。また、導光板1131g〜1131jを用いた演出は視覚効果が高く、興趣が向上する。また、導光板1131g〜1131jの下降前にシャッタ1132b、1132cが下降することとし、導光板1131g〜1131jが下降している状態を遊技者が視認できないようにすればよい。それにより、例えば、シャッタ1132b、1132cが下降する前にはなかった導光板1131g〜1131jが、再びシャッタ1132b、1132cが上昇した際には存在するといった演出を行うこともできる。このような演出は、遊技者にとっては意外であり、特に演出効果が高いといえる。なお、この例では、シャッタ1132b、1132cが2つであることとしたが、シャッタが1つであっても構わない。
上述した実施形態では、シャッタおよび導光板は上下に移動が可能であることとしたが、移動方向はこれに限定されない。シャッタおよび導光板を、例えば左右方向や斜めに移動可能としてもよい。また、シャッタおよび導光板について、それぞれ左右に2つ並んだ構成とし、これら2つ並んだそれぞれが互いに左右に離れていくあるいは近づいていくように移動することとしてもよい。また、上述したシャッタ装置におけるシャッタの数や配置、導光板の数や配置等はあくまでも一例である。これら以外の部品の形状や構造についても、あくまでも一例であり、本発明はこれらの具体例のみに限定されるものではない。
本実施形態はパチンコ遊技機について説明したが、本発明は液晶表示装置を有する他の遊技機に採用することもできる。例えば、パチスロ遊技機に採用してもよい。液晶表示装置に加えてシャッタ装置を有することにより、液晶表示装置における演出をさらに複雑であり、視覚効果の高いものとすることができる。また、本発明は、高価な部品を使用することなく実現できる。さらに、複雑な制御も必要としない。そのため、低コストで実現できるとの効果を奏する。