以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[実施例1]
[遊技機の構成]
まず、遊技機の概観について図1乃至図5を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。また、図3は、本実施形態における遊技盤14の概観を示す正面図である。また、図4は、本実施形態における遊技盤14の概観を示す正面図である。また、図5は、図4のA−A線断面図である。
図1乃至図4に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26などが配設されている。さらに、扉11の上部には、スピーカ46が設けられている。
本体枠12の開口12a内部には、液晶表示装置32と、遊技盤14などが配設されている。なお、遊技盤14、スペーサー31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂(透過性を有する部材)によって形成されている。この透過性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30(具体的には後述の図3に示す外レール30a)に囲まれ、遊技媒体の一例である遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には、複数の遊技釘13が打ちこまれている。
遊技領域15は、大略左方から下方に位置する第1の遊技領域15aと大略右方に位置する第2の遊技領域15bとからなる。第1の遊技領域15aの下方に設けられた第1の大入賞装置39には、その前面側(前方)に開閉自在な第1シャッタ40が設けられている。この第1シャッタ40は、特別図柄表示器35(第1特別図柄表示器35a、第2特別図柄表示器35b)において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、第1の大入賞装置39は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
第1の大入賞装置39には、カウントセンサ102(図6参照)を有する一般領域(図示せず)があり、この領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで第1シャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において第1の大入賞装置39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、第1シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、第1の大入賞装置39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となり、閉鎖状態に駆動された第1シャッタ40は、最終ラウンドゲームに至るまで、再度開放状態に駆動される。
第2の遊技領域15bの右上方に設けられた第2の大入賞装置41には、その前面側(前方)に開閉自在な第2シャッタ42が設けられている。この第2シャッタ42は、特別図柄表示器35(第1特別図柄表示器35a、第2特別図柄表示器35b)において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、第2の大入賞装置41は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。このように、第1の遊技領域15a及び第2の遊技領域15bは、遊技球が転動する第1の遊技領域及び当該第1の遊技領域とは異なる第2の遊技領域の一例である。
第2の大入賞装置41には、カウントセンサ104(図6参照)を有する一般領域(図示せず)があり、この領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで第2シャッタ42が開放状態に駆動される。そして、開放状態において第2の大入賞装置41への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、第2シャッタ42は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、第2の大入賞装置41は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となり、閉鎖状態に駆動された第2シャッタ42は、最終ラウンドゲームに至るまで、再度開放状態に駆動される。このように、第1の大入賞装置39及び第2の大入賞装置41は、遊技球が通過しやすい開放状態と通過し難い閉鎖状態とに移行可能な可動部材を有し、第1の遊技領域に設けられた第1の大入賞装置及び第2の遊技領域に設けられた第2の大入賞装置の一例である。このように、第1の遊技領域15a及び第2の遊技領域15bは、第1の遊技領域及び第2の遊技領域は左右に並ぶように設けられている一方、第1の大入賞装置を第1の遊技領域の下方に設け、第2の大入賞装置を前記第2の遊技領域の右上方に設けた遊技機の一例である。
液晶表示装置32は、遊技盤14の後方(背面側)に配設されている。すなわち、液晶表示装置32は、遊技盤14の透過性を有する部材の背後に配置されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有している。この表示領域32aは、遊技盤14の全部又は一部に、背面側から重なるように配設される。言い換えると、この表示領域32aは、少なくとも、遊技盤14における遊技領域15の全部又は一部と重なるように遊技盤14の後方に配設される。具体的には、液晶表示装置32は、その表示領域32aが遊技領域15の全部又は一部と、遊技領域外域16の全部又は一部とに重なるように遊技盤14の後方に配設される。この液晶表示装置32における表示領域32aには、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像など、各種の画像が表示される。特に、液晶表示装置32における表示領域32aでは、大当たり遊技状態(特別遊技状態)に移行後、特別遊技の実行中に演出用の演出画像が表示される。
このように、本実施形態において、液晶表示装置32などの表示装置を遊技盤14の背後に設けることにより、例えば、遊技釘の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度もさらに大きくすることが可能である。
スペーサー31は、遊技盤14の後方(背面側)に配設され、液晶表示装置32の前方(前面側)に、遊技球の流路となる空間を構成している。このスペーサー31は、透過性を有した材料で形成されている。なお、本実施形態においてスペーサー31は、透過性を有した材料で形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、一部が透過性を有する材料で形成されてもよい。また、透過性を有さない材料で形成されてもよい。
扉11には、透過性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。
図3に示されるように、遊技盤14の左下方には、第1特別図柄表示器35a、普通図柄表示器33、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。また、遊技盤14の右下方には、第2特別図柄表示器35b、特別図柄保留ランプ34e〜34hが設けられている。
第1特別図柄表示器35aは、複数の8セグメントLEDで構成されている。この8セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。8セグメントLEDの点灯・消灯によって、図柄が特別図柄(第1識別情報ともいう)として変動表示される。この特別図柄として、特定の図柄(例えば、「7」などの図柄)が停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当たり遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。この大当たり遊技状態となった場合には、後述するように、例えば、特定の図柄が「J」のときは、第2シャッタ42(図3参照)が大入賞口(図示せず)を開放する状態に制御され、第2の大入賞装置41(図3参照)の大入賞口に遊技球が受け入れ可能な状態となる。また、例えば、特定の図柄が「A」のときは、第1シャッタ42(図3参照)が開放状態に制御され、第1の大入賞装置39の大入賞口43(図3参照)に遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、特別図柄として、特定の図柄以外の図柄(例えば、「‐」)が停止表示された場合は、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。このように、第1特別図柄表示器35aは、図柄を表示する図柄表示装置の一例である。このように、第1特別図柄表示器35aは、第1始動口検出手段によって遊技球の通過が検出されたことに基づいて、第1の図柄の変動表示を行う第1図柄表示装置の一例である。
第1特別図柄表示器35aの下方には、普通図柄表示器33が設けられている。普通図柄表示器33は、赤と緑の二つの表示用ランプで構成されており、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、普通図柄として変動表示される。
普通図柄表示器33の下方には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、点灯又は消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「第1始動記憶」、「保留球個数」、「特別図柄に関する保留球個数」)を表示する。例えば、メインRAM70(図4参照)の第1始動記憶領域に特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aが点灯する。
普通図柄表示器33の下方には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、後述するように、点灯又は消灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留球個数」、「普通図柄に関する保留球個数」)を表示する。特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留ランプ50aが点灯する。
第1特別図柄表示器35aの左側には、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。このラウンド数表示器51a〜51dは、特別遊技の実行中においてラウンド数を表示する。なお、このラウンド数表示器51a〜51dは、4つのドットLEDから構成されており、ドッドLEDごとに点灯と消灯の2つのパターンがあるので、少なくとも16パターンの表示が可能である(2の4乗パターン)。なお、ラウンド数表示器51は、複数の8セグメントLED、液晶表示部、透過性を有する液晶表示部などから構成される場合もある。
第2特別図柄表示器35bは、複数の8セグメントLEDで構成されている。この8セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。8セグメントLEDの点灯・消灯によって図柄が、特別図柄(第2識別情報ともいう)として変動表示される。この特別図柄として、特定の図柄(例えば、「7」の図柄)が停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当たり遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。この大当たり遊技状態となった場合には、後述するように、第2シャッタ42(図3参照)が開放状態に制御され、第1の大入賞装置39(図3参照)に遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、特別図柄として、特定の図柄以外の図柄(例えば、「‐」)が停止表示された場合は、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。このように、第2特別図柄表示器35bは、図柄を表示する図柄表示装置の一例である。このように、第2特別図柄表示器35bは、第2始動口検出手段によって遊技球の通過が検出されたことに基づいて、第2の図柄の変動表示を行う第2図柄表示装置の一例である。
第2特別図柄表示器35bの右方には、特別図柄保留ランプ34e〜34hが設けられている。この特別図柄保留ランプ34e〜34hは、点灯又は消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「第2始動記憶」、「保留球個数」、「特別図柄に関する保留球個数」)を表示する。例えば、メインRAM70(図6参照)の第2始動記憶領域に特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34eが点灯する。
また、遊技盤14の後方(背面側)に配設されている液晶表示装置32の表示領域32aでは、特別図柄表示器35(第1特別図柄表示器35a、第2特別図柄表示器35b)において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。
例えば、特別図柄表示器35で表示される特別図柄の変動表示中においては、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、数字や記号などからなる識別図柄(演出用の識別情報でもある。例えば、“0”から“9”までの数字など)が変動表示される。また、特別図柄表示器35において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置32の表示領域32aでも演出用の識別情報が停止表示される。
また、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の図柄が停止表示された場合には、大当たりであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。具体的には、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の図柄が停止表示された場合には、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される演出用の識別情報の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”から“9”のいずれかが全て揃った状態で停止表示される態様など)となり、さらに、「大当たり!!」などの文字画像とともに、喜んでいるキャラクタ画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。
さらに、遊技盤14の遊技領域15には、二つのガイドレール30(30aおよび30b)、ステージ55、複数の遊技釘13、障害物57、普通電動役物48を有する第1始動口44、第2始動口25、第1の大入賞装置39、第1シャッタ40、第2の大入賞装置41、第2シャッタ42、一般入賞口56a、56b、56c、56d、塞き止め部材81(後述する)などの遊技部材が設けられている。
遊技盤14の左側に設けられている二つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技盤14の上部に移動し、前述した複数の遊技釘13、遊技盤14上に設けられたステージ55、障害物57、塞き止め部材81などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。
遊技盤14の略中央部にはステージ55が設けられ、遊技盤14におけるステージ55の上部には障害物57が設けられている。ステージ55の下方には、第1始動口44を形成する普通電動役物48が設けられており、さらに、普通電動役物48の下部には、第2始動口25を形成する役物が設けられている。さらに、第2始動口25を形成する役物の下部(第2の遊技領域15b)には、第2の大入賞装置41及び第1シャッタ40が設けられている。
この障害物57の左右にはステージ55に遊技球を進入させるための孔部57a、57bが設けられている。すなわち、発射ハンドル26の操作によって遊技盤14に打ち出された遊技球において、障害物57に衝突した遊技球は障害物57に沿って左方に流下する。また、孔部57a、57bに進入した遊技球のみがステージ55に案内される。ステージ55には、中央の孔部55aと、この孔部55aの両側部に孔部55b、55cとが形成されている。ステージ55に案内された遊技球は、孔部55a又は孔部55b、55cのいずれかに入球する。孔部55aに入球した遊技球は、案内路(図示せず)を介して孔部55aの直下に形成された排出口55dから遊技盤14に戻される。孔部55b、55cに入球した遊技球は、直接遊技盤14に戻される。
上述のように、排出口55dの直下には、第1始動口44を形成する普通電動役物48が設けられており、さらに、普通電動役物48の下部には、第2始動口25を形成する役物が設けられている。普通電動役物48は、左右の両側に設けられた一対の羽根部材を備えており、この一対の羽根部材によって第1始動口44が形成される。また、一対の羽根部材は、普通電動役物ソレノイド118(図6参照)によって閉鎖状態(入球し難い状態)又は開放状態(入球しやすい状態)に切り替え可能であり、開放状態となった場合には、第1始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、閉鎖状態となった場合には、第1始動口44に遊技球が入りにくくなる。
この第1始動口44内には遊技球の入賞を検出する第1始動入賞球センサ116(図6参照)を備える。遊技球などの遊技媒体が、第1始動入賞球センサ116で検出された場合、遊技球が入賞したと判定される。遊技球が入賞したと判定された場合には、第1特別図柄表示器35aによる特別図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄の変動表示中に遊技球が入賞した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、第1始動口44への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の変動表示が保留される。このように、第1始動入賞球センサ116は、所定の第1の領域における遊技球の通過を検出する第1始動口検出手段の一例である。
さらに、第2始動口25内には、遊技球の入賞を検知する第2始動入賞球センサ117(図6参照)を備える。遊技球などの遊技媒体が、第2始動入賞球センサ117で検出された場合、遊技球が入賞したと判定される。遊技球が入賞したと判定された場合には、第2特別図柄表示器35bによる特別図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄の変動表示中に遊技球が入賞した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、第2始動口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の変動表示が保留される。
また、その他の(所定の特別図柄の変動表示開始)条件としては、特別図柄が停止表示されていることである。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立するごとに特別図柄の変動表示が開始される。
第1の大入賞装置39には、その前面側(前方)に開閉自在な第1シャッタ40が設けられている。この第1シャッタ40は、特別図柄表示器35(第1特別図柄表示器35a、第2特別図柄表示器35b)において特別図柄として特定の図柄が停止表示され、遊技状態が大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、第1の大入賞装置39は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
一度、第1シャッタ40の背面側(後方)に設けられた第1の大入賞装置39が開放状態になってから、所定の条件(遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば、第1の大入賞装置39の開放状態にある時間の合計が30秒)が経過するなどの条件)を満たすことによって、閉鎖状態となるまでの遊技をラウンドゲームという。
また、第1の大入賞装置39には、カウントセンサ102(図6参照)を有する特別領域があり、この領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで第1シャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において第1の大入賞装置39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、第1シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、第1の大入賞装置39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となり、閉鎖状態に駆動された第1シャッタ40は、最終ラウンドゲームに至るまで、再度開放状態に駆動される。このように、第1の大入賞装置39は、遊技領域に設けられ、遊技球が通過しやすい開放状態と通過し難い閉鎖状態とに移行可能な可動部材を有する第2の大入賞装置の一例である。
このように、第1シャッタ40は、各ラウンドゲーム中に開放と閉鎖を繰り返し、所定の条件を満たして、ラウンドゲームが終了すると、次のラウンドゲームが開始されるまでは閉鎖したままになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンドなどのラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動された第1シャッタ40は、最終ラウンドに至るまで、再度開放状態に駆動される。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技を特別遊技という。
特別遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、停止表示された特別図柄によって異なる。例えば、本実施形態において、第1特別図柄表示器35aに停止表示される図柄が「7」の場合は、最大継続ラウンド数は16ラウンドであり、第2特別図柄表示器35bに停止表示される図柄が「7」の場合は、最大継続ラウンド数は16ラウンドである。なお、最大継続ラウンド数は16ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(メインCPU66を含む主制御回路60(図6参照)による抽選により、1ラウンドから16ラウンドまでの間から選択されるようにしてもよい。
また、カウントセンサ102(図6参照)によって遊技球の通過が検出されたときには、普通図柄表示器33において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止する。
この普通図柄が所定の図柄で停止表示されたときには、普通電動役物48に備えられている羽根部材が閉鎖状態から開放状態となり、第1始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材を閉鎖状態として、第1始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。本実施形態においては、閉鎖状態の場合はステージ55の排出口55dから流下した遊技球が主として第1始動口44に入球する。開放状態おいては、閉鎖状態の場合はステージ55の排出口55dから流下した遊技球以外に、普通電動役物48の左右両側からの遊技球が第1始動口44に入球しやすくなる。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
また、特別図柄の変動表示と同じように、普通図柄の変動表示中においてカウントセンサ102を遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、当該カウントセンサ102への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。
第2の大入賞装置41には、その前面側(前方)に開閉自在な第2シャッタ42が設けられている。この第2シャッタ42は、特別図柄表示器35(第1特別図柄表示器35a、第2特別図柄表示器35b)において特別図柄として特定の図柄が停止表示され、遊技状態が大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、第2の大入賞装置41は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
一度、第2シャッタ42の背面側(後方)に設けられた第2の大入賞装置41が開放状態になってから、所定の条件(遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば、第2の大入賞装置41の開放状態にある時間の合計が30秒)が経過するなどの条件)を満たすことによって、閉鎖状態となるまでの遊技をラウンドゲームという。
また、第2の大入賞装置41には、カウントセンサ104(図6参照)を有する特別領域があり、この領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで第2シャッタ42が開放状態に駆動される。そして、開放状態において第2の大入賞装置41への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、第2シャッタ42は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、第2の大入賞装置41は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となり、閉鎖状態に駆動された第2シャッタ42は、最終ラウンドゲームに至るまで、再度開放状態に駆動される。このように、第2の大入賞装置41は、遊技領域に設けられ、遊技球が通過しやすい開放状態と通過し難い閉鎖状態とに移行可能な可動部材を有する第2の大入賞装置の一例である。
このように、第2シャッタ42は、各ラウンドゲーム中に開放と閉鎖を繰り返し、所定の条件を満たして、ラウンドゲームが終了すると、次のラウンドゲームが開始されるまでは閉鎖したままになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンドなどのラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動された第2シャッタ42は、最終ラウンドに至るまで、再度開放状態に駆動される。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技を特別遊技という。
特別遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、停止表示された特別図柄によって異なる。例えば、本実施形態において、第1特別図柄表示器35aに停止表示される図柄が「7」の場合は、最大継続ラウンド数は16ラウンドであり、第2特別図柄表示器35bに停止表示される図柄が「7」の場合は、最大継続ラウンド数は16ラウンドである。なお、最大継続ラウンド数は16ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(メインCPU66を含む主制御回路60(図6参照)による抽選により、1ラウンドから16ラウンドまでの間から選択されるようにしてもよい。
また、カウントセンサ104(図6参照)によって遊技球の通過が検出されたときには、普通図柄表示器33において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止する。
また、前述した一般入賞口56a〜56d、第1の大入賞装置39、第2の大入賞装置41における特定領域および一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
また、前述した第1始動口44、第2始動口25において入賞と判定されたときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
なお、本実施形態において、表示手段の一例として、液晶表示装置を記載したが、本発明はこれに限定されない。例えば、表示手段は、プラズマディスプレイや、リアプロジェクションディスプレイや、CRTディスプレイや、ランプなどであってもよい。
図3に示すように、塞き止め部材81が塞き止め位置にあるときは、遊技球1は塞き止め部材81に当たると跳ね返されて、左方の第1の遊技領域15aに落下し、第1の大入賞装置39が閉鎖状態のときは通常遊技が行われる。また、このとき第1の大入賞装置39が開放された大当り遊技のときは、第1の大入賞装置39に入球し、第1の大入賞装置39での大当り遊技が実行される。
第2の大入賞装置41が開放状態となる大当り遊技(このとき第1の大入賞装置39は閉鎖状態)のときは、図4に示すように、塞き止め部材81は塞き止め駆動アクチュエータ123により駆動されて退避した状態となり、遊技球は塞き止め部材81を乗り越えて第2の遊技領域15bに落下し、第2の大入賞装置41に入球し、第2の大入賞装置41での大当り遊技が実行される。大当り遊技以外の通常遊技では、第1の大入賞装置39及び第2の大入賞装置41はともに閉鎖状態であり、塞き止め部材81は、図3の塞き止め位置でも図4の退避位置のいずれの状態でもよい。このように、塞き止め部材81は、第1の遊技領域と第2の遊技領域との間に設けられた、遊技球を塞き止めるための塞き止め部材の一例である。このように、塞き止め駆動アクチュエータ123は、塞き止め部材を、転動する遊技球を塞き止めて第1の遊技領域側に落下させる塞き止め位置と、転動する遊技球を第2の遊技領域側に落下させる退避位置とに可動させる塞き止め部材駆動手段の一例である。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図6を用いて説明する。図6は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
遊技制御手段としての主制御回路60は、図6に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、記憶手段の一例であるメインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70などが接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、例えば、補助可変入賞装置制御手段、入賞装置選択手段、可変入賞装置制御手段として機能するなど、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって特別図柄抽選の当選の判定をする際に参照される特別図柄決定テーブル、特別図柄変動パターン決定テーブル、乱数抽選によって普通図柄抽選の当選判定をする際に参照される普通図柄決定テーブル、普通図柄変動パターン決定テーブル、確率状態決定テーブル、大入賞口開放態様テーブルなどの各種のテーブル(いずれも図示せず)も記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、リーチパターン選択用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、第1の大入賞装置入賞カウンタ、第2の大入賞装置入賞カウンタ、ラウンド数表示用カウンタ、ラウンド数表示器演出始動用カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、第1始動記憶に係る特別図柄に関する保留球個数を示すデータ、第2始動記憶に係る特別図柄に関する保留球個数を示すデータ、普通図柄に関する保留球個数を示すデータ、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数などが位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。大当たり判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当たりを判定するためのものである。大当たり図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当たりを判定した場合に、停止表示される特別図柄を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当たりではない場合に停止表示する特別図柄を決定するためのものである。リーチパターン選択用乱数カウンタは、リーチパターンを決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、演出用の変動パターンを決定するためのものである。ラウンド数表示器演出始動用カウンタは、通常遊技の実行中にラウンド数表示器に表示を行わせるか決定するためのものである。
これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、第2シャッタ42を駆動させ、第2の大入賞装置41を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPUなど自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞装置開放回数カウンタは、大当たり遊技状態における大入賞装置の開放回数(いわゆるラウンド数)を示すものである。また、第1の大入賞装置入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞装置に入賞し、カウントセンサ102を通過した遊技球の数を示すものである。また、第2の大入賞装置入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞装置に入賞し、カウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。
第1始動口44へ遊技球が入賞したが、特別図柄の変動表示が実行できないときに、特別図柄ゲームの開始数が保留される。第1始動記憶に係る特別図柄に関する保留球個数を示すデータは、その保留されている特別図柄ゲームの保留回数を示すものであり、この保留回数は所定回数を上限(本実施形態においては4回)としている。
第2始動口25へ遊技球が入賞したが、特別図柄の変動表示が実行できないときに、特別図柄ゲームの開始がとして保留される。第2始動記憶に係る特別図柄に関する保留球個数を示すデータは、その保留されている特別図柄ゲームの保留回数を示すものであり、この保留回数は所定回数を上限(本実施形態においては4回)としている。
すなわち、本実施形態においては、第1始動口44への遊技球の入賞により、最大4回の特別図柄ゲームの実行が保留され、また、第2始動口25への遊技球の入賞により、最大4回の特別図柄ゲームの実行が保留される。このため、合計して最大8個の特別図柄ゲームの保留回数を確保することが可能になる。
遊技球がカウントセンサ102を通過したが、普通図柄の変動表示が実行できないときに、普通図柄ゲームの開始を保留される。普通図柄に関する保留球個数を示すデータは、その保留されている普通図柄ゲームの保留回数を示すものである。ラウンド数表示用カウンタは、液晶表示装置32において表示されるラウンド数を示すものである。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)ごとにクロックパルスを発生する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、発射球センサ101、カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、第1始動入賞球センサ116、第2始動入賞球センサ117、普通電動役物ソレノイド118、第1の大入賞装置ソレノイド120、第2の大入賞装置ソレノイド122、塞き止め駆動アクチュエータ123、及びバックアップクリアスイッチ124が接続されている。
カウントセンサ102は、第1の大入賞装置39における特別領域に設けられている。このカウントセンサ102は、第1の大入賞装置39における特別領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、第2の大入賞装置41における一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、第2の大入賞装置41における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
第1始動入賞球センサ116は、第1始動口44に設けられている。この第1始動入賞球センサ116は、第1始動口44を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
第2始動入賞球センサ117は、第2始動口25に設けられている。この第2始動入賞球センサ117は、第2始動口25を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して普通電動役物48に設けられる羽根部材に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材を開放状態又は閉鎖状態とする。
第2の大入賞装置ソレノイド120は、図3に示す第2シャッタ42に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、第2シャッタ42を駆動させ、大入賞口を開放状態又は閉鎖状態とする。
第1の大入賞装置ソレノイド122は、図3に示す第1シャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、第1シャッタ40を駆動させ、第1の大入賞装置39を開放状態又は閉鎖状態とする。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時などにおけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。例えば、筐体の電源を落とすことにより、結果データがリセットされる。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、発射装置130には、発射ソレノイド、発射球検知センサ、タッチセンサなどの遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
さらに、主制御回路60には、ランプ74が接続されている。主制御回路60は、ランプ74に対してランプ(LED)制御信号を供給する。なお、ランプ74には、白熱電球、LEDなど、具体的には、特別図柄保留ランプ34a〜34h、普通図柄保留ランプ50a〜50d、第1特別図柄表示器35a(8セグメントLED)、第2特別図柄表示器35b(8セグメントLED)、普通図柄表示器33(表示用ランプ)などが含まれる。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、ランプ132の制御などを行う。なお、ランプ132には、白熱電球、LEDなど、具体的には、遊技盤14上を明暗表示する装飾ランプ(図示せず)などが含まれる。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、サブCPU206、プログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御手段としての表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、ランプや可動役物に関する制御を行う駆動回路240を備える。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210などが接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムや各種テーブルが記憶されている。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に関するものである。その他にも、プログラムROM208には、複数種類の特別遊技の実行中の演出パターンが記憶されている。この特別遊技の実行中の演出パターンは、特別遊技におけるラウンドゲームに関連して実行される演出表示の進行に関するものである。また、プログラムROM208には、出力情報画像表示報知演出後、出力情報画像などを表示するまでの時間を定める出力情報画像表示タイマが記憶されている。また、プログラムROM208には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブルなどを記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROMおよびDVD−ROM、ROMカートリッジなどの記憶媒体に、プログラム、テーブルなどが記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208の代替としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210などに記録されるものでもよい。さらにまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタなど、各種の変数などが位置付けられている。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
駆動回路240は、ドライブ回路242と、装飾データROM244を備え、サブCPU206に接続されている。ドライブ回路を介してランプ132の発光を制御する。
表示制御回路250は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データROM216、D/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、およびパレット回路などの回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の表示領域32aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の表示領域32aに画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、背景画像データ、演出画像データなどの各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、背景画像データ、演出画像データなど、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。VDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
[遊技機の制御]
パチンコ遊技機10において行われる制御を図7から図11を用いて説明する。なお、本明細書に記載される制御フローは一例であって、本発明を限定するものではなく、他の制御フローであってもよい。
[主制御メイン処理]
図7を用いて、主制御メイン処理を説明する。
ステップS11においては、初期化設定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、電源投入に応じて、メインROM68から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM70に記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS12に処理を移す。
ステップS12においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する第1の大入賞装置39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマなど、各種のタイマを更新する処理を実行するこの処理が終了した場合には、ステップS13に処理を移す。
ステップS13においては、第1特別図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、第1特別図柄を制御する処理を行う。第1特別図柄制御処理については、後述する。この処理が終了した場合には、ステップS14に処理を移す。
ステップS14においては、第2特別図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、第2特別図柄を制御する処理を行う。第2特別図柄制御処理については、後述する。この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移す。
ステップS15においては、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、普通図柄を制御する処理を行う。普通図柄制御処理については、後述する。この処理が終了した場合には、ステップS16に処理を移す。
ステップS16においては、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、図柄表示装置を制御する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS19に処理を移す。
ステップS19においては、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ポート出力する処理を行う。この処理において、メインCPU66が、S2214(図11参照)の特別図柄決定処理に基づいて第1の大入賞装置39又は第2の大入賞装置41のいずれかを開放する処理を行うとともに、第2の大入賞装置41が開放されたとき(このとき第1の大入賞装置39は閉鎖)は、塞き止め部材81を退避位置(図4)に、第1の大入賞装置39が開放されたとき(このとき第2の大入賞装置41は閉鎖)は、は塞き止め部材81を塞き止め位置(図3)に、それぞれ移行させる制御を塞き止め駆動アクチュエータ123に対して行う。この処理が終了した場合には、ステップS21に処理を移す。
ステップS21においては、演出制御コマンド出力制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、演出制御コマンドを出力制御する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS22に処理を移す。
ステップS22においては、払出処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶された賞球カウンタ(例えば、大入賞口賞球カウンタ)に応じた遊技球を払い出すために払出装置128送信するための払出信号を記憶する処理を行う。記憶された払出信号は、ステップS19の処理において払出・発射制御回路126に送信され、払出・発射制御回路126は、払出信号に基づいて、払出装置128を制御する。この処理が終了した場合には、ステップS12に処理を移す。このように、メインCPU66は、遊技者にとって有利な大当り遊技状態へ移行するか否かの抽選を行う大当り抽選手段と、大当り抽選手段の抽選に基づいて、遊技者にとって有利な大当り遊技を実行する大当り実行制御手段と、大当り抽選手段の抽選結果に基づいて、大当り遊技を実行する際に、第1の大入賞装置及び第2の大入賞装置の可動部材のうちいずれかを開放状態とする可動部材を判定する大入賞装置可動判定手段の一例である。
[システムタイマ割込処理]
図8を用いて、システムタイマ割込処理を説明する。
ステップS42においては、各レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS43に処理を移す。
ステップS43においては、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶される大当たり判定用乱数(特別当たり判定乱数)、大当たり図柄乱数、普通当たり判定用乱数、初期値乱数、ラウンド数決定用乱数などの乱数を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS46に処理を移す。
ステップS46においては、スイッチ入力検出処理を行う。この処理において、メインCPU66は、スイッチからの検知信号を検出する処理を行う。詳しくは後述する。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、各レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS42で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
ステップS49においては、割込み許可処理を行う。この処理において、メインCPU66は、割込発生前のアドレスへ復帰する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、メイン処理を実行させる。
[第1特別図柄制御処理]
図9を用いて、第1特別図柄制御処理を以下に説明する。
ステップS2002においては、特別図柄記憶チェック処理を行う。特別図柄記憶チェック処理について、詳しくは後述する。この処理が終了した場合には、ステップS2004に処理を移す。
ステップS2004においては、特別図柄変動時間管理処理を行う。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS2006の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS2006に処理を移す。
ステップS2006においては、特別図柄表示時間管理処理を行う。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS81の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS2008に処理を移す。
ステップS2008においては、大当たり開始インターバル管理処理を行う。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM68から読み出された第1の大入賞装置39及び第2の大入賞装置41を開放させるためのデータをメインRAM70に記憶する。そして、メインCPU66は、図6のステップS19の処理において、メインRAM70に記憶された第1の大入賞装置39及び第2の大入賞装置41を開放させるためのデータを読み出し、第1の大入賞装置39及び第2の大入賞装置41を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド120又は122に供給する。このように、メインCPU66などは、第1の大入賞装置39及び第2の大入賞装置41の開閉制御を行う。つまり、所定の有利な遊技状態(第2の大入賞装置41が遊技球を受け入れやすい開放状態から第1の大入賞装置39及び第2の大入賞装置41が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態)が提供される一のラウンドゲームを複数回繰り返し行う可能性がある特別遊技が実行されることになる。この処理が終了した場合には、ステップS2010に処理を移す。
ステップS2010においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが役物再開放前待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、役物開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS2012に処理を移す。
ステップS2012においては、大入賞口開放中処理を行う。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、第2の大入賞装置41を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS2014の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS2014に処理を移す。
ステップS2014においては、大当たり終了インターバル処理を行う。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS81の処理を実行するように設定するのである。また、メインCPU66は、確変状態となる場合には、高確率フラグをメインRAM70の所定領域にセットする。また、メインCPU66は、時短状態となる場合には、メインRAM70の所定領域に低確率時短フラグをセットする。ここで、本実施形態における確変状態とは、特別図柄ゲームの当選確率を高くした状態のことを指す。また、時短状態とは、普通図柄ゲームの当選確率を高くするとともに普通電動役物48の羽根部材の開放時間を長くし、しかも、特別図柄ゲームの保留回数が0回又は1回の場合以外は変動時間を短くした状態のことを指す。この処理が終了した場合には、ステップS2018に処理を移す。
ステップS2018においては、特別電動役物開放処理を行う。すなわち、ステップS2214において開放する大入賞装置が選択され、特別電動役物開放処理において当該大入賞口を開放する信号がメインRAMに記憶される。この処理において、記憶された制御信号はステップS19において第1の大入賞装置又は第2の大入賞装置のいずれかに送信され、いずれかを開放する。この処理が終了した場合には、ステップS2022に処理を移す。
ステップS2022においては、特別図柄ゲーム終了処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄制御処理]
図10を用いて、第2特別図柄制御処理を以下に説明する。なお、第1特別図柄制御処理と、第2特別図柄制御処理における同じ名前の処理は、基本的には同じ処理を行う。
ステップS2102においては、特別図柄記憶チェック処理を行う。特別図柄記憶チェック処理について、詳しくは後述する。この処理が終了した場合には、ステップS2104に処理を移す。
ステップS2104においては、特別図柄変動時間管理処理を行う。特別図柄変動時間管理処理についてはステップS2004と同様である。この処理が終了した場合には、ステップS2106に処理を移す。
ステップS2106においては、特別図柄表示時間管理処理を行う。特別図柄表示時間管理処理についてはステップS2006と同様である。この処理が終了した場合には、ステップS2108に処理を移す。
ステップS2108においては、大当たり開始インターバル管理処理を行う。大当たり開始インターバル管理処理についてはステップS2008と同様である。この処理が終了した場合には、ステップS2110に処理を移す。
ステップS2110においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う。大入賞口再開放前待ち時間管理処理についてはステップS2010と同様である。この処理が終了した場合には、ステップS2112に処理を移す。
ステップS2112においては、大入賞口開放中処理を行う。大入賞口開放中処理についてはステップS2012と同様である。この処理が終了した場合には、ステップS2114に処理を移す。
ステップS2114においては、大当たり終了インターバル処理を行う。大当たり終了インターバル処理ついてはステップS2014と同様である。この処理が終了した場合には、ステップS2116に処理を移す。
ステップS2116においては、特別図柄ゲーム終了処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図11を用いて、特別図柄記憶チェック処理を以下に説明する。
ステップS2202においては、制御状態フラグが(00)であるか否かの判断を行い、制御状態フラグが(00)であると判別した場合には、ステップS2204に処理を移し、制御状態フラグが(00)であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2204においては、始動記憶数が0を超えるか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU66が、始動記憶数(第1特別図柄記憶数や、第2特別図柄記憶数)が0を超えると判断した場合には、ステップS2206に処理を移し、0を超えないと判断した場合にはステップS2222に処理を移す。
ステップS2206においては、制御状態フラグとして(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグとして(01)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2208に処理を移す。
ステップS2208においては、始動記憶数を1減少し、特別図柄記憶領域に転送する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の始動記憶領域(第1特別図柄記憶領域や、第2特別図柄記憶領域)(1)〜(4)の値(大当たり判定用乱数、大当たり図柄決定用乱数)を、始動記憶領域(0)〜(3)へ転送する。この処理が終了した場合には、ステップS2210に処理を移す。
ステップS2210においては、大当たり判定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、高確率状態(いわゆる確変)、低確率状態に応じて特別図柄決定テーブル(図示せず)を選択する。さらに、メインCPU66は、始動記憶領域(0)の大当たり判定用乱数値の値が、選択された特別図柄決定テーブルに格納された値と一致しているか否かにより大当たりであるか否かを判断する。この処理が終了した場合には、ステップS2214に処理を移す。
ステップS2214においては、特別図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、特別図柄を決定する処理を行う。より具体的には、メインCPU66は、大当たり判定処理(ステップS2210)の結果に応じて、選択した特別図柄決定テーブル(図示せず)を参照し、特別図柄を決定する処理を行う。例えば、大当たり判定処理(ステップS2210)において大当たりと判定された場合、メインCPU66は、特別図柄決定テーブルを参照し、特別図柄を選択し決定する。この処理において、第1の大入賞装置39又は第2の大入賞装置41のいずれを開放するかを選択し決定する。この処理が終了した場合には、ステップS2216に処理を移す。
ステップS2216においては、特別図柄変動パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、特別図柄の変動パターンを決定する処理を行う。より具体的には、メインCPU66は、大当たり判定処理(ステップS2210)や、小当たり判定処理(ステップS2212)の結果に応じて、特別図柄変動パターン決定テーブル(図8参照)を参照し、特別図柄変動パターンを決定する。より具体的には、メインCPU66は、大当たり判定処理(ステップS2210)の結果が大当たりの場合、変動決定用乱数値が29のときには、特別図柄変動パターンとして、特別図柄変動パターン4を決定し、特別図柄変動パターンコマンドとして、83H03Hを決定し、演出内容として、ノーマルリーチを決定する。この処理が終了した場合には、ステップS2218に処理を移す。
ステップS2218においては、変動時間設定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、変動時間を設定する処理を行う。より具体的には、メインCPU66は、決定した変動パターンから変動時間をセットする。例えば、メインCPU66は、特別図柄変動パターンとして、特別図柄変動パターン4を決定したときには、変動時間として、16.0秒をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS2220に処理を移す。
ステップS2220においては、記憶領域(0)の値をクリアする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、始動記憶領域(0)の値をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2222においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[スイッチ入力検出処理]
図12を用いて、スイッチ入力検出処理を説明する。
ステップS231において、大入賞口入賞処理を行う。この処理において、メインCPU66は、カウントセンサ104が遊技球を検知したか否かを判定し、遊技球を検知したと判定した場合には、大入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS232に処理を移行する。
ステップS232において、一般入賞口入賞処理を行う。メインCPU66は、一般入賞球センサ106、108が遊技球を検知したか否かを判定し、遊技球を検知したと判定した場合には、一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS233に処理を移行する。
ステップS233において、始動口入賞処理を行う。メインCPU66は、始動入賞球センサ116,117が遊技球を検知したか否かを判定し、遊技球を検知したと判定した場合には、始動口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS234に処理を移行する。
ステップS234において、普通図柄通過口入賞処理を行う。メインCPU66は、普通図柄通過口入賞球センサが遊技球を検知したか否かを判定し、遊技球を検知したと判定した場合には、普通図柄通過口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS235に処理を移行する。
ステップS235においては、メインCPU66は、第1の大入賞装置39が開放されているか否かを判断する。第1の大入賞装置39が開放されている場合は処理を終了する。第1の大入賞装置39が開放されていない場合は、ステップS236に処理を移す。
ステップS236においては、メインCPU66は、発射球センサ101が遊技球を検知したか否かを判定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS237に処理を移行する。
ステップS237においては、塞き止め部材駆動データをメインRAM70にセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS236において、発射球を検知した場合は塞き止め部材駆動データをメインRAM70にセットする。メインCPU66は、この塞き止め部材駆動データに基づいて、ステップS19において、塞き止め駆動アクチュエータ123を制御し、塞き止め部材81を塞き止め位置(図3)に移行させる。これにより、通常遊技状態時に、遊技球は、発射ハンドル26から発射されるたびに、塞き止め部材81により打ち返されるような動きとなる。このように、発射球センサ101は、遊技領域に発射される遊技球を検知する発射球検知手段の一例である。このように、メインCPU66は、通常遊技状態時に、発射検知手段によって検出された遊技球の発射タイミングに合わせて塞き止め部材が塞き止め位置に可動するように塞き止め部材駆動手段を制御する塞き止め部材駆動制御手段の一例である。
[実施例2]
図13、図14及び図15は、本発明の遊技機の第2実施形態を示す。第2実施形態では、塞き止め部材81は、遊技盤14に取付けられたガイド部83に出没自在に挿入され、遊技盤14の裏面に設けられた、ソレノイドプランジャ等の塞き止め駆動アクチュエータ123により上下動するようになっている。図14及び図15の鎖線に示すように、塞き止め部材81の突出位置では塞き止め位置、図13及び図15の実線に示すように、塞き止め部材81の下降では退避位置となる。
[実施例3]
図16及び図17は、本発明の遊技機の第2実施形態を示す。第2実施形態では、塞き止め部材81は、遊技盤14の裏面に設けられた、ソレノイドプランジャ等の塞き止め駆動アクチュエータ123により前後動するようになっている。図17(a)に示すように、塞き止め部材81の前方への突出位置では塞き止め位置、(b)に示すように、塞き止め部材81が遊技盤14の溝84内へ後退した位置では退避位置となる。このように、塞き止め駆動アクチュエータ123は、塞き止め部材を塞き止め位置と退避位置とに揺動手段又は直線移動手段のいずれかにより可動させる塞き止め駆動手段の一例である。
[実施例4]
図18は、本発明の遊技機の第4実施形態を示す。第4実施形態では、塞き止め部材81の左寄り(第1の遊技領域15a)に誘導部材85を設けている。塞き止め部材81が退避位置なっていても、遊技球が塞き止め部材81まで届かない弱い打球の場合、第2の遊技領域15bに遊技球が流れないことがあるが、誘導部材85により強制的に遊技球1を第2の大入賞装置15bに流すことができる。このように、誘導部材85は、塞き止め部材の近傍に、塞き止め部材に届かない遊技球を第2の遊技領域に導く誘導手段の一例である。
上記実施例2、3及び4における遊技機の電気的構成及び制御フローは、実施例1の電気的構成及び制御フローがそのまま適用できるので、説明を省略する。
以上、説明したように、本実施形態によれば、大当り遊技以外の通常遊技時は、塞き止め位置にある塞き止め部材81により遊技球を塞き止めることにより、遊技球は第1の遊技領域に落下するが、大当り遊技時に第2の大入賞装置が開放状態になると、塞き止め部材81が退避位置に移行し、遊技球は第2の遊技領域15bに落下し、開放されている第2の大入賞装置41に導かれる。したがって、大当り遊技のときも第2の大入賞装置41を狙う必要がなく、通常遊技と同じ発射ハンドル操作で大当り遊技が可能となり、特に、遊技に慣れない初心者でも発射ハンドル操作に気を使うことなく、大当り遊技を楽しむことができる。このように、単に1個の大入賞口を開閉するだけの動作に比べて、塞き止め部材81の動きにより遊技盤面での変化の面白みや意外性を持たせ、大当り遊技の単調さを解消した興趣に富む遊技機を提供することができる。
また、本実施形態によれば、通常遊技時において、遊技球の発射タイミングに合わせて塞き止め部材81が塞き止め位置に可動することにより、塞き止め部材81が、例えば、遊技領域15の上方において遊技球を跳ね返すような動作が可能となる。このように、単に1個の大入賞口を開閉するだけの動作に比べて、塞き止め部材81の動きにより遊技盤面での変化の面白みや意外性を持たせ、大当り遊技の単調さを解消した興趣に富む遊技機を提供することができる。
また、本実施形態によれば、第1の大入賞装置39を第1の遊技領域15aの下方に、第2の大入賞装置41を第2の遊技領域15bの右上方に設けることにより、遊技球は、塞き止め部材81の塞き止め位置では、遊技球は塞き止め部材81に当たって第1の遊技領域15aに落下して下方の第1の大入賞装置39に導かれ、塞き止め部材81の退避位置では、第2の遊技領域15bの右上方の第2の大入賞装置41に導かれる。このように、単に1個の大入賞口を開閉するだけの動作に比べて、塞き止め部材81の動きにより遊技盤面での変化の面白みや意外性を持たせ、大当り遊技の単調さを解消した興趣に富む遊技機を提供することができる。
また、本実施形態によれば、塞き止め部材81の近傍に、塞き止め部材81に届かない遊技球を第2の遊技領域15bに導く誘導部材85を設けたことにより、大当り遊技時に、塞き止め部材81に届かない弱い打球の遊技球でも誘導部材85により第2の遊技領域15aに導くことにより、第1の大入賞装置39に入球させる大当り遊技を楽しむことができる。このように、単に1個の大入賞口を開閉するだけの動作に比べて、誘導部材による誘導動作により遊技盤面での変化の面白みや意外性を持たせ、大当り遊技の単調さを解消した興趣に富む遊技機を提供することができる。
また、本実施形態によれば、塞き止め部材81を、例えばモータ等の回転による揺動手段又はソレノイドプランジャ等の直線移動手段により可動させることにより、簡単な機構で塞き止め位置と退避位置に簡単に移動させることができる。このように、単に1個の大入賞口を開閉するだけの動作に比べて、塞き止め部材81の動きにより遊技盤面での変化の面白みや意外性を持たせ、大当り遊技の単調さを解消した興趣に富む遊技機を提供することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、遊技球が転動する第1の遊技領域及び当該第1の遊技領域とは異なる第2の遊技領域を有する遊技盤と、遊技球が通過しやすい開放状態と通過し難い閉鎖状態とに移行可能な可動部材を有し、前記第1の遊技領域に設けられた第1の大入賞装置及び前記第2の遊技領域に設けられた第2の大入賞装置と、遊技者にとって有利な大当り遊技状態へ移行するか否かの抽選を行う大当り抽選手段と、前記大当り抽選手段の抽選に基づいて、遊技者にとって有利な大当り遊技を実行する大当り実行制御手段と、前記大当り抽選手段の抽選結果に基づいて、前記大当り遊技を実行する際に、前記第1の大入賞装置及び第2の大入賞装置の可動部材のうちいずれかを開放状態とする可動部材を判定する大入賞装置可動判定手段と、前記第1の遊技領域と第2の遊技領域との間に設けられた、遊技球を塞き止めるための塞き止め部材と、前記塞き止め部材を、転動する遊技球を塞き止めて前記第2の遊技領域側に落下させる塞き止め位置と、転動する遊技球を前記第1の遊技領域側に落下させる退避位置とに可動させる塞き止め部材駆動手段と、大当り遊技状態以外の通常遊技状態時に前記塞き止め部材を前記塞き止め位置に可動させるように前記塞き止め部材駆動手段を制御し、かつ、前記大入賞装置可動判定手段が、大当り遊技時に前記第2の大入賞装置を開放状態にすると判定したとき、前記塞き止め部材を前記退避位置に可動させるように前記塞き止め部材駆動手段を制御する塞き止め部材駆動制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機であるが、遊技盤、第1の大入賞装置、第2の大入賞装置、誘導部材などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
なお、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。