以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した実施形態を図1〜図7したがって説明する。以下に示す「上」「下」「左」「右」「前」「後」は、パチンコ機10の機表側(図1の状態)を遊技者側から見た場合の「上」「下」「左」「右」「前」「後」を示し、「前」は遊技者の手前側を、「後」は奥方側をそれぞれ示す。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材(遊技盤13、前枠14、上球皿15、下球皿18など)をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13(遊技領域13a)を機前面側から透視(視認)可能とし、かつ保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出を行う装飾ランプ16が配設されている。また、上球皿15の内部には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく音声演出を行うスピーカ17が配設されている。また、中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、第1の可変入賞球装置としての上大入賞口装置20が配設されている。上大入賞口装置20には、アクチュエータ(図3に示すソレノイドSL1)の作動により開閉動作を行う第1の開閉部材としての左右一対の大入賞口羽根21が設けられている。上大入賞口装置20は、大入賞口羽根21の開閉動作によって開放及び閉鎖されるようになっている。上大入賞口装置20は、開放されると遊技球が入球可能な状態となり、閉鎖されると遊技球が入球不能な状態となる。上大入賞口装置20は、常には閉鎖されており、特定の遊技(後述する補助遊技及び特別遊技)が発生すると開放される。図2には、閉状態の大入賞口羽根21を二点鎖線で示し、開状態の大入賞口羽根21を実線で示す。大入賞口羽根21の開動作は、閉状態から開状態を取り得る動作であり、閉動作は開状態から閉状態を取り得る動作である。そして、大入賞口羽根21は、閉状態→開状態→閉状態を取り得るように動作すると、1回の開閉動作を行ったことになる。
また、上大入賞口装置20の下部には、左始動入賞口22と、右始動入賞口23と、中始動入賞口24の3つ(複数)の始動入賞口が横並びで配設されている。各始動入賞口22,23,24の奥方には、入球(入賞)した遊技球を検知する始動入賞口スイッチ(始動入賞検知手段)SW1,SW2,SW3(図3に示す)が各別に設けられている。本実施形態のパチンコ機10では、各始動入賞口22〜24に遊技球が入球し、始動入賞口スイッチSW1〜SW3で検知されると、1球の入球に対して所定個数(3球)の賞球が払い出されるようになっている。
本実施形態において左始動入賞口22と右始動入賞口23は同一構成とされ、中始動入賞口24は各始動入賞口22,23とは異なる構成とされている。具体的に言えば、中始動入賞口24は、アクチュエータ(図3に示すソレノイドSL2)の作動により開閉動作を行う左右一対の始動口羽根(普通電動役物)25を有している。中始動入賞口24は、始動口羽根25の開閉動作によって開放及び閉鎖されるようになっている。中始動入賞口24は、開放されると遊技球の入口が拡大されて当該遊技球が入球し易い状態となり、閉鎖されると遊技球の入口が縮小されて当該遊技球が入球し難い状態となる。中始動入賞口24は、常には閉鎖されており、特定の条件(普通図柄変動ゲームの普通当り抽選に当選すること)が成立すると開放される。始動口羽根25の開動作は、閉状態から開状態を取り得る動作であり、閉動作は開状態から閉状態を取り得る動作である。そして、始動口羽根25は、閉状態→開状態→閉状態を取り得るように動作すると、1回の開閉動作を行ったことになる。
また、各始動入賞口22〜24の下方(具体的に言えば、中始動入賞口24の直下)には、第2の可変入賞球装置としての下大入賞口装置26が配設されている。下大入賞口装置26は、アクチュエータ(図3に示すソレノイドSL3)の作動により開閉動作を行う第2の開閉部材としての大入賞口扉27を有している。下大入賞口装置26は、大入賞口扉27の開閉動作によって開放及び閉鎖されるようになっている。下大入賞口装置26は、開放されると遊技球が入球可能な状態となり、閉鎖されると遊技球が入球不能な状態となる。下大入賞口装置26は、常には閉鎖されており、特定の遊技(後述する大当り遊技及び特別遊技)が発生すると開放される。大入賞口扉27の開動作は、閉状態から開状態を取り得る動作であり、閉動作は開状態から閉状態を取り得る動作である。そして、大入賞口扉27は、閉状態→開状態→閉状態を取り得るように動作すると、1回の開閉動作を行ったことになる。
下大入賞口装置26内には、球入賞口(図示しない)が設けられている。球入賞口の奥方には、入球(入賞)した遊技球を検知するカウントスイッチSW4(図3に示す)が設けられている。本実施形態のパチンコ機10では、下大入賞口装置26(球入賞口)に遊技球が入球し、カウントスイッチSW4で検知されると、1球の入球に対して所定個数(10球)の賞球が払い出されるようになっている。
また、上大入賞口装置20の左方には、遊技球が入球し、通過する作動ゲート28が配設されている。作動ゲート28には、入球(通過)した遊技球を検知するゲートスイッチSW8(図3に示す)が設けられている。本実施形態のパチンコ機10では、作動ゲート28に遊技球が入球し、ゲートスイッチSW8で検知されると、普通図柄変動ゲームの始動条件(中始動入賞口24を開放するか否かの抽選条件)が付与されるようになっている。
また、下大入賞口装置26の左方には、普通図柄変動ゲームを表示する7セグメントLED型の普通図柄表示手段としての変動ゲーム表示装置29が設けられている。普通図柄変動ゲームは、前記始動条件の成立を契機に行われる内部抽選(普通当り抽選)の抽選結果を普通図柄で導出するゲームであり、抽選に当選した場合には当り普通図柄(当りとなる図柄組み合わせ)が導出され、前記抽選に当選しなかった場合にははずれ普通図柄(はずれとなる図柄組み合わせ)が導出される。そして、前記抽選に当選した場合には、普通図柄変動ゲームで当り普通図柄が導出された後、始動口羽根25が開動作して中始動入賞口24が所定時間の間、開放される。
また、下大入賞口装置26の右方には、複数種類の特別図柄を変動させて行う図柄変動ゲーム(以下、「抽選ゲーム」という)を表示する7セグメントLED型の特別図柄表示装置41が設けられている。抽選ゲームは、各種始動入賞口22〜24への遊技球の入賞を契機に行われる内部抽選(当り抽選)の抽選結果を特別図柄で導出するゲームである。
次に、上大入賞口装置20の構成を図2にしたがって説明する。
上大入賞口装置20は、当該上大入賞口装置20を遊技盤13に取り付けるための取付基板30を備えている。取付基板30には、上大入賞口装置20の入賞空間Sを形成する筐体31が取着されている。筐体31には、上球受板32,中球受板33及び下球受板34が設けられている。
上球受板32の左右両側には、左右一対の大入賞口羽根21が取り付けられている。大入賞口羽根21は、ソレノイドSL1(図3に示す)の作動により開閉動作(開動作及び閉動作)するようになっている。また、上球受板32には、上大入賞口装置20に流入した遊技球(図2では、遊技球に「B」の符号を付す)を検知する遊技球入賞検知手段としてのカウントスイッチSW5,SW6が設けられている。カウントスイッチSW5,SW6で遊技球が検知されると、上大入賞口装置20に流入した遊技球の個数がカウント(計数)されるとともに、1球の遊技球の流入に対して所定個数(本実施形態では10球)の賞球が払い出されるようになっている。また、上球受板32の上方には、各種の表示演出を行う表示装置35が設けられている。表示装置35は、例えば、ドット式の表示装置とされている。
また、中球受板33は、カウントスイッチSW5,SW6を通過し、その通過時に検知されて落下した検知後の遊技球を受け入れ、当該遊技球を上大入賞口装置20の後方に向かって案内するようになっている。下球受板34は、中球受板33で案内された遊技球を受け入れ、当該遊技球を上大入賞口装置20の前方に向かって案内するようになっている。下球受板34の前方には、特別入賞口(特定領域)36と普通入賞口(普通領域)37が設けられている。特別入賞口36は、普通入賞口37の中央に配置され、入球(入賞)した遊技球を上大入賞口装置20の後方に案内し得るように通路状をなす案内部材38に設けられている。案内部材38の奥方には、特別入賞口36に入球した遊技球を検知する特別入賞検知手段としての特別入賞口スイッチSW7が設けられている(図3に示す)。また、上大入賞口装置20の入賞空間Sには、キャラクタを模した人形42が備えられており、当該人形42には、上大入賞口装置20に流入した遊技球を特別入賞口36へ入球させ易い経路と入球させ難い経路に振分けるように誘導する誘導部材としての振分装置39が設けられている。振分装置39は、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により所定の動作を行う可動部材とされている。そして、下球受板34には、特別入賞口36(案内部材38)と振分装置39との間に、当該振分装置39によって振分けられた遊技球を特別入賞口36に誘導する誘導通路40が配設されている。誘導通路40は、特別入賞口36に対して直線的に配置され、受け入れた遊技球を特別入賞口36に誘導するようになっている。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、誘導通路40を通過する経路が特別入賞口36に入球させ易い経路となり、誘導通路40を通過しない経路が特別入賞口36に入球させ難い経路となる。また、人形42の目には、発光装飾に基づく発光演出を行う発光ランプ43が配設されている。なお、上大入賞口装置20から遊技球が排出される通路には、特別入賞口36と普通入賞口37に入球した遊技球、すなわち、上大入賞口装置20から排出される遊技球を検知する排出スイッチSW9が設けられている。この排出スイッチSW9により、上大入賞口装置20内に流入した遊技球が全て排出されたか否か、すなわち、球詰まりが発生したか否かを検知することができるようになっている。
このように構成された本実施形態のパチンコ機10では、予め定めた始動条件の成立を契機に、機内部(主制御基板50)で当りか否かの抽選(当り抽選)を行い、当該抽選結果に応じて上大入賞口装置20又は下大入賞口装置26が開放する遊技を発生(生起)させるようになっている。始動条件は、左始動入賞口22、右始動入賞口23又は中始動入賞口24に遊技球が入球し、当該遊技球が始動入賞口スイッチSW1〜SW3で検知されることとしている。そして、当り抽選の抽選結果は、複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームにて、前記抽選結果を示唆する図柄(特別図柄)を導出することによって遊技者に報知される。抽選ゲームは、始動条件の成立を契機に、特別図柄表示装置41で行われ、また、それと共に、当該抽選ゲームに係わる表示演出が表示装置35で行われる。抽選ゲームでは、[0]〜[7]及び[−]の9種類からなる特別図柄の何れかが導出される。
これらの特別図柄は、当り抽選の抽選結果に対応付けられており、特別図柄[0]〜[7]が導出された場合には上大入賞口装置20又は下大入賞口装置26が開放する遊技が発生する。また、当り抽選に落選した場合には、特別図柄[―]が表示され、上大入賞口装置20又は下大入賞口装置26が開放する遊技が発生しない。特別図柄は、普通図柄変動ゲームで導出される図柄とは異なる種類の図柄であり、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。
そして、本実施形態のパチンコ機10は、予め定めた当り条件(特別遊技付与条件)が成立すると、その成立した当り条件に対応する条件装置(上大入賞口装置20又は下大入賞口装置26)が開放する遊技が発生(生起)するようになっている。以下、抽選ゲームにて大当りの特別図柄(本実施形態では[0])が導出されて、下大入賞口装置26が開放されて行われる(遊技)を大当り遊技と示す。また、抽選ゲームにて当りの特別図柄(本実施形態では[1][4])が導出されて、上大入賞口装置20が開放されて行われる遊技を第1の特別遊技と示す。また、抽選ゲームにて当りの特別図柄(本実施形態では[2][5])が導出されて、下大入賞口装置26が開放されて行われる遊技を第2の特別遊技と示す。また、抽選ゲームにて当りの特別図柄(本実施形態では[3][6][7])が導出されて、下大入賞口装置26が開放されて行われる遊技を第3の特別遊技と示す。これらの大当り遊技及び特別遊技では、上大入賞口装置20又は下大入賞口装置26が予め定めた開放態様で開放して遊技球が流入可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得られることとなる。
第1の特別遊技は、当り抽選の当選(抽選ゲームで特別図柄[1]又は[4]が導出される)によって行われる補助遊技中に予め定めた獲得条件が成立することを当り条件として発生する。補助遊技は、第1の特別遊技〜第3の特別遊技を発生させるチャンスを遊技者に付与するための遊技である。獲得条件(発生契機)は、補助遊技中に上大入賞口装置20へ流入した遊技球が特別入賞口36に入球し、特別入賞口スイッチSW7で検知されることとしている。したがって、第1の特別遊技は、必ず補助遊技を経由するとともに当該補助遊技中に獲得条件が成立することによって発生し、補助遊技中に獲得条件が成立しなかった場合には発生しない。すなわち、第1の特別遊技は、当り抽選の当選のみの条件では発生しない。特別図柄[1]と[4]は、補助遊技中における上大入賞口装置20の開放回数を示すものであり、特別図柄[1]が「1回開放」を、特別図柄[4]が「2回開放」を示す。本実施形態では、特別図柄[1]と[4]が第1種図柄となる。また、本実施形態では、補助遊技において上大入賞口装置20が「360(ms)」を1回の開放時間として開放され、2回以上開放する場合にはインターバル時間「800(ms)」を空けて開放される。
第2の特別遊技は、当り抽選の当選(抽選ゲームで特別図柄[2]又は[5]が導出される)によって行われる補助遊技中に予め定めた獲得条件が成立することを当り条件として発生する。獲得条件は、補助遊技中に上大入賞口装置20へ流入した遊技球が特別入賞口36に入球し、特別入賞口スイッチSW7で検知されることとしている。したがって、第2の特別遊技は、必ず補助遊技を経由するとともに当該補助遊技中に獲得条件が成立することによって発生し、補助遊技中に獲得条件が成立しなかった場合には発生しない。すなわち、第2の特別遊技は、当り抽選の当選のみの条件では発生しない。特別図柄[2]と[5]は、補助遊技中における上大入賞口装置20の開放回数を示すものであり、特別図柄[2]が「1回開放」を、特別図柄[5]が「2回開放」を示す。本実施形態では、特別図柄[2]と[5]が第2種図柄となる。
第3の特別遊技は、当り抽選の当選(抽選ゲームで特別図柄[3][6][7]が導出される)によって行われる補助遊技中に予め定めた獲得条件が成立することを当り条件として発生する。獲得条件は、補助遊技中に上大入賞口装置20へ流入した遊技球が特別入賞口36に入球し、特別入賞口スイッチSW7で検知されることとしている。したがって、第3の特別遊技は、必ず補助遊技を経由するとともに当該補助遊技中に獲得条件が成立することによって発生し、補助遊技中に獲得条件が成立しなかった場合には発生しない。すなわち、第3の特別遊技は、当り抽選の当選のみの条件では発生しない。特別図柄[3][6][7]は、補助遊技中における上大入賞口装置20の開放回数を示すものであり、特別図柄[3]が「1回開放」を、特別図柄[6]が「2回開放」を、特別図柄[7]が「3回開放」を示す。本実施形態では、特別図柄[3][6][7]が第3種図柄となる。
大当り遊技は、当り抽選に当選(抽選ゲームで特別図柄[0]が導出される)することを当り条件として発生する。すなわち、大当り遊技は、特別遊技とは異なり、当り抽選の当選のみによって発生する。本実施形態では、特別図柄[0]が第4種図柄となる。
以下、第1の特別遊技〜第3の特別遊技、及び大当り遊技について説明する。
これらの遊技は、複数回のラウンド遊技から構成される。ラウンド遊技は、条件装置(上大入賞口装置20又は下大入賞口装置26)が開放し、条件装置への遊技球の入球を許容する遊技である。第1の特別遊技〜第3の特別遊技、及び大当り遊技中は、予め定めた最大ラウンド遊技数の範囲内でラウンド遊技が繰り返し行われる。
最初に、第1の特別遊技を説明する。
第1の特別遊技では、上大入賞口装置20が開放することによってラウンド遊技が行われる。第1の特別遊技のラウンド遊技は、上大入賞口装置20が規定回数(本実施形態では18回)開放する、又は上大入賞口装置20へ規定個数(本実施形態では10球)の遊技球が入球するうち、何れか一つのラウンド終了条件が成立するまでを1回として行われる。換言すれば、ラウンド終了条件として、上大入賞口装置20の開放時間(1回のラウンド遊技における合計開放時間、ここでは規定回数に各回の開放時間を乗じた時間)又は上大入賞口装置20へ規定個数が予め定められている。そして、ラウンド遊技中に、継続条件が成立した場合には、予め定めた最大ラウンド数(本実施形態では10ラウンド(10回))の範囲内で次のラウンド遊技が継続して行われ、継続条件が成立しなかった場合に第1の特別遊技が終了する。本実施形態では、継続条件を、ラウンド遊技中に上大入賞口装置20へ流入した遊技球が特別入賞口36へ入球し、特別入賞口スイッチSW7で検知されることとしている。また、継続条件が成立した場合には、次のラウンド遊技が開始するまで継続フラグを設定する(継続フラグに1を設定する)ようになっている。
そして、第1の特別遊技のラウンド遊技では、大入賞口羽根21が間欠的に開動作することによって上大入賞口装置20が間欠的に開放される。具体的に言えば、上大入賞口装置20は、800(ms)の間開放した後に閉鎖し、800(ms)のインターバル時間を空けて再び開放し、最大18回開放するまで前記動作を繰り返す。すなわち、1回のラウンド遊技中、上大入賞口装置20は、開放と閉鎖を繰り返す。このため、遊技盤13に発射された遊技球は、上大入賞口装置20の開放タイミングと一致すれば当該上大入賞口装置20へ流入する可能性があり、閉鎖タイミングと一致すれば上大入賞口装置20へ流入し得ない。なお、第1の特別遊技の開放態様は、補助遊技の開放態様よりも開放時間が長く、有利な開放態様である。
また、第1の特別遊技において、1回目〜9回目までのラウンド遊技では、補助遊技における特別入賞口36への遊技球の入賞確率と同じ確率で継続条件が成立するように、上大入賞口装置20内に設けられた振分装置39を動作させるようになっている。すなわち、補助遊技における特別入賞口36への遊技球の入賞確率と同じ確率で継続条件が成立するように、振分装置39の動作によって上大入賞口装置20へ流入した遊技球を誘導通路40上へ振分け難くなっている。これにより、第1の特別遊技においては、継続条件が必ずしも成立せず、最大ラウンド遊技数分のラウンド遊技が行われない場合がある。
また、第1の特別遊技において、10回目のラウンド遊技では、他のラウンド遊技と同様に振分装置39を動作させるようになっている。しかしながら、このラウンド遊技では、最終回のラウンド遊技であることから、当該ラウンド遊技中に特別入賞口36へ遊技球が入球しても、当該入球に基づいて次のラウンド遊技を継続させない(遊技球の入球を無効にする)ように制御される。
次に、第2の特別遊技を説明する。
第2の特別遊技では、下大入賞口装置26が開放することによってラウンド遊技が行われる。第2の特別遊技のラウンド遊技は、下大入賞口装置26がラウンド遊技毎に予め設定された時間開放する、又は下大入賞口装置26へ規定個数(本実施形態では9球)の遊技球が入球するうち、何れか一つのラウンド終了条件が成立するまでを1回として行われる。換言すれば、ラウンド終了条件として、下大入賞口装置26の開放時間(1回のラウンド遊技における合計開放時間)又は下大入賞口装置26への規定個数が予め定められている。そして、ラウンド遊技が終了した場合には、予め定めた最大ラウンド遊技数(本実施形態では10ラウンド(10回))の範囲内で次のラウンド遊技が継続して行われる。
また、第2の特別遊技において、1回目〜2回目までのラウンド遊技では、下大入賞口装置26の開放時間は、25000(ms)となっており、3回目〜10回目までのラウンド遊技では、下大入賞口装置26の開放時間は、2000(ms)となっている。すなわち、第2の特別遊技において、1回目〜2回目までのラウンド遊技では、下大入賞口装置26は、25000(ms)の間開放した後に閉鎖し、1000(ms)のインターバル時間を空けて再び開放するようになっている。また、第2の特別遊技において、3回目〜10回目までのラウンド遊技では、下大入賞口装置26は、2000(ms)の間開放した後に閉鎖し、1000(ms)のインターバル時間を空けて再び開放するようになっている。
次に、第3の特別遊技を説明する。
第3の特別遊技では、下大入賞口装置26が開放することによってラウンド遊技が行われる。第3の特別遊技のラウンド遊技は、下大入賞口装置26がラウンド遊技毎に予め設定された時間(本実施形態では、25000(ms))開放する、又は下大入賞口装置26へ規定個数(本実施形態では9球)の遊技球が入球するうち、何れか一つのラウンド終了条件が成立するまでを1回として行われる。換言すれば、ラウンド終了条件として、下大入賞口装置26の開放時間(1回のラウンド遊技における合計開放時間)又は下大入賞口装置26への規定個数が予め定められている。そして、ラウンド遊技が終了した場合には、予め定めた最大ラウンド数(本実施形態では10ラウンド(10回))の範囲内で次のラウンド遊技が継続して行われる。また、第3の特別遊技において、1回目〜10回目までのラウンド遊技では、下大入賞口装置26は、25000(ms)の間開放した後に閉鎖し、1000(ms)のインターバル時間を空けて再び開放するようになっている。
以上のように、第2の特別遊技と第3の特別遊技では、1〜2回目までのラウンド遊技は、同じ態様で行われており(即ち、下大入賞口装置26が同じ動作をしており)、3回目からのラウンド遊技の態様が異なっている。つまり、第3の特別遊技の方が、第2の特別遊技よりも有利な態様で行われている(下大入賞口装置26の開放時間が長くなっている)。従って、遊技者は、補助遊技を経て、下大入賞口装置26が開放したとき、2ラウンド目までのラウンド遊技において、下大入賞口装置26の動作から第3の特別遊技が行われているか否かを判断することができず、3回目のラウンド遊技が行われるまで、第3の特別遊技が行われるのではないかと期待させることができる。なお、第2の特別遊技及び第3の特別遊技において、2回目のラウンド遊技では、表示装置35が、特別遊技中の下大入賞口装置26の合計開放時間が長い第3の特別遊技であるか否かを報知する演出を行うようになっている。これにより、2回目のラウンド遊技を注目させ、遊技の興趣を向上することができる。
次に、大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、下大入賞口装置26が開放することによってラウンド遊技が行われる。大当り遊技のラウンド遊技は、下大入賞口装置26が予め定められた時間(本実施形態では1000(ms))開放する、又は下大入賞口装置26へ規定個数(本実施形態では9球)の遊技球が入球するうち、何れか一つのラウンド終了条件が成立するまでを1回として行われる。そして、ラウンド遊技は、当該ラウンド遊技の終了を契機に、予め決められた最大ラウンド数(本実施形態では2R)の範囲で次のラウンド遊技が継続して行われる。大当り遊技のラウンド遊技では、1回のラウンド遊技中、大入賞口扉27が1回開動作することによって下大入賞口装置26が1回開放される。
次に、表示装置35が実行する抽選ゲームに係わる表示演出について説明する。表示装置35では、特別図柄表示装置41において大当りの特別図柄[0]が表示される場合には、抽選ゲームの終了時において大当り遊技が開始することを示す飾り図柄[☆]が表示される。また、表示装置35では、特別図柄表示装置41においてはずれの特別図柄[―]が表示される場合には、抽選ゲームの終了時において抽選ゲームがはずれであることを示す飾り図柄[×]が表示される。
また、特別図柄表示装置41に抽選ゲームの結果として当りの特別図柄[1][2][3]が表示される場合、表示装置35は、当該抽選ゲームの終了時に、上大入賞口装置20が補助遊技中に1回開放することを示す飾り図柄[1]を表示する。また、特別図柄表示装置41に抽選ゲームの結果として当りの特別図柄[4][5][6]が表示される場合、表示装置35は、抽選ゲームの終了時に、上大入賞口装置20が補助遊技中に2回開放することを示す飾り図柄[2]を表示する。特別図柄表示装置41に抽選ゲームの結果として当りの特別図柄[7]が表示される場合、表示装置35は、抽選ゲームの終了時に、上大入賞口装置20が補助遊技中に3回開放することを示す飾り図柄[3]を表示する。
さらに、抽選ゲームにて当りの特別図柄[1][4]が表示された場合であって、補助遊技中に特別入賞口36へ遊技球が入賞し、第1の特別遊技が発生する場合には、表示装置35は、当該発生時において、第1の特別遊技が発生したことを示す飾り図柄[V]を表示する。また、抽選ゲームにて当りの特別図柄[2][5]が表示された場合であって、補助遊技中に特別入賞口36へ遊技球が入賞し、第2の特別遊技が発生する場合、表示装置35は、当該発生時において、第2の特別遊技又は第3の特別遊技が発生し、下大入賞口装置26が開放することを示す飾り図柄[↓]を表示する。また、抽選ゲームにて当りの特別図柄[2][5]が表示された場合であって、第2の特別遊技が行われる場合、表示装置35は、当該第2の特別遊技の2回目のラウンド遊技において、第2の特別遊技が発生したことを示す飾り図柄[○]を表示する。
また、抽選ゲームにて当りの特別図柄[3][6][7]が表示された場合であって、補助遊技中に特別入賞口36へ遊技球が入賞し、第3の特別遊技が発生する場合、表示装置35は、当該発生時において、第2の特別遊技又は第3の特別遊技が発生し、下大入賞口装置26が開放することを示す飾り図柄[↓]を表示する。また、抽選ゲームにて当りの特別図柄[3][6][7]が表示された場合であって、第3の特別遊技が行われる場合、表示装置35は、当該第3の特別遊技の2回目のラウンド遊技において、第3の特別遊技が発生したことを示す飾り図柄[◎]を表示する。なお、表示装置35は、第2の特別遊技又は第3の特別遊技が発生する場合、抽選ゲーム開始から2回目のラウンド遊技が開始するまで同じ表示演出を実行するように構成されている。これにより、遊技者は、2回目のラウンド遊技が開始するまで第2及び第3の特別遊技のうちいずれの特別遊技が付与されたか、表示演出からは認識できないようになっている。
また、本実施形態において表示装置35は、特別図柄表示装置41に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。さらに、表示装置35は遊技領域13aの真ん中に配置されている一方、特別図柄表示装置41は遊技領域13aの端に配置されている。このため、遊技者は、表示装置35に表示された飾り図柄から抽選ゲームの抽選結果(大当り又ははずれなど)を認識する。
また、本実施形態のパチンコ機10は、左始動入賞口22、右始動入賞口23又は中始動入賞口24へ遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球の個数を記憶し、特別図柄用の始動保留球の記憶数(保留記憶数)として機内部(主制御基板50のRAM50c)で記憶されるようになっている。抽選ゲーム、特別遊技又は大当り遊技が行われている場合に累積された保留記憶数は、保留中(抽選ゲーム待機中)の抽選ゲームの回数を示している。保留記憶数は、各始動入賞口22〜24に遊技球が入賞することで1加算され、抽選ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、抽選ゲーム、特別遊技又は大当り遊技中に各始動入賞口22〜24へ遊技球が入賞すると、保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、図2に示すように、表示装置35の右側には、保留記憶数に基づく保留中の抽選ゲームの回数を遊技者に報知するための保留記憶数表示部Rが配設されている。
保留記憶数表示部Rは、保留ランプR1、保留ランプR2、保留ランプR3及び保留ランプR4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプR1〜R4の点灯個数により、保留中の抽選ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプR1のみが点灯している場合には1回の抽選ゲームが保留中であることを示し、保留ランプR1〜R4の全てが点灯している場合には4回の抽選ゲームが保留中であることを示している。
また、本実施形態のパチンコ機10は、変動時間短縮(以下、「時短」と示す)機能を備えている。時短機能は、大当り遊技終了後、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮される入球率向上状態を特典として付与する機能である。また、この入球率向上状態において、中始動入賞口24の始動口羽根25は、時短状態が付与されている場合と、入球率向上状態が付与されていない通常状態の場合とでは、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。詳しく説明すると、通常状態時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、始動口羽根25が1回開放し、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、時短状態時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、始動口羽根25が開放する回数が増加(例えば、3回)するとともに、1回の開放において開放してから1000ms(通常状態に比較して長い時間)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、始動口羽根25は、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当り遊技又は特別遊技が生起される迄の間、付与される。
次に、本実施形態のパチンコ機10の制御構成を図3〜図7にしたがって説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板50が装着されている。主制御基板50は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを所定の制御信号として出力する。また、機裏側には、表示装置35、装飾ランプ16、スピーカ17及び発光ランプ43を制御する演出制御基板51が装着されている。また、機裏側には、遊技球(賞球など)の払い出しをする払出装置53を制御する払出制御基板52が装着されている。演出制御基板51及び払出制御基板52は、主制御基板50が出力した各種の制御信号を入力し、該制御信号に基づき所定の制御を実行する。
以下、主制御基板50について詳しく説明する。
主制御基板50には、メインCPU50aと、ROM50bと、RAM50cとが設けられている。メインCPU50aは、当り判定用乱数、当り図柄決定用乱数、普通図柄当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新し、更新後の値をRAM50cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。当り判定用乱数は、当り抽選に用いる乱数である。当り図柄決定用乱数は、当り抽選に当選し、当該抽選結果が補助遊技の発生の場合(第1の特別遊技〜第3の特別遊技が発生する場合)に、補助遊技中における上大入賞口装置20の開放回数及び第1〜第3の特別遊技のいずれを発生させるかを決定する際に用いる乱数である。普通図柄当り判定用乱数は、普通当り抽選に用いる乱数である。
メインCPU50a(主制御基板50)には、始動入賞口スイッチSW1〜SW3と、カウントスイッチSW4〜SW6と、特別入賞口スイッチSW7と、ゲートスイッチSW8と、排出スイッチSW9が接続されている。各スイッチSW1〜SW9は、遊技球を検知すると、検知信号をメインCPU50aに出力し、当該メインCPU50aは、各スイッチSW1〜SW9からの検知信号を入力する。
メインCPU50a(主制御基板50)には、大入賞口羽根21を作動させるソレノイドSL1と、始動口羽根25を作動させるソレノイドSL2と、大入賞口扉27を作動させるソレノイドSL3と、振分装置39を作動させるアクチュエータとが接続されている。メインCPU50aは、各ソレノイドSL1〜SL3及びアクチュエータに制御信号を出力し、大入賞口羽根21、始動口羽根25、大入賞口扉27及び振分装置39を所定の動作態様で動作させる。また、メインCPU50aには、特別図柄表示装置41が接続されており、特別図柄を変動表示させて抽選ゲームを実行させることができる。
また、ROM50bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM50bには、大当り判定値、当り判定値、普通図柄当り判定値などの各種判定値が記憶されている。大当り判定値及び当り判定値は、当り抽選に用いる判定値である。普通図柄当り判定値は、普通当り抽選に用いる判定値である。
また、ROM50bには、抽選ゲームの変動時間(演出時間)を定めた複数種類(本実施形態では2種類)の変動パターンが記憶されている。本実施形態では、変動時間として「1000(ms)」を定めた変動パターンP1と、変動時間として「12000(ms)」を定めた変動パターンP2とが記憶されている。変動パターンP1は、当り抽選の抽選結果が「当り」の場合に選択されるパターンとされ、変動パターンP2は、当り抽選の抽選結果が「大当り」又は「はずれ」の場合に選択されるパターンとされている。すなわち、本実施形態では、当り抽選の抽選結果に応じて上大入賞口装置20が開放する補助遊技を発生させる場合、その抽選ゲームの変動時間は、前記抽選結果に応じて下大入賞口装置26が開放する大当り遊技を発生させる場合の抽選ゲームの変動時間よりも短くなる。さらに、本実施形態では、大当り遊技が発生する場合及び上大入賞口装置20と下大入賞口装置26の何れも開放されずにはずれとなる場合、その抽選ゲームの変動時間は同一時間とされているとともに、補助遊技が発生する場合の抽選ゲームの変動時間よりも長くなる。また、ROM50bには、特別遊技におけるラウンド遊技中の振分装置39の動作態様を定めた動作パターンが記憶されている。
RAM50cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。RAM50cには、上大入賞口装置20や下大入賞口装置26に流入した遊技球の入球個数、各種の計時時間(タイマ)、上大入賞口装置20や下大入賞口装置26の開放回数が記憶される。計時時間としては、たとえば、大当り遊技、及び各種特別遊技のラウンド遊技における上大入賞口装置20及び下大入賞口装置26の開放時間が記憶される。
以下、メインCPU50aがメイン制御プログラムに従って実行する各種制御内容を説明する。図4は抽選ゲームの仕様を示し、図5は特別図柄と特別遊技との関係を示し、図6は補助遊技の仕様を示し、図7は特別遊技の仕様を示す。本実施形態のパチンコ機10では、これらの仕様に基づき制御を行う。本実施形態では、メインCPU50aが、以下の制御を実行することにより、当り判定手段、大当り判定手段、ラウンド制御手段、特別遊技決定手段、特別遊技状態発生手段、及びゲーム制御手段として機能する。また、演出制御基板51が、遊技演出制御手段として機能する。
メインCPU50aは、左始動入賞口22、中始動入賞口24、右始動入賞口23のいずれかへ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1〜SW3が出力する検知信号を入力すると、RAM50cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、メインCPU50aは、特別図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。また、メインCPU50aは、保留判定を肯定判定している場合、当り判定用乱数及び当り図柄決定用乱数の値をRAM50cから取得し、その取得した当り判定用乱数及び当り図柄決定用乱数の値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けてRAM50cの所定の記憶領域に格納する。なお、メインCPU50aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える特別図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、当り判定用乱数及び当り図柄決定用乱数の値を取得しない。
そして、メインCPU50aは、抽選ゲームの開始直前に、RAM50cの所定の記憶領域に格納した当り判定用乱数の値を読み出し、当り抽選を行う。詳しくは、メインCPU50aは、まず、読み出した当り判定用乱数の値とROM50bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定を行う。なお、図4に示すように、本実施形態において、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、3/449としている。大当り判定の判定結果が肯定(当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、メインCPU50aは、当り抽選の抽選結果として大当りを決定する。一方、大当り判定の判定結果が否定の場合、メインCPU50aは、当り判定用乱数の値とROM50bに記憶されている当り判定値とを比較し、当りか否かの当り判定を行う。なお、本実施形態において、当り判定の判定結果が肯定となる確率(当り確率)は、445/449としている。当り判定の判定結果が肯定(当り判定用乱数の値と当り判定値とが一致)の場合、メインCPU50aは、当り抽選の抽選結果として当りを決定する。そして、当り判定の判定結果が否定の場合、メインCPU50aは、当り抽選の抽選結果としてはずれを決定する。
このようにして実行した当り抽選の抽選結果が「大当り」の場合、メインCPU50aは、当り抽選の抽選結果に基づき、変動パターン(本実施形態では変動パターンP2)と特別図柄(本実施形態では[0])を決定する。次に、メインCPU50aは、変動パターンを指示するとともに抽選ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドと、特別図柄を指示する特別図柄指定コマンドを演出制御基板51に出力するとともに、特別図柄表示装置41に表示される特別図柄を変動表示して抽選ゲームを開始する。変動パターン指定コマンドと特別図柄指定コマンドを入力した演出制御基板51は、演出制御プログラムにしたがって表示装置35を制御し、抽選ゲームに係わる表示演出を開始させる。なお、演出制御基板51は、入力した変動パターン指定コマンドと特別図柄指定コマンドを次の抽選ゲームが開始するまで所定の記憶手段に記憶するようになっている。
そして、メインCPU50aは、変動パターンP2に定める変動時間(図4に示す12000(ms))経過後、決定した特別図柄[0]を特別図柄表示装置41に表示させると共に、図柄停止コマンドを演出制御基板51に出力する。図柄停止コマンドを入力した演出制御基板51は、演出制御プログラムにしたがって表示装置35を制御し、特別図柄指定コマンドで指定される特別図柄に応じた飾り図柄[☆]を表示させる。その後、メインCPU50aは、大当り遊技の制御に移行する。
大当り遊技の制御に移行したメインCPU50aは、下大入賞口装置26を開放制御(大入賞口扉27を作動させるソレノイドSL3を制御(励磁及び消磁))し、大当り遊技を発生させる。最初に、メインCPU50aは、下大入賞口装置26が開放するラウンド遊技を開始させるべく、大入賞口扉27を開動作させるようにソレノイドSL3を制御する。そして、ラウンド遊技中、メインCPU50aは、大当り遊技中に行われたラウンド遊技の実回数のカウント、下大入賞口装置26の開放時間の計時、及び下大入賞口装置26へ入球した個数のカウントを行い、ラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを監視する。具体的に言えば、図7に示すように、メインCPU50aは、開放時間が1000msに達したか否か、及び下大入賞口装置26に9球入球したか否かを監視する。
メインCPU50aは、終了条件が成立した場合、ラウンド遊技を終了させるべく、大入賞口扉27を閉動作させるようにソレノイドSL3を制御する。そして、メインCPU50aは、実回数と予め設定されたラウンド遊技回数(2回)を比較し、実回数が最大ラウンド遊技数に達していない場合、ラウンド遊技の終了後、所定のインターバル時間を経て、次のラウンド遊技を開始させる。メインCPU50aは、ラウンド遊技中、前述同様に制御を行う。一方、メインCPU50aは、実回数が最大ラウンド遊技数に達している場合、大当り遊技を終了させる。
これにより、当り抽選で「大当り」に当選した場合には、抽選ゲームにて特別図柄[0]が導出され、大当り遊技が発生する。この場合の大当り遊技では、2回のラウンド遊技が行われ、2ラウンド目のラウンド遊技の終了をもって大当り遊技が終了する。また、本実施形態では、この大当り遊技終了後、時短状態が付与されるようになっている。この時短状態は、所定回数(本実施形態では10回)の抽選ゲームが終了するまでの間継続し、所定回数の抽選ゲームが行われる前に新たな大当り遊技又は特別遊技が発生した場合にはその時点で終了される。時短状態中は、始動口羽根25の開放時間が延長されて、当該中始動入賞口24に遊技球が入球し易くなるので、遊技者は、持ち球を大幅に減らすことなく始動条件を得られることができ、遊技者に有利な特典となる。
一方、実行した当り抽選の抽選結果が「当り」の場合、メインCPU50aは、RAM50cの所定の記憶領域に格納した当り図柄決定用乱数の値を読み出し、当該当り図柄決定用乱数を用いて、抽選ゲームで導出する特別図柄を決定することにより、補助遊技中の上大入賞口装置20の開放回数と、特別遊技の種類を決定する。詳しく説明すると、特別図柄[1]〜[7]には、図5に示すように、それぞれ補助遊技中の上大入賞口装置20の開放回数と、特別遊技の種類が対応付けられており、特別図柄により上大入賞口装置20の開放回数と、特別遊技の種類を決定することができるようになっている。たとえば、特別図柄[2]が導出される場合には、上大入賞口装置20の開放回数[1]と、第2の特別遊技が決定される。また、図5に示すように、特別図柄[1]〜[7]には、それぞれ1又は複数の当り図柄決定用乱数が振り分けられている。そして、メインCPU50aは、読み出した当り図柄決定用乱数の値に対応付けられている特別図柄を決定するようになっている。例えば、読み出した当り図柄決定用乱数の値が「65」である場合、メインCPU50aは、特別図柄[3]を決定するようになっている。なお、本実施形態では、当り図柄決定用乱数は[0]〜[100]までの全101通りの整数値を取り得るように設定されている。
そして、メインCPU50aは、当り抽選の抽選結果に基づき、変動パターン(本実施形態では変動パターンP1)を決定する。メインCPU50aは、特別図柄及び変動パターンを決定すると、変動パターンを指示するとともに抽選ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドと、特別図柄を指示する特別図柄指定コマンドを演出制御基板51に出力するとともに、特別図柄表示装置41に表示される特別図柄を変動表示して抽選ゲームを開始する。変動パターン指定コマンドと特別図柄指定コマンドを入力した演出制御基板51は、演出制御プログラムにしたがって表示装置35を制御し、抽選ゲームに係わる表示演出を開始させる。
そして、メインCPU50aは、変動パターンP1に定める変動時間(図4に示す1000(ms))経過後、決定した特別図柄[1]〜[7]を特別図柄表示装置41に表示させると共に、図柄停止コマンドを演出制御基板51に出力する。図柄停止コマンドを入力した演出制御基板51は、演出制御プログラムにしたがって表示装置35を制御し、特別図柄指定コマンドで指定される特別図柄に応じた飾り図柄[1]〜[3]を表示させる。表示装置35に表示されるこの飾り図柄に基づき、遊技者は、補助遊技中に上大入賞口装置20が何回開放するかを認識することができる。
そして、メインCPU50aは、抽選ゲーム後、補助遊技の制御に移行する。補助遊技の制御に移行したメインCPU50aは、抽選ゲームの終了後、上大入賞口装置20を開放制御(大入賞口羽根21を作動させるソレノイドSL1を制御(励磁及び消磁))し、補助遊技を発生させる。すなわち、メインCPU50aは、抽選ゲームで導出された特別図柄に応じて、図5及び図6に示す回数と時間で上大入賞口装置20が開放されるように制御する。また、補助遊技中、メインCPU50aは、カウントスイッチSW5,SW6からの検知信号を入力したか否か(上大入賞口装置20に遊技球が入球したか否か)を監視する。そして、メインCPU50aは、カウントスイッチSW5,SW6から検知信号を入力した場合、演出制御基板51に上大入賞口装置20に遊技球が入球したことを報知する制御コマンドを出力する。
この制御コマンドを入力すると、演出制御基板51は、指定された特別図柄に応じて発光ランプ43を点灯させるか否かを決定する。詳しくは、演出制御基板51は、第3の特別遊技を発生させることを示す特別図柄[3][6][7]が指定された場合に限り、所定の確率(本実施形態では6/31)で点灯させることを決定する。点灯させることが決定された場合、演出制御基板51は、上大入賞口装置20に遊技球が入球した際に、人形42の目(発光ランプ43)を点灯させるように制御する。このように発光ランプ43が点灯した場合、遊技者は、特別入賞口36に遊技球を入賞させれば、第3の特別遊技が発生することを認識することができ、遊技の意欲が向上する。従って、発光ランプ43は、特別遊技の遊技内容(種類)を報知する報知手段となる。
また、補助遊技中、メインCPU50aは、特別入賞口スイッチSW7からの検知信号を入力したか否か(特別入賞口36に遊技球が入球したか否か)を監視する。そして、メインCPU50aは、特別入賞口スイッチSW7から検知信号を入力した場合、特別図柄に応じて、第1の特別遊技〜第3の特別遊技の中から1つの特別遊技を発生させるべく、各種特別遊技の制御に移行する。その際、メインCPU50aは、演出制御基板51に対して特別遊技が発生したことを知らせる特別遊技発生コマンドを出力する。当該特別遊技発生コマンドを入力した演出制御基板51は、特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄が第1の特別遊技[1][4]である場合、飾り図柄[V]を表示装置35に表示させ、第1の特別遊技が行われることを報知する。
また、メインCPU50aは、抽選ゲームで導出された特別図柄に応じて、図5及び図6に示す回数と時間で上大入賞口装置20が開放し、閉鎖した後、補助遊技中に上大入賞口装置20に流入した遊技球の数(カウントスイッチSW5,SW6に検知された遊技球数)が上大入賞口装置20から排出された遊技球の数(排出スイッチSW9に検知された遊技球数)と一致した場合、補助遊技の制御を終了し、補助遊技を終了させる。なお、メインCPU50aは、補助遊技が終了するまで次の抽選ゲームを開始しないようになっている。
ここで、抽選ゲームにて特別図柄[1][4]が導出され、第1の特別遊技の制御に移行した場合、メインCPU50aは、上大入賞口装置20を開放制御(大入賞口羽根21を作動させるソレノイドSL1を制御(励磁及び消磁)し、第1の特別遊技を発生させる。
第1の特別遊技のラウンド遊技中、メインCPU50aは、ソレノイドSL1を制御し、上大入賞口装置20を開放させる。また、メインCPU50aは、記憶している動作パターンにしたがって振分装置39の動作を制御する。また、第1の特別遊技のラウンド遊技中、メインCPU50aは、上大入賞口装置20の開放回数の計時、及び上大入賞口装置20へ流入した個数のカウントを行い、ラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを監視する。具体的に言えば、図7に示すように、メインCPU50aは、上大入賞口装置20が18回開放したか否か、及び上大入賞口装置20に10球入球したか否かを監視する。また、ラウンド遊技中に、メインCPU50aは、継続条件の有無の判定を行う。すなわち、メインCPU50aは、特別入賞口36に遊技球が入賞した場合(特別入賞口スイッチSW7から検知信号を入力した場合)には、継続フラグを設定する。また、メインCPU50aは、第1の特別遊技中に行われたラウンド遊技の実回数をカウントする。
メインCPU50aは、終了条件が成立した場合、ラウンド遊技を終了させる。そして、メインCPU50aは、ラウンド遊技中に上大入賞口装置20に流入した遊技球の数(カウントスイッチSW5,SW6に検知された遊技球数)が上大入賞口装置20から排出された遊技球の数(排出スイッチSW9に検知された遊技球数)と一致したときに、継続条件が成立している(継続フラグに1が設定されている)場合、ラウンド遊技の回数が最終ラウンド遊技数でなければ、次のラウンド遊技を開始させる。メインCPU50aは、ラウンド遊技中、前述同様に制御を行う。一方、メインCPU50aは、ラウンド遊技中に上大入賞口装置20に流入した遊技球の数(カウントスイッチSW5,SW6に検知された遊技球数)が上大入賞口装置20から排出された遊技球の数(排出スイッチSW9に検知された遊技球数)と一致したときに継続条件が成立していなかった場合、ラウンド遊技の制御を終了し、第1の特別遊技を終了させる。なお、特別遊技が終了するまで次の抽選ゲームは行われないようになっている。
また、抽選ゲームにて特別図柄[2][5]が導出され、第2の特別遊技の制御に移行した場合、メインCPU50aは、下大入賞口装置26を開放制御(大入賞口扉27を作動させるソレノイドSL3を制御(励磁及び消磁)し、第2の特別遊技を発生させる。
第2の特別遊技のラウンド遊技中、メインCPU50aは、ソレノイドSL3を制御し、下大入賞口装置26を開放させる。また、第2の特別遊技のラウンド遊技中、メインCPU50aは、下大入賞口装置26の開放時間の計時、及び下大入賞口装置26へ流入した個数のカウントを行い、ラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを監視する。具体的に言えば、図7に示すように、1回目又は2回目のラウンド遊技である場合、メインCPU50aは、下大入賞口装置26の開放時間が25000msに達したか否か、及び下大入賞口装置26に9球入球したか否かを監視する。また、3回目以降のラウンド遊技である場合、メインCPU50aは、下大入賞口装置26の開放時間が2000msに達したか否か、及び下大入賞口装置26に9球入球したか否かを監視する。また、メインCPU50aは、第2の特別遊技中に行われたラウンド遊技の実回数をカウントする。
メインCPU50aは、終了条件が成立した場合、ラウンド遊技を終了させる。このとき、メインCPU50aは、最終回のラウンド遊技でなければ、所定のインターバル期間を経て、次のラウンド遊技を開始させる。メインCPU50aは、ラウンド遊技中、前述同様に制御を行う。そして、メインCPU50aは、最終のラウンド遊技が行われた場合、第2の特別遊技を終了させる。なお、メインCPU50aは、ラウンド遊技が開始する毎に、何回目のラウンド遊技が行われるかを指定するラウンド指定コマンドを演出制御基板51に出力するようになっている。そして、演出制御基板51は、2回目のラウンド遊技が行われることを指定された場合、演出制御基板51の所定の記憶手段に記憶されている特別図柄指定コマンドを読み出し、当該特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄を確認し、確認した特別図柄[2][5]から第2の特別遊技が行われていることを特定する。そして、演出制御基板51は、当該特別遊技に応じた飾り図柄[○]を表示装置35に表示させ、遊技者に第2の特別遊技が行われていることを確実に報知する。
また、抽選ゲームにて特別図柄[3][6][7]が導出され、第3の特別遊技の制御に移行した場合、メインCPU50aは、下大入賞口装置26を開放制御(大入賞口扉27を作動させるソレノイドSL3を制御(励磁及び消磁)し、第3の特別遊技を発生させる。
第3の特別遊技のラウンド遊技中、メインCPU50aは、ソレノイドSL3を制御し、下大入賞口装置26を開放させる。また、第3の特別遊技のラウンド遊技中、メインCPU50aは、下大入賞口装置26の開放時間の計時、及び下大入賞口装置26へ流入した個数のカウントを行い、ラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを監視する。具体的に言えば、図7に示すように、メインCPU50aは、下大入賞口装置26の開放時間が25000msに達したか否か、及び下大入賞口装置26に9球入球したか否かを監視する。また、メインCPU50aは、第3の特別遊技中に行われたラウンド遊技の実回数をカウントする。
メインCPU50aは、終了条件が成立した場合、ラウンド遊技を終了させる。このとき、メインCPU50aは、ラウンド遊技の実行回数が最大ラウンド遊技数に達していなければ、所定のインターバル期間を経て、次のラウンド遊技を開始させる。メインCPU50aは、ラウンド遊技中、前述同様に制御を行う。そして、メインCPU50aは、最終のラウンド遊技が行われた場合、第3の特別遊技を終了させる。なお、メインCPU50aは、ラウンド遊技が開始する毎に、何回目のラウンド遊技が行われるかを指定するラウンド指定コマンドを演出制御基板51に出力するようになっている。そして、演出制御基板51は、2回目のラウンド遊技が行われることを指定された場合、演出制御基板51の所定の記憶手段に記憶されている特別図柄指定コマンドを読み出し、当該特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄を確認し、確認した特別図柄[3][6][7]から第3の特別遊技が行われていることを特定する。そして、演出制御基板51は、当該特別遊技に応じた飾り図柄[◎]を表示装置35に表示させ、遊技者に第3の特別遊技が行われていることを確実に報知する。
一方、メインCPU50aは、当り抽選で「はずれ」となった場合には、変動パターン(本実施形態では変動パターンP2)と特別図柄(本実施形態では[−])を決定する。そして、メインCPU50aは、変動パターン指定コマンドと特別図柄指定コマンドを演出制御基板51に出力するとともに、特別図柄表示装置41に表示される特別図柄を変動表示して抽選ゲームを開始する。変動パターン指定コマンドと特別図柄指定コマンドを入力した演出制御基板51は、演出制御プログラムにしたがって表示装置35を制御し、抽選ゲームに係わる表示演出を開始させる。
そして、メインCPU50aは、変動パターンP2に定める変動時間(図4に示す12000(ms))経過後、決定した特別図柄[−]を特別図柄表示装置41に表示させると共に、図柄停止コマンドを演出制御基板51に出力する。図柄停止コマンドを入力した演出制御基板51は、演出制御プログラムにしたがって表示装置35を制御し、特別図柄指定コマンドで指定される特別図柄[−]に応じた飾り図柄[×]を表示させる。当り抽選で「はずれ」となった場合には、上大入賞口装置20及び下大入賞口装置26の何れも開放しない。
また、メインCPU50aは、始動入賞口スイッチSW1〜SW3や、カウントスイッチSW4〜SW6からの検知信号を入力すると、賞球の払出し制御を実行する。メインCPU50aは、検知信号を入力すると、当該検知信号から遊技者に払出すべき賞球数を特定し、その個数の賞球の払出しを指示する賞球払出信号を払出制御基板52に出力する。払出制御基板52は、賞球払出信号を入力すると、払出装置53を駆動させて必要な個数の賞球を払出させる。
また、メインCPU50aは、ゲートスイッチSW8からの検知信号を入力すると、普通当り抽選を行う。普通当り抽選は、普通図柄当り判定用乱数と普通図柄当り判定値を用いて行う。本実施形態では、普通図柄当り判定用乱数は[0]〜[10]までの11通りの整数値を取り得るように設定され、11個の値のうち、8個の値を普通図柄当り判定値と定めている。このため、普通当り抽選の抽選結果として「始動口羽根25が開放する」こととなる確率は、11分の8に設定される。メインCPU50aは、普通当りの抽選結果に応じて変動ゲーム表示装置29を制御し、普通図柄変動ゲームを行わせる。そして、メインCPU50aは、普通図柄変動ゲームの開始後、予め定めた変動時間(通常状態時には15000(ms)、時短状態時には1000(ms))の経過時に前記抽選結果を示唆する普通図柄(当り図柄又ははずれ図柄)を導出させ、確定させる。その後、メインCPU50aは、普通当り抽選に当選している場合、通常時であれば中始動入賞口24を300(ms)で1回開放させるように始動口羽根25を作動させるソレノイドSL2を制御し、時短状態時であれば中始動入賞口24を1000(ms)で3回開放させるようにソレノイドSL2を制御する。
以上のように、本実施形態では、抽選ゲームが大当りとなったときには下大入賞口装置26が開放されて大当り遊技が行われ、当りとなったときには特別入賞口36に遊技球が検知されることを契機として第1の特別遊技〜第3の特別遊技が行われる。これにより、遊技盤13に発射された遊技球の動き(遊技球が特別入賞口36に検知されるか否か)によって遊技の展開(特別遊技になるか否かを含め)が変化し、遊技盤13に発射された遊技球の動きを純粋に楽しめるという面白さを持つ。同時に、当り抽選の抽選結果により、大当り遊技が行われることによって遊技の流れが変わり、遊技を飽きさせることなく、興趣を向上することができる。さらに、特別入賞口36に遊技球が検知されるか否かにかかわらず、特別遊技が確実に実行される大当り遊技を備えたことにより、遊技者に対して安定して賞球を払い出すことができ、遊技の技術にかかわらず、遊技を楽しませることができる。また、特別遊技となった場合にも、上大入賞口装置20が開放される第1の特別遊技と、下大入賞口装置26が開放される第2及び第3の特別遊技とで、遊技の仕方が異なる。このため、飽きが少なく、遊技者に遊技を継続させることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)上大入賞口装置20(第1の可変入賞球装置)が開放される第1の特別遊技と、下大入賞口装置26(第2の可変入賞球装置)が開放される第2又は第3の特別遊技を備えた。これにより、特別遊技の種類が増え、新たなゲーム性を付与することができる。すなわち、第1の特別遊技により、遊技盤13に発射された遊技球の動きによって遊技の展開(つまり、ラウンド遊技が継続するか否か)が変化し、遊技盤に発射された遊技球の動きを純粋に楽しむことができると共に、第2又は第3の特別遊技を発生させて遊技の流れを変えて遊技の飽きを防止することができる。また、特別遊技における下大入賞口装置26の合計開放時間が異なる第2及び第3の特別遊技が行われるため、下大入賞口装置26が開放されたとき、遊技者にどちらの特別遊技が実行されるかについて関心を持たせ、興趣を向上させることができる。
(2)さらに、メインCPU50aは、第1の特別遊技の各ラウンド遊技終了時において特別入賞口36への遊技球の入賞(特別入賞口スイッチSW7による遊技球の検知)を条件として次回のラウンド遊技に移行させるため、第1の特別遊技が行われた場合、特別入賞口36へ無事に入賞されるか否かに対する関心を遊技者に持たせることができる。その一方で、第1の特別遊技の各ラウンド遊技において、特別入賞口36に遊技球が入賞しても、予め決められた個数の遊技球が上大入賞口装置20に流入するまで又は上大入賞口装置20が予め決められた時間開放するまで各ラウンド遊技が継続される(終了しない)。このため、特別入賞口36に遊技球が入賞する(継続条件が成立する)と同時にラウンド遊技が終了するパチンコ機と異なり、ラウンド遊技数に応じて安定して遊技球を獲得できることとなる。従って、第1の特別遊技が実行されたとき、遊技者は特別入賞口36に遊技球が入賞するか否かについてだけ集中することができるようになり、遊技の興趣が向上する。
(3)振分装置39に、補助遊技中と同様の動作を第1の特別遊技中にも行わせた。このため、第1の特別遊技中は、補助遊技中と同じ確率で遊技球が特別入賞口36に入賞するようになり、次のラウンド遊技に必ず移行するわけではない。従って、各ラウンド遊技において遊技球が特別入賞口36により無事に検知されるか否かに対する興趣(スリル)を向上することができる。
(4)メインCPU50aは、第2の特別遊技の実行中、所定回数(本実施形態では2回目)のラウンド遊技が実行された後、ラウンド遊技における下大入賞口装置26の開放時間を変化させた(25000ms→2000msへ)。このため、下大入賞口装置26の開放時間についてバリエーションを持たせ、ラウンド遊技に対する遊技の興趣を向上させることができる。
(5)第2の特別遊技及び第3の特別遊技の1〜2回目までのラウンド遊技において、下大入賞口装置26の開放時間は、第2の特別遊技、第3の特別遊技のいずれであっても同じ(25000ms)である。すなわち、1〜2回目までのラウンド遊技において、下大入賞口装置26の動作からでは、より遊技者に有利な第3の特別遊技が付与されたか否かを判別することができない。従って、遊技者は、特別遊技が終了するまで、第3の特別遊技であることを期待して遊技を継続する。このため、特別遊技に対する遊技の興趣を向上させることができる。また、第2及び第3の特別遊技の2回目のラウンド遊技中、表示装置35に第2及び第3の特別遊技のうちいずれが行われているかを報知する表示演出を実行させるようにした。このため、2回目のラウンド遊技中に表示演出を注目させ、遊技の興趣を向上することができる。
(6)上大入賞口装置20と別体で設けられるとともに、第2及び第3の特別遊技中に開放する下大入賞口装置26とを設けた。このため、第2及び第3の特別遊技は、各始動入賞口22〜24による遊技球の検知により上大入賞口装置20で補助遊技が行われ、該補助遊技中に特別入賞口36により遊技球が検知される場合に下大入賞口装置26で行われる。そして、下大入賞口装置26が開放される第2又は第3の特別遊技では、該特別遊技の開始から所定回数目(2回目)のラウンド遊技を経過するまでの間、下大入賞口装置26の開閉態様を同じにする一方で、所定回数目のラウンド遊技の経過後、下大入賞口装置26の開閉態様が異なるようにした。その結果、発生する特別遊技の種類に応じて、特別遊技中の下大入賞口装置26が開放状態となっている開放時間の合計が異なるとともに、遊技者の獲得する賞球が異なるゲーム性を有することとなる。また、第2及び第3の特別遊技において、表示装置35は、所定回数目(2回目)のラウンド遊技が経過するまでは、同じ表示演出を実行するため、少なくとも所定回数目のラウンド遊技を経過するまでいずれの特別遊技が付与されているかを遊技者に認識させ難く構成されている。このようなゲーム性により、補助遊技中は、遊技球の動きに遊技者を注目させることができる。その一方で、特別遊技中には、所定回数目のラウンド遊技を経過してその後の下大入賞口装置26の開閉態様に注目させることができる。したがって、遊技盤に発射された遊技球の動きを遊技者に楽しませつつ、新たな遊技性を付与して興趣の向上を図ることができる。
(7)抽選ゲームで表示される特別図柄の種類によって特別遊技の種類が異なることとなる。このようなゲーム性により、補助遊技中は、遊技球の動きに遊技者を注目させることができるとともに、抽選ゲームの表示内容及び抽選ゲームに係わる表示演出にも遊技者を注目させることができる。したがって、特別遊技が発生する迄のプロセスにおいて遊技盤に発射された遊技球の動きを遊技者に楽しませつつ、複数の大入賞口装置20,26を備えたことによって新たなゲーム性を付与し、興趣の向上を図ることができる。
(8)各始動入賞口22〜24で遊技球を検知した後、補助遊技が実行されるため、始動入賞口22〜24で遊技球が検知されるタイミングと、特別入賞口36で遊技球が検知されるタイミングとには、タイムラグが生じる。このため、始動入賞口22〜24の遊技球の検知時に特別遊技の種類を特定する構成にすることで、前記タイムラグを用いて特定遊技の種類を示唆したりする演出(第3の特別遊技が発生される場合には、発光ランプ43を発光させる、上大入賞口装置20の開放回数を3回とする等)を実行することが可能となる。
(9)第2及び第3の特別遊技において、所定回数目(3回目)以降のラウンド遊技では、表示装置35は、特別図柄に応じた飾り図柄を表示して、特別遊技の種類を認識できるようにした。このため、演出内容から、遊技者に特別遊技の種類を認識させることができ、所定回数目のラウンド遊技の下大入賞口装置26の開閉態様だけでなく、所定回数目のラウンド遊技の表示装置35の演出の内容にも注目させることができる。したがって、遊技者が注目する点を特別遊技中に設けることで、特別遊技の興趣を向上させることができる。
(10)発光ランプ43は、補助遊技中に上大入賞口装置20に遊技球が流入した(カウントスイッチSW5,SW6で遊技球が検知される)際、指定された特別図柄に応じて、特別遊技の種類を予め示唆する(第3の特別遊技であるか否かを示唆する)場合がある。このため、他の特別遊技(第1又は第2の特別遊技)と比較して有利な第3の特別遊技の発生が示唆された場合、遊技者に特別入賞口36に遊技球を入賞(検知)させる意欲を持たせることができる。また、補助遊技中における遊技の興趣を向上させることができる。
(11)特別遊技には、上大入賞口装置20が開放する第1の特別遊技と、下大入賞口装置26が開放する第2の特別遊技及び第3の特別遊技があるため、発光ランプ43が、特別遊技が開始する前に予め示唆することにより、遊技者はどちらの大入賞口装置20,26を狙って遊技球を発射させればよいのかを事前に知ることができる。これにより、遊技者に余裕を持って特別遊技を実行させることができる。
(12)最大ラウンド遊技数まで安定して(確実に継続して)遊技球を獲得でき、且つ遊技球を入賞させるチャンスが多い(下大入賞口装置26の開放時間が長い)第3の特別遊技が決定された場合に、発光ランプ43は、第3の特別遊技が発生することを予め示唆する。すなわち、最後のラウンド遊技まで実行できるかわからない第1の特別遊技や、開放時間が短い第2の特別遊技でないことが報知されるので、補助遊技中に特別入賞口36に遊技球を検知させるという遊技者の意欲を増大させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
(13)特別入賞口36に遊技球が入賞するか否かにかかわらず、抽選ゲームの抽選結果が大当りとなるだけで確実に実行される大当り遊技を備えたことにより、遊技者に対して安定して賞球を払い出すことができ、遊技の技術にかかわらず、遊技を楽しませることができる。また、特別遊技となった場合にも、上大入賞口装置20が開放される第1の特別遊技と、下大入賞口装置26が開放される第2の特別遊技とで、遊技の仕方が異なる。このため、飽きが少なく、遊技者に遊技を継続させることができる。
(14)抽選ゲームが大当りとなった場合、時短状態が付与される。このため、大当りとなった場合には、下大入賞口装置26が開放するという特典だけでなく、大当り遊技後の抽選ゲームにおいても特典が付与されることとなる。これにより、遊技の流れがさらに複雑化して遊技者を飽きさせることなく、遊技の興趣が向上する。さらに、始動入賞口22〜24に遊技球が入賞しやすくなるので、遊技の技術にかかわらず、遊技者に対して安定して特別遊技が付与されるチャンスを与えることができ、技術の劣った遊技者に対しても遊技を楽しませることができる。
(15)補助遊技における上大入賞口装置20の開放回数(合計開放時間)は、下大入賞口装置26の開放時間が長い第3の特別遊技が決定された場合、開放時間が短い第2の特別遊技が決定された場合と比較して長くした。すなわち、遊技者にとってより有利な第3の特別遊技が決定された場合には、より特別遊技が発生しやすくなるようにした。このため、補助遊技中における上大入賞口装置20の開放時間が長い場合、遊技者に、有利な第3の特別遊技が決定されたと期待を持たせるとともに、特別入賞口36へ遊技球を入賞させる意欲を持たせることができる。
(16)補助遊技における上大入賞口装置20の開放回数(合計開放時間)は、最後までラウンド遊技が確実に行われる第3の特別遊技が決定された場合、最後までラウンド遊技が行われるか否かが確実でない(特別入賞口36に遊技球が入賞するか否か確実でない)第1の特別遊技が決定された場合と比較して長くした。すなわち、遊技者にとってより有利な第3の特別遊技が決定された場合には、より特別遊技が発生しやすくなるようにした。このため、補助遊技中における、上大入賞口装置20の開放時間が長い場合、遊技者に、有利な第3の特別遊技が決定されたと期待を持たせるとともに、特別入賞口36へ遊技球を入賞させる意欲を持たせることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態では、抽選ゲームが大当りとなり、大当り遊技を付与していたが、抽選ゲームが大当りとならなくても良い(大当り遊技が付与されなくても良い)。また、時短状態を大当り遊技終了後に付与していたが、時短状態を付与しなくても良い。
○上記実施形態の大当り遊技では、最大ラウンド遊技数が2回で、下大入賞口装置26の開放時間が1000msであったが、任意に変更しても良い。例えば、最大ラウンド遊技数を15回とし、開放時間を25000msとしてもよい。
○上記実施形態では、振分装置39は、第1の特別遊技中、補助遊技中と同じ態様で動作して、特別入賞口36へ遊技球を入賞させる確率を補助遊技中と同じ確率としていたが、任意に変更しても良い。例えば、所定回数(例えば5回)のラウンド遊技が行われるまで、特別入賞口36へ遊技球を入賞させる確率を補助遊技中よりも高くしても良い。逆に、所定回数のラウンド遊技が行われた後は、特別入賞口36へ遊技球を入賞させる確率を補助遊技中よりも低くしても良い。このようにすれば、第1の特別遊技におけるラウンド遊技の継続条件が成立する確率が変更され、遊技の興趣が向上する。
○上記実施形態では、抽選ゲームにて、第3の特別遊技が発生することが決定した場合、演出制御基板51は、上大入賞口装置20に遊技球が入球したことを報知する制御コマンドを入力したとき(メインCPU50aがカウントスイッチSW5,SW6から検知信号を入力したとき)に発光ランプ43を、所定の確率で点灯させるか否かを決定したが、決定しなくても良い。すなわち、発光ランプ43を、所定の確率で点灯して第3の特別遊技が発生することを示唆しなくても良い。
○上記実施形態では、抽選ゲームにて、第3の特別遊技が発生することが決定した場合、演出制御基板51は、上大入賞口装置20に遊技球が入球したことを報知する制御コマンドを入力したとき(メインCPU50aがカウントスイッチSW5,SW6から検知信号を入力したとき)に発光ランプ43を、所定の確率で点灯させるか否かを決定した。この別例として、演出制御基板51は、所定の確率で抽選ゲーム終了時に点灯させるか否かを決定してもよい。すなわち、発光ランプ43を、抽選ゲーム終了時に所定の確率で点灯させて第3の特別遊技が発生することを示唆してもよい。
○上記実施形態では、発光ランプ43が所定の確率で点灯して第3の特別遊技が発生することを示唆したが、他の演出実行手段にて第3の特別遊技が発生することを示唆してもよい。例えば、スピーカの音声出力により、第3の特別遊技が発生することを示唆してもよい。
○上記実施形態では、抽選ゲームにて、第3の特別遊技が発生することが決定された場合、上大入賞口装置20の開放回数を多くして、第3の特別遊技が発生することを示唆する場合があったが、開放回数を多くしなくてもよい。
○上記実施形態では、第2の特別遊技は、途中のラウンド遊技から開放時間を変更したが、最初のラウンド遊技から開放時間を短くしても良い。
○上記実施形態では、第3の特別遊技のラウンド遊技における下大入賞口装置26の開放時間を一定としたが、所定のラウンド遊技から開放時間を長くしても良い。この場合、第2の特別遊技のラウンド遊技における下大入賞口装置26の開放時間を一定とすることもできる。
○上記実施形態の第2及び第3の特別遊技では、各ラウンド遊技における下大入賞口装置26の開放回数は、1回であったが、任意に変更しても良い。例えば、3回に変更しても良い。
○上記実施形態において、発光ランプ43は、第3の特別遊技よりも不利な第2の特別遊技が発生する場合において点灯してもよい。このように、余り有利でない特別遊技が発生することが報知された場合、特別入賞口36に遊技球を検知させた後に遊技者を落胆させることがない。逆に特別入賞口36に遊技球が検知されなくても、余り有利でない特別遊技であるために、遊技者を落胆させることがすくない。
○上記実施形態において、第3の特別遊技よりも不利な第2の特別遊技が発生する場合、補助遊技中における上大入賞口装置20の開放回数を少なくしても良い。このように遊技者にとって不利な第2の特別遊技が決定された場合には、特別遊技が発生しにくくなっているので、第3の特別遊技が行われなくて遊技者に落胆させる機会を減らすことができる。
○上記実施形態では、第2及び第3の特別遊技は、共に10回のラウンド遊技が行われるようになっていたが、特別遊技毎に最大ラウンド遊技数を変更しても良い。例えば、第2の特別遊技の最大ラウンド遊技数を5とし、第3の特別遊技の最大ラウンド遊技数を15としてもよい。
○上記実施形態では、始動入賞口22〜24への遊技球の入賞を契機に、抽選ゲームが実行され、抽選結果が当りとなった場合には特別遊技の種類を決定していたが、特別入賞口36へ遊技球が入賞した際に、特別遊技の種類を決定するようにしても良い。このようにすれば、遊技者は、特別入賞口36へ遊技球が入賞するまで特別遊技の種類を認識することが不可能となり、特別入賞口36へ遊技球が入賞後に報知される特別遊技の種類について注目させることができる。これにより、特別入賞口36へ遊技球が入賞後も遊技の興趣を向上させることができる。
○上記実施形態において、特別図柄表示装置41は、7セグメントLEDで構成され、[0]〜[7]の数字図柄及び[−]の図柄を表示させていたが、特別図柄表示装置41の構成及び特別図柄の表示態様は任意に変更しても良い。例えば、複数の発光ランプから特別図柄表示装置41を構成し、特定の発光パターンにより特別図柄を表現しても良い。このようにすれば、遊技者から特別図柄の種類を認識しにくくなり、特別図柄の表示態様から抽選ゲームが当りとなったか否か、及び特別図柄の種類などを識別しにくくすることができる。従って、遊技者は、より表示演出などから特別図柄の種類等を認識することになり、表示演出などの遊技演出に対する注目度を上げ、遊技の興趣を向上することができる。
○上記実施形態において、発光ランプ43は、第3の特別遊技が発生するか否かのみを示唆するだけであったが、第1の特別遊技及び第2の特別遊技を示唆するように構成しても良い。
○上記実施形態において、時短機能を、大当り遊技終了後、普通図柄変動ゲームの変動時間を短縮するとともに、作動ゲート28の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率(当り当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動する入球率向上状態を特典として付与する機能としてもよい。
○上記実施形態において、大当り遊技の種類は、1種類であったが、複数種類設けても良い。例えば、ラウンド数が異なる3種類の大当り遊技を設けても良いし、時短状態が付与される期間が異なる2種類の大当り遊技を設けても良い。この場合、大当り遊技の種類毎に、大当り図柄を対応付け、始動入賞口22〜24に遊技球が入賞したとき、メインCPU50aが、大当り遊技の種類を決定するため(すなわち、大当り図柄を決定するため)に大当り図柄用乱数を取得する必要がある。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)開閉動作を行う第1の開閉部材を有する第1の可変入賞球装置と、前記第1の可変入賞球装置とは別体で設けられ、開閉動作を行う第2の開閉部材を有する第2の可変入賞球装置と、複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示装置を備え、前記図柄変動ゲームの表示結果が予め定めた当り表示結果である場合、前記第1の開閉部材が開動作して前記第1の可変入賞球装置を開放する補助遊技に移行させ、当該補助遊技中に遊技球が前記第1の可変入賞球装置の入賞空間内に設けた特別入賞検知手段で検知されることを契機に、前記第1の可変入賞球装置又は前記第2の可変入賞球装置を開放して当該装置への遊技球の入賞を許容する特別遊技が行われる遊技機において、始動入賞検知手段が遊技球を検知したことを契機に、前記図柄変動ゲームを当りとするか否かを判定する当り判定手段と、前記当り判定手段の判定結果に基づき、最終停止図柄を導出する前記図柄変動ゲームを前記表示装置に表示させるゲーム制御手段と、前記特別遊技を発生させる特別遊技状態発生手段と、前記特別遊技を構成する複数回のラウンド遊技中、前記第1の可変入賞球装置及び前記第2の可変入賞球装置の開放制御を実行するラウンド制御手段と、を備え、前記特別遊技状態発生手段は、前記当り判定手段が肯定判定したとき、前記特別遊技時とは異なる態様で前記第1の可変入賞球装置が開放する補助遊技を発生させ、当該補助遊技中に前記第1の可変入賞球装置に流入した遊技球が当該装置内に設けた特別入賞検知手段で検知されることを契機に、前記補助遊技よりも遊技者に有利な態様で前記第1の可変入賞球装置が開放する第1の特別遊技、予め決められた時間、前記第2の可変入賞球装置が開放する第2の特別遊技、又は前記第2の特別遊技よりも長い時間、前記第2の可変入賞球装置が開放する第3の特別遊技の何れかを発生させるように構成されており、前記ラウンド制御手段は、前記第2の特別遊技又は前記第3の特別遊技のラウンド遊技にて、予め決められた個数の遊技球が第2の可変入賞球装置に流入した場合又は第2の可変入賞球装置が予め決められた時間開放した場合、当該ラウンド遊技を終了させ、ラウンド遊技の実行回数が予め決められた最大ラウンド遊技数に達していないことを条件として、次のラウンド遊技に移行させる一方、前記第1の特別遊技のラウンド遊技にて、予め決められた個数の遊技球が第1の可変入賞球装置に流入した場合又は第1の可変入賞球装置が予め決められた時間開放した場合、当該ラウンド遊技を終了させるとともに、当該終了させたラウンド遊技中に特別入賞検知手段で遊技球が検知されたこと及びラウンド遊技の実行回数が予め決められた最大ラウンド遊技数に達していないことを条件として次のラウンド遊技に移行させることを特徴とする遊技機。
(ロ)前記第1の可変入賞球装置には、所定の確率で第1の可変入賞球装置に流入した遊技球を前記特別入賞検知手段に誘導する誘導部材が備えられ、前記誘導部材は、前記特別遊技中、前記補助遊技中における確率と同じ確率で流入した遊技球を前記特別入賞検知手段に誘導することを特徴とする技術的思想イに記載の遊技機。
(ハ)前記ラウンド制御手段は、前記第2の特別遊技の実行中、所定回数のラウンド遊技が実行された後、ラウンド遊技における第2の可変入賞球装置の開放時間を変化させることを特徴とする技術的思想イ又はロに記載の遊技機。
(ニ)前記ラウンド制御手段は、前記第2の特別遊技の実行中、最初のラウンド遊技から所定回数のラウンド遊技が終了するまでの間、前記第3の特別遊技のラウンド遊技における前記第2の可変入賞球装置の開放時間と同じ開放時間にて、前記第2の可変入賞球装置を開放させ、前記所定回数のラウンド遊技を行った後は、前記第2の可変入賞球装置の開放時間を短く変化させて前記第2の可変入賞球装置を開放させることを特徴とする技術的思想イ又はロに記載の遊技機。
20…上大入賞口装置、21…大入賞口羽根、26…下大入賞口装置、27…大入賞口扉、35…表示装置、39…振分装置、50…主制御基板、50a…メインCPU、50b…ROM、50c…RAM、SW7…特別入賞口スイッチ。