以下に、本発明の実施形態に係る遊技機の構成および動作について説明する。
[第1実施形態]
[遊技機の概観]
まず、図1〜図6を用いて、遊技機の概観について説明する。図1は、本実施形態に係る遊技機における外観を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る遊技機の分解斜視図である。図3は、本実施形態に係る遊技機における遊技盤の正面図である。図4は、本実施形態に係る遊技機の遊技盤の裏面側におけるスイッチ類の配置を示す概略図である。図5は、本実施形態に係る遊技機におけるLEDユニットの正面図である。図6は、本実施形態に係る遊技機における制御回路を示すブロック図である。
図1および図2に示すように、遊技機1001は、ガラスドア1010、皿ユニット1011、発射装置1012、液晶表示装置1013および遊技盤1014が、ベースドア1015に支持された構造を有している。ベースドア1015は、裏面側に排出ユニット1016および基板ユニット1017を支持しており、本体1018の開口1181に嵌め込まれている。
ガラスドア1010は、ベースドア1015に対して開閉自在に軸着されている。このガラスドア1010は、中央に形成された開口1101を有しており、その開口1101には透過性を有する保護ガラス1019が配設されている。この保護ガラス1019は、ガラスドア1010が閉鎖された状態で遊技盤1014の前面に対面するように配設されている。ガラスドア1010には、上部にスピーカ1021が配設され、左右にランプ1022が配置されている。スピーカ1021は、例えば音声での告知や演出、エラー報知を行うためのものである。ランプ1022は、演出や告知等各種の報知を行うものである。
皿ユニット1011は、遊技球を貯留するためのものであり、ガラスドア1010の下部においてベースドア1015に配設されている。この皿ユニット1011は、上皿1111の下方に下皿1112を一体化したユニットとして構成されている。
上皿1111は、後述する遊技領域1140に発射させる遊技球を貯留するためのものである。上皿1111には、払出口1113および操作ボタン1020が設けられている。この払出口1113は、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うためのものであり、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出される。操作ボタン1020は、所謂「CHANCEボタン」あるいは「プッシュボタン」等と呼ばれるものであり、例えば上述する液晶表示装置1013において表示されるCHANCE演出(いわゆるカットイン演出や可動体の可動の有無等)を行うか否かを選択するために、あるいは大当りの期待度を報知する演出(例えば会話演出の会話内容や文字色)において期待度を報知させるときに遊技者によって操作されるものである。
下皿1112には、払出口1114が設けられている。この払出口1114は、払出口1113と同様に、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行い、所定の払出条件が成立した場合に遊技球が排出するものである。
発射装置1012は、後述する遊技領域1140に、上皿1111に貯留された遊技球を発射するためのものである。この発射装置1012は、パネル体1121の表面側に発射ハンドル1122を設けたものであり、ベースドア1015の右下部に配設されている。
パネル体1121は、皿ユニット1011および発射装置1012をベースドア1015に配設するとき、皿ユニット1011の右下部と一体化されるものである。このパネル体1121の裏側には、遊技球を発射するための駆動装置(図示略)が設けられている。駆動装置としては、例えば発射ソレノイドが使用される。
液晶表示装置1013は、第1始動口1034および第2始動口1035への遊技球の入賞に基づく大当り抽選の結果の他、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄(装飾図柄)、通常状態での演出画像、大当り中の演出画像、デモ演出、および保留数を表示するものである。液晶表示装置1013は、遊技盤1014の略中央に配設されている。
なお、演出手段としては、液晶表示装置1013に代えて、または液晶表示装置1013に加えて、例えばプラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRTディスプレイ、ランプ、スピーカあるいは可動役物を単独または組み合わせて使用してもよい。
遊技盤1014は、保護ガラス1019の後方に位置するように、ベースドア1015の前方に配設されている。この遊技盤1014は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1140を有している。この遊技領域1140は、ガイドレール1031に囲まれ、複数の遊技釘が打ち込まれたものである。
特に図3に示すように、遊技盤1014には、ガイドレール1031、1032、ステージ1033、第1始動口1034、第2始動口1035、通過ゲート1036、第1および第2ゲート1047A、1047B、第1および第2保留表示部1037、1038、大入賞口1039、開閉扉1040、および一般入賞口1041、1042、1043、1044、およびLEDユニット1005が設けられている。
ガイドレール(外レール)1031は、遊技領域1140を区画(画定)するために遊技領域1140を囲むように配置されている。ガイドレール(内レール)1032は、ガイドレール1031とともに遊技球を遊技盤1014の上部に案内するためのものであり、遊技盤1014の左側においてガイドレール1031の内側に配設されている。
ステージ1033は、遊技領域1140における遊技球の流下領域を振り分けるものであり、遊技盤1014の上部に設けられている。発射装置1012によって発射された遊技球は、遊技盤1014に打ち込まれた遊技釘(図示せず)、ステージ1033等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤1014を流下する。この過程において、第1始動口1034、第2始動口1035、通過ゲート1036、第1および第2ゲート1047A、1047B、大入賞口1039、あるいは一般入賞口1041〜1044に、遊技球が入賞し、入賞しなかった遊技球はアウト口1045から排出される。遊技球は、発射ハンドル1122の回動角度が小さい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が小さいために主としてステージ1033の左側を流下する一方で、発射ハンドル1122の回転角度が大きい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が大きいために主としてステージ1033の右側を流下する。一般に、ステージ1033の左側に遊技球を流下させる打ち方は左打ち、ステージ1033の右側に遊技球を流下させる打ち方は右打ちと呼ばれている。
第1始動口1034および第2始動口1035は、遊技球の入賞(通過)を条件に大当り抽選の契機を与えるとともに、大当り抽選の結果を第1および第2特別図柄表示部1052、1053や液晶表示装置1013において表示させる契機を与えるものである。
第1始動口1034は、遊技盤1014の中央やや下方位置に設けられている。第1始動口1034の後方には、第1始動口スイッチ1340(図4)が配置されている。第1始動口スイッチ1340によって遊技球が検出された場合、遊技機の内部(図2の基板ユニット1017)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。
第2始動口1035は、第1始動口1034の右上方に設けられており、その後方に第2始動口スイッチ1350(図4)が配置されている。第2始動口スイッチ1350によって遊技球が検出された場合、遊技機1001の内部(図2の基板ユニット1017)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。この第2始動口1035は、普通電動役物としての羽根部材1046によって入賞困難性が決定される。
羽根部材1046は、左右方向に回動するものであり、第2始動口1035への遊技球の入賞を可能とする開放状態と、第2始動口1035への遊技球の入賞を不可能または困難とする閉鎖状態と、を選択可能とするものである。羽根部材1046は、後述する普通図柄表示部1050において所定の図柄で停止表示(点灯・消灯の組み合わせ)されたときに、所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口1035に遊技球が入りやすくなる。
例えば、普通図柄ゲームにおいて、低確率状態(通常状態)における当り確率は、例えば1/256であり、これに当選した場合に、羽根部材1046が0.3秒間、1回開放する。高確率状態(時短状態)における当り確率は、例えば255/256であり、これに当選した場合に、羽根部材1046が1.3秒間、3回開放する。また、普通図柄ゲームの1回の当り遊技に対する第2始動口1035への最大入賞カウント数は8カウントである。
なお、普通電動役物は、羽根部材1046を左右に回動させるものに限らず、例えば、舌状部材が遊技盤1014の前後に移動するもの、あるいは遊技盤1014の前後に回動して第2始動口1035を開閉する開閉扉であってもよい。
通過ゲート1036は、第2始動口1035を開放するための普通図柄抽選を行う契機を与えるものであり、遊技盤1014の左側および右側の中央位置に設けられている。この普通図柄抽選の結果は、後述する普通図柄表示部1050において表示される。後述の普通図柄表示部1050において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1131に表示されるようにしてもよい。
遊技機1001では、大当り遊技終了後に、通常状態、あるいは大当り確率が通常状態よりも高くなる確率変動状態、普通図柄抽選の当選確率が高くなる時短状態に移行する。なお、確率変動状態と時短状態とには同時に移行することもあるため、大当り遊技終了後に移行する状態として、通常状態(非確率変動状態であり、非時短状態である)、時短状態(非確率変動状態であり、時短状態である)、確率変動状態(確率変動状態であり、非時短状態である)、確変時短状態(確率変動状態であり、時短状態である)がある。時短状態では、普通図柄抽選の当選確率が高くなるため、普通電動役物としての羽根部材1046のサポートによって第2始動口1035への入賞が容易となる。この状態は「電サポ」と呼ばれる状態であり、特別図柄ゲームの保留球が貯まりやすくなるとともに、第2始動口35への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。
なお、時短状態に移行した場合は、所定回数分(例えば50回分)の大当りの抽選の結果を、特別図柄表示部1052、1053において表示するまで継続する。
第1および第2保留表示部1037、1038は、後述する第1または第2特別図柄表示部1052、1053が変動表示しているときに、第1または第2始動口スイッチ1340、1350によって遊技球が検出された場合、第1または第2特別図柄表示部1052、1053(図5)において変動表示中の第1または第2特別図柄が停止表示されるまで、第1または第2始動口1034、1035への遊技球の入球に基づく第1または第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。変動表示していた第1または第2特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた第1または第2特別図柄の変動表示が開始される。ここで、第1および第2特別図柄の変動表示の優先順位は、本実施形態では、第2特別図柄のほうが第1特別図柄よりも高い。なお、第1および第2始動口1034、1035への入賞順にしたがって、対応する第1および第2特別図柄を順次変動表示させるようにしてもよい。
ここで、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されている。本実施形態においては、第1始動口1034および第2始動口1035への入球による第1および第2特別図柄の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。したがって、第1および第2特別図柄の双方、すなわち第1始動口1034および第2始動口1035への入賞保留数は、合計で最大8個となる。第1特別図柄に対する第1特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が、メインRAM1062(図6参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、メインRAM1062(図6参照)の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。
なお、第1および第2保留表示部1037、1038に代えて、あるいは第1および第2保留表示部1037、1038に加えて、液晶表示装置1013において、第1始動口1034への入賞の保留、および第2始動口1035への入賞の保留を表示するようにしてもよい。
第1始動口1034の上方には、第1ゲート1047Aが設けられ、第2始動口1035の上方には、第2ゲート1047Bが設けられている。第1始動口1034と第1ゲート1047Aの間隔は、遊技球が通過可能である間隔とされている。第2始動口1035第2ゲート1047Bの間隔は、遊技球が通過可能である間隔とされている。大当り遊技状態となった場合に、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過することで、大入賞口1039を開放させることができる。すなわち、第1および第2ゲート1047A、1047Bは、大当り遊技状態において、大入賞口1039を開放させる契機となる機能を有している。
大入賞口1039は、遊技者に有利な遊技状態である特別遊技状態(大当り遊技状態)のときに開放される部分であり、第1始動口1034および第2始動口1035の略中間位置の下方に設けられている。この大入賞口1039には、カウントスイッチ1390(図4参照)が設けられている。このカウントスイッチ1390は、大入賞口1039への遊技球の入賞数をカウントするためのものであり、遊技球の入賞が確認されると、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。
開閉扉1040は、大入賞口1039を開放状態あるいは閉鎖状態に制御するものであり、大入賞口1039を覆うように配置されている。すなわち、開閉扉1040は、大入賞口1039に遊技球の入賞が可能な開放状態、および、遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態、に変化するように駆動される。開閉扉1040による大入賞口1039の開閉駆動は、後述する第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
ここで、大当り遊技状態には、通常状態よりも遊技球を獲得できる状態(出玉あり大当り遊技状態)と、実質的に遊技球を獲得できない状態(出玉なし大当り遊技状態)とが含まれる。本実施形態では、出玉なし大当り遊技状態の終了後は、大当り当選確率が通常状態よりも高い確率変動状態に移行する。このような出玉なし大当り遊技状態の終了後に確率変動遊技状態に移行させる大当り遊技状態を、突然確率変動という。この突然確率変動は、「突然確変」あるいは「突確」とも呼ばれる。
なお、特別遊技状態には、大当り遊技状態の他に小当り遊技状態が含まれることとしてもよい。なお、「小当り」とは、小当り後に移行する小当り遊技状態の前後において、遊技状態の変化がない当りをいう。具体的には、通常遊技状態において小当りとなって小当り遊技状態を消化した場合、この小当り遊技状態後の遊技状態は小当り遊技状態前の通常遊技状態のままであり、確率変動遊技状態に移行することはない。同様に、確率変動遊技状態において小当りとなって小当り遊技状態を消化した場合、この小当り遊技状態後の遊技状態は小当り遊技状態前の確率変動遊技状態のままであり、通常遊技状態に移行することもない。
また、小当り遊技状態は、開閉扉1040は開放するものの、開閉扉1040の開閉速度が速く、実質的に遊技球を獲得できない状態とすればよい。小当りにおける開閉扉1040の開閉動作は、上述の出玉なし大当り遊技状態における開閉扉1040の開閉動作と同一または類似することとしてもよい。これにより、遊技者は、開閉扉1040の開閉動作を確認しただけでは、どちらの当りが成立したか区別することが困難である。
開閉扉1040による大入賞口1039の開放状態は、カウントスイッチ1390(図4参照)によるカウント値(遊技球の通過数)が所定個数(例えば7個)となるか、あるいは開放時間が所定時間(例えば約25秒または0.1秒)を経過するまで維持される。一方、遊技球の通過数が所定数となった場合、または開閉扉1040の開放時間が所定時間となった場合には、開閉扉1040は大入賞口1039を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、大入賞口1039の開放状態と閉鎖状態が繰り返される。本実施形態での大当り遊技状態は、大入賞口1039の開放状態が15回または4回に設定されている。大当り遊技状態において、大入賞口1039が開放状態とされている遊技状態は「ラウンドゲーム」といい、大入賞口1039が開放状態から閉鎖状態にされてから次に大入賞口1039が開放状態とされるまでの大入賞口1039の閉鎖状態を「ラウンド間ゲーム」あるいは「インターバル」という。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド(1R)、2回目を第2ラウンド(2R)と呼称する場合がある。本実施形態では、大当り遊技状態での大入賞口1039の開放回数は16回、12回、10回、4回または2回であるが、開放回数が16回の大当りを「16R大当り」、開放回数が12回の大当りを「12R大当り」、開放回数が10回の大当りを「10R大当り」、開放回数が4回の大当りを「4R大当り」、開放回数が2回の大当りを「2R大当り」と呼ぶこともできる。
一般入賞口1041〜1044は、遊技球の入賞を条件に規定個数の遊技球を払い出させる役物である。これらの一般入賞口1041〜1044は、装飾部材を配置することにより遊技盤1014の左下部および右下部にそれぞれ2個ずつ形成されている。一般入賞口1041〜1044に遊技球が入賞したときには、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。
また、図4に示すように、上述した第1始動口1034、第2始動口1035、大入賞口1039、一般入賞口1041〜1044の後方には、それぞれ、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440が配設され、通過ゲート1036の内部には通過ゲートスイッチ1360が配設され、第1および第2ゲート1047A、1047Bの内部には、第1および第2ゲートスイッチ1361A、1361Bが配設され、それぞれの入球または通過が検知される。また、開閉扉1040および羽根部材1046の後方には、それぞれ、大入賞口ソレノイド1400および普通電動役物ソレノイド1460が配設され、それぞれの可動部材の駆動が行われる。
図5に示すように、LEDユニット1005は、普通図柄表示部1050、普通図柄用保留表示部1051、第1特別図柄表示部1052、第2特別図柄表示部1053、第1特別図柄用保留表示部1054、および第2特別図柄用保留表示部1055を有している。また、LEDユニット1005には、ラウンドランプ1056が設けられている。
普通図柄表示部1050は、普通電動役物(羽根部材1046(図3および図4参照))を駆動して第2始動口1035を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものであり、2つのLEDランプ1501、1502を含んでいる。LEDランプ1501、1502は、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって普通図柄として変動表示された後、停止表示される。羽根部材1046(図3および図4参照)は、普通図柄表示部1050におけるLEDランプ1501、1502の点灯・消灯の組み合わせが所定の態様となったときに、羽根部材1046(図3および図4参照)を所定のパターンで開閉駆動して、第2始動口1035の入球困難性の選択を行う。
普通図柄用保留表示部1051は、2つのLEDランプ1511、1512の点灯、消灯または点滅によって保留されている普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示するものである。LEDランプ1511、1512による保留表示は、例えば保留数が「1」の場合にはLEDランプ1511が点灯し、LEDランプ1512が消灯する。保留数が「2」の場合にはLEDランプ1511およびLEDランプ1512ともに点灯し、保留数が「3」の場合にはLEDランプ1511が点滅し、LEDランプ1512が点灯し、保留数が「4」の場合にはLEDランプ1511およびLEDランプ1512ともに点滅する。
第1および第2特別図柄表示部1052、1053は、「特別図柄ゲーム」に対する大当り抽選の結果を示すものであり、それぞれ8個のLEDランプ1520、1530を含んでいる。第1特別図柄表示部1052は、第1始動口1034への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第1始動口1034への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第2特別図柄表示部1053は、第2始動口1035への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第2始動口1035への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第1および第2特別図柄表示部1052、1053の変動表示は、各LEDランプ1520、1530が個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。大当り抽選の結果は、第1および第2特別図柄表示部1052、1053の8つのLEDランプ1520、1530の点灯・消灯によって形成される表示パターン(特別図柄)によって表示される。
また、ラウンドランプ1056は、停止図柄(大当り図柄)に応じた態様で点灯するように構成されている。すなわち、遊技球が第1または第2ゲート1047A、1047Bを通過することによってラウンドが決定され、決定されたラウンド数に応じてラウンドランプ1056が点灯する。
大当り抽選に当選した場合には、特別図柄が特定の停止表示態様に停止表示された後、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行させられる。この大当り遊技状態となった場合には、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過することを条件に、上述のように開閉扉1040(図3および図4参照)が駆動制御され、大入賞口1039(図3および図4参照)が開放状態とされて遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、大当り当選しなかった場合には、特別図柄として、ハズレ図柄が停止表示されて遊技状態が維持される。また、小当り遊技状態を有する場合には、小当りに当選した場合には、小当りに対応する特別図柄が停止表示され、所定のパターンで開閉扉1040が駆動される。
液晶表示装置1013の表示領域1131では、第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053で表示される特別図柄の変動表示中においては、特定の場合を除いて、液晶表示装置1013の表示領域1131において、数字からなる識別図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「9」のような数字が3列変動表示される。一方、第1特別図柄表示部1052(図5参照)および第2特別図柄表示部1053(図5参照)において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置1013の表示領域1131でも装飾図柄が停止表示される。
なお、以下の装飾図柄の説明において、単に「停止表示」と表現した場合には、「仮停止表示」および「確定停止表示」を含むものとする。液晶表示装置1013に表示される装飾図柄の「仮停止表示」とは、完全に図柄が停止した態様での表示ではなく、装飾図柄が小刻みに揺れて変動表示している状態であり、再度装飾図柄が変動表示する可能性がある停止表示である。また、液晶表示装置1013に表示される装飾図柄の「確定停止表示」とは、完全に装飾図柄が停止した態様での表示であり、再度装飾図柄が変動表示する可能性がない停止表示を意味する。仮停止表示は、特別図柄(第1または第2特別図柄1052、1053))の大当り変動終了時に表示される装飾図柄の表示態様であり、確定停止表示とは、特別図柄(第1または第2特別図柄1052、1053))のハズレ変動終了時または大当り中の図柄停止表示時に表示される装飾図柄の表示態様である。仮停止表示状態では、装飾図柄が完全に停止することなく、僅かに揺れ動くような停止態様となる。
また、第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様の場合には、大当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1131において表示される。具体的には、第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な大当りに対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置1013の表示領域1131において表示される装飾図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄がすべて揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1131において表示される。
なお、出球を得ることが困難な小当り遊技状態を有する場合には、小当りであることを遊技者に把握させる演出画像を、液晶表示装置1013の表示領域1131において表示しなくてもよい。
第1特別図柄用保留表示部1054のLEDランプ1541、1542および第2特別図柄用保留表示部1055のLEDランプ1551、1552は、点灯、消灯または点滅によって保留されている特別図柄の変動表示の実行可能回数(保留個数)を表示するものである。第1特別図柄用保留表示部1054および第2特別図柄用保留表示部1055の表示態様は、それぞれ第1および第2保留表示1037、1038の表示に対応しており、第1特別図柄用保留表示部1054におけるLEDランプ1541、1542および第2特別図柄用保留表示部1055におけるLEDランプ1551、1552での保留個数の表示態様は、普通図柄用保留表示部1051におけるLEDランプ1511、1512による保留個数の表示態様と同一である。
また、LEDユニット1005には、ラウンド数表示装置1056が設けられており、主制御回路1006において決定されたラウンド数が表示される。
[遊技機の電気的構成]
遊技機の電気的構成について図を用いて説明する。
図6は、本実施形態に係る遊技機における制御回路を示すブロック図である。図6に示すように、遊技機1001は、遊技の制御を行う主制御回路1006と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路1007と、を備えている。
主制御回路1006は、メインCPU1060、メインROM1061(読み出し専用メモリ)、メインRAM1062(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路1063、I/Oポート1064、コマンド出カポート1065、およびバックアップコンデンサ1066を備えているとともに、各種の装置や各種のスイッチと接続されている。
メインCPU1060は、メインROM1061およびメインRAM1062と接続されており、メインROM1061に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM1061は、メインCPU1060により遊技機1001の動作を制御するためのプログラム、例えば、図9〜図19に示す処理をメインCPU1060に実行させるためのプログラムの他、各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM1062は、メインCPU1060の一時記憶領域として、種々のフラグおよび変数の値を記憶する機能を有する。メインCPU1060の一時記憶領域としては、メインRAM1062に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路1063は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU1060に接続されている。
I/Oポート1064は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU1060に送信し、メインCPU1060からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出カポート1065は、メインCPU1060からのコマンドを副制御回路1007に送信するものである。
バックアップコンデンサ1066は、電断時において、例えば、メインRAM1062に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM1062に記憶されている各種データを保持することに用いられる。
主制御回路1006に接続される各種の装置としては、LEDユニット1005の他、ソレノイド(大入賞口ソレノイド1400、電動役物ソレノイド1460)、外部端子板1080が含まれる。
図5に示すように、LEDユニット1005は、上述のように普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示部1050、普通図柄用保留表示部1051、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示部1052および第2特別図柄表示部1053、第1特別図柄用保留表示部1054、第2特別図柄用保留表示部1055、ラウンド数を表示するラウンド数表示装置1056を含んでいる。
大入賞口ソレノイド1400は、開閉扉1040を駆動させて大入賞口1039を開放状態または閉鎖状態とする。また、普通電動役物ソレノイド1460は、普通電動役物としての羽根部材1046を開閉する。
外部端子板1080は、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置、あるいはホール全体の遊技機1001を管理するホールコンピュータ等の外部機器1090にデータ送信するためのものである。
主制御回路1006に接続される各種のスイッチとしては、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350、通過ゲートスイッチ1360、第1および第2ゲートスイッチ1361A、1361B、カウントスイッチ1390、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440、およびバックアップクリアスイッチ1081が含まれる。第1始動口スイッチ1340および第2始動口スイッチ1350は、第1および第2始動口1034、1035を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。通過ゲートスイッチ1360は、通過ゲート1036を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。第1および第2ゲートスイッチ1361A、1361B、第1および第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。カウントスイッチ1390は、大入賞口1039の所定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440は、一般入賞口1041、1042、1043、1044を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。バッククリアスイッチ1081は、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするものである。
主制御回路1006にはさらに、払出・発射制御回路1082が接続されている。払出・発射制御回路1082は、払出装置1083および発射装置1012を制御するものであり、払出装置1083、発射装置1012およびカードユニット1084が接続されている。カードユニット1084は、遊技者の操作によって、カードユニット1084に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル1085との間で送受信可能である。払出・発射制御回路1082は、主制御回路1006から供給される賞球制御コマンド、カードユニット1084から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置1083に対して所定の信号を送信することにより、払出装置1083に遊技球を払い出させる。払出・発射制御回路1082はさらに、発射装置1012の発射ハンドル1122が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
副制御回路1007は、コマンド出力ポート1065およびコマンド入力ポート1070を介して主制御回路1006に接続されており、主制御回路1006からコマンドが供給されるように構成されている。この副制御回路1007は、主制御回路1006から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU1071、プログラムROM1072、ワークRAM1073、表示制御回路1074、音声制御回路1075およびランプ制御回路1076を備えている。
サブCPU1071は、プログラムROM1072に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU1071は、主制御回路1006から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路1007の制御を行う。
プログラムROM1072には、サブCPU1071により遊技機1001の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。プログラムや各種のテーブルは、プログラムROM1072に代えて、あるいはプログラムROM1072に加えて、コンピュータにおいて読み取り可能な他の記憶媒体に記録されたものを使用することができる。この場合の記憶媒体としては、例えばハードディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジを使用することができる。また、上述のプログラムやテーブルは、電源投入後に遊技機1001の外部のサーバからダウンロードし、ワークRAM1073に記録するようにしてもよい。
ワークRAM1073は、サブCPU1071の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶するものである。サブCPU1071の一時記憶領域としては、ワークRAM1073に代えて、あるいはワークRAM1073に加えて、他の読み書き可能な記憶媒体を使用することができる。
表示制御回路1074はサブCPU1071から供給されるデータに応じて、液晶表示装置1013における表示制御を行うためのものであり、画像データプロセッサ(VDP)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等から構成されている。表示制御回路1074は、サブCPU1071から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置1013に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データが含まれる。
表示制御回路1074はさらに、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置1013に供給する。液晶表示装置1013では、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音声制御回路1075は、スピーカ1021から発生させる音声に関する制御を行うためのものであり、例えば音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。音源ICは、スピーカ1021から発生させる音声の制御を行うものである。音源ICは、サブCPU1071から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択することができる。音源ICはさらに、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給することもできる。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ1021から音声を発生させる。
ランプ制御回路1076は、装飾ランプ等を含むランプ1022の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。
副制御回路1007はさらに、操作ボタン1020の操作に応じて所定の信号を出力する押下操作ボタンスイッチ1201および、第1および第2ジョグダイアルの操作に応じて処理の信号を出力する第1および第2ジョグダイアルスイッチ1023A、1023Bに接続されている。副制御回路1007は、押下操作ボタンスイッチ1201から出力される信号に基づいて、例えば表示制御回路1074、音声制御回路1075、およびランプ制御回路1076を制御してチャンス演出を行う。
本実施形態では、図6に示すように、主制御回路1006から副制御回路1007に信号を供給できるが、副制御回路1007から主制御回路1006に対して信号を供給できないように構成されている。しかし、副制御回路1007から主制御回路1006に対して信号を送信できるような構成としてもよい。
[遊技機の特別図柄決定用テーブル]
図7は、本実施形態に係る遊技機の大当り判定用テーブルを示す図であって、図7(A)は通常遊技状態において用いられる大当り判定用テーブルであり、図7(B)は確変遊技状態において用いられる大当り判定用テーブルである。大当り判定用テーブルに関するデータは、メインROM1061に記憶されている。本実施形態の場合、これら大当り判定用テーブルは、第1および第2特別図柄ゲームのいずれにおいても参照されるテーブルとなっているが、これに限られず、第1および第2特別図柄ゲームごとに別々の大当り判定用テーブルを用いるようにしてもよい。
図7(A)に示すように、通常遊技状態において第1または第2始動口1034、1035の始動入賞の場合は、第1または第2特別図柄ゲームが行われ、それぞれ1/300の確率で大当りに当選する。なわち、0〜299の300個の乱数値のうち、1個(乱数値0)が大当りとされる。これに対して、図7(B)に示すように、高確率遊技状態(確変遊技状態)において第1または第2始動口1034、1035の始動入賞の場合は、第1または第2特別図柄ゲームが行われ、それぞれ、1/30の確率で大当りに当選する。なわち、0〜299の300個の乱数値のうち、10個(乱数値0〜9)が大当りとされる。
そして、第1または第2特別図柄ゲームにおいて大当りに当選した場合、図7(C)に示すように、主制御回路1006において大当り図柄決定用乱数値の抽選が0〜5の数値範囲で行われる。
図7(C)に示すように、図7(A)または(B)における大当り判定結果が「大当り」である場合においては、大当り図柄決定用乱数値が「0」〜「3」の場合が確変大当り、「4」〜「5」の場合が通常大当りとされている。また、大当り判定結果が「ハズレ」である場合においては、大当り図柄決定用乱数値が「0」〜「5」の場合が「ハズレ」とされている。確変大当りの場合には、次回まで電サポがつき、通常大当りの場合には、50回の電サポがつくようになっている。ただし、これらの電サポの回数は他の回数であってもよい。
大当り図柄決定用乱数値は、所定の停止図柄(大当り図柄)に対応付けられている。停止図柄は、その数値が大当りの種類に対応しており、変動パターンを決定する際(図8)に参照されるものである。第1または第2始動口1034、1035への入賞における大当り図柄において、確変大当りは「A」、通常大当りは「B」、ハズレは「C」に対応している。
また、これらA〜Cのそれぞれに、第1特別図柄表示部1052の8つのLEDランプ1520または第2特別図柄表示部1053の8つのLEDランプ1530の点灯パターンが対応している。例えば、停止図柄「A」は、第1または第2特別図柄表示部1052、1053のLEDランプ1520または1530のうち、最上段のランプが点灯するパターンであり、停止図柄「B」は、上2段のランプが点灯するパターンであり、停止図柄「C」は、上3段のランプが点灯するパターンである。
なお、本実施形態の場合、大当り図柄決定用テーブル(図7(C))は、第1および第2特別図柄ゲームのいずれにおいても参照されるテーブルとなっているが、これに限られず、第1および第2特別図柄ゲームごとに別々の大当り図柄決定用テーブルを用いるようにしてもよい。
また、一部または全部の大当りについて、大当り図柄決定用乱数に基づいて、ラウンド数を決定するようにしてもよい。
[遊技機のラウンド決定用テーブル]
図8は、本実施形態に係る遊技機のラウンド数および大入賞口の開放パターンを決定するためのラウンド決定用テーブルを示す図であって、図8(A)は、大当り遊技状態であってラウンド数が決定されていない状態において第1ゲート1047Aを遊技球が通過した場合に用いられるラウンド決定用テーブルであり、図8(B)は、大当り遊技状態であってラウンド数が決定されていない状態において第2ゲート1047Bを遊技球が通過した場合に用いられるラウンド決定用テーブルである。ラウンド決定用テーブルに関するデータは、メインROM1061に記憶されている。
ラウンド決定用テーブルにより、大当りに当選した後の大入賞口の開放パターンおよびラウンド数を決定することができる。本実施形態の場合、第1または第2始動口1034、1035に始動入賞しただけでは大入賞口1039は開放せず、始動入賞の後、特別図柄表示装置1052または1053において特別図柄が大当り図柄で確定停止表示されて大当り遊技状態に移行し、さらに、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過することによって大入賞口1039の開放パターンおよびラウンド数が決定され、当該決定された開放パターンに応じて大入賞口1039が開放されるようになっている。
大当り遊技状態となった後に第1ゲート1047Aを遊技球が通過したことが検出された場合に、図8(A)に示すラウンド決定用テーブルを用いてラウンド数および大入賞口1039の開放パターンが主制御回路1006において決定される。また、大当り遊技状態となった後に第2ゲート1047Bを遊技球が通過したことが検出された場合に、図8(B)に示すラウンド決定用テーブルを用いてラウンド数および大入賞口1039の開放パターンが主制御回路1006において決定される。主制御回路1006は、取得したラウンド決定用乱数に基づいて、ラウンド数および大入賞口1039の開放パターンを決定する。
図8(A)に示すように、第1ゲート1047Aへの入賞の場合には、ラウンド決定用乱数値が0〜24のときにラウンド数が16R(ラウンド)の開放パターン1および開放パターンデータ「01」が決定される。また、ラウンド決定用乱数値が25〜74のときにラウンド数が10R(ラウンド)の開放パターン2および開放パターンデータ「02」が決定される。また、ラウンド決定用乱数値が75〜99のときにラウンド数が4R(ラウンド)の開放パターン3および開放パターンデータ「03」が決定される。
また、図8(B)に示すように、第2ゲート1047Bへの入賞の場合には、ラウンド決定用乱数値が0〜79のときにラウンド数が12R(ラウンド)の開放パターン4および開放パターンデータ「04」が決定される。また、ラウンド決定用乱数値が80〜99のときにラウンド数が2R(ラウンド)の開放パターン5および開放パターンデータ「05」が決定される。
なお、図8においては、第1および第2ゲート1047A、1047Bごとに開放パターンが異なるようにしたが、同じにしてもよく、それぞれ逆のテーブルを用いて開放パターンおよびラウンド数を決定するようにしてもよい。
また、図8に示した開放パターンおよびラウンド数以外の開放パターンおよびラウンド数を決定可能としてもよい。この場合、ラウンド数の期待値が上記2つのテーブル(図8(A)、(B))と同じ10R(ラウンド)になるように設定することが好ましい。但し、同じラウンド数としなくてもよい。
また、ラウンド数は全て同一であって、開放時間を異ならせることによって、各大当りの価値が異なるようにしてもよい。
また、上記2つのテーブル(図8(A)、(B))とも複数のラウンド数の中から何れかを決定するようにしたが、それぞれ1つのラウンドのみを設けるようにしてもよい。
[遊技機のメイン処理]
主制御回路1006(メインCPU1060)によって行われるメイン処理について図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係る遊技機の主制御回路によって行われるメイン処理のフローチャートである。
図9に示すように、メインCPU1060は、まず初期化処理を行う(S2001)。この処理において、メインCPU1060は、バックアップ復帰処理、初期化設定処理等を行う。
初期化処理の後、メインCPU1060は、乱数更新処理を行う(S2002)。この処理において、メインCPU1060は、初期値乱数値カウンタ、演出条件選択用乱数値カウンタ、ラウンド決定用乱数値等の更新を行う。
乱数更新処理の後、メインCPU1060は、タイマ更新処理を行う(S2003)。この処理において、メインCPU1060は、メインCPU1060とサブCPU1071との同期をとるためのタイマ、大入賞口1039の開放時間タイマ等、各種タイマの更新を行う。
タイマ更新処理の後、メインCPU1060は、特別図柄に対する制御を行う(S2004)。この処理において、メインCPU1060は、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350からの検知信号に応じて、大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値とを抽出し、メインROM1061に記憶される特別図柄決定用テーブルを参照し、特別図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM1062に記憶する処理を行う。
特別図柄制御処理の後、メインCPU1060は、普通図柄に対する制御を行う(S2005)。この処理において、メインCPU1060は、通過ゲートスイッチ1360からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM1061に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM1062に記憶する処理を行う。
なお、普通図柄抽選に当選した場合は、普通電動役物(羽根部材1046(図3および図4参照))が開放状態となって、第2始動口1035に遊技球が入球しやすくなる。
普通図柄制御処理の後、メインCPU1060は、図柄表示装置制御処理を行う(S2006)。この処理において、メインCPU1060は、ステップS2004、ステップS2005でメインRAM1062に記憶された特別図柄制御処理の結果および普通図柄制御処理の結果に応じて、第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053、および普通図柄表示部1050を駆動するための制御信号をメインRAM1062に記憶する処理を行う。メインCPU1060は、制御信号を第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053に制御信号を送信する。第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053は、受信した制御信号に基づき特別図柄を変動表示および停止表示する。普通図柄表示部1050は受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示および停止表示する。
図柄表示装置制御処理の後、メインCPU1060は、遊技情報データ生成処理を行う(S2007)。この処理において、メインCPU1060は、外部機器(例えばホールコンピュータ1090や呼出装置(図示せず))へ出力するための遊技情報データを生成する。
遊技情報データ生成処理の後、メインCPU1060は、ポート出力処理を行う(S2008)。この処理において、メインCPU1060は、大入賞口1039(開閉扉1040)や第2始動口1035(羽根部材1046)を駆動制御するための信号を出力する。
ポート出力処理の後、メインCPU1060は、コマンド出力処理を行う(S2009)。この処理において、メインCPU1060は、副制御回路1007(サブCPU1071)に対して各種コマンドを送信する。
コマンド出力処理の後、メインCPU1060は、払出処理を行う(S2010)。この処理において、メインCPU1060は、大入賞口1039、第1始動口1034、第2始動口1035、一般入賞口1041〜1044に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路1082に送信する。この処理が終了した場合には、メインCPU1060は、ステップS2002に処理を移し、ステップS2002〜ステップS2010の処理を繰り返す。
[遊技機のシステムタイマ割込処理]
主制御回路1006(メインCPU1060)は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。メインCPU1060によって行われるシステムタイマ割込処理について図10を参照して説明する。図10は、本実施形態に係る遊技機のシステムタイマ割込処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、レジスタ退避処理を行う(S2011)。この処理において、メインCPU1060は、レジスタに記憶されている実行中のプログラムを退避させる。
レジスタ退避処理の後、メインCPU1060は、乱数更新処理を行う(S2012)。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の更新を行う。
乱数値更新処理の後、メインCPU1060は、スイッチ入力処理を行う(S2013)。この処理において、メインCPU1060は、第1および第2始動口スイッチ1340、1350、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440等への信号の入力の有無を判定する。
スイッチ入力処理の後、メインCPU1060は、レジスタ復帰処理を行う(S2014)。この処理において、メインCPU1060は、退避させたプログラムをレジスタに復帰させる。この処理が終了した場合、本ルーチンを終了する。
[遊技機の特別図柄制御処理]
図9のステップS2004において実行されるサブルーチン(特別図柄制御処理)について図11を用いて説明する。図11は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄制御処理のフローチャートである。図11において、ステップS2022からステップS2030の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する特別図柄制御状態フラグを示し、メインRAM1062における特別図柄制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている特別図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。また、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この特別図柄制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS2022からステップS2029における処理のいずれかを実行可能にするものである。それに加えて、メインCPU1060は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期で図10に示すシステムタイマ割込処理も実行する。
特別図柄制御処理においては、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する(S2021)。この処理が終了した場合には、ステップS2022からステップS2029に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄記憶チェック処理を実行する(S2022)。この処理の詳細については後述する。
特別図柄記憶チェック処理の後、メインCPU1060は、特別図柄変動時間管理処理を実行する(S2023)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、先の特別図柄変動において、所定の変動時間が経過した場合(特別図柄変動が変動停止した場合)に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS2024の処理を実行するように設定する。
特別図柄変動時間管理処理の後、メインCPU1060は、特別図柄表示時間管理処理を実行する(S2024)。メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判定する。メインCPU1060は、大当りである場合に、大入賞口開放パターン決定処理を示す値(03H)を特別図柄制御状態フラグにセットすることでステップS2025の処理を実行するように設定する。一方、メインCPU1060は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08H)をセットする。すなわち、大当りではない場合にはメインCPU1060は、ステップS2030の処理を実行するように設定する。
特別図柄表示時間管理処理の後、メインCPU1060は、大入賞口開放パターン決定処理を実行する(S2025)。この処理の詳細については後述する。
大入賞口開放パターン決定処理の後、メインCPU1060は、大当り開始インターバル管理処理を実行する(S2026)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(04H)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM1061から読み出された大入賞口1039を開放させるためのデータをメインRAM1062に記憶する。メインCPU1060はメインRAM1062に記憶された大入賞口1039を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口1039を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド1400に供給する。このように、メインCPU1060等は、大入賞口1039の開閉制御を行う。つまり、所定の有利な遊技状態(大入賞口1039の開放状態と閉鎖状態が繰り返される遊技状態)が提供されるラウンドゲームを、16回、12回、4回または2回繰り返し行う大当り遊技が実行されることになる。
さらに、メインCPU1060は、大入賞口開放中を示す値(05H)を特別図柄制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS2028の処理を実行するように設定する。
大当り開始インターバル管理処理の後、メインCPU1060は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する(S2027)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06H)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU1060は、大入賞口開放中を示す値(05H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。メインCPU1060は、開放上限時間(例えば約25秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS2028の処理を実行するように設定する。
大入賞口再開放前待ち時間管理処理の後、メインCPU1060は、大入賞口開放中処理を実行する(S2028)。メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(05H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば“7”)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU1060は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口1039を閉鎖させるために、メインRAM1062に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU1060は、最終ラウンドであると判定した場合に、大当り終了インターバルを示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。この大入賞口開放中処理において、メインCPU1060は、最終ラウンド終了時に、大当りの終了を示す大当り終了表示コマンドをセットする。一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。
大入賞口開放中処理の後、メインCPU1060は、大当り終了インターバル処理を実行する(S2029)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07H)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS2030の処理を実行するように設定する。また、メインCPU1060は、大当り終了インターバル処理において、遊技状態フラグとしての確変フラグおよび時短フラグをセットする。
大当り終了インターバル処理の後、メインCPU1060は、特別図柄ゲーム終了処理を実行する(S2030)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS2022の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
前述したように、特別図柄制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU1060は、遊技状態が、大当りまたは遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“08H”と順にセットすることにより、図11に示すステップS2022、ステップS2023、ステップS2024、ステップS2030の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU1060は、遊技状態が大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、特別図柄制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”と順にセットすることにより、図11に示すステップS2022、ステップS2023、ステップS2024の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することになる。さらには、メインCPU1060は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“03H”、“04H”、“05H”、“06H”と順にセットすることにより、図11に示すステップステップS2025、ステップS26、S2028、ステップS2027の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行することとなる。なお、大当り遊技の終了条件が成立した場合には、“05H”、“07H”、“08H”と順にセットすることにより、図11に示すステップS2027、ステップS2029からステップS2030の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を終了することになる。
[遊技機の特別図柄記憶チェック処理]
図11のステップS2022において実行されるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について図を用いて説明する。図12は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄記憶チェック処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う(S2031)。メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS2032に処理を移す。一方、メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2032において、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)または第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合には、ステップS2033に処理を移す。一方、メインCPU1060は、始動記憶があると判定した場合には、第1および第2特別図柄の少なくともいずれかに対応する始動記憶が存在するため、ステップS2034に処理を移す。
ステップS2033において、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに特別図柄ゲームの始動記憶(大当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域または第2特別図柄始動記憶領域)の個数が「0」である状態が所定時間(例えば、25秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU1060は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドデータをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071にデモ表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路1007において、デモ表示が液晶表示装置1013おいて実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2034において、第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」である、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS2036に処理を移す。第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」でない、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合には、ステップS2035に処理を移す。
ステップS2035において、メインCPU1060は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM1062の所定領域にセットする処理を実行する。ここで、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定された場合、少なくとも第2特別図柄に対応する始動記憶が存在するが、S2032では始動記憶の確認しか行われていないために、第1特別図柄に対応する始動記憶については存在する場合と存在しない場合がある。すなわち、第1特別図柄に対応する始動記憶と第2特別図柄に対応する始動記憶とが共に存在することがあるが、S2035は第2特別図柄に対応する始動記憶の処理を優先して行う(第2始動口1035への入賞(電サポ入賞)による大当りの抽選を優先して行う)ことを意味している。この処理が終了した場合には、ステップS2037に処理を移す。
ステップS2036において、メインCPU1060は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM1062の所定領域にセットする処理を実行する。すなわち、始動記憶が存在し、かつ第2特別図柄に対応する始動記憶が存在しないために、メインCPU1060は第1特別図柄に対応する始動記憶のみが存在すると判断できる。そのため、メインCPU1060は、第1特別図柄の変動であることを示す変動状態番号(01H)をメインRAM1062の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2037に処理を移す。
ステップS2037において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS2038に処理を移す。
ステップS2038において、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合には、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合には、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS2039に処理を移す。
ステップS2039において、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用のテーブルに基づいて、大当り判定用に抽出した乱数値と大当り判定用のテーブルの判定値とを比較し、これらが一致しているか否かを判定する。この場合、メインCPU1060は、確変か否かに応じて異なる大当り判定ようテーブル(図7(B)、(A))を参照し、参照したテーブルと始動記憶領域(0)の大当り判定用乱数値とに基づいて、大当りか否かを判定する。なお、通常状態である場合に比べて高確率状態(確率変動状態)である場合には大当り判定用乱数値が多く設定されていて、遊技状態が高確率状態(確率変動状態)である場合には、大当り遊技状態に移行する確率は、通常状態よりも向上することとなる。
そして、メインCPU1060は、始動入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の大当り判定用乱数値と、選択された特別図柄決定用テーブルとを参照する。そして、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合には、すなわち通常状態では大当り判定用乱数値が「0」であれば大当りと判定し、高確状態では大当り判定用乱数値が「0〜9」であれば大当りと判定する。つまり、メインCPU1060は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。このように、ステップS2039の処理によって、特別図柄ゲームの結果として大当りおよびハズレのいずれかが決定される。この処理が終了した場合には、ステップS2040に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄決定処理を実行する(S2040)。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定の結果が大当りの場合には、大当り図柄を決定し、大当りでない場合、すなわちハズレの場合には、ハズレ図柄を決定する処理を行う。なお、メインCPU1060は、特別図柄決定用テーブルを用いて、大当り判定処理における判定結果と、スイッチ入力処理(後述)で抽出された大当り図柄決定用乱数値とに基づいて、特別図柄を決定している。この処理が終了した場合には、ステップS2041に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する(S2041)。この処理において、メインCPU1060は、ステップS2040の処理において決定された特別図柄と、ステップS2039の処理において決定された大当り判定の結果と、大当り判定時の遊技状態と、始動記憶数とに基づいて、変動パターン決定用テーブル(図示せず)を選択し、選択した変動パターン決定用テーブルと、演出条件選択用乱数値とに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM1062の所定領域に変動パターン指定コマンドとして記憶する。メインCPU1060は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053における特別図柄を変動表示させる。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053に供給される。これによって、第1特別図柄表示部1052または第2特別図柄表示部1053に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路1007のサブCPU1071は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS2042に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄変動時間設定処理を行う(S2042)。この処理において、メインCPU1060は、決定した特別図柄変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS2043に処理を移す。
そして、メインCPU1060は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する(S2043)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄変動時間管理処理]
図11のステップS2023において実行されるサブルーチン(特別図柄変動時間管理処理)について図13を用いて説明する。図13は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄変動時間管理処理のフローチャートである。
最初に、ステップS2061において、メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)(特別図柄記憶チェック処理(図12)でセットされる値)であるか否かの判定を行い、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定した場合には、ステップS2062に処理を移し、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2062において、メインCPU1060は、特別図柄記憶チェック処理(図12)でセットされた待ち時間タイマが“0”であるか否かの判定を行い、待ち時間タイマが“0”であると判定した場合には、ステップS2063に処理を移す。待ち時間タイマが“0”であるとは判別しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2063においては、制御状態フラグとして特別図柄表示時間管理を示す値(02H)をセットする処理を実行する。このとき、図柄表示装置制御処理(S2006)において図柄停止を認識し、図柄表示装置では、特別図柄決定処理(S2040)において決定された図柄で表示結果を導出する。ステップS2063の処理が終了した場合には、ステップS2064に処理を移す。
ステップS2064においては、図柄停止コマンドのセットを行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062の所定領域に、図柄停止コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う。そして、図柄停止コマンドデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に図柄停止コマンドとして供給されることにより、副制御回路1007が図柄停止を認識するようになる。この処理が終了した場合には、ステップS2065に処理を移す。
ステップS2065において、確定後、待ち時間としての待ち時間タイマをセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062における待ち時間タイマとして機能する領域に、確定後待ち時間を記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図11のステップS2024において実行されるサブルーチン(特別図柄表示時間管理処理)について図14を用いて説明する。図14は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄表示時間管理処理のフローチャートである。
最初に、ステップS2081において、メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)(特別図柄変動時間管理処理(図13)でセットされる値)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定した場合には、ステップS2082に処理を移行する。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2082において、メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)である場合に、特別図柄記憶チェック処理(図12)でセットされた、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマ(t)の値が“0”であるか否か判定する。メインCPU1060は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS2083に処理を移す。待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2083において、メインCPU1060は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。大当りである場合には、ステップS2084に処理を移す。大当りでない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2084において、メインCPU1060は、メインRAM1062の遊技状態フラグ(確変フラグ、時短フラグ等)をクリアにする処理を行う。この処理の後、メインCPU1060は、ステップS2085に処理を移す。
ステップS2085においては、制御状態フラグとして大入賞口開放パターン決定処理を示す値(03H)をセットする処理を実行する。このセットにより、メインCPU1060は、大当り遊技状態となったことを認識する。メインCPU1060は、この処理が終了した場合には、ステップS2086に処理を移す。
ステップS2086において、メインCPU1060は、大当り図柄に対応する大当り開始コマンドをメインRAM1062の所定領域に記憶する。このように記憶された大当り開始コマンドデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に大当り開始の表示を行わせるためのコマンドとして供給される。副制御回路1007のサブCPU1071は、受信した大当り開始コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS2083において、大当りでないと判定した場合、メインCPU1060は、ステップS2083からステップS2087に処理を移す。ステップS2087において、メインCPU1060は、メインRAM1062の時短回数カウンタの値が“0”であるか否か判定する。時短回数カウンタの値が“0”である場合、このことは時短状態でないことを意味しており、メイン1060は、ステップS2092に処理を移す。時短回数カウンタの値が“0”でない場合には、このことは、時短状態であることを意味しており、メインCPU1060は、ステップS2087からステップS2088に処理を移す。
ステップS2088において、メインCPU1060は、メインRAM1062の時短回数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2089に処理を移す。
ステップS2089において、メインCPU1060は、メインRAM1062の時短回数カウンタの値が“0”であるか否か判定する。時短回数カウンタの値が“0”である場合、このことは、時短状態が終了することを意味しており、メインCPU1060は、ステップS2090に処理を移す。時短回数カウンタの値が“0”でない場合、このことは、時短状態が終了しないことを意味しており、メインCPU1060は、ステップS2092に処理を移す。
ステップS2090において、メインCPU1060は、メインRAM1062の遊技状態フラグ(時短フラグ)をクリアすることにより、時短状態を終了させる。この処理が終了した場合には、ステップS2091に処理を移す。
ステップS2091において、メインCPU1060は、時短終了コマンドデータをメインRAM1062にセットする処理を行う。この時短終了コマンドデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に時短終了コマンドとして供給されることにより、副制御回路1007が時短終了を認識するようになる。この処理が終了した場合には、ステップS2092に処理を移す。
ステップS2092において、メインCPU1060は、メインRAM1062における制御状態フラグとなる所定領域に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口開放パターン決定処理]
図11のステップS2025において実行されるサブルーチン(大入賞口開放パターン決定処理)について図15を用いて説明する。図15は、本実施形態に係る遊技機の大入賞口開放パターン決定処理のフローチャートである。
最初に、ステップS2111において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大入賞口開放パターン決定処理を示す値(03H)(特別図柄表示時間管理処理(図14)でセットされる値)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが大入賞口開放パターン決定処理を示す値(03H)であると判定した場合には、ステップS2112に処理を移行する。制御状態フラグが大入賞口開放パターン決定処理を示す値(03H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2112において、メインCPU1060は、ゲート取得フラグが遊技球のゲート通過を検出していな状態を示す値(00H)であるか否かを判定する。ゲート取得フラグは、遊技球が第1ゲート1047Aを通過した場合に01Hにセットされ、遊技球が第2ゲート1047Bを通過した場合に02Hにセットされるフラグである。
ステップS2112においてゲート取得フラグが00Hでないと判定されると、このことは、遊技球が第1または第2ゲート1047A、1047Bのいずれかを通過したことを意味しており、メインCPU1060は、ステップS2113に処理を移す。これに対して、ゲート取得フラグが00Hであると判定した場合、このことは、遊技球が第1および第2ゲート1047A、1047Bのいずれも通過していないことを意味しており、メインCPU1060は、本サブルーチンを終了する。
ステップS2113において、メインCPU1060は、大入賞口開放パターンを決定するラウンド数決定処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、ゲート取得フラグの値に応じて、ラウンド決定用テーブル(ゲート1)(図8(A))またはラウンド決定用テーブル(ゲート2)(図8(B))のいずれかを選択し、選択したテーブルと抽出したラウンド決定用乱数とに基づいて、ラウンド数(大入賞口開放パターン)を決定する。
ラウンド数決定処理の後、メインCPU1060は、ステップS2114に処理を移し、ラウンド数決定処理の決定結果に基づいて、大入賞口1039の開放パターンを示すデータをメインRAM1062の処理領域にセットする。具体的には、開放パターン1〜開放パターン5のうち、決定された開放パターンを示す開放パターンデータ(開放パターンデータ01〜開放パターンデータ05のいずれか)(図8)をセットする。このデータがセットされることで、例えば、ラウンドランプ1056(図5)が対応するラウンド数を表示することになる。
ステップS2114の処理の後、メインCPU1060は、ステップS2115に処理を移し、大入賞口開放パターンコマンドをセットする。具体的には、メインCPU1060は、開放パターンを決定した旨を示すコマンドを、メインRAM1062の所定領域に記憶する。このように記憶されたコマンドデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に供給される。副制御回路1007のサブCPU1071は、受信したコマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、メインCPU1060は、ステップS2116に処理を移す。
ステップS2116において、メインCPU1060は、大入賞口の開放パターンに対応する大当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマをセットする。すなわち、メインCPU1060は、決定された開放パターンに基づいて大入賞口1039が開放されるまでの待ち時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。なお、この場合、決定された開放パターンに応じて、セットする待ち時間を異ならせるようにしてもよい。このように、決定された開放パターンに応じて待ち時間が異なるようにした場合、開放パターンによって大入賞口が開放されるまでの時間が異なることになり、その分、遊技の進行に変化を与えることが可能となる。
ステップS2116の処理の後、メインCPU1060は、ステップS2117に処理を移し、メインRAM1062における制御状態フラグとなる所定領域に、大当り開始インターバル管理処理を示す値(04H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2118に処理を移す。
ステップS2118において、メインCPU1060は、遊技球が第1および第2ゲート1047A、1047Bを通過していないことを示す値(00H)をゲート取得フラグにセットする。
ステップS2118の処理の後、メインCPU1060は、ステップS2119に処理を移して、ラウンド数決定処理に用いたラウンド決定用乱数をクリアし、本サブルーチンを終了する。
[大当り開始インターバル管理処理]
図11のステップS2026において実行されるサブルーチン(大当り開始インターバル管理処理)について図16を用いて説明する。図16は、本実施形態に係る遊技機の大当り開始インターバル管理処理のフローチャートである。
まず、ステップS2131において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(04H)(大入賞口開放パターン決定処理(図15)でセットされる値)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(04H)であると判定した場合には、ステップS2132に処理を移行する。制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(04H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2132において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(04H)である場合に、大当り開放パターン決定処理でセットされた待ち時間タイマ(t)の値が“0”であるか否か判定する。待ち時間タイマの値が“0”である場合、このことは、大入賞口を開放させるタイミングであることを意味しており、メインCPU1060は、ステップS2133の処理に移り、これに対して、待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2133において、メインCPU1060は、メインRAM1062の大入賞口開放回数カウンタ上限値をセットする処理を行う。具体的には、大入賞口開放パターン決定処理(図15)において決定されたラウンド数をセットする。なお、開放回数カウンタのカウント値はラウンド数と同義である。この処理が終了した場合には、ステップS2134に処理を移す。
ステップS2134において、メインCPU1060は、メインRAM1062の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2135に処理を移す。
ステップS2135において、メインCPU1060は、大入賞口1039の開放パターンを示すデータに応じたラウンド毎の開閉パターンデータをセットする。具体的には、大入賞口開放パターン決定処理(図15)のステップS2114でセットされたデータに基づいて、ラウンド毎の開閉パターンデータを、メインRAM1062の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS2136に処理を移す。
ステップS2136において、メインCPU1060は、メインRAM1062の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドデータは1ラウンド目を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS2137に処理を移す。
ステップS2137において、メインCPU1060は、メインRAM1062おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(05H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2138に処理を移す。
ステップS2138において、メインCPU1060は、メインRAM1062の大入賞口入賞カウンタをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2139に処理を移す。
ステップS2139において、メインCPU1060は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM1062にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2140に処理を移す。
ステップS2140において、メインRAM1062の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、大入賞口を開放させるために、メインROM1061から読み出されたデータに基づいて、メインRAM1062に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、大入賞口ソレノイド1400を駆動して大入賞口1039を開放状態とすることとなる。この処理を終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[スイッチ入力処理]
図10に示すステップS2013のスイッチ入力処理について、図17を用いて説明する。図17は、本実施形態に係る遊技機のスイッチ入力処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、ステップS2161において、賞球関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、賞球が発生する入賞口に対応するスイッチ(カウントスイッチ1390、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440および第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350)の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定する。そして、メインCPU1060は、カウントスイッチ1390の入力があったと判定した場合には、大入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、一般入賞口スイッチ1410〜1440の入力があったと判定した場合には、一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350の入力があったと判定した場合には、始動口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2162に処理を移す。
ステップS2162において、メインCPU1060は、特別図柄関連スイッチチェック処理を行う。特別図柄関連スイッチチェック処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS2163に処理を移す。
ステップS2163において、メインCPU1060は、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、通過ゲートスイッチ1360の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、保留個数が上限(例えば、4個)である否かを判定し、上限であると判定した場合には本サブルーチンを終了する。上限であると判定しない場合には、普通図柄ゲームの当り判定用乱数カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、さらに当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインRAM1062の普通図柄記憶領域に格納する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2164に処理を移す。
ステップS2164において、メインCPU1060は、ゲートスイッチチェック処理を行う。ゲートスイッチチェック処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS2165に処理を移す。
ステップS2165において、異常関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、異常関連スイッチに異常があったか否か、例えばガラスドア1010の開閉スイッチが開放してガラスドア1010が開放されていることが検知されたか否かを判定する。異常が検知された場合には、異常を報知するための処理を行い、異常が検知されない場合には、そのまま本サブルーチンを終了する。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
図17に示すステップS2162の特別図柄関連スイッチチェック処理について、図18を用いて説明する。図18は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄関連スイッチチェック処理のフローチャートである。
ステップS2181において、メインCPU1060は、第1始動口1034への始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第1始動口スイッチ1340の入力があった否かを判定する。第1始動口スイッチ1340の入力があったと判定した場合には、ステップS2182に処理を移し、第1始動口スイッチ1340の入力があったと判定しない場合には、ステップS2188に処理を移す。
ステップS2182において、第1特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第1特別図柄の始動記憶、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、保留個数が4以上でないと判定した場合には、ステップS2183に処理を移す。
ステップS2183において、メインCPU1060は、第1特別図柄の始動記憶に1加算する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている第1特別図柄の保留個数の値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS2184に処理を移す。
ステップS2184において、メインCPU1060は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値を抽出(所謂、特別図柄抽選)し、さらに、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM1062の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS2185に処理を移す。
ステップS2185において、メインCPU1060は、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062の所定領域に第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS2186に処理を移す。
ステップS2186において、メインCPU1060は、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、乱数抽選に基づいて入賞演出(保留球態様変更等)を行うか否かを判定する。この処理が終了した場合、ステップS2187に処理を移す。
ステップS2187において、メインCPU1060は、第1始動口入賞コマンドをメインRAM1062の所定領域にセットする。第1始動口入賞コマンドは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に供給されることにより、副制御回路1007が、第1始動口の入賞があったことや大当り抽選結果の当否を認識するようになる。第1始動口入賞コマンドのデータには、ステップS2186の処理において入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出」が可能となる。なお、ステップS2187の処理は、ステップS2182において第1特別図柄の始動記憶が4以上でないと判定された場合に実行されることにより、第1特別図柄の始動記憶が4以上でない場合に第1始動口への遊技球の入賞が検出されると第1始動口入賞コマンドがセットされることになる。換言すると、第1特別図柄の始動記憶が4以上である場合は、第1始動口への遊技球の入賞が検出されても、第1始動口入賞コマンドはセットされることはない(すなわち、第1始動口コマンドが主制御回路1006から副制御回路1007へ送信されることはない)。この処理が終了した場合、ステップS2188に処理を移す。
ステップS2188において、メインCPU1060は、第2始動口1035への始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第2始動口スイッチ1350の入力があった否かを判定する。第2始動口スイッチ1350の入力があったと判定した場合には、ステップS2189に処理を移し、第2始動口スイッチ1350の入力があったと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2189において、第2特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第2特別図柄の始動記憶、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、保留個数が4以上でないと判定した場合には、ステップS2190に処理を移す。
ステップS2190において、メインCPU1060は、第2特別図柄の始動記憶に1加算する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている第2特別図柄の保留個数の値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS2191に処理を移す。
ステップS2191において、メインCPU1060は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値を抽出(所謂、特別図柄抽選)し、さらに、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM1062の第2特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS2192に処理を移す。
ステップS2192において、メインCPU1060は、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062の所定領域に第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS2193に処理を移す。
ステップS2193において、メインCPU1060は、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、乱数抽選に基づいて入賞演出(保留球態様変更等)を行うか否かを判定する。この処理が終了した場合、ステップS2194に処理を移す。
ステップS2194において、メインCPU1060は、第2始動口入賞コマンドをメインRAM1062の所定領域にセットする。第2始動口入賞コマンドは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に供給されることにより、副制御回路1007が、第2始動口の入賞があったことや大当り抽選結果の当否を認識するようになる。第2始動口入賞コマンドのデータには、ステップS2193の処理において入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出」が可能となる。なお、ステップS2194の処理は、ステップS2189において第2特別図柄の始動記憶が4以上でないと判定された場合に実行されることにより、第2特別図柄の始動記憶が4以上でない場合に第2始動口への遊技球の入賞が検出されると第2始動口入賞コマンドがセットされることになる。換言すると、第2特別図柄の始動記憶が4以上である場合は、第2始動口への遊技球の入賞が検出されても、第2始動口入賞コマンドはセットされることはない(すなわち、第2始動口コマンドが主制御回路1006から副制御回路1007へ送信されることはない)。この処理が終了した場合、メインCPU1060は、本サブルーチンを終了する。
[ゲートスイッチチェック処理]
図17に示すステップS2164のゲートスイッチチェック処理について、図19を用いて説明する。図19は、本実施形態に係る遊技機のゲートスイッチチェック処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、ステップS2211において、制御状態フラグが大入賞口開放パターン決定処理を示す値(03H)(特別図柄表示時間管理処理(図14)でセットされる値)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU1060は、制御状態フラグが大入賞口開放パターン決定処理を示す値(03H)であると判定した場合には、ステップS2212に処理を移す。制御状態フラグが大入賞口開放パターン決定処理を示す値(03H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2212において、メインCPU1060は、ゲート取得フラグが遊技球のゲート通過を検出していな状態を示す値(00H)であるか否かを判定する。ゲート取得フラグは、遊技球が第1ゲート1047Aを通過した場合に01Hにセットされ、遊技球が第2ゲート1047Bを通過した場合に02Hにセットされるフラグである。
ステップS2212においてゲート取得フラグが00Hであると判定されると、このことは、遊技球が第1または第2ゲート1047A、1047Bのいずれも通過していないことを意味しており、メインCPU1060は、ステップS2213に処理を移す。これに対して、ゲート取得フラグが00Hでないと判定した場合、このことは、遊技球が第1および第2ゲート1047A、1047Bのいずれかを通過していることを意味しており、メインCPU1060は、本サブルーチンを終了する。
ステップS2213において、メインCPU1060は、第1ゲートスイッチが遊技球を検出したか否かを判定する。第1ゲートスイッチが遊技球を検出した場合、メインCPU1060は、ステップS2214に処理を移す。
ステップS2214において、メインCPU1060は、ラウンド決定用乱数を取得し、さらにステップS2215において、ゲート取得フラグに01Hをセットする。これにより、第1ゲート1047Aを遊技球が通過したことがゲート取得フラグにセットされる。
このように、ステップS2211、S2212、S2213〜S2215の処理を実行することにより、大入賞口開放パターン決定処理において第1ゲート1047Aを遊技球が通過したことが検出された場合にラウンド決定用乱数が取得されて大入賞口の開放パターン(ラウンド数)を決定する準備が行われる。
一方、ステップS2213において、第1ゲートスイッチが遊技球を検出していない場合、メインCPU1060は、ステップS2213からステップS2216に処理を移す。
ステップS2216において、メインCPU1060は、第2ゲートスイッチが遊技球を検出したか否かを判定する。第2ゲートスイッチが遊技球を検出した場合、メインCPU1060は、ステップS2217に処理を移す。ステップS2217において、メインCPU1060は、ラウンド決定用乱数を取得し、さらにステップS2218において、ゲート取得フラグに02Hをセットする。これにより、第2ゲート1047Bを遊技球が通過したことがゲート取得フラグにセットされる。
このように、ステップS2211、S2212、S2213、S2216〜S2218の処理を実行することにより、大入賞口開放パターン決定処理において第2ゲート1047Bを遊技球が通過したことが検出された場合にラウンド決定用乱数が取得されて大入賞口の開放パターン(ラウンド数)を決定する準備が行われる。
メインCPU1060は、ステップS2218の処理の後、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS2216において、第2ゲートスイッチが遊技球を検出していない場合、メインCPU1060は、本サブルーチンを終了する。
[遊技機のサブ制御メイン処理]
図を用いて、サブ制御メイン処理を説明する。図20は、本実施形態に係る遊技機の副制御回路によって行われるメイン処理のフローチャートである。
副制御回路1007(サブCPU1071)は、主制御回路1006からの各種コマンドを受信して、表示処理等の様々な処理を行う。本実施形態に係る副制御回路1007の制御処理を以下に説明する。
まず、電源投入に応じて初期化処理が行われる(S2231)。この処理により、サブCPU1071は初期化設定される。
次に、乱数値更新処理が行われる(S2232)。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073に記憶される乱数値(演出決定用乱数値、大当り演出決定用乱数値、および停止図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。
次に、コマンド解析処理が行われる(S2233)。この処理において、サブCPU1071は、主制御回路1006から受信し、ワークRAM1073の受信バッファに格納されたコマンドを解析する処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS2234に処理を移す。
次に、表示制御処理が行われる(S2234)。この処理において、サブCPU1071は、液晶表示装置1013において表示を行うためのデータを表示制御回路1074に送信する。表示制御回路1074において、VDP(図示せず)は、サブCPU1071からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置1013の表示領域1131上に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS2235に処理を移す。
次に、音制御処理が行われる(S2235)。この処理において、サブCPU1071は、スピーカ1021から発生させる音の制御を行う音声制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS2236に処理を移す。
次に、ランプ制御処理が行われる(S2236)。この処理において、サブCPU1071は、各種のランプ1022等の発光制御を行うランプ制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、再度、乱数値更新処理(ステップS2232)に処理を移し、ステップS2232〜ステップS2236を繰り返す。
[遊技機のコマンド受信割込処理]
図20に示すサブメイン処理を実行している状態であっても、コマンド受信割込処理を実行する場合がある。図21を用いて、コマンド受信割込処理について以下に説明する。図21は、本実施形態に係る遊技機のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
まず、レジスタを退避させる処理が行われる(S2251)。この処理において、サブCPU1071は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。
次に、主制御回路1006からの受信コマンドをバッファに格納する処理が行われる(S2252)。
次に、レジスタを復帰させる処理が行われる(S2253)。この処理において、サブCPU1071は、ステップS2251で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技機のタイマ割込処理]
図20に示すサブメイン処理を実行している状態であっても、サブメイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。図22を用いて、タイマ割込処理について以下に説明する。図22は、本実施形態に係る遊技機に係るタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、レジスタを退避させる処理が行われる(S2271)。この処理において、サブCPU1071は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。
次に、タイマ更新処理が行われる(S2272)。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073に記憶されるタイマを更新する処理を行う。具体的には、装飾図柄の変動に伴う演出等のタイマを更新する処理を行う。
次に、操作判定処理が行われる(S2273)。この処理において、サブCPU1071は、操作ボタン1020の操作による押下操作ボタンスイッチ1201や第1および第2ジョグダイヤルの操作による第1および第2ジョグダイアルスイッチ1023A、1023Bの入力の有無を検出する処理を行う。なお、この操作ボタン入力検出処理をタイマ割込処理において実行しているが、他の割り込みでもよい。
次に、レジスタを復帰させる処理が行われる(S2274)。この処理において、サブCPU1071は、ステップS2271で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技機のコマンド解析処理]
図20のステップS2233において実行されるサブルーチン(コマンド解析処理)について図23を用いて説明する。図23は、本実施形態に係る遊技機のコマンド解析処理のフローチャートである。
ステップS2291において、コマンドを受信したか否かを判定する処理が行われる。この処理において、サブCPU1071は、受信コマンドありと判定した場合には、ステップS2292に処理を移し、サブCPU1071が受信コマンドありと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2292において、受信したコマンドデータの読み出し処理が行われる。この処理において、サブCPU1071は、受信バッファに格納されているコマンドを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS2293に処理を移す。
ステップS2293において、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであると判定した場合には、ステップS2294に処理を移し、受信コマンドが変動パターン指定コマンドあると判定しない場合には、ステップS2296に処理を移す。変動パターン指定コマンドは、第1または第2特別図柄1052、1053がどのくらいの時間、どのように変動するかを指定するコマンドである。
ステップS2294において、演出パターン決定処理が行われる。この処理において、サブCPU1071は、上記ステップS2293で受信した変動パターン指定コマンドと、演出決定用乱数と、演出パターン決定用テーブル(図示せず)とに基づいて、特別図柄の変動表示とともに実行する装飾図柄の変動表示態様を含む演出パターンを決定する。この演出パターンには、液晶表示装置1013において変動表示される数字列等の装飾図柄および当該装飾図柄の背景として表示される画像の演出パターン等が含まれる。
サブCPU1071は、ステップS2294の処理の後、ステップS2295に処理を移す。ステップS2295において、始動記憶数表示設定処理が行われる。この処理により、液晶表示装置1013に表示される始動記憶の表示である始動情報が設定される。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2296において、受信コマンドが図柄指定コマンド(大当り図柄決定用テーブル(図7(C))を用いて決定された停止図柄A〜Cのいずれかを指定するコマンド)であるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが図柄指定コマンドであると判定した場合には、ステップS2297に処理を移し、受信コマンドが図柄指定コマンドであると判定しない場合には、ステップS2298に処理を移す。
ステップS2297において、サブCPU1071は、図柄指定コマンドに基づいて停止表示する装飾図柄を決定する。本実施形態では、大当りの時には1つの装飾図柄を決定するが、当該決定結果に基づいて、中央部と右下部に装飾図柄を停止表示する(図28において後述)。すなわち、まず、右下部において停止表示される装飾図柄を決定し、当該決定結果に基づいて、中央部に表示される装飾図柄を決定する処理が行われる。これに対して、ハズレの時には、大当りの時に決定される装飾図柄が揃わない態様の装飾図柄を決定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2298において、受信コマンドが大当り開始コマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが大当り開始コマンドであると判定した場合には、ステップS2299に処理を移し、受信コマンドが大当り開始コマンドであると判定しない場合には、ステップS2300に処理を移す。
ステップS2299において、大当り開始演出設定処理が行われる。この処理により、大当り遊技状態を開始してから、遊技球が第1または第2ゲート1047A、1047Bを通過するまでの(第1または第2ゲートスイッチ1361A、1361Bが遊技球の通過を検知するまでの)液晶表示装置1013における演出を実行するための演出データを、ワークRAM1073の所定の領域にセット(記憶)する。本実施形態では、停止表示された装飾図柄を変動表示させ、何れの装飾図柄も停止表示せずに変動表示し続ける演出を設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2300において、受信コマンドが大入賞口開放パターンコマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが大入賞口開放パターンコマンドであると判定した場合、このことは、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過して、大入賞口開放パターン(ラウンド数)が決定されたことを意味しており、サブCPU1071は、ステップS2301に処理を移す。これに対して、受信コマンドが大入賞口開放パターンコマンドであると判定しない場合には、ステップS2302に処理を移す。
ステップS2301において、大入賞口開放前演出設定処理が行われる。この処理では、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過してから大入賞口1039が開放されるまでの間の演出内容が設定される。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2302において、受信コマンドが大入賞口開放中表示コマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが大入賞口開放中表示コマンドであると判定した場合には、ステップS2303に処理を移し、受信コマンドが大入賞口開放中表示コマンドであると判定しない場合には、ステップS2304に処理を移す。
ステップS2303において、大入賞口開放時演出設定処理が行われる。この処理では、大入賞口1039が開放中であるときの演出内容が設定される。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2304において、受信コマンドが始動口入賞コマンド(第1または第2始動口入賞コマンド)であるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが始動口入賞コマンドであると判定した場合には、ステップS2305に処理を移し、受信コマンドが始動口入賞コマンドであると判定しない場合には、ステップS2306に処理を移す。
ステップS2305において、始動記憶数表示設定処理が行われる。この処理により、液晶表示装置1013に表示される始動記憶数の表示である始動情報が設定される。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2306において、サブCPU1071は、受信したその他のコマンドに対応した処理を行う。例えば、第1および第2特別図柄1052、1053の停止表示を示すコマンドを受信した場合には、当該特別図柄の停止に応じて装飾図柄を停止表示させるための設定等が行われる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の大入賞口開放前演出設定処理]
図23のステップS2301において実行されるサブルーチン(大入賞口開放前演出設定処理)について図を用いて説明する。図24は、本実施形態に係る遊技機の大入賞口開放前演出設定処理のフローチャートである。
ステップS2341において、サブCPU1071は、大入賞口1039が開放されるまでの演出にかかる演出データをワークRAM1073の所定領域にセット(記憶)する。この演出データにより、液晶表示装置1013において停止表示された装飾図柄を変動表示させ、何れの装飾図柄も停止表示せずに変動表示し続ける演出が実行されることになる。
ステップS2341の処理の後、サブCPU1071は、ステップS2342に処理を移す。ステップS2342において、サブCPU1071は、大当り演出切替フラグをON(オン)にセットし、ステップS2343に処理を移す。
ステップS2343において、サブCPU1071は、ラウンド数カウンタを0とする。これにより、この後、大入賞口が開放される毎にラウンド数カウンタを1ずつ増加させるための準備が行われる。
ステップS2343の処理の後、サブCPU1071は、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の大入賞口開放時演出設定処理]
図23のステップS2303において実行されるサブルーチン(大入賞口開放時演出設定処理)について図を用いて説明する。図25は、本実施形態に係る遊技機の大入賞口開放前演出設定処理のフローチャートである。
ステップS2361において、サブCPU1071は、ラウンド数カウンタを+1とする。これにより、大入賞口が開放する毎に、ラウンド数カウンタが1ずつ増加することになる。
ステップS2361の処理の後、サブCPU1071は、ステップS2362に処理を移して、大当り演出切替フラグがON(オン)であるか否かを判定する。大当り演出切替フラグがON(オン)である場合、このことは、上述した大入賞口開放前演出設定処理(図23、図24)において大当り演出切替フラグがON(オン)にセットされていること、すなわち、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過して、大入賞口開放パターン(ラウンド数)が決定され、これに応じて、副制御回路1007において、最初の大入賞口開放までの演出データがセットされた状態であることを意味しており、サブCPU1071は、ステップS2363に処理を移す。これに対して、大当り演出切替フラグがON(オン)でないと判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2365に処理を移す。
ステップS2363において、サブCPU1071は、最初の大入賞口開放時の演出にかかる演出データを、ワークRAM1073の処理領域にセット(記憶)する。この演出データにより、大当り中を示す演出(第2演出)が実行される。大当り中を示す演出(第2演出)とは、図29(F1)において後述するように、大入賞口1039が開放されることを示唆する意味で、当該大入賞口1039の位置(右側)を狙うように遊技者に対して促す文字「右を狙え」といった表示を行う演出である。
サブCPU1071は、ステップS2363の処理の後、ステップS2364に処理を移して、大当り切替フラグをOFF(オフ)にする。このように、大当り切替フラグは、最初の大入賞口開放時の演出に係る演出データをセットするために用いられるものである。ステップS2364の処理の後、サブCPU1071は、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS2362において、大当り演出切替フラグがON(オン)ではないとの判定結果が得られた場合、このことは、大入賞口1039の最初の開放時ではないことを意味しており、サブCPU1071は、ステップS2365において、ラウンド数に応じた演出データをワークRAM1073にセット(記憶)する。これにより、液晶表示装置1013においては、ラウンド数に応じた演出が行われることになる。
サブCPU1071は、ステップS2365の処理の後、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の始動記憶数表示設定処理]
図23のステップS2305において実行されるサブルーチン(始動記憶数表示設定処理)について図26を用いて説明する。図26は、本実施形態に係る遊技機の始動記憶数表示設定処理のフローチャートである。本実施形態では、この始動記憶数表示設定処理により、副制御回路1007においても始動記憶を行い、当該始動記憶に基づく表示を行うように構成されている。
ステップS2381において、サブCPU1071は、受信したコマンドが始動口入賞コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが始動口入賞コマンドである場合、サブCPU1071は、ステップS2382に処理を移す。これに対して、受信したコマンドが始動口入賞コマンドでない場合、サブCPU1071は、ステップS2385に処理を移す。
ステップS2382において、サブCPU1071は、受信したコマンドが第1始動口入賞コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが第1始動口入賞コマンドである場合、サブCPU1071は、ステップS2383に処理を移す。これに対して、受信したコマンドが第1始動口入賞コマンドでない場合、サブCPU1071は、ステップS2384に処理を移す。
ステップS2383において、サブCPU1071は、第1始動記憶数加算処理を行う。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073の所定領域に記憶されている第1始動記憶数を1加算する。サブCPU1071は、ステップS2383の処理の後、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS2382において、受信したコマンドが第1始動口入賞コマンドではないと判定した場合、このことは、受信したコマンドが第2始動口入賞コマンドであることを意味しており、サブCPU1071は、ステップS2384において、第2始動記憶数加算処理を行う。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073の所定領域に記憶されている第2始動記憶数を1加算する。サブCPU1071は、ステップS2384の処理の後、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS2381において受信したコマンドが始動口入賞コマンドでないと判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2385において、受信したコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。
受信したコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドである場合、サブCPU1071は、ステップS2386に処理を移す。これに対して、受信したコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドでない場合、サブCPU1071は、ステップS2387に処理を移す。
ステップS2386において、サブCPU1071は、第1始動記憶数減算処理を行う。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073の所定領域に記憶されている第1始動記憶数を1減算する。サブCPU1071は、ステップS2386の処理の後、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS2385において、受信したコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドではないと判定した場合、このことは、受信したコマンドが第2特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドであることを意味しており、サブCPU1071は、ステップS2387において、第2始動記憶数減算処理を行う。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073の所定領域に記憶されている第2始動記憶数を1減算する。サブCPU1071は、ステップS2387の処理の後、本サブルーチンを終了する。
[遊技状態の制御]
図27は、第1実施形態における遊技機1001の遊技状態および液晶表示装置1013の表示内容の変化を示すタイミングチャートである。なお、図27は、第1特別図柄表示装置1052の表示およびそれに基づく第1特別図柄ゲームについて説明するものであるが、第2特別図柄表示装置1053の表示およびそれに基づく第2特別図柄ゲームについても同様のタイミングチャートとなる。
図27(A)に示すように、第1特別図柄表示装置1052における特別図柄が時点t11において変動を開始し、時点t12において停止表示する。この停止表示に基づいて大当りとなった場合には、図27(C)に示すように、主制御回路1006において制御される遊技状態が、時点t12の後の時点t13において大当り遊技状態となる。
大当り遊技状態となると、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過することで大入賞口1039の開放パターン(ラウンド数)が決定されて大入賞口1039が開放されるように構成されていることにより、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過するのを待ち受ける状態となる。そして、図27(E)に示すように、時点t14において遊技球が第1または第2ゲート1047A、1047Bを通過すると、それに応じて、図27(D)に示すように、時点t14の後の時点t15において大入賞口1039が開放状態となる。そして、図27(B)に示すように、この大入賞口1039の開放と同時に、液晶表示装置1013の表示領域1131において、大当り遊技に関する演出が行われる。すなわち、遊技状態が実際に大当り遊技状態となった時点t13では、液晶表示装置1013では大当りに関する演出が行われず、大入賞口1039が開放された時点t15から大当りに関する演出が行われることにより、遊技者に対して、大入賞口1039の開放をもって大当り遊技が開始されたかのような印象を与えることができる。
[液晶表示画面での演出]
遊技機1001における液晶表示装置1013に表示される装飾図柄および始動情報に関する表示について、図28〜図29を用いて説明する。なお、以下の説明では、第1始動口1034への入球による第1特別図柄の変動表示の保留に関する表示について説明し、第2始動口1035への入球による第2特別図柄の変動表示の保留については説明を省略する。第2特別図柄の保留についても、第1特別図柄の保留と同様に行えばよい。
なお、図28〜図29および後述する図35〜図42に示す始動情報に関する表示は、副制御回路1007のワークRAM1073に記憶されている始動記憶数(第1または第2始動口入賞コマンドを受信したときに加算される第1または第2始動記憶数)に基づいて表示されるものである。
図28および図29は、本実施形態に係る遊技機の始動情報(始動記憶)および装飾図柄の表示について説明するための図である。液晶表示装置1013の表示領域1131においては、第1特別図柄に対応した装飾図柄1601が表示される。また、表示領域1131には、第1始動口1034に遊技球が入賞した場合に始動情報1700が表示される。この始動情報は、第1始動口1034に遊技球が入賞した場合にその始動記憶数(保留数)に応じた数の始動情報が表示されるようになっている。
図28(A1)は、第1始動口1034への遊技球の入賞に基づく始動記憶(第1始動記憶)が3つである状態に応じて3つの始動情報1701、1702および1703が表示されており、さらに、第1特別図柄についての装飾図柄1601が停止表示されている状態を示す。なお、以下の図28(B1)、(C1)、(D1)、図29(E1)、(F1)においては、始動記憶が増えないものとして説明する。
図28(B1)は、図28(A1)の状態から、1つの始動記憶(始動情報1701)に基づき、装飾図柄1601の変動表示が開始している状態を示している。そして、この状態から、装飾図柄1601がリーチ状態となって変動表示が続行されている状態を図28(C1)に示す。
図28(C1)のリーチ状態から、装飾図柄1601が停止した状態を図28(D1)に示す。図28(D1)は、装飾図柄1601のうちの中央の数字がリーチハズレ態様で仮停止表示している一方、右下の小さな装飾図柄1801が大当り態様で確定停止表示していることを示している。この右下の小さな装飾図柄1801は、0〜9の数字のうちのいずれかが3桁で表示されるものであり、奇数で確定停止表示している場合は確変大当りであることを示し、偶数で確定停止表示されている場合は通常大当りであることを示す。本実施形態の場合、装飾図柄1601がリーチハズレ態様で仮停止表示されると同時に、それまで表示されていなかった右下の装飾図柄1801が大当り態様で確定停止表示される。
このように、通常遊技状態において、特別図柄(第1特別図柄)が停止表示されることに応じて、液晶表示装置1013の表示領域1131において、装飾図柄の表示態様が、装飾図柄1601の変動表示から仮停止表示へと移行し、さらに装飾図柄1801の確定停止表示へと移行する。すなわち、本実施形態では、通常遊技状態において、装飾図柄1601の変動表示、仮停止表示、装飾図柄1801の確定停止表示へと移行することになり、右下の装飾図柄1801によって確定停止表示が行われる。
なお、確定停止表示は装飾図柄1801によって行うことに代えて、装飾図柄1601によって行うようにしてもよい。この場合、右下の装飾図柄1801は表示しないようにする。
また、右下の装飾図柄1801によって確定停止表示を行う場合、当該装飾図柄1801による確定停止表示の後、画面中央の装飾図柄1601を数字以外の図柄(例えば動物の図柄)に変化させるようにしてもよい。
遊技機1001では、図28(D1)に示した装飾図柄1801の確定停止表示の後に大当り遊技状態に移行する。
大当り遊技状態に移行すると、図29(E1)に示すように、液晶表示装置1013の表示領域1131では、大当り遊技状態における演出表示として、装飾図柄1601が変動表示を開始する。本実施形態では、第1始動口1034に遊技球が入賞して特別図柄が大当り態様で停止表示し、大当り遊技状態に移行しても、遊技球が第1または第2ゲート1047A、1047Bを通過しなければ大入賞口1039が開放しないようになっている。したがって、大当り遊技状態となっても直ちに大入賞口1039は開放せず、このような大当り遊技状態における大入賞口1039の開放前において、図29(E1)に示すように装飾図柄1601の変動を開始することにより、遊技者に対して、次の遊技が開始したかのような印象を与えることができる。
因みに、図29(E1)において液晶表示装置1013の始動情報1700の表示個数(保留数)は減らないようになっているが、これに限られず、減らすように表示してもよい。
なお、本実施形態では、第1または第2ゲート1047A、1047Bに遊技球が通過するまで、図29(E1)の表示態様が続くことになるが、経過時間により装飾図柄1601を停止表示させてもよい。
また、図29(E1)に示す表示態様が所定時間続いた場合に、第1または第2ゲート1047A、1047Bを狙うように報知するようにしてもよい。
図29(E1)に示す状態において、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過すると、大入賞口1039の開放パターンが決定され、決定された開放パターンによって、大入賞口1039が開放される。このとき、液晶表示装置1013の表示態様は、図29(F1)に示す状態に変化する。
すなわち、図29(F1)に示すように、図29(E1)において変動表示していた装飾図柄1601が消え、現在実行中のラウンド数(例えば、1ラウンドを表す「1R」)がラウンド数表示1901として表示され、大入賞口1039の位置を狙うように促す表示「右を狙え」および右方向を示す矢印が報知表示1911として表示される。この表示によって、遊技者は大当り遊技状態が実行されていることを認識することができる。
なお、大当り遊技状態に移行した後の演出として、図29(E1)では、数字による装飾図柄1601が変動するようにしたが、これに代えて、数字以外の装飾図柄(例えば動物図柄等)を変動表示させるようにしてもよい。
このように本実施形態では、大当り遊技状態(特定遊技状態)において、大入賞口1039(可変入賞装置)が初回の開放状態となるまでの閉鎖状態中に通常遊技状態であることを示す装飾図柄1601による演出(第1演出)の一部を含む特定演出(図29(E1))が実行されることにより、遊技者にとっては、特定演出が実行されても大入賞口1039の開放を予測し難い状態となる。そして、特定演出の後に大入賞口1039が開放状態となることにより、あたかも通常遊技状態から予告無しで大入賞口1039の開放状態に移行するように見える演出が実行される。これにより、遊技者にとって意外性のあるタイミングで大入賞口1039を開放状態とすることができる。
なお、図28および図29において、装飾図柄1601の変動開始(図28(B1))からリーチ(図28(C1))となるまでは、表示領域1131における装飾図柄1601の背景画像として、第1背景画像が表示され、装飾図柄1601がリーチとなってから(図28(C1))ハズレ態様で停止表示(仮停止表示)されるまで(図28(D1))は、第2背景画像が表示され、その後、大入賞口1039が開放されるまでは第1背景画像が表示される。
[第1実施形態の変形例]
上述の第1実施形態においては、図7に示した大当り判定用テーブルおよび大当り図柄決定用テーブルと、図8に示したラウンド決定用テーブルとを用いたが、これらに代えて、図30に示す大当り判定用テーブルおよび大当り図柄決定用テーブルと、図31に示すラウンド決定用テーブルとを用いるようにしてもよい。この場合、図31において後述するように、大当り判定時の遊技状態をも加味してラウンド数を決定するようにしてもよい。
[第1実施形態の変形例に係る特別図柄決定用テーブル]
図30は、第1実施形態の変形例に係る遊技機の大当り判定用テーブルを示す図であって、図30(A)は通常遊技状態において用いられる大当り判定用テーブルであり、図30(B)は確変遊技状態において用いられる大当り判定用テーブルである。大当り判定用テーブルに関するデータは、メインROM1061に記憶されている。この変形例の場合、これら大当り判定用テーブルは、第1および第2特別図柄ゲームのいずれにおいても参照されるテーブルとなっているが、これに限られず、第1および第2特別図柄ゲームごとに別々の大当り判定用テーブルを用いるようにしてもよい。
図30(A)に示すように、通常遊技状態において第1または第2始動口1034、1035の始動入賞の場合は、第1または第2特別図柄ゲームが行われ、それぞれ1/300の確率で大当りに当選する。すなわち、0〜299の300個の乱数値のうち、1個(乱数値0)が大当りとされる。これに対して、図30(B)に示すように、高確率遊技状態(確変遊技状態)において第1または第2始動口1034、1035の始動入賞の場合は、第1または第2特別図柄ゲームが行われ、それぞれ、1/30の確率で大当りに当選する。なわち、0〜299の300個の乱数値のうち、10個(乱数値0〜9)が大当りとされる。
そして、第1または第2特別図柄ゲームにおいて大当りに当選した場合、図30(C)に示すように、主制御回路1006において大当り図柄決定用乱数値の抽選が0〜5の数値範囲で行われる。
図30(C)に示すように、図30(A)または(B)における大当り判定結果が「大当り」である場合においては、大当り図柄決定用乱数値が「0」〜「2」の場合が確変大当り、「3」の場合が確変大当り、「4」の場合が通常大当り、「5」の場合が通常大当りとされている。また、大当り判定結果が「ハズレ」である場合においては、大当り図柄決定用乱数値が「0」〜「5」の場合が「ハズレ」とされている。確変大当りの場合には、次回まで電サポがつき、通常大当りの場合には、50回の電サポがつくようになっている。ただし、これらの電サポの回数は他の回数であってもよい。
大当り図柄決定用乱数値は、所定の停止図柄(大当り図柄)に対応付けられている。停止図柄は、その数値が大当りの種類に対応しており、変動パターンを決定する際(図31)に参照されるものである。第1または第2始動口1034、1035への入賞における大当り図柄において、大当り図柄決定用乱数値「0」〜「2」の確変大当りは「A」、大当り図柄決定用乱数値「3」の確変大当りは「B」、大当り図柄決定用乱数値「4」の通常大当りは「C」、大当り図柄決定用乱数値「5」の通常大当りは「D」、大当り図柄決定用乱数値「0」〜「5」のハズレは「E」に対応している。このように、変形例においては、図柄の種類が増加している。
また、これらA〜Eのそれぞれに、第1特別図柄表示部1052の8つのLEDランプ1520または第2特別図柄表示部1053の8つのLEDランプ1530の点灯パターンが対応している。例えば、停止図柄「A」は、第1または第2特別図柄表示部1052、1053のLEDランプ1520または1530のうち、最上段のランプが点灯するパターンであり、停止図柄「B」は、上2段のランプが点灯するパターンであり、停止図柄「C」は、上3段のランプが点灯するパターンであり、停止図柄「D」は、上4段のランプが点灯するパターンであり、停止図柄「E」は、全てのランプが点灯するパターンである。
なお、この変形例の場合、大当り図柄決定用テーブル(図30(C))は、第1および第2特別図柄ゲームのいずれにおいても参照されるテーブルとなっているが、これに限られず、第1および第2特別図柄ゲームごとに別々の大当り図柄決定用テーブルを用いるようにしてもよい。
また、一部または全部の大当りについて、大当り図柄決定用乱数に基づいて、ラウンド数を決定するようにしてもよい。
[第1実施形態の変形例に係るラウンド決定用テーブル]
図31は、第1実施形態の変形例に係る遊技機のラウンド数および大入賞口の開放パターンを決定するためのラウンド決定用テーブルを示す図であって、図31(A)は始動入賞後に第1ゲートを遊技球が通過した場合に用いられるラウンド決定用テーブルであり、図31(B)は始動入賞後に第2ゲートを遊技球が通過した場合に用いられるラウンド決定用テーブルである。ラウンド決定用テーブルに関するデータは、メインROM1061に記憶されている。
ラウンド決定用テーブルにより、大当りに当選した後の大入賞口の開放パターンおよびラウンド数を決定することができる。
大当り遊技状態であってラウンド数が決定されていない状態において第1ゲート1047Aを遊技球が通過したことが検出された場合に、図31(A)に示すラウンド決定用テーブルを用いてラウンド数および大入賞口1039の開放パターンが主制御回路1006において決定される。また、始動入賞後に第2ゲート1047Bを遊技球が通過したことが検出された場合に、図31(B)に示すラウンド決定用テーブルを用いてラウンド数および大入賞口1039の開放パターンが主制御回路1006において決定される。主制御回路1006は、取得したラウンド決定用乱数に基づいて、ラウンド数および大入賞口1039の開放パターンを決定する。
この変形例の場合、大当り図柄決定用テーブルにより決定された大当り図柄(停止図柄)と、ラウンド決定用乱数値と、大当り判定時の遊技状態(確変遊技状態であるか否か)とに基づいて、大入賞口1039の開放パターンおよびラウンド数が決定される。
図31(A)に示すように、第1ゲート1047Aへの入賞の場合には、大当り図柄「A」であってラウンド決定用乱数値が0〜24であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が16R(ラウンド)の開放パターン1および開放パターンデータ「01」が決定される。また、大当り図柄「A」であってラウンド決定用乱数値が25〜74であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が10R(ラウンド)の開放パターン2および開放パターンデータ「02」が決定される。また、大当り図柄「A」であってラウンド決定用乱数値が75〜99であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が4R(ラウンド)の開放パターン3および開放パターンデータ「03」が決定される。また、大当り図柄「A」であってラウンド決定用乱数値が0〜79であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が12R(ラウンド)の開放パターン4および開放パターンデータ「04」が決定される。また、大当り図柄「A」であってラウンド決定用乱数値が80〜99であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が2R(ラウンド)の開放パターン5および開放パターンデータ「05」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が0〜79であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が12R(ラウンド)の開放パターン4および開放パターンデータ「04」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が80〜99であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が2R(ラウンド)の開放パターン5および開放パターンデータ「05」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が0〜24であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が16R(ラウンド)の開放パターン1および開放パターンデータ「01」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が25〜74であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が10R(ラウンド)の開放パターン2および開放パターンデータ「02」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が75〜99であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が4R(ラウンド)の開放パターン3および開放パターンデータ「03」が決定される。また、大当り図柄「C」であってラウンド決定用乱数値が0〜49であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が16R(ラウンド)の開放パターン1および開放パターンデータ「01」が決定される。また、大当り図柄「C」であってラウンド決定用乱数値が50〜99であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が4R(ラウンド)の開放パターン3および開放パターンデータ「03」が決定される。また、大当り図柄「C」であってラウンド決定用乱数値が0〜99であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が10R(ラウンド)の開放パターン2および開放パターンデータ「02」が決定される。
図31(B)に示すように、第2ゲート1047Bへの入賞の場合には、大当り図柄「A」であってラウンド決定用乱数値が0〜59であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が14R(ラウンド)の開放パターン6および開放パターンデータ「06」が決定される。また、大当り図柄「A」であってラウンド決定用乱数値が60〜99であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が4R(ラウンド)の開放パターン3および開放パターンデータ「03」が決定される。また、大当り図柄「A」であってラウンド決定用乱数値が0〜99であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が10R(ラウンド)の開放パターン2および開放パターンデータ「02」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が0〜79であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が12R(ラウンド)の開放パターン4および開放パターンデータ「04」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が80〜99であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が2R(ラウンド)の開放パターン5および開放パターンデータ「05」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が0〜24であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が16R(ラウンド)の開放パターン1および開放パターンデータ「01」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が25〜74であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が10R(ラウンド)の開放パターン2および開放パターンデータ「02」が決定される。また、大当り図柄「B」であってラウンド決定用乱数値が75〜99であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が4R(ラウンド)の開放パターン3および開放パターンデータ「03」が決定される。また、大当り図柄「C」であってラウンド決定用乱数値が0〜99であり大当り判定時の遊技状態が非確変遊技状態である場合にラウンド数が10R(ラウンド)の開放パターン2および開放パターンデータ「02」が決定される。また、大当り図柄「C」であってラウンド決定用乱数値が0〜49であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が16R(ラウンド)の開放パターン1および開放パターンデータ「01」が決定される。また、大当り図柄「C」であってラウンド決定用乱数値が50〜99であり大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態である場合にラウンド数が4R(ラウンド)の開放パターン3および開放パターンデータ「03」が決定される。
なお、図31においては、大当り図柄、ラウンド決定用乱数値および大当り判定時の遊技状態が確変遊技状態であるか否かに基づいて開放パターンおよびラウンド数を決定したが、これに限られず、大当り図柄、ラウンド決定用乱数値および大当り判定時の遊技状態が時短遊技状態であるか否かに基づいて開放パターンおよびラウンド数を決定してもよい。
また、一方のゲートを他方のゲートよりも有利となるようにラウンド決定用テーブルを設定するようにしてもよい。
なお、図31においては、第1および第2ゲート1047A、1047Bごとに開放パターンが異なるようにしたが、同じにしてもよく、それぞれ逆のテーブルを用いて開放パターンおよびラウンド数を決定するようにしてもよい。
また、図31に示した開放パターンおよびラウンド数以外の開放パターンおよびラウンド数を決定可能としてもよい。この場合、ラウンド数の期待値が上記2つのテーブル(図31(A)、(B))と同じ10R(ラウンド)になるように設定することが好ましい。但し、同じラウンド数としなくてもよい。
また、ラウンド数は全て同一であって、開放時間を異ならせることによって、各大当りの価値が異なるようにしてもよい。
また、上記2つのテーブル(図31(A)、(B))とも複数のラウンド数の中から何れかを決定するようにしたが、それぞれ1つのラウンドのみを設けるようにしてもよい。
また、上述の説明では、1ラウンドあたり大入賞口1039が1回開放する場合について述べたが、これに限られず、1ラウンドあたり大入賞口1039が複数回開放するようにしてもよい。
[第2実施形態]
[第2実施形態のコマンド解析処理]
図20のステップS2233において実行されるサブルーチン(コマンド解析処理)の第2実施形態について図を用いて説明する。図32および図33は、他の実施形態に係るコマンド解析処理のフローチャートである。図32および図33に示すコマンド解析処理は、図23について上述したコマンド解析処理に比べて、始動記憶数表示設定処理(S2401、S2402、S2404)および大当り終了表示コマンド受信処理(S2403)を備えたことが異なる。図32および図33に示すフローチャートにおいて、図23と同一の処理ステップには同一符号を付し、重複した説明を省略する。
サブCPU1071は、ステップS2298において大当り開始コマンドを受信したものと判定し、ステップS2299において大当り開始演出設定処理を実行した後、ステップS2401において、始動記憶数表示設定処理を行う。この処理については後述する。サブCPU1071は、ステップS2401の処理の後、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS2301の大入賞口開放前演出設定処理では、第1実施形態の場合は、ゲート検知から大入賞口開放直前まで装飾図柄1601は変動したままであったが、第2実施形態の場合は、装飾図柄1601が変動停止するまで演出されるような設定が行われる。
また、第2実施形態の場合、ステップS2304において、始動口入賞コマンドを受信していると判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2402に処理を移して、始動記憶数表示設定処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。始動記憶数表示設定処理については後述する。
これに対して、ステップS2304において、始動口入賞コマンドを受信していないと判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2403に処理を移して、大当り終了表示コマンドを受信したか否かを判定する。
大当り終了表示コマンドを受信していないと判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2306に処理を移す。これに対して、大当り終了表示コマンドを受信したものと判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2404に処理を移して、始動記憶数表示設定処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。始動記憶数表示設定処理については後述する。
[第2実施形態の始動記憶数表示設定処理]
図32および図33のステップS2295、ステップS2401、ステップS2402およびステップS2404において実行されるサブルーチン(始動記憶数表示設定処理)について図を用いて説明する。図34は、始動記憶数表示設定処理を示すフローチャートである。
ステップS2421において、サブCPU1071は、受信したコマンドが大当り開始コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが大当り開始コマンドである場合、サブCPU1071は、ステップS2422に処理を移す。これに対して、受信したコマンドが大当り開始コマンドでない場合、サブCPU1071は、ステップS2426に処理を移す。
ステップS2422において、サブCPU1071は、第1始動記憶上限値(例えば「4」)であるか否かを判定し、上限値である場合には、ステップS2423に処理を移して、遊技球の発射を促す報知表示2010(図38(D3))を行うための演出データをワークRAM1073の所定領域にセット(記憶)する。サブCPU1071は、ステップS2423の処理の後、本サブルーチンを終了する。
これに対して、ステップS2422において、第1始動記憶が上限値でないと判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2424に処理を移して、第1始動記憶を1減算し、さらにステップS2425において、第1始動記憶減算フラグをON(オン)状態にセットする。これにより、疑似的に始動記憶数が消化されたように見せることができる(図36(E2))。
なお、図32のステップS2299およびステップS2401に示したように、大当り開始演出設定処理(ステップS2299)の方が当該処理(始動記憶数表示設定処理:ステップS2401)よりも先に行われるが、液晶表示装置1013の表示画面上では、始動記憶の減算表示を行ってから、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過するまでの演出(第1または第2ゲートスイッチ1361A、1361Bが遊技球の通過を検知するまでの演出)を実行するための演出が開始されるようになっている。
サブCPU1071は、ステップS2425の処理の後、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS2421において、受信したコマンドが大当り開始コマンドではないと判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2426において、受信したコマンドが始動口入賞コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが始動口入賞コマンドである場合、サブCPU1071は、ステップS2427に処理を移す。これに対して、受信したコマンドが始動口入賞コマンドでない場合、サブCPU1071は、ステップS2430に処理を移す。
ステップS2427において、サブCPU1071は、受信したコマンドが第1始動口入賞コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが第1始動口入賞コマンドである場合、サブCPU1071は、ステップS2428に処理を移す。これに対して、受信したコマンドが第1始動口入賞コマンドでない場合、サブCPU1071は、ステップS2429に処理を移す。
ステップS2428において、サブCPU1071は、第1始動記憶数加算処理を行う。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073の所定領域に記憶されている第1始動記憶数を1加算する。サブCPU1071は、ステップS2428の処理の後、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS2427において、受信したコマンドが第1始動口入賞コマンドではないと判定した場合、このことは、受信したコマンドが第2始動口入賞コマンドであることを意味しており、サブCPU1071は、ステップS2429において、第2始動記憶数加算処理を行う。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073の所定領域に記憶されている第2始動記憶数を1加算する。サブCPU1071は、ステップS2429の処理の後、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS2426において受信したコマンドが始動口入賞コマンドでないと判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2430において、受信したコマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが変動パターン指定コマンドである場合、サブCPU1071は、ステップS2431に処理を移して、受信したコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。
受信したコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドである場合、サブCPU1071は、ステップS2432に処理を移す。これに対して、受信したコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドでない場合、サブCPU1071は、ステップS2433に処理を移す。
ステップS2432において、サブCPU1071は、第1始動記憶数減算処理を行う。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073の所定領域に記憶されている第1始動記憶数を1減算する。サブCPU1071は、ステップS2432の処理の後、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS2431において、受信したコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドではないと判定した場合、このことは、受信したコマンドが第2特別図柄に対応する変動パターン指定コマンドであることを意味しており、サブCPU1071は、ステップS2433において、第2始動記憶数減算処理を行う。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073の所定領域に記憶されている第2始動記憶数を1減算する。サブCPU1071は、ステップS2433の処理の後、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS2430において、受信したコマンドが変動パターン指定コマンドでないと判定した場合、サブCPU1071は、ステップS2434に処理を移して、第1始動記憶減算フラグがON(オン)であるか否かを判定する。第1始動記憶減算フラグがON(オン)である場合、このことは、大当り終了表示コマンド(図33のステップS2403)を受信し、かつ、大当り開始コマンド受信時に第1始動記憶を強制的(疑似的)に減算していること(ステップS2424)を意味しており、サブCPU1071は、ステップS2435に処理を移して、第1始動記憶を1加算することにより、強制的(疑似的)に減算した第1始動記憶を基に戻すことができる。
続いて、サブCPU1071は、ステップS2436において、第1始動記憶減算フラグをOFF(オフ)にする。これにより、大当り終了時に元の始動記憶数に戻すことができる。ステップS2436の処理の後、サブCPU1071は本サブルーチンを終了する。
また、ステップS2434において、第1始動記憶減算フラグがON(オン)でないと判定した場合、サブCPU1071は、本サブルーチンを終了する。
[第2実施形態による液晶表示画面での演出]
第2実施形態による遊技機1001における液晶表示装置1013に表示される装飾図柄および始動情報に関する表示について、図35〜図37を用いて説明する。なお、以下の説明では、第1始動口1034への入球による第1特別図柄の変動表示の保留に関する表示について説明し、第2始動口1035への入球による第2特別図柄の変動表示の保留については説明を省略する。第2特別図柄の保留についても、第1特別図柄の保留と同様に行えばよい。
図35〜図37は、第2実施形態に係る遊技機の始動情報(始動記憶)および装飾図柄の表示について説明するための図である。なお、図35〜図37において、第1実施形態の場合と同一部分には同一符号を付して、重複した説明を省略する。
図35(A2)〜図35(C2)は、図27(A1)〜図27(C1)と同一内容である。すなわち、図35(A2)は、第1始動口1034への遊技球の入賞に基づく始動記憶(第1始動記憶)が3つである状態に応じて3つの始動情報1701、1702および1703が表示されており、さらに、第1特別図柄についての装飾図柄1601が停止表示されている状態を示す。なお、以下の図35(B2)〜図37(I2)においては、始動記憶が増えないものとして説明する。
図35(B2)は、図35(A2)の状態から、1つの始動記憶(始動情報1701)に基づき、装飾図柄1601の変動表示が開始している状態を示している。そして、この状態から、装飾図柄1601がリーチ状態となって変動表示が続行されている状態を図35(C2)に示す。
図35(C2)のリーチ状態から、装飾図柄1601が停止した状態を図36(D2)に示す。図36(D2)は、装飾図柄1601のうちの中央の数字がリーチハズレ態様で停止表示している。本実施形態においては、図28(D1)に示した第1実施形態のように右下の小さな装飾図柄1801は表示されない。これにより、図36(D2)の停止は、仮停止状態となっている。
遊技機1001では、図36(D2)に示した装飾図柄1601のリーチハズレ態様での仮停止表示の後に大当り遊技状態に移行する。
大当り遊技状態に移行すると、図36(E2)に示すように、液晶表示装置1013の表示領域1131では、大当り遊技状態における演出表示として、装飾図柄1601が変動表示を開始する。本実施形態では、第1始動口1034に遊技球が入賞して特別図柄が大当り態様で停止表示し、大当り遊技状態に移行しても、遊技球が第1または第2ゲート1047A、1047Bを通過しなければ大入賞口1039が開放しないようになっている。したがって、大当り遊技状態となっても直ちに大入賞口1039は開放せず、このような大当り遊技状態における大入賞口1039の開放前において、図36(E2)に示すように装飾図柄1601の変動を開始することにより、遊技者に対して、次の遊技が開始したかのような印象を与えることができる。
そして、この変形例では、第1実施形態とは異なり、図36(E2)において液晶表示装置1013の始動情報1700の表示個数(保留数)が1つ減って表示される。すなわち、主制御回路1006において管理される始動記憶は減っていないにも関わらず、副制御回路1007で制御される液晶表示装置1013の演出画面上では、始動情報1700が減っているような演出が行われる。なお、この変形例において、始動情報1700が減らないようにしてもよい。
図36(E2)に示す状態において、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過すると、大入賞口1039の開放パターンが決定され、決定された開放パターンによって、大入賞口1039が開放される。開放パターンが決定されたとき、液晶表示装置1013の表示態様は、図36(F2)に示す状態に変化する。
すなわち、図36(F2)に示すように、図36(E2)において変動表示していた装飾図柄1601が所定の順序(例えば左、右、中)で停止表示されていく(図36(F2)は、停止表示している途中の状態を示す)。
そして、この状態において、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過すると、図37(G2)に示すように、液晶表示装置1013の表示領域1131において、装飾図柄1601の全ての数字が大当り態様で確定停止表示される。なお、この状態では、大入賞口1039は開いていないが、この画面(大当り遊技状態への移行を示す画面)の表示時に、大入賞口1039を開放させるようにしてもよい。
また、図37(G2)に示すような、特定遊技状態(大当り遊技状態)への移行を示す演出を大入賞口1039の初回の開放時に実行するようにしてもよい。
そして、図37(G2)の状態から図37(H2)の状態に表示が切り替わる際に大入賞口1039が開放される。図37(H2)の状態では、図29(F1)の場合と同様にして、装飾図柄1601が消え、現在実行中のラウンド数(例えば、1ラウンドを表す「1R」)がラウンド数表示1901として表示され、大入賞口1039の位置を狙うように促す表示「右を狙え」および右方向を示す矢印が報知表示1911として表示される(図37(H2))。この表示によって、遊技者は大当り遊技状態が実行されていることを認識することができる。
なお、大当り遊技状態に移行した後の演出として、図36(E2)では、数字による装飾図柄1601が変動するようにしたが、これに代えて、数字以外の装飾図柄(例えば動物図柄等)を変動表示させるようにしてもよい。
そして、大当り遊技の終了後には、図37(I2)に示すように、装飾図柄1601を表示することで、通常遊技状態に戻ったことを示す。ここでは、図37(H2)において非表示とした始動情報1700の表示を再度表示している。
このようにこの変形例では、大当り遊技状態となってから装飾図柄1601を変動表示させ(図36(E2))、この変動表示を開始した装飾図柄1601が大当り態様で停止するような演出を行うことで、あたかも次遊技において大当りとなったかのような演出を行うことができる。
なお、図35〜図37において、装飾図柄1601の変動開始(図35(B2))からリーチ(図35(C2))となるまでは、表示領域1131における装飾図柄1601の背景画像として、第1背景画像が表示され、装飾図柄1601がリーチとなってから(図35(C2))ハズレ態様で停止表示(仮停止表示)されるまで(図36(D2))は、第2背景画像が表示され、その後、確定停止表示されるまで(図37(G2))は第1背景画像が表示される。
[第2実施形態の変形例による液晶表示画面での演出]
第2実施形態による遊技機1001における液晶表示装置1013に表示される装飾図柄および始動情報に関する表示の変形例について、図38および図39を用いて説明する。なお、以下の説明では、第1始動口1034への入球による第1特別図柄の変動表示の保留に関する表示について説明し、第2始動口1035への入球による第2特別図柄の変動表示の保留については説明を省略する。第2特別図柄の保留についても、第1特別図柄の保留と同様に行えばよい。
図38および図39は、第2実施形態の変形例に係る遊技機の始動情報(始動記憶)および装飾図柄の表示について説明するための図である。なお、図38および図39において、第1実施形態の場合と同一部分には同一符号を付して、重複した説明を省略する。
図38(A3)は、図28(A1)と比べて、始動記憶数が最大数「4」であり、これに応じた始動情報1700(1701、1702、1703、1704)が表示されている点がことなり、その他の表示内容は同一である。この図38(A3)における始動情報1700が表す始動記憶数「4」は、実際に主制御回路1006において管理される始動記憶数と同様である。
また図38(B3)においては、図38(A3)の状態から始動記憶数が「3」に減っている状態を示す。この始動記憶数も主制御回路1006における始動記憶数と同様である。すなわち、図38(A3)および図38(B3)における始動情報1700は、主制御回路1006において管理される始動情報に応じた表示である。
そして、この状態において、遊技球が第1始動口1034に入賞することで、始動記憶数が1増加し、これに応じて、図38(C3)に示すように、液晶表示装置1013の表示領域1131には始動情報1700によって表される始動記憶数が1増加する。この場合、最大数である「4」となる。
このように、通常遊技状態において液晶表示装置1013に表示される始動記憶数(始動情報1700)は、主制御回路1006において実際に管理される始動記憶数と同数となっている。
このように通常遊技状態において、装飾図柄1601が変動しリーチ状態で変動を続行している場合において、始動記憶数が最大数「4」となると、遊技者は、遊技球の発射を控える場合があるが、本実施形態では、この状態から大当り遊技状態に移行すると、図38(D3)に示すように、液晶表示装置1013の表示領域1131には、「ゲートを狙え」といった、遊技者に対して遊技球の発射を促す報知表示2010がなされる。すなわち、本実施形態では、大当り遊技状態に移行しただけでは、大入賞口1039が開放せず、大当り遊技状態に移行後に第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過することで、大入賞口1039が開放するようになされているため、図38(C3)において始動記憶数が最大数「4」となって、かつ、装飾図柄1601がリーチ状態となっている場合に遊技者が遊技球の発射を控えたとしても、図38(D3)において発射を促す表示が行われることで、遊技球が第1または第2ゲート1047A、1047Bを通過するようにし得る。
そして、図38(D3)の状態において、遊技球が第1または第2ゲート1047A、1047Bを通過すると、図39(E3)に示すように、装飾図柄1601の全ての数字が大当り態様で確定停止表示される。
そして、図39(E3)の状態から図39(F3)の状態に切り替わる際に、大入賞口1039が開放される。図39(F3)の状態では、図29(F1)の場合と同様にして、装飾図柄1601が消え、現在実行中のラウンド数(例えば、1ラウンドを表す「1R」)がラウンド数表示1901として表示され、大入賞口1039の位置を狙うように促す表示「右を狙え」および右方向を示す矢印が報知表示1911として表示される(図39(F3))。この表示によって、遊技者は大当り遊技状態が実行されていることを認識することができる。なお、図39(E3)の状態では大入賞口1039は開いていないが、この画面の表示時に、大入賞口1039を開放させるようにしてもよい。
このように本実施形態では、始動情報1700によって表示される始動記憶数が最大数となった場合であっても、「ゲートを狙え」という遊技球の発射を促す表示を行うことにより、遊技者が遊技球の発射を止めてしまうことを防止して、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過するようにでき、これにより、大当り遊技状態となっても大入賞口1039が開放しなくなることを防止することができる。
なお、図38および図39において、装飾図柄1601の変動開始(図38(B3))からリーチ(図38(C3))となるまでは、表示領域1131における装飾図柄1601の背景画像として、第1背景画像が表示され、装飾図柄1601がリーチとなってから(図38(C3))、「ゲートを狙え」が表示されるまで(図38(D3))は、第2背景画像が表示され、その後、確定停止表示されるまで(図39(E3))は第1背景画像が表示される。
[第3実施形態]
[第3実施形態による液晶表示画面での演出]
第3実施形態による遊技機1001における液晶表示装置1013に表示される装飾図柄および始動情報に関する表示について、図40〜図42を用いて説明する。なお、以下の説明では、第1始動口1034への入球による第1特別図柄の変動表示の保留に関する表示について説明し、第2始動口1035への入球による第2特別図柄の変動表示の保留については説明を省略する。第2特別図柄の保留についても、第1特別図柄の保留と同様に行えばよい。
図40〜図42は、第3実施形態に係る遊技機の始動情報(始動記憶)および装飾図柄の表示について説明するための図である。なお、図40〜図42において、第1実施形態の場合と同一部分には同一符号を付して、重複した説明を省略する。
第1実施形態の場合、大当り遊技状態となった後に、第1または第2ゲート1047A、1047Bを遊技球が通過することで、開放パターン(ラウンド数)が決定され、当該決定内容に応じて大入賞口1039が開放したが、第3実施形態の場合、第1または第2ゲート1047A、1047Bの通過に代えて、大当り遊技状態に移行した後、第1または第2始動口1034、1035を遊技球が通過することで、開放パターン(ラウンド数)が決定され、当該決定内容に応じて大入賞口1039が開放するように構成されている。
図40(A4)は、図28(A1)と比べて、始動情報1700で表示される始動記憶数が「1」となっている点(すなわち始動情報1701のみが表示されている点)のみが異なる。そして、この状態で装飾図柄1601が変動表示された状態を図40(B4)に示す。この状態は、装飾図柄1601の変動開始に伴って、始動情報1700で表示される始動記憶数が1減算されている。この図40(B4)は、図28(B1)と比べて、始動情報1700で表示される始動記憶数のみが異なっている。
図40(B4)の状態から装飾図柄1601がリーチ態様となった状態を図40(C4)に示す。この図40(C4)は、図28(C1)と比べて、始動情報1700で表示される始動記憶数のみが異なっている。
図40(C4)の状態から装飾図柄1601がハズレ態様で仮停止表示した状態を図40(D4)に示す。この図40(D4)は、図28(D1)と比べて、始動情報1700で表示される始動記憶数および右下の装飾図柄1801が表示されない点が異なっている。この図40(D4)に示す装飾図柄1601の停止態様は、仮停止表示であるが、確定停止表示としてもよい。
このように、通常遊技状態において第1始動口1034の入賞があった場合、図40(A4)〜図40(D4)のような演出表示が液晶表示装置1013の表示領域1131において行われる。
図40(D4)に示すように、装飾図柄1601がハズレ態様で仮停止表示し、かつ、始動情報1700で示される始動記憶数が「0」となっている場合、遊技者が遊技を止めてしまうおそれがあるが、本実施形態の場合、図41(E4)に示すように、大当り遊技状態に移行すると、液晶表示装置1013の表示領域1131に「始動口を狙え」という報知表示2011が表示されることにより、遊技者に遊技の続行を促すことができる。
なお、本実施形態では、始動口を遊技球が通過することで、開放パターン(ラウンド数)を決定し、大入賞口1039を開放するようにしたが、始動口に代えて、専用のゲートを設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、始動入賞口(第1始動口1034)に遊技球が入賞しないとラウンド数が決定されないため、始動口に遊技球を発射するよう促す報知表示2011を表示しているが、始動情報1700によって示される始動記憶数が「0」でない場合は、遊技者が遊技を止める可能性が低いため、報知表示2011を行わないようにしてもよい。
また、図41(E4)の状態において、それまで始動記憶数が「1」以上である場合には、図41(E4)において始動情報1700の始動記憶数を1減算して表示するようにしてもよい。
そして、図41(E4)の状態において、始動入賞口(第1始動口1034)に遊技球が入賞することにより、図41(F4)に示すように、装飾図柄1601が変動を開始する。これにより、図40(A4)において第1始動口1034に遊技球が入賞することで、抽選が行われ大当り遊技状態となった後に、図41(E4)の報知指示2011にしたがって再度第1始動口1034に遊技球を入賞させることにより、1回の大当り遊技において、疑似的に2回の始動入賞に基づく装飾図柄1601の変動表示を行うことができる。
なお、図41(F4)は、図41(E4)の報知表示2011に基づいて遊技者が遊技球を発射させて第1始動口1034に遊技球を入賞させた結果装飾図柄1601が変動を開始したものであるため、主制御回路1006において管理される始動記憶数が当該第1始動口1034への入賞に伴って「1」増加するが、副制御回路1007の制御によって表示される始動情報1700では、この時点(図41(F4))では、表示されないようにしている。
そして、図41(F4)の後、図41(G4)に示すように、装飾図柄1601が順次停止し、図41(H4)に示すようにリーチ態様となり、続いて図42(I4)に示すように、装飾図柄1601が所定の大当たり態様で確定停止表示する。この停止態様によって、ラウンド数が分かるようになっている。具体的には、停止態様が偶数の場合は、通常大当りであり、「000」が2R(ラウンド)、「222」が4R(ラウンド)、「444」が10R(ラウンド)、「666」が12R(ラウンド)、「888」が16R(ラウンド)のラウンド数を表す。また、奇数の場合は、確変大当りであり、「111」が2R(ラウンド)、「333」が4R(ラウンド)、「555」が10R(ラウンド)、「777」が12R(ラウンド)、「999」が16R(ラウンド)のラウンド数を表す。
このように、図41(E4)では確変大当りであるか通常大当りあるかは決定されているものの、ラウンド数は決定されておらず、図41(E4)の後、第1始動口1034への入賞によりラウンド数が決定される。
なお、図41(E4)ではラウンド数は決定されているものの、確変大当りであるか通常大当りあるかは決まっていないようにして、図41(E4)の後、第1始動口1034への入賞により確変大当りか通常大当りかが決定されるようにしてもよい。
これにより大入賞口1034が開放し、図42(J4)に示すように、液晶表示装置1013の表示領域1131には、図29(F1)と同様にして、現在実行中のラウンド数(例えば、1ラウンドを表す「1R」)がラウンド数表示1901として表示され、大入賞口1039の位置を狙うように促す表示「右を狙え」および右方向を示す矢印が報知表示1911として表示される。この表示によって、遊技者ははじめて大当り遊技状態が実行されていることを認識することができる。
そして、大当り遊技状態が終了すると、図42(K4)に示すように、再度装飾図柄1601が表示されることで、通常遊技状態に戻ったことが示唆される。なお、ここでは、図41(F4)において非表示とした始動情報1700が表示される。
このように本実施形態では、図40(D4)に示すように、始動情報1700による始動記憶が表示されない場合(始動記憶数が「0」となった場合)であっても、図41(E4)に示すように、「始動口を狙え」といった開放パターン(ラウンド数)を決定するため(大入賞口1039を開放するため)の報知表示2011を行うことにより、遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。
なお、図40および図41において、装飾図柄1601の変動開始(図40(B4))からリーチ(図40(C4))となるまでは、表示領域1131における装飾図柄1601の背景画像として、第1背景画像が表示され、装飾図柄1601がリーチとなってから(図40(C4))ハズレ態様で停止表示(仮停止表示)されるまで(図40(D4))は、第2背景画像が表示され、その後、確定停止表示されるまで(図42(I4))は第1背景画像が表示される。
[他の実施形態]
なお、ラウンド決定機能は、第1および第2ゲート1047A、1047Bや第1および第2始動口1034、1035に限らず、通過ゲート1036(普通図柄抽選用のゲート)や一般入賞口1041〜1044等に設けるようにしてもよい。
また、ラウンド決定機能を持つ部材は、1つ以上であればいくつ設けても良い。
また、再変動表示前に停止表示される図柄で確変大当りか否かを示し、再変動表示されて停止表示される図柄をラウンドに基づいて決定することが好ましい。
[遊技機の概要]
実施形態における遊技機1001は、遊技媒体が転動する遊技領域1140を有する遊技盤1014と、前記遊技領域において、遊技媒体が通過可能な始動領域(第1および第2始動口1034、1035)と、前記始動領域において遊技媒体が通過したことに基づいて、所定の識別情報を変動表示可能な表示手段(主制御回路1006、第1特別図柄表示装置1052、第2特別図柄表示装置1053)と、前記表示手段において変動表示された識別情報が特定の表示態様で停止表示されたことに基づいて、通常遊技状態から遊技者に有利な特定遊技状態に遊技状態を移行制御する遊技状態制御手段(主制御回路1006)と、前記遊技状態制御手段によって移行制御された特定遊技状態(大当り遊技状態)において、遊技媒体が入賞し難い閉鎖状態から、当該閉鎖状態よりも遊技媒体が入賞しやすい開放状態に変位可能な可変入賞装置(大入賞口1039)と、遊技状態に応じた演出を実行可能である演出実行手段(副制御回路1007、液晶表示装置1013)と、を備え、前記演出実行手段は、通常遊技状態において当該通常遊技状態であることを示す第1演出(図28(B1)、及び特定遊技状態において当該特定遊技状態への移行を示す又は当該特定遊技状態であることを示す第2演出を実行可能であり、特定遊技状態において、前記可変入賞装置が初回の前記開放状態となるまでの前記閉鎖状態中において、少なくとも前記第1演出の一部を含む特定演出(図29(E1))を実行可能であり、特定遊技状態において、前記特定演出を実行後、前記可変入賞装置が初回の前記開放状態になったことに基づいて、前記第2演出を実行可能であることを特徴とする。
また実施形態における遊技機1001は、前記構成に加えて、前記演出実行手段(副制御回路1007、液晶表示装置1013)は、前記表示手段(主制御回路1006、第1特別図柄表示装置1052、第2特別図柄表示装置1053)において表示される識別情報の変動表示に伴って、装飾図柄1601の変動表示を実行可能な装飾図柄表示手段(副制御回路1007、液晶表示装置1013)を含み、前記装飾図柄表示手段は、前記特定演出(図29(E1))として装飾図柄の変動表示を実行可能であることを特徴とする。
また実施形態における遊技機1001は、前記構成に加えて、前記遊技領域1140において、遊技媒体が通過可能な前記始動領域(第1および第2始動口1034、1035)を含む複数の通過領域(第1および第2始動口1034、1035、第1および第2ゲート1047A、1047B)と、特定遊技状態(大当り遊技状態)において、複数の通過領域のうち、いずれかに遊技媒体が通過したことに基づいて、前記可変入賞装置(大入賞口1039)の前記開放状態となる回数である開放回数(ラウンド数)を決定する開放回数決定手段(副制御回路1007)と、を備え、前記可変入賞装置は、前記開放回数決定手段によって開放回数が決定されるまでは前記閉鎖状態を維持するとともに、前記開放回数決定手段によって開放回数が決定されたことに基づいて、前記開放状態になることが可能であり、前記開放回数決定手段によって決定された開放回数を上限に、前記開放状態になることが可能であることを特徴とする。
また実施形態に係る遊技機1001は、前記構成に加えて、特定の操作により遊技媒体を前記遊技領域に発射可能な発射手段(発射装置1012)と、前記始動領域(第1および第2始動口1034、1035)において遊技媒体が通過したことに基づいて、識別情報を特定の表示態様で停止表示させるか否かを示す情報を始動記憶として、所定数を上限に記憶可能な始動記憶手段(主制御回路1006)と、特定遊技状態(大当り遊技状態)において、前記可変入賞装置(大入賞口1039)が初回の前記開放状態となる前に、前記始動記憶手段に前記所定数の始動記憶が記憶されていることに基づいて、前記遊技領域へ遊技媒体を発射するよう促す報知を行うことが可能な報知手段(副制御回路1007、液晶表示装置1013)と、を備えることを特徴とする。
また実施形態に係る遊技機1001は、前記構成に加えて、所定の操作により遊技媒体を前記遊技領域に発射可能な発射手段(発射装置1012)と、前記始動領域(第1および第2始動口1034、1035)において遊技媒体が通過したことに基づいて、識別情報を特定の表示態様で停止表示させるか否かを示す情報を始動記憶として、所定数を上限に記憶可能な始動記憶手段(主制御回路1006)と、特定遊技状態(大当り遊技状態)において、前記可変入賞装置(大入賞口1039)が初回の前記開放状態となる前に、前記始動記憶手段に始動記憶が記憶されていないことに基づいて、前記遊技領域へ遊技媒体を発射するように促す報知を行うことが可能な報知手段(副制御回路1007、液晶表示装置1013)と、を備えることを特徴とする。