JP6100771B2 - ガス検知器 - Google Patents

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Description

本願は、全般にガスセンサの分野に関する。
ガスセンサの重要な用途は、客観的データを得ることだけを目的とした、ならびに空気処理ユニットおよび/または空気清浄化ユニットの制御のための、室内空気汚染モニタリングの分野に属する。そのようなセンサは、以下の特徴を有することが望ましい:
−小型寸法、
−低コスト、
−低電力要求、
−少なくとも数年間の作動期間にわたる、最小限のメンテナンス要求、
−特定の対象ガスまたは対象ガス種(class)に対する、高感度および高選択性の組み合わせ。
被測定ガスの組成が予め把握できないような状況では、選択性は特に重要である。十分な選択性がない場合、全ての主要なセンサ技術が抱える問題が残り、一般に未知の異なる汚染物質混合ガスが存在する通常の室内環境における適用に関し、厳しい問題が生じる。
特定の対象ガスまたは特定の対象ガス種に対する高い選択性により、得られるセンサ信号を明確に読み取ることが可能になる。この点は、得られるセンサ信号に及ぼす空気湿度、気温、および局部的な空気速度の影響にも適用される。
周囲空気の質に関し、汚染された空気から、清浄な空気を明確に識別できることが重要である。空気は、いくつかのガス(例えばホルムアルデヒド、NOx、O3、SO2)、あるいはあるガス種(例えば、通常TVOCで表される全ての揮発性有機炭化水素ガス種、またはHNOx、SO2、および有機カルボン酸ガスを含む酸性ガス種)によって汚染され得る。ある汚染物質が存在するか否かを検出する性能とは別に、その汚染物質の濃度を検出できることも重要である。ある種の対象ガスの濃度が推奨される最大限界濃度と同等またはそれ以上になった際に、空気は、この対象ガスにより、許容不可能な状態に汚染されると考えられる。室内生活環境において、これらのいわゆる標準濃度限界は、極めて低く、すなわちO3およびNO2の場合、いずれも約50ppbであり、TVOCの場合、0.2乃至0.3mg/m3であり、ホルムアルデヒドの場合、40ppbである。
今のところ、前述の全ての要求を十分な範囲で満たす、いかなるセンサまたはセンサ技術も存在しない。しかしながら、この点に関し、金属酸化物半導体センサまたは電気化学センサの使用は、最も実現可能な選択肢であるように思われる。これは、特に、ホルムアルデヒドの検知に適用される。この物質は、特に中国居住環境において、重要な空気汚染物質である。
しかしながら、金属酸化物半導体センサおよび電気化学的センサの重要な問題は、選択性が劣ることである。この問題を克服するためのいくつかの施策が、既に提案されている。
被検査ガス、例えば周囲空気は、いくつかの汚染物質を含む場合があり、これらの汚染物質の各々の濃度を個々に測定できることが望ましい。しかしながら、汚染物質は、他の汚染物質における測定に影響を及ぼす傾向がある。基本的な対応は、全ての「他の」汚染物質の除去を図ることであり、この場合、一つの汚染物質(すなわち対象ガス)のみが残留する。この場合、フィルタ処理されたガスから得られるセンサの出力信号は、対象ガスの量(濃度)に比例する。ガスセンサの検知選択性の改善を図るそのような試みは、例えば、中国特許出願第CN101825604号およびCN101776640号に記載されている。これらの文献では、特に「スクラブフィルタ」を用いて、空気から干渉ガスを具体的に除去することが記載されている。
この対応策の欠点は、「他の」汚染物質の同定に対する知識が要求されることである。しかしながら、通常、どのようなガス汚染物質が干渉し、それらが対象ガスの測定に、どの程度干渉しているかを先験的に把握することはできない。また、H2およびエタノールのような、物理的特性が大きく異なるガスは、電気化学的ホルムアルデヒドセンサに対する干渉ガスとなることが知られており、小型の低コストパッシブフィルタを用いて、室温でこれらの全てのガスを空気から効率的に除去することは容易ではない。従って、全ての干渉ガスを空気から除去し、その他のものを同じ状態に維持することができるフィルタを実際に設計することは、通常、極めて難しく、あるいは不可能である。
一方、別の対応策は、汚染された空気から対象ガスを除去するフィルタを使用し、2つの測定を実施することである:第1の測定は、元々の汚染された空気に対して実施され、この空気は、依然として対象ガスを含む。第2の測定は、元々の汚染された空気から対象ガスが除去されたガスに対して実施される。これらの2つの測定において得られた2つの測定信号の間の差は、対象ガスの量(濃度)に比例する。
最近、「環境センサ」という名称の会社から、携帯式の電気化学的ホルムアルデヒドセンサが提案されている。このセンサは、センサ内部に導入された周囲空気から、ホルムアルデヒドを特異除去できる化学反応体が含浸された取り外し可能なホルムアルデヒドシートフィルタを有する(http://www.environmentalsensors.com/formaldehyde-.monitor-z-300.html参照)。さらに、ホルムアルデヒドフィルタは、気体種が電気化学セルに侵入することを抑制する拡散バリアとして機能する。このホルムアルデヒドフィルタは、手動で、ブランクフィルタと置換することができ、これは、拡散バリアとしてのみ機能し、従って、空気からいかなる気体も吸収しない。ホルムアルデヒドフィルタの存在下において得られたセンサ信号を、ブランクフィルタの存在下におけるセンサ信号と比べることにより信号差が得られ、この差は、他のガス汚染物質の影響(干渉)が排除されているため、ホルムアルデヒド濃度に直接比例する。
この方法の問題は、2つのフィルタを手動で交換する必要があることであり、これは不便である。また、使用されるフィルタは、平坦繊維シートフィルタとして適用され、これでは、ホルムアルデヒドを空気から除去する、極めて限られた量の反応体しか含浸できない。従って、ホルムアルデヒドフィルタの使用寿命が短く、通常の室内環境では、実際的ではない。また、いつ使用済みホルムアルデヒドシートフィルタを置換すべきかを把握することはできない。また、繊維シートフィルタへの反応体材料の含浸により、フィルタのポロシティの低減は避けられず、これにより拡散バリア特性が変化してしまう。さらに、反応体によって吸収される湿度依存水分のため、後者の特徴は、周囲湿度に依存する。前述の状況は、周囲ホルムアルデヒド濃度に関して得られた信号差に関する把握を難しくし、これは大きな精度の低下につながる。
例えば中国特許出願第CN101571506号(Huarui Scientific Instrument Shanghai)には、ガスセンサの検知選択性の改善を意図したさらに別の対策が記載されている。この文献には、電気化学的ホルムアルデヒドセンサが提案され、このセンサは、第1の作用極、補償電極、および共通対極を有する。補償電極は、第2の作用極として有効に機能し、これには、空気からホルムアルデヒドを特異的に除去可能なフィルタが提供される。また、ホルムアルデヒドフィルタは、一般的なガス拡散バリアとして機能する。第1の作用極には、ダミーフィルタが提供され、ガス拡散バリアとしてのみ機能する。補償電極から得られた信号(干渉ガスからの寄与のみを有する)から、第1の作用極から得られたセンサ信号(ホルムアルデヒドからの寄与と干渉ガスからの寄与の両方を有する)を差し引くことにより、差分信号が得られ、これは、空気中のホルムアルデヒド濃度のみを表し、湿度および温度差に関する想定される影響が補償される。
Huaruiによって提案された方法の問題は、実際に、図1に示すように、単一の電気化学的センサ内に、2つの別個の作用極が必要となることである。2つの作用極の間の小さな物理差は、これらのゼロ値(清浄な空気)、およびスパン(対象ガスおよび/または干渉ガスの単位ユニット濃度当たりの信号差)の両方に対し、簡単に、全く異なるセンサ応答および異なる信号バイアスにつながる可能性がある。従って、不可能ではなくても、通常、対象ガス濃度に関して、得られた差分センサ信号を明確に解釈することは難しい。フィルタは、電気化学センサ内に一体化されるため、取り外すことは容易ではなく、そのため、例えばセンサの較正目的で、これらを操作することは容易ではない。
中国特許出願第CN101571506号明細書
本発明の目的は、前述の問題を克服し、または少なくとも抑制することである。
この目的のため、本発明では、周囲空気中の対象ガスの濃度を定める方法および検知配置が提案される。検知配置は、対象ガスセンサ、対象ガスフィルタ、当該検知配置を通る空気移動手段、該空気移動手段を制御可能な制御器、および前記対象ガスセンサからの出力信号を受信し、実行できる評価ユニットを有する。前記対象センサは、移動空気の第1のガス流に晒され、この対象ガス濃度は、前記汚染された周囲空気中と実質的に等しい。前記対象センサは、移動空気の第2のガス流に晒され、これは、前記移動空気の第1のガス流と実質的に同じ汚染物を有するが、移動空気の第2のガス流からは、前記対象ガスフィルタによる選択フィルタ処理を介して、対象ガスは、実質的に除去されている。対応する得られたセンサ出力信号の間の差は、従って、対象汚染物のみの濃度に比例し、これにより、選択性が得られる。この方法および機器の利点は、一つのガスセンサしか必要ではないことである。
別の有意な実施例および記載は、従属請求項に記載されている。
本発明は、対象ガスの濃度を特徴付ける差分信号を得るため、2つの別個のガスセンサを用いる検知配置の実施例を提案する。2つのセンサが同じガス環境に晒された際に、それぞれのセンサ応答を均等にする手段が提供される。後者は、対象ガス濃度、それぞれの干渉ガスの濃度、温度、および湿度の関数として、2つのセンサの測定センサ応答における想定される差を、少なくとも部分的に補正する。
本発明のこれらのおよび他の態様、特徴、利点は、図面を参照して、以下の1または2以上の好適実施例の記載により説明される。図において、同じ参照符号は、同じまたは同様の部材を表す。
従来の電気化学的センサを概略的に示した図である。 2つの想定される移動空気の流れに晒されたセンサを示した図である。一つの流れは、センサに到達する前に、まず対象ガスフィルタを通過する。 本発明によるガス検知器の第1の実施例を概略的に示した図である。 本発明によるガス検知器の第1の実施例を概略的に示した図である。 本発明によるガス検知器の第1の実施例を概略的に示した図である。 単一の対象ガスセンサのみが必要となる、本発明によるガス検知器のいくつかの実施例の変形を概略的に示した図である。 単一の対象ガスセンサのみが必要となる、本発明によるガス検知器のいくつかの実施例の変形を概略的に示した図である。 単一の対象ガスセンサのみが必要となる、本発明によるガス検知器のいくつかの実施例の変形を概略的に示した図である。 単一の対象ガスセンサのみが必要となる、本発明によるガス検知器のいくつかの実施例の変形を概略的に示した図である。 単一の対象ガスセンサのみが必要となる、本発明によるガス検知器のいくつかの実施例の変形を概略的に示した図である。 単一の対象ガスセンサのみが必要となる、本発明によるガス検知器のいくつかの実施例の変形を概略的に示した図である。 少なくとも2つの対象ガスセンサを有する、本発明によるガス検知器のいくつかの実施例の変形を概略的に示した図である。 少なくとも2つの対象ガスセンサを有する、本発明によるガス検知器のいくつかの実施例の変形を概略的に示した図である。 少なくとも2つの対象ガスセンサを有する、本発明によるガス検知器のいくつかの実施例の変形を概略的に示した図である。
図1には、従来の電気化学センサ100を概略的に示す。このセンサは、第1の作用極101、第2の作用極102、参照極103、および共通対極104を有する。両作用極101および102は、同じ対極104と同じ参照極103とを共有し、電解質リザーバ110からの同じ電解質溶液111に晒されている。
第1の作用極101の上部には、特定の対象ガス用のフィルタ121が配置される。このフィルタ121は、空気流から対象ガスを有効に除去する。フィルタ121と第1の作用極101の間の空気ギャップは、参照符号123で示される。第2の作用極102の上部には、ダミーフィルタ構造122が配置される。この構造122は、フィルタ121と同様の機械的特性を有するが、いかなる空気汚染物質もフィルタ除去しない。ダミーフィルタ構造122と第2の作用極102の間の空気ギャップは、参照符号124で表される。両作用電極に隣接する絶縁体は、参照符号140で示されている。通気性センサカバー130が、フィルタ121およびダミーフィルタ構造122を覆い、これらを保持している。
被モニターガス、例えば周囲空気150は、カバー130およびフィルタ121またはダミーフィルタ構造122のそれぞれの上部をゆっくりと通過し、それぞれ、第1の作用極101または第2の作用極102に到達する。従って、第1の作用極101は、対象汚染物質が除去された空気に受動的に晒される。一方、第2の作用極102は、未フィルタ処理の周囲空気に受動的に晒される。2つの作用極101、102が相互に等しい特性を有する場合、これらの出力信号の間の差は、空気中の対象ガスの量(濃度)に比例する。
図2には、本発明の基本原理を概略的に示す。本発明によるガス検知器は、通常、参照符号1で表され、これは、ガスセンサ2および対象ガスフィルタ4を有する。少なくとも被検知対象ガスに対して感度がある限り、ガスセンサ2は、いかなる既知のセンサであっても良い。従って、ガスセンサ2のより詳しい記載は、ここでは省略する。ガスセンサ2自身は、対象ガスに対して選択性を有する必要はないことに留意する必要がある。実際、ガスセンサは、各種異なる対象ガスまたは対象ガス種に対して、感度を有しても良い。
機器1は、さらに、汚染された周囲空気から得られる空気3を、2つの矢印5、6で示されているように、少なくとも2つの異なる空気流経路のいずれかに誘導する、制御可能手段を有する。空気3中の対象ガスの濃度は、空気3の元となる周囲空気と実質的に等しい。一つの矢印5において、空気3は、対象ガスフィルタ4を通過し、その結果、対象ガスは、空気3がセンサ2に到達する前に、空気3から実質的に除去される。別の矢印6において、空気3は、対象ガスフィルタ4を通過しない。その結果、センサ2に到達する空気流6は、周囲空気としての対象ガスと実質的に同じ濃度を有する。空気3は、全くフィルタ処理されていない周囲空気であっても良く、この場合、空気6の組成は、周囲空気と実質的に等しい。また、空気3は、周囲空気を、1または2以上のガス成分を除去するが対象ガスの濃度には影響を及ぼさないフィルタに通過させることにより、周囲空気から得ても良い。これは、第1のガス流5には実質的に存在しない対象ガスであって、第2のガス流6には、元の周囲空気中と実質的に同じ量で存在する対象ガスを除く、全ての他の成分を考慮する限り、ガス流5、6が、センサ2に到達した際に同じ組成を有することを意味する。従って、センサは、他の全ての成分が等しく、対象ガスを含む空気または含まない空気のいずれかに晒され、これらの2つの状況におけるセンサの出力信号におけるいかなる差異も、対象ガスの量を表すことになる。
いくつかの実施例が可能であり、これについて、以下説明する。未フィルタ化周囲空気6がガスセンサ2に到達するようにするための空気移動の駆動力として、(自然)対流も十分に使用することができる。ただし、例えば、通風機やポンプのような、空気流発生手段を使用することも可能である。空気がフィルタ4を通過するようにする場合、対流は、通常、空気流5を発生させるには不十分であり、このため、機器は、空気流発生手段、例えば通風機を有することが好ましい。ただし、機器を圧力差の発生源に接続することも可能である。ガス検知器1における空気流選定は、例えば、制御可能なバルブおよび/または制御可能な通風機を用いて行うことができる。
本発明によるガス検知器の第1の実施例は、通常、参照符号200で示され、これは、図3Aおよび3Bに概略的に示されている。ガス検知器200は、測定チャンバ210と、該測定チャンバ210内に配置されたガスセンサ220とを有する。
測定チャンバ210は、少なくとも一つの通路211を有し、これにより、周囲空気の直接導入が可能となり、この周囲空気は、フィルタ化されていない測定チャンバ210に到達するようになる。示された実施例では、2つの異なる通路211、212があり、これらは、例えば対流を可能にするように、周囲環境に測定チャンバ210を接続する。
ガス検知器200は、さらに、空気ダクト230を有し、この空気ダクトは、周囲環境と連通された入口231と、測定チャンバ210と連通された出口232とを有する。ガス検知器200は、さらに、ガスフィルタ234と、例えば通風機のような、制御可能な空気流発生手段233とを有し、これらは空気ダクト230に配置される。図には、ガスフィルタ234が入口231と通風機233の間に配置されるように示されているが、この順番は、逆にしても良い。フィルタ234は、フィルタを通過する空気から、被検知対象ガスを実質的に除去するように選定され、対象ガスフィルタとも称される。
ガス検知器200は、さらに、通風機233を制御する制御装置240を有し、この制御装置240は、通風機233の制御入力に結合された制御出力243を有する。制御装置240は、例えば、適当なプログラム化マイクロピロセッサ、またはマイクロコントローラ等として実施されても良い。この実施例では、制御装置240は、センサ信号評価用の手段と一体化され、このため制御装置240には、センサ220からの出力信号を受信するように接続された測定入力241が提供される。センサ信号評価の機能は、異なるユニットで実施されても良いことに留意する必要がある。この場合、このユニットは、制御装置の入力と接続された出力を有し、通風機の制御は、センサ信号評価の結果に基づいて行われる。
ガス検知器200は、2つの異なる作動モードで作動することができる。第1の作動モードでは、ガスセンサ220は、未フィルタ処理周囲空気に晒される。このモードは、以降、「未フィルタ化モード」と称される。このモードでは、センサ220の測定出力信号は、Smuと称される。第2の作動モードでは、ガスセンサ220は、フィルタ234によりフィルタ処理された周囲空気の流れに晒される。このモードは、以降、「フィルタ化モード」と称され、このモードでは、センサ220の測定出力信号は、Smfと称される。制御装置240は、差分信号SΔ=Smu−Smfを計算することができ、この差分信号は、未フィルタ処理周囲空気中の対象ガス濃度に比例する。この差分信号SΔは、検知器200の測定出力信号を構成すると見なすことができる。一方でセンサ出力信号を受信し処理し、他方で通風機を制御するタスクは、別個の計算/評価および制御ユニットにより、交互に行われても良いことに留意する必要がある。
図3Aには、未フィルタ化モードで作動中のガス検知器200を示す。通風機233は、オフである。未フィルタ処理周囲空気213、214の対流の流れは、通路211、212を介して、測定チャンバ210に到達する。
図3Bには、フィルタ化モードで作動中のガス検知器200を示す。通風機233は、オンであり、ダクト230内の周囲空気235の流れは、フィルタ234を通過し、フィルタ処理化空気237として、測定チャンバ210に到達し、今度は出口として機能する通路212を介して、測定チャンバ210から排出される。
制御装置240は、通風機233のオンオフを周期的に切り換えることが好ましく、例えば、フィルタ化モードと未フィルタモードの間は、周期的に変化する。
図3A、3Bの概略的な構成において、第1の通路211は、ダクト230と測定チャンバ210の間に示されている。そのような場合、ダクト230で生じた流れ235の一部236が、第1の通路211を介して流出されるように設計する必要がある。未フィルタ処理空気が測定チャンバ210に到達することを抑制するためである。図3Cには、この問題がほとんど生じないような配置を示す。
前述のように、未フィルタ化モードでは、未フィルタ化周囲空気は、対流的に、すなわち通風機がオフの状態で、センサに到達する。あるいは、ガス検知器200は、未フィルタ化モードにおいて、未フィルタ処理周囲空気の流れが一つの通路211を介して測定チャンバ210に入り、他の通路212を介して測定チャンバから排出されるように、あるいはその逆の態様となるように、第2の通風機を有することも可能である。
前述のように、フィルタ化作動モードと未フィルタ化作動モードの間の切り替えは、通風機233のオンオフを切り換えることにより行われる。図4に示すように、ある方向または反対の方向において、通風機233を選択的に作動させることにより、そのような切り替えを行うことも可能である。ダクト230は、2つの入口/出口開口231、232を有するように示されている。センサ220、通風機233、およびフィルタ234は、前記開口の間に配置される。図の上半分において、通風機233は、右から左の空気流を発生するように作動し、センサ220は、フィルタ234の上流にある。空気流は、フィルタ234に到達する前に、センサ220に到達する。これは、未フィルタ化モードであり、センサ220は、未フィルタ処理空気に晒され、未フィルタ化出力信号Smuが出力される。図の下側半分では、通風機233が作動して左から右に空気流が生じるため、センサ220は、フィルタ234の下流にある。空気流は、センサ220に到達する前にフィルタ234に到達する。これは、フィルタ化モードであり、センサ220は、フィルタ処理された空気に晒され、フィルタ化出力信号Smfを出力する。
通風機233の相対位置は、本質ではないことに留意する必要がある。これは、開口231とフィルタ234の間、開口232とセンサ220の間、またはフィルタ234とセンサ220の間に配置されても良い。さらに、2方向性の通風機の代わりに、相互に反対配向で配置された2つの一方向性の通風機を使用しても良いことに留意する必要がある。
別の記述では、図5に示すように、機器300は、センサ220の対向する両側に配置された、2つの異なるフィルタ234、334を有する。この場合も、通風機233の相対位置は、本質ではない。第2のフィルタ334は、第1のフィルタ234とは異なるフィルタ特性を有し、これは、対象ガスをフィルタ処理しない。特に、第2のフィルタ334は、特定のガス、ガス群、またはガス種のフィルタ処理が可能であり、第1のフィルタ234は、同じ特定のガス、ガス群、またはガス種に加えて、対象ガスのフィルタ処理が可能である。
図5の下側半分における状況は、図4の(下側半分の)状況と等価であり、第2のフィルタ334は、センサ220の下流にあり、センサ出力信号Smf1には影響を及ぼさない。図の上側半分には、逆の流方向が示されており、第2のフィルタ334は、センサ220の上流にあり、空気流は、センサ220に到達する前に、第2のフィルタ334に到達する。この場合、センサ出力信号は、Smf2で表される。いずれの場合も、センサ220は、フィルタ処理されたガスに晒される。いずれの場合も、前記特定のガス、ガス群、またはガス種は、それぞれ、もとの周囲ガスから除去される。第1のフィルタ234がセンサ220の上流にある、図の下側の場合も、対象ガスは、除去されている。その結果、差分信号SΔ’=Smf2−Smf1は、フィルタ処理されたガス中の対象ガス濃度に比例し、従って、未フィルタ処理周囲ガス中の対象ガス濃度に比例する。この実施例は、センサ220をあるガスの影響から保護することが望ましい場合、有意である。
図6に示された別の記述では、機器400のダクト230は、1または2以上の開口401を有し、周囲ガス403は、フィルタ処理されずに、センサ220に直接到達することができる。1または2以上の開口401には、制御装置240の出力242により制御される、制御可能な閉止手段402が提供される。制御可能な閉止手段402が閉止状態にある場合、状況は、図5の機器300の状況と等しく、対象ガス濃度は、差分信号SΔ’=Smf2−Smf1から推察することができる。今度の場合、制御装置240は、追加のオプションを有し、例えば対流を介して、周囲ガス403が直接、センサ220に到達し得るように、通風機233をオフに切り換え、閉止手段402を開にする。センサ220は、未フィルタ処理周囲ガスから測定信号Smuを提供し、前記特定ガス、ガス群、またはガス種のそれぞれの濃度に比例する差分信号SΔ’=Smfu−Smf2を計算することが可能となる。換言すれば、機器400は、2つの異なるガスまたは2つの異なるガス群に対して、相互に独立に選択され、これらは、機器400によって、それぞれ、信号差SΔ’=Smf2−Smf1およびSΔ”=Smu−Smf2から推察される。この実施例では、周囲空気中のそれぞれの濃度で、両方の異なるガスまたは両方の異なるガス群に対して、相互に独立の選択性を得るため、ガスセンサ220が、両方の異なるガスまたは両方の異なるガス群に対して十分な感度を有する必要があることは明らかである。
図7に示した別の記述では、機器400は、第1のフィルタ234と、センサ220の片側に配置された第1の通風機233の一連の配置を有するとともに、第2のフィルタ334と、センサ220の反対側に配置された第2の通風機533の一連の配置を有する。第1のフィルタ234と第1の通風機233の相対順は、本質ではなく、第2のフィルタ334と第2の通風機533の相対順は、本質ではない。両通風機は、2方向性通風機であっても良いが、これは本質ではない。ここでも、制御装置240は、必要な場合、両方の通風機233、533のオフを切り換えても良い。この状況は、図6の状況と等価であり、ここでは、周囲ガス403は、対流を介して、センサ220に直接到達することができる。この場合、制御装置240は、両方の通風機233、533を切り換える追加のオプションを有し、開口401から第1のフィルタ234に向かって第1の強制空気流404が生じ、開口401から第2のフィルタ334に向かって第2の強制空気流405が生じる。その結果、周囲ガスは、強制的にセンサ220を通過し、対流に依存せずに、未フィルタ化測定信号Smuが得られる。
図5を参照すると、閉止手段402を閉止し、通風機233、533の一方または両方を作動させることにより、図の左から右に空気流が形成され、第1のフィルタ化出力信号Smf1が得られ、この状況は、図5の下側の状況と等価であることに留意する必要がある。さらに、閉止手段402を閉止し、通風機233、533の一方または両方を作動させることにより、図の右から左に空気流が形成され、第2のフィルタ化出力信号Smf2が得られ、この状況は、図5の上側半分と等価であることに留意する必要がある。しかしながら、これとは別に、閉止手段402を開にして、第2の通風機533をオフに切り換え、第1の通風機233を作動させ、図の左から右に空気流を形成し、開口401を介して排出させることにより、第1のフィルタ化出力信号Smf1を得ることも可能である。さらに、閉止手段402を開にし、第1の通風機233をオフに切り換え、第2の通風機533を作動させ、図の右から左に空気流を形成し、開口401を介して排出させることにより、第2のフィルタ化出力信号Smf2を得ることも可能である。
図4乃至7を参照した前述の説明では、センサ220は、センサの対向する両側に入口/出口開口231、232を有する「ダクト」230内に配置されるように記載されている。しかしながら、図3A乃至Dを参照すると、2つのダクトの組み合わせとして、そのような配置を記載することも可能である。それぞれは、周囲環境と連通された、一つの入口/出口開口を有し、対向する入口/出口開口は、センサが配置された位置と連通する。そのような位置は、測定チャンバと称される。図8を参照した以下の記載では、利便性のため、後者の用語を使用する。
図8の機器600は、図7の機器500とは別の構成であり、示されているように、測定チャンバ210内に配置された一つの共通センサ220を共有する、複数の機器500を有効に有することが可能である。図には、6つのダクト610−660を有する実施例が示されており、各ダクトは、周囲環境と連通された第1の開口611−661、および測定チャンバ210と連通する反対の開口612−662を有する。各ダクト610−660において、フィルタ613−663、および2方向性の通風機614−664(または他の種類の流れ発生器)の一連の配置が示されている。通風機は、簡略化のためこの図には示されていない制御装置により制御される。図6および7を参照すると、この機器600は、対流(図6)または全ての通風機の作動による吸引(図7)により、周囲ガスを測定チャンバ210に導く開口を有しても良いことに留意する必要がある。
6つのダクト610−660は、相互に、3つのダクト組610、640:620、650:630、660を定める。各組のダクトは、これらのそれぞれの第2の開口612、642;622、652;632、662が、測定チャンバ210の対向する両側に配置されるように配置される。制御装置は、前記ダクトの組の一つを選択的に作動させ、他の組は、作動しないように構成される。次に、そのような選択されたダクトの組は、図5を参照して示した実施例300のように挙動する。図8には、これがダクト610および640の場合が示されている。対応する通風機614、644の適当な制御により、周囲空気は、矢印に示すように、開口611から測定チャンバ210を通り、開口641に向かって流れ、あるいはその反対方向に流れ、その結果、センサ220は、フィルタ613またはフィルタ643のいずれかによって選択的にフィルタ化された空気に晒される。同様に、ダクト620および650は、関連する組を構成する。対応する通風機624、654の適切な制御により、周囲空気は、開口621から測定チャンバ210を通り、開口651に向かって流れ、あるいはその逆方向に流れ、その結果、センサ220は、フィルタ623またはフィルタ653のいずれかによって選択的にフィルタ処理された空気に晒される。同様に、ダクト630および660は、関連する組を構成する。対応する通風機634、664の適当な制御により、周囲空気は、開口631から測定チャンバ210を介して、開口661に向かって流れ、あるいはその逆方向に流れ、その結果、センサ220は、フィルタ633またはフィルタ663のいずれかによって選択的にフィルタ化された空気に晒される。
そのような組の数が2または4またはそれ以上であっても、同じタイプの動作が適用されることは明らかであることに留意する必要がある。
また、図8では、全てのダクトが周囲環境と連通されていることに留意する必要がある。しかしながら、好ましくない空気流が不活性なダクトに流れることを回避するため、各ダクトは、制御装置によって制御される、例えばバルブのような制御可能な閉止装置を備えることが好ましい。制御装置は、閉止装置を制御し、不活性ダクトの閉止装置は、常時閉止され、活性ダクトの閉止装置は、常時開にされる。
関連するダクトの各組(例えば610、640)において、対応するフィルタの組(例えば613、643)は、図5を参照して示した機器300と同様に構成される。従って、このフィルタ組の一つのフィルタ(例えばフィルタ613)は、特定のガス、ガス群、またはガス種をフィルタ処理することができ、このフィルタ組の他のフィルタ(例えばフィルタ643)は、同じ特定のガス、ガス群、またはガス種に加えて、対象ガスをフィルタ処理することができる。相互に対応するダクトの異なる組を比較すると、対応するフィルタ組の構成は、異なる。一つのフィルタ組の対象ガスは、他のフィルタ組の対象ガスとは異なり、または一つのフィルタ組の特定のガス、ガス群、もしくはガス種は、他のフィルタ組の特定のガス、ガス群、もしくはガス種とは異なるため、またはその両方のためである。従って、センサが、前記複数のガスの各々に対して、周囲空気中のこれらの各濃度において、ゼロ感度ではない場合、いくつかの通風機の適当な活性化により、単一のセンサを使用した状態で、複数の別個のガスの濃度に関する個々の情報を得ることが可能になる。
図8に示すような機器600において、各ダクトには、関連する通風機が備えられる。機器において、ガスが流れる経路を選定すること、さらには、センサの上流にあるフィルタを選定することは、通風機の適当な制御によって行われる。しかしながら、同じ機能を有する別の実施例では、より少ない通風機を有しても良い。図9には、別の機器700を示すが、この機器において、各ダクト610−660には、制御装置(この図には示されていない)により制御される、例えば、シャッタまたはバルブのような制御可能な閉止装置615−665が備えられ、不活性ダクト620、630、650、660の閉止装置625、635、655、665は、常時閉止され、活性ダクト610、640の閉止装置615、645は、常時開にされる。機器700は、測定チャンバ210に/測定チャンバから、導出される共通ダクト710と、共通ダクト710内に配置された通風機714とを有する。2つの反対方向にガスが流れるように、通風機714は、2方向性通風機であっても良く、あるいは、図に示すように、第2の通風機714’を使用しても良い。
関連するダクト組の各ダクトは、第1のマニホルド701を介してまたは第2のマニホルド702を介して、共通ダクト710の一端または他端に、常時結合される。通風機714を連続的に作動することにより、機器内のガス流の経路の選定、およびどのフィルタ613がセンサ220の上流となるかの選定が、閉止装置の適当な制御により行われる。
前述の実施例の重要な利点は、構成が比較的単純で、ロバスト性があり、単一のガスセンサのみが必要になることから、信号バイアスの問題に悩まされることがないことである。
また、本発明では、2つの(またはそれ以上の)センサを備える機器が提供される。2つのセンサを備える機器は、2つの異なる位置に配置された2つの異なるセンサのセンサ応答を一致させることが難しいという課題を有する。しかしながら、そのような機器は、リアルタイムで連続的に結果を提供することができ、これにより、急激に変化する汚染状況を迅速に知見することが可能になり、2つの測定を同じ空気サンプルに対して実施することが実際に可能になるという利点を提供する。
図10には、ガスセンサ機器800の実施例を示す。この機器は、周囲空気の空気流835がダクト830に導入される入口831と、空気流が放出される出口832とを有する空気ダクト830を有する。空気ダクト830内には、対象ガスフィルタ834が配置される。第1のセンサ821は、フィルタ834の上流であって、入口831とフィルタ834の間に配置され、第2のセンサ822は、フィルタ834の下流であって、フィルタ834と出口832の間に配置される。第1のセンサ821は、フィルタ834の上流で、未フィルタ処理空気に晒される。従って、この測定信号は、Smuで表される。第2のセンサ822は、フィルタ834の下流でフィルタ処理された空気に晒される。従って、この測定尊号は、Smfで表される。計算装置840は、第1のセンサ821からの測定出力信号Smuを受信する第1の入力841と、第2のセンサ822からの測定出力信号Smfを受信する第2の入力842とを有し、従って、信号SmuとSmfから、空気中の対象ガスの濃度を推察することができる。
空気流835を駆動するため、ダクト830内に、例えば、前述の実施例の通風機のような、空気流発生器を配置することが可能である。そのような発生器は、フィルタ834の上流または下流に配置されても良い。また、機器に、外部空気流発生器、または入口831から出口832にわたって圧力差を発生できる装置を提供することも可能である。さらに、機器を、例えば自立式の空気清浄機のような、別の機器と協働するようにすることも可能である。これは、通風機を含み、空気を清浄機ユニットに流通させ、圧力差を発生させる。
2つのセンサ821、822は、同一の特徴を有し、すなわち、同一の条件下で、同一の応答を示しても良い。これらの信号SmuおよびSmfは、直接比較され、これにより、未フィルタ処理周囲空気中の対象ガス濃度と直接比例する信号差SΔ=Smu−Smfが与えられる。しかしながら、2つのセンサ821、822は、相互に対して(おそらくゆっくりとしたドリフトの)オフセット信号を示しても良く、あるいはそうでなくても、これをチェックできることが望ましい。図11には、ガス検知器900の実施例を示す。これは、図10の機器800の別の実施例である。フィルタ834の下流であって、第2のセンサ822の上流の位置には、ダクト830に開口970が提供され、ダクト830は、周囲環境と連通することができる。この開口970には、制御可能なバルブ、シャッタ、またはドア971が設けられ、これは、計算装置として機能する上、制御装置としても機能するユニット840によって制御される。図には、移動可能なスライドとして、制御可能なシャッタ971が示されているが、他の実施例も可能である。
シャッタ971が閉止されると、機器900は、図10の機器800と効果的に等価となる。
シャッタ971がその「開」位置になると、両センサ821、822は、未フィルタ処理周囲空気に晒される。これは、ダクト830にわたる外部圧力差が存在しない場合、および他の強制空気流が存在しない場合も、適用されることに留意する必要がある。そのような場合でも、未フィルタ処理周囲空気がそれぞれのセンサに到達するまでに、より長い時間がかかる。センサ821、822は、開口831、832、970の近傍に配置されることが好ましい。これにより、未フィルタ処理周囲空気に迅速に、十分に晒されるようになる。
センサ821、822は、同じガス組成に晒されるため、2つの異なる検知位置において、全ての他のパラメータが相互に等しいと仮定した場合、あるいはセンサ出力信号に及ぼすいかなる顕著な影響もないと仮定した場合、25つのセンサ出力信号は、相互に等しくなるはずであり、これらの信号の間のいかなる差Δも、オフセットを表す。そのような既知のオフセットが生じない場合、ユニット840の計算部分をオフセットの補償に使用することも可能である。
従って、機器900は、測定モードおよび較正モードで作動することができ、制御装置840は、較正モードを規則的に切り換えるように構成される。較正モードでは、制御装置840は、シャッタ971を開にし、2つのセンサ821、822から受信された2つの測定出力信号SmuとSmfの間の差Δを、Δ=Smu−Smfを用いて計算する。測定モードでは、制御装置840は、シャッタ971を閉止し、以下の式により、機器900の補正された測定出力信号SΔcを計算する:

SΔc=Smu−Smf−Δ

これは、未フィルタ処理周囲空気中の対象ガスの濃度を表す。
図12には、図10の機器800の別の実施例である機器100を示す。この機器は、ダクト830内に配置された制御可能な2方向性通風機833を有し、これは、制御装置840の出力843により、制御される。示された通風機の作動により、動作は、図10の機器800の場合と等価である。第1のセンサ821は、フィルタ834の上流に配置され、未フィルタ化測定信号を提供する。第2のセンサ822は、フィルタ834の下流にあり、フィルタ化測定信号を提供する。制御装置840が通風機833を反対の方向に作動させると、第2のセンサ822は、フィルタ834の上流となり、未フィルタ化測定信号を提供し、第1のセンサ821は、フィルタ834の下流となり、フィルタ化測定信号を提供する。2つのセンサ間のいかなるオフセットも、2つのセンサからの2つの未フィルタ化測定信号を比較することにより、および/または2つのセンサからの2つのフィルタ化測定信号を比較することにより、決定することができる。
前述の本発明の原理は、ガスセンサの種類に依存しないことに留意する必要がある。基本的に、いかなる既知のガスセンサも使用することができ、あるいは将来のガスセンサも使用可能である。全ての示された実施例は、人の介入に依存せずに、自動動作で実施されても良い。
また、前述の本発明の原理は、対象ガスフィルタに依存しないことに留意する必要がある。ただし、高フィルタ効率、低流束抵抗、および長フィルタ寿命を組み合わせたフィルタ種を使用することが好ましい。例えば、ターゲットガスフィルタ構造は、コルゲート構造であっても、平行板構造であっても、粒状ろ床であっても良い。そのようなフィルタは、米国特許第6071479号に示されており、最初に紹介した環境センサによって使用されるシートフィルタに比べて、対象ガスのより効果的なろ過が可能である。コルゲート構造および平行板構造は、繊維質親水性紙材料または親水性ガラス繊維材料で構成されることが好ましい。これらは、所望の試薬種の水溶液を容易に充填することができる。乾燥処理後、フィルタの内部に含浸された反応種は、周囲湿度と平衡状態で湿潤が維持され、その後、空気から対象ガスを吸収する。粒状フィルタは、活性炭素、ゼオライト、活性アルミナ、または他の多孔質粒状材料で構成されることが好ましい。これらの材料も、容易に含浸され得る。これらの多孔質材料の含浸は、フィルタ内に、実質的に未変化の空気通路チャネルの幅を残留させる。従って、含浸によって、気体種に対するフィルタ構造の拡散バリア特性は変化しない。これらのフィルタの高さは、容易に調整することができるため、これらのフィルタの内部に含まれる含浸剤の量を変化させることができ、これにより有効寿命を変化させることができる。米国特許第US6071479号には、ホルムアルデヒド、酸性ガス、またはアルカリガスを効果的に吸収する含浸剤組成の各種例が記載されている。
例えば、対象ガスがホルムアルデヒドの場合、有意な水溶性含浸水溶液は、KHCO3(2−20%w/w)、K2CO3(1−20%w/w)、トリスヒドロキシルメチル−アミノメタン(3−30%w/w)、ギ酸カリウム(2−20%w/w)を含む。
より好ましい含浸溶液は、
KHCO3(10%w/w)、
K2CO3(5%w/w)、
トリスヒドロキシルメチル−アミノメタン(5−25%w/w)、
ギ酸カリウム(5−10%w/w)、
である。
KHCO3およびK2CO3種は、例えば、空気からHNOx、SO2のような酸性ガス、および有機カルボン酸を吸収することができるアルカリ含浸剤である。トリスヒドロキシルメチル−アミノメタンは、空気からホルムアルデヒドを吸収することができる含浸剤である。従って、前述の好適含浸溶液を有するフィルタは、HNO3、SO2を含むガス種、有機カルボン酸、および対象ガスホルムアルデヒドを吸収できる。トリスヒドロキシルメチル−アミノメタンが好適含浸溶液から省略される場合、フィルタは、HNO3、SO2、および有機カルボン酸を含むガス種のみを吸収できる。
図面および前述の記載において、本発明について詳しく説明したが、そのような説明は、説明用または一例であって、限定的なものではないことは当業者には明らかであることに留意する必要がある。本発明は、示された実施例に限定されるものではなく、むしろ、特許請求の範囲に記載された本発明の保護の範囲内で、いくつかの変形および修正が可能である。日々の実務において、「周囲空気」と言う用語は、我々が呼吸する窒素と酸素の混合物に関するが、本発明の内容において、検知機器は、基本的にいかなるタイプの気体雰囲気においても利用可能であり、「周囲ガス」という用語を使用することにより、機器が配置されるガス雰囲気が表されることに留意する必要がある。
また、一つのガスセンサを有する本発明による機器では、2つの異なる時間インターバル中、ガスセンサが2種類の異なるガス流に晒されるが、これらの2つのインターバルの順番は、重要ではないことに留意する必要がある。
開示された実施例に対する他の変形例は、図面、開示、および特許請求の範囲から、請求項に記載の発明の実施の際に、当業者によって理解され、実現され得る。請求項において、「有する」と言う用語は、他の素子またはステップを排除するものではなく、「一つの」と言う用語は、複数の存在を排斥するものではない。単一のプロセッサまたは他のユニットが、請求項に記載されたいくつかの事項の機能を満たしても良い。単に、ある手段が相互に異なる従属請求項に記載されているということのみで、これらの手段の組み合わせが有意に使用できないと解してはならない。請求項におけるいかなる参照符号も、その範囲を限定するものと解してはならない。
前述のように、本発明による装置の機能ブロックを示すブロック図を参照して、本発明を説明した。これらの機能ブロックの1または2以上は、ハードウェアで実施されても良いことが理解される。この場合、そのような機能ブロックの機能は、個々のハードウェア部材で実施されるが、これらの機能ブロックの1または2以上は、ソフトウェアで実現することも可能である。この場合、そのような機能ブロックの機能は、1または2以上のプログラムラインによって、あるいはマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ等のプログラム化可能な装置によって、実施される。

Claims (12)

  1. 周囲空気中の対象ガスの濃度を定める方法であって、
    少なくとも前記対象ガスに感応する対象ガスセンサを提供するステップと、
    前記周囲空気から得られた第1のガス流を提供するステップであって、前記対象ガスは、前記第1のガス流から実質的に除去され、前記第1のガス流は、制御可能な流れ発生器の作動によって生じる、ステップと、
    前記周囲空気から前記対象ガスを実質的に除去せずに、第2のガス流を提供するステップであって、前記第2のガス流は、前記制御可能な流れ発生器をオフに切り換えることにより生じる、ステップと、
    前記対象ガスセンサを前記第1のガス流に晒し、前記対象ガスセンサから第1のセンサ信号を取得するステップと、
    前記対象ガスセンサを前記第2のガス流に晒し、前記対象ガスセンサから第2のセンサ信号を取得するステップと、
    前記第1のセンサ信号および前記第2のセンサ信号から、前記対象ガスの濃度を定めるステップと、
    を有する方法。
  2. 周囲空気中の対象ガスの濃度を定める方法であって、
    少なくとも前記対象ガスに感応する対象ガスセンサを提供するステップと、
    前記周囲空気から得られた第1のガス流を提供するステップであって、前記対象ガスは、前記第1のガス流から実質的に除去され、前記第1のガス流は、制御可能な流れ発生器の第1の方向における作動によって生じる、ステップと、
    前記周囲空気から前記対象ガスを実質的に除去せずに、第2のガス流を提供するステップであって、前記第2のガス流は、前記制御可能な流れ発生器の反対方向における作動によって生じる、ステップと、
    前記対象ガスセンサを前記第1のガス流に晒し、前記対象ガスセンサから第1のセンサ信号を取得するステップと、
    前記対象ガスセンサを前記第2のガス流に晒し、前記対象ガスセンサから第2のセンサ信号を取得するステップと、
    前記第1のセンサ信号および前記第2のセンサ信号から、前記対象ガスの濃度を定めるステップと、
    を有する方法。
  3. 前記第2のガス流は、未フィルタ処理の周囲空気であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第1のガス流および前記第2のガス流の両方から、前記対象ガスを除く、少なくとも一つの特定のガス、またはガス群、またはガス種が実質的に除去されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 周囲空気中の対象ガスの濃度を定めるガス検知器であって、
    少なくとも一つの対象ガスセンサおよび対象ガスフィルタと、
    前記周囲空気から得られるガス流を発生させる、少なくとも一つの制御可能なガス流発生手段と、
    前記ガス流発生手段を制御し、前記対象ガスセンサからの測定出力信号を受信する制御装置と、
    を有し、
    当該ガス検知器は、少なくとも2つの異なる作動モードにおいて、選択的に作動することができ、
    前記制御装置は、第1の作動モードにおいて、前記ガス流発生手段を制御して、前記対象ガスフィルタを通り前記対象ガスセンサに至る第1のガス流を発生させるように構成され、前記対象ガスセンサは、前記対象ガスフィルタに対して下流にあり、
    前記制御装置は、第2の作動モードにおいて、第2のガス流が前記対象ガスセンサに到達するように構成され、前記第2のガス流は、前記周囲空気中と同じ濃度の前記対象ガスを含み、
    前記制御装置は、前記第1の作動モードにおいて、前記対象ガスセンサから第1のセンサ出力信号Smfを受信し、前記第2の作動モードにおいて、前記対象ガスセンサから第2のセンサ出力信号Smuを受信するように構成され、
    前記制御装置は、前記第1のセンサ出力信号Smfおよび前記第2のセンサ出力信号Smuから、前記周囲空気中の前記対象ガスの濃度を定めるように構成され
    前記制御装置は、前記第2の作動モードにおいて、前記ガス流発生手段をオフに切り換え、未フィルタ処理の周囲空気が、対流的に前記対象ガスセンサに到達するように構成される、ガス検知器。
  6. 周囲空気中の対象ガスの濃度を定めるガス検知器であって、
    少なくとも一つの対象ガスセンサおよび対象ガスフィルタと、
    前記周囲空気から得られるガス流を発生させる、少なくとも一つの制御可能なガス流発生手段と、
    前記ガス流発生手段を制御し、前記対象ガスセンサからの測定出力信号を受信する制御装置と、
    を有し、
    当該ガス検知器は、少なくとも2つの異なる作動モードにおいて、選択的に作動することができ、
    前記制御装置は、第1の作動モードにおいて、前記ガス流発生手段を制御して、前記対象ガスフィルタを通り前記対象ガスセンサに至る第1のガス流を発生させるように構成され、前記対象ガスセンサは、前記対象ガスフィルタに対して下流にあり、
    前記制御装置は、第2の作動モードにおいて、第2のガス流が前記対象ガスセンサに到達するように構成され、前記第2のガス流は、前記周囲空気中と同じ濃度の前記対象ガスを含み、
    前記制御装置は、前記第1の作動モードにおいて、前記対象ガスセンサから第1のセンサ出力信号Smfを受信し、前記第2の作動モードにおいて、前記対象ガスセンサから第2のセンサ出力信号Smuを受信するように構成され、
    前記制御装置は、前記第1のセンサ出力信号Smfおよび前記第2のセンサ出力信号Smuから、前記周囲空気中の前記対象ガスの濃度を定めるように構成され、
    前記制御装置は、前記第2の作動モードにおいて、前記ガス流発生手段を作動させ、前記第1のガス流の方向とは反対の方向に、第2のガス流を発生させるように構成される、ガス検知器。
  7. 周囲空気中の対象ガスの濃度を定めるガス検知器であって、
    少なくとも一つの対象ガスセンサおよび対象ガスフィルタと、
    前記周囲空気から得られるガス流を発生させる、少なくとも一つの制御可能なガス流発生手段と、
    前記ガス流発生手段を制御し、前記対象ガスセンサからの測定出力信号を受信する制御装置と、
    を有し、
    当該ガス検知器は、少なくとも2つの異なる作動モードにおいて、選択的に作動することができ、
    前記制御装置は、第1の作動モードにおいて、前記ガス流発生手段を制御して、前記対象ガスフィルタを通り前記対象ガスセンサに至る第1のガス流を発生させるように構成され、前記対象ガスセンサは、前記対象ガスフィルタに対して下流にあり、
    前記制御装置は、第2の作動モードにおいて、第2のガス流が前記対象ガスセンサに到達するように構成され、前記第2のガス流は、前記周囲空気中と同じ濃度の前記対象ガスを含み、
    前記制御装置は、前記第1の作動モードにおいて、前記対象ガスセンサから第1のセンサ出力信号Smfを受信し、前記第2の作動モードにおいて、前記対象ガスセンサから第2のセンサ出力信号Smuを受信するように構成され、
    前記制御装置は、前記第1のセンサ出力信号Smfおよび前記第2のセンサ出力信号Smuから、前記周囲空気中の前記対象ガスの濃度を定めるように構成され、
    当該ガス検知器は、さらに、第2のガス流発生手段を有し、
    前記制御装置は、前記第2の作動モードにおいて、前記第2のガス流発生手段を作動し、前記第1のガス流とは反対の方向に、第2のガス流を発生させるように構成される、ガス検知器。
  8. さらに、第2のガスフィルタを有し、
    前記第2のガスフィルタは、周囲空気から、少なくとも一つの特定のガス、ガス群、またはガス種を除去するように構成され、
    前記第1の対象ガスフィルタは、周囲空気から、前記第2のガスフィルタと同じガス、および前記対象ガスを除去するように構成され、
    前記第1の作動モードにおいて、前記センサは、前記第1の対象ガスフィルタの下流にあり、前記第2の作動モードにおいて、前記センサは、前記第2のガスフィルタの下流にあることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一つに記載のガス検知器。
  9. さらに、前記センサの対向する両側に、対象ガスフィルタと第2のガスフィルタの第2の組を有し、
    さらに、制御可能な流れ選択手段を有し、該流れ選択手段は、前記第1の対象ガスフィルタもしくは前記対応する第2のフィルタを介した、または前記第2の対象ガスフィルタもしくは前記対応する第2のフィルタを介した、前記センサへのガス流を生じさせることを特徴とする請求項8に記載のガス検知器。
  10. 前記制御装置は、前記第1の作動モードと前記第2の作動モードの間を、規則的に切り換えるように構成されることを特徴とする請求項5乃至9のいずれか一つに記載のガス検知器。
  11. 周囲空気中の対象ガスの濃度を定めるガス検知器であって、
    対象ガスフィルタ、および該対象ガスフィルタの対向する両側に配置された2つのガスセンサの一連の配置を有し、
    第1のガスセンサは、前記対象ガスフィルタの上流に配置され、未フィルタ処理の周囲ガスに関する測定出力信号(Smu)を提供し、第2のガスセンサは、前記対象ガスフィルタの下流に配置され、フィルタ処理された周囲ガスに関する測定出力信号(Smf)を提供し、
    当該ガス検知器は、前記両ガスセンサからの前記測定出力信号を受信する計算装置を有し、
    前記計算装置は、前記2つの測定出力信号の間の差分信号(SΔ=Smu−Smf)を計算して、該差分信号から得られた、前記周囲空気中の前記対象ガスの濃度を取得するように構成され
    さらに、前記対象ガスフィルタの下流であって前記第2のセンサの上流の位置に、開口を備え、該開口には、制御可能な閉止装置が提供され、
    当該ガス検知器は、前記閉止装置を制御する制御装置を有し、
    当該ガス検知器は、較正モードで作動することができ、
    該モードでは、前記制御装置は、前記閉止装置を開き、前記2つのセンサの間のオフセットを表す、前記2つのセンサから受信された前記2つの測定信号(Smu、Smf)の間の差(Δ)を計算するようにように構成され、
    当該ガス検知器は、測定モードで作動することができ、
    該モードでは、前記制御装置は、前記閉止装置を閉止して、以下の式から、前記ガス中の汚染物質の濃度を表す、当該ガス検知器の補正された測定出力信号(SΔc)を計算するように構成され、

    SΔc=Smu−Smf−Δ

    ここで、SΔcは、前記補正された測定出力信号を表し、
    Smuは、前記第1のガスセンサの前記測定出力信号を表し、
    Smfは、前記第2のガスセンサの前記測定出力信号を表し、
    Δは、前記較正モードにおける計算された前記差を表すことを特徴とするガス検知器。
  12. 前記対象ガスフィルタは、空気通路チャネルを有するキャリア構造を有し、
    前記キャリア構造には、ホルムアルデヒドを吸収する含浸組成物が含浸され、
    記含浸組成物は、KHCO3、K2CO3、トリスヒドロキシルメチル−アミノメタン、およびギ酸カリウムを有することを特徴とする請求項5、6、7、または11に記載のガス検知器。
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