JP6100109B2 - プリフォームの射出成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2軸延伸ブロー成形用プリフォームを成形するための射出成形装置に関するものであり、特に、主材樹脂による基体層中に中間層樹脂による中間層を積層したプリフォームを成形するために用いる射出成形装置のノズルに関する。
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)樹脂等の2軸延伸ブロー成形による壜体は、飲料用、食品用、化粧料等の様々な分野に使用されている。特にガスバリア性を必要とする用途では、主材樹脂であるPET樹脂製の基体層中に、ナイロン系樹脂やエチレンビニルアルコール共重合樹脂等のガスバリア性を有する樹脂製の中間層を積層した壜体が用いられている。そして特許文献1には、PET樹脂製の基体層中にナイロン樹脂製の中間層を積層した、2軸延伸ブロー成形による積層壜体の一次成形品である積層プリフォームの成形方法が記載されている。
このような2軸延伸ブロー成形による壜体では、基体層と中間層は密着しているものの、異材質同士であるが故に、多くの場合接着しているわけではない。このため、落下等の衝撃に起因する剪断力の作用によって、両層が部分的に剥離するおそれがある。そして、例えば炭酸飲料用の用途では、上記のように部分的に層間剥離した箇所が一旦できると、PET樹脂の内層を透過した炭酸ガスがこの剥離した部分に侵入し、炭酸ガスの圧力によって剥離が更に大きく進行して、剥離界面で光が散乱あるいは反射して剥離していることが外側からも認められ、外観を損ねてしまうという問題が生じる。
この点、本願の出願人は、特許文献2にて、上記のような中間層を有する壜体における剥離の問題を解消した積層壜体を提案している。具体的には、図6(a)、(b)に一実施例として示すように、口筒部202、ネックリング203、肩部204、円筒状の胴部205、複数の脚を突出して所謂ペタロイド状の形状とした底部206からなる壜体201に対し、図示の例ではネックリング203の下端直下から底部206の上端部直上に至る領域において、基体層211である外層211aと内層211bの間に中間層213(クロスハッチングで示す)を積層するとともに、外層211aと内層211bとを連結して形成される縦帯状連結部214によって、中間層213を周方向に分断するものである。このような構成となる積層壜体によれば、落下等の衝撃によって、中間層の一つの領域で層間剥離が発生したとしても、縦帯状連結部によって、隣接する領域へ剥離が進行することを防ぐことができるので、層間剥離の発生を限定した領域に留めて、壜体の外観を良好に、また透明な状態で維持することができる。
特開平1−254539号公報 特開2013−95035号公報
また本願の出願人は、特許文献2にて、前述の積層壜体を2軸延伸ブロー成形によって形成するためのプリフォーム、及びこのプリフォームを射出成形するための射出成形装置を提案している。具体的には、図7に一実施例として示すように、口筒部102、ネックリング103、円筒状の胴部105、底部106を備えるプリフォーム101に対し、ネックリング103の下端直下から底部106の上端に至る領域において、基体層111である外層111aと内層111bの間に中間層113(クロスハッチングで示す)を積層するとともに、外層111aと内層111bとを連結して形成される縦帯状連結部114によって、中間層113を周方向に分断するものである。
また、射出成形装置は、図8に一実施例として示すように、プリフォーム101を形成する金型301に対して溶融樹脂を射出するノズル部311を有するものであり、シャットオフピン320、内側リングマンドレル324c、中間リングマンドレル324d、外側リングマンドレル324eにより、プリフォーム101の内層111bと外層111aを形成するための主材樹脂が流動する、内流路315(シャットオフピン320と隣り合う領域は円筒状であり、シャットオフピン320の先端より先の領域は円柱状)及び外流路317(円筒状)を形成するとともに、中間層113を形成するための中間層樹脂が流動する中流路316(円筒状)を形成して、全体として3つの層形成流路を備えるものである。また、中流路316は、図9〜図11に示すように、内側リングマンドレル324cの下端(先端)部に周方向に間隔をあけて設けた遮断縦リブ片316Rによって所定の数の流路に分断されていて、これにより、プリフォーム101に縦帯状連結部114を形成している。
ところで、前述の射出成形装置を用いる場合、中流路316は、遮断縦リブ片316Rによって分断されて流路が狭くなっているため、溶融樹脂の一部が流路内で滞留してしまうことがあり、成形を継続して行うことにより滞留した樹脂の温度が上昇して、樹脂焼け(炭化)が発生することがある。このため、プリフォーム中に炭化した樹脂が不純物として混ざり込むおそれがある他、炭化した樹脂が、遮断縦リブ片316Rの側壁や内側リングマンドレル324cの下端部壁面上に付着してしまうと、中流路316を狭めてしまうため、中間層113の幅や厚みが所要の寸法よりも小さくなったり、部分的な欠落が生じたりして、積層壜体のバリア性能が低下してしまう懸念があった。特に、ナイロン系樹脂やエチレンビニルアルコール共重合樹脂等のガスバリア性を有する樹脂は、滞留による樹脂焼けが発生しやすく、これらの不具合が起こりやすい状況にあった。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、プリフォームの中間層を形成する中間層樹脂をノズル部内で滞留し難くすることで、プリフォームの射出成形を継続して行っても、中間層を所期した通りの形状、大きさで形成することができる、改良された射出成形装置を提供することにある。
本発明は、基体層中に、少なくとも1層の中間層を積層した2軸延伸ブロー成形用プリフォームを射出成形するために用いられ、前記基体層を形成する主材樹脂が流動する内流路及び外流路、並びに前記中間層を形成する中間層樹脂が流動する中間路を備えるノズル部を設けた射出成形装置であって、
前記ノズル部は、内方側に前記内流路を有する内側リングマンドレルと、該内側リングマンドレルを取り囲んで該内側リングマンドレルとの相互間に前記中流路を有する中間リングマンドレルと、該中間リングマンドレルを取り囲んで該中間リングマンドレルとの相互間に前記外流路を有する外側リングマンドレルとを備え、
該内側リングマンドレルは、該中間リングマンドレルに向けて突出して該中流路を所定の数の流路に分断する遮断縦リブ片を有し、
前記内側リングマンドレルのみ、又は前記内側リングマンドレル及び前記中間リングマンドレルの双方にのみ、剥離性を高める被膜を施してなる射出成形装置である。
前記内側リングマンドレルの被膜は、TiN(窒化チタン)被膜、又はNiP(ニッケルリン)にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を含有してなるNiP/PTFE被膜であることが好ましい。
前記内側リングマンドレルの母材は、ステンレスであることが好ましい。
本発明では、遮断縦リブ片を設けることによって、中間リングマンドレルとの相互間に形成される中流路を所定の数の流路に分断する内側リングマンドレルに対し、剥離性を高める皮膜を施している。これにより、狭くなった流路でも溶融樹脂が滞留し難くなって樹脂焼けが起きにくくなるので、ノズル部の詰まりが効果的に抑制され、中間層を所期した通りの寸法で形成することができる。
内側リングマンドレルの被膜としては、特にTiN皮膜、又はNiP/PTFE被膜が優れており、これにより、高温で狭い流路を流動する溶融樹脂に対しても高い剥離性を発揮することができる。
本発明に従う射出成形装置の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図1に示す射出成形装置に用いる内側リングマンドレルの正面図である。 図2に示す内側リングマンドレルを下流側から示す斜視図である。 図2に示す内側リングマンドレルを下流側から示す底面図である。 内側リングマンドレルの変形例を、図4に準じて示す底面図である。 特許文献2で例示した積層壜体につき、(a)は正面図であり、(b)は(a)のA−Aに沿う断面図である。 図6に示す積層壜体のプリフォームを示す、(a)は正面視での半断面図であり、(b)は、(a)のB−Bに沿う断面図である。 図7に示すプリフォームを成形するための射出成形装置の一例を示す断面図である。 図8に示す射出成形装置に用いる内側リングマンドレルの正面図である。 図9に示す内側リングマンドレルを下流側から示す斜視図である。 図9に示す内側リングマンドレルを下流側から示す底面図である。
以下、図面を参照して、本発明である射出成形装置の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に従う射出成形装置の一実施形態を模式的に示す断面図であって、図2は、図1に示す射出成形装置に用いる内側リングマンドレルの正面図であって、図3は、図2に示す内側リングマンドレルを下流側から示す斜視図であって、図4は、図2に示す内側リングマンドレルを下流側から示す底面図である。
図1において、符号1は、射出成形装置の一部であるノズル部であり、符号2は、ノズル部1の上流側に組み付けられるホットランナーブロックである。また、符号A及びBは、2種類の異なる樹脂(主材樹脂及び中間層樹脂)を個別に溶融状態で供給する樹脂供給部である。なお、図示は省略するが、ノズル部1の下流側には、プリフォームを形成する金型として、図8に示す金型301と同様のものが組み付けられる。
ノズル部1には、円柱状をなすシャットオフピン11を中心として、それぞれが円筒状をなす内側リングマンドレル12、中間リングマンドレル13、外側リングマンドレル14を、同軸心状に順に配設している。これにより、シャットオフピン11と内側リングマンドレル12との間には、プリフォームの内層を形成する円筒状(シャットオフピン11の先端より先の領域は円柱状)の内流路15が形成され、内側リングマンドレル12と中間リングマンドレル13との間には、プリフォームの中間層を形成する円筒状の中流路16が形成され、中間リングマンドレル13と外側リングマンドレル14との間には、プリフォームの外層を形成する円筒状の外流路17が形成されて、全体として3つの層形成流路が設けられている。
また、中流路16と外流路17の下流側の端部では、流路が縮径してテーパー筒状の流路となっており、このテーパー筒状の流路の下流側に、各層形成流路を流動する樹脂が合流する合流点18を介して円柱状の合流路19が形成されている。
また、テーパー筒状となった部分には、中流路16を横断するように遮断縦リブ片20が設けられていて、中流路16は、遮断縦リブ片20を設けた個数分の流路に分断されている。本実施形態では、図2〜図4に示すように、中流路16の下流側の端部である内側リングマンドレル12のテーパー状の部分に、総計8つの遮断縦リブ片20が周方向に等間隔で設けられている。
ここで、図4に示すように、遮断縦リブ片20において周方向両側に位置する一対の側壁20aは、中流路16の上流側(内側リングマンドレル12の径方向外側)に位置するそれぞれの上流側壁部分20bが、中流路16の下流側から上流側に向かって(内側リングマンドレル12の径方向内側から外側に向かって)互いの間隔が狭くなる傾斜面として形成されている。
また、遮断縦リブ片20の側壁20aにおいて、中流路16の下流側(内側リングマンドレル12の径方向内側)に位置する下流側壁部分20cは、隣り合う他の遮断縦リブ片20における下流側壁部分20cとの隙間sが、上流側から下流側に亘って(内側リングマンドレル12の径方向外側から内側に亘って)一定になっている。
また、内側リングマンドレル12には、剥離性を高める皮膜が施されている。中流路16は、遮断縦リブ片20によって分割されていて流路が狭くなっているものの、この皮膜によって溶融樹脂は流路内で滞留し難くなるので、樹脂焼けの発生を効果的に抑制することができる。このような剥離性を高める皮膜としては、例えば、TiN(窒化チタン)被膜や、NiP(ニッケルリン)にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を含有してなるNiP/PTFE被膜が挙げられる。特に、TiN被膜は、NiP/PTFE被膜よりも高硬度であるため、耐久性の点でも優れている。また、内側リングマンドレル12の母材としては、ステンレスが好ましい。遮断縦リブ片20によって狭められた中流路16には、溶融樹脂が流動する際に高い圧力が加わることになるものの、ステンレスは高い硬度を有しているため、優れた耐久性を得ることができる。
そして、図1に示すように、3つの層形成流路の上流側には、ホットランナーブロック2からの溶融樹脂が流動する通路が形成されている。本実施形態では、導入路21につながる2つのマニホールド22、23が、内流路15及び外流路17のそれぞれにつながっている。また、導入路21とは別に設けた導入路24は、マニホールド25を介して中流路16につながっている。
一方、ホットランナーブロック2には、樹脂供給部Aから供給される主材樹脂を導入する供給口26、及び供給口26と前述の導入路21とをつなぐホットランナー27が設けられている。更に、樹脂供給部Bから供給される中間層樹脂を導入する供給口28、及び供給口28と前述の導入路24とをつなぐホットランナー29が設けられている。そして、ホットランナー29の下流側には、中間層樹脂の供給開始と停止を、短時間に高精度で実施することができるように、ボール弁による逆流防止機能を有するチェックバルブ30が設けられている。なお、チェックバルブ30は、ノズル部1に設けてもよい。
上記のように構成される射出成形装置を用いてプリフォームを成形するに当たっては、溶融した主材樹脂を樹脂供給部Aから供給口26に導入し、また、溶融した中間層樹脂を樹脂供給部Bから供給口28に導入する。これにより、溶融した主材樹脂は、ホットランナー27及び導入路21を経て、2つのマニホールド22、23により分配されて、内流路15及び外流路17に導入される。一方、溶融した中間層樹脂は、チェックバルブ30の開放下で、ホットランナー29及び導入路24を経て、マニホールド25を介して中流路16に導入される。
ここで、中流路16に設けた遮断縦リブ片20の上流側壁部分20bは、図4に示すように上流側(内側リングマンドレル12の径方向外側)の方が幅が狭くなる傾斜面として形成されているので、上流側から下流側(内側リングマンドレル12の径方向外側から内側)に向けて中流路16を流れる溶融した中間層樹脂は、遮断縦リブ片20で堰き止められることなく流動することができる。
また、図4に示すように遮断縦リブ片20の下流側壁部分20cは、隣り合う他の遮断縦リブ片20における下流側壁部分20cとの隙間sが、上流側から下流側に亘って一定になっているので、これらの下流側壁部分20cの間を流動することで、中間層樹脂の流動幅を安定させることができる。
そして、周方向に8つに分断された中間層樹脂を、図1に示すように、合流点18で内流路15と外流路17からの主材樹脂の間に流動させて、合流路19内で一定の時間範囲に亘って主材樹脂の間に中間層樹脂を同軸心状の中間層とした多層溶融樹脂流体を形成し、図示を省略した金型のキャビティ内に射出し、充填する。なお、中間層樹脂の供給開始と停止は、チェックバルブ30の開放及び閉鎖にて短時間に高精度で切り替えることができるので、中間樹脂の供給を、主材樹脂の供給開始に対して所定時間遅らせて開始するとともに、主材樹脂の供給停止に対して所定時間早めて終了することで、図7(a)のようにネックリングの下端直下から底部の上端に至る領域に中間層を積層させることが可能である。なお、中間層を設ける範囲は図7(a)の例に限定されるものではない。
以下、図2〜図4に示す内側リングマンドレルに関し、皮膜の種類を変えたものを準備し、これを図1に示す射出成形装置に組み込んだ後、射出成形装置のノズル部内で樹脂を滞留させることによって、内側リングマンドレルの被膜と樹脂焼けとの関係について調査をおこなった。内側リングマンドレルの母材はステンレス製(SUS304)とし、主材樹脂は、PET樹脂を使用し、中間層樹脂は、MXナイロン(三菱ガス化学製 MXD−6)を使用した。そして、ノズル部の温度を270℃〜280℃に設定して樹脂を1時間滞留させた後、滞留した樹脂を一定量突き出して(パージ)からプリフォームの成形を行い、プリフォームの中間層及び縦帯状連結部を観察した。そして、中間層及び縦帯状連結部が正常に形成されたコントロール品と対比して、それぞれのプリフォームの評価を行った。その結果を、内側リングマンドレルの被膜の種類とともに表1に示す。
Figure 0006100109
○:変形(薄肉、欠落)無し(コントロール品と略同等)
△:変形有り(変形箇所は少ない)
×:変形有り(変形箇所は多い)
また、プリフォームを成形した後に、ノズル部を分解して内側リングマンドレルを観察したところ、被膜無し、及びハードクロム被膜の内側リングマンドレルには、隣り合う遮断縦リブ片の間(中間層樹脂の流路)に、炭化した樹脂であると考えられる異物の付着が認められた。一方、TiN被膜、及びNiP/PTFE被膜の内側リングマンドレルには、このような異物の付着は認められなかった。すなわち、TiN被膜、及びNiP/PTFE被膜の内側リングマンドレルによれば、樹脂の炭化の発生を抑制できるか、或いは樹脂の炭化が生じても突き出し(パージ)によって排除されると考えられる。内側リングマンドレルの観察結果、及び表1の結果から、内側リングマンドレルにTiN被膜やNiP/PTFE被膜を施すことで、中間層や縦帯状連結部を所期した通りの形状及び大きさで形成できることが明らかである。
なお、本発明に従う射出成形装置は、前述の実施形態に限定されるものではなく、種々のバリエーションのものとすることができる。例えば遮断縦リブ片20は、内側リングマンドレル12のテーパー状の部分に設けたが、更に上流側に延ばして内側リングマンドレル12の円筒外周面まで延在させてもよい。また、遮断縦リブ片20の上流側壁部分20bは、図4に示す例では相互に鋭角状につながっているが、図5に示すように、径方向外側に位置する外側壁部20dを残すように設けてもよい。
また、前述の実施形態では、プリフォームの積層構造が2種3層となるようにノズル部を形成したが、適宜、ノズル部に流路を追加することにより、例えば2種4層、3種4層というように、様々な積層構造となるプリフォームを形成することができる。また、遮断縦リブ片20の個数も、所望する縦帯状連結部の個数に応じて適宜変更可能であって、複数に限られず1つであってもよい。
また、剥離性を高める皮膜は、内側リングマンドレルのみならず、中間リングマンドレル及び外側リングマンドレルに施してもよい。特に、内側リングマンドレルとの間で中流路を形成する中間リングマンドレルにも皮膜を施せば、中間層樹脂がより流動しやすくなるので、樹脂焼けの発生に伴って中間層が変形してしまうおそれを、より確実に取り除くことができる。
本発明の射出成形装置によれば、プリフォームの射出成形を継続して行っても、中間層を所期した通りの形状、大きさで形成することができるので、品質に優れたプリフォームを成形することが可能であり、また、ノズル部の詰まりも抑制できるので生産効率も高めることができる。
1 ノズル部 2 ホットランナーブロック
11 シャットオフピン 12 内側リングマンドレル
13 中間リングマンドレル 14 外側リングマンドレル
15 内流路 16 中流路
17 外流路 18 合流点
19 合流路 20 遮断縦リブ片
20a 側壁 20b 上流側壁部分
20c 下流側壁部分 20d 外側壁部
21 導入路 22、23 マニホールド
24 導入路 25 マニホールド
26 供給口 27 ホットランナー
28 供給口 29 ホットランナー
30 チェックバルブ A 樹脂供給部
B 樹脂供給部 s 隙間
101 プリフォーム 102 口筒部
103 ネックリング 105 胴部
106 底部 111 基体層
111a 外層 111b 内層
113 中間層 114 縦帯状連結部
201 壜体 202 口筒部
203 ネックリング 204 肩部
205 胴部 206 底部
211 基体層 211a 外層
211b 内層 213 中間層
214 縦帯状連結部 301 金型
311 ノズル部 315 内流路
316 中流路 316R 遮断縦リブ片
317 外流路 320 シャットオフピン
324c 内側リングマンドレル 324d 中間リングマンドレル
324e 外側リングマンドレル

Claims (3)

  1. 基体層中に、少なくとも1層の中間層を積層した2軸延伸ブロー成形用プリフォームを射出成形するために用いられ、前記基体層を形成する主材樹脂が流動する内流路及び外流路、並びに前記中間層を形成する中間層樹脂が流動する中間路を備えるノズル部を設けた射出成形装置であって、
    前記ノズル部は、内方側に前記内流路を有する内側リングマンドレルと、該内側リングマンドレルを取り囲んで該内側リングマンドレルとの相互間に前記中流路を有する中間リングマンドレルと、該中間リングマンドレルを取り囲んで該中間リングマンドレルとの相互間に前記外流路を有する外側リングマンドレルとを備え、
    該内側リングマンドレルは、該中間リングマンドレルに向けて突出して該中流路を所定の数の流路に分断する遮断縦リブ片を有し、
    前記内側リングマンドレルのみ、又は前記内側リングマンドレル及び前記中間リングマンドレルの双方にのみ、剥離性を高める被膜を施してなる射出成形装置。
  2. 前記内側リングマンドレルの被膜は、TiN(窒化チタン)被膜、又はNiP(ニッケルリン)にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を含有してなるNiP/PTFE被膜である請求項1に記載の射出成形装置。
  3. 前記内側リングマンドレルの母材は、ステンレスである請求項1又は2に記載の射出成形装置。
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