JP6099969B2 - 露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、露光装置及びデバイスの製造方法に関する。
カラーフィルターの製造方法としては、染色法、印刷法、電着・電解法、顔料分散法などの様々な方法がある。これらの方法のうち、現在では、製造上の安定性や簡易性から顔料分散法が主流となっている。代表的な顔料分散法である感光アクリル法では、アクリロイド系感光性樹脂を含み、着色機能と感光機能との両方を有するカラーレジストに対して、フォトリソグラフィによってパターンを形成する。
カラーレジストは、ネガレジストであるため、露光光を照射すると、反応に寄与するラジカルを発生し、ポリマーを光重合させ、現像液に不溶となる。但し、カラーレジストに含まれる顔料の成分は露光光を吸収しやすく、また、発生したラジカルは空気中に存在する酸素にトラップされてしまうため、光重合反応は妨げられる傾向にある。従って、所定のパターン寸法(形状)を得るためには、露光量(露光エネルギー)を増大する必要があり、スループットの低下を招いてしまう。
そこで、ポリビニルアルコールからなる膜(酸素を遮断する酸素遮断膜)をレジスト上に形成(塗布)する技術が提案されている。但し、かかる技術は、酸素遮断膜のレジスト上への濡れ性の悪さからパターン欠陥を生じる可能性がある。また、酸素遮断膜を形成する工程が増えることによるコスト増加の問題もある。更に、酸素遮断膜を形成しても酸素濃度を制御することができないため、微細なパターンを形成する場合において、パターン寸法の精度制御に対するフレキシビリティーが低減してしまう。
一方、ポリビニルアルコールからなる酸素遮断膜をレジスト上に形成することなく、レジストに窒素(ガス)を吹き付けて低酸素状態で露光を行う技術も提案されている(特許文献1参照)。また、レジストの種類に応じて、酸素濃度を変更して露光を行う技術も提案されている(特許文献2参照)。
特開平1−195445号公報 特開2011−96859号公報
しかしながら、特許文献2などの従来技術では、各レジストに最適な酸素濃度を、実験などで予め求めてレシピに登録した上で露光を行っている。この場合、光学系の透過率の劣化や光源の発光強度の劣化などによって基板上の露光光の照度が低下すると、レジストにおける光重合反応が変化する懸念がある。レジストにおける光重合反応が変化した場合、予め求めた最適な酸素濃度で露光を行っても、露光光の照度が低下しているため、所定のパターン寸法が得られなくなることがある。そこで、露光量を増加することでパターン寸法を最適化することも考えられるが、この場合、スループットの低下を招いてしまう。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、スループットの低下を抑えながら、パターンを基板に転写するのに有利な露光装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、基板を露光する露光装置であって、マスクを照明する照明光学系と、前記マスクのパターンからの光を前記基板に照射する投影光学系と、前記投影光学系と前記基板との間の空間の酸素濃度を調整する調整部と、前記基板に照射される光の照度のデータを取得する取得部と、前記取得部で取得された照度のデータに基づいて、前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる前記空間の酸素濃度を決定し、前記空間の酸素濃度が前記決定した酸素濃度となるように、前記調整部を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、スループットの低下を抑えながら、パターンを基板に転写するのに有利な露光装置を提供することができる。
本発明の一側面としての露光装置の構成を示す概略図である。 図1に示す露光装置における露光処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図1に示す露光装置における露光処理の別の例を説明するためのフローチャートである。 基板に照射される光の照度と投影光学系と基板との間の局所空間の酸素濃度との対応関係を表す情報の一例を示す図である。 投影光学系と基板との間の局所空間の酸素濃度と基板上の露光量との対応関係を表す情報の一例を示す図である。 基板に照射される光の照度と基板に転写されるパターンの線幅との関係を示す図である。 基板に照射される光の照度と、投影光学系と基板との間の局所空間の酸素濃度と、基板に転写されるパターンの線幅との関係を示す図である。 図1に示す露光装置における露光処理の別の例を説明するためのフローチャートである。 図1に示す露光装置における露光処理の別の例を説明するためのフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としての露光装置1の構成を示す概略図である。露光装置1は、ステップ・アンド・スキャン方式でレチクル(マスク)のパターンを基板に転写する転写処理を行うリソグラフィ装置である。但し、露光装置1は、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式を適用することも可能である。
露光装置1は、光源102と、減光部104と、照明光学系106と、レチクル108を保持して移動するレチクルステージ110と、投影光学系112と、基板114を保持して移動する基板ステージ116とを有する。また、露光装置1は、ガス供給部118と、酸素濃度計120と、ビームスプリッタ122と、積算センサ124と、計測器126と、制御部128と、記憶部130とを有する。露光装置1の各部は、露光室を規定するチャンバーCHの内部に配置され、チャンバーCHの内部の雰囲気は、雰囲気維持部EMによって、温度及び湿度が制御された空気雰囲気に維持されている。
水銀ランプ、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザーなどの光源102から射出された光は、減光部104及び照明光学系106を通過してレチクル108を照明する。レチクル108のパターンを通過した光は、投影光学系112を介して、基板114に塗布されたレジストRSに投影される。減光部104は、光源102から射出された光、即ち、基板114に照射される光の照度を調整する調整部として機能し、本実施形態では、NDフィルターで構成されている。但し、光源102を構成する水銀ランプに供給する電圧を変更することで照度を調整してもよいし、光源102と照明光学系106との間の距離を変更することで照度を調整してもよい。
レチクル108は、レチクルステージ110に移動可能に保持され、基板114は、基板ステージ116に移動可能に保持されている。基板ステージ116の端部には、キャリブレーションのための基準マークRMが形成されている。
ガス供給部118は、投影光学系112と基板114(基板ステージ116)との間の空間(局所空間)に不活性ガスを供給する。ガス供給部118は、本実施形態では、ガス供給ノズルを介して、局所空間に空気と不活性ガスとの混合ガス及び空気のうちいずれか一方を供給する。不活性ガスは、例えば、窒素ガスを含む。ガス供給部118は、不活性ガスと空気との組成比が異なり、酸素濃度が互いに異なる複数種類の混合ガスを個別に収容し、混合ガスで置換される局所空間の酸素濃度を変更できるように構成されていてもよい。また、ガス供給部118から供給されるガスで置換される局所空間は、基板114を露光する際に混合ガスの拡散を防止して酸素濃度を効率的に低下させるために、局所空間を取り囲む隔壁などを配置して略閉空間にするとよい。
酸素濃度計(第2計測部)120は、投影光学系112と基板114との間の局所空間の近傍に配置され、局所空間の酸素濃度を計測する。また、酸素濃度計120は、投影光学系112と基板114との間の酸素濃度を代替計測可能な位置に配置することも可能である。例えば、ガス供給部118から投影光学系112(の最終面の近傍)との間に酸素濃度計120を配置することで、局所空間の酸素濃度を代替計測することが可能である。
ビームスプリッタ122は、照明光学系106を通過してレチクル108を照明するための光(露光光)を、基板114に向かう光と、積算センサ124に向かう光とに、例えば、1:数百万分の1の光強度の割合で分割する。積算センサ124は、積算センサ124に入射する光の量(光量)を積算し、基板114に照射される露光光の積算量(露光量)を間接的に計測するために用いられる。
計測器(第1計測部)126は、基板ステージ116に配置され、基板114が配置される面、即ち、投影光学系112の像面に入射する光の照度及び照度分布を計測する。換言すれば、計測器126は、基板114に照射される光の照度及び照度分布のデータを取得する取得部として機能する。計測器126は、例えば、ピンホールを有する遮光板と、かかるピンホールを通過した光を検出する光電変換素子とを含む。計測器126に含まれる光電変換素子は、1つの素子の光電変換素子に限定されず、複数の光電変換素子を含むラインセンサ又はイメージセンサであってもよい。また、遮光板のピンホールの面積に関する情報は、記憶部130に記憶されており、計測器126の出力に基づいて照度を求めるために用いられる。
基板114に照射される光の照度を計測する際には、計測器126が目標計測位置の近傍に配置されるように、基板ステージ116を移動させる。また、基板114に照射される光の照度分布を計測する際には、基板ステージ116を、例えば、所定のステップ幅でステップ移動させながら、計測器126で照度を計測する。そして、基板ステージ116の複数の位置(即ち、計測器126の複数の位置)と、それらの位置に対応して計測器126で計測された複数の照度とに基づいて、基板114に照射される光の照度分布を求める。
制御部128は、CPUなどを含み、露光装置1の全体(動作)を制御する。本実施形態では、制御部128は、光源102、減光部104、レチクルステージ110、基板ステージ116、ガス供給部118などを介して、レチクル108のパターンを基板114に転写する転写処理を制御する。例えば、制御部128は、酸素濃度計120で計測された酸素濃度に基づいて、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度が目標酸素濃度となるように、ガス供給部118による混合ガス(不活性ガス)の供給を制御する。また、制御部128は、積算センサ124で計測された露光量に基づいて、光源102から射出する光の光強度や減光部104における透過率を制御する。更に、制御部128は、計測器126の出力から基板114に入射する光の照度を算出し、かかる照度に基づいて、光源102から射出する光の光強度や減光部104における透過率を制御する。ここで、制御部128は、計測器126の出力を、積算センサ124を校正するための基準としても用いる。また、計測器126で計測される照度と積算センサ124で計測される露光量との相関関係を予め求めておくことで、制御部128は、積算センサ124で計測された露光量に基づいて、基板114に入射する光の照度を算出することができる。そして、制御部128は、算出した照度に基づいて、光源102から射出する光の光強度や減光部104における透過率を制御することで、露光処理中の照度を調整することが可能である。
図2を参照して、露光装置1における露光処理の一例について説明する。かかる露光処理は、上述したように、制御部128が露光装置1の各部を統括的に制御することで行われる。
露光装置1において、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度の最適値、基板114に照射される光の照度の最適値、及び、基板上の露光量の最適値は、基板114に塗布されるレジストRSの種類に応じて異なる。ここで、「最適値」とは、それぞれ、基板114に転写されるパターンの寸法の値を許容範囲に収めるために必要となる局所空間の酸素濃度、基板114に照射される光の照度、及び、基板上の露光量である。そこで、基板114に転写すべきパターンの寸法となる酸素濃度、照度及び露光量の関係を実験などで予め取得して記憶部130に記憶しておく。この際、かかる関係を単独で記憶するのではなく、露光レシピとして記憶してもよい。また、基板114に塗布されるレジストRSが複数のカラーレジストから選択されるレジストである場合、青色レジストと、緑色レジストと、赤色レジストとでは、基板114に転写すべきパターンの寸法となる酸素濃度、照度及び露光量が異なる。従って、本実施形態では、レジストの種類ごとに、基板114に転写すべきパターンの寸法となる酸素濃度、照度及び露光量の対応関係を表す情報を取得し、露光レシピとして記憶部130に記憶している。
図2を参照するに、S202において、制御部128は、記憶部130に記憶された露光レシピから、露光処理に必要となる(即ち、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるために必要となる)照度のデータを取得する。
S204において、制御部128は、基板114に照射される光の照度を設定する。具体的には、制御部128は、基板114に照射される光の照度がS202で取得した照度となるように、積算センサ124又は計測器126を用いて、光源102及び減光部104の少なくとも一方を制御する。
S206において、制御部128は、記憶部130に記憶された露光レシピから、露光処理に必要となる(即ち、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるために必要となる)酸素濃度のデータを取得する。
S208において、制御部128は、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を設定する。具体的には、制御部128は、局所空間の酸素濃度がS206で取得した酸素濃度となるように、酸素濃度計120を用いて、ガス供給部118を制御する。
S210において、制御部128は、記憶部130に記憶された露光レシピから、露光処理に必要となる(即ち、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるために必要となる)露光量のデータを取得する。
S212において、制御部128は、基板114(に塗布されたレジストRS)を露光する。具体的には、制御部128は、基板114に対して、S208で設定した酸素濃度の雰囲気下で、S204で設定した照度で露光を開始する(即ち、投影光学系112からの露光光の基板114への照射を開始する)。そして、制御部128は、基板上の露光量がS210で取得した露光量に達した段階で、基板114の露光を終了する(即ち、投影光学系112からの露光光の基板114への照射を終了する)。
図2に示す露光処理によれば、レジストの種類に応じた最適な照度で基板114を露光することができるため、基板114に転写されるレチクル108のパターンの寸法を許容範囲に収めることができる。
一方、露光を継続していると、基板114に照射される光の照度が低下している(即ち、所期の照度が得られない)場合がある。例えば、光源102が劣化すると、特に、光源102に水銀ランプを用いている場合には、2ヶ月で30%程度の照度の低下が発生することが知られている。また、中長期的には、照明光学系106や投影光学系112の透過率が劣化してしまう。この場合には、光源102を交換したとしても、レジストの種類に応じた最適な照度を実現することができないため、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めることができなくなる。このような場合には、例えば、図3に示す露光処理を行うことで、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めることが可能となる。
図3は、露光装置1における露光処理の別の例を説明するためのフローチャートである。かかる露光処理は、上述したように、制御部128が露光装置1の各部を統括的に制御することで行われる。
上述したように、露光装置1において、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度の最適値、基板114に照射される光の照度の最適値、及び、基板上の露光量の最適値は、基板114に塗布されるレジストRSの種類に応じて異なる。そこで、基板114に転写すべきパターンの寸法となる酸素濃度、照度及び露光量の関係を実験などで予め取得して記憶部130に記憶しておく。
また、基板114に照射される光の照度が変化した際に、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるために必要となる酸素濃度のデータを予め取得して記憶部130に記憶しておく。換言すれば、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるための、基板114に照射される光の照度と投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度との対応関係を表す情報(第1情報)を記憶部130に記憶しておく。
具体的には、図4に示すように、基板114に照射される光の照度に対する局所空間の酸素濃度の対応関係を関数で近似した情報を記憶部130に記憶しておくことで、任意の照度に対して最適な酸素濃度を算出することが可能となる。また、かかる情報は、レジストの種類に応じて異なるため、レジストの種類ごとに記憶しておくとよい。例えば、図4において、DIR1、DIR2、DIR3及びDIR4は、赤色レジストに対して、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるための照度と酸素濃度との対応関係を示している。そして、DIRは、DIR1乃至DIR4に示す対応関係を近似した関数を示している。また、図4において、DIG1、DIG2、DIG3及びDIG4は、緑色レジストに対して、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるための照度と酸素濃度との対応関係を示している。そして、DIGは、DIG1乃至DIG4に示す対応関係を近似した関数を示している。但し、ここでは、基板上の露光量を一定値として、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるための照度と酸素濃度との対応関係を求めている。図4では、基板114に照射される光の照度を横軸に採用し、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を縦軸に採用している。
また、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度が変化した際に、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるために必要となる基板上の露光量のデータを予め取得して記憶部130に記憶しておく。換言すれば、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるための、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度と基板上の露光量との対応関係を表す情報を記憶部130に記憶しておく。
具体的には、図5に示すように、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度に対する基板上の露光量の対応関係を関数で近似した情報を記憶部130に記憶しておくことで、任意の酸素濃度に対して最適な露光量を算出することが可能となる。また、かかる情報は、レジストの種類に応じて異なるため、レジストの種類ごとに記憶しておくとよい。
例えば、図5において、DER1、DER2、DER3及びDER4は、赤色レジストに対して、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるための露光量と酸素濃度との対応関係を示している。そして、DERは、DER1乃至DER4に示す対応関係を近似した関数を示している。また、図5において、DEG1、DEG2、DEG3及びDEG4は、緑色レジストに対して、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるための露光量と酸素濃度との対応関係を示している。そして、DEGは、DEG1乃至DEG4に示す対応関係を近似した関数を示している。但し、ここでは、基板114に照射される光の照度を一定値として、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるための露光量と酸素濃度との関係を求めている。図5では、基板上の露光量を横軸に採用し、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を縦軸に採用している。
一方、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度、基板114に照射される光の照度、及び、基板上の露光量の関係を個別に最適化した情報を記憶部130に記憶してもよい。また、図4及び図5に示す対応関係を組み合わせた3次元の関数、即ち、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるための、照度と、局所空間の酸素濃度と、露光量との対応関係を表す情報(第2情報)を記憶部130に記憶してもよい。なお、照度、局所空間の酸素濃度、及び、露光量に加えて、露光熱や露光の待ち時間などもパラメータとして含む多項式関数を記憶部130に記憶してもよい。
図3を参照するに、S302において、制御部128は、積算センサ124又は計測器126を用いて、基板114に照射される光の照度を計測する。このように、基板114に照射される光の照度を実際に計測することによって、露光処理時に最適な酸素濃度の算出が可能となる。また、各時刻における基板114に照射される光の照度や照度の時間的な劣化を表す照度情報が記憶部130などに記憶されている場合には、かかる照度情報から基板114に照射される光の照度データを取得してもよい。
S304において、制御部128は、S302で計測された照度、及び、記憶部130に記憶された照度と酸素濃度との対応関係(図4参照)に基づいて、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるために必要となる酸素濃度を決定する。
S306において、制御部128は、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を設定する。具体的には、制御部128は、局所空間の酸素濃度がS304で決定した酸素濃度となるように、酸素濃度計120を用いて、ガス供給部118を制御する。
S308において、制御部128は、露光装置1に設定されたモードが露光量変更モードであるかどうかを判定する。ここで、露光量変更モードとは、基板114に照射される光の照度や投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度の変化に応じて、基板上の露光量を変化させるモードである。露光量を変化させるとスループットに影響を与えてしまうため、一般的には、露光量を一定値にするモード(通常モード)が露光装置にデフォルトで設定されている。但し、照度や酸素濃度が大きく変化する場合には、露光量が一定値であると、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めることができないため、本実施形態では、ユーザの指示などに応じて、露光量変更モードを設定できるようにしている。露光装置1に露光量変更モードが設定されている場合には、S310に移行し、露光装置1に露光量変更モードが設定されていない(即ち、通常モードが設定されている)場合には、S312に移行する。
S310において、制御部128は、基板上の露光量を決定する。具体的には、制御部128は、S304で決定した酸素濃度、及び、記憶部130に記憶された露光量と酸素濃度との対応関係(図5参照)に基づいて、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるために必要となる露光量を決定する。また、制御部128は、S302で計測された照度、S304で決定した酸素濃度、及び、記憶部130に記憶された照度と酸素濃度と露光量との対応関係に基づいて、露光量を決定してもよい。
S312において、制御部128は、記憶部130に記憶された露光レシピから、露光処理に必要となる露光量のデータを取得する。
S314において、制御部128は、基板114(に塗布されたレジストRS)を露光する。具体的には、制御部128は、基板114に対して、S306で設定した酸素濃度の雰囲気下で露光を開始する(即ち、投影光学系112からの露光光の基板114への照射を開始する)。そして、制御部128は、基板上の露光量がS310で決定した露光量又はS312で取得した露光量に達した段階で、基板114の露光を終了する(即ち、投影光学系112からの露光光の基板114への照射を終了する)。
ここで、図3に示す露光処理による効果について説明する。図6は、基板114に照射される光の照度と基板114に転写されるパターンの線幅との関係を示す図である。図6では、照度を横軸に採用し、パターンの線幅を縦軸に採用している。図6において、WIR1、WIR2、WIR3及びWIR4は、赤色レジストに対する照度とパターンの線幅との関係を示し、WIRは、WIR2乃至WIR4に示す関係を近似した関数を示している。なお、WIR1は、露光処理時の照度が不足してレジストにおける光重合発生物質に十分なエネルギーが供給されず、パターンが解像されなかったことを示している。また、図6において、WIG1、WIG2、WIG3及びWIG4は、緑色レジストに対する照度とパターンの線幅との関係を示し、WIGは、WIG2乃至WIG4に示す関係を近似した関数を示している。なお、WIG1は、WIR1と同様に、パターンが解像されなかったことを示している。また、基板上の露光量の増加によるスループットの低下を回避するために、露光量を一定値として、照度とパターンの線幅との関係を求めるとよい。
図6を参照して、基板114に転写すべきパターン(目標パターン)の線幅と基板114に照射される光の照度との関係を説明する。一般的に、基板114を露光する際には、目標パターンの線幅となるように露光条件を設定している。例えば、目標パターンの線幅を線幅TLWとすると、赤色レジストに対しては、WIR3に対応する照度IRRで露光し、緑色レジストに対しては、WIG4に対応する照度IRGで露光することで、目標パターンの線幅TLWが得られることがわかる。
図7は、基板114に照射される光の照度と、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度と、基板114に転写されるパターンの線幅との関係を示す図である。図7において、ERR1、ERR2、ERR3及びERR4は、赤色レジストに対して酸素濃度OD1で露光した結果を示し、EOD1は、ERR2乃至ERR4に示す結果を近似した関数を示している。なお、ERR1は、パターンが解像されなかったことを示している。また、図7において、ERR5、ERR6、ERR7及びERR8は、赤色レジストに対して酸素濃度OD2で露光した結果を示し、EOD2は、ERR6乃至ERR8に示す結果を近似した関数を示している。なお、ERR5は、パターンが解像されなかったことを示している。
図7を参照するに、目標パターンの線幅TLWを得るためには、酸素濃度OD2で露光する場合には、基板114に照射する光の照度を照度IR1にすればよいことがわかる。ここで、基板114に照射される光の照度が低下すると、光重合反応の低下によって、基板114に転写されるパターンの線幅に変動が生じる。光重合反応を増加するためには、一般的に、露光量を増加することが考えられる。但し、露光量は照度と露光時間との積で表されるため、照度が低下した状態では、露光時間を長くする必要があり、スループットが低下することになる。
一方、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を低くした状態で露光すると、酸素による光重合反応の阻害が低減されるため、レジストにおける光重合反応が進行し、基板114に転写されるパターンの線幅が変動する。そこで、照度が照度IR1から照度IR2に低下した状態において、局所空間の酸素濃度を酸素濃度OD2から酸素濃度OD1に低下させて露光すれば、目標パターンの線幅TLWを得ることが可能となる。また、酸素による光重合反応の阻害を低減することによって、目標パターンの線幅TLWを得ることができるため、露光量を増加する必要がなく、スループットの低下を防止することができる。
本実施形態では、基板114に転写されるパターンの寸法の一例として、パターンの線幅について説明した。但し、基板114に転写されるパターンの寸法は、パターンの線幅に限定されるものではなく、パターンの側面の垂直性を含むパターンの形状や、その他の任意のパターンの評価指標であってもよい。
このように、図3に示す露光処理によれば、基板114に照射される光の照度が低下している場合であっても、レジストの種類に応じた最適な照度で基板114を露光することができる。従って、露光装置1は、スループットの低下の要因となる露光量の増加を抑えながら、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めることができる。
図3に示す露光処理では、制御部128は、積算センサ124又は計測器126で計測された照度に基づいて、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を決定し、決定した酸素濃度となるようにガス供給部118を制御している。但し、制御部128は、積算センサ124又は計測器126で計測された照度に基づいて、ガス供給部118による不活性ガスの供給量などを求め(即ち、酸素濃度を決定するのではなく)、ガス供給部118を直接的に制御してもよい。
また、基板114を露光している間において、基板114に照射される光の照度や投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度が大きく変動する場合がある。このような場合には、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めることができなくなるため、照度や酸素濃度の変動(変動量)を計測してフィードバック制御をしながら基板114を露光するとよい。
図8を参照して、基板114に照射される光の照度や投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度が大きく変動する場合における露光処理について説明する。S802乃至S812は、図3に示すS302乃至S312と同様な処理であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
S814において、制御部128は、基板114(に塗布されたレジストRS)に対して、S806で設定した酸素濃度の雰囲気下で露光を開始する(即ち、投影光学系112からの露光光の基板114への照射を開始する)。
S816において、制御部128は、積算センサ124又は計測器126を用いて、基板114に照射される光の照度を計測する。このように、露光を開始してから(即ち、投影光学系112からの光が基板114に照射されている間)、基板114に照射される光の照度を計測することによって、基板114に照射される光の照度をS802で計測された照度に維持することが可能となる。
S818において、基板114に照射される光の照度の変動(即ち、S802で計測された照度とS814で計測された照度との差分)が許容範囲に収まっているかどうかを判定する。ここで、照度の変動の許容範囲は、照度の変動が基板114に転写されるパターンの寸法に影響しない範囲に設定されている。照度の変動が許容範囲に収まっていない場合には、S820に移行する。また、照度の変動が許容範囲に収まっている場合には、S822に移行する。
S820において、制御部128は、S816で計測された照度に基づいて、基板114に照射される光の照度を調整する。具体的には、制御部128は、基板114に照射される光の照度がS802で計測された照度となるように(即ち、S802で計測された照度を維持するように)、光源102から射出する光の光強度や減光部104における透過率を制御する。
S822において、制御部128は、酸素濃度計120を用いて、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を計測する。このように、露光を開始してから(即ち、投影光学系112からの光が基板114に照射されている間)、局所空間の酸素濃度を計測することによって、酸素濃度をS806で設定された酸素濃度に維持することが可能となる。
S824において、制御部128は、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度の変動(即ち、S806で設定された酸素濃度とS822で計測された酸素濃度との差分)が許容範囲に収まっているかどうかを判定する。ここで、酸素濃度の変動の許容範囲は、酸素濃度の変動が基板114に転写されるパターンの寸法に影響しない範囲に設定されている。酸素濃度の変動が許容範囲に収まっていない場合には、S826に移行する。また、酸素濃度の変動が許容範囲に収まっている場合には、S828に移行する。
S826において、制御部128は、S822で計測された酸素濃度に基づいて、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を調整する。具体的には、制御部128は、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度がS806で設定された酸素濃度となるように(即ち、S806で設定された酸素濃度を維持するように)、ガス供給部118を制御する。
S828において、制御部128は、基板上の露光量がS810で決定した露光量又はS812で取得した露光量(目標露光量)に達したかどうかを判定する。基板上の露光量がS810で決定した露光量又はS812で取得した露光量に達していない場合には、S830に移行して、基板114の露光を継続する。また、基板上の露光量がS810で決定した露光量又はS812で取得した露光量に達した場合には、S832に移行して、基板114の露光を終了する。
このように、図8に示す露光処理によれば、基板114に照射される光の照度や投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度が大きく変動する場合においても、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めることができる。
また、基板114に照射される光の照度や投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度の変動の周期が小さく、その変動を制御することができない場合もある。このような場合には、例えば、図9に示す露光処理を行うことで、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めることが可能となる。S902乃至S912は、図3に示すS302乃至S312と同様な処理であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
S914において、制御部128は、基板114(に塗布されたレジストRS)に対して、S906で設定した酸素濃度の雰囲気下で露光を開始する(即ち、投影光学系112からの露光光の基板114への照射を開始する)。
S916において、制御部128は、露光装置1に設定されたモードが照度制御モードであるかどうかを判定する。ここで、照度制御モードとは、投影光学系112からの光が基板114に照射されている間、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を計測することと、基板114に照射される光の照度を決定及び設定することを繰り返すモードである。また、本実施形態では、露光装置1に照度制御モードが設定されていない場合には、酸素濃度制御モードが設定されているものとする。酸素濃度制御モードとは、投影光学系112からの光が基板114に照射されている間、基板114に照射される光の照度を計測することと、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を決定及び設定することを繰り返すモードである。
露光装置1に照度制御モードが設定されている場合には、S918に移行する。S918において、制御部128は、酸素濃度計120を用いて、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を計測する。S920において、制御部128は、S918で計測された酸素濃度、及び、記憶部130に記憶された照度と酸素濃度と露光量との相対関係に基づいて、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるために必要となる照度を決定する。S922において、制御部128は、基板114に照射される光の照度を調整する。具体的には、制御部128は、基板114に照射される光の照度がS920で決定された照度となるように、光源102から射出する光の光強度や減光部104における透過率を制御する。
一方、露光装置1に照度制御モードが設定されていない(即ち、酸素濃度制御モードが設定されている)場合には、S924に移行する。S924において、制御部128は、積算センサ124又は計測器126を用いて、基板114に照射される光の照度を計測する。S926において、制御部128は、S924で計測された照度、及び、記憶部130に記憶された照度と酸素濃度と露光量との相対関係に基づいて、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めるために必要となる局所空間の酸素濃度を決定する。S928において、制御部128は、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を調整する。具体的には、制御部128は、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度がS926で決定された酸素濃度となるように、ガス供給部118を制御する。
S930において、制御部128は、基板上の露光量がS910で決定した露光量又はS912で取得した露光量(目標露光量)に達したかどうかを判定する。基板上の露光量がS910で決定した露光量又はS912で取得した露光量に達していない場合には、S932に移行して、基板114の露光を継続する。また、基板上の露光量がS910で決定した露光量又はS912で取得した露光量に達した場合には、S934に移行して、基板114の露光を終了する。
このように、図9に示す露光処理によれば、基板114に照射される光の照度や投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度の変動の周期が小さい場合においても、基板114に転写されるパターンの寸法を許容範囲に収めることができる。
なお、照度制御モードを選択(設定)する指標の一例について説明する。投影光学系112と基板114との間の局所空間にガス供給部118から不活性ガスを供給する場合、かかる不活性ガスと局所空間に存在する空気とが混合されるため、決定した酸素濃度に達するまでに時間を要する可能性がある。また、露光装置1の各部との干渉を考慮すると、ガス供給部118(のガス供給ノズル)を投影光学系112と基板114との間の局所空間の近傍に配置することは難しい。従って、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度を高応答性で制御することは困難である。
また、光源102の劣化による照度の低下に比べて、基板114を露光する数百ミリ秒程度の短時間における照度の変動は小さいと考えられる。光源102から射出される光の照度は、減光部104、光源102への供給電圧、光源102と照明光学系106との間の距離などによって、容易に変更(調整)することが可能である。従って、基板114に照射される光の照度は、投影光学系112と基板114との間の局所空間の酸素濃度の調整と比べて、高い応答性で制御することが可能である。
そこで、露光装置1にデフォルトで設定されるモードを照度制御モードとすることで、投影光学系112と基板114との間の酸素濃度を制御することを抑制し、高いスループットで基板114を露光することが可能となる。
このように、露光装置1は、スループットの低下を抑えながら、レチクル108のパターンを基板114に転写することができる。従って、露光装置1は、高いスループットで経済性よく高品位なデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス、フラットパネルディスプレイ(FPD)など)を提供することができる。かかるデバイスは、露光装置1を用いてフォトレジスト(感光剤)が塗布された基板(ウエハ、ガラスプレート等)を露光する工程と、露光された基板を現像する工程と、その他の周知の工程と、を経ることによって製造される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、光源を露光装置外に設置し、光源からの光を露光装置の照明光学系に導く形態であってもよい。

Claims (15)

  1. 基板を露光する露光装置であって、
    マスクを照明する照明光学系と、
    前記マスクのパターンからの光を前記基板に照射する投影光学系と、
    前記投影光学系と前記基板との間の空間の酸素濃度を調整する調整部と、
    前記基板に照射される光の照度のデータを取得する取得部と、
    前記取得部で取得された照度のデータに基づいて、前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる前記空間の酸素濃度を決定し、前記空間の酸素濃度が前記決定した酸素濃度となるように、前記調整部を制御する制御部と、を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるための、前記基板に照射される光の照度と前記空間の酸素濃度との対応関係を表す第1情報を記憶する記憶部を更に有し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された第1情報に基づいて、前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる前記空間の酸素濃度を決定することを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  3. 前記制御部は、
    前記取得部で取得された照度のデータ、及び、前記決定した酸素濃度に基づいて、前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる前記基板上の露光量を決定することを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  4. 前記記憶部は、前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるための、前記基板に照射される光の照度と、前記空間の酸素濃度と、前記基板上の露光量との対応関係を表す第2情報を記憶し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された第2情報に基づいて、前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる前記基板上の露光量を決定することを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  5. 前記基板に照射される光の照度を調整する照度調整部と、
    前記基板に照射される光の照度を計測する第1計測部と、を更に有し、
    前記取得部は、前記投影光学系からの光が前記基板に照射される前に前記第1計測部で計測された照度を前記照度のデータとして取得し、
    前記制御部は、前記投影光学系からの光が前記基板に照射されている間、前記第1計測部で計測される照度が前記空間の酸素濃度を決定したときの照度を維持するように、前記照度調整部を制御することを特徴とする請求項乃至のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記空間の酸素濃度を計測する第2計測部を更に有し、
    前記制御部は、前記投影光学系からの光が前記基板に照射されている間、前記第2計測部で計測される酸素濃度が前記決定した酸素濃度に維持されるように、前記調整部を制御することを特徴とする請求項乃至のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記基板に照射される光の照度を計測する第1計測部を更に有し、
    前記取得部は、前記第1計測部で計測された照度を前記照度のデータとして取得し、
    前記制御部は、前記投影光学系からの光が前記基板に照射されている間、前記基板に照射される光の照度を計測するように前記第1計測部を制御し、前記第1計測部で計測された照度に対応する前記照度のデータに基づいて、前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる前記空間の酸素濃度を決定し、前記空間の酸素濃度が前記決定した酸素濃度となるように、前記調整部を制御することを繰り返すことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 前記空間の酸素濃度を計測する第2計測部と、
    前記基板に照射される光の照度を調整する照度調整部と、を更に有し、
    前記制御部は、前記投影光学系からの光が前記基板に照射されている間、前記空間の酸素濃度を計測するように前記第2計測部を制御し、前記第2計測部で計測された酸素濃度に基づいて、前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる前記基板に照射される光の照度を決定し、前記基板に照射される光の照度が前記決定した照度となるように、前記照度調整部を制御することを繰り返すことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  9. 基板を露光する露光装置であって、
    マスクを照明する照明光学系と、
    前記マスクのパターンからの光を前記基板に照射する投影光学系と、
    前記投影光学系と前記基板との間の空間の酸素濃度を調整する調整部と、
    前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる、前記空間の酸素濃度、前記基板に照射される光の照度及び前記基板上の露光量の対応関係を表す情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された対応関係に基づいて、前記空間の酸素濃度、前記基板に照射される光の照度及び前記基板上の露光量を求め、求められた値となるように前記酸素濃度、前記照度及び前記露光量を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  10. 基板を露光する露光装置であって、
    マスクを照明する照明光学系と、
    前記マスクのパターンからの光を前記基板に照射する投影光学系と、
    前記投影光学系と前記基板との間の空間の酸素濃度を調整する調整部と、
    前記基板に照射する光の照度に応じて前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる前記空間の酸素濃度を決定し、前記空間の酸素濃度が前記決定した酸素濃度となるように、前記調整部を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  11. 前記調整部は、前記空間にガスを供給することによって前記酸素濃度を調整することを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  12. 前記調整部は、前記空間に不活性ガスを供給することによって前記酸素濃度を調整することを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  13. 基板を露光する露光装置であって、
    マスクを照明する照明光学系と、
    前記マスクのパターンからの光を前記基板に照射する投影光学系と、
    前記投影光学系と前記基板との間の空間にガスを供給する供給部と、
    前記基板に照射される光の照度のデータを取得する取得部と、
    前記取得部で取得された照度のデータに基づいて、前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる前記空間の酸素濃度を決定し、前記空間の酸素濃度が前記決定した酸素濃度となるように、前記供給部によるガスの供給を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  14. 基板を露光する露光装置であって、
    マスクを照明する照明光学系と、
    前記マスクのパターンからの光を前記基板に照射する投影光学系と、
    前記投影光学系と前記基板との間の空間にガスを供給する供給部と、
    前記基板に転写されるパターンの評価指標の値を許容範囲に収めるために必要となる、前記空間の酸素濃度、前記基板に照射される光の照度及び前記基板上の露光量の対応関係を表す情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された対応関係に基づいて、前記空間の酸素濃度、前記基板に照射される光の照度及び前記基板上の露光量を求め、求められた値となるように前記供給部によるガスの供給、前記照度及び前記露光量を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  15. 請求項1乃至14のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    露光した前記基板を現像する工程と、
    を有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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