JP2004281854A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザ光路上の酸素濃度や水分濃度に応じて適正な露光量を管理することが可能な露光装置を提供する。
【解決手段】光源からの光でマスクを照明し、前記マスクからの光で被露光体を露光する露光装置であって、前記光源から前記被露光体までの光路上の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、前記光路上の水分濃度を検出する水分濃度検出手段と、前記酸素濃度検出手段及び前記水分濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記被露光体に照射される露光量を制御する制御手段を有することを特徴とする露光装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】光源からの光でマスクを照明し、前記マスクからの光で被露光体を露光する露光装置であって、前記光源から前記被露光体までの光路上の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、前記光路上の水分濃度を検出する水分濃度検出手段と、前記酸素濃度検出手段及び前記水分濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記被露光体に照射される露光量を制御する制御手段を有することを特徴とする露光装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等を製造する際に使用される露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体露光装置等の露光装置においては、目標とする露光量でウエハ等の感光体を露光することが要求される。感光体上の露光量を直接計測して露光量制御を行うことは困難であるため、従来の露光装置は、光源から出力された照明光の一部をハーフミラーで取り出して光量検出器で計測し、この光量検出器の計測値を基準に、感光体が目標とする露光量で露光されるように露光量制御を行っている。光量検出器の値と、感光体の実光量の関係は露光前に予め校正が行われている。
【0003】
近年の露光装置は、半導体の微細化の要求と共に、より短波長のArFエキシマレーザを光源として利用することが必要となってきた。ところが、ArFエキシマレーザは酸素分子に一部吸収されてオゾン化するためのエネルギーとして消費されるため、露光量は減少する。このため、光路上の酸素濃度を考慮する必要がある。更に、光路上の酸素濃度はオゾン化によって変動(減少)するため、酸素分子に吸収される露光エネルギー量も一定ではない。かかる問題を改善するため、照明光の光路上の酸素濃度を測定し、この測定値に基づいて露光量を補正する手段を設け、高精度な露光量制御を実現する方法は既に提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】
特開平11―87230号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、露光装置は、更なる微細化の要請のために、ArFエキシマレーザよりも短波長のF2エキシマレーザを光源に使用する需要が出てきた。F2エキシマレーザを光源に使用すると、エキシマレーザの一部は光路上の酸素のみならず、水分にも吸収されてしまう。そのため、F2レーザを光源として使用する場合には、酸素濃度のみならず水分濃度も管理する必要性が生じる。従って、例えば、酸素濃度が適性であっても水分濃度が適正ではなければ露光量は適正ではなくなる。
【0005】
本発明は、従来技術の課題を解決し、レーザ光路上の酸素濃度や水分濃度に応じて適正な露光量制御を行うことが可能な露光装置を提供することを例示的な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面としての露光装置は、光源からの光でマスク(又はレチクル)を照明し、前記マスクからの光で被露光体を露光する露光装置であって、前記光源から前記被露光体までの光路上の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、前記光路上の水分濃度を検出する水分濃度検出手段と、前記酸素濃度検出手段及び前記水分濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記被露光体に照射される露光量を制御する制御手段を有することを特徴としている。
【0007】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態の露光装置を、図1を参照して用いて説明する。ここで、図1は、本実施形態に関係する露光装置の概略要部ブロック図である。同図において、1はF2エキシマレーザ光源である。2は不図示の照明光学系を保持しているチャンバAであり、チャンバA内には外気が漏れ込まないよう密閉され、外部から窒素を注入している。このチャンバAは、(例えば、別の階に設けられた)エキシマレーザ光源1から発するエキシマレーザ光を後述するチャンバBに引き回す光学系(折り曲げミラーなど)やオプティカルインテグレータなどを含んでいる。
【0009】
3は、ハーフミラーであり、照明光学系内を透過してきた光量を分割する。4は、ハーフミラー3で分割された光量を検出するための露光量検出器Aであり、露光中に直接測定することが困難な不図示のウエハ面上の露光量を間接的に計測している。5はチャンバBであり、照明光学系の残りの構成要素及び不図示のマスク又はレチクル上に形成された集積回路パターンを投影するための投影光学系がこのチャンバB内に収められている。このチャンバBも前記したチャンバAと同様に外気が漏れ込まないよう密閉され、酸素濃度や水分濃度を低下させることが可能になるように外部から窒素を封入している。
【0010】
本実施形態では、チャンバAとチャンバBとは分割されているが、両者を一体的なチャンバとして設けても構わない。また、光源からの光を受けてレチクルまで導く照明系チャンバと、レチクルからの光をウエハまで導く投影系チャンバというように分割してもよい。さらに、前述の照明系チャンバを複数のチャンバで構成したり、前述の投影系チャンバを複数のチャンバで構成したり、両者とも複数のチャンバで構成したりしても良い。
【0011】
6はチャンバB5内の酸素濃度及び水分濃度を検出するための酸素濃度計及び水分濃度計である。酸素濃度計/水分濃度計6は、光路上の酸素濃度及び水分濃度を直接検出することが好ましいので、それぞれの検出部を光路上に配置するのがよい。但し、光路上に検出部があると光路が遮断される場合には、光路の近傍に検出部を配置するようにしてもよい。また、光路及び光路の近傍にない位置の酸素濃度及び水分濃度を測定し、かかる位置における測定値と光路上の酸素濃度及び水分濃度の測定値との関係を(シミュレーションなどにより)予め調べておき、測定値から光路上での酸素濃度、水分濃度を計算可能であれば特に測定位置は限定されない。測定位置は1箇所よりは複数箇所の方が好ましく、それぞれの位置における酸素濃度、水分濃度を計測し、それぞれの位置での光の透過率を計算した上で、その計算結果に基づいて露光量を制御するのが好ましい。勿論、複数箇所での測定結果を平均しても構わない。
【0012】
酸素濃度計/水分濃度計6は原理的にはどこに配置されていてもよい。ある位置における酸素、水分濃度がわかると、酸素、水分による吸収係数とそこまでの光路長(レンズ厚み分を除く)から、透過率を次式によって計算することができる。
【0013】
【数1】
【0014】
従って、計測箇所が複数あれば、その位置での透過率が計算されるので、測定値と計算値の関係をより正確に求めることが可能になる。
【0015】
7は、図示しない投影光学系を透過した直後の露光量を検出するための露光量検出器Bであり、不図示のウエハ面上に配置してある。露光量検出器B7は露光時には使用されず、露光量検出器A4が使用される。
【0016】
8は、露光量検出器A、B、酸素濃度計、水分濃度計6から得られた結果を記憶・演算し、F2エキシマレーザ光源1の発光を制御する制御装置である。制御装置8は、図示しない制御部と制御部に接続された図示しないメモリを含む。メモリは、酸素濃度及び水分濃度と露光光の吸収量との関係を表すデータと、図2及び図4を参照して後述される本実施形態の露光量制御動作のフローチャートをプログラムとして格納している。メモリは揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含む概念である。
【0017】
データは、例えば、横軸に酸素濃度又は水分濃度、縦軸に露光光の吸収量(%)を取ったグラフで表されてもよい。あるいは、X軸に酸素濃度、Y軸に水分濃度を取り、Z軸に露光光が酸素及び水分に吸収される吸収量を三次元的にグラフで表してもよい。グラフの代わりにメモリは酸素濃度及び水分濃度と露光光の吸収量との関係を表すデータベースを格納してもよい。
【0018】
本実施形態においては、チャンバB5内の酸素濃度、水分濃度の各値から、露光量検出器Aと露光量検出器Bの関係を求める。
【0019】
まず、チャンバB内の光学系の構成から、レーザが光学系に吸収される光量を算出できる。これはレンズのみでなくミラーも含む。レンズの場合には、1枚のレンズを透過した時の透過率は、次式で表される。
【0020】
【数2】
【0021】
従って、1枚のレンズを透過した時の光量は、次式で表される。
【0022】
【数3】
【0023】
ミラーの場合には、次式が適用される。
【0024】
【数4】
【0025】
レーザ光が酸素及び水分に吸収される量も同様に計算することができる。吸収量は、例えば、上述の三次元グラフを利用することができる。例えば、かかるグラフを利用すれば、酸素濃度が3ppmの時の露光光の酸素分子による吸収率は94.46%/mである。以上から、不図示のウエハ面上の露光量は、以下の計算式から算出することができる。
【0026】
【数5】
【0027】
ここで、EBは露光量検出器B7の測定値、EAは露光量検出器A4の測定値、CBはレーザ光がチャンバB5内の光学系(の透過部材及び反射部材)に吸収される量、OBはレーザ光がチャンバB5内の酸素分子に吸収される量、WBはレーザ光がチャンバB5内の水分に吸収される量である。
【0028】
しかし実際には、数式1の通りにはならず、以下の数式2のようになる。
【0029】
【数6】
【0030】
ここで、FBは補正量である。補正量FBは光学系内で予想され得ない誤差に起因し、数式1を補正するための補正量であり、露光前に求めておく必要がある。以下、図2を参照して、補正量FBの算出方法について説明する。ここで、図2は、補正量FBの算出方法を説明するためのフローチャートである。
【0031】
まず、ステップ21においてチャンバA2に窒素を注入し、チャンバA2を十分に飽和、即ち、十分にチャンバ内のエアと窒素を置換しておく。換言すれば、水分及び酸素を無くしておく。なお、飽和という表現は、十分に時間を経過しガス置換を行うと、酸素濃度及び水分濃度はある一定値に落ち着くため、その落ち着いた値を表している。次に、ステップ22において、チャンバB5に窒素を注入し、同時に酸素濃度計/水分濃度計6を作動させる。次に、ステップ23において、F2エキシマレーザ光源1からレーザを、所定のパルス数(例えば、3発)発射する。露光に必要なパルス数PMは、ウエハの露光に必要な露光量EMと1パルス辺りの露光エネルギーEPから以下の式によって求められるが、ここでは補正量FBを求めるのに必要な標本回数が設定される。
【0032】
【数7】
【0033】
次に、ステップ24において、露光量検出器A4、露光量検出器B7、酸素濃度計/水分濃度計6の各値を測定し、制御装置8(の図示しないメモリ)に記憶する。
【0034】
次に、ステップ25において、酸素濃度計/水分濃度計の値が飽和していないかどうかを判断する。飽和を判断するのは、予想されるシミュレーションと実際との差異(ここでは補正量)を制御装置に記憶する必要があるので、前記したように十分にガス置換された状態までのデータを記憶する必要があるためである。ここで、ステップ25が各値が飽和していないと判断すれば、再びステップ23及び24に戻り、露光量、酸素濃度、水分濃度の各値を制御装置8に記憶する。
【0035】
飽和していれば、ステップ26においてレーザの発射をし、ステップ24の工程を踏んだ後で、停止する。なお、厳密には、ステップ23と26では、パルス数が所定値に到達したかどうかを判断し、到達したと判断するまで発射を行うステップを含んでいる。
【0036】
ステップ27において、数式6から補正量FBを算出する。算出した補正量FBは随時制御装置8に記憶しておく。上述したように、補正量は、算出した酸素濃度と水分濃度から種々の酸素濃度・水分濃度に基づいて事前に取得しておく。
【0037】
以下、露光時には次のようにエキシマレーザ光源1を補正する。まず、チャンバB5内の酸素濃度及び水分濃度を酸素濃度計/水分濃度計6で計測する。次にこの値に基づいて、数式1乃至4を利用して、チャンバB5内で酸素、水分に吸収される量を計算する。これと同時に、この酸素濃度、水分濃度における補正量FBを制御装置8から読み出す。さらに、制御装置8上で、数式6において露光量検出器B7に露光時に必要な露光量EM(=EB)を設定し、数式6から露光量検出器A4が検出すべき値EA(=EM+CB+OB+WB+FB)を計算する。得られた値を元に、露光量検出器A4をモニタしながら、必要な値EAに到達するまでF2エキシマレーザ光源1を発射する。なお、レーザ光を1発発射すると一部が酸素に吸収されるがオゾン化により酸素分子も減少するために次のパルスに対してOBは減少し、従って、EAも発射のたびに変化する。すると、数発発射してEAを得てももはやそれは必要な値ではなくなっている場合がある。この場合は、再度酸素濃度、水分濃度を検出し直し、その酸素濃度、水分濃度に基づいたデータを制御装置から読み出すことにより、EAを計算し、レーザの発射量を補正する。
【0038】
なお、必要露光量以上の露光量が最後のレーザを1発発射することで得られてしまう場合が生じる。以下、図3及び図4を用いて説明する。図3は、本発明に関わる露光装置に光量変更手段を設けたことを示す概略ブロック図である。図中、9はNDフィルタであり、F2エキシマレーザ光源1の光量を減光する機能を有する。図4は、NDフィルタ9を使用した光量制御動作を説明するためのフローチャートである。
【0039】
ステップ41において、NDフィルタ9を最も光量が透過するように設定する。ステップ42において、制御装置8からF2エキシマレーザ光源にレーザを1発発射することを伝達する。ステップ43において、F2レーザ光を1発発射する。ステップ44において、露光量検出器A4で露光量をモニタし、その結果EAを制御装置8に伝達する。ステップ45において、制御装置8で「(設定された必要な露光量EM−露光量検出器A4で得られた累積露光量EAP)/露光量検出器A4が検出した値EA」で得られた露光量を演算し、得られた結果が1未満であるかどうかを演算する。ここで、この範囲にない場合は「既定した露光量EM=既定した露光量EM−露光量検出器A4で得られた累積露光量EAP」に設定し直し、ステップ42からステップ45を繰り返す。ステップ46において、得られた結果が1未満である場合には、次のパルスで必要露光量以上の露光量が最後のレーザを1発発射することで得られてしまうことになる。このため、制御装置8でステップ45で得られた値からNDフィルタ9で減光すべき光量を演算し、NDフィルタ9を動作させる。ステップ47において、F2レーザ光を最後に1発だけ発射して処理を終了する。
【0040】
以上、本実施形態によれば、チャンバB内の酸素濃度や水分濃度がどのような状態であっても、露光中に高精度な露光量制御を行うことが可能となる。また、必要露光量以上の露光量が最後のレーザを1発発射することで得られてしまう場合においても、光量変更手段を動作させることにより、適正な露光量を得ることが可能となる。
【0041】
また、本実施例において露光量(ウエハに到達する露光光の光量)を制御する方法としてNDフィルタを用いたが、これに限らない。例えば虹彩絞りの開口径を変更するようにしても良いし、光源から発する光量を可変としても良い。
【0042】
次に、図5及び図6を参照して、図1又は図3に示す露光装置を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図5は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウエハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウエハを用いてリソグラフィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0043】
図6は、ステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウエハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、図1又は図3に示す露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
【0044】
また本発明の実施態様は以下のように記載することができる。
【0045】
(実施態様1) 光源からの光でマスク(又はレチクル)を照明し、前記マスクからの光で被露光体を露光する露光装置であって、
前記光源から前記被露光体までの光路上の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
前記光路上の水分濃度を検出する水分濃度検出手段と、
前記酸素濃度検出手段及び前記水分濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記被露光体に照射される露光量を制御する制御手段を有することを特徴とする露光装置。
【0046】
(実施態様2) 前記光路上の所定の位置での光量を検出する光量検出手段を有することを特徴とする実施態様1記載の露光装置。
【0047】
(実施態様3) 前記被露光体に照射される光量を検出する露光量検出手段を有することを特徴とする実施態様1又は2記載の露光装置。
【0048】
(実施態様4) 前記制御手段は、前記光源からの光を吸収する量(前記光現から発する波長の光の吸収率)と酸素濃度との関係(ある酸素濃度の場合、前記被処理体に照射される光吸収される量と酸素濃度との関係)に基づいて、前記露光量を制御することを特徴とする実施態様1乃至3いずれかに記載の露光装置。
【0049】
(実施態様5) 酸素濃度と前記光源からの光の吸収量との関係を予めデータとして持っていることを特徴とする実施態様4記載の露光装置。
【0050】
(実施態様6) 前記制御手段は、前記光源からの光を吸収する量(前記光現から発する波長の光の吸収率)と水分濃度との関係(ある水分濃度の場合、前記被処理体に照射される光吸収される量と水分濃度との関係)に基づいて、前記露光量を制御することを特徴とする実施態様1乃至5いずれかに記載の露光装置。
【0051】
(実施態様7) 水分濃度と前記光源からの光の吸収量との関係を予めデータとして持っていることを特徴とする実施態様6記載の露光装置。
【0052】
(実施態様8) マスク又はレチクルに形成されたパターンを被露光体に転写する露光装置であって、
露光光の光量を検出する光量検出手段と、
露光環境内の酸素濃度を検出するための酸素濃度検出手段と、
前記露光環境内の水分濃度を検出するための水分濃度検出手段と、
予め取得しておいた前記酸素濃度及び前記水分濃度と前記露光光の吸収量との関係を表すデータと、前記酸素濃度検出手段及び前記水分濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記露光光の光量を制御する制御手段を有することを特徴とする露光装置。
【0053】
(実施態様9) 前記光源から発する光がエキシマレーザであることを特徴とする実施態様1乃至8いずれかに記載の露光装置。
【0054】
(実施態様10) 前記エキシマレーザがF2レーザであることを特徴とする実施態様9に記載の露光装置。
【0055】
(実施態様11) 前記制御手段がNDフィルタを有し、該NDフィルタで前記被露光体に照射される露光量を制御することを特徴とする実施態様1乃至10いずれかに記載の露光装置。
【0056】
(実施態様12) 前記制御手段が絞りを有し、該絞りの開口径を変更することにより、前記被露光体に照射される露光量を制御することを特徴とする実施態様1乃至10いずれかに記載の露光装置。
【0057】
(実施態様13) 実施態様1乃至12いずれかに記載の露光装置を用いて前記被処理体を露光するステップと、露光された前記被処理体を現像するステップとを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
【0058】
ここでのデバイスの製造方法は、中間及び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。また、かかるデバイスは、例えば、LSIやVSLIなどの半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁気ヘッドなどを含む。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、光路内の酸素濃度や水分濃度に応じて、適正な露光量を管理することが可能な露光装置を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施形態の露光装置の要部概略ブロック図である。
【図2】本発明による露光量制御に使用される補正量を算出するためのフローチャートである。
【図3】光量変更手段を更に有する図1に示す露光装置の概略ブロック図である。
【図4】図3に示す光量変更手段による露光量制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の露光装置を有するデバイス製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5に示すステップ4の詳細なフローチャートである。
【符号の説明】
1 F2エキシマレーザ光源
2 チャンバA
3 ハーフミラー
4 露光量検出器A
5 チャンバB
6 酸素濃度計/水分濃度計
7 露光量検出器B
8 制御装置
9 NDフィルタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等を製造する際に使用される露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体露光装置等の露光装置においては、目標とする露光量でウエハ等の感光体を露光することが要求される。感光体上の露光量を直接計測して露光量制御を行うことは困難であるため、従来の露光装置は、光源から出力された照明光の一部をハーフミラーで取り出して光量検出器で計測し、この光量検出器の計測値を基準に、感光体が目標とする露光量で露光されるように露光量制御を行っている。光量検出器の値と、感光体の実光量の関係は露光前に予め校正が行われている。
【0003】
近年の露光装置は、半導体の微細化の要求と共に、より短波長のArFエキシマレーザを光源として利用することが必要となってきた。ところが、ArFエキシマレーザは酸素分子に一部吸収されてオゾン化するためのエネルギーとして消費されるため、露光量は減少する。このため、光路上の酸素濃度を考慮する必要がある。更に、光路上の酸素濃度はオゾン化によって変動(減少)するため、酸素分子に吸収される露光エネルギー量も一定ではない。かかる問題を改善するため、照明光の光路上の酸素濃度を測定し、この測定値に基づいて露光量を補正する手段を設け、高精度な露光量制御を実現する方法は既に提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】
特開平11―87230号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、露光装置は、更なる微細化の要請のために、ArFエキシマレーザよりも短波長のF2エキシマレーザを光源に使用する需要が出てきた。F2エキシマレーザを光源に使用すると、エキシマレーザの一部は光路上の酸素のみならず、水分にも吸収されてしまう。そのため、F2レーザを光源として使用する場合には、酸素濃度のみならず水分濃度も管理する必要性が生じる。従って、例えば、酸素濃度が適性であっても水分濃度が適正ではなければ露光量は適正ではなくなる。
【0005】
本発明は、従来技術の課題を解決し、レーザ光路上の酸素濃度や水分濃度に応じて適正な露光量制御を行うことが可能な露光装置を提供することを例示的な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面としての露光装置は、光源からの光でマスク(又はレチクル)を照明し、前記マスクからの光で被露光体を露光する露光装置であって、前記光源から前記被露光体までの光路上の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、前記光路上の水分濃度を検出する水分濃度検出手段と、前記酸素濃度検出手段及び前記水分濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記被露光体に照射される露光量を制御する制御手段を有することを特徴としている。
【0007】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態の露光装置を、図1を参照して用いて説明する。ここで、図1は、本実施形態に関係する露光装置の概略要部ブロック図である。同図において、1はF2エキシマレーザ光源である。2は不図示の照明光学系を保持しているチャンバAであり、チャンバA内には外気が漏れ込まないよう密閉され、外部から窒素を注入している。このチャンバAは、(例えば、別の階に設けられた)エキシマレーザ光源1から発するエキシマレーザ光を後述するチャンバBに引き回す光学系(折り曲げミラーなど)やオプティカルインテグレータなどを含んでいる。
【0009】
3は、ハーフミラーであり、照明光学系内を透過してきた光量を分割する。4は、ハーフミラー3で分割された光量を検出するための露光量検出器Aであり、露光中に直接測定することが困難な不図示のウエハ面上の露光量を間接的に計測している。5はチャンバBであり、照明光学系の残りの構成要素及び不図示のマスク又はレチクル上に形成された集積回路パターンを投影するための投影光学系がこのチャンバB内に収められている。このチャンバBも前記したチャンバAと同様に外気が漏れ込まないよう密閉され、酸素濃度や水分濃度を低下させることが可能になるように外部から窒素を封入している。
【0010】
本実施形態では、チャンバAとチャンバBとは分割されているが、両者を一体的なチャンバとして設けても構わない。また、光源からの光を受けてレチクルまで導く照明系チャンバと、レチクルからの光をウエハまで導く投影系チャンバというように分割してもよい。さらに、前述の照明系チャンバを複数のチャンバで構成したり、前述の投影系チャンバを複数のチャンバで構成したり、両者とも複数のチャンバで構成したりしても良い。
【0011】
6はチャンバB5内の酸素濃度及び水分濃度を検出するための酸素濃度計及び水分濃度計である。酸素濃度計/水分濃度計6は、光路上の酸素濃度及び水分濃度を直接検出することが好ましいので、それぞれの検出部を光路上に配置するのがよい。但し、光路上に検出部があると光路が遮断される場合には、光路の近傍に検出部を配置するようにしてもよい。また、光路及び光路の近傍にない位置の酸素濃度及び水分濃度を測定し、かかる位置における測定値と光路上の酸素濃度及び水分濃度の測定値との関係を(シミュレーションなどにより)予め調べておき、測定値から光路上での酸素濃度、水分濃度を計算可能であれば特に測定位置は限定されない。測定位置は1箇所よりは複数箇所の方が好ましく、それぞれの位置における酸素濃度、水分濃度を計測し、それぞれの位置での光の透過率を計算した上で、その計算結果に基づいて露光量を制御するのが好ましい。勿論、複数箇所での測定結果を平均しても構わない。
【0012】
酸素濃度計/水分濃度計6は原理的にはどこに配置されていてもよい。ある位置における酸素、水分濃度がわかると、酸素、水分による吸収係数とそこまでの光路長(レンズ厚み分を除く)から、透過率を次式によって計算することができる。
【0013】
【数1】
【0014】
従って、計測箇所が複数あれば、その位置での透過率が計算されるので、測定値と計算値の関係をより正確に求めることが可能になる。
【0015】
7は、図示しない投影光学系を透過した直後の露光量を検出するための露光量検出器Bであり、不図示のウエハ面上に配置してある。露光量検出器B7は露光時には使用されず、露光量検出器A4が使用される。
【0016】
8は、露光量検出器A、B、酸素濃度計、水分濃度計6から得られた結果を記憶・演算し、F2エキシマレーザ光源1の発光を制御する制御装置である。制御装置8は、図示しない制御部と制御部に接続された図示しないメモリを含む。メモリは、酸素濃度及び水分濃度と露光光の吸収量との関係を表すデータと、図2及び図4を参照して後述される本実施形態の露光量制御動作のフローチャートをプログラムとして格納している。メモリは揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含む概念である。
【0017】
データは、例えば、横軸に酸素濃度又は水分濃度、縦軸に露光光の吸収量(%)を取ったグラフで表されてもよい。あるいは、X軸に酸素濃度、Y軸に水分濃度を取り、Z軸に露光光が酸素及び水分に吸収される吸収量を三次元的にグラフで表してもよい。グラフの代わりにメモリは酸素濃度及び水分濃度と露光光の吸収量との関係を表すデータベースを格納してもよい。
【0018】
本実施形態においては、チャンバB5内の酸素濃度、水分濃度の各値から、露光量検出器Aと露光量検出器Bの関係を求める。
【0019】
まず、チャンバB内の光学系の構成から、レーザが光学系に吸収される光量を算出できる。これはレンズのみでなくミラーも含む。レンズの場合には、1枚のレンズを透過した時の透過率は、次式で表される。
【0020】
【数2】
【0021】
従って、1枚のレンズを透過した時の光量は、次式で表される。
【0022】
【数3】
【0023】
ミラーの場合には、次式が適用される。
【0024】
【数4】
【0025】
レーザ光が酸素及び水分に吸収される量も同様に計算することができる。吸収量は、例えば、上述の三次元グラフを利用することができる。例えば、かかるグラフを利用すれば、酸素濃度が3ppmの時の露光光の酸素分子による吸収率は94.46%/mである。以上から、不図示のウエハ面上の露光量は、以下の計算式から算出することができる。
【0026】
【数5】
【0027】
ここで、EBは露光量検出器B7の測定値、EAは露光量検出器A4の測定値、CBはレーザ光がチャンバB5内の光学系(の透過部材及び反射部材)に吸収される量、OBはレーザ光がチャンバB5内の酸素分子に吸収される量、WBはレーザ光がチャンバB5内の水分に吸収される量である。
【0028】
しかし実際には、数式1の通りにはならず、以下の数式2のようになる。
【0029】
【数6】
【0030】
ここで、FBは補正量である。補正量FBは光学系内で予想され得ない誤差に起因し、数式1を補正するための補正量であり、露光前に求めておく必要がある。以下、図2を参照して、補正量FBの算出方法について説明する。ここで、図2は、補正量FBの算出方法を説明するためのフローチャートである。
【0031】
まず、ステップ21においてチャンバA2に窒素を注入し、チャンバA2を十分に飽和、即ち、十分にチャンバ内のエアと窒素を置換しておく。換言すれば、水分及び酸素を無くしておく。なお、飽和という表現は、十分に時間を経過しガス置換を行うと、酸素濃度及び水分濃度はある一定値に落ち着くため、その落ち着いた値を表している。次に、ステップ22において、チャンバB5に窒素を注入し、同時に酸素濃度計/水分濃度計6を作動させる。次に、ステップ23において、F2エキシマレーザ光源1からレーザを、所定のパルス数(例えば、3発)発射する。露光に必要なパルス数PMは、ウエハの露光に必要な露光量EMと1パルス辺りの露光エネルギーEPから以下の式によって求められるが、ここでは補正量FBを求めるのに必要な標本回数が設定される。
【0032】
【数7】
【0033】
次に、ステップ24において、露光量検出器A4、露光量検出器B7、酸素濃度計/水分濃度計6の各値を測定し、制御装置8(の図示しないメモリ)に記憶する。
【0034】
次に、ステップ25において、酸素濃度計/水分濃度計の値が飽和していないかどうかを判断する。飽和を判断するのは、予想されるシミュレーションと実際との差異(ここでは補正量)を制御装置に記憶する必要があるので、前記したように十分にガス置換された状態までのデータを記憶する必要があるためである。ここで、ステップ25が各値が飽和していないと判断すれば、再びステップ23及び24に戻り、露光量、酸素濃度、水分濃度の各値を制御装置8に記憶する。
【0035】
飽和していれば、ステップ26においてレーザの発射をし、ステップ24の工程を踏んだ後で、停止する。なお、厳密には、ステップ23と26では、パルス数が所定値に到達したかどうかを判断し、到達したと判断するまで発射を行うステップを含んでいる。
【0036】
ステップ27において、数式6から補正量FBを算出する。算出した補正量FBは随時制御装置8に記憶しておく。上述したように、補正量は、算出した酸素濃度と水分濃度から種々の酸素濃度・水分濃度に基づいて事前に取得しておく。
【0037】
以下、露光時には次のようにエキシマレーザ光源1を補正する。まず、チャンバB5内の酸素濃度及び水分濃度を酸素濃度計/水分濃度計6で計測する。次にこの値に基づいて、数式1乃至4を利用して、チャンバB5内で酸素、水分に吸収される量を計算する。これと同時に、この酸素濃度、水分濃度における補正量FBを制御装置8から読み出す。さらに、制御装置8上で、数式6において露光量検出器B7に露光時に必要な露光量EM(=EB)を設定し、数式6から露光量検出器A4が検出すべき値EA(=EM+CB+OB+WB+FB)を計算する。得られた値を元に、露光量検出器A4をモニタしながら、必要な値EAに到達するまでF2エキシマレーザ光源1を発射する。なお、レーザ光を1発発射すると一部が酸素に吸収されるがオゾン化により酸素分子も減少するために次のパルスに対してOBは減少し、従って、EAも発射のたびに変化する。すると、数発発射してEAを得てももはやそれは必要な値ではなくなっている場合がある。この場合は、再度酸素濃度、水分濃度を検出し直し、その酸素濃度、水分濃度に基づいたデータを制御装置から読み出すことにより、EAを計算し、レーザの発射量を補正する。
【0038】
なお、必要露光量以上の露光量が最後のレーザを1発発射することで得られてしまう場合が生じる。以下、図3及び図4を用いて説明する。図3は、本発明に関わる露光装置に光量変更手段を設けたことを示す概略ブロック図である。図中、9はNDフィルタであり、F2エキシマレーザ光源1の光量を減光する機能を有する。図4は、NDフィルタ9を使用した光量制御動作を説明するためのフローチャートである。
【0039】
ステップ41において、NDフィルタ9を最も光量が透過するように設定する。ステップ42において、制御装置8からF2エキシマレーザ光源にレーザを1発発射することを伝達する。ステップ43において、F2レーザ光を1発発射する。ステップ44において、露光量検出器A4で露光量をモニタし、その結果EAを制御装置8に伝達する。ステップ45において、制御装置8で「(設定された必要な露光量EM−露光量検出器A4で得られた累積露光量EAP)/露光量検出器A4が検出した値EA」で得られた露光量を演算し、得られた結果が1未満であるかどうかを演算する。ここで、この範囲にない場合は「既定した露光量EM=既定した露光量EM−露光量検出器A4で得られた累積露光量EAP」に設定し直し、ステップ42からステップ45を繰り返す。ステップ46において、得られた結果が1未満である場合には、次のパルスで必要露光量以上の露光量が最後のレーザを1発発射することで得られてしまうことになる。このため、制御装置8でステップ45で得られた値からNDフィルタ9で減光すべき光量を演算し、NDフィルタ9を動作させる。ステップ47において、F2レーザ光を最後に1発だけ発射して処理を終了する。
【0040】
以上、本実施形態によれば、チャンバB内の酸素濃度や水分濃度がどのような状態であっても、露光中に高精度な露光量制御を行うことが可能となる。また、必要露光量以上の露光量が最後のレーザを1発発射することで得られてしまう場合においても、光量変更手段を動作させることにより、適正な露光量を得ることが可能となる。
【0041】
また、本実施例において露光量(ウエハに到達する露光光の光量)を制御する方法としてNDフィルタを用いたが、これに限らない。例えば虹彩絞りの開口径を変更するようにしても良いし、光源から発する光量を可変としても良い。
【0042】
次に、図5及び図6を参照して、図1又は図3に示す露光装置を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図5は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウエハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウエハを用いてリソグラフィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0043】
図6は、ステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウエハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、図1又は図3に示す露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
【0044】
また本発明の実施態様は以下のように記載することができる。
【0045】
(実施態様1) 光源からの光でマスク(又はレチクル)を照明し、前記マスクからの光で被露光体を露光する露光装置であって、
前記光源から前記被露光体までの光路上の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
前記光路上の水分濃度を検出する水分濃度検出手段と、
前記酸素濃度検出手段及び前記水分濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記被露光体に照射される露光量を制御する制御手段を有することを特徴とする露光装置。
【0046】
(実施態様2) 前記光路上の所定の位置での光量を検出する光量検出手段を有することを特徴とする実施態様1記載の露光装置。
【0047】
(実施態様3) 前記被露光体に照射される光量を検出する露光量検出手段を有することを特徴とする実施態様1又は2記載の露光装置。
【0048】
(実施態様4) 前記制御手段は、前記光源からの光を吸収する量(前記光現から発する波長の光の吸収率)と酸素濃度との関係(ある酸素濃度の場合、前記被処理体に照射される光吸収される量と酸素濃度との関係)に基づいて、前記露光量を制御することを特徴とする実施態様1乃至3いずれかに記載の露光装置。
【0049】
(実施態様5) 酸素濃度と前記光源からの光の吸収量との関係を予めデータとして持っていることを特徴とする実施態様4記載の露光装置。
【0050】
(実施態様6) 前記制御手段は、前記光源からの光を吸収する量(前記光現から発する波長の光の吸収率)と水分濃度との関係(ある水分濃度の場合、前記被処理体に照射される光吸収される量と水分濃度との関係)に基づいて、前記露光量を制御することを特徴とする実施態様1乃至5いずれかに記載の露光装置。
【0051】
(実施態様7) 水分濃度と前記光源からの光の吸収量との関係を予めデータとして持っていることを特徴とする実施態様6記載の露光装置。
【0052】
(実施態様8) マスク又はレチクルに形成されたパターンを被露光体に転写する露光装置であって、
露光光の光量を検出する光量検出手段と、
露光環境内の酸素濃度を検出するための酸素濃度検出手段と、
前記露光環境内の水分濃度を検出するための水分濃度検出手段と、
予め取得しておいた前記酸素濃度及び前記水分濃度と前記露光光の吸収量との関係を表すデータと、前記酸素濃度検出手段及び前記水分濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記露光光の光量を制御する制御手段を有することを特徴とする露光装置。
【0053】
(実施態様9) 前記光源から発する光がエキシマレーザであることを特徴とする実施態様1乃至8いずれかに記載の露光装置。
【0054】
(実施態様10) 前記エキシマレーザがF2レーザであることを特徴とする実施態様9に記載の露光装置。
【0055】
(実施態様11) 前記制御手段がNDフィルタを有し、該NDフィルタで前記被露光体に照射される露光量を制御することを特徴とする実施態様1乃至10いずれかに記載の露光装置。
【0056】
(実施態様12) 前記制御手段が絞りを有し、該絞りの開口径を変更することにより、前記被露光体に照射される露光量を制御することを特徴とする実施態様1乃至10いずれかに記載の露光装置。
【0057】
(実施態様13) 実施態様1乃至12いずれかに記載の露光装置を用いて前記被処理体を露光するステップと、露光された前記被処理体を現像するステップとを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
【0058】
ここでのデバイスの製造方法は、中間及び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。また、かかるデバイスは、例えば、LSIやVSLIなどの半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁気ヘッドなどを含む。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、光路内の酸素濃度や水分濃度に応じて、適正な露光量を管理することが可能な露光装置を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施形態の露光装置の要部概略ブロック図である。
【図2】本発明による露光量制御に使用される補正量を算出するためのフローチャートである。
【図3】光量変更手段を更に有する図1に示す露光装置の概略ブロック図である。
【図4】図3に示す光量変更手段による露光量制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の露光装置を有するデバイス製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5に示すステップ4の詳細なフローチャートである。
【符号の説明】
1 F2エキシマレーザ光源
2 チャンバA
3 ハーフミラー
4 露光量検出器A
5 チャンバB
6 酸素濃度計/水分濃度計
7 露光量検出器B
8 制御装置
9 NDフィルタ
Claims (1)
- 光源からの光でマスクを照明し、前記マスクからの光で被露光体を露光する露光装置であって、
前記光源から前記被露光体までの光路上の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
前記光路上の水分濃度を検出する水分濃度検出手段と、
前記酸素濃度検出手段及び前記水分濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記被露光体に照射される露光量を制御する制御手段を有することを特徴とする露光装置。
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