JP6099631B2 - 質量分析器、質量分析計、質量分析方法、及び質量分析器の製造方法 - Google Patents

質量分析器、質量分析計、質量分析方法、及び質量分析器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、質量分析器、そのような質量分析器を含む質量分析計、質量分析方法、および質量分析器の製造方法に関する。
生命科学において、フーリエ変換質量分析法(FTMS)を、ペプチド、タンパク質およびその他の重い生体分子の分析に使用できる。しかしながら、FTMSでは、重いタンパク質イオンの分析において特定の問題を生じる。これらの問題は他の重い生体分子イオンでも生じ得るが、本明細書では説明のためにタンパク質イオンを参照する。従って、本発明は、タンパク質の分析への適用に限定されない。重いタンパク質イオンの広範な同位体分布は、FTMSにおいて特有の干渉効果を生じることが観察されている。イオン振動間の初期の強め合う干渉に直ぐ続いて、弱め合う干渉が発生する(それらのイオンから実質的に信号が検出されないとき)。この効果は、Hofstadlerら、「Isotopic Beat Patterns in Fourier Transform Ion Cyclotron Resonance Mass Spectrometry: Implications for High Resolution Mass Measurements of Large Biopolymers」, Int.J. Mass Spectrom. Ion Proc. 1994, 132, 109−127およびA. A. Makarov, E. Denisov.「Dynamics of ions of intact proteins in the Orbitrap mass analyzer」, J. Am. Soc. Mass Spectrom. 2009, 20, 1486−1495において説明されている。
その結果、そのようなイオンに対して検出された過渡信号は、周波数領域において識別できる特徴のあるビートパターン(beat pattern)を含む。より重いタンパク質では、複数のビートの周波数は互いにさらに離れて間隔をあけている。しかしながら、時間的に急速な信号減衰は、残留ガスとの衝突、時には準安定フラグメンテーションに起因する。この点から見て、第2のビートは、医薬品に重要な多くのより重いタンパク質(分子量が約150kDaの抗体など)では観察されないことが多い。
多くの場合、第1のビート単独で、グリコシル化などの異なる修飾に対応する同位体分布を分けるのに十分である。しかしながら、FTMSにおけるこのビートの強度は、イオンの励起の直後で最高である。換言すると、これは、過渡現象の極初期の数ミリ秒においてである。励起に直ぐに続く、イオンの検出に好適な過渡信号を得ることは困難である。
この問題点は、例えばOrbitrap(商標)質量分析計を使用する軌道トラップ(orbital trapping)フーリエ変換質量分析法においては特に深刻である。この場合、励起は、トラップの偏向電極および中心電極に電圧を印加することを含む注入プロセスによって行われる。その後の、偏向電極および中心電極に対する電圧の整定時間(検出の期間中は実質的に静電場をもたらす)は、20ミリ秒まで延長できる。この整定時間の削減は、この問題点に対処するために望ましい。同様の問題が、静電トラップの他の形態で存在する。
こうした背景の下、本発明は、被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のために、時間変動電場を提供するように構成された電場発生器;第1および第2の検出用電極であって、各々が、時間変動電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップを受けて、検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するように配置されている第1および第2の検出用電極;および第1の検出用電極の検出信号と第2の検出用電極の検出信号との差に基づいた出力を提供するように配置された差動増幅器を含む質量分析器を提供する。電場発生器は、空間的に対称的な相手方部品のない、少なくとも1つの場発生電極を含む。また、電場発生器(特に場発生電極の1つ以上)および第1および第2の検出用電極は、各場発生電極と第1の検出用電極との間の静電容量がその場発生電極と第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるように構成される。好ましくは、少なくとも1つの場発生電極は、時間変動電圧を受けて、時間変動電場を提供するように構成される。
このように、2つの検出用電極の各々での電圧ピックアップ(ここから差動分析器の出力信号が得られる)は、前置増幅器を、特に励起、注入またはこれら双方に直ぐに続く期間、すなわち少なくとも1つの場発生電極での電圧の整定時間の期間中は、その動作範囲外に駆動しないように、2つの電極間で平衡にする。両検出用電極は、時間変動電場に起因した実質的に同一の電圧ピックアップを有するため、この電圧ピックアップは、差動増幅器の出力端子では見分けられない。さらに、各検出用電極において電圧ピックアップが実質的に同じになるのにかかる時間は、偏向電極、電場発生電極またはこれら双方での時間依存電圧の整定にかかる時間よりもはるかに短い。この点において、各検出用電極からの各信号間の時間遅延は、時間変動電場に関する電場変化の時定数と比較して短い必要がある。「静電トラップ」における用語「静電」は、検出プロセス期間のみ場が実質的に静電場であるが、例えばトラップへの注入、イオンの消滅などのその他の分析段階では、依然として変化し得る、と定義することを留意されたい。
有利には、電場発生器および第1および第2の検出用電極は、差動増幅器からの出力の振幅が遷移時間で(すなわち、遷移時間でおよび遷移時間後に)許容された範囲内にあるように構成されている。許容された範囲は、望ましくは、差動増幅器からの出力を使用して、質量分析器内で振動するイオンからイメージ電流を検出できるような範囲である。任意選択的に、許容された範囲は、第1の検出用電極での電圧ピックアップが、第2の検出用電極での電圧ピックアップと実質的に同じであるような範囲である。初期化期間は、時間変動電場または静電場を場発生電極がもたらし始める時間と遷移時間との間に規定される。検出用電極におけるイオン振動に起因した、検出されたイメージ電流は、この初期化期間の一部または全体の期間に第1の検出用電極の検出信号および第2の検出用電極の検出信号から導き出せなくてもよい。遷移時間は、差動増幅器からの出力の振幅が、許容された範囲内にある最も早い時間であることが有益である。
好ましくは、少なくとも初期化期間中、第1の検出用電極の電圧ピックアップが、第2の検出用電極の検出信号がゼロであった場合に第1の検出用電極の検出信号が差動増幅器を飽和させるような十分な大きさであるように、電場発生器および第1の検出用電極を構成する。一層好ましくは、このことが、初期化期間の後、そのような状態に留まることである。検出はまた、そのような状態に留まる間に、始まるのが有益とし得る。
好ましい実施形態では、初期化期間は、典型的な対象のタンパク質イオン(すなわち、分析器において分析されるタンパク質イオン)に対するいくつもの振動期間以下の持続期間を有する。典型的な対象のタンパク質イオンは、分子量が少なくとも1000Da、2000Da、3000Da、4000Da、5000Daまたは6000Daのタンパク質イオンとし得る。任意選択的に、振動期間の数は200、500または1000である。好ましい実施形態では、初期化期間は、1m秒以下の持続期間を有するが、任意選択的に、2m秒、3m秒、4m秒または5m秒以下の持続期間を有する。これは、既存のOrbitrap質量分析器の6m秒〜7m秒の期間よりもはるかに短い。
好ましくは、場発生電極は、時間変動印加電圧に起因した、時間とともに変化する周波数でイオンを振動させる電場を発生させるように構成される。ここでは、さらに、場発生電極は、時間によるイオンの振動周波数の変化率が初期化期間の開始時には比較的高い値におよび初期化期間の終了時には比較的低い値にあるように構成され得る。
有益には、質量分析器を、検出期間中はイオン検出を実施するように構成することであり、この場合、検出期間は遷移時間で開始し、その持続期間をTとする。任意選択的に、期間Tの全体にわたっての検出期間中のイオンの振動周波数の変化率は、1/T以下である。
一部の実施形態では、場発生電極への時間変動電圧の印加は、場発生電極;第1の検出用電極;および第2の検出用電極のうちの少なくとも1つに機械的振動を生じ得る。有利には、機械的振動は減衰が生じ得る。次いで、質量分析器は、機械的振動の減衰の時定数が初期化期間の持続期間を著しく上回らないように構成するのが好ましい。これは、静電容量に影響を及ぼす機械的動きの量を制限することによって、第1の検出用電極における電圧ピックアップと第2の検出用電極における電圧ピックアップとの間の平衡を維持するのを助ける。初期化期間の持続期間を著しく上回らない減衰の時定数は、時定数が初期化期間の持続期間未満であるか、それに等しいか、または検出可能なようには上回らないときに、示され得る。例えば、複数の検出用電極の1つで直接検出された信号がこれを示し得るのは、場発生電極の電圧がゼロにされると消滅する、指数関数的に減衰する波形によって、検出された過渡信号が変調されるときである。
それに加えてまたはその代わりに、質量分析器は、真空ポンプを含む質量分析計の一部を形成し、かつ質量分析器は、好ましくは、場発生電極;第1の検出用電極;および第2の検出用電極のうちの少なくとも1つの共振周波数が真空ポンプの周波数と異なるように構成される。好ましくは、周波数の差は少なくとも5%、10%または20%である。
さらに、質量分析器は、機械的振動の減衰の時定数を規定するように配置された振動減衰装置を含むと有利である。振動減衰装置は、場発生電極;第1の検出用電極;および第2の検出用電極のうちの少なくとも1つに対する修正部分または追加部分を含み得る。それに加えてまたはその代わりに、場発生電極;第1の検出用電極;および第2の検出用電極のうちの少なくとも1つは、硬度を有する金属から作製され、前記硬度は、機械的振動の減衰の時定数を規定する。電極の幾何学的形状はまた、機械的振動の減衰の時定数を規定し得る。軟質金属を使用することによって、振動が減衰される。好ましくは、金属はアルミニウムである。
好ましい実施形態では、少なくとも1つの場発生電極は、分析器内でイオンパケットを振動させる静電場を発生させるように構成された電場発生電極を含む。イオンパケットは、軸に沿って振動することが好ましい。一層好ましくは、電場発生電極は、軸に沿って配置された内部電極である。ここで、第1および第2の検出用電極は、内部電極と同心にかつ軸に沿って位置決めされた外部電極として、内部電極を取り囲み、かつ内部電極と外部電極との間の空間を規定してもよい。この空間は、イオンパケットが内部で振動するためのイオントラップ体積部を規定する。これは、Orbitrap質量分析器の典型的な構造である。第1および第2の検出用電極は、内部電極に対して対称的に配置され、内部電極と第1の検出用電極との間の静電容量が、内部電極と第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるようにするのが有益である。この対称性を維持することによって、2つの検出用電極における電圧ピックアップを平衡状態にし得る。
それに加えてまたはその代わりに、少なくとも1つの場発生電極は、被分析イオンの注入場を提供するように配置された偏向電極を含み得る。ここで、場発生電極の形状は、偏向電極と第1の検出用電極との間の静電容量が、偏向器と第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるような形状とし得る。偏向電極の形状は、偏向電極と第1の検出用電極との間の静電容量が電場発生電極と第1の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるような形状であるのが有益である。
本発明の別の態様は、被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のために、時間変動電場を提供するように構成された場発生電極を含む電場発生器;第1および第2の検出用電極であって、各々が、時間変動電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップを受け、かつ検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するように配置された第1および第2の検出用電極;および第1の検出用電極の検出信号と第2の検出用電極の検出信号との差に基づいた出力を提供するように配置された差動増幅器を含む質量分析器において見出され得る。電場発生器および第1および第2の検出用電極は、差動増幅器からの出力の振幅が遷移時間での許容された範囲内となるように構成され、許容された範囲は、差動増幅器からの出力を使用して、質量分析器に注入されたイオンからイメージ電流を検出できる範囲であり、および初期化期間は、場発生電極が時間変動電場をもたらし始める時間と遷移時間との間に規定される。さらに、場発生電極への時間変動電圧の印加によって、場発生電極;第1の検出用電極;および第2の検出用電極のうちの少なくとも1つに機械的振動が生じ、および質量分析器は、機械的振動の減衰の時定数が初期化期間の持続期間を著しく上回らないように構成されている。
あるいは、これは、被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のために、時間変動電場を提供するように構成された場発生電極を含む電場発生器;第1および第2の検出用電極であって、各々が、時間変動電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップを受け、かつ検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するように配置された第1および第2の検出用電極;および第1の検出用電極の検出信号と第2の検出用電極の検出信号との差に基づいた出力を提供するように配置された差動増幅器を含む質量分析器として表すことができる。質量分析器は、場発生電極への時間変動電圧の印加によって、場発生電極、第1の検出用電極および第2の検出用電極において実質的に(すなわち、検出可能には)励起を生じさせないように、(好ましくは、機械的に)構成されている。
任意選択的に、電場発生器および第1および第2の検出用電極は、各場発生電極と第1の検出用電極との間の静電容量がその場発生電極と第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるように構成されている。
一部の実施形態では、質量分析器は、さらに、機械的振動の減衰の時定数を規定するように配置された振動減衰装置を含む。それに加えてまたはその代わりに、場発生電極;第1の検出用電極;および第2の検出用電極のうちの少なくとも1つは、硬度を有する金属で作製され、前記硬度は、機械的振動の減衰の時定数を規定する。
本発明の別の態様において、本明細書で説明する質量分析器を含む質量分析計が提供される。
本発明の別の態様は、被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のために、時間変動電場を提供するように、少なくとも1つの場発生電極を含む電場発生器に、時間変動電圧を与えるステップ;第1および第2の検出用電極において、注入場または静電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップを受けるステップ;第1および第2の検出用電極の各々から、検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するステップ;および第1の検出用電極の検出信号と第2の検出用電極の検出信号との間の差に基づいた差動増幅器の出力を生成するステップを含む質量分析方法を提供する。電場発生器は、空間的に対称的な相手方部品のない、少なくとも1つの場発生電極を含む。また、第1の検出用電極で受けた電圧ピックアップは、第2の検出用電極で受けた電圧ピックアップと実質的に同じである。
電場発生器および第1および第2の検出用電極は、各場発生電極と第1の検出用電極との間の静電容量がその場発生電極と第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるように構成されると有利である。
任意選択的に、差動増幅器からの出力の振幅は、遷移時間で許容された範囲内にあり、許容された範囲は、差動増幅器からの出力を使用して、質量分析器に注入されたイオンからイメージ電流を検出できるような範囲である。任意選択的に、初期化期間は、場発生電極に時間変動電圧を与えるステップが開始する時間と遷移時間との間に規定される。
好ましくは、少なくとも初期化期間中、第1の検出用電極の電圧ピックアップは、第2の検出用電極の検出信号がゼロであった場合に第1の検出用電極の検出信号が差動増幅器を飽和させるのに十分な大きさである。一層好ましくは、初期化期間は、1m秒以下の持続期間を有する。
一部の実施形態では、場発生電極へ時間変動電圧を与えるステップは、時間とともに変化する周波数でイオンを振動させる電場を発生させることを含み、時間によるイオンの振動周波数の変化率は、初期化期間の開始時には比較的高い値に、および初期化期間の終了時には比較的低い値に設定される。任意選択的に、この方法は、さらに、検出期間中にイオンを検出するステップを含み、検出期間は遷移時間で開始し、かつ持続期間をTとする。ここで、期間Tの全体にわたってのイオンの振動周波数の変化率は、1/T以下とし得る。
この方法は、さらに、上述のおよび本明細書で説明した質量分析器の特徴に対応する特徴を含み得ることが理解され得る。適用できる場合には、本発明の態様は、プロセッサで動作するときに本明細書で説明した方法を実行するように構成されたコンピュータプログラムにおいて、および任意選択的にそのようなコンピュータプログラムを含むコンピュータ可読媒体において具体化され得る。
本発明のさらに別の態様では、時間変動電圧を受けて、被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のために、時間変動電場を提供するように構成された少なくとも1つの場発生電極を含む電場発生器を提供するステップであって、電場発生器は、空間的に対称的な相手方部品のない、少なくとも1つの場発生電極を含むステップ;各々が、時間変動電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップを受け、かつ各々が、検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するように、第1および第2の検出用電極を配置するステップ;第1の検出用電極の検出信号と第2の検出用電極の検出信号との差に基づいた出力を提供するように差動増幅器を配置するステップ;および電場発生器および第1および第2の検出用電極を、各場発生電極と第1の検出用電極との間の静電容量がその場発生電極と第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるように構成するステップを含む、質量分析器の製造方法が提供される。
質量分析器の別の製造方法が提供され得る。この方法は、時間変動電圧を受けて、被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のために、時間変動電場を提供するように構成された少なくとも1つの場発生電極を含む電場発生器を提供するステップ;時間変動電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップをそれぞれが受け、かつ各々が、検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するように第1および第2の検出用電極を配置するステップ;第1の検出用電極の検出信号と第2の検出用電極の検出信号との差に基づいた出力を提供するように差動増幅器を配置するステップ;および差動増幅器からの出力の振幅が遷移時間で許容された範囲内となるように、電場発生器および第1および第2の検出用電極を構成するステップであって、許容された範囲が、差動増幅器からの出力を使用して、質量分析器に注入されたイオンからイメージ電流を検出できるような範囲であり、初期化期間が、場発生電極が時間変動電場をもたらし始める時間と遷移時間との間に規定されるステップを含む。場発生電極への時間変動電圧の印加によって、場発生電極;第1の検出用電極;および第2の検出用電極のうちの少なくとも1つに機械的振動を生じる。この方法は、さらに、機械的振動の減衰の時定数が初期化期間の持続期間を著しく上回らないように質量分析器を調整するステップを含む。この方法は、任意選択的に、機械的振動の減衰の時定数を達成するために、本明細書で説明した質量分析器の構成の適用を含む。
これらの方法は、さらに、上述のおよび本明細書で説明する質量分析器の対応する特徴に関する製造ステップを含み得ることを理解されたい。
本発明は、様々な方法で実現してもよく、それらのうちの1つを、以下、ほんの一例として、および添付の図面を参照して説明する。
質量分析器を含む既存の質量分析計の一部を概略的に示す。 本発明による適合を含む、図1に従った質量分析器の概略図を示す。 既存の質量分析器を使用して生成した時間領域信号の例を示す。 本発明による質量分析器を使用して生成した時間領域信号の例を示す。
初めに図1を参照すると、既存の質量分析計の一部を概略的に示す。質量分析計の一部は、イオン貯蔵装置10;イオン光学系20;および質量分析器30を含む。質量分析器30は、Orbitrapタイプのものであり、かつ、偏向器40;中心電極50;第1の外部電極60;および第2の外部電極70を含む(外部電極60、70は半径方向に中心電極50を取り囲み、かつ図面では、説明のために中心電極を見せるように切り取って示す)。そのような質量分析器の一般的な動作はよく知られているが、その詳細は国際公開第A−02/078046号パンフレット、国際公開第A−2006/129109号パンフレットおよび国際公開第A−2007/000587号パンフレットにおいて見出すことができ、参照することにより本明細書にそれらの内容を援用する。
質量分析器30へのイオン注入は、以下のステップによって実施される。第1に、外部イオン源から来るイオンはイオン貯蔵装置10に貯蔵される(好ましくは、例えば米国特許第7,498,571号明細書、米国特許第7,425,699号明細書および国際公開第A−2008/081334号パンフレットにおいて説明されているような湾曲トラップ、C字形トラップ)。次いで、貯蔵されたイオンが、イオン光学系20を経由して質量分析器30の方へパルス状に送られる。イオンは外部から質量分析器30に入り、注入スロットを通って赤道からオフセットする一方、中心電極50での時間変動電圧が上昇して、電場を強める。入口パラメータの正確な調整は、注入スロットの上方に配置された偏向器40によって実施される。イオンは、中心電極50の軸方向振動を開始し、この振動は、中心電極50での電圧の上昇が継続するにつれて、振幅および半径がゆっくりと低減する。同時に、偏向器40での電圧は、分析器内部での場の最小限度の摂動に対応するレベルまで上昇する。最終的に、電圧の上昇が止まり、およびイオンは、分割された外部電極(第1の外部電極60および第2の外部電極70)に誘導されたイメージ電流を使用する検出の準備が整う。第1の外部電極60および第2の外部電極70で検出される信号は、前置増幅器にある差動増幅器(図示せず)に伝えられる。差動増幅器は、第1の外部電極60および第2の外部電極70で検出された信号間の差に基づいた信号を出力する。この出力を使用して、フーリエ分析による質量スペクトルを提供する。
実際には、中心電極50および偏向器40に印加される電圧の上昇は、10〜40V/マイクロ秒までの速度で実施される。こうすることにより、検出用電極として機能する第1の外部電極60および第2の外部電極70における、容量性電圧ピックアップは大きくなる。変位電流はミリアンペアに達することができ、および遷移プロセスは、20m秒間続き得る。高圧エレクトロニクスの分野では、より高いバッファ容量、急速調整電力供給およびその他の公知の手段を使用することにより、この時間を数ミリ秒にまで削減することを可能にする。以下、これが、重いタンパク質イオンの質量分析の条件に十分に適合しないことを示す。
上述の通り、特有の干渉効果が、同位体分布が広いそのようなイオンのFTMS分析において観察される。「Isotopic Beat Patterns in Fourier Transform Ion Cyclotron Resonance Mass Spectrometry: Implications for High Resolution Mass Measurements of Large Biopolymers」(上記)は、この効果に関する以下の分析の基礎を提供する。
第1のビートは、その最大値から始まり、および時定数
Δt=1/(2Δf
(式中、Δfは、分子量Mの対象のタンパク質の同位体分布ΔMの幅に対応する周波数の広がりである)で減衰する。静電トラップ(例えばOrbitrapタイプの質量分析器だけでなく、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FTICR)質量分析器も含む)では、
Δf/f=ΔM/(2M)
(fは、タンパク質の特定の荷電状態(charge state)Zに関する振動の周波数である(すなわち質量M/Zにおける))である。それゆえ、
Δt=1/f*M/ΔM
である。
M/ΔMは、タンパク質の質量、タンパク質純度、およびその同位体組成に依存する。同位炭素の天然分布に関して、M/ΔMは、一般に、M>80,000Daのタンパク質で4000〜6000の範囲にある。しかしながら、実際には、M/ΔMは、多数の翻訳後修飾およびアダクト(adducts)に起因して、小さくなり得る。例えば、P.V. Bondarenko, T.P. Second, V. Zabrouskov, Z. Zhang, A.A. Makarov, 「Mass Measurement and Top−Down HPLC/MS Analysis of Intact Monoclonal Antibodies on a Hybrid Linear Quadrupole Ion Trap − Orbitrap Mass Spectrometer」, J. Am. Soc. Mass Spectrom.2009、20、1415−1424においては、2000〜3000が観察されている。
それゆえ、静電トラップにおけるそのようなタンパク質の検出は、信号が減衰するよりもかなり早い時点t、すなわちt<Δtで、または、さらによいのは、t<<Δtで開始する必要がある。それゆえ、検出は、対象のタンパク質イオンが数百回、例えば100〜1000回振動した後に開始する必要がある。M/Zが1000〜4000の範囲にある場合、イオン振動の周波数は、実際のOrbitrap質量分析器において、200〜400kHzの範囲を網羅し得る。それゆえ、検出の望ましい開始は、イオン注入後1m秒以内(好ましくは1m秒未満)に発生する。
しかしながら、1m秒以内の検出開始の条件は、望ましくは、既にその時点で典型的な
Figure 0006099631

のノイズ帯域で差動増幅器を線形動作させることである。これは、質量分析器30の設計をさらに制限する。
差動増幅器の両チャネルに、イメージ電流信号が重ね合わせられている同一の時間依存電圧波形が与えられる場合に、これらの問題点を解決できる。同一の時間依存電圧波形は、差動増幅器において相殺にされる。そのような検出の前に、これらの電圧波形を、差動増幅器の線形動作を可能にするレベルへと減衰することが望ましい。しかしながら、各チャネルの電圧の各々が、単独で印加されたときに、差動増幅器を飽和状態にできるようにする。
これは、指数関数的に減衰する速度で電圧を上昇させることによって実施され得る。高圧電源は、トランジスタスイッチによって中心電極に接続される。真空フィードスルー(feedthrough)の前に、抵抗器Rを設置し、この抵抗器は、電極の静電容量Cと共に、RC縦続接続を形成する。電極への電流が抵抗によって制限されると、電圧は、(1−exp(−t/RC))に従って上昇し、指数関数的に速度を低下させる。一般に、RCは、約30〜50μ秒である。この上昇の微調整は、トランジスタスイッチへの電流を制限することによって達成され得る。RC縦続接続はまた、外部電子ノイズに対するフィルターの機能を果たし得る。また、差動増幅器の両チャネルの入力部に高速制限ダイオードが設置される。そのような減衰の時定数は、100マイクロ秒を下回り、および一層好ましくは50マイクロ秒を下回るのが好ましい。
検出が時点tで開始する場合、中心電極と外部電極との間に残っている電圧差がV(t)であるとき、相対的な追加的なピークの広がりが
Figure 0006099631

(式中、Tは、検出の持続期間であり、τは、指数関数的な減衰の時定数であり、およびUは、検出の期間中の中心電極と外部電極との間の平衡電圧である)であることを示し得る。これは、この質量シフトが1つの周波数ビン(1/T)内に留まる場合には、ピーク形状に視覚的に影響を与えない。これを達成するために、以下の条件を課してもよい。
V(t)/U<2/(f τ)
これは、最高周波数fを有する、m/zの小さいイオンに対して、次第により厳しい条件となる。実際的に、m/z=50に関しては、周波数は2MHzを超えず、およびV(t)/U<1%である。しかしながら、前置増幅器は、V(t)/U<0.1%においてのみ直線検出を開始する。それゆえ、この効果は、一般に被測定周波数に影響を及ぼさない。被測定周波数に影響を及ぼし続ける可能性があるのは、むしろ、電力供給の残余調整の時定数(通常は数百マイクロ秒での)である。実際、これは、電極の残留電圧波形を正確に測定することによって較正できる。
両検出用電極に同一の時間依存電圧を与える各電極への結合容量を形成することによって、同一の波形を達成する。次いで図2を参照して説明すると、適応形態を含む、図1に従った質量分析器の概略図を示す。図1に示したものと同じ特徴の個所には、同じ参照符号を使用した。図2は、図1に示す偏向器40に代えて、適応された偏向器140を示す。
図2に示す適応形態により、中心電極50と第1の外部電極60との間の静電容量を、中心電極50と第2の外部電極70との間の静電容量と釣り合いを取らせる。また、偏向器140と第1の外部電極60との間の静電容量は、偏向器140と第2の外部電極70との間の静電容量と釣り合っている。
中心電極50に関しては、適応は、第1の外部電極60および第2の外部電極70の双方を幾何学的に対称的に作製し、かつ軸に沿ったワイヤにより中心電極50に給電を行うようにして、いかなる静電容量の不均衡も最小にすることによって、達成される。偏向器140に関しては、適応は、好ましくは、第1の追加的な金属部分141および第2の追加的な金属部分142を追加して、偏向器140と検出用電極60および70の各々との間の静電容量が等しくなるように、かつ中心注入電極50への静電容量に等しくなるように調整することによって、達成される。これは、前置増幅器にワイヤマウントまたは表面マウント静電容量を設ける場合と比べて、位相シフトが全くないこと、および寸法安定性ゆえに、得られる値の安定性が高いことに起因した、改良形態である。
しかしながら、釣り合い用金属部分141および142およびトラップのその他の部分の共振周波数が、質量分析計に存在する主要な共振周波数の範囲外にあることを確認することが望ましい。これらは、特に、回転ポンプ周波数およびターボポンプ周波数の倍数を含む。また、電圧の切り替えは全電極の機械的振動を生じ、これは、検出に対して無視できるレベルへと減衰される必要がある。両共振周波数の増加および減衰は、様々な方法、例えば、釣り合い用金属部分141および142の厚さを増すこと;軟質金属(アルミニウムなど)を使用すること;および各部分を一緒にしっかりと固定すること(溶接、半田付け、ねじ留めが好ましい)によって達成され得る。機械的減衰の時定数は、500マイクロ秒または1000マイクロ秒未満であるのが好ましい。
これを達成するために、時間変動電場によって実質的に励起されない(励起が通常検出できない程度にまで)、またはtと同程度の時定数によって減衰されない電極の機械的設計を選択する。それにも関わらず、振動効果が小さい場合、減衰は、tよりも速い必要はない。
さらに、共振周波数の調整は、質量分析アセンブリを金属薄膜に掛けることによって達成される。膜の断面が急変することにより、音波伝搬を制限し、かつまた、共振周波数を、ポンプおよび他の装置の共振周波数から離れるように調整可能にする。例えばアルミニウム上のステンレス鋼またはステンレス鋼上のセラミックなどの、材料のサンドイッチ体を使用して、これを改善できる。これらの材料はしっかりと組み立てられて、例えば、低周波数でガタガタいうことがないようにし、振動効果をさらに減少させることを保証する。
さらに、純粋に帯電用電極と、接地したチャンバーとの間の静電相互作用によって、振動が開始され得ることが分かった。これは、電極と地面との間を確実に適切に分離することによって、またはいずれの相互作用も対称的にさせることによって、軽減され得る。
この手法を使用することによって、検出用電極で直接受信した信号は(すなわち、差動前置増幅器なしで)、指数関数的に減衰する波形、すなわち偏向器(または中心電極またはこれら双方)の電圧がゼロに調整されると消滅する波形によって電極の一方の過渡信号が変調させられることを示す。
本発明によってなされた改良は、差動増幅器からの時間領域出力信号において見られる。図3では、既存の質量分析器を使用して生成された時間領域信号を示す。7m秒より前ではイメージ電流信号は見えず、および8〜9m秒後に実イメージ電流信号が観察されるまで、強い共鳴が発生する。
対照的に、図4は、本発明による質量分析器を使用して生成された時間領域信号の例を示す。ここでは、約0.5m秒からイメージ電流信号を観察できる。
電力供給を調整することによる中心電極の電圧のゆっくりとした安定化は、周波数スペクトルにおいて、通常、高質量の後部(すなわち、低周波数)側で非対称的なピークとして現れる。初めの0.5m秒以内での前置増幅器の飽和は、一般に、周波数スペクトルでは見えない。
本明細書では特定の実施形態を説明したが、当業者は、様々な修正形態および代替形態を考慮してもよい。
例えば、本発明は、時間依存電圧による全てのタイプの静電トラップに適用できることを理解されたい。これはまた、飛行時間型およびFTICR型の質量分析器にも適用可能である。2010年3月31日出願の欧州特許出願第10158704.6号明細書に説明されている信号処理方法の実施にも有益とし得る。
好ましい実施形態では2つの検出用電極を使用したが、当業者は、任意のそれよりも多数の電極を使用し得ることを理解されたい。特に、差分信号を得られ得るように偶数の検出用電極を使用し得る。

Claims (28)

  1. 被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のために、時間変動電場をもたらすように構成された電場発生器、
    第1および第2の検出用電極であって、前記時間変動電場に起因するそれぞれの電圧ピックアップを受け、かつ前記検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するように各々配置された第1および第2の検出用電極、および
    前記第1の検出用電極の前記検出信号と前記第2の検出用電極の前記検出信号との間の差に基づいた出力を提供するように配置された差動増幅器、
    を含む質量分析器であって、
    前記電場発生器は、空間的に対称的な相手方部品のない、少なくとも1つの場発生電極を含み、
    前記電場発生器および前記第1および第2の検出用電極は、各場発生電極と前記第1の検出用電極との間の静電容量が前記場発生電極と前記第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるように構成される、質量分析器。
  2. 前記差動増幅器からの前記出力の振幅が遷移時間で許容された範囲内となるように、前記電場発生器および前記第1および第2の検出用電極を構成し、前記許容された範囲は、前記差動増幅器からの前記出力を使用して、前記質量分析器に注入されたイオンからイメージ電流を検出できる範囲であり、および初期化期間が、前記場発生電極が前記時間変動電場をもたらし始める時間と前記遷移時間との間に規定される、請求項1に記載の質量分析器。
  3. 前記電場発生器および前記第1の検出用電極を、少なくとも前記初期化期間中、前記第1の検出用電極の前記電圧ピックアップが、前記第2の検出用電極の前記検出信号がゼロであった場合に前記第1の検出用電極の前記検出信号が前記差動増幅器を飽和させるのに十分な大きさであるように構成する、請求項2に記載の質量分析器。
  4. 前記初期化期間は、1m秒以下の持続期間を有する、請求項2または3に記載の質量分析器。
  5. 前記場発生電極を、時間とともに変化する周波数でイオンを振動させる電場を発生させるように構成し、前記場発生電極を、さらに、時間によるイオンの振動周波数の変化率が前記初期化期間の開始時は比較的高い値でありかつ前記初期化期間の終了時には比較的低い値であるように構成する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の質量分析器。
  6. 前記質量分析器を、検出期間中にイオン検出を実施するように構成し、前記検出期間は、前記遷移時間で開始され、かつ持続期間Tを有し、期間Tの全体にわたっての前記検出期間中のイオンの振動周波数の変化率は、1/T以下である、請求項5に記載の質量分析器。
  7. 前記場発生電極への時間変動電圧の印加が、前記場発生電極、前記第1の検出用電極、および前記第2の検出用電極のうちの少なくとも1つに機械的振動を発生させ、前記質量分析器は、前記機械的振動の減衰の時定数が前記初期化期間の持続期間を著しく上回らないように構成されている、請求項2〜6のいずれか一項に記載の質量分析器。
  8. 前記機械的振動の減衰の時定数を規定するために配置された振動減衰装置
    をさらに含む、請求項7に記載の質量分析器。
  9. 前記場発生電極、前記第1の検出用電極、および前記第2の検出用電極のうちの少なくとも1つが、硬度を有する金属から作製され、前記硬度が、前記機械的振動の減衰の時定数を規定する、請求項7または8に記載の質量分析器。
  10. 前記少なくとも1つの場発生電極が電場発生電極を含み、前記電場発生電極が、前記分析器内でイオンパケットを振動させるための静電場を発生させるように構成されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の質量分析器。
  11. 前記電場発生電極が、軸に沿って配置された内部電極であり、前記第1および第2の検出用電極が、前記内部電極と同心にかつ軸に沿って位置決めされた外部電極であって、前記内部電極を取り囲み、かつ前記内部電極と外部電極との間の空間を画成し、前記空間が、前記イオンパケットが内部で振動するためのイオントラップ体積部を画成する、請求項10に記載の質量分析器。
  12. 前記第1および第2の検出用電極が、前記内部電極に対して対称的に配置され、前記内部電極と前記第1の検出用電極との間の静電容量が、前記内部電極と前記第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じである、請求項11に記載の質量分析器。
  13. 前記少なくとも1つの場発生電極が、被分析イオンのための注入場を提供するように配置された偏向電極を含み、前記偏向電極の形状は、前記偏向電極と前記第1の検出用電極との間の静電容量が前記偏向電極と前記第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるような形状である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の質量分析器。
  14. 請求項10〜12のいずれか一項に従属する請求項13に記載の質量分析器において、前記偏向電極の形状は、前記偏向電極と前記第1の検出用電極との間の静電容量が前記電場発生電極と前記第1の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるような形状である、質量分析器。
  15. 被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のための、時間変動電場をもたらすように構成された場発生電極を含む電場発生器、
    第1および第2の検出用電極であって、各々が、前記時間変動電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップを受け、かつ前記検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するように配置されている、第1および第2の検出用電極、および
    前記第1の検出用電極の前記検出信号と前記第2の検出用電極の前記検出信号との間の差に基づいた出力を提供するように配置された差動増幅器、
    を含む質量分析器であって、
    前記電場発生器および前記第1および第2の検出用電極を、前記差動増幅器からの前記出力の振幅が遷移時間で許容された範囲内となるように構成し、前記許容された範囲は、前記差動増幅器からの前記出力を使用して、前記質量分析器に注入されたイオンからイメージ電流を検出できるような範囲であり、および初期化期間が、前記場発生電極が前記時間変動電場をもたらし始める時間と前記遷移時間との間に規定され、
    前記場発生電極への時間変動電圧の印加が、前記場発生電極、前記第1の検出用電極、および前記第2の検出用電極のうちの少なくとも1つに機械的振動を生じさせ、かつ前記質量分析器を、前記機械的振動の減衰の時定数が前記初期化期間の持続期間を著しく上回らないように構成する、質量分析器。
  16. 前記電場発生器および前記第1および第2の検出用電極を、各場発生電極と前記第1の検出用電極との間の静電容量が前記場発生電極と前記第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じであるように構成する、請求項15に記載の質量分析器。
  17. 前記機械的振動の減衰の時定数を規定するように配置された振動減衰装置
    をさらに含む、請求項15または16に記載の質量分析器。
  18. 前記場発生電極、前記第1の検出用電極、および前記第2の検出用電極のうちの少なくとも1つが、硬度を有する金属から作製され、前記硬度が、前記機械的振動の減衰の時定数を規定する、請求項15〜17のいずれか一項に記載の質量分析器。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項に記載の質量分析器を含む質量分析計。
  20. 被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のために、時間変動電場を提供するように、少なくとも1つの場発生電極を含む電場発生器に、時間変動電圧を与えるステップ、
    第1および第2の検出用電極において、前記時間変動電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップを受けるステップ、
    前記第1および第2の検出用電極の各々から、前記検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するステップと、
    前記第1の検出用電極の前記検出信号と前記第2の検出用電極の前記検出信号との差に基づいた差動増幅器の出力を生成するステップと、
    を含む質量分析方法であって、
    前記電場発生器が、空間的に対称的な相手方部品のない、少なくとも1つの場発生電極を含み、
    前記第1の検出用電極で受けた前記電圧ピックアップが、前記第2の検出用電極で受けた前記電圧ピックアップと実質的に同じである、方法。
  21. 前記電場発生器および前記第1および第2の検出用電極を、各場発生電極と前記第1の検出用電極との間の静電容量が前記場発生電極と前記第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じであるように構成する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記差動増幅器からの前記出力の振幅が、遷移時間において許容された範囲内にあり、前記許容された範囲は、前記差動増幅器からの前記出力を使用して、質量分析器に注入されたイオンからイメージ電流を検出できるような範囲であり、初期化期間が、時間変動電圧を前記場発生電極に与えるステップが開始する時間と前記遷移時間との間に規定される、請求項20または21に記載の方法。
  23. 少なくとも前記初期化期間中、前記第1の検出用電極の前記電圧ピックアップは、前記第2の検出用電極の前記検出信号がゼロであった場合に前記第1の検出用電極の前記検出信号が前記差動増幅器を飽和させるのに十分な大きさである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記初期化期間が、1m秒以下の持続期間を有する、請求項22または23に記載の方法。
  25. 時間変動電圧を場発生電極に提供する前記ステップが、時間とともに変化する周波数でイオンを振動させる電場を発生させることを含み、時間によるイオンの振動周波数の変化率は、前記初期化期間の開始時には比較的高い値に、前記初期化期間の終了時には比較的低い値に設定されている、請求項22〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 検出期間中にイオンを検出するステップであって、前記検出期間は前記遷移時間で開始し、持続期間Tを有し、期間Tの全体にわたってのイオンの振動周波数の変化率は、1/T以下である、ステップ
    をさらに含む、請求項25に記載の方法。
  27. 被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のための、時間変動電場を提供するために、時間変動電圧を受けるように構成された少なくとも1つの場発生電極を含む電場発生器を提供するステップであって、前記電場発生器は、空間的に対称的な相手方部品のない、少なくとも1つの場発生電極を含むステップ、
    第1および第2の検出用電極を、各々が前記時間変動電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップを受けるように、かつ各々が、前記検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するように配置するステップ、
    前記第1の検出用電極の前記検出信号と前記第2の検出用電極の前記検出信号との差に基づいた出力を提供するように差動増幅器を配置するステップ、および
    前記電場発生器および前記第1および第2の検出用電極を、各場発生電極と前記第1の検出用電極との間の静電容量が前記場発生電極と前記第2の検出用電極との間の静電容量と実質的に同じとなるように構成するステップ
    を含む、質量分析器の製造方法。
  28. 被分析イオンの注入、被分析イオンの励起またはこれら双方のために、時間変動電場を提供するために、時間変動電圧を受けるように構成された少なくとも1つの場発生電極を含む電場発生器を提供するステップと、
    第1および第2の検出用電極を、各々が、前記時間変動電場に起因したそれぞれの電圧ピックアップを受け、かつ各々が、前記検出用電極におけるそれぞれのイメージ電流に基づいたそれぞれの検出信号を提供するように配置するステップと、
    前記第1の検出用電極の前記検出信号と前記第2の検出用電極の前記検出信号との差に基づいた出力を提供するように差動増幅器を配置するステップと、
    前記電場発生器および前記第1および第2の検出用電極を、前記差動増幅器からの前記出力の振幅が遷移時間において許容された範囲内にあるように構成するステップであって、前記許容された範囲は、前記差動増幅器からの前記出力を使用して、質量分析器に注入されたイオンからイメージ電流を検出できるような範囲であり、初期化期間が、前記場発生電極が前記時間変動電場をもたらし始める時間と前記遷移時間との間に規定される、ステップと、
    を含む、質量分析器の製造方法であって、
    前記場発生電極への時間変動電圧の印加が、前記場発生電極、前記第1の検出用電極、および前記第2の検出用電極のうちの少なくとも1つに機械的振動を生じさせ、
    前記方法が、前記機械的振動の減衰の時定数が前記初期化期間の持続期間を著しく上回らないように、前記質量分析器を調整するステップをさらに含む、方法。
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