JP6095822B1 - マルテンサイト系ステンレス鋼板およびメタルガスケット製造法 - Google Patents

マルテンサイト系ステンレス鋼板およびメタルガスケット製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】マルテンサイト系ステンレス鋼板において、焼戻し軟化や鋭敏化による強度、耐食性の低下を低減させる。【解決手段】質量%で、C:0.100〜0.180%、Si:0.20〜1.50%、Mn:0.10〜2.00%、Ni:0.01〜1.00%、Cr:11.00〜18.00%、Cu:0.20〜1.60%、Mo:0〜0.50%、N:0.030〜0.100%、V:0〜0.50%、Nb:0〜0.50%、Ti:0〜0.50%、B:0〜0.020%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、CとNの合計含有量が0.130%以上、C/N含有量比が5.0以下、かつγmax値が80.0以上である化学組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼板。【選択図】図1

Description

本発明は、メタルガスケットに好適なマルテンサイト系ステンレス鋼板およびその製造法、並びにそれを用いたメタルガスケットの製造法に関する。
自動車、オートバイ等におけるエンジンのシリンダヘッドガスケットやエキゾーストマニホールドガスケットは、エンジン特有の高温、高圧、高振動下での繰り返しの圧力変動に曝される。なかでも自動車エンジンのシリンダガスケットでは圧縮時に高圧が加わるので、シール性を維持するためには双方の接触相手材と高い接触圧力(面圧)で接している必要がある。エンジンや排ガス経路に使用されるメタルガスケットには、十分な接触圧力を確保するために、一定高さのビード(連続する隆起部)が形成されるのが一般的である。ビードは通常、プレスによるビード成形によって形成される。この種のメタルガスケットには、高強度および高耐食性が要求される。
従来、自動車エンジンやその排ガス経路に適用するガスケットには加工硬化型の準安定オーステナイト系ステンレス鋼(SUS301系など)が多用されている。この種の鋼は冷間圧延で加工誘起マルテンサイトを生成させることによって高強度化を図るものである。ただし、強度レベルを引き上げるためには冷間圧延率を高める必要がある。冷間圧延率の増大は、靭性、耐疲労特性および加工性を低下させる要因となる。
また、工業用の配管などには、塗装を施したメタルガスケットが使用される場合がある。この種のメタルガスケットには、塗膜密着性も要求される。
一方、冷間圧延率の増大に頼らずに高強度化を図る素材としてマルテンサイト系ステンレス鋼がある。特許文献1には、マルテンサイト系ステンレス鋼をガスケットに適用することが記載されている。特許文献2には、介在物組成を適正化することによってマルテンサイト系ステンレス鋼を用いたガスケットの疲労特性を改善する技術が記載されている。
特開2000−109957号公報 特開2016−6222号公報
マルテンサイト系ステンレス鋼は高価なNiを多量に含有する準安定オーステナイト系ステンレス鋼よりも原料コストが安価である。また、高い冷間圧延率を付与して加工硬化させる必要もないので、加工硬化に伴う靭性低下や集合組織による異方性の問題も生じにくい。特許文献2の技術に従えば、疲労特性も改善する。しかしながら、マルテンサイト系ステンレス鋼板は高強度を得るための熱処理において冷却速度の影響を強く受けるため、鋼板全体について材質を均一化することは容易でない。発明者らの調査によれば、厳しい評価基準で見た場合、焼戻し軟化や鋭敏化による固溶C、Nの減少に起因すると考えられる、強度低下、機械的性質の変化、および耐食性の低下が問題となりうることがわかった。これらの特性はメタルガスケットの性能に影響を及ぼす。
メタルガスケットにおいて、ビードの硬さ(強度)分布を均一化することは、安定した面圧の維持に寄与するため、リーク特性等の改善につながる。また、メタルガスケット製品間での特性のバラツキを低減することも安定な品質を確保するうえで重要である。これらの要求に対応するためには、素材である鋼板において、その鋼帯の幅方向および長手方向での素材特性を均一化することが極めて有利となる。しかし、従来の開示技術では、広幅の鋼帯を連続生産する際に、幅方向および長手方向での素材特性を十分に均一化することが難しかった。
本発明は、マルテンサイト系ステンレス鋼板において、焼戻し軟化や鋭敏化による強度、耐食性の低下を低減させることを目的とする。また、塗膜密着性の改善を図る。
マルテンサイト相の強度は、成分と熱処理条件の影響を強く受ける。
〔成分の影響〕
侵入型元素であるC、Nの量が多いほど高強度が得られる。しかし、過剰のC、Nの含有は靭性低下を招く要因となるので、それらの含有量には制約がある。また、鋼中に存在するC、Nのうち強度に寄与するのは、マルテンサイト相中に固溶しているC、Nである。炭窒化物の過度の生成は鋼中のC、Nを過剰に消費し、強度低下を招く。
〔熱処理の影響〕
マルテンサイト系ステンレス鋼では、Ac1点以上に加熱したのち冷却することによってオーステナイト相をマルテンサイト相へ変態させ、高強度を得ている(焼入れ)。この焼入れによる強化の程度は、加熱温度および冷却速度に影響される。焼入れ性が悪い(すなわち冷却速度が遅くなると硬質なマルテンサイトが生成しにくい)鋼では、鋼帯を生産する際に操業条件のわずかな変動が特性のバラツキにつながりやすい。
これらのことが鋼帯内における材質の均一化を難しくする要因となっている。
ステンレス鋼中にはCr、Feなど、CやNと結びつきやすい金属元素が多量に存在する。これらの金属元素が炭化物を形成する場合と窒化物を形成する場合とを比べると、炭化物を形成する場合の方が冷却速度の影響を大きく受けることがわかった。すなわち冷却速度が同じであれば、炭化物生成反応は、窒化物生成反応よりも迅速に進行する。そのため、鋼帯内で冷却速度が比較的遅い箇所では、固溶Cが炭化物形成に消費されやすく、固溶Cによる強化への寄与が低減する。これが鋼帯内での特性のバラツキを生じさせる要因となっている。一方、窒化物生成反応は炭化物生成反応ほど迅速に進行しないので、冷却速度が比較的遅い箇所でも固溶Nの存在量は維持されやすく、固溶Nによる強化への寄与は失われにくい。そこで本発明では、マルテンサイト相の強化への寄与をできるだけNに負担させるという思想により、成分設計を行って、素材特性の均一性が高い鋼板を実現している。その成分設計においてはC/N含有量比を制限し、かつCr、Mn、Cu等の合金元素含有量を適正化してNの固溶限を十分に確保することが重要である。
すなわち本発明では、質量%で、C:0.100〜0.180%、Si:0.20〜1.50%、Mn:0.10〜2.00%、Ni:0.01〜1.00%、Cr:11.00〜18.00%、Cu:0.18〜1.60%、Mo:0〜0.50%、N:0.030〜0.100%、V:0〜0.50%、Nb:0〜0.50%、Ti:0〜0.50%、B:0〜0.020%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、CとNの合計含有量が0.130質量%以上、C/N含有量比(質量%比)が5.0以下、かつ下記(1)式により定まるγmax値が80.0以上である化学組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼板が提供される。
γmax=420C−11.5Si+7Mn+23Ni−11.5Cr−12Mo+9Cu−49(Ti+Nb+V)+470N+189 …(1)
ここで、(1)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量が代入される。
上記鋼成分元素のうちMo、V、Nb、Ti、Bは任意添加元素である。この鋼板の板面(圧延面)の硬さは例えば400〜570HVである。その板厚は例えば0.05〜0.5mmとすることができ、0.1〜0.3mmに管理することもできる。この鋼板は、ビード頭頂部を接触相手材に押し当てて使用するメタルガスケットに好適である。「ビード頭頂部」は接触相手材と接触するビード凸部の頂上部を意味する。
上記鋼板において、特に塗膜密着性の良好なものとして、開口径1.0μm以上のピットを10個/0.01mm2以上の個数密度で表面に有し、圧延直角方向の表面粗さRaが0.500μm以下である鋼板が提供される。
上記ピットは、仕上焼鈍後の酸洗処理で析出粒子が脱落することにより形成されたものである。前記析出粒子は主としてM236(MはCrなどの遷移金属元素)型の炭化物粒子である。炭窒化物が形成されることもあるが、本明細書では炭窒化物を含めて炭化物と呼んでいる。表面粗さRaはJIS B0601:2013に規定の算術平均粗さRaである。圧延直角方向とは、圧延方向に対して直角の方向を意味する。ピットの開口径は、鋼板表面を板厚方向に見たSEM(走査型電子顕微鏡)画像において、当該ピットの輪郭で囲まれる開口部の最も長い部分の径(長径)を意味する。
上記鋼板の製造法として、前記の化学組成を有する中間製品鋼板を、800〜1100℃の範囲にある、オーステナイト単相温度域またはオーステナイト相+20体積%以下のフェライト相となる2相温度域に加熱した後、冷却して、前記オーステナイト相をマルテンサイト相に変態させる工程(仕上焼鈍工程)を有する製造法が提供される。前記の冷却は、800℃から200℃までの平均冷却速度が1〜150℃/secとなる条件とすることがより好ましい。
特に塗膜密着性の良好な鋼板を得る手法として、上記の仕上焼鈍工程における加熱を酸化性雰囲気で行い、さらに、仕上焼鈍工程後の鋼板を酸洗処理することにより表面の酸化スケールを除去するとともに、表面に存在する炭化物粒子を脱落させて表面にピットを形成する工程(酸洗工程)を有する鋼板の製造法が提供される。
本発明によれば、Cより冷却速度の影響を受けにくいNを十分に活用してマルテンサイト相を強化することにより、焼入れ安定性の向上による材質の均一化、並びに耐焼戻し軟化性および耐鋭敏化性の向上による材質変化の低減が可能となった。その結果、この鋼板を素材とするメタルガスケットの使用時においては、ビード頭頂部に負荷される接触面圧がより均一に維持され、耐リーク性に優れたメタルガスケットが実現される。
C/N含有量比と硬さ変化量ΔHの関係を示すグラフ。
〔化学組成〕
本発明の対象となる鋼の化学組成について説明する。以下、鋼組成における「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
Cは、オーステナイト生成元素であり、フェライト相およびマルテンサイト相の強化に有効な元素である。C含有量が少なすぎると上記の強化作用が十分に発揮されず、また、Ac1点以上の温度でのオーステナイト生成量を適正範囲にコントロールする成分調整(γmaxの適正化)が難しくなり、所定のマルテンサイト量を確保するうえで不利となる。種々検討の結果、C含有量は0.100%以上とする必要がある。ただし、過剰のC含有はオーステナイト生成温度域からの冷却過程でCr系炭化物の粒界析出を招きやすく、耐食性低下の要因となる。また、鋼帯内強度バラツキに及ぼす冷却速度変動の影響が大きくなる。C含有量は0.180%以下の範囲で調整する。
Nは、オーステナイト生成元素であり、Cと同様にフェライト相およびマルテンサイト相の強化に有効である。上述のようにNは、Cと比べ、仕上焼鈍時の冷却速度が比較的緩やかになった場合でもマトリックス中に固溶した状態でとどまりやすい。そのため、鋼帯中の強度バラツキを抑制する上で、本発明ではNによる焼入れ強化作用を活用する。この場合、N含有量は0.030%以上を必要とする。過剰のN含有は焼鈍後の冷却過程で窒化物を形成させ、耐食性や耐疲労特性の低下要因となる。N含有量は0.100%以下に制限される。
メタルガスケットに要求される強度を安定して確保するためには、CとNの合計含有量を0.13%以上確保する必要がある。その上で、冷却速度による強度バラツキに影響を及ぼしやすいCの含有量上限を上述のように厳しく制限し、かつ、Nの含有量を十分に確保する。種々検討の結果、質量%におけるC/N含有量比を5.0以下とすることが、焼入れ安定性の向上に極めて有効であることがわかった。C/N含有量比を4.0以下とすることがより効果的である。
Siは、製鋼時に脱酸剤として添加される。Si含有量が0.20%以上となるようにSiを添加する必要がある。ただし、Siはフェライト相およびマルテンサイト相に固溶し、特にマルテンサイト相を硬質化する作用が大きい。適度な硬質化はガスケットの高強度化に有効であるが、過度の硬質化は加工性や靭性の低下要因となる。また、過剰なSi含有は高温割れを誘発する。Si含有量は1.50%以下の範囲に制限される。
Mnは、オーステナイト生成元素であり、高温でのオーステナイト相域を拡大する。マルテンサイト量の増大にはMn含有量を高めることが有効である。また、Nの固溶限を確保するためにも有効である。Mn含有量は0.10%以上とする。ただし、Mn含有量が多くなると高温で生成したオーステナイト相が安定となり、常温までの冷却過程でマルテンサイト変態しきれなかったオーステナイト相が残存するようになる。種々検討の結果、Mn含有量は2.00%以下の範囲とする。1.00%未満に管理してもよい。
Niは、オーステナイト生成元素であり、マルテンサイト量を十分に確保する上で有である。Ni含有量は0.01%以上とすることが効果的である。ただし、Ni含有が過大になると残留オーステナイト相が存在しやすくなり、強度向上に不利となる。Ni含有量は1.00%以下に制限され、0.65%以下とすることがより好ましい。
Crは、ステンレス鋼として必要な耐食性を付与するうえで必須の元素である。また、Nの固溶限を確保するためにも有効である。ただしマルテンサイト生成量を十分に確保するためにはCr含有量の増大に応じてC、N、Ni、Mn等のオーステナイト形成元素の含有量を増大させる必要が生じ、鋼材コストの上昇を招く。靭性低下の要因になもる。本発明ではCr含有量が11.00〜18.00%である鋼を対象とする。
Cuは、オーステナイト生成元素であり、マルテンサイト量を十分に確保する上で有効である。また、Nの固溶限を確保するためにも有効である。ただし、Cu含有量が過大になると残留オーステナイト相が存在しやすくなり、強度向上や熱間加工性確保に不利となる。Cu含有量は0.18%以上1.60%以下とする。
Moは、耐食性の向上に有効であり、必要に応じて添加することができる。その場合、0.10%以上の添加量とすることがより効果的である。過剰のMo添加はコスト増となる。Moを添加する場合は0.50%以下の範囲で行う。
V、Nb、Ti、Bは、製造性、強度、耐疲労特性などを改善するうえで有効な元素である。必要に応じてこれらの1種以上を添加することができる。Vは0.50%以下、Nbは0.50%以下、Tiは0.50%以下、Bは0.020%以下の含有量範囲とする。より効果的な含有量範囲は、V:0.01〜0.50%、Nb:0.01〜0.50%、Ti:0.01〜0.50%、B:0.0005〜0.020%である。
下記(1)式により定まるγmax値が80.0以上となるように各元素含有量を調整する。
γmax=420C−11.5Si+7Mn+23Ni−11.5Cr−12Mo+9Cu−49(Ti+Nb+V)+470N+189 …(1)
ここで、(1)式の元素記号の箇所には当該元素の質量%の値が代入される。
上記γmaxは、Ac1点以上の温度域に昇温したときに生成する最大オーステナイト量(体積%)を表す指標である。各元素の含有量が上述の範囲にある鋼では、高温でのオーステナイト相は常温への冷却過程でほぼ全部がマルテンサイト相に変態すると見てよい。従って、本発明で対象とする冷延焼鈍材の鋼素地(マトリックス)は、マルテンサイト量がほぼγmaxに等しい量(体積%)であり、残部がフェライト相である。γmaxが100を超える場合は鋼素地がほぼ100%マルテンサイト組織となる。
鋼素地に占めるフェライト相の割合が多くなりすぎると、メタルガスケットに適した高強度を安定して実現することが難しくなる。またフェライト相とマルテンサイト相の強度差により相界面からの割れが生じやすくなり、加工性および耐疲労特性の異方性が大きくなる。種々検討の結果、本発明ではγmaxが80.0以上となる鋼組成を採用する。
〔製造方法〕
代表的な製造方法を以下に例示する。上述の化学組成に調整された鋼を通常のステンレス鋼の製鋼設備によって溶製し、鋳片を得る。鋳片に通常のマルテンサイト系ステンレス鋼板の製造と同様に熱間圧延を施し、熱延鋼板を得る。
熱延鋼板に焼鈍を施し、その後、冷間圧延を施して板厚を減じる。必要に応じて冷間圧延の途中で中間焼鈍を施す。最終的な製品板厚は例えば0.05〜0.5mmとすればよい。所定の最終製品板厚となった冷延鋼板に仕上焼鈍を施す。仕上焼鈍温度はAc1点以上のオーステナイト生成温度域とする。具体的には、800〜1100℃の範囲にある、「オーステナイト単相温度域」または「オーステナイト相+20体積%以下のフェライト相となる2相温度域」に加熱することが好ましい。本発明で規定する鋼組成範囲であれば、通常900〜1050℃の範囲の温度域でγmaxに対応した量のオーステナイト相を生成させることができる。仕上焼鈍温度での保持時間は0〜60秒の範囲で設定すればよい。
仕上焼鈍後、常温までの冷却過程でオーステナイト相はほぼ全量がマルテンサイト相に変態する。一般にマルテンサイト相は、C、Nが過飽和に固溶していること、および多量の転位を内在することによって硬質化する。マルテンサイト変態時の冷却速度が大きいほど硬質化の程度も大きくなり、高強度が得られる。しかし、急冷時に生成したマルテンサイト相は靭性に乏しく、焼戻し熱処理などの後処理を必要とする。発明者らの検討によれば、焼戻し等の後処理を行うことなく、靭性の良好なマルテンサイト組織を得るためには、「オーステナイト単相温度域」または「オーステナイト相+20体積%以下のフェライト相となる2相温度域」に加熱した後、比較的緩やかな(急冷ではない)冷却速度で冷却することが有効である。ただし、冷却速度が過剰に遅くなるとC、Nの固溶量が減少し、マルテンサイト相の強度低下を招く。また、オーステナイト生成元素であるC、Nの固溶量が減少すると、フェライト相の生成量が増大しやすくなり、それによる強度低下も加わる。種々検討の結果、800℃から200℃までの平均冷却速度が1〜150℃/sとなるように冷却速度を調整することが好ましい。この範囲の冷却速度は、空冷によって実現しやすいが、水冷を採用することも可能である。なお、上記の比較的緩やかな冷却速度での冷却は、マルテンサイト相への靭性付与に加えて、後述のピット形成源となる炭化物生成にも有効である。
塗膜密着性を改善するためには、(i)仕上焼鈍を大気中などの酸化性雰囲気で行い、(ii)800℃から200℃までの平均冷却速度を1〜150℃/sとし、(iii)その後の酸洗において脱スケールを行う、という焼鈍酸洗工程が極めて有効である。
酸化性雰囲気下での加熱により鋼板表面に酸化スケールが形成される。この状態の鋼板を、800℃から200℃までの平均冷却速度が1〜150℃/sである冷却速度で冷却すると、その冷却過程で炭化物が析出成長する時間的余裕が大きくなり、マトリックス(金属素地)中に球状の炭化物粒子が分散した組織状態が得られる。球状の炭化物粒子が分散した焼鈍鋼板に対して脱スケールを主目的とする酸洗を施すと、鋼板表面のスケール直下に存在する球状の炭化物粒子は、スケール除去に伴って鋼板表面から脱落しやすいことがわかった。酸洗により球状の炭化物粒子が脱落した部分には脱落痕として円形状のピットが形成される。その円形状のピットが塗膜に対するアンカー効果を発揮し、塗膜密着性が向上する。
炭化物粒子の脱落痕を形成させるための酸洗は、脱スケールを目的とする酸洗と同様の過程とすればよい。例えば、(a)中性塩、硫酸、硝酸などを用いた電解、(b)フッ酸と硝酸との混酸浴への浸漬、といった代表的な酸洗手法が挙げられる。上記(a)、(b)のいずれか一方、または双方を採用することができる。酸洗条件を強めると、いわゆる過酸洗となり、マトリックス(金属素地)が溶解することに起因して表面粗さが大きくなる。塗膜密着性に関して言えば、一般的に表面粗さが大きい方が有利である。しかし、表面粗さが過大であると、ガスケット用材料に要求される特性(加工性、耐疲労特性、シール性)が低下する要因となる。そこで本発明では、平滑性の高い金属素地を有する表面内に、上述のピット(脱落痕)が分散している表面形態とすることにより、ガスケット材料に要求される特性と塗膜密着性の両立を図る。具体的には、仕上焼鈍後の酸洗処理で析出粒子が脱落することにより形成された開口径1.0μm以上のピットを10個/0.01mm2以上の個数密度で表面に有し、圧延直角方向の表面粗さRaが0.500μm以下である表面形態とすることが望ましい。圧延直角方向Raが0.200〜0.500μmであることがより好ましい。
酸洗処理で析出粒子が脱落することにより形成された開口径1.0μm以上のピットの個数密度は以下のようにして測定することができる。
〔ピット個数密度の測定方法〕
鋼板表面上に無作為に定めた1または2以上の観察視野において総面積0.1mm2以上の観察領域内に存在する開口径1.0μm以上の脱落痕の数をカウントし、そのカウント総数を観察領域の総面積で除して0.01mm2あたりの個数に換算する。設定した観察領域の境界線上に存在するピットについては、観察領域側の開口部輪郭と境界線とに囲まれた形状のピットであるとして開口径1.0μm以上の脱落痕に該当するか否かを判定する。
上述のように、ピットの開口径は、当該ピットの輪郭で囲まれる開口部の最も長い部分の径(長径)を意味するが、球状の炭化物粒子が脱落して形成されたピットの開口部は円形状を呈するという特徴がある。ピット開口部において、上記長径に対して直角方向に測定した開口部の最も長い部分の径を「短径」と呼び、長径/短径の比を当該ピット開口部のアスペクト比と呼ぶとき、球状の炭化物粒子が脱落して形成されたピットは、開口部のアスペクト比が概ね2.0以下の円形状の形態を呈する。
仕上焼鈍後の酸洗処理で炭化物粒子が脱落することにより形成された開口径1.0μm以上、かつ開口部のアスペクト比2.0以下のピットを10個/0.01mm2以上の個数密度で表面に有する鋼板が、本発明において、より好適な対象となる。
このようにして得られた冷延焼鈍鋼板は、焼戻し軟化や鋭敏化に起因していた強度低下が解消しており、メタルガスケットをはじめとする各種プレス加工用途に適している。また、表面に上述の析出粒子脱落痕が分散している冷延焼鈍鋼板は、塗膜密着性にも優れる。メタルガスケットを製造する過程ではビードプレス成形により一定高さのビードが形成される。得られたプレス加工品に対して、必要に応じて100〜500℃で時効処理を施すことができる。
《実施例1》
表1に示す化学組成の鋼を溶製し、鋳片を得た。鋳片に熱間圧延を施して板厚3.0mmの熱延鋼板を得た。各熱延鋼板に800℃×24時間、炉冷の熱処理を施したのち、冷間圧延により板厚を減じた。冷間圧延の途中で800℃×均熱60秒の中間焼鈍を1回または複数回入れて、最終板厚0.2mmの冷延鋼板とした。各冷延鋼板から切り出した試料について、表2に示す温度で均熱60秒の加熱を施したのち、800℃から200℃までの平均冷却速度を表2に示すように150℃/sまたは5℃/sコントロールして常温まで冷却し、各焼鈍温度につき冷却速度の異なる2種類の冷延焼鈍鋼板を得た。
Figure 0006095822
上記の冷延焼鈍鋼板の板面(圧延面)について、JIS Z2244:2009に従い試験力9.8N(硬さ記号HV1)にてビッカース硬さを測定した。そして、平均冷却速度5℃/sの硬さと平均冷却速度150℃/sの硬さの差を、硬さ変化量ΔHとして求めた。このΔHの絶対値が10HV以下であれば、実操業で冷却速度が比較的遅くなった箇所でも所定の強度が維持され、鋼帯内の特性バラツキが非常に小さく抑えられる性質を有していると評価できる。従ってΔHの絶対値が10以下であるものを○(焼入れ安定性;顕著に改善)、それ以外を×(焼入れ安定性;改善不十分)と評価し、○評価を合格と判定した。結果を表2に示す。
Figure 0006095822
発明対象鋼のものはいずれも焼入れ安定性が顕著に改善されていた。
これに対し、比較鋼である鋼No.1、No.2はN含有量が低く、CとNの合計含有量が低く、かつC/N含有量比が高いので、焼き入れ安定性が悪かった。鋼No.3は、C含有量が高く、N含有量が低く、かつC/N含有量比が高いので、焼き入れ安定性が更に悪かった。
図1に、これらの例について、C/N含有量比と硬さ変化量ΔHの関係を示す。C/N含有量比が5.0以下である場合に、ΔHが−10以上となり、仕上焼鈍での冷却速度が低下した際の焼入れ安定性が顕著に改善されることがわかる。
《実施例2》
実施例1で作成した冷延鋼板(仕上焼鈍前のもの)から試料を切り出し、1050℃で均熱60秒の加熱を施したのち、800℃から200℃までの平均冷却速度を表3に示すようにコントロールして、冷延焼鈍鋼板を得た。仕上焼鈍後の冷却は空冷とし、炉温あるいは空気吹き付け量の調整により冷却速度をコントロールした。試料表面に取り付けた熱電対により冷却時の温度変化を測定し、その冷却曲線に基づき800℃から200℃までの平均冷却速度を求めた。板温が常温付近まで下がったのち、3質量%フッ酸+12質量%硝酸、60℃の酸洗液に試料を浸漬する方法で酸洗処理を施した。酸化スケールが除去できた時点で酸洗を終了し、通常の水洗を経て供試材(酸洗材)とした。各供試材について圧延方向および板厚方向に平行な断面(L断面)を鏡面研磨し、10質量%シュウ酸水溶液中で6V、15秒の電解エッチングを施して調製した観察面について光学顕微鏡で組織観察を行い、鋭敏化の有無を調べた。鋭敏化が認められなかったものを○(鋭敏化;なし)、認められたものを×(鋭敏化;あり)と評価し、○を合格と判定した。結果を表3に示す。
Figure 0006095822
発明対象鋼のものは冷却速度が遅い場合の耐鋭敏化性が改善されていた。これに対し、比較鋼のものは冷却速度が遅い場合に鋭敏化が生じた。本発明に従えば、仕上焼鈍の冷却速度が遅い場合も粒界へのCr炭化物の析出が抑制され、粒界腐食が抑止されたと考えられる。
《実施例3》
表1のNo.4の鋼を用いて、実施例1と同様に最終板厚0.2mmの冷延鋼板を得た。この冷延鋼板に表4に示す条件で仕上焼鈍を施した。実施例2と同様の手法で、仕上焼鈍後の800℃から200℃までの平均冷却速度をコントロールし、冷延焼鈍鋼板を得た。得られた冷延焼鈍鋼板に3質量%フッ酸+12質量%硝酸、60℃の酸洗液に浸漬する方法で酸洗処理を施した。酸化スケールが除去できた時点で酸洗を終了し、通常の水洗を経て供試材(酸洗材)とした。比較のために還元雰囲気で仕上焼鈍を施したままのBA処理材も用意した。各供試材について鋼板表面の圧延直角方向の表面粗さRaを触針式の表面粗さ計により測定した。酸洗材についてSEMで鋼板表面を観察することにより、上掲の「ピット個数密度の測定方法」に従い、酸洗処理で析出粒子が脱落することにより形成された開口径1.0μm以上のピットの個数密度を求めた。その際、各供試材につき12視野のSEM画像を調べた。
各供試材の鋼板表面にエポキシ系プライマーを塗布して200℃で40sec焼付け乾燥したのち、その上にポリエステル系塗料を塗布して215℃で50sec焼付け乾燥し、塗装鋼板試料を得た。各塗装鋼板試料について、JIS 3320:1999に規定される曲げ試験を施した。曲げ試験片は長手方向が圧延方向となるように採取し、曲げ軸が圧延直角方向、曲げの外側表面が塗装面となるように常温で180°曲げを行った。曲げ試験後の曲げ稜線における塗膜剥離の有無を観察し、塗膜剥離が認められなかったものを○評価(塗膜密着性;良好)、塗膜剥離が認められたものを×評価(塗膜密着性;不良)と判定した。結果を表4に示す。
Figure 0006095822
仕上焼鈍の雰囲気を酸化性雰囲気(大気)とし、仕上焼鈍後の800℃から200℃までの平均冷却速度を1〜150℃/secとしたもの(No.4−2、4−3、4−4)は、酸洗処理で析出粒子が脱落することにより形成された開口径1.0μm以上のピットの個数密度が10個/0.01mm2以上であり、塗膜密着性が良好であった。圧延直角方向の表面粗さRaは0.500μm以下であり、シール性の高いガスケットを得ることができる。
これに対し、No.4−1は仕上焼鈍後の冷却速度が大きかったのでマルテンサイト相が過度に硬質化し、曲げ試験で180°まで曲げる加工ができなかった。また、炭化物の析出成長が不十分であり、開口径1.0μm以上のピットの個数密度が少なかった。No.4−5は仕上焼鈍後の冷却速度を極端に遅くした例であり、硬さが低かった。また、酸洗では酸化スケールが除去された段階で過酸洗となり、圧延直角方向の表面粗さRaが0.500μmを超えて大きくなった。No.4−6は仕上焼鈍を還元性雰囲気で行った例であり、酸洗を行っていないので表面の平滑性が高く、塗膜密着性に劣った。

Claims (8)

  1. 質量%で、C:0.100〜0.180%、Si:0.20〜1.50%、Mn:0.10〜2.00%、Ni:0.01〜1.00%、Cr:11.00〜18.00%、Cu:0.18〜1.60%、Mo:0〜0.50%、N:0.030〜0.100%、V:0〜0.50%、Nb:0〜0.50%、Ti:0〜0.50%、B:0〜0.020%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、CとNの合計含有量が0.130%以上、C/N含有量比が5.0以下、かつ下記(1)式により定まるγmax値が80.0以上である化学組成を有し、開口径1.0μm以上のピットを10個/0.01mm 2 以上の個数密度で表面に有し、圧延直角方向の表面粗さRaが0.500μm以下であるマルテンサイト系ステンレス鋼板。
    γmax=420C−11.5Si+7Mn+23Ni−11.5Cr−12Mo+9Cu−49(Ti+Nb+V)+470N+189 …(1)
    ここで、(1)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量が代入される。
  2. 鋼素地(マトリックス)がマルテンサイト相、または80体積%以上のマルテンサイト相と残部フェライト相からなる金属組織を有する請求項1に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼板。
  3. 板面(圧延面)の硬さが400〜570HVである請求項1または2に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼板。
  4. 板厚が0.05〜0.5mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼板。
  5. ビード頭頂部を接触相手材に押し当てて使用するメタルガスケット用である請求項1〜4のいずれか1項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼板。
  6. 質量%で、C:0.100〜0.180%、Si:0.20〜1.50%、Mn:0.10〜2.00%、Ni:0.01〜1.00%、Cr:11.00〜18.00%、Cu:0.18〜1.60%、Mo:0〜0.50%、N:0.030〜0.100%、V:0〜0.50%、Nb:0〜0.50%、Ti:0〜0.50%、B:0〜0.020%、残部Feおよび不可避的不純物からなり、CとNの合計含有量が0.130%以上、C/N含有量比が5.0以下、かつ下記(1)式により定まるγmax値が80.0以上である化学組成を有する中間製品鋼板を、酸化性雰囲気において800〜1100℃の範囲にある、オーステナイト単相温度域またはオーステナイト相+20体積%以下のフェライト相となる2相温度域に加熱した後、800℃から200℃までの平均冷却速度が1〜150℃/secとなるように冷却することにより炭化物粒子を析出させる工程(仕上焼鈍工程)、
    仕上焼鈍工程後の鋼板を酸洗処理することにより表面の酸化スケールを除去するとともに、表面に存在する炭化物粒子を脱落させて表面にピットを形成する工程(酸洗工程)、
    を有するマルテンサイト系ステンレス鋼板の製造法。
    γmax=420C−11.5Si+7Mn+23Ni−11.5Cr−12Mo+9Cu−49(Ti+Nb+V)+470N+189 …(1)
    ここで、(1)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量が代入される。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の鋼板にプレス加工を施してビードを形成する、ビード頭頂部を接触相手材に押し当てて使用するメタルガスケットの製造法。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の鋼板にプレス加工を施してビードを形成したのち、100〜500℃の時効処理を施す、ビード頭頂部を接触相手材に押し当てて使用するメタルガスケットの製造法。
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