JP6095419B2 - 磁気ボール盤専用スライド台 - Google Patents

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Description

本発明は、リベットに対して孔開けを行う磁気ボール盤に取付けられる磁気ボール盤専用スライド台に関し、特に、磁気ボール盤をスライドさせることができる磁気ボール盤専用スライド台に関する。
近年、橋梁等の大型鋼構造物において、重なり合う複数の鋼板材を接合したリベットを高力ボルトに交換する補修が行われている。この補修では、鋼板材を傷付けずにリベットを鋼板材のリベット孔から取外すために、リベットに対する孔開けが行われる。そして、この孔開けは、例えば下記特許分献1に記載された磁気ボール盤を用いて行われていた。
下記特許分献1に記載された磁気ボール盤では、図8に示すように、支持台210の内部にマグネット(電磁石)211が組み込まれていて、マグネット211が発生する磁力によって、支持台210の底面210aが鋼板材に吸着できるようになっている。そして、電気ドリル220を駆動させてハンドル230を回すと、電気ドリル220が鋼板材に対して下降する。これにより、電気ドリル220のチャック221に取付けられたビットがリベットを貫通して、リベットに対する孔開けが完了する。
ところで、橋梁等の大型鋼構造物の鋼板材は複数のリベットによって接合されているため、鋼板材の表面は各リベットの頭部によって平らな状態になっていない(図1参照)。このため、磁気ボール盤200の支持台210の底面210aを鋼板材の表面に直接的に吸着させて固定することができなかった。
そこで、従来では、専用の支持鋼板をシャコマンを用いて鋼板材に挟んで設置して、この支持鋼板の上に支持台210の底面210aを吸着させる。こうして、磁気ボール盤200を固定させて、1つのリベットに対する孔開けを行っていた。その後、別のリベットに対する孔開けを行うために、シャコマンを取り外す。そして、再び支持鋼板をシャコマンを用いて鋼板材の別の位置に挟んで設置して、この支持鋼板の上に支持台210の底面210aを吸着させて、別のリベットに対する孔開けを行うようになっていた。
特許第4628980号公報
しかしながら、上述した方法で孔開けを行う場合、以下の問題点があった。即ち、孔開けを行うリベットが変わる毎に、支持鋼板を設置し直すとともに、磁気ボール盤を固定し直す必要がある。このため、複数のリベットに対する孔開けを効率的に行うことができなかった。更に、磁気ボール盤の支持台の底面を専用の支持鋼板の上に吸着させる際に、支持台の底面が吸着する面積を十分に確保し難く、吸着力が十分ではない場合があった。従って、孔開け加工中に、磁気ボール盤の位置ずれが生じるおそれがあった。
そこで、本発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、複数のリベットに対する孔開けを効率的に行うことができるとともに、磁気ボール盤の位置ずれを確実に防止できる磁気ボール盤専用スライド台を提供することを目的とする。
本発明に係る磁気ボール盤専用スライド台は、大型鋼構造物の鋼板材を接合するリベットに対して孔開けを行う磁気ボール盤に取付けられるものであって、電磁石を有し前記鋼板材に対して磁力によって吸着可能に構成されていて互いに平行に長く延びる2本のレール部材と、上側に前記磁気ボール盤を取付けて下側に前記鋼板材に対して凹状の空間を形成するように前記各レール部材にスライド可能に組付けられるスライド部材とを備え、前記レール部材は、下側に開口する開口穴が形成され、前記電磁石は、前記レール部材と同じ方向に延びる長いものであり、前記開口穴に挿入され、前記レール部材の内部に設置され、前記磁気ボール盤が孔開けを行う際に、前記各レール部材が発生させる磁力によって前記各レール部材を前記スライド台に吸着させるとともに前記鋼板材に吸着させるように構成したことを特徴とする。
この場合には、磁気ボール盤が孔開けを行う際に、各レール部材が発生する磁力によって、各レール部材がスライド台に吸着するとともに、鋼板材に吸着する。更に、スライド台は、発生した磁力によって磁器ボール盤に吸着する。ここで、各レール部材は、互いに平行に長く延びるものであるため、リベットの頭部を避けながら、鋼板材に吸着する面積を十分に確保することができる。従って、磁気ボール盤の位置を強固に固定させることができ、磁気ボール盤が孔開けを行う際の位置ずれを確実に防止できる。
更に、スライド台は凹状の空間を形成しつつ各レール部材に対してスライドできるため、各レール部材が設置されたままの状態で、磁気ボール盤をリベットより上側でスライドさせることができる。従って、各レール部材の1回の設置で、複数のリベットの孔開けを効率的に行うことができる。
また、本発明に係る磁気ボール盤専用スライド台において、前記各レール部材には、前記電磁石に通電して磁力を発生させる状態と前記電磁石に通電せず磁力を発生させない状態とを切換える切換スイッチが設けられていることが好ましい。
この場合には、各レール部材に設けられている切換スイッチによって、各レール部材がスライド台及び鋼板材に吸着する状態と、各レール部材がスライド台及び鋼板材に吸着しない状態とを容易に切換えることができる。
また、本発明に係る磁気ボール盤専用スライド台において、前記切換スイッチは、前記電磁石に通電する電流値を変化させて発生させる磁力の大きさを段階的に変化できるように構成されていることが好ましい。
この場合には、各レール部材がスライド台及び鋼板材に吸着する力を段階的に変化させることができるため、状況に応じて最適な使い方ができる。例えば、スライド台を僅かにスライドさせたい場合には、吸着する力が小さくなるように調整することで、スライド台の位置の微調整がし易くなる。
また、本発明に係る磁気ボール盤専用スライド台において、前記スライド台は、レール部材が延びる方向から見たときに凹状に形成されて両端部で前記各レール部材に組付けられるスライダと、前記磁気ボール盤を取付けて前記スライダの上面に対して回転可能に組付けられる取付台とを有することが好ましい。
この場合には、取付台をスライダの上面に対して回転させることで、磁気ボール盤の位置合わせをより簡単に行うことができる。
また、本発明に係る磁気ボール盤専用スライド台において、前記スライド台は、レール部材が延びる方向から見たときに凹状に形成されて両端部で前記各レール部材に組付けられるスライダと、前記磁気ボール盤を取付けて前記スライダの上面に対して前記レール部材が延びる方向と直交する方向に移動可能な取付台とを有することが好ましい。
この場合には、取付台をスライダの上面に対してレール部材が延びる方向と直交する方向に移動させることで、磁気ボール盤の位置合わせをより簡単に行うことができる。
本発明の磁気ボール盤専用スライド台によれば、複数のリベットに対する孔開けを効率的に行うことができるとともに、磁気ボール盤の位置ずれを確実に防止できる。
橋梁の添接部を示した斜視図である。 図1の一部のリベットが取外された状態を示した斜視図である。 図2のリベット孔に高力ボルトが取付けられた状態を示した図である。 図1のY−Y線に沿った断面図において、リベットが高力ボルトに交換されるまでの工程を示した図である。 本実施形態の磁気ボール盤専用スライド台を示した斜視図である。 図5のZ−Z線に沿った断面図である。 変形実施形態の磁気ボール盤専用スライド台を示した斜視図である。 磁気ボール盤を示した側面図である。
本発明に係る磁気ボール盤専用スライド台の実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1は、大型鋼構造物の橋梁の添接部1を示した斜視図である。図1に示すように、添接部1には主に、断面がL字状の継手部材10と、この継手部材10の下に配置される長尺状の添接板20と、この添接板20の下に配置される長尺状の増厚板30と、添接板20及び増厚板30に対して垂直に延びる起立部材40とが設けられている。
この添接部1では、図1に示すように、継手部材10の平面部11と、添接板20の端部と、増厚板30の端部と、起立部材40のフランジ部41とが、4個のリベット50Aによって接合されている。また、添接板20と増厚板30とが、複数のリベット50Bによって接合されている。
本実施形態では、この添接部1を補修するために、4個のリベット50Aと4個のリベット50Bを高力ボルトに交換するようになっている。即ち、図2に示すように、4個のリベット50Aと4個のリベット50Bを取り外して、図3に示すように、リベット50A,50Bが取付けられていたリベット孔RA(図2参照)に高力ボルト60が取付けられるようになっている。
ここで、リベット50A,50Bについて説明する。リベット50A,50Bは、大型鋼構造物の複数の鋼板材を接合する際に用いる従来方法と同様の方法で、取付けられたものである。即ち、軸部50a(図4参照)の径が22.0mmであるリベット50A,50Bが用意されて、複数の鋼板材(平面部11,添接板20,増厚板30,フランジ部41)には、径が23.5mmであるリベット孔RAが形成される(リベット孔RAの径=軸部50aの径+1.5mm)。そして、リベット50A,50Bを炉で熱した後に、軸部50aをリベット孔RAに挿入して、リベット孔RAから飛び出した軸部50aの端をリベットハンマーで叩いて潰す。
これにより、リベット50A,50Bの頭部が形成されるとともに、リベット孔RAと軸部50aとの間の隙間が充たされて、リベット50A,50Bによる接合が完了する。この結果、リベット50A,50Bは、複数の鋼板材を支圧接合力及びせん断抵抗力で接合するようになっている。本実施形態のリベット50A,50Bは、上述したような工程を経て取付けられたリベットであり、例えばアルミニウム等の薄板を接合するような小さなリベットではない。
このようなリベット50A,50Bを高力ボルト60に交換する補修について、図4を用いて詳しく説明する。図4は、図1のY−Y線に沿った断面図である。なお、リベット50Aに対する補修と、リベット50Bに対する補修は同様であるため、リベット50Aに対する補修を代表して説明する。
先ず、図4(A)に示した状態から図4(B)に示すように、リベット50Aの一端側の頭部50bとリベット50Aの他端側の頭部50cとを除去する。なお、リベット50Aの頭部50bは、リベット50Aをリベット孔RAから取外すために、必ず除去しなければならないものではなく、除去しなくても良い。
次に、図4(B)に示した状態から図4(C)に示すように、リベット50Aと同軸的で軸部50aの径より小径の貫通孔50fを形成する。形成される貫通孔50fは、径が例えば約18mmの空洞状の丸孔である。続いて、図4(C)に示す状態から図4(D)に示すように、貫通孔50fが形成されたリベット50Aの軸部50aをリベット孔RAから取り外す。最後に、図4(D)に示す状態から図4(E)に示すように、リベット孔RAに高力ボルト60を取付ける。
ところで、従来において、貫通孔50fを形成する場合、図8に示すような磁気ボール盤200を用いていた。この磁気ボール盤200では、支持台210の内部にマグネット211が組み込まれていて、マグネット211が通電されて発生する磁力によって、支持台210の底面210aが吸着できるようになっている。しかし、継手部材10の平面部11及び添接板20は、リベット50A,50Bの頭部50bや、除去された頭部50bの切断部分によって平らな状態になっていない。
このため、従来では、磁気ボール盤200の支持台210を継手部材10の平面部11又は添接板20の上に設置することができなかった。従って、専用の支持鋼板をシャコマンを用いて鋼板材(平面部11,添接板20,増厚板30,フランジ部41)に挟んで設置して、この支持鋼板の上に支持台210の底面210aを吸着させていた。こうして、磁気ボール盤200を固定させて、1つのリベット50A,50Bに対して孔開けを行っていた。
しかし、この場合、孔開けを行うリベット50A,50Bが変わる毎に、支持鋼板を設置し直すとともに、磁気ボール盤200を固定し直す必要がある。このため、複数のリベット50A,50Bに対する孔開けを効率的に行うことができなかった。更に、磁気ボール盤200の支持台210の底面210aを専用の支持鋼板の上に吸着させる際に、支持台210の底面210aが吸着する面積を十分に確保し難く、吸着力が十分ではない場合があった。従って、孔開け加工中に、磁気ボール盤200の位置ずれが生じるおそれがあった。
そこで、本実施形態では、複数のリベット50A,50Bに対する孔開けを効率的に行うとともに、孔開け加工中に磁気ボール盤200の位置ずれを確実に防止するために、磁気ボール盤専用スライド台100を用いて孔開けを行うことにしている。
なお、磁気ボール盤専用スライド台100に取付けられる磁気ボール盤200(図8参照)は、周知の磁気ボール盤であって、特に限定されるものではない。例えば日東工器株式会社製の「アトラー」であり、携帯式で作業者が容易に持ち運ぶことができて、鋼板材に対して100mm以上の孔開けが可能なものである。以下、本実施形態の磁気ボール盤専用スライド台100の構成について図5を用いて説明する。図5は、磁気ボール盤専用スライド台100を示した斜視図である。
磁気ボール盤専用スライド台100は、図5に示すように、2本のレール部材110とスライド部材120とを備え、スライド部材120の上に磁気ボール盤200を取付けて、2本のレール部材110を継手部材10の平面部11又は添接板20に設置するものである。
各レール部材110は、略直方体形状であり、互いに平行に長く延びている。これらレール部材110は、リベット50A,50Bの頭部50bを避けるように、継手部材10の平面部11の両縁部分(図1のS1部分)、又は添接板20の両縁部分(図1のS2部分)に設置される。本実施形態では、各レール部材110の長手方向の長さは、約50cmであるが、適宜変更可能である。各レール部材の両側面の上側には、スライド部材120をスライド可能に組付けるためのスライド溝110aが形成されている。ここで、図6は、図5のZ−Z線に沿った断面図である。
各レール部材110は、図6に示すように、鉄等の強磁性金属から成るマグネットコア111と、電磁石(マグネットコイル)112と、樹脂モールド113とを有している。マグネットコア111は、下側に開口する開口穴111aを有している。電磁石112は、レール部材110と同じ方向に延びる長いものであり、開口穴111aに挿入されている。そして、樹脂モールド113は、電磁石112が開口穴111aに挿入された状態で充填されている。
このレール部材110では、電流が図示しないリード線を介して電磁石112に供給されると、電磁石112が励磁して磁力を発生させるようになっている。そして、この発生する磁力によって、レール部材110は、鉄等の強磁性金属に吸着することができる。ここで、レール部材110では、上面がスライド部材120に的確に吸着できるように平面状になっていて、下面が鋼板材に的確に吸着できるように平面状になっている。なお、吸着力を向上させるために、樹脂モールド113には、強磁性体粉末である炭素粉末(グラファイト、粉末カーボン等)を含んでいても良い。
また、図5に示すように、各レール部材110の長手方向一方側(図5の下側)の端面には、作業者が回転操作可能な切換スイッチ114が設けられている。この切換スイッチ114は、電磁石112に通電して磁力を発生させる状態と電磁石112に通電せず磁力を発生させない状態とを切換えるものである。そして、この切換スイッチ114は、電磁石112に通電する電流値を変化させて発生させる磁力を段階的に変化できるように構成されている。
即ち、切換スイッチ114をOFF側に回し切ると、電磁石112が通電されず磁力を発生させない。一方、切換スイッチ114をON側に回せば回すほど、電磁石112に通電される電流値が大きくなって、電磁石112が発生する磁力が大きくなる。なお、切換スイッチ114の構成は、回転操作するものに限定されず、適宜変更可能であり、例えば「強」「中」「弱」「切」等の複数のボタンを押すものであっても良い。
スライド部材120は、図5に示すように、レール部材110が延びる方向(以下、「レール方向」と呼ぶ)から見たときに凹状に形成されているスライダ121と、このスライダ121の平面部121aの上面に対して回転可能に組付けられている取付台122とを有している。スライダ121は、鉄等の強磁性金属で構成されていて、周りで発生する磁力によって吸着し易いものである。このスライダ121は、平面部121aと、この平面部121aの両端で鉛直方向下側に延びる鉛直部121bとを有する。各鉛直部121bには、その内側(レール部材110側)に、スライド溝110aと係合可能な係合凸部121cが形成されている。
こうして、係合凸部121cがスライド溝110aに係合しながら摺動することで、スライド部材120が各レール部材110に対してレール方向にスライドする。そして、平面部121aの下側に凹状の空間SPが形成され、この空間SPにリベット50A,50Bの頭部50bが配置されることになる(図1参照)。ここで、各レール部材110のレール方向の両端の上面には、それぞれ突起状のストッパ115が設けられていて、スライド部材120のスライドをストッパ115によって規制できるようになっている。
取付台122は、略正方形の平板状になっていて、磁気ボール盤200の支持台210の底面210a全体を取付けることができる大きさである。磁気ボール盤200の支持台210は、取付台122にボルト等によって固定される。この取付台122は、鉄等の強磁性金属で構成されていて、周りで発生する磁力によって吸着し易いものである。
取付台122のレール方向の一方側(図5の上側)は、鉛直方向に延びる支持ピン123を介してスライダ121の平面部121aに回転可能に組付けられている。また、取付台122のレール方向の他方側(図5の下側)には、支持ピン123を中心とする円弧状の回転孔122aが形成されている。そして、鉛直方向に延びるボルト124が、この回転孔122aの中間位置に挿通されてスライダ121の平面部121aに取付けられている。こうして、取付台122は、支持ピン123を回転中心として回転する際に、回転孔122aの一端又は他端がボルト124に当接するまで、首振りできるようになっている。
上記のように構成された磁気ボール盤専用スライド台100(以下、単に「専用スライド台100」と呼ぶ)を用いて、リベット50A,50Bに対して貫通孔50f(図4参照)を形成する手順を説明する。先ず、図1に示すように、4個のリベット50Aに対して貫通孔50fを形成するために、専用スライド台100の各レール部材110の下面を図1のS1部分に設置する。
次に、磁気ボール盤200の支持台210を専用スライド台100の取付台122の上に設置する。そして、専用スライド台100において、切換スイッチ114を僅かにON側に回して、電磁石112に僅かな磁力を発生させて、各レール部材110を図1のS1部分に吸着させる。このとき、各レール部材110とスライダ121とが、発生した僅かな磁力によって仮固定される。更に、スライダ121と取付台122とが、発生した僅かな磁力によって仮固定されると共に、取付台122と磁気ボール盤200の支持台210とが、発生した磁力によって仮固定される。これら仮固定は、完全に動かないように固定されているわけではなく、仮固定されたものが人為的に押されることで相対移動できる程度に固定されていることを意味している。なお、取付台122と磁気ボール盤200の支持台210は、ボルト等によって機械的に固定しても良い。こうして、専用スライド台100が図1のS1部分に安定した状態で設置される。
そして、磁気ボール盤200のチャック221に取付けられたビットの先端が、リベット50Aの軸中心上に位置するように、スライダ121をレール方向にスライドさせるとともに、取付台122を支持ピン123を回転中心として回転させる。こうして、磁気ボール盤200の位置合わせが完了した後、切換スイッチ114を0N側に大きく回して、電磁石112に大きな磁力を発生させる。これにより、各レール部材110の下面が、発生した大きな磁力によって図1のS1部分に強固に吸着すると共に、各レール部材110の上面が、発生した大きな磁力によってスライダ121の平面部121aの下面に強固に吸着する。
また、スライダ121が、発生した大きな磁力によって取付台122に強固に吸着すると共に、取付台122が、発生した大きな磁力によって磁器ボール盤200の支持台210に強固に吸着する。以上要するに、電磁石112で発生させた大きな磁力によって、図1のS1部分と各レール部材110とスライダ121と取付台122と支持台210とを、同時に強固に固定する。こうして、磁気ボール盤200のレール方向の位置、及び支持ピン123を回転中心とする回転方向の位置を固定させることができる。
その後、磁気ボール盤200において、電源スイッチ240(図8参照)をONにして、モータ起動スイッチ250(図8参照)を押すと、電動ドリル220が駆動する。続いて、作業者がハンドル230を回して、電動ドリル220を下降させる。これにより、チャック221に取付けられたビットがリベット50Aを貫通して貫通孔50fを形成する。こうして、一つのリベット50Aに対する孔開けが完了する。
そして、一つのリベット50Aに対する孔開けが完了した後、作業者はハンドル230を回して、電動ドリル220を上昇させ、電源スイッチ240をOFFにする。続いて、切替スイッチ114をOFF側に大きく回して、電磁石112が発生させる磁力を小さく又は消す。これにより、図1のS1部分と各レール部材110とスライダ121と取付台122と支持台210とが、強固に固定された状態が解除される。これにより、磁気ボール盤200を取付台122及びスライダ121とともにレール方向にスライドさせることができ、磁気ボール盤200及び取付台122を支持ピン123を回転中心として回転させることができる。
こうして、先ほど貫通孔50fを形成したリベット50Aと別のリベット50Aに対して、磁気ボール盤200の位置合わせを行う。その後、同様に、切換スイッチ114をON側に大きく回し、電源スイッチ240を押してONにして、磁気ボール盤200のレール方向の位置、及び支持ピン123を回転中心とする回転方向の位置を固定させた状態で、別のリベット50Aに対する孔開けを行う。
こうして、各レール部材110を図1のS1部分に設置した状態で、上述した手順を繰り返して、残りの2個のリベット50Aに対する孔開けを行う。その後、各レール部材110を図1のS1部分から図1のS2部分に移動させて設置し、4個のリベット50Bに対する孔開けを行う。
本実施形態の専用スライド台100の作用効果について説明する。
本実施形態によれば、磁気ボール盤200が孔開けを行う際に、各レール部材110が発生する磁力によって、各レール部材110の上面がスライダ121の平面部121aの下面に吸着するとともに、各レール部材110の下面が鋼板材(図1のS1部分又は図1のS2部分)に吸着する。更に、スライダ121が、発生した磁力によって取付台122に吸着するとともに、取付台122が、磁気ボール盤200の支持台210に吸着する。ここで、各レール部材110は、互いに平行に長く延びるものであるため、リベット50A,50Bの頭部50bを避けながら、鋼板材に吸着する面積を十分に確保することができる。従って、磁気ボール盤200の位置を強固に固定させることができ、磁気ボール盤200が孔開けを行う際の位置ずれを確実に防止できる。
更に、スライド部材120は凹状の空間SPを形成しつつ各レール部材110に対してスライドできるため、各レール部材110が設置されたままの状態で、磁気ボール盤200をリベット50A,50Bより上側でスライドさせることができる。特に、本実施形態では、取付台122をスライダ121の平面部121aの上面に対して支持ピン123を回転中心として回転させることで、磁気ボール盤200の位置合わせをより簡単に行うことができる。従って、各レール部材110の1回の設置で、4個のリベット50A,50Bの孔開けを効率的に行うことができる。
また、本実施形態によれば、各レール部材110に設けられている切換スイッチ114によって、レール部材110がスライド部材120(スライダ121)及び鋼板材に吸着する状態と、レール部材110がスライダ121及び鋼板材に吸着しない状態とを容易に切換えることができる。特に、切換スイッチ114によって、レール部材110がスライド部材120及び鋼板材に吸着する力を段階的に変化させることができるため、状況に応じて最適な使い方ができる。例えば、スライド部材120を僅かにスライドさせたい場合には、吸着する力が小さくなるように調整することで、スライド部材120の位置の微調整がし易くなる。
次に、変形実施形態について、図7を用いて説明する。図7は、変形実施形態の磁気ボール盤専用スライド台100Aを示した斜視図である。図7に示した磁気ボール盤専用スライド台100Aは、上述した専用スライド台100(図5参照)とは、主に取付台の構成が異なり、その他の構成は同様である。従って、磁気ボール盤専用スライド台100Aの取付台122Aの構成についてのみ説明する。
取付台122Aのレール方向の一方側(図7の下側)には、レール方向と直交する方向の延びる直線穴122bが形成されている。また、取付台122Aのレール方向の他端側(図7の上側)には、レール方向と直交する方向に延びる直線穴122cが形成されている。これら直線穴122b,122cは、それぞれ平行であって同じ長さになっている。そして、鉛直方向に延びるボルト125,126が、これら直線穴122b,122cの中間位置にそれぞれ挿通されてスライダ121の平面部121aに取付けられている。こうして、取付台122Aは、直線穴122b,122cの一端又は他端がボルト125,126に当接するまで、レール方向と直交する方向に移動できるようになっている。
変形実施形態によれば、取付台122Aをスライダ121の平面部121aの上面に対してレール方向と直交する方向に移動させることで、磁気ボール盤200の位置合わせをより簡単に行うことができる。変形実施形態のその他の作用効果は、上述した本実施形態の作用効果と同様であるため、その説明を省略する。
以上、本発明に係る磁気ボール盤専用スライド台の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態では、図6に示すように、レール部材110を、マグネットコア111と電磁石112と樹脂モールド113とで構成したが、レール部材110の構成は、電磁石を有して磁力を発生させるものであれば適宜変更可能である。
また、本実施形態では、取付台122,122Aを用いて、磁気ボール盤200がレール方向以外の方向にも移動できるように構成したが、磁気ボール盤200自体がレール方向以外の方向に移動できるものであれば、取付台122A,122Aを用いなくても良い。
また、レール部材110、スライダ121、取付台122,122Aの形状及び大きさは、本実施形態のものに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
1 添接部
10 継手部材
11 平面部
20 添接板
30 増厚板
40 起立部材
41 フランジ部
50A,50B リベット
50b,50c 頭部
50f 貫通孔
60 高力ボルト
100,100A 磁気ボール盤専用スライド台
110 レール部材
111 マグネットコア
112 電磁石
113 樹脂モールド
114 切換スイッチ
115 ストッパ
120 スライド部材
121 スライダ
122,122A 取付台
122a 回転穴
122b,122c 直線穴
123 支持ピン
124,125,126 ボルト
RA リベット孔
200 磁気ボール盤
210 支持台
211 マグネット
220 電気ドリル
230 ハンドル

Claims (5)

  1. 大型鋼構造物の鋼板材を接合するリベットに対して孔開けを行う磁気ボール盤に取付けられる磁気ボール盤専用スライド台において、
    電磁石を有し前記鋼板材に対して磁力によって吸着可能に構成されていて互いに平行に長く延びる2本のレール部材と、
    上側に前記磁気ボール盤を取付けて下側に前記鋼板材に対して凹状の空間を形成するように前記各レール部材にスライド可能に組付けられるスライド部材とを備え、
    前記レール部材は、下側に開口する開口穴が形成され、
    前記電磁石は、前記レール部材と同じ方向に延びる長いものであり、前記開口穴に挿入され、前記レール部材の内部に設置され、
    前記磁気ボール盤が孔開けを行う際に、前記各レール部材が発生させる磁力によって前記各レール部材を前記スライド台に吸着させるとともに前記鋼板材に吸着させるように構成したことを特徴とする磁気ボール盤専用スライド台。
  2. 請求項1に記載された磁気ボール盤専用スライド台において、
    前記各レール部材には、前記電磁石に通電して磁力を発生させる状態と前記電磁石に通電せず磁力を発生させない状態とを切換える切換スイッチが設けられていることを特徴とする磁気ボール盤専用スライド台。
  3. 請求項2に記載された磁気ボール盤専用スライド台において、
    前記切換スイッチは、前記電磁石に通電する電流値を変化させて発生させる磁力の大きさを段階的に変化できるように構成されていることを特徴とする磁気ボール盤専用スライド台。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載された磁気ボール盤専用スライド台において、
    前記スライド台は、レール部材が延びる方向から見たときに凹状に形成されて両端部で前記各レール部材に組付けられるスライダと、前記磁気ボール盤を取付けて前記スライダの上面に対して回転可能に組付けられる取付台とを有することを特徴とする磁気ボール盤専用スライド台。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載された磁気ボール盤専用スライド台において、
    前記スライド台は、レール部材が延びる方向から見たときに凹状に形成されて両端部で前記各レール部材に組付けられるスライダと、前記磁気ボール盤を取付けて前記スライダの上面に対して前記レール部材が延びる方向と直交する方向に移動可能な取付台とを有することを特徴とする磁気ボール盤専用スライド台。
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