JP6095001B2 - インジェクタ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガソリンや軽油等を燃料とする、自動車、オートバイ、農耕機、工機、船舶機等の内燃機関制御装置におけるインジェクタ制御装置に関する。
本技術分野の背景技術として、特許文献1に開示された技術がある。特許文献1には、インジェクタ電流制御を行う内燃機関制御装置が記載されている。その内燃機関制御装置は、昇圧電圧を用いてインジェクタ電流を流す。
特開2008−169762号公報
特許文献1に開示された技術によると、バッテリー電源電圧が通常よりも低い場合、負荷ショート状態であってもインジェクタ電流がしきい値に到達せず、負荷ショートを検知する事が出来ないという問題がある。
本発明によるインジェクタ制御装置は、インジェクタの一端をバッテリー電源に接続するために第1スイッチをオンにする第1制御信号を出力し、一端をバッテリー電源から切り離して開放させるために第1スイッチをオフにする第2制御信号を出力する第1スイッチ制御部と、インジェクタの他端を接地するために第2スイッチをオンにする第3制御信号を出力し、他端を接地させずに開放させるために第2スイッチをオフにする第4制御信号を出力する第2スイッチ制御部と、インジェクタを駆動するためのインジェクタ制御信号に基づいて、一端と他端とが短絡されることによるインジェクタの負荷ショートを診断するための第1負荷ショート診断検知期間を生成する検知期間生成部と、第1負荷ショート診断検知期間において、インジェクタを流れるインジェクタ駆動電流のインジェクタ駆動電流値が第1負荷ショート検知しきい値を超過した場合、負荷ショートを検知する負荷ショート検知部と、第1負荷ショート診断検知期間以外の他の期間において、インジェクタ駆動電流値が電流診断しきい値を超過した場合、インジェクタに異常な電流が流れたことを検出するインジェクタ過電流検出部とを備え、負荷ショート検知部によって負荷ショートが検知されたとき、第1スイッチ制御部は第2制御信号を出力するとともに、第2スイッチ制御部は第4制御信号を出力し、第1負荷ショート検知しきい値は、電流診断しきい値よりも低いことを特徴とする。
本発明によれば、バッテリー電圧が低下した際でも、インジェクタの負荷ショートを検出することができる。
本発明の第1実施形態に係るインジェクタ制御装置および関連する周辺装置を表す図である。 しきい値可変異常電流検知部の内部構成図である。 インジェクタ制御装置のノーブースト動作を説明するタイミングチャートである。 インジェクタ制御装置の通常動作を説明するタイミングチャートである。 しきい値可変異常電流検知部の一変形例の内部構成図である。 本発明の第2実施形態に係るインジェクタ制御装置および関連する周辺装置を表す図である。 検知期間可変異常電流検知部の内部構成図である。 負荷ショート発生時におけるインジェクタ制御装置のノーブースト動作を説明するタイミングチャートである。 負荷ショート発生時におけるインジェクタ制御装置の通常動作を説明するタイミングチャートである。 負荷ショート非発生時におけるインジェクタ制御装置の通常動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係るインジェクタ制御装置および関連する周辺装置を表す図である。 従来のインジェクタ制御装置および関連する周辺装置を表す図である。 従来のインジェクタ制御装置が有する異常電流検知部の内部構成図である。 従来のインジェクタ制御装置における昇圧電圧の有無によるインジェクタ駆動電流の違いを説明するタイミングチャートである。 従来のインジェクタ制御装置において、昇圧電圧を使わずに、バッテリー電圧のみでインジェクタを駆動する昇圧電圧無し制御を行っている場合で、かつバッテリー電圧が低下した場合の負荷ショート検出を説明するタイミングチャートである。
従来から、ガソリンや軽油等を燃料とする、自動車、オートバイ、農耕機、工機、船舶機等の内燃機関制御装置において、燃費や出力向上の目的で、気筒内に直接燃料を噴射するインジェクタが用いられている。このような気筒内直接噴射型インジェクタは、従来の方式と比べ、高圧に加圧した燃料を使用するインジェクタの開弁動作のために、多くのエネルギーを必要とする。また、制御性能(応答性)の向上や高回転(高速度制御)へ対応するために、短時間にこのエネルギーをインジェクタに供給する必要がある。
このようなインジェクタを駆動する回路は、昇圧回路を用いてバッテリー電圧よりも高い電圧を生成し、そこに接続されたスイッチング素子をON/OFF駆動する。昇圧電圧を用いて電流を流して短時間に大電流を通電させることによりインジェクタを駆動し、高圧な筒内直接噴射を実現することができる。従来より、昇圧電圧を用いて、インジェクタコイルに電流を流す噴射動作を行うインジェクタ制御装置が知られている。これによって、インジェクタに急峻に電流を通電し、燃料の噴射をする事が可能となる。この動作を、図12〜図15を用いて説明する。
図12は、従来のインジェクタ制御装置1100および関連する周辺装置を表す図である。従来のインジェクタ制御装置1100は、例えば、後述するインジェクタドライバ制御部11と、異常電流検知部45と、昇圧電圧無し制御部35とを含む。図12には、バッテリー電源1、GND2、バッテリー電源電圧VB3、昇圧電圧5、昇圧電圧5を生成する電圧昇圧制御部4、マイクロプロセッサ等、外部の制御装置より入力されるインジェクタ制御信号10、インジェクタドライバ制御部11、昇圧電圧側のスイッチであるVHハイサイド駆動MOS15、VHハイサイド駆動MOS15を駆動制御するVHハイサイド制御信号12、VHドライバ駆動部13、VHハイサイド駆動ゲート信号14が示されている。
図12には、バッテリー電圧側のスイッチであるVBハイサイド駆動MOS19、VBハイサイド駆動MOS19を駆動制御するVBハイサイド制御信号16、VBドライバ駆動部17、VBハイサイド駆動ゲート信号18が示されている。
図12には、アース側のスイッチであるローサイド駆動MOS23、ローサイド駆動MOS23を駆動制御するローサイド制御信号20、ローサイドドライバ駆動部21、ローサイド駆動ゲート信号22が示されている。
図12には、ハイサイドドライバ側への逆流を防止する保護ダイオード24および25、インジェクタの駆動負荷26、インジェクタを駆動するためのインジェクタ駆動電流27、インジェクタ駆動電流27を検出するシャント抵抗28、シャント抵抗28によって検出されたインジェクタ電流変換電圧29および30、インジェクタ電流検出部31、インジェクタ電流検出信号32、回生電流を昇圧電圧5に回生させるための回生ダイオード33が示されている。
異常電流検知部45は、インジェクタ電流検出信号32と所定のしきい値とを比較し、異常なインジェクタ電流が流れている場合は、インジェクタ過電流検出信号38や、負荷ショート検知信号39を、インジェクタドライバ制御部11へ出力する。昇圧電圧無し制御部35は、マイコン等外部制御装置から入力される昇圧電圧無し信号36に応じて、昇圧電圧有無制御信号37を、インジェクタドライバ制御部11へ出力する。昇圧電圧有無制御信号37によって、昇圧電圧を使わずに、つまりVHハイサイド駆動MOS19に通電させる事なく、インジェクタ電流を制御することができる。
図13は異常電流検知部45の内部構成図である。図13において、比較部57は、過電流診断しきい値生成部540が生成する電流診断しきい値に基づくしきい値56と、インジェクタ電流検出信号32とを比較して、過電流検出信号38を出力する。負荷ショート診断検知期間生成部58は、入力されたインジェクタ制御信号10を用いて、インジェクタに通電を始めてから所定の時間、負荷ショートを診断するための負荷ショート検知期間信号59を生成する。負荷ショート検知部60は、インジェクタの上下端410及び420が短絡する負荷ショートが発生していることを検出すると、負荷ショート検知信号39を出力する。
従来のインジェクタ制御装置の動作を、図14、図15のタイミングチャートを用いて説明する。図14は昇圧電圧の有無によるインジェクタ駆動電流の違いを説明する昇圧電圧使用時及び未使用時のタイミングチャートである。タイミング124においてインジェクタ駆動信号10が入力された時、昇圧電圧5は所定の正常な電圧127であるため、昇圧電圧有無制御信号37はロウが入力されている。この場合、昇圧電圧を用いてインジェクタを駆動可能なので、VHハイサイド制御信号14が出力され、インジェクタ電流は27のようになり、122に示すような電流が通電される。この後、タイミング125で電圧昇圧制御手段4に異常が生じて、昇圧電圧5が低下して低下電圧128になると、昇圧電圧を用いたインジェクタの駆動が出来なくなる為、昇圧電圧有無制御信号37はハイが入力され、昇圧電圧を使用しない状態でのインジェクタ駆動が開始される。この場合、VHハイサイド制御信号14は出力されず、VBハイサイド制御信号が出力され、バッテリー電源電圧3でインジェクタの駆動が行われる事となる。この場合、バッテリー電源電圧3はバッテリー電源1の状態によって、上下する場合がある。
図15は、昇圧電圧を使わずに、バッテリー電圧VB3のみでインジェクタを駆動する昇圧電圧無し制御を行っている場合で、かつバッテリー電圧VB3が低下した場合の負荷ショート検出について説明するタイミングチャートである。この時、インジェクタの上下端410及び420が短絡する負荷ショート40が発生しているものとする。
まず、バッテリー電源電圧VB3が通常の電圧104の場合、インジェクタ制御信号10が入力されると、VBハイサイド制御信号18がハイとなり、VBハイサイド駆動MOS19経由でインジェクタ電流が流れる。この時、負荷ショートとなっているために、ショート電流105が急峻に立ち上がる。
そして、負荷ショート診断検知期間生成部58で生成された負荷ショート検知期間信号59によって設定された検知期間100以内に、インジェクタ電流27(インジェクタ電流検出信号32)がしきい値56に到達すると、負荷ショート検知手段60によって負荷ショートが検出されて、負荷ショート検知信号39が出力される。
しかし、バッテリー電源電圧VB3が通常よりも低い電圧103となる場合(図15においてはタイミング102以降)は、動作は下記のようになる。インジェクタ制御信号10の入力によって、同様にVBハイサイド制御信号が出力され、VBハイサイド駆動MOS19経由でインジェクタ電流が流れる。この時、負荷ショート状態となっているため、ショート電流106が急峻に立ち上がるが、バッテリー電源電圧VB3が低いため、配線の寄生抵抗等によってインジェクタ電流が制限され、しきい値56に到達せず、その後はVBハイサイド制御信号がON/OFFを繰り返しながら、通常の電流制御を継続する。そのため、負荷ショート検知信号39が出力されず、負荷ショートを検知する事が出来ない。
例えば、GND2へのショートやバッテリー電源1へのショート時には、ショートした部位の電圧が異常電圧(GND電圧やバッテリー電圧)となる為、電圧によってショートを検知し、異常状態を診断する方法がある。しかしこれとは異なり、負荷ショートは負荷の上下端のショートの為、電圧は正常値のままでショート状態となる為、永続的に異常を診断出来ない。
本発明によると、負荷ショートによる異常状態を、バッテリー電圧に関わらず、より精度よく検知可能となる。以下のとおり、図1〜11を用いて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るインジェクタ制御装置1000および関連する周辺装置を表す図である。インジェクタ制御装置1000は、例えば、後述するインジェクタドライバ制御部11と、しきい値可変異常電流検知部34と、昇圧電圧無し制御部35とを含む。図1には、バッテリー電源1、GND2、バッテリー電源電圧3、昇圧電圧5、昇圧電圧5を生成する電圧昇圧制御部4、マイクロプロセッサ等、外部の制御装置より入力されるインジェクタ制御信号10、インジェクタドライバ制御部11、昇圧電圧側のスイッチであるVHハイサイド駆動MOS15、VHハイサイド駆動MOS15を駆動制御するVHハイサイド制御信号12、VHドライバ駆動部13、VHハイサイド駆動ゲート信号14が示されている。
図1には、バッテリー電圧側のスイッチであるVBハイサイド駆動MOS19、VBハイサイド駆動MOS19を駆動制御するVBハイサイド制御信号16、VBドライバ駆動部17、VBハイサイド駆動ゲート信号18が示されている。
図1には、アース側のスイッチであるローサイド駆動MOS23、ローサイド駆動MOS23を駆動制御するローサイド制御信号20、ローサイドドライバ駆動部21、ローサイド駆動ゲート信号22が示されている。
図1には、ハイサイドドライバ側への逆流を防止する保護ダイオード24および25、インジェクタの駆動負荷26、インジェクタを駆動するためのインジェクタ駆動電流27、インジェクタ駆動電流27を検出するシャント抵抗28、シャント抵抗28によって検出されたインジェクタ電流変換電圧29および30、インジェクタ電流検出部31、インジェクタ電流検出信号32、回生電流を昇圧電圧5に回生させるための回生ダイオード33が示されている。
しきい値可変異常電流検知部34は、インジェクタ電流検出信号32と、所定のしきい値とを比較し、異常なインジェクタ電流が流れている場合は、インジェクタ過電流検出信号38や、負荷ショート検知信号39を、インジェクタドライバ制御部11へ出力する。昇圧電圧無し制御部35は、マイコン等外部制御装置から入力される昇圧電圧無し信号36に応じて、昇圧電圧有無制御信号37を、インジェクタドライバ制御部11へ出力する。昇圧電圧有無制御信号37により、昇圧電圧を使わない、つまりVHハイサイド駆動MOS19に通電させる事なく、インジェクタ電流を制御することができる。
図2はしきい値可変異常電流検知部34の内部構成図である。切換スイッチ52は、負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧有り)生成部500によって生成される負荷ショート検知しきい値50と、負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)510によって生成される負荷ショート検知しきい値51とを、昇圧電圧有無制御信号37に応じて切り替える。切換スイッチ55は、切換スイッチ52によって切換出力された負荷ショート検知しきい値53と、過電流診断しきい値生成部540によって生成された電流診断しきい値54とを、負荷ショート診断検知期間信号59に応じて切り替えて、インジェクタ駆動電流の異常を検知するしきい値56を出力する。比較手段57は、しきい値56と、インジェクタ電流検出信号32とを比較して、過電流検出信号38を出力する。負荷ショート診断検知期間生成部58は、入力されたインジェクタ制御信号10を用いて、インジェクタに通電を始めてから所定の時間、負荷ショートを診断するための負荷ショート検知期間信号59を生成する。負荷ショート検知部60は、インジェクタの上下端410及び420が短絡する負荷ショートが発生していることを検出すると、負荷ショート検知信号39を出力する。
図3は、昇圧電圧に何らかの異常が発生したため、昇圧電圧を使わずに(VH駆動せずに)、バッテリ電圧VB3のみでインジェクタを駆動する昇圧電圧無し制御を行っている場合のノーブースト動作について説明するタイミングチャートである。またこの時、インジェクタの上下端410及び420が短絡する負荷ショート40が発生しているものとする。
インジェクタ制御信号10の入力によって、同様にVBハイサイド制御信号が出力され、VBハイサイド駆動MOS19経由で電流が流れる。この時、負荷ショート状態となっているため、ショート電流110が急峻に立ち上がる。一方、インジェクタ制御信号10が入力された後の所定の負荷ショート診断検知期間111において、しきい値56は、切換スイッチ55及び56によって負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)51が切換出力されている。よって負荷ショート診断検知期間111の間は、インジェクタ駆動電流の異常を検知するしきい値56は図3に示すように電流診断しきい値54よりも低い負荷ショート検知しきい値51に設定されている。これにより、例えばバッテリー電源電圧3が低く、配線の寄生抵抗等によって電流が制限され、負荷ショート時に流れる電流が通常の電流診断しきい値54に到達しない場合でも、これよりも低く設定されている負荷ショート検知しきい値51には到達する事となり、負荷ショート検知信号39を出力し、負荷ショートを検知する事が出来る。また負荷ショート診断検知期間111終了後は、しきい値56は通常の電流診断しきい値54に戻るので、通常の電流駆動状態においてインジェクタに流れる電流によって誤検知が発生する事はない。
インジェクタの上下端410及び420が短絡する負荷ショート40が、しきい値可変異常電流検知部34の負荷ショート検知部60によって検知され、負荷ショート検知部60によって出力された負荷ショート検知信号39をインジェクタドライバ制御部11が検知すると、以下の制御が行われる。すなわち、インジェクタドライバ制御部11のVHハイサイドスイッチ制御部1110は、VHハイサイド駆動MOS15をオフにするローレベルのVHハイサイド制御信号12を出力する。インジェクタドライバ制御部11のVBハイサイドスイッチ制御部1120は、VBハイサイド駆動MOS19をオフにするローレベルのVBハイサイド制御信号16を出力する。インジェクタドライバ制御部11のローサイドスイッチ制御部1130は、ローサイド駆動MOS23をオフにするローレベルのローサイド制御信号20を出力する。これらの制御は、次に述べる電圧昇圧制御部4による昇圧電圧を用いたインジェクタの電流制御を行う場合や、後述する第2実施形態及び第3実施形態においても同様に、インジェクタの負荷ショートがインジェクタドライバ制御部11によって検知されると行われる。
一方、電圧昇圧制御部4による昇圧電圧を用いたインジェクタの電流制御を行う場合(通常のVH駆動の場合)は、図2におけるしきい値56としては、切換スイッチ55及び56によって負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧有り)50が切換出力されている。よって負荷ショート診断検知期間111の間は、しきい値56は図4に示すように、電流診断しきい値54よりも低いものの負荷ショート検知しきい値51よりは高い負荷ショート検知しきい値50に設定されている。負荷ショート検知しきい値50は電流診断しきい値54よりも低いので、インジェクタの負荷ショート検知は可能であり、その場合、しきい値可変異常電流検知部34の負荷ショート検知部60は負荷ショート検知信号39をインジェクタドライバ制御部11へ出力する。その一方で、この負荷ショート検知しきい値50は、一般的にはインジェクタを駆動する電流の最大値より大きい値に予め設定されるのが常である。これによって、昇圧電圧を使う場合でも、昇圧電圧によって駆動された通常のインジェクタ電流がしきい値56を超えてしまい、負荷ショートしていないのにも関わらず負荷ショートしていると誤検知・誤診断するような事を避ける事が出来る。
このように、負荷ショート診断検知期間の間だけは、インジェクタ駆動電流の異常を検知するしきい値56を、電流診断しきい値54よりも低い負荷ショート検知しきい値51または負荷ショート検知しきい値50に変更可能として、電源電圧が低い場合でも十分に検知可能とし、負荷ショート診断検知期間終了後は、しきい値56を通常の電流診断しきい値54に戻す事によって、バッテリー電圧によらず、常に負荷ショートを検知し、通常駆動時は誤検出に至らない、インジェクタ制御装置を提供可能となる。
また、昇圧電圧を使う場合と使わない場合とで、負荷ショート診断検知期間におけるしきい値56を可変とする事によって、昇圧電圧の使用有無に関わらず、負荷ショートの場合は負荷ショートを検知し、負荷ショートしていない場合は、誤検知を防止するようなインジェクタ制御装置1000を提供可能となる。
本実施の形態に係るインジェクタ制御装置1000は、インジェクタドライバ制御部11と、しきい値可変異常電流検知部34とを有する。インジェクタドライバ制御部11のVBハイサイドスイッチ制御部1120は、インジェクタの駆動負荷26の一端410をバッテリー電源1に接続するためにVBハイサイド駆動MOS19をオンにするハイレベルのVBハイサイド制御信号16を出力し、インジェクタの駆動負荷26の一端410をバッテリー電源1から切り離して開放させるためにVBハイサイド駆動MOS19をオフにするローレベルのVBハイサイド制御信号16を出力する。インジェクタドライバ制御部11のローサイドスイッチ制御部1130は、インジェクタの駆動負荷26の他端420を接地するためにローサイド駆動MOS23をオンにするハイレベルのローサイド制御信号20を出力し、インジェクタの駆動負荷26の他端420を接地させずに開放させるためにローサイド駆動MOS23をオフにするローレベルのローサイド制御信号20を出力する。
しきい値可変異常電流検知部34の負荷ショート検知部60は、インジェクタの駆動負荷26の一端410と他端420とが短絡されることによるインジェクタの負荷ショートを診断する負荷ショート診断検知期間111において、インジェクタの駆動負荷26を流れるインジェクタ駆動電流27のインジェクタ駆動電流値が負荷ショート検知しきい値51を超過した場合、負荷ショート40を検知する。負荷ショート検知部60によって負荷ショート40が検知されたとき、インジェクタドライバ制御部11のVBハイサイドスイッチ制御部1120はローレベルのVBハイサイド制御信号16を出力するとともに、インジェクタドライバ制御部11のローサイドスイッチ制御部1130はローレベルのローサイド制御信号20を出力する。
負荷ショート検知しきい値51は、負荷ショート診断検知期間111以外の他の期間においてインジェクタ駆動電流27の過電流診断に用いられる電流診断しきい値54よりも低い。
したがって、本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000においては、バッテリー電源1のバッテリー電圧VB3が低下した際、昇圧電圧によるインジェクタ電流27の駆動を行わない場合でも、インジェクタの負荷ショート40が診断および検知されるので、負荷ショート40が検知されずにインジェクタ駆動電流27が減衰し過ぎたり、停止したりする事を防止できる。
本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000のインジェクタドライバ制御部11は、VHハイサイドスイッチ制御部1110をさらに有する。VHハイサイドスイッチ制御部1110は、バッテリー電源1からの供給電圧を昇圧する電圧昇圧制御部4にインジェクタの駆動負荷26の一端410を接続するためにVHハイサイド駆動MOS15をオンにするハイレベルのVHハイサイド制御信号12を出力し、インジェクタの駆動負荷26の一端410を電圧昇圧制御部4から切り離して開放させるためにVHハイサイド駆動MOS15をオフにするローレベルのVHハイサイド制御信号12を出力する。
負荷ショート診断検知期間111において、VBハイサイドスイッチ制御部1120によってローレベルのVBハイサイド制御信号16が出力され、かつVHハイサイドスイッチ制御部1110によってハイレベルのVHハイサイド制御信号12が出力されると、負荷ショート検知部60は、インジェクタ駆動電流値が、負荷ショート検知しきい値50を超過した場合、負荷ショート40を検知する。負荷ショート検知部60によって負荷ショート40が検知されたとき、さらにVHハイサイドスイッチ制御部1110はローレベルのVHハイサイド制御信号12を出力する。負荷ショート検知しきい値50は、負荷ショート検知しきい値51よりも高くかつ電流診断しきい値54よりも低い。
したがって、本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000においては、昇圧電圧によるインジェクタ電流27の駆動を行う場合でも、インジェクタの負荷ショート40が診断および検知されるとともに、正常なインジェクタ駆動電流27の上昇時にインジェクタの負荷ショート40を誤検知することを防止できる。
本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000が有するしきい値可変異常電流検知部34は、負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)生成部510を有している。負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)生成部510は、バッテリー電源電圧VB3を取得して、バッテリー電源電圧VB3に応じて負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)51を生成することとしてもよい。具体的には、例えば、負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)生成部510が不図示のバッテリー制御部からバッテリー電源電圧VB3を取得してから、その取得したバッテリー電源電圧VB3に基づいて負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)51を算出する。あるいは、図5に示すように、負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)生成部510が、バッテリー電源電圧VB3を抵抗分割することによって負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)51を生成する電気回路であってもよい。
図5は、本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000が有するしきい値可変異常電流検知部34の一変形例の内部構成図である。負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)51が、バッテリー電源電圧VB3から電気抵抗61及び62による抵抗分割で生成されている。このような構成とする事により、バッテリー電源電圧VB3に応じて、自動的に負荷ショート検知しきい値51が可変になる。バッテリー電源電圧VB3に応じて、自動的に負荷ショート検知しきい値51が可変になると、より簡単かつ正確に、昇圧電圧を用いないでインジェクタを駆動した場合の負荷ショート40を検知する事が可能となる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の第2実施形態に係るインジェクタ制御装置1000および関連する周辺装置を表す図である。インジェクタ制御装置1000は、例えば、後述するインジェクタドライバ制御部11と、検知期間可変異常電流検知部41と、昇圧電圧無し制御部35とを含む。図6において、検知期間可変異常電流検知部41は、インジェクタ電流検出信号32と、所定のしきい値とを比較し、異常なインジェクタ電流が流れている場合は、インジェクタ過電流検出信号38や、負荷ショート検知信号39をインジェクタドライバ制御部11へ出力する。それ以外は第1実施形態と同様である。
図7は検知期間可変異常電流検知部41の内部構成図である。図7において、切換スイッチ55は、負荷ショートを検知するための負荷ショート検知しきい値生成部700が生成する負荷ショート検知しきい値70と、過電流診断しきい値生成部540が生成する電流診断しきい値54とを択一的に切り替えることによって、しきい値56を出力する。昇圧電圧有り時の負荷ショート診断検知期間生成部71及び昇圧電圧無し時の負荷ショート診断検知期間生成部72によって生成された昇圧有り/無し負荷ショート診断検知期間信号73及び74は、切換スイッチ75によって切換えられ、負荷ショート診断検知期間信号59が出力される。負荷ショート診断検知期間信号59は、切換スイッチ55及び負荷ショート検知部60に入力される。本実施の形態では、しきい値56として負荷ショート検知しきい値70が出力される場合、昇圧電圧の有無に応じて負荷ショート診断検知期間を異ならせることによって、共通の負荷ショート検知しきい値70を用いた負荷ショート検知を行う。
本実施の形態に係るインジェクタ制御装置1000の動作を図8、図9、図10のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図8、図9のタイミングチャートでは、インジェクタの上下端410及び420が短絡する負荷ショート40が発生している場合について説明している。
電圧昇圧制御部4から得られる昇圧電圧に何らかの異常が発生し、昇圧電圧を使わずに、バッテリー電圧VB3のみでインジェクタを駆動する昇圧電圧無し制御を行っている場合のインジェクタ制御装置1000のノーブースト動作について、図8のタイミングチャートを用いて説明する。またこの時、インジェクタの上下端410及び420が短絡する負荷ショート40が発生しているものとする。
図8において、インジェクタ制御信号10が入力されると、インジェクタに電流を通電するために、VBハイサイド制御信号、及びローサイド制御信号22がハイとなり、VBハイサイドMOS19を経由して、インジェクタ電流が通電される。しかし、インジェクタの駆動負荷26の上下端が短絡する負荷ショート40が発生している為、インジェクタ電流131は急峻に立ち上がる。しかし、バッテリー電源電圧VB3によって駆動されている為、後述する図9のタイミングチャートに示す昇圧電圧を用いた電流駆動時の電流立ち上がり130に比べれば、その立ち上がり時間は遅くなる。負荷ショート診断検知期間74は、後述する昇圧電圧を用いた場合の検知期間73に比べて長い時間に設定されている為、負荷ショート40が発生しているときのインジェクタ駆動電流は負荷ショート診断検知期間74の期間内に負荷ショート検知しきい値70に到達する事が出来る。そして、比較部57で比較され、負荷ショート検知信号39が出力される事となる。
図9は、負荷ショート発生時に通常の昇圧電圧を用いてインジェクタ電流の駆動をした場合(VH駆動の場合)のインジェクタ制御装置1000の動作(通常の昇圧動作)を説明するタイミングチャートである。まず、インジェクタ制御信号10が入力されると、インジェクタに電流を通電するために、VHハイサイド制御信号14、及びローサイド制御信号22がハイとなり、VHハイサイドMOS15を経由して、インジェクタ電流が通電される。しかし、インジェクタの駆動負荷26の上下端が短絡する負荷ショート40が発生している為、インジェクタ電流130は急峻に立ち上がる。しかし、電圧昇圧制御部4から得られる昇圧電圧によって駆動されている為、図8のタイミングチャートに示すバッテリー電源電圧VB3を用いた電流駆動時の電流立ち上がり130に比べれば、その立ち上がり時間は早くなる。したがって、上述したバッテリー電源電圧VB3を用いた場合の検知期間74に比べて短い時間に設定されている負荷ショート診断検知期間73の期間内に、負荷ショート40が発生しているときのインジェクタ駆動電流は負荷ショート検知しきい値70に到達する。そして、比較手段57で比較され、負荷ショート検知信号39が出力される事となる。
なお、負荷ショート40が発生してしないときの通常の昇圧動作(VH駆動時)においては、図10に示すとおり、インジェクタ電流の傾きはゆるやかとなることで、インジェクタ電流のピークが、バッテリー電源電圧VB3を用いた場合の負荷ショート検知期間74よりも短い負荷ショート検知時間73にかからないことから、負荷ショート検知しきい値70以上にインジェクタ電流のピークがあった場合でも負荷ショート検知はしないため誤検知とはならない。このように、負荷ショート診断検知期間を昇圧電圧の有無によって切り替える事により、昇圧電圧が無い場合でも負荷ショートを検知する事が可能となる。
本実施の形態に係るインジェクタ制御装置1000は、インジェクタドライバ制御部11と、検知期間可変異常電流検知部41とを有する。インジェクタドライバ制御部11のVBハイサイドスイッチ制御部1120は、インジェクタの駆動負荷26の一端410をバッテリー電源1に接続するためにVBハイサイド駆動MOS19をオンにするハイレベルのVBハイサイド制御信号16を出力し、インジェクタの駆動負荷26の一端410をバッテリー電源1から切り離して開放させるためにVBハイサイド駆動MOS19をオフにするローレベルのVBハイサイド制御信号16を出力する。インジェクタドライバ制御部11のローサイドスイッチ制御部1130は、インジェクタの駆動負荷26の他端420を接地するためにローサイド駆動MOS23をオンにするハイレベルのローサイド制御信号20を出力し、インジェクタの駆動負荷26の他端420を接地させずに開放させるためにローサイド駆動MOS23をオフにするローレベルのローサイド制御信号20を出力する。
検知期間可変異常電流検知部41の負荷ショート検知部60は、インジェクタの駆動負荷26の一端410と他端420とが短絡されることによるインジェクタの負荷ショートを診断する負荷ショート診断検知期間74において、インジェクタの駆動負荷26を流れるインジェクタ駆動電流27のインジェクタ駆動電流値が負荷ショート検知しきい値70を超過した場合、負荷ショートを検知する。負荷ショート検知部60によって負荷ショートが検知されたとき、インジェクタドライバ制御部11のVBハイサイドスイッチ制御部1120はローレベルのVBハイサイド制御信号16を出力するとともに、インジェクタドライバ制御部11のローサイドスイッチ制御部1130はローレベルのローサイド制御信号20を出力する。
負荷ショート検知しきい値70は、負荷ショート診断検知期間74以外の他の期間においてインジェクタ駆動電流27の過電流診断に用いられる電流診断しきい値54よりも低い。
したがって、本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000においては、バッテリー電源1のバッテリー電圧VB3が低下した際、昇圧電圧によるインジェクタ電流の駆動を行わない場合でも、インジェクタの負荷ショートが診断および検知されるので、負荷ショートが検知されずにインジェクタ駆動電流が減衰し過ぎたり、停止したりする事を防止できる。
本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000のインジェクタドライバ制御部11は、VHハイサイドスイッチ制御部1110をさらに有する。VHハイサイドスイッチ制御部1110は、バッテリー電源1からの供給電圧を昇圧する電圧昇圧制御部4にインジェクタの駆動負荷26の一端410を接続するためにVHハイサイド駆動MOS15をオンにするハイレベルのVHハイサイド制御信号12を出力し、インジェクタの駆動負荷26の一端410を電圧昇圧制御部4から切り離して開放させるためにVHハイサイド駆動MOS15をオフにするローレベルのVHハイサイド制御信号12を出力する。
VBハイサイドスイッチ制御部1120によってローレベルのVBハイサイド制御信号16が出力され、かつVHハイサイドスイッチ制御部1110によってハイレベルのVHハイサイド制御信号12が出力されると、負荷ショート検知部60は、負荷ショート診断検知期間73において、インジェクタ駆動電流値が負荷ショート検知しきい値70を超過した場合、負荷ショート40を検知する。負荷ショート検知部60によって負荷ショート40が検知されたとき、さらにVHハイサイドスイッチ制御部1110はローレベルのVHハイサイド制御信号12を出力する。負荷ショート診断検知期間73は、負荷ショート診断検知期間74よりも短い。
したがって、本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000においては、昇圧電圧によるインジェクタ電流27の駆動を行う場合でも、インジェクタの負荷ショート40が診断および検知されるとともに、正常なインジェクタ駆動電流27の上昇時にインジェクタの負荷ショート40を誤検知することを防止できる。
本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000が有する検知期間可変異常電流検知部41は、第1実施形態におけるしきい値可変異常電流検知部34が有する負荷ショート検知しきい値生成部510と同様に、負荷ショート検知しきい値生成部700を有している。第1実施形態の負荷ショート検知しきい値生成部510と同様に、負荷ショート検知しきい値生成部700は、バッテリー電源電圧VB3を取得して、バッテリー電源電圧VB3に応じて負荷ショート検知しきい値70を生成することとしてもよい。第1実施形態の負荷ショート検知しきい値生成部510と同様に、負荷ショート検知しきい値生成部700が、バッテリー電源電圧VB3を抵抗分割することによって負荷ショート検知しきい値70を生成する電気回路であってもよい。
<第3実施形態>
図11は、本発明の第3実施形態に係るインジェクタ制御装置1000および関連する周辺装置を表す図である。インジェクタ制御装置1000は、例えば、後述するインジェクタドライバ制御部11と、しきい値可変異常電流検知部34と、昇圧電圧無し制御部35とを含む。図11において、電圧昇圧制御部4は無く、インジェクタの駆動負荷26はバッテリー電源電圧3のみで駆動される。駆動負荷26の下端は、電圧クランプ部43によって、所定の電圧に電圧クランプされる。
このように昇圧電圧を用いない構成においても、第1実施形態と同様にしきい値可変異常電流検知部34を用いて、負荷ショート診断検知期間111の間は、インジェクタ電流の異常を検知するしきい値56を、バッテリー電源電圧VB3が低い場合でも十分に検知可能となるように低く負荷ショート検知しきい値51に設定すればよい。負荷ショート診断検知期間111終了後は、しきい値56を通常の電流診断しきい値54に戻す事によって、バッテリー電圧によらず、常に負荷ショートを検知し、通常駆動時は誤検出に至らない、インジェクタ制御装置1000を提供可能となる。
本実施の形態に係るインジェクタ制御装置1000は、インジェクタドライバ制御部11と、しきい値可変異常電流検知部34とを有する。インジェクタドライバ制御部11のVBハイサイドスイッチ制御部1120は、インジェクタの駆動負荷26の一端410をバッテリー電源1に接続するためにVBハイサイド駆動MOS19をオンにするハイレベルのVBハイサイド制御信号16を出力し、インジェクタの駆動負荷26の一端410をバッテリー電源1から切り離して開放させるためにVBハイサイド駆動MOS19をオフにするローレベルのVBハイサイド制御信号16を出力する。インジェクタドライバ制御部11のローサイドスイッチ制御部1130は、インジェクタの駆動負荷26の他端420を接地するためにローサイド駆動MOS23をオンにするハイレベルのローサイド制御信号20を出力し、インジェクタの駆動負荷26の他端420を接地させずに開放させるためにローサイド駆動MOS23をオフにするローレベルのローサイド制御信号20を出力する。
しきい値可変異常電流検知部34の負荷ショート検知部60は、インジェクタの駆動負荷26の一端410と他端420とが短絡されることによるインジェクタの負荷ショートを診断する負荷ショート診断検知期間111において、インジェクタの駆動負荷26を流れるインジェクタ駆動電流27のインジェクタ駆動電流値が負荷ショート検知しきい値51を超過した場合、負荷ショート40を検知する。負荷ショート検知部60によって負荷ショート40が検知されたとき、インジェクタドライバ制御部11のVBハイサイドスイッチ制御部1120はローレベルのVBハイサイド制御信号16を出力するとともに、インジェクタドライバ制御部11のローサイドスイッチ制御部1130はローレベルのローサイド制御信号20を出力する。
負荷ショート検知しきい値51は、負荷ショート診断検知期間111以外の他の期間においてインジェクタ駆動電流27の過電流診断に用いられる電流診断しきい値54よりも低い。
したがって、本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000においては、バッテリー電源1のバッテリー電圧VB3が低下した際、昇圧電圧によるインジェクタ電流27の駆動を行わない場合でも、インジェクタの負荷ショート40が診断および検知されるので、負荷ショート40が検知されずにインジェクタ駆動電流27が減衰し過ぎたり、停止したりする事を防止できる。
本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000が有するしきい値可変異常電流検知部34は、第1実施形態と同様に、負荷ショート検知しきい値生成部510を有している。第1実施形態と同様に、負荷ショート検知しきい値生成部510は、バッテリー電源電圧VB3を取得して、バッテリー電源電圧VB3に応じて負荷ショート検知しきい値51を生成することとしてもよい。第1実施形態と同様に、負荷ショート検知しきい値生成部510が、バッテリー電源電圧VB3を抵抗分割することによって負荷ショート検知しきい値51を生成する電気回路であってもよい。
本実施形態に係るインジェクタ制御装置1000のように昇圧電圧を用いない構成においても、第2実施形態と同様に検知期間可変異常電流検知部41を用いて、負荷ショート診断検知期間生成部72によって生成された昇圧無し負荷ショート診断検知期間信号74の間は、インジェクタ電流の異常を検知するしきい値56を、バッテリー電源電圧VB3が低い場合でも十分に検知可能となるように低く負荷ショート検知しきい値70に設定することとしてもよい。負荷ショート診断検知期間74終了後は、しきい値56を通常の電流診断しきい値54に戻す事によって、バッテリー電圧によらず、常に負荷ショートを検知し、通常駆動時は誤検出に至らない、インジェクタ制御装置1000を提供可能となる。
1 バッテリー電源、3 バッテリー電圧VB、4 電圧昇圧制御部、
11 インジェクタドライバ制御部、
12 VHハイサイド制御信号、15 VHハイサイド駆動MOS、
16 VBハイサイド制御信号、19 VBハイサイド駆動MOS、
20 ローサイド制御信号、23 ローサイド駆動MOS、
26 インジェクタの駆動負荷、27 インジェクタ駆動電流、
34 しきい値可変異常電流検知部、
40 負荷ショート、41 検知期間可変異常電流検知部、
50、 51、70 負荷ショート検知しきい値、
54 電流診断しきい値、58 負荷ショート診断検知期間生成部、
60 負荷ショート検知部、61、62 電気抵抗
71 負荷ショート診断検知期間(昇圧電圧有り)生成部、
72 負荷ショート診断検知期間(昇圧電圧無し)生成部、
73 負荷ショート診断検知期間(昇圧電圧有り)信号、
74 負荷ショート診断検知期間(昇圧電圧無し)信号、
111 負荷ショート診断検知期間、
410 インジェクタの駆動負荷の一端、420 インジェクタの駆動負荷の他端、
500 負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧有り)生成部、
510 負荷ショート検知しきい値(昇圧電圧無し)生成部、
540 過電流診断しきい値生成部、700 負荷ショート検知しきい値生成部、
1000 インジェクタ制御装置、
1110 VHハイサイドスイッチ制御部、1120 VBハイサイドスイッチ制御部、
1130 ローサイドスイッチ制御部

Claims (5)

  1. インジェクタの一端をバッテリー電源に接続するために第1スイッチをオンにする第1制御信号を出力し、前記一端を前記バッテリー電源から切り離して開放させるために前記第1スイッチをオフにする第2制御信号を出力する第1スイッチ制御部と、
    前記インジェクタの他端を接地するために第2スイッチをオンにする第3制御信号を出力し、前記他端を接地させずに開放させるために前記第2スイッチをオフにする第4制御信号を出力する第2スイッチ制御部と、
    前記インジェクタを駆動するためのインジェクタ制御信号に基づいて、前記一端と前記他端とが短絡されることによる前記インジェクタの負荷ショートを診断するための第1負荷ショート診断検知期間を生成する検知期間生成部と、
    前記第1負荷ショート診断検知期間において、前記インジェクタを流れるインジェクタ駆動電流のインジェクタ駆動電流値が第1負荷ショート検知しきい値を超過した場合、前記負荷ショートを検知する負荷ショート検知部と
    前記第1負荷ショート診断検知期間以外の他の期間において、前記インジェクタ駆動電流値が電流診断しきい値を超過した場合、前記インジェクタに異常な電流が流れたことを検出するインジェクタ過電流検出部とを備え、
    前記負荷ショート検知部によって前記負荷ショートが検知されたとき、前記第1スイッチ制御部は前記第2制御信号を出力するとともに、前記第2スイッチ制御部は前記第4制御信号を出力し、
    前記第1負荷ショート検知しきい値は、前記電流診断しきい値よりも低いことを特徴とするインジェクタ制御装置。
  2. 請求項1に記載のインジェクタ制御装置において、
    前記バッテリー電源からの供給電圧を昇圧する電圧昇圧制御部に前記一端を接続するために第3スイッチをオンにする第5制御信号を出力し、前記一端を前記電圧昇圧制御部から切り離して開放させるために前記第3スイッチをオフにする第6制御信号を出力する第3スイッチ制御部をさらに備え、
    前記第1負荷ショート診断検知期間において、前記第1スイッチ制御部によって前記第2制御信号が出力され、かつ前記第3スイッチ制御部によって前記第5制御信号が出力されると、前記負荷ショート検知部は、前記インジェクタ駆動電流値が、第2負荷ショート検知しきい値を超過した場合、前記負荷ショートを検知し、
    前記負荷ショート検知部によって前記負荷ショートが検知されたとき、さらに前記第3スイッチ制御部は前記第6制御信号を出力し、
    前記第2負荷ショート検知しきい値は、前記第1負荷ショート検知しきい値よりも高くかつ前記電流診断しきい値よりも低いことを特徴とするインジェクタ制御装置。
  3. 請求項1に記載のインジェクタ制御装置において、
    前記バッテリー電源からの供給電圧を昇圧する電圧昇圧制御部に前記一端を接続するために第3スイッチをオンにする第5制御信号を出力し、前記一端を前記電圧昇圧制御部から切り離して開放させるために前記第3スイッチをオフにする第6制御信号を出力する第3スイッチ制御部をさらに備え、
    前記第1スイッチ制御部によって前記第2制御信号が出力され、かつ前記第3スイッチ制御部によって前記第5制御信号が出力されると、前記負荷ショート検知部は、第2負荷ショート診断検知期間において、前記インジェクタ駆動電流値が前記第1負荷ショート検知しきい値を超過した場合、前記負荷ショートを検知し、
    前記負荷ショート検知部によって前記負荷ショートが検知されたとき、さらに前記第3スイッチ制御部は前記第6制御信号を出力し、
    前記第2負荷ショート診断検知期間は、前記第1負荷ショート診断検知期間よりも短いことを特徴とするインジェクタ制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のインジェクタ制御装置において、
    前記バッテリー電源のバッテリー電源電圧に応じて前記第1負荷ショート検知しきい値を生成する負荷ショート検知しきい値生成部をさらに備えることを特徴とするインジェクタ制御装置。
  5. 請求項4に記載のインジェクタ制御装置において、
    前記負荷ショート検知しきい値生成部は、前記バッテリー電源電圧を抵抗分割することによって前記第1負荷ショート検知しきい値を生成する電気回路であることを特徴とするインジェクタ制御装置。
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