JP6094390B2 - 化成処理性に優れた冷延鋼板 - Google Patents

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本発明は、化成処理性に優れた冷延鋼板に関し、特に、化成処理性に優れ極低炭素鋼からなる冷延鋼板に関する。
冷延鋼板は、自動車、家電製品、建材等の広い分野において様々な用途に使用されている。冷延鋼板は、多くの場合、その表面に塗装を施して使用される。この場合、冷延鋼板の表面には、通常、塗装のための下地処理である化成処理(代表的には、リン酸塩処理)が施される。化成処理により、化成結晶被膜が形成され、この化成結晶被膜により、耐食性、およびその上に形成される塗装被膜との密着性が得られる。このため、冷延鋼板には、化成処理性(リン酸塩処理性)が良好であること、すなわち、短時間に良好な化成結晶被膜を形成できることが求められる。
ところで、亜鉛めっき鋼板の適用範囲が拡大されるようになり、これに伴い、亜鉛めっき鋼板に対する化成処理速度に比較して、一部の冷延鋼板で化成結晶被膜の形成速度が劣ることが問題となっている。亜鉛めっき鋼板と冷延鋼板との対比において、このような冷延鋼板を用いた場合、良好な化成結晶被膜を成長させようとすると、生産性が低下し、短時間で化成結晶被膜を成長させようとすると、所望の品質の化成結晶被膜を形成できず、耐食性、および塗装被膜との密着性が低下する。
鋼板の化成処理性には、化成処理液の組成等の化成処理条件も影響するが、鋼板自体の性質が化成処理性に大きな影響を及ぼすことが多い。特に、C含有率を0.01質量%以下にまで低減した極低炭素鋼からなる冷延鋼板では、化成結晶の成長速度の遅さが問題になる場合が多い。
冷延鋼板の化成処理性に関する従来技術として、下記のものがある。
たとえば、特許文献1には、鋼板の表層に残留歪みを有するとともに、鋼中に所定量のセメンタイトが析出してなる冷延鋼板は、化成処理性が良好であることが記載されている。しかしながら、この技術を適用可能な鋼板組成は限られており、特に、極低炭素鋼板に、この技術を適用することは難しい。
また、特許文献2には、極低炭素冷延鋼板の製造方法として、焼鈍前に、酸基を有する界面活性有機化合物ならびにその金属塩およびエステル化誘導体からなる群から選ばれる少なくとの1種の有機化合物を含む溶液で、鋼板を浸漬処理することで、化成処理性に優れた極低炭素冷延鋼板が製造できることが記載されている。しかしながら、亜鉛めっき鋼板と同等の化成処理性を確保するという昨今の自動車メーカーの要望に応えるには、この方法は必ずしも充分に効果があるとは言えない。
一方、特許文献3には、焼鈍後の冷延鋼板の表面に、薄くNiをめっきすることで、化成処理性を向上する技術が提案されており、この技術は、幅広く採用されている。しかしながら、極低炭素鋼板においては、Niをめっきしても、必ずしも充分な化成処理性を確保できない。また、Niをめっきすると、鋼板表面が、活性化して、防錆油に含まれる油性剤との親和力が強くなるために、化成処理前の脱脂洗浄工程で、鋼板表面が水をはじき、脱脂・洗浄不良が生じやすくなるという問題も指摘されている。さらに、箱焼鈍の場合は、焼鈍とNiめっきとをインラインで行うことができない。
高張力鋼板を対象とする場合においては、特許文献4および5には、鋼中に含有されるSiやMnの表面濃化状態をコントロールして化成処理性を確保する技術が記載されている。これらの技術は、鋼中のSiおよびMnが表面に酸化物として濃化するのを抑制または防止することで、この酸化物の濃化による化成処理性の悪化を抑えるという技術的思想に基づく。しかしながら、特許文献4および5の技術には、適用可能な鋼板組成に制約がある。たとえば、鋼のC含有率は、特許文献4および5では、それぞれ、0.1質量%超、および0.01〜0.3質量%に限定される。
特開平8−134536号公報 特開平9−3534号公報 特開昭57−2889号公報 特開2004−323969号公報 特開2008−121045号公報
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、鋼板の組成に制約されることなく、特に極低炭素鋼である場合においても、亜鉛系めっき鋼板と同等程度の良好な化成処理性を示す冷延鋼板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは、化成処理による被膜の形成過程を詳細に検討した。代表的な化成処理であるリン酸亜鉛処理では、以下の反応によりリン酸亜鉛被膜が析出すると考えられている。
[アノード反応]
Fe → Fe2+ + 2e-
[カソード反応]
10H+ + NO3 - +8e- → NH4 + + 3H2
2H+ + 2e- → H2
[被膜析出反応]
2H2PO4 - + 2Zn2+ +Fe2+ +4H2
→ Zn2Fe(PO42・4H2O (フォスフォフィライト) + 4H+
これらの反応では、鋼板の表面において金属Feが露出している部分で、エッチング反応が起こり、これに伴って、カソード反応としてH+が消費されて、化成処理液において鋼板との界面近傍の部分のpHが上昇する。これにより、その部分の化成処理液に対してリン酸塩が不溶性を有するようになり、リン酸塩の結晶(フォスフォフィライト)が固相として析出し、成長する。
極低炭素鋼板は、添加元素の量が少ない点で純鉄に近く、添加元素をより多く含む低炭素鋼板や高張力鋼板に比較して、鋼板表面での金属Feの露出割合が大きいと考えられる。たとえば、高張力鋼板の場合は、鋼板表層にSi酸化物やMn酸化物が生成しているので、その分、金属Feの露出割合は小さくなり、Feのエッチングは妨げられる。このため、「鋼板表面での金属Feの露出割合が大きいほど、Feのエッチング反応(アノード反応)の速度が大きくなって、化成結晶の成長速度が大きくなる」のであれば、低炭素鋼板や高張力鋼板に比較して、極低炭素鋼板で、化成結晶の成長速度が大きくなると考えられる。
しかしながら、実際には、化成結晶の成長速度は、低炭素鋼板や高張力鋼板に比較して、極低炭素鋼板において、遅くなる。一例として、標準的な化成処理条件で化成処理を実施し、処理時間に対して被膜付着量の増加が飽和したときに化成処理反応が完了したとすると、亜鉛めっき鋼板では約60秒で化成処理反応が完了するのに対して、極低炭素鋼板では約120秒で化成処理反応が完了する。
この理由について、本発明者らは、「極低炭素鋼板の場合は、純鉄に近いためにカソード反応のサイトが少なく、H+が消費されにくくなっていて、化成処理液において鋼板との界面近傍の部分のpHが上昇するのに時間がかかるため、化成結晶の成長反応が遅くなる」と考えた。このように、本発明者らのモデルによれば、極低炭素鋼板においては、鋼板表面での金属Feの露出割合が小さいためにリン酸亜鉛結晶の成長が遅いのではない。
そこで、本発明者らは、極低炭素鋼板の表面を、前記カソード反応が生じやすい状態とするべく検討を進めた。本発明は、このような検討により得られた知見に基づいて完成されたものであり、下記の冷延鋼板を要旨としている。
C、およびMnの含有率が、質量%で、それぞれ、0.01%以下、および0.5%以下であり、表面にオルトケイ酸ナトリウムに起因する酸化物が分散して付着している冷延鋼板であって、
当該鋼板表面をSEM観察したときの単位面積あたりの前記酸化物の占める面積率をM(%)、前記酸化物の平均径をD(μm)とし、前記酸化物面積率Mおよび前記酸化物平均径Dが下記(1)式および(2)式の関係を満たすことを特徴とする、冷延鋼板。
5≦M≦50 ・・・(1)
0.005×M≦D≦0.35 ・・・(2)
前記酸化物は、Siを含む酸化物であってもよい。
当該冷延鋼板に含有するSiの量は、質量%で、Si:0.1%以下であってもよい
本発明の冷延鋼板は、良好な化成処理性を有する。
この冷延鋼板を製造する際に、ケイ酸系アルカリ脱脂剤を含有する洗浄液を用いて脱脂洗浄することにより、上記酸化物として、Siを含むものが得られる。このような製造方法は、低コストで実施することができる。換言すれば、本発明の冷延鋼板で、前記酸化物がSiを含む酸化物であるものは、低コストにすることができる。
冷延鋼板のSi含有率が0.1質量%以下であれば、表面が上記(1)式および(2)式の関係を満たす冷延鋼板が得やすくなる。
また、通常、質量%で、C含有率が0.01%以下、かつ、Mn含有率が0.5以下の冷延鋼板に対しては、良好に化成処理を施すことが困難である。本発明においては、このような組成の冷延鋼板に対しても、良好に化成処理を施すことができる。
化成処理性が良好な冷延鋼板の表面について得た像であって、図1(a)は、AsB像であり、図1(b)は、図1(a)のAsB像に基づいて得た二値化像である。 化成処理性が良好ではない冷延鋼板の表面について得た像であって、図2(a)は、AsB像であり、図2(b)は、図2(a)のAsB像に基づいて得た二値化像である。 表2のNo.1の条件で焼鈍した冷延鋼板表面のAsB像である。 表2のNo.2の条件で焼鈍した冷延鋼板表面のAsB像である。 表2のNo.3の条件で焼鈍した冷延鋼板表面のAsB像である。 表2のNo.4の条件で焼鈍した冷延鋼板表面のAsB像である。 表2のNo.1の条件で焼鈍し化成処理を施した冷延鋼板のSEM像である。 表2のNo.2の条件で焼鈍し化成処理を施した冷延鋼板のSEM像である。 表2のNo.3の条件で焼鈍し化成処理を施した冷延鋼板のSEM像である。 表2のNo.4の条件で焼鈍し化成処理を施した冷延鋼板のSEM像である。 冷延鋼板に対する化成処理と同じ時間で化成処理した亜鉛めっき鋼板のSEM像である。 酸化物面積率、および酸化物平均径と、化成処理性の良否との関係を示す図である。 均熱時間、および均熱温度と、化成処理性の良否との関係を示す図である。
1.本発明の冷延鋼板
上述のように、本発明の冷延鋼板は、C、およびMnの含有率が、質量%で、それぞれ、0.01%以下、および0.5%以下であり、表面にオルトケイ酸ナトリウムに起因する酸化物が分散して付着している冷延鋼板であって、
当該鋼板表面をSEM観察したときの単位面積あたりの前記酸化物の占める面積率をM(%)、前記酸化物の平均径をD(μm)とし、前記酸化物面積率Mおよび前記酸化物平均径Dが下記(1)式および(2)式の関係を満たすことを特徴とする、冷延鋼板である。
5≦M≦50 ・・・(1)
0.005×M≦D≦0.35 ・・・(2)
酸化物面積率M、および酸化物平均径Dが上記(1)式および(2)式の関係を満たすことにより、冷延鋼板の表面は、前記アノード反応およびカソード反応が生じやすい状態となり、良好に化成処理できる。
1−1.冷延鋼板の表面に付着している酸化物について
酸化物面積率Mは、冷延鋼板表面に付着している酸化物が、下地となる冷延鋼板表面をどの程度の割合で覆っているかを示す指標となる。この酸化物は、カソードサイトを提供し、冷延鋼板表面は、主としてアノードサイトを提供する。酸化物面積率Mが小さくなると、カソードサイトが少なくなって、上述のカソード反応の速度が遅くなり、一方、酸化物面積率Mが大きくなると、アノードサイトが少なくなって、上述のアノード反応の速度が遅くなる。上述の被膜析出反応を迅速に進行させるためには、アノード反応、およびカソード反応のいずれもが、あるレベルより遅くならないようにする必要がある。このためには、酸化物面積率Mが、上記(1)式で規定される範囲内に入るようにする必要がある。
また、酸化物面積率Mが上記(1)式の関係を満たす場合であっても、酸化物平均径Dが、上記(2)式で規定される範囲を外れる場合は、冷延鋼板の化成処理性は劣る。酸化物平均径Dが大きすぎる(0.35<D)場合は、酸化物が局所的に広い範囲にわたって鋼板表面を被覆している。一方、酸化物平均径Dが小さすぎる(D<0.005×M)場合は、粒子として認識可能な酸化物に対して認識できない微細な酸化物の割合が増え、そのような微細な酸化物によってアノードサイトが広く被覆されていると考えられる。いずれの場合においても、効率的な被膜析出反応が阻害されて、化成処理性が低下するものと推定される。
上記(1)式および(2)式の関係を満たすとき、多くの場合、大部分の酸化物は、粒状である。
後述の実施例で示すように、酸化物がSiを含むものであるとき、本発明の上述の効果が得られることが確認された。このSiを含む酸化物は、実質的に、SiおよびOのみからなるものに限られず、たとえば、鋼の成分であるMnやAl、または脱脂剤に起因するアルカリ成分を含むものであってもよい。
本発明は、Siを含む酸化物が鋼板表面においてカソードサイトを提供するとの推定に基づいている。鋼板表面の酸化物は、Siを含まないものであっても、カソードサイトを提供すると考えられるので、本発明において、鋼板表面の酸化物は、Siを含むものに限られない。
次に、酸化物がSiを含むものである場合を例として、酸化物面積率M、および酸化物平均径Dの算出手順について説明する。酸化物面積率Mは、たとえば、下記1)〜3)の手順により求めることができる。
1)AsB(Angle Selective Backscattered Electron;角度選択反射電子)検出器を付帯したFE−SEM(Field Emission Scanning Electron Microscope;電界放出型電子顕微鏡)を用いて、鋼板表面の任意の領域について、たとえば、5000倍の倍率で、AsB検出器で撮影する。
必要に応じて、鋼板表面の付着物がSiを含むものであることを確認してもよい。たとえば、Fe−SEMが、EDX(Energy-Dispersive X-ray;エネルギー分散X線)分析装置を付帯しているものであれば、EDX分析装置により、鋼板上の付着物が、Siを含む酸化物であるか否かを確認することができる。
2)上記1)で得られたAsB像において、任意の5つの領域を選択する。それぞれの領域について、AsB像を構成する各点の輝度を、Siを含む酸化物と当該酸化物の下地をなす冷延鋼板表面(以下、「鉄地」という。)とのいずれかに対応させるように二値化して表した像(以下、「二値化像」という。)を得る。各領域は、たとえば、面積が28μm2(7μm×4μm)の長方形の領域とする。
AsB像では、観察対象を構成する原子の原子番号が像の輝度に大きく影響するので、Siを含む酸化物とFeとは輝度が大きく異なり、Siを含む酸化物と鉄地とを、容易に識別できる。したがって、AsB像の各点の輝度に基づく二値化により、Siを含む酸化物の領域と鋼板が露出している領域とを識別することができる。
ただし、AsB像において、Siを含む酸化物に相当する連続した領域内で輝度が大きく異なることや、鉄地の結晶粒界の輝度がSiを含む酸化物の輝度と同程度になることがある。これらの場合、特定の輝度を閾値として二値化しても、Siを含む酸化物と、鉄地とを、正確に識別することができない。正確な識別を行うために、目視判断により、Siを含む酸化物が占める領域を特定することとしてもよい。たとえば、AsB像に、透明なシートを重ね、目視により、このシート上でSiを含む酸化物に相当すると判断される領域を、油性マーキングペン等で塗りつぶして二値化像を得てもよい。
図1および図2に、AsB像および二値化像の例を示す。図1は、化成処理性が良好な冷延鋼板の表面について得た像であって、図1(a)は、AsB像であり、図1(b)は、図1(a)のAsB像に基づいて得た二値化像である。図2は、化成処理性が良好ではない冷延鋼板の表面について得た像であって、図2(a)は、AsB像であり、図2(b)は、図2(a)のAsB像に基づいて得た二値化像である。図1(b)および図2(b)の二値化像において、鉄地に相当する領域、およびSiを含む酸化物に相当する領域は、それぞれ、黒色、および白色で表わされている。
3)二値化像から、Siを含む酸化物に相当する領域であって互いに離隔した領域のそれぞれについて、当該領域の面積を算出する。また、算出された各領域の面積に基づき、各領域の円形相当の直径を算出する。
上記面積および直径の算出は、上述のAsB像から選択された5つの領域のそれぞれについて行う。その領域毎に、Siを含む酸化物に相当する領域の面積を合計し、さらに、この合計面積を、当該5つの領域について合計した値を求め、この合計値の当該5つの領域の全面積に対する比率を、酸化物面積率M(%)とする。また、当該5つの領域内の全粒子の円相当径の平均値を、酸化物平均径D(μm)とする。
二値化像からの酸化物面積率M、および酸化物平均径Dの算出は、市販の画像解析ソフトを用いて実施することができる。
ここで、面積が0.001μm2未満の微小領域については、輝度によりSiを含む領域に相当すると判断される場合であっても、そのような微小領域は、異物、または鉄地の微細なエッジでのハレーションによるものである可能性が高い。また、当該微小領域が、Siを含む酸化物であったとしても、その微小領域は、実質的にカソードサイトを提供する(脱ガス反応の起点として寄与する)ものではない可能性がある。このため、面積が0.001μm2未満の微小領域は、Siを含む酸化物に相当する領域の合計面積、および酸化物平均径Dを算出する際の対象外とする。
図1の冷延鋼板では、酸化物面積率Mが28.87%であり、酸化物平均径Dが0.164μmである。図2の冷延鋼板では、酸化物面積率Mが25.24%であり、酸化物平均径Dが0.113μmである。図1および図2の冷延鋼板は、いずれも、(1)式の関係を満たす。一方、(2)式の関係は、図1の冷延鋼板は満たすが、図2の冷延鋼板は満たさない。
1−2.冷延鋼板の組成
本発明において、冷延鋼板の組成は、C、およびMnの含有率が、質量%で、それぞれ、0.01%以下、および0.5%以下である。冷延鋼板のSi含有率が0.1質量%以下であると、後述の製造方法により、表面が上記(1)式および(2)式の関係を満たす冷延鋼板が得やすくなる。
また、従来の冷延鋼板は、質量%で、C含有率が0.01%以下、かつMn含有率が0.5%以下である場合は、良好な化成処理性を得ることができなかったが、本発明の冷延鋼板は、このような組成を有(極低炭素鋼である)、良好な化成処理性を得ることができる。冷延鋼板中のCおよびMnが、化成処理性に与える影響は、以下のとおりである。
冷延鋼板のC含有率が0.01%を超える場合、セメンタイトが析出し冷延鋼板表面に現れやすくなる。表面にセメンタイトが現れた冷延鋼板は、(1)式および(2)式の関係を満たさない場合でも、良好な化成処理性を有することが多い。
Mnは、焼鈍時に冷延鋼板表面に濃化しやすく、この場合、Feのエッチング反応を妨げる一方、冷延鋼板中でMnSを形成して、これが上述のセメンタイトと同様に作用すると考えられる。実際には、Mnの含有率が0.5質量%以上である場合は、Mnは、化成処理性の向上に寄与し得る。このように、Mnの含有率が高い場合は、(1)式および(2)式の関係を満たさない場合でも、良好な化成処理性が得られることがある。
したがって、冷延鋼板中のC、およびMnの含有率が、質量%で、それぞれ、0.01%以下、および0.5%以下であることにより、本発明は、有効である。
2.本発明の冷延鋼板の製造方法
本発明の冷延鋼板の製造方法は、特に限定されないが、以下、好適な製造方法を説明する。以下に説明する製造方法は、鋼板を冷間圧延して得られた冷延鋼板について、脱脂剤を用いて脱脂洗浄し、引き続きバッチ焼鈍(箱焼鈍)するものである。これによって、冷延鋼板の表面に粒状のSi酸化物が形成される。
2−1.脱脂工程
一般に、冷延鋼板の製造工程では、冷間圧延後、焼鈍前に、脱脂剤を含む洗浄液を用いて、鋼板表面を脱脂洗浄する。脱脂方法の例として、スプレーにより洗浄液を冷延鋼板表面に供給すること、冷延鋼板を洗浄液に浸漬すること、および洗浄液中での冷延鋼板の電解脱脂を挙げることができる。本発明の冷延鋼板を製造するための好適な方法においても、このような脱脂洗浄を行う。脱脂洗浄後は、冷延鋼板を、そのまま乾燥してもよいし、水洗した後に乾燥してもよい。
脱脂工程に用いる洗浄液として、ケイ酸系アルカリ脱脂剤の水溶液を用いる。後述するように、このような脱脂剤の成分が冷延鋼板の表面に残留することにより、表面にSiを含む酸化物が付着した冷延鋼板が得られる。脱脂剤としては、特に、オルトケイ酸ナトリウム(2Na2O・SiO2・xH2O)が好ましい。オルトケイ酸ナトリウムは、以下に説明する焼鈍工程の温度では、軟化、および流動化し、粒状化して、上記(2)式の関係を満たす酸化物を形成しやすい一方、低温(たとえば、60℃以下)での粘性が高いために、鋼板表面に残留してシリケート成分を提供しやすい。洗浄液としてオルトケイ酸ナトリウム水溶液を用いた場合、通常の電解洗浄ラインで、脱脂洗浄し水洗しても、オルトケイ酸ナトリウムに起因する成分が鋼板表面に、ある程度残存することが確認されている。
2−2.焼鈍工程
上述の脱脂工程を経た冷延鋼板を、還元雰囲気の焼鈍炉内で、均熱温度H(℃)と均熱時間T(hr)とが、下記(3)式の関係を満たすように、焼鈍する。
(H−650)×(T−10)≧200 ・・・(3)
焼鈍炉の還元雰囲気ガスは、水素濃度が40%以下で、残部が当該冷延鋼板に対して実質的に不活性なガスである混合ガスとする。
ここで、冷延鋼板の表面に、粒状化したSiを含む酸化物が形成される推定メカニズムについて説明する。以下、焼鈍時の雰囲気ガスの組成に関しては、水素濃度のみを記し、水素の残部は、当該冷延鋼板に対して不活性なガスであるものとする。このような不活性なガスの例として、窒素(N2)を挙げることができる。
ケイ酸系アルカリ脱脂剤は、600〜650℃以上の温度ではガラス状の流動体になる。均熱温度Hは、冷延鋼板の組成や、冷延鋼板に求められる機械特性によって異なるが、大半の場合は、650℃よりも高い温度(たとえば、700℃〜1000℃)に設定される。そのため、前述したような鋼板表面に付着したオルトケイ酸ナトリウムに起因する成分は、流動状態になると考えられる。
流動状態となった当該成分(流動体)は、鋼板表面に対する濡れ性が高い場合は、鋼板表面に濡れ広がり、一方、鋼板表面に対する濡れ性が低いと、粒状化するものと考えられる。流動体が濡れ広がった状態で焼鈍を完了すると、Siを含む酸化物が、膜状、すなわち、鋼板表面を広い領域にわたって連続して被覆した状態となり、これにより、化成処理時のアノード反応が阻害され、化成処理性が低下する。Siを含む酸化物が粒状になると、上述のように、良好な化成処理性が得られる。
冷延鋼板を、還元性が強い雰囲気(たとえば、水素濃度が100%の雰囲気)中で焼鈍すると、その冷延鋼板は、酸化物が広い領域にわたって連続して付着したものとなり、良好な化成処理性を有さない。これに対して、冷延鋼板を、還元性が弱い雰囲気、すなわち、Feに対しては還元性であるが、SiおよびMnに対してはわずかに酸化性である雰囲気中で焼鈍すると、当該冷延鋼板の表面に対する流動体の濡れ性が低くなる。このような雰囲気では、SiやMnが鋼板表面に濃化することを抑制できる。SiやMnが鋼板表面に濃化して、鋼板表面にSiやMnによる酸化被膜が形成されると、かえって、鋼板の表面に対する流動体の濡れ性は高くなり、流動体は粒状化しないと考えられる。
そこで、焼鈍雰囲気を、弱い還元性、具体的には、雰囲気中の水素濃度が40%以下とする。これにより、SiおよびMnの表面濃化を抑えることができる。水素濃度の下限に関しては、Feの酸化が進行しなければ足りるので、水素濃度は1%以上とする。
流動体の粒状化が進行するためには、上述の要件、すなわち、
(i) 脱脂剤の成分が流動化する十分高い(650℃より高い)均熱温度、および
(ii) 流動体が過度に濡れ広がらない鋼板表面が得られる焼鈍雰囲気(還元性)
に加えて、均熱時間が十分長いこと、すなわち、上記(3)式に示すように、10時間より長いことが必要となる。後述する実験例で示すように、均熱温度が高い場合は、均熱時間が短くても、粒状のSiを含む酸化物が得られる。このような関係があるため、均熱温度Hと均熱時間Tとが上記(3)式の関係を満たせば、上記(1)式および(2)式の関係を満たすSiを含む酸化物が得られる。
上述のように、本発明者らの推定メカニズムによれば、本発明において、冷延鋼板の表面に付着した酸化物は、必ずしも、Siを含むものである必要はない。しかしながら、製造上の利便性やコスト低減の点から、ケイ酸系アルカリ脱脂剤を含む洗浄液を用いて脱脂洗浄をすることが好ましく、この場合、冷延鋼板の表面に付着した酸化物として、Siを含むものが得られる。
(実施例1)
供試材として、表1に記載の組成を有するとともに、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、冷間圧延後に電解洗浄ラインで脱脂した冷延鋼板を用いた。電解洗浄ラインでの脱脂は、冷延鋼板を3%オルトケイ酸ナトリウム水溶液(温度:90℃)中に2分間浸漬して行った。
Figure 0006094390
この冷延鋼板を、試作機による箱焼鈍が可能な大きさに切り出し、切り出した2枚の鋼板を重ね合わせた状態で、表2に記載の条件(No.1〜4の各条件)で、箱焼鈍を行った。
Figure 0006094390
焼鈍後の鋼板の表面(焼鈍時に重ね合わせられていた面)を、前述の方法により、FE−SEM観察した。FE−SEM観察のための装置として、Carl Zeiss社製のSUPRA55VPを用いた。この装置は、AsB検出器を備えており、このAsB検出器により、加速電圧を5kV、作動距離(WD)を4.5mmとして、AsB像を撮影した。
図3〜図6に、それぞれ、表2のNo.1〜4の条件で焼鈍した冷延鋼板表面のAsB像を示す。このAsB像に基づいて、上述の方法で、酸化物面積率M、および酸化物平均径Dを求めた。
次に、焼鈍した上記鋼板に対して、日本ペイント社製の市販の化成処理液を用いて、化成処理を施した。この化成処理液は、リン酸亜鉛処理を行うためのもので、全酸度が22ptであり、遊離酸度が0.7ptであり、トーナー値が3.0ptであった。この化成処理液を43℃に調整し、この化成処理液に上記鋼板を、90秒間浸漬することにより、化成処理を行った。
このような化成処理を施した後、冷延鋼板の表面について、目視により外観を観察するとともに、SEMにより1000倍の倍率で観察し、化成結晶被膜の良否を判断した。
図7〜図10に、それぞれ、表2のNo.1〜4の条件で焼鈍した後化成処理を施した冷延鋼板のSEM像を示す。図11に、これらの冷延鋼板に対する化成処理と同じ時間で化成処理した亜鉛めっき鋼板のSEM像を示す。表3に、焼鈍条件毎に、酸化物面積率M、酸化物平均径D、および化成結晶被膜の良否を示す。
Figure 0006094390
No.2および3の焼鈍条件は、焼鈍雰囲気の水素濃度が40%以下との要件を満たすとともに、均熱温度H、および均熱時間Tは、上記(3)式の関係を満たす。このような条件で焼鈍した冷延鋼板の表面には、粒状の酸化物が付着しており(図4および図5参照)、酸化物面積率M、および酸化物平均径D(表3参照)は、(1)式および(2)式の関係を満たす。すなわち、No.2および3の条件で焼鈍して得られた冷延鋼板は、本発明の実施例である。これらの冷延鋼板では、化成処理後、化成結晶被膜が下地をなす冷延鋼板をほぼ完全に覆っており(図8および図9参照)、化成処理性が良好であった。これらの化成結晶被膜は、亜鉛めっき鋼板に対して同じ条件で化成処理をしたときに得られる化成結晶被膜(図11参照)と同等の被覆性を有していた。
一方、No.1の焼鈍条件は、焼鈍雰囲気の水素濃度が40%以下との要件は満たすが、均熱時間Tが短いことにより、均熱温度H、および均熱時間Tが上記(3)式の関係を満たさなかった。また、No.4の焼鈍条件は、均熱温度H、および均熱時間Tは上記(3)式の関係を満たすが、焼鈍雰囲気の水素濃度が40%以下との要件は満たさなかった。
これらの条件で焼鈍した冷延鋼板の表面には、図4および図5の粒状の酸化物と比べて、大きな面積を有する膜状の酸化物、および小さな酸化物が付着していた(図3および図6参照)。いずれの冷延鋼板も、酸化物面積率Mは(1)式の関係を満たしたが、酸化物平均径Dは(2)式の関係を満たさなかった。すなわち、No.1および4の条件で焼鈍して得られた冷延鋼板は、本発明の実施例ではない。これらの冷延鋼板は、化成処理後、いずれも、化成処理性が良好ではなかった。具体的には、これらの冷延鋼板では、目視観察による外観は良好ではなく、SEM観察の結果、スケの発生、すなわち、化成結晶被膜が下地をなす冷延鋼板を覆っていない部分が見られた(図7および図10参照)。
(実施例2)
表4に記載の組成を有する熱間圧延コイルを準備し、実機にて、このコイルに対して、冷間圧延、および電解洗浄による脱脂を実施し、その後、箱焼鈍を実施した。電解洗浄における脱脂条件は実施例1と同様とし、焼鈍は、表5に記載の範囲内の複数の条件で行った。焼鈍後の鋼板について、実施例1と同様の方法により、表面の観察、ならびに酸化物面積率M、および酸化物平均径Dの算出を行い、さらに、実施例1と同様の方法により、化成処理、およびその評価を実施した。
Figure 0006094390
Figure 0006094390
図12に、酸化物面積率、および酸化物平均径と、化成処理性の良否との関係を示す。図13に、均熱時間、および均熱温度と、化成処理性の良否との関係を示す。
図12、および図13において、SEM観察により、観察視野内で、明らかなスケが全く認められなかったものを「○」で示し、一部でも、明らかなスケが認められたものを「×」で示している。「○」で示したものは、亜鉛めっき鋼板に対して同じ時間で化成処理をしたときに得られる化成結晶被膜と同等の被覆性を有していた。
図12に示すように、酸化物面積率Mが、5%以上で50%以下、かつ、酸化物平均径Dが、0.005×Mμm以上で0.35μm以下である場合、すなわち、上記(1)式および(2)式の関係を満たす場合に、化成処理性が良好であった。
また、製造方法の面からは、図13に示すように、均熱温度が650℃以上で、均熱時間が10時間以上であり、かつ、上記(3)式の関係を満たす条件で、良好な化成処理性が得られた。
本発明は、自動車、家電製品、建材等の分野において使用される冷延鋼板であって、化成処理が施されるものに適用することができる。この冷延鋼板が極低炭素鋼からなる場合でも、良好な化成処理性が得られる。

Claims (3)

  1. C、およびMnの含有率が、質量%で、それぞれ、0.01%以下、および0.5%以下であり、表面にオルトケイ酸ナトリウムに起因する酸化物が分散して付着している冷延鋼板であって、
    当該鋼板表面をSEM観察したときの単位面積あたりの前記酸化物の占める面積率をM(%)、前記酸化物の平均径をD(μm)とし、前記酸化物面積率Mおよび前記酸化物平均径Dが下記(1)式および(2)式の関係を満たすことを特徴とする、冷延鋼板。
    5≦M≦50 ・・・(1)
    0.005×M≦D≦0.35 ・・・(2)
  2. 前記酸化物がSiを含む酸化物であることを特徴とする、請求項1に記載の冷延鋼板。
  3. 当該冷延鋼板の中に含有するSiの量が、質量%で、Si:0.1%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の冷延鋼板。
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