JP6092578B2 - 弱酸性透水不織布 - Google Patents

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Description

本発明は弱酸性透水不織布に関するものである。さらに詳しくは、弱酸性であり、透水性に優れ、フィルター及びバリア機能を有し、オムツ、生理用品および尿ケア用品等の衛生材料用途に好適に利用できる不織布に関する。
オムツ等の衛生吸水用品を使用する際に度々、皮膚炎「オムツかぶれ」が発生する。オムツかぶれは、「尿素分解酵素バクテリア」が尿素を分解し、アンモニアを生成する結果、皮膚のpHがアルカリ性側に傾くことに起因している。したがって、オムツや生理用品などの吸水性用品は肌にあたるトップシート等を弱酸性にすることによって、皮膚のpHがアルカリ性側に傾くことを緩和し、オムツかぶれを改善している。そこで、特に肌に直接触れるトップシートの弱酸性化が検討されてきた。
下記特許文献1には、トップシートに透水剤と、pH調整剤としてクエン酸またはクエン酸ナトリウムとを付与することが記載されている。しかし、pH調整剤として用いているクエン酸は水に可溶である為、排泄を繰り返すことにより、トップシートに付着したクエン酸が流れ落ちてしまう懸念がある。また排泄の量によっては表面層のpHが変動し、過剰な酸性雰囲気下に皮膚が晒されてしまう可能性もある。
下記特許文献2には、弱酸性シートを得るためにティッシュペーパーや不織布等の基紙にpHが5.0〜6.0である薬液(pH調整剤としてクエン酸が含有されている)を担持させる方法が記載されている。しかし、透水性を得る為に用いている界面活性剤とクエン酸の相性が合わず、界面活性剤にクエン酸を含有させると凝集分離が起こってしまい、弱酸性と透水性の双方の性質を持つ、不織布の作成は出来ていない。
特表2003−516778号公報 特開2010−214030号公報
本発明の目的は、表面層のpHが弱酸性を示しながら、透水性能を有する不織布であり、且つ尿や汗などの水によって処理剤が流れ落ちにくく、表面層のpHが変化し難い不織布を提供することである。
従来技術ではpH調整剤にクエン酸を使用しているが、クエン酸は化学的構造上から水への親和性が非常に高い為、水分があると溶出してしまう。また不織布に対して付着量が0.1wt%の添加でpHが3.5を示す為、pHを4.0以上に調整するためには不織布に対して0.05wt%以下の少量で付着させなければならない。以上のことより、pH調整剤にクエン酸を使用すると水分によってすぐに洗い落とされてしまい、不織布表面のpHを4.0以上に保つことが出来ない。このような状況下、本発明者等は種々のpH調整剤の検討を行ない、例えば酸性のアニオン系界面活性剤をpH調整剤に用いると、界面活性剤特有の構造である親水基と疎水基双方を保有していることから、透水性能がありながらも、疎水基の部分でオレフィン系繊維と良好に結合しており、水分に溶出しにくく、水分がある雰囲気下でも不織布の表面pHが酸性に保たれ、その結果、後述する方法で測定した5mL透水速度および濡れ戻り量がそれぞれ5秒以下および0.1g以上5.0g以下という適度な透水性能を有しながら、表面層のpHが弱酸性で変化し難い不織布を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである:
[1]5mL透水速度が5秒以下、濡れ戻り量が0.1g以上5.0g以下の透水性能を有し、表面層のpHが4.0以上6.5以下であり、単位面積あたり20mL透水後の表面層のpHが4.0以上6.8以下であり、酸性透水剤が付着され、該酸性透水剤の含有量が0.04wt%以上2.0wt%以下であり、該酸性透水剤は、主成分がノニオン系界面活性剤であり、pH調整剤としてアニオン系界面活性剤を0.04wt%以上含有しているものであり、該ノニオン系界面活性剤がポリエーテル化合物及びポリエーテル変性シリコーンから成るものであり、かつ、該アニオン系界面活性剤がアルキルリン酸塩(酸性型)から成るものであることを特徴とする透水性不織布。
前記アニオン系界面活性剤の含有率が前記酸性透水剤を基準として10wt%以上40wt%以下である、前記[1]に記載の透水性不織布。
]ポリオレフィン系繊維からなる不織布である、前記[1]又は[2]に記載の透水性不織布。
]長繊維から成る不織布である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の透水性不織布。
]目付が40g/m2以下である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の透水性不織布。
前記不織布を構成する繊維の単糸繊度が4.0dtex以下である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の透水性不織布。
前記[1]〜[6]のいずれかに記載の透水不織布を用いてなる衛生材料。
]使い捨てオムツ、生理用ナプキン、又は失禁パットの形態にある、前記[7]に記載の衛生材料。
本発明の弱酸性透水性不織布は、酸性透水剤が尿や汗などの水分によって流されにくい為、衛生材料、例えば、使い捨てオムツ、失禁パッドおよび生理用ナプキン等の弱酸性トップシートとして好適に用いられる。
以下、本発明について詳述する。
本発明に用いられる不織布およびその製法に特に制限はなく、公知の抄紙法およびカード機などによる短繊維不織布、並びにスパンボンド方式等による長繊維不織布が用いられるが、短繊維の端部による皮膚への刺激性及び適正強力の観点から、長繊維不織布が好ましく、更に油剤処理等、不要な処理剤付与のない製法であるという観点からスパンボンド法不織布が好ましい。
本発明においてスパンボンド法不織布を用いる場合、スパンボンド法のみで形成された不織布だけではなくスパンボンド法(S)により形成されたウェブの上に、メルトブロウン法(M)により溶融紡糸されるウェブを吹き付けて積層したウェブとしても良い。積層の状態は生産性の点から、SS、SSS、SSSSと積層したり、SM、SMS、SMMS、SMSMSのように積層したりしても良い。
ウェブの接合には、接着剤を用いて接合する、低融点繊維や複合繊維により接合する、ホットメルトバインダーをウェブ形成中に散布して溶融接合する、並びにニードルパンチおよび水流等で繊維を交絡するなどの方法が可能である。
しかし、高速生産性の観点から、部分熱圧着による接合が好ましく、例えばピンポイント状、楕円形状、ダイヤ形状または矩形状などの接合点を付与できる加熱したエンボス/フラットロール間にウェブを通して接合することが出来る。部分熱圧着における熱圧着面積率は、強度保持および柔軟性の観点から、5%以上40%以下が好ましく、更に好ましくは5%以上25%以下である。
本発明の不織布を構成する素材としては、上述の不織布特性を有する限り、どのような素材でもよく、例えば、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維およびポリアミド繊維等が挙げられる。これらの中でも、保水性が低く濡れ戻り性に優れている点からポリオレフィン系繊維が好ましい。
本発明に用いられるポリオレフィン系繊維としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、それらのモノマーと他のα−オレフィンとの共重合体などの樹脂から成る繊維が挙げられる。これらの樹脂の中でも強度が高く、寸法安定性に優れたポリプロピレンが好ましい。ポリプロピレンは、一般的なチーグラナッタ触媒により合成されるポリマーでも良いし、またメタロセンに代表されるシングルサイト活性触媒により合成されたポリマーであっても良い。他のα−オレフィンとしては、炭素数3〜10のものであり、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキサン、4−メチル−1−ペンテン及び1−オクテンなどが挙げられる。これらは1種類単独でも2種類以上を組み合わせても良い。
また、ポリオレフィン系繊維は、核剤、難燃剤、無機充填剤、顔料、着色剤、耐熱安定剤、帯電防止剤を配合したものでも良い。
また、本発明の不織布は複合繊維から構成されていてもよく、複合繊維とする場合には、芯鞘、サイドバイサイド、割繊あるいは混繊としたもので良い。また、その繊維形状も通常の円形断面繊維のみではなく、異形断面繊維、捲縮繊維および中空糸などの特殊な形態の繊維でも良い。
本発明の不織布を構成する繊維の平均単糸繊度は4.0dtex以下が好ましく、より好ましくは0.5dtex以上3.5dtex以下、更に好ましくは0.7dtex以上3.0dtex以下である。紡糸安定性の点から、0.5dtex以上であることが好ましく、不織布の風合いや強力の点から4.0dtex以下であることが重要である。また、SMS不織布は各層毎が異なる繊度で形成しても良い。
本発明において、不織布の目付は8g/m2以上40g/m2以下が好ましく、更に好ましくは10g/m2以上30g/m2以下である。目付が上記の範囲であると強度が十分に確保され、使い捨てオムツなどの衛生材料の表面材として使用される場合も吸収体内部のパルプ繊維や高分子吸収体などの脱落が少ない。また不織布の剛性も適度であり、風合いが良好である。
本発明において、酸性透水剤とは、不織布に親水性を付与することの出来る親水化剤で、具体的には不織布に塗布した時、不織布表面のpHが4.0以上6.5以下、好ましくは4.5以上6.5以下を示し、5mL透水速度が0.1秒以上5.0秒以下、好ましくは0.1秒以上4.5秒以下、濡れ戻り量が0.1g以上5.0g以下、好ましくは0.1g以上3.0g以下であるものを言う。不織布の5mL透水速度および濡れ戻り量が上記範囲であれば、不織布としての透水性能が衛生材料として適している。
酸性透水剤の不織布に対する付着量は上記の透水性能及び表面層のpH4.0以上6.8以下を確保し、肌への刺激性の点から0.04wt%以上2.0wt%以下が好ましく、更に好ましくは0.1wt%以上1.5wt%以下である。
本発明で用いる酸性透水剤はpHが7.0以上7.5以下を示す透水剤に、pH調整剤として酸性の界面活性剤を含有させたものである。透水剤としては、例えば、pHが7.0以上7.5以下を示すノニオン系界面活性剤を用いることができる。ノニオン系界面活性剤の例としては、特開平1−148879号公報等に示されるポリオキシエチレン変性シリコーン、ポリオキシプロピレン変性シリコーン等のポリエーテル変性シリコーン、および特開平4−240266号公報等に示されるポリエチレンオキサイド・ポリプロピレンオキサイドブロック共重合物等のポリエーテル化合物などが挙げられる。
本発明においてpH調整剤としては、例えば、pH2.0以上5.0以下を示すアニオン系界面活性剤を用いることができる。アニオン系界面活性剤でpHが2.0以上5.0以下を示す界面活性剤であれば特に制限はないが、肌への刺激性の点からアルキルスルフォン酸塩(酸性型)、アルキル硫酸エステル(酸性型)などが好ましく、更に液安定性の点からアルキルリン酸塩(酸性型)がより好ましい。
pH調整剤の含有量は、透水剤と混合した時の溶液安定性の点から、酸性透水剤の10wt%以上40wt%以下であることが好ましく、さらに好ましくは10wt%以上30wt%以下である。また、pH調整剤の不織布への付着量としては0.02wt%以上0.90wt%以下が好ましく、0.04wt%以上0.80wt%以下がさらに好ましく、この範囲にすることで不織布表面のpHを4.0以上6.5以下にすることができ、且つ肌への刺激が少ない弱酸性透水不織布を得ることが出来る。
本発明の弱酸性透水不織布は、希釈した酸性透水剤を浸漬法、噴霧法、コーティング法(キスコーター、グラビアコーター)等の既知の方法により不織布に均一に塗布した後、常温静置、熱風および熱ロールなどの乾燥手段により乾燥することにより得ることが出来る。
不織布に酸性透水剤を付着させるに当たっては、得られた不織布に直接上記の方法で酸性透水剤を付着させても構わないが、付与前の不織布にコロナ処理、プラズマ処理等を施しておくと透水性能を向上させる点で好ましい。コロナ処理等は印刷の前処理や濡れ特性の改良等に一般的に行われている処理であり、例えば高周波発生発信器等によって、放電電極と処理ロール間に高周波電力を供給して放電させ、この間に不織布を通過させて処理することが出来る。放電条件は繊維の種類、必要な濡れ性及び処理条件によって異なるが、例えばポリプロピレン繊維では処理面の表面張力が37〜40mN/mになるように設定することが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。各特性の評価方法は下記の通りであり、得られた物性を表1に示す。
[1]MFR(g/10min)
不織布の製造に用いたポリマーのMFRはJIS−K7210の表1に準じて、荷重2.16kg、ポリプロピレン樹脂は温度230℃、ポリエチレン樹脂は温度190℃で測定し、算出した。
[2]目付(g/m2
JIS−L1906に規定の方法に準じて、縦50cm×横50cmの試験片を、5枚採取して質量を測定し、その平均値を単位面積あたりの質量に換算して求めた。
[3]単糸繊度(dtex)
測定する不織布の巾方向に概ね等間隔で5ヶ所となるように、各箇所で不織布を1cm角切取り、不織布表面の繊維の直径をマイクロスコープを用いて各試料について各20点測定し、その平均値から単糸繊度を算出した。
[4]溶液安定性
透水剤とpH調整剤を混合した後、温度25℃、湿度60%中に3時間静置し、目視で状態を観察する。状態に黄変や分離など目視で変化が認められない場合を○とした。
[5]不織布表面pH
ガラス板上に不織布を置き、スキンチェッカー(株式会社佐藤商事製フラット電極PE−08)を垂直に押し当てて測定した。
[6]透水性能(5mL透水速度[秒/5mL]及び濡れ戻り量[g])
透水性能はEDANA法のCOVERSTOCK WETBACK法に準ずる方法で測定した。測定装置としてはLENZING TECHNIK社製の通液度測定器(ストライク・スルー時間測定器)型式:LISTERおよび吸収材液戻り測定器(ウェットバッグ量測定器)型式:WETBACKを用いた。特定濾紙(HOLLONGSWORTH&VOSE社製 ERT FF3 10cm角×5枚重ね)の上に試験布(10cm角)を置き、その上に上記通液度測定器付属の通液検知電極を備えた通液検知プレートを置く。その後、試験布表面から25mmの高さのところで5mLの生理食塩液(大塚製薬株式会社製 日本薬局方 大塚生食注 塩化ナトリウム9g/1000mL)を25mL/3.3秒の速さで滴下した。滴下から生理食塩水が布表面を通過終了するまでの時間を通液度測定器で計測し、5mL通液速度[秒/5mL]とした。
引き続いて、このままの状態で、濾紙重量(HOLLONGSWORTH&VOSE社製 ERT FF3 10cm角×5枚重ね)にHOLLONGSWORTH社が指定する濾紙係数を掛けた値の量の生理食塩液を滴下した。滴下終了後すぐに通液検知プレートを取り除き、試験布上から3500g/10cm角の荷重を3分間かけ、試験布および濾紙中の液の分布を一定化させる。3分経過後、荷重を取り外し、その上に予め秤量した濾紙(HOLLONGSWORTH&VOSE社製)を重ね、速やかに3500g/10cm角の荷重を2分間かけ、濾紙の重量増加を測定し、濡れ戻り量[g]とした。
[7]耐久性(単位面積あたり20mL透水後の不織布表面pHおよび透水性能)
上記の濾紙(HOLLONGSWORTH&VOSE社製 ERT FF3 10cm角×15枚重ね)の上に10cm角の測定する試験布を置き、その上に直径20mmの孔を設けたプラスチック板を置き、63mLの水を10mm上から滴下した。透水後、上記記載の方法で不織布表面pHおよび透水性能を測定した。
〔実施例1〕
ポリプロピレン樹脂(MFR40g/10min)を原料とし、丸断面のノズルから押出温度230℃で押出し、牽引装置を使用して延伸させた後、移動するコンベア上にスパンボンドウェブとして捕集した。
このウェブを加熱したエンボスロールと平滑ロールにてロール表面温度135℃、圧力35kg/cmの条件で圧着し、ピンポイント状の模様を有する部分圧着面積率7%、単糸繊度2.0dtexの丸断面糸で目付20g/m2のスパンボンド不織布を得た。
酸性透水剤は、透水剤としてポリエーテル化合物及びポリエーテル変性シリコーンがそれぞれ56wt%、24wt%、pH調節剤としてアルキルリン酸塩が20wt%の割合になる様に混合し、グラビア方式を用いて付着量が1.0wt%になる様に塗布し、110℃で乾燥して弱酸性透水不織布を得た。
尚、使用したポリエーテル化合物及びポリエーテル変性シリコーンは下記の方法で得た。
ポリエーテル化合物:グリセリンにプロピレンオキシドを反応させ、平均重合度50の付加物を得た。次いで、得られた付加物にエチレンオキシドを平均重合度15となるように付加重合した。このものにステアリン酸を反応させ、ポリエーテル化合物を得た。
ポリエーテル変性シリコーン:ジメチルヒドロキシポリシロキサンにメチルアルコールのエチレンオキシド反応物を付加して、シロキ酸の繰り返し数が22、エチレンオキシド付加シロキ酸の繰り返し数が2、エチレンオキシドの繰り返し数が40のポリエチレンエーテル変性シリコーンを得た。
得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
参考例2〕
pH調整剤にアルキルスルフォン酸塩(酸性型)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
参考例3〕
pH調整剤にアルキル硫酸エステル(酸性型)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔実施例4〕
酸性透水剤の塗布方法をディップニップ方式とし、付着量を0.3wt%としたこと以外は実施例1と同様の方法で、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔実施例5〕
不織布の酸性透水剤付着量を1.5wt%にした以外は実施例4と同様の方法で、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔実施例6〕
不織布の目付を35g/m2にした以外は実施例1と同様の方法で、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔実施例7〕
不織布の単糸繊度を3.0dtexにした以外は実施例1と同様の方法で、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔実施例8〕
ポリプロピレン樹脂(MFR40g/m2)を原料とし、丸断面のノズルから押出温度230℃で押出し、牽引装置を使用して延伸させた後、移動するコンベア上に繊度が2.0dtexのスパンボンドウェブ(1層目)を形成した。次いで得られたウェブ上にポリピロピレン樹脂(MFR1200)を押出温度260℃にて定量的に押出し、ノズルを用いてフィラメント群を紡出し、ノズル近傍から、温度280℃のホットエアにて溶融吹き付けを行い、均単糸繊度0.03dtexのメルトブロウンウェブを積層させた(2層目)。更に1層目と同様にして得られるウェブを積層し(3層目)、スパンボンド(S)/メルトブロウン(M)/スパンボンド(S)の3層構造となる様にウェブを形成した。この積層ウェブを搬送し、エンボスロールと平滑ロールを組み合わせた熱圧着ロールにて、上下ロール温度150℃、圧力25kg/cmの条件で部分圧着して、目付が8g/m2のSMS不織布を得た。
上記で得たSMS不織布に実施例1と同様の方法で付着量が1.0wt%となる様に酸性透水剤を塗布し、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔実施例9〕
単糸繊度が2.0dtex、繊維長が20mmの、鞘成分が高密度ポリエチレン(MFR28g/10min)で芯成分がポリプロピレン(MFR40g/10min)から成るポリオレフィン系熱融着複合繊維を湿式法で抄紙後、エアスルー法を使用し温度125℃で熱処理し、ポリオレフィン系熱融着性複合繊維からなるエアスルー不織布を得た。得られたエアスルー不織布に、実施例1と同様の方法で付着量が1.0wt%となる様に酸性透水剤を塗布し、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔実施例10〕
原料にランダムポリプロピレン樹脂(エチレン成分含有率4.3mol%、MFR40g/10min)を使用した以外は実施例1と同様の方法を用いて弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔実施例11〕
高密度ポリエチレン樹脂(MFR28g/10min)とポリプロピレン樹脂(MFR40g/10min)の原料を用いて鞘が高密度ポリエチレン樹脂、芯がポリプロピレン樹脂となるように断面のノズルから押出温度230℃で押出し、牽引装置を使用して延伸させた後、移動するコンベア上にスパンボンドウェブとして捕集して熱融着性複合不織布を得た。
このウェブを加熱したエンボスロールに通し、部分圧着面積率14%でダイヤ状の模様を有した、単糸繊度1.0dtex、目付10g/m2のスパンボンド不織布を得た。得られた不織布に実施例4と同様の方法で酸性透水剤を1.0wt%塗布し、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
pH調整剤をクエン酸とし、酸性透水剤に含まれるクエン酸の含有率を5.0wt%として酸性透水剤を調整した。調整中に、沈殿物が発生した為、沈殿物を取り除き得られたpH5.5の酸性透水剤を用いて実施例1と同様にして、純分付着量1.0wt%の弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔比較例2〕
pH調整剤の割合を0.02wt%添加した以外は実施例1と同様の方法で弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔比較例3〕
pH調整剤の割合を100wt%にしたこと以外は実施例4と同様の方法で、酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔比較例4〕
酸性透水剤の純分付着量が2.5wt%にしたこと以外は実施例1と同様の方法で、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
〔比較例5〕
不織布の繊度を10.0dtexにした以外は実施例1と同様の方法で、弱酸性透水不織布を得た。得られた不織布の特性および評価結果を表1に示す。
Figure 0006092578
本発明の弱酸性透水不織布は、衛生材料に適していることは勿論のこと、透水機能を必要とするワイプ製品、医療用ガウン、スキンケア用シートなどの用途に幅広く使用することが出来る。

Claims (8)

  1. 5mL透水速度が5秒以下、濡れ戻り量が0.1g以上5.0g以下の透水性能を有し、表面層のpHが4.0以上6.5以下であり、単位面積あたり20mL透水後の表面層のpHが4.0以上6.8以下であり、酸性透水剤が付着され、該酸性透水剤の含有量が0.04wt%以上2.0wt%以下であり、該酸性透水剤は、主成分がノニオン系界面活性剤であり、pH調整剤としてアニオン系界面活性剤を0.04wt%以上含有しているものであり、該ノニオン系界面活性剤がポリエーテル化合物及びポリエーテル変性シリコーンから成るものであり、かつ、該アニオン系界面活性剤がアルキルリン酸塩(酸性型)から成るものであることを特徴とする透水性不織布。
  2. 前記アニオン系界面活性剤の含有率が前記酸性透水剤を基準として10wt%以上40wt%以下である、請求項1に記載の透水性不織布。
  3. ポリオレフィン系繊維からなる不織布である、請求項1又は2に記載の透水性不織布。
  4. 長繊維から成る不織布である、請求項1〜のいずれか一項に記載の透水性不織布。
  5. 目付が40g/m2以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の透水性不織布。
  6. 前記不織布を構成する繊維の単糸繊度が4.0dtex以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の透水性不織布。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の透水不織布を用いてなる衛生材料。
  8. 使い捨てオムツ、生理用ナプキン、又は失禁パットの形態にある請求項に記載の衛生材料。
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