以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る蒸気タービンプラント1の一例を模式的に示す図である。図1に示すように、蒸気タービンプラント1は、蒸気タービン10と、蒸気を生成する蒸気生成装置20と、蒸気が流れる配管を有する配管システム1000と、を備えている。
本実施形態において、蒸気タービン10は、高圧タービン11と、中圧タービン12と、低圧タービン13と、を含む。
本実施形態において、蒸気生成装置20は、高圧加熱ユニット21と、中圧加熱ユニット22と、低圧加熱ユニット23と、再熱ユニット24と、を含む。
本実施形態において、蒸気タービンプラント1は、ガスタービン及び排熱回収ボイラと組み合わせられる。排熱回収ボイラ(Heat Recovery Steam Generator:HRSG)は、ガスタービンから排出される高温の排ガスを利用して蒸気を生成する。蒸気生成装置20は、排熱回収ボイラを含む。蒸気生成装置20は、ガスタービンから排出される排ガスを利用して、蒸気を生成する。
蒸気生成装置20で生成された蒸気は、配管システム1000を介して、蒸気タービン10に供給される。蒸気タービン10は、供給された蒸気により作動する。蒸気タービン10に発電機(不図示)が接続される。蒸気タービン10の作動により、発電機が駆動する。これにより、発電が行われる。
すなわち、本実施形態において、蒸気タービンプラント1は、ガスタービンコンバインドサイクル(Gas Turbine Combined Cycle:GTCC)発電プラントの一部として使用される。なお、本実施形態において、蒸気タービンプラント1は、ガスタービンコンバインドサイクルの一部であるが、必ずしもこれに限定されるものではない。蒸気タービンプラント1は、ガスタービン排熱を熱源としない従来型の火力発電設備であってもよい。また、その用途は発電用途に限定されるものではなく、例えば機械駆動用の蒸気タービンを備える蒸気タービンプラントであってもよい。さらに、その作動流体も水に限定されるものではなく、例えば水よりも低温で蒸発する有機媒体を使用した蒸気タービンプラントであってもよい。
高圧加熱ユニット21は、ドラム及び高圧過熱器を含む。高圧加熱ユニット21は、高圧蒸気を生成する。中圧加熱ユニット22は、ドラム及び中圧過熱器を含む。中圧加熱ユニット22は、中圧蒸気を生成する。低圧加熱ユニット23は、ドラム及び低圧過熱器を含む。低圧加熱ユニット23は、低圧蒸気を生成する。再熱ユニット24は、再熱器を含む。再熱ユニット24は、高圧タービン11から排出された蒸気及び中圧加熱ユニット22から供給された蒸気を加熱する。
配管システム1000は、蒸気タービン10に供給される蒸気が流れる蒸気配管30と、蒸気配管30から分岐するバイパス配管40と、を有する。また、配管システム1000は、高圧タービン11の出口と接続される低温再熱蒸気配管51と、中圧タービン12の出口と低圧蒸気配管33とを接続する配管52と、を有する。
蒸気生成装置20で生成された蒸気は、配管システム1000の蒸気配管30を介して、蒸気タービン10に供給される。蒸気タービンプラント1の起動時又は蒸気配管30の過度な圧力上昇時において、バイパス配管40に蒸気が流れる。蒸気タービンプラント1の起動時にバイパス配管40に蒸気が供給されることによって、蒸気タービンプラント1の起動性の向上が図られる。
蒸気配管30は、高圧タービン11に供給される蒸気が流れる高圧蒸気配管31と、中圧タービン12に供給される蒸気が流れる中圧蒸気配管32と、低圧タービン13に供給される蒸気が流れる低圧蒸気配管33と、を含む。なお、高圧蒸気配管31を、主蒸気配管31、と称してもよい。中圧蒸気配管32を、高温再熱蒸気配管32、と称してもよい。
高圧蒸気配管31は、高圧加熱ユニット21と高圧タービン11とを結ぶように配置される。高圧蒸気配管31の端部は、高圧タービン11の入口と接続される。高圧加熱ユニット21で生成された蒸気は、高圧蒸気配管31を介して、高圧タービン11に供給される。
中圧蒸気配管32は、中圧加熱ユニット22と中圧タービン12とを結ぶように配置される。中圧蒸気配管32の端部は、中圧タービン12の入口と接続される。再熱ユニット24で生成された蒸気は、中圧蒸気配管32を介して、中圧タービン12に供給される。
低圧蒸気配管33は、低圧加熱ユニット23と低圧タービン13とを結ぶように配置される。低圧蒸気配管33の端部は、低圧タービン13の入口と接続される。低圧加熱ユニット23で生成された蒸気は、低圧蒸気配管33を介して、低圧タービン13に供給される。
低温再熱蒸気配管51は、高圧タービン11の出口と再熱ユニット24とを結ぶように配置される。本実施形態において、高圧タービン11の出口から排出された蒸気は、低温再熱蒸気配管51を介して、中圧加熱ユニット22からの蒸気と合流した後、再熱ユニット24に供給される。再熱ユニット24は、高圧タービン11から排出され、低温再熱蒸気配管51を介して供給された蒸気を加熱する。
バイパス配管40は、高圧蒸気配管31から分岐する高圧バイパス配管41と、中圧蒸気配管32から分岐する中圧バイパス配管42と、低圧蒸気配管33から分岐する低圧バイパス配管43と、を含む。
高圧バイパス配管41は、高圧蒸気配管31と低温再熱蒸気配管51(高圧蒸気タービン11の出口)とを結ぶように配置される。中圧バイパス配管42は、中圧蒸気配管32と復水器2とを結ぶように配置される。低圧バイパス配管43は、低圧蒸気配管33と復水器2とを結ぶように配置される。
配管システム1000は、複数の弁を有する。弁は、蒸気配管30に配置される蒸気止弁60と、蒸気配管30に配置される制御弁70と、バイパス配管40に配置されるタービンバイパス弁80と、低温再熱蒸気配管51に配置される逆止弁3と、を含む。
なお、以下の説明においては、弁の作動により配管システム1000の配管の流路が閉じることを適宜、弁を閉じる、といい、弁の作動により配管システム1000の配管の流路が開くことを適宜、弁を開く、という。
蒸気止弁60は、蒸気配管30の流路を遮断して、蒸気生成装置20から蒸気タービン10に対する蒸気の供給を停止可能である。蒸気止弁60が開くことにより、蒸気生成装置20から蒸気タービン10に蒸気が供給される。蒸気止弁60が閉じることにより、蒸気生成装置20から蒸気タービン10に対する蒸気の供給が停止される。
蒸気止弁60は、高圧蒸気配管31に配置される高圧蒸気止弁61と、中圧蒸気配管32に配置される中圧蒸気止弁62と、低圧蒸気配管33に配置される低圧蒸気止弁63と、を含む。なお、高圧蒸気止弁61を、主蒸気止弁61、と称してもよい。中圧蒸気止弁62を、再熱蒸気止弁62、と称してもよい。
高圧蒸気止弁61が開くことにより、高圧加熱ユニット21から高圧タービン11に蒸気が供給される。高圧蒸気止弁61が閉じることにより、高圧加熱ユニット21から高圧タービン11に対する蒸気の供給が停止される。中圧蒸気止弁62が開くことにより、中圧加熱ユニット22から中圧タービン12に蒸気が供給される。中圧蒸気止弁62が閉じることにより、中圧加熱ユニット22から中圧タービン12に対する蒸気の供給が停止される。低圧蒸気止弁63が開くことにより、低圧加熱ユニット23から低圧タービン13に蒸気が供給される。低圧蒸気止弁63が閉じることにより、低圧加熱ユニット23から低圧タービン13に対する蒸気の供給が停止される。
制御弁70は、蒸気生成装置20から蒸気タービン10に対する蒸気の供給量を調整可能である。制御弁70を、ガバナ弁70、と称してもよい。
制御弁70は、高圧蒸気配管31に配置される高圧制御弁71と、中圧蒸気配管32に配置される中圧制御弁72と、低圧蒸気配管33に配置される低圧制御弁73と、を含む。なお、高圧制御弁71を、主制御弁71、と称してもよい。中圧制御弁72を、再熱制御弁72、と称してもよい。
タービンバイパス弁80は、バイパス配管40の流路を開閉可能である。タービンバイパス弁80が開くことにより、蒸気生成装置20からの蒸気は、バイパス配管40を流れることができる。タービンバイパス弁80が閉じることにより、バイパス配管40における蒸気の流通が遮断される。
タービンバイパス弁80は、高圧バイパス配管41に配置される高圧タービンバイパス弁81と、中圧バイパス配管42に配置される中圧タービンバイパス弁82と、低圧バイパス配管43に配置される低圧タービンバイパス弁83と、を含む。
高圧タービンバイパス弁81が開くことにより、高圧加熱ユニット21からの蒸気は高圧バイパス配管41を流れることができる。高圧タービンバイパス弁81が閉じることにより、高圧バイパス配管41における蒸気の流通が遮断される。中圧タービンバイパス弁82が開くことにより、再熱ユニット24からの蒸気は中圧バイパス配管42を流れることができる。中圧タービンバイパス弁82が閉じることにより、中圧バイパス配管42における蒸気の流通が遮断される。低圧タービンバイパス弁83が開くことにより、低圧加熱ユニット23からの蒸気は低圧バイパス配管43を流れることができる。低圧タービンバイパス弁83が閉じることにより、低圧バイパス配管43における蒸気の流通が遮断される。
図2は、本実施形態に係る蒸気タービンプラント1の通常運転時における蒸気の流れを模式的に示す図である。通常運転時において、高圧蒸気止弁61、中圧蒸気止弁62、及び低圧蒸気止弁63が開く。高圧タービンバイパス弁81、中圧タービンバイパス弁82、及び低圧タービンバイパス弁83が閉じる。
高圧加熱ユニット21で生成された蒸気は、高圧蒸気配管31を介して、高圧タービン11に供給される。高圧蒸気配管31の蒸気は、高圧タービン11の入口に流入する。これにより、高圧タービン11が作動する。高圧タービン11の出口から流出した蒸気は、低温再熱蒸気配管51を介して、再熱ユニット24に供給される。
中圧加熱ユニット22で生成された蒸気は、再熱ユニット24に供給される。再熱ユニット24は、中圧加熱ユニット22から供給された蒸気、及び低温再熱蒸気配管51を介して高圧タービン11から供給された蒸気を加熱する。再熱ユニット24で再熱された蒸気は、中圧蒸気配管32を介して、中圧タービン12に供給される。中圧蒸気配管32の蒸気は、中圧タービン12の入口に流入する。これにより、中圧タービン12が作動する。中圧タービン12の出口から流出した蒸気は、配管52を介して、低圧タービン13に供給される。
低圧加熱ユニット23で生成された蒸気は、低圧蒸気配管33を介して、低圧タービン13に供給される。低圧蒸気配管33の蒸気は、低圧タービン13の入口に流入する。本実施形態においては、低圧加熱ユニット23からの蒸気と、中圧タービン12からの蒸気とが、低圧タービン13に供給される。これにより、低圧タービン13が作動する。低圧タービン13の出口から流出した蒸気は、復水器2に供給される。復水器2は、低圧タービン13から供給された蒸気を水に戻す。
図1及び図2に示すように、本実施形態において、配管システム1000は、1つの入口及び2つの出口を有する配管部材100を備えている。高圧蒸気配管31と高圧バイパス配管41との分岐部は、配管部材100を含む。中圧蒸気配管32と中圧バイパス配管42との分岐部は、配管部材100を含む。低圧蒸気配管33と低圧バイパス配管43との分岐部は、配管部材100を含む。
以下の説明においては、高圧蒸気配管31と高圧バイパス配管41との分岐部に配置される配管部材100について主に説明する。中圧蒸気配管32と中圧バイパス配管42との分岐部に配置される配管部材100、及び低圧蒸気配管33と低圧バイパス配管43との分岐部に配置される配管部材100は、高圧蒸気配管31と高圧バイパス配管41との分岐部に配置される配管部材100と同等の構造である。
図3は、本実施形態に係る配管部材100の一例を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る配管部材100の一例を示す断面図である。
以下の説明においては、適宜、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内のX軸と平行な方向をX軸方向、水平面内においてX軸と直交するY軸と平行な方向をY軸方向、X軸及びY軸のそれぞれと直交するZ軸と平行な方向をZ軸方向とする。Z軸方向は、鉛直方向(上下方向)である。XY平面は、水平面と平行である。Z軸は、XY平面と直交する。
図3及び図4に示すように、配管部材100は、第1管部101と、第2管部102と、第1管部101と第2管部102との間に配置される接続部104と、接続部104と接続される第3管部103と、を有する。
第1管部101は、第1流路101Rを有する。第2管部102は、第2流路102Rを有する。接続部104は、第1流路101Rと第2流路102Rとを結ぶ接続流路104Rを有する。
第3管部103は、第3流路103Rを有する。第3流路103Rは、開口108を介して、接続流路104Rと結ばれる。第1流路101Rと、第2流路102Rと、第3流路103Rとは、接続流路104Rを介して接続される。
配管部材100は、蒸気が流入する入口105と、蒸気が流出する出口106と、蒸気が流出する出口107と、を有する。入口105は、第1管部101に設けられる。出口106は、第2管部102に設けられる。出口107は、第3管部103に設けられる。入口105は、第1管部101の端部に設けられた開口を含む。出口106は、第2管部102の端部に設けられた開口を含む。出口107は、第3管部103の端部に設けられた開口を含む。
本実施形態においては、第1管部101に蒸気が供給される。第1管部101の入口105に流入した蒸気は、第1管部101の第1流路101Rを流れた後、接続流路104Rを介して、第2管部102の第2流路102R及び第3管部103の第3流路103Rの少なくとも一方に流入可能である。第2流路102Rの蒸気は、出口106から流出する。第3流路103Rの蒸気は、出口107から流出する。
本実施形態において、第1管部101は、直管状である。第2管部102は、直管状である。第3管部103は、接続部104に接続される直管部103Aと、直管部103Aに接続される曲折部103Kと、曲折部103Kに接続される直管部103Bと、を含む。曲折部103Kは、直管部103Aと直管部103Bとの間に配置される。
第1管部101は、第1中心軸AX1を有する。第1中心軸AX1の周囲に第1管部101が配置される。第2管部102は、第2中心軸AX2を有する。第2中心軸AX2の周囲に第2管部102が配置される。第3管部103(直管部103A)は、第3中心軸AX3を有する。第3中心軸AX3の周囲に第3管部103(直管部103A)が配置される。接続部104は、中心軸AX4を有する。
本実施形態において、第1中心軸AX1と直交する面内における第1流路101Rの形状は、円形である。第2中心軸AX2と直交する面内における第2流路102Rの形状は、円形である。第3中心軸AX3と直交する面内における第3流路103Rの形状は、円形である。第1流路101Rの内径(寸法)と、第2流路102Rの内径(寸法)と、第3流路103Rの内径(寸法)とは、実質的に等しい。
図4に示すように、本実施形態において、第1管部101の第1中心軸AX1と第2管部102の第2中心軸AX2とがなす角度θ1は、第1管部101の第1中心軸AX1と第3管部103(直管部103A)の第3中心軸AX3とがなす角度θ2よりも大きい。
本実施形態において、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とは、平行である。第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とは、一致する(同軸である)。
本実施形態において、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2と中心軸AX4とは、平行である。第1中心軸AX1と第2中心軸AX2と中心軸AX4とは、一致する(同軸である)。すなわち、第1管部101、第2管部102、及び接続部104により、ストレート管が形成される。
本実施形態において、第1中心軸AX1と第3中心軸AX3とは、直交する。
すなわち、本実施形態において、角度θ1は、180[°]である。角度θ2は、90[°]である。
図4に示す例において、第1中心軸AX1は、X軸と平行である。第2中心軸AX2は、X軸と平行である。中心軸AX4は、X軸と平行である。第3中心軸AX3は、Z軸と平行である。第1中心軸AX1と直交する面は、YZ平面である。第2中心軸AX2と直交する面は、YZ平面である。第3中心軸AX3と直交する面は、XY平面である。
図5は、本実施形態に係る配管システム1000の一部を模式的に示す斜視図である。図5は、配管部材100近傍の斜視図を示す。
図5に示すように、本実施形態において、第1管部101は、供給配管53を介して、高圧加熱ユニット21と接続される。供給配管53は、高圧加熱ユニット21と第1管部101との間に配置される。高圧加熱ユニット21で生成された蒸気は、供給配管53を介して、第1管部101に供給される。
第2管部102は、高圧タービンバイパス弁81と接続される。高圧バイパス配管41に高圧タービンバイパス弁81が配置される。第2管部102は、高圧タービンバイパス弁81を介して、高圧バイパス配管41と接続される。第2管部102の蒸気は、高圧タービンバイパス弁81を介して、高圧バイパス配管41に供給される。第2管部102の蒸気は、高圧タービンバイパス弁81の入口に流入する。
第3管部103は、高圧蒸気止弁61と接続される。高圧蒸気配管31に高圧蒸気止弁61が配置される。第3管部103は、高圧蒸気止弁61を介して、高圧蒸気配管31と接続される。高圧蒸気配管31は、第3管部103と高圧タービン11との間に配置される。第3管部103の蒸気は、高圧蒸気止弁61を介して、高圧蒸気配管31に供給される。第3管部103の蒸気は、高圧蒸気止弁61の入口61Aに流入する。
本実施形態において、開口108は、接続部104の中心軸AX4よりも上方(+Z方向)に配置される。第3管部103からの蒸気が流入する高圧蒸気止弁61の入口61Aは、接続部104の中心軸AX4よりも上方(+Z方向)に配置される。本実施形態において、入口61Aは、開口108よりも上方(+Z方向)に配置される。
入口105が設けられた第1管部101の端部と供給配管53とが接続される。出口106が設けられた第2管部102の端部と高圧バイパス配管41とが接続される。出口107が設けられた第3管部103(直管部103B)の端部と高圧蒸気止弁61とが接続される。本実施形態において、供給配管53と第1管部101とは、溶接される。第2管部102と高圧バイパス配管41とは、溶接される。第3管部103と高圧蒸気止弁61とは、溶接される。
なお、本実施形態においては、第3管部103と高圧蒸気止弁61とが直接に溶接されるが、第3管部103と高圧蒸気止弁61との間に、接続用の配管が配置されてもよい。その接続用の配管と第3管部103とが溶接され、接続用の配管と高圧蒸気止弁61とが溶接されてもよい。また、本実施形態においては、第2管部102と高圧タービンバイパス弁81とが直接に溶接されるが、第2管部102と高圧タービンバイパス弁81との間に、接続用の配管が配置されてもよい。その接続用の配管と第2管部102とが溶接され、接続用の配管と高圧タービンバイパス弁81とが溶接されてもよい。
図6は、本実施形態に係る配管システム1000の一部を模式的に示す斜視図である。図6に示すように、配管システム1000は、配管部材200を有する。配管部材200は、流路を有する管部201と、流路を有する管部202と、管部201と管部202との間に配置され管部201の流路と管部202の流路とを結ぶ接続流路を有する接続部204と、開口を介して接続流路と結ばれる流路を有する管部203と、を備える。管部201、管部202、及び接続部204により、ストレート管が形成される。配管部材200は、配管部材100と近似する構造を有する。配管部材200についての詳細な説明は省略する。図6に示す例では、管部203は曲折部を有しない。なお、管部203が曲折部を有してもよい。
管部201は、逆止弁3が配置された低温再熱蒸気配管51と接続される。管部202は、再熱ユニット24と接続された低温再熱蒸気配管51と接続される。管部203は、高圧タービンバイパス弁81が配置された高圧バイパス配管41と接続される。
高圧タービン11から排出された蒸気は、管部201に供給される。高圧バイパス配管41の蒸気は、管部203に供給される。高圧タービンバイパス弁81が開いているとき、高圧加熱ユニット21からの蒸気は、配管部材100の第1管部101及び第2管部102を介して、高圧バイパス配管41に流入する。高圧タービンバイパス弁81が開いているとき、高圧加熱ユニット21からの蒸気は、管部203に供給される。高圧タービンバイパス弁81が閉じているとき、高圧加熱ユニット21からの蒸気は、管部203に供給されない。
管部201の蒸気は、管部202に流入可能である。管部203の蒸気は、管部202に流入可能である。管部202の蒸気は、低温再熱蒸気配管51を介して、再熱ユニット24に供給される。再熱ユニット24は、低温再熱蒸気配管51からの蒸気を加熱する。
本実施形態において、供給配管53と第1管部101とは、第1溶接処理によって溶接される。第2管部102と高圧バイパス配管41とは、第1溶接処理によって溶接される。第3管部103と高圧蒸気止弁61とは、第2溶接処理によって溶接される。
低温再熱蒸気配管51と管部201とは、第1溶接処理によって溶接される。管部202と低温再熱蒸気配管51とは、第1溶接処理によって溶接される。高圧バイパス配管41と管部203とは、第2溶接処理によって溶接される。
以下の説明において、第1溶接処理によって生成された溶接部を適宜、第1溶接部4、と称し、第2溶接処理によって生成された溶接部を適宜、第2溶接部5、と称する。
本実施形態において、第1溶接部4は、供給配管53と第1管部101との第1溶接部4Aと、第2管部102と高圧バイパス配管41との第1溶接部4Bと、を含む。また、第1溶接部4は、低温再熱蒸気配管51と管部201との第1溶接部4Cと、管部202と低温再熱蒸気配管51との第1溶接部4Dと、を含む。
第2溶接部5は、第3管部103と高圧蒸気止弁61との第2溶接部5Aを含む。また、第2溶接部5は、高圧タービンバイパス弁81が配置される高圧バイパス配管41と管部203との第2溶接部5Bを含む。
第1溶接処理は、開先溶接を含む。第2溶接処理は、開先溶接を含む。第1溶接処理は、溶接スラグのような異物が発生する溶接を含む。第2溶接処理は、溶接スラグのような異物が発生する溶接を含む。
図7は、第1溶接部4の一例を模式的に示す断面図である。図7に示すように、第1溶接処理により、異物が発生し、配管の内部(例えば第1管部101の第1流路101R)に残留する可能性がある。
図8は、第2溶接部5の一例を模式的に示す断面図である。第2溶接処理は、第1溶接処理と同様の溶接処理が行われた後、作業者が配管の内部から溶接スラグのような異物を除去する処理を含む。第2溶接処理は、作業者が配管の内部から溶接部にアクセスすることが必要である。そのため、第2溶接処理が適用される範囲は限定的である。なお、第2溶接処理は、この態様に限定されず、配管の内部から異物除去を行うまでもなく配管内部に異物を発生させないような工法が採用されてもよい。また、本実施形態において、第3管部103と高圧蒸気止弁61とは第2溶接処理により接続されるが、第3管部103と高圧蒸気止弁61との接続は、配管の内部に異物を発生させないような接続方法であれば第2溶接処理には限定されず、例えばフランジをボルトで締結するような接続方法を採用してもよい。
次に、本実施形態に係るブローイングアウトについて説明する。例えば、蒸気タービンプラント1の建設のための施工終了後、蒸気タービンプラント1の起動前に、配管システム1000の配管の異物を除去するブローイングアウト(フラッシング)が実施される。
蒸気タービンプラント1の建設のための施工は、第1溶接処理及び第2溶接処理を含む。上述したように、第1溶接処理によって、異物が発生し、配管の内部に残留する可能性がある。また、グラインダで第1溶接部4が研磨又は切断される場合がある。その研磨又は切断によっても、異物が発生する可能性がある。
ブローイングアウトは、配管の内部の異物を除去する処理である。なお、ブローイングアウトは、蒸気タービンプラント1を長期間停止後、その蒸気タービンプラント1の再起動前に、実施されてもよい。
ブローイングアウトは、配管システム1000の配管に蒸気を供給する処理を含む。配管に供給された蒸気によって、配管の異物が吹き飛ばされる。これにより、配管の異物が除去される。ブローイングアウトにおいて配管に供給された蒸気は、フリーブロー(大気解放)される。
本実施形態においては、高圧加熱ユニット21から配管システム1000に蒸気が供給されることによって、ブローイングアウトが実施される。
図9は、本実施形態に係るブローイングアウトが実施されるときの蒸気タービンプラント1の一例を模式的に示す図である。図9に示すように、本実施形態においては、高圧タービンバイパス弁81と低温再熱蒸気配管(再熱配管)51とが仮設配管54を介して接続された状態で、ブローイングアウトが実施される。本実施形態においては、仮設配管54の一端部が高圧タービンバイパス弁81に接続され、仮設配管54の他端部が逆止弁3に接続される。逆止弁3は、低温再熱蒸気配管51に配置されている。仮設配管54の他端部が逆止弁3に接続されることによって、仮設配管54は低温再熱蒸気配管51と接続される。
図10は、本実施形態に係るブローイングアウトが実施されるときの配管システム1000の一部を模式的に示す斜視図である。図10に示すように、高圧タービンバイパス弁81(高圧バイパス配管41)と逆止弁3(低温再熱蒸気配管51)とが、仮設配管54を介して接続される。
図11は、本実施形態に係る高圧タービンバイパス弁81の一例を模式的に示す断面図である。図11に示すように、高圧タービンバイパス弁81は、ハウジング81Aと、少なくとも一部がハウジング81Aの内部空間に配置される弁体81Bと、ハウジング81Aの開口を塞ぐ蓋部材81Cと、を有する。蓋部材81Cは、ボルト部材により、ハウジング81Aに固定される。
高圧バイパス配管41の流路は、ハウジング81Aの内部空間と接続される。高圧加熱ユニット21から送出され、配管部材100の第1管部101及び第2管部102を通過した蒸気は、ハウジング81Aの内部空間に流入する。弁体81Bは、低温再熱蒸気配管51に通じる高圧バイパス配管41の流路を開閉可能である。弁体81Bにより流路が閉じられているとき、高圧加熱ユニット21からの蒸気は、低温再熱蒸気配管51に供給されない。弁体81Bにより流路が開けられたとき、高圧加熱ユニット21からの蒸気は、低温再熱蒸気配管51に供給される。
図12は、本実施形態に係る高圧タービンバイパス弁81と仮設配管54とが接続されている状態の一例を示す断面図である。上述したように、ブローイングアウトにおいては、高圧タービンバイパス弁81と仮設配管54とが接続される。本実施形態においては、仮設配管54を高圧タービンバイパス弁81に接続するとき、高圧タービンバイパス弁81が分解される。すなわち、ハウジング81Aから弁体81B及び蓋部材81Cが外される。ハウジング81Aから弁体81B及び蓋部材81Cが外された状態で、ハウジング81Aと第2配管102(高圧バイパス配管41)とが接続され、ハウジング81Aと仮設配管84とが接続される。仮設配管84は、ボルト部材により、ハウジング81Aに固定される。
また、ブローイングアウトにおいては、低温再熱蒸気配管51に通じる高圧バイパス配管41の流路が閉塞部材81Dで塞がれる。これにより、高圧加熱ユニット21からの蒸気は、高圧バイパス配管41を介して低温再熱蒸気配管51に送られずに、仮設配管54に送られる。
図13は、本実施形態に係るブローイングアウトの一例を示す断面図である。本実施形態においては、ブローイングアウトにおいて、高圧加熱ユニット21から蒸気が供給される。高圧加熱ユニット21から送出された蒸気は、供給配管53の流路を通過した後、第1管部101に供給される。供給配管53と第1管部101とは第1溶接処理によって溶接されている。そのため、供給配管53の流路又は第1管部101の第1流路101Rに異物が存在する可能性が高い。高圧加熱ユニット21から供給された蒸気によって、供給配管53の流路の異物は、供給配管53の流路から排出される。高圧加熱ユニット21から供給された蒸気によって、第1管部101の第1流路101Rの異物は、第1流路101Rから排出される。
本実施形態においては、第3管部103に接続された高圧蒸気止弁61が閉じられた状態で、ブローイングアウトが行われる。
そのため、高圧加熱ユニット21から送出された蒸気が、高圧蒸気配管31に流入することが抑制される。これにより、第1流路101Rの異物が、高圧蒸気配管31に移動すること、及び高圧蒸気配管31を介して高圧蒸気タービン11に移動することが抑制される。
また、本実施形態においては、配管部材100において、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とがなす角度θ1は、第1中心軸AX1と第3中心軸AX3とがなす角度θ2よりも大きい。
そのため、蒸気と一緒に移動する異物は、その慣性により、専ら、第2管部102に流入する。換言すれば、第1流路101Rから第3流路103Rに移動する異物の量は、第1流路101Rから第2流路102Rに移動する異物の量よりも少ない。すなわち、第1流路101Rから第3流路103Rに異物が移動(流入)することが抑制される。
本実施形態において、角度θ1は、180[°]であり、第1管部101、接続部104、及び第2管部102は、ストレート管を形成する。角度θ2は、90[°]である。そのため、第1流路101Rの異物が第3流路103Rに移動することが十分に抑制される。
第1流路101Rから第2流路102Rに供給された蒸気は、第2流路102Rの異物を第2流路102Rから排出される。第2管部102と高圧バイパス配管41とは第1溶接処理によって溶接されている。そのため、第2管部102の第2流路102R又は高圧バイパス配管41の流路に異物が存在する可能性が高い。第1流路101Rを介して高圧加熱ユニット21から供給された蒸気によって、第2管部102の第2流路102Rの異物は、第2流路102Rから排出される。また、第1管部101の第1流路101Rを介して高圧加熱ユニット21から供給された蒸気によって、高圧バイパス配管41の流路の異物は、高圧バイパス配管41の流路から排出される。
図14は、本実施形態に係るブローイングアウトの一例を説明するための図である。図14に示すように、高圧加熱ユニット21から送出された蒸気は、供給配管53を介して、配管部材100の第1管部101に供給される。配管部材100の第3管部103に接続された高圧蒸気止弁61は閉じられているため、第1管部101に供給された蒸気は専ら第2管部102から排出される。第2管部102から排出された蒸気は、高圧タービンバイパス弁81のハウジング81Aの内部空間に流入する。
図12を参照して説明したように、ブローイングアウトにおいては、高圧タービンバイパス弁81のハウジング81Aと仮設配管54とが接続される。また、低温再熱蒸気配管51に通じる高圧バイパス配管41の流路は、閉塞部材弁81Dによって閉塞される。これにより、第2管部102から高圧タービンバイパス弁81Aの内部空間に流入した蒸気は、仮設配管54の流路に流入する。
仮設配管54の他端部は、逆止弁3(低温再熱蒸気配管51)に接続されている。仮設配管54の蒸気は、逆止弁3を介して、低温再熱蒸気配管51の流路に供給される。
仮設配管54及び逆止弁3からの蒸気は、配管部材200の管部201に供給される。管部201に供給された蒸気は、管部201を流れた後、低温再熱蒸気配管51に供給される。低温再熱蒸気配管51の蒸気は、再熱ユニット24及び中圧加熱ユニット22に供給される。
再熱ユニット24に供給された蒸気は、中圧蒸気配管32に供給される。中圧蒸気配管32の蒸気は、中圧バイパス配管42を介して、中圧タービンバイパス弁82に供給される。
上述したように、中圧蒸気配管32と中圧バイパス配管42との分岐部には、配管部材100が配置されている。配管部材100の第1管部101は、第1溶接処理により、中圧蒸気配管32に接続されている。配管部材100の第2管部102は、第1溶接処理により、中圧タービンバイパス弁82(中圧バイパス配管42)と接続されている。配管部材100の第3管部103は、第2溶接処理により、中圧蒸気止弁62と接続されている。
本実施形態においては、第3管部103に接続された中圧蒸気止弁62が閉じられた状態で、ブローイングアウトが行われる。
そのため、再熱ユニット24からの蒸気が、中圧蒸気弁62と中圧蒸気タービン12との間の中圧蒸気配管32に流入することが抑制される。これにより、第1流路101Rの異物が、中圧蒸気配管32を介して中圧タービン12に移動することが抑制される。
また、本実施形態においては、配管部材100において、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とがなす角度θ1は、第1中心軸AX1と第3中心軸AX3とがなす角度θ2よりも大きい。
そのため、蒸気と一緒に移動する異物は、その慣性により、専ら、第2管部102に流入する。換言すれば、第1流路101Rから第3流路103Rに移動する異物の量は、第1流路101Rから第2流路102Rに移動する異物の量よりも少ない。すなわち、第1流路101Rから第3流路103Rに異物が移動(流入)することが抑制される。
本実施形態においては、蒸気は、中圧タービンバイパス弁82を介して、フリーブロー(大気解放)される。中圧タービンバイパス弁82には、放出管が接続されている。放出管には、ブローイングアウト判定用ターゲット及びサイレンサーが配置されている。中圧タービンバイパス弁82に供給された蒸気は、放出管を介して、フリーブローされる。
すなわち、本実施形態においては、高圧加熱ユニット21から送出された蒸気は、配管部材100の第1管部101、第2管部102、仮設配管54、配管部材200の管部201、管部202、低温再熱蒸気配管51、及び中圧蒸気配管32を通過する。これにより、第1管部101、第2管部102、管部202、管部203、低温再熱蒸気配管51、及び中圧蒸気配管32の異物が除去される。
本実施形態においては、ブローイングアウトにおいて、高圧蒸気止弁61が閉じられ、配管部材100の第3管部103及び高圧蒸気配管31に対する蒸気の流入が抑制されている。さらに、第3管部103と高圧蒸気止弁61とは、第2溶接処理によって溶接されている。そのため、第3流路103Rに異物が存在する可能性は低い。
また、配管部材100は、十分にクリーニングされた後、供給配管53、高圧タービンバイパス弁81(高圧バイパス配管41)、及び高圧蒸気止弁61と接続(溶接)される。例えば、配管部材100の製造工場(配管部材メーカー)において、配管部材100の流路の内面(第1管部101の内面、第2管部102の内面、第3管部103の内面、及び接続部104の内面)が十分にクリーニングされた後、そのクリーニング後の配管部材100が蒸気タービンプラント1に納入される。第1管部101と供給配管53との第1溶接処理、及び第2管部102と高圧バイパス配管41との第1溶接処理によって、第1管部101の第1流路101R、及び第2管部102の第2流路102Rに異物が残留している可能性が高い。その異物は、本実施形態に係るブローイングアウトによって除去される。第2溶接処理によって溶接される第3管部103の第3流路103Rに異物が残留している可能性は低い。そのため、高圧加熱ユニット21から送出され第1流路101Rを通過した蒸気が、第3管部103の第3流路103Rに流入することを抑制することによって、第3管部103が汚染されることが抑制される。さらに、本実施形態においては、角度θ1が角度θ2よりも大きいので、第1管部101の第1流路101Rからの異物が第3管部103の第3流路103Rに流入することが抑制される。
また、第1流路101Rを通過した蒸気が第3流路103Rに流入することが抑制されるので、第3管部103の汚染のみならず、高圧蒸気止弁61の汚染も抑制される。また、高圧蒸気止弁61が閉じた状態で、第1管部101の第1流路101Rに蒸気が供給されるので、第1流路101Rの蒸気(異物)が、高圧蒸気止弁61と高圧蒸気タービン11との間の高圧蒸気配管31に流入することが抑制される。
配管部材100と同様、配管部材200も、十分にクリーニングされた状態で納入される。配管部材200は、十分にクリーニングされた後、低温再熱蒸気配管51、及び高圧バイパス配管41と接続(溶接)される。管部201と低温再熱蒸気配管51との第1溶接処理、及び管部202と低温再熱蒸気配管51との第1溶接処理によって、管部201の流路、及び管部202の流路に異物が残留する可能性が高い。その異物は、本実施形態に係るブローイングアウトによって除去される。第2溶接処理によって溶接される管部203の流路に異物が残留する可能性は低い。そのため、仮設配管54を介して管部201の流路に供給され、その管部201の流路を通過した蒸気が、管部203の流路に流入することを抑制することによって、管部203が汚染されることが抑制される。本実施形態においては、配管部材200は、配管部材100と近似した構造なので、仮設配管54からの蒸気が管部203の流路に流入することが抑制される。
また、本実施形態においては、中圧蒸気配管32と中圧バイパス配管42との分岐部にも、配管部材100が配置されている。中圧蒸気止弁61が閉じた状態で、再熱ユニット24から蒸気が送出されて、ブローイングアウトが実施される。これにより、異物が中圧タービン12側に移動することが抑制される。
また、本実施形態においては、低圧蒸気配管33と低圧バイパス配管43との分岐部にも、配管部材100が配置されている。配管部材100の第1管部101は、第1溶接処理により、低圧蒸気配管33と接続される。配管部材100の第2管部102は、第1溶接処理により、低圧タービンバイパス弁83(低圧バイパス配管43)と接続される。配管部材100の第3管部103は、第2溶接処理により、低圧蒸気止弁63と接続される。第3管部103に接続された低圧蒸気止弁63が閉じられた状態で、低圧加熱ユニット23から蒸気が送出されることによって、ブローイングアウトが実施されてもよい。これにより、異物が低圧タービン13側に移動することが抑制される。
次に、本実施形態に係る配管システム1000のクリーニング方法について、図15を参照して説明する。図15は、本実施形態に係る配管システム1000のクリーニング方法の一例を示すフローチャートである。
配管部材メーカーから、配管部材100及び配管部材200が、蒸気タービンプラント1に納入される。上述のように、第1管部101、第2管部102、第3管部103、及び接続部104を含む配管部材100は、納入前に、既にクリーニングされている。管部201、管部202、管部203、及び接続部204を含む配管部材200は、納入前に、既にクリーニングされている。
配管部材100と、高圧加熱ユニット21(供給配管53)、高圧タービンバイパス弁81(高圧バイパス配管41)、及び高圧蒸気止弁61とが溶接により接合される(ステップSP1)。クリーニングされた第1管部101と、蒸気生成装置20の高圧加熱ユニット21に接続される供給配管53とが、第1溶接処理により接続される。クリーニングされた第2管部102と、高圧バイパス配管41とが、第1溶接処理により接続される。クリーニングされた第3管部103と、高圧タービン11の入口に接続される高圧蒸気配管31に配置される高圧蒸気止弁61とが、第2溶接処理により接続される。
本実施形態においては、高圧タービンバイパス弁81が分解された状態で、第2管部102と高圧タービンバイパス弁81とを接続する作業が実施される。すなわち、高圧タービンバイパス弁81が分解された状態で、第2管部102と高圧バイパス配管41とを第1溶接処理によって接続する作業が実施される。図12などを参照して説明したように、高圧タービンバイパス弁81が分解された状態とは、ハウジング81Aから弁体81B及び蓋部材81Cが外された状態をいう。
高圧蒸気止弁61が組み立てられ、その高圧蒸気止弁61が高圧蒸気配管31に配置される(ステップSP2)。
高圧蒸気止弁61の試験が実施される(ステップSP3)。高圧蒸気止弁61の試験は、所謂、インターロック試験を含む。インターロック試験は、トリップ信号に基づいて、高圧蒸気止弁61が正常に閉じることができるか否かを確認する試験である。
例えば、蒸気タービンプラント1の通常運転時において、蒸気タービンプラント1の少なくとも一部に異常が発生した場合、高圧蒸気止弁61を閉じて、高圧タービン11に対する蒸気の供給を停止する必要がある。蒸気タービンプラント1の少なくとも一部に異常が発生した場合、トリップ信号が出力される。異常が発生した場合、トリップ信号に基づいて、高圧蒸気止弁61が閉じる必要がある。
そのため、蒸気タービンプラント1の建設において高圧蒸気止弁61が高圧蒸気配管31に配置された後、トリップ信号に基づいて、高圧蒸気止弁61が正常に閉じることができるか否かを確認するインターロック試験を実施する必要がある。
インターロック試験が終了し、高圧蒸気止弁61が正常であることが確認された後、高圧蒸気止弁61が閉じられる(ステップSP4)。
本実施形態においては、高圧蒸気止弁61の組立て及び高圧蒸気止弁61のインターロック試験と並行して、高圧バイパス配管41に配置される高圧タービンバイパス弁81と、高圧タービン11の出口に接続される低温再熱蒸気配管51とを、仮設配管54を介して接続する作業が実施される(ステップSP5)。
仮設配管54を介して高圧タービンバイパス弁81と低温再熱蒸気配管51とを接続する作業は、図12などを参照して説明したように、高圧タービンバイパス弁81が分解された状態で、高圧タービンバイパス弁81と仮設配管54とを接続する作業を含む。
仮設配管54を介して高圧タービンバイパス弁81と低温再熱蒸気配管51(逆止弁3)とが接続された後、ブローイングアウトが実施される(ステップSP6)。すなわち、高圧加熱ユニット21から配管システム1000に蒸気が供給される。高圧加熱ユニット21から供給された蒸気は、配管部材100の第1管部101、第2管部102、仮設配管54、配管部材200の管部201、管部202、低温再熱蒸気配管51、及び中圧蒸気配管32を通過する。これにより、配管部材100の第1管部101、第2管部102、配管部材200の管部201、管部202、低温再熱蒸気配管51、及び中圧蒸気配管32がクリーニングされる。
本実施形態においては、高圧蒸気止弁61が閉じられた状態で、高圧加熱ユニット21から蒸気が供給され、ブローイングアウトが実施される。そのため、ブローイングアウトの蒸気が、高圧タービン11に流入することが抑制される。
ブローイングアウトによるクリーニングが終了した後、仮設配管54が高圧タービンバイパス弁81から外される(ステップSP7)。ハウジング81Aに弁体81B及び蓋部材81Cが取り付けられる。これにより、高圧タービンバイパス弁81が組み立てられる(ステップSP8)。
なお、高圧タービンバイパス弁81の組立て後、高圧タービンバイパス弁81のインターロック試験は不要である。高圧タービンバイパス弁81が配置される高圧バイパス配管41は、高圧タービン11の入口と接続されない。トリップ信号に基づいて、高圧タービンバイパス弁81は、必ずしも閉じる必要はない。そのため、高圧タービンバイパス弁81のインターロック試験を実施する必要はない。
高圧蒸気止弁61のインターロック試験、ブローイングアウト、及び高圧タービンバイパス弁81の組立てが終了した後、蒸気タービンプラント1は起動可能な状態となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1管部101の第1中心軸AX1と第2管部102の第2中心軸AX2とがなす角度θ1が、第1管部101の第1中心軸AX1と第3管部103の第3中心軸AX3とがなす角度θ2よりも大きいので、ブローイングアウトにおいて、第1管部101に供給された蒸気が、第3管部103に流入することを抑制することができる。本実施形態によれば、角度θ1を角度θ2よりも大きくしたので、第1管部101から第3管部103に流入する蒸気の流量(流速、圧力)を、第1管部101から第2管部102に流入する蒸気の流量(流速、圧力)よりも小さくすることができる。第1管部101に供給された蒸気は、専ら、第2管部102に供給されるので、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。第1管部101から第3管部103に移動する異物の量が抑制されるので、第3管部103、蒸気止弁60(高圧蒸気止弁61、中圧蒸気止弁62、低圧蒸気止弁63)、及び蒸気配管30(高圧蒸気配管31、中圧蒸気配管32、低圧蒸気配管33)のうち、少なくともバイパス配管40(高圧バイパス配管41、中圧バイパス配管42、低圧バイパス配管43)との分岐部よりも下流の部分の汚染が抑制される。そのため、蒸気配管30のブローイングアウトを省略することができる。したがって、ブローイングアウトに要する時間の長期化を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、蒸気生成装置20(高圧加熱ユニット21、再熱ユニット24、低圧加熱ユニット22)からの蒸気の供給は、蒸気止弁60(高圧蒸気止弁61、中圧蒸気止弁62、低圧蒸気止弁63)を閉じた状態で行われる。そのため、蒸気止弁60が配置される蒸気配管30(高圧蒸気配管31、中圧蒸気配管32、低圧蒸気配管33)のうち、少なくともバイパス配管40(高圧バイパス配管41、中圧バイパス配管42、低圧バイパス配管43)との分岐部よりも下流の部分に異物が移動すること、及び蒸気配管30を介して蒸気タービン10(高圧タービン11、中圧タービン12、低圧タービン13)に異物が移動することが抑制される。これにより、蒸気配管30の汚染が抑制され、蒸気配管30のブローイングアウトを省略することができる。したがって、ブローイングアウトに要する時間の長期化が抑制される。
また、本実施形態によれば、1回のブローイングアウトで、第1管部101、第2管部102、管部201、管部202、低温再熱蒸気配管51、及び中圧蒸気配管32をクリーニングすることができる。本実施形態においては、第1溶接処理と第2溶接処理とを使い分ける。溶接の作業期間の短縮のために第1溶接処理が実施された配管について、ブローイングアウトが実施される。1回のブローイングアウトで、配管システム1000を広範囲にクリーニングできるように、配管部材100の形状の最適化、弁の配置の最適化、及び第1溶接処理が実施される配管の選択が行われる。ブローイングアウトが実施されない配管については、第2溶接処理が実施される。このように、本実施形態においては、ブローイングアウトの回数の低減化を含む工期の短縮化を考慮して、配管部材100の形状の最適化、弁の配置の最適化、第1溶接処理が実施される配管の選択、及び第2溶接処理が実施される配管の選択が行われる。
また、本実施形態において、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とは、平行である。そのため、第1管部101に供給された蒸気は、第2管部102に円滑に供給される。したがって、第1管部101の異物が第3管部103に移動することが十分に抑制される。
また、本実施形態において、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とは、一致する。これにより、第1管部101及び第2管部102は、直管状になるので、第1管部101の異物は、第2管部102に円滑に移動し、第1管部101の異物が第3管部103に移動することが十分に抑制される。
また、本実施形態において、第1中心軸AX1と第3中心軸AX3とは、直交する。これにより、第1管部101の異物が第3管部103に移動することが十分に抑制される。
また、本実施形態において、開口108は、接続部104の中心軸AX4よりも上方に配置される。これにより、第1管部101の異物の少なくとも一部が開口108を介して第3管部103に移動しても、その異物は、重力の作用により、第3管部103から落下する。そのため、第3管部103、蒸気配管30(本例では高圧蒸気配管31)、及び蒸気止弁60(本例では高圧蒸気止弁61)の汚染が抑制される。中圧蒸気配管32、低圧蒸気配管33、中圧蒸気止弁62、及び低圧蒸気止弁63についても同様である。
また、本実施形態において、第3管部103からの蒸気が流入する蒸気止弁60の入口(本例では高圧蒸気止弁61の入口61A)は、接続部104の中心軸AX4よりも上方に配置される。これにより、第1管部101の異物の少なくとも一部が第3管部103を介して高圧蒸気止弁61の入口61Aの近傍に移動しても、その異物は、重力の作用により、高圧蒸気止弁61の入口61Aから落下する。そのため、高圧蒸気止弁61の汚染が抑制される。中圧蒸気止弁62及び低圧蒸気止弁63についても同様である。
また、本実施形態によれば、蒸気止弁60(本例では高圧蒸気止弁61)のインターロック試験が実施され、インターロック試験の終了後、高圧蒸気止弁61が閉じられる。高圧蒸気止弁61が閉じられた状態で、ブローイングアウトが実施される。これにより、ブローイングアウトにおいて、高圧タービン11に異物が移動することが抑制される。また、インターロック試験によって、正常であることが確認された後、高圧蒸気止弁61が閉じられるので、高圧タービン11に異物が移動することが未然に防止される。中圧蒸気止弁62、低圧蒸気止弁63、中圧タービン12、及び低圧タービン13についても同様である。
また、本実施形態においては、蒸気配管30(本例では高圧蒸気配管31)及び蒸気止弁60(本例では高圧蒸気止弁61)をブローイングアウトしないので、例えば、高圧蒸気止弁61に仮設配管を接続しなくて済む。換言すれば、ブローイングアウトのために高圧蒸気止弁61を分解しなくて済む。そのため、インターロック試験の実施回数を必要最小限に抑制することができる。したがって、ブローイングアウトに要する時間の長期化が抑制される。
また、本実施形態によれば、高圧タービンバイパス弁81が分解された状態で、第2管部102と高圧バイパス配管41との接続、及び高圧タービンバイパス弁81と仮設配管54との接続が実施される。ブローイングアウト後、高圧タービンバイパス弁81が組み立てられる。これにより、高圧タービンバイパス弁81と仮設配管54との接続が円滑に実施される。また、高圧タービンバイパス弁81が分解された状態で、第2管部102と高圧バイパス配管41との接続が実施されるので、その分解された高圧タービンバイパス弁81を介して、高圧バイパス配管41及び第2管部102を目視したり検査したりすることができる。
また、本実施形態においては、仮設配管54の接続のために分解される弁は、タービンバイパス弁80(高圧タービンバイパス弁81)である。高圧タービンバイパス弁81が配置される高圧バイパス配管41は、高圧タービン11と接続されない。すなわち、高圧タービンバイパス弁81を通過する蒸気は、高圧タービン11には供給されない。高圧タービンバイパス弁81については、インターロック試験の実施を省略可能である。そのため、高圧タービンバイパス弁81を組み立てた後、蒸気タービンプラント1を早期に起動することができる。これにより、ブローイングアウトに要する時間の長期化が抑制される。
なお、本実施形態においては、仮設配管54を使って、高圧タービンバイパス弁81と、低温再熱蒸気配管51(逆止弁3)とが接続される。これにより、ブローイングアウトにおいて、配管部材200の管部203に蒸気が流れることが抑制される。そのため、管部203の汚染が抑制される。また、仮設配管54は、交換可能であり、様々な寸法(内径)の仮設配管54を選択可能である。例えば、高圧タービンバイパス弁81と低温再熱蒸気配管51との間の高圧バイパス配管41の寸法(内径)が小さい場合、仮設配管54を使用せずに、高圧バイパス配管41を通して、高圧加熱ユニット21から送出された蒸気を、低温再熱蒸気配管51に送る場合、低温再熱蒸気配管51を流れる蒸気の流速又は圧力が、異物を除去するのに不十分となる可能性がある。すなわち、仮設配管54を使用せずに、寸法が小さい高圧バイパス配管41を使用した場合、低温再熱蒸気配管51において、十分なクリーニング力を得られない可能性がある。本実施形態によれば、仮設配管54を使用することにより、十分なクリーニング力を得ることができる。なお、高圧バイパス配管41の寸法が大きく、低温再熱蒸気配管51において十分なクリーニング力を得られる場合、仮設配管54を使用しなくてもよい。
なお、本実施形態においては、第1中心軸AX1と直交する面内における第1流路101Rの形状が円形であり、第2中心軸AX2と直交する面内における第2流路102Rの形状が円形であり、第3中心軸AX3と直交する面内における第3流路103Rの形状が円形であることとした。第1中心軸AX1と直交する面内における第1流路101Rの形状は、楕円形でもよいし、多角形でもよい。第2中心軸AX2と直交する面内における第2流路102Rの形状は、楕円形でもよいし、多角形でもよい。第3中心軸AX3と直交する面内における第3流路103Rの形状は、楕円形でもよいし、多角形でもよい。第1流路101Rの形状と、第2流路102Rの形状と、第3流路103Rの形状とは、同じでもよい。第1流路101Rの形状、第2流路102Rの形状、及び第3流路103Rの形状の少なくとも一つが、異なってもよい。以下の実施形態においても同様である。
なお、本実施形態においては、第1流路101Rの寸法(内径)と、第2流路102Rの寸法(内径)と、第3流路103Rの寸法(内径)とは、実質的に等しいこととした。第1流路101Rの寸法、第2流路102Rの寸法、及び第3流路103Rの寸法の少なくとも一つが、異なってもよい。以下の実施形態においても同様である。
なお、本実施形態においては、高圧蒸気配管31と高圧バイパス配管41との分岐部に配置される配管部材100について主に説明した。中圧蒸気配管32と中圧バイパス配管42との分岐部に配置される配管部材100、及び低圧蒸気配管33と低圧バイパス配管43との分岐部に配置される配管部材100も、高圧蒸気配管31と高圧バイパス配管41との分岐部に配置される配管部材100と同様の作用及び効果を得ることができる。以下の実施形態においても同様である。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図16は、本実施形態に係る配管部材100Bの一例を示す斜視図である。配管部材100Bは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。開口108は、接続部104の中心軸AX4よりも上方(+Z方向)に配置される。高圧蒸気止弁61の入口61Aは、接続部104の中心軸AX4よりも上方(+Z方向)に配置される。
本実施形態においては、第3管部103は、曲折部を有しない。第3管部103は、ストレート管である。第3管部103(第3管部103の第3中心軸AX3)は、水平面(XY平面)に対して傾斜する。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第3実施形態>
図17は、本実施形態に係る配管部材100Cの一例を示す斜視図である。配管部材100Cは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。開口108は、接続部104の中心軸AX4よりも上方(+Z方向)に配置される。高圧蒸気止弁61の入口61Aは、接続部104の中心軸AX4よりも上方(+Z方向)に配置される。
本実施形態においては、第3管部103は、曲折部を有しない。第3管部103は、ストレート管である。第3管部103(第3管部103の第3中心軸AX3)は、水平面(XY平面)と直交する。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第4実施形態>
図18は、本実施形態に係る配管部材100Dの一例を示す斜視図である。配管部材100Dは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
本実施形態においては、開口108は、接続部104の中心軸AX4と同じ高さに配置される。高さとは、Z軸方向の位置をいう。高圧蒸気止弁61の入口61Aは、接続部104の中心軸AX4よりも上方に配置される。本実施形態においては、第3管部103は、曲折部103Kを有する。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第5実施形態>
図19は、本実施形態に係る配管部材100Eの一例を示す斜視図である。配管部材100Eは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
本実施形態においては、開口108は、接続部104の中心軸AX4と同じ高さに配置される。高圧蒸気止弁61の入口61Aは、接続部104の中心軸AX4と同じ高さに配置される。本実施形態においては、第3管部103は、曲折部を有しない。第3管部103は、ストレート管である。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第6実施形態>
図20は、本実施形態に係る配管部材100Fの一例を示す斜視図である。配管部材100Fは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
本実施形態においては、開口108は、接続部104の中心軸AX4よりも上方(+Z方向)に配置される。高圧蒸気止弁61の入口61Aは、接続部104の中心軸AX4よりも下方(−Z方向)に配置される。本実施形態においては、第3管部103は、曲折部103Kaと、曲折部103Kbとを有する。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第7実施形態>
図21は、本実施形態に係る配管部材100Gの一例を示す斜視図である。配管部材100Gは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
本実施形態においては、開口108は、接続部104の中心軸AX4よりも下方(−Z方向)に配置される。高圧蒸気止弁61の入口61Aは、接続部104の中心軸AX4よりも上方(+Z方向)に配置される。本実施形態においては、第3管部103は、曲折部103Kaと、曲折部103Kbとを有する。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第8実施形態>
図22は、本実施形態に係る配管部材100Hの一例を示す斜視図である。配管部材100Hは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
本実施形態においては、開口108は、接続部104の中心軸AX4と同じ高さに配置される。高圧蒸気止弁61の入口61Aは、接続部104の中心軸AX4よりも下方に配置される。本実施形態においては、第3管部103は、曲折部103Kを有する。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第9実施形態>
図23は、本実施形態に係る配管部材100Iの一例を示す斜視図である。配管部材100Iは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
本実施形態においては、第1管部101は、第2管部102よりも上方(+Z方向)に配置される。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第10実施形態>
図24は、本実施形態に係る配管部材100Jの一例を示す斜視図である。配管部材100Jは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
本実施形態においては、第2管部102は、第1管部101よりも上方(+Z方向)に配置される。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
蒸気タービンプラント1の通常運転時には、高圧タービンバイパス弁81は閉じられている。そのため、第2管部102の蒸気は淀んでおり、液化しやすい傾向にある。本実施形態においては、第2管部102において蒸気が液化しても、液体は、重力の作用により落下する。そのため、第2管部102に液体が溜まることが抑制される。また、液体が、高圧タービンバイパス弁81又は高圧蒸気止弁61に移動することが抑制される。
<第11実施形態>
図25は、本実施形態に係る配管部材100Kの一例を示す斜視図である。配管部材100Kは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
第1管部101の第1中心軸AX1と第2管部102の第2中心軸AX2とがなす角度θ1は、第1管部101の第1中心軸AX1と第3管部103の第3中心軸AX3とがなす角度θ2よりも大きい。
本実施形態においては、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とは、非平行である。第1中心軸AX1と第3中心軸AX3とは、直交しない。
本実施形態において、角度θ1は、180[°]よりも大きい。角度θ1は、例えば、180[°]よりも大きく、210[°]よりも小さい。
本実施形態において、角度θ2は、90[°]よりも小さい。角度θ2は、例えば、90[°]よりも小さく、75[°]よりも大きい。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第12実施形態>
図26は、本実施形態に係る配管部材100Lの一例を示す斜視図である。配管部材100Lは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
第1管部101の第1中心軸AX1と第2管部102の第2中心軸AX2とがなす角度θ1は、第1管部101の第1中心軸AX1と第3管部103の第3中心軸AX3とがなす角度θ2よりも大きい。
本実施形態においては、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とは、非平行である。第1中心軸AX1と第3中心軸AX3とは、直交しない。
本実施形態において、角度θ1は、180[°]よりも小さい。角度θ1は、例えば、180[°]よりも小さく、150[°]よりも大きい。
本実施形態において、角度θ2は、90[°]よりも大きい。角度θ2は、例えば、90[°]よりも大きく、105[°]よりも小さい。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。
<第13実施形態>
図27は、本実施形態に係る配管部材100Mの一例を示す斜視図である。配管部材100Mは、第1管部101と、第2管部102と、第3管部103と、接続部104と、を有する。
第1管部101の第1中心軸AX1と第2管部102の第2中心軸AX2とがなす角度θ1は、第1管部101の第1中心軸AX1と第3管部103の第3中心軸AX3とがなす角度θ2よりも大きい。
本実施形態においては、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とは、平行である。第1中心軸AX1と第3中心軸AX3とは、直交する。
本実施形態において、第1中心軸AX1と第2中心軸AX2とは、一致しない(非同軸である)。第1中心軸AX1に対して第2中心軸AX2は、シフトしている。
本実施形態においても、第1管部101の異物が、第3管部103に移動することが抑制される。