JP2008215098A - ボイラ蒸気管のスケール捕集装置 - Google Patents

ボイラ蒸気管のスケール捕集装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スケール粒子の分布密度の偏りを抑制して良好な捕集効率が得られるボイラ蒸気管のスケール捕集装置を提供すること。
【解決手段】ボイラからの蒸気をタービンへ導く蒸気配管内に設置され、蒸気主流が下向きの流れから横向きの流れに流れ方向を変える曲がり部3に設けられて蒸気中に混入したスケール粒子Paを分離させるボイラ蒸気管のスケール捕集装置10Aが、曲がり部3に連通する分岐部11Aと、分岐部11Aの下方に捕集空間を形成するポケット部12とを備え、分岐部11Aに連通する蒸気配管の上流側及び下流側の少なくとも一方に蒸気主流の流路断面積拡大部14を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、火力発電プラントのボイラからタービンに至るボイラ蒸気管に適用されるボイラ蒸気管のスケール捕集装置に関する。
従来、たとえば主蒸気管、再熱蒸気管及びタービンバイパス管等と呼ばれ、火力発電プラントのボイラからタービンに至るボイラ蒸気管は、ボイラで発生して配管内を流れる過熱蒸気中に、配管内面で成長・剥離した水蒸気酸化スケールの粒子(以下、「スケール粒子」と呼ぶ)が含まれている。このようなスケール粒子は、ボイラ蒸気管の下流側に配設されている弁類やタービン翼等を摩耗させる原因となる。このため、ボイラ蒸気管の適所には、たとえば図6に示すように、スケール捕集装置10が取付けられている。
図6において、スケール捕集装置10は、下向きのボイラ蒸気管(下向き蒸気管)1から水平方向のボイラ蒸気管(水平蒸気管)2に向けて方向を変える曲がり部3に設置されている。このスケール捕集装置10は、蒸気の流れを下向きから水平に変える曲がり部3に連通している分岐部11と、分岐部11の下方に設けられて捕集空間を形成するポケット部12とにより構成される。なお、ポケット部12の下端となる先端部13は、仕切弁や盲板等により閉じられている。
このようなスケール捕集装置10を取り付けた曲がり部3では、図中に実線矢印Sで示すように、蒸気はボイラ蒸気管1,2により形成された配管径路に沿って流れていく。しかし、スケール粒子Paは蒸気よりも密度が大きいため、曲がり部3を通過して下向きから水平方向へ流れ方向を変えるときに強い慣性力(遠心力)を受ける。この結果、スケール粒子Paは、図中に破線矢印Pで示すように蒸気の流れからそれ、自重により下方のポケット部12の空間内に落下して捕集される。
上述したスケール捕集装置10の関連技術として、高いスケール捕集効率と圧力損失の低減とを両立させたものが提案されている。(たとえば、特許文献1参照)
特許第3095734号公報
ところで、上述したスケール捕集装置10の捕集効果は、スケール捕集装置10の上流配管が下向きとなる場合に高くなる。
しかし、実際にボイラの実機内に設置することを考えた場合、たとえば図7に示すように、水平なボイラ蒸気管(水平管部)4から曲がり配管のエルボ5を介して下向き蒸気管1となり、この下向き蒸気管1からすぐに水平蒸気管2となるような箇所に設置されることも予想される。
このような配置の場合、図7に示しように、水平管部4から下向きの下向き蒸気管1に曲がるエルボ5内において、スケール粒子Paは、遠心力により旋回半径が大となるエルボ5の外側に偏って流れる。このため、下向きから水平方向へ流れを変える分岐部11では、エルボ5からの距離が近いこともあり、図7に破線矢印P′で示すように、水平蒸気管2に連通する蒸気出口2a側を流れるスケール粒子Paの密度が高くなる。
従って、蒸気とともに水平蒸気管2へ向けて流出するスケール粒子Paの量が多くなるため、下方へ直進して流れるスケール粒子Paの割合は減少するので、スケール捕集装置10の捕集効率を低下させる原因になる。
このような背景から、下向き蒸気管1のどちらかにスケール粒子Paが偏っても、すなわち、蒸気管内を流れるスケール粒子Paの分布密度に偏りが生じる場合であっても、スケール捕集装置10の捕集効率に対する影響を小さくする対策が必要となる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スケール粒子の分布密度に偏りを生じやすい位置に配置された場合であっても、スケール粒子の分布密度の偏りを抑制して良好な捕集効率が得られるボイラ蒸気管のスケール捕集装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置は、ボイラからの蒸気をタービンへ導く蒸気配管内に設置され、蒸気主流が下向きの流れから横向きの流れに流れ方向を変える曲がり部に設けられて蒸気中に混入したスケール粒子を分離させるボイラ蒸気管のスケール捕集装置であって、
前記曲がり部に連通する分岐部と、該分岐部の下方に捕集空間を形成するポケット部とを備え、前記分岐部に連通する前記蒸気配管の上流側及び下流側の少なくとも一方に、前記蒸気主流の流路断面積拡大部を設けたことを特徴とするものである。
このようなボイラ蒸気管のスケール捕集装置によれば、曲がり部に連通する分岐部と、該分岐部の下方に捕集空間を形成するポケット部とを備え、分岐部に連通する蒸気配管の上流側及び下流側の少なくとも一方に、蒸気主流の流路断面積拡大部を設けたので、流路面積の増加分だけ蒸気主流の流速を低下させて遅くすることができる。すなわち、スケール粒子に作用する蒸気主流の流体力が減少するので、スケール粒子の慣性力が相対的に大きくなる。
本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置は、ボイラからの蒸気をタービンへ導く蒸気配管内に設置され、蒸気主流が下向きの流れから横向きの流れに流れ方向を変える曲がり部に設けられて蒸気中に混入したスケール粒子を分離させるボイラ蒸気管のスケール捕集装置であって、
前記曲がり部に連通する分岐部と、該分岐部の下方に捕集空間を形成するポケット部とを備え、前記分岐部の上流側近傍に、前記蒸気主流が流れ方向を変える横向きの流れ方向とは異なる方向の慣性力を前記スケール粒子に与える配管曲げ部を設けたことを特徴とするものである。
このようなボイラ蒸気管のスケール捕集装置によれば、曲がり部に連通する分岐部と、該分岐部の下方に捕集空間を形成するポケット部とを備え、分岐部の上流側近傍に、蒸気主流が流れ方向を変える横向きの流れ方向とは異なる方向の慣性力をスケール粒子に与える配管曲げ部を設けたので、スケール粒子の流れは、流れ方向を横向きに変える蒸気主流から分離される。すなわち、スケール粒子に作用する蒸気主流の流体力と比較して、スケール粒子の慣性力が相対的に大きくなる。
上記の発明においては、前記蒸気主流が横向きに流れを変える蒸気配管入口部分に邪魔板を設けることが好ましく、これにより、流れ方向を横向き変えたスケール粒子を邪魔板に当てて捕集することができる。
上記の発明においては、前記蒸気配管入口部分の下面を入口側が低い傾斜面とすることが好ましく、これにより、流れ方向を横向き変えたスケール粒子を傾斜面に当てて捕集することができる。
上述した本発明によれば、分岐部近傍においてはスケール粒子の慣性力が蒸気流れ(蒸気主流)から受ける流体力よりも相対的に大きくなるので、スケール粒子は分岐部で水平方向へ流れを変えて蒸気出口側へ搬送されにくくなる。この結果、分岐部を直進して流れるスケール粒子量の割合が増すので、ボイラ蒸気管のスケール捕集装置は、その捕集効率が向上するという顕著な効果を得られる。
以下、本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
図1に示すスケール捕集装置10Aは、ボイラからの蒸気をタービンへ導くボイラ蒸気管(蒸気配管)内に設置され、蒸気主流が下向きの流れから横向きの流れに流れ方向を変える曲がり部に設けられて蒸気中に混入したスケール粒子を分離させる装置である。
具体的に説明すると、スケール捕集装置10Aは、下向きのボイラ蒸気管(下向き蒸気管)1から水平方向のボイラ蒸気管(水平蒸気管)2に向けて方向を変える曲がり部3に設置されている。このスケール捕集装置10Aは、蒸気の流れを下向きから水平に変える曲がり部3に連通している分岐部11Aと、分岐部11Aの下方に設けられて捕集空間を形成するポケット部12とにより構成される。なお、ポケット部12の下端となる先端部13は、仕切弁や盲板等により閉じられた状態にして運転される。
この実施形態では、分岐部11Aに連通する下向き蒸気管1を拡径することにより、蒸気主流の流路断面積拡大部14が設けられている。この流路断面積拡大部14は、分岐部11Aの上流側となる下向き蒸気管1の断面積を分岐直前で拡大した構造とされ、分岐部11Aにおける蒸気主流の流速を低下させるものである。
以下、上述したスケール捕集装置10Aの作用を説明する。
スケール捕集装置10Aの上流側では、蒸気の流れによって搬送されてきたスケール粒子Paがおおよそ蒸気主流と同等の流速を有している。しかし、分岐部11Aの直前に設けた流路断面積拡大部14で下向き蒸気管1に連通する流路断面積が拡大すると、蒸気主流の流速はおおよそ断面積の変化分だけ遅くなるが、スケール粒子Paは、図中に破線矢印P1で示すように、慣性力により上流の蒸気主流とほぼ同様の流速のままポケット部12へ向けて直進しようとする。
一方、分岐部11Aから水平蒸気管2へ向けて曲がる蒸気主流の流速は、水平蒸気管2の蒸気出口2aにおいて従来より流速が遅くなっているので、図中に実線矢印S1で示すように下向き蒸気管1から水平蒸気管2へ曲がって流れる蒸気主流からスケール粒子Paが受ける流体力も小さくなる。この結果、スケール粒子Paは、ポケット部12へ落下して行きやすくなるので、スケール捕集装置10Aの粒子捕集効率は向上する。
従って、分岐部11Aの上流側近傍にエルボ等が存在してスケール粒子Paの分布密度に偏りを生じる場合であっても、その影響を最小限に抑えてスケール捕集装置10Aの良好な捕集効率を達成可能となる。
すなわち、本実施形態のスケール捕集装置10Aは、分岐部11Aの上流側直前に下向き蒸気管1の流路断面積を拡大させた流路断面積拡大部14を設ける構成により、大きな慣性力の影響を受けるスケール粒子Paが蒸気主流からの流体力で速度変化するまで時間差を利用して捕集効率を向上させたものである。換言すれば、下向きの慣性力を受けるスケール粒子Paは、蒸気主流から受ける流体力と比較して相対的に慣性力が大きくなるので、分岐部11Aで水平方向へ流れ方向を変える蒸気主流から分岐し、ポケット部12へ向けて直進しようとする方向の流れを強める。この結果、スケール粒子Paの分布密度が偏る場合であっても、スケール補修装置10は良好な捕集効率を達成できる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置について、第2の実施形態を図2に基づいて説明する。なお、上述した第1の実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態で説明するスケール捕集装置10Bは、分岐部11Bから分岐した水平蒸気管2側に流路断面積拡大部15を設けてある。すなわち、分岐部11Bに連通する水平蒸気管2の接続部分である蒸気出口2aにおいて、流路断面積が拡大された構成となっている。このような構成により、分岐部11Bから水平蒸気管2へ流れ方向を変えて流入した蒸気主流は、流路断面積の増大分だけ流速が低下する。
以下、上述したスケール捕集装置10Bの作用を説明する。
スケール捕集装置10Bの上流側では、蒸気の流れによって搬送されてきたスケール粒子Paがおおよそ蒸気主流と同等の流速を有している。しかし、分岐部11Bの直後に設けた流路断面積拡大部15で水平蒸気管2に連通する流路断面積が拡大すると、図中に矢印S2で示す蒸気主流の流速は、流れ方向を変えた直後におおよそ断面積の変化分だけ遅くなる。
このため、分岐部11Bで流れ方向を変える際、蒸気主流からスケール粒子Paに作用する流体力は小さくなる。この結果、スケール粒子Paは、慣性力により上流の蒸気主流とほぼ同様の流速を維持して直進しやすくなるので、水平方向へ流れ方向を転換する蒸気主流から分離してポケット部12に捕集される。
すなわち、分岐部11Bに連通する水平蒸気管2が分岐部11Bに連通する蒸気出口2a側の断面積を上流の下向き配管1より大きく設定することにより、分岐部11Bから蒸気出口2aを経て水平蒸気管2へ向かう蒸気主流の流速及び蒸気主流からスケール粒子Paに作用する流体力がともに小さくなるので、水平蒸気管2を通って下流へ搬送されるスケール粒子Paの量は減少する。換言すれば、水平蒸気管2を通って下流へ搬送されるスケール粒子Paの量が減少する分だけ、スケール捕集装置10Bに捕集されるスケール粒子Paの量は増加する。
従って、分岐部11Bの上流側近傍にエルボ等が存在してスケール粒子Paの分布密度に偏りを生じる場合であっても、その影響を最小限に抑えてスケール捕集装置10Bの良好な捕集効率を達成可能となる。
ところで、本実施形態では分岐部11Bから水平方向へ流れ方向を変えた直後の位置にのみ流路断面積拡大部15を設けてあるが、この流路断面積15に上述した第1の実施形態で説明した流路断面積拡大部14を組み合わせた構成としてもよい。すなわち、分岐部に連通する蒸気配管の上流側となる下向き蒸気管1及び下流側となる水平蒸気管2の少なくとも一方に、蒸気配管の流路断面積を増して蒸気主流の流速を低下させる流路断面積拡大部を設ければよい。
<第3の実施形態>
次に、本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置について、第3の実施形態を図3に基づいて説明する。なお、上述した第1及び第2の実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のスケール捕集装置10Cは、上述した第2の実施形態と同様に、分岐部11Cから分岐した水平蒸気管2側に流路断面積拡大部16を設けてある。すなわち、分岐部11Cに連通する水平蒸気管2の接続部分である蒸気出口2aにおいて、流路断面積が拡大された構成となっているので、分岐部11Cから水平蒸気管2へ流れ方向を変えて流入した蒸気主流は、流路断面積の増大分だけ流速が低下する。
このような構成に加えて、本実施形態の流路断面積16は、水平蒸気管2の入口部分の下面を、蒸気出口2aと一致する入口側が低い傾斜面17にしてある。このような構成により、分岐部11Cで蒸気主流とともに流れ方向を横向きに変えたスケール粒子Paは、少なくとも一部が傾斜面17に当たることとなる。このため、傾斜面17に当たったスケール粒子Paが失速して蒸気主流から分離され、傾斜面17に沿って落下することでポケット部12に捕集される。
また、流路断面積16には、蒸気主流の流路を残して、蒸気主流が横向きに流れを変える水平蒸気管2の入口部分(蒸気出口2a)に邪魔板18を設けてある。この邪魔板18は、互いに隣接する複数の板間に適当な大きさの隙間を形成して蒸気主流の流路としてある。
このような構成により、図中に破線矢印P3で示すように、分岐部11Cにおいて蒸気主流(図中に実線矢印S3で表示)とともに流れ方向を横向きに変えたスケール粒子Paは、少なくとも一部が邪魔板18に当たることとなる。こうして傾斜面18に当たったスケール粒子Paは、蒸気主流から分離された後、ポケット部12に落下して捕集される。この場合の邪魔板18は、上下方向の同一平面上に配置してもよいし、あるいは、図3に示すように、水平方向にずらして配置してもよい。なお、邪魔板18を設けると水平蒸気管2側の流路抵抗が増すので、その分だけ蒸気主流の流速を低下させる作用もある。
このとき、上述した傾斜面17が設けられていると、両者が協働して同様の機能を発揮するとともに、落下したスケール粒子Paをポケット部12へスムーズに導いて捕集することができる。
従って、傾斜面17及び邪魔板18の少なくとも一方を備えたスケール捕集装置10Cは、スケール粒子Paの捕集効率がより一層向上する。なお、ここで説明した傾斜面17及び邪魔板18は、上述した第2の実施形態に組み合わせるだけでなく、第1の実施形態と組み合わせる構成にしても同様の作用効果を得ることができる。
<第4の実施形態>
最後に、本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置について、第4の実施形態を図4に基づいて説明する。なお、上述した各実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のスケール捕集装置10Dは、曲がり部3に連通する分岐部11と、分岐部11の下方に捕集空間を形成するポケット部12とを備え、分岐部11の上流側近傍に、蒸気主流が流れ方向を変える横向きの流れ方向とは異なる方向の慣性力をスケール粒子Paに与える配管曲げ部20を備えている。すなわち、図示のスケール捕集部10Dは、図7に示した従来構成に加えて、図中に実線矢印S4で示す蒸気主流が流れ方向を変える横向き(図示の例では紙面右側)の流れ方向とは異なる方向(図示の例では紙面左側)の慣性力をスケール粒子Paに与えるために、配管曲げ部20が設けられている。
具体的に説明すると、分岐部11の上流が水平から下向きに曲がる蒸気配管となっている場合、たとえば図7に示すように、水平蒸気管4からエルボ5を介して下向きに曲がるとともに、比較的短い距離の下向き配管1を介して分岐部11に連結される場合には、図4に示す構成例のように、分岐部11より上流側となる下向き配管1に配管曲げ部20を介在させている。この配管曲げ部20は、分岐部11の蒸気出口2aが開口する方向(紙面右側)と反対側(紙面左側)に下向き蒸気管1の中心軸が移動するように、たとえば2個のエルボ20a,20bを連結して下向き蒸気管1を曲げた部分であり、分岐部11に流入するスケール粒子Paの移動して偏る方向を、蒸気出口2aが開口する方向と反対にするものである。なお、この実施形態におけるスケール粒子Saの流れは、図中に破線矢印P4で示されている。
分岐部11の上流で水平から下向きに曲がる蒸気配管中では、前述した図7に示すように、スケール粒子Saは遠心力の影響で蒸気出口に近い紙面右側に寄っていく。しかしながら、分岐部11の上流側で下向き配管1に蒸気出口2aと反対側の紙面左側に中心軸が移動するような配管曲がり部20があると、分岐部11の直前においては、配管曲がり部20の影響で蒸気流れ及び粒子の移動方向は蒸気主流と反対側に寄る。すなわち、分岐部11で蒸気主流は水平蒸気管2に連通する蒸気出口2a側へ向かうが、スケール粒子Saは慣性力(遠心力)により曲がりきれず、蒸気主流から分離されてそのまま下方へ直進するようにしてポケット部12の方向へ落下する。このようにして、スケール粒子Saは分岐部11から水平方向に流れ方向を変えて蒸気出口側へ行きにくくなるので、この結果、スケール捕集装置10Dの粒子捕集効率は向上する。
ここで、本実施形態のスケール捕集装置10Dに対し、上述した各実施形態の特徴的な構成を組み合わせることも可能である。すなわち、分岐部11に流路断面積拡大部14,15を設けたり、さらに、流路断面積拡大部14に傾斜面17や邪魔板18を組み合わせた構成とすれば、スケール粒子Paの捕集効率をより一層向上させることができる。
図5は、制御因子となる4つのパラメータについて、タグチメソッドによりSN比をもとめた実験結果を示している。
ここで、スケール粒子Paの粒子径をd、粒子密度をρp とする。また、各部の寸法については、図5(a)に示すように、下向き蒸気管1及び水平蒸気管2の内径をD1、流路断面積拡大部14の内径をD2、流路断面積拡大部15の内径をD3、流路断面積拡大部14の流路長さをL1、流路断面積拡大部15の流路長さをL3とする。
図5(b)に示す実験結果によれば、D2/D1のSN比は2、xのSN比は0.5、L1/D1のSN比は2、L3/D1のSN比は1が各々最適値となる。このことから、各蒸気管の内径D1、D2、D3が等しい(D1=D2=D3)場合と比較して、上記の最適値を採用した構成のスケール捕集装置で良好な捕集効率を得られることが分かる。
上述したように、本発明のスケール捕集装置によれば、分岐部近傍においてはスケール粒子Paの慣性力が蒸気主流から受ける流体力よりも相対的に大きくなるので、スケール粒子Paは分岐部で水平方向へ流れを変えて蒸気出口側へ搬送されにくくなる。従って、分岐部を直進して流れるスケール粒子量の割合が増し、スケール補修装置の捕集効率が向上する。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置の一実施形態として、第1の実施形態を示す構成図である。 本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置の一実施形態として、第2の実施形態を示す構成図である。 本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置の一実施形態として、第3の実施形態を示す構成図である。 本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置の一実施形態として、第4の実施形態を示す構成図である。 制御因子となる4つのパラメータについて、タグチメソッドによりSN比を求めた実験結果を示しており、(a)は各部寸法を示す図、(b)は実験結果を示す図である。 本発明に係るボイラ蒸気管のスケール捕集装置の従来構造を示す構成図である。 スケール捕集装置の従来構造について、本発明の課題を説明するための構成図である。
符号の説明
1 下向き蒸気管
2 水平蒸気管
3 曲がり部
10,10A〜D スケール捕集装置
11,11A〜C 分岐部
12 ポケット部
14,15,16 流路断面積拡大部
17 傾斜面
18 邪魔板
20 配管曲がり部

Claims (4)

  1. ボイラからの蒸気をタービンへ導く蒸気配管内に設置され、蒸気主流が下向きの流れから横向きの流れに流れ方向を変える曲がり部に設けられて蒸気中に混入したスケール粒子を分離させるボイラ蒸気管のスケール捕集装置であって、
    前記曲がり部に連通する分岐部と、該分岐部の下方に捕集空間を形成するポケット部とを備え、
    前記分岐部に連通する前記蒸気配管の上流側及び下流側の少なくとも一方に、前記蒸気主流の流路断面積拡大部を設けたことを特徴とするボイラ蒸気管のスケール捕集装置。
  2. ボイラからの蒸気をタービンへ導く蒸気配管内に設置され、蒸気主流が下向きの流れから横向きの流れに流れ方向を変える曲がり部に設けられて蒸気中に混入したスケール粒子を分離させるボイラ蒸気管のスケール捕集装置であって、
    前記曲がり部に連通する分岐部と、該分岐部の下方に捕集空間を形成するポケット部とを備え、
    前記分岐部の上流側近傍に、前記蒸気主流が流れ方向を変える横向きの流れ方向とは異なる方向の慣性力を前記スケール粒子に与える配管曲げ部を設けたことを特徴とするボイラ蒸気管のスケール捕集装置。
  3. 前記蒸気主流が横向きに流れを変える蒸気配管入口部分に邪魔板を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のボイラ蒸気管のスケール捕集装置。
  4. 前記蒸気配管入口部分の下面を入口側が低い傾斜面としたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のボイラ蒸気管のスケール捕集装置。
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