JP6091859B2 - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車輪用軸受装置の放熱性を向上させることで、グリースの高温化での潤滑性能劣化を抑え、軸受寿命の向上等を図る技術に関する。
車輪用軸受装置において、車輪取付用フランジ,外輪の一部に炭素繊維を用い、その炭素繊維の断熱性を利用してブレーキング時に発生する熱が軸受側に伝熱することを抑え、軸受耐久性を維持向上させようとするものがある(特許文献1)。
特開2011−240831号公報
前記の技術では、ハブベアリングに断熱部材を用いるため、従来よりも放熱性が悪くなる。その結果、軸受部より発生した熱が軸受内部にこもることで、従来よりも軸受部が高温になりグリースの潤滑性能が低下し、軸受寿命が低下するおそれがある。
この発明の目的は、軸受の放熱性を向上させることで、グリースの高温下での潤滑性能劣化を抑え、軸受寿命の向上を図ることができる車輪用軸受装置を提供することである。
この発明における第1の発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面が形成された外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面が外周に形成された内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材および前記外方部材が鋼製であって、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置において、前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材、前記外方部材の外周部にけられ、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材はリング状部材であり、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、前記外方部材の外周面に嵌合される円筒部と、この円筒部の外周面におけるアウトボード側部分に付設され、且つ、同外周面よりも半径方向外方に突出するフランジ部とを有する。
この構成によると、熱伝導率が36〜53W/mkである鋼よりも、熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材を、外方部材の外周部または前記内方部材に設けたため、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が設けられていない従来技術のものよりも、放熱性を向上させることができる。ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、鋼よりも熱伝導率が高いので、熱がこもることなく放熱性が高くなる。また、外方部材の外周部に前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材を設けた場合、車両が走行することで、外方部材は空冷されるが、鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂部材の方が熱の授受が激しくなるので、外方部材に熱がこもることはなく放熱性を向上させることができる。これにより、軸受内部のグリースの温度上昇が緩和され、高温によるグリースの劣化が抑制されて、適切な軸受寿命を確保することができる。
なお、ピッチ系炭素繊維強化樹脂は機械的強度に優れており、前記外方部材の外周にピッチ系炭素繊維強化樹脂部材を設けることで、外方部材の肉厚を薄くし、その分を、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材で置き換えて、必要な強度、剛性を確保することもできる。外方部材の肉厚が薄くなって、熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂部材で置き換わることにより、外方部材の軌道面と転動体との接触部で発生した熱が、軸受外に効率的に放熱され、外方部材の温度の上昇が抑制される。
前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部または前記内方部材に設けられ、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材はリング状部材であり、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材の外周面に、周方向に沿って凹部と凸部とが並ぶ凹凸部けられているものとしても良い。
前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部または前記内方部材に設けられ、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材はリング状部材であり、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材の外周面に、軸方向に沿って凹部と凸部とが並ぶ凹凸部けられているものとしても良い。これらのように、凹凸部を設けて、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材の放熱面積を大きくすることで、放熱性をさらに向上させることができる。
前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材はリング状部材であり、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、前記外方部材の外周面に嵌合される円筒部と、この円筒部の外周面におけるアウトボード側部分に付設され、且つ、同外周面よりも半径方向外方に突出するフランジ部とを有する。この場合、フランジ部の外径高さと、円筒部の外径高さの比を、適切に管理することで、外方部材を伝って、アウトボード側の例えばシールに浸入する泥水を抑えることができる。
前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、複数の層から成り、隣接する層の炭素繊維方向が交差するように積層化されて成るものとしても良い。この場合、外方部材の剛性の向上を図れる。
この発明における第2の発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面が形成された外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面が外周に形成された内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材および前記外方部材が鋼製であって、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置において、前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部に設けられ、前記外方部材は、車体取付孔が設けられた車体取付用フランジを有し、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、前記外方部材の外周面に嵌合される円筒部と、この円筒部の軸方向端から半径方向外方に延び、前記車体取付用フランジに接するフランジ部とを有し、このフランジ部に前記車体取付孔に連通する連通孔けられ、これら連通孔および車体取付孔に挿通されるボルトにより、前記外方部材と前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材と定されている。この場合、車輪用軸受装置に、新たな固定具を設けることなく簡単にピッチ系炭素繊維強化樹脂部材を固定することができる。
この発明における第3の発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面が形成された外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面が外周に形成された内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材および前記外方部材が鋼製であって、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置において、前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部に設けられ、前記外方部材は、車体取付孔が設けられた車体取付用フランジを有し、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材、前記車体と前記車体取付用フランジとの間に介在さると共に、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材に、前記車体取付孔に連通する連通孔けられ、これら連通孔および車体取付孔に挿通されるボルトにより、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材、前記車体と前記車体取付用フランジとの間に固定されている。この場合、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材を、車体と前記車体取付用フランジとの間に挟込み、ボルトにより容易に固定することができる。また軸受の発熱をピッチ系炭素繊維強化樹脂部材を介して車体側に逃がすと共に、タイヤからの振動をピッチ系炭素繊維強化樹脂部材で抑制することができる。
前記車体取付用フランジに、インボード側に突出する突出部けられ、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材に、前記突出部に嵌合する孔部けられいるものとしても良い。この場合、外方部材と、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材の孔部とが位相ずれを起こすことなく、且つ、車体の取付面に対し、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材および外方部材を確実に固定することが可能となる。
前記内方部材は、車輪取付用フランジを有するハブ輪を備え、前記車輪取付用フランジに、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材をハブボルトにより固定したものであっても良い。この場合、車輪用軸受装置に、新たな固定具を設けることなく簡単にピッチ系炭素繊維強化樹脂部材を固定することができる。
前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材を、ブレーキロータと前記車輪取付用フランジとの間に介在させて固定しても良い。この場合、タイヤからの振動を抑制すると共に、車輪取付用フランジの放熱性を向上させることができる。
前記内方部材は、車輪取付用フランジを有するハブ輪を備え、このハブ輪の中心部に貫通孔を有し、この貫通孔に、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材を圧入して設けても良い。この場合、ハブ輪の放熱性を向上させることができる。これと共にハブ輪の質量が低減することで、高速安定性を向上させることができる。
この発明における第1の発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面が形成された外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面が外周に形成された内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材および前記外方部材が鋼製であって、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置において、前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材、前記外方部材の外周部にけられ、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材はリング状部材であり、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、前記外方部材の外周面に嵌合される円筒部と、この円筒部の外周面におけるアウトボード側部分に付設され、且つ、同外周面よりも半径方向外方に突出するフランジ部とを有する。このため、軸受の放熱性を向上させることで、グリースの高温下での潤滑性能劣化を抑え、軸受寿命を向上を図ることができる
この発明における第2の発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面が形成された外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面が外周に形成された内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材および前記外方部材が鋼製であって、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置において、前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部に設けられ、前記外方部材は、車体取付孔が設けられた車体取付用フランジを有し、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、前記外方部材の外周面に嵌合される円筒部と、この円筒部の軸方向端から半径方向外方に延び、前記車体取付用フランジに接するフランジ部とを有し、このフランジ部に前記車体取付孔に連通する連通孔が設けられ、これら連通孔および車体取付孔に挿通されるボルトにより、前記外方部材と前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材とが固定されている。このため、軸受の放熱性を向上させることで、グリースの高温下での潤滑性能劣化を抑え、軸受寿命を向上を図ることができる。
この発明における第3の発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面が形成された外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面が外周に形成された内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材および前記外方部材が鋼製であって、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置において、前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部に設けられ、前記外方部材は、車体取付孔が設けられた車体取付用フランジを有し、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記車体と前記車体取付用フランジとの間に介在されると共に、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材に、前記車体取付孔に連通する連通孔が設けられ、これら連通孔および車体取付孔に挿通されるボルトにより、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記車体と前記車体取付用フランジとの間に固定されている。このため、軸受の放熱性を向上させることで、グリースの高温下での潤滑性能劣化を抑え、軸受寿命を向上を図ることができる。
この発明の第1の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明の他の実施形態に係る車輪用軸受装置の一部破断した断面図である。 図2の III - III 線断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の一部破断した断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の一部破断した断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材の要部の斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の要部の拡大断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の要部を、インボード側から見た側面図である。 同車輪用軸受装置の要部の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 (A)は、この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図、(B)は、同図19(A)のA−A線端面図である。
この発明の第1の実施形態に係る車輪用軸受装置を図1と共に説明する。
図1に示す車輪用軸受装置は、第3世代型の従動輪支持用に適用するものであって、複列の転動体3を介して互いに回転自在な内方部材1および外方部材2を有し、転動体3は各列毎に保持器4により保持されている。ここで言う複列とは、2列以上のことを言い、3列以上であっても良いが、図示の例では2列とされている。内方部材1および外方部材2は、それぞれ複列の軌道面6,7および軌道面8,9を有している。この車輪用軸受装置は、複列アンギュラ玉軸受型とされていて、転動体3はボールからなり、軌道面6,7は、接触角が外向きとなるように形成されている。これら内方部材1、外方部材2、および転動体3は、例えば、熱伝導率が36〜53W/mkの鋼製である。内方部材1と外方部材2との間の軸受空間の両端は、シール10,11により密封されている。
外方部材2は、幅方向の任意の位置に車体取付用フランジ12が設けられている。外方部材2の車体取付用フランジ12よりもインボード側の外径面部分は、車体の懸架装置となるナックル(図示せず)が嵌合する面となる。なお、この明細書で、車体に取付けた状態で車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車幅方向の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。車体取付用フランジ12の円周方向の複数箇所には、ボルト挿通孔またはねじ孔からなる車体取付孔13が設けられている。
内方部材1は、ハブ輪14と、このハブ輪14の軸部14aのインボード側端の外周に嵌合した内輪15との2つの部品で構成される。これらハブ輪14および内輪15に、内方部材1側の各軌道輪6,7がそれぞれ形成されている。ハブ輪14の軸部14aの外周におけるインボード側端には、段差を持って小径となる内輪嵌合面16が設けられ、この内輪嵌合面16に内輪15が嵌合している。内輪15は、ハブ輪14の軸部14aのインボード側端を外径側へ加締めた加締部14bによって、ハブ輪14に対して軸方向に固定されている。
ハブ輪14は、軸部14aのアウトボード側端の外周に車輪取付用フランジ17を有し、この車輪取付用フランジ17の円周方向複数箇所に設けられた各ボルト圧入孔18に、ハブボルト19が圧入状態に取付けられている。ハブボルト19は、首部にセレーション19aを有している。
ハブ輪14の車輪取付用フランジ17の根元部からは、ハブ14と同心の円環状のパイロット部20が突出している。パイロット部20は、車輪取付用フランジ17のアウトボード側の側面に重ねて取付けられるブレーキディスクを案内する部分となるブレーキパイロット20aと、このブレーキパイロット20aよりもアウトボード側に突出するホイールパイロット20bとを有する。なお、パイロット部20は、円周方向複数箇所に切欠が設けられて複数個に分割されたものであっても良い。
ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材について説明する。
外方部材2の外周部には、リング状のピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21が圧入により嵌合されている。ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21は、外方部材2の外周面におけるアウトボード側端から車体取付用フランジ12の根元付近部まで軸方向に伸びる円筒形状であり、周方向にわたって均一な厚さに形成されている。このピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21は、内方部材1および外方部材2の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成る。このピッチ系炭素繊維強化樹脂は、PAN系炭素繊維よりも熱伝導率が高く放熱性に優れる。ピッチ系炭素繊維強化樹脂は、石炭乾留時または石油精製時の副産物であるピッチを原料としている。原料ピッチから炭素繊維が製造される。この例では、原料ピッチとして異方性ピッチが採用されている。ピッチ系炭素繊維として、例えば、引張り強度1〜5GPa、引張り弾性率600〜900GPaとなるものが採用されている。このピッチ系炭素繊維強化樹脂の熱伝導率として、例えば、200〜1000W/mkのものが採用されている。なお、鋼として、例えば、引張強度の上限が1GPa、引張り弾性率210GPaのものが採用されている。
ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21は、一方向に並んだ前記炭素繊維の束に、例えば、エポキシ、フェノール、ポリアミド、およびポリプロピレンのいずれか一つの樹脂を含浸させて半硬化状態にしたプリプレグから成る。プリプレグが定められた温度、圧力で所望のリング状に成形されて、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21となる。なお後述するように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21は、プリプレグが複数層積層されて成るものであっても良い。
作用効果について説明する。
この構成によると、熱伝導率が36〜53W/mkである鋼よりも、熱伝導率が200〜1000W/mkと高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21を、外方部材2の外周部に設けることで、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が設けられていない従来技術のものよりも、放熱性を向上させることができる。外方部材2に伝わった熱は、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21を介して軸受外にスムースに放熱される。よって、軸受昇温に伴う軸受内部のグリースの高温下での潤滑性能の劣化を抑え、適切な軸受寿命を確保することができる。ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21は、鋼よりも熱伝導率が高いので、熱がこもることなく放熱性が高くなる。また、車両が走行することで、外方部材2は空冷されるが、鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21の方が熱の授受が激しくなるので、外方部材2に熱がこもることはなく放熱性を向上させることができる。これにより、軸受内部のグリースの温度上昇が緩和され、高温によるグリースの劣化が抑制されて、適切な軸受寿命を確保することができる。
ピッチ系炭素繊維として、引張り強度1〜5GPa、引張り弾性率600〜900GPaとなるものが採用されたため、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21の剛性を向上させることができる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図3は、図2の III - III 線断面図である。図2、図3に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21の外周面に、周方向に沿って凹部22と凸部23とが並ぶ凹凸部24を設けても良い。また各凹部22の底面から隣接する凸部23の頂部までの径方向高さをA2とし、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21における最大肉厚をAとし、径方向高さA2を最大肉厚Aで除したA2/Aを0.1〜0.9に管理する。このように凹凸部24を設けて、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21の放熱面積を図1の例よりも大きくすることで、放熱性をさらに向上させることができる。
図4に示すように、円周方向の各凹部22を、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21のインボード側端から定められた軸方向長さB2分だけに設けても良い。この例では、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21のアウトボード側端部21aにおける径方向高さは、同位相における凸部23と同一高さに規定されている。またピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21の全体幅に占める凹部22の軸方向長さの割合B2/Bを0.7〜0.95に管理する。
この場合、泥水が外方部材2のインボード側から凹部22を伝ってアウトボード側のシール10に浸入することを、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21のアウトボード側端部21aで抑止することができる。その他凹凸部24により、放熱性をさらに向上させ得る。
図5に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21は、円筒部21bと、フランジ部21cとを有するものとしても良い。円筒部21bは、外方部材2の外周面に嵌合される。フランジ部21cは、円筒部21bの外周面におけるアウトボード側部分の全周に設けられ、且つ、同外周面よりも半径方向外方に突出する。またフランジ部21cの直径寸法φC2を、円筒部21bの外周面の直径寸法φCで除したφC2/φCを1.05〜1.6に管理する。このようにフランジ部21cを設けることで、外方部材2を伝って、アウトボード側のシール10に浸入する泥水を抑えることができる。
図6に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21の外周面に、周方向に沿って凹部22と凸部23とが互い違いに並ぶ凹凸部24を設けると共に、フランジ部21cを設けても良い。各凸部23を軸心方向に垂直な平面で切断して見た断面は、例えば矩形状に形成され、各凹部22を同平面で切断して見た断面は、例えば矩形溝状に形成される。フランジ部21cは、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21のアウトボード側端部に環状に設けられている。またフランジ部21cは、凸部23よりも半径方向外方に突出するように形成されている。この場合、凹凸部24により放熱性の向上を図れるうえ、アウトボード側のシール10に浸入する泥水をフランジ部21cにより抑えることができる。
図7に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21の外周面に、軸方向に沿って凹部25と凸部26とが互い違いに並ぶ凹凸部27を設けても良い。凸部26は、この凸部26を軸心方向を含む平面で切断して見た断面が例えば矩形状に形成される環状の突起部から成る。凹部25は、この凹部25を同平面で切断して見た断面が例えば矩形溝状に形成される環状溝から成る。凹凸部27におけるアウトボード側端部は、泥水の浸入防止のため必然的に凸部26が設けられている。また各凹部25の底面から隣接する凸部26の頂部までの径方向高さD2を、最大肉厚Dで除したD2/Dを0.1〜0.9に管理する。このように凹凸部27を管理することで、放熱面積を図1の例よりも大きくすると共に、泥水が外方部材2を伝ってアウトボード側のシール10に浸入し難くできる。泥水が軸方向に並ぶ凹凸部27に遮られてアウトボード側に浸入し難くなる。
図8に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21は、複数の層から成り、隣接する層の炭素繊維方向が交差するように積層化されて成るものとしても良い。具体的には、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21は、プリプレグPgが複数層(この例では4層)積層されて成る。これら複数層のプリプレグPgは、隣接する層の炭素繊維方向が互いに交差するように積層されて、定められた温度、圧力で成形されて所望形状のピッチ系炭素繊維強化樹脂部材となる。同図において、各段のプリプレグPgの炭素繊維方向は矢符d1〜d4で表記されている。
このようなピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21を、外方部材2の外周面に装着することで、外方部材2の剛性の向上を図れる。
ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21を外方部材2の外周面に装着するにあたり、両部材21,2のいずれか一方または両方の装着面に、エポキシ、フェノール、ポリアミド、ポリプロピレン樹脂のいずれか一つ(「樹脂介在物」と称す)を用いて接着固定しても良い。この場合、外方部材2とピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21との密着性を高めて、外方部材2から前記樹脂介在物を介してピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21に熱が伝導し易くなり、放熱性をより向上させることができる。
前記樹脂介在物を用いる場合において、前記装着面に、ショットブラスト加工を施して凹凸(図示せず)を設けても良い。このように凹凸を設けて、両部材21,2の接着面積を広げることで、両部材21,2の接着強度を高めることができる。
図9に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21は、円筒部21bと、フランジ部21cとを有する。円筒部21bは、外方部材2の外周面に嵌合され、フランジ部21cは、円筒部21bの軸方向端から半径方向外方に延び、車体取付用フランジ12のアウトボード側側面に接する。フランジ部21cに、車体取付孔13に連通する連通孔21caを設け、これら連通孔21caおよび車体取付孔13に挿通されるボルト28により、外方部材2とピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21とを固定しても良い。この場合、車輪用軸受装置に、新たな固定具を設けることなく簡単にピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21を固定することができる。
図10に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aを、車体の懸架装置となるナックル29と、車体取付用フランジ12との間に介在させる。これと共に、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aに、車体取付孔13に連通する連通孔21Aaを設け、これら連通孔21Aaおよび車体取付孔13に挿通されるボルト28により、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aを、ナックル29と車体取付用フランジ12との間に固定しても良い。
この場合、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aを、ナックル29と車体取付用フランジ12との間に挟込み、ボルト28により容易に固定することができる。また軸受の発熱をピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aを介してナックル側に逃がすと共に、タイヤからの振動をピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aで抑制することができる。
図11に示すように、ナックル29と車体取付用フランジ12との間にピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aを介在させる構成で、車体取付用フランジ12のインボード側端面における連通孔付近部に、インボード側に突出する突出部30を設け、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aに、突出部30に嵌合する孔部21Abを設けた構成にしても良い。また、このピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aの厚さHを、突出部30の軸方向長さH2よりも大(H>H2)に管理する。このような突出部30、孔部21Abを設けることで、外方部材2と、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aの孔部21Abとが位相ずれを起こすことなく、且つ、ナックル29の取付面に対し、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aおよび外方部材2を確実に固定することが可能となる。
ナックル29と車体取付用フランジ12との間にピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aを介在させる構成で、装着面に、エポキシ、フェノール、ポリアミド、ポリプロピレン樹脂のいずれか一つの樹脂介在物を用いて接着固定しても良い。この場合、ナックル29とピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aと車体取付用フランジ12との密着性を高めて、車体取付用フランジ12から樹脂介在物およびピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aを介してナックル29に熱が伝導し易くなり、放熱性をより向上させることができる。
前記樹脂介在物を用いる場合において、前記装着面に、ショットブラスト加工を施して凹凸(図示せず)を設けても良い。このように凹凸を設けて、接着面積を広げることで、ナックル29とピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Aと車体取付用フランジ12との接着強度を高めることができる。
図12に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bを、ハブ輪14における車輪取付用フランジ17の反ブレーキロータ側(インボード側)に設けても良い。この場合、車輪取付用フランジ17の放熱性を向上させ、ブレーキから軸受側への伝熱を抑えることができる。
図13に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bを車輪取付用フランジ17の反ブレーキロータ側に設ける構成において、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bのインボード側の外表面に、周方向に沿って凹部31と凸部32とが並ぶ凹凸部33を設けても良い。また図14に示すように、各凹部31の底面から隣接する凸部32の頂部までの長さE2を、最大肉厚Eで除したE2/Eを0.1〜0.9に管理する。このように凹凸部33を管理することで、放熱面積を図12の例よりも大きくし、放熱性を向上させることができる。
図15に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bを車輪取付用フランジ17の反ブレーキロータ側に設ける構成において、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bの内周面の直径寸法φG、外方部材2の外周面におけるアウトボード側端の直径寸法φG2とすると、φG=φG2+0.5mm以上とする。且つ、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bの厚みF、外方部材2のアウトボード側端と車輪取付用フランジ17との間の軸方向隙間F2とすると、F>F2と管理しても良い。このような管理を行うことで、外方部材2のアウトボード側にラビリンス構造を形成し、アウトボード側のシール10に泥水が浸入するのを低減することができる。
ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bを車輪取付用フランジ17の反ブレーキロータ側に装着するにあたり、両部材21B,17のいずれか一方または両方の装着面に、エポキシ、フェノール、ポリアミド、ポリプロピレン樹脂のいずれか一つの樹脂介在物を用いて接着固定しても良い。この場合、車輪取付用フランジ17とピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bとの密着性を高めて、車輪取付用フランジ17の放熱性をさらに向上させることができる。
前記樹脂介在物を用いる場合において、前記装着面に、ショットブラスト加工を施して凹凸(図示せず)を設けても良い。このように凹凸を設けて、両部材21B,17の接着面積を広げることで、両部材21B,17の接着強度を高めることができる。
図16に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bを車輪取付用フランジ17の反ブレーキロータ側に設ける構成において、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bを、ハブボルト19により固定しても良い。
図17に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Bを、車輪取付用フランジ17の反ブレーキロータ側に設けると共に、ブレーキロータ34と車輪取付用フランジ17との間にも、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Cを装着しても良い。この場合、タイヤからの振動を抑制すると共に、車輪取付用フランジ17の放熱性をさらに向上させることができる。
図18に示すように、ハブ輪14の中心部に貫通孔14cを有し、この貫通孔14cに、円筒状のピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Dを圧入して設けても良い。この場合、ハブ輪14の放熱性を向上させることができる。これと共にハブ輪14の質量が低減することで、高速安定性を向上させることができる。
図19(A),(B)に示すように、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Dにおけるアウトボード側端部の外周面に、周方向に沿って凹部35と凸部36とが並ぶ凹凸部37を設けても良い。この場合、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Dの放熱面積を図18の例よりも大きくすることで、放熱性をさらに向上させることができる。
これら図18または図19の構成において、ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材21Dを、エポキシ、フェノール、ポリアミド、ポリプロピレン樹脂のいずれか一つを用いてハブ輪14と接着固定しても良い。この場合、ハブ輪14の放熱性をさらに向上させることができる。
1…内方部材
2…外方部材
3…転動体
6,7…軌道面
8,9…軌道面
12…車体取付用フランジ
13…車体取付孔
14…ハブ輪
17…車輪取付用フランジ
19…ハブボルト
21,21A,21B,21C,21D…ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材
21Ab…孔部
21b…円筒部
21c…フランジ部
21ca…連通孔
22,25…凹部
23,26…凸部
24,27…凹凸部
28…ボルト
30…突出部
34…ブレーキロータ

Claims (9)

  1. 内周に複列の軌道面が形成された外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面が外周に形成された内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材および前記外方部材が鋼製であって、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置において、
    前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部に設けられ、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材はリング状部材であり、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、前記外方部材の外周面に嵌合される円筒部と、この円筒部の外周面におけるアウトボード側部分に付設され、且つ、同外周面よりも半径方向外方に突出するフランジ部とを有する車輪用軸受装置。
  2. 内周に複列の軌道面が形成された外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面が外周に形成された内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材および前記外方部材が鋼製であって、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置において、
    前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部に設けられ、前記外方部材は、車体取付孔が設けられた車体取付用フランジを有し、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、前記外方部材の外周面に嵌合される円筒部と、この円筒部の軸方向端から半径方向外方に延び、前記車体取付用フランジに接するフランジ部とを有し、このフランジ部に前記車体取付孔に連通する連通孔けられ、これら連通孔および車体取付孔に挿通されるボルトにより、前記外方部材と前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材と定されている車輪用軸受装置。
  3. 内周に複列の軌道面が形成された外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面が外周に形成された内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材および前記外方部材が鋼製であって、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置において、
    前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部に設けられ、前記外方部材は、車体取付孔が設けられた車体取付用フランジを有し、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材、前記車体と前記車体取付用フランジとの間に介在さると共に、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材に、前記車体取付孔に連通する連通孔けられ、これら連通孔および車体取付孔に挿通されるボルトにより、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材、前記車体と前記車体取付用フランジとの間に固定されている車輪用軸受装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車輪用軸受装置において、前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部または前記内方部材に設けられ、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材はリング状部材であり、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材の外周面に、周方向に沿って凹部と凸部とが並ぶ凹凸部けられている車輪用軸受装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車輪用軸受装置において、前記内方部材および前記外方部材の材料である鋼よりも熱伝導率が高いピッチ系炭素繊維強化樹脂から成るピッチ系炭素繊維強化樹脂部材が、前記外方部材の外周部または前記内方部材に設けられ、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材はリング状部材であり、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材の外周面に、軸方向に沿って凹部と凸部とが並ぶ凹凸部けられている車輪用軸受装置。
  6. 請求項に記載の車輪用軸受装置において、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、複数の層から成り、隣接する層の炭素繊維方向が交差するように積層化されて成る車輪用軸受装置。
  7. 請求項に記載の車輪用軸受装置において、前記外方部材は、車体取付孔が設けられた車体取付用フランジを有し、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材は、前記外方部材の外周面に嵌合される円筒部と、この円筒部の軸方向端から半径方向外方に延び、前記車体取付用フランジに接するフランジ部とを有し、このフランジ部に前記車体取付孔に連通する連通孔けられ、これら連通孔および車体取付孔に挿通されるボルトにより、前記外方部材と前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材と定されている車輪用軸受装置。
  8. 請求項1または請求項2に記載の車輪用軸受装置において、前記外方部材は、車体取付孔が設けられた車体取付用フランジを有し、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材、前記車体と前記車体取付用フランジとの間に介在さると共に、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材に、前記車体取付孔に連通する連通孔けられ、これら連通孔および車体取付孔に挿通されるボルトにより、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材、前記車体と前記車体取付用フランジとの間に固定されている車輪用軸受装置。
  9. 請求項に記載の車輪用軸受装置において、前記車体取付用フランジに、インボード側に突出する突出部けられ、前記ピッチ系炭素繊維強化樹脂部材に、前記突出部に嵌合する孔部けられている車輪用軸受装置。
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