JP6090659B2 - 液体注出容器 - Google Patents

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Description

本発明は、液体注出容器、特に液流動を規制する流動規制流路の断面形状および流路形状についての自由度が高く液体の性状および液体の注出量に応じた幅広い安定した液流動規制を行うことが出来る液体注出容器に関するものである。
調味料、サラダドレッシング等の液体内容物を収容するハンディタイプのプラスチック製容器で、容器本体の胴部が弾性的に圧搾可能に構成され、肩部を介して首部にノズルが立設されたハンディタイプのプラスチック製液体注出容器が広く用いられている。
このような容器として、液注出の際に安定して少量の注出を行えるように、圧搾可能な胴部(4)を有するとともに、口頸部(5)上に筒状ノズル(6)を延設した容器体(2)と、ノズル(6)の内周部に外周部を密接した棒状栓体(9)をノズル(6)の注出口(8)側へ付勢させて装着した栓部材(3)とを備え、棒状栓体(9)外周部とノズル内周部との密接部分に棒状栓体(9)の上下を連通する液流路(a)が設けられている注出栓付き容器(1)が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
この液流路(a)は、特許文献1[0018]に記載されている通り、棒状栓体(9)の外周部あるいはノズル(6)内周部に縦溝(12)を設けることにより形成され、又は、棒状栓体(9)の外周部あるいはノズル(6)内周部に縦突条(13)を設けることにより形成される。更には、上記縦溝(12)と縦突条(13)とを組み合わせることでも形成される。
特開2004−331103号公報
上記注出栓付き容器の場合、液流路(a)の流路径はノズル(6)内径に対し極めて小さいため、容器内部から口頸部(5)の注出口(8)へ流れる液流動を好適に規制し、これにより少量の液体の安定注出が可能となる。また、液体がノズルから暴出(飛散)することも好適に抑制される。
ところで、液流動を規制する液流路(a)は、棒状栓体(9)の外周面がノズル(6)の内周面に当接することにより形成される。
従って、ノズル(6)の内部形状は、縮径部を有するように逆ラッパ形状(先細形状)にする必要がある。このように、上記注出栓付き容器の場合、ノズル(6)の内部形状と棒状栓体(9)の外部形状は、互いに依存し合う関係にあり、液流動を規制する液流路(a)の断面形状および流路形状を自由に設定することは難しく、従って、液流動の規制については更なる改良の余地があった。
そこで、本発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたものであって、液流動を規制する流動規制流路の断面形状および流路形状についての自由度が高く液体の性状および液体の注出量に応じた幅広い安定した液流動規制を行うことが出来る液体注出容器を提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決するための本発明に係る第1手段は、胴部を有する容器本体と、該容器本体の口頸部に立設されたノズル部と、該ノズル部のノズル本体出口部を閉栓するキャップ部とを備えた液体注出容器であって、
前記ノズル部のノズル本体入口部の下方には、表面に中心軸に対して偏芯する貫通穴と該貫通穴に一端側が連通し長径に沿って中心軸を挟む該貫通穴の対称位置まで他端側が延びている切欠き溝を有する複数の流動規制板が、ヒンジ部によって互いに結合され、該ヒンジ部を介した折り返しにより、それぞれの切欠き溝を揃えてその一端側に設けられた貫通穴を上下方向に交互配置した状態で多段に組み付けられていることを特徴とする。
上記構成では、上記流動規制板を多段に組み合わせることにより、液体の流動を規制する流動規制流路を好適に形成することが出来る。すなわち、隣接した二つの流動規制板において切欠き溝は流動規制流路の"流路"を形成し、貫通穴は"流路"の"入口部"および"出口部"を、更には隣接する"流路"を結合する"中継部"をそれぞれ形成することが出来る。また、上記貫通穴と上記切欠き溝は板表面に形成されたシンプルな構成であるため、貫通穴の穴位置・形状および穴径を自由に設定することが出来ると共に、切欠き溝の深さ及び溝の断面形状についても自由に設定することが出来る。このように、上記流動規制板を多段に組み合わせることにより、流動規制流路の断面形状・流路形状をある程度自由に設定することが出来るようになる。なお、流動規制流路の長さについては、上記流動規制板の段数を変えることにより自由に設定することが出来るようになる。
従って、上記流動規制板を使用することにより、流動規制流路の断面形状・流路形状および長さについて高い自由度を有するようになり、その結果、液体の性状および液体の注出量に応じた幅広い液流動規制を行うことが出来るようになる。
上記構成では、流動規制流路となる各切欠き溝に連通する貫通穴が中心軸に対し偏芯して設けられ、重ねられた切欠き溝の端部で各貫通穴が上下方向に交互配置されることにより、隣接する流動規制板の貫通穴の位置関係および上下位置関係が適切に設定され、後述する通り、流動規制流路の形状をクランク状に折り曲げることが可能となる。
さらに、上記構成では、各切欠き溝が流動規制板の長径に沿って設けられているので、流動規制流路の1段当たりの流路長を長く確保することが可能となり、従って、流動規制流路全体の流路長を長くすることが可能となる。
また、上記構成では、貫通穴の穴位置関係および切欠き溝の上下位置関係が予め位置決めされ、各流動規制板が互いにヒンジ部で結合されていることにより、一方の流動規制板をヒンジ部に関して折り返して他方の流動規制板に順に組み付けることによって、隣り合う2つの流動規制板を正しい貫通穴の位置関係および上下位置関係を維持しながら重ね状態に結合することが可能となる。つまり、上記構成は、貫通穴の位置決めおよび上下位置決め作業を不要とし、流動規制板を正しい位置関係で容易に多段に組み付けることを可能にする。
本発明に係る第2手段は、複数の流動規制板の内、先頭の流動規制板のノズル本体入口部に対向する面に突リブが設けられている、ことにある。
上記構成では、流動規制流路の"出口部"としての貫通穴が、ノズル本体の入口部によって塞がれることを好適に防止し、貫通穴を流出する液体が流れる隙間(流路)を好適に確保するようになる。
本発明に係る第手段は、複数の流動規制板が、嵌合ピンおよび嵌合穴によって多段に結合されている、ことにある。
上記構成では、嵌合ピンおよび嵌合穴は、隣接する流動規制板の貫通穴の位置関係および上下位置関係に対する位置決め用ガイドとなる。また、隣り合う2つの流動規制板を上下に重ねた状態で密に結合する結合手段ともなり得る。
本発明に係る第手段は、ノズル部が、ノズル本体の出口部に向けて階段状に縮径した多段中空筒形状を成している、ことにある。
上記構成では、容器本体に対する嵌合部およびキャップ取付部を確保した上で、ノズル部の内部に流動規制板を安定して収納するための十分な空間を好適に確保することが可能となる。
本発明に係る第手段は、流動規制板が、ノズル本体の入口部に連続する中空筒形状の流動規制板収納部内に収納されている、ことにある。
上記構成では、多段に組み付けられた複数の流動規制板をノズル本体の近傍に別個独立に設けることが可能となる。
本発明に係る第手段は、流動規制板収納部、ノズル本体反対の端部に縮径部を形成したものである、ことにある。
上記構成では、多段に組み付けられた複数の流動規制板を上記収納部に安定して取り付けることが可能となる。
本発明の液体注出容器によれば、表面に貫通穴とそれに連通した切欠き溝を有する流動規制板を、ノズル本体の入口部下方に多段に組み付けることにより、断面形状および流路形状についての自由度が高い流動規制流路を好適に形成することが出来る。すなわち、流動規制流路の入口部、出口部および中継部については貫通穴によって形成される一方、流動規制流路の流路については切欠き溝によって形成される。上記貫通穴と上記切欠き溝は板表面に形成されたシンプルな構成であること、更に流動規制板はノズル本体の近傍に別個独立に設けられるため(ノズル本体内部に設ける必要がないため)、貫通穴の穴位置・形状および穴径を自由に設定することが出来ると共に、切欠き溝の深さ及び溝の断面形状についても自由に設定することが出来る。従って、隣接する流動規制板の穴位置関係および上下位置関係を適切に設定した上で多段に組み付けることにより、流動規制流路の断面形状・流路形状及び長さについて高い自由度を有するようになり、その結果、液体の性状および液体の注出量に応じた幅広い液流動規制を行うことが出来るようになる。更に、液の暴出(飛散)を好適に抑制することが出来るようになる。
また、貫通穴の穴位置関係および切欠き溝の上下位置関係が予め位置決めされて、各流動規制板がヒンジ部で結合されていることにより、容易に多段に組み付けることが出来るようになる。
本発明の液体注出容器を示す全体図である。 本発明の液体注出容器を示す要部断面図である。 本発明で用いる流動規制板を示す説明図である。 本発明に係る流動規制板による液体の流動規制を示す説明図である。 本発明の他の実施例に係る液体注出容器を示す要部断面図である。 本発明の他の実施例で用いる流動規制板を示す説明図である。 本発明の他の実施例で用いる流動規制板の折畳み形態を示す説明図である。 本発明の他の実施例に係る流動規制板による液体の流動規制を示す説明図である。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
図1−2は、本発明の液体注出容器100を示す説明図である。なお、図1は全体図であり、図2は要部断面図である。
この液体注出容器100は、液体内容物(以下、単に「液体」という。)を収容する容器本体10と、液体を外部へ導出するノズル部20と、ノズル部20の出口部OUTを閉栓するキャップ部30と、液体の流動を規制する流動規制板40,40とを具備して構成されている。なお、詳細については図3−8を参照しながら後述するが、液体注出容器100では流動規制板40,40が上下二段に組み付けられ、液体の流動を好適に規制している。
容器本体10は、胴部11、肩部12および口頸部13から成るプラスチック製容器であり、例えば、胴部11が弾性的に圧搾可能スクイズ容器である。従って、ユーザーが指で胴部11を両側から圧搾すると、胴部11はその両側から内側に凹み、液体がノズル部20の方へ押し出される。その際、ユーザーが胴部11を誤って過度に圧搾し、大量の液体がノズル部20の入口部INに向けて押し出される場合であっても、その液体は流動規制板40,40によって後述するように流動規制され、その結果、液体の飛散が好適に抑制される。
図2に示すように、容器本体10の口頸部13には、ノズル部20の周凹部21aと凹凸嵌合するための周凸部13aが口頸部13の外周面に沿って周条に形成されている。
ノズル部20は、容器嵌合部21、キャップ取付部22、流動規制板収納部23およびノズル本体24から成り、ノズル本体24の出口部OUTに向けて4箇所で階段状に縮径した四段中空円筒構造を成している。
容器嵌合部21は、二段中空円筒構造を構成し、初段の円筒側壁内周面には口頸部13の周凸部13aに径方向に対し凹凸嵌合する周凹部21aが周条に形成されている。次段の円筒頂壁内周面には口頸部13の口部13bと軸方向に対し凹凸嵌合する周溝部21bが周条に形成されている。このように、ノズル部20は、径方向および軸方向に対し凹凸嵌合しながら容器本体10の口頸部13に安定して取り付けられている。
キャップ取付部22は、単段中空円筒構造を構成し、その側壁外周面にはキャップ部30の雌ねじ部31とネジ結合する雄ねじ部22aが形成されている。
流動規制板収納部23は、単段中空円筒構造をし、その内部に流動規制板40,40が上下二段に組み付けられている。また、流動規制板収納部23のノズル本体24と反対側の端部には、流動規制板40,40をその内部に密に嵌め込んだ状態を保持することにより、流動規制板40,40の離脱を防止する縮径部23aが形成されている。この流動規制板収容部23によって、流動規制板40,40をノズル本体24の内部に嵌め込むことなく、ノズル本体24の入口部IN近傍に設けることが可能となり、その結果、液体の性状および液体の注出量に応じて液体の流動を好適に規制することが可能となる。
ノズル本体24は、本実施例では末広形状(ラッパ形状)ではあるが、先細形状(逆ラッパ形状)または直管形状(ストレートパイプ形状)であっても良い。また、ノズル本体24の出口部OUTは、ノズル本体24の外周面への液付着を防止するために、外側に拡がりながら下方にカールする形状を成している。
キャップ部30の側壁内周面には、ノズル部20の雄ねじ部22aとネジ結合する雌ねじ部31が形成されている。頂壁内周面には、棒状栓部32が垂直に立設して形成され、キャップ部30をノズル部20に締め付けるに従い、棒状栓部32がノズル部20のノズル本体24の内部に押し込まれ出口部OUTを水密に閉栓するように構成されている。
図3は、本発明で用いる流動規制板40U,40Lを示す説明図である。なお、図3(a)は正面図であり、図3(b)は同(a)のA−A断面図であり、図3(c)は背面図である。また、説明の都合上、多段に組み付けられる際に上方に位置する流動規制板40を流動規制板40Uと、下方に位置する流動規制板40を流動規制板40Lとして区別した。
図3(a)(b)(c)に示すように、この流動規制板40U,40Lは、連結された2枚のプラスチック製の円板の表面に貫通穴41U,41Lと、その貫通穴に一端側で連通する切欠き溝42U,42Lを基本構成として備えている。貫通穴41U,41Lは、装着前の拡げた状態において、個々の円板の中心軸に対し同一方向に同じ距離で偏芯した位置に各々形成され、切欠き溝42U,42Lは同じ下面側に円板の直径に沿って、その長手方向の軸線を同一線上に揃えて各々形成されている。切欠き溝42Uと切欠き溝42Lの他端側は、流動規制板40U,40Lを閉じるようにして上下に重ねたとき、それぞれ対向する貫通穴41Lと貫通穴41Uの壁面とほぼ一致するように半円状に形成されている(図4参照)。従って、流動規制板40U,40Lは、貫通穴41U,41Lについての位置関係および切欠き溝42U,42Lについての上下位置関係互いに同一である。
また、流動規制板40Uの上面側には嵌合穴45、流動規制板40Lの下面側には嵌合ピン44がそれぞれ2個ずつ形成されている。これら嵌合穴45と嵌合ピン44は、それぞれ切欠き溝42U,42Lの長手方向の軸線に対して中心軸を通過する直交線上で、互いに対応する位置に設けられている。なお、本実施例では嵌合穴45は上面から下面へ貫通しているが、貫通していなくても良い。また、嵌合ピン44の長さについても、円板の板厚以下で且つ嵌合穴45に嵌合する際に流動規制板40U,40Lが隙間なく密に接合する限り、特に制限はない。
また、流動規制板40Uの表面(上面)には、表面から突出した縦長の突リブ43が放射状に90°の間隔で形成されている。この突リブ43は、流動規制板40U,40Lが上下二段に組み付けられ流動規制板収容部23(図2)に収納される際、ノズル本体24の入口部INに当接することにより、貫通穴41Uからノズル本体24に向けて流出する液体が流れる隙間(流路)を好適に確保するためのものである
また、流動規制板40U,40Lはヒンジ部46によって結合しており、ノズル部20に装着する際には、流動規制板40Lを時計方向に回転させる、或いは流動規制板40Uを反時計方向に回転させることにより、2組の嵌合ピン44と嵌合穴45が嵌合して流動規制板40U,40Lを上下二段に正しい位置関係で組み付けることが出来るようになる。つまり、貫通穴41U,41Lについての位置決め及び切欠き溝42U,42Lについての上下位置決めを別途行うことなく、流動規制板40U,40Lを上下二段に正しい位置関係、すなわち図4で詳述するように、切欠き溝42U,42Lが上下方向に重なり、かつ貫通穴41U,41Lが切欠き溝42U,42Lの端部で上下方向に交互配置された状態で組み付けることが出来るようになる。
図4は、本発明に係る流動規制板40U,40Lによる液体の流動規制を示す説明図である。
は、先ず下段の貫通穴41Lによって絞られながら内部流入し、そして上段の切欠き溝42Uの壁面に突き当たって90°左方向に折り曲げられ、そして対向する上下段の切欠き溝42U,42Lによって形成される流路内規制されながら内部を流れ、下段の切欠き溝42Lの端面および上段の貫通穴41Uの壁面に突き当たって90°上方に折り曲げられ、そして上段の貫通穴41Uから拡散しながら流出し、ノズル本体24入口部INへ流入する。このように、液は、流動の過程で絞られ→90°折り曲げられ→絞られ→90°折り曲げられ→拡散される、という規制を流動規制板40U,40Lで受けるため、液体の性状および液体の注出量に応じた幅広い安定した流動規制を行うことが出来るようになる。また、液の暴出(飛散)を好適に抑制することが出来るようになる。
図5は、本発明の他の実施例に係る液体注出容器200を示す要部断面図である。
この液体注出容器200は、液体の流動を規制する流動規制部が3枚の流動規制板40によって三段に組み付けられ構成である。その他の構成については、上記液体注出容器100と同じである。流動規制板40が三段に組み付けられているため、上記液体注出容器100に比べ、液体の流動に対する規制作用はより強くなる。なお、後述する通り、隣接する3枚の流動規制板40,40,40については、ジグザグ状に折り畳むため、2か所のヒンジ位置を上下変えて結合され、容易に三段に重ねて組み付けることが出来るように構成されている。
図6は、図5の実施例で用いる流動規制板40U,40M,40Lを示す説明図である。なお、図6(a)は正面図であり、図6(b)は同(a)のB−B断面図であり、図6(c)は背面図である。また、説明の都合上、多段に組み付けられる際に上方に位置する流動規制板40を流動規制板40Uと、中間に位置する流動規制板40を流動規制板40Mと、下方に位置する流動規制板40を流動規制板40Lとして区別した。
図6(a)(b)(c)に示すように、この流動規制板40U,40M,40Lについても、貫通穴41U,41M,41Lと、その貫通穴に一端側で連通する切欠き溝42U,42M,42Lを基本構成として備えている。貫通穴41U,41M,41Lは、装着前の拡げた状態において、個々の円板の中心軸に対し同一方向に同じ距離で偏芯した位置に各々形成されている。切欠き溝42U,42M,42Lについては、流動規制板40U,40M同じ下面側に円板の直径に沿って、その長手方向の軸線を同一線上に揃えて各々形成されているが、流動規制板40L切欠き溝42Lが上面側に切欠き溝42U,42Mの軸線と揃えて形成されている。
また、嵌合ピン44は流動規制板40Mの両面に形成され、嵌合穴45は流動規制板40U,40Lに切欠き溝42U,42Lに関して対称にそれぞれ形成されている。
また、図6(b)に示すように、ヒンジ部46については、流動規制板40U,40Mとの間では下側に形成され、他方、流動規制板40M,40Lとの間では上側に形成されている。このようにヒンジ部46を形成することにより、図7に示すように、流動規制板40U,40M,40Lをジグザグ状に折り曲げ、容易に三段に組み付けることが可能となる。
図8は、本発明に係る流動規制板40U,40M,40Lによる液体の流動規制を示す説明図である。
は、先ず下段の貫通穴41Lによって絞られながら90°右方向に折り曲げられ、そして下段の切欠き溝42Lによって形成される流路内規制されながら内部を流れ、そして下段の切欠き溝42Lの端面および中段の貫通穴41Mの壁面に突き当たって90°上方へ折り曲げられ、その直後に上段の切欠き溝42Uの端面突き当たって90°左方向へ折り曲げられ、そして対向する上中段の切欠き溝42U,42Mによって形成される流路内規制されながら内部を流れ、そして中段の切欠き溝42Mの端面および上段の貫通穴41Uの壁面に突き当たって90°上方に折り曲げられ、そして上段の貫通穴41Uから拡散しながら流出し、ノズル本体24入口部INへ流入する。
このように、液は、流動の過程で絞られ→90°折り曲げられ→絞られ→90°折り曲げられ→90°折り曲げられ→絞られ→90°折り曲げられ→拡散される、という規制を流動規制板40U,40M,40Lで受けるため、液体の性状および液体の注出量に応じた幅広い安定した流動規制を行うことが出来るようになる。また、液の暴出(飛散)を好適に抑制することが出来るようになる。
以上の通り、本発明の液体注出容器100,200によれば、表面に貫通穴41U,41M,41Lとそれに連通した切欠き溝42U,42M,42Lを有する流動規制板40U,40M,40Lを、ノズル本体24の入口部下方に多段に組み付けることにより、断面形状および流路形状についての自由度が高い流動規制流路を好適に形成することが出来る。すなわち、流動規制流路の入口部、出口部および中継部については貫通穴41U,41M,41Lによって形成される一方、流動規制流路の流路については切欠き溝42U,42M,42Lによって形成される。上記貫通穴41U,41M,41Lと上記切欠き溝42U,42M,42Lは板表面に形成されたシンプルな構成であること、更に流動規制板40U,40M,40Lはノズル本体24の近傍に別個独立に設けられるため(ノズル本体24内部に設ける必要がないため)、貫通穴41U,41M,41Lの穴位置・形状および穴径を自由に設定することが出来ると共に、切欠き溝42U,42M,42Lの深さ及び溝の断面形状についても自由に設定することが出来る。従って、隣接する流動規制板の穴位置関係および上下位置関係を適切に設定した上で多段に組み付けることにより、流動規制流路の断面形状・流路形状及び長さについて高い自由度を有するようになり、その結果、液体の性状および液体の注出量に応じた幅広い液流動規制を行うことが出来るようになる。更に、液の暴出(飛散)を好適に抑制することが出来るようになる。
また、貫通穴41U,41M,41Lの穴位置関係および切欠き溝42U,42M,42Lの上下位置関係が予め位置決めされて、各流動規制板40U,40M,40Lがヒンジ部46で結合されていることにより、容易に多段に組み付けることが出来るようになる。

なお、以上の説明において、容器本体10、ノズル部20、キャップ部30および流動規制板40については円筒形状あるいは円板形状として説明してきたが、容器本体10、ノズル部20、キャップ部30および流動規制板40は、これらの形状に限定されず、楕円筒形状あるいは楕円板形状、または角形形状あるいは矩形等を適用することも可能である。
また、流動規制板40U,40M,40Lについて、貫通穴41U,41M,41Lの穴位置・形状、隣接した流動規制板の穴位置関係、切欠き溝42U,42M,42Lの深さ及び溝の断面形状、隣接した流動規制板の上下位置関係についても本実施例だけに限定されない。
また、流動規制板の段数についても二段および三段だけに限定されるものではない。
本発明の液体注出容器は、調味料、サラダドレッシング等の液体収納容器に対し好適に適用される。
10 容器本体
11 胴部
12 肩部
13 口頸部
13a 周凸部
13b 口部
20 ノズル部
21 容器嵌合部
21a 周凹部
21b 周溝部
22 キャップ取付部
22a 雄ねじ部
23 流動規制板収納部
23a 縮径部
24 ノズル本体
30 キャップ部
31 雌ねじ部
32 棒状栓部
40U,40M,40L 流動規制板
41U,41M,41L 貫通穴
42U,42M,42L 切欠き溝
43 突リブ
44 嵌合ピン
45 嵌合穴
46 ヒンジ部
100、200 液体注出容器

Claims (6)

  1. 胴部(11)を有する容器本体(10)と、該容器本体の口頸部(13)に立設されたノズル部(20)と、該ノズル部のノズル本体(24)出口部(OUT)を閉栓するキャップ部(30)とを備えた液体注出容器であって、
    前記ノズル部(20)のノズル本体(24)入口部(IN)の下方には、表面に中心軸に対して偏芯する貫通穴(41)と該貫通穴に一端側が連通し長径に沿って中心軸を挟む該貫通穴の対称位置まで他端側が延びている切欠き溝(42)を有する複数の流動規制板(40)が、ヒンジ部(46)によって互いに結合され、該ヒンジ部(46)を介した折り返しにより、それぞれの切欠き溝(42)を揃えてその一端側に設けられた貫通穴(41)を上下方向に交互配置した状態で多段に組み付けられていることを特徴とする液体注出容器。
  2. 前記複数の流動規制板の内、先頭の流動規制板(40U)のノズル本体(24)入口部(IN)に対向する面には突リブ(43)が設けられている請求項1記載の液体注出容器。
  3. 前記複数の流動規制板が、嵌合ピン(44)および嵌合穴(45)によって多段に結合されている請求項1又は2に記載の液体注出容器。
  4. 前記ノズル部(20)が、ノズル本体(24)の出口部(OUT)に向けて階段状に縮径した多段中空筒形状を成している請求項1からの何れかに記載の液体注出容器。
  5. 前記流動規制板(40)が、ノズル本体(24)の入口部(IN)に連続する中空筒形状の流動規制板収納部(23)内に収納されている請求項1から4の何れかに記載の液体注出容器。
  6. 前記流動規制板収納部(23)が、ノズル本体(24)と反対側の端部に縮径部(23a)を形成したものである請求項記載の液体注出容器。
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