JP6090556B2 - 防水シート、その製造方法及びその多層共押出ダイ - Google Patents

防水シート、その製造方法及びその多層共押出ダイ Download PDF

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Description

本発明は、損傷視認可能な防水シート、その製造方法及びその多層共押出ダイに関し、更に詳しくは、トンネル地山等の防水を要する広い目的対象表面に、複数の長尺帯状の防水シートを、その長辺を該目的対象表面の一方向に沿わせながら対接させ、かつ該方向と直行する方向の隣接する防水シートの端縁部同士を熱溶着により接合するに際し、該接合部を容易に視認しながら確実に張設することができる損傷視認可能な防水シート、その製造方法及びその多層共押出ダイに関する。
従来、NATM工法に見られるように、トンネルの一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に防水シートを張設し、一次覆工コンクリート側から二次覆工コンクリート側への湧水の漏水を防止することが行われている。通常、このような防水シートの張設作業に際しては、例えば、図14のように、長尺帯状の少なくとも濃色層20からなる不透水性シート10の一面に略同面形状の透水性シート4が載置され、その両長辺の端縁部10a,4a,10b,4bを除き、両シートが全面又は部分接合(同図は、全面接合)されている防水シート50が用いられ、図16,17のように、トンネル掘削坑道の地山7(一次覆工コンクリート、以下単に地山と記載することがある。)面に、複数枚のこのような防水シート50を、その長辺方向Yをトンネル周長方向Yに沿わせながら、その透水性シート4側を対接させ、かつ隣接する防水シート50,50の透水性シート4,4及び不透水性シート10,10の端縁部同士4a,4b及び10a,10bをそれぞれコンクリート釘6及び熱溶着により接合し(接合部8)、これを繰り返すことにより、逐次、トンネル長手方向Xへ防水シート50の張設を拡張し、然る後、防水シート50の不透水性シート10側に二次覆工コンクリート9を打設していく方法が採られている。そして、地山7からの湧水を透水性シート4によってトンネル外に導出すると共に、不透水性シート10によって二次覆工コンクリート9側への漏水を防止している。従って、該張設作業にあたっては、防水シート50による二次覆工コンクリート9に対する地山7の液密な張設作業が必須となる。
しかし、上記の如きトンネル施工現場では、防水シートの破れや引掻き傷等の損傷が付きものであり、かくなる損傷は液密性を確保するため補修する必要があり、容易に視認できるものが求められていた。
特開平1−244008号公報(特許文献1)には、図11のように、濃色のベースシート20に淡色のシート30を貼着した防水シート10が開示されている。この防水シート10によれば、濃色のベースシート20側を防水施工箇所に張るとき、特に、淡色のシート30側の表面に損傷が生じた場合、その背面にあるベースシート20の濃色が透けて見えるため、損傷箇所を容易に見つけることができる。しかし、この防水シートは、防水シート同士を接合するに際し、その接合部を視認し辛いという問題点があった。
即ち、例えば、この防水シートを、トンネル施工用防水シートとするため、従来の手順に従い、図13のように、これを濃色層20と淡色層30からなる不透水性シート10とし、これに透水性シート4を載置し、その両長辺の端縁部10a,4a,10b,4bを除き、両シートを全面又は部分接合(同図は、全面接合)することにより、トンネル施工用の防水シート50を作製し、次いで、従来の手順に従い、図15のように、この防水シート50を複数枚用いてトンネル地山7に張設していくとき、隣接する不透水性シート10,10の端縁部10a,10b同士を熱溶着して接合するに際し、それぞれの不透水性シート10,10が濃色層20,20を全面的に備えているため、該熱溶着により形成される接合部8,8がそれ以外の非接合部よりも若干樹脂密度が高くなるが、それらの樹脂密度差による境界の視認性を濃色層20,20の濃色で打ち消してしまい、結果として、接合部8,8を極めて視認し辛いものとしていた。
このような不透水性シート10,10の端縁部10a,10b同士の接合部8,8の視認性の問題は、熱溶着による接合部8,8そのものの良否を問う検査方法にも支障を来たす。
例えば、特開2002−285794号公報(特許文献2)には、上述した図15又は図16における2つの接合部8,8によって形成される略チューブ状の空間の一部に注入針を刺し込んで該注入針を介して着色された有色気体等を所定の圧力にて注入し、該有色気体等の漏れにより、接合部8,8の不良箇所を特定する検査方法が開示されている。しかし、上述した通り、接合部8,8の視認性が悪い場合、注入針の刺し込み位置が分かり辛く、誤って上記略チューブ状の空間以外の部分に注入針を刺し込んだ場合、接合部8,8の不良箇所を特定することができないばかりか、更には漏水のおそれがあるためその部分の補修作業が必要となることから、防水シートの張設作業性を著しく損なうものとなっていた。
このように、特許文献1の防水シート(不透水性シート)は、防水を要する目的対象表面が狭く、該シート同士の接合を必要としない場合には、濃色層と淡色層との2層構造にする構成が該シート表面の損傷箇所の発見に有効に働くが、トンネル地山等のように、防水を要する目的対象表面が広く、該シート同士の接合を必要とする場合には、該構成が却って該シート同士の接合部の視認性を妨げ、該接合部の良否を問う検査方法にも支障を来たしてしまうため、防水シートの張設作業性を著しく損なうものとして致命的な問題となっていた。
また、通常、不透水性シートには、単層のみからなる図12のようなシートや、そのような2種類の単層のシート同士を貼着した図11のようなシートが大半であり、これに代えて、より複雑で且つ高価な設備となる多層共押出成形機によって形成される共押出シートが使用されることは少なかった。しかし、共押出シート(「フィルム」も含む。)は、上記図11のような貼着シート(ラミネートシート)にはない、優れた特徴を有する。即ち、1)ラミネート工程がいらない、2)高性能シートを小ロットで製造することが可能である、3)非常に薄い厚みでの多層化が可能である、4)特に、無延伸共押出シートはしなやかで目的対象表面にフィットし易い、などである。
このようなシートの共押出成形には、押出ダイの形状により、Tダイ法(キャスト法)とインフレーション法に分類される。即ち、押出ダイのリップが直線状のものは一枚のシートに成形されて出てくる。これがTダイ法である。一方、押出ダイのリップが環状のものはチューブに成形されて出てくる。これがインフレーション法である。いずれの方法も一長一短あるが、一般に、シート成形に係る量産性、厚み精度等を考慮すると、Tダイ法が優れているとされている。
特開2008−246815号公報(特許文献3)には、多層共押出ダイを用いて多層フィルムを製造する場合に、各層の膜厚構成率を制御することが可能で、且つ幅方向の膜厚構成率が均一なフィルムを、安定的に製造することができる多層共押出ダイについて開示されている。しかし、この多層共押出ダイは、各層の膜幅構成率までは制御できないものである。
特開平1−244008号公報 特開2002−285794号公報 特開2008−246815号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、防水を要する広い目的対象表面に、複数の長尺帯状の防水シートを、その長辺を該目的対象表面の一方向に沿わせながら対接させ、かつ該方向と直行する方向の隣接する防水シートの端縁部同士を熱溶着により接合するに際し、該接合部を容易に視認しながら確実に張設することができる損傷視認可能な防水シート、その製造方法及びその多層共押出ダイを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、鋭意検討を行なった結果、長尺帯状の不透水性の濃色層の少なくとも一面を略同面形状の不透水性の淡色層又は透明層で覆ってなる両長辺の端縁部が淡色層又は透明層のみからなる不透水性シートを具備したことを特徴とする防水シートを用いることによって、防水を要する広い目的対象表面に、複数の長尺帯状の防水シートを、その長辺を該目的対象表面の一方向に沿わせながら対接させ、かつ該方向と直行する方向の隣接する防水シートの端縁部同士を熱溶着により接合するに際し、該不透水性シートの両長辺の端縁部が淡色層又は透明層のみからなっていることから、該熱溶着により形成される接合部がそれ以外の非接合部よりも若干樹脂密度が高くなる程度でも、それらの樹脂密度差による境界の視認性を打ち消さないので、該接合部を容易に視認しながら確実に張設することができる損傷視認可能な防水シートとすることができることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記防水シート、その製造方法及び多層共押出ダイを提供する。
[1] 長尺帯状の不透水性の黒、紺、灰、緑、青色から選ばれる濃色層の少なくとも一面を略同面形状の不透水性の白、黄、アイボリー、オレンジ色から選ばれる淡色層又は無色若しくは黄、アイボリー、オレンジの有色で完全に透けて見えるものから選ばれる透明層で覆ってなる両長辺の端縁部が淡色層又は透明層のみからなる不透水性シートを具備してなり、前記不透水性シートの短辺の濃色層と淡色層又は透明層のそれぞれの長さ(幅)の比率が、濃色層:淡色層又は透明層=1:1.05〜1:1.2であることを特徴とする防水シート。
[2] 上記不透水性シートの一面に略同面形状の透水性シートが載置され、その両長辺の端縁部を除き、両シートが全面又は部分接合されてなることを特徴とする[1]に記載の防水シート。
[3] [1]又は[2]に記載される不透水性シートが、多層共押出ダイにより、濃色層と淡色層又は透明層とを同時に押し出ししながら、且つ前記濃色層の押し出し幅前記淡色層又は透明層の押し出し幅のそれぞれの幅の比率が、濃色層:淡色層又は透明層=1:1.05〜1:1.2にして作製されることを特徴とする防水シートの製造方法。
[4] [3]に記載される多層共押出ダイが、複数の樹脂供給口と、前記樹脂供給口に接続された管状の樹脂供給路と、前記樹脂供給路に接続された樹脂マニフォールドと、前記マニフォールドに接続されたスリット状の一次流路と、前記スリット状の一次流路の合流部と、前記合流部に接続されたスリット状の二次流路と吐出口とを形成する複数の金型からなる多層共押出ダイであって、
各金型の勘合部が、前記管状の樹脂供給路と、前記マニフォールドと、前記マニフォールドに接続されたスリット状の一次流路と、前記スリット状の一次流路の合流部と、前記合流部に接続されたスリット状の二次流路と、吐出口とを結ぶ面上にあり、
少なくとも1つの前記マニフォールド内に液密状態のまま摺動可能な2個対をなすインナーディッケルシャフトが配され、それぞれのインナーディッケルシャフト先端にディッケル及びこれを支持するディッケルガイドが固設され、ディッケルは、根元が樹脂マニフォールド内に収容されるインナーディッケルシャフトから直線的に延びて先端が合流部まで達し、該ディッケルを支持するディッケルガイドは、ディッケルの先端から円弧を描いてインナーディッケルシャフトに戻る形状をなし、前記ディッケル同士の間隔によって、前記マニフォールドに接続されたスリット状の一次流路と前記スリット状の一次流路の合流部までの樹脂の流れる幅を液密に規制し得るように、
前記樹脂供給口に接続された管状の樹脂供給路の周縁部と該樹脂供給路に接続された樹脂マニフォールドの上流部とがなす面の勘合部にパッキングが挟み込まれて、該パッキングを挟み込んだ上下の金型に掛かる圧力を変化させる為の少なくとも1つの圧力調整機構が配置されてなり、
黒、紺、灰、緑、青色から選ばれる濃色と白、黄、アイボリー、オレンジ色から選ばれる淡色又は無色若しくは黄、アイボリー、オレンジの有色で完全に透けて見えるものから選ばれる透明色の樹脂が、前記複数の樹脂供給口から、管状の樹脂供給路、樹脂マニフォールド、スリット状の一次流路、合流部、スリット状の二次流路、及び吐出口の順に供給されて、前記濃色層と淡色層又は透明層とを同時に押し出し形成しながら、且つ前記濃色層の押し出し幅と前記淡色層又は透明層の押し出し幅のそれぞれの幅の比率を、濃色層:淡色層又は透明層=1:1.05〜1:1.2にすることを特徴とする多層共押出ダイ。
本発明によれば、防水を要する広い目的対象表面に、複数の長尺帯状の防水シートを、その長辺を該目的対象表面の一方向に沿わせながら対接させ、かつ該方向と直行する方向の隣接する防水シートの端縁部同士を熱溶着により接合するに際し、該接合部を容易に視認しながら確実に張設することができる損傷視認可能な防水シート、その製造方法及びその多層共押出ダイを提供することができる。
本発明の防水シートに係る不透水性シートの一部を示す概略斜視図であり、図中、Xは同シートの短辺及びトンネル長手方向に対応する方向、Yは同シートの長辺及びトンネル周長方向に対応する方向を示すものである。以下、図2,図11,図12中のX,Yも同様である。 本発明の防水シートに係る別の例の不透水性シートの一部を示す概略斜視図である。 本発明の図1の不透水性シートと透水性シートとからなる防水シートの概略断面図である。図中、Xは同シートの短辺及びトンネル長手方向に対応する方向、Yは同シートの長辺及びトンネル周長方向に対応する方向を示すものである。尚、Yは矢印の方向を示しており、紙面に垂直に手前から奥又は奥から手前に向かう方向を示している。以下、図4,図13,図14中のX,Yも同様である。 本発明の図2の不透水性シートと透水性シートとからなる防水シートの概略断面図である。 本発明の図3の防水シートによるトンネル地山への施工を説明するための同シート接合部位拡大概略斜視図であり、図中、Xは同シートの短辺及びトンネル長手方向に対応する方向、Yは同シートの長辺及びトンネル周長方向に対応する方向を示すものである。以下、図6,図15,図16中のX,Yも同様である。 本発明の図4の防水シートによるトンネル地山への施工を説明するための同シート接合部位拡大概略斜視図である。 本発明の多層共押出ダイの構造の全体を示す概略斜視図であり、図中、Xは押出成形される不透水性シートの短辺方向に対応する方向、Yは同シートの長辺方向に対応する方向を示すものである。以下、図8,図9,図10中のX,Yも同様である。 本発明の多層共押出ダイとディッケルの構造とを示す概略斜視図である。 本発明の別の多層共押出ダイとディッケルの構造とを示す概略斜視図である。 本発明の多層共押出ダイにディッケルが実装された状態を示す概略正面図である。尚、図中、Yは矢印の方向を示しており、紙面に垂直に手前から奥又は奥から手前に向かう方向を示している。 従来の防水シートに係る不透水性シートの一部を示す概略斜視図である。 従来の別の防水シートに係る不透水性シートの一部を示す概略斜視図である。 従来の図11の不透水性シートと透水性シートとからなる防水シートの概略断面図である。 従来の図12の不透水性シートと透水性シートとからなる防水シートの概略断面図である。 従来の図13の防水シートによるトンネル地山への施工を説明するための同シート接合部位拡大概略斜視図である。 従来の図14の防水シートによるトンネル地山への施工を説明するための同シート接合部位拡大概略斜視図である。 防水シートによるトンネル地山への施工を説明するための概略断面図であり、図中、Xは同シートの短辺及びトンネル長手方向に対応する方向、Yは同シートの長辺及びトンネル周長方向に対応する方向を示すものである。尚、Xは矢印の方向を示しており、紙面に垂直に手前から奥又は奥から手前に向かう方向を示している。
発明を実施するための形態及び実施例
以下、本発明について図面を参照してより詳細に説明する。
防水シート
本発明の防水シートは、図1,図2のように、長尺帯状の不透水性の濃色層2の少なくとも一面を略同面形状の不透水性の淡色層又は透明層3で覆ってなる両長辺の端縁部1a,1bが淡色層又は透明層3のみからなる不透水性シート1を具備したものである。即ち、図1の不透水性シート1は、濃色層2の下(「上」でも構わない。)の一面を淡色層又は透明層3で覆うものであり、図2の不透水性シート1は、濃色層2の上下の両面を淡色層又は透明層3で覆うものであり、いずれのシートも両長辺の端縁部1a,1bが淡色層又は透明層3のみからなっている。
ここで、濃色層2における濃色には、黒、紺、灰、緑、青色等が好ましく、特には、黒、紺、灰色が好ましい。また、淡色層又は透明層3における、淡色には、白、黄、アイボリー、オレンジ色等が好ましく、特には、白、黄、アイボリー色が好ましく、透明には、無色又は黄、アイボリー、オレンジ等の有色で完全に透けて見えるものが好ましい。また、濃色層2と淡色層又は透明層3の配色の組み合わせは、上記の中から任意に組み合わせることができるが、(黒,白)、(黒,黄)、(黒,アイボリー)、(紺,白)、(紺,黄)の配色の組み合わせが好ましく、特には、(黒,白)、(黒,黄)、(紺,白)の配色の組み合わせが好ましい。これは、図1,図2のような不透水性シート1を具備した防水シートは、後述するように、目的対象表面を覆ったとき、最表面に淡色層又は透明層3がくるように張設するが、その際、当該最表面の淡色層又は透明層3に生じた損傷箇所において、その背後にある濃色層2の濃色が透けて見えるようにすると共に、両者の配色のコントラストを利用し、当該損傷箇所を容易に発見できるようにするためである。
図1に示される不透水性シート1の濃色層2と淡色層又は透明層3の2層をなす部分のそれぞれの厚さの比率は、濃色層2:淡色層又は透明層3=3:1〜1:3、特に、濃色層2:淡色層又は透明層3=2:1〜1:2が好ましい。これは、厚さの比率において、濃色層2が3を超え且つ淡色層又は透明層3が1未満のとき、淡色層又は透明層3が相対的に薄くなり過ぎるので、淡色層又は透明層3表面に生じた損傷箇所以外の部分においても、濃色層2の濃色が必要以上に淡色層又は透明層3を通して透けて見えてしまうため、当該損傷箇所そのものを容易に発見することが困難となり、逆に、濃色層2が1未満で且つ淡色層又は透明層3が3を超えるとき、淡色層又は透明層3が相対的に厚くなり過ぎるので、淡色層又は透明層3表面に生じた損傷箇所の程度(面積、深さ)が相当大きくならないと当該損傷箇所を容易に発見することが困難となるためである。
また、図2に示される不透水性シート1の淡色層又は透明層3と濃色層2と淡色層又は透明層3の3層をなす部分のそれぞれの厚さの比率は、淡色層又は透明層3:濃色層2:淡色層又は透明層3=1:3:1〜1:1:1、特に、淡色層又は透明層3:濃色層2:淡色層又は透明層3=1:1:2〜2:1:1が好ましい。これも、上述の図1に示される不透水性シート1の場合と同様な理由による。即ち、厚さの比率において、濃色層2が3を超え且つこれを挟む淡色層又は透明層3が1未満のとき、淡色層又は透明層3が相対的に薄くなり過ぎるので、淡色層又は透明層3表面に生じた損傷箇所以外の部分においても、濃色層2の濃色が必要以上に淡色層又は透明層3を通して透けて見えてしまうため、当該損傷箇所そのものを容易に発見することが困難となり、逆に、濃色層2が1未満で且つこれを挟む淡色層又は透明層3が1を超えるとき、淡色層又は透明層3が相対的に厚くなり過ぎるので、淡色層又は透明層3表面に生じた損傷箇所の程度(面積、深さ)が相当大きくならないと当該損傷箇所を容易に発見することが困難となるためである。
更に、図1,図2に示される不透水性シート1の短辺(X方向に対応)の濃色層2と淡色層又は透明層3のそれぞれの長さ(幅)の比率は、濃色層2:淡色層又は透明層3=1:1.05〜1:1.2、特に、濃色層2:淡色層又は透明層3=1:1.07〜1:1.15が好ましい。これは、長さの比率において、濃色層2が1を超え且つ淡色層又は透明層3が1.05未満のとき、不透水性シート1の端縁部1a,1bの淡色層又は透明層3のみの部分の幅が相対的に不足するので、隣接する不透水性シート1,1同士の接合に際し、十分な接合面積の確保と接合部の視認性の両立を図れなくなり、逆に、濃色層2が1未満で且つ淡色層又は透明層3が1.2を超えるとき、不透水性シート1の端縁部1a,1bの淡色層又は透明層3のみの部分の幅が相対的に過剰になるので、不透水性シート1の濃色層2と淡色層又は透明層3とからなる2層又は3層の部分の有効幅を減少させてしまい、淡色層又は透明層3表面に生じた損傷箇所を発見し易くする面積を減少させてしまうためである。
このような不透水性シート1には、従来のトンネル施工に用いられている不透水性シートの材質や厚さ(全体の厚さ)等をそのまま使用することができる。即ち、エチレン酢酸ビニル共重合体,ポリオレフィン(ポリエチレン,ポリプロピレン等),ポリ塩化ビニル等のプラスチック樹脂から形成される目付け540〜1,900g/m2程度、厚さ0.6〜2.0mm程度のシートを使用することができる。
ここで、濃色層2と淡色層又は透明層3との層間の接着性を考慮すれば、上記樹脂のうち、同一の樹脂を使用することが好ましい。また、濃色層2等への着色は、該樹脂への顔料添加によって行うことができる。
このような顔料としては、公知の無機顔料又は有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、例えば、亜鉛華、鉛白、リトポン、二酸化チタン、沈降性硫酸バリウム及びバライト等の白色顔料;鉛丹及び酸化鉄赤等の赤色顔料;黄鉛及び亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)等の黄色顔料;ウルトラマリン青及びプロシア青(フェロシアン化鉄カリ)等の青色顔料;カーボンブラック等の黒色顔料等が挙げられる。また、有機顔料としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ及び縮合ジスアゾ等のレモンイエロー(緑味黄)色〜ルビー(青味赤)色を呈するアゾ顔料;フタロシアニン、アゾメチン及びペリレン等の緑色並びにアントラキノン及びインジゴイド等の青色等を呈する多環顔料等が挙げられる。尚、最初から、樹脂そのものの色が、淡色又は透明色を形成しており、これを淡色層又は透明層3に用いる場合は、特に、顔料添加しなくてもよい。
また、顔料添加の方法も特に限定されるものではなく、公知の方法を採用することができる。即ち、顔料を、数μm〜10数μm程度の平均粒径の粉体のまま添加しても、水性又は油性等の溶剤、アルカリ、酸等のpH調整剤(分散剤)、シリカ等の充填剤及びヒンダードフェノール系等の酸化防止剤等と共に適当に組み合わせたものを添加してもよい。混練方法も、加熱、攪拌及びニーダー機能を備えた公知の単軸又は多軸押出機等を使用すればよく、特に限定されない。樹脂100質量部に対する顔料の添加量は、顔料の種類や着色状況にもよるが、通常、1〜10質量部、好ましくは2〜6質量部、より好ましくは3〜5質量部である。これは、1質量部未満では、着色効果に乏しく、10質量部超過では、添加量に対する着色効果が飽和し、且つ樹脂の機械的強度の低下が見込まれるため好ましくないからである。尚、この場合の加熱温度は、通常、上記プラスチック樹脂を溶融状態にする温度であり、結晶性の場合、融点以上、非結晶性の場合、ガラス転移点以上であることを要する。
このような不透水性シート1は、これをそのまま防水シートとして用いてもよいが、これに他のシートを積層したものを防水シートとして用いてもよい。
例えば、図3,図4に示される防水シート5は、それぞれ、図1,図2の不透水性シート1の一面に略同面形状の透水性シート4が載置され、その両長辺の端縁部1a,4a及び1b,4bを除き、両シートが全面又は部分接合(図3,図4は全面接合)されてなるものであり、トンネル施工用として最適なものである。
特に、図1の不透水性シート1のように、濃色層2の一面を淡色層又は透明層3で覆ってなるものに、透水性シート4を積層する場合は、該透水性シート4側を目的対象表面(トンネル地山)に対接させることになるので、表側になる不透水性シート表面に損傷が生じたとき、該損傷を発見し易いようにするため、図3のように、最表面に淡色層又は透明層3がくるよう、濃色層2側に透水性シート4を積層することが好ましい。
ここで、透水性シート4には、従来のトンネル施工に用いられている透水性シートの材質や厚さ等をそのまま使用することができる。即ち、ポリエステル,ポリオレフィン(ポリエチレン,ポリプロピレン等),エチレン酢酸ビニル共重合体,塩化ビニル等のプラスチック樹脂から形成される目付け300〜600g/m2程度、厚さ3〜6mm程度の不織布又は織布を使用することができる。
また、不透水性シート1及び透水性シート4は、相互に略同面形状であり、幅1,500〜6,000mm程度、特に2,000〜5,500mm程度、より好ましくは2,000〜3,000mm程度、長さ10〜35m程度、特に18〜28m程度に加工され、それらの両長辺(Y方向に対応)端縁部1a,4a,1b,4bを除き、両シートは全面又は部分接合される。
不透水性シート1と透水性シート4との接合は、従来通り、両シート1,4間に、例えば、ホットメルト系接着剤等の熱可塑性接着剤を挟んで全面又は部分接合することができる。また、そのような接着剤を挟まず、両シート1,4を直接重ね合わせ、全面又は部分的に熱溶着してもよい。
接合されない自由端となる防水シート5の不透水性シート1及び透水性シート4の両長辺の端縁部1a,4a及び1b,4bの距離は、従来通り、20〜50cmが好ましく、より好ましくは25〜35cmである。これは、両長辺の端縁部の距離が、20cm未満の場合、例えば、図5,図6において、トンネル地山7面の凹凸に対応させて隣接する防水シート5,5のそれぞれの透水性シート4及び不透水性シート1の両長辺の端縁部同士4a,4b及び1a,1bの重ね代を確保することが困難となり、50cm超過の場合、隣接する防水シート5,5のそれぞれの透水性シート4,4及び不透水性シート1,1の両長辺の端縁部同士4a,4b及び1a,1bの一方を他方に重ね合わせる際、その重ね幅を一定にすべく、経験的にその自由端の距離の1/2程度の位置を目分量で追っていくことが困難となるためである。
尚、図3〜6のように、接合されない自由端となる、防水シート5の不透水性シート1の両長辺の端縁部1a及び1bの距離を、該防水シート5の透水性シート4の両長辺の端縁部4a及び4bの距離よりも0〜10cm、より好ましくは5〜8cm長くしてもよい。このようにすることによって、トンネル地山7面の凹凸が特に大きい場合でも、隣接する防水シート5,5のそれぞれの不透水性シート1,1の両長辺の端縁部同士1a,1b同士を円滑に重ねることが可能になるからである。
図3,図4に示される防水シート5を用いて、トンネル地山を防水施工する方法は従来と全く同様である。即ち、図5,図6のように、トンネル地山(一次覆工コンクリート)7面に、複数の防水シート5,5を、その長辺方向Y,Yをトンネル周長方向Yに沿わせながら、その透水性シート4,4側を対接させ、且つ隣接する透水性シート4,4の端縁部同士4a,4bを重ね合わせ、これを地山7面にコンクリート釘6で固定して接合し、次いで隣接する不透水性シート1,1の端縁部同士1a,1bを重ね合わせて液密に熱溶着して接合(接合部8,8)すればよい。そして、この一連の作業を繰り返すことにより、逐次、トンネル周長方向Y及び長手方向Xへ防水シート5,5の張設を拡張していくことができる。
この場合、上記熱溶着は、通常、自走式溶着機が使用されるが、上記隣接する不透水性シート1,1の端縁部同士1a,1bを挟み込む圧力は、0.05〜0.3Pa、好ましくは0.1〜0.25Pa、より好ましくは0.15〜0.2Paであり、印加温度は、不透水性シート1,1の材質にもよるが、300〜420℃、好ましくは350〜390℃、より好ましくは360〜380℃であり、自走速度は、0.5〜5.0m/分、好ましくは1.0〜3.0m/分、より好ましくは1.5〜2.0m/分である。圧力、印加温度及び自走速度が、上記下限値未満のとき、熱溶着が不十分となったり、時間が掛かり過ぎてしまい、また上記上限値超過のとき、しわ、波打ちを生じる等、熱溶着過多となったり、脱線することがあるので好ましくない。
このように、不透水性シート1が、長尺帯状で両長辺の端縁部1a,1bが淡色層又は透明層3のみからなっているので、トンネル地山7を覆って使用されるとき、隣接する不透水性シート1,1の端縁部1a,1b同士を熱溶着により接合するに際し、該熱溶着により形成される接合部8,8がそれ以外の非接合部よりも若干樹脂密度が高くなる程度でも、それらの樹脂密度差による境界の視認性を打ち消さないので、該接合部8,8を容易に視認しながら確実に張設することができる。従って、前述の特許文献2のような接合部の良否を問う検査も容易に実施することができる。
当然ながら、このような接合部8,8の視認性は、上述した不透水性シート1,1の端縁部1a,1b同士の熱溶着条件とも密接に関係しており、自走式溶着機の圧力、印加温度及び自走速度が上記範囲内のときに十分に発揮されるものである。
また、不透水性シート1が、不透水性の濃色層2の少なくとも一面を略同面形状の不透水性の淡色層又は透明層3で覆ってなっているので、特に、不透水性シート1の淡色層又は透明層3が最表面になるように、防水を要する目的対象表面を覆って使用されるとき、最表面の淡色層又は透明層3に損傷が生じた場合、その背面にある濃色層2が透けて見えるため、損傷箇所を容易に発見することもできる。
即ち、このような不透水性シートを具備した防水シートは、防水を要する目的対象表面を覆って使用するに際し、複数の防水シートの熱溶着による接合部を容易に確認しながら確実に張設することを可能にし、該接合部の良否を問う検査も容易にし、且つ不透水性シート表面に生じた損傷箇所を容易に発見することも可能にするものである。
防水シートの製造方法
本発明の防水シート5の製造方法は、防水シート5の不透水性シート1が、多層共押出ダイにより、濃色層2と淡色層又は透明層3とを同時に押し出ししながら、且つ該濃色層2の押し出し幅を該淡色層又は透明層3の押し出し幅よりも狭くして作製される。
図1に示される不透水性シート1を作製するには、例えば、2層共押出ダイにより、濃色層2と淡色層又は透明層3の2層を同時に押し出ししながら、且つ該濃色層2の押し出し幅(X方向に対応する長さ)を該淡色層又は透明層3の押し出し幅よりも狭くして作製すればよく、また、図2に示される不透水性シート1を製造するには、例えば、3層共押出ダイにより、濃色層2を中間層として、淡色層又は透明層3を該濃色層2の上下層として3層を同時に押し出ししながら、且つ該濃色層2の押し出し幅(X方向に対応する長さ)を該淡色層又は透明層3の押し出し幅よりも狭くして作製すればよい。
尚、3層以上の多層共押出ダイは、必要に応じて、任意の層をなす流路を未使用又は閉塞することによって、2層共押出ダイや3層共押出ダイを兼ねることもできるので、上記図1や図2の不透水性シート1を作製するに際し、必ずしも2層共押出ダイや3層共押出ダイの使用に限定されるものではない。
このようにして作製される図1又は図2に示される不透水性シート1は、いずれも濃色層2と淡色層又は透明層3との境界において完全に一体化しており、長辺方向(Y方向に対応)、短辺方向(X方向に対応)のいずれの方向にも段差がでないことが大きな特徴である。
一方、例えば、特許文献1に示された防水シート(不透水性シート10、図11)は、予め成形された2つの濃色シート20と淡色シート30を貼着した構成をとっており、それらの短辺方向(幅、X方向に対応)において、濃色シート20よりも淡色シート30の方を長くして貼着するか、又はそのように貼着されたシートを2つ用意して濃色シート同士が対面するように重ねて貼着すれば、それぞれ、一見、本発明の図1又は図2の不透水性シートの構成を取り得るかのように見える。しかし、これらは、いずれも濃色シート20と淡色シート30の短辺(幅)方向の寸法が異なるので、それらの境界において完全に一体化させることは不可能であり、たとえレベラーを使用したとしてもその貼着に係る段差の発生を完全に回避することは不可能である。特に、不透水性シート10を、トンネル施工用として使用するためには、通常、長い張設距離に合わせて予めロール状に巻き取られたものが使用されるが、このような段差のあるものでは、蛇行を生じるのでロール状に巻き取り辛いだけでなく、仮にロール状に巻き取れたとしてもシート同士の面圧のばらつきが大きいので部分的なブロッキングが起こり易く、不透水性シート10の使用時の巻き出しにも蛇行を生じ易く、極めて扱い辛いものとなる。従って、上述した多層共押出ダイによる段差を生じない製造方法が好ましい。
多層共押出ダイ
濃色層2と淡色層又は透明層3との境界において完全に一体化しており、長辺方向(Y方向に対応)、短辺方向(X方向に対応)のいずれの方向にも段差がでない不透水性シートの製造方法を実現する多層共押出ダイとして、例えば、図7〜10に示される構成のものを用いることができる。
この多層共押出ダイは、主として、上記特許文献3に記載されている多層共押出ダイにインナーディッケルを配する改良を加えたものである。尚、図7中、樹脂供給路やマニフォールド等の内部流路は破線で記載しており、図の視認性のため、中央層以外の2つの上下層の流路についてはその内部流路の記載を省略している。
即ち、本発明の多層共押出ダイ11は、複数の樹脂供給口12(図では3つ)と、前記樹脂供給口12に接続された管状の樹脂供給路13と、前記樹脂供給路13に接続された樹脂マニフォールド14と、前記マニフォールド14に接続されたスリット状の一次流路15と、前記スリット状の一次流路15の合流部16と、前記合流部16に接続されたスリット状の二次流路17と吐出口18とを形成する複数の金型21,22,23,24からなる多層共押出ダイであって、
各金型の勘合部が、前記管状の樹脂供給路13と、前記マニフォールド14と、前記マニフォールドに接続されたスリット状の一次流路15と、前記スリット状の一次流路15の合流部16と、前記合流部16に接続されたスリット状の二次流路17と、吐出口18とを結ぶ面上にあり、
少なくとも1つの前記マニフォールド14内に液密状態のまま摺動可能な2個対をなすインナーディッケルシャフト25,25が配され、それぞれのインナーディッケルシャフト25,25先端にディッケル26,26及びこれを支持するディッケルガイド27,27が固設され、前記ディッケル26,26同士の間隔によって、前記マニフォールド14に接続されたスリット状の一次流路15と前記スリット状の一次流路15の合流部16までの樹脂の流れる幅を液密に規制し得るように、
前記樹脂供給口12に接続された管状の樹脂供給路13の周縁部と該樹脂供給路13に接続された樹脂マニフォールド14の上流部とがなす面の勘合部にパッキング28が挟み込まれて、該パッキング28を挟み込んだ上下の金型に掛かる圧力を変化させる為の少なくとも1つの圧力調整機構29が配置されてなるものである。
図7,図8のように、多層共押出ダイ11は、複数(図では4つ)の金型21,22,23,24が組まれてなり、勘合の際、上下の隣接する金型同士が形成する、樹脂供給口12に接続された管状の樹脂供給路13の周縁部と前記樹脂供給路13に接続された樹脂マニフォールド14の上流部とがなす面の勘合部に窓枠状のパッキング28,28(図では中央部の金型22,23間のもののみ記載)が挟み込まれている。このパッキング28,28は、中央部の樹脂供給口12等を形成する金型22,23間の他、図示しない下部の樹脂供給口12等を形成する金型21,22間、及び図示しない上部の樹脂供給口12等を形成する金型23,24間にも挟み込まれ、それぞれのパッキング28,28の材質(つまり、弾性率)や厚みを変えることによって、金型21,22,23,24が組まれ、これらが圧力調整機構29によって適当圧で一体化されたとき、上部、中央部、下部の樹脂供給口12,12,12等からの樹脂供給量を厚み方向で制御できるようになっている。
例えば、3層構造のシートを押出成形しようとするとき、中央部の金型22,23間に挟み込むパッキング28,28として、弾性率の高いものか又は厚いものを挟み、下部の金型21,22間及び上部の金型23,24間に挟み込むパッキング28,28として、相対的に弾性率の低いものか又は薄いものを挟み込むことによって、金型21,22,23,24が圧力調整機構29により一体化されたとき、中央部の樹脂供給口12から合流部16に至るまでの樹脂供給量が増え、相対的に下部及び上部の樹脂供給口12から合流部16に至るまでの樹脂供給量が減るので、中央層が厚く、相対的に上下層が薄い3層構造のシートを成形することができる。
ここで、圧力調整機構29は、例えば、ネジ締めによって達成され、幅方向(X方向に対応)の並行度を出すために、このようなネジ締めを幅方向に複数個(図では2つだが、特に限定されない。)設けてもよく、また、ネジ締めに代えて、油圧プレス等を用い、金型21,22,23,24を上下から全面的に挟み込んで押圧しても構わない。
更に、図8,図10のように、多層共押出ダイ11には、先端にディッケル26及びこれを支持するディッケルガイド27が固設されたインナーディッケルシャフト25が少なくとも1つの樹脂マニフォールド14内に液密に摺動可能に2個対で設けられ、ディッケル26は、根元が樹脂マニフォールド14内に収容されるインナーディッケルシャフト25から直線的に延びて先端が合流部16まで達し、該ディッケル26を支持するディッケルガイド27は、ディッケル26の先端から円弧を描いてインナーディッケルシャフト25に戻る形状をなしている。
このような2個対をなすインナーディッケルシャフト25,25の間隔を、多層共押出ダイ11の外部から、広げたり狭めたりすることによって、その先端のディッケル26,26の間隔を広げたり狭めたりすることができるので、インナーディッケルシャフト25,25を収容した樹脂マニフォールド14側からのスリット状の一次流路15から合流部16までの樹脂の流れを、その流れの幅方向(X方向に対応)で液密に規制することができる。
また、2個対をなすディッケル26,26を支持するディッケルガイド27,27が円弧を描いているので、このインナーディッケルシャフト25,25を収容した樹脂マニフォールド14以外の樹脂マニフォールド14側からの一次流路15から合流部16までの樹脂の流れの巻き込みを合流部16近傍においてスムーズにして、各層境界における乱れの少ない多層構造のシート形成をなすことができる。
金型21,22,23,24及びインナーディッケルシャフト25をなす材質としては、耐熱性、耐久性(耐摩耗性等)等に優れる金属であれば限定されないが、特に、耐食性にも優れたステンレススチールがより好ましい。また、金型21,22,23,24を組み上げたとき形成される樹脂マニフォールド14内にインナーディッケルシャフト25を収容し液密のまま摺動可能にするため、樹脂マニフォールド14とインナーディッケルシャフト25の間にシリコーングリース、フルオロエーテルグリース等の適当なグリースを介在させてもよい。また、円筒内の液密摺動構造として公知のO−リング、グランドパッキング等の技術を採用してもよい。尚、金型21,22,23,24を組み上げたとき形成される樹脂マニフォールド14の内径とインナーディッケルシャフト25の外径とのクリアランスは、通常、100〜400μm程度、好ましくは150〜250μm程度に設定される。
ディッケル26及びこれを支持するディッケルガイド27をなす材質としては、少なくともそれらの表面が、耐熱性、耐久性(耐摩耗性等)等に優れつつ、且つ該ディッケル26が、樹脂マニフォールド14に接続されたスリット状の一次流路15と該一次流路15の合流部16までの間において液密性を保つ必要があるので、ある程度弾性を有するエンジニアリングプラスチックが好ましい。このようなエンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、フッ素、シリコーン、ゴム等の樹脂が挙げられる。尚、ディッケル26及びこれを支持するディッケルガイド27の厚みは、一次流路15のクリアランスよりも数μm程度大きめに設定され、金型を組み上げて多層共押出ダイが作製されるとき、圧縮されて液密性が保てるようにしてもよい。
ディッケル26とディッケルガイド27の接合方法は、例えば、接着剤、又は接着剤とアリ溝、アリ型等の組み込み構造を併用する方法を採用することができる。また、インナーディッケルシャフト25、ディッケル26及びディッケルガイド27を上記金属で一体的に成形し、該ディッケル26及びディッケルガイド27を必要に応じ適宜所定の厚さに削るなどした後、これらの表面のみを上記エンジニアリングプラスチックでコーティング加工してもよい。この場合、コーティング層の厚さは、数μm〜10数μm、好ましくは数μm〜10μm、より好ましくは数μm〜7μmである。
金型22,23間等に挟み込むパッキング28をなす材質も、耐熱性、耐久性、弾性を有するエンジニアリングプラスチックが好ましい。このようなエンジニアリングプラスチックとしては、同様に、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、フッ素、シリコーン、ゴム等の樹脂が挙げられる。このような樹脂は、上述の通り、各層の厚さを制御すべく、例えば、ヤング率(縦弾性係数)が、0.01〜0.1GPa(ゴム等)、0.3〜1GPa(フッ素樹脂等)、2〜8GPa(ポリイミド,ポリエチレンテレフタレート,ポリアミド等)等の異なるものから適宜選択して組み合わせて使用することができる。
パッキング28の厚さについては、通常0.5〜3.0mm、好ましくは1.0〜2.0mmである。これは、厚さが0.5mm未満のとき、各層の厚さを制御することが困難となることがあり、3.0mm超過のとき、これを挟持する上下の金型の勘合が不安定になることがあるため好ましくないからである。
こうして組み上げられる多層共押出ダイ11の吐出口18の間隔及び幅は、それぞれ0.5〜2.5mm程度及び1,500〜6,000mm程度である。尚、多層共押出ダイ11から吐出される多層シートの幅方向の厚みのばらつきを抑制できるように、例えば、吐出口18を形成する金型21,24又は31の鍔部に図示しない50〜200mm程度、好ましくは75〜125mm程度の等間隔で上下方向に分割可動する機構を設けてもよい。
このような構成を有する多層共押出ダイ11は、必要に応じて、各層の厚さと幅を自在に可変させた多層シートを容易に作製することができる。特に、2個対をなすインナーディッケルシャフト25,25の間隔は、多層共押出ダイ11を組み上げた後でも、油圧、空気圧等の外部駆動機構を採用することによって、容易且つ自在に変更することができるので、従来、これらの変更に伴う金型の組み直しや各層及び吐出口の並行度調整等に係る作業性を大幅に改善することができる。
このような構成を有する多層共押出ダイ11を用いて、本発明の不透水性シート1を得るには、例えば、次のようにすることができる。
即ち、図2に示される3層構造の不透水性シート1を得るためには、例えば、図7,図8、図10において、各層が所定の厚さとなるように、所定の弾性及び/又は厚さを有するパッキング28,28が、下部層をなす流路を形成する金型21,22間、中央層をなす流路を形成する金型22,23間、上部層をなす流路を形成する金型23,24間に、それぞれ挟み込まれ、且つそれらの流路の途上にある下部、中央部、上部の3つの樹脂マニフォールド14,14,14のうち、中央部の樹脂マニフォールド14にのみ2個対をなすインナーディッケルシャフト25,25が配されて、これらの金型21,22,23,24が、上下方向から圧力調整機構29で所定の圧力で組み立てられた構成の多層共押出ダイ11を用いれば十分である。但し、この多層共押出ダイ11の吐出口18の吐出幅と不透水性シート1の幅(短辺の長さ)とがほぼ一致しているものとする。
この場合、中央部の樹脂供給口12から濃色層2をなす溶融状態の樹脂を供給し、同時に上部及び下部の樹脂供給口12,12から淡色層又は透明層3をなす溶融状態の樹脂を供給し、各々の樹脂を各々の管状樹脂供給路13,13,13を経由させて、各々の樹脂マニフォールド14,14,14に導くと共に、中央部の樹脂マニフォールド14に設けられた2個対をなす左右のインナーディッケルシャフト25,25の間隔を所定の間隔に狭めることによって、その先端のディッケル26,26を所定の間隔に制御し、中央部の樹脂マニフォールド14側からのスリット状の一次流路15から合流部16に至るまでの濃色層2をなす樹脂の流れを、その流れの幅方向(X方向に対応)で液密に所定の間隔に規制しつつ、同時にこの間隔よりも広い幅を有する上部及び下部の(ディッケルシャフトを収容していない)樹脂マニフォールド14,14側からのスリット状の一次流路15,15から合流部16に至るまで淡色層又は透明層3をなす樹脂を導き、該合流部16近傍において、中央部の濃色層2をなす樹脂の流れを、上部及び下部の淡色層又は透明層3をなす樹脂でサンドイッチ状に挟み込んで、その状態を維持したままスリット状の二次流路17を経由して吐出口18から押し出すことによって、図2に示される3層構造の不透水性シート1を得ることができる。
図1に示される2層構造の不透水性シート1を得るためには、上記構成の多層共押出ダイ11を用い、下部層、中央層、上部層をなす流路のうち、いずれか1つの層をなす流路を未使用とすればよい。例えば、上部層をなす流路を未使用とし、中央層及び下部層をなす流路のみを使用して、同様な操作により、図1に示される2層構造の不透水性シート1を得ればよい。または、この構成の多層共押出ダイ11において、上部層をなす流路を未使用とするために、この流路をなす金型23,24を、図9に示すように、一体化し閉鎖した金型31とし、これのみを置き換えた構成の多層共押出ダイ11を用いてもよい。但し、いずれの場合も、これらの多層共押出ダイ11の吐出口18の吐出幅と不透水性シート1の幅(短辺の長さ)とがほぼ一致しているものとする。
例えば、図9の多層共押出ダイ11(上部の樹脂マニフォールド14は閉鎖)を使用する場合、中央部の樹脂供給口12から濃色層2をなす溶融状態の樹脂を供給し、同時に下部の樹脂供給口12から淡色層又は透明層3をなす溶融状態の樹脂を供給し、各々の樹脂を各々の管状樹脂供給路13,13を経由させて、各々の樹脂マニフォールド14,14に導くと共に、中央部の樹脂マニフォールド14に設けられた2個対をなす左右のインナーディッケルシャフト25,25の間隔を所定の間隔に狭めることによって、その先端のディッケル26,26を所定の間隔に制御し、中央部の樹脂マニフォールド14側からのスリット状の一次流路15から合流部16に至るまでの濃色層2をなす樹脂の流れを、その流れの幅方向(X方向に対応)で液密に所定の間隔に規制しつつ、同時にこの間隔よりも広い幅を有する下部の(ディッケルシャフトを収容していない)樹脂マニフォールド14側からのスリット状の一次流路15,15から合流部16に至るまで淡色層又は透明層3をなす樹脂を導き、該合流部16近傍において、中央部の濃色層2をなす樹脂の流れを、下部の淡色層又は透明層3をなす樹脂で包み込んで、その状態を維持したままスリット状の二次流路17を経由して吐出口18から押し出すことによって、図1に示される2層構造の不透水性シート1を得ることができる。
このようにして、図1,図2に示される不透水性シート1を得ることができるが、必ずしも上記構成に限定されない。
例えば、図7,図8における多層共押出ダイ11の全ての樹脂マニフォールド14,14,14に2個対をなすインナーディッケルシャフト25,25を配する構成を採ってもよい。この場合、多層共押出ダイの吐出口18の吐出幅と不透水性シート1の幅(短辺の長さ)が一致していなくても、不透水性シート1の幅を決定する層をなす樹脂マニフォールド14内のディッケル26,26の間隔を適宜調整することにより、所定の幅にすることが可能となる。但し、構成が複雑になることで、金型21,22,23,24を上下方向から押さえ込むための圧力が大きくなったり、並行度調整やメンテナンス等が困難になる等の配慮を要する。
尚、多層共押出ダイ11の各樹脂供給口12までの溶融状態の樹脂の供給方法や該多層共押出ダイ11の吐出口18から吐出された2層又は3層をなす樹脂シートの冷却方法については、公知の技術に従う。
即ち、多層共押出ダイ11の各樹脂供給口12までの溶融状態の樹脂の供給方法については、特に図示しないが、通常、シリンダー中にスクリューを挿入し、該シリンダー外部からの加熱(通常、電熱によって構成されるバンドヒータによる加熱)により、該シリンダー内部に投入された樹脂を溶融可塑化し、スクリューによって前方へ押出す機構を備えた押出機が使用される。その際、樹脂の混練、溶融可塑化、押出しを1本のスクリューで行っても(単軸押出機)、2本以上のスクリューで行っても(多軸押出機)構わない。また、吸湿性プラスチック材料をそのまま使用すると、含まれている水分等により、シート成形品の表面の仕上げが悪化したり、気泡やピンホールが発生することがあるので、これを回避するために、シリンダー途中にベントを設け、水分等を抜く機構を設けてもよい。
多層共押出ダイ11の吐出口18から吐出された2層又は3層をなす樹脂シートの冷却方法については、特に図示しないが、通常、冷却ロールを通して一定の厚さをもったシートとして巻き取る機構を備えた巻取機が使用される。特に、ポリプロピレンのように急冷することによって、透明度が出る樹脂は、この冷却ロールの温度管理が重要になる。このような冷却は、水冷、空冷等が適宜採用される。
また、必要に応じて、この後、多層共押出シートを縦方向及び/又は横方向に分子配向させ、材料の強度、透明度等の物性をバランスさせ、向上させる目的で1軸又は2軸延伸処理を施してもよい。
更に、付言するまでもないが、このようにして作製される2層構造又は3層構造の不透水性シート1は、その幅(X方向に対応する長さ)を必要に応じてカットするなどして所定の寸法に調整してもよい。また、厚さについても、適当なレベラー(加熱双ロール間)を通すなどして所定の寸法に調整してもよい。
本発明によれば、防水を要する広い目的対象表面に、複数の長尺帯状の防水シートを、その長辺を該目的対象表面の一方向に沿わせながら対接させ、かつ該方向と直行する方向の隣接する防水シートの端縁部同士を熱溶着により接合するに際し、該接合部を容易に視認しながら確実に張設することができる損傷視認可能な防水シート、その製造方法及びその押出成形機を提供することができるので、防水シートの張設作業性を著しく向上させたいトンネル施工分野に有用である。
1 不透水性シート
2 濃色層
3 淡色層又は透明層
4 透水性シート
5 防水シート
6 コンクリート釘
7 地山(一次覆工コンクリート)
8 接合部
9 二次覆工コンクリート
10 従来の防水シート(不透水性シート)
11 多層共押出ダイ
12 樹脂供給口
13 樹脂供給路
14 樹脂マニフォールド
15 一次流路
16 合流部
17 二次流路
18 吐出口
20 濃色層(濃色のベースシート)
21〜24 金型
25 インナーディッケルシャフト
26 ディッケル
27 ディッケルガイド
28 パッキング
29 圧力調整機構
30 淡色層(淡色のシート)
31 金型
50 従来の防水シート

Claims (4)

  1. 長尺帯状の不透水性の黒、紺、灰、緑、青色から選ばれる濃色層の少なくとも一面を略同面形状の不透水性の白、黄、アイボリー、オレンジ色から選ばれる淡色層又は無色若しくは黄、アイボリー、オレンジの有色で完全に透けて見えるものから選ばれる透明層で覆ってなる両長辺の端縁部が淡色層又は透明層のみからなる不透水性シートを具備してなり、前記不透水性シートの短辺の濃色層と淡色層又は透明層のそれぞれの長さ(幅)の比率が、濃色層:淡色層又は透明層=1:1.05〜1:1.2であることを特徴とする防水シート。
  2. 上記不透水性シートの一面に略同面形状の透水性シートが載置され、その両長辺の端縁部を除き、両シートが全面又は部分接合されてなることを特徴とする請求項1に記載の防水シート。
  3. 請求項1又は2に記載される不透水性シートが、多層共押出ダイにより、濃色層と淡色層又は透明層とを同時に押し出ししながら、且つ前記濃色層の押し出し幅前記淡色層又は透明層の押し出し幅のそれぞれの幅の比率が、濃色層:淡色層又は透明層=1:1.05〜1:1.2にして作製されることを特徴とする防水シートの製造方法。
  4. 請求項3に記載される多層共押出ダイが、複数の樹脂供給口と、前記樹脂供給口に接続された管状の樹脂供給路と、前記樹脂供給路に接続された樹脂マニフォールドと、前記マニフォールドに接続されたスリット状の一次流路と、前記スリット状の一次流路の合流部と、前記合流部に接続されたスリット状の二次流路と吐出口とを形成する複数の金型からなる多層共押出ダイであって、
    各金型の勘合部が、前記管状の樹脂供給路と、前記マニフォールドと、前記マニフォールドに接続されたスリット状の一次流路と、前記スリット状の一次流路の合流部と、前記合流部に接続されたスリット状の二次流路と、吐出口とを結ぶ面上にあり、
    少なくとも1つの前記マニフォールド内に液密状態のまま摺動可能な2個対をなすインナーディッケルシャフトが配され、それぞれのインナーディッケルシャフト先端にディッケル及びこれを支持するディッケルガイドが固設され、ディッケルは、根元が樹脂マニフォールド内に収容されるインナーディッケルシャフトから直線的に延びて先端が合流部まで達し、該ディッケルを支持するディッケルガイドは、ディッケルの先端から円弧を描いてインナーディッケルシャフトに戻る形状をなし、前記ディッケル同士の間隔によって、前記マニフォールドに接続されたスリット状の一次流路と前記スリット状の一次流路の合流部までの樹脂の流れる幅を液密に規制し得るように、
    前記樹脂供給口に接続された管状の樹脂供給路の周縁部と該樹脂供給路に接続された樹脂マニフォールドの上流部とがなす面の勘合部にパッキングが挟み込まれて、該パッキングを挟み込んだ上下の金型に掛かる圧力を変化させる為の少なくとも1つの圧力調整機構が配置されてなり、
    黒、紺、灰、緑、青色から選ばれる濃色と白、黄、アイボリー、オレンジ色から選ばれる淡色又は無色若しくは黄、アイボリー、オレンジの有色で完全に透けて見えるものから選ばれる透明色の樹脂が、前記複数の樹脂供給口から、管状の樹脂供給路、樹脂マニフォールド、スリット状の一次流路、合流部、スリット状の二次流路、及び吐出口の順に供給されて、前記濃色層と淡色層又は透明層とを同時に押し出し形成しながら、且つ前記濃色層の押し出し幅と前記淡色層又は透明層の押し出し幅のそれぞれの幅の比率を、濃色層:淡色層又は透明層=1:1.05〜1:1.2にすることを特徴とする多層共押出ダイ。
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