JP6089248B2 - 膜材接合用部材 - Google Patents

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本発明は、複数の樹脂被覆膜材どうしの端面を突き合わせて接合するための接合用部材に関するものである。更に詳しく述べるならば、ターポリン、帆布などの樹脂被覆膜材の端面を突き合わせて配列し、この突き合わせ部位に跨って熱融着により貼着することで、複数の樹脂被覆膜材どうしを繋ぐためのテープ状の膜材接合用部材に関し、特に、背面に光源を有して用いられる、内照式看板の表示体や、光天井・光壁等の照明カバーなどの巾継ぎに好適に用いることができ、熱融着時の変形を抑えつつ充分な強度での接合を容易に行うことができ、背面からの光照射時に接合部に生じる影を抑制することのできる、膜材接合用部材に関するものである。
繊維製編織布からなる基布と、その基布の1面上または両面に形成された熱可塑性樹脂被覆層とを有するターポリン、帆布などの樹脂被覆膜材は、強度や耐久性が高く、柔軟性を有し、熱融着による縫製が可能であり、防炎性が付与できるなどの特徴を有しており、テント倉庫、中大型テント、装飾テント、デザインテント、モニュメント、日よけシェルターなどの膜構造物に古くから用いられてきた。これらの樹脂被覆膜材は通常1〜2m程度の幅を有し、縫製により端部を接合して所望のデザインや大きさに成型して、各種用途向けに供されている。その縫製に際しては、通常、図1の様に樹脂被覆膜材の端部を一定幅(例えば10〜80mm)で重ね合わせて、重ね合わせ部に対して高周波ウェルダー融着法、熱風融着法、熱板融着法、超音波ウェルダー融着法など、熱融着により接合されている。
また、近年、樹脂被覆膜材は、内照式看板の表示体や、光天井、光壁の様な照明カバーなどにも、用いられるようになってきた。従来、これらの用途には、ガラス板やアクリル樹脂板などが用いられてきたが、どちらも衝撃により割れ易い欠点があった。更に、ガラス板は重く、割れた場合には重大な事故につながる恐れがあり、一方、アクリル樹脂板は軽量であるが易燃性であるなどの問題を有していた。これに対して、樹脂被覆膜材は、成型作業性が良く、インクジェット印刷やカッティングシートなどによる表示形成が容易であり、高い防炎性能と耐衝撃強度を有しており、ガラス板やアクリル樹脂板に変わる素材として非常に有効である。特に最近では、建築基準法に定める不燃性を求められる区域において、ガラス板に代わる素材として、ガラス繊維製織布を基布として含む不燃性の樹脂被覆膜材が注目を集める様になってきた。
内照式看板や、光天井、光壁の大きさはさまざまであり、求められる幅および長さのいずれかが樹脂被覆膜材の幅の範囲内であれば、長尺の膜材をそのまま裁断して枠体にはめ込むなどして、表示体や照明カバーを作成する事ができる。しかし、幅および長さの両方が樹脂被覆膜材の幅を超える大型・大面積の内照式看板や、光天井、光壁が求めらる場合には、複数の樹脂被覆膜材を接合して用いる必要が生じる。この際、上述の膜構造物製造と同様に端部を重ね合わせて熱融着縫製により接合すると、重ねあわせ部には樹脂被覆膜材の厚さ分の段差を生じてしまい見栄えが悪く、さらに、重ね合わせ部分が背面光源からの透過光を遮って影になり、内照式看板、光天井、光壁としての意匠性が損なわれてしまう。そこで、一般には、図2の様に複数の樹脂被覆膜材の端面(3:網掛け部分)を突き合わせて、突き合わせ箇所に跨って、裏側から透光性の高いテープ状の接合部材を熱融着することで、その接合用部材を介して双方の樹脂被覆膜材を接合する方法が採られている(例えば特許文献1参照)。この方法によれば、接合部おもて側から見て段差が無く、しかも接合用部材の透光性が高い為、背面からの光源による影の発生を抑制する事ができる。しかし、樹脂被覆膜材の熱融着接合においては、融着時に被覆樹脂の融点よりも高い熱がかかるため、樹脂被覆膜材の被覆樹脂層や基布に収縮を生じたり、溶融した樹脂の流れ出しなどにより、樹脂被覆膜材が変形して、接合部およびその周辺に反りや波うちを生じることがあり、内照式看板や、光天井、光壁の意匠性を損なう事があった。この対策としては、熱融着条件の調整に依るしかなかったが、例えば高周波ウェルダー融着法では、装置の出力を下げすぎれば融着できず、出力を上げすぎれば反りや波うちが目立つなど、微妙な調整を必要とするものであった。また、熱風融着法や熱板融着法では、設定温度を下げすぎれば融着できず、上げすぎれば反りや波うちが発生するだけでなく、被覆樹脂表面を炭化して融着が不可能となるなど、高周波ウェルダー融着法より更に熱融着条件の調整が困難であった。
この問題に対し、繊維製基布とその両面に熱可塑性樹脂層を有する樹脂被覆膜材の突き合わせ接合において、樹脂被覆膜材と同様の構成(繊維製基布とその両面に熱可塑性樹脂層)を有する接合用部材を用い、樹脂被覆膜材と接合用部材が含むそれぞれの繊維製基布と被覆樹脂層の比率(厚さや質量)を最適な値に調整することで、膜材の変形による接合部周辺の反りや波うちの発生を抑制しながら、充分なきょ強度で融着する方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。この際、接合用部材としては、例えば、ガラスクロスなどの繊維製基布に、繊維との屈折率差が少ない透明性の樹脂を含浸させた基材の両面に、樹脂被覆膜材の被覆樹脂層との熱融着性を有する透明性の樹脂を積層したものなどが用いられる。この方法によれば、背面からの光源による影は抑制することができるが、接合部周辺の反りや波うちの発生を抑制できる繊維製基布と被覆樹脂層の比率範囲は限定されており、しかも、その範囲内であっても反りや波うちの発生を抑制しながら、充分な強度で融着させる操作は、必ずしも容易であるとはいえなかった。
なお、特に高周波ウェルダー融着法において、押圧面に凹凸が賦型された金型を用いると、凸部分を食い込ませる様に圧力をかけることができる為、強固な融着が可能となり、しかも、溶融した樹脂が凹部に収容されるため、溶融した樹脂の流れ出しによる変形を生じ難くし、接合部およびその周辺の膜材の反りや波うちを抑制することができる。さらに、融着後に金型を押し付けたままで高周波の出力を止め、数秒間保持すれば、樹脂被覆膜材や接合部材を金型の凹凸で拘束した状態で冷却できるため、膜材の収縮を防ぎ、反りや波うちをさらに抑制する効果も期待できる。しかし、この方法では、金型に接する接合部材に大きな凹凸が転写されるため、この凹凸に起因して、背面からの光源による影を生じ、内照式看板、光天井、光壁の意匠性が損なわれる問題があった。
以上述べてきたように、内照式看板の表示体や、光天井や光壁等の照明カバーのための樹脂被覆膜材の巾継ぎにおいて、膜材の変形による、接合部およびその周辺の反りや波うちを抑制しながら、充分な強度で熱融着でき、かつ、背面からの光源による影が抑制された接合体を得る、という課題は、現時点までに解決されていない。
特開2002−46911号公報 特開2012−076410号公報
本発明は、特に、樹脂被覆膜材を用いた内照式看板の表示体や、光天井や光壁等の照明カバーの巾継ぎに用いて、接合部およびその周辺で、膜材の反りや波うちの発生を抑制しながら、充分な接着性で融着することができ、かつ、背面からの光源による影が視認され難い接合体を得ることのできる膜材接合用部材を提供しようとするものである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、膜材接合用部材を、充実部及び空隙部とからなる基材と、この基材の一方の面上において前記充実部及び空隙部を被覆する熱融着性樹脂層とで構成し、充実部の充実率および、テープ状積層体の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さD2との比、を特定の範囲とすることで、熱融着による樹脂被覆膜材の反りや波うちの発生を抑制しながら融着することができ、かつ、背面からの光源による影が視認され難い接合体を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の膜材接合用部材は、複数の樹脂被覆膜材どうしの端面を突合せて繋ぐためのテープ状積層体であって、このテープ状積層体が、充実部及び空隙部とからなる基材と、この基材の一方の面上において前記充実部及び空隙部を被覆する熱融着性樹脂層とで構成され、前記基材が、粗目状の繊維製編織布と、この繊維製編織布内部に含浸し、かつ、表面を被覆した含浸被覆樹脂層とからなり、前記充実部の充実率を45〜75%とし、前記テープ状積層体の厚さD1と、前記空隙部における前記熱融着性樹脂層の厚さD2との比を、3:2〜5:2としていることを特徴とする。
本発明の膜材接合用部材において、前記繊維製編織布が、98〜2222dtexのガラスマルチフィラメント糸条、または、98〜2222dtexのポリエステルマルチフィラメント糸条を編織してなり、かつ、50〜300g/m単位面積当たり質量を有することがこのましい。
本発明の膜材接合用部材において、前記含浸被覆樹脂層が40〜300g/m付着量を有し、前記熱融着性樹脂層が80〜300g/m付着量を有することが好ましい。
本発明の膜材接合用部材において、前記含浸被覆樹脂層、および/または、前記熱融着性樹脂層が、それぞれ樹脂層に対して0.01〜1質量%の蛍光増白剤を含むことが好ましい。
本発明において、膜材接合用部材が10〜80mmの幅を有する事が好ましい。
本発明の膜材接合用部材を用いることで、熱融着による樹脂被覆膜材の突き合わせ接合において、接合部およびその周辺の樹脂被覆膜材の反りや波うちの発生を抑制しながら、充分な強度で熱融着することができ、かつ、透過光よる膜材接合用部材の影が視認されにくい接合体を得ることができる。本発明の膜材接合用部材は、特に、背面に光源を有して用いられる、膜材構造体向けの樹脂被覆膜材の巾継ぎに好適に用いられ、意匠性が高く、見栄えの良い、大型の内照式看板、光天井、光壁を得る事ができる。
膜材の端部を重ね合わせて熱融着接合した接合部の一例を示す図 膜材の端面を突き合わせて膜材接合用部材を用いて熱融着接合した、 接合部の一例を示す図 本発明の膜材接合用部材を基材側から見た図 本発明の膜材接合用部材の構成の一例を示す断面図(A−A’断面) 本発明の膜材接合用部材の構成の一例を示す断面図(B−B’断面) 本発明の膜材接合用部材を樹脂被覆膜材の突き合わせ部に跨って配置した 状態を示す断面図 本発明の膜材接合用部材を熱融着により貼着する前の配置を示す断面図 熱融着による貼着中の状態を示す断面図 実施例・比較例で、熱融着性および融着強度評価に用いる試験片を示す図 実施例・比較例で、接合部周辺のゆがみ評価に用いる試験片の採取方法 を説明する図
本発明の膜材接合用部材は、繊維製基布とその両面を被覆する熱可塑性樹脂被覆層を有する複数の樹脂被覆膜材の端面を突き合わせて配列し、突き合わせ部位に跨って、この膜材接合用部材を、熱融着により貼着することで、複数の樹脂被覆膜材どうしを繋ぐためのものである。その構造は図3、図4および図5に示した様に、充実部及び空隙部とからなる基材(5)と、この基材の一方の面上において充実部及び空隙部を被覆する熱融着性樹脂層(6)とを有するものである。図3は、本発明の膜材接合用部材(4)を基材側から見た図であり、図4は図3の膜材接合用部材のA−A’部分の断面を示す図であり、また、図5は図3の膜材接合用部材のB−B’部分の断面を示す図である。図3の破線で囲まれた領域Cは、基材の充実部(5−3)と空隙部(5−4)の最小単位であり、本発明において、基材の充実率とは、充実部(5−3)の面積と空隙部(5−4)の面積の和(領域Cの面積)に占める充実部の面積の割合と定義する。図4および図5に示す様に、基材(5)は粗目状の繊維製編織布(5−1)と、この繊維製編織布を構成する繊維内部に含浸し、かつ、繊維表面を被覆した含浸被覆樹脂層(5−2)とからなる。また、図5に示した様に、本発明において膜材接合用部材の厚さD1は、充実部における基材と熱融着性樹脂層の厚さを合わせた厚さであり、熱融着性樹脂層の厚さD2は、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さである。膜材接合用部材を使用する際には、図6の様に、膜材接合用部材の熱融着性樹脂層(6)側を樹脂被覆膜材側(1)に向けた状態とし、熱をかけながら圧力を加えて、熱融着により貼着する。これにより、1)基材の充実部を、熱融着性樹脂層(6)および樹脂被覆膜材に食い込ませる様にして圧力をかけて、充分な強度で熱融着する事ができ、2)溶融した樹脂(熱融着性樹脂層の樹脂、及び、接合対象である樹脂被覆膜材の熱可塑性樹脂被覆層)の一部が、空隙部に流れ込んで収容されるため、ゆがみを生じにくく、接合部およびその周辺の反りや波うちを抑制することができ、3)空隙部が充填されるため熱融着後の膜材接合用部材側の凹凸が抑制されて、透過光に凹凸に起因する影を生じにくい。
本発明において、膜材接合用部材の基材に含まれる、粗目状の繊維製編織布には、2方向(2軸)または3方向(3軸)の軸糸を含む織布および編布が用いられる。2軸の繊維性編織布としては、平織、綾織、繻子織、紗織、絽織、絡み織などの各種織布、および、緯糸挿入トリコット編布の他、2軸の糸がともに長さ方向に対して30°〜60°傾いて挿入して製織したバイアス織織布や、長さ方向に平行に配された経糸に対して30°〜60°傾いた緯糸を挿入して製織した斜め織織布、などを用いることができる。また、3軸の繊維性編織布としては、長さ方向に平行に挿入された経糸に対して、30°〜60°傾いた2軸の交錯糸を有する3軸織織布、または、幅方向に平行に挿入された緯糸に対して、30°〜60°傾いた2軸の交錯糸を有する3軸織織布などが例示される。これら編織布は、少なくともそれぞれ、糸間間隙をおいて配置された糸条により構成された粗目状の編織布(空隙率は最大80%、好ましくは30〜70%)である。粗目状の繊維製編織布の単位面積当たり質量は、50〜300g/mであることが好ましく、80〜250g/mであることがより好ましい。
本発明において、粗目状の繊維製編織布を構成する繊維としては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、芳香族ヘテロ環ポリマー繊維などの合成繊維、木綿、麻、ケナフなどの天然繊維、アセテートなどの半合成繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維などの無機繊維から選ばれた1種または2種以上を混用して用いることができ、これらの繊維からなるマルチフィラメント糸条、モノフィラメント糸条、スプリットヤーン、テープヤーン、短繊維紡績糸条など、いずれの形状の糸条を用いることもできるが、なかでも、入手が容易であり、均質な糸条を得ることができ、かつ、融着時の熱で変形することの少ない、ポリエステル系繊維およびガラス繊維が好ましく、特にガラス繊維からなるマルチフィラメント糸条が好ましく用いられる。糸条の繊度について、98〜2222dtex(デシテックス:綿番手に換算すると2.7〜60番手)が好ましく、138〜1111dtex(綿番手に換算すると5.3〜43番手)がより好ましい。繊度が98dtexよりも細いと、充分な強度で熱融着できない事があり、熱融着性を上げる為に融着の条件を強くすると、樹脂被覆膜材の反りや波うち抑制が不充分となることがある。一方、2222dtexよりも太い場合は、充分な強度で熱融着することはできるが、接合後の膜材接合用部材側に、繊維製編織布に由来する凹凸が残り、透過光に対してはっきりとした影を生じる事がある。また、繊維製編織布には、本発明の目的を阻害しない限りにおいて、含浸被覆樹脂層を形成する前に、予め精錬、シランカップリング剤処理、コロナ放電処理、防炎処理などの下処理を施しても良い。
本発明の膜材接合用部材において基材は、上述の粗目状の繊維製編織布を構成する繊維糸条内部に含浸し、かつ、繊維表面を被覆した含浸被覆樹脂層を有する。樹脂が繊維糸条内部に含浸し、かつ、繊維糸条表面を被覆することで、糸条を構成する個々の繊維表面での光の散乱が抑制され、内照式看板や、光天井、光壁などに用いた場合に、背面からの光に対して接合部に生じる影を、目立ち難くすることができる。含浸被覆樹脂層を構成する樹脂としては、例えば、軟質塩化ビニル樹脂(塩化ビニル樹脂に可塑剤、安定剤等を配合した軟質塩化ビニル樹脂および半硬質塩化ビニル樹脂)、塩化ビニル系共重合体樹脂、オレフィン樹脂、オレフィン系共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ウレタン系共重合体樹脂、アクリル樹脂、アクリル系共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル系共重合体樹脂、スチレン樹脂、スチレン系共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステル系共重合体樹脂、フッ素樹脂、フッ素含有共重合体樹脂などを例示することができ、これらの樹脂から1種、または、2種以上混合して用いる事ができる。これらの選択の中で、繊維の屈折率と含浸被覆樹脂層の屈折率の差が0.05以下となる組み合わせである事が好ましく、0.03以下である事がより好ましい。屈折率の差が0.05以下であることで、背面からの光に対して接合部に生じる影を、より目立ち難くすることができる。
基材の含浸被覆樹脂層は、粗目状の繊維製編織布に対して液状の樹脂組成物を用いたディッピングやコーティングによって形成される。液状の樹脂組成物としては、エマルジョン樹脂、ディスパージョン樹脂などの水分散組成物、樹脂を有機溶媒中に可溶化した溶液組成物、及び塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物などが好ましく用いられる。繊維製編織布に対する含浸被覆樹脂層の付着量は、40〜300g/mである事が好ましく、60〜250g/mであることがより好ましい。含浸被覆樹脂層の付着量が40g/m未満では、繊維表面が露出し、繊維表面での光の散乱を抑制できない事があり、また、熱融着時の圧力により、充実部を食い込ませる圧力をかけることができず、充分な強度で融着することができなくなる事がある。一方、含浸被覆樹脂層の付着量が300g/mを超えると、基材が厚くなりすぎ、接合後に基材による凹凸が大きく残り、透過光に影を生じ、内照式看板、光天井、光壁の意匠性が損なわれる事がある。
本発明において基材の充実率は、45〜75%であることが好ましく、50〜70%がより好ましい。基材がこの比率で充実部を有することで、熱融着時の圧力により、充実部を食い込ませる力かけることができる為、充分な強度での熱融着が可能となり、更に、溶融した樹脂(熱融着性樹脂層の樹脂、及び、接合対象である樹脂被覆膜材の熱可塑性樹脂被覆層)が、空隙部に流れ込んで収容されるため、ゆがみを生じにくく、接合部およびその周辺の樹脂被覆膜材の反りや波うちを抑制することができる。また、空隙部が樹脂により充填され、熱融着後の膜材接合用部材側の凹凸が抑制されて、透過光に影を生じにくい。充実率が45%未満であると、充実部を食い込ませる力が不足し、熱融着が不充分となることがあり、基材に含まれる繊維製編織布の密度が低く、膜材接合用部材の強度が弱くなり、その結果充分な接合部強度を得られなくなることがある。また、相対的に空隙部の容積が大きくなるため、熱融着後の充填が充分でなく、透過光に影を生じることがある。一方、充実率が75%を超えると、空隙部の容積が不足し、収容しきれなかった溶融樹脂によってゆがみを生じ、接合部およびその周辺に反りや波うちを発生することがある。
本発明において、基材の含浸被覆樹脂層には、蛍光増白剤を、0.01〜1質量%含む事が好ましい。含浸被覆樹脂層が蛍光増白剤をこの範囲で含むことで、内照式看板や、光天井、光壁などに用いた場合に、背面からの光によっって接合部に生じる影を、より目立ち難くすることができる。含浸被覆樹脂層には更に、繊維製編織布への接着性、および熱融着性樹脂層との接着性を付与するための接着剤、及び架橋剤を含んでも良い。特に架橋剤を含む場合、熱融着による接合の際に加熱状態で圧力が加わっても、基材の変形が抑制されるため、より効果的に基材の充実部を食い込ませる事ができるようになる。なお、含浸被覆樹脂層には、本発明の目的を阻害しない限りにおいて、この他にも添加剤を含むことができる。含浸被覆樹脂層に含む添加剤としては、例えば可塑剤、安定剤、難燃剤、充填材、酸化防止剤、抗菌剤、防黴剤、帯電防止剤、湿潤剤、分散剤などを例示する事ができる。
本発明の膜材接合用部材を用いる際の、熱融着性樹脂層としては、高周波ウェルダー融着法、熱風融着法、熱板融着法の、何れかの方法で熱融着可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定は無く、接合対象である樹脂被覆膜材の接合面を構成する樹脂の熱融着に対応可能な樹脂から、適宜選択して用いることができ、例えば、軟質塩化ビニル樹脂(塩化ビニル樹脂に可塑剤、安定剤等を配合した軟質塩化ビニル樹脂および半硬質塩化ビニル樹脂)、塩化ビニル系共重合体樹脂、オレフィン樹脂、オレフィン系共重合体樹脂、ウレタン系共重合体樹脂、アクリル樹脂、アクリル系共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル系共重合体樹脂、スチレン樹脂、スチレン系共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステル系共重合体樹脂、フッ素樹脂、フッ素含有共重合体樹脂などの熱可塑性樹脂から選択した1種、または2種以上混合して用いることができる。本発明の膜材接合用部材は、これらの内特に、軟質塩化ビニル樹脂、塩化ビニル系共重合体樹脂、ウレタン系共重合体樹脂、酢酸ビニル系共重合体樹脂、アクリル系共重合体樹脂を含む事が好ましい。
本発明において熱融着性樹脂層は、カレンダー成型法、Tダイス押出法またはキャスティング法などにより成型された熱可塑性樹脂フィルムを、基材の片面に、熱圧着により積層したり、接着層を介在して積層する事により設けられる。熱融着性樹脂層の付着量は80〜300g/mである事が好ましく、100〜250g/mである事がより好ましい。熱融着性樹脂層が80g/m未満では、充分な強度で融着することができなくなる事があり、300g/mを超えると、膜材接合用部材が厚くなりすぎて透過光を遮り、背面からの光によっって接合部に影を生じる事がある。
本発明において、基材の充実部における膜材接合用部材の厚さD1と、基材の空隙部における熱融着性樹脂層の厚さD2との比は、1.5:1〜2.5:1の範囲である。D2の厚さに対して、D1の厚さが1.5倍未満であると、熱融着時に充実部が熱融着性樹脂層及び樹脂被覆膜材の熱可塑性樹脂被覆層に食い込む圧力が弱くなって、充分な強度で熱融着できなくなる事があり、接着性を上げる為熱融着の条件を強くすると、接合部およびその周辺部に反りや波うちを生じてしまう事がある。また、熱融着の際に溶融した樹脂を、基材の空隙部に収容することができずに、樹脂の流れ出しよってゆがみを生じ、接合部およびその周辺に反りや波うちを生じやすくなる事がある。一方、D2の厚さに対して、D1の厚さが2.5倍を超えると、接合後に基材による凹凸が大きく残り、透過光に影を生じ、内照式看板、光天井、光壁の意匠性が損なわれる事がある。
本発明の膜材接合用部材の幅は、10〜80mmである事が好ましく、18〜60mmである事がより好ましい。膜材接合用部材の幅が10mm未満であると、接合作業が困難となり、また、接合部の強度が極端に弱くなることがある。幅が80mmを超えると、接合作業性が悪くなる事があり、熱融着を均一に行う事が困難となったり、接合部にゆがみを生じ、樹脂被覆膜材の反りや波うちを生じやすくなる事がある。この様な幅の膜材接合用部材を得るには、例えば、まず1〜2m幅の繊維製編織布を用いて広幅の積層体を形成してから、所望の幅にスリットする方法を例示する事ができる。
ここで、本発明のより詳細な理解のために、高周波ウェルダー融着法を例にとり、図を示して説明する。
図7は、樹脂被覆膜材に、本発明の膜材接合用部材を熱融着により貼着する前の配置を示す断面図であり、2枚の樹脂被覆膜材の端面(3)を突き合わせ、その突き合わせ部(7)に跨って熱融着性樹脂層(6)側を樹脂被覆膜材に接して膜材接合用部材(4)が配され、膜材接合用部材の側から高周波ウェルダー装置の金型(8)が圧着されている。なお、図7において、膜材接合用部材は、図3におけるB−B’部分の断面で表した。この状態から、高周波誘導過熱を行うと、金型が圧着した範囲において、熱融着性樹脂層(6)と樹脂被覆膜材の熱可塑性樹脂被覆層(1−2)とが溶融・融着して、膜材接合用部材(4)が貼着される。この際、熱をかけながら圧力が加わることで、基材の充実部(5−3)を、熱融着性樹脂層(6)及び樹脂被覆膜材の熱可塑性樹脂被覆層(1−2)に食い込ませる様に圧力をかけることができ、強固な熱融着を行うことができる。また、この際、溶融した樹脂が、基材の空隙部(5−4)に流れ込んで収容されるため、熱融着性樹脂層(6)および樹脂被覆膜材の被覆樹脂層(1−2)にゆがみを生じにくく、接合部およびその周辺の反りや波うちを抑制することができる。更に、融着後に金型を押し付けたままで高周波の出力を止め、数秒間保持すれば、樹脂被覆膜材や接合部材を金型の凹凸で拘束した状態で冷却できるため、樹脂被覆膜材の反りや波うちを抑制することができる。また、図8の様に、樹脂によって空隙部(5−4)が充填される為、基材による凹凸が軽減され、凹凸に起因する影が生じにくくなる。
次に、本発明を実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例及び比較例で得た接合体を、以下の項目について評価した。
<熱融着性の評価>
実施例及び比較例で作成した接合体について、突き合わせ部位を中央とし、幅3cm×
長さ30cmの試験片(図9参照)を3点採取し、引張試験機((株)東洋精機製作所
製:ストログラフV10−C)にて、引張速度200mm/分で、接合部が破断するま
で引張を行い、破断部分を観察して以下の様に評価した。なお、3点の内1点でも評
価2であった場合、その接合体の熱融着性の評価は2とした。
1、樹脂被覆膜材の本体もしくは膜材接合用部材の本体が破壊して切断した
2、接合部において、樹脂被覆膜材の表面と、熱融着性樹脂層との界面で、部分的、
或いは全体的に剥がれて切断していた
<融着強度の評価>
上述の熱融着性評価と同様にして試験片を3点採取し、クリープ試験機((株)東洋精
機製作所製:100LDR型)を使用して60℃の温度条件で樹脂被覆膜材の破断荷重
の1/10の荷重をかけて、24時間の接合部の状態を観察し、以下の通り評価した。
1、接合部に剥がれは見られず、充分な強度で融着していた
2、接合部において、樹脂被覆膜材の表面と、熱融着性樹脂層との界面で、部分的、
或いは全体的に剥がれており、融着強度が不充分であった
<接合部周辺のゆがみ>
実施例及び比較例で作成した接合体について、図10の様に、突き合わせ部位を中央と
し、熱融着部の端から左右2cmの部分の樹脂被覆膜材を含んで長さ10cmの試験片
(9)を採取し、この試験片を水平で平坦な台の上に、樹脂被覆膜材側を下にして静
置し、膜材周囲の浮き上がりを観察して、台の面から最も浮き上がった部分の高さを、
ノギスを用いて測定し、以下の基準で評価した。
1、浮き上がりが1mm以下であり、接合部のゆがみはほとんど見られない
2、浮き上がりが1mmを超えるが2mm以下であり、接合部のゆがみは許容範囲
3、浮き上がりが2mmを超え、接合部のゆがみにより外観が損なわれる
<透過光に対する膜材接合用部材の影の視認性>
実施例・比較例で作成した接合体について、暗室内にて、膜材接合用部材を配した側の面から10cmの位置に設置した20Wの蛍光灯で照らした状態で、樹脂被覆膜材側から1m離れて観察し、接合部に影が視認できるかどうかについて以下の様に評価した。
1、膜材接合用部材の影はほとんど視認されない
2、膜材接合用部材の影がわずかに視認されるが、意匠性は損なわれない
3、膜材接合用部材の影がはっきり視認される
実施例および比較例において、樹脂被覆膜材として以下の2種の膜材を用いた。
樹脂被覆膜材1
○基布1
1111dtexのポリエステルマルチフィラメント糸条を、1インチあたり11本
平行に並べた経糸と、1インチ当たり11本平行に並べた緯糸とを、直交するように
重ね、これらを、117dtexのナイロン絡み糸で結合した、幅220cmの絡み
織織布。
○樹脂被覆層の形成
下記配合1および2から、それぞれカレンダー成型法により成型した厚さ0.22m
mの軟質ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの中間に基布1を挿入し、熱ラミネート法によ
り積層して長尺広幅で乳白外観の樹脂被覆膜材1を得た。
(配合1)
ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(可塑剤) 40質量部
リン酸トリクレジル(難燃可塑剤) 15質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
Ba−Zn系安定剤 2質量部
紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系 0.5質量部
酸化チタン粒子(白色顔料) 2質量部
(配合2)
ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(可塑剤) 40質量部
リン酸トリクレジル(可塑剤) 15質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
Ba−Zn系安定剤 2質量部
紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系 0.5質量部
樹脂被覆膜材2
○基布2
750dtexのガラスマルチフィラメント糸条を、経糸及び緯糸として、1インチ
あたりそれぞれ40本×30本の密度で製織した平織織布。
*ヒートクリーニングの後メタクリロキシプロピルトリメトキシシランにより
シランカップリング処理
○樹脂被覆層の形成
上記配合1から、カレンダー成型法により成型した厚さ0.15mmの軟質ポリ塩化
ビニル樹脂フィルムを、基布2の両面に熱ラミネート法により積層して、長尺広幅で
乳白外観の樹脂被覆膜材2を得た。
[実施例1]
<膜材接合用部材の作成>
555dtexのポリエステルマルチフィラメント糸条を経糸及び緯糸として、1インチあたりそれぞれ18本×19本の密度で製織した粗目状の平織織布(単位面積当たり質量70g/m)を繊維製編織布とし、下記配合3の加工液中に浸漬してからマングルで絞り、180℃×2分間加熱して、繊維製編織布内部に含浸し、かつ、繊維表面を被覆した付着量100g/mの、軟質ポリ塩化ビニル樹脂からなる含浸被覆樹脂層を形成して、実施例1の基材とした。この基材において、繊維の屈折率と含浸被覆樹脂層の屈折率の差は、0.01であった。次いで、下記配合4から、カレンダー成型法により厚さ0.2mmの軟質ポリ塩化ビニル樹脂フィルムを成型し、先に得た基材の1面上に、熱融着性樹脂層として熱ラミネートし、基材の一方の面上に、付着量240g/mの熱融着性樹脂層を有する積層体を得た。次にこの積層体を経糸方向に平行に40mm幅にスリットし、実施例1の膜材接合用部材を得た。この膜材接合体において、基材の充実率は61%、膜材接合用部材の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比は、4.8:2であった。
(配合3)
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
リン酸トリクレジル(可塑剤) 30質量部
リン酸クレジルフェニル(可塑剤) 40質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
(配合4)
ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(可塑剤) 40質量部
リン酸トリクレジル(可塑剤) 30質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 5質量部
Ba−Zn系安定剤 2質量部
紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系 0.5質量部
<接合体の作成>
樹脂被覆膜材1より、長さ方向(経糸方向)30cm×幅方向(緯糸方向)15cmのサンプルを6枚カットし、その内2枚の膜材を、配合2から成型したフィルムの側を上にして長さ方向に平行に並べ、その端面を突き合わせて配列し、この突き合わせ部位に跨って左右均等になる様、先に作成した膜材接合用部材を熱融着性樹脂層側を下にして配置し、熱融着により貼着して、実施例1の接合体を得た。なお、熱融着には、4cm幅×30cm長で圧着面が平坦なウエルド金型を装着した高周波ウエルダー融着機(山本ビニター(株)製YF−7000型:出力7KW)を用い、圧着した状態で陽極電流0.8Aで4秒間高周波融着接合を行い、更に出力を切ってから4秒間圧着状態を保った後、圧着を解除して接合を完了した。残りのサンプルについても同様にして接合を行い、都合3点の接合体を得た。この内1点は熱融着性および融着強度の評価に供し、1点は接合部周辺のゆがみ評価に供し、残りの1点は透過光に対する膜材接合用部材の影の視認性評価に供した。その結果を表1に示す。
[実施例2]
高周波ウェルダーの陽極電流を1.0Aとした以外は実施例1と同様にして、実施例2の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例3]
<膜材接合用部材の作成>
750dtexのガラスマルチフィラメント糸条を経糸及び緯糸として、1インチあたりそれぞれ20本×20本の密度で製織した粗目状の平織織布(単位面積当たり質量110g/m:ヒートクリーニングの後、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランによりシランカップリング処理)を繊維製編織布とし、下記配合5(接着剤および架橋剤を含む)の加工液中に浸漬してからマングルで絞り、180℃×2分間加熱して、繊維製編織布内部に含浸し、かつ、繊維表面を被覆した付着量100g/mの含浸被覆樹脂層を形成して、実施例3の基材とした。この基材において、繊維の屈折率と含浸被覆樹脂層の屈折率の差は、0.04であった。次いで、配合4から、カレンダー成型法により厚さ0.2mmの軟質ポリ塩化ビニル樹脂フィルムを成型し、先に得た基材の1面上に、熱融着性樹脂層として熱ラミネートし、基材の一方の面に付着量240g/mの熱融着性樹脂層を有する積層体を得た。次にこの積層体を経糸方向に平行に40mm幅にスリットし、実施例3の膜材接合用部材を得た。この膜材接合体において、基材の充実率は70%、膜材接合用部材の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比は、3.4:2であった。
(配合5)
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
リン酸トリクレジル(可塑剤) 100質量部
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(可塑剤) 80質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ウレタン系樹脂(接着剤:固形分30質量%) 15質量部
(日本ポリウレタン工業(株)製、商標;ニッポラン5111)
ポリイソシアネート(架橋剤:固形分75質量%) 1質量部
(日本ポリウレタン工業(株)製、商標;コロネートHL)
<接合体の作成>
樹脂被覆膜材2より、長さ方向(経糸方向)30cm×幅方向(緯糸方向)15cmのサンプルを6枚カットし、その内2枚の膜材を長さ方向に平行に並べ(上にする面は任意)、その端面を突き合わせて配列し、この突き合わせ部位に跨って左右均等になる様、膜材接合用部材を熱融着性樹脂層側を下にして配置し、実施例1と同様の条件で熱融着により貼着して、実施例3の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例4]
<膜材接合用部材の作成>
配合5の代わりに、下記配合6(蛍光増白剤含有)を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例4の膜材接合用部材を得た。繊維の屈折率と含浸被覆樹脂層の屈折率の差は、実施例3と同様0.04であった。
(配合6)
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
リン酸トリクレジル(可塑剤) 100質量部
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(可塑剤) 80質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ウレタン系樹脂(接着剤:固形分30質量%) 15質量部
(日本ポリウレタン工業(株)製、商標;ニッポラン5111)
ポリイソシアネート(架橋剤:固形分75質量%) 1質量部
(日本ポリウレタン工業(株)製、商標;コロネートHL)
蛍光増白剤(BASF社製、商標:Uvitex OB) 0.3質量部
※含浸被覆樹脂層に対して、0.1質量%
<接合体の作成>
実施例4の膜材接合用部材を用いた以外は実施例3と同様にして、実施例4の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表1に示す。
実施例1から4の膜材接合用部材は、何れも、粗目状の繊維製編織布と、この繊維製編織布内部に含浸し、かつ、繊維製編織布を構成する繊維表面を被覆した含浸被覆樹脂層とからなる基材と、この基材の一方の面上のみに積層された熱融着性樹脂層とを有しており、基材の充実率が45〜75%を満たし、積層体の厚さと、基材の空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比が、3:2〜5:2を満たすものであった。実施例1は、透過光によって膜材接合用部材の影がわずかに視認されたが意匠性を損なうほどではなく、また、接合部にゆがみを生じる事無く充分な強度で接合する事ができた。接合後の膜材接合用部材の表面を観察したところ、基材の充実部と空隙部において若干の凹凸が確認されたことから、接合部にわずかに生じた影は、この凹凸に起因するものであったと考えられる。実施例2は、高周波ウェルダーの陽極電流を0.8Aから1.0Aに上げた以外は実施例1と同様であるが、透過光による膜材接合用部材の影がほとんど視認されなかった。これは、融着条件を強くした事で、基材の空隙部がより充填され、膜材接合用部材側の凹凸がほとんどなくなり、影の発生が抑制されたものと考えられる。しかも、実施例1より融着条件を強くしても、接合部にゆがみを生じることはなかった。実施例3は、透過光によって膜材接合用部材の影がわずかに視認されたが意匠性を損なうほどではなく、また、接合部にゆがみを生じる事無く充分な強度で接合する事ができた。影の発生は、繊維の屈折率と含浸被覆樹脂層の屈折率の差が、実施例1および2に比べてやや大きかったことで、繊維と樹脂の界面で光が散乱したためであると思われるが、実施例4で、含浸被覆樹脂層に蛍光増白剤を含むことで、影はほとんど視認できなくなった。なお、実施例3および実施例4について、接合後の膜材接合用部材の表面を観察したところ、融着条件は実施例1と同じであるにもかかわらず、基材の充実部と空隙部における凹凸はほとんど確認されなかった。実施例3および実施例4は、含浸被覆樹脂層に架橋剤を含むため、熱融着による接合の際に加熱状態で加わる圧力に対して基材の変形が抑制され、より効果的に基材の充実部を食い込ませる事ができた事によると考えられる。
[比較例1]
<膜材接合用部材の作成>
555dtexのポリエステルマルチフィラメント糸条を経糸及び緯糸として、1インチあたりそれぞれ18本×19本の密度で製織した粗目状の平織織布(単位面積当たり質量70g/m)の両面に、配合4からカレンダー成型法により厚さ0.14mm(単位面積当たり質量170g/m)に成型した軟質ポリ塩化ビニル樹脂フィルムを熱ラミネートして、平織織布の空隙部を介して相互にブリッジして融着した熱融着性樹脂層を有する積層体を得た。次に、この積層体を経糸方向に平行に40mm幅にスリットし、比較例1の膜材接合用部材とした。
<接合体の作成>
比較例1の膜材接合用部材を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例1の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表2に示す。
比較例1の膜材接合用部材は、含浸被覆樹脂層を有さず、繊維製編織布の両面に熱融着性樹脂層を有するものである。含浸被覆樹脂層を有さないため、熱融着時に食い込ませる様に圧力をかけることができず、熱融着性および融着強度の評価において、実施例1と同じ熱融着条件では熱融着性が劣っていた。また、含浸被覆樹脂層を有さないことで、繊維表面での光の散乱を生じ、透過光によって膜材接合用部材の影がはっきり視認された。
[比較例2]
<膜材接合用部材の作成>
555dtexのポリエステルマルチフィラメント糸条を経糸及び緯糸として、1インチあたりそれぞれ18本×19本の密度で製織した粗目状の平織織布(単位面積当たり質量70g/m)を、配合3の加工液中に浸漬してからマングルで絞り、180℃×2分間加熱して、繊維製編織布内部に含浸し、かつ、繊維表面を被覆した付着量100g/mの含浸被覆樹脂層を形成して、比較例2の基材とした。この基材において、繊維の屈折率と含浸被覆樹脂層の屈折率の差は、0.01であった。次いで、配合4から、カレンダー成型法により厚さ0.1mm(単位面積当たり質量120g/m)の軟質ポリ塩化ビニル樹脂フィルムを成型し、先に得た基材の両面に熱ラミネートして、基材の空隙部を介して相互にブリッジして融着した熱融着性樹脂層を有する積層体を得た。この積層体において、基材の充実率は63%、基材の充実部における膜材接合用部材の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比は、4.4:2であった。次にこの積層体を経糸方向に平行に40mm幅にスリットし、比較例2の膜材接合用部材を得た。
<接合体の作成>
比較例2の膜材接合用部材を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例2の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表2に示す。
比較例2の膜材接合用部材は、繊維製編織布と、この繊維製編織布内部に含浸し、かつ、繊維表面を被覆した含浸被覆樹脂層を有する基材を含み、熱融着性樹脂層を基材の両面に有するものである。接合後の膜材接合用部材の表面を観察したところ、凹凸はほとんど観察されず、また、熱融着性樹脂層を有するため、透過光に対して膜材接合用部材の影はほとんど視認できなかった。しかし、熱融着性および融着強度の評価は劣る結果であった。これは、ウエルド金型と基材との間に熱融着性樹脂層が介在したため、基材の充実部による圧力を充分に伝える事ができなかったことによると考えられる。
[比較例3]
高周波ウェルダーの陽極電流を1.0Aとした以外は比較例2と同様にして、比較例3の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表2に示す。
比較例3の接合体は、高周波ウェルダーの陽極電流を0.8Aから1.0Aに上げることで、熱融着性および融着強度は向上したが、接合部周辺のゆがみが大きくなってしまった。
[比較例4]
<膜材接合用部材の作成>
繊維製編織布として、750dtexのガラスマルチフィラメント糸条を経糸及び緯糸として、1インチあたりそれぞれ8本×8本の密度で製織した粗目状の平織織布(単位面積当たり質量40g/m:ヒートクリーニングの後、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランによりシランカップリング処理)を用いた以外は、実施例3と同様にして、比較例4の膜材接合用部材を得た。この膜材接合用部材について、含浸被覆樹脂層の付着量35g/m、基材の1面上に形成された熱融着性樹脂層の付着量240g/m、基材の充実率33%、基材の充実部における膜材接合用部材の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比は、3.6:2であった。
<接合体の作成>
比較例4の膜材接合用部材を用いた以外は実施例3と同様にして、比較例4の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表3に示す。
比較例4の膜材接合用部材は、基材の充実率が45%を下回り33%であったため、融着強度の評価において接合面で剥がれを生じた。剥がれた部分を観察すると、基材の充実部のみ融着しており、空隙部は樹脂被覆膜材の表面と、熱融着性樹脂層との界面で剥離しており、ほとんど融着していなかった。なお、熱融着性を評価するために行った引張試験において、膜材接合用部材本体が破壊して切断していたが、膜材接合用部材に含まれる繊維製編織布の強度が低かったため、接合面が剥離する前に膜材接合用部材が破壊したものと考えられる。
[比較例5]
<膜材接合用部材の作成>
繊維製編織布として、750dtexのガラスマルチフィラメント糸条を経糸及び緯糸として、1インチあたりそれぞれ24本×24本の密度で製織した粗目状の平織織布(単位面積当たり質量130g/m:ヒートクリーニングの後、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランによりシランカップリング処理)を用いた以外は、実施例3と同様にして、比較例5の膜材接合用部材を得た。この膜材接合用部材について、含浸被覆樹脂層の付着量120g/m、基材の1面上に形成された熱融着性樹脂層の付着量240g/m、基材の充実率79%、基材の充実部における膜材接合用部材の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比3.8:2であった。
<接合体の作成>
比較例5の膜材接合用部材を用いた以外は実施例3と同様にして、比較例5の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表3に示す。
比較例5の膜材接合用部材は、基材の充実率が75%を超えて79%であったため、これを用いた接合体は、接合部にゆがみを生じ、意匠性を損なうものであった。
[比較例6]
<膜材接合用部材の作成>
基材の1面上に熱ラミネートする軟質ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの厚さを、0.2mmから0.4mmに変更した以外は、実施例3と同様にして比較例6の膜材接合用部材を得た。この膜材接合用部材について、基材の充実部における膜材接合用部材の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比は2.6:2であった。
<接合体の作成>
比較例6の膜材接合用部材を用いた以外は実施例3と同様にして、比較例6の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表3に示す。
比較例6の膜材接合用部材は、基材の充実部における膜材接合用部材の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比が3:2を下回り、2.6:2であったため、実施例3に比べて、熱融着性および融着強度の評価において劣っていた。
[比較例7]
基材の1面上に熱ラミネートする軟質ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの厚さを、0.2mmから0.1mm(単位面積当たり質量120g/m)に変更した以外は、実施例3と同様にして比較例7の膜材接合用部材を得た。この膜材接合用部材について、基材の充実部における膜材接合用部材の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比は5.4:2であった。
<接合体の作成>
比較例7の膜材接合用部材を用いた以外は実施例3と同様にして、比較例7の接合体を3点作成し、各種評価に供した。結果を表3に示す。
比較例7の膜材接合用部材は、基材の充実部における膜材接合用部材の厚さと、空隙部における熱融着性樹脂層の厚さとの比が5:2を超え、5.4:2であったため、接合後に基材による凹凸が大きく残り、透過光にはっきりとした影を生じていた。
本発明の膜材接合用部材は、熱融着による樹脂被覆膜材の突き合わせ接合に用いることで、膜材の反りや波うちの発生を抑制しながら、充分な接着性で熱融着することができ、かつ、透過光よる膜材接合用部材の影が視認されにくい接合体を得ることができる。そのため、特に、背面に光源を有して用いられる、膜材構造体向における樹脂被覆膜材の巾継ぎに好適に用いられ、意匠性の高い内照式看板、光天井、光壁を得る事ができる。
1:樹脂被覆膜材
1-1:繊維製基布
1-2:熱可塑性樹脂被覆層
2:樹脂被覆膜材端部の重ね合わせ分
3:樹脂被覆膜材端面
4:膜材接合用部材
5:基材
5-1:繊維製編織布
5-2:含浸被覆樹脂層
5-3:基材充実部
5-4:基材空隙部
6:熱融着性樹脂層
7:突き合わせ部
8:高周波ウェルダー金型
9:熱融着性および融着強度評価用試験片
10:ゆがみ評価用試験片

Claims (5)

  1. 複数の樹脂被覆膜材どうしの断面を突合せて繋ぐためのテープ状積層体であって、このテープ状積層体が、充実部及び空隙部とからなる基材と、この基材の一方の面上において前記充実部及び空隙部を被覆する熱融着性樹脂層とで構成され、前記基材が、粗目状の繊維製編織布と、この繊維製編織布内部に含浸し、かつ、表面を被覆した含浸被覆樹脂層とからなり、前記充実部の充実率を45〜75%とし、前記テープ状積層体の厚さD1と、前記空隙部における前記熱融着性樹脂層の厚さD2との比を、3:2〜5:2としていることを特徴とする、膜材接合用部材。
  2. 前記繊維製編織布が、98〜2222dtexのガラスマルチフィラメント糸条、または、98〜2222dtexのポリエステルマルチフィラメント糸条を編織してなり、かつ、50〜300g/m単位面積当たり質量を有する、請求項1に記載の膜材接合用部材。
  3. 前記含浸被覆樹脂層が40〜300g/m付着量を有し、前記熱融着性樹脂層が80〜300g/m付着量を有する、請求項1または2に記載の膜材接合用部材。
  4. 前記含浸被覆樹脂層、および/または、前記熱融着性樹脂層が、それぞれ独立して0.01〜1質量%の蛍光増白剤を含む、請求項1から3いずれか1項に記載の膜材接合用部材。
  5. 前記膜材接合用部材が10〜80mmの幅を有する、請求項1から4いずれか1項に記載の膜材接合用部材。
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