JP6087694B2 - 超音波式ガスメータ - Google Patents

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本発明は、流量計測対象のガスが通流する計測用流路と、当該計測用流路の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設された一対の超音波送受信手段を備えて構成されて、前記計測用流路を通流するガスの流量を計測する超音波式の流量計測手段と、前記計測用流路に設けられて、開弁状態から閉弁状態に電気的に切り換え可能な遮断弁と、前記遮断弁の前記閉弁状態から前記開弁状態への開弁復帰を検知する遮断弁復帰検知手段と、前記流量計測手段の計測情報に基づいて異常を検知し、当該異常を検知したときに、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換える異常時遮断処理を実行し、並びに、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知されたときに、前記遮断弁よりも下流側でのガス漏洩を判定する復帰時漏洩判定処理を実行するように構成された制御手段とを備えた超音波式ガスメータに関する。
かかる超音波式ガスメータは、住宅等のガス需要先に供給されるガスの流量を計測して、ガス需要先でのガス消費量を計測するものであり、ガス流量の計測情報に基づいて異常(例えば、ガス需要先でのガス消費の異常)を検知して、当該異常を検知したときには、遮断弁を閉弁状態に切り換える異常時遮断処理を実行して、ガス需要先へのガス供給を自動的に遮断するセキュリティ機能を備えている。
そして、異常時遮断処理が実行されてガス供給が遮断されると、異常の解消等が行われた後、遮断弁を開弁状態に復帰させるための操作が人為的に行われて、遮断弁が開弁状態に復帰されることになるが、その遮断弁の開弁復帰が遮断弁復帰検知手段により検知されるのに伴って、遮断弁よりも下流側でのガス漏洩を判定する復帰時漏洩判定処理を実行するセキュリティ機能も備えている。
ところで、ガス流量を計測する流量計測手段として、膜式及び超音波式等がある。膜式の流量計測手段は、ダイヤフラムにより区画された一対の計量室に交互にガスを給排して、それに伴う往復運動をリンク機構により変換して回転体を回転運動させ、その回転体の回転を検出することに基づいて、ガス流量を計測するものである。一方、超音波式の流量計測手段は、計測用流路の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設された一対の超音波送受信手段を交互に超音波を送信するように駆動して、上流側から下流側への超音波の伝播時間との下流側から上流側への超音波の伝播時間との差を計測し、その計測情報に基づいてガス流量を計測するものである。
復帰時漏洩判定処理の従来技術として、膜式の流量計測手段を備えた膜式ガスメータでは、以下の技術が開示されている。
即ち、遮断弁として、開弁状態から閉弁状態への切り換えに加えて、閉弁状態から開弁状態への切り換えも電気的に可能な所謂双方向型の遮断弁を設け、更に、ガスメータよりも下流側のガスの圧力を計測する圧力計測手段を設ける。そして、遮断弁を閉弁状態に切り換えて、その切り換え後、所定の設定時間の間に、圧力計測手段にて計測される圧力の低下度が所定の設定低下度よりも大きくなるとガス漏洩であると判定する圧力計測式の復帰時漏洩判定処理が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
この圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する膜式ガスメータでは、当該復帰時漏洩判定処理でガス漏洩が無いと判定されると、制御手段により自動的に双方向型の遮断弁が開弁復帰されるように構成されている。
又、所定の設定時間の間に、流量計測手段にて計測されるガス流量が所定の設定流量よりも多くなるとガス漏洩であると判定する流量計測式の復帰時漏洩判定処理が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平10−103547号公報 特開昭59−122819号公報
ところで、近年は、ガスメータの小型軽量化並びに高精度化等を図るため、超音波式の流量計測手段を備えた超音波式ガスメータが普及してきている。
しかしながら、このような超音波式ガスメータにおいて、復帰時漏洩判定処理として、上述の特許文献1に開示されている圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を採用する場合は、遮断弁として、高価な双方向型のものを備える必要があるので、超音波式ガスメータの価格が高くなるという問題があった。
開弁復帰が人為操作により可能な単方向型の遮断弁は、双方向型の遮断弁に比べて低価格であるので、遮断弁として単方向型のものを用いると、超音波式ガスメータの価格が高くなるという問題を解決することが可能である。しかしながら、単方向型の遮断弁を用いる場合は、異常が検知されることにより閉じられた遮断弁を開弁復帰させるときの人為操作に加えて、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理においてガス漏洩が無いと判定されて、遮断弁を開弁復帰させるときにも、人為操作が必要となる。従って、ガス消費の異常等によりガス供給が遮断されたときに、ガス供給を復旧させるための操作が煩雑になるという問題が生じる。
一方、超音波式ガスメータにおいて、復帰時漏洩判定処理として、上述の特許文献2に開示されている流量計測式の復帰時漏洩判定処理を採用しようとしても、以下に説明するようにガス漏洩を適切に判定できない場合が起こり得る虞があり、特許文献2に開示されている流量計測式の復帰時漏洩判定処理を超音波式ガスメータに採用することができなかった。
即ち、復帰時漏洩判定処理は、既に超音波式ガスメータが設置されてガスが消費されているガス需要先において、異常が発生したときに実行されるが、それ以外に、超音波式ガスメータの交換時や新規の設置時等、ガスをガス需要先に供給するガス供給管に超音波式ガスメータを設置した設置時にも実行される。つまり、超音波式ガスメータの設置は、遮断弁を閉じた状態で行われるので、設置後、遮断弁を開弁復帰させて復帰時漏洩判定処理が実行される。そして、超音波式ガスメータの設置時は、超音波式ガスメータの計測用流路に空気が満たされている状態となっており、このような状態で遮断弁が開かれると、計測用流路に上流側からガスが流れてきて計測用流路内の空気が下流側に押し流されるので、計測流路内に、ガスと空気とが均等に混合されることなく、ガスの領域と空気の領域とが併存する状態(以下、ガス空気相併存状態と記載する場合がある)が現出し得る。
ガスの領域と空気の領域とでは音響インピーダンスが異なるので、計測用流路内にガス空気相併存状態が現出すると、計測用流路内に音響インピーダンスが異なる断層が現出することになる。そして、各超音波送受信手段夫々から送信された超音波は、音響インピーダンスが異なる断層で反射し易いため、各超音波送受信手段の受信信号が小さくなるので、ガス流量を適切に計測できなくなる虞があり、そのようなガス流量の計測情報に基づく処理では、ガス漏洩を適切に判定できなくなる虞がある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低廉化を図りながら、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を適切に行い得る超音波式ガスメータを提供することにある。
本発明に係る超音波式ガスメータの特徴構成は、流量計測対象のガスが通流する計測用流路と、当該計測用流路の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設された一対の超音波送受信手段を備えて構成されて、前記計測用流路を通流するガスの流量を計測する超音波式の流量計測手段と、前記計測用流路に設けられて、開弁状態から閉弁状態に電気的に切り換え可能な遮断弁と、前記遮断弁の前記閉弁状態から前記開弁状態への開弁復帰を検知する遮断弁復帰検知手段と、前記流量計測手段の計測情報に基づいて異常を検知し、当該異常を検知したときに、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換える異常時遮断処理を実行し、並びに、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知されたときに、前記遮断弁よりも下流側でのガス漏洩を判定する復帰時漏洩判定処理を実行するように構成された制御手段とを備えたものであって、
その特徴構成は、前記計測用流路における前記遮断弁よりも下流側に、ガスの圧力を計測する圧力計測手段が設けられ、
前記遮断弁が、前記開弁復帰が操作可能な単方向型であり、
前記制御手段が、前記復帰時漏洩判定処理として、前記流量計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する流量計測式の復帰時漏洩判定処理と、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換えて、前記圧力計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能に構成されており、
前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、流量計測式用設定時間の間に、前記流量計測手段にて計測されるガス流量が前記ガス漏洩で無いと判定するための漏洩無し判定用流量条件を満たさなくなると、前記ガス漏洩であると判定し、
前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理では、圧力計測式用設定時間の間に、前記圧力計測手段にて計測される圧力の低下度が漏洩判定用低下度よりも大きくなると、前記ガス漏洩であると判定し、
前記流量計測手段が、所定の計測周期毎に流量を計測するように構成され、
前記漏洩無し判定用流量条件が、複数回の前記流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値以下で、且つ、複数回の前記流量計測手段の計測値の平均値が漏洩無し判定用設定値以下である条件に設定されている点にある。
上記特徴構成によれば、流量計測式の復帰時漏洩判定処理と圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能であるので、例えば、超音波式の流量計測手段ではガス流量を適切に計測できないとき(例えば、超音波式ガスメータの設置時等、計測用流路にガス空気相併存状態が現出する可能性があるとき)は、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を選択して実行することにより、ガス漏洩を適切に判定することができる。
しかも、遮断弁として、双方向型の遮断弁に比べて低価格な単方向型の遮断弁を用いるので、超音波式ガスメータの低廉化を図ることができる。
ちなみに、超音波式ガスメータがガス需要先に既に設置されて実用に供されている状態では、主として、流量計測式の復帰時漏洩判定処理を選択して実行するようにすると、流量計測式の復帰時漏洩判定処理は遮断弁が開弁復帰されたままで実行されるため、ガス漏洩が無いと判定されたときの遮断弁の開弁復帰が不要であるので、ガス供給を復旧させるための操作が煩雑になるという問題を極力解消することが可能となる。
また、流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、流量計測式用設定時間をかけて、流量計測手段にて計測されるガス流量が漏洩無し判定用流量条件を満たすか否かを判定して、ガス漏洩でないか、ガス漏洩であるかを判定するので、微量のガスが漏洩していても、ガス漏洩を適切に判定することができる。
又、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理では、圧力計測式用設定時間をかけて、圧力計測手段にて計測される圧力の低下度が漏洩判定用低下度よりも大きくなるか否かを判定して、ガス漏洩か否かを判定するので、微量のガスが漏洩していても、ガス漏洩を適切に判定することができる。
従って、流量計測式及び圧力計測式のいずれの復帰時漏洩判定処理でも、ガス漏洩を適切に判定することができるので、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を一層適切に行うことができる。
また、流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、複数回の流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値以下で、且つ、複数回の流量計測手段の計測値の平均値が漏洩無し判定用設定値以下である場合に、ガス漏洩が無いと判定される。
そして、脈動判定用設定値は、例えば、超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じている場合に、現出する想定される流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差に設定される。
又、漏洩無し判定用設定値は、例えば、超音波式ガスメータの下流側でガス漏洩が生じていないことを明確に判定することが可能なように、極力少ないガス流量に設定される。
従って、超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じていない条件で、複数回の流量計測手段の計測値の平均値に基づいてガス漏洩か否かを判定するので、流量計測式の復帰時漏洩判定処理において、ガス漏洩がないことを一層適切に判定することができる。
従って、低廉化を図りながら、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を適切に行い得る超音波式ガスメータを提供することができるようになった。
本発明に係る超音波式ガスメータの更なる特徴構成は、
前記制御手段が、通常は、前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する点にある。
上記特徴構成によれば、通常は、ガス漏洩が無いと判定されたときの遮断弁の開弁復帰が不要な流量計測式の復帰時漏洩判定処理が実行されるので、ガス供給を復旧させるための操作が煩雑になるという問題を極力解消することができる。ここで、「通常は」とは、例えば、計測用流路内にガス空気相併存状態が現出している状況を除く趣旨であり、例えば、計測用流路内にガスや空気、あるいは、それらが概ね均等に混合された流体等の均質な流体が存在する状況を意味する。
本発明に係る超音波式ガスメータの特徴構成は、
流量計測対象のガスが通流する計測用流路と、
当該計測用流路の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設された一対の超音波送受信手段を備えて構成されて、前記計測用流路を通流するガスの流量を計測する超音波式の流量計測手段と、
前記計測用流路に設けられて、開弁状態から閉弁状態に電気的に切り換え可能な遮断弁と、
前記遮断弁の前記閉弁状態から前記開弁状態への開弁復帰を検知する遮断弁復帰検知手段と、
前記流量計測手段の計測情報に基づいて異常を検知し、当該異常を検知したときに、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換える異常時遮断処理を実行し、並びに、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知されたときに、前記遮断弁よりも下流側でのガス漏洩を判定する復帰時漏洩判定処理を実行するように構成された制御手段とを備えた超音波式ガスメータであって、
その特徴構成は、前記計測用流路における前記遮断弁よりも下流側に、ガスの圧力を計測する圧力計測手段が設けられ、
前記遮断弁が、前記開弁復帰が操作可能な単方向型であり、
前記制御手段が、前記復帰時漏洩判定処理として、前記流量計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する流量計測式の復帰時漏洩判定処理と、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換えて、前記圧力計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能に構成されており、
前記制御手段が、通常は、前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行し、
前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理による前記ガス漏洩の判定を停止するための流量計測式停止条件が設定され、
前記制御手段が、最初に前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行し、その実行中に前記流量計測式停止条件が満たされた場合は、前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する点にある。
上記特徴構成によれば、流量計測式の復帰時漏洩判定処理と圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能であるので、例えば、超音波式の流量計測手段ではガス流量を適切に計測できないとき(例えば、超音波式ガスメータの設置時等、計測用流路にガス空気相併存状態が現出する可能性があるとき)は、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を選択して実行することにより、ガス漏洩を適切に判定することができる。
しかも、遮断弁として、双方向型の遮断弁に比べて低価格な単方向型の遮断弁を用いるので、超音波式ガスメータの低廉化を図ることができる。
ちなみに、超音波式ガスメータがガス需要先に既に設置されて実用に供されている状態では、主として、流量計測式の復帰時漏洩判定処理を選択して実行するようにすると、流量計測式の復帰時漏洩判定処理は遮断弁が開弁復帰されたままで実行されるため、ガス漏洩が無いと判定されたときの遮断弁の開弁復帰が不要であるので、ガス供給を復旧させるための操作が煩雑になるという問題を極力解消することが可能となる。
また、通常は、ガス漏洩が無いと判定されたときの遮断弁の開弁復帰が不要な流量計測式の復帰時漏洩判定処理が実行されるので、ガス供給を復旧させるための操作が煩雑になるという問題を極力解消することができる。ここで、「通常は」とは、例えば、計測用流路内にガス空気相併存状態が現出している状況を除く趣旨であり、例えば、計測用流路内にガスや空気、あるいは、それらが概ね均等に混合された流体等の均質な流体が存在する状況を意味する。
また、最初に流量計測式の復帰時漏洩判定処理が実行され、その実行中に流量計測式停止条件が満たされた場合は、自動的に、復帰時漏洩判定処理が流量計測式から圧力計測式に切り換えられる。尚、流量計測式停止条件としては、例えば、流量計測式の復帰時漏洩判定処理ではガス漏洩を適切に判定できない状態に対応する条件に設定される。
つまり、最初に流量計測式の復帰時漏洩判定処理が実行されるので、ガス漏洩が無いと判定されたときの遮断弁の開弁復帰が不要となる。
又、流量計測式の復帰時漏洩判定処理ではガス漏洩を適切に判定できない等、流量計測式停止条件が満たされると、自動的に、復帰時漏洩判定処理が流量計測式から圧力計測式に切り換えられる。
このように、ガス供給を復旧させるための操作が煩雑になるという問題を極力解消しながら、復帰時漏洩判定処理の方式切り換えに人為的な操作を必要とすることなく、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を適切に行うことができる。
従って、低廉化を図りながら、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を適切に行い得る超音波式ガスメータを提供することができるようになった。
本発明に係る超音波式ガスメータの更なる特徴構成は、
前記流量計測手段が、所定の計測周期毎に流量を計測するように構成され、
前記流量計測式停止条件が、複数回の前記流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値よりも大きくなる条件、又は、複数回の前記流量計測手段の計測値の平均値が漏洩判定用設定値よりも大きくなる条件に設定されている点にある。
即ち、各ガス需要先(住宅等)にガスを供給するガス供給管に、間欠駆動されるガス器具(例えば、ガスヒートポンプ(GHP)等)が接続されていると、ガス供給管内に圧力の変動が生じ、ガスの流量に乱れ(即ち、脈動)が生じる虞がある。そして、対象となる超音波式ガスメータが設置されているガス需要先の近くの他のガス需要先において、間欠駆動されるガス器具が使用されていると、対象となる超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じる可能性が有る。従って、遮断弁を開いた状態でガス漏洩の判定を行う流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、対象となる超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じると、流量計測手段の計測流量のバラツキが大きくなるので、ガス漏洩の判定を適切に行うことができなくなる虞がある。
一方、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理は、遮断弁を閉じて行うため、対象となる超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じても、その影響を受けないので、ガス流量の脈動が生じている可能性がある場合は、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理にてガス漏洩を判定するのが好ましい。
又、上述したように、流量計測式の復帰時漏洩判定処理は、遮断弁を開いた状態でガス漏洩の判定を行うものであり、超音波式ガスメータの上流側のガスの流動状態の影響を受け易いので、微小なガス流量を計測してガス漏洩を適切に判定するには、比較的時間をかける必要がある。
一方、遮断弁を閉じて行う圧力計測式の復帰時漏洩判定処理は、超音波式ガスメータの上流側のガスの流動状態の影響を受けないので、流量計測式の復帰時漏洩判定処理に比べて、短い時間でガス漏洩の判定を行うことが可能である。
そこで、上記特徴構成によれば、流量計測式の復帰時漏洩判定処理の実行中に、複数回の流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値よりも大きくなると、又は、複数回の流量計測手段の計測値の平均値が漏洩判定用設定値よりも大きくなると、自動的に、復帰時漏洩判定処理が流量計測式から圧力計測式に切り換えられる。
そして、脈動判定用設定値は、例えば、超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じている場合に、現出すると想定される流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差に設定される。
又、漏洩判定用設定値は、例えば、超音波式ガスメータの下流側でガス漏洩が生じている場合に、超音波式の流量計測手段の計測値になると想定されるガス流量に設定される。
従って、超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じている虞があって、流量計測式の復帰時漏洩判定処理ではガス漏洩の判定を適切に行うことができない虞がある場合は、超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じていても適切にガス漏洩の判定が可能な圧力計測式の復帰時漏洩判定処理に、自動的に切り換えられる。
又、ガス漏洩が発生している可能性が高い場合は、流量計測式の復帰時漏洩判定処理よりも短時間でガス漏洩の判定が可能な圧力計測式の復帰時漏洩判定処理に、自動的に切り換えられる。
本発明に係る超音波式ガスメータの更なる特徴構成は、
前記流量計測手段が、前記超音波送受信手段の受信信号を所定の範囲内に増幅して当該増幅した受信信号に基づいてガス流量を演算する流量演算手段を備えて構成され、
前記流量計測式停止条件が、前記受信信号の増幅度が設定増幅度よりも大きい条件に設定されている点にある。
即ち、復帰時漏洩判定処理は、超音波式ガスメータの新規の取付時や交換時にも行われるが、そのような超音波式ガスメータの取付時や交換時には、上述したように、計測流路内にガス空気相併存状態が現出し得る。そして、計測用流路内にガス空気相併存状態が現出すると、計測用流路内に音響インピーダンスが異なる断層が現出して、各超音波送受信手段の受信信号が小さくなるので、計測用流路内にガスや空気、あるいは、それらが概ね均等に混合された流体等の均質な流体が存在する場合に比べて、流量演算手段による受信信号の増幅度が大きくなる。
上記特徴構成によれば、流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、流量演算手段により、超音波送受信手段の受信信号が所定の範囲内に増幅され、そのように増幅された受信信号に基づいてガス流量が演算されて、そのように演算されたガス流量に基づいて、ガス漏洩が判定される。そのような流量計測式の復帰時漏洩判定処理の実行中に、流量演算手段により増幅された超音波送受信手段の受信信号の増幅度が設定増幅度よりも大きくなると、自動的に、復帰時漏洩判定処理が流量計測式から圧力計測式に切り換えられる。
そして、設定増幅度は、計測用流路内に均質な流体が存在する場合の流量演算手段による超音波送受信手段の受信信号の増幅度に比べて大きい値に設定される。
つまり、超音波式ガスメータの設置はガス会社の作業者等、専門の作業者が行い、そのような超音波式ガスメータの設置時に実行される復帰時漏洩判定処理は、専門の作業者の操作に基づいて実行されるので、遮断弁の開弁復帰操作が2度必要になっても、適切に対応可能である。
つまり、遮断弁の2度の開弁復帰操作は、一般の使用者(ガス供給先の住宅の住民等)のには周知し難いので、そのような遮断弁の2度の開弁復帰操作が必要となる圧力計測式の復帰時漏洩判定処理は、極力専門の作業者による操作で実行させるようにすることにより、一般の使用者がガス供給を復旧させるときの操作が煩雑になるという問題を極力解消しながら、復帰時漏洩判定処理の方式切り換えに人為的な操作を必要とすることなく、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を適切に行うことができる。
本発明に係る超音波式ガスメータの特徴構成は、 流量計測対象のガスが通流する計測用流路と、
当該計測用流路の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設された一対の超音波送受信手段を備えて構成されて、前記計測用流路を通流するガスの流量を計測する超音波式の流量計測手段と、
前記計測用流路に設けられて、開弁状態から閉弁状態に電気的に切り換え可能な遮断弁と、
前記遮断弁の前記閉弁状態から前記開弁状態への開弁復帰を検知する遮断弁復帰検知手段と、
前記流量計測手段の計測情報に基づいて異常を検知し、当該異常を検知したときに、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換える異常時遮断処理を実行し、並びに、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知されたときに、前記遮断弁よりも下流側でのガス漏洩を判定する復帰時漏洩判定処理を実行するように構成された制御手段とを備えた超音波式ガスメータであって、
その特徴構成は、前記計測用流路における前記遮断弁よりも下流側に、ガスの圧力を計測する圧力計測手段が設けられ、
前記遮断弁が、前記開弁復帰が操作可能な単方向型であり、
前記制御手段が、前記復帰時漏洩判定処理として、前記流量計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する流量計測式の復帰時漏洩判定処理と、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換えて、前記圧力計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能に構成されており、
前記制御手段が、通常は、前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行し、
前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を最初に実行するための圧力計測式優先条件が設定され、
前記制御手段が、前記圧力計測式優先条件が満たされた場合は、最初に前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する点にある。
上記特徴構成によれば、流量計測式の復帰時漏洩判定処理と圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能であるので、例えば、超音波式の流量計測手段ではガス流量を適切に計測できないとき(例えば、超音波式ガスメータの設置時等、計測用流路にガス空気相併存状態が現出する可能性があるとき)は、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を選択して実行することにより、ガス漏洩を適切に判定することができる。
しかも、遮断弁として、双方向型の遮断弁に比べて低価格な単方向型の遮断弁を用いるので、超音波式ガスメータの低廉化を図ることができる。
ちなみに、超音波式ガスメータがガス需要先に既に設置されて実用に供されている状態では、主として、流量計測式の復帰時漏洩判定処理を選択して実行するようにすると、流量計測式の復帰時漏洩判定処理は遮断弁が開弁復帰されたままで実行されるため、ガス漏洩が無いと判定されたときの遮断弁の開弁復帰が不要であるので、ガス供給を復旧させるための操作が煩雑になるという問題を極力解消することが可能となる。
また、通常は、ガス漏洩が無いと判定されたときの遮断弁の開弁復帰が不要な流量計測式の復帰時漏洩判定処理が実行されるので、ガス供給を復旧させるための操作が煩雑になるという問題を極力解消することができる。ここで、「通常は」とは、例えば、計測用流路内にガス空気相併存状態が現出している状況を除く趣旨であり、例えば、計測用流路内にガスや空気、あるいは、それらが概ね均等に混合された流体等の均質な流体が存在する状況を意味する。
また、圧力計測式優先条件が満たされた場合は、最初に圧力計測式の復帰時漏洩判定処理が実行される。
そして、圧力計測式優先条件は、例えば、遮断弁の開弁復帰操作がガス会社の作業者等、専門の作業者により行われると想定される状態に対応する条件に設定される。
つまり、ガス供給復旧の際の遮断弁の2度の開弁復帰操作は、一般の使用者には周知し難いので、そのような遮断弁の2度の開弁復帰操作が必要となる圧力計測式の復帰時漏洩判定処理は、極力専門の作業者による操作で実行させるようにし、ガス供給復旧時の操作が一般の使用者により行われると想定される場合は、流量計測式の復帰時漏洩判定処理が実行されるようにすることができる。
このように、一般の使用者がガス供給を復旧させるときの操作が煩雑になるという問題を極力解消しながら、復帰時漏洩判定処理の方式切り換えに人為的な操作を必要とすることなく、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を適切に行うことができる。
従って、低廉化を図りながら、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を適切に行い得る超音波式ガスメータを提供することができるようになった。
本発明に係る超音波式ガスメータの更なる特徴構成は、
前記制御手段が、動作モード指令手段の指令に基づいて、通常モードと、動作制限を行うことにより消費電力を前記通常モードよりも抑えると共に、前記遮断弁を前記閉弁状態にする待機モードとに動作モードを切り換えるように構成され、
前記圧力計測式優先条件が、前記動作モード指令手段により前記待機モードから前記通常モードへの切り換えが指令された後に、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知される条件である点にある。
上記特徴構成によれば、動作モード指令手段により待機モードから通常モードへの切り換えが指令された後に、遮断弁復帰検知手段により遮断弁の開弁復帰が検知されたときは、最初に圧力計測式の復帰時漏洩判定処理が実行される。
つまり、超音波式ガスメータの動作モードには、ガス流量の計測機能及びセキュリティ機能等の通常の機能を発揮させる通常モードの他に、超音波式ガスメータを駆動する電池の消耗を抑えるために、ガス流量の計測機能及びセキュリティ機能を停止する等の動作制限を行うと共に、遮断弁を閉じる待機モードが備えられ、動作モードを切り換える動作モード指令手段が設けられている。ちなみに、超音波式ガスメータの出荷時や設置時には、動作モードが待機モードに設定される。
そして、動作モード指令手段による待機モードから通常モードへの切り換えは、例えば、超音波式ガスメータの設置時や、ガス需要先において初めてガスが消費される開栓時に、ガス会社の作業者等の専門の作業者が行うので、動作モード指令手段により待機モードから通常モードへの切り換えが指令された後に、遮断弁復帰検知手段により検知される遮断弁の開弁復帰は、専門の作業者により行われたものであると想定することができるのである。
従って、圧力計測式優先条件をこの第7特徴構成による条件に設定することにより、ガス供給復旧時の操作が専門の作業者により行われると想定される場合は、的確に圧力計測式の復帰時漏洩判定処理が実行されるようにすることができる。
本発明に係る超音波式ガスメータの更なる特徴構成は、
前記圧力計測式優先条件が、前記超音波送受信手段の受信信号が空気を流量計測対象とする場合に対応する受信信号となる条件である点にある。
上記特徴構成によれば、超音波送受信手段の受信信号が空気を流量計測対象とする場合に対応する受信信号となる場合は、最初に圧力計測式の復帰時漏洩判定処理が実行される。
つまり、超音波式ガスメータの設置や、ガス需要先において初めてガスが消費されるときの開栓は、ガス会社の作業者等の専門の作業者が行うが、そのような超音波式ガスメータの設置や開栓時は、計測用流路内に空気が満たされているので、遮断弁が開弁復帰された直後の超音波送受信手段の受信信号は、空気を流量計測対象とする場合に対応する受信信号となる。
従って、圧力計測式優先条件をこの第8特徴構成による条件に設定することにより、ガス供給復旧時の操作が専門の作業者により行われると想定される場合は、的確に圧力計測式の復帰時漏洩判定処理が実行されるようにすることができる。
本発明に係る超音波式ガスメータの更なる特徴構成は、
前記圧力計測式優先条件が、前記復帰時漏洩判定処理にて前記ガス漏洩であると判定した後に、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知される条件である点にある。
上記特徴構成によれば、先に実行された復帰時漏洩判定処理でガス漏洩であると判定した後に、遮断弁復帰検知手段により遮断弁の開弁復帰が検知されたときは、最初に圧力計測式の復帰時漏洩判定処理が実行される。
つまり、通常、復帰時漏洩判定処理にてガス漏洩であると判定されて、ガス供給が復旧されない場合は、専門の作業者により点検が行われた後、その専門の作業者により遮断弁の開弁復帰操作が行われる。そこで、復帰時漏洩判定処理にてガス漏洩であると判定され後に、遮断弁復帰検知手段により遮断弁の開弁復帰が検知されることに基づいて実行される復帰時漏洩判定処理では、ガス復旧に関わる操作は専門の作業者により行われると想定される。
従って、圧力計測式優先条件をこの第9特徴構成による条件に設定することにより、ガス供給復旧時の操作が専門の作業者により行われると想定される場合は、的確に圧力計測式の復帰時漏洩判定処理が実行されるようにすることができる。
本発明に係る超音波式ガスメータの更なる特徴構成は、
前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、流量計測式用設定時間の間に、前記流量計測手段にて計測されるガス流量が前記ガス漏洩で無いと判定するための漏洩無し判定用流量条件を満たさなくなると、前記ガス漏洩であると判定し、
前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理では、圧力計測式用設定時間の間に、前記圧力計測手段にて計測される圧力の低下度が漏洩判定用低下度よりも大きくなると、前記ガス漏洩であると判定する点にある。
上記特徴構成によれば、流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、流量計測式用設定時間をかけて、流量計測手段にて計測されるガス流量が漏洩無し判定用流量条件を満たすか否かを判定して、ガス漏洩でないか、ガス漏洩であるかを判定するので、微量のガスが漏洩していても、ガス漏洩を適切に判定することができる。
又、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理では、圧力計測式用設定時間をかけて、圧力計測手段にて計測される圧力の低下度が漏洩判定用低下度よりも大きくなるか否かを判定して、ガス漏洩か否かを判定するので、微量のガスが漏洩していても、ガス漏洩を適切に判定することができる。
従って、流量計測式及び圧力計測式のいずれの復帰時漏洩判定処理でも、ガス漏洩を適切に判定することができるので、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を一層適切に行うことができる。
本発明に係る超音波式ガスメータの更なる特徴構成は、
前記流量計測手段が、所定の計測周期毎に流量を計測するように構成され、
前記漏洩無し判定用流量条件が、複数回の前記流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値以下で、且つ、複数回の前記流量計測手段の計測値の平均値が漏洩無し判定用設定値以下である条件に設定されている点にある。
即ち、流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、複数回の流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値以下で、且つ、複数回の流量計測手段の計測値の平均値が漏洩無し判定用設定値以下である場合に、ガス漏洩が無いと判定される。
そして、脈動判定用設定値は、例えば、超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じている場合に、現出する想定される流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差に設定される。
又、漏洩無し判定用設定値は、例えば、超音波式ガスメータの下流側でガス漏洩が生じていないことを明確に判定することが可能なように、極力少ないガス流量に設定される。
従って、超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じていない条件で、複数回の流量計測手段の計測値の平均値に基づいてガス漏洩か否かを判定するので、流量計測式の復帰時漏洩判定処理において、ガス漏洩がないことを一層適切に判定することができる。
超音波式ガスメータの全体概略構成を示す図 超音波式ガスメータの制御構成を示すブロック図 第1実施形態に係る制御動作のフローチャートを示す図 第1実施形態に係る制御動作のフローチャートを示す図 第2実施形態に係る制御動作のフローチャートを示す図 第2実施形態に係る制御動作のフローチャートを示す図 別実施形態に係る制御動作のフローチャートを示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、超音波式ガスメータは、ガス流入口1及びガス流出口2を備えたケーシング3を用いて組み付けて構成され、ガス流入口1及びガス流出口2により、住宅等のガス需要先にガスを供給するガス供給管4の途中に接続される。そして、ガス供給管4を流れるガスGの流量を計測すると共にその計測値を積算して、ガス流量の計測値の積算値をケーシング3の外部に設けた表示部5に表示するように構成されている。
ケーシング3内には、一端がガス流入口1に接続され且つ他端がガス流出口2に接続されて、流量計測対象のガスGが通流する計測用流路6、その計測用流路6を通流するガスGの流量を計測する超音波式の流量計測手段M(以下、単に流量計測手段Mと記載する場合がある)、感震センサ7、及び、各種電装部品を収容した電装ボックス8等が設けられている。
図2に示すように、電装ボックス8内には、超音波式ガスメータの作動を制御する制御部9(制御手段の一例)、及び、超音波式ガスメータの電源用の電池10等が設けられている。
図1に示すように、計測用流路6には、開弁状態から閉弁状態に電気的に切り換え可能な遮断弁11が設けられ、その計測用流路6における遮断弁11よりも下流側に、ガスGの圧力を検出する圧力センサ12(圧力検出手段の一例)が設けられている。
更に、ケーシング3内には、遮断弁11の閉弁状態から開弁状態への開弁復帰を検知する遮断弁復帰検知手段13が設けられている。
遮断弁11は、閉弁状態から開弁状態への開弁復帰が操作可能な単方向型である。この単方向型の遮断弁11は、公知であるので、詳細な説明及び図示を省略して、簡単に説明する。
即ち、遮断弁11は、流路を開く開き位置に弁体を吸引保持する永久磁石、流路を閉じる閉じ位置に弁体を復帰付勢するスプリング、閉じ位置に位置する弁体をスプリングの付勢力に抗して開き位置側に押し戻すことが可能な弁操作軸11a(図1参照)、及び、永久磁石の磁力を打ち消す磁界を発生可能なコイル等を備えて構成されている。
つまり、この遮断弁11は、所謂自己保持型ソレノイドであり、無通電状態で、永久磁石の吸着保持力により弁体を開き位置に保持して、開弁状態に保持することが可能であり、又、コイルに通電して永久磁石の吸引保持力を弱めることにより、スプリングの付勢力で弁体を開き位置から引き離して閉じ位置に保持して、閉弁状態に保持することが可能である。
そして、弁操作軸11aにより、閉じ位置に位置する弁体を開き位置側に押し戻すことにより、遮断弁11を開弁復帰させることができる。
図1に示すように、遮断弁11は、その弁操作軸11aをケーシング3の外部から人為操作可能な形態で、ケーシング3内に設けられて、住宅の住民やガス会社の作業者等が弁操作軸11aを押すことにより、人為操作により開弁復帰が可能なように構成されている。
遮断弁復帰検知手段13は、遮断弁11の弁体の閉じ位置から開き位置への移動を検知することにより、開弁復帰を検知するように構成されている。
図1及び図2に示すように、流量計測手段Mは、計測用流路6の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設された一対の超音波送受信手段14、及び、各超音波送受信手段14を駆動すると共に、各超音波送受信手段14の受信信号に基づいてガス流量を演算する流量演算手段15を備えて構成されている。一対の超音波送受信手段14は、一方の超音波送受信手段14から送信した超音波を他方の超音波送受信手段14により受信可能に配設されている。
この流量演算手段15も、電装ボックス8内に設けられている。
流量計測手段Mは公知であるので、以下、この流量計測手段Mがガス流量を計測する手法を簡単に説明する。ここで、一対の超音波送受信手段14のうち、計測用流路6の上流側に設けたものについては、超音波送受信手段を示す符号「14」に上流側を示す符号「u」を付して、上流側の超音波送受信手段14uと称し、計測用流路6の下流側に設けたものについては、超音波送受信手段を示す符号「14」に下流側を示す符号「d」を付して、下流側の超音波送受信手段14dと称する。
流量演算手段15は、上流側の超音波送受信手段14u及び下流側の超音波送受信手段14dを交互に超音波を送信するように駆動し、上流側の超音波送受信手段14u及び下流側の超音波送受信手段14d夫々の超音波の受信信号に基づいて、上流側の超音波送受信手段14uから下流側の超音波送受信手段14dへの超音波の順方向伝播時間、及び、下流側の超音波送受信手段14dから上流側の超音波送受信手段14uへの超音波の逆方向伝播時間を演算する。
更に、流量演算手段15は、順方向伝播時間と逆方向伝播時間との差に基づいて、計測用流路6を通流する流体(ガスG等)の流速を演算すると共に、演算した流体の流速に計測用流路6の断面積を乗じることにより、流体の瞬時流量を演算する。
流量演算手段15は、上述のように流体の瞬時流量を演算するに当たっては、各超音波送受信手段14u、14dの受信信号を所定の範囲内の大きさになるように自動的に増幅して、当該増幅した受信信号に基づいて流体の瞬時流量を演算するように構成されている。
ちなみに、計測用流路6にガスG(例えば、都市ガスの13A)が満たされていて、流量計測対象の流体がガスGの場合、超音波送受信手段14の受信信号の増幅度(ゲイン)は、例えば42〜46程度である。又、超音波式ガスメータの取付時や交換時等、計測用流路6に空気が満たされていて、流量計測対象の流体が空気である場合、超音波送受信手段14の受信信号の増幅度は、例えば32〜36程度である。
ところで、超音波式ガスメータの取付時や交換時等、計測用流路6に空気が満たされている状態で、遮断弁11が開弁復帰された場合は、計測用流路6の上流側からガスGが流れてきて、計測用流路6内の空気が下流側に押し流されることになり、上流側の超音波送受信手段14uと下流側の超音波送受信手段14dとの間に、ガスGと空気とが均等に混合されることなく、ガスGの領域と空気の領域とが併存するガス空気相併存状態が現出する。
このように計測用流路6内にガス空気相併存状態が現出すると、ガスGの領域と空気の領域とでは音響インピーダンスが異なるので、計測用流路6内に音響インピーダンスが異なる断層が現出することになる。そして、各超音波送受信手段14u、14dから送信された超音波は、音響インピーダンスが異なる断層で反射し易いので、各超音波送受信手段14u、14dの受信信号が小さくなり、結果として、受信信号の増幅度が通常よりも大きくなる。
そこで、各超音波送受信手段14u、14dの受信信号の増幅度に基づいて、ガス空気相併存状態を検知することができる。例えば、増幅度が42〜46よりも大きい場合に、ガス空気相併存状態が現出していると検知することができる。
流量演算手段15は、このような流体(例えばガスG)の瞬時流量の計測を所定の計測周期(例えば、2秒間)で実行して、計測した瞬時流量を制御部9に送信するように構成されている。
つまり、流量計測手段Mが、所定の計測周期毎に流量を計測するように構成されていることになる。
そして、制御部9は、流量演算手段15から送信される瞬時流量に計測周期時間を乗じることにより周期流量を演算し、演算した周期流量を積算して、その積算流量を表示部5に表示するように構成されている。
制御部9は、通常モードと、動作制限を行うことにより消費電力を通常モードよりも抑えると共に、遮断弁11を閉弁状態にする待機モードとに動作モードを切り換え可能に構成され、図1及び図2に示すように、超音波式ガスメータには、制御部9に動作モードを指令するモード切換部16(動作モード指令手段の一例)が設けられている。
このモード切換部16は、操作用マグネット16mと、その操作用マグネット16mを近づけると作動するリードスイッチ16sとにより構成される。このリードスイッチ16sは、図1に示すように、ケーシング3の内面に近接させた状態で、ケーシング3内に配設され、操作用マグネット16mは、例えば、ガス会社の作業者等の限られた人員が携帯することになる。
そして、操作用マグネット16mをリードスイッチ16sに近付けることにより、制御部9が実行する動作モードを通常モードと待機モードとに切り換え可能な構成となっている。
ちなみに、通常モードは、流量計測手段Mを上述の形態でガス流量を計測するように作動させ、並びに、感震センサ7及び圧力センサ12夫々を夫々の所定の作動条件で作動させるモードであり、通常のガス流量の計測機能及びセキュリティ機能を備えたモードである。一方、待機モードは、例えば、流量計測手段M、感震センサ7及び圧力センサ12夫々の作動を休止して電池10の消耗を抑え、並びに、遮断弁11を閉弁状態にするモードであり、この待機モードは、例えば、超音波式ガスメータの出荷時や、超音波式ガスメータを住宅等のガス需要先に設置してからそのガス需要先でのガス消費が開始されるまでの期間で設定される。
つまり、例えば、超音波式ガスメータをガス需要先のガス供給管4に設置した後、そのガス需要先でのガスの消費が開始されるときに、ガス会社の作業者がモード切換部16により動作モードを通常モードに切り換えることになる。
次に、制御部9の制御動作について説明する。
制御部9は、流量計測手段Mの計測情報に基づいて異常を検知し、当該異常を検知したときに、遮断弁11を閉弁状態に切り換える異常時遮断処理を実行し、並びに、遮断弁復帰検知手段13により遮断弁11の開弁復帰が検知されたときに、遮断弁11よりも下流側でのガス漏洩を判定する復帰時漏洩判定処理を実行するように構成されている。ちなみに、制御部9は、例えば、流量計測手段Mにより計測されたガス流量に基づいて、計測用流路6を通流するガスGの流量が過大になったり、ガスGが継続して通流する時間が異常に長くなることに基づいて、異常を検知するように構成されている。
又、制御部9は、感震センサ7により異常な震動が検出されたときにも、異常時遮断処理を実行するように構成されている。
本発明では、制御部9は、復帰時漏洩判定処理として、流量計測手段Mの計測情報に基づいてガス漏洩を判定する流量計測式の復帰時漏洩判定処理と、遮断弁11を閉弁状態に切り換えて、圧力センサ12の計測情報に基づいてガス漏洩を判定する圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能に構成されている。
そして、流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、流量計測式用設定時間T1の間に、流量計測手段Mにて計測されるガス流量がガス漏洩で無いと判定するための漏洩無し判定用流量条件を満たさなくなると、ガス漏洩であると判定する。ここで、漏洩無し判定用流量条件が、複数回の流量計測手段Mの計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値以下で、且つ、複数回の流量計測手段Mの計測値の平均値が漏洩無し判定用設定値以下である条件に設定されている。
又、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理では、圧力計測式用設定時間T2の間に、圧力センサ12にて計測される圧力の低下度(以下、単に圧力低下度と記載する場合がある)が漏洩判定用低下度よりも大きくなると、ガス漏洩であると判定する。
ここで、流量計測式用設定時間T1及び圧力計測式用設定時間T2は、流量計測式用設定時間T1の方が長くなる条件で適宜設定され、この第1実施形態では、例えば、流量計測式用設定時間T1が120秒間に、圧力計測式用設定時間T2が30秒間に夫々設定されている。
尚、脈動判定用設定値、漏洩無し判定用設定値及び漏洩判定用低下度夫々の設定例は、後述する。
又、制御部9が、通常は、流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行するように構成され、更に、この第1実施形態では、流量計測式の復帰時漏洩判定処理によるガス漏洩の判定を停止するための流量計測式停止条件が設定され、制御部9が、最初に流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行し、その実行中に流量計測式停止条件が満たされた場合は、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行するように構成されている。
そして、流量計測式停止条件が、複数回の流量計測手段Mの計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値よりも大きくなる条件、複数回の流量計測手段Mの計測値の平均値が漏洩判定用設定値よりも大きくなる条件、及び、流量演算手段15による超音波送受信手段14の受信信号の増幅度が設定増幅度よりも大きい条件の夫々に設定されている。
ここで、設定増幅度Zsは、流量計測対象の流体がガスGや空気の場合の増幅度よりも大きくて、計測用流路6内にガス空気相併存状態が現出している状態に対応する増幅度に設定され、この第1実施形態では、例えば、50に設定されている。
尚、漏洩判定用設定値の設定例は、後述する。
制御部9は、計測周期毎に流量計測手段Mの流量演算手段15から送られてくるガス流量の計測値(瞬時流量)を換算して、1時間当たり流量Qを導出すると共に、計測周期毎に、1時間当たり流量Qの最大値Qmax、最小値Qmin、最大値Qmaxと最小値Qminとの差である最大流量差ΔQmax、1時間当たり流量Qの平均値(以下、流量平均値と記載する場合がある)Qaveを、夫々、下記の式1、式2、式3、式4により導出する。
但し、遮断弁11が開かれた後、遮断弁11よりも下流側のガス供給管4にガスGが満たされるまでの間は、流量計測手段Mにて計測される瞬時流量のバラツキが大きくなる虞や、超音波式ガスメータよりも上流側のガスGの圧力変動により脈動が大きくなる虞があるので、最大値Qmax、最小値Qmin、最大流量差ΔQmax及び流量平均値Qaveは、3回目以降の流量計測手段Mの計測値に基づいて導出するように構成されている。
ここで、1回目からi回目までの1時間当たり流量Qを、Q(1)、Q(2)、Q(3)、Q(4)、…、Q(i)とする。
Qmax=max[Q(3),Q(4),…,Q(i)]……………(式1)
Qmin=min[Q(3),Q(4),…,Q(i)]……………(式2)
ΔQmax=Qmax−Qmin……………(式3)
Qave=[Q(3)+Q(4)+,…,+Q(i)]÷(i−2)……………(式4)
そして、制御部9は、流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、上述のように導出した最大流量差ΔQmax及び流量平均値Qaveに基づいて、漏洩無し判定用流量条件を満たすか否か、並びに、流量計測式停止条件を満たすか否かを判定するように構成されている。
ここで、脈動判定用設定値Kは、1時間当たりの流量値で設定され、例えば、100リットル/時間に設定される。漏洩無し判定用設定値A1及び漏洩判定用設定値A2夫々も1時間当たりの流量値で設定され、例えば、漏洩無し判定用設定値A1は50リットル/時間に設定され、漏洩判定用設定値A2は、200リットル/時間に設定される。
又、制御部9は、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理では、計測周期毎に、圧力センサ12の計測圧力Piを読み込むと共に、遮断弁11を閉弁状態に切り換えた直後の圧力センサ12の計測圧力Psと計測周期毎の圧力センサ12の計測圧力Piに基づいて、下記の式5により、圧力低下度Diを求めて、求めた圧力低下度Diと漏洩判定用低下度Dsとに基づいて、ガス漏洩か否かを判定するよう構成されている。ここで、漏洩判定用低下度Dsは、例えば0.1(10%)に設定されている。
Di=1−Pi÷Ps……………(式5)
次に、図3及び図4に示すフローチャートに基づいて、制御部9の復帰時漏洩判定処理における制御動作を説明する。
既に超音波式ガスメータが設置されてガスGが消費されているガス需要先において、ガス消費に異常が発生したりする等により、制御部9により流量計測手段Mの計測情報に基づいて異常が検知されると、異常時遮断処理が実行されて、遮断弁11が閉じられると共に、ガス漏洩の可能性がある異常が発生した旨を示す情報(漏洩異常発生情報と記載する場合がある)が表示部5に表示される。ガス需要先の住人等は、ガス器具等を点検して不具合を解消した後、弁操作軸11aを押して、遮断弁11を開弁復帰させる。
又、ガス会社の作業者が超音波式ガスメータを新規に設置したり、交換したりした場合は、超音波式ガスメータを設置した後、操作用マグネット16mをリードスイッチ16sに近付けて、動作モードを待機モードから通常モードに切り換えた後、弁操作軸11aを押して、遮断弁11を開弁復帰させる。
図3に示すように、制御部9は、遮断弁復帰検知手段13により遮断弁11の開弁復帰が検知されると、第1待機時間が経過するのを待った後、圧力センサ12の計測圧力Piを読み込んで、計測圧力Piと予め設定された標準圧力Pnとを比較する(ステップ#1〜3)。
尚、第1待機時間は、遮断弁11が開かれた後、遮断弁11よりも下流側のガス供給管4の略全域にガスGが供給されるのに要すると想定される時間よりも多少長い時間、例えば、5秒間に設定される。又、標準圧力Pnは、遮断弁11よりも下流側のガス供給管4に漏洩が無い場合に、供給されるガスGにより張られる標準的な圧力よりも多少低い圧力、例えば、1kPaに設定される。
ステップ#3で、計測圧力Piが標準圧力Pn以上であると判定した場合は、ガス需要先においてガス供給管4に接続されたガス器具のガス栓が閉じられていると考えられるので、制御部9は、復帰時漏洩判定処理を継続し、計測圧力Piが標準圧力Pnよりも低い場合は、ガス需要先のガス栓が開かれている虞があるので、ステップ#12に進んで、遮断弁11を閉弁状態に切り換え、更に、表示部5に漏洩異常発生情報を表示する(ステップ#13)。
制御部9は、ステップ#3で計測圧力Piが標準圧力Pn以上であると判定した場合は、第2待機時間が経過するのを待った後、タイマーをスタートさせる(ステップ#4、5)。尚、第2待機時間は、遮断弁11が開かれた後、遮断弁11よりも下流側のガス供給管4内のガスGの圧力が安定するのに要すると想定される時間、例えば、10秒間に設定される。
続いて、制御部9は、タイマーのスタート後、3回目以降の計測周期から、計測周期毎に、最大流量差ΔQmax、及び、流量平均値Qaveを導出すると共に、最大流量差ΔQmaxと脈動判定用設定値Kとの比較、流量平均値Qaveと漏洩判定用設定値A2との比較、並びに、受信信号の増幅度Zと設定増幅度Zsとの比較を行う(ステップ#5〜9)。
そして、制御部9は、タイマーのスタート後、流量計測式用設定時間T1が経過するまでに、最大流量差ΔQmaxが脈動判定用設定値Kよりも大きくなると(ステップ#6)、流量平均値Qaveが漏洩判定用設定値A2よりも大きくなると(ステップ#7)、又は、受信信号の増幅度Zが設定増幅度Zsよりも大きくなると(ステップ#8)、ステップ#14に進んで、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する。
一方、制御部9は、流量計測式用設定時間T1が経過した時点で、受信信号の増幅度Zが設定増幅度Zs以下であると共に、最大流量差ΔQmaxが脈動判定用設定値K以下であり且つ流量平均値Qaveが漏洩無し判定用設定値A1以下である状態が維持されると(ステップ#9、10)、つまり、漏洩無し判定用流量条件が満たされてガス漏洩が無いと判定すると、遮断弁11の開弁復帰が正常に行われた旨を示す情報(以下、正常開弁復帰情報と記載する場合がある)を表示部5に表示して(ステップ#11)、リターンする。
又、制御部9は、流量計測式用設定時間T1が経過した時点で、最大流量差ΔQmaxが脈動判定用設定値K以下であり、且つ、受信信号の増幅度Zが設定増幅度Zs以下であるものの、流量平均値Qaveが漏洩無し判定用設定値A1よりも大きくなって(ステップ#10)、つまり、漏洩無し判定用流量条件が満たされなくなってガス漏洩であると判定すると、ステップ#12に進んで、遮断弁11を閉弁状態に切り換え、更に、表示部5に漏洩異常発生情報を表示する(ステップ#13)。
つまり、ステップ#5〜10までの処理が、流量計測式の復帰時漏洩判定処理である。
図4に示すように、制御部9は、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理では、先ず、遮断弁11を閉弁状態に切り換えた後、タイマーをスタートさせ、計測周期毎に、圧力センサ12の計測圧力Piを読み込んで、圧力低下度Diを求めると共に、求めた圧力低下度Diと漏洩判定用低下度Dsとを比較し、タイマーのスタート後、圧力計測式用設定時間T2が経過する間、圧力低下度Diが漏洩判定用低下度Ds以下である状態が維持されると、ガス漏洩が無いと判定して、ガス漏洩がないことを示す情報を表示部5に表示する(ステップ#22〜25)。
又、制御部9は、タイマーのスタート後、圧力計測式用設定時間T2が経過するまでに、圧力低下度Diが漏洩判定用低下度Dsよりも大きくなると(ステップ#23、24)、ガス漏洩であると判定して、ステップ#13に進む。
制御部9は、ステップ#24でガス漏洩が無いと判定した場合は、タイマーを新たにスタートさせ、開弁復帰待機時間T3が経過するまでに、遮断弁復帰検知手段13により遮断弁11の開弁復帰が検知されると、圧力センサ12の計測圧力Piを読み込み、読み込んだ計測圧力Piが標準圧力Pn以上であれば、ステップ#11に進み、読み込んだ計測圧力Piが標準圧力Pnよりも低ければ、ステップ12に進む(ステップ#26〜29)。
又、制御部9は、開弁復帰待機時間T3が経過するまでに、遮断弁復帰検知手段13により遮断弁11の開弁復帰が検知されない場合は(ステップ#26〜28)、遮断弁11の開弁復帰が行われなかった異常を示す情報を表示部5に表示する(ステップ#30)。
ちなみに、開弁復帰待機時間T3は、例えば2分間に設定される。つまり、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理でガス漏洩が無いと判定しても、遮断弁11が開弁復帰されないままで長時間放置されると、その間に異常が起こる虞がある。そこで、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理でガス漏洩が無いと判定した後、遮断弁11が開弁復帰されるまでの所要時間に制限(開弁復帰待機時間T3)を設けて、制限時間(開弁復帰待機時間T3)内に、遮断弁11が開弁復帰されると、表示部5に正常開弁復帰情報を表示するように構成されている。
最大流量差ΔQmaxが脈動判定用設定値Kよりも大きい場合は、超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じている可能性があり、流量計測手段Mの計測流量のバラツキが大きくなるので、流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、ガス漏洩の判定を適切に行うことができなくなる虞がある。そこで、そのような場合は、超音波式ガスメータの上流側でガス流量の脈動が生じていても適切にガス漏洩を判定できる圧力計測式の復帰時漏洩判定処理に、自動的に切り換えられる。
又、流量平均値Qaveが漏洩判定用設定値A2よりも大きい場合は、ガス漏洩が生じている可能性が高い。そこで、そのような場合は、ガス漏洩判定に要する時間が短い圧力計測式の復帰時漏洩判定処理に自動的に切り換えられて、極力速くガス漏洩が発生しているか否かが判定される。
又、受信信号の増幅度Zが設定増幅度Zsよりも大きい場合は、計測用流路6にガス空気相併存状態が現出している可能性があり、流量計測手段Mによるガス流量の計測精度が悪くなる虞があるので、流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、ガス漏洩の判定を適切に行うことができなくなる虞がある。そこで、そのような場合は、計測用流路6にガス空気相併存状態が現出していても適切にガス漏洩を判定できる圧力計測式の復帰時漏洩判定処理に、自動的に切り換えられる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は、主として、制御部9の制御動作の別の実施形態を説明するものであり、超音波式ガスメータの構成は上記の第1実施形態と同様である。従って、重複説明を避けるために、超音波式ガスメータの図示及び説明を省略して、主として、制御部9の制御動作について説明する。
この第2実施形態でも、上記の第1実施形態と同様に、制御部9が、通常は、流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行するように構成されているが、この第2実施形態では、圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を最初に実行するための圧力計測式優先条件が設定され、制御部9が、圧力計測式優先条件が満たされた場合は、最初に圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行するように構成されている。
そして、この第2実施形態では、圧力計測式優先条件が、超音波送受信手段14の受信信号が空気を流量計測対象とする場合に対応する受信信号となる条件に設定されている。
説明を加えると、上記の第1実施形態において説明したように、計測用流路6に空気が満たされていて、流量計測対象の流体が空気である場合、流量演算手段15による超音波送受信手段14の受信信号の増幅度Zは、例えば32〜36程度である。そこで、流量演算手段15による超音波送受信手段14の受信信号の増幅度Zが32〜36の場合、超音波送受信手段14の受信信号が空気を流量計測対象とする場合に対応する受信信号となり、圧力計測式優先条件が満たされると判定するように構成されている。
次に、図5及び図6に示すフローチャートに基づいて、制御部9の復帰時漏洩判定処理における制御動作を説明する。
ステップ#41〜43の処理は、上記の第1実施形態において説明した図3のフローチャートにおけるステップ#1〜3の処理と同様である。つまり、制御部9は、遮断弁復帰検知手段13により遮断弁11の開弁復帰が検知されると、第1待機時間が経過するのを待った後、圧力センサ12の計測圧力Piを読み込み、計測圧力Piが標準圧力Pn以上であると判定した場合は、復帰時漏洩判定処理を継続し、計測圧力Piが標準圧力Pnよりも低い場合は、ステップ#57に進んで、第1実施形態と同様に、遮断弁11を閉弁状態に切り換え、更に、表示部5に漏洩異常発生情報を表示する(ステップ#58)。
制御部9は、ステップ#43で計測圧力Piが標準圧力Pn以上であると判定した場合は、第2待機時間が経過するのを待った後、ステップ#45で、流量演算手段15による受信信号の増幅度Zが32〜36の範囲内か否かを判定することにより、圧力計測式優先条件が満たされるか否かを判定する。つまり、受信信号の増幅度Zが32〜36の範囲内で、圧力計測式優先条件が満たされる場合は、ステップ#46以降の圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行し、受信信号の増幅度Zが32〜36の範囲外で、圧力計測式優先条件が満たされない場合は、ステップ#59に進んで、流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する。
ステップ#45で圧力計測式優先条件が満たされた場合の圧力計測式の復帰時漏洩判定処理は、ステップ#46〜56に基づいて実行するが、このステップ#46〜56の処理は、上記の第1実施形態において説明した図4のフローチャートにおけるステップ#21〜31の処理と同様であるので、説明を省略する。
制御部9は、流量計測式の復帰時漏洩判定処理は、ステップ#61〜64に基づいて実行する。
即ち、タイマーをスタートさせ、そのタイマーのスタート後、3回目以降の計測周期から、計測周期毎に、最大流量差ΔQmax、及び、流量平均値Qaveを導出すると共に、最大流量差ΔQmaxと脈動判定用設定値Kとの比較、並びに、流量平均値Qaveと漏洩無し判定用設定値A1との比較を行う。
そして、流量計測式用設定時間T1が経過するまで、最大流量差ΔQmaxが脈動判定用設定値K以下であり且つ流量平均値Qaveが漏洩無し判定用設定値A1以下である状態が維持されると、つまり、漏洩無し判定用流量条件が満たされてガス漏洩が無いと判定すると、正常開弁復帰情報を表示部5に表示して、リターンする。
一方、流量計測式用設定時間T1が経過するまでに、最大流量差ΔQmaxが脈動判定用設定値Kよりも大きくなるか、又は、流量平均値Qaveが漏洩無し判定用設定値A1よりも大きくなって、つまり、漏洩無し判定用流量条件が満たされなくなってガス漏洩であると判定すると、ステップ#57に進んで、遮断弁11を閉弁状態に切り換え、更に、表示部5に漏洩異常発生情報を表示する(ステップ#58)。
つまり、超音波送受信手段14の受信信号の増幅度Zが32〜36の場合、計測用流路6に空気が満たされていると想定され、そのように計測用流路6に空気が満たされている状態での復帰時漏洩判定処理は、超音波式ガスメータの取付時や交換時に、専門の作業者により遮断弁11の開弁復帰が行われることに基づいて実行されるものであり、その後の操作も専門の作業者により行われると想定される。
従って、ガス供給復旧時の操作が専門の作業者により行われると想定される場合は、最初から圧力計測式の復帰時漏洩判定処理が的確に実行される。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 流量計測式停止条件は、上記の第1実施形態において例示した条件、即ち、複数回の流量計測手段Mの計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値よりも大きくなる条件、複数回の流量計測手段Mの計測値の平均値が漏洩判定用設定値よりも大きくなる条件、及び、超音波送受信手段14の受信信号の増幅度が設定増幅度よりも大きい条件の3条件の夫々に設定する場合に限定されるものではない。例えば、前記の3条件のうちのいずれか2条件、又は、いずれか1条件でも良い。
例えば、流量計測式停止条件を、超音波送受信手段14の受信信号の増幅度Zが設定増幅度Zsよりも大きい条件に設定する場合、制御部9の制御動作のフローチャートは、図7に示す通りである。
図7において、ステップ#71〜75までの処理は、上記の第1実施形態において説明した図3のフローチャートにおけるステップ#1〜5の処理と同様であるので、説明を省略する。
制御部9は、ステップ#75でタイマーをスタートさせた後、3回目以降の計測周期から、計測周期毎に、最大流量差ΔQmax、及び、流量平均値Qaveを導出すると共に、最大流量差ΔQmaxと脈動判定用設定値Kとの比較、流量平均値Qaveと漏洩無し判定用設定値A1との比較、並びに、受信信号の増幅度Zと設定増幅度Zsとの比較を行う(ステップ#75〜79)。
そして、制御部9は、タイマーのスタート後、流量計測式用設定時間T1が経過するまでに、最大流量差ΔQmaxが脈動判定用設定値Kよりも大きくなると(ステップ#76)、又は、流量平均値Qaveが漏洩無し判定用設定値A1よりも大きくなると(ステップ#77)、ステップ#81に進んで、遮断弁11を閉弁状態に切り換え、更に、表示部5に漏洩異常発生情報を表示する(ステップ#82)。
又、制御部9は、流量計測式用設定時間T1が経過するまでに、受信信号の増幅度Zが設定増幅度Zsよりも大きくなると(ステップ#78)、ステップ#83に進んで、上記の第1実施形態と同様に、図4に示すフローチャートに基づく圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する。
又、制御部9は、流量計測式用設定時間T1が経過した時点で、受信信号の増幅度Zが設定増幅度Zs以下であると共に、最大流量差ΔQmaxが脈動判定用設定値K以下であり且つ流量平均値Qaveが漏洩無し判定用設定値A1以下である状態が維持されると(ステップ#79)、つまり、漏洩無し判定用流量条件が満たされてガス漏洩が無いと判定すると、正常開弁復帰情報を表示部5に表示して(ステップ#80)、リターンする。
(ロ) 圧力計測式優先条件は、上記の第2実施形態において例示した条件、即ち、超音波送受信手段14の受信信号が空気を流量計測対象とする場合に対応する受信信号となる条件に限定されるものではない。
例えば、モード切換部16により待機モードから通常モードへの切り換えが指令された後に、遮断弁復帰検知手段13より遮断弁11の開弁復帰が検知される条件、あるいは、復帰時漏洩判定処理にてガス漏洩であると判定した後に、遮断弁復帰検知手段13により遮断弁11の開弁復帰が検知される条件に設定することができる。又、上記の第2実施形態において例示した条件に、この別実施形態において説明した2条件を加えた3条件のうちのいずれか2条件、又は、3条件全てを、圧力計測式優先条件に設定しても良い。
(ハ) 上記の第1及び第2の各実施形態では、流量計測式の復帰時漏洩判定処理と圧力計測式の復帰時漏洩判定処理との切り換えが、制御部9により自動的に行われるように構成したが、人為操作により行われるように構成しても良い。
この場合、復帰時漏洩判定処理の方式を切り換え可能な処理方式切換部として、ガス会社の作業者等、特定の作業者が操作可能なものを設けて、通常は、ガス供給を復旧させるための操作が簡単な流量計測式の復帰時漏洩判定処理が実行されるように構成しても良い。
(ニ) 本発明は、上記の実施形態において例示した13A等の都市ガスを流量計測対象とする超音波式ガスメータ以外に、種々の超音波式ガスメータに適用可能であり、例えば、LPGを流量計測対象とする超音波式ガスメータに適用可能である。
以上説明したように、低廉化を図りながら、状況に従って遮断弁の開弁復帰時のガス漏洩の判定を適切に行い得る超音波式ガスメータを提供することができる。
6 計測用流路
9 制御部(制御手段)
11 遮断弁
12 圧力センサ(圧力計測手段)
13 遮断弁復帰検知手段
14 超音波送受信手段
15 流量演算手段
16 モード切換部(動作モード指令手段)
G ガス
M 超音波式の流量計測手段

Claims (11)

  1. 流量計測対象のガスが通流する計測用流路と、
    当該計測用流路の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設された一対の超音波送受信手段を備えて構成されて、前記計測用流路を通流するガスの流量を計測する超音波式の流量計測手段と、
    前記計測用流路に設けられて、開弁状態から閉弁状態に電気的に切り換え可能な遮断弁と、
    前記遮断弁の前記閉弁状態から前記開弁状態への開弁復帰を検知する遮断弁復帰検知手段と、
    前記流量計測手段の計測情報に基づいて異常を検知し、当該異常を検知したときに、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換える異常時遮断処理を実行し、並びに、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知されたときに、前記遮断弁よりも下流側でのガス漏洩を判定する復帰時漏洩判定処理を実行するように構成された制御手段とを備えた超音波式ガスメータであって、
    前記計測用流路における前記遮断弁よりも下流側に、ガスの圧力を計測する圧力計測手段が設けられ、
    前記遮断弁が、前記開弁復帰が操作可能な単方向型であり、
    前記制御手段が、前記復帰時漏洩判定処理として、前記流量計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する流量計測式の復帰時漏洩判定処理と、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換えて、前記圧力計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能に構成されており、
    前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、流量計測式用設定時間の間に、前記流量計測手段にて計測されるガス流量が前記ガス漏洩で無いと判定するための漏洩無し判定用流量条件を満たさなくなると、前記ガス漏洩であると判定し、
    前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理では、圧力計測式用設定時間の間に、前記圧力計測手段にて計測される圧力の低下度が漏洩判定用低下度よりも大きくなると、前記ガス漏洩であると判定し、
    前記流量計測手段が、所定の計測周期毎に流量を計測するように構成され、
    前記漏洩無し判定用流量条件が、複数回の前記流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値以下で、且つ、複数回の前記流量計測手段の計測値の平均値が漏洩無し判定用設定値以下である条件に設定されている超音波式ガスメータ。
  2. 前記制御手段が、通常は、前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する請求項1に記載の超音波式ガスメータ。
  3. 流量計測対象のガスが通流する計測用流路と、
    当該計測用流路の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設された一対の超音波送受信手段を備えて構成されて、前記計測用流路を通流するガスの流量を計測する超音波式の流量計測手段と、
    前記計測用流路に設けられて、開弁状態から閉弁状態に電気的に切り換え可能な遮断弁と、
    前記遮断弁の前記閉弁状態から前記開弁状態への開弁復帰を検知する遮断弁復帰検知手段と、
    前記流量計測手段の計測情報に基づいて異常を検知し、当該異常を検知したときに、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換える異常時遮断処理を実行し、並びに、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知されたときに、前記遮断弁よりも下流側でのガス漏洩を判定する復帰時漏洩判定処理を実行するように構成された制御手段とを備えた超音波式ガスメータであって、
    前記計測用流路における前記遮断弁よりも下流側に、ガスの圧力を計測する圧力計測手段が設けられ、
    前記遮断弁が、前記開弁復帰が操作可能な単方向型であり、
    前記制御手段が、前記復帰時漏洩判定処理として、前記流量計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する流量計測式の復帰時漏洩判定処理と、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換えて、前記圧力計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能に構成されており、
    前記制御手段が、通常は、前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行し、
    前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理による前記ガス漏洩の判定を停止するための流量計測式停止条件が設定され、
    前記制御手段が、最初に前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行し、その実行中に前記流量計測式停止条件が満たされた場合は、前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する超音波式ガスメータ。
  4. 前記流量計測手段が、所定の計測周期毎に流量を計測するように構成され、
    前記流量計測式停止条件が、複数回の前記流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値よりも大きくなる条件、又は、複数回の前記流量計測手段の計測値の平均値が漏洩判定用設定値よりも大きくなる条件に設定されている請求項3に記載の超音波式ガスメータ。
  5. 前記流量計測手段が、前記超音波送受信手段の受信信号を所定の範囲内に増幅して当該増幅した受信信号に基づいてガス流量を演算する流量演算手段を備えて構成され、
    前記流量計測式停止条件が、前記受信信号の増幅度が設定増幅度よりも大きい条件に設定されている請求項3に記載の超音波式ガスメータ。
  6. 流量計測対象のガスが通流する計測用流路と、
    当該計測用流路の上流側と下流側とに所定の間隔を開けて配設された一対の超音波送受信手段を備えて構成されて、前記計測用流路を通流するガスの流量を計測する超音波式の流量計測手段と、
    前記計測用流路に設けられて、開弁状態から閉弁状態に電気的に切り換え可能な遮断弁と、
    前記遮断弁の前記閉弁状態から前記開弁状態への開弁復帰を検知する遮断弁復帰検知手段と、
    前記流量計測手段の計測情報に基づいて異常を検知し、当該異常を検知したときに、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換える異常時遮断処理を実行し、並びに、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知されたときに、前記遮断弁よりも下流側でのガス漏洩を判定する復帰時漏洩判定処理を実行するように構成された制御手段とを備えた超音波式ガスメータであって、
    前記計測用流路における前記遮断弁よりも下流側に、ガスの圧力を計測する圧力計測手段が設けられ、
    前記遮断弁が、前記開弁復帰が操作可能な単方向型であり、
    前記制御手段が、前記復帰時漏洩判定処理として、前記流量計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する流量計測式の復帰時漏洩判定処理と、前記遮断弁を前記閉弁状態に切り換えて、前記圧力計測手段の計測情報に基づいて前記ガス漏洩を判定する圧力計測式の復帰時漏洩判定処理とを択一的に実行可能に構成されており、
    前記制御手段が、通常は、前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理を実行し、
    前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を最初に実行するための圧力計測式優先条件が設定され、
    前記制御手段が、前記圧力計測式優先条件が満たされた場合は、最初に前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理を実行する超音波式ガスメータ。
  7. 前記制御手段が、動作モード指令手段の指令に基づいて、通常モードと、動作制限を行うことにより消費電力を前記通常モードよりも抑えると共に、前記遮断弁を前記閉弁状態にする待機モードとに動作モードを切り換えるように構成され、
    前記圧力計測式優先条件が、前記動作モード指令手段により前記待機モードから前記通常モードへの切り換えが指令された後に、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知される条件である請求項6に記載の超音波式ガスメータ。
  8. 前記圧力計測式優先条件が、前記超音波送受信手段の受信信号が空気を流量計測対象とする場合に対応する受信信号となる条件である請求項6に記載の超音波式ガスメータ。
  9. 前記圧力計測式優先条件が、前記復帰時漏洩判定処理にて前記ガス漏洩であると判定した後に、前記遮断弁復帰検知手段により前記遮断弁の開弁復帰が検知される条件である請求項6に記載の超音波式ガスメータ。
  10. 前記流量計測式の復帰時漏洩判定処理では、流量計測式用設定時間の間に、前記流量計測手段にて計測されるガス流量が前記ガス漏洩で無いと判定するための漏洩無し判定用流量条件を満たさなくなると、前記ガス漏洩であると判定し、
    前記圧力計測式の復帰時漏洩判定処理では、圧力計測式用設定時間の間に、前記圧力計測手段にて計測される圧力の低下度が漏洩判定用低下度よりも大きくなると、前記ガス漏洩であると判定する請求項〜9のいずれか1項に記載の超音波式ガスメータ。
  11. 前記流量計測手段が、所定の計測周期毎に流量を計測するように構成され、
    前記漏洩無し判定用流量条件が、複数回の前記流量計測手段の計測値における最大値と最小値との差が脈動判定用設定値以下で、且つ、複数回の前記流量計測手段の計測値の平均値が漏洩無し判定用設定値以下である条件に設定されている請求項10に記載の超音波式ガスメータ。
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