JP6087201B2 - 走査型レーザ検眼鏡 - Google Patents

走査型レーザ検眼鏡 Download PDF

Info

Publication number
JP6087201B2
JP6087201B2 JP2013096640A JP2013096640A JP6087201B2 JP 6087201 B2 JP6087201 B2 JP 6087201B2 JP 2013096640 A JP2013096640 A JP 2013096640A JP 2013096640 A JP2013096640 A JP 2013096640A JP 6087201 B2 JP6087201 B2 JP 6087201B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light receiving
image
unit
scanning laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013096640A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014217441A (ja
Inventor
有馬 啓介
啓介 有馬
功 峯岸
功 峯岸
誠 藤野
誠 藤野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Topcon Corp
Original Assignee
Topcon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Topcon Corp filed Critical Topcon Corp
Priority to JP2013096640A priority Critical patent/JP6087201B2/ja
Publication of JP2014217441A publication Critical patent/JP2014217441A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6087201B2 publication Critical patent/JP6087201B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biophysics (AREA)

Description

この発明は、眼底撮影に用いられる走査型レーザ検眼鏡に関する。
走査型レーザ検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope)は、レーザ光で眼底をスキャンし、その戻り光を受光デバイスで検出することにより、眼底の正面画像を形成する装置である。
走査型レーザ検眼鏡の受光系には、眼底に対してほぼ光学的に共役な位置に、開口を有する光束制限素子が設けられる。開口の形状、サイズ、位置など光束制限素子の状態の変化に応じて、撮影像の描画状態が変化することが知られている。すなわち、眼底からの戻り光には正反射光や散乱光など様々な成分が含まれているため、光束制限素子の状態の変化に応じて検出される成分が変わり、撮影像の描画状態も変化することが知られている。
この知見を利用した技術として特許文献1および2に記載された発明が知られている。これら従来技術においては、単一チャンネルの受光信号を出力する構成の受光素子(アバランシェ・フォトダイオード、マルチピクセル・アバランシェ・フォトダイオード、光電子増倍管など)が用いられている。
特許第4774261号 米国特許第7703922号
従来の技術においては、所望の描画状態の撮影像を取得するために、光束制限素子の状態を変更しつつ複数回の試し撮影を行うことが必要である。この場合、撮影が長時間化したり、被検者に苦痛や不快感を与えたりするといった問題があった。
また、光束制限素子の状態を違えて取得された複数の撮影像に画像処理を施すことによって描画状態を改善することも可能である。しかし、この場合においても同様の問題が生じてしまう。さらに、撮影機会ごとに被検眼の状態(位置、動きなど)が異なるため、複数の撮影像の間の位置合わせなどの複雑な画像処理を行わなければならない。
また、異なる描画状態の撮影像が事後的に必要になることがある。この場合、従来の技術によれば、再度撮影を行うしか対処方法がなかった。
また、可視光を用いて撮影を行う場合には被検眼に縮瞳が起こるため、自然散瞳するまで数分程度の待ち時間が必要となり、撮影が長時間化してしまう。特に光束制限素子の状態を変えながら複数回の試し撮影や本撮影を行う場合、撮影の長時間化は顕著となる。この問題を回避する方法として、散瞳剤を使用ことが考えられる。しかし、散瞳剤の作用は数時間程度持続するため、被検者にかかる負担は大きい。
また、被検者に蛍光剤を投与して行われる蛍光血管造影撮影においては、蛍光剤の投与開始から撮影開始までの時間が短く、その間に光束制限素子の状態を適正化するのは困難である。なお、蛍光剤の投与と光束制限素子の状態調整とを繰り返し行なうことも考えられるが、蛍光剤が身体に与える負担を考慮すると望ましいとは言い難い。
この発明の目的は、光束制限素子の状態を変更しつつ複数の撮影を行わなくとも所望の描画状態の撮影像を取得することが可能な走査型レーザ検眼鏡を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、被検眼の眼底にレーザ光を照射し、前記レーザ光の被検眼からの戻り光を検出することにより眼底をスキャンする光学系と、前記戻り光の検出結果に基づいて眼底の正面画像を形成する画像形成部とを有する走査型レーザ検眼鏡であって、前記光学系は、2次元的に配列され且つ2以上の受光素子群にあらかじめ組分けされた複数の受光素子を有し、前記戻り光を検出する受光装置と、前記複数の受光素子に対する前記戻り光の投射状態を変更するための投射状態変更部とを有し、前記画像形成部は、前記2以上の受光素子群による受光結果に基づいて2以上の正面画像を形成することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記投射状態変更部は、前記光学系において前記受光装置の前段に設けられた光学素子を含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記光学素子は、眼底に対して実質的に共役な位置に配置され、前記戻り光の少なくとも一部を通過させるための開口が形成された光束制限素子を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記投射状態変更部は、前記戻り光の光路に適用される前記開口の形状、サイズおよび位置のうち少なくとも1つを変更することにより、前記戻り光の投射状態を変更し、前記画像形成部は、前記2以上の受光素子群のうち前記戻り光の光路に適用された前記開口に対応する受光素子群による受光結果に基づいて、正面画像の形成を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記投射状態変更部は、波長に応じて屈折力が異なる分光素子を含み、前記2以上の受光素子群は、前記分光素子により分光された2以上の波長成分が投射される位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記投射状態変更部は、前記受光装置を移動させる駆動部を含むことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記投射状態変更部は、前記光学系において前記受光装置の前段に設けられた光学素子と、前記受光装置を移動させる駆動部とを含むことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記2以上の受光素子群のうち複数の受光素子群による受光結果に基づき前記画像形成部により形成された複数の正面画像に基づいて1の正面画像を形成する画像処理部をさらに有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記画像処理部は、前記1の正面画像として、前記複数の正面画像に含まれる第1の正面画像と第2の正面画像との差分画像を形成することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記画像処理部は、前記1の正面画像として、前記複数の正面画像のうち少なくとも2つの正面画像の合成画像を形成することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項8に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記画像処理部は、眼底において実質的に同一の位置に対応する画素を、前記複数の正面画像のうち少なくとも2つの正面画像から特定し、前記少なくとも2つの正面画像について特定された少なくとも2つの画素の画素値を積算することにより、前記1の正面画像としての積算画像を形成することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記光学系は、出力波長が異なる複数のレーザ光源を含み、前記複数のレーザ光源から選択的に出力されたレーザ光で眼底のスキャンを行うことを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記光学系を制御する光学系制御部と、表示手段を制御する表示制御部とをさらに有し、前記複数のレーザ光源は、赤外レーザ光を出力する赤外レーザ光源と、可視レーザ光を出力する可視レーザ光源とを含み、前記光学系制御部は、前記光学系を制御することにより、前記赤外レーザ光による所定パターンでのスキャンを反復的に実行させ、且つ、前記赤外レーザ光によるスキャン中にまたは該スキャンの終了後に所定のトリガを受けたことに対応し、前記光学系を制御することにより、前記可視レーザ光による眼底のスキャンを実行させ、前記画像形成部は、前記赤外レーザ光による反復的なスキャンにより逐次に得られる前記戻り光の検出結果に基づいて、眼底の赤外正面画像を逐次に且つリアルタイムで形成し、且つ、前記可視レーザ光によるスキャンにより得られた前記戻り光の検出結果に基づいて、眼底の可視正面画像を形成し、前記表示制御部は、前記反復的なスキャンに基づき形成された前記赤外正面画像を前記表示手段に動画表示させ、且つ、前記可視正面画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記複数の受光素子を前記2以上の受光素子群に組分けする受光制御部をさらに有することを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記受光制御部は、前記投射状態変更部の動作と連動して前記組分けを行うことを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載の走査型レーザ検眼鏡であって、前記受光装置は、前記複数の受光素子として複数のアバランシェ・フォトダイオードが2次元的に配列され、且つ、前記2以上の受光素子群に対応する2以上のチャンネルを有するマルチピクセル・アバランシェ・フォトダイオードを含むことを特徴とする。
この発明に係る走査型レーザ検眼鏡によれば、光束制限素子の状態を変更しつつ複数回の撮影を行わなくとも所望の描画状態の撮影像を取得することが可能である。
実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡による光スキャンの例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の動作の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成の例を示す。 実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の動作の例を示す。
実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に説明する複数の実施形態および変形例を任意に組み合わせることが可能である。
〈第1の実施形態〉
[構成]
実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成例を図1に示す。走査型レーザ検眼鏡1は、被検眼Eの眼底Efをレーザ光でスキャンしてデータを取得し、この取得されたデータに基づいて眼底Efの正面画像を形成する。走査型レーザ検眼鏡1は、光学系と、処理系とを有する。光学系は、眼底Efの光学的な計測を行う。光学系は、各種の光学素子や光学デバイス、各種動作用の機構などを含んで構成される。処理系は、光学系により取得されたデータの処理や、装置各部の制御などを行う。処理系は、演算装置、制御装置、記憶装置(RAM、ROM、ハードディスクドライブなど)、ユーザインターフェイス、通信インターフェイスなどを含んで構成される。
(光学系)
光源部10には、光源11と、コリメートレンズ12と、光学素子13とが設けられている。光源11としては、空間的コヒーレンシの高いレーザ光L0を出力する光源が用いられる。そのような光源として、半導体レーザ光源(波長掃引レーザ、スーパルミネッセンとダイオードなど)、固体レーザ、ガスレーザなどがある。また、このような光源から出力された光を光ファイバに結合させたものや、ファイバレーザなどを、光源11として用いることも可能である。
コリメートレンズ12は、光源11から出力されたレーザ光L0を平行光束にする。光学素子13は、各種機能を有する1つ以上の光学素子を含む。その例として、波長板・偏光子などの偏光制御素子、開口(絞り)などの光束制限素子、波長選択フィルタなどの波長制限素子がある。また、光学素子13は、同種または異種の光学素子を組み合わせた複合素子であってよい。また、複数の光学素子13を選択的に適用可能な構成としてもよい。
コリメートレンズ12により平行光束とされたレーザ光L0は、光学素子13を経由してビームスプリッタ30に導かれる。レーザ光L0のうちビームスプリッタ30を透過した成分(同じくレーザ光L0と呼ぶ)は、光スキャナ40に導かれる。実施形態の光スキャナ40は、2軸光スキャナであるとする。つまり、光スキャナ40は、レーザ光L0を2次元的に偏向可能な構成を有する。
光スキャナ40から出力されるレーザ光Lは、2次元的に偏向されたコリメート光である。コリメートされたレーザ光Lは、リレーレンズ50により集束光とされ、眼底Efと共役な面(眼底共役面)Pcにおいて空中結像される。さらに、レーザ光Lは、合焦レンズとしての対物レンズ60を透過し、被検眼Eに入射する。なお、対物レンズ60と被検眼Eとの間に、四分の一波長板などの偏光制御素子を挿入可能な構成を適用することが可能である。
被検眼Eに入射したレーザ光Lの一部は、被検眼Eの前眼部にて散乱される。また、レーザ光Lの他の一部は、虹彩Eiの中央の瞳孔を通過し、水晶体Ecを透過し、眼底Efにスポット光として結像される。対物レンズ60と鏡筒部61は、その軸方向(つまり光軸方向)に移動可能に設けられている。対物レンズ60と鏡筒部61は、被検眼Eの屈折力に応じて光軸方向に移動される。それにより、眼底共役面Pcが眼底Efと共役な位置に配置される。その結果、レーザ光Lは、鮮明なスポット光を眼底Ef上に形成する。
眼底Efに照射されたレーザ光Lの戻り光(眼底戻り光と呼ぶことがある)は、スポット光の形成位置(およびその近傍)から走査型レーザ検眼鏡1に戻ってくる光である。眼底戻り光には、眼底Efによるレーザ光Lの散乱光(反射光や後方散乱光)、並びに、レーザ光Lを励起光とする蛍光およびその散乱光などが含まれる。眼底戻り光は、水晶体Ecを通過し、瞳孔を通過し、被検眼Eから出射する。
一方、前述したように、被検眼Eに入射されたレーザ光Lの一部は前眼部にて散乱される。この散乱光(前眼部散乱光)には角膜反射光などが含まれる。前眼部散乱光の少なくとも一部は、眼底戻り光とともに走査型レーザ検眼鏡1に戻ってくる。前眼部散乱光のうち走査型レーザ検眼鏡1に戻ってくる光を前眼部戻り光と呼ぶことがある。後述する受光部70の光束制限素子73などこの光学系の構成により、受光装置74に到達する前眼部戻り光のほとんどは角膜による正反射光である。以下、眼底戻り光と前眼部戻り光とをまとめて(被検眼Eからの)戻り光と呼ぶことがある。この戻り光を符号RLで示す。
被検眼Eからの戻り光RLは、対物レンズ60を透過し、眼底共役面Pcにおいて空中結像され、リレーレンズ50により平行光束に変換され、光スキャナ40を経由し、ビームスプリッタ30に導かれる。戻り光RLのうちビームスプリッタ30に反射された成分(同じく戻り光RLと呼ぶ)は、受光部70に導かれる。
なお、受光部70に導かれる戻り光RLには、光スキャナ40の内部の光学素子(レンズ)によるレーザ光L0の反射光や、リレーレンズ50または対物レンズ60によるレーザ光Lの反射光などが混入していることがある。
受光部70は、光学素子71と、集光レンズ72と、光束制限素子73と、受光装置74とを含む。
光学素子71は、各種機能を有する1つ以上の光学素子を含む。その例として、波長板・偏光子などの偏光制御素子、開口(絞り)などの光束制限素子、波長選択フィルタなどの波長制限素子がある。また、光学素子71は、同種または異種の光学素子を組み合わせた複合素子であってよい。また、複数の光学素子71を選択的に適用可能な構成としてもよい。
光学素子71を透過した戻り光RLは、集光レンズ72により集束光とされ、光束制限素子73に導かれる。光束制限素子73には、光を遮断する遮光領域と、光を通過させる開口(透光領域)とが設けられている。開口は、たとえば、円形開口、楕円形開口、ドーナツ状開口、矩形開口などである。開口は、1つ以上の任意個数だけ設けられる。複数の開口が設けられる場合、戻り光RLの光路に対してこれら開口が選択的に配置される。開口は、空間であってもよいし、透光部材であってもよい。
光束制限素子73の開口を通過した戻り光RL(の一部)は、受光装置74により検出される。受光装置74は、検出された戻り光RLを光電変換し、電気信号(受光信号)を出力する。受光装置74の構成例については後述する。
以上のプロセスは、眼底Efの一点の計測に相当する。すなわち、以上のプロセスは、図2に示す単一のスポット光の照射領域SLの計測に相当する。光スキャナ40による2次元的走査によって、スポット光の照射領域SLが移動される。図2の符号STi(i=1〜N)は、照射領域SLの移動パターンの例を示す。本例では、同方向を向く互いに平行な複数の直線状の軌跡に沿って、スポット光の照射領域SLが移動される。なお、照射領域SLの移動パターンはこれに限定されるものではない。他の移動パターンの例として、交互に逆方向を向き且つ互いに平行な複数の直線状の軌跡や、非平行な複数の直線状の軌跡や、曲線状の軌跡などがある。受光装置74は、各照射領域SLからの戻り光RLを検出して受光信号を出力する。それにより、眼底Efの複数の位置における計測が順次に実行される。
なお、図2において、符号Ef1は視神経乳頭を示し、符号Ef2は黄斑部を示し、符号Ef3は血管を示す。
上記構成においては、簡単のために、光源部10により出力されるレーザ光L0を一種類に限定しているが、光源部10は複数種類の光を出力可能に構成されていてよい。たとえば、出力波長が異なる複数の光源と、各光源に対応するコリメートレンズとを設け、これら光路を合流させる光学部材(ダイクロイックミラー等)を設けた構成を適用することが可能である。また、受光部70についても、ビームスプリッタ30からの光路を複数に分割する光学部材(ダイクロイックミラー等)を設け、これら光路のそれぞれに集光レンズおよび受光装置を配置した構成を適用することが可能である。
また、光源11により出力されるレーザ光L0の波長は任意である。たとえば、レーザ光L0として、赤外レーザ光や可視レーザ光を用いることができる。また、波長帯が異なるレーザ光L0を選択的に出力可能に構成することも可能である。たとえば、赤外レーザ光と可視レーザ光とを選択的に出力可能な構成を適用できる。
(処理系)
処理系は、制御部100と、電源部110と、光源制御部120と、画像形成部130と、データ処理部140と、ユーザインターフェイス(UI)150とを含む。なお、処理系の詳細については後述する。
(制御部100)
処理系は、制御部100を中心として構成される。制御部100は、装置各部の制御を行う。制御部100は、マイクロプロセッサおよび記憶装置を含んで構成される。記憶装置には、走査型レーザ検眼鏡1を制御するためのコンピュータプログラムがあらかじめ格納される。このコンピュータプログラムには、光源制御用プログラム、光スキャナ制御用プログラム、電源制御用プログラム、統括制御用プログラムなどが含まれる。このようなコンピュータプログラムにしたがってマイクロプロセッサが動作することにより、制御部100は制御処理を実行する。
光学系に対する制御として、光源制御部120を介した光源11の制御、複数の光学素子13(71)が設けられている場合における光学素子13(71)の選択、光スキャナ40の制御、対物レンズ60および鏡筒部61の移動、光束制限素子73の開口の切り替え、受光装置74の動作制御などがある。処理系に対する制御として、各部の動作制御がある。
眼底Efの光学的計測が行われているときに、または光学的計測が終了した後に、制御部100は、画素位置信号を生成し、画像形成部130に送る。画素位置信号は、光スキャナ制御用プログラムに基づく複数のスポット光の照射領域SLの配置(つまり、光スキャナ40による光の偏向パターン、ないし光スキャナ40のミラースキャナの光反射面の向きの変更の流れ)に対応する複数の画素の配置を示す。
(電源部110)
電源部110は、商用電源や自家発電設備、バッテリなどから入力される電力に基づいて、走査型レーザ検眼鏡1の各部に電力を供給する。制御部100は、電源部110を制御することにより、電力供給モードの切り替えを行う。電力供給モードとしては、通常モード、省電力モード、休止モードなどがある。
(光源制御部120)
光源制御部120は、制御部100による制御の下に光源11を制御する。光源11の制御は、たとえば電源部110から供給される電力を制御することにより行われる。また、複数の光源が設けられている場合、光源制御部120は、制御部100による制御の下に、複数の光源に対して選択的に電力を供給する。それにより、複数の光源が選択的に使用される。光源制御部120は、たとえばマイクロプロセッサおよび記憶装置を含んで構成される。また、光源制御部120は、専用のハードウェアを含んで構成されてもよい。
(画像形成部130)
画像形成部130は、受光装置74から入力される受光信号と、制御部100から入力される画素位置信号とに基づいて、画像データを形成する。この画像データは、眼底Efの正面画像に相当する。
画像形成部130は、たとえばマイクロプロセッサおよび記憶装置を含んで構成される。記憶装置には、画像形成用プログラムがあらかじめ格納される。マイクロプロセッサが画像形成用プログラムにしたがって動作することによって画像形成処理の少なくとも一部が実行される。また、光源制御部120は、専用のハードウェアを含んで構成されてもよい。
画像形成部130は、A/D変換部131と、眼底像形成部132と、メモリ部133とを含む。A/D変換部131は、受光装置74から入力される受光信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。
眼底像形成部132は、A/D変換部131から入力されるデジタル信号と、制御部100から入力される画素位置信号とに基づいて、眼底Efの正面画像の画像データを形成する。この画像データ形成処理は、スポット光の各照射位置SLに対応するデジタル信号に基づく情報(輝度などの画素値)と、その照射位置SLに対応する画素位置とを関連付ける処理を含む。
メモリ部133は、画像形成部130の内部メモリとして機能し、眼底像形成部132により形成された画像データを一時的に記憶する。なお、メモリ部133の適用は任意である。画像形成部130により形成された画像データは、制御部100に送られる。
(データ処理部140)
データ処理部140は、各種のデータ処理を実行する。データ処理の例として、画像形成部130または他の装置により形成された画像データに対する処理がある。この処理の例として、各種の画像処理や、画像データに基づく画像評価などの診断支援処理がある。
データ処理部140は、走査型レーザ検眼鏡1の一部であってもよいし、外部装置であってもよい。前者の場合、データ処理部140は、たとえばマイクロプロセッサおよび記憶装置を含んで構成される。記憶装置には、1つ以上のデータ処理用プログラムがあらかじめ格納される。マイクロプロセッサがデータ処理用プログラムにしたがって動作することによってデータ処理が実行される。また、データ処理部140は、専用のハードウェアを含んで構成されてもよい。
後者の場合、データ処理部140は、コンピュータを含んで構成される。このコンピュータの例として、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)、サーバなどがある。制御部100は、このコンピュータと通信するためのインターフェイスを有する。コンピュータが表示機能を有する場合、外部装置としてのデータ処理部140は、制御部100から送信された情報に基づく表示処理を実行する。この表示処理の対象の例として、画像データに基づく画像、撮影日時情報、撮影条件(スキャン条件、光源11の種別、撮影光量など)がある。また、コンピュータがデータベース機能を有する場合、データ処理部140は、制御部100から送信された情報の保管処理を実行する。データ処理部140による処理結果を走査型レーザ検眼鏡1(制御部100)や他の装置に送信することができる。
なお、前者の場合においても後者の場合においても、データ処理部140の機能は上記に限定されるものではない。
(ユーザインターフェイス150)
ユーザインターフェイス150は、表示機能と、操作・入力機能とを有する。表示機能は、液晶ディスプレイ(LCD)等の表示デバイスにより実現される。表示デバイスは、制御部100による制御の下に情報を表示する。
操作・入力機能は、操作デバイスや入力デバイスにより実現される。これらの例として、ボタン、レバー、ノブ、マウス、キーボード、トラックボールなどがある。また、制御部100が表示デバイスにグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を表示させる構成としてもよい。この表示デバイスはタッチスクリーンであってよい。
[受光装置の構成]
受光装置の構成例を説明する。実施形態に係る受光装置74は、2次元的に配列された複数の受光素子を有し、これら受光素子の一部または全部によって戻り光RTを検出する。さらに、受光装置74は、2以上の出力チャンネルを有している。受光素子の個数および配列は任意である。また、出力チャンネルの個数は任意である。このような受光装置74としては、2以上の出力チャンネルを有するマルチピクセル・アバランシェ・フォトダイオード、2以上の出力チャンネルを有するアバランシェ・フォトダイオード・アレイ、2以上の出力チャンネルを有する光電子増倍管などを用いることができる。
実施形態に適用可能な受光装置74の第1の例を図3Aおよび図3Bに示す。図3Aに示すように、受光装置74の受光面には、複数の受光素子74aおよび74bが縦横に配列されている。受光面は、受光装置74において戻り光RTが投射される面である。
複数の受光素子74aおよび74bは、2つの受光素子群に組分けされている。すなわち、複数の受光素子74aおよび74bは、受光面の中央領域に位置する受光素子群と、この中央領域を取り囲む周辺領域に位置する受光素子群とに分類されている。周辺領域に位置する複数の受光素子74aからなる受光素子群を「第1の受光素子群」と呼び、各受光素子74aと同じ符号「74a」で示す。また、中央領域に位置する複数の受光素子74bからなる受光素子群を「第2の受光素子群」と呼び、各受光素子74bと同じ符号「74b」で示す。
このような受光装置74の回路構成を図3Bに示す。本例は、受光装置74として、2出力チャンネルのマルチピクセル・アバランシェ・フォトダイオードが用いられる場合を示している。よって、各受光素子74aおよび74bは、アバランシェ・フォトダイオードである。第1の受光素子群74aは、「OCT CH 1」で示す第1の出力チャンネルに対応する。また、第2の受光素子群74bは、「OCT CH 2」で示す第2の出力チャンネルに対応する。
このような受光装置74に戻り光RTが投射されると、周辺領域に投射された光は第1の受光素子群74aにより検出され、中央領域に投射された光は第2の受光素子群74bにより検出される。各受光素子群74aおよび74bは、検出された光のエネルギーを電気エネルギーに変換する。それにより生成された電気信号は、出力チャンネル毎に合成され、出力チャンネル毎に設けられた出力線を通じて画像形成部130に送られる。すなわち、画像形成部130には、第1の受光素子群74aに対応する第1の出力チャンネルからの電気信号と、第2の受光素子群74bに対応する第2の出力チャンネルからの電気信号とが、それぞれ入力される。
本例の受光装置74は、光束制限素子73の開口が円形、楕円形、ドーナツ形、矩形などの所定の形状を有する場合に用いられる。円形開口を有する光束制限素子73が適用されている場合を図4に示す。なお、詳細は後述するが、受光素子群をなす受光素子を変更できる場合、つまり複数の受光素子の組分けを変更できる場合においては、所定形状の開口を有する光束制限素子73が適用されるときに、本例のような中央領域および周辺領域に対応する2つの出力チャンネルの受光装置74を適用することができる。また、開口の形状、サイズ、位置に応じて、中央領域および周辺領域の形状、サイズ、位置を変更することも可能である。
実施形態に適用可能な受光装置74の第2の例を図5Aおよび図5Bに示す。図5Aに示すように、受光装置74の受光面には、複数の受光素子741、742、743および744が縦横に配列されている。
複数の受光素子741〜744は、4つの受光素子群に組分けされている。この組分けは、受光面を縦横に4等分してなる(つまり2×2の行列状に配置された)第1〜第4の領域に対応する。換言すると、図5Aに示す受光面の向きにおいて、受光面の中心位置(縦の分割位置を示す直線と横の分割位置を示す直線との交点の位置)を原点とする2次元座標系を考えた場合、この組分けは次のようになる:第2象限に位置する複数の受光素子741は、第1の受光素子群741を形成する;第3象限に位置する複数の受光素子742は、第2の受光素子群742を形成する;第1象限に位置する複数の受光素子743は、第3の受光素子群743を形成する;第4象限に位置する複数の受光素子744は、第4の受光素子群744を形成する。
このような受光装置74の回路構成を図5Bに示す。本例は、受光装置74として、4出力チャンネルのマルチピクセル・アバランシェ・フォトダイオードが用いられる場合を示している。よって、各受光素子741〜744は、アバランシェ・フォトダイオードである。第1の受光素子群741は、「OCT CH 1」で示す第1の出力チャンネルに対応する。第2の受光素子群742は、「OCT CH 2」で示す第2の出力チャンネルに対応する。第3の受光素子群743は、「OCT CH 3」で示す第3の出力チャンネルに対応する。第4の受光素子群744は、「OCT CH 4」で示す第4の出力チャンネルに対応する。
このような受光装置74に戻り光RTが投射されると、第1の領域に投射された光は第1の受光素子群741により検出され、第2の領域に投射された光は第2の受光素子群742により検出され、第3の領域に投射された光は第3の受光素子群743により検出され、第4の領域に投射された光は第4の受光素子群744により検出される。各受光素子群741〜744は、検出された光のエネルギーを電気エネルギーに変換する。それにより生成された電気信号は、出力チャンネル毎に合成され、出力チャンネル毎に設けられた出力線を通じて画像形成部130に送られる。すなわち、画像形成部130には、第1の受光素子群741に対応する第1の出力チャンネルからの電気信号と、第2の受光素子群742に対応する第2の出力チャンネルからの電気信号と、第3の受光素子群743に対応する第3の出力チャンネルからの電気信号と、第4の受光素子群744に対応する第4の出力チャンネルからの電気信号とが、それぞれ入力される。
本例の受光装置74は、光束制限素子73の開口が円形、楕円形、ドーナツ形、矩形などの所定の形状を有する場合に用いられる。詳細は後述するが、受光素子群をなす受光素子を変更できる場合、つまり複数の受光素子の組分けを変更できる場合においては、所定形状の開口を有する光束制限素子73が適用されるときに、本例のような第1〜第4の領域に対応する4つの出力チャンネルの受光装置74を適用することができる。また、開口の形状、サイズ、位置に応じて、第1〜第4の領域の形状、サイズ、位置を変更することも可能である。
[処理系の構成]
走査型レーザ検眼鏡1の処理系の構成例を図6に示す。図6においては、実施形態の特徴的動作の説明に不要な部分は省略されている。
制御部100は、装置各部の制御を含む各種処理を実行する。制御部100は、投射状態管理部101と、画像形成管理部102とを有する。光束制限部73Aは、光束制限素子73を含む。
投射状態管理部101は、受光装置74に設けられた複数の受光素子に対する戻り光RTの投射状態に関する各種処理を実行する。
第1の例として、投射状態管理部101は、開口の形状、サイズ、位置など、光束制限素子73の状態を変更する処理を行う。この場合の構成例として、光束制限部73Aは、戻り光RTに対して適用される光束制限素子73の状態を変更するための機能を有する。この機構の例として、複数の開口が設けられた板状部材(ターレット板)を光束制限素子73として用いる場合、光束制限部73Aは、板状部材を移動(回転移動、平行移動、傾斜移動など)させるための駆動力を発生させるアクチュエータを含む。投射状態管理部101は、所定のトリガ(たとえばユーザによる開口の変更指示)を受けて、アクチュエータに対して制御信号を送信する。この制御信号を受けたアクチュエータは、この制御信号に応じた駆動力を発生させる。この駆動力は、(駆動力伝達機構を介して)板状部材に伝達され、所望の状態の開口が光路に配置されるように板状部材を移動させる。なお、上記の板状部材の代わりに、複数枚のシャッタ羽(セクタ)を有する可変絞りや、液晶シャッタなどを設けることができる。可変絞りが用いられる場合、光束制限部73Aは、複数枚のセクタを移動させるための駆動力を発生させるアクチュエータを含む。また、液晶シャッタが用いられる場合、光束制限部73Aは、液晶シャッタを駆動させるための駆動回路を含む。
第2の例として、光束制限素子73の状態を検出するための検出部を光束制限部73Aに設けることができる。この検出部の例として、上記した板状部材やセクタの位置を検出する位置センサ(エンコーダ、赤外線センサなど)がある。検出部は、少なくとも光束制限素子73の状態が変更されたときに、光束制限素子73の状態を検出して検出信号を投射状態管理部101に送る。投射状態管理部101は、この検出信号に基づいて光束制限素子73の状態を認識する。他の例として、上記した制御信号のフィードバックを受けて光束制限素子73の状態を検出する機能を、投射状態管理部101に設けることが可能である。
画像形成管理部102は、画像形成部130の動作に関する各種処理を実行する。たとえば、画像形成管理部102は、受光装置74の2以上の出力チャンネルからの受光信号のうちいずれの受光信号を画像形成処理に用いるか指示するための制御信号を、画像形成部130に送る(チャンネル選択処理)。この処理は、たとえば、投射状態管理部101から入力される情報(たとえば光束制限素子73の状態を示す情報)に基づいて行われる。なお、チャンネル選択処理を実現させるための他の例として、2以上の出力チャンネルのうちいずれの出力チャンネルから受光信号を出力させるか指示するための制御信号を、制御部100から受光装置74に送信するように構成することが可能である。この場合、受光装置74には、受光信号の出力のオン/オフを切り替えるためのスイッチが出力チャンネル毎に設けられる。
画像形成部130は、チャンネル選択処理によって選択された出力チャンネルのそれぞれから入力される受光信号に基づいて、眼底Efの正面画像を形成する。たとえば、図3Aおよび図3Bに示すような2出力チャンネルの受光装置74が用いられる場合であって、2つの出力チャンネルが選択された場合、画像形成部130は、第1の出力チャンネルからの受光信号に基づいて第1の正面画像を形成し、且つ、第2の出力チャンネルからの受光信号に基づいて第2の正面画像を形成する。また、図5Aおよび図5Bに示すような4出力チャンネルの受光装置74が用いられる場合であって、複数の出力チャンネルが選択された場合、画像形成部130は、各出力チャンネルからの受光信号に基づいて正面画像を形成する。それにより、選択された出力チャンネルと同数の正面画像が得られる。
データ処理部140は画像処理部141を含む。画像処理部141は、画像形成部130により形成された眼底Efの正面画像に対して所定の画像処理を施す。なお、走査型レーザ検眼鏡1が他の形態の画像(たとえば、前眼部像、光コヒーレンストモグラフィなどによる断層像)を形成する機能を有している場合、画像処理部141は、この画像に対して所定の画像処理を施すことができる。また、走査型レーザ検眼鏡1が他の装置により取得された画像を受け付ける機能を有している場合、画像処理部141は、この画像に対して所定の画像処理を施すことができる。
画像処理部141により実行可能な処理の例として、画像形成部130により複数の正面画像が形成された場合、画像処理部141は、これら正面画像に基づいて1の正面画像(加工画像と呼ぶことがある)を形成することができる。このような処理の例として、差分画像形成処理および和画像形成処理がある。画像処理部141は、このような画像処理のうち、たとえば制御部100からの制御信号に応じた種別の画像処理を選択的に実行することができる。この場合、制御部100は、たとえば、ユーザによる画像処理の選択指示に応じた制御信号を画像処理部141に送る。また、あらかじめ動作モードが指定されている場合、制御部100は、この動作モードに設定されている画像処理の種別に応じた制御信号を画像処理部141に送ることができる。
差分画像形成処理または和画像形成処理を実行するに際し、複数の正面画像の間の位置合わせ(ピクセルの対応付け)を行う必要はない。これは、同じ受光装置74で同時に得られた複数の受光信号に基づき複数の正面画像が形成されること、また、複数の受光素子の配列および複数の出力チャンネルの位置関係が既知であることによる。なお、異なるタイミングで取得された複数の正面画像から差分画像や和画像を形成することも可能である。その場合には、後述する複数の正面画像の間の位置合わせを行った後に、差分画像形成処理や和画像形成処理が実行される。
差分画像形成処理は、2つの正面画像の差分画像を形成する処理である。そのために、画像処理部141は、2つの正面画像のうち第1の正面画像の各画素の画素値から、第2の正面画像における対応画素の画素値を減算する処理を行う。差分画像形成処理は、第1の正面画像の画素値と第2の正面画像の画素値とに重み付けを行う処理と、重み付けされた画素値による上記減算処理とを含んでいてよい。また、3以上の正面画像が形成された場合、これら正面画像のうち任意の2つの正面画像に基づき差分画像を形成することができる。このような2つの正面画像の選択処理は、たとえばユーザや動作モードに基づき行われる。また、3以上の正面画像が得られた場合、任意の2つの正面画像の組み合わせのそれぞれについて差分画像を形成することができる。たとえば、第1〜第3の正面画像が得られた場合の例として、第1の正面画像と第2の正面画像との差分画像を形成し、且つ、第1の正面画像と第3の正面画像との差分画像を形成することができる。差分画像形成処理は、たとえば、蛍光造影画像から非蛍光造影画像を差し引いて造影対象(血管、所定物質(リポフスチン等))を抽出する場合などに用いられる。
和画像形成処理は、少なくとも2つの正面画像の和画像(合成画像)を形成する処理である。そのために、画像処理部141は、2以上の正面画像の対応画素の画素値を加算する処理を行う。和画像形成処理は、2以上の正面画像の画素値に重み付けを行う処理と、重み付けされた画素値を加算する処理とを含んでいてよい。また、3以上の正面画像が形成された場合、これら正面画像のうち任意の正面画像の和画像を形成することができる。このような正面画像の選択処理は、たとえばユーザや動作モードに基づき行われる。
画像処理部141は、積算画像形成処理を実行することができる。積算画像形成処理は、異なるタイミングで複数回の撮影が行われた場合に適用可能な画像処理であり、複数の正面画像の画素値を積算することによりランダムノイズを低減させるものである。
積算画像形成処理においては、複数の正面画像の間の位置合わせを行うことが望ましい。複数の正面画像が異なる撮影タイミングで取得されたものであり、被検眼Eの眼球運動によって撮影タイミング毎の撮像位置が異なっている可能性があるからである。この画像位置合わせ処理は、眼底Efにおいて実質的に同一の位置に対応する画素を、複数の正面画像から特定するものである。このような画素の対応付けは、たとえば、複数の正面画像のそれぞれを解析して眼底Efの特徴部位(視神経乳頭、黄斑部、血管、病変部など)に相当する画像領域を特定し、これら画像領域の位置を合致させるように複数の正面画像の位置を合わせる(画素を対応付ける)ことにより実行される。
さらに、画像処理部141は、このように位置合わせがなされた複数の正面画像について、対応画素の画素値を積算する。この積算処理は、たとえば、複数の対応画素の画素値を加算する処理と、それにより得られた和の値を所定の階調範囲に調整する処理とを含んでいる。
積算画像形成処理に供される正面画像を選択する処理などについては、差分画像形成処理や和画像形成処理の場合と同様に行うことが可能である。また、積算画像形成処理に供される複数の正面画像は、たとえば、異なるタイミングで取得された、同一の出力チャンネルからの受光信号に基づく正面画像である。具体例として、図3Aおよび図3Bに示す例の場合、異なるN個の撮影タイミングのそれぞれにおいて第1の出力チャンネルから出力された受光信号に基づき形成されたN個の正面画像に対して、積算画像形成処理を施すことができる。この場合、たとえばユーザの指定または動作モードに応じて、積算画像形成処理に適用される出力チャンネルが選択される。
[動作]
走査型レーザ検眼鏡1の動作について説明する。その一例を図7に示す。
(S1:光束制限素子の状態を設定する)
ユーザインターフェイス150を用いて光束制限素子73の状態の指示が行われると、投射状態管理部101は、この指示内容に応じた制御信号を光束制限部73Aに送信する。光束制限部73Aは、この制御信号を受けて、光束制限素子73の状態を指示された状態に設定する。
(S2:出力チャンネルを選択する)
制御部100は、ステップ1で設定された光束制限素子73の状態に基づいて出力チャンネルの選択を行う。この処理は、たとえば、光束制限素子73の状態の設定内容を認識する処理と、認識された設定内容に応じた制御信号を生成する処理と、生成された制御信号を画像形成部130または受光装置74に送信する処理とを含む。ここで、設定内容を認識する処理は、ユーザインターフェイス150から入力される操作信号、制御部100から光束制限部73Aへの制御信号、または前述の検出部による光束制限素子73の状態の検出結果に基づいて実行される。また、画像形成部130に制御信号が送信される場合、画像形成管理部102が上記処理を実行する。
(S3:スキャンを行う)
所定のトリガ(ユーザによる指示など)を受けて、制御部100は、光源制御部120および光スキャナ40を制御することにより、レーザ光Lで眼底Efをスキャンする。受光装置74は、2以上の出力チャンネルを介して2以上の受光信号を画像形成部130に送る。なお、ステップ2で画像形成部130に制御信号が送信された場合、受光装置74の全ての出力チャンネルから受光信号が出力される。一方、ステップ2で受光装置74に制御信号が送信された場合、選択された出力チャンネルのみから受光信号が出力される。
(S4:2以上の正面画像を形成する)
画像形成部130には、2以上の出力チャンネルから出力された2以上の受光信号が入力される。画像形成部130は、2以上の受光信号のそれぞれに基づいて、眼底Efの正面画像を形成する。なお、ステップ2で画像形成部130に制御信号が送信された場合、画像形成部130は、この制御信号に基づいて、受光装置74から入力された複数の受光信号のうちから2以上の受光信号を選択し、選択された受光信号のそれぞれに基づいて正面画像を形成する。それにより描画状態が異なる2以上の正面画像が得られる。
(S5:画像処理を行う)
画像形成部130により形成された2以上の正面画像は、画像形成管理部102に送られる。この段階で、制御部100は、取得された正面画像をユーザインターフェイス150の表示デバイスに表示させることができる。
制御部100は、2以上の正面画像を画像処理部141に送る。なお、画像処理に供される正面画像(出力チャンネル)があらかじめ設定されている場合、制御部100は、その設定内容に応じた正面画像のみを画像処理部141に送信することができる。画像処理部141は、制御部100から入力された正面画像に基づいて加工画像(差分画像、和画像など)を形成する。加工画像は制御部100に送られる。
(S6:画像を表示する)
制御部100は、画像形成部130により形成された2以上の正面画像や、画像処理部141により形成された加工画像を、ユーザインターフェイス150の表示デバイスに表示させる。このときの表示態様は任意である。たとえば、制御部100は、ユーザが指示した正面画像を選択的に表示させることができる。また、加工画像と、その形成処理に供された正面画像とを並べて表示させることができる。
[作用・効果]
走査型レーザ検眼鏡1の作用および効果について説明する。
走査型レーザ検眼鏡1は、光学系と、画像形成部130とを有する。光学系は、被検眼Eの眼底Efにレーザ光Lを照射し、レーザ光Lの被検眼Eからの戻り光RTを検出することにより眼底Efをスキャンする。光学系は、受光装置74と、光束制限部73Aとを有する。受光装置74は、2次元的に配列され且つ2以上の受光素子群にあらかじめ組分けされた複数の受光素子を有し、戻り光RTを検出する。光束制限部73Aは、複数の受光素子に対する戻り光RTの投射状態を変更するための構成を有する。光束制限部73Aは、投射状態変更部の一例として機能する。画像形成部130は、受光装置74による戻り光RTの検出結果に基づいて眼底Efの正面画像を形成する。特に、画像形成部130は、受光装置74の2以上の受光素子群による受光結果に基づいて、2以上の正面画像を形成する。
このような走査型レーザ検眼鏡1によれば、2以上の出力チャンネルを有する受光装置74を用いて同時に2以上の受光信号を取得することができ、これら受光信号に基づいて眼底Efの2以上の正面画像を形成することができる。すなわち、走査型レーザ検眼鏡1は、複数の受光信号を時分割で取得していた従来技術と異なり、2以上の出力チャンネルを有する受光装置74を用いて空間分割で複数の受光信号を取得するものと言える。このように、走査型レーザ検眼鏡1によれば、光束制限素子73の状態を変更しつつ複数回の撮影を行わなくとも、所望の描画状態の撮影像を取得することが可能である。
光束制限部73A(投射状態変更部)は、光学系において受光装置74の前段に設けられた光学素子を含んでいてよい。さらに、この光学素子は、眼底Efに対して実質的に共役な位置に配置され、戻り光RTの少なくとも一部を通過させるための開口が形成された光束制限素子73を含んでいてよい。
光束制限素子73が用いられる場合において、光束制限部73A(投射状態変更部)は、戻り光RTの光路に適用される開口の形状、サイズおよび位置のうち少なくとも1つを変更する機能を有していてよい。それにより、受光装置74に対する戻り光RTの投射状態が変更される。この構成が適用される場合、画像形成部130は、受光装置74における2以上の受光素子群のうち戻り光RTの光路に適用された開口に対応する受光素子群による受光結果に基づいて、正面画像を形成することができる。このような構成によれば、光束制限素子73の開口の状態(形状、サイズ、位置)に応じて、受光装置74の出力チャンネルを選択的に使用することが可能である。このように、開口の状態に応じた出力チャンネルを使用することにより、所望の描画状態の正面画像が容易に得られる。
〈第2の実施形態〉
第1の実施形態の投射状態変更部(光束制限部73A)は光束制限素子73を含んでいるが、これには限定されない。第2の実施形態では、投射状態変更部が分光素子を含む場合について説明する。
第2の実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成は、第1の実施形態とほぼ同様である(図1などを参照)。ただし、受光部70の光学素子71として分光素子が用いられる。分光素子は、波長に応じて屈折力が異なる光学素子であり、入射光を波長成分毎に分解する機能を有する。
さらに、受光装置74における2以上の受光素子群は、分光素子により分光された2以上の波長成分が投射される位置にそれぞれ設けられている。受光素子群の配置の例を図8に示す。本例では、複数の受光素子74cおよび74dが、受光面を二等分する直線に対して一方の側(図8では上側)に配置された複数の受光素子74cからなる第1の受光素子群と、他方の側(下側)に配置された複数の受光素子74dからなる第2の受光素子群とに組分けされている。第1の受光素子群および第2の受光素子群についても、それぞれ符74cおよび74dで示す。
本例の分光素子は、図8における上下方向に戻り光RTの波長成分を分割する。第1の受光素子群74cには第1の波長帯に含まれる波長成分が投射され、第2の受光素子群74dには第2の波長帯に含まれる波長成分が投射される。第1の受光素子群74cは、第1の出力チャンネルに対応し、第1の波長帯の受光結果を示す受光信号を出力する。第2の受光素子群74dは、第2の出力チャンネルに対応し、第2の波長帯の受光結果を示す受光信号を出力する。
画像形成部130は、第1の出力チャンネルからの受光信号に基づいて、第1の波長帯に対応する正面画像を形成する。さらに、画像形成部130は、第2の出力チャンネルからの受光信号に基づいて、第2の波長帯に対応する正面画像を形成する。すなわち、本例によれば、異なる波長帯に対応する2つの正面画像が取得される。
画像形成処理の対象となる波長帯の個数は任意である。たとえば、4出力チャンネルの受光装置74を用いる場合、分光素子による波長成分の分割方向に沿って第1〜第4の受光素子群を設け、4つの出力チャンネルからの受光信号に基づいて、異なる4つの波長帯に対応する4つの正面画像を形成することができる。
画像処理部141(図6参照)は、異なる波長帯に対応する2以上の正面画像に基づいて、加工画像(差分画像、和画像など)を形成することができる。それにより、異なる波長帯の間の関係を示す情報を取得できる。
また、異なるタイミングで取得された同一波長帯に対応する2以上の正面画像に基づいて、加工画像(差分画像、和画像、積算画像など)を形成することが可能である。それにより、所望の波長帯の情報を取得できる。
上記の構成に加えて、受光対象の波長帯を切り替える機能を設けることが可能である。たとえば、受光素子群の組分けを変更することで、この機能を実現することができる。また、分光特性が異なる複数の分光素子を選択的に適用することで、この機能を実現することができる。このような機能を設けることで、所望の波長帯の画像や情報を取得することが可能となる。
〈第3の実施形態〉
第1の実施形態および第2の実施形態では、受光装置74の前段に光学素子(光束制限素子73、分光素子など)を設けることにより、受光装置74に対する戻り光RTの投射状態を変更している。この実施形態では、これと異なる方法で戻り光RTの投射状態を変更する構成を説明する。
第3の実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の処理系の構成例を図9に示す。なお、その他の構成は第1の実施形態と同様である(図1などを参照)。第3の実施形態においては、受光装置74を移動させる駆動部74Aが設けられる。駆動部74Aは、受光装置74を移動させるための駆動力を発生するアクチュエータを含む。アクチュエータは、投射状態管理部101により制御される。駆動部74Aは、投射状態変更部の一例である。
第3の実施形態では、駆動部74Aを用いて受光装置74を移動することにより、受光装置74の複数の受光素子に対する戻り光RTの投射状態を変更する。複数の受光素子は、2以上の受光素子群に組分けされている。受光装置74は、2以上の受光素子群に対応する2以上の出力チャンネルを介して2以上の受光信号を画像形成部130に送る。画像形成部130は、受光装置74から入力された2以上の受光信号に基づいて、2以上の正面画像を形成する。画像処理部141は、形成された2以上の正面画像に基づく加工画像を形成することが可能である。
駆動部74Aにより移動可能な受光装置74の位置に応じて出力チャンネルの選択を行い、選択された出力チャンネルからの受光信号に基づいて正面画像を形成することが可能である。
〈第4の実施形態〉
第1の実施形態または第2の実施形態の構成と、第3の実施形態の構成とを組み合わせることができる。つまり、投射状態変更部は、光学系において受光装置74の前段に設けられた光学素子(光束制限素子73、分光素子など)と、受光装置74を移動させる駆動部74Aとを含んでいてよい。
第4の実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の処理系は、たとえば、図6に示す構成に、図9に示す駆動部74Aを追加することで得られる。第4の実施形態では、受光装置74の複数の受光素子に対する戻り光RTの投射状態の変更処理を、光束制限部73A(または分光素子)および駆動部74Aの一方または双方を用いて実行可能である。受光装置74の複数の受光素子は、2以上の受光素子群に組分けされている。受光装置74は、2以上の受光素子群に対応する2以上の出力チャンネルを介して2以上の受光信号を画像形成部130に送る。画像形成部130は、受光装置74から入力された2以上の受光信号に基づいて、2以上の正面画像を形成する。画像処理部141は、形成された2以上の正面画像に基づく加工画像を形成することが可能である。
第4の実施形態においては、光束制限部73A(または分光素子)および駆動部74Aの一方または双方により変更された戻り光RTの投射状態に応じて出力チャンネルの選択を行うことができる。さらに、選択された出力チャンネルからの受光信号に基づいて正面画像を形成することが可能である。
〈第5の実施形態〉
出力波長が異なる複数のレーザ光源を選択的に使用して眼底をスキャンすることが可能である。それにより、波長の特性に応じた撮影手法を選択的に適用することができる。一例として、第5の実施形態では、赤外レーザ光を用いた動画観察を行った後に、可視レーザ光を用いた撮影を行う場合について説明する。このような構成によれば、被検眼を縮瞳させることなく動画観察を行った後に、可視レーザ光での撮影を行うことができる。なお、可視レーザ光での撮影は静止画撮影でも動画撮影でもよい。
第5の実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡の構成例を図10に示す。なお、図10は、この実施形態に特有の構成を第1の実施形態の構成に付加した場合を示しているが、第1の実施形態以外の実施形態や変形例に対してこの実施形態に特有の構成を付加することも可能である。
第5の実施形態は、光源11として、赤外レーザ光源11Aと、可視レーザ光源11Bとを有している。赤外レーザ光源11Aは、赤外領域の波長を有する赤外レーザ光を出力する。可視レーザ光源11Bは、可視領域の波長を有する可視レーザ光を出力する。赤外レーザ光源11Aおよび可視レーザ光源11Bは、制御部100および光源制御部120によって独立に制御される。
制御部100は、投射状態管理部101および画像形成管理部102に加え、表示制御部103を有する。制御部100は、前述のように走査型レーザ検眼鏡の光学系(赤外レーザ光源11A、可視レーザ光源11B、光スキャナ40、受光装置74など)を制御するものであり、光学系制御部として機能する。表示制御部103は、ユーザインターフェイス150の表示部151に情報を表示させる。たとえば、表示制御部103は、画像形成部130により形成された画像を画像形成管理部102から受けて、この画像を表示部151に表示させる。
表示部151は表示手段の一例である。なお、この実施形態では走査型レーザ検眼鏡の一部として表示手段が設けられているが、走査型レーザ検眼鏡の外部に設けられた表示デバイスを表示手段として用いることが可能である。
このような構成を有する走査型レーザ検眼鏡の動作の例を、図11を参照しつつ説明する。
(S11:光束制限素子の状態を設定する)
ユーザインターフェイス150を用いて光束制限素子73の状態の指示が行われると、投射状態管理部101は、この指示内容に応じた制御信号を光束制限部73Aに送信する。光束制限部73Aは、この制御信号を受けて、光束制限素子73の状態を指示された状態に設定する。
(S12:出力チャンネルを選択する)
制御部100は、ステップ11で設定された光束制限素子73の状態に基づいて出力チャンネルの選択を行う。この処理は、第1の実施形態と同様にして実行される。
なお、赤外レーザ光による動画観察において1出力チャンネルのみを用いる場合などには、ステップ11および12を行う必要はない。ただし、ステップ11において可視撮影用の光束制限素子の状態を設定し、ステップ12において可視撮影用の出力チャンネルの選択を行うことが可能である。
(S13:赤外レーザ光でのスキャンを開始する)
所定のトリガ(ユーザによる指示など)を受けて、制御部100は、光源制御部120および光スキャナ40を制御することにより、赤外レーザ光源11Aから赤外レーザ光を出力させつつ、光スキャナ40に赤外レーザ光を偏向させる。それにより、赤外のレーザ光Lによる眼底Efのスキャンが実行される。このスキャンは、所定パターンに沿って行われる。このスキャンパターンとしては、格子点状のパターンなどが用いられる。受光装置74は、所定の出力チャンネルを介して受光信号を画像形成部130に送る。制御部100は、以上のような所定パターンでのスキャンを反復的に実行させる。
(S14:赤外正面画像を形成する)
画像形成部130には、受光装置74からの受光信号に基づいて、眼底Efの正面画像(赤外正面画像)を形成する。この処理は、赤外のレーザ光Lによる反復的なスキャンにより逐次に得られる戻り光RTの検出結果に基づいて、逐次に且つリアルタイムで実行される。それにより、反復的なスキャンと並行して、所定パターンのスキャン毎の赤外正面画像が逐次に形成される。画像形成部130により逐次に形成される赤外正面画像は、画像形成管理部102を介して表示制御部103に逐次に且つリアルタイムで入力される。
(S15:赤外正面画像を動画表示する)
表示制御部103は、反復的なスキャンと並行して画像形成管理部102から逐次に且つリアルタイムで入力される赤外正面画像を、表示部151に逐次に表示させる。それにより、スキャンの反復レートと等しいフレームレートまたはそれ未満のフレームレートで、赤外正面画像が動画表示される。
(S16:可視撮影の開始指示が入力される)
可視撮影を開始するための指示が入力される。この指示は、たとえばユーザインターフェイス150を操作することにより入力される。なお、可視撮影の開始(S17)前の任意の段階において、可視撮影用の光束制限素子の状態の設定および出力チャンネルの選択を行うようにしてもよい。
また、この指示を自動で行う構成を適用することも可能である。たとえば、データ処理部140によって赤外正面画像を解析することにより所定の条件が充足されたか判定し、所定の条件が充足されたとの判定を受けて可視撮影の開始指示を行うように構成することができる。所定の条件の例として、被検眼Eの状態(固視状態、蛍光剤の流入状態など)、被検眼Eと光学系との関係(アライメント状態、フォーカス状態など)、画像の状態(画質、輝度など)がある。また、画像解析による判定以外のトリガを用いることも可能である。たとえば、蛍光剤の投与が開始されたことを検知する手段を設け、この検知信号の入力をトリガとすることができる。
可視撮影の開始指示(トリガ)は、赤外のレーザ光Lによるスキャン中にまたはこのスキャンの終了後に入力される。
(S17:可視撮影を実行する)
ステップ16の可視撮影開始指示の入力を受けて、制御部100は、光源制御部120および光スキャナ40を制御することにより、可視レーザ光源11Bから可視レーザ光を出力させつつ、光スキャナ40に可視レーザ光を偏向させる。それにより、可視のレーザ光Lによる眼底Efのスキャンが実行される。このスキャンは、赤外レーザ光でのスキャンと同じパターンでまたはそれと異なるパターンで実行される。可視撮影において、受光装置74は、2以上の出力チャンネルを介して2以上の受光信号を画像形成部130に送る。
なお、可視撮影の開始に伴い、赤外動画撮影を終了させてもよいし、これら2つの撮影を並行して行なってもよい。前者の場合において、可視撮影の終了を受けて赤外動画撮影を再開することができる。後者の場合、たとえば第2の実施形態の分光素子を用いることで、第1の受光素子群により赤外の戻り光RTを検出し、且つ、第2の受光素子群により可視の戻り光RTを検出することができる。そして、第1の受光素子群に対応する第1の出力チャンネルからの受光信号に基づいて赤外正面画像を形成し、且つ、第2の受光素子群に対応する第2の出力チャンネルからの受光信号に基づいて可視正面画像を形成することができる。また、戻り光RTの光路をビームスプリッタで二分し、一方の光路の受光装置で赤外成分を検出し、他方の光路の受光装置で可視成分を検出するようにしてもよい。
(S18:2以上の可視正面画像を形成する)
画像形成部130には、ステップ17において2以上の出力チャンネルから出力された2以上の受光信号が入力される。画像形成部130は、2以上の受光信号のそれぞれに基づいて、眼底Efの正面画像(可視正面画像)を形成する。それにより描画状態が異なる2以上の可視正面画像が得られる。画像形成部130は、形成された可視正面画像を画像形成管理部102に送る。画像形成管理部102は、この可視正面画像を表示制御部103に送る。
(S19:可視正面画像を表示する)
表示制御部103は、画像形成管理部102から入力された可視正面画像を表示部151に表示させる。このとき、2以上の可視正面画像を並べて配置させてもよいし、ユーザの指示に応じてまたは自動的に2以上の可視正面画像を切り替え表示させてもよい。また、可視正面画像とともに赤外正面画像を表示させるようにしてもよい。
この動作例によれば、光束制限素子の状態を変更しつつ複数回の撮影を行わなくとも所望の描画状態の可視正面画像を取得することが可能である。さらに、可視正面画像を取得するための準備段階として赤外動画観察を行うようになっているので、縮瞳していない状態で可視レーザ光でのスキャンを行うことができる。
〈第6の実施形態〉
実施形態に係る走査型レーザ検眼鏡は、受光装置74の複数の受光素子を2以上の受光素子群に組分けする機能、すなわち複数の受光素子を任意に分類して2以上の受光素子群を設定する機能を有していてよい。この機能は、受光制御部としての制御部100が担う。さらに、制御部100は、投射状態変更部(光束制限部73A、分光素子など)の動作と連動してこの組分けを行うことができる。
第6の実施形態が適用される場合、受光装置74は、複数の受光素子と2以上の出力チャンネルとの間の接続状態(組み合わせ)を切り替える機能を有する。この機能は、たとえば、各受光素子と各出力チャンネルとの接続のオン/オフを切り替え可能なスイッチを含む回路によって実現することができる。
制御部100は、ユーザの指示や動作モードなどに応じて上記回路のスイッチを制御することにより、複数の受光素子を2以上の受光素子群に組分けする。それにより各出力チャンネルに対応する受光素子群が設定される。このような構成によれば、眼底Efからの戻り光RTに含まれる所望の成分(正反射光成分、散乱光成分など)の受光信号を所望の出力チャンネルから出力させることができる。よって、所望の成分に基づく正面画像を容易に取得することが可能である。
投射状態変更部(光束制限部73A、分光素子など)の動作と連動して複数の受光素子の組分けを行う場合について説明する。前述のように、投射状態変更部は、投射状態管理部101からの制御信号に基づき、受光装置74の複数の受光素子に対する戻り光RTの投射状態を変更する。この処理は、たとえば次のようにして実現される。まず、複数の投射状態を示す情報と、複数の組分け形態を示す情報とが対応付けられた対応情報(テーブル情報など)を、制御部100にあらかじめ記憶しておく。制御部100は、投射状態変更部を制御するときに、その制御内容が示す投射状態に対応する組分け形態を、上記対応情報を参照して特定する。そして、制御部100は、特定された組分け形態に基づき上記回路のスイッチを制御することによって、受光装置74の複数の受光素子を2以上の受光素子群に組分けする。このような構成によれば、受光装置74に対する戻り光RTの投射状態の変更に応じて複数の受光素子の組分け(つまり2以上の出力チャンネルに対する複数の受光素子の振り分け)を自動で行うことが可能である。
〈変形について〉
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加など)を適宜に施すことが可能である。
また、第1〜第6の実施形態において説明した構成を任意に組み合わせることが可能である。
1 走査型レーザ検眼鏡
10 光源部
11 光源
11A 赤外レーザ光源
11B 可視レーザ光源
40 光スキャナ
70 受光部
73 光束制限素子
73A 光束制限部
74 受光装置
74A 駆動部
100 制御部
101 投射状態管理部
102 画像形成管理部
103 表示制御部
120 光源制御部
130 画像形成部
140 データ処理部
141 画像処理部
150 ユーザインターフェイス
151 表示部

Claims (16)

  1. 被検眼の眼底にレーザ光を照射し、前記レーザ光の被検眼からの戻り光を検出することにより眼底をスキャンする光学系と、
    前記戻り光の検出結果に基づいて眼底の正面画像を形成する画像形成部と
    を有する走査型レーザ検眼鏡であって、
    前記光学系は、
    2次元的に配列され且つ2以上の受光素子群にあらかじめ組分けされた複数の受光素子を有し、前記戻り光を検出する受光装置と、
    前記複数の受光素子に対する前記戻り光の投射状態を変更するための投射状態変更部と
    を有し、
    前記画像形成部は、前記2以上の受光素子群による受光結果に基づいて2以上の正面画像を形成する
    ことを特徴とする走査型レーザ検眼鏡。
  2. 前記投射状態変更部は、前記光学系において前記受光装置の前段に設けられた光学素子を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  3. 前記光学素子は、眼底に対して実質的に共役な位置に配置され、前記戻り光の少なくとも一部を通過させるための開口が形成された光束制限素子を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  4. 前記投射状態変更部は、前記戻り光の光路に適用される前記開口の形状、サイズおよび位置のうち少なくとも1つを変更することにより、前記戻り光の投射状態を変更し、
    前記画像形成部は、前記2以上の受光素子群のうち前記戻り光の光路に適用された前記開口に対応する受光素子群による受光結果に基づいて、正面画像の形成を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  5. 前記投射状態変更部は、波長に応じて屈折力が異なる分光素子を含み、
    前記2以上の受光素子群は、前記分光素子により分光された2以上の波長成分が投射される位置にそれぞれ設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  6. 前記投射状態変更部は、前記受光装置を移動させる駆動部を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  7. 前記投射状態変更部は、
    前記光学系において前記受光装置の前段に設けられた光学素子と、
    前記受光装置を移動させる駆動部と
    を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  8. 前記2以上の受光素子群のうち複数の受光素子群による受光結果に基づき前記画像形成部により形成された複数の正面画像に基づいて1の正面画像を形成する画像処理部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  9. 前記画像処理部は、前記1の正面画像として、前記複数の正面画像に含まれる第1の正面画像と第2の正面画像との差分画像を形成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  10. 前記画像処理部は、前記1の正面画像として、前記複数の正面画像のうち少なくとも2つの正面画像の合成画像を形成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  11. 前記画像処理部は、
    眼底において実質的に同一の位置に対応する画素を、前記複数の正面画像のうち少なくとも2つの正面画像から特定し、
    前記少なくとも2つの正面画像について特定された少なくとも2つの画素の画素値を積算することにより、前記1の正面画像としての積算画像を形成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  12. 前記光学系は、
    出力波長が異なる複数のレーザ光源を含み、
    前記複数のレーザ光源から選択的に出力されたレーザ光で眼底のスキャンを行う
    ことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  13. 前記光学系を制御する光学系制御部と、
    表示手段を制御する表示制御部と
    をさらに有し、
    前記複数のレーザ光源は、
    赤外レーザ光を出力する赤外レーザ光源と、
    可視レーザ光を出力する可視レーザ光源と
    を含み、
    前記光学系制御部は、
    前記光学系を制御することにより、前記赤外レーザ光による所定パターンでのスキャンを反復的に実行させ、且つ、
    前記赤外レーザ光によるスキャン中にまたは該スキャンの終了後に所定のトリガを受けたことに対応し、前記光学系を制御することにより、前記可視レーザ光による眼底のスキャンを実行させ、
    前記画像形成部は、
    前記赤外レーザ光による反復的なスキャンにより逐次に得られる前記戻り光の検出結果に基づいて、眼底の赤外正面画像を逐次に且つリアルタイムで形成し、且つ、
    前記可視レーザ光によるスキャンにより得られた前記戻り光の検出結果に基づいて、眼底の可視正面画像を形成し、
    前記表示制御部は、
    前記反復的なスキャンに基づき形成された前記赤外正面画像を前記表示手段に動画表示させ、且つ、
    前記可視正面画像を前記表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項12に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  14. 前記複数の受光素子を前記2以上の受光素子群に組分けする受光制御部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  15. 前記受光制御部は、前記投射状態変更部の動作と連動して前記組分けを行う
    ことを特徴とする請求項14に記載の走査型レーザ検眼鏡。
  16. 前記受光装置は、前記複数の受光素子として複数のアバランシェ・フォトダイオードが2次元的に配列され、且つ、前記2以上の受光素子群に対応する2以上のチャンネルを有するマルチピクセル・アバランシェ・フォトダイオードを含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載の走査型レーザ検眼鏡。
JP2013096640A 2013-05-01 2013-05-01 走査型レーザ検眼鏡 Active JP6087201B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013096640A JP6087201B2 (ja) 2013-05-01 2013-05-01 走査型レーザ検眼鏡

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013096640A JP6087201B2 (ja) 2013-05-01 2013-05-01 走査型レーザ検眼鏡

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014217441A JP2014217441A (ja) 2014-11-20
JP6087201B2 true JP6087201B2 (ja) 2017-03-01

Family

ID=51936513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013096640A Active JP6087201B2 (ja) 2013-05-01 2013-05-01 走査型レーザ検眼鏡

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6087201B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017148097A (ja) * 2016-02-22 2017-08-31 株式会社トプコン 眼科撮影装置
JP6848207B2 (ja) * 2016-04-28 2021-03-24 株式会社ニデック 眼科撮影装置
JP7308144B2 (ja) * 2016-10-13 2023-07-13 トランスレイタム メディカス インコーポレイテッド 眼疾患の検出のためのシステム及び方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07136127A (ja) * 1993-11-12 1995-05-30 Canon Inc 眼底撮影装置
JP5057810B2 (ja) * 2007-03-16 2012-10-24 株式会社ニデック 走査型レーザ検眼装置
JP5269396B2 (ja) * 2007-09-29 2013-08-21 株式会社ニデック 眼底撮影装置
JP5101354B2 (ja) * 2008-03-14 2012-12-19 株式会社ニデック 走査型眼底撮影装置
JP5530241B2 (ja) * 2010-04-22 2014-06-25 株式会社トプコン 信号処理方法、信号処理デバイス及び光画像計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014217441A (ja) 2014-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5867719B2 (ja) 光画像計測装置
JP6045895B2 (ja) 眼科観察装置
JP6075755B2 (ja) 光画像計測装置
JP5371472B2 (ja) 眼科装置
JP2014054463A (ja) レーザ治療装置
JP2014200403A (ja) 眼科装置
JP2023165819A (ja) 眼科装置、及びその制御方法
JP6087201B2 (ja) 走査型レーザ検眼鏡
JP2012213555A (ja) 眼底撮影装置
JP6165935B2 (ja) 光画像計測装置
WO2014087941A1 (ja) 眼科観察装置
JP2012187293A (ja) 眼底撮影装置
JP6159454B2 (ja) 眼科観察装置
JP2013248258A (ja) 眼科装置
US20220192488A1 (en) Ophthalmic apparatus, method of controlling same, and recording medium
WO2019065219A1 (ja) 眼科装置
JP6824659B2 (ja) 眼科撮影装置
JP7460406B2 (ja) 眼科装置、その制御方法、及びプログラム
JP6021289B2 (ja) 血流情報生成装置、血流情報生成方法、及びプログラム
JP6460650B2 (ja) 眼科装置
JP2015198723A (ja) 眼科装置
JP7469090B2 (ja) 眼科装置、その制御方法、及びプログラム
JP7348334B2 (ja) 眼科撮影装置
WO2023067853A1 (ja) 眼科装置
JP2024077227A (ja) 眼科撮影装置、眼科撮影装置の作動方法、及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161226

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20161226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6087201

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250