JP6085434B2 - 試料ホルダー - Google Patents

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本発明は、試料ホルダーに関し、特に、断熱性部材を有する試料ホルダーに関する。
透過型電子顕微鏡等の顕微鏡において、試料を観察する際には、例えば、透過型電子顕微鏡の対物ポールピースのギャップ間の限られた空間に挿入する試料ホルダーの先端部(以下、試料クレードルともいう。)は、対物レンズポールピースの限られた空間に挿入し、試料ホルダー軸上で電子線光軸に傾斜される必要があるので、必然的に、試料クレードル部は、出来るだけ薄く作られている。このような試料ホルダーは、一般に、例えば、β傾斜機構のクレードル傾斜の作用点を持ち上げるための勾配を用いた押し上げピストン4(図4参照)(以下、押し上げピストンともいう。)と、当該押し上げピストンに接続された駆動軸(以下、制御棒5ともいう。(図4参照)と、モーター部に接続される駆動軸(以下、駆動伝達軸ともいう。)とを有する。図4は、4が押し上げピストン、5が制御棒、40が真空領域に収まる部分、41が真空外領域の部分、42が熱膨張の影響を受ける範囲、43が制御棒の距離を、それぞれ示す。
当該試料クレードル部を、例えば、β傾斜させたい場合、モーターを回転させて、駆動軸(制御棒)を動かし、最終的に試料クレードル部を傾斜させる方法がある。また、フレームが導入棒に保持された状態において、てこ体が駆動棒に押され回動し、てこ体の回動により薄板が回動するように構成されることにより、試料を傾斜させることが可能な試料ホルダーが知られている(特許文献1)。
特開平04−206333号公報
しかしながら、上記特許文献1のような試料ホルダーを含め、既存の試料ホルダーにおいては、試料ホルダーの軸を介する熱伝達により、試料の傾斜角度に影響を及ぼす虞があった。すなわち、外部(TEM試料ホルダーの外軸やTEM本体または外気を指す)と駆動軸との間の熱の影響を受け、駆動軸は膨張あるいは収縮し変動する事で押し上げピストンの位置が変化しβ軸傾斜角度が変わってしまうことが問題とされていた。例えば、TEM観察には、結晶方位合わせを実施する必要があり、方位合わせはαとβで合わせるが、上記の事からβ傾斜が熱による影響を受け変動してしまう虞があった。
そこで、上記問題点を解決すべく、本発明は、熱による影響を抑えて、試料クレードル部の傾斜角のより正確な制御が可能である、試料ホルダーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者は、試料ホルダーに由来する測定誤差を分析し、鋭意検討を行った結果、本発明を見出すに至った。
すなわち、本発明の試料ホルダーは、試料クレードル部と、前記試料クレードル部を傾斜させるための傾斜機構とを有する試料ホルダーであって、前記傾斜機構が、制御棒と、駆動伝達軸と、モーターとからなり、電子顕微鏡の真空外領域における前記制御棒及び/又は前記駆動伝達軸の少なくとも一部が、断熱手段からなることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記断熱手段が、前記電子顕微鏡の真空外領域における前記制御棒が少なくとも2つの部材からなることによって、前記2つの部材からなる制御棒の前記部材同士を断熱することを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記少なくとも2つの部材からなる制御棒の接続部が、断熱部材からなることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、 前記少なくとも2つの部材からなる制御棒の前記部材同士を、オルダムカップリング構造により接続し、前記少なくとも2つの部材からなる制御棒のうち前記モータ―側の部材は、前記駆動伝達軸を構成することを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記オルダムカップリング構造の内部に弾性部材を用いて、前記少なくとも2つの部材からなる制御棒の前記部材同士を非接触とすることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記弾性部材が、スプリングであることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、電子顕微鏡の真空領域側の前記制御棒に突起を設け、前記突起により前記制御棒が、試料ホルダー所定位置の内壁基準面で停止することを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、さらに、前記制御棒の動きを微調整することが可能な制御棒微調整手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、真空外部からの熱の影響を少なくすることが可能であり、熱膨張、収縮を小さくすることができるという有利な効果を奏する。
図1は、本発明の一実施態様における試料ホルダーの断面図を示す図である。図1(a)は、押し上げピストンが電子顕微鏡の中心部から外側へ移動することにより、ベータ傾斜させる場合である。図1(b)は、通常の状態を示す。図1(c)は、押し上げピストンが電子顕微鏡の中心部へ移動することにより、ベータ傾斜させる場合である。 図2は、本発明の一実施態様における試料ホルダーの断面図を示す図である。 図3は、オルダムカップリング機構の一態様を示す図である。 図4は、従来の試料ホルダーを示す図である。
本発明の試料ホルダーは、試料クレードル部と、前記試料クレードル部を傾斜させるための傾斜機構とを有する試料ホルダーであって、前記傾斜機構が、制御棒と、駆動伝達軸と、モーターとからなり、電子顕微鏡の真空外領域における制御棒及び/又は駆動伝達軸の少なくとも一部が、断熱手段からなることを特徴とする。ここで、試料クレードル部とは、電子顕微鏡の測定対象となる試料を載せる試料設置台座を意味する。試料クレードル部を所望の角度に傾斜させることにより種々の角度から見た試料の分析が可能となる。試料クレードル部を傾斜させるための傾斜機構は、制御棒と、駆動伝達軸と、モーターとからなる。本発明においては、電子顕微鏡の真空外領域における制御棒及び/又は駆動伝達軸の少なくとも一部が、断熱部材からなることとしたので、制御棒、駆動伝達軸等を伝って熱が試料クレードル部まで伝わり、傾斜の微妙なコントロールに影響が及ぼすことを防ぐことができる。電子顕微鏡の真空外領域においてとしたのは、真空領域と真空外領域とでは、真空領域の部分の方が、真空外領域の部分に比べて熱による影響を受けにくいという理由による。真空領域に入る前に真空外領域において、断熱部材を介することにより、駆動軸や、真空外部からの熱の影響を少なくすることが可能であり、熱膨張、収縮を小さくすることができる点有利である。
断熱手段としては、真空外領域の制御棒、駆動軸、その他の真空外部からの熱の影響を少なくすることが可能であれば特に限定されない。試料ホルダーは、一般的に燐青銅又はアルミニウムで製造されているという観点から、例えば、熱伝導率が、アルミニウムの熱伝導率(237 W・m-1・K-1又は0.57cal/cm/sec/℃)以下のもの、例えば、ステンレス、セラミックス、タングステン、チタン等からなる部材を使用して、断熱手段としてもよい。数値的に熱伝導率が小さいほど良いが、非磁性かつ加工しやすい材料が好ましい。1.電子顕微鏡筒内に磁性体を入れるのは好ましく無い、2.加工しやすい(機械加工公差が重要な部分のため)、3.特に熱伝導率が少ない等の観点から、非磁性ステンレスを断熱手段の材料、例えば、後述するキ―の部分等に用いても良い。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記断熱手段が、制御棒が少なくとも2つの部材からなることにより前記両制御棒を断熱することを特徴とする。制御棒が少なくとも2つの部材からなることにより、真空外領域から真空領域への熱の影響を少しでも抑えることができる。真空外領域の制御棒には、熱膨張率の小さい部材等の断熱部材を用いて、熱影響を抑えてもよい。また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記少なくとも2つの制御棒の接続部が、断熱部材からなってもよい。なお、少なくとも2つの制御棒のうちの一つは、真空領域側として、その他を真空外領域として、真空外領域から真空領域への熱の影響を抑えても良い。
ここで、熱膨張の影響について補足説明すると、熱膨張は熱膨張係数によって表され単位は1/Kである。つまり、温度による長さの変化率として定義される。同じ材質で異なる長さの材料について比較すると、材料温度がある温度から1℃変化したとき、それら材料の長さの変化率は同じであるが、絶対的な長さの変化量は短ければ短いほど小さいといえる。本発明の一態様においては、β傾斜に最も関与する制御棒を短くすることで熱交換による制御棒の膨張、収縮による長さの変化を小さくすることができる。これによりβ傾斜角度の熱による変化を軽減することが可能となる。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記少なくとも2つの制御棒を、オルダムカップリング構造により接続することを特徴とする。オルダムカップリング構造により、制御棒を分割することによる上記熱影響の抑制効果のほかに、オルダムカップリング構造本来の効果、すなわち、制御棒の偏心を吸収可能である。
なお、オルダムカップリング構造を構成する部材は、熱による影響を抑えるという観点から、熱膨張率が小さい材料からなってもよい。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記オルダムカップリング構造の内部に弾性部材を用いて、前記少なくとも2つの制御棒同士を非接触とすることを特徴とする。これによって、少なくとも2つの制御棒同士を、非接触の状態することにより、両制御棒の接触による熱の伝達を阻止することが可能となる。弾性部材としては、少なくとも2つの制御棒同士を非接触とすることが可能であれば、特に限定されることはない。例えば、弾性部材としては、部材同士の接触を避けるという観点から、バネ、スプリング等を挙げることできる。また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記弾性部材が、スプリングであることを特徴とする。バネ、スプリングの形状等については特に問われず、真空外領域から真空領域へ熱を伝えにくくできれば特に限定されない。例えば、板バネ、押しばね(コイルばね)、捻りバネ、円錐コイルバネ等を挙げることができる。部材同士の接触を極力避けるという観点から、好ましくは、弾性部材として、押しバネを使用することができる。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、電子顕微鏡の真空領域側の制御棒に突起を設け、前記突起により前記制御棒が、試料ホルダー所定位置の内壁基準面で停止することを特徴とする。真空領域側の制御棒に設けられた突起が、試料ホルダーの所定位置の内壁部分に引っ掛かることにより、真空領域側の制御棒の移動が防止されて、固定される。即ち、制御棒を試料ホルダーの内壁の一部へ押し付けられて、基準面に固定される(例えば、図2参照)ので、真空外領域からの熱膨張は後方側(モーター側、電子顕微鏡の中心から外側の方向)へと動くので、熱膨張の影響を軽減させることが可能となる。


また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、さらに、制御棒の動きを微調整することが可能な制御棒微調整手段を有することを特徴とする。制御棒微調整手段としては、特に限定されず、制御棒の動きを微調整することができ、制御棒同士の非接触、接触状態を微妙にコントロールできればよく、例えば、スラスト機構を設けてもよい。制御棒微調整手段により、前記弾性部材の押圧を調製することができ、制御棒同士の非接触、接触状態を微妙にコントロールすることができ、ひいては、熱の移動、熱の影響を少なくすることが可能となる。
ここで、本発明の試料ホルダー先端部の一実施例を図面を参照して説明するが、本発明は、下記の実施例に限定して解釈されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
図面を参照して、本発明の試料ホルダーの一実施態様を説明すれば以下の通りである。
図1は、本発明の一実施態様における試料ホルダーの断面図を示す図である。図1(a)は、押し上げピストンが電子顕微鏡の中心部から外側へ移動することにより、ベータ傾斜させる場合である。図1(b)は、通常の状態を示す。図1(c)は、押し上げピストンが電子顕微鏡の中心部へ移動することにより、ベータ傾斜させる場合である。図1中、1はベータ傾斜範囲、2は押し上げピストンの駆動方向(電子顕微鏡の中心部から外側へ移動)、3は試料クレードル部、4は押し上げピストン、5は制御棒、6は弾性部材、7はキ―、8は駆動伝達軸、9はスラスト機構、10はモーター、11はオルダムカップリング機構、12は押し上げピストン駆動方向(電子顕微鏡の外側から中心部へ移動)を、それぞれ示す。
図1(a)のように、試料クレードル部3をベータ傾斜1させたい場合には、モータ―10により制御棒を回転させて、押し上げピストンを図1(a)の矢印の方向へ駆動させると、駆動に伴って試料クレードル部は図1(a)のように傾斜する。このとき、従来においては、制御棒が熱による影響を受けた場合、制御棒が伸び縮みすることにより、的確なベータ傾斜の角度設定に狂いが生じてしまう(図4参照)。
これに対して、本発明においては、少なくとも2つの制御棒を採用して、熱による影響を少なくすることが可能となっている。図1は、総ての好適な実施態様を一度に説明するために、総ての構成を含んだ例を示しているが、本発明は、これらすべてを具備しなければいけないものではなく、図1に限定して解釈されることを意図するものではない。
また、図1(c)のように、試料クレードル部3をベータ傾斜1させたい場合には、モーター10により制御棒を回転させて、押し上げピストンを図1(c)の矢印の方向へ駆動させると、駆動に伴って試料クレードル部は、図1(c)のように傾斜する。
図2は、本発明の一実施態様における試料ホルダーの断面図を示す図である。図2中、20は真空領域に収まる部分、21は真空外領域の部分、22は基準面、23は熱膨張の影響を受ける範囲B、24は熱膨張の影響を受ける範囲C、25は制御棒の距離、26は突起を、それぞれ示す。図2の一態様では、真空領域と、真空外領域とにおいて、制御棒を分割している。分割することにより、熱伝導を抑えようとしている。
図2において、制御棒と駆動伝達軸がオルダムカップリング機構11を隔てて分離する。よって熱の移動を駆動軸8(真空外領域における駆動軸)で抑え、制御棒から押し上げピストンへの熱伝達を抑制し熱膨張を抑える事が可能となっている。また、制御棒の位置を熱の影響を受けにくい、真空領域直下に配置する事で、駆動軸と真空外部からの熱の影響を少なくし熱膨張、収縮を小さくするが可能となっている。
また、オルダムカップリング機構中にスプリング6を組み込むことで、制御棒5をホルダー内壁に押し付けるので、基準面22(図2)に固定できるので、熱膨張は後方(モーター側)側に動くので、熱膨張の影響を軽減させる事が可能となっている。
本発明の一態様において、制御棒をホルダー内壁に押し付ける基準面が設けてある。制御棒はスプリングにより試料ホルダー内壁に押し付けられているため、この基準面は基本的に動くことがない。
一方、一般的試料ホルダーには基準面22に相当するものが無い。一般的なTEM試料ホルダーでは、本発明のように基準面が設けられていないため駆動軸は容易に前後に膨張、収縮ができる。そのため、押し上げピストンが長手方向に前後するので、β軸傾斜角度が変わってしまうという不具合が生じ得る。
図3は、オルダムカップリング機構の一態様を示す図である。30はシャフトA(制御棒)、31は弾性部材(図ではスプリング)、32はキ―、33はシャフトB(制御棒)をそれぞれ示す。図3から分かるように、スプリング31が、シャフトA及びシャフトBをキー32から引き離すように、すなわち、キ―32と、シャフトA及びシャフトBとが非接触となるように作用するので、熱伝導を低減することが可能となっている。この例では、オルダムカップリング機構まで付いているが、単にスプリング等の断熱手段によって、シャフトA及びシャフトBとを非接触としても良いことは前述の通りである。
オルダムカップリングに組み込まれたスプリング31の効果について補足説明すると、オルダムカップリング31はキー32突起がシャフトA、B30、33の溝を滑ることで主に軸の偏心を吸収する効果を持つ機構である。この機構を用いることで中心位置がずれた軸同士にうまく回転を伝えることが可能となる。本発明の一例においては、オルダムカップリング部のキー内部にスプリングを組み込み、スプリングの力で空隙を作り出して駆動伝達軸、キー、制御棒の3つの間での部材同士の接触を極力なくし、熱交換を低減することが可能となっている。(図3参照)
このような本発明の一例によれば、スプリングの力で部材との間に空隙を設けることで駆動伝達軸側からの熱の影響をおさえることが可能である。また、スプリングを用いた機構により他の部材と極力接触しないようにする事で熱の移動を少なくすることが可能となっている。
また、駆動伝達軸にスラスト機構9のような、制御棒の長さを微調整することが可能な制御棒微調整手段を備えることで最適なスプリングの押し圧を加えることが可能となり、空隙を設けることが出来る。押し圧が弱いと振動による影響を受けるので、押し圧調整は重要な要素の一つといえる。
熱の移動という観点からすると、部材と部材が接触していれば熱は温度の高いほうから低いほうへと移動する。真空中であれば周囲に熱を伝える物質が何も無いので熱交換は生じない。本発明の一態様においては、制御棒を先述のスプリングを用いた機構により他の部材と極力接触しないようにし、さらに、TEM装置内部の真空領域直下に制御棒を配置して、制御棒との熱交換をより排除することが可能となる。
より高性能な試料分析を行う上で、試料クレードル部の傾斜調整は非常に重要であることから、当該傾斜調整に影響を及ぼす熱影響を最大限防止することが可能な本発明の試料ホルダーは、広範な範囲での分析評価の分野において有益であることが期待できる。
1 ベータ傾斜範囲
2 押し上げピストンの駆動方向(電子顕微鏡の中心部から外側へ移動)
3 試料クレードル部
4 押し上げピストン
5 制御棒
6 弾性部材
7 キ―
8 駆動伝達軸
9 スラスト機構
10 モーター
11 オルダムカップリング機構
12 押し上げピストン駆動方向(電子顕微鏡の外側から中心部へ移動)
20 真空領域に収まる部分
21 真空外領域の部分
22 基準面
23 熱膨張の影響を受ける範囲B
24 熱膨張の影響を受ける範囲C
25 制御棒の距離
30 シャフトA(制御棒)
31 弾性部材(図ではスプリング)
32 キ―
33 シャフトB(制御棒)
40 真空領域に収まる部分
41 真空外領域の部分
42 熱膨張の影響を受ける範囲A
43 制御棒の距離

Claims (8)

  1. 試料クレードル部と、前記試料クレードル部を傾斜させるための傾斜機構とを有する試料ホルダーであって、前記傾斜機構が、制御棒と、駆動伝達軸と、モーターとからなり、電子顕微鏡の真空外領域における前記制御棒及び/又は前記駆動伝達軸の少なくとも一部が、断熱手段からなることを特徴とする試料ホルダー。
  2. 前記断熱手段が、前記電子顕微鏡の真空外領域における前記制御棒が少なくとも2つの部材からなることによって、前記2つの部材からなる制御棒の前記部材同士を断熱することを特徴とする請求項1記載の試料ホルダー。
  3. 前記少なくとも2つの部材からなる制御棒の接続部が、断熱部材からなる請求項2記載の試料ホルダー。
  4. 前記少なくとも2つの部材からなる制御棒の前記部材同士を、オルダムカップリング構造により接続し、前記少なくとも2つの部材からなる制御棒のうち前記モータ―側の部材は、前記駆動伝達軸を構成する請求項2又は3に記載の試料ホルダー。
  5. 前記オルダムカップリング構造の内部に弾性部材を用いて、前記少なくとも2つの部材からなる制御棒の前記部材同士を非接触とする請求項4記載の試料ホルダー。
  6. 前記弾性部材が、スプリングである請求項5記載の試料ホルダー。
  7. 電子顕微鏡の真空領域側の前記制御棒に突起を設け、前記突起により前記制御棒が、試料ホルダー所定位置の内壁基準面で停止することを特徴とする請求項1〜6項のいずれか1項に記載の試料ホルダー
  8. さらに、前記制御棒の動きを微調整することが可能な制御棒微調整手段を有することを特徴とする請求項1〜7項のいずれか1項に記載の試料ホルダー。
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