JP6084577B2 - Hdd用ガラス基板 - Google Patents

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Description

本発明は、HDD(ハードディスクドライブ)用ガラス基板に関する。
近年、HDDの記憶容量が飛躍的に増大することに伴い、1ビットに費やす媒体の記録面積を小さくしていくことが必要不可欠となっている。また、それに比例させて記録用の磁性粒子サイズも微細化しなければならないのだが、微細化により記録した磁化の向きを一方向に保つエネルギーが小さくなり、熱エネルギーの影響を受けやすくなるという問題がある。
そこで、磁化の向きを安定化させるために磁性粒子を磁気異方性エネルギーの高いFe−Pt系磁性材料に変える必要がある。しかしながら、このFe−Pt系磁性材料は記録媒体を形成するための製造工程における成膜時において高温熱処理を施すことが必要不可欠とされている。
このため、この磁性材料を保持するためのガラス基板においても、高い耐熱性が要求される。一般に、高い耐熱性を有するガラス基板としては、種々のガラス組成のものが提案されている(特開2005−015328号公報(特許文献1)、特開2005−314159号公報(特許文献2)、特開平10−158028号公報(特許文献3))。
特開2005−015328号公報 特開2005−314159号公報 特開平10−158028号公報
高い耐熱性を有するとして提案される上記のようなガラス組成は、いずれも高比重となって比弾性率(E/ρ、E:ヤング率、ρ:比重)が低くなる傾向があり、HDDのフラッタリング特性に悪影響を及ぼすという問題がある。
本発明は、上記のような現状に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、高い耐熱性と高い比弾性率とを両立させることにより、優れた耐熱性と優れたフラッタリング特性とを兼備したHDD用ガラス基板を提供することにある。
本発明のHDD用ガラス基板は、mol%表示で、
SiO2:60〜75%
Al23:0.1〜6%
23:0〜3%
Li2O:0.1〜5%
Na2O:0.1〜6%
2O:0.1〜5%
MgO:5〜18%
CaO:0.1〜10%
ZnO:0〜5%
TiO2:0〜5%
ZrO2:0.1〜5%
となる含有範囲を有し、かつ
0.01<(ZrO2+TiO2)/(SiO2+Al23+B23)<0.15、
0.1<Li2O/(Li2O+Na2O+K2O)<0.8、および
0.3mol%<(Li2O+Na2O+K2O)<15mol%
という条件を満たすガラス組成からなることを特徴とする。
ここで、上記HDD用ガラス基板は、熱アシスト記録向けHDD用ガラス基板であることが好ましい。
また、本発明のHDD用ガラス基板は、mol%表示で、
SiO2:63〜72%
Al23:1〜5%
23:0〜2%
Li2O:1〜4%
Na2O:1〜5%
2O:0.1〜4%
MgO:8〜15%
CaO:1〜8%
ZnO:0〜3%
TiO2:0〜3%
ZrO2:1〜4%
となる含有範囲を有し、かつ
0.03<(ZrO2+TiO2)/(SiO2+Al23+B23)<0.12、
0.2<Li2O/(Li2O+Na2O+K2O)<0.7、および
2.1mol%<(Li2O+Na2O+K2O)<13mol%
という条件を満たすガラス組成からなることが好ましい。
また、上記ガラス組成は、BaOを含有しないことが好ましく、上記HDD用ガラス基板は、化学強化工程を経て製造されることが好ましい。
本発明のHDD用ガラス基板は、上記のような構成を有することにより、高い耐熱性と高い比弾性率とを両立し、以って優れた耐熱性と優れたフラッタリング特性とを兼備するという優れた効果を示す。
以下、本発明に係る実施の形態について、さらに詳細に説明する。
<HDD用ガラス基板>
本発明のHDD用ガラス基板は、mol%(モル%)表示で、
SiO2:60〜75%
Al23:0.1〜6%
23:0〜3%
Li2O:0.1〜5%
Na2O:0.1〜6%
2O:0.1〜5%
MgO:5〜18%
CaO:0.1〜10%
ZnO:0〜5%
TiO2:0〜5%
ZrO2:0.1〜5%
となる含有範囲を有し、かつ
0.01<(ZrO2+TiO2)/(SiO2+Al23+B23)<0.15、
0.1<Li2O/(Li2O+Na2O+K2O)<0.8、および
0.3mol%<(Li2O+Na2O+K2O)<15mol%
という条件を満たすガラス組成からなることを特徴とする。なお、本発明においては、ガラス組成を示す「%」表示は特に断らない限り「mol%」を示すものとする。また、「ZrO2+TiO2」等のような化学式の加算表記は、そのような化学式で示される成分の合計量を示すものとする。たとえば、「ZrO2+TiO2」とはZrO2とTiO2との合計量を示す。
本発明のHDD用ガラス基板は、上記の構成を有することにより、高い耐熱性と高い比弾性率とを示し、以って優れた耐熱性と優れたフラッタリング特性とを兼備するという優れた効果を示す。このような優れた効果は、当該ガラス組成を構成する各成分の以下に説明する作用が相乗的に奏されることにより達成されるものである。
なお、当該ガラス組成は、不可避不純物を除き上記に示された成分のみで構成されることが好ましい。この点、本発明のガラス組成は、BaOを含有していないことを特徴の一つとしている。BaOを含有すると耐熱性が大きく低下するとともに、比弾性率の低下をも招き、このためフラッタリング特性をも悪化させるためである。
なお、フラッタリング特性と比弾性率とは、次のような関係を有する。
すなわち、まずHDD用ガラス基板(ディスク)のフラッタリング量は、ディスクの固有振動がドライブ内の気流によって働く力Fの周波数に一致するときに増加する。強制振動の1次元モデルより考察すると、共鳴した時のフラッタリング量Xは、
Figure 0006084577
で表わされる。さらに固有振動数ωnは比弾性率の1/2乗に比例するのが一般的に知られており、下記の式で表わされる。
Figure 0006084577
よって、比弾性率E/ρが高い方がディスクのフラッタリング量Xを低減できることがわかる。なお、フラッタリング特性に優れるとは、このフラッタリング量が小さくなることをいう。
上記のような特性を示す本発明のHDD用ガラス基板は、特に熱アシスト記録向けHDD用ガラス基板として好適である。熱アシスト記録は、磁気記録媒体を局所的に加熱しながら情報記録を行なうものであるが、特に高密度記録を実現するために上記のようなFe−Pt系磁性材料の使用が要求されることから、ガラス基板に対しても特に高い耐熱性が要求されるためである。
なお、本発明のHDD用ガラス基板は、円盤状の形状を有することが好ましく、これによりHDDに組み付けられるのに適したものとなる。なお、円盤状の形状とする場合、その大きさは特に限定されず、たとえば、3.5インチ、2.5インチ、1.8インチ、あるいはそれ以下の小径ディスクとすることもでき、またその厚みは2mm、1mm、0.8mm、0.635mm、あるいはそれ以下といった薄型とすることもできる。
<ガラス組成>
本発明のガラス組成を構成する各構成成分について以下説明する。
本発明のガラス組成を構成するSiO2は、ガラスの網目構造を形成する重要な成分である。本発明のガラス組成では、このようなSiO2を60〜75%(本発明におけるこのような数値範囲の表記は下限値および上限値がその範囲に含まれることを意味する。よって「60〜75%」とは「60%以上75%以下」を示す)の範囲で含有する。
SiO2の含有量が60%未満ではガラス形成が困難となり、化学的耐久性が悪化する恐れがある。逆に75%を超えると溶融温度が高くなりすぎてしまう。SiO2のより好ましい含有範囲は、63〜72%である。
Al23は、SiO2と共に網目構造を形成する重要な成分であり、耐熱性を向上させるだけではなく、イオン交換性能を向上させる働きを有している。Al23の含有量が0.1%未満では、化学的耐久性やイオン交換性能が低下する恐れがある。逆に6%を超えると、イオン交換性能が低下し、更に液相温度と溶融温度の上昇を招き成形性が低下してしまう。このためAl23のガラス組成中における含有範囲(含有量)は0.1〜6%の範囲とすることが必要である。その中でも好ましくは1〜5%の範囲である。
23は、SiO2と共に網目構造を形成する重要な成分であり、溶融温度を低下させる働きを有しているので必要に応じて含有させる。その含有量が3%を超えると、耐熱性の指標となるTg(ガラス転移点)が低下してしまう。このため、高いTgを有し優れた耐熱性を具備するためにはB23の含有範囲は0〜3%の範囲とすることが必要である。その中でも好ましくは0〜2%の範囲である。
Li2Oは、ヤング率を向上させ、以って比重も低いため比弾性率を向上させる作用を有し、更にイオン交換による化学強化処理を施すために必要な成分である。化学強化処理においては、ガラス組成中のLi+イオンが、化学強化処理液中のNa+イオンやK+イオンとイオン交換されることによってガラス基板が強化される。Li2Oの含有量が0.1%より少ないと、ヤング率を向上させる効果が十分に得られず、更にイオン交換性能が低下してしまう。逆に5%を超えると、Tgが低下してしまう。そのため、Li2Oの含有範囲は0.1〜5%の範囲とすることが必要である。その中でも好ましくは1〜4%の範囲である。
Na2Oは、イオン交換による化学強化処理を施すために必要な成分である。化学強化処理においては、ガラス組成中のNa+イオンが、化学強化処理液中のK+イオンとイオン交換されることによってガラス基板が強化される。Na2Oの含有量が0.1%より少ないと、このイオン交換性能が低下すると共に、溶融性および耐失透性が悪化する。逆に6%を超えると、化学的耐久性が低下してしまう。そのためNa2Oの含有範囲は0.1〜6%の範囲とすることが必要である。その中でも好ましくは1〜5%の範囲である。
2Oは、溶融性を改善する効果を持っている。K2Oの含有量が0.1%未満では溶融性を改善する効果が得られず、逆に5%を超えるとTgが低下し、ヤング率も低下してしまう。そのためK2Oの含有範囲は0.1〜5%の範囲とした。その中でも好ましくは0.1〜4%の範囲である。
そして、本発明においては、Li2OとNa2OとK2Oとの合計量(Li2O+Na2O+K2O)を、0.3mol%を超え15mol%未満となる範囲とすることを要する。この合計量が0.3%以下であると十分な溶融性の改善効果が得られず、またアルカリ混合効果も得られないため化学的耐久性も低下する。逆に合計量が15%以上になるとTgが低下し十分な耐熱性が得られない。より好ましくは2.1%を超え13%未満となる範囲である。
MgOは、ヤング率を上げると共に溶融性を改善する効果を持っている。MgOの含有量が5%未満では、ヤング率を上げる効果と溶融性を改善する効果が得られず、逆に含有量が18%を超えるとガラス構造が不安定となり、耐失透性が悪化してしまう。そのためMgOの含有範囲は5〜18%の範囲とした。その中でも好ましくは8〜15%の範囲である。
CaOは、線熱膨張係数およびヤング率を上げると共に溶融性を改善する効果を持つ。CaOの含有量が0.1%未満では線熱膨張係数およびヤング率を上げる効果が十分に得られず、逆に含有量が10%を超えるとガラス構造が不安定となり、耐失透性が悪化してしまう。そのためCaOの含有範囲は0.1〜10%の範囲とした。その中でも好ましくは1〜8%の範囲である。
ZnOは、ヤング率を上げると共に溶融性を改善する効果を持つので必要に応じて含有させる。ZnOの含有量が5%を超えるとガラス構造が不安定となり、耐失透性が悪化してしまう。そのためZnOの含有範囲は0〜5%の範囲とした。その中でも好ましくは0〜3%の範囲である。
TiO2は、高温粘性を軟化させると共に剛性を上げる効果を持つので、必要に応じて含有させる。しかし、TiO2の含有量が5%を超えると、耐失透性が悪化してしまう。そのためTiO2の含有範囲は0〜5%の範囲とした。その中でも好ましくは0〜3%の範囲である。
ZrO2は、耐熱性を向上させると共にヤング率を向上させる効果を持つ。ZrO2の含有量が0.1%未満では、耐熱性を向上させる効果と、ヤング率を向上させる効果が十分に得られず、5%を超えると、耐失透性が悪化してしまう。そのため、ZrO2の含有量は0.1〜5%の範囲とした。その中でも好ましくは1〜4%の範囲である。
そして、本発明においては、ZrO2とTiO2との合計量と、SiO2とAl23とB23との合計量との比((ZrO2+TiO2)/(SiO2+Al23+B23))を0.01を超え0.15未満となる範囲とすることが重要である。この比は、ガラスの骨格成分に対するガラスの剛性と耐熱性を向上させる成分の比を示し、この比が0.01以下であると、十分な剛性と耐熱性が得られなくなる。また、この比が0.15以上であると比重が大きくなり過ぎ、比弾性率が低下するとともにガラス構造が不安定化して化学的耐久性や破壊靭性の低下を招く。この比は、より好ましくは0.03を超え0.12未満となる範囲である。
さらに本発明においては、Li2OとNa2OとK2Oとの合計量に対するLi2Oの比(Li2O/(Li2O+Na2O+K2O))を、0.1を超え0.8未満となる範囲とすることを要する。この比は、アルカリ成分の合計量に対するLi2Oの比であり、この比が0.1以下であると、十分な比弾性率が得られない。またこの比が0.8以上であると十分な耐熱性が得られない。この比は、より好ましくは0.2を超え0.7未満となる範囲である。
上記の各構成成分の説明から明らかなように、本発明のガラス組成は、各構成成分の含有範囲を特定の範囲としかつそのうちの特定の構成成分の含有比率を特定範囲としたことにより、耐熱性と比弾性率とをバランスよく向上させたことを特徴とするものである。したがって、本発明のガラス組成は、Tgが650℃以上となり、比弾性率が32.0GPa・cm3/g以上となる特性を示すことができる。したがって、本発明のガラス組成で構成されるHDD用ガラス基板は、優れた耐熱性と優れたフラッタリング特性を示したものとなる。
<好適な組成>
本発明のHDD用ガラス基板は、上記で説明したとおり、mol%表示で、
SiO2:63〜72%
Al23:1〜5%
23:0〜2%
Li2O:1〜4%
Na2O:1〜5%
2O:0.1〜4%
MgO:8〜15%
CaO:1〜8%
ZnO:0〜3%
TiO2:0〜3%
ZrO2:1〜4%
となる含有範囲を有し、かつ
0.03<(ZrO2+TiO2)/(SiO2+Al23+B23)<0.12、
0.2<Li2O/(Li2O+Na2O+K2O)<0.7、および
2.1mol%<(Li2O+Na2O+K2O)<13mol%
という条件を満たすガラス組成からなることが好ましく、本発明の好適な実施態様とすることができる。
<製造方法>
本発明のHDD用ガラス基板の製造方法は、特に限定はなく従来公知の製造方法を用いることができる。たとえば、HDD用ガラス基板を構成するガラス組成の各成分の原料として各々相当する酸化物、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物等が使用され、所望の割合に秤量され、粉末で充分に混合して調合原料とされる。
そして、この調合原料が、たとえば1300〜1550℃に加熱された電気炉中の白金坩堝等に投入され、溶融清澄後、撹拌均質化して予め加熱された鋳型に鋳込まれ、徐冷してガラスブロックとされる。次に、ガラス転移点付近の温度で1〜3時間保持された後に、徐冷して歪み取りが行なわれる。
続いて、この得られたガラスブロックは、円盤形状にスライスされて、内周および外周を同心円としてコアドリルを用いて切り出される。あるいは、溶融ガラスをプレス成形して円盤状に成形される。そして、このようにして得られた円盤状のガラス基板は、さらにその両面を粗研磨および精密研磨された後、水、酸、アルカリの少なくとも1つの液で洗浄されて最終的なHDD用ガラス基板とされる。
なお、上記過程において、両面に対し粗研磨および精密研磨を行なった後に、硝酸カリウム(50wt%)と硝酸ナトリウム(50wt%)との混合溶液に浸漬させることによりガラス基板の表面に対し化学強化を行なうことができる。あるいは、粗研磨または精密研磨の前に化学強化を行ない、その後、いずれかの研磨過程においてイオン交換層を除去してもよい(しかし、この場合でも端面には引続きイオン交換層は残存する)。
このようにアルカリを含む溶液にガラス基板(前駆体)を浸漬する操作は、一般に化学強化工程と呼ばれ、ガラス基板前駆体に含まれるリチウムイオンやナトリウムイオン等のアルカリ金属イオンをそれよりイオン半径の大きなカリウムイオン等のアルカリ金属イオンに置換するイオン交換工程である。イオン半径の違いによって生じる歪みにより、イオン交換された領域を中心に圧縮応力が発生し、その領域においてガラス基板前駆体の表面が強化される。このような化学強化処理液としては、たとえば、上記のような硝酸塩を含む溶液が挙げられる。
本発明のHDD用ガラス基板は、このような化学強化工程を経て製造されるものであることが好ましい。なお、上記の説明では、化学強化工程は粗研磨および精密研磨工程と前後して行なわれているが、製造工程のいずれの段階において化学強化工程を行なうかは特に限定されない。また、上記のように化学強化工程により形成されるイオン交換層は、最終のガラス基板に残存するものであっても良いし、除去されていても良い。イオン交換層が残存する場合、該層の組成は本発明のガラス組成とは異なる場合が生じ得るが、本発明のガラス組成はイオン交換層以外の部分を基準とするものとする。
なお、本発明のHDD用ガラス基板は、上記のような製造方法により製造された後、記録層としての磁性層(磁性膜)が形成され、情報記録媒体(磁気記録媒体)とされる。この情報記録媒体は、HDDに組み込んで使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜10および比較例1〜7>
以下の表1および表2に記載のガラス組成となるように、所定量の原料粉末を白金るつぼに秤量して入れ、混合した後、電気炉中で1550℃で溶解した。原料が充分に溶解したのち、白金製の撹拌羽をガラス融液に挿入し、1時間撹拌した。
その後、撹拌羽を取り出し、30分間静置した後、治具にそのガラス融液を流しこむことによってガラスブロックを得た。その後、各ガラスのガラス転移点(Tg)付近でガラスブロックを2時間保持した後、徐冷して歪取りを行なった。
次に、このようにして得られたガラスブロックを厚み約1.5mmの2.5インチの円盤形状にスライスし、内周、外周を同心円としてカッターを用いて切り出した。そして、両面に対し粗研磨および精密研磨を行ない、その後洗浄を行なうことにより実施例および比較例のHDD用ガラス基板を作製した。なお、比較例のHDD用ガラス基板は、本発明のガラス組成を有さないものである。
このようにして作製したHDD用ガラス基板について下記物性評価を行なうとともに、以下の試験(耐熱テストおよびドライブテスト)を行なった。これらの結果を以下の表1および表2に示す。
<ガラス転移点(Tg)>
示差熱測定装置(商品名:「EXSTAR6000」、セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、室温〜900℃の温度範囲を10℃/minの昇温速度で、粉末状に調整したガラス試料を加熱し測定することにより、ガラス転移点を測定した。
<比弾性率(E/ρ)>
JIS R 1602ファインセラミックスの弾性試験方法の動的弾性率試験方法に準じて、ヤング率Eを測定した。一方、アルキメデス法により、比重ρを測定した。そして、これらの測定値から、比弾性率E/ρを算出した。
<耐熱テスト>
各実施例および各比較例のHDD用ガラス基板に対して、大気中で650℃で1時間の熱処理を施した後、各HDD用ガラス基板に変形が発生しているか否かを確認した。
変形発生の有無の確認は、白色光干渉式表面形状測定機(商品名:「Optiflat」、Phase Shift Technology社製)を用いてガラス基板の平坦度を測定することにより行なった。そして、平坦度が5μm以下の場合を「A」、5μmを超え50μm未満の場合を「B」、50μm以上の場合を「C」として評価した。平坦度の数値が小さいものほど平坦であることを示しており、耐熱性に優れていることを示す。
なお、本テストで採用した熱処理の条件は、磁気異方性エネルギーの高いFe−Pt系磁性材料を成膜する条件を想定したものである。
<ドライブテスト>
各実施例および各比較例のHDD用ガラス基板に対して、常法に基づきCo−Crの磁性層を形成することにより磁気記録媒体(磁気ディスク)を作製した。そして、この磁気ディスクをHDDに搭載して15000rpmの高速回転で5分間回転させた場合に、磁気ディスクのたわみにより磁気ヘッドが読み取り信号位置から外れるTMR(Track MisRegistration)による読み取りエラーが発生するか否かを確認した。
そして、エラーが発生しなかったものを「A」、エラーが1回以上5回未満発生したものを「B」、エラーが5回以上発生したものを「C」として評価した。エラーが発生しないものほど、フラッタリング特性に優れていることを示す。
Figure 0006084577
Figure 0006084577
なお、表2中、比較例6の耐熱テストおよびドライブテスト等の項が空欄となっているのは、ガラス組成中に占めるAl23の含有量が高いため、溶融温度が高くなり溶融時の粘度が上昇することからガラス基板を成形できず、以って各テストを実施できなかったことを示す。
表1および表2より明らかなように、各実施例のHDD用ガラス基板は、各比較例のHDD用ガラス基板に比し、耐熱テストおよびドライブテストの両者で優れた結果を示した。よって、本発明のHDD用ガラス基板が優れた耐熱性と優れたフラッタリング特性とを兼備していることが確認できた。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (6)

  1. mol%表示で、
    SiO2:60〜75%
    Al23:0.1〜6%
    23:0〜3%
    Li2O:0.1〜5%
    Na2O:0.1〜6%
    2O:0.1〜5%
    MgO:5〜18%
    CaO:0.1〜10%
    ZnO:0〜5%
    TiO2:0〜3%
    ZrO2:0.1〜5%
    となる含有範囲を有し、かつ
    0.01<(ZrO2+TiO2)/(SiO2+Al23+B23)<0.15、
    0.1<Li2O/(Li2O+Na2O+K2O)<0.8、および
    0.3mol%<(Li2O+Na2O+K2O)<15mol%
    という条件を満たし、かつTg≧650℃であるガラス組成からなる、HDD用ガラス基板。
  2. 前記HDD用ガラス基板は、熱アシスト記録向けHDD用ガラス基板である、請求項1記載のHDD用ガラス基板。
  3. mol%表示で、
    SiO2:63〜72%
    Al23:1〜5%
    23:0〜2%
    Li2O:1〜4%
    Na2O:1〜5%
    2O:0.1〜4%
    MgO:8〜15%
    CaO:1〜8%
    ZnO:0〜3%
    TiO2:0〜3%
    ZrO2:1〜4%
    となる含有範囲を有し、かつ
    0.03<(ZrO2+TiO2)/(SiO2+Al23+B23)<0.12、
    0.2<Li2O/(Li2O+Na2O+K2O)<0.7、および
    2.1mol%<(Li2O+Na2O+K2O)<13mol%
    という条件を満たすガラス組成からなる、請求項1または2に記載のHDD用ガラス基板。
  4. 前記ガラス組成は、BaOを含有しない、請求項1〜3のいずれかに記載のHDD用ガラス基板。
  5. 前記HDD用ガラス基板の少なくとも端面に圧縮応力が発生している、請求項1〜4のいずれかに記載のHDD用ガラス基板。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のHDD用ガラス基板の表面に少なくとも磁性膜を有する、磁気ディスク。
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