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HFO−1234ze及びHFC−245faの共同製造方法

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C07C17/383 Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by distillation
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剛 楊
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会娥 楊
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磊 許
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華 柴
華 柴
新堂 趙
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文慶 張
文慶 張
昌華 曽
昌華 曽
建平 樊
建平 樊
少華 晏
少華 晏
坤峰 劉
坤峰 劉
忠 李
忠 李
蜀康 陳
蜀康 陳
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Sinochem Lantian Co Ltd
Sinochem Modern Environmental Protection Chemicals Xian Co Ltd

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2017-02-15
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Description

本発明は、フルオロアルケンを調製する方法に関し、特に、HFO-1234ze及びHFC-245faの共同製造方法に関する。
HFC-134a(CF3CH2F,1,1,1,2-テトラフルオロエタン)は、現在最も広く使われている冷却剤である。そのオゾン破壊係数(ODP)がゼロといえども、その地球温暖化係数(GWP)は高く、長い間大気中に残留することができる。大量に使用されると、地球温暖化を引き起こすことがありえる。このため、欧州連合は2006年にF-ガス規則を可決し、2011年1月1日から新車のエアコンの冷却剤として150よりも大きいGWPを有するフッ化ガスの使用を禁止し、2017年1月1日から全ての新規な自動車エアコンの冷却剤として150よりも大きいGWPを有するフッ化ガスの使用を禁止した。
HFC-134aの代用品を探す中で、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234ze)が、ODP=0及びGWP<100を含む様々な特性のために、新世代の冷却剤としてHFC-134aの将来の代用品に認められる。HFO-1234zeは、次世代の発泡剤として有望であるとも考えられている。加えて、それは、洗浄剤、エアゾール噴射剤、溶媒組成物、絶縁材料、及び消火剤や難燃剤等に使用できる。その応用は広く、有望である。
1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)は、広く使われてきた発泡剤トリクロロフルオロメタン(CFC-l1)及びその移行代用製品l,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(HCFC-141b)の最終的な代用品として開発されている。それは、最も有望な第三世代の発泡剤の代用品と認められる。加えて、HCFC-245faは、冷却剤、洗浄剤、エアゾール剤、他のフッ化化合物の出発物質、熱伝導媒体、タバコ膨潤剤、及び抽出剤などとして使用され、その応用は、幅広い。
現在、HCFC-245faの調製のための工業的な方法は、主に1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパンの気相式フッ素化を含む。そして、HFO-1234zeのための製法は、主に出発物質として1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFC-1233zd)及び1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HCC-240fa)を使用する。たとえば、日本特許10007604は、カーボンに担持されたCr、Ti、Ni、Al、Mn、Co等の金属酸化物を触媒として使用しHCFC-1233zdをフッ素化しHFO-1234zeを製造する方法を開示する。これらの方法は、比較的高い一方向の転化率を有する。米国特許公開公報2005/0020862及び中国特許出願CN1852880は、フッ化触媒の触媒作用の下で、出発物質1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFC-1233zd)をフッ素化し、1-クロロ-1,3,3,3-テトラフルオロプロパン及び1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパンをつくり、強い塩基の作用の下液相でHFを取り除きHFO-1234zeを製造する方法を開示する。中国特許CN1852880A、日本特許JP10007605、JP11140002、及び、米国特許6124510、5986151等は、適切な触媒の作用の下で、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパンを脱水素フッ素化しHFO-1234zeを製造する方法を開示する。この方法は、比較的高い一方的な転化率を有する。中国特許公開CN200710090535.2及びCN200810000765.Xは、フッ化触媒の作用の下で、1,1,1,3,3-ペンタクロロプロパンをHFO-1234zeに転化する方法を報告した。この方法は、まず1,1,1,3,3-ペンタクロロプロパンをフッ素化しHCFC-1233zdと少量のHFC-245faをつくる。次に、精製せずに、その混合物を第2のフッ素化反応に移し、HFO-1234zeを製造する。その製品は蒸留塔によって分離され、HFO-1234zeを製造する。その反応しないHCFC-1233zdとHFC-245faは、第2の反応器の中へ戻されて循環させられる。
工業生産において、HFC-245faは主に液相に調製され、HFO-1234zeは主に気相に調製される。液相のHFC-245faの製造は大量の廃液を生じ、その製造はしばしば連続的にできない。そして、HFO-1234zeの気相式製造において、HFC-245faは副次的製品であり、それは更に脱水素フッ素化されることを必要とする。脱水素フッ素化反応は、触媒を不活性化する傾向にある。本発明は、HFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法を提供する。これらの方法は、従来技術における不具合を解消でき、2つの有用な製品を同時に製造できる。
本発明の実施形態は、HFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法を提供する。
本発明の目的を達成するために、本発明は、以下の実施形態を含む。
HFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法は、以下の工程を有することを特徴とする。
(1)第一反応器(1)に無水HFとHCC-240faを含む出発物質流(10)を導入する。酸化性ガスの存在及びフッ化触媒の作用の下で、前記出発物質の無水HFとHCC-240faを反応させ生成物流(11)を生じさせる。
(2)前記生成物流(11)を第一分離塔(2)に導入する。HClを含む物質流(12)が前記第一分離塔の頂部に形成される。HFC-245fa、HCFC-1233zd及びHFを含む物質流(13)が前記第一分離塔のボイラーにおいて形成される。
(3)前記物質流(13)を第二反応器(3)に導入する。同時に前記第二反応器(3)に酸化性ガスを通す。フッ化触媒の作用の下で反応が続き生成物流(15)が生じる。
(4)前記生成物流(15)を第二分離塔(4)に供給する。HCl及びトランス-HFO-1234zeを含む物質流(16)が前記第二分離塔の頂部で形成される。前記物質流(16)が、水洗浄の後、蒸留及び乾燥され、トランス-HFO-1234zeが生じる。シス-HFO-1234ze、HFC-245fa、HCFC-1233zd、HCFC-244fa及びHFを含む物質流(17)が前記第二分離塔のボイラーにおいて形成される。
(5)前記物質流(17)を静的な缶(5)に導入する。層分離の後、その上層が物質流(18)であり、それは、主にHFを有し、第一反応器(1)へ戻される。その下層が、シス-HFO-1234ze、HFC-245fa及びHCFC-1233zdを有する物質流(19)を形成する有機相である。
(6)前記物質流(19)を第三分離塔(6)に導入する。前記第三分離塔の頂部で形成された物質流(20)が主にシス-HFO-1234zeを含む。前記第三分離塔のボイラーにおいて形成された物質流(21)がHFC-245fa及びHCFC-1233zdを有する。前記物質流(20)が、異性化の後、トランス-HFO-1234zeを生じる。
(7)前記物質流(21)を第四分離塔に導入する。前記第四分離塔の頂部で形成された物質流(22)がHFC-245faを有する。前記第四分離塔のボイラーにおいて形成された物質流(23)がHCFC-1233zdを有する。前記物質流(23)を前記第一分離塔(2)又は前記第二反応器(3)へと戻し循環させる。
前記第一反応器(1)において、反応温度が好ましくは180〜260℃、反応圧力が好ましくは0.2〜0.8Mpa、HF対HCC-240faのモル比が好ましくは3:1から18:1まで、ガス流速度が好ましくは300〜1000h-1である。より好ましい実施形態では、反応温度が好ましくは200〜250℃、反応圧力が好ましくは0.2〜0.5Mpa、HF対HCC-240faのモル比が好ましくは6:1から18:1まで、ガス流速度が好ましくは300〜800h-1である。
前記第二反応器(3)において、反応温度が好ましくは300〜380℃、反応圧力が好ましくは0.2〜0.8Mpa、HF対HCC-240faのモル比が好ましくは3:1から8:1まで、ガス流速度が好ましくは300〜800h-1である。
前記第一分離塔(2)において、分離圧は好ましくは0.2〜0.8Mpa、分離温度は好ましくは50〜100℃である。より好ましくは、前記第一分離塔(2)において分離圧が0.3〜0.5Mpa、分離温度が60〜80℃である。前記第一分離塔(2)の頂部が好ましくは冷却剤により冷却され、その冷却剤の温度が好ましくは-40〜-20℃である。
前記第二分離塔(4)において、分離圧が好ましくは0.2〜0.8Mpa、分離温度が好ましくは50〜90℃である。より好ましくは、前記第二分離塔(4)において分離圧が0.3〜0.5Mpa、分離温度が50〜70℃である。前記第二分離塔(4)の頂部が好ましくは冷却剤により冷却され、その冷却剤の温度が好ましくは-50〜-30℃である。
前記第三分離塔(6)において、分離圧が好ましくは0.1〜1.2Mpa、分離温度が好ましくは50〜100℃である。前記第三分離塔(6)の頂部が好ましくは冷却剤により冷却され、その冷却剤の温度が好ましくは0〜20℃である。
前記第四分離塔(7)において、分離圧が好ましくは0.2〜0.9Mpa、分離温度が好ましくは60〜110℃である。前記第四分離塔(7)の頂部が好ましくは冷却剤により冷却され、その冷却剤の温度が好ましくは10〜18℃である。
本発明は、異性化の方法を提供する。前記物質流(20)は、第三反応器(8)に導入される。異性化触媒の作用の下で、異性化はトランス-HFO-1234zeとシス-HFO-1234zeを有する物質流(26)を生じさせる。前記物質流(26)は第五分離塔(9)に導入される。分離後、トランス-HFO-1234zeを有する物質流(25)が前記分離塔の頂部で得られる。シス-HFO-1234zeを有する物質流(24)は前記分離塔のボイラーにおいて得られる。前記物質流(24)は前記第三反応器(8)へと循環させられる。
前記第三反応器(8)において、反応温度が好ましくは180〜220℃、反応圧力が好ましくは0〜1.0Mpaである。
前記第五分離塔(9)において、分離圧が好ましくは0.3〜0.5Mpa、分離温度が好ましくは50〜100℃である。前記第五分離塔(9)の頂部が好ましくは冷却剤により冷却され、その冷却剤の温度が好ましくは-10〜-30℃である。
本発明の実施形態に使用されるフッ化触媒は、好ましくは鉄含有クロムオキソフッ化触媒である。前記鉄含有クロムオキソフッ化触媒において、クロムは、活性金属の質量に基づき80〜100%を占める。前記鉄含有クロムオキソフッ化触媒は、更に他の活性金属を含んでいてもよい。他の活性金属は、好ましくはMg、Zn、Al及びLaから選択される1、2、3または4種類の金属である。
本発明の実施形態に使用される異性化触媒は、好ましくはクロムオキソフッ化触媒及び/又はアルミトリフッ化触媒である。
本発明の実施形態に使用される触媒の物理的特性は、望ましくは重要なものではない。たとえば、これらの触媒の形状は、球体、薄片及び粒体を含むことができる。必要でないにもかかわらず、これらの触媒は使用前に好ましくはフッ素化処理を受け、それはたとえばHFによる前処理であってもよい。この前処理は、触媒の表面の酸化物をフッ化物に変換すると考えられる。この前処理は、適切な触媒反応器内で触媒とHFにより成し遂げることができる。これは、約200〜300℃の選択された温度で、無水HFを触媒に15〜400分間通すことにより実行できる。かかる調製方法は、中国特許CN1408476に見いだすことができる。
アルケンが重合し炭化物を形成しやすい問題を解決するために、本発明の実施形態によれば、酸化性ガスを前記反応器に通過させる。好適な酸化性ガスは酸素である。加えられる酸化性ガスの量は好ましくはHCC-240faの量の0.1〜20モル%である。
本発明の実施形態によれば、反応器、蒸留塔、並びに関連した材料の送出管/パイプ、排出管及び関連したユニットは、耐腐食性材料からなる必要がある。典型的な耐腐食性材料は、Ni合金、ステンレス鋼、銅張り鋼などを含む。
本発明による方法のフローチャートを例示し、物質流を示す図である。 本発明による方法のフローチャートを例示し、物質流を示す図である。 本発明による方法のフローチャートを例示し、物質流を示す図である。
装置
1 第一反応器、2 第一分離塔、3 第二反応器、4 第二分離塔、5 静的な缶、6 第三分離塔、7 第四分離塔、8 第三反応器、9 第五分離塔
物質流
10 無水HF及びHCC-240faを含む出発物質流、11 反応生成物流、12 HClを含む物質流、13 HFC-245fa、HCFC-1233zd及びHFを含む物質流、14 酸化性ガス、15反応生成物流、16 HCl及びトランス-HFO-1234zeを含む物質流、17 シス-HFO-1234ze、HFC-245fa、HCFC-1233zd、HCFC-244fa及びHFを含む物質流、18 主にHFを含む物質流、19 シス-HFO-1234ze、HFC-245fa及びHCFC-1233zdを含む物質流、20 主にシス-HFO-1234zeを含む物質流、21 HFC-245fa及びHCFC-1233zdを含む物質流、22 HFC-245faを含む物質流、23 HCFC-1233zdを含む物質流、24 シス-HFO-1234zeを含む物質流、25 トランス-HFO-1234zeを含む物質流、26 トランス-HFO-1234ze及びシス-HFO-1234zeを含む物質流
本発明について以下の実施例を参照して更に説明する。しかしながら、本発明の保護の範囲は、これらの実施例によって限定されるものではない。本技術分野の当業者は、本発明の範囲が請求項における全ての可能な実施形態、改良された実施形態及びそれらの等価物を包含することを認めなければならない。
実施例1 気相式フッ化触媒の調製
ZnCl2を1g、Al(NO3)3・9H2Oを13g、FeCl3・9H2Oを1g、10%CrCl3溶液を360g含む溶液から沈殿によりヒドロキシル化合物を得る。その沈殿物を加熱し、次に、沈殿物をHFにより処理し、混合金属フッ化物塩を得る。その混合金属フッ化物塩15mlをモネル合金の反応器に加える。塩素ガスを400℃で4時間通す。窒素を用いて残留塩素ガスを除去する。次に、反応に適する温度まで温度を下げ、反応材料ガスを反応器に流し反応を生じさせる。
実施例2 トランス-HFO-1234ze及びHFC-245faの共同製造
ステンレス鋼管(直径50mm)を第一反応器(1)として使用する。実施例1で準備した触媒を第一反応器(1)に充填する。反応条件は、以下のように制御される:反応温度200℃、反応圧力0.4Mpa、スペース速度(ボリューム置換)600h-1、240fa:HF:O2のモル比 = 1:10:0.03。このようにして生じさせた生成物流(11)における生成物の選択率は、以下の通りである:HFO-1233zd(91.32%)、HFO-1234ze(1.06%)、HFC-245fa(4.90%)、HCFC-244fa(2.72%)。HCC-240faの転化率は、95.8%である。
生成物流(11)を第一分離塔(2)に導入し、成分を分離する。分離塔のボイラーは、容量30L、直径25mm及び高さ5.6mを有する。操作条件は、ボイラー温度70℃、圧力0.4Mpa及び冷却剤温度-30℃に制御される。分離後、分離塔の頂部において形成された物質流(12)は、以下のモル含有率を有する主要な組成物を含む:HCl(97.32%)、HFO-1233zd(1.0%)及びHF(0.90%)。分離塔のボイラーで形成された物質流(13)は、以下のモル含有率を有する主要な組成物を含む:HF(89.2%)、HFO-1233zd(9.12%)及びHFC-245fa(0.89%)。
物質流(13)を第二反応器(3)に導入する。第二反応器(3)に実施例1の触媒を加える。反応条件を以下の通りに制御する:反応温度360℃、反応圧力0.3Mpa、スペース速度400h-1、及び有機相対酸素のモル比1:0.05。このように形成された生成物流(15)における主要な組成物は次のモル含有率を有する:E-HFO-1234ze(48.15%)、Z-HFO-1234ze(21.01%)、E-HFO-1233zd(13.97%)、Z-HFO-1233zd(3.59%)、HFC-245fa(11.62%)、及びHCFC-244fa(1.51%)。
生成物流(15)を第二分離塔(4)に導入し分離を実行する。分離条件は、以下の通りに制御される:ボイラー温度70℃、圧力0.3Mpa及び冷却剤温度-30℃。分離塔の頂部で形成された物質流(16)における主要な組成物は次のモル含有率を有する:E-HFO-1234ze(33.2%)、Z-HFO-1234ze(8.56%)及びHCl(55%)。分離塔のボイラーにおいて形成された物質流(19)における主要な組成物は次のモル含有率を有する:HF(87.4%)、E-HFO-1234ze(0.45%)、Z-HFO-1234ze(2.06%)、HFC-245fa(1.99%)、E-HFO-1233zd(5.4%)及びZ-HFO-1233zd(1.90%)。
ボイラーからの物質流(19)を第三分離塔(6)に導入し分離を実行する。分離条件は以下の通りに制御される:ボイラー温度70℃、圧力0.5Mpa及び塔の頂部での冷却剤温度0℃。塔の頂部で形成された物質流(20)における主要な組成物は次のモル含有率を有する:Z-HFO-1234ze(99.10%)。塔の底部で形成された物質流(21)における主要な組成物は次のモル含有率を有する:HFC-245fa(25.17%)、E-HFO-1233zd(52.3%)及びZ-HFO-1233zd(12.89%)。
物質流(21)を前記塔の底部から第四分離塔(7)に導入し分離を実行する。分離条件は以下の通りに制御される:ボイラー温度70℃、圧力0.5Mpa及び塔の頂部での冷却剤温度15℃。塔の頂部でこのように形成された物質流(22)は主にHFC-245faを有し、HFC-245faのモル含有率は物質流(22)の全量の99.26%を占める。ボイラーで物質流(23)が形成され、主要な組成物のモル含有率は、E-HFO-1233zd(78.3%)及びZ-HFO-1233zd(19.33%)である。
物質流(20)を第三分離塔(6)の頂部から第三反応器(8)に加え、異性化を実行する。反応温度は200℃である。スペース速度は80h-1である。ボイラーで形成された物質流における主要な組成物は次のモル含有率を有する:E-HFO-1234ze(85.5%)及びZ-HFO-1234ze(14.5%)。
物質流(26)を第三反応器(8)の底部から第五分離塔(9)に導入する。分離条件は、塔のボイラー温度70℃、圧力0.5Mpa及び前記塔の頂部での冷却剤温度-20℃、である。前記塔の頂部から得られた物質流(25)は、物質流(25)の全量に対してトランス-HFO-1234zeのモル含有率は99.94%である。前記塔の底部で物質流(24)が得られ、主要な組成物であるZ-HFO-1234zeのモル含有率が98.36%である。
実施例3 HCFC-1233zdの調製
ステンレス鋼管(直径50mm)の中に実施例1(実施例1に示す処理の後)の触媒を導入する。その充填量は50mlである。最初に、220℃で、HCC-240fa、無水HF及びO2を、予熱する缶に通し、混合物を入念に予熱する。次に、その混合物を反応器に導入し反応を実施する。無水HF、HCC-240fa及び酸素のモル比は、10:1:0.02、スペース速度が700h-1、反応温度が180〜260℃、及び反応圧力が0.3Mpaである。前記反応器から出る生成物流についてGC-MSにより分析し、その結果を表1にまとめて示す。
Figure 0006082820
実施例4 HCFC-1233zdの調製
ステンレス鋼管(直径50mm)の中に実施例1(実施例1に示す処理の後)の触媒を導入する。その充填量は50mlである。最初に、220℃で、HCC-240fa及び無水HFを、予熱する缶に通し、混合しその混合物を予熱する。次に、その混合物を反応器に導入し反応を実施する。反応温度が220℃、スペース速度が700h-1、反応圧力が0.3Mpaである。HF及びHCC-240faのモル比を変える。前記反応器から出る生成物流についてGC-MSにより分析し、その結果を表2にまとめて示す。
Figure 0006082820
実施例5 HCFC-1233zdの調製
ステンレス鋼管(直径50mm)の中に実施例1(実施例1に示す処理の後)の触媒を導入する。その充填量は50mlである。最初に、220℃で、HCC-240fa、無水HF及びO2を、予熱する缶に通し、混合物を入念に予熱する。次に、その混合物を異なるスペース速度で、反応器に導入し反応を実施する。反応温度が220℃、無水HF、HCC-240fa及び酸素のモル比は、10:1:0.005、及び反応圧力が0.3Mpaである。その結果を表3にまとめて示す。
Figure 0006082820
実施例6 HCFC-1233zdの調製
ステンレス鋼管(直径50mm)の中に実施例1(実施例1に示す処理の後)の触媒を導入する。その充填量は50mlである。最初に、220℃で、HCC-240fa、無水HF及びO2を、予熱する缶に通し、混合物を入念に予熱する。次に、その混合物を反応器に導入し異なる圧力で、反応を実施する。反応温度が220℃、無水HF、HCC-240fa及び酸素のモル比は、10:1:0.005、及びスペース速度が700h-1である。その結果を表4にまとめて示す。
Figure 0006082820
実施例7 HCFC-1233zdの調製
第二反応器(3)としてのステンレス鋼管(直径50mm)の中に実施例1(実施例1に示す処理の後)の触媒を導入する。その充填量は50mlである。最初に、第一分離塔のボイラーで形成された、HCC-240fa及びHFを含む物質流(13)を、O2とともに300℃で、余熱する缶に通し、混合物を入念に予熱する。次に、その混合物を異なる温度で、第二反応器(3)に導入し反応を実施する。有機相対酸素のモル比は、1:0.005、スペース速度が400h-1、反応圧力が0.3MPaである。反応温度比較の結果を表5にまとめて示す。
Figure 0006082820
実施例8 HCFC-1233zdの調製
第二反応器(3)としてのステンレス鋼管(直径50mm)の中に実施例1(実施例1に示す処理の後)の触媒を導入する。その充填量は50mlである。最初に、第一分離塔のボイラーで形成された、HCC-240fa及びHFを含む物質流(13)を、O2とともに300℃で、余熱する缶に通し、混合物を入念に予熱する。次に、その混合物を第二反応器(3)に導入し異なる圧力で、反応を実施する。有機相対酸素のモル比は、1:0.005、スペース速度が400h-1、反応温度が360℃である。反応圧力比較の結果を表6にまとめて示す。
Figure 0006082820
実施例9 第一分離塔(2)の動作、HClの分離
第一反応器で形成された生成物流(11)を第一分離塔(2)へ導入し組成物を分別する。生成物流(11)における主要な組成物のモル含有率は、HF(45.1%)、HCl(48.94%)、HCFC-1233zd(5.06%)及び他の有機相(5.96%)である。異なる温度及び圧力の下での分離効率を表7に示す。
Figure 0006082820
実施例10 第二分離塔の動作、トランス-HFO-1234zeの分離
第二反応器からの生成物流(15)を第二分離塔(4)へ導入し分離を行う。生成物流(15)における主要な組成物のモル含有率は、HF(44.15%)、HCl(27.78%)、HFO-1234ze(22.14%)、HCFC-1233zd(4.41%)及びHFC-245fa(1.25%)である。異なる温度及び圧力の下での分離効率を表8に示す。
Figure 0006082820
実施例11 第三分離塔(6)の動作、シス-HFO-1234zeの分離
静的な缶からの生成物流(19)を第三分離塔(6)へ導入し分離を行う。生成物流(19)における主要な組成物のモル含有率は、Z-HFO-1234ze(49.87%)、Z-HFO-1233zd(26.51%)、E-HFO-1233zd(6.46%)及びHFC-245fa(12.67%)である。異なる温度及び圧力の下での分離効率を表9に示す。
Figure 0006082820
実施例12 第四分離塔(7)の動作、HFC-245faの分離
第三分離塔(6)からの生成物流(21)を第四分離塔(7)へ導入し分離を行う。生成物流(21)における主要な組成物のモル含有率は、HFC-245fa(50.82%)、Z-HFO-1233zd(39.42%)及びE-HFO-1233zd(9.76%)である。異なる温度及び圧力の下での分離効率を表10に示す。
Figure 0006082820
実施例13 シス-1234zeの異性化によるトランス-1234zeの製造
第三反応器(8)における反応圧力を0.4MPaに制御する。第三反応器(8)に加えられた物質流(20)における主要な組成物のモル含有率は、Z-HFO-1234ze(99.10%)、Z-HFO-1233zd(0.71%)、E-HFO-1233zd(0.03%)及びHFC-245fa(0.16%)である。異なる温度及び異なるスペース速度の下での物質流(26)における主要な組成物のモル含有率を表11に示す。
Figure 0006082820
実施例14 第五分離塔(9)、E-1234zeの分離
物質流(26)を第五分離塔(9)に導入し分離を行う。物質流(26)における主要な組成物のモル含有率は、E-HFO-1234ze(85.5%)及びZ-HFO-1234ze(14.5%)である。分離データを表12に示す。
Figure 0006082820

Claims (24)
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  1. 次の工程を含むことを特徴とするHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
    (1)第一反応器(1)に無水HFとHCC-240faを含む出発物質流(10)を加え、酸化性ガスの存在及びフッ化触媒の作用の下で、前記無水HFとHCC-240faを反応させ生成物流(11)を生じさせる工程、
    (2)前記生成物流(11)を第一分離塔(2)に加え、前記第一分離塔の頂部でHClを含む物質流(12)を形成するとともに前記第一分離塔のボイラーにおいてHFC-245fa、HCFC-1233zd及びHFを含む物質流(13)を形成する工程、
    (3)前記物質流(13)を第二反応器(3)に導入し同時に前記第二反応器(3)に酸化性ガスを導入し、フッ化触媒の作用の下で反応し生成物流(15)を形成する工程、
    (4)前記生成物流(15)を第二分離塔(4)に導入し前記第二分離塔の頂部でHCl及びトランス-HFO-1234zeを含む物質流(16)を形成するとともに前記第二分離塔のボイラーにおいてシス-HFO-1234ze、HFC-245fa、HCFC-1233zd、HCFC-244fa及びHFを含む物質流(17)を形成し、前記物質流(16)が、水洗浄、分離、及び乾燥された後に、トランス-HFO-1234zeを生じさせる工程、
    (5)前記物質流(17)を、静的な缶(5)に導入し、層分離の後、その上層の主にHFを有する物質流(18)を第一反応器(1)へ戻し循環させ、下層の有機相が、シス-HFO-1234ze、HFC-245fa及びHCFC-1233zdを有する物質流(19)を形成する工程、
    (6)前記物質流(19)を第三分離塔(6)に導入し、前記第三分離塔の頂部で形成された物質流(20)が主にシス-HFO-1234zeを含み、前記第三分離塔のボイラーにおいて形成された物質流(21)がHFC-245fa及びHCFC-1233zdを有し、前記物質流(20)が異性化されトランス-HFO-1234zeを生じさせる工程、
    (7)前記物質流(21)を第四分離塔に導入し、前記第四分離塔の頂部で形成された物質流(22)がHFC-245faを有し、前記第四分離塔のボイラーにおいて形成された物質流(23)がHCFC-1233zdを有し、前記物質流(23)を前記第一分離塔(2)又は前記第二反応器(3)へと戻し循環させる工程。
  2. 前記第一反応器(1)において、反応温度が180〜260℃、反応圧力が0.2〜0.8Mpa、HF対HCC-240faのモル比が3:1から18:1まで、及びスペース速度が300〜1000h-1であることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  3. 前記第一反応器(1)において、反応温度が200〜250℃、反応圧力が0.2〜0.5Mpa、HF対HCC-240faのモル比が6:1から18:1まで、及びスペース速度が300〜800 h-1であることを特徴とする請求項2に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  4. 前記第二反応器(3)において、反応温度が300〜380℃、反応圧力が0.2〜0.8Mpa、HF対HCC-240faのモル比が3:1から8:1まで、及びスペース速度が300〜800 h-1であることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  5. 前記第一分離塔(2)において、分離圧が0.2〜0.8Mpa、及び分離温度が50〜100℃であることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  6. 前記第一分離塔(2)における前記分離圧が0.3〜0.5Mpa、及び分離温度が60〜80℃であることを特徴とする請求項5に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  7. 前記第一分離塔(2)の頂部において冷却剤を使用し、その冷却剤の温度が-40〜-20℃であることを特徴とする請求項5に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  8. 前記第二分離塔(4)において、分離圧が0.2〜0.8Mpa、及び分離温度が50〜90℃であることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  9. 前記第二分離塔(4)における前記分離圧が0.3〜0.5Mpa、及び分離温度が50〜70℃であることを特徴とする請求項8に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  10. 前記第二分離塔(4)の頂部において冷却剤を使用し、その冷却剤の温度が-50〜-30℃であることを特徴とする請求項8に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  11. 前記第三分離塔(6)において、分離圧が0.1〜1.2Mpa、及び分離温度が50〜100℃であることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  12. 前記第三分離塔(6)の頂部において冷却剤を使用し、その冷却剤の温度が0〜20℃であることを特徴とする請求項11に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  13. 前記第四分離塔(7)において、分離圧が0.2〜0.9Mpa、及び分離温度が60〜110℃であることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  14. 前記第四分離塔(7)の頂部において冷却剤を使用し、その冷却剤の温度が10〜18℃であることを特徴とする請求項13に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  15. 第三反応器(8)に導入される物質流(20)が異性化触媒の存在の下で異性化され、トランス-HFO-1234zeとシス-HFO-1234zeを含む物質流(26)をつくり、前記物質流(26)は第五分離塔(9)に導入され、前記第五分離塔の頂部に形成された物質流(25)はトランス-HFO-1234zeを含み、前記第五分離塔のボイラーにおいて形成された物質流(24)はシス-HFO-1234zeを含み、前記物質流(24)を前記第三反応器(8)へ戻し循環させることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  16. 前記第三反応器(8)において、反応温度が180〜220℃、及び反応圧力が0〜1.0Mpaであることを特徴とする請求項15に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  17. 前記第五分離塔(9)において、分離圧が0.3〜0.5Mpa、及び分離温度が50〜100℃であることを特徴とする請求項15に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  18. 前記第五分離塔(9)の頂部において冷却剤を使用し、その冷却剤の温度が-10〜-30℃であることを特徴とする請求項15に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  19. 前記第一反応器(1)及び前記第二反応器(3)において用いられるフッ化触媒は、鉄含有クロムオキソフッ化触媒であることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  20. 前記鉄含有クロムオキソフッ化触媒においてクロムが活性金属の質量で80〜100%を占めることを特徴とする請求項19に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  21. 前記鉄含有クロムオキソフッ化触媒は、Mg、Zn、Al及びLaからなる群から選択された1,2,3又は4種類の金属を含むことを特徴とする請求項20に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  22. 前記第三反応器(8)で用いられる前記異性化触媒は、クロムオキソフッ化触媒及び/又はアルミトリフッ化触媒であることを特徴とする請求項15に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  23. 前記酸化性ガスが酸素であることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。
  24. 前記酸化性ガスがHCC-240faの0.1〜20モル%の量で加えられることを特徴とする請求項1に記載のHFO-1234ze及びHFC-245faを共同製造する方法。