JP6080835B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両制御装置に関する。
特許文献1には、駆動源としての電動機を有する車両において摩擦制動力と回生制動力を併用可能な制動力制御装置(車両制御装置)が開示されている。
例えば、運転者がシフト装置を操作して、後進している車両の進行方向を前進に切り替える場合、特許文献1に開示されるように制動力制御装置を備える車両では回生制動力を発生させて後進している車速を減速可能である。
特開2000−062590号公報
特許文献1に記載される制動力制御装置は、バッテリの充電状態によっては回生制動力を発生しない。このような場合、後進速度が発生している車両のシフト装置が操作されて前進の状態に切り替えられたときには、この後進速度から前進速度に切り替わるように摩擦制動力を発生させて車速(後進速度)を減速させる。また、車両が前進速度を発生可能な状態になると摩擦制動力の発生を停止して、電動機を回生状態から力行状態に切り替える。このとき、力行状態に切り替わった電動機から緩やかに駆動力を出力することで車両をなめからに前進させることができる。
しかしながら、車両の前方に向かって登り勾配となっている走行路では、電動機から出力される駆動力が登坂に必要な駆動力に達しない間、当該車両が登り勾配の走行路をずり下がるという問題が発生する。
そこで本発明は、進行している車両を逆行させる状態にシフト装置が切り替えられた場合に、登り勾配となっている走行路でのずり下がりを防止できる車両制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、蓄電装置に蓄電する電力を発電することで回生制動力を発生する回生状態に切り替え可能な電動機と、運転者によって操作されて前進レンジと後進レンジを含んだ走行レンジの1つを選択可能なシフト装置と、前記蓄電装置が所定の状態となったときに前記回生制動力に替わって摩擦制動力を発生する摩擦制動力発生装置と、路面勾配を推定する勾配推定手段と、を有する車両に備わり、アクセルペダルの踏み込み操作量に応じて設定する要求駆動力に一次遅れフィルタを作用させて、前記要求駆動力に対して一次遅れで実駆動力が変化するように前記電動機を制御する車両制御装置とする。そして、前記蓄電装置が前記所定の状態となっている場合に、前記車両が進行している状態で前記シフト装置が操作されて、前記車両の進行方向を逆行させる走行レンジが選択されたときに前記実駆動力を低減してゼロに近づけるとともに前記摩擦制動力を発生させて前記車両を減速し、前記車両が所定速度まで減速したときに、前記実駆動力を前記要求駆動力まで増大するとともに前記路面勾配に応じて前記摩擦制動力を漸減させることを特徴とする。
本発明によると、車両が進行している状態でシフト装置が操作されて、車両の進行方向を逆行させる走行レンジが選択された場合、車両が所定速度まで減速したときに、実駆動力の増大にともなって摩擦制動力が漸減する。このとき、摩擦制動力は路面勾配に応じて漸減する。したがって、摩擦制動力が発生した状態で実駆動力が増大することになり、車両が路面勾配によってずり下がることが防止される。また、実駆動力の増大にともなって摩擦制動力が低下する。したがって、大きな摩擦制動力と大きな実駆動力が同時に発生する状態が回避され、摩擦制動力の発生装置に過大な負荷がかかることが回避される。
また、本発明は、前記路面勾配が前記車両の前方に向かって登り勾配の場合、前記実駆動力が前記要求駆動力に達した後で前記摩擦制動力をゼロにすることを特徴とする。
本発明によると、実駆動力が要求駆動力に達したときには摩擦制動力が発生している。したがって、路面勾配が車両の前方に向かって登り勾配である場合の車両のずり下がりが確実に防止される。なお、路面勾配が車両の前方に向かって下り勾配である場合の車両のずり下がりを防止することも可能である。
また、本発明は、前記車両が停車したときに、前記実駆動力を前記要求駆動力まで増大するとともに前記路面勾配に応じて前記摩擦制動力を漸減させることを特徴とする。
本発明によると、実駆動力が増大して摩擦制動力が漸減するときには車両が停車している。したがって、車両の進行方向が逆行する前に車両が停車することになり、進行中(走行中)の車両には逆行させる実駆動力が発生しない。進行中の車両を逆行させる実駆動力が発生すると、車両の進行方向が急変するため車両に衝撃が発生する。本発明では、車両の進行方向が逆行する前に車両が停車するため衝撃の発生が抑制される。
本発明によると、進行している車両を逆行させる状態にシフト装置が切り替えられた場合に、登り勾配となっている走行路でのずり下がりを防止できる車両制御装置を提供することができる。
本実施形態に係る車両の構成図である。 要求駆動力と実駆動力を示す図である。 本実施形態に係る車両用ブレーキシステムの概略構成図である。 (a)は、車体速の変化を示す図、(b)は、実駆動力が一次遅れで緩やかに上昇する状態を示す図である。 (a)は、平たん路の側道から抜け出た車両が登り勾配の走行路を登坂する状態を示す模式図、(b)は、登り勾配の走行路を登坂するのに必要な登坂可能駆動力を示す図である。 (a)は、車体速の変化を示す図、(b)は、本実施形態において摩擦制動力が低下する状態を示す図である。 (a)は、走行路の路面勾配が小さく平たん路に近い場合に摩擦制動力が低下する状態を示す図、(b)は、走行路が平たん路である場合に摩擦制動力が低下する状態を示す図である。 設計変更例における摩擦制動力の変化を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態に係る車両の構成図である。
本実施形態に係る車両用ブレーキシステム10は、図1に示すように構成される車両1に備わる。車両1は、電動機200が動力源として備わる電気自動車である。車両1は、電動機200で発生する駆動力が駆動輪(例えば、右側前輪WFR,左側前輪WFL)に伝達されて走行する。電動機200で発生する駆動力を実駆動力Prealと称する。
電動機200は、車両制御装置150によって制御される。車両制御装置150は、電動機200の制御部(図示しないECU:Engine Control Unit等)に指令を与え、電動機200から出力される実駆動力Prealを調節する。
なお、車両1は、電動機200とともにエンジン(図示せず)が備わるハイブリッド車両であってもよい。
また、車両1は、後輪(左側後輪WRL,右側後輪WRR)が駆動輪であってもよいし、全ての車輪(WFR,WFL,WRL,WRR)が駆動輪であってもよい。
車両制御装置150は、ブレーキペダル12の踏み込み操作量に応じた制動力を車両用ブレーキシステム10で発生させる。車両用ブレーキシステム10で発生した制動力が車輪(WFR,WFL,WRL,WRR)の回転を停止させて車両1を停車させる。
シフト装置6bは、セレクトレバー6aを介して運転者に操作されて複数の走行レンジの1つを選択可能に構成される。
シフト装置6bは、車両1を後進させるレンジ(以下、後進レンジと称する)と、車両1を前進させるレンジ(ドライブレンジ等を含むレンジであり、以下、前進レンジと称する)を選択可能になっている。
このように、本実施形態のシフト装置6bは、車両1が前進する前進レンジと、車両1が後進する後進レンジと、を含んだ走行レンジの1つを選択可能に構成されている。シフト装置6bによって前進レンジが選択されたとき、車両制御装置150は車両1を前進状態に設定する。車両1は実駆動力Prealに応じて前進する。
シフト装置6bによって後進レンジが選択されたとき、車両制御装置150は車両1を後進状態に設定する。車両1は実駆動力Prealに応じて後進する。
車両制御装置150は変速装置(図示せず)を制御して車両1の前進状態と後進状態を切り替える。
以下、シフト装置6bによって選択された走行レンジを車両1の走行レンジとする。
なお、運転者が操作する操作子はセレクトレバー6aに限定されない。例えば、プッシュスイッチやロータリスイッチなどのスイッチ操作部が操作子であってもよい。
また、シフト装置6bが選択可能な走行レンジに、前進レンジや後進レンジと異なる他のレンジ(例えば、駐車用のパーキングレンジなど)が含まれていてもよい。
車両制御装置150は、アクセルペダル7の踏み込み操作量に応じた駆動力(要求駆動力Preq)を設定する。例えば、アクセルペダル7の踏み込み操作量と、要求駆動力Preqと、の関係を示すマップがあらかじめ設定されている。そして、車両制御装置150は、アクセルペダル7の踏み込み操作量にもとづいて当該マップを参照して要求駆動力Preqを設定する。
例えば、アクセルペダル7の踏み込み操作量を検出する図示しないセンサ(ストロークセンサ等)が備わり、車両制御装置150は当該センサから入力される検出信号によってアクセルペダル7の踏み込み操作量を算出するように構成される。
車両制御装置150は、設定した要求駆動力Preqに相当する実駆動力Prealを電動機200で発生させる。つまり、車両制御装置150は、要求駆動力Preq相当の実駆動力Prealが出力するように電動機200を制御する。電動機200が出力する実駆動力Prealは駆動輪(WFR,WFL)を駆動させる。これによって車両1が走行する。
さらに、本実施形態の車両1には、前後方向の加速度を検出する加速度センサ5が備わっている。加速度センサ5が加速度を検出して出力する検出信号は車両制御装置150に入力される。車両制御装置150は、加速度センサ5から入力される検出信号に基づいて車両1の加速度を算出する。
また、車両制御装置150は、加速度センサ5から入力される検出信号に基づいて車両1の前後方向の傾斜(前後傾斜角度θ)を算出する傾斜算出部151を有する。傾斜算出部151は、停車している車両1が傾斜したときに加速度センサ5が検出する重力加速度に基づいて車両1の前後傾斜角度θを算出する。そして、傾斜算出部151は、算出した車両1の前後傾斜角度θを路面勾配の推定値とする。つまり、車両制御装置150の傾斜算出部151は、加速度センサ5から入力される検出信号に基づいて路面勾配を推定可能に構成され、本実施形態において傾斜算出部151は勾配推定手段になる。
なお、本実施形態においては、車両1の前後方向に傾斜する路面の勾配を路面勾配とする。
図2は要求駆動力と実駆動力を示す図である。図2の縦軸は駆動力(P)を示し、横軸は時間(T)を示す。また、破線は要求駆動力Preqを示し、実線は実駆動力Prealを示す。図2は、図1に示す車両1が停車している場合など、電動機200が駆動力を発生していない状態でアクセルペダル7が踏み込み操作されたときの要求駆動力Preqと実駆動力Prealを示している。
停車している車両1(図1参照)のアクセルペダル7(図1参照)が踏み込み操作されたとき、車両制御装置150(図1参照)は、図2に破線で示すように、アクセルペダル7の踏み込み操作量に応じた駆動力(要求駆動力Preq)を設定する。
そして、車両制御装置150(図1参照)は、要求駆動力Preq相当の実駆動力Prealが出力されるように電動機200を制御する。このとき、車両制御装置150は、要求駆動力Preqの変化(立ち上がり)に対して、実駆動力Prealが所定の遅れをもって変化(追従)するように電動機200を制御する。図2に実線で示すように、車両制御装置150は、要求駆動力Preqの増大に対して実駆動力Prealが所定の遅れ(一次遅れ)で増大するように電動機200を制御する(P1部参照)。また、車両制御装置150は、要求駆動力Preqの減少に対して実駆動力Prealが一次遅れで減少するように電動機200を制御する(P2部参照)。このように、車両制御装置150は、要求駆動力Preq(破線)の変化に対して一次遅れで実駆動力Preal(実線)が変化するように電動機200を制御する。換言すると、車両制御装置150は、要求駆動力Preqに一次遅れフィルタを作用させて、要求駆動力Preqに対して一次遅れで実駆動力Prealが変化するように電動機200を制御する。
そして、要求駆動力Preqが変化したとき、所定の遅れ時間で実駆動力Prealが要求駆動力Preqに収束し、車両1(図1参照)は、要求駆動力Preq相当の実駆動力Prealで走行する。
要求駆動力Preqの変化に対する実駆動力Prealの応答が一次遅れになると、要求駆動力Preqが急変する場合における実駆動力Prealの急変が抑制される。そして、加速時のショックが軽減されるなど良好なドライブフィールが実現される。
図1に示す車両制御装置150は、例えば、いずれも図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成されるマイクロコンピュータ及び周辺機器からなる。そして、車両制御装置150は、あらかじめROMに記憶されているプログラムをCPUで実行し、電動機200や車両用ブレーキシステム10を制御する。
図3は本実施形態に係る車両用ブレーキシステムの概略構成図である。
図3に示すように、車両用ブレーキシステム10は、入力装置14と、ペダルストロークセンサStと、電動ブレーキアクチュエータ(モータシリンダ装置16)と、車両挙動安定化装置18(以下、VSA(ビークルスタビリティアシスト)装置18という、VSA;登録商標)と、を備えて構成されている。
入力装置14は、運転者によってブレーキペダル12等の操作子が操作されたときにその操作の入力に応じた液圧(ブレーキ液圧)を、作動液であるブレーキ液に発生させる。ペダルストロークセンサStは、ブレーキペダル12が踏み込み操作されたときの操作量(ストローク)を計測する。モータシリンダ装置16は、各車輪(WFR,WRL,WRR,WFL)のホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLに供給される作動圧(ブレーキ液圧)を作動液(ブレーキ液)に発生する。VSA装置18は、車両挙動の安定化を支援する。
本実施形態においては、車両用ブレーキシステム10に備わるモータシリンダ装置16がブレーキ液圧を発生する。したがって、車両用ブレーキシステム10が液圧発生装置になる。
これらの入力装置14、モータシリンダ装置16、及び、VSA装置18は、例えば、ホースやチューブ等の管材で形成された管路(液圧路)によって接続されている。また、バイ・ワイヤ式のブレーキシステムとして、入力装置14とモータシリンダ装置16とは、図示しないハーネスで電気的に接続されている。
このうち、液圧路について説明すると、図3中(中央やや下)の連結点A1を基準として、入力装置14の接続ポート20aと連結点A1とが第1配管チューブ22aによって接続されている。また、モータシリンダ装置16の出力ポート24aと連結点A1とが第2配管チューブ22bによって接続されている。さらに、VSA装置18の導入ポート26aと連結点A1とが第3配管チューブ22cによって接続されている。
図3中の他の連結点A2を基準として、入力装置14の他の接続ポート20bと連結点A2とが第4配管チューブ22dによって接続されている。また、モータシリンダ装置16の他の出力ポート24bと連結点A2とが第5配管チューブ22eによって接続されている。さらに、VSA装置18の他の導入ポート26bと連結点A2とが第6配管チューブ22fによって接続されている。
VSA装置18には、複数の導出ポート28a〜28dが設けられる。第1導出ポート28aは、第7配管チューブ22gによって右側前輪WFRに設けられたディスクブレーキ機構30aのホィールシリンダ32FRと接続される。第2導出ポート28bは、第8配管チューブ22hによって左側後輪WRLに設けられたディスクブレーキ機構30bのホィールシリンダ32RLと接続される。第3導出ポート28cは、第9配管チューブ22iによって右側後輪WRRに設けられたディスクブレーキ機構30cのホィールシリンダ32RRと接続される。第4導出ポート28dは、第10配管チューブ22jによって左側前輪WFLに設けられたディスクブレーキ機構30dのホィールシリンダ32FLと接続される。
この場合、各導出ポート28a〜28dに接続される配管チューブ22g〜22jによってブレーキ液がディスクブレーキ機構30a〜30dの各ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLに対して供給される。そして、各ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FL内のブレーキ液圧が上昇する。これによって、各ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLが作動し、対応する車輪(WFR,WRL,WRR,WFL)との摩擦力が高くなって制動力(摩擦制動力)が付与される。
したがって、本実施形態においては、摩擦制動力を発生するホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLが摩擦制動力発生装置になる。
また、右側前輪WFR、左側後輪WRL、右側後輪WRR、左側前輪WFLのそれぞれには、車輪速を検出する車輪速センサ35a,35b,35c,35dがそれぞれ備わる。各車輪速センサ35a,35b,35c,35dが各車輪の車輪速を計測して発生する計測信号は車両制御装置150に入力される。
車両制御装置150は、車輪速センサ35a,35b,35c,35dから入力される計測信号に基づいて車両1(図1参照)の車速(車体速Vc)を算出する。
本実施形態では、車体速Vcが正(Vc>0)のとき車両1が前進することを示し、車体速Vcが負(Vc<0)のとき車両1が後進することを示す。また、車体速Vcが「0」に近づくほど車両1が減速したことになる。
電動機200には回生制御装置201が接続されている。回生制御装置201は、駆動輪から電動機200に入力されるトルクで発電された電力(回生電力)をバッテリ202などの蓄電装置に充電する機能を有する。回生制御装置201は、車両制御装置150で制御される。電動機200で回生電力を発電させて制動力(回生制動力)を発生させる指令が車両制御装置150から入力されると、回生制御装置201は電動機200を回生の状態(回生状態)に切り替える。そして、回生制御装置201は、電動機200が発電する回生電力をバッテリ202に充電する。
また、回生制御装置201は、回生制動力の強さを調節可能に構成される。回生制御装置201は、電動機200に供給する界磁電流を変更して電動機200による回生電力の発電量を調節し、回生制動力の強さを調節する。このように、回生制御装置201は、電動機200に回生電力を発電させて回生制動力を発生させることができる。
なお、回生制御装置201が、電動機200を制御して回生制動力を発生させる技術は公知の技術を利用すればよい。
また、電動機200に実駆動力Prealを発生させる指令が車両制御装置150から入力されると、回生制御装置201は電動機200を力行の状態(力行状態)に切り替える。
本実施形態の電動機200は、車両制御装置150の指令に応じて、実駆動力Prealを発生する力行状態と、回生制動力を発生する回生状態と、が切り替わる。電動機200は、回生状態に切り替わるとバッテリ202に蓄電する電力(回生電力)を発電することで回生制動力を発生する。
入力装置14は、運転者によるブレーキペダル12の操作によってブレーキ液に液圧(ブレーキ液圧)を発生可能なタンデム式のマスタシリンダ34と、マスタシリンダ34に付設されたリザーバ(第1リザーバ36)とを有する。このマスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、シリンダチューブ38の軸方向に沿って所定間隔離間する2つのピストン(セカンダリピストン40a,プライマリピストン40b)が摺動自在に配設される。セカンダリピストン40aは、ブレーキペダル12に近接して配置され、プッシュロッド42を介してブレーキペダル12と連結される。また、プライマリピストン40bは、セカンダリピストン40aよりもブレーキペダル12から離間して配置される。
また、シリンダチューブ38の内壁には、一対のカップシール44Pa,44Pb、及び、一対のカップシール44Sa,44Sbが装着されている。一対のカップシール44Pa,44Pbはリング状を呈し、プライマリピストン40bの外周に摺接する。一対のカップシール44Sa,44Sbはリング状を呈し、セカンダリピストン40aの外周に摺接する。さらに、セカンダリピストン40aとプライマリピストン40bの間には、ばね部材50aが配設される。プライマリピストン40bとシリンダチューブ38の閉塞端側の側端部38aと間には、他のばね部材50bが配設される。
また、シリンダチューブ38の側端部38aからプライマリピストン40bの摺動方向に沿ってガイドロッド48bが延設され、プライマリピストン40bは、ガイドロッド48bにガイドされて摺動する。
また、プライマリピストン40bのセカンダリピストン40a側の端部からセカンダリピストン40aの摺動方向に沿ってガイドロッド48aが延設され、セカンダリピストン40aは、ガイドロッド48aにガイドされて摺動する。
そして、セカンダリピストン40aとプライマリピストン40bはガイドロッド48aで連結されて直列に配置される。
また、マスタシリンダ34のシリンダチューブ38には、2つのサプライポート(第2サプライポート46a、第1サプライポート46b)と、2つのリリーフポート(第2リリーフポート52a、第1リリーフポート52b)と、2つの出力ポート54a、54bとが設けられる。この場合、第2サプライポート46a、第1サプライポート46b及び第2リリーフポート52a、第1リリーフポート52bは、それぞれ合流して第1リザーバ36内の図示しないリザーバ室と連通するように設けられる。
さらに、セカンダリピストン40aの外周に摺接する一対のカップシール44Sa,44Sbは、セカンダリピストン40aの摺動方向に第2リリーフポート52aを挟んで配置される。また、プライマリピストン40bの外周に摺接する一対のカップシール44Pa,44Pbは、プライマリピストン40bの摺動方向に第1リリーフポート52bを挟んで配置される。
また、マスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、運転者がブレーキペダル12を踏み込む踏力に対応したブレーキ液圧を発生する第2圧力室56a及び第1圧力室56bが設けられる。第2圧力室56aは、第2液圧路58aを介して接続ポート20aと連通するように設けられる。第1圧力室56bは、第1液圧路58bを介して他の接続ポート20bと連通するように設けられる。つまり、第2液圧路58aは、第2圧力室56aの出力ポート54aと接続ポート20aを接続する。また、第1液圧路58bは、第1圧力室56bの出力ポート54bと接続ポート20bを接続する。
第1圧力室56bと第2圧力室56aの間は、一対のカップシール44Pa,44Pbによって液密に封じられる。また、第2圧力室56aのブレーキペダル12側は、一対のカップシール44Sa,44Sbによって液密に封じられる。
第1圧力室56bは、プライマリピストン40bの変位に応じたブレーキ液圧を発生するように構成され、第2圧力室56aは、セカンダリピストン40aの変位に応じたブレーキ液圧を発生するように構成される。
また、セカンダリピストン40aはブレーキペダル12とプッシュロッド42を介して連結され、ブレーキペダル12の動作にともなってシリンダチューブ38内を変位する。さらに、プライマリピストン40bは、セカンダリピストン40aの変位によって第2圧力室56aに発生するブレーキ液圧によって変位する。つまり、プライマリピストン40bはセカンダリピストン40aに応動して変位する。
マスタシリンダ34と接続ポート20aとの間であって、第2液圧路58aの上流側には圧力センサPmが配設される。また、第2液圧路58aの下流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第2遮断弁60aが設けられる。この圧力センサPmは、第2液圧路58a上において、第2遮断弁60aよりもマスタシリンダ34側である上流側のブレーキ液圧を計測するものである。
マスタシリンダ34と他の接続ポート20bとの間であって、第1液圧路58bの上流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第1遮断弁60bが設けられる。また、第1液圧路58bの下流側には、圧力センサPpが設けられる。この圧力センサPpは、第1液圧路58b上において、第1遮断弁60bよりもホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FL側である下流側のブレーキ液圧を計測するものである。
この第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bにおけるノーマルオープンとは、ノーマル位置(通電されていないときの弁体の位置)が開位置の状態(常時開)となるように構成されたバルブをいう。なお、図3において、第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bは、ソレノイドが通電されて、図示しない弁体が作動した閉弁状態をそれぞれ示している。
マスタシリンダ34と第1遮断弁60bとの間の第1液圧路58bには、第1液圧路58bから分岐する分岐液圧路58cが設けられる。分岐液圧路58cには、ノーマルクローズタイプ(常閉型)のソレノイドバルブからなる第3遮断弁62と、ストロークシミュレータ64とが直列に接続される。この第3遮断弁62におけるノーマルクローズとは、ノーマル位置(通電されていないときの弁体の位置)が閉位置の状態(常時閉)となるように構成されたバルブをいう。なお、図3において、第3遮断弁62は、ソレノイドが通電されて、図示しない弁体が作動した開弁状態を示している。
このストロークシミュレータ64は、バイ・ワイヤ制御時に、ブレーキペダル12の踏み込み操作に対してストロークと反力を与えて、あたかも踏力によって制動力が発生しているかのように運転者に思わせる装置であり、第1液圧路58b上であって、第1遮断弁60bよりもマスタシリンダ34側に配置されている。ストロークシミュレータ64には、分岐液圧路58cに連通する液圧室65が設けられ、液圧室65を介して、マスタシリンダ34の第1圧力室56bから導出されるブレーキ液(ブレーキフルード)が吸収可能に設けられる。
また、ストロークシミュレータ64は、互いに直列に配置されたばね定数の高い第1リターンスプリング66aとばね定数の低い第2リターンスプリング66bと、第1及び第2リターンスプリング66a,66bによって付勢されるシミュレータピストン68とを備え、ブレーキペダル12の踏み込み前期時にペダル反力の増加勾配を低く設定し、踏み込み後期時にペダル反力を高く設定してブレーキペダル12のペダルフィーリングが、既存のマスタシリンダ34を踏み込み操作したときのペダルフィーリングと同等になるように設けられている。
つまり、ストロークシミュレータ64は、第1圧力室56bから導出されるブレーキ液の液圧に応じた反力を発生し、この反力を、マスタシリンダ34を介してブレーキペダル12に与えるように構成される。
液圧路は、大別すると、第2液圧系統70aと第1液圧系統70bから構成される。第2液圧系統70aは、マスタシリンダ34の第2圧力室56aと複数のホィールシリンダ32FR,32RLとを接続する。第1液圧系統70bは、マスタシリンダ34の第1圧力室56bと複数のホィールシリンダ32RR、32FLとを接続する。
第2液圧系統70aは、入力装置14の第2液圧路58aと、配管チューブ22a,22b,22c,22g,22hとによって構成される。
第1液圧系統70bは、入力装置14の第1液圧路58bと、配管チューブ22d,22e,22f,22i,22jとによって構成される。
モータシリンダ装置16は、電動機(電動モータ72)と、アクチュエータ機構74と、アクチュエータ機構74によって付勢されるシリンダ機構76と、を有する。
アクチュエータ機構74は、電動モータ72の出力軸72b側に設けられ、ギヤ機構(減速機構)78とボールねじ構造体80とを有する。ギヤ機構78は、複数のギヤが噛合して電動モータ72の回転駆動力を伝達する。ボールねじ構造体80は、ギヤ機構78を介して回転駆動力が伝達されることで軸方向に沿って進退動作するボールねじ軸80a及びボール80bを含む。ボールねじ構造体80は、ギヤ機構78とともにアクチュエータハウジング172の機構収納部173aに収納される。
シリンダ機構76は、略円筒状のシリンダ本体82と、シリンダ本体82に付設された第2リザーバ84とを有する。第2リザーバ84は、入力装置14のマスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36と配管チューブ86で接続され、第1リザーバ36内に貯留されたブレーキ液が配管チューブ86を介して第2リザーバ84内に供給されるように設けられる。なお、配管チューブ86に、ブレーキ液を貯留するタンクが備わっていてもよい。
そして、略円筒状を呈するシリンダ本体82の開放された端部(開放端)がハウジング本体172Fとハウジングカバー172Rからなるアクチュエータハウジング172に嵌合してシリンダ本体82とアクチュエータハウジング172が連結され、モータシリンダ装置16が構成される。
シリンダ本体82内には、シリンダ本体82の軸方向に沿って所定間隔離間する第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bが摺動自在に配設される。第2スレーブピストン88aは、ボールねじ構造体80側に近接して配置され、ボールねじ軸80aの一端部に当接してボールねじ軸80aと一体的に矢印X1又はX2方向に変位する。また、第1スレーブピストン88bは、第2スレーブピストン88aよりもボールねじ構造体80側から離間して配置される。
以下、X1の側を前方、X2の側を後方とする。
また、電動モータ72は、シリンダ本体82と別体に形成されるモータケーシング72aで覆われて構成される。電動モータ72は、出力軸72bが第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bの摺動方向(軸方向)と略平行になるように配置される。そして、出力軸72bの回転駆動がギヤ機構78を介してボールねじ構造体80に伝達されるように構成される。
ギヤ機構78は、例えば、第1ギヤ78aと、第3ギヤ78cと、第2ギヤ78bと、の3つのギヤで構成される。第1ギヤ78aは、電動モータ72の出力軸72bに取り付けられる。第3ギヤ78cは、ボールねじ軸80aを軸方向に進退動作させるボール80bをボールねじ軸80aの軸線を中心に回転させる。第3ギヤ78cはボールねじ軸80aの軸線を中心に回転する。第2ギヤ78bは、第1ギヤ78aの回転を第3ギヤ78cに伝達する。
アクチュエータ機構74は、前記した構造によって、電動モータ72の出力軸72bの回転駆動力をボールねじ軸80aの進退駆動力(直線駆動力)に変換する。
第1スレーブピストン88bの外周面には、環状段部を介して、一対のスレーブカップシール90a,90bがそれぞれ装着される。一対のスレーブカップシール90a,90bの間には、後記するリザーバポート92bと連通する第1背室94bが形成される。
なお、第2及び第1スレーブピストン88a,88bの間には、第2リターンスプリング96aが配設され、第1スレーブピストン88bとシリンダ本体82の側端部と間には、第1リターンスプリング96bが配設される。
また、第2スレーブピストン88aの外周面と機構収納部173aとの間を液密にシールするとともに、第2スレーブピストン88aをその軸方向に対して移動可能にガイドする環状のガイドピストン90cが、第2スレーブピストン88aの後方に備わっている。ガイドピストン90cはシール部材として機能し、シリンダ本体82を閉塞する。第2スレーブピストン88aが貫通するガイドピストン90cの内周面には、図示しないスレーブカップシールが装着される。このスレーブカップシールによって、第2スレーブピストン88aとガイドピストン90cの間が液密に構成されることが好ましい。さらに、第2スレーブピストン88aの前方の外周面には、環状段部を介して、スレーブカップシール90bが装着される。
この構成によって、シリンダ本体82の内部に充填されるブレーキ液がガイドピストン90cによってシリンダ本体82に封入され、アクチュエータハウジング172の側に流れ込まないように構成されている。
なお、ガイドピストン90cとスレーブカップシール90bの間には、後記するリザーバポート92aと連通する第2背室94aが形成される。
シリンダ機構76のシリンダ本体82には、2つのリザーバポート92a,92bと、2つの出力ポート24a,24bとが設けられる。この場合、リザーバポート92a(92b)は、第2リザーバ84内の図示しないリザーバ室と連通するように設けられる。
また、シリンダ本体82内には、第2液圧室98aと、第1液圧室98bが設けられる。第2液圧室98aは、出力ポート24aからホィールシリンダ32FR,32RL側へ出力されるブレーキ液圧を制御する。第1液圧室98bは、他の出力ポート24bからホィールシリンダ32RR,32FL側へ出力されるブレーキ液圧を制御する。
この構成によると、ブレーキ液が封入される第2背室94a、第1背室94b、第2液圧室98a、及び第1液圧室98bは、シリンダ本体82におけるブレーキ液の封入部になる。
第2スレーブピストン88aと第1スレーブピストン88bとの間には、規制手段100が設けられる。規制手段100は、第2スレーブピストン88aと第1スレーブピストン88bの最大ストローク(最大変位距離)と最小ストローク(最小変位距離)とを規制する。さらに、第1スレーブピストン88bには、ストッパピン102が設けられる。ストッパピン102は、第1スレーブピストン88bの摺動範囲を規制して、第2スレーブピストン88a側へのオーバーリターンを阻止する。これによって、特にマスタシリンダ34で制動するバックアップ時において、1つの系統が失陥したときに、他の系統の失陥が防止される。
VSA装置18は、公知のものからなり、第2ブレーキ系110aと、第1ブレーキ系110bとを有する。第2ブレーキ系110aは、右側前輪WFR及び左側後輪WRLのディスクブレーキ機構30a,30b(ホィールシリンダ32FR,32RL)に接続された第2液圧系統70aを制御する。第1ブレーキ系110bは、右側後輪WRR及び左側前輪WFLのディスクブレーキ機構30c、30d(ホィールシリンダ32RR,32FL)に接続された第1液圧系統70bを制御する。なお、第2ブレーキ系110aは、左側前輪WFL及び右側前輪WFRに設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第1ブレーキ系110bは、右側後輪WRR及び左側後輪WRLに設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。さらに、第2ブレーキ系110aは、車体片側の右側前輪WFR及び右側後輪WRRに設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第1ブレーキ系110bは、車体片側の左側前輪WFL及び左側後輪WRLに設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。
この第2ブレーキ系110a及び第1ブレーキ系110bは、それぞれ同一構造からなる。そこで、第2ブレーキ系110aと第1ブレーキ系110bで対応するものには同一の参照符号を付している。また、第2ブレーキ系110aの説明を中心にして、第1ブレーキ系110bの説明を括弧書きで付記する。
第2ブレーキ系110a(第1ブレーキ系110b)は、ホィールシリンダ32FR,32RL(32RR,32FL)に対して、共通する管路(第1共通液圧路112及び第2共通液圧路114)を有する。このうち、第1共通液圧路112は、ホィールシリンダ32FR,32RL(32RR,32FL)にブレーキ液圧を供給する供給路となる。
VSA装置18は、レギュレータバルブ116と、第1チェックバルブ118と、第1インバルブ120と、第2チェックバルブ122と、第2インバルブ124と、第3チェックバルブ126とを備える。
レギュレータバルブ116は、導入ポート26a(26b)と第1共通液圧路112との間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる。第1チェックバルブ118は、レギュレータバルブ116と並列に配置され導入ポート26a(26b)側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から導入ポート26a(26b)側へのブレーキ液の流通を阻止する)。第1インバルブ120は、第1共通液圧路112と第1導出ポート28a(第4導出ポート28d)との間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる。第2チェックバルブ122は、第1インバルブ120と並列に配置され第1導出ポート28a(第4導出ポート28d)側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第1導出ポート28a(第4導出ポート28d)側へのブレーキ液の流通を阻止する)。第2インバルブ124は、第1共通液圧路112と第2導出ポート28b(第3導出ポート28c)との間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる。第3チェックバルブ126は、第2インバルブ124と並列に配置され第2導出ポート28b(第3導出ポート28c)側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第2導出ポート28b(第3導出ポート28c)側へのブレーキ液の流通を阻止する)。
第1インバルブ120及び第2インバルブ124は、ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLに、ブレーキ液圧を供給する管路(第1共通液圧路112)を開閉する開閉手段である。そして、第1インバルブ120が閉弁すると、ホィールシリンダ32FR,32FLへの第1共通液圧路112からのブレーキ液圧の供給が遮断される。また、第2インバルブ124が閉弁すると、ホィールシリンダ32RR,32RLへの第1共通液圧路112からのブレーキ液圧の供給が遮断される。
さらに、VSA装置18は、第1アウトバルブ128と、第2アウトバルブ130と、リザーバ装置132と、第4チェックバルブ134と、ポンプ136と、吸入弁138及び吐出弁140と、モータMと、サクションバルブ142とを備える。
第1アウトバルブ128は、第1導出ポート28a(第4導出ポート28d)と第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる。第2アウトバルブ130は、第2導出ポート28b(第3導出ポート28c)と第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる。リザーバ装置132は、第2共通液圧路114に接続される。第4チェックバルブ134は、第1共通液圧路112と第2共通液圧路114との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第2共通液圧路114側へのブレーキ液の流通を阻止する)。ポンプ136は、第4チェックバルブ134と第1共通液圧路112との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へブレーキ液を供給する。吸入弁138及び吐出弁140は、ポンプ136の前後に設けられる。モータMはポンプ136を駆動する。サクションバルブ142は、第2共通液圧路114と導入ポート26a(26b)との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる。
なお、第2ブレーキ系110aにおいて、導入ポート26aに近接する管路(液圧路)上には、圧力センサPhが設けられる。圧力センサPhは、モータシリンダ装置16の出力ポート24aから出力され、モータシリンダ装置16の第2液圧室98aで制御されたブレーキ液圧を計測する。各圧力センサPm,Pp,Phで計測された計測信号は、車両制御装置150に入力される。また、VSA装置18では、VSA制御のほか、ABS(アンチロックブレーキシステム)も制御可能である。
さらに、VSA装置18に代えて、ABS機能のみを搭載するABS装置が接続される構成であってもよい。
車両用ブレーキシステム10は、基本的に以上のように構成される。次にその作用効果について説明する。
車両用ブレーキシステム10が正常に機能する正常時には、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bが励磁されて弁閉状態となる。また、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第3遮断弁62が励磁されて弁開状態となる。従って、第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bによって第2液圧系統70a及び第1液圧系統70bが遮断されている。このため、入力装置14のマスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧がディスクブレーキ機構30a〜30dのホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLに伝達されることはない。
このとき、マスタシリンダ34の第1圧力室56bで発生したブレーキ液圧は、分岐液圧路58c及び弁開状態にある第3遮断弁62を経由してストロークシミュレータ64の液圧室65に供給される。この液圧室65に供給されたブレーキ液圧によってシミュレータピストン68が第1及び第2リターンスプリング66a,66bのばね力に抗して変位することにより、ブレーキペダル12のストロークが許容される。さらに、擬似的なペダル反力を発生させてブレーキペダル12に付与される。この結果、運転者にとって違和感のないブレーキフィーリングが得られる。
このようなシステム状態において、車両制御装置150は、運転者によるブレーキペダル12の踏み込みを検出すると制動時と判定する。そして車両制御装置150は、モータシリンダ装置16の電動モータ72を駆動させてアクチュエータ機構74を付勢し、第2リターンスプリング96a及び第1リターンスプリング96bのばね力に抗して第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bを図3中の矢印X1方向に向かって変位させる。この第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bの変位によって第2液圧室98a及び第1液圧室98b内のブレーキ液がバランスするように加圧されて所望のブレーキ液圧が発生する。
具体的に、車両制御装置150は、ペダルストロークセンサStの計測値に応じてブレーキペダル12の踏み込み操作量(以下、適宜「ブレーキ操作量」と称する)を算出する。そして車両制御装置150は、算出したブレーキ操作量に基づいて、回生制動力を考慮した上で目標となるブレーキ液圧を設定し、設定したブレーキ液圧をモータシリンダ装置16に発生させる。
車両制御装置150は、ブレーキ操作量に基づいて、目標となる制動力(運転者が要求する要求制動力Breq)を設定する。例えば、ブレーキ操作量と要求制動力Breqの関係を示すマップが予め設定されて車両制御装置150の記憶部に記憶されている構成とすれば、車両制御装置150は当該マップを参照することによってブレーキ操作量に対応する要求制動力Breqを設定できる。
また、車両制御装置150は、バッテリ202の充電率にもとづいて、回生制動力の発生が可能か否かを判定する。車両制御装置150は、バッテリ202の充電率が所定の閾値以下のときに回生制動力の発生が可能と判定する。回生制動力の発生が可能と判定した場合、車両制御装置150は、回生制御装置201に指令を与えて、電動機200が発生する電力をバッテリ202に充電するように回生制御装置201を切り替える。つまり、車両制御装置150は、電動機200を回生状態に切り替える。
また、車両制御装置150は、電動機200が回生電力を発電することで生じる回生制動力を、設定した要求制動力Breqから減算した制動力を算出し、算出した制動力を摩擦制動力の目標値に設定とする。さらに、車両制御装置150は、設定した目標値の摩擦制動力を発生させるブレーキ液圧を設定する。
そして、車両制御装置150は回生制御装置201を介して電動機200を回生制御し、駆動輪(WFR,WFL)に回生制動力を付与する。さらに、車両制御装置150は、モータシリンダ装置16を制御して、設定したブレーキ液圧を発生させる。これによって、モータシリンダ装置16で発生したブレーキ液圧が導入ポート26a,26bからVSA装置18に供給され、さらに、VSA装置18から各ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLに供給されて、摩擦制動力が全ての車輪、すなわち、駆動輪(WFR,WFL)と非駆動輪(WRL,WRR)に付与される。
つまり、本実施形態の車両用ブレーキシステム10は、車両制御装置150が設定するブレーキ液圧をモータシリンダ装置16が発生し、さらに、モータシリンダ装置16が発生したブレーキ液圧を各ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLに供給して全ての車輪に摩擦制動力が付与される。
このように、制動時の車両用ブレーキシステム10は、駆動輪(WFR,WFL)に回生制動力と摩擦制動力が付与され、非駆動輪(WRR,WRL)に摩擦制動力が付与される。
なお、車両制御装置150は、バッテリ202の充電率が所定の閾値より高い場合に回生制動力の発生が不可能と判定する。この場合、車両制御装置150は、要求制動力Breqを摩擦制動力の目標値とする。そして、車両制御装置150は、モータシリンダ装置16を制御して目標値に相当する摩擦制動力を発生させる。これによって、駆動輪(WFR,WFL)と非駆動輪(WRR,WRL)に摩擦制動力が付与される。
なお、本実施形態では、バッテリ202の充電率が所定の閾値より高い状態を「蓄電装置(バッテリ202)の所定の状態」とする。そして、車両制御装置150は、バッテリ202の充電率が所定の閾値より高い状態のときに回生制動力に替わって摩擦制動力を発生させる。
本実施形態における「所定の状態」は、バッテリ202が充電不可能な状態を示す。したがって、「蓄電装置(バッテリ202)の所定の状態」は、充電率が所定の閾値より高い状態のほか、例えば、経年劣化などで充電できなくなった状態なども含むものとする。車両制御装置150がバッテリ202の経年劣化を判定する方法としては、バッテリ202が車両1に搭載されてからの期間を車両制御装置150が積算し、その積算値が所定の閾値を越えた時点で車両制御装置150がバッテリ202の経年劣化を判定するなどの方法がある。
また、車両制御装置150は、アクセルペダル7(図1参照)が解放されたとき、エンジンブレーキに相当する制動力を発生させる。車両制御装置150は、アクセルペダル7が解放されたとき、発生させる制動力の目標値(目標制動力Btgt)を設定する。車両制御装置150は、車両1(図1参照)の車体速Vc等にもとづいて目標制動力Btgtを設定する。例えば、車体速Vcと目標制動力Btgtの関係を示すマップが予め設定されて車両制御装置150の記憶部に記憶されている構成とすれば、車両制御装置150は当該マップを参照することによって車体速Vcに対応する目標制動力Btgtを設定できる。
アクセルペダル7(図1参照)が解放されたとき、車両制御装置150は、回生制動力の発生が可能か否かを判定する。車両制御装置150は、回生制動力の発生が可能と判定した場合、回生制御装置201に指令を与えて電動機200を回生状態に切り替える。そして車両制御装置150は、電動機200が回生電力を発電することで生じる回生制動力で目標制動力Btgtに相当する制動力を発生する。これによって、車両1にエンジンブレーキ相当の回生制動力が発生する。
一方、回生制動力の発生が不可能と判定した場合、車両制御装置150は、目標制動力Btgtを摩擦制動力の目標値とする。そして、車両制御装置150は、モータシリンダ装置16を制御して目標制動力Btgtに相当する摩擦制動力を発生させる。これによって、車両1にエンジンブレーキ相当の摩擦制動力が発生する。
このように、車両制御装置150は、アクセルペダル7(図1参照)が解放されたときに、エンジンブレーキに相当する制動力を回生制動力又は摩擦制動力で発生させる。
なお、ブレーキペダル12の踏み込み操作量(ブレーキ操作量)を計測する操作量計測手段はペダルストロークセンサStに限定されるものではなく、ブレーキペダル12の踏み込み操作量を計測可能なセンサであればよい。例えば、操作量計測手段を圧力センサPmとして、圧力センサPmが計測するブレーキ液圧をブレーキペダル12の踏み込み操作量に変換する構成であってもよいし、図示しない踏力センサによってブレーキペダル12の踏み込み操作量(ブレーキ操作量)を計測する構成であってもよい。
モータシリンダ装置16における第2液圧室98a及び第1液圧室98bのブレーキ液圧は、VSA装置18の弁開状態にある第1、第2インバルブ120,124を介してディスクブレーキ機構30a〜30dのホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLに伝達される。このブレーキ液圧でホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLが作動する。このようにホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FLが作動することによって各車輪(WFR,WRL,WRR,WFL)に所望の制動力が付与される。
換言すると、本実施形態に係る車両用ブレーキシステム10では、モータシリンダ装置16やバイ・ワイヤ制御する車両制御装置150等が作動可能な正常時において、運転者がブレーキペダル12を踏むことでブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ34と各車輪を制動するディスクブレーキ機構30a〜30d(ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FL)との連通が第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bで遮断される。この状態で、モータシリンダ装置16が発生するブレーキ液圧でディスクブレーキ機構30a〜30dを作動させるという、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤ方式のブレーキシステムがアクティブになる。
一方、モータシリンダ装置16等が作動不能となる異常時では、第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bをそれぞれ弁開状態、第3遮断弁62を弁閉状態としマスタシリンダ34で発生するブレーキ液圧をディスクブレーキ機構30a〜30d(ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FL)に伝達し、ディスクブレーキ機構30a〜30d(ホィールシリンダ32FR,32RL,32RR,32FL)を作動させるという、いわゆる旧来の液圧式のブレーキシステムがアクティブになる。
車両制御装置150は、図3に示す車両用ブレーキシステム10を制御して、ブレーキペダル12の踏み込み操作量に応じた制動力(摩擦制動力,回生制動力)を発生させる。また、車両制御装置150は、アクセルペダル7(図1参照)が解放されたとき、車両用ブレーキシステム10を制御してエンジンブレーキに相当する制動力(摩擦制動力,回生制動力)を発生させる。
以上のように構成される車両1(図1参照)において、運転者がシフト装置6b(図1参照)を操作して後進レンジを選択すると、車両制御装置150は車両1を後進状態に設定する。また、車両制御装置150は、アクセルペダル7(図1参照)の踏み込み操作量に応じた要求駆動力Preqを設定する。さらに、車両制御装置150は、要求駆動力Preq相当の実駆動力Prealを電動機200(図1参照)に発生させる。これによって、車両1は、アクセルペダル7の踏み込み操作量に応じた実駆動力Prealで後進する。
図4の(a)は、車体速の変化を示す図、(b)は、実駆動力が一次遅れで緩やかに上昇する状態を示す図である。図4の(a)は、縦軸が車体速Vcを示し、横軸が時間(T)を示す。図4の(b)は、縦軸が駆動力(P)を示し、横軸が時間(T)を示す。また、破線が要求駆動力Preqを示し、実線が実駆動力Prealを示す。なお、図4の(b)には、摩擦制動力BPfが負の駆動力として示されている。
後進している車両1(図1参照)を前進させる場合、運転者は、ブレーキペダル12(図1参照)を踏み込み操作して車両1に制動力を発生させ、車両1が停車してからシフト装置6b(図1参照)を操作して車両1の前進を選択することが望ましい。
しかしながら、後進する車両1(図1参照)が停車しない状態で、アクセルペダル7(図1参照)が踏み込み操作されたままシフト装置6b(図1参照)が操作されて前進レンジが選択される場合がある。
シフト装置6bで選択される走行レンジが後進レンジから前進レンジに切り替わったときに車両1が後進している場合(後進速度が発生している場合)、車両制御装置150(図1参照)は車両1に制動力を発生させる。このとき、バッテリ202(図1参照)の充電率が所定の閾値以下であれば、車両制御装置150は電動機200を回生状態に切り替えて回生制動力を発生させる。
また、車両制御装置150は、シフト装置6bが操作されて前進レンジが選択されたときに車両1を前進状態に設定する。このとき、車両制御装置150は、アクセルペダル7の踏み込み操作量に応じた要求駆動力Preqを設定する。
そして、車両制御装置150(図1参照)は、図4の(a)に示すように、車体速Vcが正の方向に増大して(後進している車両1が減速して)、車両1(図1参照)が停車したと判定する所定速度(停車判定速度Vc0と称する)に達したとき、回生制御装置201(図1参照)に指令を与えて電動機200を力行状態に切り替える。そして、車両制御装置150は、図4の(b)に示すように、力行状態に切り替わった電動機200を制御して、要求駆動力Preqに相当する実駆動力Prealを出力させる。停車判定速度Vc0は、車両1(図1参照)が停車したと車両制御装置150が判定する速度であって本実施形態では「0」とする。
本実施形態の車両1(図1参照)は、車体速Vcが停車判定速度Vc0以下のときに制動力が発生している。したがって、車両制御装置150(図1参照)は、車体速Vcが停車判定速度Vc0以下のときに車両1が制動状態Stt1であるとする。また、車体速Vcが停車判定速度Vc0より大きいときは車両1に制動力が発生しない。そして車両制御装置150は、車体速Vcが停車判定速度Vc0より大きいときに車両1が制動状態Stt1ではない通常状態Stt0とする。
つまり、車両1は、所定速度(停車判定速度Vc0)まで減速したときに制動状態Stt1から通常状態Stt0へ移行する。停車判定速度Vc0が「0」の場合、車両1は停車したときに制動状態Stt1から通常状態Stt0へ移行する。
車両1の走行レンジが前進レンジに切り替わったときにバッテリ202(図3参照)の充電率が所定の閾値より高い場合、車両制御装置150(図1参照)は電動機200(図1参照)を制御して実駆動力Prealを低減し、さらに、モータシリンダ装置16(図3参照)を制御して摩擦制動力BPfを発生させる。車両1は制動状態Stt1になる。
制動状態Stt1の車両1において車体速Vcが停車判定速度Vc0まで増大したとき(後進速度が所定速度まで低下したとき)、車両制御装置150は摩擦制動力BPfの発生を停止させる。車両1は制動状態Stt1から通常状態Stt0に移行する。
また、車両制御装置150は、電動機200(図1参照)を制御して要求駆動力Preqに相当する実駆動力Prealを出力させる。このとき、車両制御装置150は、要求駆動力Preqに対して実駆動力Prealが一次遅れになるように、一次遅れフィルタを作用させて実駆動力Prealを立ち上げる。
図4の(a)に示すように、後進している車両1(図1参照)において時刻t0でシフト装置6b(図1参照)が操作されて前進レンジが選択されると、車両制御装置150は、回生制動力の発生が可能か否かを判定する。車両制御装置150は、例えば、バッテリ202(図1参照)の充電率が所定の閾値より高いとき、回生制動力の発生が不可能と判定する。そして、回生制動力の発生が不可能と判定した場合、車両制御装置150(図1参照)は、図4の(b)に示すように、電動機200(図1参照)を制御して実駆動力Prealを低減して「0(ゼロ)」に近づける。図4の(b)には実駆動力Prealが「0」まで低減する状態が図示されているが、車両制御装置150は、実駆動力Prealが「0」の近傍まで低減した状態にする。また、車両制御装置150はモータシリンダ装置16(図3参照)を制御して摩擦制動力BPfを発生する。車両1が制動状態Stt1になって、負の車体速Vcが正の方向に増大する(後進速度が低下する)。このとき、車両制御装置150は、車両1を後進状態から前進状態に切り替える。さらに、車両制御装置150はアクセルペダル7(図1参照)の踏み込み操作量に応じて要求駆動力Preqを設定する。
なお、時刻t0で車両制御装置150は、踏み込み操作された状態のアクセルペダル7に応じた要求駆動力Preqに相当する摩擦制動力BPfを発生する(摩擦制動力BPfの大きさと要求駆動力Preqの大きさが同等になる)。
時刻t1で車体速Vcが停車判定速度Vc0まで増大すると、車両制御装置150(図1参照)は車両1(図1参照)が停車したと判定し、モータシリンダ装置16(図3参照)に指令を与えて摩擦制動力BPfの発生を停止する。図4の(b)に示すように、車両1が通常状態Stt0に移行して時刻t1で摩擦制動力BPfが「0(ゼロ)」になる。また、車両制御装置150は、時刻t1で電動機200(図1参照)を力行状態に切り替える。さらに車両制御装置150は、「0」になっている実駆動力Prealを要求駆動力Preqまで上昇させる。車両制御装置150は、図4の(b)に実線で示すように、電動機200(図1参照)が出力する実駆動力Prealを要求駆動力Preqまで立ち上げる。このとき、車両制御装置150は、一次遅れフィルタを作用させて実駆動力Prealを立ち上げる。
そして、車両制御装置150は、時刻t2で、実駆動力Prealが要求駆動力Preqに達した(収束した)と判定すると、実駆動力Prealを要求駆動力Preqに維持する。これによって、要求駆動力Preqに相当する実駆動力Prealが電動機200で発生し、車両1(図1参照)は、アクセルペダル7(図1参照)の踏み込み操作量に応じて走行する。
このように、本実施形態の車両制御装置150(図1参照)は、時刻t1で車体速Vcが停車判定速度Vc0まで増大すると電動機200(図1参照)を力行状態に切り替える。さらに車両制御装置150は、「0」になっている(「0」の近傍まで低減している)実駆動力Prealを要求駆動力Preqまで上昇させる。このとき、車両制御装置150は、一次遅れフィルタを作用させ、要求駆動力Preqに対して一次遅れで実駆動力Prealを立ち上げる。これによって、「0」(又は「0」の近傍)まで低下した実駆動力Prealが緩やかに増大する。そして、車両1の進行方向が、後進から前進に急変することが抑制されて搭乗者が受けるショックが軽減される。
車両制御装置150(図1参照)が、図4の(b)に示すように実駆動力Prealを低減するのは、バッテリ202(図1参照)の充電率が所定の閾値より高いときのみとする。なお、車両制御装置150が実駆動力Prealを低減するのは、バッテリ202の充電率が所定の閾値より高い場合や、低温時などでバッテリ202へ充電ができずに回生制動力の圧制が不可能な状態と判定した場合である。
図5の(a)は、平たん路の側道から抜け出た車両が登り勾配の走行路を登坂する状態を示す模式図、(b)は、登り勾配の走行路を登坂するのに必要な登坂可能駆動力を示す図である。
図5の(b)に破線で示す登坂可能駆動力Pupは、車両1が登り勾配の走行路9aを登るのに必要な駆動力である。登坂可能駆動力Pupは、走行路9aの勾配(路面勾配)に応じて決定される。
本実施形態では、路面勾配が車両1(図1参照)の前方に向かって登り勾配になっている走行路9aを登り勾配の走行路9aとする。
図5の(a)に示すように、登り勾配の走行路9aから平たん路の側道9b(駐車スペース等)が分岐している場合(右図参照)において、側道9bに停車している車両1(停車位置Lo0)が後進して走行路9aに入線し、そのまま前進して登り勾配の走行路9aを登坂することがある。この場合、運転者は側道9bから走行路9aに車両1が入線した位置(第1位置Lo1)でシフト装置6b(図1参照)を操作して後進レンジから前進レンジに切り替えることがある。したがって、車両1は時刻t0で第1位置Lo1(走行路9a)にある。図5の(b)に示すように、車両制御手段150(図1参照)は、時刻t0でバッテリ202(図3参照)の充電率が所定の閾値より高い場合は摩擦制動力BPfを発生する。そして、図4の(a)に示すように、時刻t1で車体速Vcが停車判定速度Vc0に達すると車両制御装置150は摩擦制動力BPfの発生を停止する。
図5の(a)に示すように、時刻t1で車両1は、走行路9a上で第1位置Lo1より下がった第2位置Lo2にある。また、図5の(b)に示すように時刻t1で実駆動力Prealは登坂可能駆動力Pupより小さく、摩擦制動力BPfが「0」である。このため、車両1は、図5の(a)に示すように、第2位置Lo2から更に走行路9aをずり下がる。
実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupに達する時刻t1’まで車両1は走行路9aをずり下がって後進し、時刻t1’で車両1は第3位置Lo3に到達する。時刻t1’で実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupに達すると、車両1は第3位置Lo3から前進して登り勾配の走行路9aを登坂する。
このように、車体速Vcが停車判定速度Vc0に達する時刻t1で摩擦制動力BPfの発生が停止すると、登り勾配の走行路9aでは車両1がずり下がって後進してしまう。特に実駆動力Prealが緩やかに増大すると、走行路9aで車両1がずり下がる距離(第2位置Lo2から第3位置Lo3までの距離)が長くなる。
そこで、本実施形態の車両制御装置150(図1参照)は、登り勾配の走行路9aで車両1の進行方向が後進から前進に切り替わる際のずり下がりによる後進を抑制するように車両用ブレーキシステム10(図1参照)を制御する。
図6の(a)は、車体速の変化を示す図、(b)は、本実施形態において摩擦制動力が低下する状態を示す図である。
なお、説明を簡単にするために、図6の(b)において摩擦制動力BPfは大きさを示すものとして駆動力(P)の正側に太い破線で記載している。
図6の(b)に示すように、本実施形態の車両制御装置150(図1参照)は、後進している車両1(図5の(a)参照)において時刻t0でシフト装置6b(図1参照)が操作されて前進レンジが選択されると回生制動力の発生が可能か否かを判定する。回生制動力の発生が不可能と判定した場合、車両制御装置150は電動機200(図1参照)を制御して実駆動力Prealを低減し、さらに、モータシリンダ装置16(図3参照)を制御して摩擦制動力BPfを発生する。車両1は制動状態Stt1になる。このとき、アクセルペダル7(図1参照)が踏み込み操作された状態であれば、車両制御装置150はアクセルペダル7の踏み込み操作量に対応する要求駆動力Preqと同等の摩擦制動力BPfを発生する。
図6の(a)に示すように、時刻t1で車体速Vcが停車判定速度Vc0まで増大すると(車体速Vcが「0」になると)、車両制御装置150(図1参照)は、モータシリンダ装置16(図3参照)に指令を与えて摩擦制動力BPfの発生を停止する。また、車両制御装置150は、電動機200(図1参照)を制御し、実駆動力Prealを要求駆動力Preqまで増大させる。車両制御装置150は一次遅れとなるように実駆動力Prealを増大する。車両1は制動状態Stt1から通常状態Stt0に移行する。このとき、車両1(図5の(a)参照)が登り勾配の走行路9a上にある場合、車両制御装置150は、摩擦制動力BPfが漸減するようにモータシリンダ装置16を制御する。
例えば、図6の(b)に実線で示すように、車両制御装置150は、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupまで増大したときに、摩擦制動力BPfが実駆動力Prealと同等になるように摩擦制動力BPfを漸減する。
そこで、車両制御装置150の傾斜算出部151(図1参照)は、車体速Vcが停車判定速度Vc0になった時刻t1で、車両1の前後方向の傾斜(前後傾斜角度θ)を算出する。前記したように、本実施形態の傾斜算出部151は、加速度センサ5(図1参照)から入力される検出信号に基づいて車両1の前後傾斜角度θを算出する。そして、傾斜算出部151は、算出した前後傾斜角度θを路面勾配の推定値とする。
さらに、車両制御装置150(図1参照)は、車両1が走行する走行路9aが登り勾配のとき、すなわち、走行路9aの路面勾配が車両1の前方に向かって登り勾配になっているとき、傾斜算出部151(図1参照)が推定した路面勾配に対応する登坂可能駆動力Pupを算出する。例えば、路面勾配と登坂可能駆動力Pupの関係が車両1の特性としてあらかじめ設定され、車両制御装置150が、路面勾配と登坂可能駆動力Pupの関係を示すマップを備える構成とすればよい。この構成であれば、車両制御装置150は、当該マップに基づいて、路面勾配(推定値)に対応する登坂可能駆動力Pupを設定可能である。
そして、車両制御装置150(図1参照)は、実駆動力Prealを増大するとともに摩擦制動力BPfを漸減する。車両制御装置150は、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupまで増大する時刻t1’で実駆動力Prealと同等になるように摩擦制動力BPfを漸減する。つまり、車両制御装置150は、時刻t1’で摩擦制動力BPfが実駆動力Prealと同等になるようにモータシリンダ装置16(図1参照)を制御する。
さらに、車両制御装置150は、摩擦制動力BPfを「0(ゼロ)」になるまで漸減する。このとき、車両制御装置150は、実駆動力Prealが要求駆動力Preqに達する時刻t2よりも後の時刻t2’で「0」になるように摩擦制動力BPfを漸減する。
このような構成であれば、実駆動力Prealが要求駆動力Preqに達する時刻t2では車両1に摩擦制動力BPfが作用している。したがって、車両1は停止した状態が維持されて登り勾配の走行路9a(図5の(a)参照)における車両1のずり下がりが確実に防止される。
つまり、図6の(a)に示すように、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupに達する時刻t1’まで、車体速Vcが「0」になる。
又は、図6の(b)に二点鎖線で示すように、実駆動力Prealが要求駆動力Preqに達する時刻t2で「0」になるように摩擦制動力BPfが漸減する構成であってもよい。つまり、実駆動力Prealが要求駆動力Preqに達する時点で摩擦制動力BPfが「0」になる構成であってもよい。
この構成であれば、実駆動力Prealが要求駆動力Preqに達する時刻t2で摩擦制動力BPfが「0」になる。つまり、車両1(図1参照)が走行路9a(図5の(a)参照)での走行を開始してから短時間で摩擦制動力BPfが「0」になる。したがって、図3に示すディスクブレーキ機構30a〜30dが各車輪(WFR,WRL,WRR,WFL)に引き摺られる「引き摺り」の発生が軽減される。また、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupに達する時刻t1’では摩擦制動力BPfが発生している。したがって、登り勾配の走行路9aにおける車両1のずり下がりは防止される。
図6の(b)に示すように、実駆動力Prealが「0」である(又は、「0」の近傍まで低減している)時刻t1から、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupになる時刻t1’までの間、車両1(図1参照)には摩擦制動力BPfが発生している。したがって、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupより小さくても車両1は登り勾配の走行路9a(図5の(a)参照)を下がらない。つまり、走行路9aにおける車両1のずり下がりが防止される。
図7の(a)は、走行路の路面勾配が小さく平たん路に近い場合に摩擦制動力が低下する状態を示す図、(b)は、走行路が平たん路である場合に摩擦制動力が低下する状態を示す図である。
図7の(a)に示すように、走行路9a(図5の(a)参照)の路面勾配が小さく平たん路に近い場合、登坂可能駆動力Pupは小さくなる。このとき、車両制御装置150は摩擦制動力BPfを速やかに減少させることが好適である。例えば、車両制御装置150は、路面勾配の推定値に基づいて設定した登坂可能駆動力Pupが、あらかじめ設定される閾値(Pth)より小さいとき、走行路9aが平たん路に近いと判定する。そして、車両制御装置150は摩擦制動力BPfを速やかに減少させる。車両制御装置150が、走行路9aが平たん路に近いと判定するときの駆動力の閾値(Pth)は、車両1の設計値としてあらかじめ設定されている。
この場合、車両制御装置150(図1参照)は、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupまで増大する時刻t1’で実駆動力Prealと同等になるように摩擦制動力BPfを低下させる構成であってもよい。
また、路面勾配(推定値)が「0」の場合、つまり、車両1(図1参照)の走行レンジが後進レンジから前進レンジに切り替えられる走行路9a(図5の(a)参照)が平たん路の場合、車両制御手段150は、図7の(b)に示すように、摩擦制動力BPfをステップ状に低減させる構成であってもよい。摩擦制動力BPfが速やかに低減することによって、摩擦制動力BPfと実駆動力Prealがともに発生することが抑制される。
摩擦制動力BPfが発生している状態で実駆動力Prealが発生すると、ディスクブレーキ機構30a〜30d(図3参照)に引き摺りが生じる。摩擦制動力BPfが速やかに低減することによって、ディスクブレーキ機構30a〜30dにおける引き摺りの発生を防止できる。
以上のように、本実施形態の車両制御装置150(図1参照)は、車両1(図1参照)が後進している状態(後進速度が発生している状態)で走行レンジが後進レンジから前進レンジに切り替えられたときに制動力を発生する。その際、バッテリ202(図1参照)の充電率が所定の閾値より高い場合など、回生制動力の発生が不可能と判定した場合、車両制御装置150は実駆動力Prealを低減し、さらに、摩擦制動力BPfを発生させる。車両1が制動状態Stt1になる。
後進速度(車体速Vc)が所定速度(停車判定速度Vc0)になったとき、車両制御装置150(図1参照)は、電動機200(図1参照)を制御して、要求駆動力Preqに応じた実駆動力Prealを出力する。このとき、車両制御装置150は一次遅れフィルタを作用させて電動機200を制御する。要求駆動力Preqに対応して緩やかに実駆動力Prealが変化するので搭乗者のショックが軽減される。
また、車両制御装置150(図1参照)は、車両1(図1参照)の前後方向の傾斜(前後傾斜角度θ)に応じて摩擦制動力BPfを漸減する。車両1は制動状態Stt1から通常状態Stt0に移行する。通常状態Stt0では、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupに達するまでの間、車両1に摩擦制動力BPfが発生した状態になる。したがって、登り勾配の走行路9a(図5の(a)参照)における車両1のずり下がりが防止される。実駆動力Prealが緩やかに変化して登坂可能駆動力Pupに達するまでの時間が長くても車両1のずり下がりが防止される。
なお、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更が可能である。
図8は設計変更例における摩擦制動力の変化を示す図である。
例えば、本実施形態の車両制御装置150(図1参照)は、図8に本実施形態Case0(破線)として示すように、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupまで増大する時刻t1’で実駆動力Prealと同等になり、実駆動力Prealが要求駆動力Preqに達する時刻t2より後の時刻t2’で「0」になるように摩擦制動力BPfを漸減する。
このような構成に替えて、図8に第1設計変形例Case1(一点鎖線)として示すように、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupまで増大する時刻t1’で摩擦制動力BPfが「0(ゼロ)」になる構成であってもよい。
このような構成であれば、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupに達するときに摩擦制動力BPfが「0」になる。したがって、車両1(図1参照)が登り勾配の走行路9a(図5の(a)参照)を登坂できる状態のときに摩擦制動力BPfが「0」になるので車両1の走行に対する抵抗が低減し、車両1が滑らかに走行できる。
また、図8に第2設計変形例Case2(二点鎖線)として示すように、実駆動力Prealが登坂可能駆動力Pupまで増大する時刻t1’で実駆動力Prealと同等になるように摩擦制動力BPfが漸減した後、速やかに(一気に)摩擦制動力BPfが「0」まで低減する構成であってもよい。
このような構成であれば、実駆動力Prealが時刻t1’で登坂可能駆動力Pupに達して車両1(図1参照)が登り勾配の走行路9a(図5の(a)参照)を登坂できる状態になった直後に摩擦制動力BPfが「0」になるので、車両1が滑らかに走行できる。
また、本実施形態において、車両制御装置150(図1参照)が、車両1(図1参照)が停車したと判定する停車判定速度Vc0は「0」とした。
しかしながら、この構成に限定されず、停車判定速度Vc0を「0」の近傍としてもよい。なお、停車判定速度Vc0を「0」の近傍とした場合、車体速Vcが停車判定速度Vc0から「0」の間になったときに、車両1が停車したと車両制御装置150が判定する構成であってもよい。
また、本実施形態の車両制御装置150(図1参照)は、図4の(b)に示すように、要求駆動力Preqに対し、一次遅れフィルタを作用させて実駆動力Prealを立ち上げる。このような構成に限定されず、例えば、一次遅れフィルタが作用するよりもさらに緩やかに実駆動力Prealが立ち上がる構成であってもよい。
1 車両
6b シフト装置
7 アクセルペダル
9a 走行路
10 車両用ブレーキシステム(液圧発生装置)
32FR,32RL,32RR,32FL ホィールシリンダ(摩擦制動力発生装置)
150 車両制御装置
151 傾斜算出部(勾配推定手段)
200 電動機
201 回生制御装置
202 バッテリ(蓄電装置)

Claims (3)

  1. 蓄電装置に蓄電する電力を発電することで回生制動力を発生する回生状態に切り替え可能な電動機と、
    運転者によって操作されて前進レンジと後進レンジを含んだ走行レンジの1つを選択可能なシフト装置と、
    前記蓄電装置が所定の状態となったときに前記回生制動力に替わって摩擦制動力を発生する摩擦制動力発生装置と、
    走行路の路面勾配を推定する勾配推定手段と、を有する車両に備わり、
    アクセルペダルの踏み込み操作量に応じて設定する要求駆動力に一次遅れフィルタを作用させて、前記要求駆動力に対して一次遅れで実駆動力が変化するように前記電動機を制御する車両制御装置であって、
    前記蓄電装置が前記所定の状態となっている場合に、前記車両が進行している状態で前記シフト装置が操作されて、前記車両の進行方向を逆行させる走行レンジが選択されたときに前記実駆動力を低減してゼロに近づけるとともに前記摩擦制動力を発生させて前記車両を減速し、
    前記車両が所定速度まで減速したときに、前記実駆動力を前記要求駆動力まで増大するとともに前記路面勾配に応じて前記摩擦制動力を漸減させることを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記路面勾配が前記車両の前方に向かって登り勾配の場合、
    前記実駆動力が前記要求駆動力に達した後で前記摩擦制動力をゼロにすることを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記車両が停車したときに、前記実駆動力を前記要求駆動力まで増大するとともに前記路面勾配に応じて前記摩擦制動力を漸減させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両制御装置。
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