JP6080817B2 - 複数種の粉砕機を用いた微細紙粉製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微細紙粉を製造する微細紙粉製造方法に関する。
昨今、オフィス、出版社、製紙会社などから大量の廃紙が排出されている。紙は、一般的に木材などからの加工段階で、セルロース繊維を細かく柔らかくする高度な加工を受けており、付加価値の高い構造を有する機能性材料である。そのため、廃紙は、元来付加価値の高い構造を有する機能性材料であり、その上、環境負荷が実質ゼロの原料となる。そこで、粉砕した廃紙を樹脂に混在させた紙含有樹脂組成物を成形加工の素材として用いることが提案されている。
しかしながら、含有される粉砕紙が大きいと、微細な構造を有する複雑な成型品を射出成型した場合、加熱しても流動性を示さない粉砕紙が樹脂組成物の流動を妨げ、充填不良などの欠陥が生じ易く、転写性が劣るため、高品質の成型品を歩留り良く得ることができない。そのため、紙含有樹脂組成物が含有する紙粉は、最大粒径が100μm以下程度の微細とする必要がある。
このような微細紙粉を製造する方法は、例えば、特許文献1に記載されている。この方法は、粗粉砕された紙粉を、竪型ローラミル又は薬研式ミルを用いて粉砕し、平均粒径50μm以上150μm未満の微細紙粉を得る第1微粉砕工程と、第1微粉砕工程で得た微細紙粉に平均粒径25μm以上50μm未満の微細紙粉を混入した微細紙粉を、竪型ローラミル又は薬研式ミルを用いて粉砕し、平均粒径25μm以上50μm未満の微細紙粉を得る第2微粉砕工程とを備えている。
特許第4904389号公報
特許文献1に記載の製造方法は、それ以前の竪型ローラミル又は薬研式ミルを単独の工程で用いて粉砕する方法と比べて大幅な処理能力の向上を実現した。しかしながら、微細紙粉を含有する樹脂組成物の需要は近年著しく増大しており、その原料となる微細紙粉についてもさらなる量産化が望まれるようになった。
本発明は、以上の点に鑑み、処理能力の優れた微細紙粉製造方法を提供することを目的とする。
本発明の微細紙粉製造方法は、粗粉砕された紙粉を、切断式粉砕機又は衝撃式粉砕機を用いて粉砕し、平均粒径が100μmを超え200μm以下の微細紙粉を得る第1微粉砕工程と、該第1微粉砕工程で得た微細紙粉を、磨り潰し式粉砕機を用いて粉砕し、平均粒径が25μm以上100μm以下の微細紙粉を得る第2微粉砕工程とを備えることを特徴とする。
本発明の微細紙粉製造方法によれば、第1微粉砕工程で、切断式粉砕機又は衝撃式粉砕機を用いて粗紙粉を粉砕し、平均粒径が100μmを超え200μm以下の微細紙粉を得ている。切断式粉砕機は、高速回転する刃と接触して粗紙粉が粉砕され。また、衝撃式粉砕機は、高速気流にのった粗紙粉同士があるいは固定刃と接触して粉砕される。
そのため、平均粒径が100μmを超え200μm以下の微細紙粉を得る第1微粉砕工程のような場合には、上記特許文献1で記載されたように竪型ローラミル又は薬研式ミルを用いて磨り潰し式に粗紙粉を粉砕する場合と比較して、切断式粉砕機又は衝撃式粉砕機を用いて粗紙粉を粉砕するほうが、処理能力が優れ、量産性が高い。
本発明の微細紙粉製造方法において、前記第1微粉砕工程で得た微細紙粉を、粒径が100μmを超え200μm以下の予め定められた基準粒径以下の微細紙粉とこれを超える粒径の微細紙粉に分級する分級工程を備え、前記第2微粉砕工程では、前記分級工程で分級した前記基準粒径を超える粒径の微細紙粉のみを粉砕して、前記基準粒径以下の微細紙粉を得る。
これにより、第2微粉砕工程では、分級工程で基準粒径を超える粒径であると分級された微細紙粉のみを、磨り潰し式粉砕機を用いて粉砕し、基準粒径以下の微細紙粉を得ている。そのため、第2微粉砕工程では、基準粒径を超える粒径であると分級された微細紙粉のみが粉砕され、基準粒径以下に分級された微細紙粉は粉砕されないので、処理能力が優れ、量産性が高くなる。
さらに、磨り潰し式粉砕機では、基準粒径を超える粒径の微細紙粉だけを粉砕するので、基準粒径以下の粒径の微細紙粉も含めて粉砕する場合と比較して、第2微粉砕工程における処理能力を高めることができる。
なお、第2微粉砕工程で平均粒径が25μm以上50μm以下の微細紙粉を得るものであればより好ましい。
本発明の微細紙粉製造方法において、前記分級工程では気流式分級機を用いて分級し、前記分級工程で分級した前記基準粒径以下の微細紙粉と、前記第2微粉砕工程で得た微細紙粉を、前記基準粒径に対応するメッシュを有するスクリーンを備えた分級機を用いて、前記基準粒径以下の微細紙粉と前記基準粒径を超える微細紙粉とに分級し、前記基準粒径を超えると分級された微細紙粉を排除する確認工程を備えることが好ましい。
この場合、分級工程で気流式分級機、すなわちスクリーンを用いない分級機を用いるので、スクリーンを用いた分級機と比較して、スクリーンの目詰まりのメンテナンスにかかる手間が生じない。そして、分級工程で誤って基準粒径以下であると分級された微細紙粉は、確認工程で排除されるので、基準粒径を超える微細紙粉が後工程に流れない。
また、本発明の微細紙粉製造方法において、前記分級工程では前記基準粒径に対応するメッシュのスクリーンを有する分級機を用いて分級し、前記第2微粉砕工程で得た微細紙粉を、前記基準粒径に対応するメッシュのスクリーンを有する分級機を用いて、前記基準粒径以下の微細紙粉と前記基準粒径を超える微細紙粉とに分級し、前記基準粒径を超えると分級された微細紙粉を排除する確認工程を備えることも好ましい。
この場合、確認工程では、第2微粉砕工程で得た微細紙粉のみを分級すればよいので、確認工程での分級処理を軽減することができる。よって、確認工程で用いる分級機を小型することが可能となる。
また、本発明の微細紙粉製造方法において、前記切断式粉砕機又は衝撃式粉砕機は、粒径が100μmを超え200μm以下であって、前記基準粒径より大きな予め定められた粒径に対応するメッシュを有するスクリーンを備え、前記第1微粉砕工程では、当該予め定められた粒径以下の微細紙粉のみを得ることが好ましい。
この場合、第1微粉砕工程からは当該予め定められた粒径以下の微細紙粉のみが得られるので、第2微粉砕工程で粉砕される微細紙粉の処理量を軽減させることが可能となる。
さらに、本発明の微細紙粉製造方法において、前記確認工程では前記基準粒径を超えるとして排除された微細紙粉を、前記第2微粉砕工程で粉砕することが好ましい。
この場合、前記確認工程で排除された微細紙粉を廃棄することなく、有効に利用することができる。
本発明の実施形態に係る微細紙粉製造方法を示す工程図。 本発明の実施形態に係る微細紙粉製造方法を実施する微細紙粉製造システムを示す説明図。 切断式粉砕機の一例を模式的に示し、(a)は側面図、(b)は断面図。 気流式分級機の一例を模式的に示す側面図。 気流式分級機の一例を模式的に示す側面図。 本発明の実施形態に係る他の微細紙粉製造方法を示す工程図。 本発明の実施形態に係る他の微細紙粉製造方法を実施する微細紙粉製造システムを示す説明図。
本発明の微細紙粉製造方法の実施形態及びこれを実施する微細紙粉製造システムを図1及び図2を参照して説明する。
本微細紙粉製造方法は、原料である廃紙を平均粒径が25μm以上100μm以下の予め定められた基準粒径以下の微細紙粉まで粉砕するものであり、粗粉砕工程1、第1微粉砕工程2、分級工程3、第2微粉砕工程4及び確認工程5を備える。以下、予め定められた基準粒径が100μmである場合について説明する。
なお、廃紙には、新聞古紙、雑誌古紙、印刷古紙、包装古紙、段ボール古紙、OA古紙などの各種古紙、バージン紙の製造時に発生した破紙や損紙、雑誌などの裁断屑、研磨粉、シュレッダー屑等が含まれる。廃紙は、オフィス、出版社、製紙会社などから大量に排出され、環境負荷が実質ゼロであると評価される。また、廃紙には、紙コップの端材など、表面に樹脂層などの層を有するものも含まれる。
紙粉の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(Marvern Instruments Ltd.製、Mastersizer S型)により測定するものとする。
粗粉砕工程1では、供給コンベアなどの原料供給機11から供給される廃紙を、ロールクラッシャ、ハンマークラッシャ、カッターミルなどの粗粉砕機12を用いて、1mmから数十mm程度、好ましくは1mmから3mm角の紙片に粗粉砕する。
廃紙がロール状やシート状の破紙や損紙などからなる場合、粗粉砕機12として、裁断機や切断機を用いてもよい。なお、本を研磨した研磨粉、シュレッダー屑など、廃紙が数mm以下の場合には、粗粉砕機12を必要としない。
第1微粉砕工程2は、粗粉砕機12から供給された粗紙粉を、切断式粉砕機又は衝撃式粉砕機からなる第1微粉砕機13A,13Bを用いて、最大粒径が100μmを超え300μm以下の予め定められた粒径であって、平均粒径が100μmを超え200μm以下に粉砕する。ここでの予め定められた粒径は、前述した基準粒径より大きい粒径であり、例えば、ここでは、150μmである。
第1微粉砕工程2は、第1の第1微粉砕工程2Aと第2の第1微粉砕工程2Bとから2段階の工程からなり、粗粉砕工程1で粉砕された粗紙粉を微粉砕する。
第1の第1微粉砕工程2Aでは、前段第1微粉砕機13Aを用いて、最大粒径が200μmを超え500μm以下の予め定められた粒径であって、平均粒径が100μmを超え200μm以下程度の微細紙粉に粉砕する。第2の第1微粉砕工程2Bでは、前段第1微粉砕機13Aで粉砕された微細紙粉を、後段第1微粉砕機13Bを用いて、最大粒径が100μmを超え200μm以下の予め定められた粒径であって、平均粒径が75μmを超え150μm以下程度の微細紙粉に粉砕する。
例えば、第1の第1微粉砕工程2Aでは最大粒径が200μm以下となるように粉砕し、第2の第1微粉砕工程2Bでは最大粒径が150μm以下となるように粉砕する。
第1微粉砕機13A,13Bは、ここでは、カッターミルとも呼ばれる切断式粉砕機である。第1微粉砕機13A,13Bは、例えば、図3(a)及び図3(b)に示すように、複数の刃31が固定されたロータ32を複数列備えて回転する回転筒33と、複数の刃34が内周面に固定され、回転筒33を収容するケース35と、回転筒33とケース35との間に原料を供給するための原料供給口36と、ケース35の下部に形成された穴の上に設置されたスクリーン37と、スクリーン37の下方に配置され、粉砕物が排出される排出口38とを備えている。なお、回転筒33には、多数の穴が形成されている。
このような切断式粉砕機は、刃(回転刃)31と刃(固定刃)34との間の隙間によって、粉砕する細かさが定まり、スクリーン37のメッシュに応じて、排出される粉砕物が排出される最大粒径が定まる。そして、切断式粉砕機は、刃31,34の数、刃31,34の個数、ロータ32の列数、回転数などによって処理能力が定まる。
切断式粉砕機のこのような特性に基づいて、第1の第1微粉砕工程2Aで用いる切断式粉砕機(前段第1微粉砕機)13Aと、第2の第1微粉砕工程2Bで用いる切断式粉砕機(後段第1微粉砕機)13Bとを定める。切断式粉砕機13Aは、切断式粉砕機13Bと比較すると、回転刃31と固定刃34との間の隙間は広く、スクリーン37のメッシュは粗い。
なお、切断式粉砕機は、回転刃31の飛び出し量が調整可能又は回転刃31の飛び出し量が異なるものに交換可能に構成されており、且つ、スクリーン37はメッシュの異なるものに交換可能である。よって、第1及び第2の第1微粉砕工程2A,2Bで目標とする微細紙粉の平均粒径や最大粒径に応じて、これらの調整や交換を行えばよい。
なお、切断式粉砕機13Bだけを用いて第1微粉砕工程2を構成することも可能である。しかし、この場合、異なる切断式粉砕機13A,13Bを直列で用いる場合と比較して、一般的にエネルギー効率に劣り、処理時間が長くなる。
ただし、第1微粉砕工程2で得る微細紙粉の最大粒径が大きい場合、例えば、最大粒径が200〜500μmなどの場合、エネルギー効率及び処理時間は左程変わらないので、1台の切断式粉砕機13Bだけを用いてもよい。さらに、このような場合、切断式粉砕機13A,13Bを同じものとして並列に接続することにより、処理能力の増大を図ることも好ましい。
また、第1微粉砕工程2は、3種類以上の異なる切断式粉砕機を直列に接続した連続的に処理するものであってもよい。さらに、切断式粉砕機13A,13Bはスクリーン27を有さないものであってもよい。
さらに、第1微粉砕工程2で使用される微粉砕機13は、切断式粉砕機に限定されず、衝撃式粉砕機を用いてもよい。
衝撃式粉砕機は、衝撃板が高速回転することによって、衝撃板とこれに対向するハウジングの隙間に気流が発生して旋回気流となり、この高速の旋回気流にのった粉体同士又は紙粉と衝撃板とが衝突することにより、粉体が粉砕されるものである。また、衝撃式粉砕機には、固定刃を備えるものもある。この場合、紛体が固定刃と接触しても粉砕され、切断式粉砕機の作用効果を兼ね備えたものとなる。
衝撃式粉砕機は、衝撃板とハウジングとの隙間の間隔によって、粉砕する細かさが定まる。そして、衝撃板の数、回転数などによって処理能力が定まる。そして、衝撃式粉砕機には、スクリーンを備えるものも存在し、このスクリーンのメッシュに応じて、排出される微細紙粉の最大粒径が定まる。
さらに、第1の第1微粉砕工程2Aでは衝撃式粉砕機を用い、第2の第1微粉砕工程2Bでは切断式粉砕機を用いるなど、各工程で異なる粉砕機を用いてもよい。
なお、上記特許文献1で記載したように第1微粉砕工程2で竪型ローラミル又は薬研式ミルを用いると、単位時間当たりの処理能力が小さく、微細紙粉を大量に製造するには適していない。
切断式粉砕機又は衝撃式粉砕機で粉砕された微細紙粉は、粒度分布を有する。粒度分布は、正規分布とは限らず、紙の種類、刃数、回転数、回転時間などに応じて変化する。そのため、第1微粉砕工程2で最大粒径が150μm以下になるように粉砕した場合、粒径が100μm以下の微細紙粉が存在し、その割合も高いことが多い。そこで、粒径が100μm以下の微細紙粉を除き、粒径が100μmを超える微細紙粉のみを、さらに粉砕すればよい。そこで、分級工程3でこれらを分級する。
分級工程3では、分級機14を用いて、第1微粉砕工程2で得た微細紙粉を粒径100μm以下の微細紙粉と粒径100μmを超える微細紙粉とに分級にする。
分級機14は、気流式分級機であることが好ましい。気流式分級機14には、重力式、サイクロン式、強制渦流れ式などの方式がある。
気流式分級機14は、例えば、図4に示すように、内部に分級空間を有し、略円錐筒状のケーシング41と、ケーシング41の頭頂部から粗粉と微粉とが混合された原料を供給する原料供給口42と、頭頂部からケーシング41内にエアを導入するエア導入口43と、ケーシング41内に配置され、回転する分級翼44と、ケーシング41の外周面下部に配置され、粗粉が排出される粗粉排出口45と、ケーシング41の外周部上部に配置され、微粉が排出される微粉排出口46とを備えている。
このような気流式分級機14は、分級翼44の回転によってケーシング41内に旋回気流が発生する。そして、旋回気流により作用する外向きの遠心力と中心向きに移動する気体の流れとによって、粗粉と微粉とを分級する。すなわち、粗粉は、旋回気流による外向きの遠心力により径方向外側に移動して、下部に配置された粗粉排出口45から排出され、微粉は、中心向きに移動する空気の流れにより径方向内側に移動して、中央部に配置された微粉排出口46から排出される。
そのため、気流式分級機14では、例えば粒径100μmを基準に厳密に分級することはできない。しかし、スクリーンを備えていない気流式分級機14は、メッシュの目詰まりなどを解消する必要がなく、メンテナンスが容易であるという利点がある。本実施形態の分級工程3では、気流式分級機14を用いて、粒径が100μm以下とされた微粉と粒径が100μmを超えるとされた微細紙粉とに分級する。そして、気流式分級機14で粒径が100μmを超えるとされた微細紙粉は、第2微粉砕工程4に送られる。
分級工程3で粒径が100μmを超えるとされ、粗粉排出口45から排出された微細紙粉は、吸引機15によって吸引されて、後段第1微粉砕機13Bに戻されて再粉砕される。なお、工程を簡略化するために、粒径が100μmを超えるとされた微細紙粉は、廃棄してもよい。分級工程3で粒径が100μm以下であるとされ、微粉排出口46から排出された微細紙粉は、吸引機16によって吸引されて、一旦、タンクなどの収容器17に収容される。
第2微粉砕工程4では、気流式分級機14で粒径が100μmを超えるとされた微細紙粉を、第2微粉砕機18を用いて、粒径が100μm以下となるように粉砕する。第2微粉砕機18は、竪型ローラミル、薬研式ミル、石臼式ミルなどの磨り潰し式粉砕機である。第2微粉砕機18で粉砕された微細紙粉は、吸引機19によって吸引されて、一旦、タンクなどの収容器17に収容される。
竪型ローラミルは、ローラミルを代表するものであり、単に「ローラミル」とも呼ばれるローラ式粉砕機である。竪型ローラミルは、円筒形状の粉砕室の内部に、モータにより回転駆動する回転テーブルと、この回転テーブルの回転方向に隙間を隔てて配置された複数の竪型状の粉砕ローラとを備えている。竪型ローラミルとして、具体的には、上記特許文献1に記載されたものを挙げることができる。
粉砕ローラは、油圧やスプリング等により回転テーブルに向って荷重が付加されるように構成されたフリーローラであり、回転テーブルの回転に追従して回転する。回転テーブルの回転に伴い、粉砕ローラのランドと粉砕室の内側壁との間に紙粉を噛み込み粉砕する。なお、粉砕ローラの下部を支持しながら回転する回転テーブルの代わりに、粉砕ローラの上部を支持し(粉砕ローラを吊り下げ)ながら回転する吊下部材を用いてもよい。粉砕室の内側壁に凹溝を形成してもよいが、凹溝内に紙粉が溜り粉砕効果が低下する恐れがあるので、粉砕室の内側面は滑らかであるほうが好ましい。
分級工程3から送られてきた粒径が100μmを超える微細紙粉は、粉砕室内に供給され、回転テーブルの遠心力により回転テーブルの外周へ移動し、回転テーブルと粉砕ローラとの間に噛み込まれることにより、主として粉砕される。粉砕室内には、外部から空気が導かれており、ベーンにより吹き上げられる空気によって、粉砕され細かくなった微細紙粉は粉砕室の上部に吹き上げられる。
なお、粉砕室の上部に設置された気流式分級機を介して、粒径が100μm以下の微細紙粉が排出される。排出される微細紙粉の粒径は、分級機の回転羽根の回転数により調整することができる。
なお、第2微粉砕工程4では、竪型ローラミルの代わりに薬研式ミル又は石臼式ミルを用いてもよい。ただし、石臼式ミルは、エネルギー効率に劣り、好ましくない。
薬研式ミルは、V字状の溝を円周状に有する底部を備えた外形円筒形状のハウジング内部に、モータによって回転し、複数の円板状の回転ローラを備えている。回転ローラは、溝との間に隙間を隔てて配置されており、その間隔は調整可能である。
粉砕室に供給された微細紙粉は、粉砕室の溝の内部に溜る。この溝に溜った紙粉は、回転ローラにより粉砕される。さらに、絡まり合った粗い微細紙粉が渦巻く気流により遠心分離されてほぐされ、細かい紙粉が衝突することにより、紙粉が粉砕される。
本実施形態のように最大粒径が100μmとなるまで微細紙粉を粉砕するには、竪型ローラミル又は薬研式ミルを用いることがエネルギー効率の点から好ましい。そして、最大粒径が25μm程度の微細紙粉は、切断式粉砕機や衝撃式粉砕機を用いても得ることができず、磨り潰し式粉砕機を用いて粉砕するしかない。
しかし、磨り潰し式粉砕機は微細紙粉を磨り潰すように粉砕するので、機械にかかる衝撃が大きく、摩耗が激しく、部品交換などのメンテナンスの手間が多い。さらに、エネルギー効率に劣り、処理能力も少ない。
そこで、本実施形態では、分級工程3で最大粒径が100μm以下である微細紙粉を除去したうえで、第2微粉砕工程4で、最大粒径が100μmを超える微細紙粉のみを磨り潰し式粉砕機からなる第2微粉砕機18で粉砕している。よって、磨り潰し式粉砕機を用いて粉砕する微細紙粉の量が少なくてすみ、システム全体として、処理能力及びエネルギー効率が優れたものとなる。
確認工程5では、分級工程3で粒径100μm以下と分級された微細紙粉、及び第2微粉砕工程4で得た粒径100μm以下に粉砕された微細紙粉、すなわち収容器17に収容された微細紙粉を、粒径100μmに対応するメッシュを有するスクリーンを備えた分級機21を用いて、粒径100μm以下であることを確認する。
上述したように、気流式分級機14で粒径100μm以下と分級された微細紙粉は、厳密に全て粒径100μm以下であるものではない。さらに、第2微粉砕機18で粒径100μm以下に粉砕された微細紙粉も、気流式分級機14と同様の方法で分級されているので、厳密に全て粒径100μm以下であるものではない。
そこで、確認工程5では、粒径100μmに対応するメッシュのスクリーンを有する分級機21を用いて、微細紙粉が粒径100μm以下であることを確保する。粒径100μmを超える微細紙粉は、吸引機22によって吸引されて、第2微粉砕機18に戻されて再粉砕される。なお、工程を簡略化するために、分級機21で粒径100μmを超えるとされた微細紙粉は、廃棄してもよい。
分級機21は、メッシュを有するスクリーンを備えた分級機である。このような分級機21は、例えば、図5に示すように、内部に分級空間を有し、略円錐筒状のケーシング51と、ケーシング51の頭頂部から粗粉と微粉とが混合された原料を供給する原料供給口52と、頭頂部からケーシング51内に1次エアを導入する1次エア導入口53と、ケーシング51内の頭頂部付近に配置された分散板54と、ケーシング51内に配置されたスクリーン55と、スクリーン55の背面で回転するエアブラシ56と、スクリーン55の背面にジェットエアを噴射するエア噴射部57と、スクリーン55の前面側であってケーシング51の外周面下部に配置され、粗粉が排出される粗粉排出口58と、スクリーン55の背面側であってケーシング51の外周部に配置され、微粉が排出される微粉排出口59とを備えている。
このような分級機21は、1次エアにのった原料が分散板54で分散されて、スクリーン55に至る。スクリーン55を通過した微粉は微粉排出口59から排出される。通過できずにスクリーン55上に滞留した粗粉はジェットエアで吹き飛ばされ、自重によって下方に落下する。粗粉排出口58から分級空間内に2次エアが供給されており、重さの軽い微粉は吹き上げられて粗粉排出口58から排出されない。一方、粗粉は、2次エアによって吹き上げられず、粗粉排出口58から排出される。
そして、微粉排出口59から排出される最大粒径が100μm以下の微細紙粉は、吸引機22で吸引されて、後工程に送られる。一方、粗粉排出口58から排出される最大粒径が100μmを超える微細紙粉は、吸引機23で吸引されて、第2微粉砕機18で再粉砕される。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、第1微粉砕工程2と第2微粉砕工程4との間に分級工程3を設け、基準粒径以下に分級された微細紙粉を第2微粉砕工程には送らない場合について説明した。しかし、これに限定されず、分級工程3を省略して、第1微粉砕工程2で粉砕された全ての微細紙粉を全て第2微粉砕工程4に送り込んでもよい。
例えば、微細紙粉の最大粒径が基準粒径で100μm以下となるように粉砕する場合について説明したが、これに限定されない。本発明は、基準粒径で25μmを超え100以下の範囲で有効な方法であるが、基準粒径が小さい程有効である。基準粒径は、好ましくは25μmを超え75μm以下、さらに好ましくは25μmを超え50μm以下である。
また、分級工程3で、メッシュを有するスクリーンを備えていない気流式分級機14を用いる場合について説明した。しかし、図6及び図7に示すように、分級工程6で、メッシュを有するスクリーンを備えた気流式分級機24を用いてもよい。
この場合、気流式分級機24を用いて基準粒径100μmを基準に厳密に分級することができる。そこで、気流式分級機24を用いて粒径100μm以下とされた微細紙粉は、そのまま後工程に送られる。そして、気流式分級機24で粒径が100μmを超えるとされた微細紙粉のみを第2微粉砕工程4に送ればよい。これにより、確認工程5では、第2微粉砕工程4で得た微細紙粉のみを分級すればよいので、確認工程5での分級処理を軽減する。よって、確認工程5で用いる分級機21を小型化することが可能となる。
なお、分級工程6で、気流式分級機24以外の分級機、例えばメッシュを有するスクリーンを備えた他の方式の分級機を用いてもよい。
1…粗粉砕工程、 2…第1微粉砕工程、 2A…第1の第1微粉砕工程、 2B…第2の第1微粉砕工程、 3,6…分級工程、 4…第2微粉砕工程、 5…確認工程、 11…原料供給機、 12…粗粉砕機、 13…第1微粉砕機、 13A…前段第1微粉砕機、切断式粉砕機、 13B…後段第1微粉砕機、切断式粉砕機、 14…分級機、気流式分級機、 17…収容器、 18…第2微粉砕機、 21…分級機、 24…気流式分級機。

Claims (5)

  1. 粗粉砕された紙粉を、切断式粉砕機又は衝撃式粉砕機を用いて粉砕し、平均粒径が100μmを超え200μm以下の微細紙粉を得る第1微粉砕工程と、
    前記第1微粉砕工程で得た微細紙粉を、粒径が100μmを超え200μm以下の予め定められた基準粒径以下の微細紙粉とこれを超える粒径の微細紙粉に分級する分級工程と、
    前記第1微粉砕工程で得た微細紙粉を、磨り潰し式粉砕機を用いて粉砕し、平均粒径25μm以上100μm以下の微細紙粉を得る第2微粉砕工程とを備え
    前記第2微粉砕工程では、前記分級工程で分級した前記基準粒径を超える粒径の微細紙粉のみを粉砕して、前記基準粒径以下の微細紙粉を得ることを特徴とする微細紙粉製造方法。
  2. 前記分級工程では気流式分級機を用いて分級し、
    前記分級工程で分級した前記基準粒径以下の微細紙粉と、前記第2微粉砕工程で得た微細紙粉を、前記基準粒径に対応するメッシュを有するスクリーンを備えた分級機を用いて、前記基準粒径以下の微細紙粉と前記基準粒径を超える微細紙粉とに分級し、前記基準粒径を超えると分級された微細紙粉を排除する確認工程を備えることを特徴とする請求項に記載の微細紙粉製造方法。
  3. 前記分級工程では前記基準粒径に対応するメッシュのスクリーンを有する分級機を用いて分級し、
    前記第2微粉砕工程で得た微細紙粉を、前記基準粒径に対応するメッシュのスクリーンを有する分級機を用いて、前記基準粒径以下の微細紙粉と前記基準粒径を超える微細紙粉とに分級し、前記基準粒径を超えると分級された微細紙粉を排除する確認工程を備えることを特徴とする請求項に記載の微細紙粉製造方法。
  4. 前記切断式粉砕機又は衝撃式粉砕機は、粒径が100μmを超え200μm以下であって、前記基準粒径より大きな予め定められた粒径に対応するメッシュを有するスクリーンを備え、前記第1微粉砕工程では、当該予め定められた粒径以下の微細紙粉のみを得ることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の微細紙粉製造方法。
  5. 前記確認工程では前記基準粒径を超えるとして排除された微細紙粉を、前記第2微粉砕工程で粉砕することを特徴とする請求項2又は3に記載の微細紙粉製造方法。
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