JP6079729B2 - 焼結原料造粒物の製造方法および製造設備 - Google Patents

焼結原料造粒物の製造方法および製造設備 Download PDF

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Description

本発明は、焼結原料を造粒して焼結原料造粒物(ペレット)を得る焼結原料造粒物の製造方法および製造設備に関するものである。
一般に、製鉄プロセスにおいて、焼結原料となる粉鉱石(粉状の鉄鉱石)は、石灰石系粉原料や他の副原料と混合し、ドラムミキサー(筒状の回転体を備えたドラム型造粒機)やディスクペレタイザ(皿状の回転体を備えたディスク型造粒機)等で水分を添加しながら造粒して焼結原料造粒物(ペレット)とした後、焼結機で焼結して、焼結鉱として高炉で利用される。この焼結原料造粒物は径が数mmの核に径が1mm以下の粉が付着したものであり、「擬似粒子」と呼ばれる。
近年の原料供給事情から、従来の粉鉱石(平均径が1〜3mm程度)よりも粒径の小さい製鉄ダストや微鉱石といった微粉鉱石(平均径が40〜150μm程度)を使用する必要性が増している。この場合、従来の造粒方法では、使用原料に占める微粉鉱石の割合が増加すると、均一な焼結原料造粒物が形成されず、焼結鉱の生産性を維持できないという問題が生じている。
これは、微粉鉱石は付着性が高いために、微粉鉱石同士が付着・凝集して強度の弱い粗大な「付着粒子」が造粒されるからであり、これにより、核を持たない粒子(付着粒子)の割合が増えて、核を持つ粒子(擬似粒子)の割合が減り、不均一な焼結原料造粒物が得られることになる。
これに対して、均一な造粒物を得る方法としては、原料を予め粒度によって分けて、それぞれの粒度に応じた複数のラインで造粒する方法や、高速攪拌ミキサーあるいはドラムミキサー等を用いて、一次ミキサー・二次ミキサーに分けて造粒する方法などがある。
しかしながら、これらの方法では、付着性のある粒子に対して可動部を用いて造粒を行うことから、粒子との接触する可動部への粒子の付着が避けられず、定期的な付着物の除去が必要となっている。
これに対して、付着物を除去する方法として、種々のものが提案・開示されている。
例えば、特許文献1では、ミキサーにスクレーパが設置されていて、それによって付着物を除去することが可能となっている。
また、特許文献2では、特に顕著な付着性を示す細粒を分級して事前処理することで、ミキサーへの付着を防ぎ、造粒工程を簡略化する方法が提案されている。
また、特許文献3では、ブラシによる粉体除去方法が提案されている。
また、特許文献4では、回転体であるミキサーの刃に対して気体噴射ノズルを用いることで、軸部・攪拌羽根部への付着を除去する方法が提案されている。
特開2013−017923号公報 特開2004−360002号公報 特開2002−233828号公報 特開2009−022890号公報
しかしながら、焼結原料を造粒して焼結原料造粒物製造する際に、攪拌装置(ミキサー)に付着した付着物を除去する方法として、上記の従来技術(特許文献1〜4)を用いた場合、以下のような問題がある。
まず、特許文献1に記載の方法は、スクレーパ自体にも粒子が付着していくため、定期的なメンテナンスが必要となり、効率的な連続運転が困難となる。
また、特許文献2に記載の方法は、原料の輸送時や篩時における付着自体は避けられず、分級するための経路が煩雑となり、細粒を予備造粒するための余分なバインダが必要となるという余分なコストが発生する。
また、特許文献3に記載の方法は、稼働方向が一定なベルトコンベア等での動作を想定しており、攪拌装置に付着した付着物を除去するのは難しい。
また、特許文献4に記載の方法は、軸部・ブレードの上部に堆積・付着する乾燥粉体を除去するものであり、湿潤粉体の付着および乾燥による固着除去には対応していない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、焼結原料として微粉鉱石を多く用いた場合でも、適切な強度および粒度分布を有する焼結原料造粒物を得ることが可能であり、焼結鉱の生産性を維持することができるとともに、付着物の付着を容易に抑止することが可能であり、メンテナンスを簡便に行うことができる、焼結原料造粒物の製造方法および製造設備を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有している。
[1]粉状の鉄鉱石を主とする焼結原料を造粒して焼結原料造粒物を得る焼結原料造粒物の製造方法であって、
皿状または筒状の回転体を備えた造粒機と、該造粒機で造粒中の焼結原料を破砕する複数台の撹拌羽根装置とを用い、
それぞれの撹拌羽根装置は、回転軸と、該回転軸に取り付けられた撹拌羽根とを有しており、その回転軸の軸心方向が前記皿状または筒状の回転体の回転軸の軸心方向と略平行になるように設置するとともに、回転軸の軸心方向に投影すると、撹拌羽根の回転範囲が他の撹拌羽根装置の撹拌羽根の回転範囲と一部重なり合うようにして、撹拌羽根を回転させることを特徴とする焼結原料造粒物の製造方法。
[2]前記複数台の撹拌羽根装置は、前記皿状または筒状の回転体の回転軸の軸心方向から見て、当該回転軸を中心にして、重力方向に最下点となる角度位置を起点にして前記皿状または筒状の回転体の回転方向に90度進んだ角度位置までの範囲で、かつ前記皿状または筒状の回転体の半径方向に前記皿状または筒状の回転体の半径の1/2の位置より外縁側となる領域に設置することを特徴とする前記[1]に記載の焼結原料造粒物の製造方法。
[3]回転範囲が一部重なり合うようにして回転させる撹拌羽根同士は、回転方向が互いに逆方向になるように回転させることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の焼結原料造粒物の製造方法。
[4]回転範囲が一部重なり合うようにして回転させる撹拌羽根同士は、互いに異なる回転数で回転させることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の焼結原料造粒物の製造方法。
[5]粉状の鉄鉱石を主とする焼結原料を造粒して焼結原料造粒物を得る焼結原料造粒物の製造設備であって、
皿状または筒状の回転体を備えた造粒機と、該造粒機で造粒中の焼結原料を破砕する複数台の撹拌羽根装置とを備え、
それぞれの撹拌羽根装置は、回転軸と、該回転軸に取り付けられた撹拌羽根とを有し、その回転軸の軸心方向が前記皿状または筒状の回転体の回転軸の軸心方向と略平行になるように設置されるとともに、回転軸の軸心方向に投影すると、撹拌羽根の回転範囲が他の撹拌羽根装置の撹拌羽根の回転範囲と一部重なり合うようにして、撹拌羽根が回転することを特徴とする焼結原料造粒物の製造設備。
[6]前記複数台の撹拌羽根装置は、前記皿状または筒状の回転体の回転軸の軸心方向から見て、当該回転軸を中心にして、重力方向に最下点となる角度位置を起点にして前記皿状または筒状の回転体の回転方向に90度進んだ角度位置までの範囲で、かつ前記皿状または筒状の回転体の半径方向に前記皿状または筒状の回転体の半径の1/2の位置より外縁側となる領域に設置されることを特徴とする前記[5]に記載の焼結原料の造粒設備。
[7]回転範囲が一部重なり合うようにして回転する撹拌羽根同士は、回転方向が互いに逆方向になるように回転することを特徴とする前記[5]または[6]に記載の焼結原料造粒物の製造設備。
[8]回転範囲が一部重なり合うようにして回転する撹拌羽根同士は、互いに異なる回転数が回転することを特徴とする前記[5]〜[7]のいずれかに記載の焼結原料造粒物の製造設備。
本発明においては、焼結原料として微粉鉱石を多く用いた場合でも、適切な強度および粒度分布を有する焼結原料造粒物を得ることが可能であり、焼結鉱の生産性を維持することができるとともに、付着物の付着を容易に抑止することが可能であり、メンテナンスを簡便に行うことができる。
ディスクペレタイザを示す図である。 本発明の一実施形態において用いる攪拌羽根装置を示す図である。 本発明の一実施形態において、焼結原料を造粒している状態を示す図である。 本発明の一実施形態において、攪拌羽根装置で焼結原料を攪拌している状態を示す図である。 本発明の実施例における焼結原料造粒物の粒度分布を示す図である。 本発明の実施例における焼結原料造粒物の粒度分布を示す図である。 本発明の実施例における攪拌羽根への付着量の時間経過を示す図である。 本発明の実施例における焼結鉱の生産性を示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明者らは、主たる焼結原料である60mass%以上の粉鉱石(粉状の鉄鉱石)に、石灰石系粉原料と他の副原料を混合し、ディスクペレタイザ(あるいはドラムミキサー)で水分を添加しながら造粒行ったところ、粉鉱石として、従来の粉鉱石(平均径が1〜3mm程度)よりも粒径の小さい微粉鉱石(平均径が40〜150μm程度)を含めた場合は、適切な粒度範囲の擬似粒子の割合が減り、焼結機での通気性を悪化させる、粗粒(微粉同士が付着した強度の弱い粗大な付着粒子)を多く含んだ粒度分布となることを経験した。
図1はディスクペレタイザを示す図である。図1(a)はディスクペレタイザの底面を正面にして見た略上面図であり、図1(b)は縦断面図である。
図1に示すように、ディスクペレタイザ20は、ディスク(皿状の回転体)21を備えており、回転軸21aを中心に矢印22の方向に回転している。これによって、焼結原料1や焼結原料造粒物(ペレット)2は主に矢印の方向23に流れていく。
そして、ディスクペレタイザ20内を観察すると、粗粒の存在する位置には特徴があり、平面的には図1中の24に示される領域であり、高さ方向には粒子層(焼結原料1、ペレット2の層)の表層に浮き上がってくる性質があることがわかった。
そこで、本発明者らは、粗粒の偏析領域24に撹拌羽根装置を置いて、粗粒を選択的に破砕して、焼結原料造粒物を整粒化することを考えた。
図2は、その際に用いる撹拌羽根装置30を示すものであり、図2(a)は上面図、図2(b)は側面図である。
図2に示すように、撹拌羽根装置30は、回転軸31と、回転軸31に取り付けられて回転軸31の軸心方向と直交する方向に延びる撹拌羽根32と、回転軸31を回転させる回転駆動モータ(図示せず)を備えている。
そして、撹拌羽根32は、回転軸31の軸心方向に所定の段数(ここでは、4段)で設置されており、それぞれの段に所定の枚数(ここでは、各段2枚)が配置されている。なお、ここでは、撹拌羽根32の枚数は、回転軸31を基点にしてそこから延出しているものを1枚として数えている。
そして、粗粒は粒子層の表層に浮いてくる性質があるため、撹拌羽根32をペレタイザ20のディスク21の底面に接触させる必要はなく、ディスク21の上端面から深さ方向にディスク21深さの1/4以内の位置に撹拌羽根32を位置させることで十分な破砕効果を得ることができる。
このようなことから、撹拌羽根32が粗粒偏析領域24に設置されていること、また粗粒は微粉が集合した強度の弱い付着粒子であり壊れ易いことから、擬似粒子は破砕されずに、付着粒子を破砕するのに十分な接触力で撹拌羽根32と粒子が接触するようにすると、粗粒(付着粒子)が選択的に破砕される。破砕された粒子はディスク21内に留まって再度造粒過程を経て適切な粒度に調整され、破砕されない粒子(擬似粒子)は圧密により強度が上昇する。
なお、粗粒の破砕のために必要な接触力は粗粒の粒径によって異なり、接触速度に比例して破砕力が増大する。また、撹拌羽根32の回転範囲内で撹拌羽根32が占める体積が過度に増加すると、焼結原料1の流入が減少し、破砕効果も減少する。撹拌羽根32の段数は回転軸31ひとつにつき3〜12段が好ましく、さらには4〜8段が好ましい。また、撹拌羽根32の枚数は、1段につき2〜4枚が好ましい。
一方で、粒子と攪拌羽根32間の接触力が十分な場合に、粒子は攪拌羽根32に接触して破砕されるが、破砕されない場合は圧密が起きる。圧密時に粒子内部の水分が染み出すため、攪拌羽根32の粒子との接触部分に水分が付着し、そこに粒子が接触して付着物が成長する。付着物は以下のような経路で成長する。
(S1)攪拌羽根32の回転方向に垂直である、攪拌羽根32の厚み方向に回転方向と同じ向きで、粒子が付着しはじめ、攪拌羽根32の回転軸方向投影面積が増大する。
(S2)攪拌羽根32の回転軸方向投影面積の増加した箇所に、ディスク21の回転により上方から落下する粒子が付着していき、付着成長範囲が攪拌羽根32の上面へ拡大する。
(S3)攪拌羽根32の上面への付着物の厚みを増すと、上下方向に隣接する攪拌羽根32間をつなぐ螺旋状の付着となり、さらに成長を続けて、上下方向に隣接する攪拌羽根32間に粒子が入ることを妨げるようになる。
このようになると、粒子と攪拌羽根32が攪拌方向で接触することがなくなるため、攪拌羽根32の攪拌による破砕効果の低下が生じる。一方、攪拌羽根32下面側は粒子が落下しないので付着が成長しない。
そこで、本発明者らは、ディスクペレタイザ20のディスク21上に、複数台の攪拌羽根装置30を設置し、一方の攪拌羽根装置30の拌羽根32の回転範囲と他方の攪拌羽根装置30の拌羽根32の回転範囲とを一部重なり合わせることによって、攪拌羽根32への上方からの粒子の落下を軽減するとともに、一方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の上面に成長した付着物を他方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32で除去するようにして、攪拌羽根32への付着物の成長を上記の段階(S2)の範囲にとどめ、攪拌羽根32の攪拌破砕効果の維持することを着想した。
具体的には、図3に上面図、図4(a)に図3の一部分を拡大した側面図、図4(b)に図4(a)の一部分を拡大した上面図を示すように、所定枚数の攪拌羽根32(ここでは、3段で各段2枚の計6枚の攪拌羽根32)を備えた攪拌羽根装置30を複数台(ここでは、2台)設置し、その際に、それぞれの攪拌羽根装置30の回転軸31の軸心方向がペレタイザ20のディスク21の回転軸21aの軸心方向と略平行になるようにするとともに、一方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の回転軸31軸心方向位置と他方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の回転軸31軸心方向位置とが互い違いになるようにして、互いの攪拌羽根32が他方の回転軸31と攪拌羽根32に接触・衝突しない状態のもとで、攪拌羽根32の回転範囲を回転軸31軸心方向に投影した際に、互いの攪拌羽根32の回転範囲が一部重なり合う(オーバーラップ)ようにする。
つまり、それぞれの攪拌羽根装置30において隣接する段の攪拌羽根32同士の間隙(回転軸31軸心方向に隣接する攪拌羽根32同士の間隙)を他方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32が通過するようにする。
ちなみに、そのためには、それぞれの攪拌羽根装置30において回転軸31軸心方向に隣接する攪拌羽根32同士の間隙Dが他方の攪拌羽根32の厚みdより大きい(D>d)ことが求められる。
そして、互いの攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の回転方向あるいは回転数を異ならせることによって、一方の攪拌羽根32の回転により他方の攪拌羽根32の付着物を機械的に除去することが可能となる。
すなわち、互いの攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の回転方向を異ならすことによって、回転軸31軸心方向に隣接する攪拌羽根32同士の間隙を他方の攪拌羽根32が通過し、剪断力が作用して、付着物を機械的に除去することができる。なお、このように互いの攪拌羽根32の回転方向を異ならす場合は強い剪断力が働き、的確に付着物を除去することができるので、回転数を異ならせなくともよい。
また、互いの攪拌羽根32の回転方向が同じ場合は、同期して回転しないように、互いの攪拌羽根32の回転数を異ならせることによって、上記と同様の作用効果を得ることができる。なお、互いの攪拌羽根32の回転数を異ならせる場合は、回転数の差を大きくする程、付着物の除去効果が大きくなる。
ここで、通常、攪拌羽根32の先端部の回転速度(周速度)が粒子の破砕効果を決定し、その周速度は2m/s〜8m/sであることが望ましいので、それぞれの攪拌羽根32の回転数は、その攪拌羽根32の先端部の回転速度が2m/s〜8m/sとなる範囲内で調整すればよい。
また、互いの攪拌羽根32の形状や段数が同一である必要はなく、互いの攪拌羽根32の形状や段数が異なる場合でも、同様の付着物除去効果が働く。
例えば、一方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の段数が2段で、他方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の段数が1段である場合でも、一方の攪拌羽根装置30の隣接する攪拌羽根32同士の間隙を他方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32が通過するようにすることで、付着物除去効果が働く。
さらに言えば、一方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の段数が1段で、一方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の段数が1段である場合でも、一方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32の上方を他方の攪拌羽根装置30の攪拌羽根32が通過するようにすることで、付着物除去効果が働く。
つまり、回転軸31の軸心方向に投影した際に、撹拌羽根32の回転範囲が他の撹拌羽根装置30の撹拌羽根32の回転範囲と一部重なり合うように、撹拌羽根3が回転すれば、付着物除去効果が働く。
なお、攪拌羽根装置30は、粗粒の偏析領域24に設置するのが好適である。具体的には、ペレタイザ20のディスク21の回転軸21a軸心方向から見て、回転軸21aを中心にして、重力方向に最下点となる角度位置を起点にしてディスク21の回転方向22に90度進んだ角度位置までの範囲で、かつディスク21の半径方向にディスク21半径の1/2の位置よりディスク21の外縁側となる領域である。
また、ここでは、攪拌羽根装置30の回転軸31の軸心方向をペレタイザ20のディスク21の回転軸21aの軸心方向と略平行になるようにしているが、略平行とは、ディスク21の回転軸21aの軸心方向と攪拌羽根装置30の回転軸31の軸心方向との角度偏差が0〜30°の範囲に収まっていることである。
このようにして、この実施形態においては、焼結原料として微粉鉱石を多く用いた場合でも、適切な強度および粒度分布を有する焼結原料造粒物を得ることが可能であり、焼結鉱の生産性を維持することができるとともに、付着物の付着を容易に抑止することが可能であり、メンテナンスを簡便に行うことができる。
なお、ここでは、ディスクペレタイザ(皿状の回転体を備えたディスク型造粒機)を用いた場合について述べたが、ドラムミキサー(筒状の回転体を備えたドラム型造粒機)を用いた場合でも同様に実施することができる。
本発明の効果を確認するために、上記の本発明の実施形態に基づいて、ディスクペレタイザを用いて焼結原料の造粒試験を行った。
その際に用いたディスクペレタイザの仕様と運転条件は表1に示す。また、用いた焼結原料の配合を表2に示す。微粉鉱石は14mass%配合している。
そして、攪拌羽根装置として、2種類の攪拌羽根装置(攪拌羽根装置A、攪拌羽根装置B)を用いた。それぞれの攪拌羽根装置の仕様と運転条件は表3に示す。攪拌羽根装置Aは攪拌羽根の回転方向がディスクペレタイザのディスクの回転方向と同方向であり、攪拌羽根装置Bは攪拌羽根の回転方向がディスクペレタイザのディスクの回転方向と逆方向である。
Figure 0006079729
Figure 0006079729
Figure 0006079729
まず、比較のために、比較例1では、攪拌羽根装置Aと攪拌羽根装置Bを各1台用い、互いの攪拌羽根の回転範囲が重なり合わないようにして、焼結原料の造粒を行った。
また、比較例2では、攪拌羽根装置Aと攪拌羽根装置Bを各1台用いて、互いの攪拌羽根の回転範囲が重なり合わないようにするとともに、エアーによって付着物の除去を行いながら、焼結原料の造粒を行った。
これに対して、本発明例1では、ディスクペレタイザのディスクの外縁側に攪拌羽根装置Bを1台設置し、ディスクペレタイザのディスクの回転中心側に攪拌羽根装置Aを1台設置して、互いの攪拌羽根の回転範囲が重なり合うようにして、焼結原料の造粒を行った。
また、本発明例2では、ディスクペレタイザのディスクの外縁側から内縁側に向かって、攪拌羽根装置B、攪拌羽根装置A、攪拌羽根装置Bの計3台を設置して、隣接する攪拌羽根装置同士で、互いの攪拌羽根の回転範囲が重なり合うようにして、焼結原料の造粒を行った。
なお、いずれの例とも、攪拌羽根装置は粗粒の偏析領域に設置して、焼結原料の攪拌・破砕を行った。
そして、各例において、1時間ごとに攪拌羽根装置の攪拌を一時停止して、焼結原料造粒物を20kgサンプリングするとともに、攪拌羽根への付着量を測定した。
10時間運転して計10回(N=10)のサンプリングを行い、前半サンプリングN=1〜5の焼結原料造粒物サンプルの和100kgと、後半サンプリングN=6〜10の焼結原料造粒物の和100kgについて、それぞれ粒度測定を行ったのち、焼成を行って、焼結鉱の生産性(適正な粒度と強度を備えた焼結鉱の単位時間当たりの生産量)を評価した。
まず、付着量が少ない段階(N=1〜5)で粒度分布を調べた結果を図5に示し、付着量が多くなった段階(N=6〜10)で粒度分布を調べた結果を図6に示す。
図5に示すように、付着量が少ない段階では、本発明例1、本発明例2、比較例1、比較例2とも、ふるい目1〜4.75mmの適正粒度範囲の割合が多いが、図6に示すように、付着量が多くなった段階では、本発明例1、本発明例2の方が比較例1、比較例2に比べて、ふるい目8〜11.1mmの粗粒と、ふるい目−0.25〜0.5mmの細粒が少なく、ふるい目1〜4.75mmの適正粒度範囲の割合が多いことがわかる。
また、それに伴って、本発明例1、本発明例2においては、比較例1、比較例2に比べて、適切な強度を有する焼結原料造粒物の割合が多かった。
次に、各サンプリング時点での付着量の変化を図7に示す。
図7に示すように、比較例1では付着量は増加を続け、飽和しない。比較例2ではエアーによる除去効果で付着速度は低下するものの、同様に、付着量は飽和せずに増加し続けている。
これに対して、本発明例1、本発明例2では付着量が一定状態で飽和している。
そして、前半5回サンプリングした焼結原料造粒物の合計100kgと、後半5回サンプリングした焼結原料造粒物の合計100kgをそれぞれ焼成した際の生産性(適正な粒度と強度を備えた焼結鉱の単位時間当たりの生産量)を図8に示す。
なお、図8では、本発明例1において前半5回サンプリングした焼結原料造粒物を焼成した際の生産性を1と規格化した生産率指数として示している。
図8に示すように、焼結原料造粒物の粒度が適正範囲にある割合が多い本発明例1、2は比較例1、2に比べて生産性が向上していることがわかる。
これによって、本発明の有効性が確認された。
1 焼結原料
2 焼結原料造粒物(ペレット)
10 造粒設備
20 ディスクペレタイザ(ディスク型造粒機)
21 ディスク
21a ディスクの回転軸
22 ディスクの回転方向
23 焼結原料の主な流れ方向
24 粗粒の偏析領域
30 撹拌羽根装置
31 撹拌羽根の回転軸
32 撹拌羽根
33 撹拌羽根の回転方向

Claims (8)

  1. 粉状の鉄鉱石を主とする焼結原料を造粒して焼結原料造粒物を得る焼結原料造粒物の製造方法であって、
    皿状または筒状の回転体を備えた造粒機と、該造粒機で造粒中の焼結原料を破砕する複数台の撹拌羽根装置とを用い、
    それぞれの撹拌羽根装置は、回転軸と、該回転軸に取り付けられた撹拌羽根とを有しており、その回転軸の軸心方向が前記皿状または筒状の回転体の回転軸の軸心方向と略平行になるように設置するとともに、回転軸の軸心方向に投影すると、撹拌羽根の回転範囲が他の撹拌羽根装置の撹拌羽根の回転範囲と一部重なり合うようにして、撹拌羽根を回転させることを特徴とする焼結原料造粒物の製造方法。
  2. 前記複数台の撹拌羽根装置は、前記皿状または筒状の回転体の回転軸の軸心方向から見て、当該回転軸を中心にして、重力方向に最下点となる角度位置を起点にして前記皿状または筒状の回転体の回転方向に90度進んだ角度位置までの範囲で、かつ前記皿状または筒状の回転体の半径方向に前記皿状または筒状の回転体の半径の1/2の位置より外縁側となる領域に設置することを特徴とする請求項1に記載の焼結原料造粒物の製造方法。
  3. 回転範囲が一部重なり合うようにして回転させる撹拌羽根同士は、回転方向が互いに逆方向になるように回転させることを特徴とする請求項1または2に記載の焼結原料造粒物の製造方法。
  4. 回転範囲が一部重なり合うようにして回転させる撹拌羽根同士は、互いに異なる回転数で回転させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の焼結原料造粒物の製造方法。
  5. 粉状の鉄鉱石を主とする焼結原料を造粒して焼結原料造粒物を得る焼結原料造粒物の製造設備であって、
    皿状または筒状の回転体を備えた造粒機と、該造粒機で造粒中の焼結原料を破砕する複数台の撹拌羽根装置とを備え、
    それぞれの撹拌羽根装置は、回転軸と、該回転軸に取り付けられた撹拌羽根とを有し、その回転軸の軸心方向が前記皿状または筒状の回転体の回転軸の軸心方向と略平行になるように設置されるとともに、回転軸の軸心方向に投影すると、撹拌羽根の回転範囲が他の撹拌羽根装置の撹拌羽根の回転範囲と一部重なり合うようにして、撹拌羽根が回転することを特徴とする焼結原料造粒物の製造設備。
  6. 前記複数台の撹拌羽根装置は、前記皿状または筒状の回転体の回転軸の軸心方向から見て、当該回転軸を中心にして、重力方向に最下点となる角度位置を起点にして前記皿状または筒状の回転体の回転方向に90度進んだ角度位置までの範囲で、かつ前記皿状または筒状の回転体の半径方向に前記皿状または筒状の回転体の半径の1/2の位置より外縁側となる領域に設置されることを特徴とする請求項5に記載の焼結原料の造粒設備。
  7. 回転範囲が一部重なり合うようにして回転する撹拌羽根同士は、回転方向が互いに逆方向になるように回転することを特徴とする請求項5または6に記載の焼結原料造粒物の製造設備。
  8. 回転範囲が一部重なり合うようにして回転する撹拌羽根同士は、互いに異なる回転数が回転することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の焼結原料造粒物の製造設備。
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