JP6079514B2 - 自動車用フード - Google Patents
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Description
特許文献1では、ハニカム構造体の内部空間が、共鳴消音室、サイドブランチ共鳴管又は干渉管として利用されている。
特許文献3では、開口面積が画一化されていない透孔が内封止板部に設けられている。
上記の構成によれば、エンジンが発生した音波の一部は、内封止板部の貫通孔を通じてセル内に入射される。また、エンジンの周辺箇所が発生した音波の一部は、内封止板部の貫通孔を通じてセル内に入射される。そして、入射された音波は、セル内での共鳴、干渉等により吸収される。
上記の構成によれば、ハニカム部は、内封止板部に一体に形成されていて、その内封止板部と一体となっている。これに対し、外封止板部は、ハニカム部とは別体となっており、同ハニカム部に接合される。従って、内封止板部とハニカム部とをエンジンルーム内の騒音特性に合わせて作り込むことが可能となる。また、カラーリング等、意匠の変更を外封止板部の変更のみで対応することが可能となる。
以下、自動車用フードの第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の自動車用フード20が適用される自動車10は、前部にエンジンルーム11を有している。エンジンルーム11の前後方向及び車幅方向についての略中央部には、動力源としてのエンジン12が配置されている。エンジン12の周辺箇所Aには、オルタネータをはじめとする各種補機、吸気管、トランスミッション等といった装置や部品が配置されている。
自動車用フード20は、上記フード本体21のほかに、一対のフードヒンジ22、フードロックストライカ等を備えている。図1では、両フードヒンジ22は簡略化して図示されており、また、フードロックストライカについては、図示が省略されている。両フードヒンジ22は、フード本体21がエンジンルーム11の上部開口部11aを開閉し得るように、同フード本体21を車体13に支持する。フード本体21は、両フードヒンジ22を支点として上下方向へ傾動することにより、エンジンルーム11の上部開口部11aを開閉する。フード本体21は、閉鎖時には、エンジンルーム11内の上記エンジン12やエンジン12の周辺箇所Aの部品を少なくとも覆う。フードロックストライカは、車体13に設けられたフードロック(図示略)に係止されることで、フード本体21を、エンジンルーム11の上部開口部11aを閉鎖した状態に保持(ロック)する。
f0=(C/2π)・√(S/(t+0.8d)V) ・・・・・(i)
C:空気中の音速
S:貫通孔31の開口面積の総和
t:内封止板部27の厚み
d:貫通孔31の直径
V:空気層(セル26)の容積
ヘルムホルツ共鳴器では、共鳴した音波と貫通孔31の壁面との摩擦により吸音することから、多孔質の吸音材を用いた場合よりも低い周波数、より具体的には1kHzよりも低い周波数の音を吸収することが可能である。
エンジン12が発生した音波の一部は、内封止板部27のエンジン12に対向する箇所の貫通孔31を通じてセル26内に入射される。貫通孔31内の空気は錘として機能し、セル26内の空気層はばねとして機能する。
(I)フード本体21の略全体がハニカム構造体23によって形成されていること。
(II)ハニカム構造体23が、六角筒状をなす多数のセル26からなるハニカム部24と、同ハニカム部24をその両側から挟み込んで各セル26を封止する内封止板部27及び外封止板部28とによって構成されていること。
以上のことから、第1実施形態の自動車用フード20は、金属製のアウタパネルのエンジンルーム11側に金属製のインナパネルを配置した一般的な金属製自動車用フードよりも軽量となる。また、第1実施形態の自動車用フード20は、フード本体21の略全体が金属製のハニカム構造体23によって形成されたものに比べても軽量となる。
(1)ハニカム構造体23の内封止板部27に貫通孔31を設ける。内封止板部27と、セル26内の空気層と、外封止板部28とにより、ヘルムホルツ共鳴器を構成する。さらに、内封止板部27と外封止板部28との間隔Bを、エンジン12に対向する箇所では、同エンジン12の周辺箇所Aに対向する箇所よりも大きく設定している(図3、図4)。
(2)ハニカム部24を内封止板部27に一体に形成し、外封止板部28をハニカム部24に接合している(図3、図4)。
次に、自動車用フードの第2実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。
第2実施形態では、単一の貫通孔31が内封止板部27において、セル26を形成する隔壁25に接近した箇所に貫通されている。
この吸音の際の共鳴周波数f0は、次式(ii)で表わされる。
C:空気中の音速
L:分岐管路43の長さ
この場合にも、上述したヘルムホルツ共鳴器と同様、多孔質の吸音材を用いた場合よりも低い周波数、より具体的には1kHzよりも低い周波数の音を吸収することが可能である。
ここで、エンジン12が比較的低い周波数の音波を発生し、エンジン12の周囲の装置、部品等(周辺箇所A)が、エンジン12が発生する音よりも高い周波数の音波を発生することについては上述したとおりである。
エンジン12が発生する音波についても、周辺箇所Aが発生する音波についても同程度の量にまで音量を少なくするには、エンジン12が発生する音波を、周辺箇所Aが発生する音波よりも多く吸収する必要がある。
そこで、図7に示すように、エンジン12に対向する箇所では、内封止板部27と外封止板部28との間隔Bが大きく設定されている。また、図8に示すように、エンジン12の周辺箇所Aに対向する箇所では、間隔Bが、上記エンジン12に対向する箇所での間隔Bよりも小さく設定されている。
次に、上記のように構成された第2実施形態の自動車用フード20の作用について説明する。
以上詳述した第2実施形態によれば、上記(2)の効果に加え、次の効果が得られる。
また、セルを形作る隔壁に、隣り合うセル間を連通させる連通孔があけられる特許文献1に比べ、隔壁25、ひいてはセル26の強度を高くすることができる。
そのため、セル26の限られた内部空間を有効に利用し、長い分岐管路43でもセル26内に形成することができる。
<ハニカム構造体23の構成について>
・樹脂成形時にひけの発生を許容範囲にとどめることができる場合には、第1実施形態とは逆に、図9に示すように、ハニカム部24が外封止板部28に一体に形成され、内封止板部27がハニカム部24に接合されることにより、ハニカム構造体23が構成されてもよい。
なお、上記図10及び図11において、仕切壁41の途中の複数箇所に分断壁45が設けられるとともに、内封止板部27の3箇所以上の複数箇所に貫通孔31が設けられることで、セル26毎に、貫通孔31及び分岐管路43の組合わせが3組以上設けられてもよい。この場合には、3種類以上の周波数の音波を吸収することが可能となる。
<ハニカム構造体23の材料について>
・ハニカム構造体23は繊維強化樹脂によって形成されてもよい。繊維強化樹脂としては、例えば、PP、PA、PET等の樹脂を母材とし、これに繊維長の比較的短い炭素繊維、ガラス繊維等の繊維を強化材として含有した複合材料が用いられてもよい。
・フード本体21は、その少なくとも一部がハニカム構造体23によって形成されたものであればよい。従って、フード本体21は、その略全体がハニカム構造体23によって形成された前記各実施形態とは異なり、一部のみがハニカム構造体23によって形成されてもよい。
・セル26の大きさが、エンジン12に対向する箇所では、同エンジン12の周辺箇所Aに対向する箇所よりも大きく設定されてもよい。
・セル26は、六角形以外の多角形の筒状をなすものでもよいし、多角形とは異なる形の筒状、例えば、円筒状をなすものであってもよい。
・セル26毎に内封止板部27にあけられる貫通孔31の形状、大きさ、数が第1実施形態とは異なるものに変更されてもよい。
・第2実施形態では、分岐管路43が各セル26の内部空間の略全体において形成されたが、同内部空間の一部にのみ形成されてもよい。この場合、分岐管路43の形状は特に限定されず、例えば、渦巻き状をなさないものであってもよい。
Claims (2)
- 自動車のエンジンルームを開閉するとともに、閉鎖時には、同エンジンルーム内に配置されたエンジンと、前記エンジンの周辺箇所とを少なくとも覆うフード本体を備える自動車用フードであり、
前記フード本体の少なくとも一部が樹脂製のハニカム構造体により構成され、
前記ハニカム構造体が、隔壁により互いに区画されて筒状をなす多数のセルからなるハニカム部と、前記ハニカム部の前記エンジンに近い側に配置される内封止板部と、前記ハニカム部の前記エンジンから遠い側に配置されて、前記内封止板部とともに同ハニカム部を挟み込んで前記各セルを封止する外封止板部とを備え、
前記内封止板部には、その厚み方向に延びて、同内封止板部よりも前記エンジン側の空間と前記セルの内部空間とを連通させる貫通孔が設けられており、
前記セルの内部空間は仕切られておらず、
前記内封止板部と、前記セル内の空気層と、前記外封止板部とは、前記貫通孔内の空気を錘とするとともに、前記セル内の空気層をばねとし、前記錘の固有振動数と同一の周波数の音波が入射した場合に共鳴を生じさせ、前記貫通孔の壁面との摩擦により音波を吸収するヘルムホルツ共鳴器を構成し、
前記内封止板部と前記外封止板部との間隔は、前記エンジンに対向する箇所では、同エンジンの周辺箇所に対向する箇所よりも大きく設定されており、
前記ヘルムホルツ共鳴器は、前記エンジンに対向する箇所での共鳴周波数が、前記エンジンの周辺箇所に対向する箇所での共鳴周波数より低く設定されていることを特徴とする自動車用フード。 - 前記ハニカム部は、前記内封止板部に一体に形成されており、前記外封止板部は前記ハニカム部に接合されている請求項1に記載の自動車用フード。
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