JP6079370B2 - レンズ、透過型光学素子及び照明器具 - Google Patents

レンズ、透過型光学素子及び照明器具 Download PDF

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本発明は、発光素子の放射光を配光制御するレンズ、透過型光学素子及び照明器具に関する。
従来、複数のLEDの各々を個別にレンズで覆い、これらのレンズによりLEDの放射光を配光する照明器具が知られている。この種の照明器具においては、LEDを覆うランプカバーにレンズを一体に設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−100721号公報
上記のような照明器具では、LEDが放射する光の配光制御は、照明器具の利用目的に応じたニーズに応じて行われる。例えば、従来の照明器具を、街路を照明する街路灯に採用した場合、器具本体の前方向については広い範囲に光を照射したいが、照明器具の後方向には、光を照射したくないというニーズもある。
器具本体の一方向に配光制御する方法としては、反射鏡を用いることが考えられるが、LEDからの直接光と、反射鏡による反射光とが重ね合わされることとなり、照度むらが生じやすい上に、LEDからの直接光は配光の制御自由度が小さい。また、レンズを用いて配光制御を行う場合には、出射角を大きく変更させる必要があるため、レンズが大型化してしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、レンズの大型化を抑制しつつ、一方向に配光制御可能なレンズ、透過型光学素子及び照明器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のレンズは、入射面がレンズ内面に凸状に湾曲し、湾曲した内部に発光素子の配置位置である設計基準位置が設定され、出射面がこの入射面に対してレンズ外面に凸形状であるレンズにおいて、光の入射面、及び出射面の両方に、一方向にレンズの肉厚を薄くする方向に順次低くなる複数の段部を、設計基準位置から放射されて各入射面に入射された光が各出射面に放射されるように対応付けて設け、各入射面及び各出射面は一方向に配光制御する角度で設けられたことを特徴とする。
上記構成において、前記出射面には、一方向に並んだ段部と同じ並びの外側に設けられ、設計基準位置から放射され前記入射面から入射した光を全反射する全反射面と、当該全反射面で反射された光を出射する反射光出射面とを含み、前記反射光出射面は、前記全反射面の他から入射した光に対して、全反射面として作用してもよい。
また、本発明は、入射面がレンズ内面に凸状に湾曲し、湾曲した内部に発光素子の配置位置である設計基準位置が設定され、出射面がこの入射面に対してレンズ外面に凸形状であるレンズを複数一体に備えた透過型光学素子において、前記レンズには、光の入射面、及び出射面の両方に、一方向にレンズの肉厚を薄くする方向に順次低くなる複数の段部を、設計基準位置から放射されて各入射面に入射された光が各出射面に放射されるように対応付けて設け、各入射面及び各出射面は一方向に配光制御する角度で設けられたことを特徴とする。
上記構成において、複数の前記発光素子が表面に設けられた基板の表面に重ねて設置される平板部を備え、前記平板部の表面に複数の前記レンズが一体成形され、前記平板部には前記レンズにそれぞれ対応する貫通孔を備え、かつ、この貫通孔と前記レンズの内側とを連通させてもよい。
上記構成において、前記レンズの裏側には前記発光素子を配置する凹部を備え、前記平板部の裏側には前記レンズを囲むリブを備え、前記リブを前記基板に当接させて前記リブの内側に前記レンズの凹部に連通する空隙を設け、当該空隙に前記貫通孔を連通させてもよい。
上記構成において、前記レンズの裏側には前記発光素子を配置する凹部を備え、前記レンズの裏側に、前記レンズの凹部と前記貫通孔とを連通する連通凹部を設けてもよい。
上記構成において、前記レンズの裏側に、前記レンズの凹部と前記貫通孔とを連通する連通凹部を設けてもよい。
また、本発明は、複数の発光素子と、複数の前記発光素子にそれぞれ対応する複数のレンズを一体に有し、各レンズは、入射面がレンズ内面に凸状に湾曲し、湾曲した内部に発光素子の配置位置である設計基準位置が設定され、出射面がこの入射面に対してレンズ外面に凸形状である透過型光学素子と、を備えた照明器具において、前記レンズには、光の入射面、及び出射面の両方に、一方向にレンズの肉厚を薄くする方向に順次低くなる複数の段部を、設計基準位置から放射されて各入射面に入射された光が各出射面に放射されるように対応付けて設け、各入射面及び各出射面は一方向に配光制御する角度で設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、光の入射面、及び出射面の両方に、一方向に順次低くなる複数の段部を、入射面と出射面の段部と対応付けて設けたため、一方向に複数の出射面を設けることができるので、一方向への光配光制御の自由度を向上できる。また、レンズの入射面及び出射面の両方に複数の段部を設けることで、レンズの肉厚を入射面及び出射面の両方から薄くすることができる。
本発明の実施形態に係る照明器具を示す斜視図である。 レンズユニットを前方から示す斜視図である。 レンズユニットを後方から示す斜視図である。 レンズユニットを示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は底面図、(D)は背面図である。 図4のA−A断面図である。 レンズを拡大して示す図である。 一の器具本体の照度分布を示す図であり、(A)はレンズを示す側面図、(B)は出射面49からの光による照度分布、(C)は出射面48からの光による照度分布、(D)は出射面41からの光による照度分布、(E)は出射面42からの光による照度分布、(F)は出射面43からの光による照度分布、(G)は出射面40全体からの光による照度分布、(H)はレンズを示す背面図、(I)は集光面50からの光による照度分布を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る照明器具を示す斜視図である。図2はレンズユニットを前方から示す斜視図であり、図3はレンズユニットを後方から示す斜視図である。
照明器具1は、図1に示すように、2つの薄い略直方体型の器具本体10と、支持部材11とを備えている。支持部材11は支柱9への固定部材であり、2つの器具本体10はそれぞれ後端部10Aが支持部材11に支持されて、背中合わせに配置されている。器具本体10の底部には、LED基板(基板)12、及びレンズユニット(透過型光学素子)13を重ねて取り付けられ、これらを覆うように透明樹脂製のグローブ61が設けられている。なお、以下の説明では、各器具本体10について、器具本体10の支持側を後側、先端側を前側とする。照明器具1は、各器具本体10について、前方向に延びる配光、いわゆる前方向配光を有する。
LED基板12は略矩形の回路実装基板であり、このLED基板12には複数(本実施形態では、6つ)のレンズユニット13が、左右方向に一対ずつ、前後方向に3列、計6つ設けられている。LED基板12の表面には、図2及び図3に示すように、発光素子の一例たるLED14が、レンズユニット13に対しそれぞれ複数個(本実施形態では、8つ)ずつ実装されており、これらのLED14によって照明器具1の光源が構成されている。各レンズユニット13においては、LED14は、左右方向に3列に配置され、両側の列には3つ、中央の列には2つ配置されている。中央の列の2つのLED14の前後に位置については、前側のLED14は両側の列の最前のLED14と同じ位置に配置され、後側のLED14は両側の列の2番目と最後尾のLED14との間に配置されている。前後方向2列目の一対のレンズユニット13は、前後方向1列目と3列目の一対のレンズユニット13と、LED14が前後方向で重ならないように、中央側に寄せて配置されている。各LED14は、LED基板12の面に垂直な方向に放射光の光軸Cを有している。各LED14には、その放射光を上記横長配光に制御する透過型の光制御体たるレンズ15が設けられている。この照明器具1において、LED14とレンズ15の対が成す配光は、全て同じ上述の横長配光であり、1対の配光で器具本体10の配光が概ね代表される。
この照明器具1では、各レンズ15は1つのレンズユニット13として構成されている。複数のレンズ15を1つのユニットとすることで、LED14ごとにレンズ15を組み付ける手間が省け組立性の向上が図られる。
図4はレンズユニット13を示す図であり、図4(A)は平面図、図4(B)は側面図、図4(C)は底面図、図4(D)は背面図である。図5は、図4のA−A断面図である。図6は、レンズを拡大して示す図である。図7は、一の器具本体10の照度分布を示す図であり、図7(A)はレンズを示す側面図、図7(B)は出射面49からの光による照度分布、図7(C)は出射面48からの光による照度分布、図7(D)は出射面41からの光による照度分布、図7(E)は出射面42からの光による照度分布、図7(F)は出射面43からの光による照度分布、図7図7(G)は出射面40全体からの光による照度分布、図7(H)はレンズを示す背面図、図7(I)は集光面50からの光による照度分布を示す図である。なお、図5及び図6には、LED14を実装したLED基板12を点線で示している。図7(B)乃至図7(G)及び図7(I)において、図中上側が器具本体10の前側、下側が器具本体10の後側を示す。
レンズユニット13は、図4に示すように、透明樹脂製の平板部16を有し、その平板部16の表面16Aに上記レンズ15が一体に樹脂成形されている。平板部16は、略正方形状を成し、その四隅及び略中央にはネジ孔18が形成されており、このネジ孔18にネジを通して器具本体10の底面10B(図1)にレンズユニット13が固定される。
この照明器具1では、レンズユニット13とLED基板12がネジ孔ネジで共締めされており、各レンズ15と、LED基板12のLED14の位置ズレを防止している。
これに加え、レンズユニット13の平板部16の裏面16Bには、図4(C)に示すように、その面内に複数(図示例では2つ)の位置決めボス19が立設され、またLED基板12の面内には、図5に示すように、位置決めボス19を受ける位置決め用孔20が形成されている。これら位置決めボス19、及び位置決め用孔20の係合によって、レンズユニット13とLED基板12が、より正確な位置に位置決めされる。特に、レンズユニット13は、LED14ごとのレンズ15を含むことから、これらのレンズ15の正確な位置決めが一度に行われる。
レンズ15のそれぞれは、対応するLED14に重なる位置に配置され、同一形状を成し、また同一の配光特性をもってLED14の放射光を制御する。
具体的には、レンズ15は、図6に示すように、レンズ内面に凸状(すなわち底面視で凹状)に湾曲する入射面30を有し、この入射面30に対してレンズ外面に凸形状の出射面40を有し、この入射面30によってレンズ15の裏面に凹部22が形成されている。この凹部22にはLED14が入り込み、この凹部22に設定されている設計基準位置PaにLED14の発光部の中心である発光点Qが配置される。設計基準位置Paは、レンズ15の光学設計における光源の配置位置であり、このレンズ15は、この設計基準位置Paに理想的な点光源が配置されるものとして、上記前方向配光が得られるように光学設計されている。
LED14は、発光点Qを含む発光部から光を放射する略点光源とみなすことができ、光軸Cを中心に放射状に略全周囲に光を放射し、レンズ15は、この放射光を一方向(本実施形態では、前方向)に配光する。
具体的には、レンズ15は、図4(A)及び図5に示すように、出射面40が略半球状に形成された前部(一部)15Aと、この前部15Aから出射面40が後方に広がる後部(他部)15Bとを備えて構成されている。レンズ15の前部15Aは、出射面40が略半球状に形成されることで前方向に延びる配光が形成され、レンズ15の前端部に近いほど、LED基板12の面と成す角度である俯角θが小さく、遠方に向かう光を放射する。また、レンズ15の前部15Aには、図6に示すように、入射面30及び出射面40の両方に、前方向に順次低くなる複数(本実施形態では、2つ)の段部30A−30C,40A−40Cを、入射面30と出射面40と対応付けて設けている。このように、レンズ15の前部15Aの入射面30及び出射面40の両方に複数の段部30A−30C,40A−40Cを設けたレンズ15を形成することで、レンズ15の前部15Aの肉厚を入射面30及び出射面40の両方から薄く形成することができ、レンズ15を容易かつ安価に製造できる。
入射面30及び出射面40に複数の段部30A−30C,40A−40Cを対応付けて設けることで、複数の角度の異なる入射面31−33が形成され、これらの入射面31−33に対応して複数の角度の異なる出射面41−43が形成される。したがって、入射面31−33から入射して出射面41−43から出射した光K1−K3は、異なる角度で前方向に配光される。このように、出射面41−43を複数設けることで、光束の区分けを行い、光配光制御の自由度を向上できる。図7(D)乃至図7(F)に示すように、出射面41からの光束は器具本体10の手前側に、出射面42からの光束は出射面41からの光束が照らすエリアよりも遠方に、出射面43からの光束は出射面42からの光束が照らすエリアよりも遠方に照射される。
図6に示すように、レンズ15の後部15Bには、入射面30に、発光部から後方に放射される光を入射させる入射面34が形成され、出射面40に、入射面34から入射した光を全反射する少なくとも1つの(本実施形態では、2つ)全反射面44,45と、当該全反射面44,45で反射された光を出射する反射光出射面46とが形成されている。したがって、入射面34から入射して全反射面44,45で反射されて反射光出射面46から出射した光K4,K5は、器具本体10内に配光される。
また、入射面30には、反射光出射面46に対応して入射面35が形成され、反射光出射面46は、反射光出射面46の他から入射した光、例えば、入射面35からの光に対して、全反射面47として作用する。また、全反射面44,45は、全反射面47で反射した光を出射する出射面48,49として機能する。これら複数(2つ)の48,49は、後方向に連続して角度を変えて設けられている。したがって、入射面35から入射して全反射面47で反射された光は出射面48,49に向かい、これら出射面48,49から出射した光K8,K9が異なる角度で前方向に配光される。このように、発光部から後方向に放射される光のうち、一部を器具本体10内に、その他を全反射面47で反射させて前方向に配光することで、光が器具本体10の後方向に出射することを防止している。また、レンズ15の後部15Bについても、出射面48,49を複数設けることで、光束の区分けを行い、光配光制御の自由度を向上できる。図7(B)及び図7(C)に示すように、出射面49からの光は器具本体10の手前側に、出射面48からの光は出射面49からの光が照らすエリアよりも遠方に照射される。
また、出射面42は、図6に示すように、入射面32から入射して出射面42を出射した光K2の一部が照射エリアに至る前(本実施形態では、レンズ15外)の集光点P1で集光するように形成されている。これにより、出射面42から出射した光K2が、他の出射面から出射した光が照らすエリアまで広がる。
全反射面47(反射光出射面46)には、入射面35から入射して全反射面47で全反射されて出射面48を出射する光K8の一部を照射エリアに至る前(本実施形態では、レンズ15内)の集光点P2で集光させる集光面50が形成されている。これにより、出射面48から出射した光K8が、他の出射面から出射した光が照らすエリアまで広がる。
このように、集光点P1,P2を有するように出射面42及び集光面50を形成することで、出射面42及び出射面48から出射する光K2,K8に広がりを持たすことができ、光束が集中する部分を生じ難くし、照度ムラを抑えることができる。図7(E)及び図7(I)に示すように、出射面42及び集光面50からの光束は、他の出射面41−45単独からの光束に比べ、広い範囲に照射している。
ところで、照明器具1においては、より高出力型のLED14を光源に用いるほど、照射エリアを広範囲にすることができる。
そこで、多数のLED素子を集積して構成したCOB型LEDのような高出力型LEDを光源に用いることも考えられるが、そうすると、設計基準位置Paでの発光点Qが点光源よりも非常に大きくなってしまうため、それに合わせてレンズも大型化する必要が生じ、本実施例のコンパクトでスリムな灯具には不向きである。
これに対して本実施形態の照明器具1では、図5に示すように、同一配光のLED14、及びレンズ15の複数の対を並べることで、それぞれの対による照明の重ね合わせによって、十分な光量が得られるようになっている。
また、これらLED14は全て同じ1枚のLED基板12に実装され、同様にレンズ15は同じレンズユニット13に一体に形成されているため、LED基板12にレンズユニット13を位置決めするだけで、全てのLED14、及びレンズ15の対が一度に位置決めされる。特に、上述の通り、レンズユニット13とLED基板12は、位置決めボス19、及び位置決め用孔20の係合によって正確な位置に位置決めされることから、正確な配光制御が可能となっている。
レンズユニット13のLED14に対面する面である裏面には、図4(C)に示すように、隣り合うレンズ15間及び平板部16の縁部16Cに沿ってリブ25を形成する窪み部21が設けられており、リブ25によって区切られた各窪み部21に上記レンズ15が形成されている。レンズユニット13とLED基板12の接合時には、平板部16の裏面16Bを縁取るリブ25がLED基板12に当接することから、平板部16とLED基板12の接合時の平行度も良好に維持される。これにより、上記位置決めボス19による両者の面内方向の位置決めに加え、リブ25による両者の対面方向の位置決めも行われ、より正確な配光が得られることとなる。
また、この窪み部21が設けられることで、図5及び図6に示すように、LED基板12とレンズユニット13の間に空隙26が形成される。この空隙26によって、レンズ15の凹部22へのLED14の熱籠もりを防止できる。
特に、このレンズユニット13では、図4に示すように、レンズ15に挟まれたレンズ15に対しては、リブ25に連通路27が形成されることで、レンズ15に挟まれたレンズ15での熱籠もりが、より一層防止される。
また、窪み部21を設けることで、レンズユニット13の成形に要する樹脂材の量を少なくでき、また樹脂成形時の成型時間を短くできるから、製造コストを抑え、かつ生産性が高められる。また、平板部16の窪み部21は、その周囲にリブ25を残して形成されていることから、窪み部21に起因して生じ易くなる平板部16の反り変形を防止できる。
このレンズユニット13では、上記窪み部21に加え、レンズ15のそれぞれにおいても、次のようにして樹脂材料の軽減が図られている。
すなわち、レンズ15のそれぞれは、図6に示すように、その裏面の側にLED14の発光点Qと、有効入射面37の境界部37Aとを結ぶ面Vから下の部位に肉盗み部(連通凹部)28を設けて樹脂成形されている。有効入射面37とは、入射面30のうち、光学設計が成された入射面であり、この有効入射面37に入射する光線はレンズ15によって制御される。
ここで、LED14を収める凹部22を裏側に有するレンズを、金型を用いた樹脂成形によって製造する場合、凹部22の開口端側は、金型が抜ける形状である必要があるため、この凹部22の開口端側の形状には自由度が少ない。したがって、入射面30を凹部22の開口端側まで延びていても、開口端側の範囲は、専ら金型を抜くための形状とされ、この範囲の形状について光学設計は成されておらず、この範囲に入射した光は無制御の光を発生することとなる。一方、この範囲よりも凹部22に入り込んだ範囲については光学設計が成されており、この範囲が上記有効入射面37である。
そこで、このレンズ15では、凹部22の開口端側であって、有効入射面37よりも下側の光学設計が成されていない範囲を樹脂成形の肉盗み部28とすることで、光学特性に影響を及ぼすことなく、樹脂材の量を低減することとしている。
また、レンズ15において、発光点Qと有効入射面37の境界部37Aを結ぶ面Vよりも上側の領域が、発光点Qから放射された光を制御可能な領域である。換言すれば、この面Vよりも下側の領域は、発光点Qの放射光の制御には有効ではない領域である。したがって、このレンズ15では、図6に示すように、レンズ15の裏面の側に、この面Vに沿って肉盗み部28を大きく設けることとし、樹脂材の量をより少なくしている。また、レンズ15の裏側に肉盗み部28が設けられるため、レンズ15の実質的な厚みが肉盗み部28の分だけ減り、樹脂成形時の硬化速度が速められ生産性が高められる。
また、このレンズユニット13では、各レンズ15に対応して表裏に貫通する貫通孔51が平板部16に設けられている。貫通孔51は、図6に示すように、レンズ15の凹部22に連通し、矢印Xで示すように、凹部22の熱が外部に放出され、熱籠もりが防止される。
また各レンズ15に対応して貫通孔51が形成されることで、樹脂材の量も減らせ、低コスト化が図られる。
貫通孔51とレンズ15の凹部22の連通について更に詳述すると、上述の通り、平板部16の裏面16Bには、各レンズ15の周囲を取り囲むリブ25が設けられることで、LED基板12と平板部16の間には空隙26が形成されている。この空隙26によって凹部22と貫通孔51が連通し、熱気が外部に放出される。
更に、このレンズユニット13にあっては、貫通孔51と凹部22の間に上記肉盗み部28が位置するように当該貫通孔51が設けられている。これにより、貫通孔51と凹部22とが、空隙26によりも大きな空間の肉盗み部28を通じて連通することから、この空気流路の抵抗を減らし、より効率良く凹部22の中を冷却できる。
これに加え、レンズユニット13においては、レンズユニット13の略中央と、左右方向に3列あるレンズ15のうちの両側の列のレンズ15に対応して、表裏に貫通する通気孔52が平板部16に設けられている。この貫通孔51,52及び連通路27によって、図4(C)において矢印で示すように、レンズ15内の熱が外部に放熱される。
以上説明したように、本実施形態によれば、レンズは、光の入射面30、及び出射面40の両方に、一方向に順次低くなる複数の段部30A−30C,40A−40Cを、入射面30と出射面40の段部と対応付けて設ける構成とした。この構成により、一方向に複数の出射面41−43を設けることができるので、一方向への光配光制御の自由度を向上できる。また、レンズ15の入射面30及び出射面40の両方に複数の段部30A−30C,40A−40Cを設けることで、レンズ15の肉厚を入射面30及び出射面40の両方から薄くすることができる。
また、本実施形態によれば、入射面30の段部30A−30C、及び出射面40の段部40A−40Cの対で制御される各光束のうち、照度ムラを生じさせる光束(K2)を、照射エリアに至る前で集光させ、他の光束が照らすエリアまで拡げる構成とした。この構成により、出射面42からの光束が照らすエリアが他の出射面41,43からの光束が照らすエリアに重なるので、照度ムラを抑制できる。
また、本実施形態によれば、出射面40には、一方向に並んだ段部40A−40Cと同じ並びの外側に設けられ、入射面30から入射した光を全反射する全反射面44,45と、当該全反射面44,45で反射された光を出射する反射光出射面46とを含む構成とした。この構成により、反射光出射面46から出射した光K4,K5が後方向の器具本体10内に配光されるので、器具本体10の後方向への光漏れを防止できる。
また、反射光出射面46は、全反射面44,45の他から入射した光に対して、全反射面47として作用する構成とした。この構成により、全反射面44,45の他から入射した光を一方向に配光できるので、光利用効率を向上できる。
また、本実施形態によれば、レンズユニット13の平板部16にはレンズ15にそれぞれ対応する貫通孔51を備え、かつ、この貫通孔51とレンズの内側の凹部22とを連通させる構成とした。この構成により、レンズ15の凹部22に籠もる熱を外部に放出することができ、また貫通孔51の分だけ樹脂成形時の樹脂材を減らし低コスト化が可能となる。
また、本実施形態によれば、平板部16の裏側のリブ25をLED基板12に当接させてリブ25の内側にレンズ15の凹部22に連通する空隙26を設け、当該空隙26に貫通孔51を連通させる構成とした。この構成により、凹部22の熱をより効率良く外部に放出することができる。
特に、レンズ15の凹部22と貫通孔51とを肉盗み部28によって連通させたため、流路の抵抗を抑えて、より効率良く外部に熱を放出することができる。
但し、上記実施形態は本発明の一態様であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、上記実施形態では、発光素子の一例としてLED14を例示したが、これに限らず、任意の発光素子を用いることができる。
また、上記実施形態では、道路灯の一例として街路灯を例示したが、路面を照明する灯具であれば、任意の灯具に本発明を適用できる。
1 照明器具
12 LED基板(基板)
14 LED(発光素子)
15 レンズ
16 平板部
30 入射面
30A−30C,40A−40C 段部
40 出射面
47 全反射面
46 反射光出射面
51 貫通孔
22 凹部
25 リブ
26 空隙
28 肉盗み部

Claims (8)

  1. 入射面がレンズ内面に凸状に湾曲し、湾曲した内部に発光素子の配置位置である設計基準位置が設定され、出射面がこの入射面に対してレンズ外面に凸形状であるレンズにおいて、
    光の入射面、及び出射面の両方に、一方向にレンズの肉厚を薄くする方向に順次低くなる複数の段部を、設計基準位置から放射されて各入射面に入射された光が各出射面に放射されるように対応付けて設け
    各入射面及び各出射面は一方向に配光制御する角度で設けられたことを特徴とするレンズ。
  2. 前記出射面には、一方向に並んだ段部と同じ並びの外側に設けられ、設計基準位置から放射され前記入射面から入射した光を全反射する全反射面と、当該全反射面で反射された光を出射する反射光出射面とを含み、
    前記反射光出射面は、前記全反射面の他から入射した光に対して、全反射面として作用することを特徴とする請求項に記載のレンズ。
  3. 入射面がレンズ内面に凸状に湾曲し、湾曲した内部に発光素子の配置位置である設計基準位置が設定され、出射面がこの入射面に対してレンズ外面に凸形状であるレンズを複数一体に備えた透過型光学素子において、
    前記レンズには、光の入射面、及び出射面の両方に、一方向にレンズの肉厚を薄くする方向に順次低くなる複数の段部を、設計基準位置から放射されて各入射面に入射された光が各出射面に放射されるように対応付けて設け
    各入射面及び各出射面は一方向に配光制御する角度で設けられたことを特徴とする透過型光学素子。
  4. 複数の前記発光素子が表面に設けられた基板の表面に重ねて設置される平板部を備え、
    前記平板部の表面に複数の前記レンズが一体成形され、
    前記平板部には前記レンズにそれぞれ対応する貫通孔を備え、かつ、この貫通孔と前記レンズの内側とを連通させたことを特徴とする請求項に記載の透過型光学素子。
  5. 前記レンズの裏側には前記発光素子を配置する凹部を備え、前記平板部の裏側には前記レンズを囲むリブを備え、前記リブを前記基板に当接させて前記リブの内側に前記レンズの凹部に連通する空隙を設け、当該空隙に前記貫通孔を連通させたことを特徴とする請求項に記載の透過型光学素子。
  6. 前記レンズの裏側には前記発光素子を配置する凹部を備え、
    前記レンズの裏側に、前記レンズの凹部と前記貫通孔とを連通する連通凹部を設けたことを特徴とする請求項に記載の透過型光学素子。
  7. 前記レンズの裏側に、前記レンズの凹部と前記貫通孔とを連通する連通凹部を設けたことを特徴とする請求項5に記載の透過型光学素子。
  8. 複数の発光素子と、
    複数の前記発光素子にそれぞれ対応する複数のレンズを一体に有し、各レンズは、入射面がレンズ内面に凸状に湾曲し、湾曲した内部に発光素子の配置位置である設計基準位置が設定され、出射面がこの入射面に対してレンズ外面に凸形状である透過型光学素子と、
    を備えた照明器具において、
    前記レンズには、光の入射面、及び出射面の両方に、一方向にレンズの肉厚を薄くする方向に順次低くなる複数の段部を、設計基準位置から放射されて各入射面に入射された光が各出射面に放射されるように対応付けて設け
    各入射面及び各出射面は一方向に配光制御する角度で設けられたことを特徴とする照明器具。
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