JP6079052B2 - 真空ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、潤滑ボールベアリングによりロータを支持する構成の真空ポンプに関する。
ロータを支持する軸受にボールベアリングを用いた真空ポンプでは、ボールベアリングの潤滑が問題となる。特許文献1に記載のドライ真空ポンプでは、モータおよびボールベアリングが配置されている空間とポンプ排気口側との間にラビリンスシールが設けられている。そのような構成とすることにより、吸気口側への油蒸気の逆流を防止している。
また、特許文献2に記載の発明は、回転体の下部を球面スパイラルみぞ軸受で支持する構成の真空ポンプであるが、回転軸に対してリップシール板を設けて、油および油蒸気が油収納容器の外部に漏れ出るのを防止するようにしている。
特開2002−317790号公報 特開昭62−288386号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成の場合、油蒸気はモータおよびベアリングの配置空間全体に行き渡ることになる。そのため、ポンプ排気口側の圧力変動があると、ラビリンスシールを介して上記配置空間への気体流入や配置空間からの気体流出が生じ、その気体流出に伴って配置空間の油蒸気も流出してしまうことになる。その結果、ベアリングの潤滑剤に用いられている油(グリース潤滑の場合には基油)が減少し、潤滑剤寿命の悪化を招く。
また、特許文献2に記載のリップシール板を用いる場合、高速回転にもリップシール板が耐えられるためには、リップシール板と回転軸とが接触している部分に、潤滑油の油膜が形成されていることが必要になる。そのため、この構造はグリース潤滑のボールベアリングには適用できない。
本発明の好ましい実施形態による真空ポンプは、回転側排気機能部および回転軸を有する回転体と、固定側排気機能部と、前記回転軸を支持する潤滑ボールベアリングと、前記回転体を回転駆動するモータと、前記モータのモータステータが配置された空間と前記潤滑ボールベアリングが配置された空間との間に設けられた第1ラビリンスシールと、前記潤滑ボールベアリングを保持するベアリングホルダと、前記回転軸の前記ベアリングホルダと対向する位置に装着され、前記回転体のバランス調整に用いられるバランス調整用部材とをさらに備え、前記第1ラビリンスシールを構成する一方の凹凸が、前記バランス調整用部材の前記ベアリングホルダと対向する面に形成され、前記一方の凹凸と嵌り合う他方の凹凸が、前記ベアリングホルダの前記バランス調整用部材と対向する面に形成されている。
好ましくは、前記真空ポンプは、前記モータステータが配置された空間にパージガスを導入するためのパージガス流路をさらに備える。
好ましくは、前記真空ポンプは、前記モータステータが配置された空間ポンプ排気口との間に設けられた第2ラビリンスシールをさらに備える。
好ましくは、前記真空ポンプは、前記モータステータに密着して配置され、前記潤滑ボールベアリングに用いられるグリースまたは該グリースの基油が設けられた油溜りをさらに備える。
好ましくは、前記真空ポンプは、前記第2ラビリンスシールのシール隙間にパージガスを導入するためのパージガス流路をさらに備える。
本発明の好ましい実施形態による真空ポンプは、回転側排気機能部および回転軸を有する回転体と、固定側排気機能部と、前記回転軸を支持する潤滑ボールベアリングと、前記回転体を回転駆動するモータと、前記モータのモータステータが配置された空間と前記潤滑ボールベアリングが配置された空間との間に設けられた第1ラビリンスシールと、を備え、前記第1ラビリンスシールを構成する一方の凹凸が、固定部に対向する回転部の表面に径方向に並ぶように形成され、前記一方の凹凸と嵌り合う他方の凹凸が、前記固定部の表面に径方向に並ぶように形成されており、前記第1ラビリンスシールの凹凸の隙間は、前記潤滑ボールベアリングが配置された空間内の油蒸気を封止する程度に小さく設定されている。
本発明の好ましい実施形態による真空ポンプは、回転側排気機能部および回転軸を有する回転体と、固定側排気機能部と、前記回転軸を支持する潤滑ボールベアリングと、前記回転体を回転駆動するモータと、前記モータのモータステータが配置されると共にポンプ排気口と連通する空間と前記潤滑ボールベアリングが配置された空間との間に設けられた第1ラビリンスシールと、を備え、前記潤滑ボールベアリングが配置された空間は、前記第1ラビリンスシールを介して前記モータステータが配置された空間のみと連通している
本発明によれば、潤滑ボールベアリングの高寿命化を図ることができる。
図1は、本発明に係る真空ポンプの第1の実施の形態を示す図である。 図2は、ラビリンスシール18の構造を説明する図である。 図3は、本発明に係る真空ポンプの第2の実施の形態を示す図である。 図4は、本発明に係る真空ポンプの第3の実施の形態を示す図である。 図5は、アキシャルタイプのラビリンスシール18を示す図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は本発明に係る真空ポンプの第1の実施の形態を示す図であり、ターボ分子ポンプ1の断面図である。なお、ターボ分子ポンプ1には電力を供給する電源ユニットが接続されるが、図1では図示を省略した。
図1に示すターボ分子ポンプ1は、排気機能部として、タービン翼を備えたターボポンプ部と、螺旋型の溝を備えたHolweckポンプ部とを備えている。もちろん、本発明は、排気機能部にターボポンプ部およびHolweckポンプ部を備えた真空ポンプに限らず、タービン翼のみを備えた真空ポンプや、ジーグバーンポンプやHolweckポンプなどのドラッグポンプのみを備えた真空ポンプや、それらを組み合わせた真空ポンプにも適用することができる。
ターボポンプ部は、ポンプロータ3に形成された複数段の回転翼30と、回転翼30に対して交互に配置された複数段の固定翼20とで構成される。一方、ターボポンプ部の下流側に設けられたHolweckポンプ部は、ポンプロータ3に形成された一対の円筒部31a,31bと、ベース2側に配置された一対のステータ21a,21bとで構成されている。
ポンプロータ3はモータ4によって回転駆動される。モータ4のモータロータ4aは、ポンプロータ3の下側のシャフト部10aに設けられている。モータステータ4bは、ベース2のモータハウジング部2aに固定されている。モータステータ4bに電力を供給するための配線4cは、ベース2に取り付けられたコネクタ26に接続されている。ポンプロータ3は、複数の永久磁石6a,6bで構成される永久磁石磁気軸受6とメカニカルなベアリング8とにより、回転自在に支持されている。
永久磁石6a,6bは、軸方向に磁化されたリング状の永久磁石である。回転するポンプロータ3側に設けられた複数の永久磁石6aは、同極同士が対向するように軸方向に複数配置されている。一方、固定側の複数の永久磁石6bは、ポンプケーシング12に固定された磁石ホルダ11に装着されている。これらの永久磁石6bも、同極同士が対向するように軸方向に複数配置されている。
ポンプロータ3に設けられた永久磁石6aの軸方向位置は、その内周側に配置された永久磁石6bの位置よりも若干上側となるように設定されている。すなわち、回転側の永久磁石の磁極は、固定側の永久磁石の磁極に対して軸方向吸気口側に所定量だけずれている。この所定量の大きさによって、永久磁石磁気軸受6の支持力が異なる。図1に示す例では、永久磁石6aの方が図示上側に配置されているので、永久磁石6aと永久磁石6bとの反発力により、ラジアル方向の支持力と軸方向上向きの(ポンプ吸気口方向)力とがポンプロータ3に働いている。
磁石ホルダ11の内周側には、ベアリング9が保持されている。ベアリング9は、シャフト上部のラジアル方向の振れを制限するタッチダウンベアリングとして機能するものである。ポンプロータ3が定常回転している状態では、ポンプロータ3の上側のシャフト部10bとベアリング9とが接触することはなく、大外乱が加わった場合や、回転の加速時または減速時にポンプロータ3の振れ回りが大きくなった場合に、シャフト部10bがベアリング9の内輪に接触する。ベアリング8,9には、例えば深溝玉軸受が用いられる。下側のベアリング8にはグリースが封入されている。
ベアリング8はベアリングホルダ14によって保持されており、そのベアリングホルダ14がベース2にボルト固定されている。ベアリング8はダンパー等を介してベアリングホルダ14に保持され、ベアリングホルダ14に螺合しているナット15を締め付けることによって、ベアリング8の外輪がベアリングホルダ14に保持される。ベアリング8の内輪はシャフト部10a側に固定されている。
ベアリングホルダ14の図示下側には、ベアリング配置空間R1の下側の部分を封止するための下蓋16がベース2に固定されている。下蓋16の内周面側には凸部16aが形成されており、この凸部16aが、ベアリングホルダ14の内側領域に入り込むことによってベアリング配置空間R1の隙間領域が、可能な限り小さく抑えられるようにしている。
モータロータ4aの下側のシャフト部10aには、バランス調整用部材17が取り付けられている。バランス調整用部材17は、ポンプロータ3のバランス調整を行う際に用いられる部材であって、例えば、符号Vのように側周面を削り取ったり、側周面に設けられたネジ穴(不図示)に止めネジを装着したりして、ポンプロータ3のアンバランスを低減するようにしている。このバランス調整用部材17の下面と、その下面と対向するベアリングホルダ14の上面とには、ラビリンスシール18を構成するリング状の凹凸が形成されている。
図2はラビリンスシール18の構造を説明する図であり、図1のラビリンスシール18の部分の拡大図である。ラビリンスシールは非接触シールであって、回転軸と固定部との間に凹凸の隙間を何段にも組み合わせることによって、漏れを少なくしている。バランス調整用部材17の下面側には、同心リング状の凹部17aおよび凸部17bが複数形成されている。同様に、ベアリングホルダ14の上面にも、同心リング状の凹部14aおよび凸部14bが複数形成されている。バランス調整用部材17の凸部17bはベアリングホルダ14の凹部14aに入り込み、逆に、ベアリングホルダ14の凸部14bがバランス調整用部材17の凹部17aに入り込んでいる。凹部と凸部との間には、僅かな隙間が形成されている。半径方向隙間sは、シャフト部10aの振れ回り半径をr、モータロータ4aとモータステータ4bとの隙間をgとした場合、r<s<gのように設定されている。
このように、凹凸部の隙間は小さく設定されているので、ラビリンスシール18のコンダクタンスは小さくなっている。例えば、r=0.2mm,g=0.5mm,s=0.35mmとした場合、多重円筒で構成されるラビリンスシールのコンダクタンスは、窒素ガスに対して約0.06L/sとなる。油蒸気などの分子量の大きいガスに対しては、さらにコンダクタンスが小さくなる。これは、通常ターボ分子ポンプの補助ポンプとして用いられるポンプの排気速度よりも十分小さく、油蒸気を封止するシールとして十分機能する。
ベアリング8のベアリング配置空間R1は、シャフト部10aとベアリングホルダ14との隙間およびラビリンスシール18の隙間を介して、モータ配置空間R2と繋がっている。さらに、モータ配置空間R2は、モータハウジング部2aの外周とポンプロータ3の円筒部31bとの隙間R3を介して、ポンプ排気口側空間R4と連通している。なお、モータ配置空間R2は、配線4cおよびコネクタ26が配置されている空間と繋がっている。
ベアリング8は、油もしくはグリース等の潤滑剤で潤滑される。本実施の形態では、ベアリング8の潤滑剤としてグリースが用いられる。真空ポンプに用いられるベアリングは、真空中で使用されるため、油やグリースの基油が蒸発しやすい。そのため、基油が蒸発して無くなった時が潤滑寿命となる。ポンプ運転時にはベアリング8は高温となるので、基油の蒸発が促進され、その蒸気はベアリング8が配置されているベアリング配置空間R1の隙間領域全体に拡散する。そして、ベアリング配置空間R1における基油の分圧は、基油の蒸発と再凝縮とが均衡するまで上昇することになる。上述したように、ラビリンスシール18は、油蒸気に対しては十分小さなコンダクタンスを有しているので、ラビリンスシールを介して空気の出入りが無い限り、蒸発による潤滑剤の基油の減少は平衡状態となった時点で極めて小さくなる。
しかしながら、ポンプ排気に伴ってポンプ排気口側空間R4の圧力が変動すると、隙間R3を介してポンプ排気口側空間R4とモータ配置空間R2との間で空気の出入りが発生し、さらに、ラビリンスシール18を介して、モータ配置空間R2とベアリング配置空間R1との間で空気の出入りが発生する。例えば、ポンプが装着されているチャンバーにガスの流入、停止動作が行われた場合、ポンプ排気口側空間R4の圧力はガス流入時は上昇し、ガス停止時には低下する。そのため、ガス流入後のガス停止時には、ベアリング配置空間R1の油蒸気がモータ配置空間R2に流出する。特に、ポンプ排気口側空間R4の圧力が粘性流まで上昇した場合には、ベアリング配置空間R1に充満した油蒸気は、排気気体との分子衝突によって排気口側に押し流される。
また、ガス停止時にポンプ排気口側空間R4の圧力がモータ配置空間R2よりも低くなった場合には、モータ配置空間R2の気体がベアリング配置空間R1の隙間領域に流入することになる。この気体流入によりモータ配置空間R2の基油の蒸気圧が低下すると、平衡状態となるまで基油が再び蒸発する。
このような気体の出入りによるベアリング配置空間R1からの油蒸気の流出量は、ベアリング配置空間R1の内容積(ベアリング配置空間R1の隙間領域の体積)と圧力変動の頻度との積にほぼ比例する。そのため、本実施の形態では、ラビリンスシール18を設けてベアリング配置空間R1とモータ配置空間R2とを実質的に分離するとともに、その分離されたベアリング配置空間R1の隙間空間を極力小さくすることで、潤滑剤の基油の蒸発を減少させ、潤滑寿命の延長を図るようにしている。
図1に示すように、モータ配置空間R2とベアリング配置空間R1との間にラビリンスシール18を設けることで、モータ配置空間R2とベアリング配置空間R1との実質的な分離を図っている。ここで、実質的な分離とは、ポンプ排気口側空間R4に圧力変動がない限り、モータ配置空間R2とベアリング配置空間R1との間はラビリンスシール18でシールされているということを意味している。その結果、ベアリング配置空間R1は、(ベアリング配置空間R1)−(ラビリンスシール18)−(モータ配置空間R2)−(隙間R3)−(ポンプ排気口側空間R4)のような接続構造で、モータ配置空間R2およびポンプ排気口側空間R4に接続している。そのため、油蒸気が充満する領域をベアリング配置空間R1に限定することができ、油蒸気の流出に関しては、隙間容積の小さなベアリング配置空間R1からモータ配置空間R2への流出を考えれば良いことになる。油蒸気が充満した空間の容積を小さくしたことにより、油蒸気の流出量を小さく抑えることができる。
また、図1に示すように、下蓋16の凸部16aがベアリングホルダ14の内側領域(すなわちベアリング配置空間)に入り込んでいるので、ベアリング配置空間R1の隙間領域を可能な限り小さくしている。なお、この凸部16aが入り込んでいる領域は、ナット15を着脱する際の作業空間として必要な空間である。
このように、ベアリング配置空間R1の隙間領域を可能な限り小さくすることで、油蒸気で満たされている空間が小さくなる。そのため、圧力変動によってベアリング配置空間R1とモータ配置空間R2との間で気体の流出・流入があった場合の気体の移動量を、極力小さく抑えることができる。その結果、ベアリング8の潤滑剤の基油の減少を抑えることができ、潤滑寿命の延長を図ることができる。
一方、前述した特許文献1に記載のポンプでは、モータ配置空間とベアリング配置空間とが繋がっているので、油蒸気はそれら両方の空間に蒸発することになり、さらに、圧力変動時の気体移動量もより多くなる。そのため、より多くの油蒸気が排気口側に流出し、潤滑寿命が低下してしまう。
さらに、図1に示すように、従来から設けられている部品(ベアリングホルダ14、バランス調整用部材17)にラビリンスシール18を構成する凹凸を形成するような構成としているので、部品点数の増加が抑えられるとともに、ポンプ軸方向寸法の増加も抑えることができる。
なお、図1に示すポンプでは、モータ4およびシャフト部10aの冷却対策、腐食性ガスを排気した場合の耐腐食対策として、モータ配置空間R2にパージガスを導入するためのパージガス流路22がベース2に形成されている。このように、ラビリンスシール18で隔てられたモータ配置空間R2にパージガスを導入することにより、ガスパージ時に、油蒸気がポンプ排気口側空間R4に流出するのを防止することができる。
−第2の実施の形態−
図3は、本発明による真空ポンプの第2の実施の形態を示す図である。本実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態の構成に、モータカバー23およびラビリンスシール19をさらに設けたものである。モータカバー23およびラビリンスシール19以外の構成は、図1に示した真空ポンプと同一であり、以下では、モータカバー23およびラビリンスシール19の部分を中心に説明する。
モータカバー23は、隙間R3を介してモータ配置空間R2にポンプ排気口側空間R4の気体が流入するのを防止するために設けられたものである。本実施の形態では、このモータカバー23の上面にリング状の凹凸を複数形成し、ロータ3の対向面にもリング状の凹凸を複数形成することで、ラビリンスシール19を構成している。モータカバー23の凹凸とロータ3の凹凸とは、互いに凹部に凸部が入り込んでいる。このような構造を採用することで、隙間R3とモータ配置空間R2との間にラビリンスシール19が設けられている。
第2の実施の形態の真空ポンプでは、ラビリンスシール19を設けたことにより、ポンプ排気口側空間R4の圧力が変動した場合に、ポンプ排気口側空間R4とモータ配置空間R2との間の気体移動量を小さく抑えることができる。その結果、モータ配置空間R2とベアリング配置空間R1との間の気体移動量も、図1に示す真空ポンプの場合よりもさらに減少する。よって、ベアリング8の潤滑剤の基油の減少をさらに抑えることができ、潤滑寿命のさらなる延長を図ることができる。この構成の場合も、モータカバー23とロータ3の下面とを利用してラビリンスシール19を形成しているので、真空ポンプの軸方向高さを抑えることができるとともに、部品点数増加によるコスト上昇を抑えることができる。
また、ラビリンスシール19を設けたことにより、腐食性ガス排気時の、腐食性ガスのモータ配置空間R2への流入量を低減することができる。腐食性ガス排気時には、パージガス流路22からモータ配置空間R2へパージガスが導入される。
−第3の実施の形態−
図4は、本発明の第3の実施の形態を示す図である。本実施の形態では、図3に示した真空ポンプに対して、さらに油溜り25を設けたものである。また、油溜り25の追加に加えて、パージガスをラビリンスシール19の部分(シールの隙間)に導入するような構成とした。この場合、ベース2に形成されたパージガス流路24はモータカバー23に形成されたパージガス流路24に接続され、ラビリンスシール19の部分に流出口が形成されている。
図4に示した油溜り25は、断面形状がC形状をしたリング状の部材であり、モータステータ4bのコア上面に固着されている。油溜り25のC形状した部分の内側には、ベアリング8に用いられているグリースまたはそのグリースの基油が保持されている。モータ4を駆動するとモータ発熱によりモータステータ4bの温度が上昇し、油溜り25の基油が蒸発して、モータ配置空間R2の油蒸気はコア温度に対応する蒸気圧となる。なお、油溜り25の形状は、上述のような蒸発機能を有していれば、上述の形状に限定されない。
モータステータ4bのステータコアの温度は、ヒステリシス損やコイル電流によるジュール熱により、ベアリング8と同等またはそれ以上に上昇する。そのため、モータ配置空間R2の油蒸気圧の方が、ベアリング配置空間R1の油蒸気圧よりも高くなる。そのため、モータ配置空間R2とベアリング配置空間R1との間で気体の移動があったとしても、モータ配置空間R2の油蒸気圧の方が高いので、気体移動によるベアリング潤滑剤(グリース)の基油が減少するのを防止することができる。よって、ベアリング8の潤滑剤の長寿命化を図ることができる。
また、パージガスをラビリンスシール19の部分(シールの隙間)に導入するようにしたので、ガスパージ時にモータ配置空間R2の油蒸気が、パージガスによって隙間R3へ流出するのを防止することができる。
なお、上述した実施の形態では、ラジアルタイプのラビリンスシール18を設けたが、図5に示すようなアキシャルタイプのラビリンスシール18を設けても良い。また、上述した実施の形態では、潤滑ボールベアリングと対で使われる軸受として、永久磁石を使った受動磁気軸受を例にとったが、能動制御磁気軸受を用いても良い。
上述した各実施形態はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施形態での効果を単独あるいは相乗して奏することができるからである。また、以上の説明はあくまでも一例であり、発明を解釈する際、上記実施の形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係に何ら限定も拘束もされない。
1:ターボ分子ポンプ、2:ベース、2a:モータハウジング部、3:ポンプロータ、4:モータ、4a:モータロータ、4b:モータステータ、6:永久磁石磁気軸受、8,9:ベアリング、10a,10b:シャフト部、14:ベアリングホルダ、14a,17a:凹部、14b,17b:凸部、17:バランス調整用部材、18,19:ラビリンスシール、20:固定翼、21a,21b:ステータ、22,24:パージガス流路、23:モータカバー、25:油溜り、30:回転翼、31a,31b:円筒部、R1:ベアリング配置空間、R2:モータ配置空間、R4:ポンプ排気口側空間

Claims (7)

  1. 回転側排気機能部および回転軸を有する回転体と、
    固定側排気機能部と、
    前記回転軸を支持する潤滑ボールベアリングと、
    前記回転体を回転駆動するモータと、
    前記モータのモータステータが配置された空間と前記潤滑ボールベアリングが配置された空間との間に設けられた第1ラビリンスシールと、
    前記潤滑ボールベアリングを保持するベアリングホルダと、
    前記回転軸の前記ベアリングホルダと対向する位置に装着され、前記回転体のバランス調整に用いられるバランス調整用部材と、を備え、
    前記第1ラビリンスシールを構成する一方の凹凸が、前記バランス調整用部材の前記ベアリングホルダと対向する面に形成され、前記一方の凹凸と嵌り合う他方の凹凸が、前記ベアリングホルダの前記バランス調整用部材と対向する面に形成されている、真空ポンプ。
  2. 請求項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記モータステータが配置された空間にパージガスを導入するためのパージガス流路をさらに備える、真空ポンプ。
  3. 請求項1または2に記載の真空ポンプにおいて、
    前記モータステータが配置された空間とポンプ排気口との間に設けられた第2ラビリンスシールをさらに備える、真空ポンプ。
  4. 請求項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記モータステータに密着して配置され、前記潤滑ボールベアリングに用いられるグリースまたは該グリースの基油が設けられた油溜りをさらに備える、真空ポンプ。
  5. 請求項又はに記載の真空ポンプにおいて、
    前記第2ラビリンスシールのシール隙間にパージガスを導入するためのパージガス流路をさらに備える、真空ポンプ。
  6. 回転側排気機能部および回転軸を有する回転体と、
    固定側排気機能部と、
    前記回転軸を支持する潤滑ボールベアリングと、
    前記回転体を回転駆動するモータと、
    前記モータのモータステータが配置された空間と前記潤滑ボールベアリングが配置された空間との間に設けられた第1ラビリンスシールと、を備え、
    前記第1ラビリンスシールを構成する一方の凹凸が、固定部に対向する回転部の表面に径方向に並ぶように形成され、前記一方の凹凸と嵌り合う他方の凹凸が、前記固定部の表面に径方向に並ぶように形成されており、前記第1ラビリンスシールの凹凸の隙間は、前記潤滑ボールベアリングが配置された空間内の油蒸気を封止する程度に小さく設定されている、真空ポンプ。
  7. 回転側排気機能部および回転軸を有する回転体と、
    固定側排気機能部と、
    前記回転軸を支持する潤滑ボールベアリングと、
    前記回転体を回転駆動するモータと、
    前記モータのモータステータが配置されると共にポンプ排気口と連通する空間と前記潤滑ボールベアリングが配置された空間との間に設けられた第1ラビリンスシールと、を備え
    前記潤滑ボールベアリングが配置された空間は、前記第1ラビリンスシールを介して前記モータステータが配置された空間のみと連通している、真空ポンプ。
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