JP6078334B2 - 円筒形電池 - Google Patents

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この発明は、主に、円筒電池の安全性向上技術に関する。
本発明の対象である円筒形電池の一例として、円筒形アルカリ電池を挙げる。図1は、一般的なLR6型の円筒形アルカリ電池1の構造を示しており、図1(A)は、円筒軸100の延長方向を上下(縦)方向としたときの縦断面図である。そして(B)は、(A)における円110内の拡大図である。このアルカリ電池1は、有底筒状の金属製電池缶2、環状に成形された正極合剤3、この正極合剤3の内側に配設された有底円筒状のセパレーター4、亜鉛合金を含んでセパレーター4の内側に充填される負極ゲル5、この負極ゲル5中に挿入された負極集電子6、皿状の金属製負極端子板10、封口ガスケット7などにより構成される。この構造において、正極合剤3、セパレーター4、負極ゲル5が、電解液の存在下でアルカリ電池1の発電要素を形成する。
電池缶2は、電池ケースを兼ねるとともに、正極合剤3に直接接触することにより、正極集電体を兼ねる。また、電池缶2の底面には正極端子8が形成されている。皿状の負極端子板10は、皿の開口周縁にフランジ状の周縁部13が形成された形状で、正極端子8を下方としたとき、その皿を伏せた状態で電池缶2の開口にガスケット7を介してかしめられている。図1に示した例では、当初は円盤状だった周縁部13が、軸100方向から外側に向かって斜め下方に屈曲しつつ、縁端では上方に鋭角的に屈曲している。
負極ゲル5中に挿入された棒状の金属製負極集電子6は、その上端が皿状の負極端子板10の底11の内面に溶接されて立設固定されている。なお、負極端子板10、負極集電子6および封口ガスケット7は、封口体としてあらかじめ一体に組み合わせられており、封口ガスケット7の外周部が電池缶2の開口縁部と負極端子板10の周縁部13との間に挟持されて電池缶2が封口される。また、電池缶2の周囲には熱収縮フィルムからなる外装ラベル9が被装される。また、単3型や単4型などの比較的小さなサイズのアルカリ電池では、電池缶2の開口縁端と負極端子板10との間が近接しているため、正極と負極間の短絡を防止するためにリング状の絶縁体からなるワッシャー20が、負極端子板10の前記側面部14の外周に嵌め込まれている(非特許文献1参照)。
図2にワッシャー20の概略図を示した。図2(A)は、アルカリ電池1における正極端子8側を下方としたときに、ワッシャー20を上方から見たときの斜視図を示している。また、(B)(C)、および(D)は、それぞれ、上方からの平面図、下方からの平面図、および側面図を示している。ワッシャー20の概略形状は円環状であるが、具体的には、環状の胴部21の上端に円盤状のフランジ部22が胴部21と同軸となるように一体的に設けられた形状である。また、胴部21およびフランジ部22と同軸に上下方向に貫通する円筒状の中空部23が形成されている。このワッシャー20は、フランジ部22を上方に向けつつ、中空部23を負極端子板10の皿の側面部14の外周に嵌め込むことで、胴部21がガス抜き孔12を覆った状態で固定される。また、アルカリ電池1の外装ラベル9を電池缶2の周囲に熱収縮させて被装する際、ワッシャー20のフランジ部22の上端面24が当該外装ラベル9によって下方に押さえつけられ、ワッシャー20は、負極端子板10の側面部14との嵌め合いに加え、この外装ラベル9によっても固定されている。
ところで、封口ガスケット7には、部分的に肉薄となっている薄肉部が形成されており、電池1内部におけるガスの発生などにより内圧が上昇すると、その薄肉部が先行破断するようになっている。そして、皿状の負極端子板10において、皿の容器部分に相当し、フランジ状の周縁部13と皿の底11とを連続する側面部14には、電池缶2の内外を連絡するガス抜き孔12が形成されている。それによって、ガスケット7の薄肉部が破断した際、電池1内部のガスがこのガス抜き孔12から排気され、内圧が開放されるようになっている。すなわち、封口ガスケット7の薄肉部と負極端子10のガス抜き孔12とによって、電池1の破裂を防止する防爆安全機構が構成されている。
そして、上記のワッシャー20は、特に、単3型や単4型などの比較的小さなサイズのアルカリ電池1では、排気に伴ってガス抜き孔12から電解液が飛散することを防止するための機能も担っている。具体的には、ワッシャー20の胴部21が負極端子板10の側面部14を覆うことで、防爆安全機構が作動したときに、ガス抜き孔12からのガスや電解液が噴出する速度を減速させて、アルカリ電池1が組み込まれた機器が汚染されにくいようにしている。なお、ワッシャー20を備えたアルカリ電1において、防爆安全機構が作動したときの排気経路は、図1(B)に太線の矢印で示したように、ガス抜き孔12からのガスは、負極端子板10の側面部14を覆うワッシャー20の胴部21の内面を経て排出される。
また、以下の特許文献1と2には、ワッシャーの装着不良を防止するとともに、防爆安全機構が作動した際には、ワッシャーと負極端子板との間を通って電池内部の圧力が開放される際に電解液がシャワー状に噴出しないようにしたアルカリ電池について記載されている。
特開2008−277154号公報 特開2008−282601号公報
FDK株式会社、"アルカリ電池のできるまで"、[online]、[平成24年12月11日検索]、インターネット<URL:http://www.fdk.co.jp/denchi_club/denchi_story/arukari.htm>
ワッシャーは、アルカリ乾電池などの円筒形電池の防爆安全機構が動作した際に、負極端子板に設けられにガス抜き孔から電解液が飛散するのを防止する。しかし、従来の円筒形電池では、図1に示したように、ワッシャー20のフランジ部22の上面が熱収縮フィルムによる外装ラベル9に覆われており、さらに、外装ラベル9における電池缶2との接触面(裏面)には接着剤が塗布されていることから、フランジ部22の上面は、外装ラベル9に接着されている。そのため、図1(B)に縦縞で示した空間30がほぼ密閉された状態となっている。
そして、何らかの原因で電池缶2内部にてガスが爆発的に発生すると、このガスが一瞬にして上記の空間30に充満し、上述した排気経路での排気動作が間に合わず、上記空間30内の圧力が一気に上昇し、ワッシャー20が勢いよく飛散し、電池1が組み込まれていた機器を破損させる可能性がある。確かに、上記特許文献1や2に記載のアルカリ電池ではワッシャーの中空部の内面が多角形状になっており、ガス抜き孔と負極端子板の側面との間には、必ず空隙が存在し、排気に適した構造となっている。しかしながら、ワッシャーは絶縁部材としての機能も担っており、アルカリ電池の組み立て工程において、ワッシャーを負極端子板の周囲に嵌め込んで装着した後に外装ラベルを被装するまでの間、ワッシャーが確実に負極端子板に装着された状態で維持されている必要がある。そのため、引用文献1や2に記載のアルカリ電池では、多角形状のワッシャーの中空部内面と円筒状の負極端子板の側面とが密着せず、アルカリ電池の組み立て工程中にワッシャーが脱落する可能性がある。すなわち、脱落したワッシャーを装着し直すなどの生産性の低下が懸念される。また、ワッシャーが脱落すれば、組み立て工程中で正負の電極間が短絡し、それに伴って漏液が発生する可能性もある。
したがって本発明は、一方の電極を兼ねる電池缶の開口が、ガス抜き孔を備えた他方の電極の端子板によって封口された円筒形電池において、端子板の周囲にワッシャーが確実に嵌め込まれることによる正負の電極間の絶縁性と、電池缶の内圧が急激に上昇した際にワッシャーが飛散しない高い安全性とを確保することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明は、一方の電極を兼ねる有底円筒状の電池缶内に、発電要素が収納されるとともに、当該電池缶の開口を上方として、当該開口に、伏せた皿にフランジ状の周縁部が形成された形状で他方の電極を兼ねる端子板が、封口ガスケットを介してかしめられて、前記電池缶の開口端部が当該電池缶の内方に屈曲した状態で封口されている円筒形電池であって、
前記端子板の底面の外周と前記周縁部とを連続する側面部に、前記電池缶の内外を連絡するガス抜き孔が形成されているとともに、当該端子板の前記側面部にリング状のワッシャーが嵌着され、
前記ワッシャーは、前記側面部に嵌着された状態で、前記ガス抜き孔を覆う扁平環状の胴部と、当該胴部上端面に一体形成された円盤状のフランジ部と、前記胴部と同軸となるように上下方向に貫通する中空部とを備え、
前記中空部の内面は、上端側が下端側より拡径して、上端側の拡径部と下端側の縮径部とからなる2段の段付き孔状で、
前記ワッシャーは、前記縮径部が前記端子板の側面部に装着され、前記フランジ部が前記電池缶の開口端部にて外装ラベルに被装され、
前記拡径部の内径は、前記端子板の側面部における前記ガス抜き孔の上端での外径よりも大きく、
前記ワッシャーは、上下方向の全高Aと、前記中空部における前記拡径部の高さBとの比B/Aが36%以上、81%以下である、
ことを特徴とする円筒形電池。
本発明の円筒形電池によれば、一方の電極を兼ねる電池缶を封口する他方の電極を兼ねる端子板が当該端子板に嵌め込まれたワッシャーによって確実に絶縁されつつ、電池缶内の圧力が急激に上昇した際には、ワッシャーが飛散しない、高い安全性を備えている。また、製造過程において、ワッシャーのガタつきや脱落が発生せず、従来と同等の生産性も維持できる。
円筒形電池の一例である一般的なアルカリ電池の構造を示す図である。 上記一般的なアルカリ電池の負極端子板に装着されているワッシャーの概略図である。 本発明の一実施形態に係る円筒形電池に装着されているワッシャーの概略図である。 上記実施形態に係る円筒形電池に装着されているワッシャーにおける中空部の内面形状を説明するための図である。 上記実施形態に係る円筒形電池の構造を示す図である。 上記実施形態に係る円筒形電池の上端側を拡大した図である。
本発明の一実施形態に係る円筒形電池として円筒形のアルカリ電池を挙げる。もちろん、本発明は、一方の電極を兼ねた電池缶の開口に、他方の電極を兼ねる皿状の端子板がガスケットを介して嵌着された構造を有するとともに、端子板の外周にガス抜き孔が形成された円筒形電池であれば、どのような電池であっても適用することができる。そして、本実施形態に係る円筒形電池の基本的な構造は、図1に示した一般的なアルカリ電池1と同様である。しかし、ワッシャーの構造が従来のワッシャーとは異なっており、電池缶の内圧が爆発的に上昇したとしても、ワッシャーが飛散することなく、高い安全性を備えている。また、ワッシャーが、確実に負極端子板に嵌め込まれた状態で装着されて、電池の生産性向上にも寄与している。
===ワッシャーの構造と作用===
図3に、本発明の一実施形態に係る円筒形電池(以下、アルカリ電池)に装着されているワッシャー20aの概略構造を示した。図3(A)は、当該ワッシャー20aを上方から見たときの斜視図であり、(B)と(C)は、それぞれ、上方からの拡大平面図と、当該平面図におけるa−a矢視断面図である。また、図4に、ワッシャー20aの各部位のサイズを説明するための図を示した。なお、図4(A)は、図3(C)に示した断面を拡大した図であり、図4(B)は、図4(A)における円120内を拡大した図である。
これら図3、図4に示したように、ワッシャー20aは、環状の胴部21の上端面に円盤状のフランジ部22が当該胴部21と同軸となるように一体的に形成されており、胴部21とフランジ部22と同軸となるように上下方向に中空部23aが貫通している。そして、ここまでの構造は、図2に示した一般的なアルカリ電池1におけるワッシャー20と同様である。
しかし、中空部23aの内面形状は、一般的なアルカリ電池1とは異なり、同じ径で上下に貫通する単純な孔形状でなく、径が異なる二つの孔を同軸に上下方向に連結した段付き孔状となっている。具体的には、図4(A)に示したように、上端側の内径φ1が下端側の内径φ2径より大きくなっており、同図(B)に示したように、ワッシャー20aの全高Aに対し、上端面24から段付き部分、すなわち、上端面24から下端側の縮径された部位(以下、縮径部)26の上面27までの高さBに対応する円形孔状部分が縮径部26の内径φ2よりも内径φ1が大きな部位(以下、拡径部)25となっている。
図5に、このワッシャー20aを備えた本発明の一実施形態に係るアルカリ電池1aの構造を示した。図5(A)は、その縦断面図であり、(B)は、(A)における円130内を拡大した図である。また、図6に、アルカリ電池1aの上端側、すなわち負極端子板10側の拡大図を示した。図5、図6に示したように、本実施形態に係るアルカリ電池1aでは、ワッシャー20aが負極端子板10に嵌め込まれた状態では、段付き孔状の中空部23aにおいて下端側の縮径部26の内面が、負極端子板10の側面部14の外周面に接触し、確実に嵌め込まれている。それによって、製造工程時においてもガタつきや脱落が発生せず、ワッシャー20が負極端子板10に嵌め込まれさえすれば、絶縁性が常に確保される。もちろん、ワッシャー20aの装着不良に関わる歩留まり低下がなくなり、生産性も向上する。
また、図6に示したように、拡径部25の内径φ1がその側面部14の径φ3よりも大きい。より具体的には、負極端子板10の側面部14において、ガス抜き孔12の上端15部分での径φ3よりも拡径部25の内径φ1の方が大きい。それによって、図5(B)に示したように、ガス抜き孔12の上端15側が拡径部25内に露出することになり、太線矢印で示した排気経路が形成される。そのため、電池缶2内の圧力が急激に上昇した場合でも、上述した密閉空間30のみに圧力が集中せず、上記の排気経路を介して速やかに内圧が開放される。また、排気経路を形成する拡径部25は円形孔状であるため、拡径部25の内面は、負極端子板10の側面部14から一律に離間している。そのため、側面部14の外周のどの位置にガス抜き孔12が形成されていても、いずれのガス抜き孔12もその開口領域が全て覆われてしまうことがなく、アルカリ電池1aの組み立て時において、ワッシャー20aを装着する際には位置決めが不要となる。したがって、このワッシャー20aにおける拡径部25の内径φ1や形状により、製造工程時に、負極端子板10とワッシャー20aとの相対的な回転位置関係を考慮することが不要となり、確実に安全性を確保することができる。もちろん、位置決めに要する工程が不要のため、生産性の向上も期待できる。
===ワッシャーの最適形状====
上述したように、本実施形態に係るアルカリ電池1aでは、ワッシャー20aの中空部23aの内面が2段の段付き孔状に形成されて、アルカリ電池1aの防爆安全機構が作動した際には負極端子板10に形成されたガス抜き孔12を介して確実に電池1a内の圧力を開放することができる。その一方で、ワッシャー20aは、電池缶2の開口端部近辺での正負極間の短絡を防止するための絶縁部材でもあり、アルカリ電池1aの組み立て途上で、封口後速やかに負極端子板10に装着され、外装ラベル9が被装されるまで、確実にその装着状態を維持していなくてはならない。
本実施形態に係るアルカリ電池1aでは、ワッシャー20aにおいて、実質的に負極端子板10に装着される部位は、中空部23aの下端側の縮径部26であり、図4に示したように、この縮径部26の内径φ2は、当然のことながら、図2に示した従来のアルカリ電池1におけるワッシャー20の中空部23の径と同じとなる。そして、縮径部26に負極端子板10の側面部14が接触することによって、ワッシャー20aの装着状態が維持されるため、その接触面積が少なすぎれば、組み立て工程時にワッシャー20aが脱落する可能性が「ゼロ」であるとは言い難い。そして、その接触面積は、縮径部26の内径φ2が負極端子板10の側面部14の外径φに対して嵌め合うよう所定の大きさに規定されていることから、実質的に縮径部26の高さ(=A−B)によって増減する。
なお、ワッシャー20aの全高Aについては、負極端子板10の側面部14の高さに応じて規定されている所定の値であり、従来のアルカリ電池1におけるワッシャー20と同じとなる。また、拡径部25は、負極端子板10の側面部14と接触しないことを前提としているため、その内径φ1についてはその前提さえ満足すれば、その大小を考慮する必要性がほとんど無い。そこで、以下では、ワッシャー20aの全高A(=1.1mm)に対して拡径部25の高さBを0.1mm〜1.0mmの範囲で0.1mmずつ変えた10種類のワッシャー20aを作製し、それらのワッシャー20aを装着した10種類のアルカリ電池をサンプルとして組み立てた。
つぎに、各サンプルに対して充電試験を行うとともに、ワッシャー20aと負極端子板10との装着状態を評価し、その試験結果と評価結果とに基づいてワッシャー20aの最適形状を求めた。なお、上述したように、ワッシャー20aの全高Aや縮径部26の内径φ2が電池の種類(負極端子板のサイズ)によって所定の値となり、拡径部25の内径φ1が形状を特定するための要件にはならない、ということから、ワッシャー20aの最適形状を客観的に特定可能とするために、ここでは、縮径部26の内径に対する拡径部25の高さBの割合B/A(%)をワッシャー20aの形状を特定するためのパラメーターとした。そして、このB/Aの値についての最適数値範囲を規定することとした。
充電試験は、図5に示したアルカリ電池1aをサンプルとして、4本のアルカリ電池の内の3本を一般的なアルカリ電池とし、1本をサンプルにして、サンプルについては正負を逆にした状態でその4本のアルカリ電池を直列に接続する、所謂「4直1逆」の方式でサンプルを充電状態にすることで行った。充電状態にあるサンプルは確実に内部でガスが発生し、防爆安全機構が作動するため、この防爆安全機構の作動に際してワッシャー20aが飛散するか否かを調べた。また、充電試験に際しては、10種類のサンプルのそれぞれについて100個の個体を用意し、その100個の個体の内、ワッシャー20aが飛散した個体数の割合(ワッシャー離脱率:%)を充電試験の結果とした。
ワッシャー20aの装着状態については、量産ラインにてワッシャー20aを負極端子板10に装着する工程から外装ラベル9を電池缶2に被装するまでの工程で脱落した個体の数を各サンプルについて調査し、ワッシャー20aが脱落した個体を「不良」とした。そして、各サンプルについて1000個の個体における不良率を評価結果とした。
以下の表1に充電試験結果とワッシャーの装着状態についての評価結果とを示した。
Figure 0006078334
表1に基づいてワッシャー20aの全高Aと拡径部25の高さBとの比B/A(%)についての最適数値範囲を規定する。各サンプルについての合否(○、×)については、充電試験によるワッシャーの離脱率と装着不良率がともに0%であるときを合格「○」とし、それ以外は全て不合格「×」とした。そして、表1に示したように、B/A≦27のサンプル1〜3ではワッシャーが飛散した個体が存在し、不合格「×」判定となった。これは、縮径部26の高さ(A−B)が大きすぎるため、ガス抜き孔12が実質的に塞がれためと考えられる。すなわち、拡径部25を経由する排気経路の面積が小さくなり、速やかに圧力を開放することができず、結果的に過大な圧力がワッシャー20aに加わり、ワッシャー20aが飛散したためと考えられる。
また、B/A=90のサンプル10では、縮径部26の内面と負極端子板10の側面部14との接触面積が不足し、装着不良となった個体が存在し、不合格となった。そして、表1において合格判定となったサンプル4〜9におけるB/Aの値から、36%≦B/A≦81であれば、充電試験によってワッシャーが飛散することなく極めて高い安全性が確保でき、また、ワッシャーの装着不良も発生せず、絶縁性を確保しつつ従来と同等の生産性を維持できる。
1,1a 円筒形電池(アルカリ電池)、2 電池缶、3 正極合剤、
4 セパレーター、5 負極ゲル、6 負極集電子、7 ガスケット、8 正極端子、
10 負極端子板、11 負極端子板の底、12 ガス抜き孔、
13 負極端子板の周縁部、14 負極端子板の側面部、20,20a ワッシャー、
21 胴部、22 フランジ部、23,23a 中空部、25 拡径部、
26 縮径部、A ワッシャーの全高、B 拡径部の高さ、
φ1 拡径部の内径、φ2 縮径部の内径、
φ3 負極端子板の側面部におけるガス抜き孔上端での外径

Claims (1)

  1. 一方の電極を兼ねる有底円筒状の電池缶内に、発電要素が収納されるとともに、当該電池缶の開口を上方として、当該開口に、伏せた皿にフランジ状の周縁部が形成された形状で他方の電極を兼ねる端子板が、封口ガスケットを介してかしめられて、前記電池缶の開口端部が当該電池缶の内方に屈曲した状態で封口されている円筒形電池であって、
    前記端子板の底面の外周と前記周縁部とを連続する側面部に、前記電池缶の内外を連絡するガス抜き孔が形成されているとともに、当該端子板の前記側面部にリング状のワッシャーが嵌着され、
    前記ワッシャーは、前記側面部に嵌着された状態で、前記ガス抜き孔を覆う扁平環状の胴部と、当該胴部上端面に一体形成された円盤状のフランジ部と、前記胴部と同軸となるように上下方向に貫通する中空部とを備え、
    前記中空部の内面は、上端側が下端側より拡径して、上端側の拡径部と下端側の縮径部とからなる2段の段付き孔状で、
    前記ワッシャーは、前記縮径部が前記端子板の側面部に装着され、前記フランジ部が前記電池缶の開口端部にて外装ラベルに被装され、
    前記拡径部の内径は、前記端子板の側面部における前記ガス抜き孔の上端での外径よりも大きく、
    前記ワッシャーは、上下方向の全高Aと、前記中空部における前記拡径部の高さBとの比B/Aが36%以上、81%以下である、
    ことを特徴とする円筒形電池。
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