JP6077830B2 - 可変形状ミラーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、補償光学用波面補正デバイスなどとして用いられる可変形状ミラーの製造方法に関する。
従来、静電引力によって変位させるタイプの可変形状ミラーは、光を利用した様々な分野への応用が期待されている。例えば、眼底検査装置、天体望遠鏡などに入る補償光学用波面補正デバイスとして利用することが出来る。このような静電引力で変位さる可変形状ミラーの典型例として、2枚の平行平板電極を使って可動にする手法が挙げられるが、この平行平板型の欠点として可動量が小さいことが挙げられる。
また、平行平板型より大きな可動量を得ることが出来る櫛歯電極を用いた可変形状ミラーが近年提案されている。その一例が特許文献1に開示されている。この可変形状ミラーでは、可動側の櫛歯電極を支持する支持部と、固定側の櫛歯電極を支持する支持部が、特許文献1の図の紙面上ではそれぞれ垂直方向上下に位置している。可動櫛歯電極と固定櫛歯電極は、互いに対向し、且つギャップを隔てて交互になるように配置されている。これにより、上記平行平板型よりも大きな電極重なり面積が発生するので、櫛歯電極間で発生する静電引力が大きくなり、可動量を大きくすることが出来る。(特許文献1参照)
米国特許第6384952号
しかしながら、特許文献1に開示されている構造では、可動櫛歯電極の可動方向に固定櫛歯電極とその支持部が配置されている。したがって、可動櫛歯電極に作用する静電引力が、該電極に働くばねの復元力に比べて過大となって、可動側の櫛歯電極が固定側の支持部に衝突するプルイン(引き込み)という現象が起きることがあり得る。よって、この構造では、より大きな可動量を得ることが容易ではない。さらに、この構造を作製するために、特許文献1に開示されている犠牲層プロセスを用いると、櫛歯電極間のギャップ量と可動櫛歯電極の可動量がほぼ同じ量になりやすい。そのために、大きな静電引力を得るために必要とされる狭ギャップでありつつ、大きな可動量を得ることが困難となる。また、犠牲層の上にミラー層を形成するために、その平坦性が悪くなることがある。
上記課題を解決するための本発明は、反射面を有する反射部と、反射部の裏面に接続する可動部と、反射部と距離を隔てて位置し、且つ可動部によって支持されて反射面に対して平行な方向に延出する可動櫛歯電極と、可動櫛歯電極及び可動部が反射面の法線方向以外の方向に変位するのを抑制する抑制手段と、支持部と、支持部によって支持されて反射面に対して平行な方向に延出し、且つ可動櫛歯電極とギャップを隔てて交互に配置される固定櫛歯電極と、を有し、可動部の可動櫛歯電極を支持する部位と、支持部の固定櫛歯電極を支持する部位とは、可動櫛歯電極の反射面の法線方向への変位の際に可動櫛歯電極と固定櫛歯電極とがギャップを維持してすれ違えるように配置されている可変形状ミラーの製造方法であって、第一の基板に、前記可動部、前記可動櫛歯電極、前記抑制手段、前記支持部、及び前記固定櫛歯電極を形成する工程と、第二の基板を用意する工程と、前記第一の基板の可動部と前記第二の基板とを接合する工程と、前記接合した第二の基板を加工し、前記反射部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、より一般的には、メンブレンを有するマイクロ構造体の製造方法に適用することができる。ここでは、前記反射部はメンブレンに置き換わり、前記反射面はメンブレンの面に置き換わる。
本発明の製造方法では、第一の基板で櫛歯アクチュエータを形成した後に、第一の基板と第二の基板を接合するため、櫛歯電極間のギャップを、可動櫛歯電極の可動量に関係なく、狭くすることができる。従って、小さな駆動電圧で大きな可動量を得ることができる。また、可変形状ミラーの製造方法の場合、犠牲層の上にミラー層を形成する必要がないので、ミラーの平坦性の高い可変形状ミラーを提供することができる。さらに、比較的広く且つ強度を保って形成できる可動部の平面で第一の基板と第二の基板を接合できるので、接合をぐらつくことなく安定且つ確実に行うことができる。
(a)は本発明の実施形態1の可変形状ミラーを説明する平面図、(b)〜(e)は本発明の実施形態1の可変形状ミラーの作製方法を説明する断面図。 (f)〜(j)は本発明の実施形態1の可変形状ミラーの作製方法を説明する断面図。 (a)は本発明の実施形態2の可変形状ミラーを説明する平面図、(b)〜(e)本発明の実施形態2の可変形状ミラーの作製方法を説明する断面図。 (f)〜(k)は本発明の実施形態2の可変形状ミラーの作製方法を説明するための断面図。 (a)は本発明の実施形態3の可変形状ミラーを説明するための平面図、(b)〜(e)本発明の実施形態3の可変形状ミラーの作製方法を説明する断面図。 (f)〜(k)は本発明の実施形態3の可変形状ミラーの作製方法を説明する断面図。
本発明の製造方法では、第一の基板で、ギャップを隔てて交互に配置される可動櫛歯電極と固定櫛歯電極を含む櫛歯アクチュエータを形成した後に、第一の基板と第二の基板を接合し、接合した第二の基板を加工して反射部やメンブレンを形成する。この製造方法の一態様として、1つの第一の基板の可動部上に1つの第二の基板を接合し、可動部が変位することで反射部が平行移動する可変形状ミラーを作製するものがある。また、他の態様として、アレイ状に配列された複数の第一の基板の複数の可動部上に、共通の1つの第二の基板を接合し、複数の可動部が様々な態様で変位することで1つの反射部が種々の態様で変形・移動する可変形状ミラーを作製するものなどもある。こうした製造方法によれば、固定櫛歯電極に対して可動櫛歯電極が反射面またはメンブレン面の法線方向に変位する際に、可動櫛歯電極が第一の基板の他の部分に当たらないような構造を容易に作製できる。そのため、上記課題を解決して上記発明の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。ただし、本発明は図示例のものに限定されるものではない。
(実施形態1)
本発明の第1の実施形態である可変形状ミラーの作製方法について、図1−1と図1−2を用いて説明する。図1−1(a)は、可変形状ミラー101をアクチュエータ部102の裏面から見た平面図であり、図1−1(b)〜(e)と図1−2(f)〜(j)は、図1−1(a)に示すA−B線に沿った断面図である。
作製する可変形状ミラー101は、アクチュエータ部102と反射部103で構成されている。反射部103は、補正する光を反射する光学的反射機能を有する。反射部103は、光を反射するために反射面を持つ。この反射部103はアクチュエータ部102を覆うように配置されている。さらに、アクチュエータ部102は、可動櫛歯電極104、固定櫛歯電極105、可動部106、2つのバネ部107、支持部108(108a、108b)によって構成されている。可動部106は、バネ部107の一端に連結されており、可動櫛歯電極104及び反射部103と接続している。バネ部107の他端は支持部108aに固定されている。可動櫛歯電極104及びばね部107は可動部106の側壁と接続しており、反射部103は可動部106の比較的広い面積をもつ上面と接続している。すなわち、可動部の上面は、反射面の側と反対の側の反射部103の裏面に接続している。バネ部107は、可動櫛歯電極104と可動部106が前記反射面の法線方向に変位するのは許容するが該法線方向以外の方向に変位するのを抑制する抑制手段として機能する。ここでは、抑制手段を、弾性体のバネ部で構成しているが、可動部の上記法線方向への変位は許容するが該法線方向以外の方向への変位を抑制して可動部をガイドするガイド手段などで構成することもできる。可動櫛歯電極104と電気的に繋がっている支持部108aは、固定櫛歯電極105と電気的に繋がっている支持部108bから、両者の境界部に形成された絶縁部により絶縁されている。
可動櫛歯電極104は可動部106のyz面に平行な側壁よりx方向に伸びており、固定櫛歯電極105は支持部108bのyz面に平行な側壁よりx方向に伸びている。すなわち、可動櫛歯電極104は、反射部103と距離を隔てて位置し、可動部106によって支持されて前記反射面に対して平行な方向に延出している。また、固定櫛歯電極105は、支持部108bによって支持されて前記反射面に対して平行な方向に延出し、且つ可動櫛歯電極104とギャップを隔てて交互に配置されている。可動部106及び支持部108の側壁が対向しているため、可動櫛歯電極104と固定櫛歯電極105は互いに向き合うように配置され、且つそれぞれの櫛歯が交互に並ぶように配置されている。つまり、可動部の可動櫛歯電極を支持する部位と、支持部の固定櫛歯電極を支持する部位とは、可動櫛歯電極の前記反射面の法線方向への変位の際に可動櫛歯電極と固定櫛歯電極とがギャップを維持してすれ違えるように配置されている。
次に可変形状ミラーの作製方法について、説明する。
初めに、図1−1(b)に示すように、第一の基板109を用意する(S101)。第一の基板109は、SOI(Silicon on Insulator)基板である。SOI基板のハンドル層(Si)110の厚みは525μmであり、ボックス層(SiO)111の厚みは1μm、活性層(Si)112の厚みは1μmである。
次に、図1−1(c)に示すように、第一の基板109の両面に絶縁層113(113a、113b)のパターンを形成する(S102)。熱酸化による酸化シリコン(SiO)を絶縁層113として形成した後に、レジストパターン(不図示)を形成する。該レジストパターン(不図示)をマスクにして、絶縁層113をエッチングする工程である。例えば、エッチングには、フロン系ガスである四フッ化メタン(CF)、二フッ化メタン(CH)、三フッ化メタン(CHF)、などによるプラズマエッチングを利用する。これらのフロン系ガスは、単独または他のフロンガスと混合して、さらには、アルゴン(Ar)やヘリウム(He)などの不活性ガスと混合して使用され得る。
次に、図1−1(d)に示すように、支持部108(108a、108b)と電気的にそれぞれ繋がる貫通電極114を形成する(S103)。第一の基板108の裏面にレジストパターン(不図示)を形成する。該レジストパターン(不図示)をマスクにして、活性層(Si)112及びボックス層(SiO)111をエッチングし、貫通孔を形成する。さらに、電極材料となるチタン(Ti)及び金(Au)を積層成膜した後、レジストパターン(不図示)を形成する。該レジストパターン(不図示)をマスクにして、金(Au)及びチタン(Ti)をエッチングする。
次に、図1−1(e)に示すように、櫛歯形状を形成する時のマスクを形成する(S104)。第一の基板109の表面にレジストパターン115を形成し、第一の基板109の表面の絶縁層113bをエッチングする。絶縁層113bのエッチングには、S102で例示したフロン系のガスによるプラズマエッチングを利用する。
次に、図1−2(f)に示すように、第一の基板109の表面から可動櫛歯電極104及び固定櫛歯電極105を形成する(S105)。S104で形成したレジストパターン115及び絶縁層113bをマスクにして、ハンドル層(Si)110をエッチングする工程である。ハンドル層(Si)110をエッチングして、所望の櫛歯形状を形成するためには、断面垂直性の高いエッチングが可能なICP−RIE(:Inductive Coupled Plasma−Reactive Ion Etching)などを用いる。ICP−RIEを用いることにより、高アスペクトで微細な櫛歯構造を形成することができる。ここで、ハンドル層110に、前記絶縁部となる溝も形成する。
次に、図1−2(g)に示すように、櫛歯の段差を形成する(S106)。固定櫛歯電極105の段差を形成するために、裏面の絶縁層(SiO)113aをマスクにして、活性層(Si)112とボックス層(SiO)111をエッチングする。さらに、固定櫛歯電極105のシリコン(Si)をエッチングする。また、可動櫛歯電極側104の段差を形成するために、表面のレジストパターン115と裏面のレジストパターン(不図示)を剥離した後に、表面の絶縁層(SiO)113bをマスクに、可動櫛歯電極104のシリコン(Si)をエッチングする。シリコン(Si)層及び絶縁層のエッチングには、S102で例示したフロン系のガスによるプラズマエッチングや、S104で例示したICP−RIEなどを利用する。ここでは、第一の基板109をエッチングすることにより固定櫛歯電極105及び可動櫛歯電極104を同時に形成する。そして、固定櫛歯電極105と可動櫛歯電極104との間に、前記反射面の法線方向の段差を形成する。
次に、図1−2(h)に示すように、ボックス層(SiO)111をエッチングする(S107)。ボックス層(SiO)111のエッチングでは、0.5%フッ化水素酸(HF)によって、ボックス層(SiO)111を選択的にウェットエッチングする。ボックス層(SiO)111を選択的にエッチングするためには、フッ化水素酸のほか、フッ化アンモニウム(NHF)水溶液、フッ化水素と過酸化水素との混合液など、フッ素イオンを含む水溶液であれば可能である。
次に、図1−2(i)に示すように、S107までで形成した第一の基板109と第二の基板116を接合する(S108)。第二の基板116は、SOI基板(SOIウエハー)である。SOI基板のハンドル層(Si)117の厚みは525μmであり、ボックス層(SiO)118の厚みは1μm、活性層(Si)119の厚みは1μmである。第二の基板116の表面に、熱酸化による酸化シリコンの絶縁層(不図示)を形成する。その後、レジストパターン(不図示)を形成することとS107で例示したウェットエッチングにより、絶縁層のパターニングが行われる。そして、第二の基板116の活性層119側に、レジストパターン(不図示)とS102で例示したフロン系のガスによるプラズマエッチングなどにより、接合部であるポスト120が形成される。第一の基板109と第二の基板116の接合は、シリコンとシリコン(Si-Si)などのフュージョン接合で可能である。フュージョン接合のメリットは、可動部106の可動方向である前記反射面の法線方向に対して接合の位置精度が高く、他の部材が不要なことなどが挙げられる。また、低温プロセスで接合できるバンプ接合や接着剤などによる接合も可能である。
次に、図1−2(j)に示すように、第二の基板116のハンドル層(Si層)117とボックス層(SiO)118を選択的にエッチングする(S109)。ハンドル層(Si)117を選択的にエッチングするためには、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)や、水酸化カリウム(KOH)などの薬液であれば可能である。露出したボックス層(SiO)118を選択的にエッチングするためには、S107で例示したウェットエッチングにより可能である。この工程により、活性層(Si)119が露出され、活性層(Si)119が反射層103となり、可変形状ミラー101が形成される。
以上のような本実施形態の可変形状ミラー101の作製方法では、第一の基板109で櫛歯アクチュエータ102を形成した後に、第一の基板109と第二の基板116を接合する。そのため、上記発明の効果が得られる。
(実施形態2)
本発明の第2の実施形態である可変形状ミラーの作製方法について、図2−1と図2−2を用いて説明する。図2−1(a)は、可変形状ミラー201をアクチュエータ部202の裏面から見た平面図であり、図2−1(b)〜(e)と図2−2(f)〜(k)は、図2−1(a)に示すA−B線に沿った断面図である。
作製する可変形状ミラー201は、アクチュエータ部202と反射部203で構成されている。反射部203は、補正する光を反射する光学的反射機能を有する。反射部203は、光を反射するために反射面を持つ。この反射部203はアクチュエータ部202を覆うように配置されている。さらに、アクチュエータ部202は、可動櫛歯電極204、固定櫛歯電極205、可動部206、バネ部207、支持部208(208a、108b)によって構成されている。可動部206は、バネ部207に連結されており、可動櫛歯電極204及び反射部203と接続している。バネ部207の一方の端は支持部208aに固定されている。可動櫛歯電極204及びばね部207は可動部206の側壁と接続しており、反射部203は可動部206の上面と接続している。可動櫛歯電極204は可動部206のyz面に平行な側壁よりx方向に伸びており、固定櫛歯電極205は支持部208bのyz面に平行な側壁よりx方向に伸びている。可動部206及び支持部208の側壁が対向しているため、可動櫛歯電極204と固定櫛歯電極205は互いに向き合うように配置され、且つそれぞれの櫛歯が交互に並ぶように配置されている。以上の構成は、実施形態1とほぼ同じである。
次に本実施形態の可変形状ミラーの作製方法について、説明する。
初めに、図2−1(b)に示すように、第一の基板209を用意する(S201)。第一の基板209は、SOI基板である。SOI基板のハンドル層(Si)210の厚みは525μmであり、ボックス層(SiO)211の厚みは1μm、活性層(Si)212の厚みは1μmである。次に、図2(c)に示すように、第一の基板209の両面に絶縁層213のパターンを形成する(S202)。熱酸化による酸化シリコン(SiO)を絶縁層213として形成した後に、レジストパターン(不図示)を形成する。該レジストパターン(不図示)をマスクにして、絶縁層213をエッチングする工程である。例えば、エッチングには、フロン系ガスである四フッ化メタン(CF)、二フッ化メタン(CH),三フッ化メタン(CHF)、などによるプラズマエッチングを利用する。これらのフロン系ガスは、単独または他のフロンガスと混合して、さらには、アルゴン(Ar)やヘリウム(He)などの不活性ガスと混合して使用され得る。
次に、図2−1(d)に示すように、貫通電極214を形成する(S203)。第一の基板209の裏面にレジストパターン(不図示)を形成する。該レジストパターン(不図示)をマスクにして、活性層(Si)212及びボックス層(SiO)211をエッチングし、貫通孔を形成する。さらに、電極材料となるチタン(Ti)及び金(Au)を積層成膜した後、レジストパターン(不図示)を形成する。該レジストパターン(不図示)をマスクにして、金(Au)及びチタン(Ti)をエッチングする。次に、図2−1(e)に示すように、バンプ接合用のパッド215を形成する(S204)。第一の基板209の表面に、パッド材料となるチタン(Ti)及び金(Au)を積層成膜した後、レジストパターン(不図示)を形成する。該レジストパターン(不図示)をマスクにして、金(Au)及びチタン(Ti)をエッチングする。
次に、図2−2(f)に示すように、櫛歯形状を形成する時のマスクを形成する(S205)。第一の基板209の表面にレジストパターン216を形成し、第一の基板209の表面の絶縁層213bをエッチングする。絶縁層213bのエッチングには、S202で例示したフロン系のガスによるプラズマエッチングを利用する。次に、図2−2の(g)に示すように、第一の基板209表面から可動櫛歯電極204及び固定櫛歯電極205を形成する(S206)。S205で形成したレジストパターン216及び絶縁層213bをマスクにして、ハンドル層210(Si)をエッチングする工程である。ハンドル層(Si)210をエッチングして、所望の櫛歯形状を形成するためには、断面垂直性の高いエッチングが可能なICP−RIEなどを用いる。ICP−RIEを用いることにより、高アスペクトな微細な櫛歯構造を形成することができる。次に、図2−2(h)に示すように、櫛歯の段差を形成する(S207)。固定櫛歯電極205の段差を形成するために、裏面の絶縁層(SiO)213aをマスクにして、活性層(Si)212とボックス層(SiO)211をエッチングする。さらに、固定櫛歯電極205のシリコン(Si)をエッチングする。また、可動櫛歯電極側204の段差を形成するために、表面のレジストパターン216と裏面のレジストパターン(不図示)を剥離した後に、表面の絶縁層(SiO)213bをマスクに、可動櫛歯電極204のシリコン(Si)をエッチングする。シリコン(Si)層及び絶縁層のエッチングには、S202で例示したフロン系のガスによるプラズマエッチングや、S204で例示したICP−RIEなどを利用する。
次に、図2−2(i)に示すように、ボックス層(SiO)211をエッチングする(S208)。ボックス層(SiO)211は、0.5%フッ化水素酸(HF)によって、選択的にウェットエッチングされる。ボックス層(SiO)211を選択的にエッチングするためには、フッ化水素酸のほか、フッ化アンモニウム(NH)水溶液、フッ化水素と過酸化水素との混合液など、フッ素イオンを含む水溶液であれば可能である。次に、図2−2(j)に示すように、S208までで形成した第一の基板209と第二の基板217を金(Au)バンプ接合する(S209)。第一の基板209の可動部206上にポストとなる金(Au)バンプ222を形成する。次に第二の基板217を用意する。第二の基板217はSOI基板である。SOI基板のハンドル層(Si)218の厚みは525μmであり、ボックス層(SiO)219の厚みは1μm、活性層(Si)220の厚みは1μmである。第二の基板217のハンドル層218の表面に、熱酸化による酸化シリコンの絶縁層(不図示)を形成する。その後、レジストパターン(不図示)を形成することとS208で例示したウェットエッチングにより、絶縁層のパターニング(不図示)を形成する。また、第二の基板217の活性層220表面に、金(Au)バンプと接合するパッド部223を形成するために、チタン(Ti)及び金(Au)を積層成膜した後、レジストパターン(不図示)を形成する。該レジストパターン(不図示)をマスクにして、金(Au)及びチタン(Ti)をエッチングする。
その後、第一の基板209の金(Au)バンプ222と第二の基板217のパッド部223の正確な位置合わせを行い、バンプ接合する。また、接合する方法は、シリコン-シリコン(Si-Si)、酸化シリコン-酸化シリコン(SiO-SiO)、及びシリコン-酸化シリコン(Si-SiO)などのフュージョン接合や接着剤などによる接合でも可能である。次に、図2−2(k)に示すように、第二の基板217のハンドル層(Si層)218とボックス層(SiO)219を選択的にエッチングする(S210)。ハンドル層(Si)218を選択的にエッチングするためには、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)や、水酸化カリウム(KOH)などの薬液であれば可能である。露出したボックス層(SiO)219を選択的にエッチングするためには、S208で例示したウェットエッチングにより可能である。この工程により、活性層(Si)220が露出され、活性層(Si)220が反射層203となり、可変形状ミラー201が形成される。
以上のような本実施形態の可変形状ミラー201の作製方法でも、第一の基板209で櫛歯アクチュエータ202を形成した後に、第一の基板209と第二の基板217を接合する。そのため、上記発明の効果が得られる。また、第一の基板209にポストを形成することにより、第二の基板217の活性層(Si)220をエッチング加工する必要がないため、形成される反射層203の厚さバラツキを抑制する効果が得られる。
(実施形態3)
本発明の第3の実施形態である可変形状ミラーの作製方法について、図3−1と図3−2を用いて説明する。図3−1(a)は、可変形状ミラー301をアクチュエータ部302の裏面から見た平面図であり、図3−1(b)〜(e)と図3−2(f)〜(k)は、図3−1(a)に示すA−B線に沿った断面図である。図3−1(b)〜図3−2(i)(S301〜S308)までは、実施形態2の図2−1(b)〜図2−2(i)(S201〜S208)までと同じであるため、説明は省略し、図3−2(j)で示すS309から説明する。ただし、図3−1と図3−2では、三百番台の数字で示す。
図3−2(j)に示すように、S308までで形成した第一の基板309と第二の基板317を金(Au)バンプ接合する(S309)。第二の基板317はSOI基板である。SOI基板のハンドル層(Si)318の厚みは525μmであり、ボックス層(SiO)319の厚みは1μm、活性層(Si)320の厚みは1μmである。第二の基板317のハンドル層318の表面に、熱酸化による酸化シリコンの絶縁層(不図示)を形成する。次に、レジストパターン(不図示)を形成することとS308で例示したウェットエッチングにより、ハンドル層(Si)318の表面に絶縁層のパターニング(不図示)を形成する。また、第二の基板317の活性層320の表面に、金(Au)バンプを形成するパッド部322を形成するために、チタン(Ti)及び金(Au)を積層成膜した後、レジストパターン(不図示)を形成する。該レジストパターン(不図示)をマスクにして、金(Au)及びチタン(Ti)をエッチングする。さらに、パッド部322上に、金(Au)バンプ323を形成する。
次に、第一の基板309のパッド部315と第二の基板317の金(Au)バンプ323の正確な位置合わせを行い、バンプ接合する。また、接合する方法は、シリコン-シリコン(Si-Si)、酸化シリコン-酸化シリコン(SiO-SiO)、及びシリコン-酸化シリコン(Si-SiO)などのフュージョン接合や接着剤などによる接合でも可能である。次に、図3−2(k)に示すように、第二の基板317のハンドル層(Si層)318とボックス層(SiO)319を選択的にエッチングする(S310)。ハンドル層(Si)318を選択的にエッチングするためには、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)や、水酸化カリウム(KOH)などの薬液であれば可能である。露出したボックス層(SiO)319を選択的にエッチングするためには、S308で例示したウェットエッチングにより可能である。この工程により、活性層(Si)320が露出され、活性層(Si)320が反射層303となり、可変形状ミラー301が形成される。
以上のような本実施形態の可変形状ミラー301の作製方法でも、第一の基板309で櫛歯アクチュエータ302を形成した後に、第一の基板309と第二の基板317を接合する。そのため、上記発明の効果が得られる。また、第二の基板317にポストを形成することにより、第二の基板317は微細に加工された構造ではないため、容易にバンプを形成することができる。
101・・可変形状ミラー、102・・アクチュエータ部、103・・反射部、104・・可動櫛歯電極、105・・固定櫛歯電極、106・・可動部、107・・バネ部(抑制手段)、108(108a、108b)・・支持部

Claims (10)

  1. 反射面を有する反射部と、
    前記反射面の側と反対の側の前記反射部の裏面に接続する可動部と、
    前記反射部と距離を隔てて位置し、前記可動部によって支持されて前記反射面に対して平行な方向に延出する可動櫛歯電極と、
    前記可動櫛歯電極及び前記可動部が前記反射面の法線方向以外の方向に変位するのを抑制する抑制手段と、
    支持部と、
    前記支持部によって支持されて前記反射面に対して平行な方向に延出し、且つ前記可動櫛歯電極とギャップを隔てて交互に配置される固定櫛歯電極と、を有し、
    前記可動部の前記可動櫛歯電極を支持する部位と、前記支持部の前記固定櫛歯電極を支持する部位とは、前記可動櫛歯電極の前記反射面の法線方向への変位の際に前記可動櫛歯電極と前記固定櫛歯電極とがギャップを維持してすれ違えるように配置されている可変形状ミラーの製造方法であって、
    第一の基板に、前記可動部、前記可動櫛歯電極、前記抑制手段、前記支持部、及び前記固定櫛歯電極を形成する工程と、
    第二の基板を用意する工程と、
    前記第一の基板の可動部と前記第二の基板とを接合する工程と、
    前記接合した第二の基板を加工し、前記反射部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする可変形状ミラーの製造方法。
  2. 前記第一の基板と前記第二の基板を前記可動部で接合する工程で使用する前記第二の基板は、SOIウエハーであり、
    前記反射部を形成する工程は、前記SOIウエハーのハンドル層及びボックス層を除去する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の可変形状ミラーの製造方法。
  3. 前記第一の基板と前記第二の基板を前記可動部で接合する工程は、フュージョン接合であることを特徴とする請求項1または2に記載の可変形状ミラーの製造方法。
  4. 前記第一の基板と前記第二の基板を前記可動部で接合する工程は、バンプによる接合であることを特徴とする請求項1または2に記載の可変形状ミラーの製造方法。
  5. 前記第一の基板と前記第二の基板を前記可動部で接合する工程は、接着剤による接合であることを特徴とする請求項1または2に記載の可変形状ミラーの製造方法。
  6. 前記第一の基板をエッチングすることにより前記固定櫛歯電極及び前記可動櫛歯電極を同時に形成することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の可変形状ミラーの製造方法。
  7. 前記固定櫛歯電極と前記可動櫛歯電極との間に、前記反射面の法線方向の段差を形成することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の可変形状ミラーの製造方法。
  8. 前記第一の基板の可動部に、前記第二の基板と接合するポストを形成する工程を含む請求項1から7の何れか1項に記載の可変形状ミラーの製造方法。
  9. 前記第二の基板に、前記第一の基板の可動部と接合するポストを形成する工程を含む請求項1から7の何れか1項に記載の可変形状ミラーの製造方法。
  10. メンブレンと、
    前記メンブレンに接続する可動部と、
    前記メンブレンと距離を隔てて位置し、前記可動部によって支持されて前記メンブレンの面に対して平行な方向に延出する可動櫛歯電極と、
    前記可動櫛歯電極及び前記可動部が前記メンブレンの面の法線方向以外の方向に変位するのを抑制する抑制手段と、
    支持部と、
    前記支持部によって支持されて前記メンブレンの面に対して平行な方向に延出し、且つ前記可動櫛歯電極とギャップを隔てて交互に配置される固定櫛歯電極と、を有し、
    前記可動部の前記可動櫛歯電極を支持する部位と、前記支持部の前記固定櫛歯電極を支持する部位とは、前記可動櫛歯電極の前記メンブレンの面の法線方向への変位の際に前記可動櫛歯電極と前記固定櫛歯電極とがギャップを維持してすれ違えるように配置されているマイクロ構造体の製造方法であって、
    第一の基板に、前記可動部、前記可動櫛歯電極、前記抑制手段、前記支持部、及び前記固定櫛歯電極を形成する工程と、
    第二の基板を用意する工程と、
    前記第一の基板の可動部と前記第二の基板とを接合する工程と、
    前記接合した第二の基板を加工し、前記メンブレンを形成する工程と、
    を有することを特徴とするマイクロ構造体の製造方法。
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