JP6077738B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、タイヤ側部の幅方向外側に、バリア層を介してカラー層が形成された空気入りタイヤに関する。
サイドウォール部のサイドゴムのタイヤ幅方向外側に、装飾用としてカラー層を形成したタイヤは、近年高付加価値タイヤとして一般的に知られている。
ただし、このカラー層については、前記サイドゴム部分から、オイル分や老化防止剤等が移行することによって、茶色に変色するという問題がある。そのため、この変色を防止する目的で、種々の技術が開発されている。
上記カラー層の変色を抑制する方法としては、カラー層にブチルゴム(IIR)を用いることが一般的である。ただし、ブチルゴムは、分子中に二重結合を殆ど持たず、カラー層と隣接するサイドゴムとの共架橋性に乏しいことから、ブチルゴムにエチレンプロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)や、天然ゴム等をブレンドしたブレンドゴムを用いることで、耐久性を高めている。
また、上記カラー層の変色を抑制する他の方法として、サイドゴムとカラー層との間に所定のバリア層を設けることで、オイル分や老化防止剤の拡散を抑制し、カラー層の変色を抑制する技術が挙げられる。
例えば、特許文献1では、カラー層及びバリア層の組成について適正化を図ることで、比較的小さな厚みで、耐久性、及び、カラー層の変色抑制効果(耐汚染性)を有するカラー層を備えた空気入りタイヤが開示されている。
しかしながら、上記カラー層の変色については、特に車両の走行中、前記バリア層が軟化しバリア層を構成する成分の分子運動が活発化することで、前記汚染成分が前記カラー層へ浸入しやすくなる結果、カラー層の変色が促進するという問題もある。そして、上記記載の技術は、停車時の耐汚染性確保を目的としていることから、いずれも走行状態における耐汚染性については考慮がされていなかった。
そのため、走行状態において、良好な耐クラック性を有しつつ、上記カラー層の変色を有効に抑制できる空気入りタイヤの開発が望まれている。
特開2006−168616号公報
本発明は、タイヤ側部のゴムと、その幅方向外側に位置するカラー層との間に形成されたバリア層の適正化を図ることによって、良好な耐クラック性有しつつ、特に走行状態におけるカラー層の耐汚染性に優れた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討をした結果、前記バリア層の貯蔵弾性率及び損失弾性率を、以下の式(1)及び式(2)の条件を満たすようにすることで、良好な耐クラック性有しつつ、特に走行状態におけるカラー層の耐汚染性を大きく向上できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
1%E’<15MPa ・・・(1)
1%E’:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率
1%E”<10MPa ・・・(2)
1%E”:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
1.タイヤ側部のタイヤ幅方向外側に、バリア層を介してカラー層が形成された空気入りタイヤであって、前記バリア層の貯蔵弾性率及び損失弾性率が、以下の式(1)及び式(2)の条件:
1%E’<15MPa ・・・(1)
1%E’:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率
1%E”<10MPa ・・・(2)
1%E”:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率
を満たし、前記タイヤ側部のゴムの貯蔵弾性率及び損失弾性率が、以下の式(3)及び式(4)の条件:
1%E’<5MPa ・・・(3)
1%E’:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率
1%E”<1MPa ・・・(4)
1%E”:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率
を満たし、
前記バリア層を構成するゴム成分が、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ウレタンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムのうちの少なくとも1種を含み、
前記1%E’及び前記1%E’’は、温度30℃、周波数50Hzの条件下で測定されることを特徴とする空気入りタイヤ。
2.前記バリア層を構成するゴム成分が、エチレン・プロピレンゴム及びブチルゴムを含むことを特徴とする上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、良好な耐クラック性有しつつ、特に走行状態におけるカラー層の耐汚染性に優れた空気入りタイヤを提供できる。
本発明の空気入りタイヤの一実施形態について、その一部を模式的に示した幅方向断面図である。
以下、本発明の構成と限定理由を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤの一実施形態について、トレッドの一部について幅方向断面で見た状態を模式的に示した図である。
本発明による空気入りタイヤは、図1に示すように、タイヤ側部のゴム(ここでは、サイドウォール部2のサイドゴム10)のタイヤ幅方向外側に、バリア層20を介してカラー層30が形成された空気入りタイヤ1である。ここで、前記タイヤ側部とは、タイヤの幅方向断面で見たときに側方に位置する部分(トレッド端からビード部までの部分)のことをいう。
そして本発明は、前記バリア層の貯蔵弾性率及び損失弾性率が、以下の式(1)及び式(2)の条件を満たすことを特徴とする。
1%E’<15MPa ・・・(1)
1%E”<10MPa ・・・(2)
ここで、「1%E’」とは、チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率を意味し、「1%E”」とは、チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率を意味する。
前記バリア層が上記式(1)及び(2)を満たすことによって、走行状態におけるバリア層の発熱を抑制し、透過係数を低減できる結果、老化防止剤等の汚染成分のカラー層30への浸入を抑制し、耐汚染性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。また、バリア層自体を低ロス化し発熱抑制するわけではないので、バリア層自体の耐クラック性を損なうことなく、耐汚染性を確保できる。
(カラー層)
本発明の空気入りタイヤに形成されるカラー層は、図1に示すように、タイヤ側部のサイドゴム10に形成されるゴム層30のことであり、タイヤの意匠性を向上するための層である。
前記カラー層を構成するゴム組成物としては、特に限定はされないが、耐汚染性を確保する点から、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)及びウレタンゴム(U)のうちの少なくとも1種を含むゴム成分を配合することが好ましい。また、前記カラー層を構成する成分としては、一般的に塗料として用いられているエポキシ系やエステル系、アクリル系の水性または油性の成分が好ましい。
また、前記ゴム成分については、その他の一般的なタイヤ用ゴム成分を適宜含むことができる。例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等の少なくとも1種を含むことができる。
なお、前記カラー層として、例えば白ゴム層を形成する場合には、白色充填剤を配合する。その配合量については、ゴム成分100質量部に対して40〜120質量部の範囲内とされることが好ましい。特に60質量部以上とされることが好ましく、100質量部以下とされることが好ましい。
前記白色充填剤としては、例えば酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク等が挙げられる。例えば酸化チタンを用いた場合は、白色充填剤としての寄与の他、ゴム組成物の紫外線による劣化を防止し、耐変色性および耐久性を向上させる効果を有する。
その他の色のカラー層を形成する場合には、上記の白色充填剤に代えるか、又は上記の白色充填剤とともに、青色、赤色、黄色、緑色等の着色顔料を、例えばゴム成分100質量部に対して、0.5〜30質量部程度配合することができる。
また、前記カラー層を構成するゴム組成物は、架橋剤、加硫促進剤などをさらに配合することができる。架橋剤としては、有機過酸化物、硫黄系加硫剤が好ましく用いられ、ゴム成分100質量部に対してたとえば0.3〜3.0質量部の範囲内で配合され得る。
有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等を使用することができる。また、硫黄系加硫剤としては、例えば、硫黄、モルホリンジスルフィド等を使用することができる。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、若しくは、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一つを含有するものを使用することが可能である。
また、加工性を向上させるため、軟化剤を前記ゴム組成物に配合することもできる。ここで軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリンなどのワックス類の他、トール油、サブ、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸等が挙げられる。
さらに、可塑剤、例えばDMP(フタル酸ジメチル)、DEP(フタル酸ジエチル)、DBP(フタル酸ジブチル)、DHP(フタル酸ジヘプチル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、DINP(フタル酸ジイソノニル)、DIDP(フタル酸ジイソデシル)、BBP(フタル酸ブチルベンジル)、DLP(フタル酸ジラウリル)、DCHP(フタル酸ジシクロヘキシル)等を使用しても良い。
また、前記ゴム組成物に、スコーチを防止または遅延させるためスコーチ防止剤、例えば無水フタル酸、サリチル酸、安息香酸などの有機酸、N−ニトロソジフェニルアミンなどのニトロソ化合物、N−シクロヘキシルチオフタルイミドなどを配合することができる。
なお、老化防止剤については、前記カラー層を構成するゴム組成物中に含まないことが好ましい。カラー層の変色の原因となるためである。
さらに、前記カラー層を構成するゴム組成物には、シランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤は、シリカ等の白色系補強剤とゴム成分との結合を強固にし、ゴム組成物中における該白色系補強剤の分散性を向上させる効果を有する。シランカップリング剤としては、たとえばチオール系、アミン系、ハロゲン系の官能基を有するもの等を単独または2種以上の組合せで好ましく使用することができる。
また、前記カラー層のタイヤ幅方向の厚さについては、特に限定はされないが、0.5〜3.0mmの範囲であることが好ましい。0.5mm未満の場合、意匠性を十分に確保できないおそれがあり、一方、3.0mmを超えると製造コストが大きくなるためである。
(バリア層)
本発明の空気入りタイヤに形成されるバリア層は、図1に示すように、タイヤ側部のサイドゴム10とカラー層30との間に形成され、前記サイドゴム10とカラー層30との密着性を確保し、前記カラー層30へ老化防止剤等が浸入することを抑制するための層20である。そして、前記バリア層20の貯蔵弾性率及び損失弾性率が、以下の式(1)及び式(2)の条件を満たす。
1%E’<15MPa ・・・(1)
1%E”<10MPa ・・・(2)
ここで、「1%E’」とは、チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率を意味し、「1%E”」とは、チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率を意味する。上記(1)及び(2)式で示すように、前記バリア層20の貯蔵弾性率及び損失弾性率が低くなるようにすることで、走行状態におけるバリア層30の発熱を抑制し、バリア層20の透過係数を低減できる結果、前記汚染成分に対するバリア性が向上し、前記カラー層10への前記汚染成分40の浸入を有効に抑制できる。
なお、本発明の1%E’及び1%E”については、温度:30℃、周波数50Hzの条件下で測定される。
上記(1)式において、1%E’<15MPaとしたのは、チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率(1%E’)が15MPa以上の場合、隣接するタイヤ側部のゴムとの剛性段差が大きくなりすぎることでバリアゴムの耐クラック性が低下するからである。
また、上記(2)式において、1%E”<10MPaとしたのは、チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率(1%E”)が10MPa以上の場合、損失弾性率が高すぎるため、走行状態におけるバリア層の発熱を十分に抑制することができず、所望の耐汚染性を実現できないからである。
前記バリア層を構成するゴム組成物のゴム成分については、特に限定はされないが、耐汚染性を確保する点から、非ジエン系ゴムを含むことが好ましい。ここで、「非ジエン系ゴム」とは、ゴム成分の主鎖に二重結合をほとんど含まない(具体的には、2.5mol%以下)ものをいう。例えば、ブチルゴム(IIR)、エチレン・プロピレンゴム(EPM、EPDM)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Q)、クロロスルフォン化ゴム(CSM)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)等が挙げられる。
ゴム成分として非ジエン系ゴムを含むことで、老化防止剤等に対するバリア性を確保できる結果、前記カラー層の優れた耐汚染性を実現できる。
その中でも、前記バリア層を構成するゴム成分が、エチレンプロピレンジエンゴム及び1,2−ポリブタジエンゴムのうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。老化防止剤等に対するバリア性を確保し、前記カラー層の耐汚染性を向上させることができるからであり、他の非ジエン系ゴムからなる場合、十分な前記カラー層の耐汚染性を確保できないおそれがある。
なお、前記バリア層については、着色の有無については特に限定されない。例えば、白いバリア層を形成する場合には、白色充填剤を配合し、その他の色のバリア層については、必要に応じた色の着色顔料を配合する。また、前記タイヤ側部のゴムと同様に、カーボンブラックを配合してもかまわない。充填材の配合量についても、特に限定はされない。
さらに、前記バリア層を構成するゴム組成物は、架橋剤、加硫促進剤などをさらに配合することができる。架橋剤としては、前記カラー層と同様に、有機過酸化物、硫黄系加硫剤が好ましく用いられ、ゴム成分100質量部に対してたとえば0.3〜3.0質量部の範囲内で配合され得る。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、若しくは、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一つを含有するものを使用することが可能であり、その中でも、前記タイヤ側部のゴムとの高い接着性を得る点から、チアゾール系の加硫促進剤を用いることが好ましい。
また、加工性を向上させるため、軟化剤を前記ゴム組成物に配合することもできる。ここで軟化剤については、上記のカラー層を構成するゴム組成物と同じものを用いることができる。さらに、可塑剤や、スコーチ防止剤、シランカップリング剤についても、上記のカラー層を構成するゴム組成物と同様である。
なお、老化防止剤については、前記バリア層を構成するゴム組成物中には含まないことが好ましい。カラー層の変色の原因となるためである。
また、前記バリア層のタイヤ幅方向の厚さについては、特に限定はされないが、0.5〜5.0mmの範囲であることが好ましい。0.5mm未満の場合、耐汚染性を確保できないおそれがあり、一方、5.0mmを超えると製造コストが大きくなるためである。
(タイヤ側部のゴム)
前記タイヤ側部に位置するゴムは、図1に示すように、空気入りタイヤ1のサイドウォール部2などのタイヤ側部を構成するためのゴム部材10である。本発明の空気入りタイヤ1では、そのタイヤ幅方向外側に、前記バリア層20を介して前記カラー層30が形成されている。前記タイヤ側部のゴム(図1ではサイドゴム10)を構成するゴム組成物については、特に限定はされず、通常の空気入りタイヤに用いられるゴム組成物を用いればよい。
また、前記タイヤ側部のゴムについては、より高い耐汚染性を得る点から、その貯蔵弾性率及び損失弾性率が、以下の式(3)及び式(4)の条件を満たす
1%E’<5MPa ・・・(3)
1%E’:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率
1%E”<1MPa ・・・(4)
1%E”:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率
上記1%E’が5MPa以上の場合、貯蔵弾性率の増加と共に損失弾性率も増加するおそれがあり、また、上記1%E”が1MPa以上の場合、損失弾性率が高く十分に前記タイヤ側部のゴムの発熱を抑えることができないため、所望の耐汚染性を確保できないおそれがある。
なお、本発明の1%E’及び1%E”については、温度:30℃、周波数50Hzの条件下での測定されている。


以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜3及び比較例1〜4)
混練機を用い、表1に示す配合成分のうち硫黄、加硫促進剤を除いた成分を約130℃で3.0分間混練した。その後、硫黄、加硫促進剤を加え、2軸オープンロールでさらに約100℃で2.0分間練り込んだ後、所定の厚みのバリア層及びゴム層からなるシートとして取り出した。該シートから各実施例及び比較例の試料片を作製した。
なお、バリア層及びサイドゴムについては、それぞれ、チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率(E’)、チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率(E”)を測定した(表1)。
(評価)
(1)耐汚染性
汚染成分を一定量含んだ汚染ゴムと、白ゴムとの間に、各実施例及び比較例で作製した試料片を設けた積層体を加硫し、100℃恒温槽に48時間入れた前後での白ゴム表面の色差を分光測色計(コニカミノルタ(株)製)を用いて測定することで、耐汚染性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
なお、耐汚染性の評価については、比較例1の耐汚染性を100としたときの相対値として示し、数値が大きいほど耐汚染性が高く、良好な結果となる。
(2)耐クラック性
表1に示すバリアゴムとサイドゴムとを重ねあわせた後に加硫を行い、トータル厚さが4mmのサンプルを作製した。その後、規定の大きさ(50mm×10mm)に切り取り、実際の走行時温度を模して約60℃に保った雰囲気下において、0〜30%の一軸方向への動的疲労を与えてゴム破断するまでの回数で評価を行った。評価結果を表1に示す。また、クラックの発生があった場合には、クラックの発生部位についても表1に示す。
なお、各実施例及び比較例の評価については、比較例1の耐汚染性を100としたときの相対値として示し、数値が大きいほど耐クラック性が高く、良好な結果となる。
Figure 0006077738
*1 JSR製 ブロモブチル2255
*2 住友化学製 エスプレン505
*3 旭カーボン製 #55−NP
*4 九州白水製 「ハクスイテック」
*5 大内新興化学工業製 ノクセラーDM−P
*6 四国化成工業株式会社製 「ミュークロンOT−20」
*7 ミヨシ油脂製 MXST
表1の結果から、実施例1〜3については、いずれもカラー層の耐汚染性が高く、耐クラック性についても良好であることがわかった。一方、比較例1〜4については、耐汚染性、対クラック性及び耐クラック性のいずれについても、実施例に比べて劣ることがわかった。
本発明によれば、良好な耐クラック性有しつつ、特に走行状態におけるカラー層の耐汚染性に優れた空気入りタイヤを提供できる。その結果、より長期間において空気入りタイヤを使用することが可能となり、産業上有用な効果を奏する。
1 空気入りタイヤ
2 サイドウォール部
10 サイドゴム
20 バリア層
30 カラー層

Claims (2)

  1. タイヤ側部のタイヤ幅方向外側に、バリア層を介してカラー層が形成された空気入りタイヤであって、
    前記バリア層の貯蔵弾性率及び損失弾性率が、以下の式(1)及び式(2)の条件:
    1%E’<15MPa ・・・(1)
    1%E’:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率
    1%E”<10MPa ・・・(2)
    1%E”:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率
    を満たし、
    前記タイヤ側部のゴムの貯蔵弾性率及び損失弾性率が、以下の式(3)及び式(4)の条件:
    1%E’<5MPa ・・・(3)
    1%E’:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する貯蔵弾性率
    1%E”<1MPa ・・・(4)
    1%E”:チャック間距離を100としたときの1%の歪みに対する損失弾性率
    を満たし、
    前記バリア層を構成するゴム成分が、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ウレタンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴムのうちの少なくとも1種を含み、
    前記1%E’及び前記1%E’’は、温度30℃、周波数50Hzの条件下で測定されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記バリア層を構成するゴム成分が、エチレン・プロピレンゴム及びブチルゴムを含むことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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