JP6076527B2 - 硬質表面用除菌洗浄剤組成物及び硬質表面用除菌洗浄剤組成物セット - Google Patents

硬質表面用除菌洗浄剤組成物及び硬質表面用除菌洗浄剤組成物セット Download PDF

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本発明は、芽胞形成菌の芽胞に対する除菌性、洗浄性に優れ、かつ保存安定性に優れた硬質表面用除菌洗浄剤組成物及び硬質表面用除菌洗浄剤組成物セットに関するものである。
食品工場の壁面や食品製造関連設備などの硬質表面の洗浄には、アルカリ成分を含む洗浄剤が一般に用いられている。また、次亜塩素酸塩を含み、アルカリ成分を含む洗浄剤は、細菌や真菌に対する除菌力が高く、汚れの洗浄効果も高いため、広く使用されてきた。しかしながら、次亜塩素酸塩及びアルカリ成分を含む洗浄剤は、物理的、化学的な因子に対する抵抗性の高い芽胞形成菌(以下、芽胞菌ともいう)の芽胞には除菌効果が低く、芽胞菌は食品工場等でしばしば問題となる。除菌及び洗浄が不十分な場合、残存した芽胞菌が食品に混入し、食品腐敗及び食中毒を引き起こすことが問題となる。また次亜塩素酸塩とカチオン界面活性剤とを含む殺菌洗浄剤も知られており、例えば特許文献1には次亜塩素酸塩とアルカリ性物質と特定の第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤とを組み合わせて殺菌効果の持続性を高めた殺菌剤が、特許文献2には次亜塩素酸アルカリ金属塩及び/又は次亜塩素酸と、両性界面活性剤及び/又はカチオン界面活性剤とpH調整剤とを含むpHが5〜8で有効塩素濃度が1〜5000ppmの洗浄剤組成物が、特許文献3には次亜塩素酸アルカリ金属塩、第四級アンモニウム型カチオン界面活性剤及びアルカリ金属水酸化物、アミンオキシド型界面活性剤を含む洗浄剤組成物が記載されている。
特開昭57−61099公報 特許3607578号 特許3479644号
しかしながら特許文献1〜3に記載されている洗浄剤も、芽胞菌に対する除菌効果は満足いくものではなく、洗浄性の点でも十分なものではなかった。したがって、本発明が解決しようとする課題は、除菌洗浄剤に対して強い抵抗性を示す芽胞菌の芽胞、特に、バチルスセレウス(Bacillus cereus)、バチルスサブチリス(Bacillus subtilis)、パエニバチルスチベンシス(Paenibacillus chibensis)、又はクロストリジウムディッフィシル(Clostridium difficile)等の芽胞や、ケトミウムグロボーサム(Chaetomium globosum)、又はアスペルギルスニガー(Aspergillus niger)等のカビ胞子に対する除菌性を有し、優れた洗浄力を有する硬質表面用除菌洗浄剤組成物及び硬質表面用除菌洗浄剤組成物セットを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討した結果、次亜塩素酸アルカリ金属塩及び/又は次亜塩素酸アルカリ土類金属塩、アルカリ金属水酸化物、カチオン系除菌剤を含む除菌洗浄剤組成物が、従来の除菌洗浄剤組成物が有していた問題を解決できること見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(1)(A)成分;次亜塩素酸アルカリ金属塩及び/又は次亜塩素酸アルカリ土類金属塩を有効塩素濃度で0.03〜9.9質量%、
(B)成分;アルカリ金属水酸化物を3.1〜20.0質量%、
(C)成分;カチオン系除菌剤0.005〜6.0質量%、
(D)成分;水、
を含有し、(A)成分と(C)成分の質量比が、(A)/(C)=0.56〜100であり、(C)成分であるカチオン系除菌剤が、第四級アンモニウム塩型界面活性剤より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする硬質表面用除菌洗浄剤組成物、
(2)(A)成分と(B)成分の質量比が、(A)/(B)=0.01〜2.5であることを特徴とする上記(1)記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物、
)(C)成分であるカチオン系除菌剤が、アルキル基が炭素数12〜16のアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムアジペート、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライドより選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物、
)さらに、(E)成分として、アルキル基が炭素数8のアルキルジメチルアミンオキサイドを0.05〜10.0質量%含有し、かつ、(B)成分と(E)成分の質量比が、(B)/(E)=0.75〜62であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物、
)さらに、(F)成分として、アルキル基が炭素数10〜18のアルキルジメチルアミンオキサイドを0.05〜3.0質量%含有し、かつ、(C)成分と(F)成分の質量比が、(C)/(F)=0.5〜10であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物、
)さらに、(G)成分として、有機ホスホン酸又はその塩、縮合リン酸又はその塩より選ばれた少なくとも一種以上を0.1〜7.0質量%含有することを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物、
)さらに、(H)成分として、珪酸塩を0.1〜7.0質量%含有することを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物、
)芽胞形成菌の芽胞除菌用である上記(1)〜()のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物、
)上記(1)〜()のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物が水又は溶剤で希釈され、(A)成分の有効塩素濃度が、0.01〜0.49質量%であることを特徴とする硬質表面用除菌洗浄剤組成物、
10)α剤及びβ剤を備え、
前記α剤と前記β剤とを混合した混合物が、
(A)成分;次亜塩素酸アルカリ金属塩及び/又は次亜塩素酸アルカリ土類金属塩を有効塩素濃度で0.03〜9.9質量%、
(B)成分;アルカリ金属水酸化物を3.1〜20.0質量%、
(C)成分;カチオン系除菌剤0.005〜6.0質量%、
(D)成分;水、
を含有し、前記(A)成分と前記(C)成分の質量比が、(A)/(C)=0.56〜100であり、(C)成分であるカチオン系除菌剤が、第四級アンモニウム塩型界面活性剤より選ばれた少なくとも1種であり、
前記α剤が、前記(B)成分の一部、前記(C)成分、及び前記(D)成分の一部を含むとともに、前記β剤が、前記(A)成分、前記(B)成分の一部、及び前記(D)成分の一部を含むことを特徴とする硬質表面用除菌洗浄剤組成物セット、
を要旨とするものである。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物及び硬質表面用除菌洗浄剤組成物セットは、細菌、真菌、ウイルス等に対して優れた除菌性を有し、特に抵抗性の強いバチルスサブチリス、バチルスセレウス等の芽胞形成菌の芽胞に対しても除菌効果に優れ、洗浄力を有する等の効果を奏する。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物(以下、単に洗浄剤組成物という場合がある)は、(A)成分;次亜塩素酸アルカリ金属塩及び/又は次亜塩素酸アルカリ土類金属塩、(B)成分;アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物、(C)成分;カチオン系除菌剤、及び(D)成分;水を含有する組成物であって、(A)成分である次亜塩素酸アルカリ金属塩及び/又は次亜塩素酸アルカリ土類金属塩を有効塩素濃度として0.03〜9.9質量%、(B)成分であるアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を3.1〜20.0質量%、及び(C)成分であるカチオン系除菌剤0.005〜6.0質量%含有し、かつ(A)成分と(C)成分の質量比が、(A)/(C)=0.56〜100である組成物である。尚、本発明に関し、「アルカリ土類金属」は、マグネシウムを含む広義のアルカリ土類金属を意味する。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物において、(A)成分の次亜塩素酸アルカリ金属塩、次亜塩素酸アルカリ土類金属塩としては、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩素酸アルカリ金属塩や、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム等の次亜塩素酸アルカリ土類金属塩等が挙げられるが、次亜塩素酸アルカリ金属塩が好ましく、特に次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。(A)成分の洗浄剤組成物中の割合は、有効塩素濃度として0.03〜9.9質量%であるが、0.5〜6.0質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。(A)成分の割合が有効塩素濃度で0.03%未満であると、芽胞菌に対する除菌性が低下する場合があり、9.9質量%を超えると、次亜塩素酸塩の有効塩素安定性が低下する場合がある。
(B)成分のアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられるが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせても良い。(B)成分の洗浄剤組成物中の割合は、3.1〜20.0質量%であるが、3.1〜10.0質量%が好ましく、4.1〜7.0質量%がより好ましい。3.1質量%を下回ると洗浄性が低下する場合があり、20.0質量%を超えると、芽胞菌に対する除菌性が低下する場合があり、またコスト的に好ましくない。
(C)成分のカチオン系除菌剤とは、水中で解離したときにカチオン(陽イオン)となる化合物であって除菌性を示すものを広く含む。
(C)成分のカチオン系除菌剤は、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムアジペート、ジデシルジメチルアンモニウムグルコネート、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムクロライド、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムアジペート、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムグルコネート、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムスルホネート、ジデシルジメチルアンモニウムプロピオネート、ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、1,4−ビス(3,3’−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイド、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド)、アルキルジメチルハイドロキシエチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、セチルピリジニウムクロライド、アルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロライド、デシルイソノニルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド、オクチルデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルメチルポリオキシエチレンアンモニウムプロピオネート、及びベンゼトニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩型界面活性剤、ポリヘキサメチレンビグアナイドハイドロクロライド、ポリヘキサメチレングアニジンホスフェート、ポリヘキサメチレングアニジンクロライド、グルコン酸クロルヘキシジン等のグアニジン系カチオン界面活性剤、ヘキサデシルトリブチルフォスフォニウム、アルキルジアミン又はその塩等が挙げられ、なかでも、アルキル基が炭素数12〜16のアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムアジペート、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライドが好ましい。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせても良い。特に、アルキル基が炭素数12〜16のアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドとヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドを2種混合したものが貯蔵安定性の点で好ましく、アルキル基が炭素数12〜16のアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドとヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドを9:1〜1:9の割合で混合することがより好ましく、5:1〜1:5の割合で混合したものがさらに好ましい。(C)成分の洗浄剤組成物中の割合は、0.005〜6.0質量%であるが、0.2〜4.0質量%が好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。0.005質量%を下回ると芽胞菌に対する除菌性が低下する場合があり、6.0質量%を超えると、有効塩素濃度の低下や貯蔵安定性が低下する場合がある。
(D)成分の水としては、特に限定はなく、イオン交換水、軟水、純水、水道水などが挙げられ、硬質表面用除菌洗浄剤組成物の安定性の観点から、イオン交換水又は純水が好ましい。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物における(A)成分と(C)成分の割合は、質量比で、0.56〜100であるが、0.66〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜5がさらに好ましい。0.56を下回ると有効塩素安定性が低下する場合があり、100を超えると芽胞菌に対する除菌性が低下する場合がある。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、(A)成分と(B)成分との質量比は、(A)/(B)=0.01〜2.5が好ましいが、(A)/(B)=0.1〜0.9がより好ましく、(A)/(B)=0.3〜0.85が特に好ましい。(A)成分、(B)成分を質量比で、(A)/(B)=0.01〜2.5となる割合で含有すると相乗効果によって、洗浄剤組成物を用いた洗浄液による洗浄時の洗浄性、除菌性が高まる。0.01を下回ると芽胞菌に対する除菌性が低下する場合があり、2.5を超えると十分な洗浄効果が得られない場合がある。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分の他に、更に(E)成分としてアルキル基が炭素数8のアルキルジメチルアミンオキサイド(オクチルジメチルアミンオキサイド)が配合されていても良い。(E)成分を配合する場合、(E)成分の洗浄剤組成物中の割合は0.05〜10.0質量%が好ましいが、0.5〜5.0質量%がより好ましく、1.0〜3.0質量%が更に好ましい。0.05質量%を下回ると貯蔵安定性や濡れ性が低下する場合があり、10.0質量%を超えると有効塩素濃度が低下する場合があり、またコスト的に好ましくない。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、(B)成分と(E)成分との質量比は、(B)/(E)=0.75〜62が好ましいが、(B)/(E)=1.0〜10がより好ましく、(B)/(E)=1.5〜5が特に好ましい。(B)成分、(E)成分を質量比で、(B)/(E)=0.75〜62となる割合で含有すると、有効塩素安定性や貯蔵安定性が良くなる。0.75を下回ると有効塩素濃度が低下する場合があり、62を超えると貯蔵安定性が得られない場合がある。
さらに、本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、(F)成分としてアルキル基が炭素数10〜18のアルキルジメチルアミンオキサイドが配合されていても良い。(F)成分のアルキル基が炭素数10〜18のアルキルジメチルアミンオキサイドとしては、デシルジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ミリスチルジメチルアミンオキサイド、ステアリルジメチルアミンオキサイド、セチルジメチルアミンオキサイドが挙げられる。なかでも、デシルジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ミリスチルジメチルアミンオキサイドが好ましく、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ミリスチルジメチルアミンオキサイドがより好ましい。(F)成分のアルキルジメチルアミンオキサイドは、アルキル基の炭素数の異なる2種以上を組み合わせて用いることができる。(F)成分を配合する場合、(F)成分の除菌洗浄剤組成物中の割合は、0.05〜3.0質量%が好ましいが、0.5〜2.5質量%がより好ましく、1.0〜2.0質量%が更に好ましい。0.05質量%を下回ると洗浄性が低下する場合があり、3.0質量%を超えると有効塩素安定性や芽胞菌に対する除菌性が低下する場合がある。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、更に(F)成分を配合する場合、(C)成分と(F)成分との質量比は、(C)/(F)=0.5〜10が好ましいが、(C)/(F)=0.5〜5がより好ましく、(C)/(F)=1〜2が特に好ましい。(F)成分を質量比で、(C)/(F)=0.5〜10となる割合で含有すると相乗効果によって、除菌洗浄液による洗浄時の洗浄性、除菌性が高まる。0.5を下回ると芽胞菌に対する除菌性が低下する場合があり、10を超えると有効塩素安定性もしくは洗浄性が低下する場合がある。
(E)成分は、発泡性及び貯蔵安定性を向上させ、(F)成分は、発泡性、金属腐食防止性及び洗浄性(アルカリだけでは落ちない汚れ)を向上させる作用を有し、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分の他に更に(E)成分及び(F)成分を含有すると、発泡性、洗浄性、金属腐食防止性が更に高まる。(F)成分と(E)成分との質量比は、(F)/(E)=0.016〜200が好ましいが、(F)/(E)=0.1〜20がより好ましい。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、更に(G)成分として有機ホスホン酸又はその塩、縮合リン酸又はその塩から選ばれた少なくとも1種を配合することができる。(G)成分を含んでいると、金属腐食防止性、スケール付着防止性が向上される効果がある。有機ホスホン酸又はその塩としては、アミノ基を有さないホスホン酸又はその塩が好ましく、さらにヒドロキシル基を有さないホスホン酸又はその塩がより好ましい。具体的には、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ビス(ポリ−2−カルボキシエチル)ホスフィン酸、ホスフィノカルボン酸共重合物等やこれらのナトリウム塩、カリウム塩が挙げられ、特に2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸又はこれらのナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。ホスフィノカルボン酸共重合体は、分子中に1個以上のホスフィノ基と2個以上のカルボキシル基を有する化合物であり、具体的にはビス−ポリ(2−カルボキシエチル)ホスフィン酸、ビス−ポリ(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸、ポリ(2−カルボキシエチル)(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸、ビス−ポリ[2−カルボキシ−(2−カルボキシメチル)エチル]ホスフィン酸、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸と次亜リン酸の反応物などが挙げられ、好ましくはポリ(2−カルボキシエチル)(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸、及びビス−ポリ[2−カルボキシ−(2−カルボキシメチル)エチル]ホスフィン酸である。ホスフィノポリカルボン酸の調製は、通常、水性溶媒中で次亜リン酸とモノエチレン性不飽和カルボン酸とを遊離ラジカル開始剤の存在下で加熱することにより行なわれ、例えば特公昭54−29316号公報、特公平5−57992号公報、特公平6−47113号公報などに開示されている。また、ホスフィノポリカルボン酸は、BWA社よりBelsperse164(登録商標)、Belclene400(登録商標)などの商品名で市販されている。
また縮合リン酸又はその塩としては、トリポリリン酸、ピロリン酸等やこれらのナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。これらのなかでもトリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウムが好ましい。
上述する(G)成分を配合する場合、(G)成分の除菌洗浄剤組成物中の割合は、0.1〜7.0質量%が好ましく、0.3〜6.0質量%がより好ましく、0.5〜5.0質量%が更に好ましい。(G)成分の割合が0.1質量%未満では、洗浄性やスケール抑制性の相乗効果が十分ではなく、7.0質量%を超える量を配合すると、貯蔵安定性や芽胞菌に対する除菌性が低下する虞がある。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、更に(H)成分として珪酸塩を配合することができる。珪酸塩としては、例えば、MO/nSiO(式中、Mはナトリウム、またはカリウムで、nはSiOのモル数である。)で表され、具体的には、オルソ珪酸ナトリウム、オルソ珪酸カリウム、セスキ珪酸ナトリウム、セスキ珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸カリウムや、JIS K1408に規定されている1号珪酸ナトリウム、1号珪酸カリウム、2号珪酸ナトリウム、2号珪酸カリウム、3号珪酸ナトリウム、3号珪酸カリウム等が挙げられ、これらは単独又は混合して用いることができる。珪酸塩は洗浄時のステンレス又はアルミ等の金属に対する金属腐食防止性、珪酸スケール防止性、洗浄剤組成物の貯蔵安定性の点で、除菌洗浄剤組成物中に0.1〜7質量%配合することが好ましく、0.5〜6.5質量%配合することがより好ましく、1.5〜6質量%配合することが更に好ましく、2.5〜5.5質量%配合することが最も好ましい。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、予め全ての成分が混合された状態で調製しても良く、あるいは予め各成分を配合して調整したα剤とβ剤を、使用する直前に混合して調製しても良い。α剤とβ剤の2液を調製して使用するに際して両剤を調製する場合、α剤には(B)成分、(C)成分及び(D)成分を、β剤には(A)成分、(B)成分及び(D)成分を含有するように調整することが好ましい。また、(E)成分、(F)成分、(G)成分、(H)成分を配合する場合、(E)成分、(F)成分、(G)成分、(H)成分はα剤に配合することができる。2剤型除菌洗浄剤の場合、α剤とβ剤とを、質量比で、α剤/β剤=20/1〜1/20、好ましくは10/1〜1/5、より好ましくは5/1〜1/1の比率で混合することが金属腐食防止性及び除菌性の点から好ましい。
即ち、本発明は、α剤及びβ剤を備える硬質表面用除菌洗浄剤組成物セットを包含する。硬質表面用除菌洗浄剤組成物セットにおけるα剤及びβ剤は、互いに混合された場合に、本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物をなす。即ち、α剤とβ剤とを混合した混合物は、(A)成分である次亜塩素酸アルカリ金属塩及び/又は次亜塩素酸アルカリ土類金属塩を有効塩素濃度で0.03〜9.9質量%、(B)成分であるアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物を3.1〜20.0質量%、(C)成分であるカチオン系除菌剤0.005〜6.0質量%、及び(D)成分である水を含有し、(A)成分と(C)成分の質量比が、(A)/(C)=0.56〜100である。
α剤は、上記(B)成分の一部、上記(C)成分、及び上記(D)成分の一部を含むとともに、β剤は、上記(A)成分、上記(B)成分の一部、及び上記(D)成分の一部を含む。ここで、α剤に含まれる(B)成分の一部と、β剤に含まれる(B)成分の一部との和は、上記混合物における(B)成分であるアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物の含有量の範囲である3.1〜20.0質量%に含まれる。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物をα剤とβ剤とに分けてセットとして取扱うことで、使用前にα剤とβ剤とを混合してなる混合物(即ち、本発明の洗浄剤組成物)又は当該混合物が希釈された希釈混合物を容易に提供することができる。上記混合物又は希釈混合物は、有効塩素濃度を高く維持した状態で洗浄に用いることができ、本発明の所期の課題を良好に解決することができる。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、強力な除菌性を有し、芽胞形成菌の芽胞に対する除菌性に優れる。そのため本発明の洗浄剤組成物は、使用環境を選ばずに洗浄剤として用いることができ、また選択的に芽胞形成菌の芽胞除菌用として用いることもできる。たとえば本発明の洗浄剤組成物は、芽胞菌を含む菌類・微生物の汚染・混入が問題となる幅広い分野(食品分野、医療分野、水循環型施設、農業分野、リネン分野、日用雑貨分野など)での除菌に有用である。本発明の洗浄剤組成物は、硬質表面に対し良好な洗浄作用を発揮し、特に、食品工場の製造での硬質表面の除菌及び洗浄に好適に用いることができる。ただし上述は、本発明の洗浄剤組成物が、軟質な部材に対する使用を否定されるものではない。食品分野としては、貯蔵タンク、醸造器及び配管等付帯機器類等が挙げられる。リネン分野としては、病院リネンにおける寝具類や一般的な衣類、おしぼり、おむつ、ホテルリネン等における被洗浄物等が挙げられる。医療分野としては、人工透析装置(その周辺機器等を含む)、内視鏡、剪刀類、ピンセット類、鉗子類、持針器、膣鏡、レトラクター、蛇管、チューブ、カテーテル、カート等が挙げられる。日用雑貨分野としては、浴室(特に、浴槽、床、壁及び排水口等)、洗濯機の洗濯槽、台所(特に、流し台、床及び壁等)、トイレ(特に、便器、床及び壁等)、洗面台、排水パイプ等が挙げられる。また、複数の人間が利用する水循環型施設としては、薬湯、風呂、プール、冷却塔、加湿器、噴水等、人工施設内等、水を介した構造のものであれば特に例外なく使用することができる。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、そのまま除菌洗浄に使用することもできるが、水又は溶剤で希釈された硬質表面用除菌洗浄剤組成物(以下、希釈混合物ともいう)としてもよい。希釈の目安は、本発明の洗浄剤組成物に含まれる(A)成分の有効塩素濃度が0.01〜0.49質量%の範囲とする。上記希釈混合物において、上記有効塩素濃度が0.01〜0.4質量%が好ましく、0.01〜0.3質量%であることがより好ましく、0.015〜0.25質量%であることがもっとも好ましい。(A)成分の有効塩素濃度が、有効塩素濃度0.01質量%未満であると、芽胞に対する除菌性が低下する場合があり、有効塩素濃度0.49質量%を超えると、金属腐食防止性や有効塩素安定性の点で好ましくない。
本発明の洗浄剤組成物を希釈して上記希釈混合物を調製する場合には、具体的には、洗浄剤組成物を、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは2〜10質量%程度に希釈するとよい。
尚、上述するα剤とβ剤とを備える硬質表面用除菌洗浄剤組成物セットの場合、α剤とβ剤とを混合し、必要により希釈した除菌洗浄液中の(A)成分濃度が、有効塩素濃度0.01〜0.49質量%、除菌洗浄液中における(A)成分と(C)成分の質量比が、(A)/(C)=0.56〜100となるように調整することにより、上記希釈混合物をなすことができる。また(A)成分と(B)成分の質量比は、(A)/(B)=0.01〜2.5となるように調整することが好ましい。また芽胞菌に対する除菌性を相乗的に向上させる点において、(A)成分と(B)成分と(C)成分の質量比は、(A):(B):(C)=1:0.4〜100:0.01〜150となるように調整することが好ましく、(A):(B):(C)=1:0.5〜10:0.05〜10となるように調整することがより好ましく、(A):(B):(C)=1:0.6〜5:0.1〜1となるように調整することがもっとも好ましい。更に(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分の他に、(E)成分、(F)成分の1種以上を配合する場合、質量比で(B)/(E)=0.75〜62、(C)/(F)=0.5〜10となるように除菌洗浄液を調整することが好ましい。
上記希釈混合物を得るための水とは、上述する(D)成分に用いられる水と同様のもの、又は溶剤を用いることができる。上記水は、常温のものだけではなく湯であってもよく、希釈時の当該水の温度範囲は、たとえば15℃以上80℃以下であることが好ましく、25℃以上60℃以下であることがより好ましい。
上記希釈混合物を得るための溶剤とは、一般的には水溶性溶剤が好ましく用いられる。上記水溶性溶剤としては、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
上記アルコール系溶剤としては、エチルアルコール、イソプロパノール、3−メトキシブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
また、上記グリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール等が挙げられる。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物を(A)成分の濃度が、有効塩素濃度0.01〜0.49質量%になるように水で希釈して、基材シートに含浸させて除菌用シートとして使用することもできる。基材シートとしては、その一部が再生セルロース繊維で構成されるが、好ましくはレーヨン、ポリノジック、キュプラ、リヨセル、アセテートであり、より好ましくはレーヨンである。基材シートに再生セルロース繊維を用いると、基材シートに含浸させた際に、基材シート内に濃度勾配がなく、均一な濃度の除菌シートとなる。除菌剤の濃度勾配があると、濃度の薄いシート部分に黒カビが発生するため、好ましくない。
基材シートの再生セルロース繊維の割合としては、10%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。上記除菌用シートは種々の用途で適用可能であり、例えば、ヒトの皮膚表面を除く表面消毒、機器消毒もしくは洗濯物の消毒、又はトイレやベッド周りにおける除菌・除ウイルスに好適である。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は原液又は希釈液を泡洗浄に用いることができる。即ち、硬質表面用除菌洗浄剤組成物を被洗浄物に泡状に噴射し洗浄することで本発明を実施することができる。硬質表面用除菌洗浄剤組成物の原液を被洗浄物に泡状に噴射し洗浄する洗浄方法によれば、原液を希釈する手間なく泡洗浄を行うことができるため、実施が容易であり、また泡を生成するフォーマー等において希釈機構を設ける必要もないため、装置を簡素化することができる。
また本発明は、硬質表面用除菌洗浄剤組成物を(A)成分の有効塩素濃度が、有効塩素濃度0.01〜0.49質量%になるように水で予め希釈し、及び/又は、希釈しながら被洗浄物に泡状に噴射し洗浄する態様で実施する洗浄方法を包含する。希釈を前提とする態様の洗浄方法では、希釈前の本発明の洗浄剤組成物を高濃度(原液)として取り扱うことができるため、運搬性や収納性の点で優れる。当該洗浄方法は、上述する硬質表面用除菌洗浄剤組成物を希釈して希釈混合物を得る方法に倣うことができる。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物又はその希釈物である希釈混合物は、発泡洗浄剤として用いることができる。上記洗浄剤組成物または希釈組成物は、上述(A)成分から(D)成分を含むことで発泡洗浄剤として用い得るが、さらに任意の発泡成分を含有しているとよい。任意の発泡成分としては、たとえば、上述する(E)成分または(F)成分などが好適であるが、これに限定されない。
発泡洗浄剤の使用方法は特に限定されないが、一般的には発泡洗浄剤を泡洗浄機に投入して使用時に気泡させて用いるとよい。より具体的な使用態様の例としては、発泡洗浄剤を起泡させて比重0.05〜0.9g/立方センチメートルの泡又は泡と液の混合物、好ましくは0.08〜0.3g/立方センチメートルの泡又は泡と液の混合物として被洗浄物表面に吹き付ける。さらに、被洗浄物に吹き付けた後静置(好ましくは30秒〜10分間静置)してすすぎを行うか、又はブラシやスポンジ等を用いて擦り洗いした後すすぎを行うことが好ましい。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物又はその希釈物である希釈混合物は、トリガー式スプレーヤーなどのスプレー付き容器(例えば、株式会社ライフプラテック製トリガースプレー「TS01−F2」)に充填してスプレーすることで、液状ないし泡状として対称面に塗布して用いることができる。
発泡装置としてはエア駆動式ダイアフラムポンプにて送液し、圧縮空気と発泡洗浄剤組成物の希釈液を混合して発泡並びに噴霧する装置を用いることができ、例えばDEMA社製910 PORTABLE FOAMERが使用できる。供給エア圧としては30〜80PSIが好ましく、40〜60PSIがより好ましい。また、硬質表面用除菌洗浄剤組成物を泡洗浄機に投入し、泡洗浄機をホース等により水道等の水供給手段と連結し、水を供給して希釈しながら混合して起泡させた泡を被洗浄物に噴射する方法等が挙げられる。ここで、希釈に使用される水としては、一般的には水道水のような硬度成分を含有する水であることが想定され、希釈液の安定性の点から、1〜20°DHが好ましく、1〜10°DHが更に好ましい。
本発明の硬質表面用除菌洗浄剤組成物は、本発明の効果が損なわない範囲で、必要に応じて当該技術分野で通常使用される他の成分を含有していてもよい。このような成分としては、例えば、水溶性溶剤、キレート剤、殺菌剤、pH調整剤、消泡剤、粘稠剤、香料、色素等が挙げられる。
上記水溶性溶剤としては、希釈混合物を得るために用いられる水溶性溶剤と同様のものを用いることができるため、ここでは詳細な説明を割愛する。
上記キレート剤としては、例えば、グルコール酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸や、これらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン塩が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。
上記殺菌剤としては、例えば、チアゾリン類、ヒダントイン類や、ヨード−2−プロピニルブチルカーバメイト、イソプロピルメチルフェノール、ヘキサクロロフェン、イルガサン、トリクロサン等が挙げられる。チアゾリン類としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−ベンズイソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。ヒダントイン類としては、1,3−ジメチロール−5,5−ジメチルヒダントイン、1又は3−モノメチロール−5,5−ジメチルヒダントイン、ジメチルヒダントイン、1、3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1、3−ジクロロエチルメチルヒダントイン等が挙げられる。
上記pH調整剤としては、例えば、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等が挙げられる。
上記消泡剤としては、シリコーン系消泡剤、ポリオキシアルキレン系消泡剤及び鉱物油系消泡剤等が挙げられる。
上記粘稠剤としては、例えば、ソルビット、グリセリン、プロピレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、キシリトール、エリスリトール、平均分子量200〜6,000のポリエチレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、還元でんぷん糖化物等の多価アルコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸誘導体、ステアリルアルコール等の脂肪酸誘導体やムコ多糖類の一種であるヒアルロン酸誘導体、コンドロイチン硫酸誘導体等が挙げられる。
上記香料としては、例えば、天然香料、合成香料、これらの調合香料等が挙げられる。また上記色素としては、例えば、天然色素、合成色素、これらの混合物が挙げられる。
硬質表面の除菌洗浄には種々の方法が適用可能であり、例えば、除菌洗浄処理を施したい硬質表面に対して洗浄液を泡状に噴射し洗浄する方法、洗浄液を塗布し洗浄する方法、対象物に洗浄液を含浸させ洗浄する方法、対象物を洗浄液に浸漬させ洗浄する方法、CIP洗浄(定置洗浄)する方法等、通常の硬質表面の除菌洗浄に採用される方法をそのまま用いることができる。洗浄液の噴霧時間や浸漬時間は、微生物の種類や量、有機汚れあるいは無機汚れの種類や量、除菌洗浄液の濃度等によって適宜選択することができる。特に(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分に加え、更に(E)成分及び/又は(F)成分を含んでいると、発泡性が向上して硬質表面への付着性が増加して洗浄性が向上するため洗浄液を洗浄対象の硬質表面に泡状に噴射して洗浄する起泡洗浄に好適である。
尚、本発明に関し、洗浄剤組成物又は希釈混合物の(A)成分の有効塩素濃度は、実質的に当該洗浄剤組成物又は当該希釈混合物の有効塩素濃度にほぼ等しい。したがって、洗浄剤組成物又は希釈混合物を用いて測定された有効塩素濃度は、当該洗浄剤組成物又は当該希釈混合物に含まれる(A)成分の有効塩素濃度と推定することができる。
以下、本発明を実施例と比較例により具体的に説明する。実施例、比較例において配合に用いた各成分を下記に示す。
(A)成分
A−1:次亜塩素酸ナトリウム
A−2:次亜塩素酸カリウム
なお、有効塩素濃度は下記に示すヨウ素滴定法で測定した。
上記洗浄剤組成物約1gに、ヨウ化カリウム水溶液(濃度10質量%)10mL及び50質量%酢酸5mLを加え、充分に混合することにより混合液を作製した。次に、0.1mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定し、溶液の褐色が無色になった点を終点とした。その時のチオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量に基づき、次式(1)によって有効塩素濃度を算出した。
(数1)
有効塩素濃度[%]=チオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量[mL]×0.3546/洗浄剤組成物採取量[g]・・・(1)
(B)成分
B−1:水酸化ナトリウム
B−2:水酸化カリウム
(C)成分
C−1:アルキル(C12−C16)ジメチルベンジルアンモニウムクロライド(ロンザジャパン株式会社製 ハイアミン3500−J)
C−2:ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(ライオン・アクゾ株式会社製 アーカード16−29)
C−3:ジデシルジメチルアンモニウムアジペート(三洋化成工業株式会社製 オスモリンDA−50)
C−4:ジデシルジメチルアンモニウムクロライド(ロンザジャパン株式会社製 バーダック2280)
C−5:ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド(ロンザジャパン株式会社製 バーダックLF−80)
(D)成分
D−1:イオン交換水
(E)成分
E−1:オクチルジメチルアミンオキサイド
(F)成分
F−1:ラウリルジメチルアミンオキサイド
F−2:ミリスチルジメチルアミンオキサイド
F−3:セチルジメチルアミンオキサイド
(G)成分
G−1:トリポリリン酸ナトリウム
G−2:トリポリリン酸カリウム
G−3:2−ホスホノブタン−1、2、4−トリカルボン酸カリウム
(H)成分
H−1:珪酸カリウム(純分40%、モル比SiO2:K2O=3:1)
商品名:A珪酸カリ、日本化学工業株式会社製
H−2:珪酸ナトリウム(純分39%、モル比SiO2:Na2O=3:1)
商品名:珪酸ソーダ3号 株式会社ADEKA製
実施例1〜69、比較例1〜20
表1〜10に示す配合に基づき除菌洗浄剤組成物を調製した。各洗浄剤組成物をイオン交換水で希釈し表に示す有効塩素濃度の希釈除菌洗浄液(希釈混合物)を調製した。希釈除菌洗浄液の除菌性、洗浄性、安定性等の性状を評価した結果を表1〜10にあわせて示す。尚、表中における実施例及び比較例の配合の数値は純分の質量%を表し、(A)成分は有効塩素濃度(質量%)を示す。実施例45〜49は表6に示すα剤とβ剤を調製し、同表に示す割合で混合した混合洗浄液で除菌性、洗浄性の試験を行った。
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※1:除菌性試験
(a−1)供試菌(芽胞菌)
芽胞菌として、バチルスセレウス(Bacillus cereus)(IFO3466)及びバチルスサブチリス(Bacillus subtilis)(NBRC3134)パエニバチルスチベンシス(Paenibacillus chibensis)(環境分離株)、クロストリジウムディッフィシル(Clostridium difficile)(JCM1296)を用いた。
(a−2)供試カビ(カビ胞子)
供試カビとして、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)(IFO9455)を用いた。
(b−1)芽胞懸濁液の作製(バチルスセレウス、バチルスサブチリス、パエニバチルスチベンシス)
供試菌株をSCD寒天培地(日水製薬株式会社製)に塗抹し、37℃で培養し、培養後、顕微鏡観察にて芽胞が十分に形成されていることを確認した。平板培地上に滅菌済み純水を10mL入れ、コロニーを掻き取り懸濁液を収集した。収集した懸濁液に、10000rpmで、4℃、15分間の条件で遠心洗浄を3回実施し、遠心後、滅菌済み純水を適量加え、2.0〜9.0×10CFU/mL程度になるように菌数を調製し、ウォーターバスにて80℃、15分間の加熱処理をして芽胞懸濁液とした。
(b−2)芽胞懸濁液の作製(クロストリジウムディッフィシル)
供試菌株をタウロコール酸添加BHI寒天培地(Difco社製)に塗抹し、37℃で7日間嫌気培養し、培養後、顕微鏡観察にて芽胞が十分に形成されていることを確認した。平板培地上に滅菌済み純水を10mL入れ、コロニーを掻き取り懸濁液を収集した。収集した懸濁液に、10000rpmで、4℃、15分間の条件で遠心洗浄を3回実施し、遠心後、滅菌済み純水を適量加え、2.0〜9.0×107CFU/mL程度になるように菌数を調製し、ウォーターバスにて80℃、15分間の加熱処理をして芽胞懸濁液とした。
(b−3)カビ胞子懸濁液の作製(アスペルギルスニガー)
供試カビをPDA寒天培地(日水製薬株式会社製)に塗抹し、25℃で培養し、培養後、顕微鏡観察にて胞子が十分に形成されていることを確認した。平板培地上に滅菌済み0.05%Tween20添加生理食塩水を10mL入れ、コロニーを掻き取り懸濁液を収集した。収集した懸濁液は滅菌済みガーゼを通して不要な菌糸を取り除いた後、10000rpmで、4℃、15分間の条件で遠心洗浄を3回実施し、遠心後、滅菌済み0.05%Tween20添加生理食塩水を適量加え、2.0〜9.0×10CFU/mL程度になるように菌数を調製し、胞子懸濁液とした。
(c)滅菌中和液の調整
大豆レシチンを10g、Tween80を30g、L−ヒスチジンを1g、チオ硫酸ナトリウムを20g、1Lの蒸留水に加温溶解し、攪拌しながら冷却をおこなった。その後、スクリューキャップ付き試験管に各9mL分注し、高圧殺菌(121℃、20分間)をおこない、滅菌中和溶液とした。
(d−1)除菌性試験(バチルスセレウス、バチルスサブチリス)
試験方法:
各除菌洗浄剤組成物をイオン交換水で所定濃度に希釈して調製した除菌洗浄液10mLに、終濃度1.5〜5.0×10(CFU/mL)となるように芽胞懸濁液0.1mLを添加し、除菌洗浄液と芽胞懸濁液とを20℃にて10分間接触させたものを試験液とした。この試験液1mLを、滅菌中和溶液に加え、よく攪拌した。混合液をSCD寒天培地にて混和固化し、37℃で2日間培養した。培養後、生菌数を測定し、初発菌数との差より、以下の基準で除菌性を評価した。△、○、◎の評価のものを実用性のあるものとして判定した。
評価基準
◎:供試菌のlog reductionが3以上
○:供試菌のlog reductionが2以上、3未満
△:供試菌のlog reductionが1以上、2未満
×:供試菌のlog reductionが1未満
(d−2)除菌性試験(パエニバチルスチベンシス)
試験方法:
各除菌洗浄剤組成物をイオン交換水で所定濃度に希釈して調製した除菌洗浄液10mLに、終濃度1.5〜5.0×10(CFU/mL)となるように芽胞懸濁液0.1mLを添加し、除菌洗浄液と芽胞懸濁液とを20℃にて30分間接触させたものを試験液とした。この試験液1mLを、滅菌中和溶液に加え、よく攪拌した。混合液をSCD寒天培地にて混和固化し、37℃で2日間培養した。培養後、生菌数を測定し、初発菌数との差より、以下の基準で除菌性を評価した。△、○、◎の評価のものを実用性のあるものとして判定した。
評価基準
◎:供試菌のlog reductionが3以上
○:供試菌のlog reductionが2以上、3未満
△:供試菌のlog reductionが1以上、2未満
×:供試菌のlog reductionが1未満
(d−3)除菌性試験(クロストリジウムディッフィシル)
試験方法:
各除菌洗浄剤組成物をイオン交換水で所定濃度に希釈して調製した除菌洗浄液10mLに、終濃度1.5〜5.0×10(CFU/mL)となるように芽胞懸濁液0.1mLを添加し、除菌洗浄液と芽胞懸濁液とを20℃にて1分間接触させたものを試験液とした。この試験液1mLを、滅菌中和溶液に加え、よく攪拌した。混合液をタウロコール酸添加BHI寒天培地にて混和固化し、37℃で7日間嫌気培養した。培養後、生菌数を測定し、初発菌数との差より、以下の基準で除菌性を評価した。△、○、◎の評価のものを実用性のあるものとして判定した。
評価基準
◎:供試菌のlog reductionが3以上
○:供試菌のlog reductionが2以上、3未満
△:供試菌のlog reductionが1以上、2未満
×:供試菌のlog reductionが1未満
(d−4)除菌性試験(アスペルギルスニガー)
試験方法:
各除菌洗浄剤組成物をイオン交換水で所定濃度に希釈して調製した除菌洗浄液10mLに、終濃度1.5〜5.0×10(CFU/mL)となるように胞子懸濁液0.1mLを添加し、除菌洗浄液と胞子懸濁液とを20℃にて5分間接触させたものを試験液とした。この試験液1mLを、滅菌中和溶液に加え、よく攪拌した。混合液をPDA寒天培地にて混和固化し、37℃で4日間培養した。培養後、生菌数を測定し、初発菌数との差より、以下の基準で除菌性を評価した。△、○、◎の評価のものを実用性のあるものとして判定した。
評価基準
◎:供試菌のlog reductionが3以上
○:供試菌のlog reductionが2以上、3未満
△:供試菌のlog reductionが1以上、2未満
×:供試菌のlog reductionが1未満
※2:洗浄性試験
試験方法:
ステンレス片に油(牛脂10g、大豆油10g、モノオレイン酸グリセリド0.25g、オイルレッド0.1gをクロロホルム60mLに溶解したもの)を塗布し、25℃で2時間乾燥させたものを試験片とし質量を測定した。この試験片を炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で、各除菌洗浄剤組成物を適宜希釈した除菌洗浄液200mLに浸漬し、5分間放置した後、イオン交換水ですすぎ、自然乾燥させた後、質量を測定した。非加熱油汚れの洗浄率を洗浄前後の試験片の質量変化により算出し、次の尺度で示した。
評価基準:
◎:洗浄率80%以上
○:洗浄率60%以上、80%未満
△:洗浄率40%以上、60%未満
×:洗浄率が40%未満
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※3:金属腐食防止性試験
(e−1)金属腐食防止性試験(ステンレス)
試験方法:
試験片[ステンレス(SUS304)縦110mm×横80mm×厚さ1mm]は、予め中性洗剤で洗浄しアセトン処理して乾燥させたもの使用する。炭酸カルシウム換算で、75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で各除菌洗浄剤組成物を表に示す有効塩素濃度に希釈した除菌洗浄液60mLを70mL容量の蓋付ガラス瓶に入れ、その中に試験片を浸漬し、25℃の恒温器内で24時間保存した。保存後の試験片を取り出し、イオン交換水にてすすぎ乾燥させて、試験片表面の状態を目視により外観観察し、下記基準で腐食性を判定した。
評価基準:
○:腐食がない
△:やや腐食がみられるが、使用上問題ないレベル
×:腐食した
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
(e−2)金属腐食防止性試験(アルミニウム)
試験方法:
試験片[アルミニウム(A1100P)、縦50mm×横30mm×厚さ1mm]は、予め中性洗剤で洗浄しアセトン処理して乾燥させたものを使用する。炭酸カルシウム換算で、75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で発泡洗浄剤組成物を5質量%に希釈した洗浄液400mL中に試験片を20℃の恒温器内で1時間浸漬した。その後、試験片を取り出し、イオン交換水にてすすぎ乾燥させて、試験片表面の外観状態を目視により観察し、下記基準で腐食性を判定した。
評価基準:
○:腐食がない
△:やや腐食がみられるが、使用上問題ないレベル
×:腐食した
とし、○、△を実用性のあるものとして判定した。
※4:有効塩素安定性試験
試験方法:
各除菌洗浄剤組成物を40℃で15日間保存し、その時の次亜塩素酸塩の保存安定性を有効塩素残存率から以下の基準で評価した。なお、有効塩素残存率はJIS K−0101に基づき、以下に示す式(2)により求めた。
(数2)
有効塩素残存率(%)=(保存後の組成物中の有効塩素濃度)/(保存前の組成物中の有効塩素濃度)×100・・・(2)
次亜塩素酸塩の保存安定性評価
◎:有効塩素残存率が80%以上
○:有効塩素残存率が65%以上、80%未満
△:有効塩素残存率が50%以上、65%未満
×:有効塩素残存率が50%未満
−:測定不能
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※5:貯蔵安定性試験
試験方法:
各除菌洗浄剤組成物100gをポリプロピレン製容器に入れ、−5℃、25℃、40℃で1ヶ月間静置した後に外観を観察した。
評価基準:
○:分離や濁りが見られず安定である
△:全体的な分離はないが、若干の濁りが見られる
×:分離もしくは濁りが見られる
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。

Claims (10)

  1. (A)成分;次亜塩素酸アルカリ金属塩及び/又は次亜塩素酸アルカリ土類金属塩を有効塩素濃度で0.03〜9.9質量%、
    (B)成分;アルカリ金属水酸化物を3.1〜20.0質量%、
    (C)成分;カチオン系除菌剤0.005〜6.0質量%、
    (D)成分;水、
    を含有し、(A)成分と(C)成分の質量比が、(A)/(C)=0.56〜100であり、(C)成分であるカチオン系除菌剤が、第四級アンモニウム塩型界面活性剤より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする硬質表面用除菌洗浄剤組成物。
  2. (A)成分と(B)成分の質量比が、(A)/(B)=0.01〜2.5であることを特徴とする請求項1記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物。
  3. (C)成分であるカチオン系除菌剤が、アルキル基が炭素数12〜16のアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムアジペート、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライドより選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物。
  4. さらに、(E)成分として、アルキル基が炭素数8のアルキルジメチルアミンオキサイドを0.05〜10.0質量%含有し、かつ、(B)成分と(E)成分の質量比が、(B)/(E)=0.75〜62であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物。
  5. さらに、(F)成分として、アルキル基が炭素数10〜18のアルキルジメチルアミンオキサイドを0.05〜3.0質量%含有し、かつ、(C)成分と(F)成分の質量比が、(C)/(F)=0.5〜10であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物。
  6. さらに、(G)成分として、有機ホスホン酸又はその塩、縮合リン酸又はその塩より選ばれた少なくとも一種以上を0.1〜7.0質量%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物。
  7. さらに、(H)成分として、珪酸塩を0.1〜7.0質量%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物。
  8. 芽胞形成菌の芽胞除菌用である請求項1〜7のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の硬質表面用除菌洗浄剤組成物が水又は溶剤で希釈され、(A)成分の有効塩素濃度が、0.01〜0.49質量%であることを特徴とする硬質表面用除菌洗浄剤組成物。
  10. α剤及びβ剤を備え、
    前記α剤と前記β剤とを混合した混合物が、
    (A)成分;次亜塩素酸アルカリ金属塩及び/又は次亜塩素酸アルカリ土類金属塩を有効塩素濃度で0.03〜9.9質量%、
    (B)成分;アルカリ金属水酸化物を3.1〜20.0質量%、
    (C)成分;カチオン系除菌剤0.005〜6.0質量%、
    (D)成分;水、
    を含有し、前記(A)成分と前記(C)成分の質量比が、(A)/(C)=0.56〜100であり、
    (C)成分であるカチオン系除菌剤が、第四級アンモニウム塩型界面活性剤より選ばれた少なくとも1種であり、
    前記α剤が、前記(B)成分の一部、前記(C)成分、及び前記(D)成分の一部を含むとともに、前記β剤が、前記(A)成分、前記(B)成分の一部、及び前記(D)成分の一部を含むことを特徴とする硬質表面用除菌洗浄剤組成物セット。
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