JP3042913B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents
液体洗浄剤組成物Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、台所、洗面所、浴室、
トイレ等において、その排水管、トラップ、濾過管等の
配管内部あるいはそのプラスチック、陶器、タイル、目
地等の表面に堆積し若しくは付着した汚物や汚れ等の生
活汚染物を効果的に分解して除去するための液体洗浄剤
組成物に関する。
トイレ等において、その排水管、トラップ、濾過管等の
配管内部あるいはそのプラスチック、陶器、タイル、目
地等の表面に堆積し若しくは付着した汚物や汚れ等の生
活汚染物を効果的に分解して除去するための液体洗浄剤
組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】台所、洗面所、浴室、トイレ等において
発生する生活汚染物は、その場所によって異なり、例え
ば台所の排水管の場合にはこの排水管に付着した油脂類
が空気中の酸素によって酸化され、これに更に食品廃物
等が付着し、徐々に堆積して遂には排水管を詰まらせる
原因になる。また、洗面所や浴室の排水管の場合には、
特に整髪や入浴の際に抜けた毛髪が排水管内に流れ込ん
で徐々に堆積し、これに皮脂等が絡まり合って更に堆積
し、遂には排水管を詰まらせる原因になっている。更に
トイレにおいても、汚物が徐々に堆積して排水管を詰ま
らせる原因になっている。
発生する生活汚染物は、その場所によって異なり、例え
ば台所の排水管の場合にはこの排水管に付着した油脂類
が空気中の酸素によって酸化され、これに更に食品廃物
等が付着し、徐々に堆積して遂には排水管を詰まらせる
原因になる。また、洗面所や浴室の排水管の場合には、
特に整髪や入浴の際に抜けた毛髪が排水管内に流れ込ん
で徐々に堆積し、これに皮脂等が絡まり合って更に堆積
し、遂には排水管を詰まらせる原因になっている。更に
トイレにおいても、汚物が徐々に堆積して排水管を詰ま
らせる原因になっている。
【０００３】そこで、この様な配管内部に付着した生活
汚染物を洗浄するための洗浄剤としては、多くのものが
提案されているが、基本的には、過炭酸ナトリウム等の
無機過酸化物と炭酸ナトリウムやケイ酸ナトリウム等の
無機アルカリとを主成分とし、これに界面活性剤を配合
して製品とした粉末タイプと、次亜塩素酸ソーダを主成
分とし、これに毒劇物取締法の適用の範囲内（５％未
満）で苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸化物を配合し、
更に界面活性剤を添加して製品とした液体タイプのもの
が知られており、何れも市場で販売されている。
汚染物を洗浄するための洗浄剤としては、多くのものが
提案されているが、基本的には、過炭酸ナトリウム等の
無機過酸化物と炭酸ナトリウムやケイ酸ナトリウム等の
無機アルカリとを主成分とし、これに界面活性剤を配合
して製品とした粉末タイプと、次亜塩素酸ソーダを主成
分とし、これに毒劇物取締法の適用の範囲内（５％未
満）で苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸化物を配合し、
更に界面活性剤を添加して製品とした液体タイプのもの
が知られており、何れも市場で販売されている。
【０００４】しかしながら、これら粉末タイプのもの
も、また液体タイプのものも、何れも毛髪に対する洗浄
力が不足している。すなわち、粉末タイプのものは毛髪
に対して実質的に殆ど溶解作用を示さず、また、液状タ
イプのものは次亜塩素酸ソーダと水酸化ナトリウム等の
アルカリ金属水酸化物によって毛髪を化学的に分解する
作用を有するが、配管内部に詰まった毛髪等に対して効
果的に洗浄力を発揮するには長時間を要する等、その効
力が十分でなく、特に閉塞度の高い配管の洗浄には限界
がある。しかるに、近年の生活様式の変化、すなわち一
般住宅の洋式化や高層集合住宅の発展は配管内部に毛髪
を主体とする生活汚染物を堆積させ、配管を詰まらせる
事故を引き起こす原因になっている。特に大量の毛髪が
配管内部に流れ込む公衆浴場、旅館、ホテル等の洗面所
や浴室では、この毛髪が主原因となって配管が頻繁に詰
まるという問題があり、特に毛髪に対して強い洗浄力を
有する洗浄剤の開発が要請されている。
も、また液体タイプのものも、何れも毛髪に対する洗浄
力が不足している。すなわち、粉末タイプのものは毛髪
に対して実質的に殆ど溶解作用を示さず、また、液状タ
イプのものは次亜塩素酸ソーダと水酸化ナトリウム等の
アルカリ金属水酸化物によって毛髪を化学的に分解する
作用を有するが、配管内部に詰まった毛髪等に対して効
果的に洗浄力を発揮するには長時間を要する等、その効
力が十分でなく、特に閉塞度の高い配管の洗浄には限界
がある。しかるに、近年の生活様式の変化、すなわち一
般住宅の洋式化や高層集合住宅の発展は配管内部に毛髪
を主体とする生活汚染物を堆積させ、配管を詰まらせる
事故を引き起こす原因になっている。特に大量の毛髪が
配管内部に流れ込む公衆浴場、旅館、ホテル等の洗面所
や浴室では、この毛髪が主原因となって配管が頻繁に詰
まるという問題があり、特に毛髪に対して強い洗浄力を
有する洗浄剤の開発が要請されている。
【０００５】ところで、液状タイプのものは、上述のよ
うに毛髪に対して化学的分解作用を有し、長時間をかけ
れば配管内部に詰まった毛髪等の生活汚染物を洗浄する
ことができるが、このように長時間かけて洗浄を行った
場合には配管やその周辺が鉄等の金属製であるときこの
配管内部やその周辺に対する錆や損傷の問題を引き起こ
すほか、次亜塩素酸ソーダが安定な物質ではなく、常温
でも徐々に酸素を発生して分解し、長期間の保存に耐え
ないという問題もある。
うに毛髪に対して化学的分解作用を有し、長時間をかけ
れば配管内部に詰まった毛髪等の生活汚染物を洗浄する
ことができるが、このように長時間かけて洗浄を行った
場合には配管やその周辺が鉄等の金属製であるときこの
配管内部やその周辺に対する錆や損傷の問題を引き起こ
すほか、次亜塩素酸ソーダが安定な物質ではなく、常温
でも徐々に酸素を発生して分解し、長期間の保存に耐え
ないという問題もある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
特に毛髪に起因する生活汚染物に対して優れた洗浄力を
発揮する液体洗浄剤を開発すべく鋭意研究を重ねた結
果、驚くべきことには、次亜塩素酸塩とアルカリ金属水
酸化物とを主成分とする液体洗浄剤に水酸化有機第四級
アンモニウムを配合することにより、アルカリ強度が高
くなると共に毛髪に対する浸透性が向上するためか化学
的分解作用が強くなり、毛髪に起因する生活汚染物に対
する洗浄力が高くなることを見出し、本発明を完成し
た。
特に毛髪に起因する生活汚染物に対して優れた洗浄力を
発揮する液体洗浄剤を開発すべく鋭意研究を重ねた結
果、驚くべきことには、次亜塩素酸塩とアルカリ金属水
酸化物とを主成分とする液体洗浄剤に水酸化有機第四級
アンモニウムを配合することにより、アルカリ強度が高
くなると共に毛髪に対する浸透性が向上するためか化学
的分解作用が強くなり、毛髪に起因する生活汚染物に対
する洗浄力が高くなることを見出し、本発明を完成し
た。
【０００７】従って、本発明の目的は、特に限定するも
のではないが、毛髪に起因する生活汚染物に対して特に
優れた洗浄力を発揮し、特に洗面所や浴室の配管洗浄用
として有用な液体洗浄剤組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、鉄等の金属製の配管やその
周辺に対して腐食の問題がない液体洗浄剤組成物を提供
することにある。また、本発明の他の目的は、安定で長
期間の保存に耐える液体洗浄剤組成物を提供することに
ある。
のではないが、毛髪に起因する生活汚染物に対して特に
優れた洗浄力を発揮し、特に洗面所や浴室の配管洗浄用
として有用な液体洗浄剤組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、鉄等の金属製の配管やその
周辺に対して腐食の問題がない液体洗浄剤組成物を提供
することにある。また、本発明の他の目的は、安定で長
期間の保存に耐える液体洗浄剤組成物を提供することに
ある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、有
効成分として、窒素原子に置換した４つの置換基が炭素
数１〜３のアルキル基及び／又はヒドロキシ置換アルキ
ル基を有する水酸化有機第四級アンモニウム０．００５
〜５重量％と、有効塩素量１〜１０重量％の次亜塩素酸
塩と、アルカリ金属水酸化物０．５〜５重量％とを含有
する液体洗浄剤組成物である。
効成分として、窒素原子に置換した４つの置換基が炭素
数１〜３のアルキル基及び／又はヒドロキシ置換アルキ
ル基を有する水酸化有機第四級アンモニウム０．００５
〜５重量％と、有効塩素量１〜１０重量％の次亜塩素酸
塩と、アルカリ金属水酸化物０．５〜５重量％とを含有
する液体洗浄剤組成物である。
【０００９】本発明で使用する水酸化有機第四級アンモ
ニウムとしては、具体的にはテトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイド（ＴＭＡＨ）、トリメチルヒドロキ
シエチルアンモニウムハイドロオキサイド（コリン）、
メチルトリヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキ
サイド、ジメチルジヒドロキシエチルアンモニウムハイ
ドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオ
キサイド、トリメチルエチルアンモニウムハイドロオキ
サイド等を挙げることができる。
ニウムとしては、具体的にはテトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイド（ＴＭＡＨ）、トリメチルヒドロキ
シエチルアンモニウムハイドロオキサイド（コリン）、
メチルトリヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキ
サイド、ジメチルジヒドロキシエチルアンモニウムハイ
ドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオ
キサイド、トリメチルエチルアンモニウムハイドロオキ
サイド等を挙げることができる。
【００１０】この水酸化有機第四級アンモニウムの使用
量は、製造する液体洗浄剤組成物の使用目的等によって
異なり、大別して次の２種類に分けられる。先ず、毛髪
等を主体とする生活汚染物に起因する配管内部の詰まり
を洗浄するための液体洗浄剤組成物を目的とする場合に
は、その洗浄力を著しく向上させる必要があり、この目
的での水酸化有機第四級アンモニウムの使用量は、１〜
５重量％、好ましくは２〜４重量％である。水酸化有機
第四級アンモニウムの使用量が１重量％より少ないと、
毛髪等を主体とする生活汚染物に対する化学的分解作用
による洗浄力が十分に高くならず、また、５重量％より
多くしても洗浄力の向上効果があまりみられず、かえっ
て不経済なだけである。
量は、製造する液体洗浄剤組成物の使用目的等によって
異なり、大別して次の２種類に分けられる。先ず、毛髪
等を主体とする生活汚染物に起因する配管内部の詰まり
を洗浄するための液体洗浄剤組成物を目的とする場合に
は、その洗浄力を著しく向上させる必要があり、この目
的での水酸化有機第四級アンモニウムの使用量は、１〜
５重量％、好ましくは２〜４重量％である。水酸化有機
第四級アンモニウムの使用量が１重量％より少ないと、
毛髪等を主体とする生活汚染物に対する化学的分解作用
による洗浄力が十分に高くならず、また、５重量％より
多くしても洗浄力の向上効果があまりみられず、かえっ
て不経済なだけである。
【００１１】また、鉄等の金属に対する錆や損傷を防ぐ
目的でのみ水酸化有機第四級アンモニウムを添加する場
合には、その使用量は０．００５〜１重量％、好ましく
は０．１〜０．５重量％である。この水酸化有機第四級
アンモニウムの使用量が０．００５重量％より少ないと
腐食防止の効果が十分でなく、また、１重量％より多く
使用しても、防食効果が低下することはないが、この目
的でのみ使用する場合は不経済である。
目的でのみ水酸化有機第四級アンモニウムを添加する場
合には、その使用量は０．００５〜１重量％、好ましく
は０．１〜０．５重量％である。この水酸化有機第四級
アンモニウムの使用量が０．００５重量％より少ないと
腐食防止の効果が十分でなく、また、１重量％より多く
使用しても、防食効果が低下することはないが、この目
的でのみ使用する場合は不経済である。
【００１２】本発明で使用する次亜塩素酸塩としては、
それが優れた水溶性を有するものであれば特に限定され
るものではないが、特に水溶性の高いアルカリ金属塩が
好ましく、工業的に大量生産されて安価な次亜塩素酸ソ
ーダがより好ましい。この次亜塩素酸塩の使用量は、有
効塩素量として１〜１０重量％、好ましくは３〜６重量
％である。次亜塩素酸塩の使用量が１重量％より少ない
と、毛髪等の生活汚染物に対する化学的分解作用に基づ
く洗浄力や、殺菌、消毒、消臭等の効果が十分に発揮さ
れず、また、１０重量％より多くなると、洗浄剤組成物
の安定性が低下し、塩素臭も強くなり、また、洗浄力の
向上効果も小さくて不経済である。
それが優れた水溶性を有するものであれば特に限定され
るものではないが、特に水溶性の高いアルカリ金属塩が
好ましく、工業的に大量生産されて安価な次亜塩素酸ソ
ーダがより好ましい。この次亜塩素酸塩の使用量は、有
効塩素量として１〜１０重量％、好ましくは３〜６重量
％である。次亜塩素酸塩の使用量が１重量％より少ない
と、毛髪等の生活汚染物に対する化学的分解作用に基づ
く洗浄力や、殺菌、消毒、消臭等の効果が十分に発揮さ
れず、また、１０重量％より多くなると、洗浄剤組成物
の安定性が低下し、塩素臭も強くなり、また、洗浄力の
向上効果も小さくて不経済である。
【００１３】また、本発明で使用するアルカリ金属水酸
化物としては、通常水酸化ナトリウム又は水酸化カリウ
ムが好適に使用され、コストの点から好ましくは水酸化
ナトリウムである。このアルカリ金属水酸化物の使用量
は、その用途等によって異なるが、通常０．５〜５重量
％の範囲である。使用量が０．５重量％より少ないと、
毛髪等の生活汚染物に対する化学的分解作用に基づく洗
浄力が十分に高くならず、また次亜塩素酸塩の安定剤と
しての作用も不足し、反対に、５重量％より高くするこ
とは家庭用商品としての安全性の面から好ましくなく、
法律的にも毒劇物取締法により規制されている。
化物としては、通常水酸化ナトリウム又は水酸化カリウ
ムが好適に使用され、コストの点から好ましくは水酸化
ナトリウムである。このアルカリ金属水酸化物の使用量
は、その用途等によって異なるが、通常０．５〜５重量
％の範囲である。使用量が０．５重量％より少ないと、
毛髪等の生活汚染物に対する化学的分解作用に基づく洗
浄力が十分に高くならず、また次亜塩素酸塩の安定剤と
しての作用も不足し、反対に、５重量％より高くするこ
とは家庭用商品としての安全性の面から好ましくなく、
法律的にも毒劇物取締法により規制されている。
【００１４】本発明においては、上記水酸化有機第四級
アンモニウム、次亜塩素酸塩及びアルカリ金属水酸化物
に加えて、生活汚染物に対する濡れ性及び浸透性を向上
させ、これらの有効成分の作用をより一層確実に発揮さ
せるために、界面活性剤を添加することができる。この
目的で使用される界面活性剤としては、次亜塩素酸塩や
アルカリ金属水酸化物の水溶液中で均一に溶解して安定
に存在し得るものであればよく、具体的には、ナトリウ
ムアルキルフェノールエーテルサルフェート、アミンオ
キサイド、ソジウムアルキルジフェニールオキサイドス
ルフォネート、ソジウムアルキルジフェニールオキサイ
ドジスルフォネート、ソジウムアルカンスルフォネー
ト、ノニルフェニルエーテルエチレンオキサイド付加
物、アルキルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。この
界面活性剤の使用量は、通常０．００５〜５重量％、好
ましくは０．０５〜１重量％である。使用する界面活性
剤の量が上記範囲よりも少ないとこの界面活性剤を使用
する効果が発揮されず、反対に、上記範囲よりも高い
と、次亜塩素酸塩の分解を促進する傾向があり、また界
面活性剤としての効果も変わらず不経済であって好まし
くない。
アンモニウム、次亜塩素酸塩及びアルカリ金属水酸化物
に加えて、生活汚染物に対する濡れ性及び浸透性を向上
させ、これらの有効成分の作用をより一層確実に発揮さ
せるために、界面活性剤を添加することができる。この
目的で使用される界面活性剤としては、次亜塩素酸塩や
アルカリ金属水酸化物の水溶液中で均一に溶解して安定
に存在し得るものであればよく、具体的には、ナトリウ
ムアルキルフェノールエーテルサルフェート、アミンオ
キサイド、ソジウムアルキルジフェニールオキサイドス
ルフォネート、ソジウムアルキルジフェニールオキサイ
ドジスルフォネート、ソジウムアルカンスルフォネー
ト、ノニルフェニルエーテルエチレンオキサイド付加
物、アルキルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。この
界面活性剤の使用量は、通常０．００５〜５重量％、好
ましくは０．０５〜１重量％である。使用する界面活性
剤の量が上記範囲よりも少ないとこの界面活性剤を使用
する効果が発揮されず、反対に、上記範囲よりも高い
と、次亜塩素酸塩の分解を促進する傾向があり、また界
面活性剤としての効果も変わらず不経済であって好まし
くない。
【００１５】また、本発明においては、洗浄剤組成物、
特にその次亜塩素酸塩を安定化させて長期間の保存に耐
えられるようにするために、好ましくはα−サイクロデ
キストリン、β−サイクロデキストリン、γ−サイクロ
デキストリン及び分岐サイクロデキストリン（サイクロ
デキストリンにマルトースを付加させたもの）からなる
群から選ばれた少なくとも１種以上のサイクロデキスト
リン０．０１〜５重量％、好ましくは０．０５〜１重量
％を添加する。このサイクロデキストリンの添加量が
０．０１重量％より少ないと、次亜塩素酸塩を安定化さ
せる効果が十分でなく、長期間の貯蔵に耐えられず、ま
た、添加量が５重量％より高くなると、毛髪等の生活汚
染物に対する化学的分解作用に基づく洗浄力が低下する
傾向を示し、また不経済でもある。
特にその次亜塩素酸塩を安定化させて長期間の保存に耐
えられるようにするために、好ましくはα−サイクロデ
キストリン、β−サイクロデキストリン、γ−サイクロ
デキストリン及び分岐サイクロデキストリン（サイクロ
デキストリンにマルトースを付加させたもの）からなる
群から選ばれた少なくとも１種以上のサイクロデキスト
リン０．０１〜５重量％、好ましくは０．０５〜１重量
％を添加する。このサイクロデキストリンの添加量が
０．０１重量％より少ないと、次亜塩素酸塩を安定化さ
せる効果が十分でなく、長期間の貯蔵に耐えられず、ま
た、添加量が５重量％より高くなると、毛髪等の生活汚
染物に対する化学的分解作用に基づく洗浄力が低下する
傾向を示し、また不経済でもある。
【００１６】本発明の液体洗浄剤組成物中には、使用時
の利便性を高めるために、必要に応じて香料や色素、キ
レート剤、あるいは増粘剤等の従来より洗浄剤に添加さ
れる他の添加剤を添加することができる。これらの添加
剤は、本発明の液体洗浄剤組成物の洗浄力や安定性を損
なわない範囲で使用されることが好ましい。
の利便性を高めるために、必要に応じて香料や色素、キ
レート剤、あるいは増粘剤等の従来より洗浄剤に添加さ
れる他の添加剤を添加することができる。これらの添加
剤は、本発明の液体洗浄剤組成物の洗浄力や安定性を損
なわない範囲で使用されることが好ましい。
【００１７】
【作用】本発明の液体洗浄剤組成物においては、水酸化
有機第四級アンモニウムの添加により毛髪等の生活汚染
物に対する化学的分解作用に基づく洗浄力が向上する
が、これはアルカリ強度が高くなると共に毛髪に対する
浸透性が向上するためと考えられる。また、この水酸化
有機第四級アンモニウムの使用は、鉄等の金属製配管に
対する腐食防止の効果も有する。
有機第四級アンモニウムの添加により毛髪等の生活汚染
物に対する化学的分解作用に基づく洗浄力が向上する
が、これはアルカリ強度が高くなると共に毛髪に対する
浸透性が向上するためと考えられる。また、この水酸化
有機第四級アンモニウムの使用は、鉄等の金属製配管に
対する腐食防止の効果も有する。
【００１８】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
を具体的に説明する。
を具体的に説明する。
【００１９】実施例１ テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド（ＴＭＡ
Ｈ）、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムハイド
ロオキサイド（コリン）、次亜塩素酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム、界面活性剤としてナトリウムアルキルフ
ェノールエーテルサルフェート、サイクロデキストリン
としてサイクロデキストリンＡ（α−サイクロデキスト
リン：約５ｗｔ％、β−サイクロデキストリン：３０ｗ
ｔ％以上、γ−サイクロデキストリン：約１０ｗｔ％、
マルトース：２５ｗｔ％以上及びマルトオリゴ糖：２５
ｗｔ％以上の組成を有するもの）又はサイクロデキスト
リンＢ〔サイクロデキストリンにマルトースを付加させ
たもの、昭和産業（株）製商品名：イソエリート）を表
１に示す割合で純水中に溶解して洗浄剤組成物の試料を
調製し、各試料について以下の方法で毛髪溶解試験を行
った。先ず、毛髪１ｇを試験管に採り、この中に表１に
示す各試料６０ｇを添加し、常温で放置して毛髪が完全
に溶解するまでの時間を測定した。結果を表１に示す。
Ｈ）、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムハイド
ロオキサイド（コリン）、次亜塩素酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム、界面活性剤としてナトリウムアルキルフ
ェノールエーテルサルフェート、サイクロデキストリン
としてサイクロデキストリンＡ（α−サイクロデキスト
リン：約５ｗｔ％、β−サイクロデキストリン：３０ｗ
ｔ％以上、γ−サイクロデキストリン：約１０ｗｔ％、
マルトース：２５ｗｔ％以上及びマルトオリゴ糖：２５
ｗｔ％以上の組成を有するもの）又はサイクロデキスト
リンＢ〔サイクロデキストリンにマルトースを付加させ
たもの、昭和産業（株）製商品名：イソエリート）を表
１に示す割合で純水中に溶解して洗浄剤組成物の試料を
調製し、各試料について以下の方法で毛髪溶解試験を行
った。先ず、毛髪１ｇを試験管に採り、この中に表１に
示す各試料６０ｇを添加し、常温で放置して毛髪が完全
に溶解するまでの時間を測定した。結果を表１に示す。
【００２０】
【表１】
【００２１】実施例２ 実施例１で使用したと同じＴＭＡＨ、コリン、次亜塩素
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、界面活性剤及びサイ
クロデキストリンＡと、市販防錆剤〔ライオン（株）製
商品名：ライオン防錆剤−Ｓ〕とを表２に示す割合で使
用し、これらを純水中に溶解して洗浄剤組成物の試料を
調製し、各試料について以下の方法で防錆試験を行っ
た。１００ｍｌビーカー中に各試料５０ｍｌづつを入
れ、この中に鉄製の針金を全長のうち半分が液中に沈
み、半分が液面上に出るようにして常温で２４時間放置
し、２４時間経過後に針金の錆の発生状態を調べ、○：
液面上及び液中ともに錆の発生が認められない、△：液
面上の部分に錆の発生が認められるが液中には錆の発生
が認められない、及び×：液面上及び液中の部分に共に
錆の発生が認められる、の３段階で評価した。結果を第
２表に示す。
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、界面活性剤及びサイ
クロデキストリンＡと、市販防錆剤〔ライオン（株）製
商品名：ライオン防錆剤−Ｓ〕とを表２に示す割合で使
用し、これらを純水中に溶解して洗浄剤組成物の試料を
調製し、各試料について以下の方法で防錆試験を行っ
た。１００ｍｌビーカー中に各試料５０ｍｌづつを入
れ、この中に鉄製の針金を全長のうち半分が液中に沈
み、半分が液面上に出るようにして常温で２４時間放置
し、２４時間経過後に針金の錆の発生状態を調べ、○：
液面上及び液中ともに錆の発生が認められない、△：液
面上の部分に錆の発生が認められるが液中には錆の発生
が認められない、及び×：液面上及び液中の部分に共に
錆の発生が認められる、の３段階で評価した。結果を第
２表に示す。
【００２２】
【表２】
【００２３】実施例３ 実施例１で使用したと同じＴＭＡＨ、コリン、次亜塩素
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、界面活性剤、サイク
ロデキストリンＡ及びサイクロデキストリンＢを使用
し、表３に示す割合で純水中に溶解して洗浄剤組成物の
試料を調製し、各試料について以下の方法で安定性試験
を行った。１リットルのポリエチレン容器（材質：ポリ
エチレン、空重量：９８ｇ、高さ：２４５ｍｍ、長さ：
１３８ｍｍ、幅：５５ｍｍの取手付の角形変形ボトル）
に各試料１，０００ｍｌを入れて密封し、３０℃で３ヶ
月保存し、このポリエチレン容器の中央部の幅を測定
し、各試料を充填した直後の幅と比較することでポリエ
チレン容器の脹らみを評価した。結果を第３表に示す。
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、界面活性剤、サイク
ロデキストリンＡ及びサイクロデキストリンＢを使用
し、表３に示す割合で純水中に溶解して洗浄剤組成物の
試料を調製し、各試料について以下の方法で安定性試験
を行った。１リットルのポリエチレン容器（材質：ポリ
エチレン、空重量：９８ｇ、高さ：２４５ｍｍ、長さ：
１３８ｍｍ、幅：５５ｍｍの取手付の角形変形ボトル）
に各試料１，０００ｍｌを入れて密封し、３０℃で３ヶ
月保存し、このポリエチレン容器の中央部の幅を測定
し、各試料を充填した直後の幅と比較することでポリエ
チレン容器の脹らみを評価した。結果を第３表に示す。
【００２４】
【表３】
【００２５】
【発明の効果】本発明の液体洗浄組成物は、毛髪に起因
する生活汚染物に対して特に優れた洗浄力を発揮し、特
に洗面所や浴室の配管洗浄用として有用であるほか、鉄
等の金属製の配管やその周辺に対して腐食の問題がな
い。また、安定剤としてサイクロデキストリンを添加す
ることで、安定で長期間の保存に耐え得る液体洗浄組成
物となる。
する生活汚染物に対して特に優れた洗浄力を発揮し、特
に洗面所や浴室の配管洗浄用として有用であるほか、鉄
等の金属製の配管やその周辺に対して腐食の問題がな
い。また、安定剤としてサイクロデキストリンを添加す
ることで、安定で長期間の保存に耐え得る液体洗浄組成
物となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ Ｃ１１Ｄ 7:06 3:22） (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C11D 7/60 C11D 7/54 C11D 7/32 C11D 7/18 C11D 7/06 C11D 3/22
Claims (3)
- 【請求項１】 有効成分として、窒素原子に置換した４
つの置換基が炭素数１〜３のアルキル基及び／又はヒド
ロキシ置換アルキル基を有する水酸化有機第四級アンモ
ニウム０．００５〜５重量％と、有効塩素量１〜１０重
量％の次亜塩素酸塩と、アルカリ金属水酸化物０．５〜
５重量％とを含有することを特徴とする液体洗浄剤組成
物。 - 【請求項２】 界面活性剤０．００５〜５重量％を含有
する請求項１記載の液体洗浄剤組成物。 - 【請求項３】 α−サイクロデキストリン、β−サイク
ロデキストリン、γ−サイクロデキストリン及び分岐サ
イクロデキストリンからなる群から選ばれた少なくとも
１種以上のサイクロデキストリン０．０１〜５重量％を
含有する請求項１又は２記載の液体洗浄剤組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19361591A JP3042913B2 (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 液体洗浄剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19361591A JP3042913B2 (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 液体洗浄剤組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0517799A JPH0517799A (ja) | 1993-01-26 |
| JP3042913B2 true JP3042913B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=16310889
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19361591A Expired - Lifetime JP3042913B2 (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 液体洗浄剤組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3042913B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1994010280A1 (de) * | 1992-11-05 | 1994-05-11 | Wacker-Chemie Gmbh | Reinigungsmittel enthaltend cyclodextrine |
| JP6076527B2 (ja) * | 2015-03-11 | 2017-02-08 | 株式会社Adeka | 硬質表面用除菌洗浄剤組成物及び硬質表面用除菌洗浄剤組成物セット |
-
1991
- 1991-07-09 JP JP19361591A patent/JP3042913B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0517799A (ja) | 1993-01-26 |
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