JP6074947B2 - 抗アレルゲン性能を有する化粧シート及び化粧板 - Google Patents

抗アレルゲン性能を有する化粧シート及び化粧板 Download PDF

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Description

本発明は、抗アレルゲン性能を有する化粧シート及び化粧板に関する。より詳細には、本発明は、合成樹脂層上に抗アレルゲン機能層が積層されてなり、当該合成樹脂層と抗アレルゲン機能層の耐候密着性が優れている化粧シート、及び当該化粧シートを使用した化粧板に関する。
近年、アレルギー疾患に罹患する人が増加傾向にあり、アレルギー疾患の発症防止のために、アレルギー疾患に原因となるダニや花粉等のアレルゲンを室内空間から除去又は不活化することが求められている。
そこで、建築物の床材、壁材等の内装用建材の分野でも、抗アレルゲン剤を利用して、床材、壁材等の内装用建材に抗アレルゲン性能を付与する技術についても、精力的な検討がなされている。例えば、特許文献1には、化粧シートの表面に存在する硬化性樹脂塗膜に、水酸基含有化合物等の抗アレルゲン剤を配合することによって、化粧シートに抗アレルゲン性能を付与できることが開示されている。
このような抗アレルゲン性能を付加した化粧シートでは、抗アレルゲン機能層に、電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂と抗アレルゲン剤を含む樹脂組成物が使用されており、当該樹脂組成物が基材シートや中間層等の合成樹脂層上に積層されている。
一方、硬化性樹脂を含む層は、合成樹脂層に対する硬化性樹脂の密着性が低く、しかも、これらの密着性は、硬化性樹脂における各種添加剤の配合に伴って減弱化されるという問題点がある。
特開2010−194763号公報
従来、積層構造を有する化粧シートにおいて、層間の密着性が低い場合、接着剤を含むプライマー層を介在させることにより、密着性を向上させる方法が採用されている。しかしながら、合成樹脂層上に、抗アレルゲン剤を含む抗アレルゲン機能層を積層させる場合には、従来一般的に採用されているプライマー層を介在させても、耐候密着性が不十分になることがあり、実用上求められる性能を具備できなくなり得ることが、本発明者等により確認されている。
このような状況の下、合成樹脂層上に、抗アレルゲン剤と硬化性樹脂を含む抗アレルゲン層を積層させた化粧シートにおいて、抗アレルゲン機能層の耐候密着性を向上させる技術の開発が望まれている。
そこで、本発明は、抗アレルゲン剤と硬化性樹脂を含む抗アレルゲン機能層が、優れた耐候密着性をもって合成樹脂層上に積層されている化粧シート、及び当該化粧シートを用いた化粧板を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、合成樹脂層上に、抗アレルゲン剤及び硬化性樹脂を含む樹脂組成物から形成される抗アレルゲン機能層を積層させた化粧シートにおいて、当該抗アレルゲン機能層を、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物から形成されるプライマー層を介して積層することによって、当該抗アレルゲン機能層の耐候密着性が著しく向上することを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の化粧シート及び化粧板を提供する。
項1. 合成樹脂層、プライマー層、抗アレルゲン機能層が順に積層されている化粧シートであって、
前記プライマー層が、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物から形成されており、
前記抗アレルゲン機能層が、抗アレルゲン剤及び硬化性樹脂を含む樹脂組成物から形成されており、且つ、
前記抗アレルゲン機能層が前記プライマー層と接面した状態で積層されている、
ことを特徴とする、化粧シート。
項2. 前記プライマー層の形成に使用される樹脂組成物に含まれるイソシアネートが、芳香族イソシアネート及び脂環式イソシアネートよりなる群から選択される少なくとも1種である、項1に記載の化粧シート。
項3. 前記プライマー層の形成に使用される樹脂組成物に含まれる樹脂が、アクリルポリオールである、項1又は2に記載の化粧シート。
項4. 前記抗アレルゲン機能層の形成に使用される樹脂組成物に含まれる硬化性樹脂が、電離放射線硬化性樹脂である、項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
項5. 前記抗アレルゲン剤が、水酸基を含む化合物である、項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
項6. 床材に貼付して使用される、項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
項7. 項1〜6のいずれかに記載の化粧シートを被着体に貼付してなる化粧板。
項8. 合成樹脂層、プライマー層、抗アレルゲン機能層が順に積層されている化粧シートの製造方法であって、
合成樹脂層上に、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物を塗工して、養生することによりプライマー層を形成する第1工程、及び
前記プライマー層に接面するように、前記抗アレルゲン機能層が、抗アレルゲン剤及び硬化性樹脂を含む樹脂組成物を塗工し、硬化させる第2工程
を含む、化粧シートの製造方法。
本発明の化粧シートは、優れた抗アレルゲン機能を発揮でき、室内空間においてアレルゲンを分解又は不活化して、健康的で快適な室内空間を形成することができる。また、本発明の化粧シートは、抗アレルゲン機能層が優れた耐候密着性をもって積層されているので、長期間使用しても層剥離を抑制でき、耐久性の点でも満足できる特性を備えている。
本発明の化粧シートの態様の一例について、その断面構造を示す図である。 本発明の化粧シートの態様の一例について、その断面構造を示す図である。
1.化粧シート
本発明の化粧シートは、合成樹脂層1、プライマー層2、抗アレルゲン機能層3が順に積層されている化粧シートであって、前記プライマー層2が、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物から形成されており、前記抗アレルゲン機能層3が、抗アレルゲン剤及び硬化性樹脂を含む樹脂組成物から形成されており、且つ、前記抗アレルゲン機能層3が前記プライマー層2と接面した状態で積層されていることを特徴とする。以下、本発明の化粧シートについて詳述する。
(1)積層構造
本発明の化粧シートは、合成樹脂層1、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物から形成されるプライマー層2、抗アレルゲン機能層3が順に積層されており、且つ抗アレルゲン機能層3がプライマー層2と接面した状態で積層されている積層構造を有する。
本発明の化粧シートにおいて、前記合成樹脂層1は、化粧シートにおける基材シート1aであってもよく、また基材シートと抗アレルゲン機能層との間に設けられた中間樹脂層1bであってもよい。
例えば、前記合成樹脂層1が基材シート1aである場合には、本発明の化粧シートは、基材シート(合成樹脂層)1a、プライマー層2、抗アレルゲン機能層3が順に積層された積層構造を有する。このような積層構造を有する場合、基材シート(合成樹脂層)1aの上面(抗アレルゲン機能層が積層される側の表面)には、化粧シートの意匠性を向上させる目的で、必要に応じて印刷層4が設けられていてもよい。
また、例えば、前記合成樹脂層1が中間樹脂層1bである場合には、本発明の化粧シートは、基材シート5、中間樹脂層(合成樹脂層)1b、プライマー層2、抗アレルゲン機能層3が順に積層された積層構造を有する。このような積層構造を有する場合、基材シート5の上面(中間樹脂層が積層される側の表面)又は中間樹脂層1bの上面(抗アレルゲン機能層が積層される側の表面)には、化粧シートの意匠性を向上させる目的で、必要に応じて印刷層4が設けられていてもよい。更に、このような積層構造を有する場合、基材シート5と中間樹脂層1bの間には、これらの密着性を高めるために、プライマー層6が
設けられていてもよい。当該プライマー層6は、後述するように、前記プライマー層2とは異なる組成のものであってもよい。
更に、本発明の化粧シートには、基材シート1a又は5の下面(抗アレルゲン機能層を積層する面に対して反対側の表面)に、必要に応じて、樹脂層からなるバッカー層7を積層させてもよい。更に、このような積層構造を有する場合、基材シート1a又は5とバッカー層7の間には、これらの密着性を高めるために、プライマー層8が設けられていてもよい。当該プライマー層8は、後述するように、前記プライマー層2とは異なる組成のものであってもよい。
図1及び2に、本発明の化粧シートの態様の一例について、その断面構造の模式図を示す。図1に示す化粧シートは、合成樹脂層からなる基材シート1a上に、印刷層4、プライマー層2、及び抗アレルゲン機能層3が積層された積層構造を有している。図2に示す化粧シートは、基材シート5上に、印刷層4、プライマー層6、合成樹脂からなる中間樹脂層1b、プライマー層2、及び抗アレルゲン機能層3が積層された積層構造を有している。
(2)各層の組成及び形成方法
以下、本発明の化粧シートを構成する各層の組成及び形成方法について説明する。
[合成樹脂層1:基材シート及び中間樹脂層]
前述するように、本発明の化粧シートにおいて、合成樹脂層1は、基材シート1aであってもよく、また基材シート5と抗アレルゲン機能層3との間に設けられた中間樹脂層1bであってもよい。以下に、合成樹脂層1が、基材シート1aである場合と中間樹脂層1bである場合に分けて説明する。
合成樹脂層1が基材シート1aである場合
合成樹脂層1が基材シート1aである場合、当該合成樹脂層1としては、化粧シートの基材シートとして使用可能な合成樹脂により形成された層であれば特に制限されないが、好ましくは熱可塑性樹脂により構成される樹脂シートが挙げられる。基材シート1a(合成樹脂層)を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂;(メタ)アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらの中でも、本発明の化粧シートを床材として用いる場合には、コスト及びシート柔軟性の点で、好ましくはポリオレフィン系樹脂が挙げられ、また耐傷つき性等の特性が求められる場合には、好ましくはポリエステル系樹脂が挙げられる。また、基材シート1aとして用いられる樹脂シートは、着色されたものでもよく、無着色のものでもよい。
また、基材シート1aは、1つの樹脂シートからなる単層構成のシートであってもよく、また2つ以上の樹脂シートが積層された複層構成のシートであってもよい。基材シート1aとして、複層構成のシートを用いる場合、2つ以上の樹脂シートは、同一樹脂成分からなるものであってもよく、また異なる樹脂成分からなるものであってもよい。
例えば、基材シート1aとして複層構成のシートを用いる場合、1層目の樹脂シートの表面に、必要に応じてコロナ放電処理、プラズマ処理等を施して易接着層を形成し、更に必要に応じて接着剤層を設けた後に、2層目の樹脂シートを押出ラミネーション、ドライラミネーション、ウエットラミネーション、サーマルラミネーション等のラミネート法により接着・圧着する工程を、層数に応じて繰り返すことにより得られる。
複層構成のシートを用いる場合に必要に応じて設けられる接着剤層は、例えば、ウレタン系、アクリル系、アクリル/ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリスチレン系、セルロース系等の接着剤を使用することにより形成される。これらの接着剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
基材シート1aは、抗アレルゲン機能層3が積層される面には、密着性を高めるために、必要に応じて、コロナ放電処理やプラズマ処理等の易接着性処理がなされていてもよい。
基材シート1aの厚みは、本発明の化粧シートの用途等に応じて適宜設定できるが、一般には20〜300μmが好ましい。なお、基材シート1aとして複層構成のシートを使用する場合、各層を構成する樹脂シートの厚みの合計が上記範囲内にあればよく、各樹脂シートの厚みは同じでも異なっていてもよい。
合成樹脂層1が中間樹脂層1bである場合
合成樹脂層1が中間樹脂層1bである場合、当該中間樹脂層1bを構成する樹脂成分の種類については、特に制限されず、熱可塑性樹脂又は硬化性樹脂のいずれによって形成してもよい。
中間樹脂層1bに使用される熱可塑性樹脂の種類としては、前記基材シート1a(合成樹脂層)の形成に使用されるものと同様である。また、中間樹脂層1bに使用される硬化性樹脂の種類については、後述する抗アレルゲン機能層で使用されるものと同様である。当該中間樹脂層1bとして、好ましくは、硬化性樹脂によって形成されているものが挙げられる。
また、中間樹脂層1b、特に硬化性樹脂によって形成される中間樹脂層1bには、備えさせるべき所望の物性に応じて、耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤、艶調整剤、抗菌剤、防カビ剤、耐汚染性付与剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
硬化性樹脂によって中間樹脂層1bを形成する場合、その塗工方法、硬化方法等については、後述する抗アレルゲン機能層の場合と同様である。
また、合成樹脂層1が中間樹脂層1bである場合、当該中間樹脂層1bの下面(抗アレルゲン層が積層される面とは反対側の表面)には、基材シート5が設けられる。
中間樹脂層1bの下面に設けられる基材シート5の素材については、特に制限されず、樹脂製、繊維質製の別を問わないが、本発明の化粧シートを床用化粧シートとして用いる場合には樹脂基材であることが好ましく、壁紙用化粧シートとして用いる場合には繊維質基材であることが好ましい。基材シート5が樹脂基材である場合、その組成、層構成等については、前記基材シート1aと同様である。
[プライマー層2]
プライマー層2は、合成樹脂層1と抗アレルゲン機能層3との間であり、且つ抗アレルゲン機能層3と接面した状態で設けられ、抗アレルゲン機能層3の密着性、特に耐候密着性を高めるための層である。
プライマー層2は、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物により形成される。
プライマー層2の形成に用いられるイソシアネートについては、硬化剤として使用できるものである限り特に制限されないが、例えば、メチレンビス(4,1−フェニレン)=ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネ−ト等の芳香族イソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式イソシアネート;トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネ−ト、ペンタメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(MPDI)等の脂肪族イソシアネート等物が挙げられる。これらのイソシアネートの中でも、抗アレルゲン機能層によって抗アレルゲン性能を阻害することなく効果的に発揮させるという観点から、好ましくは芳香族イソシアネート、及び脂環式イソシアネートが挙げられる。
また、前記イソシアネートは、アダクト変性体、ビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレトンイミン変性体、ウレトジオン変性体、カルボジイミド変性体、弾性変性ポリイソシアネート等の変性されたものであってもよい。ここで、アダクト変性体とは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物と、前記各種イソシアネート化合物との反応物である。また、弾性変性イソシアネートとは、前記イソシアネート化合物をモノマーとして用い、このモノマーに弾性を有する活性水素含有化合物をウレタン反応させることで、NCO末端のプレポリマーとしたものである。イソシアネート化合物を弾性変性するために用いられる活性水素含有化合物としては、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリオレフィンポリオール、動植物系ポリオール又はこれらのコポリオール等が挙げられる。
これらのイソシアネートは、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのイソシアネートの中でも、抗アレルゲン機能層3の耐候密着性をより一層向上させつつ、経時的な変色(耐候試験後の変色)をも抑制させるという観点から、好ましくは脂環式イソシアネート、更に好ましくは水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが挙げられる。
プライマー層2の形成に用いられる樹脂としては、イソシアネートを硬化剤として硬化するものである限り、特に制限されないが、例えば、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等のポリオールが挙げられる。アクリルポリオールとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシル基を有するモノマーとの付加重合物が例示される。また、ポリエステルポリオールとしては、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類と、アジピン酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸等の二塩基酸、これらの酸エステル等から選ばれる少なくとも1種との重縮合反応物が例示される。また、ポリエーテルポリオールとしては、前記グリコール類と、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等との付加重合物が例示される。
これらの樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの樹脂の中でも、抗アレルゲン機能層3の耐候密着性をより一層向上させるという観点から、好ましくは、アクリルポリオールが挙げられる。
プライマー層2の形成に使用される樹脂組成物において、イソシアネートと樹脂の比率については、特に制限されないが、抗アレルゲン機能層3の耐候密着性をより一層向上させるという観点から、例えば、樹脂100質量部に対して、イソシアネートが1〜15質量部、好ましくは4〜10質量部が挙げられる。
プライマー層2の形成は、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物を、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート、フローコーター、吹きつけ法、エアレススプレー法、エアスプレー法、刷毛塗り、コテ塗り、浸漬法、引き上げ法、ノズル法、巻取り法、流し法、盛り付け法、パッチング法等によって、合成樹脂層1に塗布し、乾燥、硬化することによって行うことができる。プライマー層2を形成する際に、合成樹脂層1に対して、コロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等の易接着処理を施し、これらとプライマー層2との密着性を一層高めることもできる。
また、本発明では、プライマー層2は、抗アレルゲン機能層3の積層に先立って、養生工程に供することにより、乾燥、硬化を進行させて、イソシアネートの残存量を低減しておくことが望ましい。このようにプライマー層2を養生することによって、抗アレルゲン機能層の耐候密着性を良好にしつつ、プライマー層2中に残存するイソシアネートがアレルゲン機能層中の抗アレルゲン剤に悪影響を及ぼすのを抑制して、抗アレルゲン性能を一層有効に発揮させることが可能になる。
プライマー層2の養生は、合成樹脂層1に対して前記樹脂組成物を塗布した後に、プライマー層2が乾燥、硬化が進行する条件下で静置することにより行うことができる。プライマー層2を養生する際の条件については、プライマー層2の厚みや組成等に応じて適宜設定されるが、例えば、常温〜80℃、好ましくは40〜60℃で、20時間〜100日間、好ましくは48時間〜30日間が挙げられる。ここで、「常温」とは、人為的に加温や冷温しない場合の温度をいい、具体的には20±15℃を目安とする温度を示す。
プライマー層2の厚みとしては、特に制限されないが、例えば、0.1〜5μm、好ましくは0.5〜3μmが挙げられる。
[抗アレルゲン機能層3]
抗アレルゲン機能層3は、本発明の化粧シートの最表面層を形成する。当該抗アレルゲン機能層3は、抗アレルゲン剤及び硬化性樹脂を含む樹脂組成物から形成される。
抗アレルゲン機能層3に使用される抗アレルゲン剤としては、ダニや花粉等種々のアレルゲンに対して分解又は不活化可能である限り特に制限されないが、例えば、水酸基を含有する化合物(即ち、水酸基含有化合物)、好ましくはフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられる。抗アレルゲン剤として使用可能なフェノール性水酸基を有する化合物としては、具体的には、分子内に複数のフェノール性水酸基、即ちベンゼン環やナフタレン環等の芳香環に結合した水酸基を有する化合物が挙げられる。フェノール性水酸基を有する化合物の中でも、優れた抗アレルゲン性を有すると共に、工業的に容易にかつ安価に入
手できるという観点から、好ましくは、ポリパラビニルフェノール;ポリ(3,4,5−ヒドロキシ安息香酸ビニル);エピカテキン、ガロタンニン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、カテキン等の低分子量ポリフェノール;タンニン酸等の高分子量のポリフェノール等が挙げられる。これらの中でも、より優れた抗アレルゲン性能を発揮させるという観点から、更に好ましくはタンニン酸が挙げられる。これらの抗アレルゲン剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、前記アレルゲン剤としては、市販品として入手も可能であり、例えば、ポリパラビニルフェノールについては「マルカリンカーM(商品名)」(丸善石油化学株式会社)等が市販品として挙げられる。
更に、抗アレルゲン剤の好適な例として、前記水酸基含有化合物が無機固体酸に担持されたものが挙げられる。このような抗アレルゲン剤において、無機固体酸に担持させる前記水酸基含有化合物は、上記したものの中から、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記無機固体酸は、無機物質であって、その表面に水素イオンを放出し、酸性を発現する酸点あるいは活性点を有する化合物である。無機固体酸としては、例えば、H置換Y型ゼオライト、H置換ZSM−5型ゼオライト等のゼオライト類;リン酸ジルコニウム、リン酸アルミニウム、リン酸スズ、リン酸セリウム、リン酸チタニウム等のリン酸塩;アンチモン酸;シリカアルミナ、シリカチタニア、シリカジルコニア、チタニアアルミナ、チタニアジルコニア等の複合酸化物等が挙げられる。これらの無機固体酸の中でも、より優れた抗アレルゲン性能を発揮させるという観点から、好ましくはゼオライト類、複合酸化物、更に好ましくはリン酸ジルコニウム、特に好ましくは層状構造の結晶型を有する層状リン酸ジルコニウムが挙げられる。
無機固体酸の形状は、粉末状、塊状、板状及び繊維状等が挙げられるが、取り扱いの点から粉末状であることが好ましい。粉末状の場合、その平均粒径については、特に制限されないが、例えば、0.01〜50μm、好ましくは0.02〜20μmが挙げられる。このような平均粒子径の粉末状無機固体酸によれば、取り扱いが容易であり、より優れた抗アレルゲン性能を得ることができる。
水酸基含有化合物を無機固体酸に担持させた抗アレルゲン剤を使用する場合、水酸基含
有化合物と無機固体酸との質量比率としては、例えば10:90〜95:5、好ましくは20:80〜80:20、更に好ましくは20:80〜40:60が挙げられる。このような質量比率を充足することにより、水酸基含有化合物と無機固体酸との相乗効果により、とりわけ優れた抗アレルゲン性能が発揮され得る。
水酸基含有化合物を無機固体酸に担持させた抗アレルゲン剤は、市販品として入手も可能であり、例えば、ポリフェノール化合物とジルコニウム化合物とを組み合わせた「アレリムーブ(商品名)」(東亞合成株式会社製)等が市販品として挙げられる。
抗アレルゲン機能層3における抗アレルゲン剤の含有量については、使用する抗アレルゲン剤の種類等に応じて適宜設定されるが、例えば、後記する硬化性樹脂100質量部当たり、抗アレルゲン剤が1〜30質量部程度、好ましくは5〜15質量部程度が挙げられる。
抗アレルゲン機能層3に使用される硬化性樹脂としては、具体的には、電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂(常温硬化性樹脂、2液反応硬化性樹脂を含む)等が挙げられる。これらの中でも、電離放射線硬化性樹脂は、硬化速度が速く作業性も良好であり、しかも柔軟性や硬度等の樹脂の物性の調節も容易であるので好ましい。
電離放射線硬化性樹脂として、具体的には、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、及び/又はプレポリマーを適宜混合したものが挙げられる。ここで電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含まれる。電離放射線硬化性樹脂としては、電子線照射によってラジカル重合(硬化)するものが好ましい。
前記モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレートモノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子内に重合性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートモノマーであればよい。
また、前記オリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリブタジエン(メタ)アクリレートオリゴマー、シリコーン(メタ)アクリレートオリゴマー、アミノプラスト樹脂(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。これらの中でも、抗アレルゲン性能を一層効果的に発揮させるという観点から、好ましくはウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる、ラジカル重合性不飽和基を有する化合物である。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーのラジカル重合性不飽和基の数については、特に制限されないが、例えば2〜10個、即ち2〜10官能のものが挙げられる。特に、抗アレルゲン機能をより効果的に発揮させるという観点から、前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、好ましくは2〜8官能、更に好ましくは2〜6官能のものが挙げられる。
これらの硬化性樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの硬化性樹脂の中でも、抗アレルゲン性能を一層高めるという観点からは、好ましくはウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、更に好ましくは2〜6官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。
また、抗アレルゲン機能層3には、備えさせるべき所望の物性に応じて、耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤、艶調整剤、抗菌剤、防カビ剤、耐汚染性付与剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
抗アレルゲン機能層3は、硬化性樹脂、抗アレルゲン剤、及び必要に応じて各種添加剤を混合した樹脂組成物を、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート、フローコーター、吹きつけ法、エアレススプレー法、エアスプレー法、刷毛塗り、コテ塗り、浸漬法、引き上げ法、ノズル法、巻取り法、流し法、盛り付け法、パッチング法等により塗工した後に、当該樹脂組成物を硬化させることにより形成される。当該樹脂組成物を硬化する条件については、使用する硬化性樹脂の種類等に応じて適宜設定されるが、例えば電離放射線硬化性樹脂を使用し、電子線照射により硬化させる場合であれば、加速電圧70〜300kV程度で、照射線量5〜300kGy(0.5〜30Mrad)程度、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)程度が挙げられる。
抗アレルゲン機能層3の厚みについては、特に制限されないが、例えば、5〜30μm、好ましくは10〜20μmが挙げられる。
[印刷層4]
印刷層4は、化粧シートの意匠性を向上させる目的で、必要に応じて設けられる層である。前記合成樹脂層1が基材シート1aである場合には、印刷層4は、基材シート1aの上面(抗アレルゲン機能層3が積層される側の表面)に設けることができる。また、前記合成樹脂層1が中間樹脂層1bである場合には、印刷層4は、基材シート5の上面(中間樹脂層1bが積層される側の表面)又は中間樹脂層1bの上面(抗アレルゲン機能層3が積層される側の表面)に設けることができる。更に、基材シート1a又は5として2以上の樹脂シートからなる複層構成のシートを使用する場合、印刷層4は、基材シート中の樹脂シートの間に設けてもよい。
印刷層4は、隠蔽層及び/又は絵柄層により構成され、インキと印刷機を使用して印刷することにより形成される。隠蔽層は、全面にわたって被覆する一様均一な着色を施した層であり、意匠性を向上させる効果の他、基材シート又は化粧シートを貼り合わせる基板を隠蔽する効果も有する。絵柄層は、インキで種々の模様を表出させた層である。絵柄層の模様としては、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。意匠性の向上の観点からは、絵柄層と隠蔽層とを設けることが好ましい。印刷層の形成方法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等の輪転印刷、枚葉印刷等が挙げられる。
また、印刷層4の形成に用いるインキとしては、バインダーに顔料を添加したものを使用することができる。インキに使用される顔料としては、特に制限されず、無機顔料及び有機顔料のいずれであってもよい。無機顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等が挙げられる。これらの顔料は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
印刷層4の厚みは、特に制限されないが、例えば0.1〜10μm程度が挙げられる。
[プライマー層6、プライマー層8]
前記合成樹脂層1が中間樹脂層1bであり、本発明の化粧シートが、基材シート5、中間樹脂層1b、プライマー層2、抗アレルゲン機能層3が順に積層された積層構造を有する場合において、プライマー層6は、基材シート5と、中間樹脂層1bの間に、これらの密着性を高めるために、必要に応じて設けられる層である。また、プライマー層8は、基材シート1a又は5の下面(抗アレルゲン機能層を積層する面に対して反対側の表面)にバッカー層7を設ける場合に、基材シート1a又は5とバッカー層7の間に、これらの密着性を高めるために、必要に応じて設けられる層である。
プライマー層6又は8を形成するプライマー剤としては、特に制限されないが、例えば、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂、アクリルポリオールを主成分とするウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等が挙げられる。また、前記プライマー層には、必要に応じて、前記樹脂以外に、溶剤、安定剤、可塑剤、硬化剤等が含まれていてもよい。
プライマー層6又は8の形成における塗工方法については、前記プライマー層2の形成の場合と同様である。
また、プライマー層6又は8を形成する際に、プライマー層と接面させる層に対して、コロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等の易接着処理を施し、これらとプライマー層6又は8の接着性を高めることもできる。
プライマー層6又は8の厚みとしては、特に制限されないが、例えば、0.1〜5μm、好ましくは0.5〜3μmが挙げられる。
[バッカー層7]
バッカー層7は、基材シート1a又は5の下面(抗アレルゲン機能層3を積層する面に対して反対側の表面)に、必要に応じて設けられる樹脂層である。このようなバッカー層7を設けることにより、化粧シートを被着材(特に木質合板)と貼着して化粧板とする場合に、被着体表面に不可避的に存在する凹凸の影響を緩和することができる。特に床用化粧シートとして用いる場合には、バッカー層7は化粧シートにクッション性を付与する層にもなる。
バッカー層7を形成する樹脂としては、特に制限されないが、熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリメチレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体、ポリイミド、ポリスチレン、ポリアミド、ABS等が挙げられる。
バッカー層7は、例えば、上記樹脂成分を、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等によって形成してもよく、また予め成型した樹脂フィルムを用いてもよい。
バッカー層7を溶融樹脂の押出し成形によって形成する際は、例えば、Tダイを用いた押出し成形が好適に利用できる。また、バッカー層7が多層である場合には、例えば、マルチマニホールドタイプやフィードブロックタイプのTダイを用いることにより、多層同時押出しを行えばよい。バッカー層7を多層とする場合は、例えば、基材シート1a又は5の裏面と最も近い層を易接着樹脂層とすることが好ましい。この様な改良は、例えば、易接着樹脂層とする層に公知の熱可塑性エラストマーを配合することによって達成できる。熱可塑性エラストマーの種類は、特に限定されず、バッカー層7を構成する樹脂と相溶
性が高く、基材シートとの密着性改善に寄与し得るものの中から広く選択できる。
また、押し出し成形によって形成したバッカー層7が熱融着による接着では基材シート裏面と密着し難い場合には、必要に応じて、バッカー層7と基材シート1a又は5との密着性を高めるためにこれらの間に接着剤層を設けてもよい。
バッカー層7の厚みについては、特に制限されないが、例えば100μm以上、好ましくは150〜600μm程度、更に好ましくは250〜400μm程度が挙げられる。バッカー層7の引張り弾性率についても、特に制限されないが、例えば、1000MPa以上、好ましくは1500〜2500MPa以上が挙げられる。
[セパレータ]
本発明の化粧シートは、基材シート1a又は5側の表面(バッカー層7を設ける場合にはその表面)に、粘着剤を介してセパレータを設けることもできる。このような構成にすることにより、セパレータを剥がして露出した面を被着体に貼着することができる。
[エンボス模様]
本発明の化粧シートは、意匠性の付与を目的として、抗アレルゲン機能層3の表面に、エンボス加工によるエンボス模様を施すこともできる。エンボス模様を形成するためのエンボス加工法については、特に制限されないが、例えば、抗アレルゲン機能層面からエンボス板で加熱加圧する方法が挙げられる。エンボス模様の形状については、特に制限されず、本発明の化粧シートが適用される建材の特性に応じて設定される。
(3)用途
本発明の化粧シートの適用対象となる被着体については、特に制限されず、内装材又は外装材のいずれであってもよい。好ましくは床材、壁材等の内装材、更に好ましくは内装用床材が挙げられる。また、本発明の化粧シートの適用対象となる被着体の素材についても特に制限されず、例えば、木質基板;プラスチック板、石膏ボード等の非木質基板等の基板が挙げられ、好ましくは木質基板が挙げられる。
(4)化粧シートの製造方法
本発明の化粧シートは、合成樹脂層1上に、プライマー層2と抗アレルゲン機能層3が接面した状態になるように順に積層させることによって製造される。例えば、本発明の化粧シートは、下記第1工程及び第2工程を経ることにより製造することができる。
第1工程:合成樹脂層1上に、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物を塗工して、必要に応じて養生することによりプライマー層2を形成する。
第2工程:プライマー層2に接面するように、抗アレルゲン剤及び硬化性樹脂を含む樹脂組成物を塗工し、硬化させる。
より具体的には、合成樹脂層1が基材シート1aである場合、基材シート1a上に、必要に応じて、印刷層4を形成した後に、プライマー層2及び抗アレルゲン機能層3を順次積層させることによって、本発明の化粧シートが製造される。
また、合成樹脂層1が中間樹脂層1bである場合、基材シート5上に、必要に応じて、基材シート5と中間樹脂層1bとの間に形成させる層(印刷層4、プライマー層6等)を積層し、更に、必要に応じて中間樹脂層1bの表面に印刷層4を形成した後に、プライマー層2及び抗アレルゲン機能層3を順次積層させることによって、本発明の化粧シートが製造される。各層を形成して積層させる方法については、前記の通りである。
2.化粧板
本発明の化粧板は、上記化粧シートが被着体に貼付されてなるものである。
上被着体は、木質基板であってもよく、また非木質基板であってもよい。木質基板としては、例えば、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材の突板、木材単板、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質系の板が挙げられる。また、非木質基板としては、例えば、プラスチック板、石膏ボード等が挙げられる。本発明の化粧板において、基板は、1枚の基板からなるものであっても、また2枚以上の基板が積層されてなるものであってもよい。
前記被着体として、好ましくは木質基板、更に好ましくは床用の木質基板が挙げられる。
また、化粧シートと被着体とを貼り付けるために用いる接着剤としては、尿素系、酢酸ビニル樹脂系、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、イソシアネート系等の接着剤を用いることができ、単独であるいは任意混合した混合型接着剤として用いられる。接着剤には、必要に応じて、タルク、炭酸カルシウム、クレー、チタン白等の無機質粉末、小麦粉、木粉、プラスチック粉、着色剤、防虫剤、防カビ剤等を添加混合して用いることができる。
接着剤の塗布は、スプレー、スプレッダー、バーコーター等の塗布装置を用いて行うことができる。一般に、接着剤は固形分を35〜80質量%とし、塗布量50〜300g/m2の範囲で基板表面に塗布される。
化粧シートの被着体への貼着は、通常、化粧シートの裏面に接着剤層を形成し、被着体を貼着するか、被着体の上に接着剤を塗布し、化粧シートを貼着する等の方法によって行われる。化粧シートの貼着には、コールドプレス、ホットプレス、ロールプレス、ラミネーター、ラッピング、縁貼り機、真空プレス等の貼着装置を用いることができる。
このようにして得られた本発明の化粧板は、任意に切断して、表面や木口部にルーター、カッター等の切削加工機を用いて溝加工、面取加工等の任意加飾を施すことができる。本発明の化粧板は、例えば、床材、壁材等の種々の用途、好ましくは床材に使用される。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1
合成樹脂からなる基材シート(ポリプロピレンフィルム、商品名「アートプライ」、三菱樹脂株式会社製、厚み60μm)上に、インキを塗工して、隠蔽層を形成した。隠蔽層の形成に使用したインキは、ポリウレタン、アクリルポリオール、顔料、及びヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を含み、ポリウレタンとアクリルポリオールの総量100質量部に対して、ヘキサメチレンジイソシアネートが8質量部含まれている。更に、前記隠蔽層上に、顔料の種類を変えた以外は、前記と同組成のインキを用いて、絵柄層を形成した。隠蔽層と絵柄層の厚みの合計は、5μmであった。
次いで、アクリルポリオール及びトリレンジイソシアネート(TDI)を含む樹脂組成物を乾燥後の塗布量が1.5g/m2となるように前記絵柄層上に塗工してプライマー層1.5μmを形成した。また、この状態のシートを23℃で24時間放置し養生を行った。プライマー層の形成に使用した樹脂組成物には、アクリルポリオール100質量部に対してトリレンジイソシアネートが5質量部含まれている。
更に、6官能ウレタンアクリレートオリゴマー100質量部、抗アレルゲン剤(フェノール性水酸基を含有する化合物、商品名「アレリムーブ」、東亞合成株式会社製)10質量部、紫外線吸収剤(商品名「TINUVIN479」、BASFジャパン株式会社製)3質量部、及びヒンダードアミン系の光安定剤(HALS)(商品名「TINUVIN123」、(BASFジャパン株式会社製)3質量部を含む樹脂組成物を乾燥後の塗布量が15g/m2となるように前記プライマー層上に塗工した後、電子線(加速電圧:165kV,照射量:50kG(5Mrad))を照射して硬化させて、抗アレルゲン機能層(15μm)を形成し、化粧シートを製造した。
実施例2
プライマー層の形成に使用した樹脂組成物において、トリレンジイソシアネートの代わりにキシリレンジイソシアネート(XDI)を用いたこと以外は、上記実施例1と同条件で、化粧シートを製造した。
実施例3
プライマー層の形成に使用した樹脂組成物において、トリレンジイソシアネートの代わりに水素添加キシリレンジイソシアネート(H6XDI)を用いたこと以外は、上記実施例1と同条件で、化粧シートを製造した。
実施例4
プライマー層の形成に使用した樹脂組成物において、トリレンジイソシアネートの代わりにイソホロンジイソシアネート(IPDI)を用いたこと以外は、上記実施例1と同条件で、化粧シートを製造した。
実施例5
プライマー層の形成に使用した樹脂組成物において、アクリルポリオール100質量部に対するイソホロンジイソシアネートの比率を1質量部に変えたこと以外は、上記実施例4と同条件で、化粧シートを製造した。
実施例6
プライマー層の形成に使用した樹脂組成物において、アクリルポリオール100質量部に対するイソホロンジイソシアネートの比率を15質量部に変えたこと以外は、上記実施例4と同条件で、化粧シートを製造した。
実施例7
プライマー層の形成に使用した樹脂組成物において、トリレンジイソシアネートの代わりにヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を用いたこと以外は、上記実施例1と同条件で、化粧シートを製造した。
比較例1
プライマー層を形成しないこと以外は、上記実施例1と同条件で、化粧シートを製造した。
比較例2
プライマー層の形成に使用した樹脂組成物において、トリレンジイソシアネートを添加しなかったこと以外は、上記実施例1と同条件で、化粧シートを製造した。
比較例3
プライマー層の形成を、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(商品名「ソルバイン」、日信化学工業株式会社製)を用いて行ったこと以外は、上記実施例1と同条件で、化粧シートを製造した。
比較例4
プライマー層の形成を、塩素化ポリプロピレン(商品名「スーパークロン」、日本製紙ケミカル株式会社製)を用いて行ったこと以外は、上記実施例1と同条件で、化粧シートを製造した。
試験例1
実施例1−7及び比較例1−3の化粧シートの性能を評価するために、抗アレルゲン性能、初期密着性、及び耐候密着性を評価した。
(1)抗アレルゲン性能
各実施例及び比較例の化粧シートについて、ダニアレルゲン(「ダニ抗原Derf1,精製(商品名)」,和光純薬工業株式会社製)を含む水溶液(ダニアレルゲンの初期濃度:100ng/ml)を化粧シート上に400μl滴下してガラス板で覆い、24時間放置した後、該化粧シート上のダニアレルゲンを回収し、ELISA法を用いてダニアレルゲンの不活性化率を測定し、下記の判定基準で抗アレルゲン性能を評価した。
<抗アレルゲン性能の判定基準>
A:ダニアレルゲンの初期濃度からの不活性化率が80%以上のもの
B:ダニアレルゲンの初期濃度からの不活性化率が50%以上80%未満のもの
C:ダニアレルゲンの初期濃度からの不活性化率が50%未満のもの
(2)初期密着性及び耐候密着性
初期密着性
各実施例及び比較例の化粧シートについて、テープ剥離試験(JIS K5400)を実施し、下記の判定基準で初期密着性を評価した。
A:剥離なし
B:面積比として1/100〜10/100の剥離が生じた
C:面積比として11/100以上の剥離が生じた
耐候密着性
各実施例及び比較例の化粧シートについて、岩崎電気株式会社製アイスーパーUVテスターを使用して、10時間のUV照射、4時間の噴水、10時間のUV照射を順次実施した後に、上記初期密着性と同じ方法で、耐候密着性を評価した。
(3)結果
得られた結果を表1に示す。この結果から、プライマー層を設けなかった場合(比較例1)及びプライマー層にイソシアネートを添加しなかった場合(比較例2−4)では、表面層(抗アレルゲン機能層)の耐候密着性が著しく低くなっていた。これに対して、プライマー層の形成においてイソシアネートを使用した場合には、優れた耐候密着性が認められた。更に、芳香族又は脂環式のイソシアネートを使用してプライマー層を形成した場合(実施例1−6)では、格段優れた抗アレルゲン性能が認められた。
1a 合成樹脂層からなる基材シート
1b 合成樹脂からなる中間樹脂層
2 プライマー層
3 抗アレルゲン機能層
4 印刷層
5 基材シート
6 プライマー層

Claims (8)

  1. 合成樹脂層、プライマー層、抗アレルゲン機能層が順に積層されている化粧シートであって、
    前記プライマー層が、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物から形成されており、
    前記プライマー層の形成に使用される樹脂組成物に含まれるイソシアネートが、芳香族イソシアネート及び脂環式イソシアネートよりなる群から選択される少なくとも1種であり、
    前記抗アレルゲン機能層が、抗アレルゲン剤及び硬化性樹脂を含む樹脂組成物から形成されており、且つ、
    前記抗アレルゲン機能層が前記プライマー層と接面した状態で積層されている、ことを特徴とする、化粧シート。
  2. 前記プライマー層の形成に使用される樹脂組成物に含まれるイソシアネートと樹脂の比率は、樹脂100質量部に対して、イソシアネートが1〜15質量部である、請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記プライマー層の形成に使用される樹脂組成物に含まれる樹脂が、アクリルポリオールである、請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 前記抗アレルゲン機能層の形成に使用される樹脂組成物に含まれる硬化性樹脂が、電離放射線硬化性樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
  5. 前記抗アレルゲン剤が、水酸基を含む化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
  6. 床材に貼付して使用される、請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の化粧シートを被着体に貼付してなる化粧板。
  8. 合成樹脂層、プライマー層、抗アレルゲン機能層が順に積層されている化粧シートの製造方法であって、
    合成樹脂層上に、イソシアネート、及びイソシアネートにより硬化する樹脂を含む樹脂組成物を塗工して、養生することによりプライマー層を形成する第1工程、及び
    前記プライマー層に接面するように、抗アレルゲン剤及び硬化性樹脂を含む樹脂組成物を塗工し、硬化させる第2工程
    を含み、
    前記プライマー層の形成に使用される樹脂組成物に含まれるイソシアネートが、芳香族イソシアネート及び脂環式イソシアネートよりなる群から選択される少なくとも1種である、化粧シートの製造方法。
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