以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
(本発明の一形態を得るに至った経緯)
特許文献1のインターホン装置では、A/D変換器から出力されたデジタル信号の呼出音パターンと、メモリに事前に登録されていた呼出音パターンと、の照合認識の精度に応じて、来訪者の報知精度が変化する。照合認識の精度が高い場合、インターホン親機により呼出スピーカから鳴動される呼出音を検出する音検出の精度が高い。この場合、音検出するための回路規模が大きくなり、コストが増大し、回路設計が複雑化する。一方、照合認識の精度が低い場合、例えば屋内において単なる物音が発生した場合でも、照合一致と判定され、来訪者の存在が頻繁に誤報知される。
また、一般的なインターホン装置と、一般的なドアカメラにより撮像された撮像画像をモニタにより表示するシステムと、を組み合わせて使用しても、両者が連携していない場合、ユーザ操作が必要となる。具体的には、インターホン装置においてチャイムボタンを押下し、チャイム音が屋内に鳴動されても、モニタに自動的に画像が表示されない。ドアカメラによる撮像画像をモニタに表示するためには、屋内の人がモニタの操作部を操作する必要があった。従って、来訪者報知におけるユーザの利便性が不十分であった。
以下、来訪者の報知精度を容易に向上できる画像処理システム及び画像処理方法について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、実施形態における画像処理システム1000が配置された住空間の一例を示す概略斜視図である。画像処理システム1000は、カメラ装置100及びモニタ装置200を含む。カメラ装置100とモニタ装置200とは、例えば有線回線又は無線回線を介して、通信する。
カメラ装置100は、例えば、住宅の玄関扉50付近の玄関扉50よりも外側(屋外)に配置され、玄関扉50の上部に引っ掛けて設置される。カメラ装置100は、屋外の空間(例えば屋外の玄関扉50付近)を撮像する。カメラ装置100は、例えば来訪者60を検知する。屋外の空間は、第1の領域の一例である。
モニタ装置200は、例えば、玄関扉50よりも居住空間側(屋内)に設置され、所定のタイミングにおいて、カメラ装置100から受信した画像を表示する。モニタ装置200による表示は、例えば、居住者70により確認される。モニタ装置200は、屋内における所定の位置(例えば屋内の壁)に固定されても、屋内の居住者70に適宜保持されて移動可能とされてもよい。図1では、モニタ装置200が壁に設置された場合を例示している。屋内の空間は、第2の領域の一例である。
図1に示す住空間には、画像処理システム1000に含まれて、又は画像処理システム1000とは別に、インターホン装置30(図2参照)が設けられる。インターホン装置30は、公知のインターホン装置であり、インターホン親機及びインターホン子機を備える。インターホン子機は、屋外の玄関扉付近に設置され、チャイムボタン10を含む。インターホン親機は、屋内に設置され、チャイム音(呼出音)を鳴動するチャイム本体20を含む。インターホン親機とインターホン子機とは、例えば有線回線又は無線回線を介して、通信する。
なお、図1では、住空間を想定したが、住空間以外の空間(例えばオフィス、店舗)を想定してもよい。
図2は、画像処理システム1000における各装置の配置例を示す模式図である。
屋外の空間には、例えば、チャイムボタン10及びカメラ装置100が配置される。カメラ装置100は、例えば、屋外における所定の空間を撮像する撮像機能、屋外における所定の空間において人が存在するか否かを検知する人検知機能、を有する。所定の空間は、例えば、玄関扉50近傍の空間を含む。人検知機能により検知される人には、例えば、来訪者60、玄関扉50付近を単に通過する通行者、不審者、が含まれる。
屋内の空間には、例えば、チャイム本体20及びモニタ装置200が配置される。モニタ装置200は、所定の画像を表示する表示機能、所定の音を検知する音検知機能、を有する。所定の画像は、例えば、カメラ装置100により撮像された画像を含む。所定の音は、例えば、チャイム音を含む。
図3は、画像処理システム1000の構成例を示すブロック図である。
カメラ装置100は、人検知部101、情報記憶部102、撮像部103、制御部104、無線通信部105、電池106、及び電源部107を備える。
人検知部101は、所定のセンサを含み、屋外における所定の空間において人を検知する。所定のセンサは、例えば、赤外型焦電センサ又は反射型センサを含み、焦電センサ、超音波センサ又は赤外線センサを含む。人検知部101は、例えば、撮像部103により撮像された画像から、公知の画像認識技術を用いて、画像に含まれる人を検知してもよい。
人検知部101として焦電センサを用いる場合、人検知部101による消費電力をより小さくできる。なお、人検知部101は、用いられるセンサの特性に応じて、人以外の物体を検知してもよい。
情報記憶部102は、各種情報を記憶する。情報記憶部102は、例えば、人検知部101による人が検知された旨を示す人検知情報を記憶する。情報記憶部102は、例えば、人検知部101により人が検知された期間(人検知期間)であるか、人が検知されていない期間(非人検知期間)であるか、を示す人検知フラグを保持してもよい。人検知フラグは、制御部104の内部メモリに保持されてもよい。人検知フラグは、例えば、カメラ装置100が間欠動作する場合に用いられる。
また、情報記憶部102は、間欠動作における動作タイミングの情報を保持する。間欠動作における動作タイミングは、例えば、電池106の容量、カメラ装置100における回路の消費電流、又はモニタ装置200により撮像画像が表示されるまでの要求時間に応じて決定される。
撮像部103は、屋外における所定の空間を撮像する。撮像部103により撮像された画像(撮像画像)には、例えば、来訪者60、通行者、不審者、人以外の物体が含まれる。
制御部104は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)を有する。例えば、CPUがROMに保持されたプログラムを実行することにより、制御部104の各種機能を実現する。
制御部104は、カメラ装置100全体を統括し、各種制御、演算、判定を実行する。制御部104は、例えば、カメラ装置100の各部を制御するための演算処理を行う。制御部104は、間欠動作してもよい。間欠動作では、例えば、ULP(Ultra Low Power)技術が用いられる。
制御部104は、例えば、人検知情報を参照し、人検知フラグを設定する。また、制御部104は、人検知フラグに応じて、人検知期間であるか非人検知期間であるかを判定する。
制御部104は、人検知期間の開始条件及び終了条件を設定してもよい。例えば、制御部104は、間欠動作の動作タイミングの間に人検知された場合には、人検知された次の動作タイミングにおいて、人検知期間を開始してもよい。また、制御部104は、間欠動作の動作タイミングにおいて連続して所定回数、人検知されなかった場合、人検知期間を終了してもよい。
無線通信部105は、他の通信装置(例えばモニタ装置200)との間において、無線回線又は有線回線を介して、通信する。無線通信部105は、間欠動作してもよい。無線通信部105による通信方式は、例えば、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunication)、無線LAN(Lacal Area Network)、Zigbee(登録商標)、を含む。
無線通信部105は、例えば、撮像画像をモニタ装置200へ送信する。これにより、例えば、屋内の居住者70が、玄関扉50付近に存在する来訪者60を視認できる。また、無線通信部105は、例えば、カメラ装置100の図示しないマイクロホンにより、来訪者60の音声を収音し、来訪者60の音声を含む音声情報をモニタ装置200へ送信する。また、無線通信部105は、例えば、モニタ装置200から、居住者70の音声を含む音声情報を受信する。これにより、屋外の来訪者60と屋内の居住者70とが通話できる。
無線通信部105がDECT方式に従って通信する場合、DECTには省電力モードが準備されているので、間欠動作において迅速に間欠起動できる。間欠起動は、間欠動作において動作状態に遷移することを示す。
電池106は、電源部107へ電力を供給する。電源部107は、電池106から電力供給を受け、カメラ装置100が動作するための電力を各部へ供給する。電源部107は、制御部104及び無線通信部105に対して、間欠動作するための電力を供給してもよい。
モニタ装置200は、無線通信部201、制御部202、表示部203、音検知部204、及び操作部205を備える。
無線通信部201は、他の通信装置(例えばカメラ装置100)との間において、無線回線又は有線回線を介して、通信する。無線通信部201による通信方式は、例えば、DECT、無線LAN、Zigbee(登録商標)、を含む。
無線通信部201は、例えば、カメラ装置100からの撮像画像を受信する。これにより、例えば、屋内の居住者70が、玄関扉50付近に存在する来訪者60を視認できる。また、無線通信部201は、例えば、カメラ装置100から、来訪者60の音声を含む音声情報を受信する。また、無線通信部201は、例えば、モニタ装置200の図示しないマイクロホンにより、居住者70の音声を収音し、居住者70の音声を含む音声情報をカメラ装置100へ送信する。これにより、屋外の来訪者60と屋内の居住者70とが通話できる。
制御部202は、例えば、ROM、RAM、CPUを有する。例えば、CPUがROMに保持されたプログラムを実行することにより、制御部202の各種機能を実現する。制御部202は、モニタ装置200全体を統括し、各種制御、演算、判定を実行する。制御部202は、例えば、モニタ装置200の各部を制御するための演算処理を行う。
制御部202は、音検知部204により検知された音からチャイム音を認識(音認識)する。音認識は、例えば、パターン照合による認識、周波数成分又は音圧による認識、を含む。
制御部202は、パターン照合する場合、例えば、制御部202内の内部メモリに予め保持されたチャイム音のパターンと、音検知部204により検知された音のパターンと、を照合認識する。チャイム音のパターンは、例えば図4に「ピン・ポン」と称して示されている。制御部202は、両パターンの一致度が所定値以上である場合に、検知音がチャイム音であると認識する。チャイム音のパターンは、例えば、モニタ装置200の初期設定時に、マイクロホンによりチャイム音を収音して内部メモリに登録される。
表示部203は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)を有し、各種画像を表示する。画像は、例えば、動画、静止画を含み、カメラ装置100からの撮像画像、モニタ装置200を操作するための画像、を含む。
音検知部204は、例えばマイクロホンを含み、各種音を検知する。この音には、例えば、音声、音楽、物音、チャイム音、を広く含む。音検知部204により検知された音は、制御部202に送られる。
操作部205は、例えば、各種キー、各種ボタン、又はタッチパネルを含み、ユーザによる各種操作を受け付ける。
次に、人検知部101による検知結果、人検知情報、及び人検知結果について説明する。
図5は、人検知部101による検知結果の一例を波形により示している。図5では、検知結果が「High」の場合、主に人が検知されたことを示し、検知結果が「Low」の場合、主に人が検知されなかったことを示す。従って、検知結果が「High」の場合、情報記憶部102に人検知情報が保持され、検知結果が「Low」の場合、情報記憶部102に人検知情報が保持されない。
制御部104は、間欠動作における動作タイミングにおいて、情報記憶部102を参照する。制御部104は、情報記憶部102を参照した結果、例えば、情報記憶部102に人検知情報が保持されている場合、人検知フラグを「1」に設定し、人検知情報が保持されていない場合、人検知フラグを「0」に設定する。
なお、図5から理解できるように、人検知部101による検知結果は、「High」の状態と「Low」の状態とが実際にはごく短期間に変動することがある。この場合、人検知部101による検知結果が、人検知情報又は人検知フラグの状態に正確に反映されないことがある。そのため、人検知部101により一度検知されない場合でも、人検知期間を終了させず、所定回数(例えば2回)連続して検知されない場合、人検知期間を終了させてもよい。つまり、人検知部101による検知結果から、ある程度余分に人検知フラグが「1」の状態を継続させ、人検知期間を延長させてもよい。これにより、人検知部101による検知結果の信頼性を向上できる。なお、この所定回数の情報は、例えば、情報記憶部102又は制御部104の内部メモリに予め保持される。
次に、画像処理システム1000の動作例について説明する。
図6は、画像処理システム1000におけるカメラ装置100及びモニタ装置200の第1動作例を示すタイムチャートである。図6では、制御部104及び無線通信部105が間欠動作することを想定する。また、上記所定回数が2回であることを想定する。
間欠動作において、制御部104及び無線通信部105は、T秒毎(例えば1.28秒毎)に動作状態となり、動作状態以外の期間では休止状態となる。図6では、時刻ta,tb,tcにおいて動作状態となる。間欠動作の周期(T秒)は、例えば、電池容量が大きい場合に短くされる。また、省電力化のために間欠起動の周期は長くされてもよい。
まず、来訪者60が玄関扉50の前に移動すると、来訪者60は、カメラ装置100の人検知部101による検知範囲に入る。この場合、人検知部101は、人を検知し、人検知情報を情報記憶部102に記憶させる(S101、時刻t1)。なお、人検知部101は、人以外の物体を検知することもある。
図6では、時刻t1において、制御部104及び無線通信部105は、間欠動作における休止状態にある。従って、制御部104は、時刻t1において人検知情報を認識しない。
制御部104は、時刻t1の次に動作状態となるタイミングにおいて、情報記憶部102を参照し、人検知情報が記憶されていることを認識する(時刻ta)。この場合、制御部104は、人検知期間であることを認識し、人検知フラグを「1」の状態に設定する(S102)。
なお、人検知フラグに「1」が設定されると、人検知情報が情報記憶部102から削除される。人検知が継続されて行われている場合には、再度、情報記憶部102に人検知情報が記憶される。
このように、カメラ装置100は、時刻taにおいて、人検知部101により人が検知されたことを認識するが、時刻taの時点では、撮像画像をモニタ装置200へ送信しない。従って、例えば、人検知部101により来訪者60以外の人、又は人以外の物体が検知された場合に、カメラ装置100は来訪者60を含まない撮像画像を送信しないので、来訪者報知の精度を向上でき、カメラ装置100を省電力化できる。また、モニタ装置200が、来訪者60を含まない撮像画像を表示することを抑制でき、モニタ装置200を省電力化できる。
人検知フラグが「1」の期間は、人検知フラグを「0」とするタイミングとなるまで継続される。図6では、時刻tbと時刻tcの間における時刻t3に至るまで人検知されるので、時刻tdにおいて人検知期間が終了し、人検知フラグが「0」となる。
つまり、図6では、制御部104は、時刻tcにおいて、情報記憶部102に人検知情報が保持されていないことを認識するが、時刻tcでは、人検知フラグを「0」に変更しない。制御部104は、時刻tcの次に動作状態となる時刻tdにおいても、情報記憶部102に人検知情報が保持されていないことを認識した場合、人検知フラグを「0」に変更する。従って、人検知期間は時刻tdまで継続され、時刻tdよりも後のタイミングでは、非人検知期間となる。
続いて、来訪者60が玄関扉50付近に設置されたチャイムボタン10を押下する(Sa、時刻t2)と、チャイムボタン10が押下された旨を含む押下情報がチャイム本体20に通知される。チャイム本体20は、押下情報に応じてチャイム音を鳴動する。この場合、モニタ装置200の音検知部204が音を検知し、制御部202が、検知された音からチャイム音を認識する(S103、時刻t4)。なお、押下情報は、呼出情報の一例である。
チャイム音が認識されると、無線通信部201は、チャイム音が認識された旨を含む音検知情報を送信する(S104、時刻td)。なお、制御部202は、予めカメラ装置100の間欠動作の動作状態となるタイミング(ここでは時刻td)を認識していることを想定する。これにより、カメラ装置100が間欠動作する場合でも、無線通信部201が音検知情報を送信でき、無線通信部105が音検知情報を受信できる。
カメラ装置100の無線通信部105は、間欠動作における動作状態に遷移し、モニタ装置200からの音検知情報を受信する(時刻td)。制御部104は、人検知フラグを参照し、人検知期間に音検知情報を受信すると、制御部104及び無線通信部105の間欠動作を終了させる。そして、撮像部103は、画像の撮影を開始し、無線通信部105は、画像データとしての撮像画像の送信を開始する(S105、時刻t5)。時刻tdと時刻t5は、例えば、略同時刻である。図6では、時刻tdは人検知期間に含まれるので、撮像画像の送信が開始される。
なお、制御部104は、人検知期間外に音検知情報を受信した場合、人検知期間でない旨をモニタ装置200へ送信する、又はモニタ装置200からの音検知情報を無視する。
なお、撮像部103は、人検知期間に音検知情報を受信するまで(ここでは時刻tdとなるまで)、電源をOFFとし、人検知期間に音検知情報を受信した時点で、電源をONにしてもよい。これにより、撮像部103を省電力化できる。この場合、制御部104は、安定した撮像画像を得るまで各種調整(例えば明るさ調整)を行うので、撮像画像の送信開始のタイミング時刻t5と時刻tdとが多少ずれることも想定される。一方、カメラ装置100の省電力化が必要ない場合には、撮像部103が常に電源をONとし、定期的に撮像を行ってもよい。
モニタ装置200の無線通信部201は、カメラ装置100からの撮像画像を受信し、表示部203が撮像画像を表示する(S106、時刻t6)。
なお、カメラ装置100からモニタ装置200への撮像画像の送信は、例えば、時刻tdから所定期間経過するまで、又は、モニタ装置200から撮像画像の送信を停止する指示情報を受信するまで、継続される。撮像画像の送信停止の指示は、例えば、モニタ装置200の操作部205を介して行われる。なお、撮像画像の送信停止に合わせて、制御部104は、制御部104及び無線通信部105の間欠動作を再開させてもよく、撮像部103の電源をOFFにしてもよい。
図6に示した画像処理システム1000の動作によれば、カメラ装置100は、人検知期間に音検知情報を受信した場合に、撮像画像を送信する。従って、屋外における人検知部101による検知、及び屋内における音検知部204による検知、のいずれか一方のみでは撮像画像を送信しないので、カメラ装置100を省電力化できる。
また、図6に示した動作例では、人検知部101により人検知した段階では、カメラ装置100が常時動作に移行せず、間欠動作を継続するので、カメラ装置100をより省電力化できる。
また、モニタ装置200は、人検知期間に音検知した場合には撮像画像を表示するので、例えば、操作部205を介して、ユーザにより明示的に表示指示を受け付けた場合でなくても、特別な操作なく撮像画像を表示できる。また、モニタ装置200は、屋外及び屋内の状態を加味して撮像画像を表示するので、ユーザは、所望の来訪者60を含む確率の高い撮像画像を確認できる。また、ユーザによる特別な操作が不要であるので、モニタ装置200は、迅速に撮像画像を表示できる。
また、音検知部204により単に音(チャイム音以外の音を含む)を検知する場合、頻繁に音検知することになるが、屋外において人検知部101が人検知しなければ、撮像画像が送信されない。従って、モニタ装置200は、音認識の精度を低下させ、又は音認識を行わなくても、単なる音検知と人検知とに応じて、来訪者60を含む可能性の高い撮像画像を表示できる。よって、音検知情報に、チャイム音が認識された旨の情報が含まれてもよいし、単に音が検知された旨の情報が含まれてもよい。
次に、人検知部101及び音検知部204のいずれか一方のみが所定の事象を検知した場合の画像処理システム1000の動作例について説明する。
図7は、画像処理システム1000におけるカメラ装置100及びモニタ装置200の第2動作例を示すタイムチャートである。図7では、制御部104及び無線通信部105が間欠動作することを想定する。また、上記所定回数が2回であることを想定する。
図7では、人検知部101が人を検知せず、音検知部204が音を検知した場合の画像処理システム1000の動作例を示す。図7の動作例は、例えば、来訪者60が存在しないが、画像処理システム1000が音を誤検知した場合の動作例である。なお、音検知の代わりに音認識された場合も、図7と同様の動作となる。
図7に含まれる期間において、人検知部101は、人を検知しない。従って、制御部104は、図7に含まれる期間が非人検知期間であると認識する。つまり、情報記憶部102には、人検知情報が保持されていない(S201)。一方、音検知部204は、時刻taと時刻tbとの間の時刻t11において、音を検知する(S202)。この場合、例えば時刻tbにおいて、無線通信部201が音検知情報を送信する(S203)が、時刻tbは非人検知期間に含まれる。従って、無線通信部105は、撮像画像を送信しない。
図7に示した画像処理システム1000の動作例によれば、屋外において人検知されず、屋内において音検知された場合には、カメラ装置100が、人検知期間において音検知情報を受信しないので、撮像画像を送信しない。例えば、チャイム本体20が鳴動するチャイム音と全く同じチャイム音が、屋内に設置されたTVにより流された場合でも、人検知部101には反応がないので、撮像画像が送信されず、例えば表示部203をONにしなくてもよい。従って、不要な撮像画像の送信を抑制でき、モニタ装置200による表示の信頼性を向上できる。
図8は、画像処理システム1000におけるカメラ装置100及びモニタ装置200の第3動作例を示すタイムチャートである。図8では、制御部104及び無線通信部105が間欠動作することを想定する。また、上記所定回数が2回であることを想定する。
図8では、人検知部101が人を検知し、音検知部204が音を検知しない場合の画像処理システム1000の動作例を示す。図8の動作例は、例えば、来訪者60が存在しないが、画像処理システム1000が通行人を誤検知した場合の動作例である。なお、音検知の代わりに音認識された場合も、図8と同様の動作となる。
時刻t21において、人検知部101は、人を検知する(S301)。時刻t21の次に間欠動作の動作状態となる時刻taにおいて、制御部104は、人検知期間であることを認識し、人検知フラグを「1」の状態に設定する(S302)。
人検知期間は、少なくとも時刻taの次に動作状態となる時刻tbまで継続される。時刻taと時刻tbとの間に人検知部101が検知した場合、人検知期間は、時刻tbよりも後のタイミングまで延長される。
図8では、時刻tbに時刻tcの間の時刻t22まで、人検知部101による検知が継続されるので、少なくとも時刻tcまで人検知期間が延長され、人検知フラグが「1」の状態が延長される。
図8では、制御部104は、間欠動作における動作状態において、所定回数(例えば2回)連続して、情報記憶部102に人検知情報が保持されていないことを認識すると、人検知フラグを「0」に変更する。
図8では、制御部104は、時刻tcにおいて、情報記憶部102に人検知情報が保持されていないことを認識するが、時刻tcでは、人検知フラグを「0」に変更しない。制御部104は、時刻tcの次に動作状態となる時刻tdにおいても、情報記憶部102に人検知情報が保持されていないことを認識した場合、人検知フラグを「0」に変更する。従って、人検知期間は時刻tdまで継続され、時刻tdよりも後のタイミングでは、非人検知期間となる。
音検知部204は、図8に含まれる時刻ta〜tdを含む所定の期間において、音を検知しない。そのため、無線通信部201は、音検知情報を送信しない。よって、無線通信部105は、人検知期間に音検知情報を受信しないので、モニタ装置200へ撮像画像を送信しない。
図8に示した画像処理システム1000の動作例によれば、屋外において人検知し、屋内において音検知されない場合には、モニタ装置200が、音検知情報を送信しない。よって、カメラ装置100は、人検知期間において音検知情報を受信しないので、撮像画像を送信しない。従って、不要な撮像画像の送信を抑制でき、モニタ装置200による表示の信頼性を向上できる。
画像処理システム1000によれば、ユーザが、モニタ装置200における操作部205(所定のボタン)を操作しなくても、モニタ装置200に、カメラ装置100からの撮像画像を表示できる。また、カメラ装置100が間欠動作するので、消費電力を小さくでき、例えば小容量の電池を用いてカメラ装置100を駆動できる。
また、画像処理システム1000は、既存のインターホン装置30とは別システムとして設置できる。また、屋外にカメラ装置100、屋内にモニタ装置200を設置し、両者を無線回線を用いて接続できるので、配線工事が不要となり、設置性を向上できる。例えば、集合住宅(例えばアパート、マンション)に居住し、許可されないと配線工事できず、高機能のインターホン装置を新たに設置できない場合でも、画像処理システム1000とインターホン装置30とが連携することで、居住者70のセキュリティ及び利便性を向上できる。
また、カメラ装置100は、人検知部101が高機能な人検知(例えば滞留検知)を行わない簡易な構成とする場合、カメラ装置100の一部において間欠動作でき、消費電力を低減できる。そのため、カメラ装置100は、例えば電池駆動できる。この場合でも、モニタ装置200の音検知部204と連携することで、来訪者60の報知精度を容易に向上できる。
なお、画像処理システムとインターホン装置とが別々に設置され、画像処理システムとインターホン装置とが連携していない構成を考察する。上記連携しない構成とは、例えば、画像処理システムが各センサ(少なくとも音検知部)を備えない構成を指す。この構成では、インターホン装置30においてチャイムボタン10が押下され、チャイム本体20からチャイム音が鳴動された場合でも、例えば、カメラ装置によって玄関扉付近において人が検知されず、モニタ装置によって音が検知されない。チャイム音が鳴動された場合に画像処理システムを利用するためには、例えば、居住者70が自らモニタ装置の操作部を操作し、チャイム音が鳴動された旨を入力する必要がある。
これに対し、画像処理システム1000によれば、居住者70による特別な操作は不要であり、居住者70の利便性を向上できる。また、居住者70による操作時間が不要となり、撮像画像が表示されるまでの時間を短縮できる。
なお、屋外において人検知するが、屋内において音検知しない構成を考察する。この構成では、人検知部が誤検知した場合には、来訪者を誤検知する。これに対し、画像処理システム1000によれば、人検知部101が検知しても、音検知部204が検知しない場合には来訪者ありと判定しないので、来訪者検知の誤検知を抑制できる。例えば、玄関扉50付近を単に通過する通行者を来訪者60として誤検知されることを抑制できる。
なお、屋外において超音波センサ及び赤外線センサを用いて人検知(滞留検知)する構成を考察する。この構成では、屋内の状態を考慮しない。これに対し、画像処理システム1000によれば、屋内の状態を考慮するので、来訪者検知の誤検知を抑制できる。例えば、玄関扉付近を単に通過する通行者を来訪者として誤検知されることを抑制できる。また、滞留検知を行う場合には間欠動作することが困難であるが、画像処理システム1000は、滞留検知しないので、間欠動作できる。従って、カメラ装置100を省電力化できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、音検知部がモニタ装置に含まれることを例示した。第2の実施形態では、音検知部が、カメラ装置及びモニタ装置から独立した音検知機器に含まれることを想定する。
図9は、第2の実施形態における画像処理システム1000Bにおける各装置の配置例を示す模式図である。なお、図9の説明において、図2の説明と同様の内容については、説明を省略又は簡略化する。
屋外の空間には、例えば、チャイムボタン10及びカメラ装置100が配置される。屋内の空間には、チャイム本体20、モニタ装置200B、及び音検知機器300が配置される。モニタ装置200Bは、音検知機能を有さず、音検知機器300が音検知機能を有する。
図9では、モニタ装置200Bは、例えばチャイム本体20からの距離が所定距離以上であり、又はチャイム本体20が設置された空間から遮音されており、チャイム音の検出が困難であることを想定する。チャイム本体20が設置された空間から遮音されている状態とは、例えば、モニタ装置200Bが存在する部屋80が閉め切られている状態を含む。また、図9では、音検知機器300は、例えば、チャイム本体20の近傍に配置され、チャイム音を検出可能であることを想定する。
図10は、画像処理システム1000Bの構成例を示すブロック図である。画像処理システム1000Bは、カメラ装置100、モニタ装置200B、及び音検知機器300を備える。なお、図10に示す画像処理システム1000Bにおいて、図3に示した画像処理システム1000と同様の構成部分については、同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
モニタ装置200Bは、無線通信部201B、制御部202B、表示部203、及び操作部205を備える。
無線通信部201Bは、無線通信部201と比較すると、音検知機器300との間においても、無線回線又は有線回線を介して、通信する。無線通信部201Bは、例えば、音検知機器300から音検知情報を受信する。
制御部202Bは、制御部202と比較すると、無線通信部201Bによる音検知情報の受信を、例えば、図6の時刻t4におけるチャイム音の検知として扱う。従って、無線通信部201Bは、図6の時刻t5において、音検知情報をカメラ装置100へ転送する。
音検知機器300は、音検知部301、制御部302、及び無線通信部303を備える。
音検知部301は、例えばマイクロホンを含み、各種音を検知する。この音には、例えば、音声、音楽、物音、チャイム音、を広く含む。音検知部301により検知された音は、制御部302に送られる。
制御部302は、例えば、ROM、RAM、CPUを有する。例えば、CPUがROMに保持されたプログラムを実行することにより、制御部302の各種機能を実現する。制御部302は、音検知機器300全体を統括し、各種制御、演算、判定を実行する。制御部302は、例えば、音検知機器300の各部を制御するための演算処理を行う。また、制御部302は、例えば、音検知部301により検知された音から、チャイム音を認識(音認識)する。
無線通信部303は、他の通信装置(例えばモニタ装置200)との間において、無線回線又は有線回線を介して、通信する。無線通信部303による通信方式は、例えば、DECT、無線LAN、Zigbee(登録商標)、を含む。無線通信部303は、音検知又は音認識された場合、音検知情報をモニタ装置200Bへ送信する。
音検知機器300は、図6のタイムチャートにおいて、時刻t4における動作を受け持つ。例えば、時刻t4において、音検知部301が音検知し、制御部302が音認識し、無線通信部303が、音検知情報をモニタ装置200Bへ送信する。モニタ装置200Bの無線通信部201Bは、音検知機器300からの音検知情報を受信し、時刻tdにおいて、音検知情報をカメラ装置100へ転送する。
画像処理システム1000Bによれば、例えば、モニタ装置200Bの設置場所が、チャイム本体20から離れた部屋である場合でも、チャイム音の検出精度を向上できる。また、例えば、モニタ装置200Bの設置場所が、チャイム音以外に比較的大きな音が発生する部屋(例えばTVが設置された部屋)である場合でも、チャイム音の検出精度を向上できる。従って、人検知部101による人検知、及び、音検知部301による音検知、に基づいて、来訪者60の報知精度を容易に向上できる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、モニタ装置が、音検知機器とカメラ装置との通信を中継することを例示した。第3の実施形態では、音検知機器が、カメラ装置とモニタ装置との通信を中継することを想定する。
図11は、第3の実施形態における画像処理システム1000Cにおける各装置の配置例を示す模式図である。なお、図11の説明において、図2又は図9の説明と同様の内容については、説明を省略又は簡略化する。
屋外の空間には、例えば、チャイムボタン10及びカメラ装置100が配置される。屋内の空間には、チャイム本体20、モニタ装置200C、及び音検知機器300Cが配置される。モニタ装置200Cは、音検知機能を有さず、音検知機器300Cが音検知機能を有する。
図11では、モニタ装置200Cは、例えば携帯型のワイヤレスモニタ装置であり、屋内において様々な場所に持ち運び可能であることを想定する。従って、モニタ装置200Cは、例えば、チャイム本体20からの距離が所定距離以上であり、又はチャイム本体20が設置された空間から遮音されており、チャイム音の検出が困難な場合がある。また、図11では、音検知機器300Cは、例えば、チャイム本体20の近傍に配置され、チャイム音を検出可能であることを想定する。
図12は、画像処理システム1000Cの構成例を示すブロック図である。画像処理システム1000Cは、カメラ装置100、モニタ装置200C、及び音検知機器300Cを備える。なお、図12に示す画像処理システム1000Cにおいて、図3に示した画像処理システム1000又は図10に示した画像処理システム1000Bと同様の構成部分については、同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
モニタ装置200Cは、無線通信部201C、制御部202C、表示部203、及び操作部205を備える。
無線通信部201Cは、無線通信部201と比較すると、カメラ装置100との間において、音検知機器300Cを介して、無線回線又は有線回線を介して、通信する。制御部202Cは、制御部202と比較すると、音検知に係る制御を行わず、通信、表示、及び操作に係るインタフェースの制御を行う。
音検知機器300Cは、音検知部301、制御部302C、及び無線通信部303Cを備える。
制御部302Cは、制御部302と比較すると、モニタ装置200Cとの間の通信制御とともに、カメラ装置100との間の通信制御を行う。
無線通信部303Cは、カメラ装置100との間においても、無線回線又は有線回線を介して、通信する。無線通信部303Cは、音検知又は音認識された場合、音検知情報をカメラ装置100へ送信する。
音検知機器300Cは、図6のタイムチャートにおいて、時刻t4,t5,t6における動作の少なくとも一部を受け持つ。つまり、時刻t4において、音検知部301が音検知し、制御部302Cが音認識し、時刻t5において、無線通信部303Cが音検知情報をカメラ装置100へ送信する。無線通信部303Cは、時刻t6において、カメラ装置100からの撮像画像及び音声情報の受信を開始し、撮像画像及び音声情報をモニタ装置200へ転送する。
画像処理システム1000Cによれば、モニタ装置200Cの制御部202Cの機能を簡単な機能に留めることで、モニタ装置200Cを簡素化でき、省電力化できる。従って、モニタ装置200を電池駆動とし、屋内において容易に移動可能に設計できる。また、モニタ装置200Cは、音検知機器300Cからユーザインタフェースに係る部分(例えば表示部203、操作部205)を抜粋して別体として構成したとも言える。従って、例えば、モニタ装置200Cを複数台用意すること又は増設することも容易であり、音検知機器300Cが中継機能を持つため複数台用意したモニタ装置200Cに撮像画像及び音声情報を転送する場合に同報送信することにより、様々な場所から様々な居住者70により、例えば玄関扉50付近に存在する来訪者60を確認できる。
なお、音検知機器300Cは、モニタ装置200Cを充電する充電器を兼ねていてもよい。
(第4の実施形態)
第1〜第3の実施形態では、モニタ装置が、カメラ装置により撮像された撮像画像を表示することを例示した。第4の実施形態では、モニタ装置が、撮像画像を表示するとともに、又は撮像画像を表示する代わりに、録画(画像保存)することを想定する。
図13は、第4の実施形態における画像処理システム1000Dにおける各装置の配置例を示す模式図である。なお、図13の説明において、図2の説明と同様の内容については、説明を省略又は簡略化する。
屋外の空間には、例えば、チャイムボタン10及びカメラ装置100が配置される。屋内の空間には、チャイム本体20及びモニタ装置200Dが配置される。モニタ装置200Dは、表示機能、音検知機能、及び、所定の画像を録画する録画機能を有する。この所定の画像は、例えば、カメラ装置100により撮像された撮像画像を含む。また、モニタ装置200Dは、録画機能とともに、又は録画機能の代わり、所定の音を録音する録音機能を有してもよい。この所定の音は、例えば、カメラ装置100により収音された音声を含む。
図14は、画像処理システム1000Dの構成例を示すブロック図である。画像処理システム1000Dは、カメラ装置100及びモニタ装置200Dを備える。なお、図14に示す画像処理システム1000Dにおいて、図3に示した画像処理システム1000と同様の構成部分については、同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
モニタ装置200Dは、無線通信部201、制御部202D、表示部203、音検知部204、操作部205、及び録画部206を備える。
制御部202Dは、制御部202と比較すると、例えば、無線通信部201により受信された撮像画像の録画に係る制御、無線通信部201により受信された音声情報の録音に係る制御、の少なくとも一方を行う。録画部206は、無線通信部201により受信された撮像画像を録画する。
モニタ装置200Dでは、例えば、図6のタイムチャートの時刻t6において、表示部203が、撮像画像を表示し、録画部206が、撮像画像を録画する。また、モニタ装置200Dにおける不図示の録音部が、撮像画像の録画とともに、又は録画の代わりに、カメラ装置100により収音された音声を録音してもよい。
画像処理システム1000Dによれば、例えば、居住者70が留守の場合でも、留守時の来訪者60を帰宅後に容易に確認できる。従って、セキュリティを向上できる。
(第5の実施形態)
第1〜第4の実施形態では、画像処理システムが、屋外の人検知と屋内の音検知とに基づいて、来訪者検知することを例示した。第5の実施形態では、屋外の人検知と屋内の振動検知に基づいて、来訪者検知することを想定する。
図15は、第5の実施形態における画像処理システム1000Eにおける各装置の配置例を示す模式図である。なお、図15の説明において、図2の説明と同様の内容については、説明を省略又は簡略化する。
屋外の空間には、例えば、チャイムボタン10及びカメラ装置100が配置される。屋内の空間には、チャイム本体20、モニタ装置200E、及び振動検知機器400が配置される。モニタ装置200Eは、音検知機能を有さず、振動検知機器400が振動検知機能を有する。振動検知機能は、例えば、振動の有無を検知する機能である。
図15では、モニタ装置200Eは、例えば、チャイム本体20からの距離が所定距離以上であり、又はチャイム本体20が設置された空間から遮音されており、チャイム音の検出が困難であることを想定してもよい。モニタ装置200Eは、例えば、屋内にチャイム音以外の音(騒音)のレベルが大きいため、チャイム音の検出が困難であることを想定してもよい。また、図15では、振動検知機器400は、例えば、チャイム本体20の近傍に(例えばチャイム本体20に貼り付いて)設置され、チャイム音に起因する振動を検出可能であることを想定する。
図16は、画像処理システム1000Eの構成例を示すブロック図である。画像処理システム1000Eは、カメラ装置100、モニタ装置200E、及び振動検知機器400を備える。なお、図16に示す画像処理システム1000Eにおいて、図3に示した画像処理システム1000と同様の構成部分については、同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
モニタ装置200Eは、無線通信部201E、制御部202E、表示部203、及び操作部205を備える。
無線通信部201Eは、無線通信部201と比較すると、振動検知機器400との間においても、無線回線又は有線回線を介して、通信する。無線通信部201Eは、例えば、振動検知機器400から振動検知情報を受信する。振動検知情報は、例えば、振動が検知された旨の情報を含む。
制御部202Eは、制御部202と比較すると、無線通信部201Eによる振動検知情報の受信を、例えば、図6の時刻t4におけるチャイム音の検知として扱う。従って、無線通信部201Eは、図6の時刻t5において、振動検知情報をカメラ装置100へ転送する。
振動検知機器400は、振動検知部401及び無線通信部402を備える。
振動検知部401は、例えば静電容量方式のセンサ、渦電流方式のセンサ、圧電素子を含み、各種振動を検知する。この振動には、例えば、チャイム音に応じて屋内の壁等に伝達された振動を含む。振動検知部401により検知された振動の情報は、無線通信部402に送られる。
無線通信部402は、他の通信装置(例えばモニタ装置200E)との間において、無線回線又は有線回線を介して、通信する。無線通信部402による通信方式は、例えば、DECT、無線LAN、Zigbee(登録商標)、を含む。無線通信部402は、例えば、振動検知部401により振動が検知された場合、振動検知情報をモニタ装置200Eへ送信する。
振動検知機器400は、図6のタイムチャートにおいて、時刻t4における動作を受け持つ。つまり、時刻t4において、振動検知部401が振動を検知し、無線通信部402が、振動検知情報をモニタ装置200Eへ送信する。モニタ装置200Eの無線通信部201Eは、振動検知機器400からの振動検知情報を受信し、時刻tdにおいて、振動検知情報をカメラ装置100へ転送する。
画像処理システム1000Eによれば、例えば、モニタ装置200Eの設置場所が、チャイム本体20から離れた部屋である場合でも、振動の検知に応じてチャイム音の検出精度を向上できる。また、例えば、モニタ装置200Eの設置場所が、チャイム音以外に比較的大きな音が発生する部屋(例えばTVが設置された部屋)である場合でも、チャイム音の検出精度を向上できる。従って、人検知部101による人検知、及び、振動検知部401による音検知、に基づいて、来訪者60の報知精度を容易に向上できる。
なお、本実施形態では、振動検知機器400が、制御部を備えないことを例示したが、制御部を備えてもよい。例えば、振動検知機器400が特定小電力無線機である場合、制御部が省略され、振動検知機器400がDECTに従う通信を行う場合、CPUが省略されない。
なお、本実施形態では、モニタ装置200Eが、振動検知機器400とカメラ装置100との通信を中継することを例示したが、音検知に係る第3の実施形態と同様に、振動検知機器400が、カメラ装置100とモニタ装置200Eとの通信を中継してもよい。
(第6の実施形態)
第1〜第5の実施形態では、屋外及び屋内の空間に、インターホン装置30が設けられることを例示した。第6の実施形態では、屋外及び屋内の空間に、インターホン装置30が設けられないことを想定する。
図17(A)は、第6の実施形態における画像処理システム1000Fにおける各装置の配置例を示す模式図である。なお、図17(A)の説明において、図2の説明と同様の内容については、説明を省略又は簡略化する。
屋外の空間には、例えば、カメラ装置100が配置される。屋内の空間には、モニタ装置200Fと、音検知機器300F又は振動検知機器400Fと、が配置される。モニタ装置200Bは、音検知機能を有しない。音検知機器300Fが音検知機能を有し、又は、振動検知機器400Fが振動検知機器を有する。
図17(A)では、屋内の空間に音検知機器300Fが設置される場合、例えば、音検知機器300Fは、玄関扉50の屋内側の面に設置される。音検知機器300Fは、例えば、屋外の空間から玄関扉50を介して伝達される音(例えばノックに伴う音)を検知する。
図17(A)では、屋内の空間に振動検知機器400Fが設置される場合、例えば、振動検知機器Fは、玄関扉50の屋内側の面に設置される。振動検知機器400Fは、例えば、屋外の空間から玄関扉50を介して伝達される振動(例えばノックに伴う振動)を検知する。
図17(B)に示すように、画像処理システム1000Fは、カメラ装置100、モニタ装置200F、及び、音検知機器300F又は振動検知機器400Fを備える。モニタ装置200Fは、例えば、先述したモニタ装置200B〜200Eのいずれかである。音検知機器300Fは、例えば、先述した音検知機器300,300Cのいずれかである。振動検知機器400Fは、例えば、先述した振動検知機器400である。
画像処理システム1000Fによれば、屋内及び屋内の空間にインターホン装置30を備えない場合でも、例えばノックに伴う音又は振動を検知することにより、来訪者検知できる。例えば、インターホン装置30の設置工事は不要であり、屋内又は屋外において各種機器の設置工事を行うことが困難な場合でも、画像処理システム1000Fを簡単に設置できる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、第4の実施形態の変形例である。第4の実施形態では、モニタ装置が、例えば、人検知と音検知又は音認識との結果、撮像画像を受信した場合には、撮像画像を画像保存することを例示した。第7の実施形態では、モニタ装置が、例えば、人検知に応じて撮像画像の受信を開始し、撮像画像の一時的な記録(画像記録)を開始する。そして、モニタ装置が、画像記録の開始後に音検知又は音認識した場合、撮像画像を例えば長期的に保存(画像保存)することを想定する。つまり、第7の実施形態では、録画フェーズが画像記録、画像保存の2段階となっている。
図18は、第7の実施形態における画像処理システム1000Gにおける各装置の配置例を示す模式図である。なお、図18の説明において、図2の説明と同様の内容については、説明を省略又は簡略化する。
本実施形態では、第4の実施形態と同様に、屋外の空間には、例えば、チャイムボタン10及びカメラ装置100Gが配置される。屋内の空間には、チャイム本体20及びモニタ装置200Gが配置される。
図19は、画像処理システム1000Gの構成例を示すブロック図である。画像処理システム1000Gは、カメラ装置100G及びモニタ装置200Gを備える。なお、図19に示す画像処理システム1000Gにおいて、図3に示した画像処理システム1000又は図14に示した画像処理システム1000Dと同様の構成部分については、同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
カメラ装置100Gは、人検知部101、撮像部103、制御部104、無線通信部105G、及び電源部107Gである。
無線通信部105Gは、無線通信部105と比較すると、人検知部101により人が検知された場合、音検知情報を受信しなくても、撮像画像をモニタ装置200Gへ送信する。従って、例えば、チャイムボタン10の押下前から、撮像画像がモニタ装置200Gへ送られるので、モニタ装置200Gのユーザは迅速に屋外の状況を視認できる。
電源部107Gは、例えば、AC電源又はモニタ装置200から電力の供給を受け、カメラ装置100Gが動作するための電力を各部へ供給する。電源部107Gは、制御部104G及び無線通信部105Gに対して、間欠動作ではなく常時動作するための電力を供給してもよい。
モニタ装置200Gは、無線通信部201G、制御部202G、表示部203、音検知部204、操作部205、画像記録部207、及び画像保存部208を備える。
無線通信部201Gは、無線通信部201と比較すると、カメラ装置100から撮像画像を受信した場合、撮像画像を画像記録部207及び表示部203へ送る。従って、表示部203は、音検知部204による音検知前から、カメラ装置100Gにより撮像された撮像画像を表示できる。
制御部202Gは、制御部202と比較すると、画像記録部207による画像記録と、及び、画像保存部208による画像保存と、を制御する。
画像記録部207は、無線通信部201Gにより受信された撮像画像を一時的に記録する。また、音検知部204により音検知され又は制御部202Gにより音認識された場合、画像記録部207に一時的に記録された撮像画像を含めて、画像保存部208による撮像画像の保存が開始される。そのため、音検知後又は音認識後には、画像記録部207は、音検知前に一時的に記録された撮像画像を削除してもよい。これにより、画像記録部207の残容量を確保できる。
また、画像記録部207は、例えば、リングバッファとして動作してもよい。即ち、画像記録部207は、撮像画像の一時的な記録を開始してから、所定時間(例えば1分)以上経過した場合、時間的に前に記録された撮像画像に対して、順に上書き記録してもよい。これにより、画像記録部207は、音検知又は音認識される直前の撮像画像を効率的に記録できる。
画像保存部208は、例えば、画像記録部207に撮像画像が一時的に記録開始されてから、音検知又は音認識された場合、画像記録部207が保持する撮像画像を、画像保存部208に転送して保存する。これにより、画像保存部208には、例えば、来訪者60を含む撮像画像に限り画像保存する可能性が高くなる。従って、撮像画像から来訪者60を確認することを容易化できる。
画像保存部208は、音検知又は音認識された場合、無線通信部201Gにより受信された撮像画像を、画像記録部207による一時的な記録を介さずに、画像保存部208へ直接保存してもよい。なお、画像記録部207及び画像保存部208の記録領域は、例えば分離されている。
画像保存部208は、例えば、画像保存部208への撮像画像の保存開始から所定時間が経過した場合、又は人検知期間が終了した場合、撮像画像の画像保存を終了する。これにより、例えば、来訪者60の音検知前からの一連の行動を含む撮像画像を保存できる。なお、この場合、カメラ装置100Gは、人検知期間が終了した場合、人検知期間が終了した旨を含む情報を、モニタ装置200Gへ送信する。
このように、モニタ装置200Gは、人検知に応じて撮像画像の一時的な記録を開始し、人検知後の音検知又は音認識に応じて撮像画像の保存が確定する。従って、屋外において検知された人を迅速に表示でき、来訪者60である確率の高い人を含む撮像画像を保存できる。
なお、屋外の人検知部101では人検知されたと判定されたが、屋内では音検知又は音認識されなかった場合、モニタ装置200Gは、屋外において検知された人は来訪者60ではないと推定し、一時的に記録された撮像画像を削除してもよい。
次に、画像処理システム1000Gの動作例について説明する。
図20は、画像処理システム1000Gの動作例を示すフローチャートである。なお、S401,S402,S403はカメラ装置100Gの動作であり、S404〜S407はモニタ装置200Gの動作である。
例えば、人が屋外において玄関扉50付近に接近すると、人検知部101は、人を検知する(S401)。人検知されていない場合、S401の処理が反復される。人が検知された場合、撮像部103は、屋外における所定の空間を撮像する(S402)。撮像画像には、玄関扉50付近の人が含まれる。無線通信部105Gは、撮像画像をモニタ装置200Gへ送信する(S403)。
モニタ装置200Gでは、カメラ装置100Gからの撮像画像を受信する(S404)。画像記録部207は、受信された撮像画像を一時的に記録(画像記録)する(S405)。玄関扉50付近の人がチャイムボタン10を押下すると、屋内においてチャイム本体20がチャイム音を鳴動する。この場合、音検知部204は、音を検知し、制御部202Gがチャイム音を認識する(S406)。音検知又は音認識された場合、画像保存部208は、画像記録部207により画像記録された撮像画像を、例えば長期的に保存(画像保存)する(S407)。
画像処理システム1000Gによれば、カメラ装置100Gが、人検知に応じて撮像画像を送信するので、例えば、モニタ装置200Gのユーザとしての居住者70は、屋外の様子を迅速に確認できる。
また、屋内において音検知又は音認識されるまでは、撮像画像の一時的な記録に留まり、長期的な保存を意図していない。音検知又は音認識されることで、撮像画像の長期的な保存を開始し、音検知前の一時的な記録データを長期的な保存に変更する。従って、来訪者60を含む確率の高い撮像画像を保存することができる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
例えば、上記実施形態では、屋外において人検知し、屋内において音検知又は振動検知することを例示した。この代わりに、屋内における所定の部屋を基準に、室外において人検知し、室内において音検知又は振動検知してもよい。
例えば、上記実施形態では、人検知部101は、屋外における人以外の物体、物体以外の所定の事象を検知してもよい。つまり、人検知部101により、一般的なセンサにより検知される情報が検知される。従って、人検知情報は、物体検知情報、事象検知情報でもよい。人検知フラグは、物体検知フラグ、事象検知フラグでもよい。
例えば、上記実施形態では、来訪者検知することを例示したが、例えば、来訪者以外の不審者を検知してもよい。これにより、例えば、居住者70による不審者の確認又は不審者の録画を容易化できる。
例えば、上記実施形態では、人検知した後に、音検知又は振動検知することを例示したが、音検知又は振動検知した後に、人検知してもよい。この場合、例えば、音検知又は振動検知することで検知期間となり、検知期間である旨の情報がカメラ装置に通知され、検知期間に人検知された場合、撮像画像がカメラ装置からモニタ装置へ送信されてもよい。この動作は、例えば、インターホン装置30と人検知部101とが遠距離に設置される場合に有益である。
例えば、上記実施形態では、人検知部101がカメラ装置に含まれてることを例示したが、人検知部101がカメラ装置とは別体として設けられ、人検知部101により得られた人検知の情報がカメラ装置へ送信されてもよい。
例えば、各実施形態は、適宜組み合わされてもよい。
(本発明の一態様の概要)
本発明の一態様の画像処理システムは、撮像装置と、表示装置と、第1の領域における物体を検知する第1の検知部と、前記第1の領域とは異なる第2の領域における状態を検知する第2の検知部と、を備え、前記撮像装置は、前記第1の領域における画像を撮像する撮像部と、前記第1の検知部により物体が検知された検知期間に、前記第2の検知部により所定の状態が検知された場合、前記撮像部により撮像された撮像画像を前記表示装置へ送信する第1の通信部と、を備える画像処理システム。
この構成によれば、第1の検知部による物体検知及び第2の検知部による状態検知のいずれか一方のみが行われた場合、撮像画像の送信が行われない。例えば、第1の検知部による物体検知では、第2の領域への来訪者以外の人又は物体が検知される可能性があるが、この場合でも、来訪者不在の撮像画像を送信することを抑制できる。また、第1の検知部及び第2の検知部は検知精度が低い場合でも、複数の検知部により第2の領域への来訪者の検知精度を向上できる。従って、高精度の検知部を備えなくてもよく、第2の領域への来訪者の報知精度を容易に向上できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記表示装置が、前記撮像装置からの前記撮像画像を受信する第2の通信部と、前記第2の通信部により受信された撮像画像を表示する表示部と、を備える。
この構成によれば、第1の検知部による物体検知及び第2の検知部による状態検知のいずれか一方のみが行われた場合、撮像画像の表示が行われない。例えば、第1の検知部による物体検知では、第2の領域への来訪者以外の人又は物体が検知される可能性があるが、この場合でも、来訪者不在の撮像画像を表示することを抑制できる。また、撮像画像を受信すると表示するので、表示装置のユーザ(例えば居住者)が表示操作を行う必要がなく、ユーザの利便性を向上できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記第2の検知部が、音を検知し、前記第1の通信部が、前記検知期間に前記音が検知された場合、前記撮像画像を送信する。
この構成によれば、物体検知と音検知とを組み合わせて、第2の領域への来訪者の検知精度及び報知精度を容易に向上できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記第2の検知部により検知された音が、前記第1の領域に設置されたインターホン子機から前記第2の領域に設置されたインターホン親機へ通知された呼出情報に応じた呼出音であるか否かを認識する音認識部を備え、前記第1の通信部が、前記検知期間に前記呼出音が認識された場合、前記撮像画像を送信する。
この構成によれば、画像処理システムとインターホン装置とを連動させ、物体検知と呼出音検知とを組み合わせて、第2の領域への来訪者の検知精度及び報知精度を容易に向上できる。また、来訪者の可能性が高い呼出音を認識するので、来訪者の報知精度を一層向上できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記第1の領域と前記第2の領域とが所定の仕切り部を介して隣接し、前記第2の検知部が、前記仕切り部を介して伝搬される音を検知し、前記第1の通信部が、前記検知期間に前記音が検知された場合、前記撮像画像を送信する。
この構成によれば、例えばインターホン装置が設置されていない領域でも、物体検知と仕切り部を伝搬される音(例えば扉へのノックにより発生する音)の検知とを組み合わせて、第2の領域への来訪者の検知精度及び報知精度を容易に向上できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記第2の検知部が、前記第1の領域に設置されたインターホン子機から前記第2の領域に設置されたインターホン親機へ通知された呼出情報に応じた呼出音の鳴動に起因する振動を検知し、前記第1の通信部が、前記検知期間に前記振動が検知された場合、前記撮像画像を送信する。
この構成によれば、画像処理システムとインターホン装置とを連動させ、物体検知と呼出音検知とを組み合わせて、第2の領域への来訪者の検知精度及び報知精度を容易に向上できる。画像処理システムとインターホン装置とを連動させる操作は不要である。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記第1の領域と前記第2の領域とが所定の仕切り部を介して隣接し、前記第2の検知部が、前記仕切り部を介して伝搬される振動を検知し、前記第1の通信部が、前記検知期間に前記振動が検知された場合、前記撮像画像を送信する。
この構成によれば、例えばインターホン装置が設置されていない領域でも、物体検知と仕切り部を伝搬される振動(例えば扉へのノックにより発生する振動)の検知とを組み合わせて、第2の領域への来訪者の検知精度及び報知精度を容易に向上できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記表示装置が、前記第2の検知部を備え、前記第2の通信部が、前記第2の検知部により音が検知された場合、前記音が検知された旨を含む音検知情報を、前記撮像装置へ送信し、前記第1の通信部が、前記検知期間に前記音検知情報を受信した場合、前記撮像画像を送信する。
この構成によれば、画像処理システムを構成する装置数を削減でき、第2の領域では表示装置を設置すれば画像処理システムを利用でき、第2の領域における設置の容易性を向上できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記第2の検知部と、前記第2の検知部により音が検知された場合、前記音が検知された旨を含む音検知情報を、前記表示装置へ送信する第3の通信部と、を備える音検知装置を備え、前記第2の通信部が、前記音検知装置からの前記音検知情報を受信し、前記音検知情報を前記撮像装置へ送信し、前記第1の通信部が、前記検知期間に前記表示装置からの前記音検知情報を受信した場合、前記撮像画像を送信する。
この構成によれば、第2の領域における音を音検知装置が検知するので、表示装置による音の検知が困難な場合でも、第2の検知部による検知精度の低下を抑制できる。従って、来訪者の検知精度及び報知精度を容易に向上できる。また、撮像装置との通信は表示装置を介して行われるので、音検知装置の構成を簡素化でき、省電力化できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記第2の検知部と、前記第2の検知部により音が検知された場合、前記音が検知された旨を含む音検知情報を、前記撮像装置へ送信する第4の通信部と、を備える音検知装置を備え、前記第1の通信部が、前記検知期間に前記音検知装置からの前記音検知情報を受信した場合、前記音検知装置を介して、前記撮像画像を前記表示装置へ送信する。
この構成によれば、第2の領域における音を音検知装置が検知するので、表示装置による音の検知が困難な場合でも、第2の検知部による検知精度の低下を抑制できる。従って、来訪者の検知精度及び報知精度を容易に向上できる。また、撮像装置との通信は音検知装置を介して行われるので、表示装置の構成を簡素化でき、省電力化できる。従って、表示装置の増設が容易になる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記第2の検知部と、前記第2の検知部により振動が検知された場合、前記振動が検知された旨を含む振動検知情報を、前記表示装置へ送信する第5の通信部と、を備える振動検知装置を備え、前記第2の通信部が、前記振動検知装置からの前記振動検知情報を受信し、前記振動検知情報を前記撮像装置へ送信し、前記第1の通信部が、前記検知期間に前記表示装置からの前記振動検知情報を受信した場合、前記撮像画像を送信する。
この構成によれば、第2の領域における振動を振動検知装置が検知するので、表示装置による音の検知が困難な場合でも、第2の検知部による検知精度の低下を抑制できる。従って、来訪者の検知精度及び報知精度を容易に向上できる。また、撮像装置との通信は表示装置を介して行われるので、振動検知装置の構成を簡素化でき、省電力化できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記撮像装置が、前記第1の検知部を備える。
この構成によれば、画像処理システムを構成する装置数を削減でき、第1の領域では撮像装置を設置すれば画像処理システムを利用でき、第1の領域における設置の容易性を向上できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記表示装置が、前記第2の通信部により受信された前記撮像画像を録画する録画部を備える。
この構成によれば、例えば第2の領域に居住者がおらず、留守である場合でも、留守中の来訪者を容易に確認できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、前記第1の通信部が、間欠動作し、前記第2の通信部が、前記第1の通信部の間欠動作における動作タイミングにおいて、音が検知された旨を含む音検知情報を前記撮像装置へ送信する。
この構成によれば、撮像装置は、間欠動作する場合でも、高精度に音検知情報を受信できる。従って、来訪者の報知精度の向上と撮像装置の省電力化を両立できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、間欠動作し、前記検知期間を設定する検知期間設定部を備え、前記検知期間設定部が、間欠動作における第1の動作タイミングと前記第1の動作タイミングの直後の第2の動作タイミングとの間に、前記第1の検知部により物体が検知された場合、前記第2の動作タイミングにおいて前記検知期間を開始する。
この構成によれば、撮像装置が間欠動作し、間欠動作における休止タイミングにおいて物体検知された場合でも、迅速に検知期間を開始できる。従って、来訪者の報知精度の向上と撮像装置の省電力化を両立できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、間欠動作し、前記検知期間を設定する検知期間設定部を備え、前記検知期間設定部が、前記検知期間において、間欠動作における各動作タイミングにおいて連続して所定回数、前記第1の検知部により物体が検知されなかった場合、前記所定回数に到達した動作タイミングにおいて、前記検知期間を終了する。
この構成によれば、撮像装置が間欠動作し、第1の検知部による検知結果の信頼性が低い場合でも、この検知結果に応じて定められる検知期間の信頼性を向上できる。従って、来訪者の報知精度を向上できる。
また、本発明の一態様の画像処理システムは、撮像装置と、録画装置と、第1の領域における物体を検知する第1の検知部と、前記第1の領域とは異なる第2の領域における状態を検知する第2の検知部と、を備え、前記撮像装置は、前記第1の領域における画像を撮像する撮像部と、前記第1の検知部により物体が検知された場合、前記撮像部により撮像された撮像画像を送信する第1の通信部と、を備え、前記録画装置は、前記撮像装置からの前記撮像画像を受信する第2の通信部と、前記第2の通信部により受信された撮像画像を一時的に記録する画像記録部と、前記第2の検知部により所定の状態が検知された場合、前記画像記録部により記録された撮像画像を保存する画像保存部と、を備える。
この構成によれば、撮像画像の録画を2段階に分けることにより、録画装置は迅速に撮像画像を取得でき、来訪者を含む可能性の高い撮像画像を最終的に保存できる。従って、保存された画像の中から来訪者を検索することを容易化できる。
また、本発明の一態様の画像処理方法は、第1の検知部により、第1の領域における物体を検知するステップと、第2の検知部により、前記第1の領域とは異なる第2の領域における状態を検知するステップと、前記第1の領域における画像を撮像するステップと、前記第1の領域において物体が検知された検知期間に、前記第2の領域において所定の状態が検知された場合、前記撮像された撮像画像を撮像装置から表示装置へ送信するステップと、を有する。
この方法によれば、第1の領域における物体検知及び第2の領域における状態検知のいずれか一方のみが行われた場合、撮像画像の送信が行われない。例えば、第1の領域における物体検知では、第2の領域への来訪者以外の人又は物体が検知される可能性があるが、この場合でも、来訪者不在の撮像画像を送信することを抑制できる。また、第1の検知部及び第2の検知部は検知精度が低い場合でも、複数の検知部により第2の領域への来訪者の検知精度を向上できる。従って、高精度の検知部を備えなくてもよく、第2の領域への来訪者の報知精度を容易に向上できる。