JP6074478B1 - 人工巣脾の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蜜蜂が自然環境下で作った巣と同等の巣脾を熱可塑性樹脂の射出成形で製造する。【解決手段】六角柱状に形成されてなる基礎部2と、基礎部2の上端に基礎部2よりも径方向内方に縮径された六角柱状に形成されてなるコア部4と、基礎部2とコア部4との境界部分が段差状に形成されてなるステップ面6と、基礎部2の側面に、ステップ面から基礎部2の下端面にかけて形成されてなる帯状凹部8とを有してなる金型が配列されてなる可動側金型を、固定側金型に突き合わせてキャビティを形成すると共に、前記キャビティと帯状凹部8とが連通される型締め工程を有する人工巣脾の製造方法。【選択図】図3

Description

本発明は、蜜蜂の養蜂に用いられる養蜂具に備え付けて用いられる人工巣脾の製造方法及び、人工巣脾を製造するために用いられる金型に関する。
従来、蜜蜂の養蜂に用いられる養蜂具に備え付けて用いられる人工の蜜蜂の巣は、あらかじめ蜜蝋で形成された巣礎を巣枠に取り付けたものを、巣箱に鉛直に吊下げて製作されたものを使用していた。巣礎は、薄い板をプレス機によって圧印することにより六角形の枠を備えた浅い帯状凹部を多数形成することによって形成されたものであり、当該巣礎が吊下げられた巣箱の中で、働蜂が前記六角形の枠上に隔壁部を作って巣房を形成し、巣房が巣礎上全体に形成されることによって巣脾が完成する。蜂蜜は、当該巣房の中に蓄積される。
実用新案登録第3120954号
上記の人工の巣礎を用いた養蜂では、巣礎上に巣房を形成されて巣脾が完成するまでには2〜4週間の期間が必要であり、蜂蜜の蓄積は巣脾の完成後に開始されるため、溜まった蜂蜜を採取することができるまでには相当の期間が必要であった。このため、蜂蜜の生産効率が著しく低いことが問題であった。
しかし、蜜蜂が作る巣房の隔壁部の厚みは非常に薄いため、蜜蜂が自然環境下で作った巣脾と同等の巣脾を変形し易い蜜蝋を用いて人工的に製作することは困難であった。
そこで、上記課題を解決する手段として本発明に係る人工巣脾の製造方法は、熱可塑性樹脂を射出成形することによって人工巣脾を製造する製造方法であって、六角柱状に形成されてなる基礎部と、前記基礎部の上端に前記基礎部よりも径方向内方に縮径された六角柱状に形成されてなるコア部と、前記基礎部と前記コア部との境界部分が段差状に形成されてなるステップ面と、前記基礎部の側面に前記ステップ面から前記基礎部の下端面にかけて形成されてなる帯状凹部とを有してなる多数の金型が前記基礎部の側面が互いに当接するように配列されてなる可動側金型を、固定側金型に突き合わせることによって形成されたキャビティが、前記可動側金型と前記固定側金型との境界部分に形成される底板部、及び前記コア部の周面の間隙に形成される隔壁部によって構成されてなる第一のハニカム構造に形作られると共に、前記キャビティと前記帯状凹部とが連通される型締め工程を有することを特徴とする。
金型に帯状凹部が形成されてなることによって、型締め工程によってキャビティと帯状凹部とを連通させることができる。キャビティと連通された帯状凹部を通して、キャビティ内に存在していた空気を、金型の下端の外へ排出させることができるため、キャビティ内に樹脂を隙間なく充填させることができる。これにより、巣房に欠陥のない人工巣脾を製造することができる。
帯状凹部は、基礎部の側面のうち少なくとも1面に形成されてなる。帯状凹部は、基礎部の側面の全てに形成されてもよいが、3面について1面おきに形成されることが好ましい。帯状凹部が基礎部の側面のうち3面について1面おきに形成されることによって、帯状凹部が形成されていない面と帯状凹部が形成されてなる面とを互いに当接させてハニカム形状となるように前記金型を配列させた場合に、ハニカム形状を形成する全ての辺に均等に帯状凹部を配置させることができるからである。また帯状凹部は、経験的に基礎部の側面のうちの2面について1面間をあけて形成されても好ましく、これによっても巣房に欠陥のない人工巣脾を製造することができる。
前記帯状凹部は、基礎部の側面から10μm〜20μmの深さに掘られてなることが好ましい。帯状凹部の深さが10μmより浅いとキャビティに充填される樹脂によって追い出されようとする空気が帯状凹部内をうまく抜けず、脱気が不十分となるからである。一方、帯状凹部の深さが20μmより深いとキャビティに充填される樹脂が帯状凹部内にも侵入し、バリを形成してしまうからである。なお、帯状凹部は断面矩形の帯状に形成されてなることが好ましい。断面矩形であることによって帯状凹部の幅方向に渡って均一に脱気することができるからである。また、帯状凹部の幅は、基礎部の側面のうちの一面の幅の1/5から4/5の範囲内に定まる長さであることが好ましく、より好ましくは、1/3から2/3の範囲内に定まる長さである。
前記第一のハニカム構造を構成する底板部は、一辺100mm〜200mmを有する矩形に形成されてなることが好ましいが特に限定はされない。当該大きさの矩形であることによって、製造した人工巣脾の持ち運びが容易であるからである。
前記第一のハニカム構造は、六角形の開口を有する巣房が構成される一組の隔壁部のうち、対向する少なくとも一対の隔壁部は、前記巣房の底端中心から開口中心に向かう中心軸に対して互いの間隔が拡開するように傾斜して形成され、前記一対の隔壁部の傾斜の角度が、前記中心軸に対して開口を拡開する方向にそれぞれ0°20′〜0°40′の範囲であり、前記開口を形成する一辺から対辺までの距離が4.5mm〜6.0mmとなるように形成され、前記隔壁部の高さは2mm〜15mmとなるように形成され、前記隔壁部の厚さは0.15mm〜0.4mmとなるように形成されてなることが好ましい。巣房の構造がこのような条件であることで、離型時において、成形した人工巣脾の特に隔壁部部分の破損を防止することができる。このような隔壁部が拡開してなる第一のハニカム構造は、前記コア部の周面が、上端から下方に向かって拡径して形成されてなることによって形成することができる。
また前記第一のハニカム構造は、前記隔壁部が底板部に垂直な面に対して0°より大きく10°以下の範囲の傾斜角度に形成されてなることが好ましい。巣房が前記傾斜角度を有することで、蜜蜂が巣房内に溜めた蜂蜜が巣房外へこぼれ落ちる量を抑制することができるからである。このように巣房が傾斜してなる第一のハニカム構造は、前記ステップ面が、前記六角柱状に形成された基礎部の一の稜線から、当該一の稜線の対角にある他の稜線に向かって上方に傾斜されてなることによって形成することができる。
また、前記型締め工程によって、前記キャビティが、前記第一のハニカム構造に加えて、前記固定側金型のキャビティ面に凹状に形成されたハニカム状の巣礎壁部から構成されてなる第二のハニカム構造を有しても好ましい。また、六角形の巣礎開口を形成する一組の前記巣礎壁部の一辺から対辺までの距離が4.5mm〜6.0mmとなるように形成され、前記巣礎壁部の高さは1mm〜2mmとなるように形成され、前記巣礎壁部の厚さは0.15mm〜0.4mmとなるように形成されてなることが好ましい。
さらに、前記熱可塑性樹脂中には、熱可塑性樹脂に対して0.3〜2重量%の蜜蝋が添加されてなることとしてもよい。前記蜜蝋を熱可塑性樹脂中に添加させることによって、成形された人工巣脾の離型を容易とする効果が得られる。すなわち、本発明において、熱可塑性樹脂中に蜜蝋が添加されていない場合、人工巣脾は、シリコーン離型剤を用いなければ破損させることなく離型させることが困難であるのに対し、前記蜜蝋を添加することによって、シリコーン離型剤を用いなくても人工巣脾を破損させることなく金型から離型することが可能となる。
なお、熱可塑性樹脂中に添加される蜜蝋が0.3重量%より少ないと、人工巣脾を離型させる効果が得られず、一方、2重量%より多いと、成形された人工巣脾の強度が弱くなり、離型時の破損や成形後の巣房の形状不良が生じるという問題が生じる。
また、前記熱可塑性樹脂は、ポリ乳酸樹脂、若しくはポリプロピレンであることが好ましい。さらに本発明は、前記熱可塑性樹脂にN若しくはCOからなる超臨界流体を、溶融した熱可塑性樹脂中に攪拌混合することによって生成されてなる混合樹脂であることを特徴とするものであってもよい。
溶融した熱可塑性樹脂中に、N若しくはCOからなる超臨界流体を攪拌混合して混合樹脂とすることで、シリンダーからキャビティ内に射出された混合樹脂がキャビティを充填するまでにおける流動性を、超臨界流体を含まない熱可塑性樹脂と比較して高めることができ、互いに密となるように配列されてハニカム構造を形成するキャビティ内の全体に対して、混合樹脂を滞留させることなく流し込むことができる。
混合樹脂中に含まれるNの濃度は、混合樹脂100重量%に対して0.1重量%〜1.0重量%であることが好ましい。Nの濃度を0.1重量%〜1.0重量%とすることで、Nが含まれていない混合樹脂を本出願に係るキャビティに注入するために必要な射出圧力に比べて、80%〜90%の射出圧力で注入させることができる。
混合樹脂中に含まれるCOの濃度は、混合樹脂100重量%に対して0.1重量%〜5.0重量%であることが好ましい。COの濃度を0.1重量%〜5.0重量%とすることで、COが含まれていない混合樹脂を本出願に係るキャビティに注入するために必要な射出圧力に比べて、80%〜90%の射出圧力で注入させることができる。
本発明によれば、蜜蜂が自然環境下で作った巣と同等の構造を備える巣脾を人工的に製造することができ、蜜蜂に自然環境下での巣と認識させて蜂蜜を貯留させることができる。
金型1の(a)平面図、(b)正面図、(c)左側面図を示す図である。 金型1の拡大平面図を示す図である。 基礎部2の側面が互いに当接するように配列された金型1の一部の様子を示す斜視図である。 可動側受板11の一部を拡大して平面方向から見た図である。 可動側受板11の一部を拡大して見た斜視図である。 可動側金型21を固定側金型22に当接させて型締め工程を行った状態を示す部分拡大断面図である。 キャビティ17の一部を拡大して示す断面図である。 人工巣脾25の斜視図である。 人工巣脾25のA−A断面図である。 人工巣脾25のB−B断面図である。 巣枠片42の正面図である。 人工巣脾25を取り付けた巣枠片42を2個連結して形成した巣枠50の全体を示す斜視図である。 巣箱51に巣枠50を吊下げた様子を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態を、図を参照しながら詳しく説明する。
図1によれば、本発明に用いられる金型1は平面視が正六角形の六角柱状に形成されてなる。金型1の下部は、六角柱を構成する六面の側面3を有してなる六角柱状の基礎部2である。基礎部2の上端から上方に向かって同じく六面の側面からなる周面(隔壁面5)によって形成される六角柱状に形成されてなるコア部4が設けられてなる。コア部4は、基礎部2を同心として径方向内方に縮径された形状を有する。
基礎部2とコア部4との境界部分には段差状のステップ面6が形成されてなり、ステップ面6はコア部4の周囲を取り巻いて形成されてなる。本実施の形態において、ステップ面6は、図1の(b)正面図において一の稜線14aから、当該一の稜線14aの対角にある稜線14bに向かうX方向に向かって、水平に対して上方に角度α1の傾斜面を形成してなる。
基礎部2の側面3には、ステップ面6から基礎部2の下端面7にかけて形成されてなる帯状凹部8が形成される。本実施の形態において帯状凹部8は、側面3に対して垂直な側壁9、9を備えた断面矩形の帯状となる窪みに形成されてなる。帯状凹部8の深さは、基礎部2の側面3から金型1の軸中心に向かって10μm〜20μmの深さである。また帯状凹部8は、基礎部2を構成する六面の側面3のうち、一面おきに三面について形成されてなる。
図3及び図4に示すように、多数の金型1を可動側受板11上において側面3同士が当接するようにハニカム状に配列させる。なお、金型1はそれぞれ可動側受板11上で固定されてなる。金型1の固定は、ネジを用いて行うがこれに限定されない。ネジを用いる場合、それぞれの金型1の下端面7の軸中心から前記下端面7に対して鉛直方向に向かって設けられた図示しないネジ穴を、可動側受板11上の金型1の配列位置に対応して配設され、可動側受板11の上面に対して鉛直方向に設けられた図示しないネジ軸に螺合させる。
ここで、可動側受板11は、図5に示すように、X方向と一致する方向に向かって段差が上がる階段状に形成されてなる。前記段差によって可動側受板11には棚面12と段差面13が形成されてなり、金型1は、ステップ面6が最も高くなる位置と対応する位置に形成されてなる他の稜線14bを、図4に示すように、前記段差面13に当接させて配列される。可動側受板11は、ステップ面6の傾斜角度α1と同一角度である角度α2となるように段差が形成されてなる。これにより、各棚面12に配列された多数の金型1からなるステップ面6を、傾斜角度α1となる一の傾斜面に形成することができる。
ステップ面6が角度α1の傾斜を有することによって、成形した人工巣脾の巣房を水平方向に対して角度α1上方に傾斜させて成形することができ、蜜蜂が巣房内に溜めた蜂蜜が巣房外へこぼれ落ちる量を抑制することができる。ここで、α1は0°より大きく10°以下の範囲であることが好ましい。本実施の形態においては、α1=α2=4°とした。
コア部4のコア天頂面10は、図1に示すようにひし形に形成された3つの平坦面が頂点からそれぞれ3方向に斜め上方に向かって配置された形状に形成されてなる。コア天頂面10は人工巣脾の巣房の底面を形成する。
可動側受板11の棚面12には、図4及び図5に示すように、段差面13と平行に脱気溝15が設けられてなる。また、脱気溝15には、段差面13と直角方向に複数の枝溝部16が間隔をあけて形成されてなる。脱気溝15及び枝溝部16には、後に説明するように、帯状凹部8を通ってきたキャビティ17内の空気を効果的に排気する機能を有する。
金型1が取り付けられた可動側受板11は、図6に示すように可動側取付板18上に固定される。可動側取付板18はガイドピン19を備え、スペーサブロック20にガイドピン19を挿し入れることで可動側取付板18とスペーサブロック20とを固定させる。金型1を取り付けた可動側受板11、可動側取付板18、及びスペーサブロック20は可動側金型21を構成する。
可動側金型21を固定側金型22に突き合わせる型締め工程を行うと、図6に示すように内部にキャビティ17が形成される。
キャビティ17は、図7に示すように、可動側金型21におけるコア部4のコア天頂面10、隔壁面5、及びステップ面6に沿って形成された空間によって構成されてなる第一のハニカム構造17aと、固定側金型22における巣礎底面23、及び巣礎壁部24に沿って形成された空間によって構成されてなる第二のハニカム構造17bとから形成されてなり、キャビティ17全体として人工巣脾25の形状に形成されてなる。ここで巣礎壁部24は、固定側金型22のキャビティ面を切削によって凹状に形成されてなる。
第一のハニカム構造17aは、可動側金型21と固定側金型22との境界部分に形成される底板部26a、及び前記コア部4の周面の間隙に形成される隔壁部36によって構成され、巣脾構造39を形成する。
また、第二のハニカム構造17bが巣礎底面23、及び巣礎壁部24を有することによって、成形された人工巣脾25の底板部26bの裏面側に巣房基礎27をハニカム状に配列させた巣礎構造28を形成させることができる。キャビティ17から成形された人工巣脾25は、巣礎構造28を底板部26bの裏面側に備えることで、蜜蜂が巣礎壁部29を延長させて巣房に成長させ、人工巣脾25の裏面においても蜂蜜を溜めることが期待できる。なお、図7における破線は固定側金型22の奥行方向に形成されてなる巣礎壁部24の頂端30を示す。
前記型締め工程後、スプールブッシュ31に当接されたシリンダーノズル32から溶融された熱可塑性樹脂がスプール33を通ってキャビティ17内に射出される。
本実施例において、成形に用いられる樹脂は、溶融したポリ乳酸樹脂に、Nからなる超臨界流体を攪拌混合することによって生成されてなるポリ乳酸混合樹脂を用いた。
前記ポリ乳酸混合樹脂を射出する条件としては、シリンダー温度を170℃〜210℃、金型温度を10℃〜50℃とし、射出圧力を90MPa〜95MPaであることが好ましい。また、射出速度は200mm/secであることが好ましい。シリンダーノズル32から射出されたポリ乳酸混合樹脂をキャビティ17に充填させた後、前記ポリ乳酸混合樹脂を冷却して固化させる冷却工程と、前記固定側金型22から、前記可動側金型21を離隔させる金型分離工程と、前記可動側金型内部から出没自在に設けられたエジェクタピン34の基端を固定してなるエジェクタプレート35aを、エジェクタロッド35bの押し出し動作によってエジェクタピン34と共に押し出すことで、成形品を前記可動側金型21から離型する離型工程を経て人工巣脾25を製造する。
ここで、前記コア部4は、上端から下方に向かって側面が拡径して形成されてなり、隔壁面5は、図7に示すようにコア部4の中心軸と平行な垂直線Vに対して角度βの傾斜角度を有してなる。隔壁面5が前記傾斜角度を有することにより、前記離型工程において成形された人工巣脾25を欠損させずに離型する効果を高めることができる。
また、キャビティ17はステップ面6において帯状凹部8と連通してなり、シリンダーノズル21から射出されたポリ乳酸混合樹脂によって押し出された空気を帯状凹部8からキャビティ17の外へ排気させることができる。排気された空気は脱気溝15及び枝溝部16を通って、金型外へ放出させることができる。また、帯状凹部8の深さを10μm〜20μmとすることで、排気を行いつつ、充填されたポリ乳酸混合樹脂が帯状凹部8の内部へ進入することを防止することができ、帯状凹部8へポリ乳酸混合樹脂が進入して固化することによるバリの発生を防ぐことができる。
図8には金型から離型された人工巣脾25を正面側から見た斜視図を示す。人工巣脾25は、底板部26bの正面側にハニカム状に形成されてなる六面の隔壁部37を有する巣房38を有する巣脾構造39が成形されてなる。また、図9、図10に示すように、前記底板部26bの裏面側にハニカム状に形成されてなる六面の巣礎壁部29を有する巣房基礎27を有する巣礎構造28が成形されてなる。
前記六面の隔壁部37のうち、対向する隔壁部37は、巣房38の底端中心から開口中心に向かう中心軸に対して互いの間隔が拡開するように傾斜して形成され、前記一対の隔壁部37の傾斜の角度が、前記中心軸に対して開口40を拡開する方向にそれぞれβ=0°20′〜0°40′の範囲であることが好ましく、本実施の形態においてはβ=0°30′とした。図9においてβは前記中心軸に平行な垂直線Vに対する角度として示される。
開口40を形成する一辺から対辺までの距離が4.5mm〜6.0mmとなるように形成され、隔壁部37の高さは2mm〜15mmとなるように形成され、隔壁部37の厚さは0.15mm〜0.4mmとなるように形成されてなることが好ましい。
一方、巣房基礎27は、巣礎開口41を形成する一辺から対辺までの距離が4.5mm〜6.0mmとなるように形成され、前記巣礎壁部29の高さは1mm〜2mmとなるように形成され、前記巣礎壁部29の厚さは0.15mm〜0.4mmとなるように形成されてなることが好ましい。
巣房38は、図10に示すように、上向きに角度α1傾斜して形成されている。本実施の形態においては、底板部26bに垂直な面Wに対する当該傾斜の角度α1は4°である。なお、面Wは底板部26bの表面形状を考慮せず、底板部26bの厚み中心と平行な面に対して垂直であるとする。
成形された人工巣脾25は、図11に示すようなポリ乳酸樹脂からなる巣枠片42の取付部43に取り付けられて使用することが好ましい。巣枠片42は、上枠44、側枠45、及び下枠46が三方に設けられ、その内側に人工巣脾25を取り付ける取付部43が形成されている。側枠45の対辺には枠体は形成されていない。本実施形態において、取付部43は高さ方向に約200mm、左右方向に約200mmの大きさを有している。取付部43の表面は4つの区画に分割されており、底板部26bが高さ方向に約100mm、左右方向に約100mmの大きさに成形された人工巣脾25を各区画に固定することができる。巣枠片42には4枚の人工巣脾25が取り付けられる。
なお人工巣脾25を、底板部26bが高さ方向に約200mm、左右方向に約200mmの大きさに成形し、巣枠片42に1枚の人工巣脾25を取り付けることとしてもよい。これによれば、一辺100mmの人工巣脾25を取り付けるよりも取付作業を簡略化することができる。
巣枠片42の一側辺には枠が設けられておらず上枠44及び下枠46の一端にはそれぞれ懸架部47、48が形成されている。これにより、人工巣脾25を取り付けた巣枠片42を二枚準備し、懸架部47同士、懸架部48同士を連結することで、図12に示すような人工巣脾25が連続して合計8枚取り付けられた巣枠50を形成することができる。
上枠44の他端には係止片49が水平方向に突設されており、巣枠50を形成すると係止片49が巣枠50の上辺の両端に形成される。このような構成により、巣枠50を図13に示すように巣箱51の外縁部に複数係止して吊下げ、蓋52を閉めることで養蜂を行うことができるものである。
巣枠片42をポリ乳酸で形成することにより、蜂蜜を採取して使用済となった巣枠片42と人工巣脾25をそのまま土中に埋設して廃棄することができ、廃棄作業にも労力がかからない。
1 金型
2 基礎部
4 コア部
5 隔壁面
6 ステップ
8 帯状凹部
11 可動側受板
12 棚面
13 段差面
15 脱気溝
17 キャビティ
21 可動側金型
22 固定側金型
25 人工巣脾
26a 底板部
26b 底板部
36 隔壁部
37 隔壁部
38 巣房
39 巣脾構造

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂を射出成形することによって人工巣脾を製造する製造方法であって、
    六角柱状に形成されてなる基礎部と、前記基礎部の上端に前記基礎部よりも径方向内方に縮径された六角柱状に形成されてなるコア部と、前記基礎部と前記コア部との境界部分が段差状に形成されてなるステップ面と、前記基礎部の側面のうち3面若しくは2面について1面おきに形成され、断面形状が前記側面から10μm〜20μmの深さ及び前記側面のうちの一面の幅の1/5から4/5の範囲内に定まる幅を有する矩形に形成され、さらに前記ステップ面から前記基礎部の下端面にかけて形成されてなる帯状凹部とを有してなる多数の金型が前記基礎部の側面が互いに当接するように配列されてなる可動側金型を、固定側金型に突き合わせることによって形成されたキャビティが、前記可動側金型と前記固定側金型との境界部分に形成される底板部、及び前記コア部の周面の間隙に形成される隔壁部によって構成されてなる第一のハニカム構造に形作られ、
    前記第一のハニカム構造は、
    六角形の開口を有する巣房が構成される一組の隔壁部のうち、対向する少なくとも一対の隔壁部は、巣房の底端中心から開口中心に向かう中心軸に対して互いの間隔が拡開するように傾斜して形成され、
    前記一対の隔壁部の傾斜の角度が、前記中心軸に対して開口を拡開する方向にそれぞれ0°20′〜0°40′の範囲であり、
    前記開口を形成する一辺から対辺までの距離が4.5mm〜6.0mmとなるように形成され、
    前記隔壁部の高さは2mm〜15mmとなるように形成され、
    前記隔壁部の厚さは0.15mm〜0.4mmとなるように形成されてなると共に、前記キャビティと前記帯状凹部とが連通される型締め工程を有する
    ことを特徴とする人工巣脾の製造方法。
  2. 前記第一のハニカム構造は、
    前記隔壁部が前記底板部に垂直な面に対して0°より大きく10°以下の範囲の傾斜角度に形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の人工巣脾の製造方法。
  3. 前記型締め工程によって、
    前記キャビティが、前記第一のハニカム構造に加えて、前記固定側金型のキャビティ面に凹状に形成されたハニカム状の巣礎壁部から構成されてなる第二のハニカム構造を有し、
    前記第二のハニカム構造は、
    六角形の巣礎開口を形成する一組の前記巣礎壁部の一辺から対辺までの距離が4.5mm〜6.0mmとなるように形成され、
    前記巣礎壁部の高さは1mm〜2mmとなるように形成され、
    前記巣礎壁部の厚さは0.15mm〜0.4mmとなるように形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1若しくは2に記載の人工巣脾の製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂中には、熱可塑性樹脂に対して0.3〜2重量%の蜜蝋が添加されてなる
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の人工巣脾の製造方法。
  5. 前記熱可塑性樹脂はポリ乳酸樹脂である
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の人工巣脾の製造方法。
  6. 前記熱可塑性樹脂は、N若しくはCOからなる超臨界流体を、溶融した熱可塑性樹脂中に攪拌混合することによって生成されてなる混合樹脂である
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の人工巣脾の製造方法。
JP2015205769A 2015-10-19 2015-10-19 人工巣脾の製造方法 Active JP6074478B1 (ja)

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