以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施の形態毎に説明する。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施形態1にかかる管楽器の音孔用補助パッド100の斜視図である。図2は、図1に示した管楽器の音孔用補助パッド100の平面図である。図3は、図1に示した管楽器の音孔用補助パッド100の正面図である。図4は、図2に示した管楽器の音孔用補助パッド100のA−A断面図である。図5は、図2に示した管楽器の音孔用補助パッド100の右側面図である。図6は、図2に示した管楽器の音孔用補助パッド100のB−B断面図である。図7は、図2に示した管楽器の音孔用補助パッド100の底面図である。
図1に示すように、この管楽器の音孔用補助パッド100は、楕円形のシリコンパッド2と、シリコンパッド2の中央に設けられた孔である開口1を主に有する。シリコンパッド2はシート状のシリコン素材からなる。開口1の直径は、管楽器の音孔の直径と略同じである。開口1の直径は音孔の直径と同じ直径のものが最適であるが、音孔に対し1ミリメートルから数ミリメートル大きいものを用いても良い。音孔の直径は、楽器によって、また、音孔の位置によって少しずつ違うので、様々な直径の開口1を備えた管楽器の音孔用補助パッド100を準備しておき、最適のサイズのものを選択できるようにしておくと良い。
図2に示すように、シリコンパッド2の形状は横長の楕円形状であって、シリコンパッド2の長手方向は、開口1の直径の長さよりも長くなっている。シリコンパッド2の長手方向の長さは、管楽器の外周に沿って貼付されるので、短すぎると、シリコンパッド2が管楽器から剥がれやすくなる。シリコンパッド2の長手方向の長さは、開口1の直径の2倍から6倍の長さが適しており、約4倍から5倍程度の長さが最も適している。
図3に示すように、管楽器の音孔用補助パッド100は、薄いシート状のシリコン素材からなる。管楽器の音孔用補助パッド100の厚みは、0.5ミリメートルから5ミリメートルの間が良く、最適な厚みは1ミリメートルから3ミリメートルである。薄すぎると、破れやすかったり、指で音孔を押さえる際に、指と音孔の間に空気漏れが生じたりして、安定した音程や綺麗な音質を確保できない。厚すぎても、演奏中に違和感を生じたり、音程に影響が出るので、指の細さや力の弱さをサポートし得る、程よい厚みのものを、個々の好みと使用する楽器に合わせて選択すると良い。
図4に示すように、管楽器の音孔用補助パッド100の中央には、管楽器の音孔の直径と略同じ直径の孔である開口1が設けられている。管楽器の音孔用補助パッド100は、両端にいくほど薄くなっており、開口1の周辺は、両端に比べて厚くなっている。両端にいくほど薄くなっているのは、中部管33に貼りつけたときに、中部管33の円形の外周にフィットして貼りつきやすくするためであり、指等にひっかかって、端から剥がれてくるのを予防するためでもある。
図5に示すように、管楽器の音孔用補助パッド100は、側面視、薄いシート形状となっており、厚みは上端から下端まで、略均一の厚みである。管楽器の音孔用補助パッド100は、横長の楕円形状である。上下に隣接する音孔に貼る管楽器の音孔用補助パッド100と互いに干渉しあわないよう、縦方向は短くなっている。
図6に示すように、管楽器の音孔用補助パッド100の中央には、管楽器の音孔と略同じ直径の孔である開口1が設けられている。実施例1の管楽器の音孔用補助パッド100では、パッドの上端、開口1の近傍及びパッドの下端すべて同じ厚みとなっている。また、管楽器の音孔用補助パッド100の上面は、シボ河加工されている。管楽器の音孔用補助パッド100をリコーダーに貼付して演奏する際、指で押さえたり離したりという動作を繰り返すことになるが、管楽器の音孔用補助パッド100の上面がシボ加工されていることで、指の汗や皮脂で指がすべることを予防できる。また、管楽器の音孔用補助パッド100は、薄いシート形状のシリコン素材であるが、上面がシボ加工されていることで、製造の際、型から外しやすいというメリットもある。
図7に示すように、管楽器の音孔用補助パッド100の底面は、管楽器の滑らかな表面にぴったり貼りつくよう、シリコンパッド2の底面は鏡面加工され滑らかになっている。管楽器の音孔用補助パッド100は、粘着剤やテープ等を使用することなく、指で押圧するだけで中部管33にしっかりと貼りつけることができ、繰り返し使えて、経済的である。また、粘着剤やテープが中部管33に残ることがないので楽器を傷つけることもない。
次に、図8から図10を示しながら、実施例1の管楽器の音孔用補助パッド100の使用方法について説明する。
図8は、図1に示した管楽器の音孔用補助パッド100をリコーダーに装着した状態を示す参考図である。図9は、図1に示した管楽器の音孔用補助パッド100をリコーダーに装着した状態を示す参考図である。図10は、(a)は、図9に示した参考図のC部拡大図であり、図10(b)は、図9の参考断面図である。
図8に示すように、リコーダーは、リードを使用せずに音を鳴らす無簧式(ノンリード)の縦笛式の管楽器であり、最上部に唄口31、その下部に頭部管32、中部管33及び足部管34が設けられている。中空の管体である中部管33には、長手方向に、略一直線上に複数孔が設けられ、音孔35a〜35gとなっている。音孔35aから35gは、中部管33の表面から内外に亘って貫通した孔である。最下部の音孔35g及び下から二番目の位置にある音孔35fは、中部管33の表面に逆ドーム形状の窪みを形成し、窪みの中に2つの孔が設けられたダブルホールの形態となっている。
リコーダーは、音孔35aから35gを指で塞ぐことによって音を出すが、正確な音程で綺麗な音を出すには、音孔にしっかりと指を密着させ音孔と指との間に隙間ができないようにすることが必要である。しかし、指が細かったり、押さえる力が弱い子供や高齢者、また、演奏に不慣れな初心者は、空気漏れしないよう、しっかりと音孔を指で塞ぐことが難しいものである。
そこで、本発明の管楽器の音孔用補助パッド100を音孔35aから35eに貼付すると、指が細かったり、指の力が弱くても、確実に、空気漏れなく音孔を塞ぐことができ、容易に、安定した音程と音質を得ることができる。
管楽器の音孔用補助パッド100の使用方法について、まず最初に、リコーダーの中部管33に設けられた音孔35aから35eに、それぞれサイズのあった管楽器の音孔用補助パッド100を、音孔の数と同じ枚数分、準備する。サイズのあわせかたについて、音孔の直径と略同じ直径の開口1が設けられている管楽器の音孔用補助パッド100を選ぶと良い。音孔の大きさは、楽器によって、また、音孔の位置によって、すこしずつ違うので、管楽器の音孔用補助パッド100は、様々なサイズのものを用意しておき、適時、サイズのあったものを選択し使用するようにすると良い。
それから、図9に示すように、音孔の直径と略同じ直径の開口1を備えた管楽器の音孔用補助パッド100を、音孔と開口1がぴったりとあわさるようにして中部管33に貼り付ける。管楽器の音孔用補助パッド100の両端は、中部管33の側面まで達するので、管楽器の音孔用補助パッド100を、しっかりと中部管33の外周に沿って貼りつけるように、指で上から押さえて、しっかりと中部管33に密着させる。管楽器の音孔用補助パッド100はシリコン素材で、底面が滑らかな鏡面加工となっているので、中部管33の滑らかな表面に載置し上から指で圧着することによって、ぴったりと貼りつけ固定することができる。
音孔35aから35eまで、それぞれ、管楽器の音孔用補助パッド100を貼り付けたら、あとは、リコーダーを通常どおりの持ち方で支え、指で所定の音孔を塞いで音程をつけて演奏する。指で管楽器の音孔用補助パッド100の上から音孔を塞ぐように押圧すると、弾力性のあるシリコン素材からなる管楽器の音孔用補助パッド100は、押圧によって、柔らかく潰れるように変形し、指と音孔との間隙の隙間を塞いで空気の漏れを防ぐので、リコーダーから、安定した音程と音質を得ることができる。
また、リコーダーを演奏する際、管楽器の音孔用補助パッド100を貼り付けない状態で指を音孔に押圧する動作を行うと、空気漏れを生じないよう、しっかりと音孔を塞がなければならず、強く指を押し付ける必要がある。中部管33は、硬質の素材からなるため、長時間、指を強く音孔に押し付ける動作を繰り返していると指が痛くなる。そのため、子供の場合、練習を嫌がるようになったり、リコーダーの演奏に対して苦手意識が生じてしまうことも多い。管楽器の音孔用補助パッド100を使用して演奏するようにすれば、指が直接音孔に触れず、管楽器の音孔用補助パッドの柔らかいシリコン素材に触れるので、指が痛くなることがなく、練習に苦痛が伴わない。子供も練習を嫌がらず、容易に演奏できるようになる。
さらに、リコーダーを演奏する際は、リコーダーを縦に構え、上端の唄口31を口にあて、息を吹き込んで演奏するが、演奏中は、中部管33の表面に設けられた音孔35aから35gは目視することができない。管楽器の音孔用補助パッド100を使用すると、音孔の周辺は、管楽器の音孔用補助パッド100のシリコン素材によって指の触覚で確認することができ、音孔の位置が把握しやすく、運指が容易に的確に行うことができる。
図10(a)に示すように、管楽器の音孔用補助パッド100の両端は、リコーダーの中部管33の側面まで届いている。管楽器の音孔用補助パッド100は、横長の楕円形状であるため中部管33の外周に沿って、しっかりと貼りつけることができる。また、管楽器の音孔用補助パッドはシリコン素材で底面が鏡面加工されているので、図10(b)に示すように、ツルツルした中部管33の表面に吸い付くように貼りついて位置ずれすることがなく、リコーダーの演奏中、指を押さえたり離したりする動作を繰り返しても、管楽器の音孔用補助パッド100が剥がれることがなく、安定した音程と良い音質を得ることができる。
(実施の形態2)
次に、図11から図16を示しながら、実施の形態2の管楽器の音孔用補助パッド200について説明する。
図11は、この発明の実施形態2にかかる管楽器の音孔用補助パッド200の斜視図である。図12は、図11に示した管楽器の音孔用補助パッド200の平面図である。図13は、図12に示した管楽器の音孔用補助パッド200のD−D断面図である。図14は、図12に示した管楽器の音孔用補助パッド200のE−E断面図である。図15は、図12に示した管楽器の音孔用補助パッド200のF−F断面図である。図16は、図12に示した管楽器の音孔用補助パッド200のG−G断面図である。
実施の形態2の管楽器の音孔用補助パッド200は、リコーダーの音孔のうち、最下部の音孔及び下から二番目の位置にある音孔、すなわち、ダブルホールの音孔に使用するためのものである。
図11に示すように、この管楽器の音孔用補助パッド200は、楕円形のシートからなるシリコンパッド2と、シリコンパッド2の中央に設けられた孔である2つの開口1を主に有する。シリコンパッド2はシリコン素材からなる。開口1の直径は、管楽器の最下部の音孔と下から二番目の位置にあるダブルホールの音孔の直径と略同じである。
図12に示すように、シリコンパッド2の形状は横長の楕円形形状であって、長手方向の直径は、開口1の直径よりも長くなっている。シリコンパッド2の長手方向は、管楽器の外周に沿って貼付されるので、長手方向の長さが短すぎると、シリコンパッド2が管楽器から剥がれやすくなる。シリコンパッド2の長手方向の長さは、開口1の直径の2倍から6倍の長さが適しており、約4倍から5倍程度の長さが最も適している。
図13に示すように、管楽器の音孔用補助パッド200は、中央部分が薄く、円形状に凹んでおりパッド中央部凹み25となっている。リコーダーの最下部の音孔35gと下から二番目の位置にある音孔35fは、中部管33に円形のくぼみを設け、その中に2つの孔を設けたダブルホール式となっている。中央部分に厚みのあるパッド中央部凹み25が設けられていることによって、演奏の際、管楽器の音孔用補助パッド200の上から指を押圧すると、薄く伸縮性のあるパッド中央部凹み25が伸びて、音孔35g及び35fの円形のくぼみにフィットする構造となっている。
管楽器の音孔用補助パッド200は、薄いシート状のシリコン素材からなる。管楽器の音孔用補助パッド200の外側の厚みは、0.5ミリメートルから5ミリメートルの間が良く、最適な厚みは1ミリメートルから3ミリメートルである。薄すぎると、破れやすかったり、指で音孔を押さえる際に、指と音孔の間に空気漏れが生じたりして、十分な使用効果を発揮できないが、厚すぎても、演奏中に違和感を生じ、音程に影響が出るので、指の細さや力の弱さをサポートし得る、程よい厚みのものを、個々の好みと合わせて選択すると良い。音孔用補助パッド200の中央部分、パッド中央部凹み25は、外側より薄くなっている。パッド中央部凹み25の中央付近の厚みは、管楽器の音孔用補助パッド200の上縁または下縁の6分の1から3分の2程度の厚みが良く、2分の1から3分の1前後の厚みが最適である。
図14に示すように、管楽器の音孔用補助パッド200の中央にあるパッド中央部凹み25は、その上表面がドーム形状を逆にしたような形状に凹みが形成されており、外側に比して薄い構造となっている。そして、そのパッド中央部凹み25の中には、開口1が2つ設けられている。開口1の2つの孔は、管楽器のダブルホールのそれぞれの音孔の直径と略同じ直径の孔となっている。また、管楽器の音孔用補助パッド200は、左右方向、すなわち、音孔に貼ったときリコーダー筒の外周方向が垂直方向に比して長くなっている。外周方向に長いのは、中部管33に貼りつけたときに、中部管33の円形の外周にフィットさせ貼りつきやすくするためであり、しっかり貼りつくことで指等にひっかかって、端から剥がれてくるのを予防するためである。
図15に示すように、管楽器の音孔用補助パッド200は、側面視、薄いシート形状で、上端と下端は厚く、中心部分は薄くなっている。管楽器の音孔用補助パッド200は、横長の楕円形状である。上下に隣接する音孔に貼る管楽器の音孔用補助パッド200と互いに干渉しあわないよう、縦方向は短くなっている。
図16に示すように、管楽器の音孔用補助パッド200の中央には、管楽器の最下部の音孔及び下から二番目の一にある音孔の、それぞれのダブルホールの孔の直径と略同じ直径の孔である開口1が設けられている。実施例2の管楽器の音孔用補助パッド200では、パッドの上端とパッドの下端が厚く、中央は薄くなっている。また、管楽器の音孔用補助パッド200の表面は、シボ面となっている。管楽器の音孔用補助パッド200をリコーダーに貼付して演奏する際、指で押さえたり離したりという動作を繰り返すことになるが、管楽器の音孔用補助パッド200の表面がシボ加工されていることで、指の汗や皮脂で指がすべることを予防できる。また、管楽器の音孔用補助パッド200は、薄いシート形状のシリコン素材であるが、上面がシボ加工されていることで、製造の際、型から外しやすいというメリットもある。
管楽器の音孔用補助パッド200の裏面は、管楽器の滑らかな表面にぴったり貼りつくよう、鏡面加工され滑らかになっている。管楽器の音孔用補助パッド200は、粘着剤やテープ等を使用することなく、指で押圧するだけで中部管33にしっかりと貼りつけることができ、繰り返し使えて、経済的である。また、粘着剤やテープが中部管33に残ることがないので楽器を傷つけることもない。
次に、図17から図19を示しながら、実施の形態2の管楽器の音孔用補助パッド200の使用方法について説明する。図17は、管楽器の音孔用補助パッド100及び200をリコーダーに装着した状態を示す参考図である。図18は、管楽器の音孔用補助パッド100及び200をリコーダーに装着した状態を示す参考図である。図19は、図18に示した参考図のH部拡大図であり、(b)は、参考断面図、(c)は、音孔を指で押さえた状態での参考断面図である。
リコーダーは、リードを使用せずに音を鳴らす無簧式(ノンリード)の縦笛式の管楽器であり、最上部に唄口31、その下部に頭部管32、中部管33及び足部管34が設けられている。中空の管体である中部管33には、長手方向に、略一直線上に複数孔が設けられ、音孔35a〜35gとなっている。音孔35aから35gは、中部管33の表面から内外に亘って貫通した孔である。最下部の音孔35g及び下から二番目の位置にある音孔35fは、中部管33の表面に逆ドーム形状の窪みを形成し、窪みの中に2つの孔が設けられたダブルホールの形態となっている。
リコーダーは、音孔35aから35gを指で塞ぐことによって音を出すが、正確な音程で綺麗な音を出すには、音孔にしっかりと指を密着させ音孔と指との間に隙間ができないようにすることが必要である。そして、リコーダー演奏において、一番難しいのは、最下部の音孔である35gと下から二番目の音孔である35fを指で塞いで音を出す動作である。リコーダーの下部は、演奏中は目視できず、また、最下部の音孔35gと下から二番目の位置にある音孔35fは、小指と薬指という、他の指に比べて細く、力も入れにくい指を使う必要があるためである。
そこで、本発明の管楽器の音孔用補助パッド200は、リコーダーの最下部の音孔である35g、下から二番目の位置にある音孔である35fに貼付して使用することにより、リコーダーの演奏の中で一番難しいリコーダー最下部と下から二番目の位置にあるダブルホールの音孔を指で塞ぐ動作を、楽に、容易に行うことができるようにするためのものである。この管楽器の音孔用補助パッド200を使用することによって、小指や薬指のような細く弱い指でも、確実に、空気漏れなく音孔を塞ぐことができ、容易に、安定した音程と音質を得ることができる。
管楽器の音孔用補助パッド200の使用方法について、まず最初に、リコーダーの中部管33に設けられた音孔35f及び35gに、それぞれサイズのあった管楽器の音孔用補助パッド200を、枚数分、準備する。サイズのあわせかたについて、音孔の直径と略同じ直径の開口1が設けられている管楽器の音孔用補助パッド200を選ぶと良い。音孔の大きさは、楽器によって、すこしずつ違うので、管楽器の音孔用補助パッド200は、様々なサイズのものを用意しておき、適時、サイズのあったものを選択し使用するようにすると良い。
それから、図17に示すように、音孔の直径と略同じ直径の開口1を備えた管楽器の音孔用補助パッド200を、音孔と開口1の位置があうようにして中部管33に貼り付ける。管楽器の音孔用補助パッド200の両端は、中部管33の側面まで達するので、管楽器の音孔用補助パッド200を、しっかりと中部管33の外周に沿って貼りつけるように、指で上から押さえて、しっかりと中部管33に密着させる。音孔35f及び35gは、丸い窪みが設けられ、その中ダブルホールの音孔が設けられた構造であるので、くぼみの部分は、管楽器の音孔用補助パッドは密着させず、すこし浮いた状態で、くぼみの周囲の部分にしっかり管楽器の音孔用補助パッド200を貼り付けて固定していくと良い。管楽器の音孔用補助パッド200はシリコン素材で、裏面が滑らかな鏡面加工となっているので、中部管33の滑らかな表面に載置し上から指で圧着することによって、ぴったりと貼りつけ固定することができる。
図18に示すように、音孔35aから35eまで、それぞれ、管楽器の音孔用補助パッド200を貼り付けたら、あとは、リコーダーを通通りの持ち方で支え、演奏する。指で管楽器の音孔用補助パッド200の上から音孔を塞ぐように押圧すると、弾力性のあるシリコン素材からなる管楽器の音孔用補助パッド200のパッド中央部凹み25が、押圧によって下にある音孔35fまたは35gの円形のくぼみにフィットし、柔らかく潰れるように変形し指と音孔に密着し、指と音孔との間隙の隙間を塞いで空気の漏れを防ぐので、リコーダーから、安定した音程と音質を得ることができる。
リコーダーを演奏する際、管楽器の音孔用補助パッド200を貼り付けない状態で指を音孔に押圧する動作を行うと、空気漏れを生じないよう、しっかりと音孔を塞がなければならず、強く指を押し付ける必要がある。中部管33は、硬質の素材からなるため、長時間、指を強く音孔に押し付ける動作を繰り返していると指が痛くなるため、子供の場合、練習を嫌がるようになったり、リコーダーの演奏に対して苦手意識が生じてしまうことも多い。管楽器の音孔用補助パッド200を使用して演奏するようにすれば、指が直接音孔に触れず、管楽器の音孔用補助パッドの柔らかいシリコン素材に触れることになるので、指が痛くなることがなく、練習に苦痛が伴うことがなく、また、容易に演奏を行うことができる。
さらに、リコーダーを演奏する際は、リコーダーを縦に構え、上端の唄口31を口にあて、息を吹き込んで演奏するため、演奏中は、中部管33の下部に設けられた音孔35f及び35gは目視することができない。管楽器の音孔用補助パッド200を使用すると、音孔の周辺は、管楽器の音孔用補助パッド200のシリコン素材によって指の触覚で確認することができ、音孔の位置が把握しやすく、運指が容易に的確に行うことができる。
図19(a)に示すように、管楽器の音孔用補助パッド200の両端は、リコーダーの中部管33の側面まで届いている。管楽器の音孔用補助パッド200は、横長の楕円形状であるため中部管33の外周に沿って、しっかりと貼りつけることができる。また、管楽器の音孔用補助パッドはシリコン素材で裏面が鏡面加工されているので、ツルツルした中部管33の表面に吸い付くように貼りついて位置ずれすることがなく、リコーダーの演奏中、指を押さえたり離したりする動作を繰り返しても、管楽器の音孔用補助パッド100が剥がれることがなく、安定した音程と良い音質を得ることができる。管楽器の音孔用補助パッド200は、音孔35fまたは35gに貼り付けた状態で、図19(b)のように、音孔周辺の窪み部分から浮いた状態となってるが、図19(c)のように、管楽器の音孔用補助パッド200の上から指で押圧すると、指に押されて、管楽器の音孔用補助パッド200が沈み込み、指と音孔との間につぶされ隙間なく広がるので、空気漏れを生じず、安定した音程と、綺麗な音質を得ることができる。
(実施の形態3)
次に、図20から図26を示しながら、実施の形態3の管楽器の音孔用補助パッド300について説明する。
図20は、この発明の実施形態3にかかる管楽器の音孔用補助パッド300の斜視図である。図21は、図20に示した管楽器の音孔用補助パッド300の平面図である。図22は、図20に示した管楽器の音孔用補助パッド300の正面図である。図23は、図21に示した管楽器の音孔用補助パッド300のJ−J断面図である。図24は、図21に示した管楽器の音孔用補助パッド300の右側面図である。図25は、図21に示した管楽器の音孔用補助パッド300のK−K断面図である。図26は、図21に示した管楽器の音孔用補助パッド300の底面図である。
図20に示すように、この管楽器の音孔用補助パッド300は、楕円形のシートからなるシリコンパッド2と、シリコンパッド2の中央に設けられた孔である開口1を主に有する。開口1の直径は、管楽器の音孔の直径と略同じである。実施の形態3では、開口1の円周の外縁に沿ってリング形状の盛り上がりが設けられ、開口縁11となっている。
図21に示すように、シリコンパッド2の形状は横長の楕円形形状であって、長手方向の直径は、開口1の直径よりも長くなっている。リコンパッド2の長手方向は、管楽器の外周に沿って貼付されるので、長手方向の長さが短すぎると、シリコンパッド2が管楽器から剥がれやすくなる。シリコンパッド2の長手方向の長さは、開口1の直径の2倍から6倍の長さが適しており、約4倍から5倍程度の長さが最も適している。
図22に示すように、管楽器の音孔用補助パッド300は、薄いシート状のシリコン素材からなる。管楽器の音孔用補助パッド300の厚みは、0.5ミリメートルから5ミリメートルの間が良く、最適な厚みは1ミリメートルから3ミリメートルである。
図23に示すように、管楽器の音孔用補助パッド300の中央には、管楽器の音孔の直径と略同じ直径の孔である開口1が設けられている。開口1の縁は盛り上がって開口縁11を形成しているが、開口縁11の部分の厚みは、他の部分の厚みの2倍から4倍の間である。開口縁11の高さは、高いほうが指で押さえやすいが、高すぎると、指で音孔を押さえる際に、指と音孔の間に空気漏れが生じたりすることもあるので、指の細さや力の弱さをサポートし得る、程よい厚みのものを、個々の好みと合わせて選択すると良い。
図24に示すように、管楽器の音孔用補助パッド300は、側面視、薄いシート形状となっており、厚みは上端から下端まで、略均一の厚みであるが、開口縁11の部分だけ盛り上がって凸部を形成している。管楽器の音孔用補助パッド300は、横長の楕円形状である。上下に隣接する音孔に貼る管楽器の音孔用補助パッド300と互いに干渉しあわないよう、縦方向は短くなっている。
図25に示すように、管楽器の音孔用補助パッド300の中央には、管楽器の音孔と略同じ直径の孔である開口1が設けられている。実施例1の管楽器の音孔用補助パッド300では、パッドの上端及びパッドの下端は同じ厚みとなっているが開口1の縁である開口縁11の部分は開口1の外周に沿って盛り上がっており厚くなっている。また、管楽器の音孔用補助パッド300の上面は、シボ面となっている。管楽器の音孔用補助パッド300をリコーダーに貼付して演奏する際、指で押さえたり離したりという動作を繰り返すことになるが、管楽器の音孔用補助パッド300の上面がシボ加工されていることで、指の汗や皮脂で指がすべることを予防できる。また、管楽器の音孔用補助パッド300は、薄いシート形状のシリコン素材であるが、上面がシボ加工されていることで、製造の際、型から外しやすいというメリットもある。
図26に示すように、管楽器の音孔用補助パッド300の底面は、管楽器の滑らかな表面にぴったり貼りつくよう、シリコンパッド2の底面は鏡面加工され滑らかになっている。管楽器の音孔用補助パッド300は、粘着剤やテープ等を使用することなく、指で押圧するだけで中部管33にしっかりと貼りつけることができ、繰り返し使えて、経済的である。また、粘着剤やテープが中部管33に残ることがないので楽器を傷つけることもない。
次に、図27から図29を示しながら、実施の形態3の管楽器の音孔用補助パッド300の使用方法について説明する。図27は、管楽器の音孔用補助パッド300をリコーダーに装着した状態を示す参考図である。図28は、管楽器の音孔用補助パッド300をリコーダーに装着した状態を示す参考図である。図29(a)は、図28に示した参考図のL部拡大図であり、図29(b)は参考断面図である。
管楽器の音孔用補助パッド300の使用方法について、まず最初に、リコーダーの中部管33に設けられた音孔35aから35eに、それぞれサイズのあった管楽器の音孔用補助パッド300を、音孔の数と同じ枚数分、準備する。サイズのあわせかたについて、音孔の直径と略同じ直径の開口1が設けられている管楽器の音孔用補助パッド300を選ぶと良い。音孔の大きさは、楽器によって、また、音孔の位置によって、すこしずつ違うので、管楽器の音孔用補助パッド300は、様々なサイズのものを用意しておき、適時、サイズのあったものを選択し使用するようにすると良い。
それから、図27に示すように、音孔の直径と略同じ直径の開口1を備えた管楽器の音孔用補助パッド300を、音孔と開口1がぴったりとあわさるようにして中部管33に貼り付ける。管楽器の音孔用補助パッド300の両端は、中部管33の側面まで達するので、管楽器の音孔用補助パッド300を、しっかりと中部管33の外周に沿って貼りつけるように、指で上から押さえて、しっかりと中部管33に密着させる。管楽器の音孔用補助パッド300はシリコン素材で、底面が滑らかな鏡面加工となっているので、中部管33の滑らかな表面に載置し上から指で圧着することによって、ぴったりと貼りつけ固定することができる。
図28に示すように、音孔35aから35eまで、それぞれ、管楽器の音孔用補助パッド300を貼り付けたら、あとは、リコーダーを通常どおりの持ち方で支え、演奏する。指で管楽器の音孔用補助パッド300の上から音孔を塞ぐように押圧すると、弾力性のあるシリコン素材からなる管楽器の音孔用補助パッド300は、押圧によって、柔らかく潰れるように変形し、指と音孔との間隙の隙間を塞いで空気の漏れを防ぐので、リコーダーから、安定した音程と音質を得ることができる。
また、リコーダーを演奏する際、管楽器の音孔用補助パッド300を貼り付けない状態で指を音孔に押圧する動作を行うと、空気漏れを生じないよう、しっかりと音孔を塞がなければならず、強く指を押し付ける必要がある。中部管33は、硬質の素材からなるため、長時間、指を強く音孔に押し付ける動作を繰り返していると指が痛くなるため、子供の場合、練習を嫌がるようになったり、リコーダーの演奏に対して苦手意識が生じてしまうことも多い。管楽器の音孔用補助パッド300を使用して演奏するようにすれば、指が直接音孔に触れず、管楽器の音孔用補助パッドの柔らかいシリコン素材に触れることになるので、指が痛くなることがなく、練習に苦痛が伴うことがなく、また、容易に演奏を行うことができる。
さらに、リコーダーを演奏する際は、リコーダーを縦に構え、上端の唄口31を口にあて、息を吹き込んで演奏するため、演奏中は、中部管33の表面に設けられた音孔35aから35gは目視することができないが、管楽器の音孔用補助パッド300を使用すると、音孔の周辺は、管楽器の音孔用補助パッド300のシリコン素材によって指の触覚で確認することができ、音孔の位置が把握しやすく、運指が容易に的確に行うことができる。
図29(a)に示すように、管楽器の音孔用補助パッド300の両端は、リコーダーの中部管33の側面まで届いている。管楽器の音孔用補助パッド300は、横長の楕円形状であるため中部管33の外周に沿って、しっかりと貼りつけることができる。また、管楽器の音孔用補助パッドはシリコン素材で底面が鏡面加工されているので、図29(b)に示すように、ツルツルした中部管33の表面に吸い付くように貼りついて位置ずれすることがなく、リコーダーの演奏中、指を押さえたり離したりする動作を繰り返しても、管楽器の音孔用補助パッド300が剥がれることがなく、安定した音程と良い音質を得ることができる。
(実施の形態4)
次に、図30から図36を示しながら、実施の形態4の管楽器の音孔用補助パッド400について説明する。
図30は、この発明の実施形態4にかかる管楽器の音孔用補助パッド400の斜視図である。図31は、図30に示した管楽器の音孔用補助パッド400の平面図である。図32は、図31に示した管楽器の音孔用補助パッド400のM−M断面図である。図33は、図31に示した管楽器の音孔用補助パッド400のN−N断面図である。図34は、図31に示した管楽器の音孔用補助パッド400のO−O断面図である。図35は、図31に示した管楽器の音孔用補助パッド400のP−P断面図である。図36は、図31に示した管楽器の音孔用補助パッド400の底面図である。
実施の形態4の管楽器の音孔用補助パッド400は、リコーダーの音孔のうち、最下部の音孔及び下から二番目の位置にある音孔、すなわち、ダブルホールの音孔に使用するためのものである。
図30に示すように、この管楽器の音孔用補助パッド400は、楕円形のシートからなるシリコンパッド2と、シリコンパッド2の中央に設けられた2つの孔、開口1を主に有する。シリコンパッド2はシリコン素材からなる。開口1の直径は、管楽器の最下部の音孔と下から二番目の位置にあるダブルホールの音孔の直径と略同じである。
図31に示すように、シリコンパッド2の形状は横長の楕円形形状であって、長手方向の直径は、開口1の直径よりも長くなっている。リコンパッド2の長手方向は、管楽器の外周に沿って貼付されるので、長手方向の長さが短すぎると、シリコンパッド2が管楽器から剥がれやすくなる。シリコンパッド2の長手方向の長さは、開口1の直径の2倍から6倍の長さが適しており、約4倍から5倍程度の長さが最も適している。
図32に示すように、管楽器の音孔用補助パッド400は、中央部分に円形の窪みであるパッド中央部凹み25が設けられ、その窪みの底に開口1がダブルホールで設けられている。リコーダーの最下部の音孔35gと下から二番目の位置にある音孔35fは、中部管33に円形のくぼみを設け、その中に2つの孔を設けたダブルホール式となっているため、凹んだパッド中央部凹み25が設けられていることによって、音孔35g及び35fの円形のくぼみにフィットする構造となっている。
実施の形態4の管楽器の音孔用補助パッド400の特徴は、底面にある。図32に示すように、管楽器の音孔用補助パッド400の底面であって開口1の縁は、開口1の外周に沿ってリング状の盛り上がりである凸部26が底面側に設けられている。管楽器の音孔用補助パッドは、音孔35f及び35gの円形に凹んだくぼみの底部から多少浮いた状態となっているが、底面側にある凸部26が設けられていることによって、指で、管楽器の音孔用補助パッド400の上から音孔を押さえた際に、この凸部26が沈み込んで、音孔35f及び35gの縁に触れるように密着し、空気漏れを防ぎ、安定した音程と綺麗な音質を得ることができる。
図33に示すように、管楽器の音孔用補助パッド200の中央には、ドーム形状を逆にしたような円形のくぼみが設けられパッド中央部凹み25となっており、そのパッド中央部凹み25の中に、開口1が2つ設けられている。開口1の2つの孔は、管楽器のダブルホールのそれぞれの音孔の直径と略同じ直径の孔となっている。また、管楽器の音孔用補助パッド200は、両端にいくほど薄くなっており、開口1の周辺は、両端に比べて厚くなっている。両端にいくほど薄くなっているのは、中部管33に貼りつけたときに、中部管33の円形の外周にフィットして貼りつきやすくするためであり、指等にひっかかって、端から剥がれてくるのを予防するためでもある。
図34に示すように、管楽器の音孔用補助パッド400は、側面視、薄いシート形状となっており、厚みは上端から下端まで、略均一の厚みであるが、開口1の縁は盛り上がっており凸部26となっている。管楽器の音孔用補助パッド400は、横長の楕円形状である。上下に隣接する音孔に貼る管楽器の音孔用補助パッド400と互いに干渉しあわないよう、縦方向は短くなっている。
図35に示すように、管楽器の音孔用補助パッド400の中央には、管楽器の最下部の音孔及び下から二番目の一にある音孔の、それぞれのダブルホールの孔の直径と略同じ直径の孔である開口1が設けられている。開口1の縁であって底面側には、凸部26が設けられている。実施例4の管楽器の音孔用補助パッド400では、パッドの上端及びパッドの下端同じ厚みとなっているが、開口1の縁には凸部26が設けられ、この部分は上端や下端に比して厚くなっている。また、管楽器の音孔用補助パッド400の上面は、シボ面となっている。管楽器の音孔用補助パッド400をリコーダーに貼付して演奏する際、指で押さえたり離したりという動作を繰り返すことになるが、管楽器の音孔用補助パッド400の上面がシボ加工されていることで、指の汗や皮脂で指がすべることを予防できる。また、管楽器の音孔用補助パッド400は、薄いシート形状のシリコン素材であるが、上面がシボ加工されていることで、製造の際、型から外しやすいというメリットもある。
管楽器の音孔用補助パッド400の底面は、管楽器の滑らかな表面にぴったり貼りつくよう、シリコンパッド2の底面は鏡面加工され滑らかになっている。管楽器の音孔用補助パッド400は、粘着剤やテープ等を使用することなく、指で押圧するだけで中部管33にしっかりと貼りつけることができ、繰り返し使えて、経済的である。また、粘着剤やテープが中部管33に残ることがないので楽器を傷つけることもない。
次に、図37から図39を示しながら、実施の形態4の管楽器の音孔用補助パッド400の使用方法について説明する。図37は、管楽器の音孔用補助パッド300及び400をリコーダーに装着した状態を示す参考図である。図38は、管楽器の音孔用補助パッド300及び400をリコーダーに装着した状態を示す参考図である。図39(a)は図38に示した参考図のQ部拡大図であり、図39(b)は、参考断面図、(c)は、音孔を指で押さえた状態での参考断面図である。
管楽器の音孔用補助パッド400の使用方法について、まず最初に、リコーダーの中部管33に設けられた音孔35f及び35gに、それぞれサイズのあった管楽器の音孔用補助パッド400を、枚数分、準備する。サイズのあわせかたについて、音孔の直径と略同じ直径の開口1が設けられている管楽器の音孔用補助パッド400を選ぶと良い。音孔の大きさは、楽器によって、すこしずつ違うので、管楽器の音孔用補助パッド400は、様々なサイズのものを用意しておき、適時、サイズのあったものを選択し使用するようにすると良い。
それから、図37に示すように、音孔の直径と略同じ直径の開口1を備えた管楽器の音孔用補助パッド400を、音孔と開口1の位置があうようにして中部管33に貼り付ける。管楽器の音孔用補助パッド400の両端は、中部管33の側面まで達するので、管楽器の音孔用補助パッド400を、しっかりと中部管33の外周に沿って貼りつけるように、指で上から押さえて、しっかりと中部管33に密着させる。音孔35f及び35gは、丸い窪みが設けられ、その中ダブルホールの音孔が設けられた構造であるので、くぼみの部分は、管楽器の音孔用補助パッドは密着させず、すこし浮いた状態で、くぼみの周囲の部分にしっかり管楽器の音孔用補助パッド400を貼り付けて固定していくと良い。管楽器の音孔用補助パッド400はシリコン素材で、底面が滑らかな鏡面加工となっているので、中部管33の滑らかな表面に載置し上から指で圧着することによって、ぴったりと貼りつけ固定することができる。
図38に示すように、音孔35aから35eまで、それぞれ、管楽器の音孔用補助パッド400を貼り付けたら、あとは、リコーダーを通常どおりの持ち方で支え、演奏する。指で管楽器の音孔用補助パッド400の上から音孔を塞ぐように押圧すると、弾力性のあるシリコン素材からなる管楽器の音孔用補助パッド400のパッド中央部凹み25が、押圧によって下にある音孔35fまたは35gの円形のくぼみにフィットし、柔らかく潰れるように変形し指と音孔に密着し、指と音孔との間隙の隙間を塞いで空気の漏れを防ぐので、リコーダーから、安定した音程と音質を得ることができる。
リコーダーを演奏する際、管楽器の音孔用補助パッド400を貼り付けない状態で指を音孔に押圧する動作を行うと、空気漏れを生じないよう、しっかりと音孔を塞がなければならず、強く指を押し付ける必要がある。中部管33は、硬質の素材からなるため、長時間、指を強く音孔に押し付ける動作を繰り返していると指が痛くなるため、子供の場合、練習を嫌がるようになったり、リコーダーの演奏に対して苦手意識が生じてしまうことも多い。管楽器の音孔用補助パッド400を使用して演奏するようにすれば、指が直接音孔に触れず、管楽器の音孔用補助パッドの柔らかいシリコン素材に触れることになるので、指が痛くなることがなく、練習に苦痛が伴うことがなく、また、容易に演奏を行うことができる。
さらに、リコーダーを演奏する際は、リコーダーを縦に構え、上端の唄口31を口にあて、息を吹き込んで演奏するため、演奏中は、中部管33の下部に設けられた音孔35f及び35gは目視することができない。管楽器の音孔用補助パッド200を使用すると、音孔の周辺は、管楽器の音孔用補助パッド400のシリコン素材によって指の触覚で確認することができ、音孔の位置が把握しやすく、運指が容易に的確に行うことができる。
図39(a)に示すように、管楽器の音孔用補助パッド400の両端は、リコーダーの中部管33の側面まで届いている。管楽器の音孔用補助パッド400は、横長の楕円形状であるため中部管33の外周に沿って、しっかりと貼りつけることができる。また、管楽器の音孔用補助パッドはシリコン素材で底面が鏡面加工されているので、ツルツルした中部管33の表面に吸い付くように貼りついて位置ずれすることがなく、リコーダーの演奏中、指を押さえたり離したりする動作を繰り返しても、管楽器の音孔用補助パッド400が剥がれることがなく、安定した音程と良い音質を得ることができる。管楽器の音孔用補助パッド200は、音孔35fまたは35gに貼り付けた状態で、図39(b)のように、音孔周辺の窪み部分から浮いた状態となってるが、図39(c)のように、管楽器の音孔用補助パッド200の上から指で押圧すると、指に押されて、管楽器の音孔用補助パッド400が沈み込み、底面側にある凸部26が指と音孔との間につぶされ隙間なく広がるので、空気漏れを生じず、安定した音程と、綺麗な音質を得ることができる。
(実施の形態5)
次に、図40から図42を示しながら、実施の形態5の管楽器の音孔用補助パッド500について説明する。
図40は、この発明の実施形態5にかかる管楽器の音孔用補助パッド500の斜視図である。図41は、図40に示した管楽器の音孔用補助パッド500の正面図である。図42は、図40に示した管楽器の音孔用補助パッド500の平面図である。
図40に示すように、この管楽器の音孔用補助パッド500は、楕円形のシートからなるシリコンパッド2と、シリコンパッド2の中央に設けられた孔である開口1を主に有する。実施の形態5では、開口1の円周の外縁の一部である右側開口縁11aのみ盛り上がりが設けられており、対応する左側開口縁11は、平らで盛り上がりがない構成となっている。
図41に示すように、管楽器の音孔用補助パッド500は、薄いシート状のシリコン素材からなる。管楽器の音孔用補助パッド500の厚みは、0.5ミリメートルから5ミリメートルの間が良く、最適な厚みは1ミリメートルから3ミリメートルである。また、シリコンパッド2の中央に設けられた開口1の縁は、片側のみ盛り上がって高くなっている。右側開口縁11aの高さは、シリコンパッド2の高さの約2倍から4倍が良い。指の細い人用には、右側開口縁11aの高さの高いもの、指の太さが比較的太い人または演奏に慣れてきた人が使用するものは右側開口縁11aが低いものを用いると良い。
図42に示すように、管楽器の音孔用補助パッド500の中央には、管楽器の音孔の直径と略同じ直径の孔である開口1が設けられており、開口1の片側の縁のみ盛り上がって右側開口縁11aを形成している。右側開口縁11aの高さは、高いほうが指で押さえやすいが、高すぎると、指で音孔を押さえる際に、指と音孔の間に空気漏れが生じたりすることもあるので、指の細さや力の弱さをサポートし得る、程よい厚みのものを、個々の好みと合わせて選択すると良い。
管楽器の音孔用補助パッド500の使用方法について、図43に示すように、音孔の直径と略同じ直径の開口1を備えた管楽器の音孔用補助パッド500を、音孔と開口1がぴったりとあわさるようにして中部管33に貼り付ける。その際に、右手の指で押さえる音孔には、向かって右側に右側開口縁11aが来るような角度で貼っていき、左手の指で押さえる音孔には、向かって左側に右側開口縁11aがくるような角度に方向を定めて貼り付けていくとよい。つまり、指の先端にあたる側に、盛り上がった凸部である右側開口縁11aがくるように貼っていく。開口縁の一部が盛り上がった右側開口縁11aが設けられている理由は、音孔を押さえる際に、指の先端が、どうしても音孔から浮いて隙間が生じやすくなるので、その隙間を盛り上がった凸部である右側開口縁11aが埋めるようにするためである。
図44に示すように、指の先端側に右側開口縁11aがくるようにしてリコーダーを演奏すると、指の先端側が、力が足りず音孔から少し浮いてしまいそうなときでも、右側開口縁11aが音孔と指との間の隙間をなくし、空気漏れを防ぐので、安定した音程と、綺麗な音質を得ることができる。
本実施の形態では、管楽器の音孔用補助パッドは、1つの音孔につき、1つの管楽器の音孔用補助パッドを貼る形態としたが、管楽器の音孔用補助パッドに、複数の開口1を設けて、複数の音孔に対して1枚の管楽器の音孔用補助パッドを貼り付ける形態としても良い。また、1本のリコーダーのすべての音孔に貼れるよう、複数の管楽器の音孔用補助パッドを1つのセットとして販売しても良いし、1枚ずつのバラ売りとして、弱い指、苦手な運指にのみ管楽器の音孔用補助パッドを使用するようにしても良い。