JP6073332B2 - キャリブレーション装置及びキャリブレーション方法 - Google Patents

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Description

本発明は、キャリブレーション装置及びキャリブレーション方法に関する。
近時、学校、予備校、通信教育等の教育事業者は、情報通信技術機器を活用して教育を行っている。例えば、学校で、教師が複数の生徒に対して教材を配布し、その教材に基づき授業を行う場合がある。教材には問題が印刷されており、生徒は、その問題に対する答案を、解答欄に記入する。教師は、机間巡視をしつつ、理解度の遅い生徒を発見し、その生徒に対して個別に指導する。
特許文献1の授業支援システムの発明においては、まず、ドットパターン及び問題が印刷された用紙が生徒に配布される。そして、生徒は電子ペンを使用して解答欄に記入する。電子ペンは、生徒が記入した筆記情報を授業サーバに送信する。教師は、授業サーバの画面上で、どの生徒がどのような答案を記入しているかを知ることができる。
特開2011−48042号公報(請求項1)
しかしながら、実際の運用では、ドットパターンが既に印刷された用紙に対して、別途問題、解答欄等を印刷することが多い。プリンタへ用紙を正確にセットするのは困難である。すこしでもずれが生じると、生徒が記入した筆記情報が、画面上においては、解答欄に対してずれた形で表示されることになる。さらに、用紙のセットの向きを誤ると、問題及び解答欄は画面上正立して表示される一方、生徒が記入した筆記情報は画面上天地逆に表示されてしまう。
そこで、本発明は、プリンタに対する用紙セットが正確に行われない場合であっても、筆記情報の位置又は向きを修正し、画面上の表示を正しく行うことを目的とする。
本発明のキャリブレーション装置は、ドットパターン及びコンテンツがそれぞれ異なる座標系で印刷されているとともに両座標系を対応付けるキャリブレーションマーカが3箇所以上印刷されている用紙から、キャリブレーションマーカのうちの3つのドットパターンの座標系における座標値を、電子ペンを介して受け付け、電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカのドットパターンの座標系における座標値に対応する、3つのキャリブレーションマーカのコンテンツの座標系における座標値をコンテンツの電子ファイルから取得し、電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカのドットパターンの座標系における座標値と、電子ファイルから取得した3つのキャリブレ−ションマーカのコンテンツの座標系における座標値との対応する位置同士の既知の組合せに基づき、ドットパターンの座標系における座標値を、コンテンツの座標系における座標値に変換する変換係数を生成し、用紙に記入されていく筆記情報の上下左右の方向に基づいて、用紙が所定の位置を基準にして何度回転してプリンタに対してセットされて印刷されていたかを示す筆記情報回転角度を推定し、生成した変換係数に基づき、用紙から電子ペンが読み取った筆記情報に含まれるドットパターンの座標系における座標値を、推定した筆記情報回転角度を打ち消すようなコンテンツの座標系における座標値に変換し、コンテンツ及び座標値が変換された筆記情報を、コンテンツの座標系を使用して画面表示する制御部を備えることを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、プリンタに対する用紙セットが正確に行われない場合であっても、筆記情報の位置又は向きを修正し、画面上の表示を正しく行うことが可能になる。
(a)は、ドットパターンを説明する図である。(b)は、電子ペンによって取得された筆記情報を説明する図である。 本実施形態によって修正すべき、位置ずれ又は向きの誤りを説明する図である。 本実施形態によって修正すべき、位置ずれ又は向きの誤りを説明する他の図である。 キャリブレーション装置の構成等を説明する図である。 各プログラムの機能と情報の流れを説明し、課題を明らかにする図である。 各プログラムの機能と情報の流れを説明し、位置ずれに対する対策の概略を示す図である。 各プログラムの機能と情報の流れを説明し、向きの誤りに対する対策の概略を示す図である。 教材データベースの一例を示す図である。 クラス情報データベースの一例を示す図である。 クラス情報データベースの他の一例を示す図である。 ドットパターン座標系及びコンテンツ座標系の関係を説明する図である。 座標値の変換について説明する図である。 変換行列を説明する図である。 ドットマーカとキャリブレーションマーカの対応付けを説明する図である。 位置整合処理手順のフローチャートである。 位置整合処理手順のフローチャート(続き)である。 印刷されたドットパターン付ワークシートの複数のページを同じ画面で表示する方法を説明する図である。 印刷されたドットパターン付ワークシートの表面及び裏面を同じ画面で表示する方法を説明する図である。 印刷されたドットパターン付ワークシートの複数のページを同じ画面で表示する他の方法を説明する図である。 複数の電子ペンの筆記情報を同じ画面で表示する方法を説明する図である。 選択された部分のみを表示する方法を説明する図である。 選択された部分のみを表示する方法を説明する図である。 長方形の用紙における向き修正を説明する図である。 正方形の用紙における向き修正を説明する図である。 向き修正処理手順における用語及び基本的な考え方を説明する図である。 長方形の用紙についての、向き修正処理手順のフローチャートである。 正方形の用紙についての、向き修正処理手順(その1)のフローチャートである。 正方形の用紙についての、向き修正処理手順(その2)のフローチャートである。
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照しながら、教室において教師が複数の生徒に対して授業を行う例によって説明する。しかしながら、本発明は、電子ペンを利用して筆記情報を取得する場合に一般的に適用可能である。
(ドットパターン)
図1(a)は、ドットパターンを説明する図である。用紙3には、複数のドット202が印刷されている。ドット202は、用紙3上の想定格子201のそれぞれの交点から若干の距離を隔てた点に配置されるマークである。想定格子201の間隔は肉眼では判別できない程度に短い。よって、肉眼によっては、個々のドット202を判別することはできない。このようにして用紙一面に全体的に配置されたドット202の集合は「ドットパターン」と呼ばれる。
いま、例えば、縦に6行横に6列の範囲に位置する36個のドット202の集合を考える。個々のドットは、想定格子201のそれぞれの交点からある方向にある距離だけずれている。この方向及び距離の組合せを「第1の組合せ」とする。第1の組合せをさらに36個組み合わせたものを「第2の組合せ」とする。同じ第2の組合せを有するような、他のドットの集合が、用紙3上の他の位置に存在する確率は極めて低い。すなわち、36個のドットの集合は、紙面上の位置を一意に特定する座標値の役割を果たし得る。もちろん、7×7個のドット、8×8個のドット、・・・、というようにドットの数を増やせば、それだけ前記確率は下がることになるが、実用上は、36個で充分である。
電子ペン2は、筆記用具としての機能(通常はボールペンとしての機能)以外に、少なくとも以下の5つの機能を有する。
・ペン先付近におけるドットパターン(通常は、36個のドット202)及び筆跡を読み取る。筆跡とは、例えば図1(a)の文字「あ」の任意の点である。わかり易さのために、「あ」は、想定格子201の間隔に比して実際より小さく記載されている。
・読み取った筆跡を画素値に変換する。
・読み取ったドットパターンを座標値に変換する。
・画素値及び座標値を、現在時刻及びペンIDに関連付けて筆記情報とする。ペンIDとは、電子ペン2を一意に特定する識別子である。
・筆記情報を、例えば無線技術を使用して、他の機器に送信する。
図1(b)は、電子ペン2によって取得された筆記情報を説明する図である。符号204が示す情報は、紙面の座標値(ドットパーンの読み取り値)である。
符号205が示す情報は、画素値である。例えば、色彩を無視して濃淡のみを表現する場合、画素値は、0〜255のうちの何れかの整数値である。
符号206が示す情報は、ペンIDである。
符号207が示す情報は、電子ペン2が筆跡及びドットパターンを読み取った現在時刻である。
電子ペン2は、所定の短い時間間隔で、筆跡及びドットパターンを繰り返し読み取る。したがって、ユーザ(生徒)が文字等を筆記している間に、非常に多くの(座標値,画素値,ペンID,現在時刻)が、時間軸で生成されることになる。筆記情報を受信した任意の機器は、時間軸に沿って、その座標値の位置にその画素値を有する画素をプロットしていくことによって、電子ペン2が描いた筆跡(文字、図形等)を再生できる。
(位置ずれ、向きの誤りの発生)
図2及び図3は、本実施形態によって修正すべき、位置ずれ又は向きの誤りを説明する図である。生徒は、いま、用紙3(図2(a))の「答1」の欄に、電子ペン2を使用して「∠ABC」と記入したところである。教師は、画面上で、生徒が用紙に何を記入したかを視認している(図2(b))。画面上の「答1」の欄の右側に、「∠ABC」211が表示されている。この場合、「∠ABC」211は、当該欄に記入されるべき解答であるので、特に課題は発生しない。
生徒が用紙3の「答1」の欄に「∠ABC」と記入したにもかかわらず、画面上では、「答2」の欄に「∠ABC」212と記入したように表示されることがある(図3(a))。さらには、「∠ABC」213が、全く関係のない位置に、天地逆転して表示されることがある(図3(b))。ちなみに、図3(a)の位置ずれは、ドットパターン印刷済用紙3をプリンタにセットする際のずれに起因する(詳細後記)。図3(b)の向きの誤り(天地逆転)は、ドットパターン印刷済用紙3がプリンタに対して誤った向きにセットされたことに起因する(詳細後記)。
(キャリブレーション装置)
図4は、キャリブレーション装置1の構成等を説明する図である。キャリブレーション装置1は、ネットワーク4を介して、筆記情報通信装置5及び参照用端末装置6に接続されている。1又は複数の電子ペン2は、無線通信技術を使用して、筆記情報を筆記情報通信装置5に送信する。なお、キャリブレーション装置1及び筆記情報通信装置5は、ネットワーク4を介すことなく直接接続されていてもよい。
キャリブレーション装置1は、一般的なコンピュータであり、教育事業者によって管理される。キャリブレーション装置1は、中央制御装置(制御部)11、キーボード、マウス等の入力装置12、ディスプレイ、スクリーン、プリンタ等の出力装置13、主記憶装置14、補助記憶装置15及び通信装置16を有する。これらはバスによって相互に接続されている。キャリブレーション装置1は、通常教室に設置される。生徒が電子ペン2によって記入した筆記情報は、出力装置13に画面表示され、教師は、その画面を視認しながら、生徒に対して指導を行う。
主記憶装置14における、ワークシートファイル作成部21、ドットパターン画像ファイル生成部22、ワークシート画像合成部23、ドットパターン付ワークシート印刷部24、ドットパターン印刷部25、ワークシート画像重畳印刷部26、キャリブレーションマーカ画像ファイル生成部27、ワークシートファイル画像合成部28、マーカ座標入力部29、座標変換係数算出部30、筆記情報入力部31、筆記方向推定部32、筆記情報回転部33及び同時一覧部34は、プログラムである。以降、「○○部は」と主体を記した場合は、中央制御装置11が、補助記憶装置15から各プログラムを読み出し、主記憶装置14にロードしたうえで、各プログラムの機能(詳細後記)を実現するものとする。補助記憶装置15は、教材データベース41、筆記情報データベース42及びクラス情報データベース43を記憶する。
筆記情報通信装置5は、電子ペン2から筆記情報を受信し、逐次、又は、一時的に筆記情報を記憶した上で所定の周期で、筆記情報をキャリブレーション装置1に送信する。筆記情報通信装置5は、例えば、電子ペン2が使用される教室ごとに1台設置される。参照用端末装置6は、一般的なコンピュータであり、その(プログラム及びデータベース以外の)構成は、キャリブレーション装置1に準ずる。参照用端末装置6は、通常、職員室等に配置され、その出力装置に筆跡情報等が表示される。
図5(a)は、各プログラムの機能と情報の流れを説明し、課題を明らかにする図である。ワークシートファイル作成部21は、一般的な文書作成アプリケーションである。ワークシートファイル作成部21は、(教師に操作されることによって)問題を作成する。当該問題は、プリンタによって紙面に印刷されない限りは、無体の電子データである。この問題を「ワークシート電子ファイル」と呼ぶ。
ドットパターン画像ファイル生成部22は、ドットパターンを生成する。当該ドットパターンもまた、プリンタによって紙面に印刷されない限りは、無体の電子データである。このドットパターンを「ドットパターン電子ファイル」と呼ぶ。ワークシート画像合成部23は、ワークシート電子ファイル及びドットパターン電子ファイルを合成する。合成されたものが、無体の「ドットパターン付ワークシート画像電子ファイル」である。ドットパターン付ワークシート印刷部24は、ドットパターン付ワークシート画像電子ファイルを受け取り、それを紙面に印刷する。印刷された成果物が、有体の「ドットパターン付ワークシート」である。なお、図5(a)では、無体のデータは太い破線で表され、有体の用紙等は、太い実線で表されている(以下の図においても同様)。
図5(b)は、各プログラムの機能と情報の流れを説明し、課題を明らかにする他の図である。ワークシートファイル作成部21は、図5(a)と同様に、ワークシート電子ファイルを作成する。ドットパターン画像ファイル生成部22も同様に、ドットパターン電子ファイルを生成する。ドットパターン印刷部25は、ドットパターン電子ファイルを受け取り、それを紙面に印刷する。印刷された成果物が、「ドットパターン印刷済用紙」である。ワークシート画像重畳印刷部26は、ワークシート電子ファイルを受け取り、それを、ドットパターン印刷済用紙に印刷する。印刷された成果物が、「ドットパターン付ワークシート」である。
図5(a)及び(b)を比較する。図5(a)においては、ドットパターン電子ファイル及びワークシート電子ファイルが、ワークシート画像合成部23によって合成される。この段階において、ワークシート電子ファイルの座標系の原点と、ドットパターン電子ファイルの座標系の原点は一致している。つまり、キャリブレーション装置1はそれらを同じものと看做している。そして、プリンタにセットされる(トレーに装填される)ドットパターンのない通常の用紙に対して、ドットパターン及び問題等が同時に印刷される。したがって、前記した位置ずれや向きの誤りのような課題は発生しない。
一方、図5(b)においては、通常の用紙にドットパターンを印刷する工程と、ドットパターン印刷済用紙に、ワークシート電子ファイル(問題等)を印刷する工程が分離している。
ドットパターン画像ファイル生成部22を自前で用意する場合は、図5(a)の流れでドットパターン付ワークシートを印刷できる。しかしながら、ドットパターン画像ファイル生成部22自身は、使用許諾が必要なアプリケーションであることが多い。ドットパターン画像ファイル生成部22を自前で用意しない場合は、図5(b)の流れでドットパターン付ワークシートを印刷せざるを得ない。つまり、図5(b)において、ドットパターン画像ファイル生成部22及びドットパターン印刷部25の処理を印刷業者等が行い、学校等がドットパターン印刷済用紙を印刷業者等から購入したうえで、その他の処理を行うことになる。すると、前記した位置ずれや向きの誤りのような課題が発生することになる。
(位置ずれ対策)
図6は、各プログラムの機能と情報の流れを説明し、位置ずれに対する対策の概略を示す図である。ドットパターン画像ファイル生成部22は、ドットマーカ付ドットパターン電子ファイルを生成する。「ドットマーカ」とは、ドットパターンの四隅の位置を示す、「+」等の目印である(詳細後記)。ドットマーカの座標値は、当然のことながら、ドットパターンの座標系の座標値である。この座標系及び座標値を「ドットパターン座標系」及び「ドットパターン座標値」という。ドットパターン印刷部25は、ドットマーカ付ドットパターン電子ファイルを受け取り、それを紙面に印刷する。印刷された成果物が、「ドットパターン印刷済用紙」である。ドットパターン印刷済用紙には、ドットパターンとともに、ドットマーカが印刷されている。
ワークシートファイル作成部21については、図5(b)と同様である。キャリブレーションマーカ画像ファイル生成部27は、キャリブレーションマーカ画像ファイルを生成する。「キャリブレーションマーカ」とは、ワークシート電子ファイルの四隅の位置を示す、「○」等の目印である(詳細後記)。ワークシートファイル画像合成部28は、ワークシート電子ファイル及びキャリブレーションマーカ画像ファイルを受け取り、それらを合成して、キャリブレーションマーカ付ワークシート電子ファイルを作成する。
ワークシート電子ファイルは、言うまでもなく、座標値に関連付けられた、文字、図形等を示す画素値の集合である。ワークシート電子ファイルは、一般的に「コンテンツ」とも呼ばれる。画素値の座標値は、そのワークシート電子ファイルの座標系の座標値である。この座標系及び座標値を「コンテンツ座標系」及び「コンテンツ座標値」という。キャリブレーションマーカもまたコンテンツ座標値を有している。ワークシート画像重畳印刷部26は、キャリブレーションマーカ付ワークシート電子ファイルを受け取り、それを、ドットパターン印刷済用紙に印刷する。印刷された成果物が、ドットパターン付ワークシートである。この段階で、ドットパターン付ワークシートには、問題等とともに、キャリブレーションマーカが印刷されており、さらに、ドットマーカも印刷されていることになる。
電子ペン2は、キャリブレーションマーカの座標値を取得することができる。この座標値は、ドットパターン座標値である。マーカ座標入力部29は、キャリブレーションマーカのドットパターン座標値を、電子ペン2経由で取得する。さらに、マーカ座標入力部29は、キャリブレーションマーカのコンテンツ座標値を取得する。座標変換係数算出部30は、キャリブレーションマーカのコンテンツ座標値と、それに対応する、キャリブレーションマーカのドットパターン座標値の組合せを、少なくとも3組取得する。いま、ドットパターン座標値をコンテンツ座標値に変換する「変換行列」を想定する。変換行列は複数の成分(変換係数)を有する。前記組合せの、コンテンツ座標値及びドットパターン座標値が既知であるので、座標変換係数算出部30は、連立方程式を解くことによって、変換係数の具体的な値を決定することができる(詳細後記)。
その後、キャリブレーション装置1は、決定された変換係数を含む変換行列を使用して、電子ペン2経由で取得する筆記情報のドットパターン座標値をコンテンツ座標値に変換する。そして、ワークシート電子ファイル及び筆記情報を重ね合わせて出力装置13に表示する。
(向きの誤り対策)
図7は、各プログラムの機能と情報の流れを説明し、向きの誤りに対する対策の概略を示す図である。ワークシートファイル作成部21、ドットパターン画像ファイル生成部22、ドットパターン印刷部25及びワークシート画像重畳印刷部26については、図5(b)と同様である。筆記情報入力部31は、電子ペン2から、筆記情報を受け取る。筆記方向推定部32は、筆記情報に基づいて、筆記情報回転角度を推定する。筆記情報回転角度とは、筆記情報が画面上で正立する正しい角度(0度)を基準にして、用紙が時計回りに何度回転してセットされていたかを示す。
筆記情報回転部33は、筆記情報回転角度を受け取り、その筆記情報回転角度を打ち消すように、筆記情報の座標値を変換する。例えば、筆記情報回転角度が90度である場合、筆記情報の座標値を、用紙の中心(対角線の交点)を中心にして、反時計回りに90回転させた座標値に変換する。
(教材データベース)
図8は、教材データベース41の一例を示す図である。教材データベース41は、ガイド41aと教材情報41bを有する。ガイド41aにおいては、教材ID欄101に記憶された教材IDに関連付けて、学年欄102には学年が、科目欄103には科目が、単元欄104には単元が、教材情報へのポインタ欄105には教材情報へのポインタが記憶されている。
教材ID欄101の教材IDは、学年、科目及び単元の組合せを一意に特定する識別子である。当該組合せと、生徒に配布される「教材」としての「ドットパターン付ワークシート」とは1対1に対応しているので、教材IDは、「ドットパターン付ワークシート」を一意に特定することになる。
学年欄102の学年は、電子ペン2を使用して授業が行われるクラスの学年である。
科目欄103の科目は、電子ペン2を使用して行われる授業の科目名である。
単元欄104の単元は、科目をさらに細分したものであり、授業のテーマである。
教材情報へのポインタ欄105の教材情報へのポインタは、複数存在する教材情報41bのうち、当該「ドットパターン付ワークシート」に係る教材情報の所在を示す情報である。
ガイド41aのレコードは、「学年、科目及び単元の組合せ」の数だけ存在する。
教材情報41bにおいては、ページ番号欄111に記憶されたページ番号に関連付けて、教師/生徒フラグ欄112には教師/生徒フラグが、ドットパターンID欄113にはドットパターンIDが、ワークシート電子ファイル名欄114にはワークシート電子ファイル名が記憶されている。
ページ番号欄111のページ番号は、教材の各ページのページ番号である。
教師/生徒フラグ欄112の教師/生徒フラグは、そのページに対して電子ペン2を使用して文字等を記入し得る者を示す記号である。「T」は教師が記入し得ることを示し、「S」は生徒が記入し得ることを示す。なお、両者が記入し得る場合は、そのページについてのレコードが2つ作成される。
ドットパターンID欄113のドットパターンIDは、ドットパターンを一意に特定する識別子である。ページ番号とドットパターンIDは、1対1に対応している。
なお、異なるドットパターン同士が、重複しない座標値を有する技術も存在する。例えば、あるドットパタンーンの左上の最小の値が(0,0)であり、右下の最大の値が(50,70)である場合、別のドットパタンーンの左上の最小の値が(50,0)であり、右下の最大の値が(100,70)であるような場合である。しかしながら、本実施形態では、単純化のために、いずれのドットパターンも、同じ座標値、すなわち、この例で言うと(0,0)〜(50,70)を有するものとする。
ワークシート電子ファイル名欄114のワークシート電子ファイル名は、ワークシート電子ファイルのページごとの名称である。ページ番号とワークシート電子ファイル名は、1対1に対応している。ワークシート電子ファイル115自身もまた、教材データベース41に記憶されているものとする。
教材情報41bは、教材IDの数だけ存在する。
(筆記情報データベース)
筆記情報データベース42には、筆記情報(図1(b))が記憶されている。
(クラス情報データベース)
図9は、クラス情報データベース43の一例を示す図である。クラス情報データベース43は、ガイド43aとクラス情報43bを有する。
ガイド43aにおいては、クラスID欄121に記憶されたクラスIDに関連付けて、学年欄122には学年が、クラス名欄123にはクラス名が、担任教諭名欄124には担任教諭名が、クラス情報へのポインタ欄125にはクラス情報へのポインタが記憶されている。
クラスID欄121のクラスIDは、クラスを一意に特定する識別子である。
学年欄122の学年は、図8の学年と同じである。
クラス名欄123のクラス名は、学年に属するクラスの名称である。
担当教諭名欄124の担当教諭名は、クラスの担任教諭の氏名である。
クラス情報へのポインタ欄125のクラス情報へのポインタは、複数存在するクラス情報43bのうち、当該クラスに係るクラス情報の所在を示す情報である。
ガイド43aのレコードは、クラスIDの数だけ存在する。
クラス情報43bにおいては、出席番号欄131に記憶された出席番号に関連付けて、ペンID欄132にはペンIDが、生徒名欄133には生徒名が記憶されている。
出席番号欄131の出席番号は、教師がクラスにおいて出欠確認のために生徒を点呼する順番であり、多くの場合は、生徒氏名を五十音順にならべた番号である。
ペンID欄132のペンIDは、電子ペン2を一意に特定する識別子である。
生徒名欄133の生徒名は、生徒の氏名である。
クラス情報43bは、クラスIDの数だけ存在する。
図10は、クラス情報データベース43の他の一例を示す図である。図10のクラス情報データベース43は、図9のクラス情報データベース43の変形例である。図9においては、個々の生徒が別々の電子ペン2を使用することを前提としている。図10においては、電子ペン2は1クラスの生徒の人数分(例えば40本)存在し、その40本の電子ペン2がすべてのクラスで使いまわされることを前提にしている。
図10のクラス情報データベース43は、ガイド43c、ペン情報43d及び生徒情報43eを有する。図9のガイド43aと比較すると、図10のガイド43cは、クラス情報へのポインタ欄125の代わりに、ペン情報へのポインタ欄145及び生徒情報へのポインタ欄146を有している。
ペン情報へのポインタ欄144に記憶されているペン情報へのポインタは、ペン情報43dの所在を示す情報である。
生徒情報へのポインタ欄146に記憶されている生徒情報へのポインタは、複数存在する生徒情報43eのうち、当該クラスに係る生徒情報の所在を示す情報である。
その他の構成は、図9と同じであるので、各欄141〜144の詳しい説明は省略する。
ペン情報43dは、クラス情報43b(図9)から生徒名欄133を削除した構成である。よって、各欄161、162の詳しい説明は省略する。ただし、ペン情報43dは、クラスの数とは無関係に、1つだけ存在する。
生徒情報43eは、クラス情報43b(図9)からペンID欄132を削除した構成である。よって、各欄171、172の詳しい説明は省略する。ただし、ペン情報43dは、クラスIDの数だけ存在する。
図11は、ドットパターン座標系及びコンテンツ座標系の関係を説明する図である。図11(a)は、生徒に配布されるドットパターン付ワークシート221(紙面)を示している。ドットパターン座標系の原点は、ドットパターン付ワークシート221の左上の点(0,0)にある。ドットパターン付ワークシート221のうち、破線で上と左を囲まれた部分に印刷される、「問題」という文字列、直方体及び円柱の図形等は、ワークシート電子ファイルに由来する部分である。これらの文字列、図形等を「コンテンツ由来データ」と呼ぶ。
ワークシート電子ファイルにおいては、コンテンツ由来データは、コンテンツ座標系におけるコンテンツ座標値を有している。コンテンツ座標系の原点は、2本の破線が接する点222に相当する点である。しかしながら、電子ペン2が読み取る点222の座標値は、(0,0)ではない。当然のことながら、電子ペン2は、点222からドットパターン座標値(s,t)を読み取る(但しs≠0かつt≠0)。「∠ABC」223は、生徒の筆跡である。電子ペン2は、「∠ABC」223のある点から、ドットパターン座標値(p,q)を読み取っている。
図11(b)は、出力装置13の画面上の表示を示している。ワークシート電子ファイル224は、コンテンツ座標系を有し、その原点は点225[0,0]である。コンテンツ由来データは、自身のコンテンツ座標値が示す位置に表示されている。しかしながら、キャリブレーション装置1は、電子ペン2が読み取った生徒の筆跡223のドットパターン座標値を、コンテンツ座標系におけるコンテンツ座標値として認識する(そもそも、ドットパターン座標値とコンテンツ座標値とを区別していない)。すると、図11(b)において、生徒の筆跡「∠ABC」226は、本来の位置「答1」の右側からやや右下にずれて表示される。
言い換えれば、このことは、キャリブレーション装置1が、ドットパターン座標値(p,q)の「p」及び「q」を変換することなく、コンテンツ座標系に当てはめていることから生じている。このことを、図11(b)及び後記する図12(a)において、[p,q]と表現した。p、q等の小文字は、ドットパターン座標値であり、P、Q等の大文字は、コンテンツ座標値である。( , )は、キャリブレーション装置1が、その中の値はドットパターン座標値であると認識していることを示す。[ , ]は、キャリブレーション装置1が、その中の値がコンテンツ座標値であると認識していることを示す。何らかの方法で、ドットパターン座標値をコンテンツ座標値に変換することが必要になる。
図12は、座標値の変換について説明する図である。図12(a)においては、筆記情報のドットパターン座標値はコンテンツ座標値に変換されていない。よって、「∠ABC」が表示される位置がずれている。図12(b)においては、筆記情報のドットパターン座標値はコンテンツ座標値に変換されている。よって、「∠ABC」は正しい位置に表示されている。ここで、pをPに変換し、qをQに変換するのが変換行列(T)である。
図13は、変換行列を説明する図である。図13(a)に示される変換行列(T)232は、3行×3列の正方行列である。変換行列232が有する9個の成分のうち、1行目及び2行目の6個は、変換係数である。いま、3組のドットパターン座標値(x,y)、(x,y)及び(x,y)、並びに、それらに対応する3組のコンテンツ座標値(X,Y)、(X,Y)及び(X,Y)が所与であるとする。すると、図13(a)から明らかなように、破線の長方形内の6本の連立方程式を解くことによって、その解(未知数)である6個の変換係数(a、b、c,d,e及びf)を求めることが可能である。なお、図13(b)は、変換行列の機能を感覚的にわかりやすく説明した図である。
図14は、ドットマーカとキャリブレーションマーカの対応付けを説明する図である。ワークシート電子ファイル233に対して、四隅にキャリブレーションマーカ235a、235b、235c、235dを貼り付けたものが、(キャリブレーションマーカ付)ワークシート電子ファイル234である。ドットパターン印刷済用紙236に対して、四隅にドットマーカ238a、238b、238c、238dもあわせて印刷したものが、ドットパターン印刷済用紙237である。ドットパターン印刷済用紙237に対してワークシート電子ファイル234を印刷したものが、ドットパターン付ワークシート239である。
あるドットパターン座標値(x,y)が、あるコンテンツ座標値[X,Y]に変換される場合、当該ドットパターン座標値(x,y)と当該コンテンツ座標値[X,Y]は相互に対応付けられているという。同じことではあるが、ドットパターン付ワークシート239では、これらの座標値をそれぞれ示す、ドットマーカ及びキャリブレーションマーカが対応付けられている。この対応付けは、3組のドットマーカ及びキャリブレーションマーカについてなされれば充分である(詳細後記)。
(位置整合処理手順)
図15及び図16は、位置整合処理手順のフローチャートである。位置整合処理手順は、図6に対応する。位置整合処理手順の開始の時点において、クラス情報データペース43(図9、図10)は既に完成しているものとする。
ステップS301において、ワークシートファイル作成部21は、ワークシート電子ファイルを作成する。具体的には、ワークシートファイル作成部21は、ユーザ(教師)が入力装置12を介して、問題文、図形等を含むワークシート電子ファイルを作成するのを受け付ける。配布されるべき問題等の1ページ分が1つのワークシート電子ファイルとなるように、ワークシート電子ファイルは作成される。ユーザが複数ページに渡るワークシート電子ファイルを作成した場合、ワークシートファイル作成部21は、それをページごとに分割してもよい。さらに、ワークシートファイル作成部21は、ユーザがページごとに、ワークシート電子ファイル名を入力するのを受け付ける。
ステップS302において、ワークシートファイル作成部21は、教材データベース41を作成する。具体的には、第1に、ワークシートファイル作成部21は、教材データベース41(図8)の教材情報41bの新たなレコードを、ステップS301において作成されたワークシート電子ファイルの数(ページの数)だけ作成し、新たなレコードのページ番号欄111に、ページ番号を1、2、3、・・・のように記憶する。
第2に、ワークシートファイル作成部21は、新たなレコードのワークシート電子ファイル名欄114に、ステップS301において受け付けたワークシート電子ファイル名を記憶する。
第3に、ワークシートファイル作成部21は、ユーザがページごとに教師/生徒フラグを指定するのを受け付け、新たなレコードの教師/生徒フラグ欄112に、受け付けた教師/生徒フラグを記憶する。ユーザが「T」及び「S」の両者を指定した場合は、そのページのレコードをコピーして2つにし、それぞれのレコードの教師/生徒フラグ欄112に、「T」及び「S」を記憶する。
第4に、ワークシートファイル作成部21は、新たなレコードのドットパターンID欄113に、ドットパターンIDを記憶する。ワークシートファイル作成部21は、ページ番号ごとに、未使用のドットパターンに係るドットパターンIDを記憶するものとする。
第5に、ワークシートファイル作成部21は、教材データベース41(図8)のガイド41aの新たなレコードを作成する。
第6に、ワークシートファイル作成部21は、ユーザが、入力装置12を介して、学年、科目及び単元を入力するのを受け付ける。
第7に、ワークシートファイル作成部21は、新たなレコードの学年欄102、科目欄103及び単元欄104に、受け付けた学年、科目及び単元をそれぞれ記憶する。さらに、教材IDを採番して、教材ID欄101に記憶する。
第8に、ワークシートファイル作成部21は、新たなレコードの教材情報へのポインタ欄105に、教材情報へのポインタを記憶する。
ステップS303において、キャリブレーションマーカ画像ファイル生成部27は、キャリブレーションマーカ画像ファイルを生成する。
ステップS304において、ワークシートファイル画像合成部28は、キャリブレーションマーカ付ワークシート電子ファイルを作成する。具体的には、ワークシートファイル画像合成部28は、ステップS301において作成されたワークシート電子ファイル、及び、ステップS303において生成されたキャリブレーションマーカ画像ファイルを合成して、キャリブレーションマーカ付ワークシート電子ファイルを作成する。
ステップS305において、ドットパターン画像ファイル生成部22は、ドットマーカ付ドットパターン電子ファイルを生成する
ステップS306において、ドットパターン印刷部25は、ドットパターン印刷済用紙を作成する。具体的には、ドットパターン印刷部25は、出力装置13を介して、用紙(ドットパターンがない白紙状態の用紙)にドットパターン及びドットパターンIDを印刷する。印刷枚数(通常は生徒の数である)は、ユーザ(教師)によって指定されるものとする。ドットパターンIDは、用紙の目立たない部分に、肉眼で視認できる程度に充分小さく印刷されるものとする。
ステップS307において、ワークシート画像重畳印刷部26は、ドットパターン付ワークシートを作成する。具体的には、第1に、ワークシート画像重畳印刷部26は、ユーザ(教師)が、入力装置12を介してワークシート電子ファイル名を選択するのを受け付ける。例えば、ワークシート画像重畳印刷部26は、出力装置13の画面上に教材データベース41(図8)のガイド41aを表示し、ユーザが任意のレコードを選択するのを受け付ける。そして、選択されたレコードの教材へのポインタを検索キーとして、該当する教材情報41bを取得し、取得した教材情報41bを表示し、ユーザが任意のレコードを選択するのを受け付ける。
第2に、ワークシート画像重畳印刷部26は、選択された教材情報41bのレコードのワークシート電子ファイル名及びドットパターンIDを取得する。
第3に、ワークシート画像重畳印刷部26は、取得したドットパターンIDを有する、生徒の数に等しいドットパターン印刷済用紙に対して、取得したワークシート電子ファイル名のワークシート電子ファイルを印刷する。
ステップS308において、電子ペン2は、キャリブレーションマーカに対するタップ(ペン先をキャリブレーションマーカ上におく)を受け付ける。具体的には、電子ペン2は、ユーザ(教師)が電子ペン2を使用して、印刷されたドットパターン付ワークシートの四隅にあるキャリブレーションマーカのうち、任意の1つをタップするのを受け付ける。すると、電子ペン2は、キャリブレーションマーカのドットパターン座標値を読み取ることになる。
ステップS309において、マーカ座標入力部29は、キャリブレーションマーカの座標値を取得する。具体的には、マーカ座標入力部29は、電子ペン2から、キャリブレーションマーカのドットパターン座標値を受信する。
ステップS310において、マーカ座標入力部29は、タップ位置を画面に表示する。具体的には、マーカ座標入力部29は、受信したドットパターン座標値を出力装置13の画面に表示する。このとき、マーカ座標入力部29は、タップされた位置を「◎」等の目立つ記号でドットパターン付ワークシートの枠内に表示する。
ステップS311において、マーカ座標入力部29は、確認メッセージを表示する。具体的には、マーカ座標入力部29は、「あなたがタップした位置はこの通りですか。この通りあれば「F1」キーを、そうでなければ「F2」キーを押下してください」のようなメッセージを、出力装置13の画面に表示する。
ステップS312において、マーカ座標入力部29は、確認されたか否かを判断する。具体的には、マーカ座標入力部29は、前記の例では、ユーザが「F1」キーを押下したと判断した場合(ステップS312“YES”)は、ステップS313に進み、ユーザが「F2」キーを押下したと判断した場合(ステップS312“NO”)は、ステップS308に戻る。
ステップS313において、マーカ座標入力部29は、座標値を記憶する。具体的には、マーカ座標入力部29は、ステップS309において受信したドットパターン座標値を、主記憶装置14に一時的に記憶する。
ステップS314において、マーカ座標入力部29は、座標値が3つ記憶されたか否かを判断する。具体的には、マーカ座標入力部29は、主記憶装置14に一時的に記憶されたドットパターン座標値の数が3に達している場合(ステップS314“YES”)は、ステップS315に進み、それ以外の場合(ステップS314“NO”)は、ステップS308に戻る。
なお、繰り返しループを抜けた段階で、マーカ座標入力部29は、3つのキャリブレーションマーカにそれぞれ対応する3つのドットパターン座標値を取得していることになる。なお、3回目のステップS309において、マーカ座標入力部29は、以下の処理を実行してもよい。
・1回目に取得したドットパターン座標値と、2回目に取得したドットパターン座標値とを通る直線の方程式を算出する。
・3回目に取得したドットパターン座標値が、当該方程式を満たすか否かを判断する。
・満たさない場合は、ステップS310に進む。満たす場合は、「もう一度タップしてください」というメッセージを表示した上で、ステップS308に戻る。
ユーザが四隅のキャリブレーションマーカを意識的にタップしている限りは、これらの処理は不要である。しかしながら、例えばユーザの手が震えて、短期間のうちにタップを2度繰り返しているような場合には、これらの処理は有効である。
ステップS315において、マーカ座標入力部29は、キャリブレーションマーカのコンテンツ座標値を取得する。具体的には、第1に、マーカ座標入力部29は、ステップS313において記憶された3つのドットパターン座標値にそれぞれ対応する3つのコンテンツ座標値を取得する。いま、記憶された座標値は、(x,y)、(x,y)及び(x,y)であるとする。以降、ステップS308において、ユーザが、左上のキャリブレーションマーカ→右上のキャリブレーションマーカ→左下のキャリブレーションマーカの順でタップした場合を例にして説明を続ける。
第2に、マーカ座標入力部29は、4つのキャリブレーションマーカのコンテンツ座標値のうちから、左上のキャリブレーションマーカ→右上のキャリブレーションマーカ→左下のキャリブレーションマーカの順に、コンテンツ座標値を取得する。いま、取得された座標値は、[X,Y]、[X,Y]及び[X,Y]であるとする。
ステップS316において、座標変換係数算出部30は、変換係数を算出する。具体的には、既知の値である、(x,y)、(x,y)及び(x,y)、並びに、[X,Y]、[X,Y]及び[X,Y]を6本の連立方程式(図13(a)の破線の長方形内)に代入し、当該連立方程式解くことによって、未知数である変換係数a、b、c、d、e及びfを求める。当該連立方程式を解く際、座標変換係数算出部30は、公知の任意の方法を使用してよい。
ステップS317において、ワークシート画像重畳印刷部26は、座標値を整合させる。具体的には、第1に、ワークシート画像重畳印刷部26は、ステップS316において取得した変換係数を成分に有する変換行列を使用して、電子ペン2が取得した筆記情報の座標値204(図1(b)参照)を、コンテンツ座標値に変換する。
ステップS318において、ワークシート画像重畳印刷部26は、筆記情報を表示する。具体的には、ワークシート画像重畳印刷部26は、ステップS317において変換されたコンテンツ座標値(電子ペン2に由来する)を、コンテンツ由来データと重ね合わせて、出力装置13の画面に表示する。このとき、筆記情報の位置ずれは解消される。
その後、位置整合処理手順を終了する。
(表示方法)
前記においては、キャリブレーション装置1が、1ページ分の筆記情報を出力装置13の画面に表示する例を説明してきた。しかしながら、ユーザ(教師)は、複数のページ分の筆記情報を同時に一覧して視認したい場合もある。さらに、生徒数が多く、教師がそれぞれの生徒の筆記情報を同時に一覧して画面上で視認したい場合もある。
図17は、印刷されたドットパターン付ワークシートの複数のページを同じ画面で表示する方法を説明する図である。いま、教材情報41b(図8)には、図17の紙面(1ページ)241及び紙面(2ページ)242に係るレコードが存在するものとする。ページが異なるので、紙面(1ページ)241に印刷されているドットパターンと、紙面(2ページ)242に印刷されているドットパターンとは、別のものである。これらの紙面を、出力装置13の画面上、並べて表示するための処理を以下に説明する。
(1)同時一覧部34は、ユーザが、教材情報41bから、並べて表示することを希望するページについてのレコードを、2つ選択するのを受け付ける。
(2)同時一覧部34は、選択されたレコードのワークシート電子ファイル115を取得する。
(3)同時一覧部34は、選択されたレコードのドットパターンIDを取得する。
(4)同時一覧部34は、取得したワークシート電子ファイルに対して、対応するドットパターンIDのドットパターンを印刷することによって、ドットパターン付ワークシートを2枚印刷する。それぞれのドットパターン付ワークシートには、四隅にキャリブレーションマーカ(図では「」)が印刷されている。
(5)同時一覧部34は、ユーザが、紙面(1ページ)241のキャリブレーションマーカ及び紙面(2ページ)242のキャリブレーションマーカを所定の順番で電子ペン2を使用してタップするのを受け付ける。所定の順番とは、例えば、1ページ目について、左上→右上→左下→右下、続いて、2ページ目について、左上→右上→左下→右下、である。図17においては、この順番が、「○」の中に記されている。
(6)同時一覧部34は、ワークシート電子ファイルの、右上のキャリブレーションマーカの座標値から左上のキャリブレーションマーカの座標値を減算した差分を取得する。
(7)同時一覧部34は、2ページ目のワークシート電子ファイルのすべて文字、図形等のx座標値に対して、(6)において取得した差分を加算する。
(8)同時一覧部34は、右上のドットマーカのx座標値から左上のドットマーカのx座標値を減算した差分を取得する。
(9)同時一覧部34は、電子ペン2が紙面(2ページ)242から取得したすべての筆跡情報のx座標値に対して、(8)において取得した差分を加算する。
(10)同時一覧部34は、1ページ目及び2ページ目のコンテンツ座標値をすべて1ページ目のコンテンツ座標値と看做して、1ページ目及び2ページ目のワークシート電子ファイルを出力装置13の画面に表示する。
(11)同時一覧部34は、1ページ目及び2ページ目のドットパターン座標値をすべて1ページ目のドットパターン座標値と看做して、1ページ目及び2ページ目の筆記情報を、出力装置13の画面に表示する。
以上の処理が行われると、出力装置13の画面は、図17の画面243のようになる。すなわち、1ページ目の右上と2ページ目の左上が重なり、1ページ目の右下と2ページ目の左下が重なり、2つのページが並んで表示される。なお、図17において、「3ページ」以降がある場合も存在する。しかしながら、その説明は前記と同様であるので省略する。
図18は、印刷されたドットパターン付ワークシートの表面及び裏面を同じ画面で表示する方法を説明する図である。この場合の同時一覧部34の処理は、前記の(1)〜(11)と同様である。但し、前記(1)〜(11)において、「1ページ」又は「1ページ目」とあるのを「表面」と読み替え、「2ページ」又は「2ページ目」とあるのを「裏面」と読み替える。(4)において、「ドットパターン付ワークシートを2枚印刷する」とあるのを「2つのドットパターン付ワークシートを、1枚の紙面の両面に印刷する」と読み替える。
図19は、印刷されたドットパターン付ワークシートの複数のページを同じ画面で表示する他の方法を説明する図である。図19においては、紙面(2ページ)244が、横向きになっている。この場合の同時一覧部34の処理は、以下(12)〜(20)の通りである。
(12)同時一覧部34は、前記の(1)〜(4)の処理を行う。
(13)同時一覧部34は、ユーザが、紙面(1ページ)241のキャリブレーションマーカ及び紙面(2ページ)244のキャリブレーションマーカを所定の順番で電子ペン2を使用してタップするのを受け付ける。所定の順番とは、例えば、1ページ目について、左上→右上→左下→右下、続いて、2ページ目について、(縦位置を基準として)左下→左上→右下→右上、である。図19においては、この順番が、「○」の中に記されている。
(14)同時一覧部34は、ワークシート電子ファイルの、右上のキャリブレーションマーカのx座標値から左上のキャリブレーションマーカのx座標値を減算した差分を取得する。さらに左下のキャリブレーションマーカのy座標値から左上のキャリブレーションマーカのy座標値を減算した差分を取得する。そして(差分−差分)/2の値を算出する。
(15)同時一覧部34は、2ページ目のワークシート電子ファイルのすべて文字、図形等の座標値を、原点を中心に時計回りに90度回転した座標値に変換する。
(16)同時一覧部34は、2ページ目のワークシート電子ファイルのすべて文字、図形等のx座標値に対して、(14)において取得した差分を加算する。さらに、y座標値に対して、(14)において取得した(差分−差分)/2を加算する。
(17)同時一覧部34は、右上のドットマーカのx座標値から左上のドットマーカのx座標値を減算した差分を取得する。さらに左下のドットマーカのy座標値から左上のドットマーカのy座標値を減算した差分を取得する。そして(差分−差分)/2の値を算出する。
(18)同時一覧部34は、電子ペン2が紙面(2ページ)244から取得したすべての筆記情報の座標値を、原点を中心に時計回りに90度回転した座標値に変換する。
(19)同時一覧部34は、電子ペン2が紙面(2ページ)244から取得したすべての筆記情報のx座標値に対して、(17)において取得した差分を加算する。さらに、y座標値に対して、(17)において取得した(差分−差分)/2の値を加算する。
(20)同時一覧部34は、前記の(10)〜(11)の処理を行う。
以上の処理が行われると、出力装置13の画面は、図19の画面245のようになる。すなわち、2ページ目が時計周りに90度回転し、1ページ目の右上と右下との間の中点と、2ページ目の(縦位置を基準として)左下と右下との間の中点とが重なり、2つのページが並んで表示される。なお、図19において、「1ページ」及び「2ページ」がそれぞれ「表面」及び「裏面」である場合も存在する。しかしながら、その説明は前記と同様であるので省略する。
図20は、複数の電子ペン2の筆記情報を同じ画面で表示する方法を説明する図である。いま、生徒が6人存在し、それぞれの生徒に対して、電子ペン2が1本ずつ与えられているとする。それぞれの生徒が解答を記入していく様子を同一画面で視認できれば教師には便宜である。このような画面を表示するための同時一覧部34の処理は以下の(21)〜(31)の通りである。
(21)同時一覧部34は、6本の電子ペン2から、筆記情報を受け付ける。
(22)同時一覧部34は、クラス情報43b(又はペン情報43d)を参照し、筆記情報のペンIDに対応する出席番号を取得する。
(23)同時一覧部34は、電子ペン2からの筆記情報と出席番号とを関連付ける。例えば、出席番号nに対して筆記情報nを関連付ける(n=1,2,・・・,6)。
(24)同時一覧部34は、筆記情報n(n=1,2,3)に含まれるすべてのx座標に対して、(h+h)×(n−1)を加算する。hは、右上のドットマーカのx座標値から左上のドットマーカのx座標値を減算した値(紙面の横幅)である。hは、用紙間の横の隙間の長さを示す任意の正数である。
(25)同時一覧部34は、筆記情報n(n=4,5,6)に含まれるすべてのx座標に対して、(h+h)×(n−4)を加算する。
(26)同時一覧部34は、筆記情報n(n=4,5,6)に含まれるすべてのy座標に対して、(v+v)を加算する。vは、左下のドットマーカのy座標値から左上のドットマーカのy座標値を減算した値(紙面の高さ)である。vは、用紙間の縦の隙間の長さを示す任意の正数である。
(27)同時一覧部34は、生徒に配布した用紙に印刷されているワークシート電子ファイルのコピーを6部作成する。
(28)同時一覧部34は、m(m=1,2,3)番目のワークシート電子ファイルの文字、図形等のx座標値に対して、(h+h)×(m−1)を加算する。
(29)同時一覧部34は、m(m=4,5,6)番目のワークシート電子ファイルの文字、図形等のx座標値に対して、(h+h)×(m−4)を加算する。
(30)同時一覧部34は、m(m=4,5,6)番目のワークシート電子ファイルの文字、図形等のy座標値に対して、(v+v)を加算する。
(31)同時一覧部34は、すべての筆記情報及びすべてのワークシート電子ファイルを、出力装置13の画面に表示する。
以上の処理が行われると、出力装置13の画面は、図20の画面246のようになる。
図21及び図22は、選択された部分のみを表示する方法を説明する図である。いま、生徒が6人存在し、それぞれの生徒に対して、電子ペン2が1本ずつ与えられているとする。生徒には、問題等が印刷されたドットパターン付ワークシート(紙面)251が配布される。紙面の下半分が解答欄になっており、教師は、すべての生徒について、この解答欄のみを画面で視認したい。このような画面を表示するための同時一覧部34の処理は以下の(32)〜(40)の通りである。
(32)同時一覧部34は、ユーザ(教師)が、ドットパターン付ワークシート上において、画面に表示したい範囲を特定するのを受け付ける。ユーザは、例えば、図22において破線で囲まれた範囲を画面に表示したい場合は、その四隅(□で示す)を電子ペン2でタップする。そして、同時一覧部34は、その四隅の座標値を電子ペン2から取得する。取得した座標値が、左上については(5,60)であり、右上については(75,60)であり、左下については(5,110)であり、右下については(75,110)であるとする。
(33)同時一覧部34は、6本の電子ペン2から、筆記情報を受け付ける。
(34)同時一覧部34は、クラス情報43b(又はペン情報43d)を参照し、筆記情報に含まれるペンIDに対応する出席番号を取得する。
(35)同時一覧部34は、ある電子ペン2からの筆記情報と、その電子ペン2の出席番号とを関連付ける。例えば、出席番号nに対して筆記情報nを関連付ける(n=1,2,・・・,6)。
(36)同時一覧部34は、筆記情報n(n=1,2,3)に含まれるすべてのx座標に対して、(70+h)×(n−1)を加算する。この「70」は、右上のx座標値「75」から左上のx座標値「5」を減算した値(選択された範囲の横幅)である。
(37)同時一覧部34は、筆記情報n(n=1,2,3)に含まれるすべてのy座標にから、60を減算する。この「60」は、左上のy座標値である。
(38)同時一覧部34は、筆記情報n(n=4,5,6)に含まれるすべてのx座標に対して、(70+h)×(n−4)を加算する。
(39)同時一覧部34は、筆記情報n(n=4,5,6)に含まれるすべてのy座標にから、「60」を減算し、その結果に対して(50+v)を加算する。この「50」は、左下のy座標値「110」から左上のy座標値「60」を減算した値(選択された範囲の高さ)である。
(40)同時一覧部34は、すべての筆記情報を、出力装置13の画面に表示する。
以上の処理が行われると、出力装置13の画面は、図20の画面247のようになる。
(向き修正)
図23は、長方形の用紙における向き修正を説明する図である。なお、本実施形態において、用紙が「長方形」であるという場合、「正方形」以外の「長方形」を意味している。長方形のドットパターン印刷済用紙が、プリンタに正しくセットされれば、日本語の筆記情報は、符号R01又はR03のように画面に表示される。アラビア語のように、右から左に筆記される言語は、符号R05のように画面に表示される。しかしながら、ドットパターン印刷済用紙が天地逆にセットされると、符号R01のように表示されるべき筆記情報は符号R02のように表示される。同様に、符号R03のように表示されるべき筆記情報は符号R04のように表示され、符号R05のように表示されるべき筆記情報は符号R06のように表示される。なお、「→」は、ユーザ(生徒)が筆記して行く順序である。筆記情報は現在時刻を有する(図1(b))ので、キャリブレーション装置1は、その順序を識別することができる。
図24は、正方形の用紙における向き修正を説明する図である。図24の符号Q01、Q05及びQ09は、図23のそれぞれ、符号R01、R03及びR05に相当する(本来このように表示されるべきものである)。図24の符号Q03、Q07及びQ11は、図23のそれぞれ、符号R02、R04及びR06に相当する(天地逆になったものである)。図24において、符号Q02、Q06及びQ10の筆記情報は、符号Q01、Q05及びQ09の筆記情報を基準にして、時計回りで90度回転して表示されている。符号Q04、Q08及びQ12の筆記情報は、符号Q01、Q05及びQ09の筆記情報を基準にして、時計回りで270度回転して表示されている。このように、正方形のドットパターン印刷済用紙は、縦横の区別を有さないことに起因して、長方形のドットパターン印刷済用紙に比して、向き誤りのバリエーションが多い。
図25は、向き修正処理手順における用語及び基本的な考え方を説明する図である。図25(a)は、ひらがな「に」である。「に」は3画からなる文字である。黒の画素で繋がったひと纏まりの画は、「連結成分」261と呼ばれる。「に」の場合、縦の第1画、横の第2画及び横の第3画が、それぞれ別の連結成分である。図25(c)の「藤」の場合、例えば「くさかんむり」が1つの連結成分である。連結成分に外接する長方形は、「外接矩形」262と呼ばれる。「に」は、3つの外接矩形を有する。同じ文字に属する外接矩形同士は、一部が重複する場合もあり得る。所定の距離の範囲内に位置する1又は複数の外接矩形同士がグルーピングされる。キャリブレーション装置1は、このグループを文字として認識する。ある文字に含まれるすべての外接矩形に外接する長方形を、「統合外接矩形」263(図25(b))と呼ぶ。
図25(c)は、生徒が、ドットパターン付ワークシートに電子ペン2を使用して、横書きで「藤原道長は、娘の彰子を後一条天皇に入内させ」と記入した様子を示す(符号264)。i=1、2、・・・で示した番号は、筆記の順序である。
図25(d)及び図25(e)は、最初の2文字(符号265〜268)の拡大図である。いま、隣接する2つの統合外接矩形の中心点(対角線の交点)の座標値同士を比較することを考える。ある統合外接矩形の中心点のx座標値が、直前の統合外接矩形の中心点のx座標値に比して、どれだけ増加(右が正の方向)したかを示すのが「Δx」である。同様に、ある統合外接矩形の中心点のy座標値が、直前の統合外接矩形の中心点のy座標値に比して、どれだけ増加(下が正の方向)したかを示すのが「Δy」である。左から右への横書き(図25(d))の場合、一般に、ΔxはΔyよりも大きい。一方、上から下への縦書き(図25(e))の場合、一般に、ΔyはΔxよりも大きい。
(向き修正処理手順)
図26は、長方形の用紙についての、向き修正処理手順のフローチャートである。当該処理手順を開始する前提として、電子ペン2が、ある1つのドットパターン付ワークシートから筆記情報を読み取り、その筆記情報が、筆記情報データベース42に記憶されているものとする。
ステップS341において、筆記方向推定部32は、連結成分を抽出する。具体的には、筆記方向推定部32は、筆記情報に含まれる座標値及び画素値に基づいてユーザ(生徒)が記入した筆跡を再現する。その筆跡から、公知の方法によって、複数の連結成分を抽出する。
ステップS342において、筆記方向推定部32は、外接矩形を生成する。具体的には、筆記方向推定部32は、抽出したすべての連結成分について、公知の方法によって、外接矩形を生成する。
ステップS343において、筆記方向推定部32は、統合外接矩形を生成する。具体的には、第1に、筆記方向推定部32は、生成したすべての外接矩形を、所定の距離の範囲内にあるもの同士でグルーピングする。
第2に、筆記方向推定部32は、それぞれのグループに属するすべての外接矩形(文字に相当する)について、公知の方法によって、統合外接矩形を生成する。
ステップS344において、筆記方向推定部32は、統合外接矩形の数(N)を取得する。
ステップS345において、筆記方向推定部32は、変数「AvrX」及び「AvrY」を設定し、それぞれに「0」を代入する。
ステップS346において、筆記方向推定部32は、変数「i」を設定し、「i」に2を代入する。
ステップS347において、筆記方向推定部32は、Δxを算出する。具体的には、筆記方向推定部32は、i番目の統合外接矩形の中心点のx座標値、及び、(i−1)番目の統合外接矩形の中心点のx座標値を取得し、前者から後者を控除した値をΔxとする。
ステップS348において、筆記方向推定部32は、Δyを算出する。具体的には、筆記方向推定部32は、i番目の統合外接矩形の中心点のy座標値、及び、(i−1)番目の統合外接矩形の中心点のy座標値を取得し、前者から後者を控除した値をΔyとする。
ステップS349において、筆記方向推定部32は、AvrX及びAvrYを算出する。具体的には、筆記方向推定部32は、
式「AvrX=(AvrX×(i−2)+Δx)/(i−1)」、及び、
式「AvrY=(AvrY×(i−2)+Δy)/(i−1)」を使用して、AvrX及びAvrYを算出する。
AvrXは、最初の統合外接矩形から処理対象となっている統合外接矩形までにおいて算出された、1又は複数のΔxの平均値である。AvrYは、最初の統合外接矩形から処理対象となっている統合外接矩形までにおいて算出された、1又は複数のΔyの平均値である。
ステップS350において、筆記方向推定部32は、|AvrX|>|AvrY|であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、|AvrX|>|AvrY|が成り立つ場合(ステップS350“YES”)、ステップS351に進み、それ以外の場合(ステップS350“NO”)、ステップS355に進む。
因みに、|AvrX|>|AvrY|が成り立つ場合、統合外接矩形は横に並んでいる。但し、左右の方向は判断されていない。図23における符号R01、R02、R05及びR06の例が、“YES”のパスを経由することになる。図26では、太線の八角形内にこれらの符号が記されている(以下同様)。同様に、|AvrX|>|AvrY|が成り立たない場合、統合外接矩形は縦に並んでいる。但し、上下の方向は判断されていない。図23における符号R03及びR04の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS351において、筆記方向推定部32は、|Δy|>Th1であるか否かを判断する。「Th1」は「第1の閾値」の意味である。第1の閾値は、一般的な行間の距離をもとに設定される。具体的には、筆記方向推定部32は、|Δy|>Th1が成り立つ場合(ステップS351“YES”)、ステップS354に進み、それ以外の場合(ステップS351“NO”)、ステップS352に進む。
ちなみに、|Δy|>Th1が成り立つ場合、統合外接矩形は、改行されている。
ステップS352において、筆記方向推定部32は、i<Nであるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、i<Nが成り立つ場合(ステップS352“YES”)、ステップS353に進み、それ以外の場合(ステップS352“NO”)、ステップS360に進む。
ちなみに、i<Nが成り立つ場合、最後の統合外接矩形まで処理が終了していない。
ステップS353において、筆記方向推定部32は、変数「i」に1を加算する。その後、ステップS347に戻る。
ステップS354において、筆記方向推定部32は、Δy>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、Δy>0が成り立つ場合(ステップS354“YES”)、ステップS360に進み、それ以外の場合(ステップS354“NO”)、ステップS359に進む。因みに、Δy>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、上から下に改行されている。図23における符号R01及びR05の例が、“YES”のパスを経由することになる。同様に、Δy>0が成り立たない場合、統合外接矩形は、下から上に改行されている。図23における符号R02及びR06の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS355において、筆記方向推定部32は、|Δx|>Th2であるか否かを判断する。「Th2」は「第2の閾値」の意味である。第2の閾値は、一般的な列間の距離をもとに設定される。具体的には、筆記方向推定部32は、|Δx|>Th2が成り立つ場合(ステップS355“YES”)、ステップS358に進み、それ以外の場合(ステップS355“NO”)、ステップS356に進む。
ちなみに、|Δx|>Th2が成り立つ場合、統合外接矩形は、改行されている。なお、上下の「列」を改める場合も「改行」という。
ステップS356において、筆記方向推定部32は、i<Nであるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、i<Nが成り立つ場合(ステップS356“YES”)、ステップS357に進み、それ以外の場合(ステップS356“NO”)、ステップS360に進む。
ちなみに、i<Nが成り立つ場合、最後の統合外接矩形まで処理が終了していない。
ステップS357において、筆記方向推定部32は、変数「i」に1を加算する。その後、ステップS347に戻る。
ステップS358において、筆記方向推定部32は、Δx>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、Δx>0が成り立つ場合(ステップS358“YES”)、ステップS359に進み、それ以外の場合(ステップS358“NO”)、ステップS360に進む。因みに、Δx>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、左から右に改行されている。図23における符号R04の例が、“YES”のパスを経由することになる。同様に、Δx>0が成り立たない場合、統合外接矩形は、右から左に改行されている。図23における符号R03の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS359において、筆記方向推定部32は、筆記情報回転角度を180度と決定する。
ステップS360において、筆記方向推定部32は、筆記情報回転角度を0度と決定する。
ステップS361において、筆記情報回転部33は、筆記情報の座標値を修正する。具体的には、筆記情報回転部33は、決定された筆記情報回転角度を打ち消すように、筆記情報の座標値を変換する。例えば、筆記情報回転角度が180度と決定されている場合、筆記情報の座標値を、用紙の中心(対角線の交点)を中心にして、反時計回りに180回転させた座標値に変換する。筆記情報回転角度が0度と決定されている場合、何も行わない。
その後、向き修正処理手順を終了する。
図27は、正方形の用紙についての、向き修正処理手順(その1)のフローチャートである。図27のステップS341〜S353、S355〜S357及びS359〜S361は、図26のそれぞれS341〜S353、S355〜S357及びS359〜S361と同じであるので説明は省略する。但し、図26のステップS351の説明における「ステップS354に進む」は、「ステップS354bに進む」と読み替える。同様に、図26のステップS355の説明における「ステップS358に進む」は、「ステップS358bに進む」と読み替える。
ステップS354bにおいて、筆記方向推定部32は、AvrX>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrX>0が成り立つ場合(ステップS354b“YES”)、ステップS354cに進み、それ以外の場合(ステップS354b“NO”)、ステップS354dに進む。因みに、AvrX>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、左から右に並んでいる。同様に、AvrX>0が成り立たない場合、統合外接矩形は、右から左に並んでいる。
ステップS354cにおいて、筆記方向推定部32は、AvrY>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrY>0が成り立つ場合(ステップS354c“YES”)、ステップS360に進み、それ以外の場合(ステップS354c“NO”)、ステップS359に進む。因みに、AvrY>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、上から下に改行されている。図24における符号Q01及びQ08の例が、“YES”のパスを経由することになる。同様に、AvrY>0が成り立たない場合、統合外接矩形は、下から上に改行されている。図24における符号Q11の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS354dにおいて、筆記方向推定部32は、AvrY>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrY>0が成り立つ場合(ステップS354d“YES”)、ステップS360に進み、それ以外の場合(ステップS354d“NO”)、ステップS359に進む。因みに、AvrY>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、上から下に改行されている。図24における符号Q09の例が、“YES”のパスを経由することになる。同様に、AvrY>0が成り立たない場合、統合外接矩形は、下から上に改行されている。図24における符号Q03及びQ06の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS358bにおいて、筆記方向推定部32は、AvrY>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrY>0が成り立つ場合(ステップS358b“YES”)、ステップS358cに進み、それ以外の場合(ステップS358b“NO”)、ステップS358dに進む。因みに、AvrY>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、上から下に並んでいる。同様に、AvrY>0が成り立たない場合、統合外接矩形は、下から上に並んでいる。
ステップS358cにおいて、筆記方向推定部32は、AvrX>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrX>0が成り立つ場合(ステップS358c“YES”)、ステップS359に進み、それ以外の場合(ステップS358c“NO”)、ステップS360に進む。因みに、AvrX>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、左から右に改行されている。図24における符号Q12の例が、“YES”のパスを経由することになる。同様に、AvrX>0が成り立たない場合、統合外接矩形は、右から左に改行されている。図24における符号Q02及びQ05の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS358dにおいて、筆記方向推定部32は、AvrX>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrX>0が成り立つ場合(ステップS358d“YES”)、ステップS359に進み、それ以外の場合(ステップS358d“NO”)、ステップS360に進む。因みに、AvrX>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、左から右に改行されている。図24における符号Q04及びQ07の例が、“YES”のパスを経由することになる。同様に、AvrX>0が成り立たない場合、統合外接矩形は、右から左に改行されている。図24における符号Q10の例が、“NO”のパスを経由することになる。
筆記方向推定部32は、向き誤りの修正を完全に行うことはできない。例えば、ステップS354c“YES”のパスを経由する場合、図24における符号Q01及びQ08の例について、筆記情報回転角度が0度であると判断される。符号Q01の例については問題ない。しかしながら、符号Q08の例については、実際の筆記情報回転角度は270度であるにもかかわらず、筆記方向推定部32は、筆記情報回転角度は0度であると認識している。よって、符号Q08の筆記情報は、正立されないことになる。そこで、次に説明する向き修正処理手順(その2)においては、筆記方向推定部32は、ユーザ(教師)の判断を受け付けて、この問題を解決する。
図28は、正方形の用紙についての、向き修正処理手順(その2)のフローチャートである。図28のステップS341〜S353、S355〜S357及びS359〜S361は、図26のそれぞれS341〜S353、S355〜S357及びS359〜S361と同じであるので説明は省略する。さらに、図28のステップS354b及びS358bは、図27のそれぞれステップS354b及びS358bと同じであるので説明は省略する。
ステップS354cにおいて、筆記方向推定部32は、AvrY>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrY>0が成り立つ場合(ステップS354c“YES”)、ステップS354eに進み、それ以外の場合(ステップS354c“NO”)、ステップS359に進む。因みに、AvrY>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、上から下に改行されている。
ステップS354dにおいて、筆記方向推定部32は、AvrY>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrY>0が成り立つ場合(ステップS354d“YES”)、ステップS360に進み、それ以外の場合(ステップS354d“NO”)、ステップS354fに進む。
ステップS354eにおいて、筆記方向推定部32は、横書きであるか否かを判断する。具体的には、第1に、筆記方向推定部32は、出力装置13の画面に「筆記情報が横書きであれは「Y」キーを押下してください。そうでなければ「N」キーを押下してください」のようなメッセージを表示する。
第2に、筆記方向推定部32は、ユーザがキーボードの「Y」キーを押下するのを受け付けた場合(ステップS354e“YES”)、ステップS360に進む。それ以外の場合(ステップS354e“NO”)、ステップS359cに進む。因みに、図24における符号Q01の例が、“YES”のパスを経由することになる。図24における符号Q08の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS354fにおいて、筆記方向推定部32は、横書きであるか否かを判断する。具体的には、第1に、筆記方向推定部32は、出力装置13の画面に前記したメッセージを表示する。
第2に、筆記方向推定部32は、ユーザがキーボードの「Y」キーを押下するのを受けて受けた場合(ステップS354f“YES”)、ステップS359に進む。それ以外の場合(ステップS354f“NO”)、ステップS359bに進む。因みに、図24における符号Q03の例が、“YES”のパスを経由することになる。図24における符号Q06の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS358cにおいて、筆記方向推定部32は、AvrX>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrX>0が成り立つ場合(ステップS358c“YES”)、ステップS359cに進み、それ以外の場合(ステップS358c“NO”)、ステップS358fに進む。因みに、AvrX>0が成り立つ場合、統合外接矩形は、左から右に改行(改列)されている。
ステップS358dにおいて、筆記方向推定部32は、AvrX>0であるか否かを判断する。具体的には、筆記方向推定部32は、AvrX>0が成り立つ場合(ステップS358d“YES”)、ステップS359eに進み、それ以外の場合(ステップS358d“NO”)、ステップS359bに進む。
ステップS358eにおいて、筆記方向推定部32は、横書きであるか否かを判断する。具体的には、第1に、筆記方向推定部32は、出力装置13の画面に前記のようなメッセージを表示する。
第2に、筆記方向推定部32は、ユーザがキーボードの「Y」キーを押下するのを受けて受けた場合(ステップS358e“YES”)、ステップS359cに進む。それ以外の場合(ステップS358e“NO”)、ステップS359に進む。図24における符号Q04の例が、“YES”のパスを経由することになる。図24における符号Q07の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS358fにおいて、筆記方向推定部32は、横書きであるか否かを判断する。具体的には、第1に、筆記方向推定部32は、出力装置13の画面に前記したメッセージを表示する。
第2に、筆記方向推定部32は、ユーザがキーボードの「Y」キーを押下するのを受けて受けた場合(ステップS358f“YES”)、ステップS359bに進む。それ以外の場合(ステップS358f“NO”)、ステップS360に進む。図24における符号Q02の例が、“YES”のパスを経由することになる。図24における符号Q05の例が、“NO”のパスを経由することになる。
ステップS359bにおいて、筆記方向推定部32は、筆記情報回転角度を90度と決定する。
ステップS359cにおいて、筆記方向推定部32は、筆記情報回転角度を270度と決定する。
(実施形態の効果)
本実施形態のキャリブレーション装置1は、電子ペン2を介して取得した筆記情報及びコンテンツ由来データの表示画面における位置ずれを簡単に修正することができる。
キャリブレーション装置1は、ドットパターン座標値をコンテンツ座標値に変換する変換行列を定義し変換係数を算出するので、計算速度が向上し、かつ、変換係数を再利用することが容易になる。
変換係数を算出する過程で、ユーザ(教師)が電子ペンを使用して有意な3つのドットパターン座標値を取得できない場合は、エラーメッセージが表示されるので、キャリブレーション装置1は、確実に有意な3つのドットパターン座標値を取得できる。
キャリブレーション装置1は、ドットパターン印刷済用紙をプリンタにセットする方向が正しくなかった場合であっても、画面上に筆記情報を正立させることができる。
キャリブレーション装置1は、ユーザ(教師)が複数の生徒が電子ペン2を使用して記入した筆記情報を一覧し、きめ細かな指導を行うことを可能にする。
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。
1 キャリブレーション装置
2 電子ペン
3 用紙
4 ネットワーク
5 筆記情報通信装置
6 参照用端末装置
11 中央制御装置(制御部)
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置(記憶部)
15 補助記憶装置(記憶部)
16 通信装置
21 ワークシートファイル作成部
22 ドットパターン画像ファイル生成部
23 ワークシート画像合成部
24 ドットパターン付ワークシート印刷部
25 ドットパターン印刷部
26 ワークシート画像重畳印刷部
27 キャリブレーションマーカ画像ファイル生成部
28 ワークシートファイル画像合成部
29 マーカ座標入力部
30 座標変換係数算出部
31 筆記情報入力部
32 筆記方法推定部
33 筆記情報回転部
34 同時一覧部
41 教材データベース
42 筆記情報データベース
43 クラス情報データベース

Claims (8)

  1. ドットパターン及びコンテンツがそれぞれ異なる座標系で印刷されているとともに両座標系を対応付けるキャリブレーションマーカが3箇所以上印刷されている用紙から、前記キャリブレーションマーカのうちの3つの前記ドットパターンの座標系における座標値を、電子ペンを介して受け付け、
    前記電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカの前記ドットパターンの座標系における座標値に対応する、3つのキャリブレーションマーカの前記コンテンツの座標系における座標値を前記コンテンツの電子ファイルから取得し、
    前記電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカの前記ドットパターンの座標系における座標値と、前記電子ファイルから取得した3つのキャリブレ−ションマーカの前記コンテンツの座標系における座標値との対応する位置同士の既知の組合せに基づき、前記ドットパターンの座標系における座標値を、前記コンテンツの座標系における座標値に変換する変換係数を生成し、
    前記用紙に記入されていく筆記情報の上下左右の方向に基づいて、前記用紙が所定の位置を基準にして何度回転してプリンタに対してセットされて印刷されていたかを示す筆記情報回転角度を推定し、
    前記生成した変換係数に基づき、前記用紙から前記電子ペンが読み取った筆記情報に含まれる前記ドットパターンの座標系における座標値を、前記推定した筆記情報回転角度を打ち消すような前記コンテンツの座標系における座標値に変換し、
    前記コンテンツ及び前記座標値が変換された筆記情報を、前記コンテンツの座標系を使用して画面表示する制御部を備えること、
    を特徴とするキャリブレーション装置。
  2. 前記制御部は、
    複数の前記変換係数を成分として有し、前記ドットパターンの座標系における座標値を、前記コンテンツの座標系における座標値に変換するする変換行列に対して、前記電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカの前記ドットパターンの座標系における座標値及び前記電子ファイルから取得した3つのキャリブレ−ションマーカの前記コンテンツの座標系における座標値の対応する位置同士の既知の組合せを代入することによって方程式を作成し、
    前記方程式を解くことによって、前記変換係数を算出すること、
    を特徴とする請求項1に記載のキャリブレーション装置。
  3. 前記制御部は、
    前記電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカの前記ドットパターンの座標系における座標値が同一直線上に存在する場合は、エラーメッセージを出力すること、
    を特徴とする請求項2に記載のキャリブレーション装置。
  4. 前記制御部は、
    前記用紙の部分の指定を受け付け、
    前記受け付けた部分に記入された、前記電子ペンごとの前記筆記情報を、並べて出力装置に画面表示すること、
    を特徴とする請求項3に記載のキャリブレーション装置。
  5. キャリブレーション装置の制御部は、
    ドットパターン及びコンテンツがそれぞれ異なる座標系で印刷されているとともに両座標系を対応付けるキャリブレーションマーカが3箇所以上印刷されている用紙から、前記キャリブレーションマーカのうちの3つの前記ドットパターンの座標系における座標値を、電子ペンを介して受け付け
    前記電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカの前記ドットパターンの座標系における座標値に対応する、3つのキャリブレーションマーカの前記コンテンツの座標系における座標値を前記コンテンツの電子ファイルから取得し、
    前記電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカの前記ドットパターンの座標系における座標値と、前記電子ファイルから取得した3つのキャリブレ−ションマーカの前記コンテンツの座標系における座標値との対応する位置同士の既知の組合せに基づき、前記ドットパターンの座標系における座標値を、前記コンテンツの座標系における座標値に変換する変換係数を生成し、
    前記用紙に記入されていく筆記情報の上下左右の方向に基づいて、前記用紙が所定の位置を基準にして何度回転してプリンタに対してセットされて印刷されていたかを示す筆記情報回転角度を推定し、
    前記生成した変換係数に基づき、前記用紙から前記電子ペンが読み取った筆記情報に含まれる前記ドットパターンの座標系における座標値を、前記推定した筆記情報回転角度を打ち消すような前記コンテンツの座標系における座標値に変換し、
    前記コンテンツ及び前記座標値が変換された筆記情報を、前記コンテンツの座標系を使用して画面表示すること、
    を特徴とする、前記キャリブレーション装置のキャリブレーション方法。
  6. 前記制御部は、
    複数の前記変換係数を成分として有し、前記ドットパターンの座標系における座標値を、前記コンテンツの座標系における座標値に変換するする変換行列に対して、前記電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカの前記ドットパターンの座標系における座標値及び前記電子ファイルから取得した3つのキャリブレ−ションマーカの前記コンテンツの座標系における座標値の対応する位置同士の既知の組合せを代入することによって方程式を作成し、
    前記方程式を解くことによって、前記変換係数を算出すること、
    を特徴とする請求項5に記載のキャリブレーション方法。
  7. 前記制御部は、
    前記電子ペンを介して受け付けた3つのキャリブレーションマーカの前記ドットパターンの座標系における座標値が同一直線上に存在する場合は、エラーメッセージを出力すること、
    を特徴とする請求項6に記載のキャリブレーション方法。
  8. 前記制御部は、
    前記用紙の部分の指定を受け付け、
    前記受け付けた部分に記入された、前記電子ペンごとの前記筆記情報を、並べて出力装置に画面表示すること、
    を特徴とする請求項7に記載のキャリブレーション方法。
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