JP6073088B2 - 高圧二酸化炭素含有ガス流から二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤及び分離回収方法 - Google Patents

高圧二酸化炭素含有ガス流から二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤及び分離回収方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流、殊に石炭ガス化生成ガスや採掘天然ガスから二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤、及び該液状吸収剤を用いた二酸化炭素の分離回収方法に関する。
近年、人類の社会活動に付随する二酸化炭素やメタンといった温室効果ガス排出量の急激な増加が地球温暖化の原因の一つに挙げられている。特に、二酸化炭素は温室効果ガスの中でも最も主要なものであり、2005年に発効された京都議定書に従い、二酸化炭素排出量削減へ向けての対策が急務となっている。
今日、二酸化炭素の発生源である石炭、重油、天然ガス等を燃料とする火力発電所、製鉄所のボイラー、セメント工場のキルン等から排出される混合ガスを対象に、混合ガスに含まれる二酸化炭素を分離回収し、圧縮して、輸送の後、圧入するという一連の二酸化炭素貯留(carbon dioxide capture & storage, CCS)技術が、化石燃料に代わる代替エネルギー開発までの繋ぎ(ブリッジング)技術として注目されている。
この貯留技術の実用化のためには、可能な限りの低コスト化が要求される。二酸化炭素の分離回収、圧縮、輸送、圧入の一連の工程の中では、前段の分離回収と圧縮に要するコストが総貯留コストの70%以上を占めていることから、これらのコストを低減するための技術開発が重要となる。そのため近年では、発電所や製鉄所からの常圧排出ガスを対象として、アルカノールアミン水溶液を主成分とする化学吸収法による二酸化炭素分離回収技術開発が精力的に推進されている。
特許文献1には、ガス流中の二酸化炭素分圧が0.2 bar未満であるようなガス流から二酸化炭素を除去するための方法であって、当該方法では、このガス流を、(A)分子中に少なくとも2個の3級アミノ基を有するアミン化合物および(B)1級アミンおよび2級アミンから選択される活性剤の水溶液を含む液状吸収剤と接触させることが記載されている。
これに対し、石炭ガス化生成ガスや採掘天然ガス等の高圧二酸化炭素含有ガス流からの化学吸収法による二酸化炭素分離回収技術は、常圧二酸化炭素含有ガス流からの分離回収技術と比較して、研究例が比較的少ない。しかし、ガス自体の圧力エネルギーを二酸化炭素の分離回収及び圧縮に活用できるため、二酸化炭素貯留工程中の、特に分離回収工程及び圧縮工程におけるコストを大幅に低減できる可能性がある。そこで、高圧二酸化炭素含有ガス流からの二酸化炭素の分離回収に適用可能な化学吸収液の開発が焦点となる。
これまで、高い圧力を有するガスから二酸化炭素を含む酸性ガスを除去する方法としては物理吸収法が注目されていた。物理吸収法は、対象とするガス成分の分圧が高いほど、化学吸収法に比べて単位吸収液量当たりの酸性ガス吸収量が大きくなることが知られている。代表的な吸収剤としてはシクロテトラメチレンスルホン(スルホラン)及びこれらの誘導体、並びに脂肪族アミド、メタノール、及びポリエチレングリコールジアルキルエーテル類から成る吸収剤(SELEXOL、ユニオン・カーバイド社)がある。しかし、いずれの吸収液を用いた二酸化炭素分離回収方法においても、吸収した二酸化炭素を放散し吸収液を再生する工程において減圧操作を必要とするため、その後の圧縮工程に要するエネルギーが多く嵩むことになる。
一方、特許文献2は、3.5 bar絶対圧を超え、且つ20 bar絶対圧を超えない圧力下で行われる酸性ガス再生方法に関し、再生器から発生する回収されたガス流は、圧縮され、かつ地下貯留中に圧入されることが記載されている。また、酸性ガス吸収性化学薬剤としては、トリエタノールアミン(TEA)等が挙げられている。実施例において例証される吸収液は、N-メチルジエタノールアミン(MDEA) 43重量%及び水57重量%からなる。
上記特許文献1及び2に提案されている、分子中に少なくとも2個の3級アミノ基を有するアミン化合物、TEA、及びMDEAの水溶液は、一般的に用いられる30〜50重量%の濃度では、石炭ガス化生成ガスや採掘天然ガス等で想定される二酸化炭素分圧が高い領域においては放散性が低く、従って二酸化炭素の回収及びアミンの再生の効率が低く、二酸化炭素回収エネルギー及びコストが高くなる。更に、特許文献2で提案されているMDEAを60重量%以上で用いた場合は、粘度の増加によるハンドリング性の悪化や吸収速度の低下などが生じるため実用化が難しい。
これらに対し、特許文献3には、酸性ガスを高濃度に含む吸収液を大気圧よりも高い圧力で加熱する再生方法を含むガス供給流から酸性ガスの除去のための方法が記載されている。該吸収液は、ジアミン、トリアミン及びテトラミンから選択される3級アルキルアミンの水溶液である。該アミン水溶液を高濃度(60〜90重量%)で用いることにより、高い圧力で再生可能であることが記載されている。
更に、特許文献4には、2 bar以上の高い二酸化炭素分圧を有するガス流から二酸化炭素を除去するため、殊に石炭ガス化プロセスからの排ガスから二酸化炭素を除去するための吸収剤並びに吸収及び回収方法が記載されている。該吸収剤は水素結合基を有さず、且つ、エーテル基を有する3級脂肪族ジアミン水溶液である。該アミン水溶液を高濃度(60〜90重量%)で用いることにより、二酸化炭素分圧が高い領域において、上記特許文献3に記載の3級アルキルアミンの水溶液の性能を凌駕する高い二酸化炭素回収量と同時に、高い二酸化炭素吸収速度と高い二酸化炭素放散速度が得られ、目的とする二酸化炭素の分離回収が可能であることが記載されている。
しかしながら、わが国では、CCSコストの挑戦的達成目標として、2015年までに3000円/t-CO2、2020年までに2000円/t-CO2という値が掲げられている。これらの目標達成のためには、高圧二酸化炭素含有ガス流からの二酸化炭素の分離回収に適用可能であり、且つ、更に高性能な化学吸収液、殊に二酸化炭素含有ガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流からの二酸化炭素選択的分離回収において、該高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ高い二酸化炭素分圧以上の圧力の下で、高い二酸化炭素回収量、低い二酸化炭素吸収反応熱、高い二酸化炭素吸収速度、及び/又は高い二酸化炭素放散速度を有する液状吸収剤の開発が要求される。
尚、上記特許文献1から4には、その発明を実施するための形態について、二酸化炭素吸収剤の主剤となる3級アミン以外の成分として、酸化防止剤、安定剤、腐食防止剤、或いは、それ自体が二酸化炭素吸収性能を有することが知られている物理吸収剤等の添加剤を含んでいてもよいことが記載されている。添加剤の例として、上記特許文献4には、酸化防止剤としてはジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、エリソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム及び二酸化硫黄が、また、物理吸収剤としてはシクロテトラメチレンスルホン(スルホラン)及びその誘導体、脂肪族酸アミド(アセチルモルホリン、N-ホルミルモルホリン)、N-アルキル化ピロリドン及び相応するピペリドン、例えばN-メチルピロリドン(NMP)、プロピレンカーボネート、メタノール、並びにポリエチレングリコールが挙げられている。但し、上記特許文献1から4において、これらの添加剤による二酸化炭素分離回収性能の向上効果については、一切言及されていないことを特記する。ここで、二酸化炭素分離回収性能とは、二酸化炭素を吸収する性能及び二酸化炭素を放散する性能を示し、以下においても同様である。
特許文献5から8には、二酸化炭素含有ガス流から二酸化炭素を除去するための方法として、アミン系化合物水溶液にアミン系化合物以外の有機化合物を含有する液状吸収剤及び該液状吸収剤による二酸化炭素の分離回収方法が記載されている。
特許文献5には、酸性化合物を含むガス状流出物を脱酸する方法であって、酸性化合物を含ませた吸収溶液を、酸性化合物に富む画分及び酸性化合物の少ない画分に分画し、酸性化合物に富む画分のみを蒸留し再生することで、再生に必要なエネルギーを削減する方法が記載されている。該吸収溶液は、水性相としてアミン類、アミノ酸類、アミド類等から選ばれる二酸化炭素との反応性化合物を含み、その他に、該水性相との分離可能な相の形成を促進するための塩及び/又はアミン、アルコール、ケトン等の有機化合物を含むことが記載されている。
特許文献6には、上記特許文献5と同様に、酸性気体を含む混合気体からの脱酸方法であって、酸性気体を吸収する吸収剤が非相溶性の有機相と親水性キャリア位相との2相を含むことで、富酸性気体相と貧酸性気体相とを形成し、該富酸性気体相のみを再生ユニットに供給し酸性気体を分離する方法が記載されている。該吸収剤は、有機相として炭化水素、アルコール、グリコール、エーテル等に溶解されるアミン溶液を含み、親水性キャリア位相としてアミン塩、アルカリ塩、アミノ酸塩等の水溶液を含むことが記載されている。
上記特許文献5及び6は、水性相と有機相との相分離現象を利用した吸収剤の再生エネルギーの低減方法を提供する発明であり、該吸収剤に含まれる有機化合物は、水性相との相分離性を確保或いは促進する目的で添加されるものであり、本発明が提供するところの有機溶媒による3級アミンの有する二酸化炭素分離回収性能への向上効果については、一切言及されていない。
特許文献7には、酸性ガス成分を高効率に分離するための、化学吸収液と物理吸収液とを含むことで化学吸収と物理吸収との双方の能力を具備したハイブリッド吸収液並びに該吸収液を用いたガス分離方法が記載されている。該化学吸収液は、化学吸収性能を有するアミン類吸収液であることが、また、該物理吸収液は、物理吸収性能を有するイオン液体、有機溶剤、或いは水酸基を有する化合物からなる吸収液であることが記載されている。該特許文献7は、化学吸収と物理吸収との双方の機構により酸性ガス成分を分離精製することにより、物理吸収液量の低減と化学吸収における必要熱エネルギーの低減を提供する発明である。該ハイブリッド吸収液に含まれる有機化合物は、それ自体が物理吸収性能を有する吸収剤として添加されるものであり、本発明が提供するところの有機溶媒による3級アミンの有する二酸化炭素分離回収性能への向上効果については、一切言及されていない。
特許文献8には、酸素も含有する二酸化炭素含有ガス供給流れから二酸化炭素を回収する方法であって、別の有機成分も含有するアミン水溶液に二酸化炭素及び酸素を吸収させ、酸素を除去し、吸収溶液から二酸化炭素を回収することによって、二酸化炭素を濃縮状態で回収する方法が記載されている。該アミン溶液は、別の有機成分としてアルコール、グリコール、グリコールエーテル、グリセロール等を含むことが記載されている。該アミン溶液に含まれる有機成分は、水の相対含有量を低減することによる液蒸発潜熱の低減及びアミン溶液全体の熱容量を低減することによる液昇温顕熱の低減を目的として添加されるものであり、本発明が提供するところの有機溶媒による3級アミンの有する二酸化炭素分離回収性能への向上効果については、一切言及されていない。
特表2007−527790号公報 特表2006−528062号公報 国際公開第2004/082809号 国際公開第2011/071150号 特表2009−529420号公報 特表2012−505077号公報 特開2011-230056号公報 特表2009−521313号公報
本発明は、ガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流からの二酸化炭素分離回収を、該高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ高い二酸化炭素分圧以上の圧力の下で、先行技術よりも高い二酸化炭素回収量、低い二酸化炭素吸収反応熱、高い二酸化炭素吸収速度、及び/又は高い二酸化炭素放散速度で達成できる高性能な液状吸収剤並びに分離回収方法を提供することを目的とする。
上記のように、特定の構造を有する3級アミンの水溶液を用いることにより、二酸化炭素分圧が高い領域において、特許文献2及び3には高い二酸化炭素回収量を得られることが、また、特許文献4には高い二酸化炭素回収量、高い二酸化炭素吸収速度、及び高い二酸化炭素放散速度を得られることが記載されている。
さらに、本発明者らは、二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する3級アミン、該3級アミンの持つアミノ基の0.5倍以上のモル濃度の水溶媒、及び特定の有機溶媒を混合することにより、ガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流からの二酸化炭素分離回収において、該高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ高い二酸化炭素分圧以上の圧力の下で、高い二酸化炭素回収量、低い二酸化炭素吸収反応熱、高い二酸化炭素吸収速度、及び/又は高い二酸化炭素放散速度を有する液状吸収剤とすることができ、上記目的を達成することができるという知見を得た。
本発明は、これら知見に基づき、更に検討を重ねて完成されたものであり、次に掲げる二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤並びに分離回収方法を提供するものである。
項1.ガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流から二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤であって、
(a) 二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する、3級アルカノールアミン、3級アルキルジアミン、3級アルキルトリアミン、及び3級アルキルテトラミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の3級アミン、
(b) 該3級アミンの持つアミノ基の0.5倍以上のモル濃度の水溶媒、並びに
(c) 少なくとも1種類の有機溶媒
を含む液状吸収剤。
項2.前記3級アミンの濃度が30〜80重量%である、項1に記載の液状吸収剤。
項3.前記有機溶媒の濃度が1〜60重量%である、項1又は2に記載の液状吸収剤。
項4.前記有機溶媒が少なくとも1種の非プロトン性極性溶媒である、項1〜3のいずれかに記載の液状吸収剤。
項5.前記非プロトン性極性溶媒の水溶液での酸解離定数pKaが10以上である、項4に記載の液状吸収剤。
項6.前記非プロトン性極性溶媒がエーテル系溶媒、エステル系溶媒、及びケトン系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種である、項5に記載の液状吸収剤。
項7.前記エーテル系溶媒がジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、及び2-メチルテトラヒドロフランからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、前記エステル系溶媒がγ-ブチロラクトンであり、前記ケトン系溶媒がアセトン、メチルエチルケトン、及びシクロヘキサノンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、項6に記載の液状吸収剤。
項8.前記3級アミンがビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテルである、項1〜7のいずれかに記載の液状吸収剤。
項9.(1)項1〜8のいずれかに記載の液状吸収剤をガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流と接触させることで、該高圧二酸化炭素含有ガス流から二酸化炭素を吸収して分離する工程、及び
(2)前記工程(1)で得られた二酸化炭素を吸収した液状吸収剤を加熱して、二酸化炭素を放散して回収する工程、
を含む二酸化炭素の分離回収方法。
項10.前記工程(1)が、25〜60 ℃の温度で行われ、且つ、前記工程(2)が、70〜150 ℃の温度で行われる、項9に記載の方法。
項11.前記工程(2)が、前記工程(1)の高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ二酸化炭素分圧以上の圧力の下で行われる、項9又は10に記載の方法。
本発明の液状吸収剤によれば、高い二酸化炭素回収量及び低い二酸化炭素吸収反応熱を持つため、二酸化炭素の分離回収工程に要するエネルギーが低減され、低いエネルギーでの二酸化炭素分離回収が可能となる。また、高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ高い二酸化炭素分圧以上の圧力を持つ純粋な、或いは高濃度の二酸化炭素が回収されるため、二酸化炭素分離回収後の圧縮工程に要するエネルギーが大幅に削減される。更に、高い二酸化炭素吸収速度及び高い二酸化炭素放散速度を持つことから、よりコンパクトな二酸化炭素分離回収設備の設計が可能となり、初期コストが低減される。
試験例1、2、及び3における実施例1、2、5、及び6の結果を比較例1の結果に対する変化率で示すグラフである。二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、二酸化炭素放散速度、及び二酸化炭素溶解量差については増加率を、二酸化炭素吸収反応熱については減少率を示している。 試験例6における二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度の値を示すグラフである。
以下、本発明の二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤及び二酸化炭素の分離回収方法について詳細に説明する。
二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤
本発明の二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤は、ガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流から二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤であって、(a) 二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する、3級アルカノールアミン、3級アルキルジアミン、3級アルキルトリアミン、及び3級アルキルテトラミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の3級アミン、(b) 該3級アミンの持つアミノ基の0.5倍以上のモル濃度の水溶媒、並びに(c) 少なくとも1種類の有機溶媒を含むことを特徴とする。
本発明の液状吸収剤における3級アミンの濃度は、好ましくは30〜80重量%である。この範囲であれば、該液状吸収剤が、二酸化炭素分圧が高い領域において二酸化炭素分離回収性能に優れる。より好ましくは40〜70重量%である。
本発明の液状吸収剤における水溶媒の濃度は、上記3級アミンの持つアミノ基の0.5倍以上のモル濃度であり、好ましくは、該3級アミンの持つアミノ基のモル濃度の1〜2倍である。この範囲であれば、該3級アミンによる二酸化炭素の吸収反応において必要となる量の水溶媒が該液状吸収剤に含まれることになる。より好ましくは上記3級アミンの持つアミノ基のモル濃度と等しいモル濃度である。
本発明の液状吸収剤における有機溶媒は、上記3級アミン及び水溶媒以外の成分として含まれ、該液状吸収剤における濃度は、好ましくは1〜60重量%である。この範囲であれば、該3級アミンによる二酸化炭素分離回収性能に対して向上効果を発揮する。より好ましくは10〜50重量%である。
本発明の液状吸収剤に含まれる有機溶媒として好ましい溶媒は、上記3級アミンと水溶媒とからなる水溶液に対し、混和性を持つ非プロトン性極性溶媒又はプロトン性極性溶媒であり、より好ましくは非プロトン性極性溶媒であり、更に好ましくは水溶液での酸解離定数pKaが10以上の非プロトン性極性溶媒である。
上記非プロトン性極性溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、ジグリム、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、2-メチルテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、ギ酸エチル、γ-ブチロラクトン等のエステル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、アセトニトリル、スクシノニトリル等の二トリル系溶媒等が挙げられる。
上記プロトン性極性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピオングリコール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、フェノール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等のアルコール系溶媒、エチレンジアミン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン等のアミン系溶媒等が挙げられる。
これらの非プロトン性極性溶媒及びプロトン性極性溶媒は、本発明の液状吸収剤に含まれる有機溶媒として、それぞれ単独で、又は組み合わせて使用することができる。
上記有機溶媒としては、該有機溶媒自体が二酸化炭素分離回収性能を持つ、又は持たない溶媒を用いることができる。
上記有機溶媒の水溶解度は、好ましくは50 g/L以上である。この範囲であれば、上記3級アミンと水溶媒とからなる水溶液に対し、最低限度の混和性が得られる。より好ましくは150 g/L以上、更に好ましくは250 g/L以上である。
上記有機溶媒は、好ましくは20重量%水溶液での水素イオン指数pHが7以上である。この範囲であれば、本発明の液状吸収剤による二酸化炭素分離回収を妨害することはない。より好ましくは、水素イオン指数pHが7〜10である。
上記有機溶媒の沸点は、後述の二酸化炭素の分離回収方法における工程(2)において揮散損失を避けるため、高い程好ましく、好ましくは30℃以上である。この範囲であれば、高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ高い二酸化炭素分圧以上の圧力の下で、揮散損失を少なく抑えることができる。より好ましくは70℃以上、更に好ましくは100℃以上である。
上記有機溶媒の25℃における粘度は、好ましくは10 mPa・s以下である。この範囲であれば、本発明の液状吸収剤による二酸化炭素分離回収を妨害することはない。より好ましくは5 mPa・s以下、更に好ましくは2 mPa・s以下である。
本発明の液状吸収剤に含まれる3級アミンは、二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する、3級アルカノールアミン、3級アルキルジアミン、3級アルキルトリアミン、及び3級アルキルテトラミンからなる群から選ばれる少なくとも1種である。該3級アミンとしては、例えばTEA、MDEA等の3級アルカノールアミン、並びにテトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル等の3級アルキルジアミン、3級アルキルトリアミン、及び3級アルキルテトラミンが挙げられる。
これらの3級アミンは、本発明の液状吸収剤に含まれる3級アミンとして、それぞれ単独で、又は組み合わせて使用することができる。
上記3級アミンは、60重量%水溶液での二酸化炭素吸収反応熱が70 kJ/mol-CO2以下であることが望ましく、また、低いほど望ましい。ここで、二酸化炭素吸収反応熱とは、40℃及び1 atmの条件において、3級アミンに二酸化炭素が1 mol吸収される際に生じる熱量の意味として用いる。
上記3級アミンは、60重量%水溶液での二酸化炭素溶解量差が100 g/L以上であることが望ましく、また、高いほど望ましい。ここで、二酸化炭素溶解量差とは、40℃における二酸化炭素飽和溶解量から、120℃における二酸化炭素飽和溶解量を引いた値の意味として用い、二酸化炭素回収量の目安となる値である。
上記3級アミンは、MDEAと比較して、60重量%水溶液での二酸化炭素吸収速度及び二酸化炭素放散速度が同等以上であることが望ましく、また、高いほど望ましい。
本発明の液状吸収剤は、また、上記3級アミン、水溶媒、及び有機溶媒以外の成分として、酸化防止剤、腐食防止剤、及び/又は物理吸収剤等を含んでいてもよい。
上記酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、エリソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄等が挙げられる。
上記物理吸収剤としては、シクロテトラメチレンスルホン(スルホラン)及びその誘導体、脂肪族酸アミド(例えばアセチルモルホリン又はN-ホルミルモルホリン)、N-アルキル化ピロリドン及び相応するピペリドン(例えばN-メチルピロリドン(NMP))、プロピレンカーボネート、メタノール、ポリエチレングリコール等のジアルキルエーテル等が挙げられる。
本発明の液状吸収剤が二酸化炭素を分離回収する高圧二酸化炭素含有ガス流中の二酸化炭素分圧は、1.5 bar以上である。この範囲であれば、該液状吸収剤が二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度に優れる。好ましくは10 bar以上、より好ましくは10〜40 barである。
上記高圧二酸化炭素含有ガス流としては、例えば、石炭ガス化生成ガス、採掘天然ガス等が挙げられ、該高圧二酸化炭素含有ガス流中の二酸化炭素濃度は、通常20〜50体積%であり、特に30〜40体積%である。この範囲であれば、本発明の液状吸収剤による二酸化炭素分離回収性能が特に好適に発揮される。尚、該高圧二酸化炭素含有ガス流は、二酸化炭素以外の成分として、水蒸気、CO、H2S、COS、H2等のガス成分を含んでいてもよい。
二酸化炭素の分離回収方法
本発明の二酸化炭素の分離回収方法は、(1)本発明の液状吸収剤をガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流と接触させることで、該高圧二酸化炭素含有ガス流から二酸化炭素を吸収して分離する工程、及び(2)上記工程(1)で得られた二酸化炭素を吸収した液状吸収剤を加熱して、二酸化炭素を放散して回収する工程を含むことを特徴とする。
尚、二酸化炭素を放散した後の液状吸収剤は、再び上記工程(1)に戻され循環使用される。該循環過程において、上記工程(2)で加えられた熱は、二酸化炭素を吸収した液状吸収剤との熱交換により、該液状吸収剤の昇温に利用される。該熱交換により二酸化炭素分離回収工程全体のエネルギーの低減が計られる。
上記二酸化炭素分離回収工程を通して分離回収された二酸化炭素は、通常、95〜99.9体積%の濃度を持ち、純粋な、或いは高濃度の二酸化炭素が高い圧力を有して回収される。該分離回収された二酸化炭素は、現在その技術が開発されつつある地中や海底等への隔離貯蔵に供することができる。この場合、該分離回収された二酸化炭素が、高圧及び高濃度であることにより、該隔離貯蔵において必要となる圧縮工程に要するエネルギーが削減される。その他、該分離回収された二酸化炭素の利用用途は、特に限定されるものではない。例えば、化成品等の合成原料、食品冷凍用の冷剤等が挙げられる。
工程(1)
工程(1)では、本発明の液状吸収剤を高圧二酸化炭素含有ガス流と接触させることで、該高圧二酸化炭素含有ガス流中の二酸化炭素を吸収して分離する。
本発明の液状吸収剤により二酸化炭素を吸収分離する温度は、好ましくは25〜60℃である。この範囲であれば、該液状吸収剤が二酸化炭素回収量及び二酸化炭素吸収速度に優れる。より好ましくは25〜50℃、更に好ましくは25〜40℃である。
上記高圧二酸化炭素含有ガス流中の二酸化炭素の分圧は、1.5 bar以上である。この範囲であれば、上記液状吸収剤が二酸化炭素回収量及び二酸化炭素吸収速度に優れる。好ましくは10 bar以上である。
本発明の液状吸収剤を高圧二酸化炭素含有ガス流と接触させ二酸化炭素を吸収分離する方法は、特に限定されるものではない。例えば、該液状吸収剤中に高圧二酸化炭素含有ガス流をバブリングさせる方法、高圧二酸化炭素含有ガス流中に該液状吸収剤を霧状に降らす方法(噴霧乃至スプレー方式)、磁製や金属網製の充填材が入った吸収塔内で高圧二酸化炭素含有ガス流と該液状吸収剤を向流接触させる方法等が挙げられる。
工程(2)
工程(2)では、前記工程(1)で得られた二酸化炭素を吸収した液状吸収剤を加熱して、二酸化炭素を放散して回収する。
本発明の液状吸収剤から二酸化炭素を放散回収する温度は、好ましくは70〜150℃である。この範囲であれば、該液状吸収剤が二酸化炭素回収量及び二酸化炭素放散速度に優れる。より好ましくは100〜120℃である。
工程(2)は、好ましくは、前記工程(1)の高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ二酸化炭素分圧以上の圧力の下で行われる。
本発明の液状吸収剤から放散回収される二酸化炭素の分圧は、好ましくは前記工程(1)の高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ二酸化炭素分圧以上の圧力である。この範囲であれば、二酸化炭素の分離回収後の圧縮工程に要するエネルギーを削減できる。より好ましくは高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ二酸化炭素分圧以上の圧力〜40 barである。
上記二酸化炭素を吸収した液状吸収剤を加熱して、純粋な、或いは高濃度の二酸化炭素を放散回収する方法は、特に限定されるものではない。蒸留と同じく吸収剤を加熱して釜で泡立てて脱離する方法、棚段塔、スプレー塔、磁製や金属網製の充填材の入った放散塔内で液界面を広げて加熱する方法などが挙げられる。
以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げる。しかし、本発明はこれら実施例等になんら限定されるものではない。
試薬
実施例及び比較例で使用した試薬及びガス種を表1及び2に示す。
Figure 0006073088
Figure 0006073088
試験方法1
試験例1、2、5、及び6における液状吸収剤に対する二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度の測定は、炭酸ガスボンベ及び窒素ガスボンベ、炭酸ガス流量コントローラー及び窒素ガス流量コントローラー、高圧容器(600 mL)、コンデンサー、背圧力調整弁、流量計、二酸化炭素濃度計を順次接続した図示しない二酸化炭素吸収放散装置を用いて行った。
高圧容器の周囲には、温度が40℃と120℃に制御された2つの油浴から送られる熱媒油が循環し、高圧容器内の液状吸収剤の温度を制御する仕様とした。
高圧容器内に300 mLの液状吸収剤を加えた後、窒素ガスにより高圧容器内の気体を圧力が大気圧の下で置換した。
高圧容器内の圧力が35 barになるように背圧力調整弁を調整し、3 L/minの流量の窒素ガスにより昇圧した。
40℃の熱媒油を高圧容器の周囲に循環させ、高圧容器内の液状吸収剤の温度を40℃に保持した。
コンデンサーの温度は5℃に保持され、揮発した液状吸収剤を高圧容器内に戻す役割を果たした。
温度及び圧力がそれぞれ40℃及び35 barで安定した後、1.4 L/minの流量の炭酸ガス及び1.6 L/minの流量の窒素ガスを高圧容器内の液状吸収剤に吹き込み、高圧容器内の二酸化炭素分圧を約16 barとして、二酸化炭素の吸収工程を2時間継続した。
二酸化炭素の吸収工程が終了した後、高圧容器の周囲に循環する40 ℃の熱媒油を120 ℃の熱媒油と入れ替えることで、高圧容器内の液状吸収剤の温度を120 ℃に昇温し、二酸化炭素の放散工程を行った。
二酸化炭素の吸収工程及び放散工程における高圧容器からの排出ガスを二酸化炭素濃度計(YOKOGAWA製IR100)により分析した。
液状吸収剤への二酸化炭素溶解量Sc [g/L]は、二酸化炭素濃度計から得られる二酸化炭素濃度C [体積%]から下記の式(1)を用いて求めた。
Figure 0006073088
液状吸収剤による二酸化炭素回収量は、二酸化炭素吸収工程の開始2時間後における二酸化炭素溶解量から、二酸化炭素放散工程の開始2時間後における二酸化炭素溶解量を引いた値として定義した。
液状吸収剤への二酸化炭素吸収速度は、二酸化炭素の吸収工程の開始時における単位時間当たりの二酸化炭素溶解量変化として定義した。
液状吸収剤からの二酸化炭素放散速度は、二酸化炭素の放散工程における単位時間当たりの二酸化炭素溶解量変化絶対値の最大値として定義した。
試験方法2
試験例3における液状吸収剤に対する二酸化炭素吸収反応熱の測定は、図示しない示唆熱式反応熱量計(SETARAM製DRC)を用いて行った。
液状吸収剤を測定側及び対照側反応容器(パイレックス(登録商標)製2重シェルフラスコ:500 mL)にそれぞれ150 mLずつ加えた。
各反応容器を40℃に保温し、測定側反応容器には炭酸ガスを224 mL/minの流量で、また、対照側反応容器には同流量の窒素ガスを吹き込み、大気圧における二酸化炭素吸収反応による発熱量を測定した。
試験方法3
試験例4における液状吸収剤に対する二酸化炭素溶解量差の測定は、炭酸ガスボンベ及び窒素ガスボンベ、炭酸ガス流量コントローラー及び窒素ガス流量コントローラー、高圧容器(450 mL)、コンデンサー、背圧力調整弁、二酸化炭素濃度計を順次接続した図示しない二酸化炭素気液平衡装置を用いて行った。
高圧容器の周囲は、電気式ヒーターで覆い、高圧容器内の液状吸収剤を任意の温度に制御する仕様とした。
高圧容器内に250 mLの液状水溶液を加えた後、窒素ガスにより高圧容器内の気体を圧力が大気圧の下で置換した。
高圧容器内の圧力が40 barになるように背圧力調整弁を調整し、0.4 L/minの流量の炭酸ガス及び0.6 L/minの流量の窒素ガスを高圧容器内の液状吸収剤に吹き込み、高圧容器内の二酸化炭素分圧を約16 barとした。
高圧容器内の液状吸収剤の温度を40℃に保持して、液状吸収剤に二酸化炭素を吸収させた。
コンデンサーの温度は5℃に保持され、揮発した液状吸収剤を高圧容器内に戻す役割を果たした。
高圧容器からの排出ガスを二酸化炭素濃度計(YOKOGAWA製IR100)により分析した。
高圧容器からの排出ガスの二酸化炭素濃度が安定した時点を平衡とし、高圧容器内の液状吸収剤を少量採取し、炭素濃度計(SHIMADZU製TOC-V CSH)により液状吸収剤中の有機炭素濃度及び無機炭素濃度を分析した。
上記と同様の試験を、二酸化炭素分圧16 bar及び温度120℃の条件、及び二酸化炭素分圧40 bar及び温度120℃の条件で実施した。
液状吸収剤への二酸化炭素飽和溶解量Scs [g/L]は、炭素濃度計から得られる有機炭素濃度Co [g/L]及び無機炭素濃度Ci [g/L]から下記の式(2)を用いて求めた。
Figure 0006073088
ここで、Co'は試験前の液状吸収剤における有機炭素濃度[g/L]であり、試験前の液状吸収剤を炭素濃度計により分析することで得た。
液状吸収剤に対する二酸化炭素溶解量差は、40℃における二酸化炭素飽和溶解量から、120℃における二酸化炭素飽和溶解量を引いた値として定義した。
試験例1
試験方法1に記載の方法により、二酸化炭素吸収放散装置を用いて、液状吸収剤に対する二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度の測定を行った。本試験例では、二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する3級アミンとして、BDERを採用した。本試験例における実施例で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%、水:13.5重量%、及び表1に示す有機溶媒:26.5重量%であった。本試験例における比較例で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%及び水:40重量%であった。本試験例における二酸化炭素の吸収工程及び放散工程における試験条件は、それぞれ温度40℃:二酸化炭素分圧16 bar及び温度120℃:二酸化炭素分圧16 barであった。本試験例の結果として得られた液状吸収剤に対する二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度を表3に示す。
Figure 0006073088
表3に示すように、有機溶媒の添加により、高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ高い二酸化炭素分圧以上の圧力の下で、二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び/又は二酸化炭素放散速度が向上した。特にエーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒等に代表される非プロトン性極性溶媒の添加によりその向上効果が著しく、DME、THF、MTHF、GBL、ACTN、又はCHNを添加した場合には、二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度の全ての性能において、有機溶媒を添加しない液状吸収剤を凌駕した。更に、DMEは二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度の全ての性能において比較的顕著な向上を示し、ACTNは二酸化炭素吸収速度及び二酸化炭素放散速度において、また、GBLは二酸化炭素回収量及び二酸化炭素放散速度において比較的顕著な向上を示した。
試験例2
試験方法1に記載の方法により、二酸化炭素吸収放散装置を用いて、液状吸収剤に対する二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度の測定を行った。本試験例では3級アミンとして、特許文献2(特表2006−528062号公報)における3級アルカノールアミンの代表例としてMDEA、特許文献3(国際公開第2004/082809号)におけるジアミン、トリアミン及びテトラミンから選択される3級アルキルアミンの代表例としてPDTA、及び特許文献4(国際公開第2011/071150号)における水素結合基を有さず、且つ、エーテル基を有する3級脂肪族ジアミンの代表例としてBDERの3種類の3級アミンを使用した。
本試験例における実施例で用いた液状吸収剤の組成は、3級アミン:60重量%、水:13.5重量%、及び有機溶媒:26.5重量%であった。本試験例における比較例で用いた液状吸収剤の組成は、3級アミン:60重量%及び水:40重量%であった。本試験例における実施例で用いた有機溶媒は、上記試験例1において、高い二酸化炭素回収量、高い二酸化炭素吸収速度、及び高い二酸化炭素放散速度を示したDMEであった。本試験例における二酸化炭素の吸収工程及び放散工程における試験条件は、それぞれ温度40℃:二酸化炭素分圧16 bar及び温度120℃:二酸化炭素分圧16 barであった。本試験例の結果として得られた液状吸収剤に対する二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度を表4に示す。
Figure 0006073088
表4に示すように、何れの3級アミン水溶液についても、有機溶媒の添加により、二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度に有意な増加が示され、殊にBDERに有機溶媒を添加した実施例2において、最も高い二酸化炭素分離回収性能を示した。従って、本発明の液状吸収剤に含まれる有機溶媒は、二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する3級アミンに対して、二酸化炭素分離回収性能の向上効果を発揮することが示された。
試験例3
試験方法2に記載の方法により、示唆熱式反応熱量計を用いて、液状吸収剤に対する二酸化炭素吸収反応熱の測定を行った。本試験例では、二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する3級アミンとして、BDERを採用した。本試験例における実施例で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%、水:13.5重量%、及び表1に示す有機溶媒:26.5重量%であった。本試験例における比較例で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%及び水:40重量%であった。本試験例における試験条件は、温度40℃:大気圧であった。本試験例の結果として得られた液状吸収剤に対する二酸化炭素吸収反応熱を表5に示す。
Figure 0006073088
表5に示すように、DEE、DME、THF、GBL、ACTN、MEK、又はEtOHを添加した場合に、二酸化炭素吸収反応熱の低下が示された。殊にDEEは最も高い二酸化炭素吸収反応熱の低下効果を示し、また、EtOH及びACTNも比較的高い低下効果を示した。総じて、有機溶媒の分子量が低い程、添加による二酸化炭素吸収反応熱の低下効果が高い傾向が示された。
試験例4
試験方法3に記載の方法により、二酸化炭素気液平衡装置を用いて、液状吸収剤に対する二酸化炭素溶解量差の測定を行った。本試験例では、二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する3級アミンとして、BDERを採用した。本試験例における実施例で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%、水:13.5重量%、及び有機溶媒:26.5重量%であった。本試験例における比較例で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%及び水:40重量%であった。本試験例における実施例で用いた有機溶媒は、上記試験例1及び3において、特に高い二酸化炭素回収量、低い二酸化炭素吸収反応熱、高い二酸化炭素吸収速度、及び/又は高い二酸化炭素放散速度を示したDEE、DME、GBL、及びACTNの4種類の有機溶媒であった。本試験例における試験条件は、温度40℃:二酸化炭素分圧16 bar、温度120℃:二酸化炭素分圧16 bar、及び温度120℃:二酸化炭素分圧40 barであった。本試験例の結果として得られた液状吸収剤に対する二酸化炭素溶解量差を表6に示す。
Figure 0006073088
表6に示すように、DEE、DME、GBL、又はACTNの添加により、二酸化炭素溶解量差の著しい向上が示され、有機溶媒を添加しない場合に比べ、二酸化炭素放散工程における二酸化炭素分圧が16 barの場合で10〜40%、40 barの場合で80〜150%向上した。また、二酸化炭素放散工程における二酸化炭素分圧が高い程、これらの有機溶媒の添加による二酸化炭素溶解量差の向上効果が高いことから、本発明の液状吸収剤が、高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ高い二酸化炭素分圧以上の圧力の下での二酸化炭素の選択的な分離回収に有効であることが示された。
図1は、上記試験例1、3、及び本試験例における実施例1、2、5、及び6の結果を比較例1の結果に対する変化率で示すグラフである。二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、二酸化炭素放散速度、及び二酸化炭素溶解量差については増加率を、また、二酸化炭素吸収反応熱については減少率を示している。
試験例5
試験方法1に記載の方法により、二酸化炭素吸収放散装置を用いて、3級アミンを含まない液状吸収剤に対する二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度の測定を行った。本試験例における比較例4から7で用いた液状吸収剤の組成は、有機溶媒:60重量%及び水:40重量%であった。本試験例における比較例8で用いた液状吸収剤の組成は、水:100重量%であり、また、比較例1で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%及び水:40重量%であった。
本試験例における比較例4から7で用いた有機溶媒は、上記試験例1及び3において、特に高い二酸化炭素回収量、低い二酸化炭素吸収反応熱、高い二酸化炭素吸収速度、及び/又は高い二酸化炭素放散速度を示したDEE、DME、GBL、及びACTNの4種類の有機溶媒であった。尚、DEEを含む液状吸収剤については、60重量%を占めるDEE及び40重量%を占める水に充分な混和状態が得られなかったため、分離した状態で試験に供した。本試験例における二酸化炭素の吸収工程及び放散工程における試験条件は、それぞれ温度40℃:二酸化炭素分圧16 bar及び温度120℃:二酸化炭素分圧16 barであった。本試験例の結果として得られた液状吸収剤に対する二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度を表7に示す。
Figure 0006073088
表7に示すように、有機溶媒を含む液状吸収剤の二酸化炭素回収量は、有機溶媒を含まない場合の二酸化炭素回収量を下回り、また、比較例1の結果と比較して著しく低い値を示した。比較例8の有機溶媒を含まない場合に観測される二酸化炭素回収量は、水溶媒による二酸化炭素の物理吸収効果によるものであり、従って、有機溶媒による二酸化炭素の物理吸収性能は、水溶媒による二酸化炭素の物理吸収性能より低いことが示された。また、有機溶媒を含む液状吸収剤の二酸化炭素吸収速度及び二酸化炭素放散速度には、有機溶媒を含まない場合と比較して、大きな変化が観測されなかった。従って、本発明の液状吸収剤に含まれる有機溶媒は、二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する3級アミンの二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度に対して、向上効果を発揮することが示された。
試験例6
試験方法1に記載の方法により、二酸化炭素吸収放散装置を用いて、液状吸収剤に含まれる水溶媒の濃度を変化させた液状吸収剤に対し、二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度の測定を行った。本試験例では、二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する3級アミンとして、BDERを採用した。本試験例における比較例9で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%及び有機溶媒:40重量%であった。本試験例における実施例で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%、水はBDERの持つアミノ基に対するモル比で0.5から2.0の範囲で濃度を変化させ、有機溶媒は上記BDER及び上記水以外の成分であった。本試験例における比較例1で用いた液状吸収剤の組成は、BDER:60重量%及び水:40重量%であり、この場合、アミノ基に対する水のモル比は3.0であった。
本試験例における比較例9及び実施例で用いた有機溶媒は、上記試験例1及び3において、高い二酸化炭素回収量、低い二酸化炭素吸収反応熱、高い二酸化炭素吸収速度、及び高い二酸化炭素放散速度を示したDMEであった。本試験例における二酸化炭素の吸収工程及び放散工程における試験条件は、それぞれ温度40℃:二酸化炭素分圧16 bar及び温度120℃:二酸化炭素分圧16 barであった。本試験例の結果として得られた液状吸収剤に対する二酸化炭素回収量、二酸化炭素吸収速度、及び二酸化炭素放散速度を表8及び図2に示す。
Figure 0006073088
表8及び図2に示すように、二酸化炭素回収量及び二酸化炭素放散速度は、3級アミンの持つアミノ基と等しいモル濃度の水溶媒を含む場合に、最も高い値を示した。また、二酸化炭素吸収速度は有機溶媒の相対含有量が多くなる程、高い値を示した。水溶媒の濃度が3級アミンの持つアミノ基と等しいモル濃度より低い場合に、二酸化炭素回収量の著しい低下が観測されることから、本発明の液状吸収剤は、3級アミンの持つアミノ基のモル濃度に対し、1〜2倍の水溶媒を含むことが望ましい。尚、比較例9の水溶媒を含まない場合に観測される二酸化炭素回収量は、水溶媒を必要としない3級アミンによる二酸化炭素の物理吸収効果によるものであると考えられる。

Claims (8)

  1. ガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流から二酸化炭素を分離回収するための液状吸収剤であって、
    (a) 二酸化炭素分圧が1.5 bar以上の領域において水溶液として二酸化炭素分離回収性能を有する、3級アルカノールアミン、3級アルキルジアミン、3級アルキルトリアミン、及び3級アルキルテトラミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の3級アミン、
    (b) 該3級アミンの持つアミノ基の0.5倍以上のモル濃度の水溶媒、並びに
    (c) 1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、γ-ブチロラクトン、アセトン及びシクロヘキサノンからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒
    を含む液状吸収剤。
  2. 前記有機溶媒が1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、γ-ブチロラクトン及びアセトンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の液状吸収剤。
  3. 前記3級アミンの濃度が30〜80重量%である、請求項1又は2に記載の液状吸収剤。
  4. 前記有機溶媒の濃度が1〜60重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の液状吸収剤。
  5. 前記3級アミンがビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテルである、請求項1〜のいずれかに記載の液状吸収剤。
  6. (1)請求項1〜のいずれかに記載の液状吸収剤をガス流中の二酸化炭素分圧が1.5 bar以上である高圧二酸化炭素含有ガス流と接触させることで、該高圧二酸化炭素含有ガス流から二酸化炭素を吸収して分離する工程、及び
    (2)前記工程(1)で得られた二酸化炭素を吸収した液状吸収剤を加熱して、二酸化炭素を放散して回収する工程、
    を含む二酸化炭素の分離回収方法。
  7. 前記工程(1)が、25〜60℃の温度で行われ、且つ、前記工程(2)が、70〜150℃の温度で行われる、請求項に記載の方法。
  8. 前記工程(2)が、前記工程(1)の高圧二酸化炭素含有ガス流の持つ二酸化炭素分圧以上の圧力の下で行われる、請求項又はに記載の方法。
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