JP6072575B2 - バッテリシステム - Google Patents
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Description
特許文献1のバッテリシステムは、図26の分解斜視図に示すように、角形電池101の間に冷却隙間103を設けて、冷却隙間103に冷却気体を強制送風して角形電池101を冷却する。
図1ないし図5に示すバッテリシステムは、複数の角形電池1を積層してなる電池ブロック10を外装ケース9の内部に配置している。さらに、バッテリシステムは、電池ブロック10を冷却するために、強制送風機構6を備えている。
電池ブロック10は、互いに積層される角形電池1の表面に複数列の冷却隙間3を設けて、複数の角形電池1を積層状態に固定している。電池ブロック10は、複数の角形電池1とセパレータ2とを交互に積層して、各角形電池1の表面に複数列の冷却隙間3を設けている。図4と図5の分解斜視図に示す電池ブロック10は、隣接する角形電池1の間にセパレータ2Aを挟み、このセパレータ2Aを介して隣接する角形電池1同士を絶縁すると共に、隣接する角形電池1の間に冷却隙間3を設けている。さらに、電池ブロック10は、両端面にセパレータ2Bを介してエンドプレート4を配置し、両端に位置する角形電池1の外側面にも冷却隙間3を設けている。
セパレータ2は、プラスチックなどの絶縁材を成形して製作される。図に示す電池ブロック10は、角形電池1の表面に積層されるセパレータ2A、2Bを、複数列に分割されたセパレータ片2a、2b、2c、2d、2eで構成している。図5ないし図7に示すセパレータ2Aは、セパレータ片2a、2bを所定の配列で配置して、これらのセパレータ片2a、2bの間に冷却隙間3を設けている。また、図5、図8、及び図9に示すセパレータ2Bは、セパレータ片2c、2d、2eを所定の配列で配置して、これらのセパレータ片2c、2d、2eの間に冷却隙間3を設けている。隣接する角形電池1の間に形成される冷却隙間3は、図4ないし図7に示すように、隣接するセパレータ片2a、2b同士の間であって、隣接する角形電池1の対向面の間に形成されており、ひとつの冷却隙間3で、両側に位置する角形電池1を冷却する構造としている。電池ブロック10の両端に位置する角形電池1の表面に形成される冷却隙間3は、図4、図5、図8、及び図9に示すように、セパレータ片2c、2d、2e同士の間であって、角形電池1とエンドプレート4の対向面の間に形成されており、この冷却隙間3で、電池ブロックの両端に位置する角形電池1を冷却する構造としている。
さらに、図10の分解斜視図に示す電池ブロック30は、複数の角形電池1と、プラスチック等の絶縁材をプレート状に成形してなるセパレータ32とを交互に積層して、各角形電池1の表面に複数列の冷却隙間3を設けている。図10と図11の分解斜視図に示す電池ブロック30は、隣接する角形電池1の間にセパレータ32Aを挟み、このセパレータ32Aを介して隣接する角形電池1同士を絶縁すると共に、セパレータ32Aと角形電池1との間に冷却隙間3を設けている。さらに、電池ブロック30は、両端面にセパレータ32Bを介してエンドプレート34を配置し、両端に位置する角形電池1の外側面にも冷却隙間3を設けている。
セパレータ32は、角形電池1の表面に積層される状態で、角形電池1の表面に冷却隙間3を形成するため、断面視を凹凸状に形成している。図11に示すセパレータ32は、角形電池1の表面に積層される板状の本体プレート部41を備えており、この本体プレート部41の表面に複数列の溝43を設けて、この溝43と角形電池1との間に冷却隙間3を設けている。図11ないし図15に示すセパレータ32は、角形電池1との対向面に、両側縁まで延びる溝43を設けており、この溝43と角形電池1との間にできる隙間を冷却隙間3としている。冷却隙間3は、図10に示すように、電池ブロック30の左右の側面に開口するように設けられている。
電池ブロック10、30は、冷却隙間3に冷却気体を強制送風して角形電池1を冷却し、また、冷却気体の強制送風を停止する状態においては、冷却気体を自然対流させて角形電池1を冷却する。電池ブロック10、30は、自然対流して冷却する状態で、各角形電池1の温度差を小さくするために、冷却隙間3を異なる形状としている。電池ブロック10、30は、自然対流による冷却状態において、両端部に配置される角形電池1の温度が低くなる。エンドプレート4、34を介して外部に熱伝導して放熱されるからである。
スタック中央部側の冷却隙間3Xは、強制送風の停止状態において自然対流して効果的に冷却できるように、冷却気体の排出端3bに向かって上り勾配に傾斜している。強制送風の停止状態で、冷却気体が自然対流して流れる方向に向かって上り勾配に傾斜するスタック中央部側の冷却隙間3Xは、強制送風の停止状態において、スタック端部側の冷却隙間3Yよりも冷却気体の自然対流速度が速くなるように傾斜している。図5ないし図7、及び図11ないし図13に示すスタック中央部側の冷却隙間3Xは直線状として、自然対流による冷却気体の排出端3bに向かって上り勾配に傾斜している。直線状のスタック中央部側の冷却隙間3Xは、冷却気体を自然対流でスムーズに流して、角形電池1を冷却できる。
スタック端部側の冷却隙間3Yは、強制送風の停止状態において、スタック中央部側の冷却隙間3Xよりも冷却気体の自然対流速度を抑制して、冷却気体の自然対流による冷却を少なくする。このことを実現するために、図5、図8、図9、図11、図14、及び図15に示すスタック端部側の冷却隙間3Yは、両端部を開口端に向かって下り勾配に傾斜する形状としている。さらに、これらのスタック端部側の冷却隙間3Yは、図8、図9、図14、及び図15に示すように、両端開口部3aをほぼ同じ高さに開口して、両端開口部3aの上下差を、スタック中央部側の冷却隙間3Xの両端開口部3aの上下差よりも小さくしている。これらの図のスタック端部側の冷却隙間3Yは、両端部の内側にある中間部を水平姿勢として、両端開口部3aをほぼ同じ高さとしている。さらに、これらの図のスタック端部側の冷却隙間3Yは、両端部を開口端に向かって下り勾配に傾斜する形状として、中間部を水平姿勢とするので、図9及び図14の鎖線で示すように、中間部に冷却気体を停滞させて自然対流による角形電池1の冷却をより少なくできる。
バッテリシステムは、角形電池1に積層されるセパレータ2、32によって角形電池1の表面に設けられた冷却隙間3に冷却気体を強制送風するために、図2に示すように、電池ブロック10の左右の両側に一対の送風ダクト8を設けており、この送風ダクト8に強制送風機構6を連結している。このバッテリシステムは、送風ダクト8から冷却隙間3に冷却気体を強制送風して、角形電池1を冷却する。
図1と図2の強制送風機構6は、モータ11で回転されるファン12を備え、このファン12を送風ダクト8に連結している。図に示すバッテリシステムは、排出ダクト8Bに強制送風機構6を連結して、排出ダクト8Bから冷却気体を強制的に吸入して排気する。このバッテリシステムは、流入ダクト8A→冷却隙間3→排出ダクト8B→強制送風機構6に冷却気体を送風して、角形電池1を冷却する。ただし、強制送風機構は、流入ダクトに連結することもできる。このバッテリシステムは、強制送風機構から流入ダクトに冷却気体を強制送風する。したがって、このバッテリシステムは、冷却気体を、強制送風機構→流入ダクト→冷却隙間→排出ダクトに送風して、角形電池を冷却する。送風される冷却気体は空気であるが、空気に代わって窒素や炭酸ガスなどの不活性ガスを送風することもできる。冷却気体を不活性ガスとするバッテリシステムは、冷却気体を循環して、角形電池を冷却する。循環される不活性ガスは、流路の途中に配設している冷却用の熱交換器で冷却されて、流入ダクト→冷却隙間→排出ダクト→強制送風機構に循環されて角形電池を冷却する。
以上のバッテリシステムは、図25に示すように、強制送風機構6のファン12を回転させるモータ11の運転を制御する制御回路20を備えている。制御回路20は、電池温度を検出する温度センサ21の信号で強制送風機構6のモータ11の運転を制御する。電池ブロック10は、複数の角形電池1の内、いくつかには温度センサ21が熱結合されており、角形電池1の温度を温度センサ21で検出することにより、電池ブロック10全体の温度を推測する。制御回路20は、電池ブロック10の温度に基づいて、冷却能力を制御し、あるいは充放電電流を制御する。制御回路20は、温度センサ21が検出する電池温度が設定温度よりも高くなると、強制送風機構6のモータ11を運転して、冷却隙間3に冷却気体を強制送風する。温度センサ21が検出する電池温度が設定温度よりも低くなると、モータ11の運転を停止する。さらに、制御回路20は、温度センサ21の検出温度によって、モータ11に供給する電力をコントロールして、角形電池1を所定の温度範囲に制御することもできる。たとえば、温度センサ21の検出温度が高くなるとモータ11に供給する電力を次第に大きくして、強制送風機構6が送風する風量を多くし、検出温度が低くなるとモータ11の供給電力を小さくして、設定された温度範囲に制御することもできる。
2…セパレータ
2A…セパレータ;2B…セパレータ
2C…セパレータ;2D…セパレータ
2E…セパレータ;2F…セパレータ
2a…セパレータ片;2b…セパレータ片
2c…セパレータ片;2d…セパレータ片;2e…セパレータ片
2f…セパレータ片;2g…セパレータ片;2h…セパレータ片
2i…セパレータ片;2j…セパレータ片;2k…セパレータ片
3…冷却隙間
3X…スタック中央部側の冷却隙間;3Y…スタック端部側の冷却隙間
3a…両端開口部;3b…排出端
4…エンドプレート
5…連結具
6…強制送風機構
6A…シロッコファン;6B…シロッコファン;6C…シロッコファン
6x…吸気口;6y…排気口
8…送風ダクト
8A…流入ダクト;8B…排出ダクト
9…外装ケース
9A…流入口;9B…排出口
9X…側壁
10…電池ブロック
10A…側面
11…モータ
12…ファン
13…回転軸
14…ダクト
15…ダクト
16…送風隙間
17…固定プレート
17A…貫通孔
20…制御回路
21…温度センサ
30…電池ブロック
32…セパレータ
32A…セパレータ;32B…セパレータ
34…エンドプレート
35…連結具
41…本体プレート部
42…周壁部
43…溝
44…カット領域
101…角形電池
103…冷却隙間
Claims (11)
- 複数の角形電池を積層すると共に、互いに積層される角形電池の表面に複数列の冷却隙間を設けてなる電池ブロックを備えるバッテリシステムであって、
前記電池ブロックに設けている冷却隙間の形状が、スタック中央部側とスタック端部側とで異なり、スタック中央部側の冷却隙間がスタック端部側の冷却隙間よりも冷却隙間内の気体が流れやすい形状としており、
前記スタック中央部側の冷却隙間が、冷却気体の排出端に向かって上り勾配に傾斜しており、さらに、前記スタック中央部側の冷却隙間は、前記スタック端部側の冷却隙間よりも冷却気体が流れやすくなる形状に傾斜していることを特徴とするバッテリシステム。 - 複数の角形電池を積層すると共に、互いに積層される角形電池の表面に複数列の冷却隙間を設けてなる電池ブロックを備えるバッテリシステムであって、
前記電池ブロックに設けている冷却隙間の形状が、スタック中央部側とスタック端部側とで異なり、スタック中央部側の冷却隙間がスタック端部側の冷却隙間よりも冷却隙間内の気体が流れやすい形状としており、
前記スタック中央部側の冷却隙間の両端開口部の上下差が、前記スタック端部側の冷却隙間の両端開口部の上下差よりも大きいことを特徴とするバッテリシステム。 - 複数の角形電池を積層すると共に、互いに積層される角形電池の表面に複数列の冷却隙間を設けてなる電池ブロックを備えるバッテリシステムであって、
前記電池ブロックに設けている冷却隙間の形状が、スタック中央部側とスタック端部側とで異なり、スタック中央部側の冷却隙間がスタック端部側の冷却隙間よりも冷却隙間内の気体が流れやすい形状としており、
前記スタック中央部側の冷却隙間が直線状で、
前記スタック端部側の冷却隙間が、両端部を開口端に向かって下り勾配に傾斜する形状とであることを特徴とするバッテリシステム。 - 前記スタック中央部側の冷却隙間の傾斜角(α)が、前記スタック端部側の冷却隙間の傾斜角(α)よりも大きい請求項1または2に記載されるバッテリシステム。
- 前記スタック中央部側の冷却隙間の冷却気体の通過抵抗が、前記スタック端部側の冷却隙間の冷却気体の通過抵抗よりも小さい請求項1に記載されるバッテリシステム。
- 前記電池ブロックの冷却隙間に強制送風して前記角形電池を冷却する強制送風機構を備える請求項1から5のいずれかに記載されるバッテリシステム。
- 前記強制送風機構が、前記電池ブロックの温度を検出すると共に、電池温度が設定温度よりも高い状態で、冷却気体を前記冷却隙間に強制送風して前記角形電池を強制冷却し、電池温度が設定温度よりも低い状態では強制送風を停止するようにしてなる請求項6に記載されるバッテリシステム。
- 前記強制送風機構が前記冷却隙間に強制送風するシロッコファンを備え、
前記シロッコファンが、回転軸を前記角形電池の積層方向と平行な方向として、前記電池ブロックの上に配置されてなる請求項6または7に記載されるバッテリシステム。 - 前記シロッコファンが前記電池ブロック上の片側に配置されてなる請求項8に記載されるバッテリシステム。
- 前記強制送風機構が前記冷却隙間に強制送風するシロッコファンを備え、
前記シロッコファンが、回転軸を前記電池ブロックの側面と垂直な方向として、前記電池ブロックの側面に対向して配置されると共に、該シロッコファンの中心に設けた吸気口を前記電池ブロックの側面に対して反対側に配置してなる請求項6または7に記載されるバッテリシステム。 - 前記電池ブロックが、前記角形電池の表面にセパレータを積層して、前記セパレータと前記角形電池との間に複数列の冷却隙間を設けてなる請求項1ないし10のいずれかに記載されるバッテリシステム。
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