JP2009266584A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池ケースに収納している電池を均一な温度に冷却できると共に製作された電池ケースを簡単に調整して、電池の温度差をより均一化できる電源装置を提供する。
【解決手段】電源装置は、充電できる複数の電池1を収納して、電池表面との間に冷却隙間18を設けてなる収納室14を有する電池ケース2Aと、この電池ケース2Aの冷却隙間18に空気を送風する送風機構とを備える。電池ケース2Aは、隣接するふたつ以上の冷却隙間18を互いに連結して、風上の冷却隙間18を通過した空気を風下の冷却隙間18に送風して電池1を冷却する構造としている。さらに、電池ケース2Aは、風下の冷却隙間18に露出する風下収納室14Bの内面を凹凸面19として、この凹凸面19である風下収納室14Bの内面の面粗度を、風上の冷却隙間18に露出する風上収納室14Aの内面よりも粗くしている。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数の電池を多段に配置して、電池表面に空気を送風して冷却する電源装置に関し、とくに車両を走行させるモーターに電力を供給する電源装置に最適な電源装置に関する。
電気自動車や、内燃機関とモーターの両方で走行されるハイブリッドカー等の電動車両は、走行用モーターに電力を供給する電源として、電池を多数個接続した電源装置を搭載している。
この種の用途に使用される電源装置は、大出力のモーターに電力を供給するために出力電圧を高くしている。このため、多数の電池を直列に接続してこれをホルダーケースに収納している。たとえば、現在市販されているハイブリッドカーに搭載される電源装置は、多数の電池を直列に接続して、出力電圧を200V以上と高くしている。
ハイブリッドカー等の電動車両に搭載される電源装置は、自動車を急加速するときに大電流放電してモーターを加速し、また、減速するときや坂道を下るときには回生ブレーキによって大電流で充電される。このため、電池が相当に高温になることがある。また、夏期の暑い環境でも使用されるので、電池温度はさらに高温になる。したがって、多数の電池を電池ケースに収納する電源装置は、内蔵している各々の電池を効率よく、しかも均一に冷却することが大切である。冷却する電池に温度差ができると種々の弊害が発生する。たとえば、温度が高くなった電池は劣化して満充電できる実質充電容量が小さくなる。実質充電容量の低下した電池が直列接続されて同じ電流で充放電されると、過充電となり、あるいは過放電になりやすくなる。満充電できる容量と完全に放電できる容量が小さくなっているからである。電池は、過充電と過放電によって著しく特性が低下する。このため、実質充電容量の小さくなった電池は加速度的に劣化する。とくに、この電池の温度が高温になれば、電池の劣化はさらに大きくなる。このことから、多数の電池を電池ケースに収納する電源装置は、全ての電池を温度むらが発生しないように均一に冷却することが大切である。
このことを実現するために、種々の構造が開発されている。(特許文献1ないし3参照)
特開2001−313090号公報 特開2002−50412号公報 特開平11−329518号公報
特許文献1と2の電源装置は、本出願人が先に開発したものである。この電源装置は、複数本の電池を直線状に接続した電池モジュールを平行な姿勢として電池ケースに収納する。この電源装置は、電池モジュールの表面に沿うように空気を強制的に送風して、電池モジュールを冷却する。電池ケースは、電池モジュールを収納する収納室を、風上収納室と風下収納室に設けて、電池モジュールを2段に収納して、風上収納室に送風する空気を、風下収納室に送風して、電池モジュールを冷却している。さらに、電池ケースは、収納室に電池モジュールを配置して、電池モジュールと収納室の内面との間に冷却隙間を設けている。冷却隙間に空気が送風されて、電池モジュールを冷却している。また、各々の電池モジュールを均一に冷却するために、送風方向に並べて配置している電池モジュールの間には、冷却用の空気の流れをコントロールする部材を配設している。
さらに、特許文献3は、電池ケースに多段に電池モジュールを収納する電源装置を記載する。この電源装置は、複数の電池モジュールを平行な姿勢として、空気の送風方向に離して、電池ケースに多段に収納している。この電源装置は、電池モジュールの間に空気を強制送風して、電池モジュールを冷却している。この冷却構造は、下流側の電池モジュールの冷却効率が上流側よりも低くなって高温になる。この欠点を解消するために、電池ケースの最上流位置に、ダミーの電池ユニット等の乱流促進体を設けて、電池ケース内に導入する空気の流れを乱すことで電池モジュールを均一に冷却している。また、電池ケースに、空気通流路の途中に空気を取り込む補助空気の取り入れ口を設けて、下流側での電池の冷却効率を高める構造としている。
以上の電源装置は、電池ケースを特別な構造とし、あるいは乱流などのコントロールして、多段に配置する電池を均一に冷却するものであるが、全体の電池を均一に冷却するように最適な設計とするのが極めて難しい。また、電池ケースは、プラスチックなどの絶縁材で設計されるが、均一に冷却することを目的として製作された電池ケースの設計変更が難しい。このため、製作後に形状を変更して、各々の電池を均一に冷却するように調整するのが極めて難しく、また変更に極めてコストがかかる欠点がある。
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、電池ケースに収納している電池を均一な温度に冷却できると共に、製作された電池ケースを簡単に、しかも安価に調整して、電池ケースに収納する電池の温度差をより均一化できる電源装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の請求項1の電源装置は、充電できる複数の電池1と、各々の電池1を定位置に配置すると共に、電池表面との間に冷却隙間18、28、48を設けてなる収納室14、24、44を有する電池ケース2、32と、この電池ケース2、32の冷却隙間18、28、48に空気を送風して、収納室14、24、44の電池1を冷却する送風機構8とを備える。電池ケース2、32は、隣接するふたつ以上の冷却隙間18、28、48を互いに連結して、風上の冷却隙間18、28、48を通過した空気を風下の冷却隙間18、28、48に送風して電池1を冷却する構造としている。さらに、電池ケース2、32は、風下の冷却隙間18、28、48に露出する風下収納室14B、24B、44Bの内面を凹凸面19、29、49として、この凹凸面19、29、49である風下収納室14B、24B、44Bの内面の面粗度を、風上の冷却隙間18、28、48に露出する風上収納室14A、24A、44Aの内面よりも粗くしている。
本発明の請求項2の電源装置は、充電できる複数の電池1、51、71と、各々の電池1、51、71を定位置に配置すると共に、電池表面との間に冷却隙間68を設けてなる収納室64を有する電池ケース52と、この電池ケース52の冷却隙間68に空気を送風して、収納室64の電池1、51、71を冷却する送風機構8とを備える。電池ケース52は、隣接するふたつ以上の冷却隙間68を互いに連結して、風上の冷却隙間68を通過した空気を風下の冷却隙間68に送風して電池51、71を冷却する構造としている。さらに、電源装置は、風下の収納室64に配置される電池51、71の表面を凹凸面69、79とすると共に、凹凸面69、79である風下の収納室64に配置される電池表面の面粗度を、風上の収納室64に配置している電池表面の面粗度よりも粗くしている。
以上の請求項1と請求項2に記載する電源装置は、電池ケースに収納している電池を均一な温度に冷却できることに加えて、最適設計するように製作された電池ケースを、簡単に、しかも安価に調整して、電池ケースに収納する電池の温度差をより均一化できる特徴も実現する。
ちなみに、図5に示すように、風上収納室44Aと風下収納室44Bに円筒形電池1を収納して、電池1と収納室44の内面との間の冷却隙間48の幅(h)を1mmとする電池ケース32は、風下収納室44Bの内面を、図の一部拡大図に示す凹凸面49とし、風上収納室44Aの内面を平滑面としている。具体的には、風下収納室44Bの内面は、図に示すように、断面形状を三角形とする凸条49aと溝49bとが交互に配置される形状であって、三角形の一辺を0.2mmとする凹凸面49としている。この電池ケース32においては、風上収納室と風下収納室の内面を平滑面とする電池ケースと比べ、電池1の温度差を約50%も改善できる。
凹凸面によって風下収納室に配置する電池の温度が低下して温度差が少なくなるのは、凹凸面によって電池の表面に沿って流れる空気流が撹拌され、すなわち、空気が撹拌されながら送風されることで効果的に冷却される。
本発明の請求項3と請求項4に記載する電源装置は、請求項1又は2の構成に加えて、最も風下にある収納室内面14B、24B、44Bの面粗度、又は最も風下にある収納室64に配置される電池51、71の表面の面粗度を、電池ケース2、32、52の冷却隙間18、28、48、68の2%ないし40%としている。これらの電源装置は、収納室内面、または電池表面の面粗度を、冷却隙間に対してこの範囲とすることで、冷却隙間を送風する空気を効果的に撹拌して電池を効率よく冷却できる。
なお、本明細書において、収納室内面の面粗度、及び収納室に配置される電池表面の面粗度とは、中心線平均粗さ(Ra)を意味するものとする。したがって、収納室内面の面粗度、または収納室に配置される電池表面の面粗度を、電池ケースの冷却隙間の2%ないし40%とするとは、凹凸面の中心線平均粗さ(Ra)が冷却隙間の幅(h)の2%ないし40%の範囲にあることを意味している。
本発明の請求項5の電源装置は、請求項1又は2の構成に加えて、電池1、51、71を円筒形電池とし、電池ケース2、32、52の収納室14、24、44、64を、円筒形電池1、51、71の表面に沿う円柱状としている。
この電源装置は、電池と収納室内面との間に、電池表面の円弧に沿う冷却隙間を設けて、空気をスムーズに流して、電池表面を広い面積で効率よく冷却できる。
本発明の請求項6の電源装置は、請求項1又は2の構成に加えて、電池ケース2、32、52を、風上収納室24A、44A、64Aと風下収納室24A、44A、64Aとの2段に配置している。
さらに、本発明の請求項7の電源装置は、請求項1の構成に加えて、風上収納室14A、24A、44Aと風下収納室14B、24B、44Bとを電池ケース2、32に2段に配置して、風下収納室14B、24B、44Bの内面を凹凸面19、29、49として、風上収納室14A、24A、44Aの内面を平滑面としている。この構造の電源装置は、風上収納室の電池を冷却して温度が高くなった空気でもって、風下収納室に配置している電池を効率よく冷却して、風上収納室と風下収納室に配置している電池の温度差を少なくできる。とくに、複数の電池を2段に配置して、1段の配置に比較して同じ設置面積で2倍の電池を収納しながら、風上収納室と風下収納室の電池の温度差を少なくできる。
さらに、本発明の請求項8の電源装置は、請求項2の構成に加えて、風上収納室64Aと風下収納室64Bとを電池ケース52に2段に配置して、風下収納室64Bに配置している電池51、71の表面を凹凸面69、79として、風上収納室64Aに配置している電池1の表面を平滑面としている。この電源装置も、風上収納室の電池を冷却して温度が高くなった空気でもって、風下収納室に配置している電池を効率よく冷却して、風上収納室と風下収納室に配置している電池の温度差を少なくできる。とくに、複数の電池を2段に配置して、1段の配置に比較して同じ設置面積で2倍の電池を収納しながら、風上収納室と風下収納室の電池の温度差を少なくできる。
さらに、本発明の請求項9の電源装置は、請求項1又は2の構成に加えて、電池ケース2の構造を、風上収納室14Aと風下収納室14Bとの間に中間収納室14Cを配置して、3段に電池1を収納する構造とする。この構造の電源装置は、電池を1段に配置する構造に比較して、同じ設置面積に3倍の電池を収納しながら、風下側の収納室の面粗度を粗くして、各段の電池の温度差を少なくできる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置を例示するものであって、本発明は電源装置を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1の断面図と図2の斜視図に示す車両用の電源装置は、充電できる複数の電池1と、各々の電池1を定位置に配置すると共に、電池表面との間に冷却隙間18、28を設けてなる収納室14、24を有する電池ケース2と、この電池ケース2の冷却隙間18、28に空気を送風して、収納室14、24の電池1を冷却する送風機構8とを備える。
図1と図2の電源装置は、複数の電池1を2段に収納する電池ケース2と、3段に収納する電池ケース2とを積層して、全体で5段に収納している。図の電源装置は、電池1を2段と3段に収納するが、本発明の電源装置は、電池ケースに4段以上に電池を収納することもできる。図1と図2の電源装置は、図において下段に配置される第1の電池ケース2Aと、上段に配置している第2の電池ケース2Bとを備える。この電源装置は、複数の電池ケース2を積層するように配置しているが、本発明の電源装置は、電池ケースを積層することなく1段の電池ケースとすることもできる。図の電源装置は、第1の電池ケース2Aには、第2の電池ケース2Bよりも多段に電池1を収納している。図の電源装置は、第1の電池ケース2Aには3段に、第2の電池ケース2Bには2段に電池1を収納している。このように、下段に配設する第1の電池ケース2Aが、上段に配設する第2の電池ケース2Bよりも多段に電池1を収納する電源装置は、重心を下方に位置させて、安定して支持できる特長がある。また、第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bは、横に複数列に、図にあっては6列に電池1を並べて収納している。電池ケース2は、全ての電池1を平行な姿勢として、多段、多列に並べて収納している。ただ、電池ケースは、7列以上に、あるいは5列以下に電池を並べて収納することもできる。
電源装置は、第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bの間に、冷却する空気を送風するための中間ダクト4を設けている。また、第1の電池ケース2Aの外側である下方には、第1の外側ダクト5Aを設け、第2の電池ケース2Bの外側である上方には、第2の外側ダクト5Bを設けている。以上の構造によって、電源装置は、第1の外側ダクト5Aと第2の外側ダクト5Bとの間に、第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bを配設し、さらに、第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bの間に中間ダクト4を配設している。電源装置は、中間ダクト4と外側ダクト5に冷却する空気を送風できるように、中間ダクト4に連結して、また外側ダクト5に連結して、空気の流入口6と排出口7を開口している。
図1の電源装置は、中間ダクト4から上下の電池ケース2に空気を通過させて、外側ダクト5から排気して、電池ケース2内の電池1を冷却する。この電源装置は、中間ダクト4に連結する流入口6と、外側ダクト5に連結する排出口7を電池ケース2に設けている。さらに、図の電源装置は、中間ダクト4に空気を強制送風する送風機構8である冷却ファンを、電池ケース2の流入口6に連結している。図の電源装置は、冷却ファンから強制送風される空気を流入口6から中間ダクト4に供給し、中間ダクト4から電池ケース2に通過させて、外側ダクト5から排気して排出口7から排出する。ただし、本発明の電源装置は、外側ダクトから電池ケースに空気を通過させて中間ダクトから排気して、電池ケース内の電池を冷却する構造とすることもできる。
図の電源装置は、第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bの電池1を均一に冷却して、温度差を少なくするために、第2の外側ダクト5Bは第1の外側ダクト5Aよりも圧力損失を大きくしている。図1の電源装置は、第2の外側ダクト5Bの内幅(W2)を、第1の外側ダクト5Aの内幅(W1)よりも狭くして、第2の外側ダクト5Bの圧力損失を第1の外側ダクト5Aの圧力損失よりも大きくしている。とくに、図1の電源装置は、第1の電池ケース2Aに3段、第2の電池ケース2Bに2段に電池1を収納して、第1の外側ダクト5Aの内幅(W1)と、第2の外側ダクト5Bの内幅(W2)との比率を3:2としている。この電源装置は、第2の外側ダクト5Bの内幅(W2)を狭くして空気の循環量を少なくし、第1の外側ダクト5Aの内幅(W1)を広くして空気の循環量を多くして、3段に収納される電池1を空気で効果的に冷却して、全ての電池1の温度差を少なくしている。
さらに、図示しないが、電源装置は、第1の電池ケースにm段、第2の電池ケースにn段に電池1を収納して、第1の外側ダクトの内幅と、第2の外側ダクトの内幅の比率をm:nとすることもできる。この電源装置は、第1の電池ケースと第2の電池ケースに電池を多段に収納し、しかも収納する電池の段数を異なる段数とし、あるいは同じ段数として、多段に収納される第1の電池ケースの電池と、第2の電池ケースの電池を冷却風で均一な温度に冷却できる。
さらに、図1に示す電源装置は、中間ダクト4の内部を上下に区画している。図に示す中間ダクト4は、空気の送風方向と平行となるように、上下の中間に仕切板9を設けて、内部を第1の中間ダクト4Aと第2の中間ダクト4Bに区画している。図の中間ダクト4は、仕切板9の下側を第1の中間ダクト4Aとして第1の電池ケース2Aに連結し、仕切板9の上側を第2の中間ダクト4Bとして第2の電池ケース2Bに連結している。このように、中間ダクト4の内部を区画して第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bに連結する構造は、中間ダクト4の上下に配設される第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bに、区画された第1の中間ダクト4Aと第2の中間ダクト4Bから分流して冷却風を送風するので、冷却風をスムーズに送風できる特徴がある。ただ、中間ダクトは、必ずしも内部を第1の中間ダクトと第2の中間ダクトに区画する必要はなく、区画されない中間ダクトから第1の電池ケースと第2の電池ケースに分流して冷却風を強制送風することもできる。
さらに、図に示す中間ダクト4は、第1の中間ダクト4Bの内幅(d1)を第2の中間ダクト4Bの内幅(d2)よりも広くして、第1の電池ケース2Aに強制送風する冷却風の風量を第2の電池ケース2Bに強制送風する風量よりも多くしている。とくに、図1の電源装置は、第1の電池ケース2Aに3段、第2の電池ケース2Bに2段に電池1を収納して、第1の中間ダクト4Aの内幅(d1)と、第2の中間ダクト4Bの内幅(d2)との比率を3:2としている。この電源装置は、3段に収納される電池1を冷却風で効果的に冷却して、全ての電池1の温度差を少なくしている。
さらに、図示しないが、電源装置は、第1の電池ケースにm段、第2の電池ケースにn段に電池1を収納して、第1の中間ダクトの内幅(d1)と、第2の中間ダクトの内幅の比率をm:nとすることもできる。この電源装置も、第1の電池ケースと第2の電池ケースに電池を多段に収納し、しかも収納する電池の段数を異なる段数とし、あるいは同じ段数として、多段に収納される第1の電池ケースの電池と、第2の電池ケースの電池を冷却風で均一な温度に冷却できる。
ただ、電源装置は、図示しないが、第1の外側ダクトの内幅(W1)と、第2の外側ダクトの内幅(W2)の比率を同じ幅、すなわち、W1:W2を1:1とすると共に、仕切板で区画された第1の中間ダクトの内幅(d1)と第2の中間ダクトの内幅(d2)を調整して、第1の電池ケースと第2の電池ケースに強制送風する冷却風の風量を調整し、第1の電池ケースと第2の電池ケースの電池を均一に冷却することもできる。また、電源装置は、第1の内側ダクトの内幅(d1)と、第2の内側ダクトの内幅(d2)の比率を同じ幅、すなわち、d1:d2を1:1とすると共に、第1の外側ダクトと第2の外側ダクトの内幅や構造で圧力損失をコントロールして、第1の電池ケースと第2の電池ケースに強制送風する冷却風の風量を調整して、第1の電池ケースと第2の電池ケースの電池を均一に冷却することもできる。
以上のように、電源装置は、第1の外側ダクトの内幅(W1)と第2の外側ダクトの内幅(W2)を調整し、また、第1の中間ダクトの内幅(d1)と第2の中間ダクトの内幅(d2)とを調整することにより、第1の電池ケースと第2の電池ケースに強制送風する冷却風の風量を理想的に調整できる。
電池1は、複数の素電池を直列に直線状に連結した電池モジュールの状態で、電池ケース2の収納室14、24に配置される。電池モジュールは、たとえば4個の素電池を直線状に連結している。ただ、電池モジュールは、3個以下、あるいは5個以上の素電池を連結することもできる。素電池はニッケル水素電池である。ただ、素電池はリチウムイオン二次電池やニッケルカドミウム電池等の他の二次電池とすることもできる。図の電池モジュールは、円筒型電池を直線状に連結して円柱状としている。
電池1である電池モジュールは、電池ケース2の収納室14、24に収納されて、バスバー(図示せず)で直列に接続される。バスバーは、電池ケース2のエンドプレート(図示せず)に固定される。エンドプレートは、電池モジュールの両端面に位置して電池ケース2に固定される。エンドプレートは、プラスチック等の絶縁材で成形されて、電池モジュールの両端に設けている電極端子に固定されるバスバーを定位置に連結している。バスバーは隣接する電池モジュールを直列に接続する金属板である。エンドプレートは、バスバーをネジ止して電池モジュールに固定されて、電池ケース2の定位置に固定される。
電池ケース2は、電池モジュールである電池1を平行な姿勢で、空気の送風方向(図において上下方向)に複数段に並べて収納している。第1の電池ケース2Aは3段、第2の電池ケース2Bは2段に電池モジュールを並べて収納している。ここで、図3と図4は、図1に示す電源装置の電池ケース2の拡大断面図であり、図3は第1の電池ケース2Aを、図4は第2の電池ケース2Bを示している。
電池ケース2は、内部を複数の収納室14、24に区画して、各々の収納室14、24に電池1を収納している。第1の電池ケース2Aは、風上収納室14Aと風下収納室14Bとの間に中間収納室14Cを配置して、複数の電池1を3段に収納する構造としている。第2の電池ケース2Bは、風上収納室24Aと風下収納室24Bとを2段に配置して、複数の電池1を2段に収納している。さらに、電池ケース2は、収納室14、24に収納される電池1の表面と、収納室14、24の内面との間に、電池1を冷却する冷却風を送風する冷却隙間18、28を設けている。電源装置は、この冷却隙間18、28に冷却風を強制送風して、収納室14、24に収納される電池1を冷却している。電池ケース2は、複数段に電池1を収納するので、隣接するふたつ以上の冷却隙間18、28を互いに連結して、風上の冷却隙間18、28を通過した空気を風下の冷却隙間18、28に送風して電池1を冷却している。
さらに、図3と図4の電池ケース2は、風下収納室14B、24Bに収納される電池1を効率よく冷却するために、風下の冷却隙間18、28に露出する風下収納室14B、24Bの内面を凹凸面19、29としている。電池ケース2は、収納室14、24の内面に無数の凸部または凹部を設けて凹凸面としている。図に示す凹凸面19、29は、断面形状を三角形とする凸条19a、29aと溝19b、29bとを交互に配置する形状としている。ただ、凹凸面は、断面形状を半円状や半楕円状、多角形状とする凸部や凸条、あるいは、凹部や溝を無数に設けて成形することもできる。収納室14、24の内面に設ける無数の凸部や凸条19a、29a、凹部や溝19b、29bは、プラスチック等の絶縁材で成形される電池ケース2の収納室14、24の内面に、シボ加工、切削加工、ローレット加工、あるいはショットピーング等により設けられる。凹凸面となる無数の凸部や凸条、凹部や溝は、規則正しく設けることも、不規則に設けることもできる。シボ加工は、収納室の内面に無数の凸部を設けて凹凸面とする。切削加工やローレット加工は、収納室の内面に無数の溝または凹部を設けて凹凸面とする。ショットピーングは、収納室の内面に無数の凹部を設けて凹凸面とする。これらの加工は、電池ケースを製作後に、収納室の内面を表面加工して凹凸面とすることができるので、均一に冷却することを目的として製作された電池ケースを、製作後に形状変更して、各々の電池を均一に冷却するように調整できる特徴がある。
電池ケース2が、風下収納室14B、24Bの内面を凹凸面19、29とすることで、風下収納室14B、24Bに配置する電池1を効率よく冷却できるのは、電池1の表面に沿って流れる空気流が凹凸面19、29によって撹拌されるからである。空気が電池を冷却する熱交換量は、空気と電池の温度差と、送風される空気との接触量で変化する。熱交換量は、空気と電池の温度差が少なくなると小さくなる。したがって、空気の温度が高くなって、電池の温度差が小さくなると、熱交換量は小さくなる。空気の温度は、風下になると電池の熱を奪って上昇する。したがって、風下の電池は、空気の温度が高くなって熱交換量が減少する。図の電池ケース2は、風下収納室14B、24Bの内面に凹凸面19、29を設けて空気流を撹拌することにより、送風される空気と電池1の接触量を多くして、熱交換量を大きくできる。このように、電池表面に沿って撹拌されながら送風される空気流は、電池1を効果的に冷却する。
さらに、電池ケース2は、風下収納室14B、24Bに収納される電池1を効率よく冷却して、風上収納室14A、24Aに収納される電池1との温度差を少なくするために、風下収納室14B、24Bの内面の面粗度を、風上の冷却隙間18、28に露出する風上収納室14A、24Aの内面よりも粗くしている。ここで、凹凸面19、29の面粗度とは、中心線平均粗さ(Ra)のことである。電池ケース2は、たとえば、最も風下にある収納室14、24の内面の面粗度を、冷却隙間18、28の2%ないし40%、好ましくは、3%ないし20%とすることができる。すなわち、電池ケース2は、最も風下にある収納室14、24の内面に設ける凹凸面19、29の中心線平均粗さ(Ra)を、冷却隙間18、28の幅(h)の2%ないし40%、好ましくは、3%ないし20%の範囲とすることができる。
図3の第1の電池ケース2Aは、風上収納室14Aの内面を平滑面とし、中間収納室14Cと風下収納室14Bの内面を凹凸面19とすると共に、風下収納室14Bの内面の面粗度を、中間収納室14Cの内面よりも粗くしている。この電池ケース2は、電池1と収納室14の内面との間にできる冷却隙間18の幅(h)を1mmとしている。さらに、中間収納室14Cの内面には、断面形状を三角形とする凸条19aと溝19bとを交互に配置する形状であって、三角形の一辺を0.2mmとする凹凸面19を設けている。この凹凸面19は、面粗度である中心線平均粗さ(Ra)が、約43μmとなり、冷却隙間18の幅(h)に対して約4.3%となる。また、風下収納室14Bの内面には、断面形状を三角形とする凸条19aと溝19bとを交互に配置する形状であって、三角形の一辺を0.5mmとする凹凸面19を設けている。この凹凸面19は、面粗度である中心線平均粗さ(Ra)が、約108μmとなり、冷却隙間18の幅(h)に対して約10.8%となる。この構造の電池ケース2は、風上収納室14Aの電池1を冷却して温度が高くなった空気流が、中間収納室14Cの凹凸面19で撹拌されながら、中間収納室14Cに配置している電池1を冷却し、さらに、中間収納室14Cの電池1を冷却して温度が高くなった空気流が、風下収納室14Bの凹凸面19で撹拌されながら風下収納室14Bに配置している電池1を効率よく冷却する。とくに、中間収納室14Cと風下収納室14Bの内面に設けた凹凸面19は、風下収納室14Bの内面の面粗度を、中間収納室14Cの内面よりも粗くしているので、風下収納室14Bの冷却隙間18を通過する空気流が、中間収納室14Cの冷却隙間18を通過する空気流よりもより撹拌されて、電池1を効果的に冷却する。このため、風上収納室14Aと中間収納室14Cと風下収納室14Bに配置している電池1の温度差を少なくできる。
また、図4の電池ケース2Bは、風下収納室24Bの内面を凹凸面29として、風上収納室24Aの内面を平滑面としている。この電池ケース2も、電池1と収納室24の内面との間にできる冷却隙間28の幅(h)を1mmとし、風下収納室24Bの内面には、断面形状を三角形とする凸条29aと溝29bとを交互に配置する形状であって、三角形の一辺を0.2mmとする凹凸面29を設けている。この凹凸面29は、面粗度である中心線平均粗さ(Ra)が、約43μmとなり、冷却隙間28の幅(h)に対して約4.3%となる。この電池ケース2は、風上収納室24Aの電池1を冷却して温度が高くなった空気流が、風下収納室24Bの凹凸面29で撹拌されて風下収納室24Bに配置している電池1を効率よく冷却するので、風上収納室24Aと風下収納室24Bに配置している電池1の温度差を少なくできる。
このように、風下側における凹凸面19、29の面粗度を粗くすることで、電池表面に沿って送風される空気流の撹拌量を大きくして、より効果的に電池を冷却できる。さらに、図示しないが、凹凸面の面粗度は、同一の収納室内においても、変化させることができる。たとえば、収納室の内面に設けられる凹凸面は、風下側の面粗度を風上側よりも粗くして、風下側における空気流の撹拌を大きくして風下側を効果的に冷却し、この収納室に収納される電池の風上側と風下側の温度差を小さくできる。
図3と図4に示す第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bは、内部を複数の収納室14、24に区画して、各々の収納室14、24に電池1を収納している。第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bは、一対の対向壁11、21の内側に複数段に電池1を収納すると共に、一対の対向壁11、21の流入側と排出側を、流入壁12、22と排出壁13、23で閉塞して、一対の対向壁11、21と流入壁12、22及び排出壁13、23でもって収納室14、24を形成して、収納室14、24に電池1を収納している。
図に示す第1の電池ケース2Aと第2の電池ケース2Bは、流入口15、25を流入壁12、22に開口して、排出口16、26を排出壁13、23に開口している。流入口15、25は、流入壁12、22の両側に開口されて、内部に流入させる空気を、風上収納室14A、24Aの電池1と対向壁11、21との間に送風する。図の流入壁12、22は、対向壁11、21の内面と対向する位置に流入口15、25を開口している。この流入口15、25は、対向壁11、21の内面に沿って空気を送風して、対向壁11、21と風上収納室14A、24Aの電池1との間に空気を通過させる。この電池ケース2は、風上収納室14A、24Aの電池1を、流入壁側の外面で冷却することなく、電池1の両側にできる対向壁11との冷却隙間18でのみ冷却して、他の電池の冷却バランスを均一にする。
排出口16、26は、排出壁13、23の中央に沿って開口している。風下収納室14B、24Bから排出される空気を、風下収納室14B、24Bの電池1に沿って送風させて効率よく冷却するためである。図に示すように、排出壁13、23の中央に開口される排出口16、26は、電池1の両側に分流された空気を、電池1の下面に沿って送風し、排出壁13、23の中央部に集めて排出する。図の電池ケース2は、排出壁13、23と対向壁11、21との境界部分の内側内面を電池1の表面に沿う湾曲形状としている。このように、排出側の内側内面を電池1の表面に沿う湾曲形状とする電池ケース2は、電池1の表面に沿って空気を送風し、排出口16、26に集合させて外部に排気できる。このため、排出側の電池を効率よく冷却して、空気の温度上昇による熱交換量の減少を補正して、電池1の温度差を少なくできる。
さらに、図の電池ケース2は、各段の電池1と対向壁11、21との間の冷却隙間18、28の送風状態をコントロールするために、対向壁11、21の内面に凸条17、27を突出して設けている。凸条17、27は、隣接して配設している電池1間に突出して設けられる。図に示す電池ケースは、風下収納室14B、24Bの風上側に設けている凸条17、27を電池1の表面に沿う形状として、風下収納室14B、24Bを円筒形電池1の表面に沿う円柱状としている。さらに、風下収納室14B、24Bの風上側に設けている収納室14、24の風下側に設けている凸条17、27を電池1の表面に沿う形状として、この収納室14、24の風下側を円筒形電池1の表面に沿う形状としている。さらに、図3に示す第1の電池ケース2Aは、風上収納室14Aと中間収納室14Cの間にも凸条17を設けている。この凸条17は、風下収納室14Bの風上側に設ける凸条17よりも低くしている。
以上の電池ケース2は、流入口15、25を、流入壁12、22の両側に開口しているが、本発明の電源装置は、必ずしも流入口を、流入壁の両側に開口する構造に特定しない。電池ケースは、たとえば、流入壁の両側から中央部に離れた位置に開口することもできる。図5に示す電池ケース32は、流入口45を流入壁42の中央に開口している。この電池ケース32は、風上収納室44Aと風下収納室44Bを2段に配置して、複数の電池1を2段に収納している。図の電池ケース32は、一対の対向壁41の間に2段に電池1を収納しており、流入口45を流入壁42の中央部に、排出口46を排出壁43の中央部に設けて、風上収納室44Aと風下収納室44Bを、円筒形電池1の表面に沿う円柱状としている。この電池ケース32は、風上収納室44Aに収納される電池1が冷却風で冷却されやすくなる。したがって、風下収納室44Bの内面に凹凸面49を設けて、風下収納室44Bに収納される電池を効果的に冷却して、電池の温度差を小さくしている。
図5に示す電池ケース32は、風上収納室44Aと風下収納室44Bに円筒形電池1を収納して、電池1と収納室44の内面との間に冷却隙間48を設けている。この電池ケース32は、風下収納室44Bの内面を、図の一部拡大図に示す凹凸面49とし、風上収納室44Aの内面を平滑面としている。風下収納室44Bの内面は、図に示すように、断面形状を三角形とする凸条49aと溝49bとが交互に配置される形状の凹凸面49としている。この電池ケース2も、電池1と収納室24の内面との間にできる冷却隙間28の幅(h)を1mmとし、凹凸面49を形成する三角形の凸条49aと溝49bの一辺を0.2mmとしている。この凹凸面49は、面粗度である中心線平均粗さ(Ra)が約43μmとなり、冷却隙間48の幅(h)に対して約4.3%となる。なお、この図において、47は凸条を示している。
以上の実施例の電源装置は、風下側の収納室の内面に凹凸面を設けて、この冷却隙間を通過する冷却風を凹凸面で撹拌させることにより、風下側の収納室に収納される電池を効果的に冷却して、風上側と風下側に収納される電池の温度差を小さくしている。さらに、本発明の電源装置は、図6ないし図9に示すように、風下の収納室64に配置される電池51、71の表面を凹凸面69、79として、冷却隙間68を通過する冷却風を凹凸面69、79で撹拌させることにより、風下側の収納室64に収納される電池51、71を効果的に冷却して、風上側と風下側に収納される電池の温度差を小さくすることもできる。
図6と図8に示す電池ケース52は、風上収納室64Aと風下収納室64Bを2段に配置して、複数の電池1、51、71を2段に収納している。図の電源装置は、風下収納室64Bに配置している電池51、71の表面を凹凸面69、79として、風上収納室64Aに配置している電池1の表面を平滑面としている。電池ケース52は、収納室64に収納される電池1、51、71の表面と、収納室64の内面との間に、電池1、51、71を冷却する冷却風を送風する冷却隙間68を設けて、この冷却隙間68に冷却風を強制送風して、収納室64に収納される電池1、51、71を冷却している。電池ケース52は、2段に電池1、51、71を収納するので、隣接するふたつの冷却隙間68を互いに連結して、風上の冷却隙間68を通過した空気を風下の冷却隙間68に送風して電池51、71を冷却している。なお、これらの図において、61は対向壁を、62は流入壁を、63は排出壁を、65は流入口を、66は排出口を、67は凸条をそれぞれ示している。
これらの電源装置は、風下の収納室64に収納される電池51、71を効率よく冷却して、風上の収納室64に収納される電池1との温度差を少なくするために、風下の収納室64に配置する電池51、71の表面を凹凸面69、79としている。さらに、風上収納室64Aに配置している電池1の表面を平滑面として、風下の収納室64に配置される電池表面の面粗度を、風上の収納室64に配置している電池表面の面粗度よりも粗くしている。ここで、電池表面の面粗度とは、中心線平均粗さ(Ra)のことである。電源装置は、たとえば、最も風下にある収納室14、24に配置される電池51、71の面粗度を、冷却隙間68の2%ないし40%、好ましくは、3%ないし20%とすることができる。すなわち、最も風下にある収納室64に配置される電池51、71は、凹凸面69、79の中心線平均粗さ(Ra)を、冷却隙間68の幅(h)の2%ないし40%、好ましくは、3%ないし20%の範囲とすることができる。これらの電源装置も、風上収納室64Aの電池1を冷却して温度が高くなった空気流が、風下収納室64Bの冷却隙間68を通過する時に凹凸面69、79で撹拌されて風下収納室64Bに配置している電池51、71を効率よく冷却する。したがって、風上収納室64Aに配置している電池1と風下収納室64Bに配置している電池51、71の温度差を少なくできる。
図6の電源装置の風下の収納室64に配置している電池51は、図7に示すように、電池表面を凹凸面69としている。この電池51は、電池表面に無数の凹部69aを設けて凹凸面69としている。図に示す電池51は、外装缶の表面に、ショットピーニングやエッチング等によりディンプル加工を施して、すなわち、無数の凹部69aを設けて、表面を凹凸面69としている。図の電池51は、凹凸面69を形成する無数の凹部69aを電池51の表面全体に、等間隔で規則正しく設けている。ただ、これらの凹部は、電池の表面に部分的に設けることもできる。また、無数の凹部は、不規則に設けることもできる。この電池51は、外装缶の表面に直接に凹凸面69を設けているので、収納室64に配置する状態で、冷却隙間68を通過する冷却風で直接に電池表面を冷却して効果的に冷却できる。
さらに、図8の電源装置の風下の収納室64に配置している電池71は、外装缶の表面を加工することなく、図9に示すように、電池1の表面に薄膜のチューブ70を被覆し、このチューブ70の表面に凹凸面79を設けている。このチューブ70には、熱伝導性の高いプラスチックフィルムが使用できる。プラスチックフィルムからなるチューブ70は、電池1に装着して電池1の表面を被覆する状態で、電池表面に突出する凸部や凸条、あるいは、溝や凹部を無数に設けて製作される。このチューブ70は、シボ加工やエッチング等により表面に無数の凹凸を設けて凹凸面79とすることができる。図の電池71は、チューブ70の表面に、凹凸面79を形成する無数の凸部79aを設けて凹凸面79としている。図のチューブ70は、電池71の表面全体に、等間隔で規則正しく凸部79aを設けている。ただ、これらの凸部は、電池の表面に部分的に設けることもできる。また、無数の凸部は、不規則に設けることもできる。プラスチックフィルムからなるチューブ70は、たとえば、伸縮性のチューブ、あるいは、熱収縮チューブとして電池1の表面に簡単かつ容易に装着できる。
以上の構造は、電池を製作後に、外装缶の表面を加工して、あるいは、電池表面にチューブを被覆して、電池表面に凹凸面を設けることができる。このため、電池の製作後に、各収納室に収納される電池を均一に冷却するように調整できる特徴がある。また、この電源装置は、電池表面に設けた凹凸面で電池を均一に冷却するので、電池ケースを特別な構造とすることなく、多段に配置する電池を均一に冷却する構造にできる。
本発明の一実施例にかかる電源装置の断面図である。 本発明の一実施例にかかる電源装置の斜視図である。 図1に示す電源装置の第1の電池ケースの拡大断面図である。 図1に示す電源装置の第2の電池ケースの拡大断面図である。 本発明の他の実施例にかかる電源装置の一部拡大断面図である。 本発明の他の実施例にかかる電源装置の一部拡大断面図である。 図6に示す電源装置の風下収納室に収納される電池の斜視図である。 本発明の他の実施例にかかる電源装置の一部拡大断面図である。 図8に示す電源装置の風下収納室に収納される電池の斜視図である。
符号の説明
1…電池
2…電池ケース 2A…第1の電池ケース
2B…第2の電池ケース
4…中間ダクト 4A…第1の中間ダクト
4B…第2の中間ダクト
5…外側ダクト 5A…第1の外側ダクト
5B…第2の外側ダクト
6…流入口
7…排出口
8…送風機構
9…仕切板
11…対向壁
12…流入壁
13…排出壁
14…収納室 14A…風上収納室
14B…風下収納室
14C…中間収納室
15…流入口
16…排出口
17…凸条
18…冷却隙間
19…凹凸面 19a…凸条
19b…溝
21…対向壁
22…流入壁
23…排出壁
24…収納室 24A…風上収納室
24B…風下収納室
25…流入口
26…排出口
27…凸条
28…冷却隙間
29…凹凸面 29a…凸条
29b…溝
32…電池ケース
41…対向壁
42…流入壁
43…排出壁
44…収納室 44A…風上収納室
44B…風下収納室
45…流入口
46…排出口
47…凸条
48…冷却隙間
49…凹凸面 49a…凸条
49b…溝
51…電池
52…電池ケース
61…対向壁
62…流入壁
63…排出壁
64…収納室 64A…風上収納室
64B…風下収納室
65…流入口
66…排出口
67…凸条
68…冷却隙間
69…凹凸面 69a…凹部
70…チューブ
71…電池
79…凹凸面 79a…凸部

Claims (9)

  1. 充電できる複数の電池と、各々の電池を定位置に配置すると共に、電池表面との間に冷却隙間を設けてなる収納室を有する電池ケースと、この電池ケースの冷却隙間に空気を送風して、収納室の電池を冷却する送風機構とを備える電源装置であって、
    前記電池ケースは、隣接するふたつ以上の冷却隙間を互いに連結して、風上の冷却隙間を通過した空気を風下の冷却隙間に送風して電池を冷却する構造としており、かつ、風下の冷却隙間に露出する風下収納室の内面を凹凸面とすると共に、凹凸面である風下収納室の内面の面粗度を、風上の冷却隙間に露出する風上収納室の内面よりも粗くしてなることを特徴とする電源装置。
  2. 充電できる複数の電池と、各々の電池を定位置に配置すると共に、電池表面との間に冷却隙間を設けてなる収納室を有する電池ケースと、この電池ケースの冷却隙間に空気を送風して、収納室の電池を冷却する送風機構とを備える電源装置であって、
    前記電池ケースは、隣接するふたつ以上の冷却隙間を互いに連結して、風上の冷却隙間を通過した空気を風下の冷却隙間に送風して電池を冷却する構造としており、かつ、風下の収納室に配置される電池の表面を凹凸面とすると共に、凹凸面である風下の収納室に配置される電池表面の面粗度を、風上の収納室に配置している電池表面の面粗度よりも粗くしてなることを特徴とする電源装置。
  3. 最も風下にある収納室内面の面粗度が、電池ケースの冷却隙間の2%ないし40%である請求項1に記載される電源装置。
  4. 最も風下にある収納室内に配置される電池表面の面粗度が、電池ケースの冷却隙間の2%ないし40%である請求項2に記載される電源装置。
  5. 電池が円筒形電池で、電池ケースの収納室が円筒形電池の表面に沿う円柱状である請求項1又は2に記載される電源装置。
  6. 前記電池ケースが、風上収納室と風下収納室とを2段に配置している請求項1又は2に記載される電源装置。
  7. 前記電池ケースが、風上収納室と風下収納室とを2段に配置して、風下収納室の内面を凹凸面として、風上収納室の内面を平滑面としている請求項1に記載される電源装置。
  8. 前記電池ケースが、風上収納室と風下収納室とを2段に配置して、風下収納室に配置してなる電池の表面が凹凸面で、風上収納室に配置してなる電池の表面が平滑面である請求項2に記載される電源装置。
  9. 前記電池ケースが、風上収納室と風下収納室との間に中間収納室を配置して、3段に電池を収納する構造としてなる請求項1又は2に記載される電源装置。
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